日揮ホールディングス株式会社 1963

建設業 JP 健全性: B (65点)

データ取得日: 2026-06-08 | 過去14年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-05-08 / claude-opus-4-6-v2
日揮ホールディングスはLNGプラントと石油化学プラントのEPCを手がける日本最大級のエンジニアリング会社で、海外の大型LNGプロジェクトと国内のエネルギー・環境プラントを事業の柱としている。中東・東南アジアの大型LNGプラント建設で世界的な実績を持ち、機能材事業やライフサイエンス事業への多角化も推進。

売上8,581億円(前年比+3.1%)と微増収。営業利益マイナス115億円と営業赤字に転落したが、純利益マイナス4億円は僅かな最終赤字にとどまった。大型プロジェクトのコスト超過が営業赤字の主因。ROEほぼゼロと厳しい水準。

自己資本比率49.8%、財務健全性スコア65点。営業CF468億円、FCF256億円と安定したキャッシュ創出力は確保しており、営業赤字はプロジェクト会計上の一時的な要因が大きい。EPSマイナス2円に対し配当40円を維持。大型プロジェクトのコスト管理強化とLNG需要拡大が業績回復の鍵。
English version
Japan Petroleum Exploration is Japan's largest engineering company handling EPC for LNG plants and petrochemical plants, with overseas large-scale LNG projects and domestic energy and environmental plants as business pillars. It holds world-class track records in large-scale LNG plant construction in the Middle East and Southeast Asia, and pursues diversification into functional materials and life sciences businesses. Revenue of 858.1 billion (YoY +3.1%) achieved marginal growth. Operating profit turned to a loss of 11.5 billion, though net loss of 0.4 billion remained limited. Cost overruns on major projects caused the operating loss. ROE near zero reflects severe conditions. Equity ratio of 49.8% and financial health score of 65 points indicate moderate levels. Operating CF of 46.8 billion and FCF of 25.6 billion secure stable cash generation, with the operating loss largely due to temporary project accounting factors. EPS of minus 2 against maintained dividends of 40. Strengthening cost management on major projects and expanding LNG demand are keys to performance recovery.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 次期通期予想(2026-05-14 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 6,700億円 8,581億円 -21.9%
営業利益 400億円 ▲115億円 -448.6%
純利益 460億円 ▲4億円 -11657.8%
EPS 190.25円 -1.65円 -11630.3%
1株配当 (DPS) 52.00円 40.00円 +30.0%

※ 業績予想は企業発表値です。期末決算と同時に発表された次期予想です。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE -0.1%
PER
PBR
配当利回り
配当性向

収益性

ROA -0.1%
売上総利益率 2.2%
営業利益率 -1.3%
純利益率 -0.1%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 +3.1% +26.1% +12.3%
営業利益 +39.6%
純利益 +94.9%
EPS +94.9%

安全性

自己資本比率 50.0%
流動比率 161.8%
D/Eレシオ 0.06倍

派生指標 参考

時価総額*
ネットキャッシュ* 3,079億円
Net Debt/EBITDA*
EV/EBITDA*
FCFマージン* 3.0%
DOE* 2.47%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 建設業 日経225内同業 9社

指標 自社 日経225 同業平均
(9社)
EDINET 全体平均
(150社)
同業平均との偏差
ROE -0.1% 9.0% 10.2% -9.05pt
PER 11.5倍
PBR 1.12倍
配当利回り 3.59%
配当性向 41.5%
ROA -0.1% 3.7% -3.77pt
売上総利益率 2.2% 12.6% -10.41pt
営業利益率 -1.3% 5.7% 6.7% -7.05pt
純利益率 -0.1% 4.3% -4.31pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 468億円
投資CF ▲212億円
財務CF ▲150億円
設備投資 154億円
現金等残高 3,328億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 468億円 ▲212億円 ▲150億円 256億円 154億円 3,328億円
2024 111億円 ▲202億円 ▲89億円 ▲91億円 182億円 3,245億円
2023 1,108億円 ▲115億円 ▲613億円 993億円 145億円 3,328億円
2022 193億円 ▲77億円 ▲1億円 116億円 105億円 2,880億円
2021 125億円 ▲135億円 2億円 ▲11億円 93億円 2,683億円
2020 924億円 194億円 ▲77億円 1,118億円 78億円 2,619億円
2019 ▲553億円 ▲47億円 ▲139億円 ▲599億円 86億円 1,608億円
2018 55億円 117億円 338億円 173億円 2,354億円
2017 ▲289億円 ▲130億円 ▲197億円 ▲419億円 1,856億円
2016 ▲498億円 87億円 ▲44億円 ▲411億円 2,479億円
2015 ▲714億円 ▲234億円 38億円 ▲948億円 2,977億円
2014 1,206億円 ▲187億円 ▲107億円 1,018億円 3,853億円
2013 850億円 ▲284億円 ▲37億円 566億円 2,848億円
2012 978億円 ▲187億円 ▲205億円 791億円 2,226億円

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 8,581億円 100.0%
売上原価 8,392億円 97.8%
売上総利益 189億円 2.2%
販管費 304億円 3.5%
営業利益 ▲115億円 -1.3%
経常利益 113億円 1.3%
純利益 ▲4億円 0.0%

※ 会計基準: 日本基準 (JP GAAP) / 有報提出日: 2025-06-27 14:37。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 7,842億円 100.0%
現金等 3,328億円 42.4%
その他資産 4,514億円 57.6%
負債・純資産
総負債 3,919億円 50.0%
有利子負債 249億円 3.2%
その他負債 3,670億円 46.8%
純資産 3,923億円 50.0%
自己資本 3,644億円 46.5%
うち利益剰余金 3,405億円 43.4%
非支配株主持分等 279億円 3.6%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 8,365人 1人当たり売上 1.03億円
研究開発費 98億円 売上比 1.14%
減価償却費 106億円 売上比 1.23%

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去14年分)

健全性スコア (2025年度) 65点 ランク B
業種ベンチマーク 改善余地が大きい。優先課題: 事業構造の抜本的見直しが必要 強み 1項目 / 弱み 3項目
直近の評価コメントを見る (2025年度)

信用評価

注意すべきリスク要因があります。営業利益率 -1.3%: 本業で赤字

投資評価

注意点: ROE -0.1%: 赤字のため資本効率が算出不能

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-05-14 15:30 2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結) Q4 7,453億円 -13.1% 354億円 418億円 173.1 PDF
2026-02-10 15:30 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) Q3 5,668億円 -6.2% 267億円 299億円 123.7 PDF
2025-11-11 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) Q2 3,813億円 158億円 117億円 48.2 PDF
2025-08-07 2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) Q1 1,898億円 79億円 56億円 23.2 PDF
2025-05-14 2025年3月期決算短信〔日本基準〕(連結) Q4 8,581億円 ▲115億円 ▲4億円 -1.7 PDF
業績概況・今後の見通し(2026-05-14 発表分) 約19,787字

qualitative.htm
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………………  2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………………  2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………………  5
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………………  5
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………………  6
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………………  7
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………  8
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………………  8
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 …………………………………………………………… 10
連結損益計算書 ………………………………………………………………………………………… 10
連結包括利益計算書 …………………………………………………………………………………… 11
(3)連結株主資本等変動計算書 …………………………………………………………………………… 12
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………………… 14
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………………… 16
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………… 16
(セグメント情報等) …………………………………………………………………………………… 17
(1株当たり情報) ……………………………………………………………………………………… 20
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………… 21
(参考)受注高、売上高及び受注残高 ……………………………………………………………………… 22
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
① 当連結会計年度の概況
当連結会計年度において、堅調な個人消費や企業による人工知能(AI)分野への活発な投資などを背景に、世界経済は底堅く推移しました。一方で、米国・イスラエルとイランの衝突による地政学的緊張の高まりに伴って世界経済の先行きに対する不透明感が強まっています。
このような状況のなか、当社グループの総合エンジニアリング事業の海外マーケットにおいて、エネルギー分野(液化天然ガス(LNG)、石油精製、石油化学、化学、ガス処理、水素・燃料アンモニア、CCS※1、SAF※2、原子力関連分野等の各種プラントの設計・調達・建設)では、天然ガスやLNGの需要が高く、産油・産ガス諸国において関連プラントの新設のみならず既設プラントの増設などの設備投資計画に進捗が見られました。
一般産業分野(半導体・蓄電池関連、データセンターなどの各種インフラ設備・施設の設計・調達・建設)では、デジタル化の進展に伴って半導体材料や、データセンターなどのデジタル産業を支えるインフラ施設や関連施設の設備投資計画が、アジアなどを中心に着実に進展しました。
また、総合エンジニアリング事業の国内マーケットにおいて、化学分野やライフサイエンス分野、食品分野を中心に設備投資計画が進展しました。
一方で、金利上昇や建設費用等の増加により、顧客のCAPEX(資本的支出)は上昇を続けていることから、一部の顧客において設備投資の最終決定時期を2026年度以降に先送りする動きが見られました。こうした傾向はCAPEX増加に加えて、政府による制度設計の確立や需要家の確保、補助金交付に時間を要している国内外の水素・燃料アンモニア、SAFといったサステナブル分野の案件でより顕著でした。
機能材製造事業において、触媒・ファインケミカル分野では、触媒製品はアジアを中心に石油精製触媒などの需要が伸長しました。ファインケミカル製品は主力である半導体やハードディスク市場が回復基調にあり、製品需要が堅調に推移しました。ファインセラミックス分野では、生成AIを中心とした半導体・電子材料関連市場の製品需要が好調でした。
以上のような取組みのもと、総合エンジニアリング事業において、海外大型プロジェクトが複数完工するなど国内外の大型プロジェクトで着実な遂行を継続した結果、全体として採算は改善いたしました。機能材製造事業においては、海外向け石油精製触媒の需要は拡大し、ファインケミカル分野とファインセラミックス分野の市況が回復基調にあるなか同分野の製品需要が拡大したことに伴い、着実な業績を収めることができました。その結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績等については、以下のとおりとなりました。
経営成績
当連結会計年度
(百万円)
対前年度増減率
(%)
売上高
745,280
△13.1
営業利益
35,399

経常利益
58,188
414.0
親会社株主に帰属する
当期純利益
41,842

受注高
地域
当連結会計年度
(百万円)
割合
(%)
海外
271,550
56.8
国内
206,506
43.2
合計
478,057
100.0
当連結会計年度末の受注残高は、為替変動による修正及び契約金額の修正・変更等を加え、
1兆1,666億円
となりました。
なお、当社グループが中東で遂行中のEPC(設計・調達・建設)プロジェクトは、中東情勢の悪化に伴い現地に駐在する社員・関係者の安全確保を最優先に、個々の建設現場の状況に合わせながら退避を含めたあらゆる可能性を考慮して対応してまいりました。中東情勢悪化に伴う当社グループ事業への影響については、翌連結会計年度前半に中東地域におけるプロジェクト遂行に支障がなくなるとの想定に基づき、
期末時点で見積もった影響額を業績に反映しています。
※1 Carbon dioxide Capture and Storage:CO
2
回収・貯留
※2 Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料
② セグメント別状況
当連結会計年度の
セグメント別の業績の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。
総合エンジニアリング事業
当社グループは、当連結会計年度においてトランジションエネルギー分野、先端技術産業分野を合わせた海外マーケットで5,000億円、国内マーケットで1,500億円の計6,500億円の受注目標を掲げていました。案件の選別を行いながら受注目標達成に向けて営業活動に取り組んだものの、受注を期待していた一部案件が期ずれした結果、当社グループの総合エンジニアリング事業の2025年度受注高は4,092億円(海外2,504億円、国内1,587億円)となりました。なお、当社グループが2025年度に受注を期待していた案件は、既に先行業務として一部役務を受注し、あるいは優先契約交渉候補として選定されているものであり、正式なEPC契約締結に向けた協議は進捗しています。
当連結会計年度において、海外マーケットのエネルギー分野では、伊Eni社が推進するモザンビーク向け浮体式液化天然ガス(FLNG:Floating LNG)設備に関する先行業務契約、INPEXマセラ社が推進するインドネシア向け陸上LNGプラントと洋上生産出荷施設(FPSO:Floating Production Storage and Offloading)の基本設計役務、LNG Canada社が推進するLNG Canada第2期拡張計画の基本設計のアップデート役務、サウジアラムコ社向け原油ガス分離設備増設工事などを受注しました。加えて、パプアニューギニアでトタルエナジーズ社などが推進する大型低炭素LNGプラント建設プロジェクトでは、優先契約交渉候補として選定されました。
国内マーケットでは既存国内製油所や化学プラントの保全工事、それに伴う改修工事のほか、民間ロケット試験・燃料設備等の新設プロジェクト、複数の食品工場建設工事や医薬品製造工場の改修工事などを受注しました。
このほか一般産業分野では、半導体・データセンター分野におけるグローバルリーダーであるExyte GmbHと当社グループの海外EPC事業会社である日揮グローバル株式会社(以下、日揮グローバルという)が協業し、新たな共同EPCブランド「Nixyte」を立ち上げました。Nixyteは主に東南アジア地域の半導体・データセンター分野における案件の受注に向けて鋭意取り組んでいます。
また、日揮グローバルは、レアメタルの一つであるリチウムの精錬技術において独自のアルカリ浸出法を有するフィンランドのMetso社との間で、同技術を活用した協業に向けた覚書(MOU)を締結しました。日揮グローバルとMetso社は、Metso社独自のアルカリ浸出技術と当社グループが有する顧客基盤やEPC役務に係る専門性等を活用し、潜在顧客への提案活動を通じて新たなビジネス機会の創出を図るとともに、将来的なEPC役務につなげるべく、国内外で市場開拓を進めています。
国内EPC事業会社である日揮株式会社(以下、日揮という)は、日本企業11社とともにフュージョン(核融合)エネルギー発電の商業化を目指す米国コモンウェルス・フュージョン・システムズ社(以下、CFS社という)に日揮グループの米国子会社を経由して出資しました。CFS社は、世界初となる商業用フュージョンエネルギー発電炉「ARC(アーク)」を米国バージニア州に建設する計画を推進しており、2030年代前半の運転開始を目指しています。日揮はこれまで培ってきたフュージョン発電炉に不可欠なトリチウム除去設備の建設実績や知見を活かして、CFS社とARCの実現に向けた協議を進めています。
また、日揮は、CO2バッテリー技術を有するイタリアのエナジードーム社と、日本市場での協業検討を目的としたMOUを締結しました。エナジードーム社が有するCO2バッテリー技術は、長時間のエネルギー貯蔵が可能であり、既存のリチウムイオン電池等の蓄エネルギー技術に比べて低コスト等の特徴を有しています。日揮は、エナジードーム社が有するCO2バッテリー技術と日揮のEPC遂行能力を活用し、日本国内における本格的なCO2バッテリー商用プラントの導入に向けて、営業活動を実施しています。
加えて、日揮が開発・実証を進めるフィルム型次世代太陽電池向けの施工法「シート工法」が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業「太陽光発電導入拡大等技術開発事業/設置場所に応じた太陽光発電システム技術開発」に採択され、フィルム型太陽電池の大型化や長大化を実現するモジュール(フィルム型太陽電池と架台を組み合わせたもの)の開発などを通じて施工コストの削減を目指しています。ペロブスカイト太陽電池やカルコパイライト太陽電池といったフィルム型太陽電池の実証試験も、神奈川県内、北海道、福岡県で実施しました。
当社において、産業分野におけるCO
2
回収技術のリーディングプロバイダーであるSLB Capturi社とその親会社であるSLB社との間で、燃焼後排ガスに含まれるCO
2
の回収に係る基本合意書を締結し、SLBグループとの戦略的な協業可能性に関する協議を開始しました。日揮グループは、SLBグループとの連携によるCO
2
回収設備のEPCプロジェクト受注に留まらず、エネルギーや環境をテーマとした調査、分析・評価、シミュレーションリスク評価等さまざまな手法を組み合わせた技術コンサルティングの提供も検討していく予定です。
機能材製造事業
触媒分野において、アジアを中心としたFCC触媒の需要増に伴い、同触媒製品の拡販を進めたほか、海外顧客向けケミカル触媒の受託製造案件を取り込むなど、製品全体の販売は好調でした。ファインケミカル分野においては、同分野の主力である半導体やエレクトロニクス市場が回復基調にあることから、ハードディスクや半導体向け研磨材向けシリカゾルなどの需要が堅調に推移しました。同分野の事業会社である日揮触媒化成株式会社は、半導体関連を含む成長分野における生産・開発基盤の強化に向けて、福岡県北九州市において既存敷地に隣接する事業用地を追加取得しました。今後、取得した土地を含む北九州事業所において、生産設備の増強や事業基盤の強化を目的とした設備投資を段階的に実施する計画であり、半導体関連材料を中心とした製品群の需要拡大に対応していきます。
ファインセラミックス分野では、生成AIを中心とした半導体・電子材料関連市場は堅調に推移し、半導体製造装置関連製品やデータセンター向け電子材関連製品の需要が拡大しました。一方で欧米や日本での電気自動車市場が減速し顧客の投資計画も見直しが行われたことにより、電気自動車向けパワー半導体用高熱伝導窒化ケイ素基板の需要が一時的に横ばいとなりました。しかし、主に中国向けに市場開拓を進めた結果、現在は改善傾向にあります。同分野の事業会社である日本ファインセラミックス株式会社が宮城県富谷市において建設・竣工した、高熱伝導窒化ケイ素基板等の増産に向けた新工場での生産を開始しました。
以上のような取組みのもと、当社グループの当連結会計年度のセグメント別の経営成績については、以下のとおりとなりました。
当連結会計年度
総合エンジニア
リング事業
(百万円)
対前年度
増減率
(%)
機能材製造事業
(百万円)
対前年度
増減率
(%)
その他の事業
(百万円)
対前年度
増減率
(%)
売上高
679,588
△14.5
56,995
4.3
8,696
2.8
営業利益
33,641

7,676
△6.4
2,113
△12.2
報告セグメント以外の新規事業の取組みとして、廃食用油を原料とした国産SAF製造・供給事業において、当社は、大手食品事業者や自治体、ホテルチェーンなどと廃食用油の供給及び利用に関する基本合意書を締結し、引き続き原料の確保に取り組みました。当社グループの持分法適用会社でありSAF製造事業会社である合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYがコスモ石油堺製油所構内に建設していた大規模生産実証設備は、2024年12月に完工し、2025年度からパートナー企業を通じて、海外・国内の大手エアラインへのSAF供給を開始しました。
(2)当期の財政状態の概況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は6,132億71百万円となり、前連結会計年度末に比べ520億4百万円の増加となりました。これは主に現金預金が667億75百万円増加したことによるものです。固定資産は2,255億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億13百万円の増加となりました。これは主に投資その他の資産が43億28百万円減少したものの、有形固定資産が62億64百万円増加したことによるものです。
この結果、総資産は8,387億93百万円となり、前連結会計年度末に比べ546億18百万円の増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は3,572億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ103億56百万円の増加となりました。これは主に支払手形・工事未払金等が224億18百万円減少し、社債を100億円償還した一方で、契約負債が433億40百万円増加したことによるものです。固定負債は100億円の社債発行があった一方で、退職給付に係る負債の減少などにより、結果として前連結会計年度末に比べ53億30百万円増加し、503億16百万円となりました。
この結果、負債合計は4,076億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ156億87百万円の増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は4,311億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ389億30百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金が320億2百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は51.2%(前連結会計年度末は49.8%)となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度の連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較し677億8百万円増加し、4,004億70百万円となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益607億69百万円に加え、売上債権及び契約資産、仕入債務並びに契約負債などの運転資本の増減などにより、結果として798億98百万円の増加(前連結会計年度は467億61百万円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより148億22百万円の減少(前連結会計年度は211億72百万円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより109億79百万円の減少(前連結会計年度は150億49百万円の減少)となりました。
(4)今後の見通し
総合エンジニアリング事業
プラントマーケット全般として顧客の設備投資計画は引き続き豊富にあるものの、金利上昇や建設費用等の増加 により顧客のCAPEXが増加傾向にあることやEPC契約締結に向けた手続きの長期化により、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあります。加えて、中東情勢の緊迫化などを背景に世界経済の先行きへの不透明感が高まるなかで、エネルギー需要の動向や顧客の投資計画への影響について、引き続き注視する必要があります。
海外マーケットにおけるエネルギー分野では、エネルギーセキュリティやエネルギーアフォーダビリティの観点から重要性を増す天然ガス(LNGを含む)の中長期的な需要が、アジアやアフリカを中心に拡大していく見通しです。これを背景にLNGなどの設備投資計画が、引き続き進展していくと思われます。
一般産業分野においては、世界的なデジタル産業の拡大や生産拠点の多様化などに伴って、需要が高まる半導体関連施設やデータセンターなどの設備投資計画が東南アジアなどで引き続き進展していく見通しです。
国内マーケットにおいては、SAFをはじめとする資源循環分野、医薬品製造プラントを中心とするライフサイエンス分野、食品分野において、顧客の設備投資計画が実現していく見通しです。一方で、政府による補助金交付や制度設計の遅れに加え、建設費用等の増加により顧客のCAPEXが増加傾向にあることから、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあり、その動向を注視しています。また、既存製油所・化学プラントの保全工事においては、定期修繕工事の需要が堅調に推移する見通しです。
機能材製造事業
触媒分野においては、FCC触媒の国内外でのシェア拡大や、水素化処理触媒における海外受託販売の拡大に加え、ケミカル・環境保全触媒事業における自社製品・受託触媒の販売拡大や海外展開、カーボンリサイクル・ケミカルリサイクル市場への参入を目指します。さらに、環境保全触媒では、火力・バイオマス発電やごみ焼却炉向けの脱硝技術の拡大や、カーボンニュートラル関連材料の開発を進めてまいります。ファインケミカル分野においては、半導体製造工程等における研磨材の拡大を目指すほか、ディスプレイ向け中空シリカの販売拡大や多用途展開に取り組んでまいります。また、化粧品材や光学用途向け材料の販売拡大にも取り組んでまいります。
ファインセラミックス分野においては、生成AI関連需要の拡大を背景に、半導体製造装置関連製品を中心に受注環境が引き続き好調に推移する見通しです。薄膜回路基板やセラミックス製品については、外部環境の影響を注視しつつ、新規顧客の開拓や生産プロセスの合理化、コスト構造の見直しに取り組んでまいります。高熱伝導窒化ケイ素基板については、欧米市場の調整の影響を受けながらも、中国市場向けの販売拡大等により回復基調にあることから、需要動向を踏まえた生産能力の拡充とコスト構造の改善を進めてまいります。
なお、中東情勢緊迫化による当社グループ事業への影響については、今後の動向を注視し慎重に対応してまいります。
次期の業績予想は、以下のとおりです。
なお、本業績予想に使用している為替レートは1米ドル=150円です。
業績予想
(単位:百万円)
連結
売上高
670,000
営業利益
40,000
経常利益
46,000
親会社株主に帰属する
当期純利益
46,000
受注高
1,740,000
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
日本の会計基準は、国際的な会計基準とのコンバージェンスの結果、高品質かつ国際的に遜色のないものとなっており、国際会計基準と同等との評価を受けていることから、当社グループは会計基準につきましては日本基準を適用しております。
なお、国際会計基準の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
資産の部
流動資産
現金預金
333,701
400,476
受取手形・営業債権及び契約資産等
154,314
135,532
未成工事支出金
15,212
10,875
商品及び製品
8,149
7,080
仕掛品
3,887
3,751
原材料及び貯蔵品
5,162
5,762
未収入金
30,175
38,690
その他
11,460
11,933
貸倒引当金
△796
△830
流動資産合計
561,267
613,271
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物
84,191
88,134
機械、運搬具及び工具器具備品
84,371
88,475
土地
24,993
27,607
リース資産
2,917
3,094
建設仮勘定
3,220
4,989
減価償却累計額
△111,396
△117,739
有形固定資産合計
88,296
94,561
無形固定資産
ソフトウエア
14,034
14,777
その他
200
134
無形固定資産合計
14,234
14,911
投資その他の資産
投資有価証券
80,386
83,164
長期貸付金
11,248
12,163
退職給付に係る資産
7,134
12,210
繰延税金資産
24,756
11,312
その他
21,236
12,296
貸倒引当金
△24,385
△15,099
投資その他の資産合計
120,376
116,048
固定資産合計
222,907
225,521
資産合計
784,175
838,793
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形・工事未払金等
126,436
104,018
短期借入金
250
325
1年内償還予定の社債
10,000
-
1年内返済予定の長期借入金
752
833
未払法人税等
2,556
11,035
契約負債
105,097
148,437
賞与引当金
8,996
14,657
役員賞与引当金
209
223
工事損失引当金
35,707
36,876
完成工事補償引当金
1,236
802
その他
55,685
40,074
流動負債合計
346,928
357,285
固定負債
社債
10,000
20,000
長期借入金
13,887
14,024
退職給付に係る負債
12,439
10,925
役員退職慰労引当金
212
170
株式報酬引当金
-
212
繰延税金負債
3,730
948
再評価に係る繰延税金負債
1,028
1,028
その他
3,686
3,004
固定負債合計
44,985
50,316
負債合計
391,914
407,601
純資産の部
株主資本
資本金
23,885
23,994
資本剰余金
25,465
3,453
利益剰余金
340,488
372,491
自己株式
△25,486
△3,367
株主資本合計
364,353
396,572
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
19,886
22,260
繰延ヘッジ損益
1,180
1,123
土地再評価差額金
△10,955
△10,955
為替換算調整勘定
12,141
14,110
退職給付に係る調整累計額
4,050
6,307
その他の包括利益累計額合計
26,303
32,846
非支配株主持分
1,604
1,772
純資産合計
392,260
431,191
負債純資産合計
784,175
838,793
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
売上高
858,082
745,280
売上原価
839,156
681,135
売上総利益
18,926
64,144
販売費及び一般管理費
30,400
28,745
営業利益又は営業損失(△)
△11,474
35,399
営業外収益
受取利息
16,780
12,086
受取配当金
4,132
2,625
持分法による投資利益
5,058
3,361
為替差益
-
5,699
その他
992
773
営業外収益合計
26,962
24,546
営業外費用
支払利息
1,220
1,214
為替差損
2,213
-
その他
734
543
営業外費用合計
4,167
1,757
経常利益
11,320
58,188
特別利益
投資有価証券売却益
274
3,465
特別利益合計
274
3,465
特別損失
減損損失
169
424
固定資産除却損
175
184
投資有価証券評価損
-
274
在外子会社事業整理費用
1,497
-
仲裁裁定に伴う損失
1,489
-
特別損失合計
3,331
884
税金等調整前当期純利益
8,263
60,769
法人税、住民税及び事業税
9,329
12,485
法人税等調整額
△606
6,415
法人税等合計
8,722
18,901
当期純利益又は当期純損失(△)
△459
41,868
非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△)
△61
25
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)
△398
41,842
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
当期純利益又は当期純損失(△)
△459
41,868
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金
△612
5,878
繰延ヘッジ損益
△2,112
430
土地再評価差額金
△29
-
為替換算調整勘定
337
2,098
退職給付に係る調整額
2,687
2,207
持分法適用会社に対する持分相当額
14,070
△4,019
その他の包括利益合計
14,341
6,595
包括利益
13,881
48,463
(内訳)
親会社株主に係る包括利益
13,986
48,386
非支配株主に係る包括利益
△105
77
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
株主資本合計
当期首残高
23,798
25,378
350,511
△25,485
374,202
当期変動額
新株の発行
86
86
173
剰余金の配当
△9,661
△9,661
土地再評価差額金の取崩
34
34
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)
△398
△398
自己株式の取得
△0
△0
連結範囲の変動
2
2
株主資本以外の項目
の当期変動額(純額)
-
当期変動額合計
86
86
△10,022
△0
△9,849
当期末残高
23,885
25,465
340,488
△25,486
364,353
その他の包括利益累計額
非支配株主
持分
純資産合計
その他
有価証券
評価差額金
繰延ヘッジ
損益
土地再評価
差額金
為替換算
調整勘定
退職給付に係る調整累計額
その他の
包括利益
累計額合計
当期首残高
7,410
3,072
△10,891
11,082
1,278
11,952
1,730
387,885
当期変動額
新株の発行
173
剰余金の配当
△9,661
土地再評価差額金の取崩
34
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)
△398
自己株式の取得
△0
連結範囲の変動
2
株主資本以外の項目
の当期変動額(純額)
12,475
△1,891
△64
1,059
2,771
14,350
△126
14,223
当期変動額合計
12,475
△1,891
△64
1,059
2,771
14,350
△126
4,374
当期末残高
19,886
1,180
△10,955
12,141
4,050
26,303
1,604
392,260
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
株主資本合計
当期首残高
23,885
25,465
340,488
△25,486
364,353
当期変動額
新株の発行
108
108
217
剰余金の配当
△9,667
△9,667
親会社株主に帰属する
当期純利益
41,842
41,842
自己株式の取得
△1
△1
自己株式の消却
△22,120
22,120
-
非支配株主との取引に
係る親会社の持分変動
△172
△172
株主資本以外の項目
の当期変動額(純額)
-
当期変動額合計
108
△22,011
32,002
22,118
32,218
当期末残高
23,994
3,453
372,491
△3,367
396,572
その他の包括利益累計額
非支配株主
持分
純資産合計
その他
有価証券
評価差額金
繰延ヘッジ
損益
土地再評価
差額金
為替換算
調整勘定
退職給付に係る調整累計額
その他の
包括利益
累計額合計
当期首残高
19,886
1,180
△10,955
12,141
4,050
26,303
1,604
392,260
当期変動額
新株の発行
217
剰余金の配当
△9,667
親会社株主に帰属する
当期純利益
41,842
自己株式の取得
△1
自己株式の消却
-
非支配株主との取引に
係る親会社の持分変動
△172
株主資本以外の項目
の当期変動額(純額)
2,374
△57
-
1,969
2,257
6,543
168
6,711
当期変動額合計
2,374
△57
-
1,969
2,257
6,543
168
38,930
当期末残高
22,260
1,123
△10,955
14,110
6,307
32,846
1,772
431,191
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
8,263
60,769
減価償却費
10,584
11,321
減損損失
169
424
貸倒引当金の増減額(△は減少)
62
△9,497
受取利息及び受取配当金
△20,912
△14,712
支払利息
1,220
1,214
為替差損益(△は益)
1,654
△4,379
持分法による投資損益(△は益)
△5,058
△3,361
売上債権及び契約資産の増減額(△は増加)
48,771
18,421
棚卸資産の増減額(△は増加)
9,209
4,859
仕入債務の増減額(△は減少)
△22,530
△24,707
投資有価証券売却損益(△は益)
△274
△3,465
退職給付に係る負債の増減額(△は減少)
680
△1,627
工事損失引当金の増減額(△は減少)
△13,895
905
投資有価証券評価損益(△は益)
-
274
契約負債の増減額(△は減少)
8,051
40,740
未収入金の増減額(△は増加)
△1,683
△11,372
未払金の増減額(△は減少)
8,604
△12,405
その他
8,260
5,309
小計
41,177
58,712
利息及び配当金の受取額
18,783
24,741
利息の支払額
△1,081
△999
法人税等の支払額又は還付額(△は支払)
△12,118
△2,555
営業活動によるキャッシュ・フロー
46,761
79,898
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出
△9,581
△12,822
投資有価証券の取得による支出
△7,885
△2,363
投資有価証券の売却による収入
513
4,542
無形固定資産の取得による支出
△4,830
△4,903
有償減資による収入
405
525
その他
207
198
投資活動によるキャッシュ・フロー
△21,172
△14,822
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
長期借入金の返済による支出
△759
△763
社債の発行による収入
-
10,000
社債の償還による支出
-
△10,000
配当金の支払額
△9,676
△9,641
非支配株主への配当金の支払額
△18
△27
短期借入金の純増減額(△は減少)
△3,721
75
その他
△873
△621
財務活動によるキャッシュ・フロー
△15,049
△10,979
現金及び現金同等物に係る換算差額
△2,351
13,612
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
8,188
67,708
現金及び現金同等物の期首残高
324,507
332,761
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額
65
-
現金及び現金同等物の期末残高
332,761
400,470
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営責任者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、当社及び国内外の連結子会社において総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業等を展開しております。
したがって、当社グループは当社及び各連結子会社を基礎としたサービス・製品別のセグメントから構成されており、「総合エンジニアリング」「機能材製造」の2つを報告セグメントとしております。
「総合エンジニアリング」では、主に石油、石油精製、石油化学、ガス、LNGなどに関する装置、設備及び施設の計画、設計、調達、建設及び試運転役務などのEPCビジネスを行っております。「機能材製造」では、触媒分野、ナノ粒子技術分野、クリーン・安全分野、電子材料・高性能セラミックス分野及び次世代エネルギー分野において製品の製造、販売を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益又は損失は、営業利益又は営業損失(△)ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。
3. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他
合計
調整額
連結財務諸表計上額
総合エンジ
ニアリング
機能材製造

売上高
外部顧客への売上高
794,977
54,643
849,620
8,462
858,082

858,082
セグメント間の内部売上高又は振替高
4
374
378
3,629
4,008
△4,008


794,981
55,017
849,999
12,091
862,091
△4,008
858,082
セグメント利益又は損失(△)
△14,591
8,197
△6,393
2,405
△3,987
△7,487
△11,474
セグメント資産
571,164
84,655
655,820
32,657
688,477
95,697
784,175
その他の項目
減損損失
169

169

169

169
減価償却費
3,226
3,728
6,954
611
7,566
3,018
10,584
有形及び無形固定資産の
増加額
5,218
8,409
13,628
13
13,641
1,794
15,436
(注)1.その他には、コンサルティング事業、オフィスサポート事業、造水事業などを含んでおります。
2.調整額は以下のとおりであります。
(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額△7,487百万円には、セグメント間取引消去61百万円、各セグメントに配分していない全社費用△7,548百万円が含まれております。減価償却費の調整額3,018百万円は、各セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費及び当社のグループ管理運営費用であります。
(2) セグメント資産の調整額95,697百万円には、セグメント間取引消去△131,939百万円、各セグメントに配分していない全社資産227,636百万円が含まれております。全社資産は、主に当社における現金預金、投資有価証券、固定資産(建物及び土地等)であります。
(3) 有形及び無形固定資産の増加額の調整額1,794百万円は、各事業セグメントに配分していない全社資産であります。また、それに係る減価償却費についても、各セグメントに配分しない全社費用として調整額に含めております。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失(△)と調整を行っております。
当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他
合計
調整額
連結財務諸表計上額
総合エンジ
ニアリング
機能材製造

売上高
外部顧客への売上高
679,588
56,995
736,584
8,696
745,280

745,280
セグメント間の内部売上高又は振替高
6
10
17
3,491
3,509
△3,509


679,595
57,006
736,601
12,188
748,789
△3,509
745,280
セグメント利益
33,641
7,676
41,317
2,113
43,430
△8,031
35,399
セグメント資産
597,619
88,117
685,736
33,577
719,314
119,478
838,793
その他の項目
減損損失
424

424

424

424
減価償却費
3,469
4,232
7,702
613
8,316
3,005
11,321
有形及び無形固定資産の
増加額
5,417
8,836
14,254
161
14,416
3,172
17,589
(注)1.その他には、コンサルティング事業、オフィスサポート事業、造水事業などを含んでおります。
2.調整額は以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△8,031百万円には、セグメント間取引消去68百万円、各セグメントに配分していない全社費用△8,099百万円が含まれております。減価償却費の調整額3,005百万円は、各セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費及び当社のグループ管理運営費用であります。
(2) セグメント資産の調整額119,478百万円には、セグメント間取引消去△66,627百万円、各セグメントに配分していない全社資産186,105百万円が含まれております。全社資産は、主に当社における現金預金、投資有価証券、固定資産(建物及び土地等)であります。
(3) 有形及び無形固定資産の増加額の調整額3,172百万円は、各事業セグメントに配分していない全社資産であります。また、それに係る減価償却費についても、各セグメントに配分しない全社費用として調整額に含めております。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)
1.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本
東南アジア
中東
(注2)
アフリカ
北米
(注3)
その他の地域
合計
211,969
133,981
292,612
34,209
163,009
22,300
858,082
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.「中東」にはサウジアラビア(150,320百万円)、イラク(121,279百万円)が含まれております。
3.「北米」にはカナダ(93,857百万円)が含まれております。
(2)有形固定資産
(単位:百万円)
日本
中東
(注)
その他
合計
60,796
20,444
7,055
88,296
(注)「中東」にはオマーン(20,286百万円)が含まれております。
2.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名
売上高
関連するセグメント名
サウジアラムコ社
146,664
総合エンジニアリング
サウスリファイナリーズ社
121,279
総合エンジニアリング
LNGカナダ社
93,857
総合エンジニアリング
当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
1.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本
東南アジア
中東
(注2)
アフリカ
北米
その他の地域
合計
190,933
115,063
244,038
54,611
115,720
24,912
745,280
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.「中東」にはサウジアラビア(105,047百万円)が含まれております。
(2)有形固定資産
(単位:百万円)
日本
中東
(注)
その他
合計
66,133
21,268
7,159
94,561
(注)「中東」にはオマーン(21,176百万円)が含まれております。
2.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名
売上高
関連するセグメント名
サウジアラムコ社
103,948
総合エンジニアリング
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)
セグメント情報に同様の内容を記載しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
セグメント情報に同様の内容を記載しているため、記載を省略しております。
(1株当たり情報)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
1株当たり純資産額
1,616.43

1,775.55

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)
△1.65

173.06

潜在株式調整後1株当たり当期純利益


172.94

(注)1.前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失のため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)
親会社株主に帰属する当期純利益又は
親会社株主に帰属する当期純損失(△)(百万円)
△398
41,842
普通株主に帰属しない金額(百万円)


普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)(百万円)
△398
41,842
普通株式の期中平均株式数(千株)
241,625
241,784
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益調整額(百万円)


普通株式増加数(千株)

163
(うち業績連動型株式報酬(千株))

120
(うち事後交付型譲渡制限付株式報酬(千株))

42
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定に含めなかった潜在株式の概要


(重要な後発事象)
(持分法適用関連会社株式の売却)
当社は、2026年4月14日の取締役会において、当社の持分法適用関連会社である水ing株式会社(以下、水ingという)の株式をインフロニア・ホールディングス株式会社に譲渡することを決議しました。なお、本株式譲渡に伴い、水ingに加えて水ingの子会社である水ingAM株式会社及び水ingエンジニアリング株式会社についても、当社企業集団から除外されます。
1.株式売却の理由
2010年より、当社、株式会社荏原製作所、三菱商事株式会社の三社株主体制にて水ingの安定成長や経営課題の解決に向けて事業体制を強化してまいりました。今般、ウォーターPPP

導入拡大や既設設備の老朽化に伴う更新需要の本格化等の事業環境の変化が進む中で、日本の社会インフラを中長期で支える明確な戦略と実行力を有し、水ingの将来の更なる企業価値向上に資する最適な株主への移行が望ましいとの判断から、当社保有株式を譲渡することとしました。
※水道や下水道、工業用水道など水分野の公共施設を対象とした、コンセッションに段階的に移行するための官民連携方式(管理・更新一体マネジメント方式)およびコンセッション方式を総称したもの。
2.株式売却の相手会社の名称
インフロニア・ホールディングス株式会社
3.株式売却の時期
2026年7月1日(予定)
4.当該持分法適用関連会社の概要
(1)名称       水ing株式会社
(2)事業内容     水・環境プラントの運転・維持管理及び同施設の設計・施工、薬品事業並びに事業子会社

統括
(3)当社との取引内容 当社の子会社が当該会社に商品を販売しております。
5.譲渡株式数、譲渡価額、譲渡損益及び譲渡後の持分比率
(1)譲渡株式数     1,000,000株
(2)譲渡価額      304億円
(3)譲渡損益(連結)  投資有価証券売却益 約200億円
譲渡損益(個別)  関係会社株式売却益 約196億円
(4)譲渡後の持分比率  -%
(参考)受注高、売上高及び受注残高
(単位:百万円)
区分
前連結会計年度末受注残高
当連結会計年度
受注高
当連結会計年度
売上高
当連結会計年度末受注残高
総合エンジニアリング事業
1,404,603
409,271
679,588
1,155,589
国内
エネルギートランジション関係
石油・ガス関係
10,842
37,002
38,491
9,353
LNG関係




化学関係
3,018
27,219
13,049
17,189
クリーンエネルギー関係
52,735
20,962
49,713
23,956
その他
313
1,268
766
812

66,910
86,452
102,020
51,311
ヘルスケア・ライフサイエンス関係
57,198
64,891
34,793
87,295
産業・都市インフラ関係
7,748
7,315
8,323
6,740
その他
53
119
160
11
国内計
131,910
158,778
145,297
145,359
海外
エネルギートランジション関係
石油・ガス関係
347,788
108,270
183,539
278,499
LNG関係
435,118
123,651
239,558
343,426
化学関係
92,161
6,862
70,723
25,610
クリーンエネルギー関係
2,611
3,896
3,679
2,824
その他
392,232
2,402
30,446
358,825

1,269,911
245,083
527,947
1,009,186
ヘルスケア・ライフサイエンス関係
625
3,304
3,207
30
産業・都市インフラ関係
1,913
2,262
3,056
1,010
その他
242
△158
80
2
海外計
1,272,693
250,492
534,291
1,010,229
機能材製造事業
7,167
60,021
56,995
10,129
その他の事業
1,080
8,764
8,696
976
合計
1,412,852
478,057
745,280
1,166,695
(注)1.総合エンジニアリング事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額21,303百万円を含んでおります。
2.機能材製造事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額△64百万円を含んでおります。
3.その他の事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額△172百万円を含んでおります。

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2026-04-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 3.13%
計 8.53%
764万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2026-04-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.40%
計 8.53%
1,320万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2026-04-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 3.13%
計 8.53%
764万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2026-04-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.40%
計 8.53%
1,320万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2026-04-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 3.13%
計 8.53%
764万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2026-04-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.40%
計 8.53%
1,320万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 1.99%
計 7.20%
518万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.21%
計 7.20%
1,352万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 1.99%
計 7.20%
518万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.21%
計 7.20%
1,352万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 8,581億円 ▲115億円 ▲4億円 7,842億円 3,923億円 -1.7 40.0
2024 8,326億円 ▲190億円 ▲78億円 7,923億円 3,879億円 -32.5 40.0
2023 6,069億円 367億円 307億円 7,131億円 3,980億円 122.3 38.0
2022 4,284億円 207億円 ▲356億円 6,943億円 3,877億円 -140.8 15.0
2021 4,340億円 229億円 51億円 7,025億円 4,176億円 20.4 12.0
2020 4,808億円 202億円 41億円 6,713億円 3,910億円 16.3 12.0
2019 6,192億円 232億円 240億円 7,089億円 4,104億円 95.1 28.5
2018 7,230億円 215億円 166億円 6,849億円 3,958億円 65.8 25.0
2017 6,932億円 ▲215億円 ▲221億円 6,463億円 3,833億円 -87.4 30.0
2016 8,800億円 497億円 428億円 6,898億円 4,197億円 169.6 42.5
2015 7,991億円 297億円 206億円 7,198億円 3,885億円 81.7 21.0
2014 6,758億円 472億円 7,461億円 3,799億円 186.9 46.5
2013 6,246億円 462億円 6,288億円 3,361億円 182.9 45.5
2012 5,570億円 391億円 5,262億円 2,910億円 154.9 38.5

事業の状況(有価証券報告書より)

最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。

沿革 FY2025 / 約1,516字
2 【沿革】提出会社は「日本揮発油株式会社」として1928年10月25日資本金2,500千円をもって創立されました。(設立登記の日は1928年10月27日であります。)提出会社の変遷を示せば次のとおりであります。1928年10月本店を「東京市麹町区内幸町1丁目3番地」に設置1928年11月米国ユニバーサル・オイル・プロダクツ・カンパニー(現UOP社)と熱分解蒸留法装置の日本における特許の譲受け及び建設に関する協約を締結1933年1月本店を「大阪市東区高麗橋5丁目10番地」に移転1938年8月 UOP社とイソオクタン製造法の特許の実施及び建設に関する追加の暫定的諒解覚書を交換戦争によりUOP社との上記諸協約解消1942年10月地番変更により本店所在地を「大阪市東区高麗橋4丁目10番地」と変更1942年12月新潟県新津に触媒製造工場(現日揮触媒化成㈱新潟事業所)を設置1949年1月本店を「東京都中央区日本橋室町2丁目1番地」に移転1952年5月UOP社と石油精製及び石油化学に関する特許の実施及び建設に関する契約を締結1952年7月横浜工務部を「横浜市南区最戸町100番地」に設置1952年8月触媒製造工場を分離し日揮化学㈱を設立1952年12月建設業者登録番号東京都知事(ろ)第7044号として登録1958年4月「横浜工務部」を「横浜事業所」と改称1958年7月旭硝子㈱との共同出資により触媒化成工業㈱を設立1959年2月建設業者登録番号建設大臣(ニ)第5341号として登録1959年3月本店を「東京都千代田区大手町2丁目4番地」に移転1960年2月一級建築士事務所登録番号神奈川県知事登録第422号として登録1962年5月東京証券取引所市場第2部に株式上場1969年2月東京証券取引所市場第2部銘柄より第1部銘柄に指定される1970年1月地番変更により本店所在地を「東京都千代田区大手町2丁目2番1号」と変更1974年11月特定建設業者として建設大臣許可(特-49)第5552号を受ける1975年4月技術開発体制の充実強化のため「衣浦研究所」を愛知県半田市に設置1976年10月社名を「日本揮発油株式会社」から「日揮株式会社」(英文名JGC CORPORATION)に変更1984年7月 原子力の技術開発体制の充実強化のため「大洗原子力技術開発センター」を茨城県大洗町に設置1997年6月 横浜市西区に完成した新社屋に横浜事業所のプロジェクト遂行機能及び東京本社の一部機能を移管し「横浜本社」を設置1997年11月 横浜研究所と大洗原子力技術開発センターを統合し、新たに「技術研究所」を茨城県大洗町に設置1999年12月衣浦研究所を技術研究所(茨城県大洗町)に統合(衣浦研究所は廃止)2004年7月触媒化成工業㈱を100%子会社化2008年7月触媒化成工業㈱と日揮化学㈱が合併し、日揮触媒化成㈱と改称2017年6月本店を「神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目3番1号」に移転2019年4月持株会社体制への移行のため、新設承継会社として日揮グローバル㈱を設立2019年10月 持株会社体制に移行し、商号を「日揮ホールディングス株式会社」(英文名JGC HOLDINGS CORPORATION)に変更日揮プラントイノベーション㈱が商号を日揮㈱に変更海外EPC事業を日揮グローバル㈱に、国内EPC事業を日揮㈱にそれぞれ承継2022年4月東京証券取引所市場第1部から新市場区分プライム市場に移行2023年4月 当社グループ内のコーポレート機能業務を集約し、その効率化、高度専門化のため、日揮コーポレートソリューションズ㈱を設立
配当政策 FY2025 / 約466字
3 【配当政策】当社は、中長期的な企業価値向上に努めるとともに、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付けております。具体的な配当政策については、株主の皆様への利益還元を明確にするため、自己資本の維持及び成長のための投資を総合的に勘案のうえ、目標配当性向を定めて利益配分を行っており、期末配当として年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。この剰余金の配当の決定機関は株主総会であります。当社は2025年3月期より、以下の株主還元方針に基づいた配当政策を実施しております。・ 期末配当として年1回の剰余金の配当を行うこと、及び各期の業績に連動させる考え方に基づき、連結配当性向30%を目途とし、かつ1株当たり年間配当額40円を下限とする。・ 自己株式取得は、業績見通し及びフリー・キャッシュ・フローの状況を勘案して適宜実施を検討する。 (注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2025年6月27日定時株主総会決議9,66740.00
監査の状況 FY2025 / 約3,670字
(3) 【監査の状況】 ① 監査役監査の状況監査役5名(常勤監査役2名及び社外監査役3名)は、取締役会その他重要な会議に出席し、経営者、主要な部門責任者や子会社役員へのヒアリング等を行い、業務の執行状況等の報告を受け必要に応じ意見を表明するとともに、法令、定款及び監査役会規程等に基づき、取締役の職務の執行を監査しております。常勤監査役は、取締役会、監査役会に加え、重要会議(グループ経営会議、グループリスク管理委員会、グループ投融資委員会、サステナビリティ委員会、グループ情報セキュリティ委員会等)に出席し、その内容を適宜監査役会等で報告し、監査役間で情報を共有することによって、監査環境の整備状況の把握及び社内の情報の収集を行い、かつ内部統制システムの構築・運用の状況を日常的に監視し検証することにより、監査の実効性を確保しております。社外監査役(非常勤)は、主要な会議における審議内容や事業の運営状況等に係る常勤監査役からの情報並びに自ら入手した情報に基づき、それぞれの長年の経験で培った専門性を活かした監査を実施しております。また、監査役会は、社外取締役との連携と情報共有を目的として、年4回の意見交換会を実施しております。内部監査部門とは定期的また都度に会合を持ち、相互に監査実施状況を報告し、監査活動に役立てております。また、当社は、監査役の職務を補助すべき使用人として、取締役から独立した監査役専任スタッフを配置しております。 2024年度の監査役会開催回数及び個々の監査役の出席状況については次のとおりであります。 氏名開催回数出席回数伊勢谷 泰正(*1)7回0回武藤 一義26回26回二宮 朗(*2)19回19回大野 功一(*1)7回7回高松 則雄26回26回大木 一也26回26回舩山 範雄(*2)19回18回 (*1)2024年6月27日付で監査役を退任しております。(*2)2024年6月27日付で就任いたしましたので、2024年6月27日付以降に開催した監査役会への出席状況を   記載しております。 監査役会における具体的な検討内容としては、次のものが挙げられます。・監査の方針、監査計画、監査の方法、監査業務の分担等・取締役会等の重要な会議における議題に係る監査上重要な事項・監査役の職務を補助すべき使用人に関する体制、取締役及び使用人の監査役への報告に関する体制等・会計監査人の監査の方法及び結果の相当性、解任並びに不再任及び再任に関する事項・会計監査人の報酬等に対する同意・内部統制システムの整備・運用の状況・監査役会監査報告書の内容 ② 内部監査の状況内部監査については、監査部を設け6名を配置しております。監査部は業務監査及び財務報告に係る内部統制評価を実施し、当社及び当社グループ各社における経営諸活動全般の有効性を確認し、経営に資するよう努めております。監査部は、当事業年度の監査計画に基づき、監査役会と連携して当社及び当社グループ各社、国内外のプロジェクト現場及び事務所の監査等を実施しております。また、これらの活動を通じて発見された改善事項について、対応を検討し改善提言及び対応状況のフォローアップを行うことにより、内部監査の実効性を確保しております。なお、取締役会規程に基づき監査計画及び監査結果を代表取締役のみならず取締役会にも直接報告しております。さらに、監査部は監査役と年3回の定例会議を開催し、監査部の活動報告及び監査に関する情報共有を行うとともに、会計監査人とは金融商品取引法に基づく内部統制監査等に関して、適宜意見交換及び情報交換を行っております。当社は、監査部が代表取締役のみならず取締役会並びに監査役及び監査役会に対しても直接報告を行うこと等により、効果的かつ効率的に監査を実施しております。 ③ 会計監査の状況ⅰ) 監査法人の名称有限責任 あずさ監査法人 ⅱ) 継続監査期間1974年以降現在まで継続しております。現任の監査法人である有限責任あずさ監査法人の前身の一つである新和監査法人が新設されて以降現在までの期間を継続監査期間としております。なお、新和監査法人の新設に参加した監査法人和光事務所が、上記以前の4年間、当社の会計監査を担当しておりました。 ⅲ) 業務を執行した公認会計士永田 篤氏関口 男也氏井上 喬氏 ⅳ) 監査業務に係る補助者の構成当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士10名及びその他18名で構成されております。 ⅴ) 会計監査人との協議監査役会は、当事業年度の監査計画に基づき、会計監査人と会合を持ち、四半期ごとに監査又はレビューの結果報告を受け、質疑応答を行うとともに、適宜会計監査に係る課題について意見交換、協議等を行っております。当期の監査上の主要な検討事項(KAM)として認識された事項並びにその他の重要事項については、会計監査人より詳細な説明を受け質疑を行いました。また、会計監査人の往査に同行し、会社の内部統制の整備・運用状況について意見交換を行い認識の共有を図っております。 ⅵ) 会計監査人の選定方針と理由監査役会は、会計監査人の評価・選定実施要領に基づき、会計監査人が会社法第337条第3項各号に定める事由に該当しないこと、また、会計監査人の品質管理、監査の実施体制及び監査報酬見積額が適正であることを確認し、監査実績等も踏まえたうえで、会計監査人を総合的に評価し、選定しております。監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当し、解任が相当と認められる場合には、監査役全員の同意に基づき会計監査人を解任いたします。この場合、監査役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会において、解任の旨及びその理由を報告いたします。また、監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合又はそのおそれがある場合、会計監査人の独立性、専門的能力、職務執行状況等を総合的に勘案し、その必要があると判断した場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。 ⅶ) 監査役及び監査役会による会計監査人の評価監査役会は、会計監査人を評価するため、会計監査人による四半期ごとの監査又はレビューの結果報告・質疑応答、往査への同行、会計監査人と監査役との間で適宜行われる会合出席、内部監査部門との定期的な意見交換を実施しております。また、監査役会は書面により会計監査人の評価に必要な事項について担当部門及び会計監査人に対して質問を行い、回答を書面で受領するとともに、これらの回答書について説明を聴取し、質疑応答しております。これらの評価の結果、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当しないこと、及び当社が定める会計監査人の品質管理等の評価事項に問題がないことを確認し、評価の実施方法及び評価の結論を監査調書として取りまとめております。 ④ 監査報酬の内容等ⅰ) 監査公認会計士等に対する報酬(単位:百万円)区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬非監査業務に基づく報酬監査証明業務に基づく報酬非監査業務に基づく報酬提出会社5211586連結子会社12031212計173141798 当社における非監査業務の内容は、委託業務であります。連結子会社における非監査業務の内容は、合意された手続業務等であります。 ⅱ) 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に対する報酬(ⅰ)を除く)(単位:百万円)区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬非監査業務に基づく報酬監査証明業務に基づく報酬非監査業務に基づく報酬提出会社-5--連結子会社53595459計53655459 連結子会社における非監査業務の内容は、海外税務関連業務等であります。 ⅲ) その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容(前連結会計年度)一部の在外連結子会社は、当社の監査公認会計士等と同一のネットワークに属さないHam,Langston & Brezina,L.L.P.等に対して、監査証明業務に基づく報酬として36百万円を支払っております。(当連結会計年度)一部の在外連結子会社は、当社の監査公認会計士等と同一のネットワークに属さないHam,Langston & Brezina,L.L.P.等に対して、監査証明業務に基づく報酬として37百万円を支払っております。 ⅳ) 監査報酬の決定方針該当事項はありませんが、規模・特性・監査日数等を勘案した上で決定しております。 ⅴ) 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬の見積算出根拠等を確認し、それが適切であるか検討したうえで、会計監査人の報酬につき、会社法第399条第1項の同意を行っております。
設備の概要 FY2025 / 約417字
1 【設備投資等の概要】当社グループでは経営資源の有効利用に重点をおいて省力化・効率化投資を実施する一方、ビジネス基盤の強化や新たな事業展開に貢献することが見込まれる分野への投資もあわせて行っております。当連結会計年度の設備投資額は15,436百万円であります。総合エンジニアリング事業においては、ソフトウェアなどの設備投資を実施し、総額は5,218百万円であります。機能材製造事業においては、触媒分野及びファインセラミックス分野の製造設備投資を実施し、総額は8,409百万円であります。また、総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業に加え、その他の事業において総額13百万円、全社資産として総額1,794百万円の設備投資を実施しております。なお、上記投資金額には、有形固定資産のほか、無形固定資産の金額が含まれております。また、当連結会計年度においては、経常的な設備更新のための除却・売却を除き重要な設備の除却・売却はありません。
従業員の状況 FY2025 / 約1,461字
5 【従業員の状況】(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)総合エンジニアリング事業6,332(1,870)機能材製造事業1,128(308)その他の事業469(65)全社(共通)436(113)合計8,365(2,356) (注)1.従業員数は、就業従業員数を記載しております。2.「従業員数」欄の( )内は、外数で平均臨時雇用者数(派遣受入者数等)を記載しております。3.全社(共通)として記載されている従業員数は、持株会社である当社及び当社グループより委託される人事、財務、情報技術、法務等に係る業務及び管理を行う日揮コーポレートソリューションズ株式会社の従業員数であります。 (2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)248(60)43.712.39,306,344 (注)1.従業員数は、就業従業員数であり執行役員(副社長執行役員を除く)(10名)を含み、関係会社等への出向者(29名)を含んでおりません。2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。3.「従業員数」欄の( )内は、外数で平均臨時雇用者数(派遣受入者数等)を記載しております。4.提出会社の従業員は、全て全社(共通)に属しております。 (3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりません。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当事業年度 管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)2、3、4男性労働者の育児休業取得率(%)(注)5、6労働者の男女の賃金の差異(%)(注)2、7全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者(注)8、9当社4.17759.260.336.6日揮コーポレートソリューションズ㈱16.7-55.259.513.7日揮グローバル㈱1.96266.867.528.8日揮㈱1.44663.463.647.3青森日揮プランテック㈱--67.875.544.7日揮触媒化成㈱2.77278.585.361.0日本ファインセラミックス㈱-10074.282.0123.8JFCマテリアルズ㈱-10081.0103.0-日揮ビジネスサービス㈱57.1-58.165.739.4日本エヌ・ユー・エス㈱15.610073.178.648.9 (注)1.提出会社及び主要な国内連結子会社を対象としております。2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。3.2025年3月31日時点の数値であります。4.一部の連結子会社については、管理職の女性労働者はおりません。5.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。6.一部の連結子会社については、育児休業等を取得した男性労働者はおりません。7.職群及び等級の男女構成比の差によるものであります。8.相対的に勤務時間が短い、業務範囲が限定的等の理由により平均賃金が低い嘱託及びパートタイム労働者に女性が多いことによります。9.一部の連結子会社については、該当する男性労働者がいないため、記載しておりません。
研究開発活動 FY2025 / 約17,622字
6 【研究開発活動】当連結会計年度は、長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の1stフェーズ、「挑戦の5年間」と位置付ける中期経営計画「BSP2025」の4年目として、3つの重点戦略①「EPC事業のさらなる深化」、②「高機能材製造事業の拡大」、及び③「将来の成長エンジンの確立」に取り組んでまいりました。①「EPC事業のさらなる深化」では、設計・プロジェクトマネジメントのデジタル化、高度メンテナンス、現場建設の効率化・省人化などに関する技術開発及び協業に注力しております。また、②「高機能材製造事業の拡大」を目指し、触媒、ファインケミカル、ファインセラミックス製品などの開発投資及び設備投資を確実に進めております。さらに、③「将来の成長エンジンの確立」として、バイオものづくり分野では、2件の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」という。)によるプロジェクトの採択を受け、微生物を活用した素材・食料・エネルギーなどの幅広い製品を製造するプロセスを開発し、ライセンス事業の確立に取り組んでおります。その一環として、神戸市ポートアイランドにCO2を原料とした世界初のガス発酵プロセス研究所の建設を開始しました。加えて、国内初となる国産SAF大規模製造プラントを竣工させ、国産SAF実用化に係る継続的な生産及び供給体制の構築を図ったほか、SAFが持続可能な事業となるための機運醸成活動を行い、SAF製造のための原料となる廃食用油回収促進のパートナリングを加速するなど、国内初の本格的な大規模SAF製造の共同事業が順調に進展しております。このように、当社グループでは、様々な分野・領域において知財・無形資産の創出と活用を推進しております。重要テーマとなる事業・技術開発の戦略立案においては、IPランドスケープによる分析結果を活用し、市場ポジショニングの明確化やパートナー選定に役立てております。これら知財インテリジェンス機能を強化し、協業やアライアンスなどの広い視点から事業拡大に取り組んでまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額9,770百万円には、総合エンジニアリング事業に関するもの2,541百万円及び機能材製造事業に関するもの3,098百万円に加え、その他の事業に関するもの31百万円及び各セグメントに配分できないもの4,099百万円が含まれております。 ① 総合エンジニアリング事業等設計・調達・建設(EPC)ビジネス分野現地セキュリティが厳しい地域や自然環境が過酷な地域、労働者の確保が困難な地域等、建設工事の遂行が困難な地域においてEPCプロジェクトが増加する傾向にある中で、当社グループは現地での工事量を減らすために、大型モジュール工法の採用や、EPCプロジェクト遂行の効率性向上のためにAWP(Advanced Work Packaging)による工事管理の採用などを実践しております。また、当社グループのIT戦略「ITグランドプラン2030」による新しい設計手法(AI設計やデジタルツイン)や現場省人化につながるような新しい工法(ロボティクスによる自動化、3Dプリンター導入、中・小型モジュール工法、リモート化など)、要素技術の導入(新素材、設計へのAIやBIM導入など)、EPC全領域でのAWP採用拡大などを図り実装することによって、熟練労働者不足や不安定な現場生産性、スケジュール遅延などのEPCプロジェクトリスクを低減し、現場工事の安全性を高めることを目指しております。同時にこうした取組みが当社グループの競争力強化にもつながると考え、EPCを担う事業会社を中心に全社的な活動を展開しております。 IT/DX関連1. EPC効率向上を目指して行っているもの(1) プロットプラン自動化Auto Plot PATHFINDER®プラント全体の配置図であるプロットプランの設計は、プラントの運転・メンテナンスのし易さ、安全性の確保、環境保全はもちろんのこと、建設コストを決定付ける最も重要なものとして位置付けられております。したがって、複雑な制約条件のもとで様々な要求を最適化するという大変難しい技術が必要であり、従来、経験豊富なシニア技術者の感覚に頼る部分が大きい領域でした。もっとも、当社グループはIT戦略「ITグランドプラン2030」において、AI設計イノベーションを掲げ、プロットプラン設計を自動化するAuto Plot PATHFINDER®を開発しました。Auto Plot PATHFINDER®による設計は、形式知化・コード化されたシニア技術とAIによるユニット分割をもとにしたユニット単位・機器単位の自動配置、位置確定などのエンジニアによる指示取込み、最適配置のステップで行われます。Auto Plot PATHFINDER®により、多数のプロットプラン案を超短時間で作成することが可能になり、人間が思いつかないものを含む多くの提案が瞬時にできることから、新しい提案型設計 (Generative Design)への変革につながり、基本設計の段階から顧客の検討に貢献できると考えております。前連結会計年度からはFS(フィージビリティスタディ)やFEED(基本設計)業務で、加えて当連結会計年度には見積業務でもプロットプランの提案に適用しました。今後は、さらに適用プロジェクトを増やし、顧客により良い価値を提供してまいります。 (2) Data Centric EPC遂行、AWPData Centric EPC遂行は、従来の人の手を介した図書ベースの情報交換に代え、ICT技術を最大活用したデータ中心の効率の良い情報交換とタイムリーな意思決定を図ることを目指した新たなEPCプロジェクト遂行手法であり、EPCプロジェクト遂行におけるリスクを低減し品質・コスト・納期それぞれの要素を向上させることが期待されております。当社グループにおけるData Centric EPC開発においては、設計・調達・建設の作業対象となるタグを一元管理し、そのタグのデータをデータソースとなるシステムから集約し、またそのデータを活用するシステムへ連携する仕組みを構築しております。AWPは、Data Centric EPC遂行の仕組みを活用した一例であり、対象作業の開始を制限する可能性がある先行作業の特定とモニタリングが可能となります。現在進行中の複数プロジェクトにおいて、建設工事に実装したほか、設計・調達業務との連携と効果波及を目指してAWP管理の拡大を進めております。また、当社グループでは、Data Centric EPC遂行とAWPの統合を主軸に置き、EPC全体におけるデジタルトランスフォーメーション (Digital Project Delivery) にも取り組んでおります。 (3) 3D プリンタ導入3Dプリンタは、省力化施工による生産性向上やリードタイム短縮による工期短縮など、建設産業においても大きな革新をもたらすポテンシャルを持つ技術として注目されております。また、海外顧客などがプラントのメンテナンス分野への適用を検討する動きも出てまいりました。当社グループのIT戦略「ITグランドプラン2030」においても「3Dプリンタ導入や建設自動化による建設工法最適化」を掲げ、取組みを進めております。具体的には、セメント系材料を扱うデンマークのCOBOD International A/S社の3Dプリンタを導入し、国内EPCプロジェクトでの基礎型枠としての適用などを経て、海外EPCプロジェクトにおいても適用を進めております。また、金属系材料を扱うオランダのMX3Dとの共同研究を通じて、炭素鋼を用いた形状最適化により、配管部材の重量削減や強度向上への本技術に寄与することを確認しました。今後も、当社グループの競争力強化に向けて検証活動及びEPCプロジェクトへの導入を継続してまいります。 2. 顧客によるオペレーション&メンテナンス(O&M)業務の面からの要求に応えるもの(1) アセットインフォメーションマネジメント(IM)アセットインフォメーションは、顧客が安定したプラント操業を維持するために重要な情報です。近年は顧客要求の高まりもあり、複数のEPCプロジェクトでアセットインフォメーションマネジメントを実現するシステムの実装が進み、当社グループにおける技術の蓄積が進んでおります。EPCの各フェーズの中で、プラントを構成する膨大な量の各種アセットインフォメーションが生成されます。これらを一貫性をもって管理・統合するため、当社グループではデジタルツイン技術への取組みを進めており、その社内標準化を進めることでインフォメーションの精度を飛躍的に向上させるとともに、データハンドオーバーの国際業界標準規格である「CFIHOS」に準拠したインフォメーションマネジメント遂行を実現しております。これにより遂行したプラントの引渡し後においては、顧客はスムーズに運転・保全に移行できます。加えて、プラント操業を通じてアセットやプラントのオペレーション&メンテナンス(O&M)コストの低減に係る情報を蓄積し、かかる情報を将来の設備改良や業務改善に繋げることで、さらなる顧客の事業価値向上に貢献することができます。 (2) スマート保全ビジネスプラントの高経年化や人材確保が難しくなる中で、正常運転のために一層重要性が増している保全業務に対して、当社グループは、プラントの設備診断業務を強力に支援する設備管理システム(A-MIS®)の販売・運用を行ってまいりました。また、このシステムも包含するIoTやビッグデータを活用した統合型スマート保全サービス(INTEGNANCE®)の事業化を進めております。 INTEGNANCE®では、検査結果や運転情報などをもとに検査ポイントの推奨や故障リスクのアラートなどを行うAI予兆保全と定期修理計画の立案を保全戦略支援サービスとして提供するほか、モバイル端末タブレットやスマートフォンを活用した作業状況の電子化とタイムリーな情報共有による工事進捗管理を行っております。また、3Dビューア「INTEGNANCE® VR」を開発し、デジタルツインの構築・運用を行うために設立した「ブラウンリバース株式会社」にて、既存プラント全体を撮影した360°パノラマ写真上にアノテーション(関連データをタグ登録)することで、各機器や部材の関係を可視化しています。また、この360°パノラマ写真空間に対しマウスで自由な視点移動を実現、プラント内のあらゆる情報に視覚的かつ迅速にアクセスすることで実務者の運用・保守業務の大幅な効率化を可能にし、多くのプラント保全の現場で活用頂いております。さらに、当社グループは、英国の原子力業界をはじめ、高度かつ確実な安全管理が求められる分野で幅広く利用されている事故想定シナリオ管理手法「フォルトスケジュール」をベースに開発したスマート保安の最適化を支援するリスクマネジメントソフトウェア(CoreSafety®)を提供しております。 天然ガス分野昨今、温室効果ガスの1つである二酸化炭素(CO2)の排出量削減が求められておりますが、当社グループでは、CO2の排出抑制、分離回収、有効利用・貯留、資源再生というカーボンマネジメント・サイクルの各要素で技術・知見を継続して積み上げております。当社グループでは、効率的にCO2を分離・回収し有効に活用するための技術開発を進めております。その一つであるHiPACT®は、溶剤を用いた天然ガスからのCO2分離技術であり、従来技術よりも高圧でCO2を回収することで効率的なCO2の有効活用に資する技術です。HiPACT®は既に商業化されており、現在も商業機は稼働を続けております。また、さらなるCO2分離技術として、高濃度CO2を含む天然ガス及びCO2-EOR(原油増進回収)に伴って産出される随伴ガスから、特殊なゼオライト膜を用いて効率的にCO2を分離回収する技術を開発しており、米国テキサス州等での実証試験を継続して実施中です。これらの技術とともにカーボンマネジメント・サイクルの知見と合わせて、産油ガス国、企業向けにCO2に関する課題解決に向けたトータルソリューションを提供していく方針です。また、当連結会計年度にJOGMECの先進的CCS事業として採択された「マレーシア・サラワク沖CCS事業」に取り組み、日本から排出されるCO2を回収、輸送し、大規模貯留適地でのCCSを実現、日本の脱炭素化に寄与することを目指していきます。本プロジェクトが実現すれば、アジア地域における国境を越えたCCS事業のモデルになるものと期待しております。さらに、温室効果ガスの中でもメタンの排出量は、既存の計算や計測では精度高く求めることが困難とされております。欧州や米国などでは、規制によりメタン排出量の実測が求められつつありますが、実際に精度の高い計測を実施している企業は多くありません。精度の高いメタン排出量の計測がなされていないために、排出源が特定されておらず、正しいメタン削減ソリューションに繋げられていない現状があります。当社グループは、石油・天然ガス設備からのメタン排出を想定した「メタン排出計測技術評価設備」を技術研究所に建設し、国内外の計測器メーカーなどと幅広い協働を通じて計測技術を向上させることにより、一層効果的なメタン排出対策を実現してまいります。優れた温室効果ガス測定技術とエンジニアリング技術を駆使し、温室効果ガス排出の少ない設備の実現を目指しております。加えて、既設LNGプラントの運転データ解析及び気象解析を通じて得られた知見をもとに、操業改善によるLNG増産サービスを海外顧客向けに展開しております。例えば、空冷式LNGプラントの場合、生産量減退の要因となるHot Air Recirculation(HAR)に対しコンピューター解析を活用した予測モデル「HARview®」による対策や、Dry Fogging systemによるHARの緩和等、LNGプラントの運転改善ソリューション「AIRLIZE LNG®」を提案し、増産やプラントの低炭素化に貢献しております。 オフショア分野世界には未開発の中小規模海洋ガス田や、発生する随伴ガスを再圧入・フレアリングしている既存石油生産設備が多数存在し、それらのガス資源の効率的な開発手段が期待されております。その最有力候補は、当社グループが世界有数の建造実績を持つ洋上LNGプラント(以下、「FLNG」という。)です。FLNGは、現地ガス消費市場規模に限界のある、またセキュリティ・環境問題を抱えるような地域での陸上パイプラインガス、及び操業中の洋上石油生産設備で大量に生産される随伴ガスなどの現金化ソリューションでもあります。 また、当連結会計年度でも、海洋石油・ガス開発分野において、低炭素化・脱炭素化に代表されるSDGs達成に向けたソリューションへのニーズのさらなる高まりを受け、当社グループは、社会と顧客の課題に応えるべく、2023年から浮体式海洋石油生産・貯蔵・出荷設備上で、従来技術よりも効率的かつ低コストで高濃度CO2を分離・回収し、海底への再注入を行うゼオライト膜の適用技術開発を継続して取り組んでおります。 低炭素・脱炭素化分野温室効果ガス排出量削減に向けた取組みとして、当社グループではCO2フリー燃料の導入促進やカーボンリサイクル及びEMS(エネルギーマネジメントシステム)の観点で研究開発を行っております。CO2フリー燃料としてCO2フリーアンモニアが国内で着目されており、2020年代半ばの日本でのCO2フリーアンモニアの商業実装に向けた検討が進められております。当社グループは、2014~2018年度に実施した内閣府による戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のエネルギーキャリアプロジェクトの成果を活用し、再生可能エネルギーや化石資源からのCO2フリーアンモニアの製造・供給の社会実装を目指して、様々な案件のフィージビリティスタディに参画するとともに、CO2フリーアンモニアのより効率的な製造方法やコストダウンに向けた研究開発を行っております。特に、変動する再生可能エネルギー由来のCO2フリーアンモニア製造について、従来にはないダイナミックな変動型アンモニア合成を目指したシステムを開発しております。再生可能エネルギー由来の水素を利用したグリーンケミカルの普及に際しては、天候・時刻・季節によって変動する再生可能エネルギーを利用し、いかにして安定的・効率的にケミカルを製造するかが課題になります。その課題解決のためには、統合制御システムの開発が必須となります。当社グループは、福島県浪江町の福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)で製造される水素利用を想定したアンモニア製造プラントの基本設計や、統合制御システムの要件定義を行ってまいりました。この統合制御システムを組み込んだ再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニア製造技術の実証プラントを福島県浪江町に建設しており、技術実証に向けて大きく進展しました。当社グループは、かかる実証プロジェクトを通じて、再生可能エネルギー由来の水素を原料とするグリーンアンモニア製造技術の確立を引き続き目指してまいります。また、当社グループでは、NEDOの支援を受けて、輸入したアンモニアを熱分解し、水素を製造する技術の開発を行っております。現在、アンモニアを分解して水素を製造する技術は、要素技術の多くが商業レベルに達する一方で、実際は小型の装置でしか商業利用されておらず、大規模には行われていません。特に、アンモニア分解管と、アンモニア分解ガスから窒素ガスとアンモニアを分離精製する一段ガス製造装置(PSA方式)については、さらなる要素試験による検証・開発が必要であり、かかる技術開発による進展が期待されております。今後も、国内外で水素の利用拡大が見込まれる2030年の社会実装を視野に入れ、カーボンニュートラル社会に欠かせない大規模な水素製造の技術開発を行ってまいります。 資源循環分野1. ケミカルリサイクル当社グループでは、中期経営計画「BSP2025」において、ケミカルリサイクルを注力分野の1つと位置づけており、ガス化ケミカルリサイクル、油化、モノマー化(廃繊維リサイクル)を含め、幅広いプロセス技術を通じてケミカルリサイクルを推進し、循環型社会の構築に貢献していくことを目指しております。廃プラスチックのケミカルリサイクルは、リサイクルが困難な異種素材や不純物を含むプラスチックを分解し、様々な化学物質に再生することが可能であり、リサイクル率の大幅な向上をもたらす技術として期待されております。当社グループは、荏原環境プラント株式会社とUBE株式会社からEUP(Ebara Ube Process)に関する技術供与、また株式会社レゾナック・ホールディングスから量産化技術の供与と運転支援を受け、廃プラスチックのリサイクル推進に向けて、①廃プラスチックのガス化設備及びガス化設備から製造される合成ガスを用いた化学品製造設備の提案、②廃プラスチックを原料とする水素製造装置の提案、並びに③廃プラスチックリサイクルを実現するためのバリューチェーン構築を行っております。このEUPは、2003年より稼働を続けているガス化設備で、世界で唯一の長期商業運転実績を有する極めて信頼性が高いプロセスです。さらに、EUPでは、混合プラスチックや不純物を含むプラスチックの活用が可能となります。当社グループは、廃プラスチックの活用及び地産地消水素の製造により、水素社会の実現にも貢献してまいります。 また、プラスチックのケミカルリサイクル技術の1つに油化技術があり、当社グループでは、10年間の運転実績を有する国内大型商用装置をベースとして、廃プラスチックの油化ケミカルリサイクルに関する自社ライセンス(Pyro-Blue®)の開発・提供を推進しております。当社グループの油化技術は、他の油化プロセスでは事前除去する必要があるPVC(塩化ビニル)やPET(ポリエステル)を含む混入プラスチックの処理が可能です。顧客が処理したい廃プラスチックを試験的に処理しサンプル油を製造できるベンチ装置も完成し、実際にサンプルを希望している顧客向けの提供を始めております。今後、処理できるプラスチックの種類拡大、装置の大型化による経済性向上、効率化等を進め、プラスチックの資源循環社会の実現に貢献していきます。繊維産業においては、製造工程における大量のCO2排出や衣類の大量廃棄が課題となっております。使用済繊維製品の利用は、現状、熱利用を目的とする「サーマルリカバリー」や別の製品原料とする「マテリアルリサイクル」が一般的ですが、「ケミカルリサイクル」は繊維製品を再び繊維の原料へ化学分解することにより、繊維 to 繊維のリサイクルができる画期的な方法です。PET(ポリエステル)は、繊維製品だけではなく、ボトルをはじめ、フィルムや食品トレーなど多くの製品に使用されております。当社グループが提供するケミカルリサイクル技術は、着色されたポリエステルから染料や不純物を除去できるため、添加物、付着物等の影響によりメカニカルリサイクルできないポリエステル製品の受け皿としても機能し、製品を限定せず素材としてのポリエステル全体の資源循環を目指すことが可能な技術です。当社グループは、本技術のライセンスを提供する目的において「株式会社RePEaT(リピート)」を設立し、既に中国の浙江建信佳人新材料有限公司とライセンス契約を締結いたしました。 2. 持続可能な航空燃料(SAF)2050年のカーボンニュートラルに向けて、航空分野における脱炭素化として、「空のカーボンニュートラル」の機運が高まっております。中・大型機に対しては、機体の軽量化と効率化を進める一方、燃料の低脱炭素化が必須とされております。また、空のカーボンニュートラル達成のためには、実質的にはSAF(Sustainable Aviation Fuel)が切り札とも言われており、世界的なSAF需要の高まりに対し、日本でも国産SAFの安定的な供給及び利用拡大は急務となっております。当社グループは、廃食用油を原料としたSAFの継続的な生産及び利用体制の確立とバリューチェーンの構築による国内初となる国産SAFの実用化を達成いたしました。具体的には、「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」を設立し、最大で年間約3万キロリットルのSAFを継続的に供給できる国内初の国産SAF大規模生産プラントを竣工させました。同社を通じて、2025年4月以降、当該プラントにて長期にわたるSAFの生産及び供給を行ってまいります。加えて、SAFが持続可能な事業となるための機運醸成活動として、個人や自治体、企業がSAFの原料となる廃食用油の提供を通じ国内における資源循環の促進に直接参加ができる場である「Fry to Fly Project」を、当社が事務局となって2023年より開始し、既に200を超える企業、自治体、学校などの方々に参加していただいております。また、主に原料の種類にかかわらず国産SAFのサプライチェーン構築、普及と拡大を目指す「Act for Sky」についても、当社が代表幹事となって2022年より取り組んでおり、40を超える企業や自治体に参画していただいております。今後とも、国内において脱炭素化に向けた資源循環の促進に積極的に参加できる機会を創出し、また、これらの活動を通じて、個人や自治体、企業の行動変容に繋げていくことを目指してまいります。 バイオ分野バイオ分野における取組みとして当社グループが注力しているものは、NEDOより前事業年度に採択された「グリーンイノベーション基金事業・バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進/CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」(以下、「グリーンイノベーション基金事業」という。)、及び当事業年度に採択された「バイオものづくり革命推進事業・木質等の未利用資源を活用したバイオものづくりエコシステム構築事業」(以下、「バイオものづくり革命推進事業」という。)となります。これらのバイオものづくりは、微生物を活用し、素材、エネルギー、食品など幅広い分野の製品を生み出す手法であり、経済協力開発機構(OECD)によると、2030年には世界の市場規模が200兆円に達すると試算されております。グリーンイノベーション基金事業では、NEDOに対する共同提案者の株式会社カネカ、株式会社バッカス・バイオイノベーション及び株式会社島津製作所とともにバイオものづくりの社会実装に向けた開発を推進しております。その一環として、神戸市ポートアイランドにCO2を原料とした世界初のガス発酵プロセス研究棟建設を進めており、2025年12月に完成の予定です。当社は、将来市場の拡大が見込まれるバイオものづくりに向けて、株式会社バッカス・バイオイノベーションと共同で、微生物の開発・改良から生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける「統合型バイオファウンドリ®」※の事業を推進しており、当社グループが長年培ってきた安全にガスを取扱うハンドリング技術を活用し、世界初のガス培養技術開発を行っております。当該開発により、従来、数十年かかっていた微生物の開発から商業化までの期間を1/10以下に短縮し、社会実装に向けた時間とコストを大幅に削減することを目指してまいります。バイオものづくり革命推進事業は、化石資源を原料とした既存の製造プロセスからバイオマスをベースとした製造プロセスへの転換を目指し、持続可能な原料の開発、微生物の育種、培養・分離・精製・加工プロセスの開発及び生産実証を一貫して実施するものであり、NEDOに対する共同提案者の王子ホールディングス株式会社、株式会社ENEOSマテリアル、大阪ガス株式会社、東レ株式会社、株式会社バッカス・バイオイノベーション及び当社が知見や技術を結集して開発を推進してまいります。当社グループは、ライフサイエンス分野の知見とエンジニアリング技術を融合し、木質等の多種多様な原料、微生物、プロダクト(製品)に対応したデータ駆動型の生産プロセス開発基盤を確立し、バイオものづくりプロセス開発に貢献するとともに、「バイオものづくりプラットフォーマー」としてバイオものづくり産業の普及推進に取り組みます。また、当社グループは、「タイヤ原料のブタジエン選択率が高い」独自の触媒を保有しており、バイオマス由来の原料(エタノール)を使用してタイヤの原料となるブタジエンを製造するプロセス開発に取り組んでおります。株式会社ブリヂストン、株式会社ENEOSマテリアル及び当社は、2022年より各社の経営ビジョンに共通する持続可能な社会の実現に向けて、植物資源由来のバイオブタジエン及びタイヤ用合成ゴム製造の基礎的な技術検討や市場調査を進めており、今後も植物資源由来の合成ゴムを使用したタイヤの商業化に向けた取組みを加速してまいります。かかる取組みにより、タイヤ原材料のサステナビリティの向上や将来的なブタジエンの安定確保へ貢献していくとともに、植物資源由来の合成ゴムの使用により、タイヤの廃棄・リサイクル段階でのCO2削減にも貢献していきます。※統合型バイオファウンドリは、株式会社バッカス・バイオイノベーションの登録商標です。 ライフサイエンス・ヘルスケア分野1. ライフサイエンスライフサイエンス分野においては、低分子合成医薬品に加え核酸及びペプチドを含む中分子合成医薬品、バイオ医薬品を主体とする高分子医薬品の設備投資が増加傾向であり、これらの複合製剤を含む従来にない複雑な医薬品や活性の強い医薬品など、付加価値の高い医薬品が開発されております。当社グループでは、こうしたマーケット変化に対応すべく、以下の技術開発活動を推進しており、建設するプラント・施設への導入事例を増やすことで、技術差別化に繋げております。① 高薬理活性物質製造への対応:高薬理活性の医薬品製造において必要とされる高度な封じ込め技術と封じ込め性能を正しく評価する測定手法について医薬品業界内への浸透を進めております。② 合成医薬品製造への対応:合成医薬品製造におけるプロセスの連続化について近年注目度が高まっており、知財戦略に基づき開発した製造技術の実装を推進しております。③ 中分子医薬品製造への対応:上流の合成工程から下流の精製工程に対応する多様な製造法の実績を積み上げております。④ バイオ医薬品製造への対応:大量培養に向けたスケールアップ技術及び高度な品質モニタリング技術の他、合成医薬品製造と同様に連続生産に向けた技術開発を進めております。⑤ 再生医療等製品への対応:中期的に需要拡大が見込まれる根治治療に対し、個別プロセスの効率化や実現可能な設備コンセプト開発を支援し、社会実装を推進しております。⑥ 製造DXシステム:新規大型設備だけでなく研究開発段階の設備や既設製造設備も適用可能な当社グループ独自の情報管理システム(HistoHub®)の開発及び実装を推進しております。⑦ 固形製剤/無菌製剤製造におけるスマート工場の実現:ロボット活用による無人(塵)化の実現、情報管理と一体化した生産設備など、スマート工場のコンセプト開発を進めております。⑧ 環境負荷低減対策:近年重要視されているライフサイクルアセスメント技術の強化を進めております。 2. ヘルスケアヘルスケア分野においては、「病院からのまちづくり」及び「病院から地域をデザインする」をキーワードとする「まちづくり×医療」への取組みを進めております。横浜市泉区ゆめが丘エリアに整備された複合商業施設「ゆめが丘ソラトス」及び「ゆめが丘総合病院」(当社グループが設計及び施工)並びに大規模居住施設を中心とするまちづくり活動においては、エリアマネジメント協議会に参画し、新たなコンセプト「WELL-BEING TOWN ゆめが丘」のもと、「食を中心としたサステナブルな社会を体感できるまち」、「自然、人との交流で健康になれるまち」、「子育てしやすいまち」及び「最先端で安全な暮らしやすいまち」の実現を目指してまいります。また、健康データ管理システム及びかかりつけ医連携システムを包含する「クラウドチェックアップ」の実装などに取り組み、「まちづくり×医療」を具現化したヘルスケアシティの実現を目指しております。また、カンボジア王国で当社グループが出資するSunrise Japan Hospitalにおいては、順天堂大学医学部附属順天堂医院と初期臨床研修の実施に関する協定を締結し、公立大学法人奈良県立医科大学とは学術交流に関する協定及び同大学附属病院との初期臨床研修の実施に関する覚書を締結しました。これらの取組みを通じて、日本の高度な医療技術のカンボジア王国への導入をさらに進め、同国の医療水準の向上に貢献してまいります。加えて、当社グループでは、病院経営に参画することで得た医療、経営、運営の知見と、医療施設の設計との融合を図り、高い機能性とホスピタリティを持つ病院づくりを進めております。 原子力分野当社グループは、原子力発電所及び再処理工場の廃止措置に係るプロジェクトマネジメントのサービス提供と廃棄物処理関連技術の開発を進めております。このうち、原子力発電所の廃止措置について、発電所内に貯蔵されている放射線量の高い使用済イオン交換樹脂を安全、かつ安定的に貯蔵するための分解技術の実用化に目処が得られつつあります。また、分解されたイオン交換樹脂を含む、多種・多様な放射性廃棄物への適用を目指し、閉じ込め性能の高い固型化技術の開発を進めております。さらに、原子力発電所や再処理工場を含む様々な原子力施設の廃止措置を対象に、長期間にわたる廃止措置プロジェクトを安全かつ効率的に実施するためのマネジメント支援システムを開発中です。核融合については、実用化に向けた取組みが各国で加速していることを踏まえ、国内スタートアップのなかでも核融合関連技術に独自の強みを有する京都フュージョニアリング株式会社や核融合燃料の供給に不可欠な技術を有する株式会社MiRESSOへのCVCからの出資を通じて、技術の共創に向けた取組みを行っております。国内外で注目されている小型モジュール炉(以下、「SMR」という。)をはじめとする次世代原子炉技術については、水素や再生可能エネルギーと並んで脱炭素社会の実現への貢献が期待され多くの炉型が提案されておりますが、なかでも米国NuScale Power, LLC(以下、「ニュースケール社」という。)が開発を進めるSMRが米国で初となる設計認証を取得しており、商業化に最も近いSMR技術であると言われております。この様な状況を踏まえ、当社グループは2021年3月に米国の特別目的会社を通じてニュースケール社に出資いたしました。また、2022年4月には株式会社国際協力銀行(JBIC)が、2024年11月には中部電力株式会社がそれぞれニュースケール社に出資しております。米国初のニュースケール社SMR実証プラントとして計画されていたプロジェクトは建設に至ることなく終了しましたが、新たな建設プロジェクトに向けた検討が進められており、当社グループも新規案件に向けてEPC準備業務を実施中です。当社グループは、AIデータセンター電力需要や脱炭素電力需要に向けたSMRの将来的な市場拡大に伴って、中長期的には海外市場を中心にSMRのEPCプロジェクトを受注・遂行していくことを視野に入れ活動するほか、SMRと再生可能エネルギー設備、水素製造設備とのインテグレーションも検討していく予定です。 洋上風力発電分野国内の洋上風力発電分野においては、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(平成30年法律第89号)に基づくラウンド1からラウンド3までの事業者グループが決定されております。世界的な物価高騰を受けて、一部のプロジェクトの動向に不透明さはあるものの、日本政府は制度の見直しを含めた対応などにより、引き続き洋上風力発電の本格的な導入を推進しております。当社グループは、洋上風力発電分野の主力EPCコントラクターとなるべく、事業性検討や基本設計など早い段階から計画に関与しプロジェクトの受注を目指しております。今後成長が期待されている浮体式洋上風力分野についても、NEDOのグリーンイノベーション基金における浮体式洋上風力実証事業の事業者が決定され、2030年以降の本格的な導入へ向けた動きが加速しております。当社もこれまで取り組んできた撤去実証事業やフィージビリティスタディ、浮体の要素技術の検討などに加えて、浮体のサプライチェーン構築に向けた取組みを開始しており、継続的に技術力・競争力の強化を図りながら、プロジェクト全体の最適化とマネジメント力を武器に受注拡大を目指して取り組んでまいります。 ② 機能材製造事業石油精製分野石油精製企業は、化石燃料及び石化原料の安定供給に加え、カーボンニュートラルに向けたエネルギーシフトに対応する製油所の事業変革が求められております。当社グループでは、これら顧客のニーズ変化に対応する触媒及び触媒素材開発に取り組んでおります。FCC触媒については、各製油所ニーズに対応する最適化触媒と技術サービスによる国内外製油所へのソリューション展開を図るとともに、高液収率と高オクタン価が両立する新規マトリックス素材を使用したFCC触媒を新たに開発し、市場展開に着手しました。水素化処理触媒については、競争力強化のため活性とコストの両立を目指し製造技術の高度化に取り組みました。また、海外石油会社と共同開発し採用された水素化分解触媒の改良にも取り組み、採用された製油所での継続採用及び他製油所への新たな採用に繋がりました。当社グループの触媒調製技術を活用して開発されたゼオライトや非晶質シリカアルミナなどの触媒素材は、主に水素化分解触媒用材として触媒メーカーに採用されております。今後は石油精製分野だけでなくケミカルや環境保全分野にも素材販売を拡大する方針のもと、固体酸や細孔径制御に訴求性を有する触媒素材の開発を行い、顧客へのサンプルワークを開始しております。 石油化学分野汎用石油化学市場は、汎用化学製品の需要減少と中国の化学プラント新設による供給過多が重なり低迷が継続しております。そのため、国内ケミカルメーカーは、汎用石化から高機能ケミカル製品へのポートフォリオ変革や競争力のあるプロセスへの転換及びケミカルリサイクルなどカーボンニュートラルの実現による持続可能な社会に向けた取組みを進めております。当社グループにおいては、国内ケミカルメーカーの高機能ニーズに対応する高活性で高選択性を有する水添触媒の開発に取り組んでおり、高ニッケル含有水添触媒が良好な評価を得て採用されました。また、石精・石化原料中の硫黄や塩素を高効率で除去可能な各種吸着剤の市場展開により販売が拡大しております。これらの水添触媒や吸着剤技術開発は将来のケミカルリサイクルやCO2リサイクルプロセスへの触媒、吸着剤展開につながるため開発を継続してまいります。また、国内の実績と技術サービスをもとに触媒、吸着剤の海外展開に取組み販売拡大を目指しております。 環境保全分野・クリーンエネルギー分野環境保全・クリーンエネルギー分野では、バイオマス混焼、専焼用及びごみ焼却場など低温脱硝向けの触媒開発に取り組み、触媒への高被毒環境物質存在環境下での初期活性と長寿命が両立する脱硝触媒の開発に目途を付け、工業化段階に進捗しました。当社グループでは、かかる触媒の早期の実商化及び拡販に向けて取り組んでおります。また、石油精製触媒部門と連携して、当社グループの特殊ゼオライトや素材を活用した次世代エネルギー源として期待される水素やアンモニアに関連する触媒や吸着剤の開発にも取り組んでおります。 生活関連(眼鏡、ライフサイエンス、化粧品)分野薄肉化(高屈折率化)が進むプラスチック眼鏡レンズ用高屈折率ハードコート向け材料として、レンズの屈折率及び耐候性を高めるチタニアナノ粒子の顧客評価が進んでおります。一方、薄肉レンズの汎用化に合せたコスト競争力を高める検討も進めており、ブルーライトカット機能を有する高屈折率粒子や硬化時間短縮可能な高屈折率ハードコートラッカー塗布液を提案し、市場拡大に取り組んでおります。ナノ粒子技術を活用しライフサイエンス分野に展開する検討の一環として、金属ナノ粒子技術を用いた特殊施設向け高濃度硝酸廃水分解触媒を開発し、パイロットプラントでの評価が開始されました。また、本技術を応用して一般事業所工業廃液に対応する汎用硝酸分解触媒についても開発を進めております。マイクロプラスチック海洋汚染問題の原因の一つである化粧品マイクロプラスチックビーズ代替採用が進んでおります。当社グループでは、プラスチックビーズの使用感触に近いシリカマイクロビースを開発しており、その採用が拡大しております。また、より環境負荷の小さいボタニカルマイクロビーズに関しても、2023年より上市米澱粉(でんぷん) ビーズやもみ殻から抽出したシリカ原料を用いたビーズ開発に取り組んでおり、2026年度の商品化を目指しております。 電子材料分野ChatGPTなど世界的な生成AIの拡大によりデータセンター向けストレージデバイスなどの需要が回復・拡大し、ハードディスクやHBMなど半導体デバイス市場が復調しております。ディスプレイ市場は中国政府の経済刺激策もあり市場は堅調に推移しております。ただし、かかる施策は需要の先食い懸念もあり今後の見通しは不透明な部分もあります。現在、シリカゾルについては、ハードディスクやシリコンウェハー市場拡大対応として、増設プラントの2025年度竣工、顧客認定評価を経て、計画通り2026年度からの本格稼働を見込んでおります。また、一時停滞していた半導体CMP向け研磨材は、2026年度の本格採用に向け評価が進捗しております。高速通信用低誘電率シリカバルーン封止材も顧客中量テストが終了し、顧客へのサンプルワークが開始されており、2026年の量産化に向け順調に進んでおります。高品位テレビ用機能性光学材料については、有機ELテレビ、QLEDテレビなどに展開しておりますが、デジタルサイネージュ、車載ディスプレイ、光学デバイスなど多用途展開に向けた材料開発とサンプルワークを進めております。 ファインセラミックス分野ハイブリッド車、電気自動車、太陽光発電、LEDなどの高出力化や省エネルギーを達成するために、パワー半導体の高性能化が進んでおりますが、同時に絶縁放熱基板への要求が厳しくなってきております。その要求に応えるため、当社グループでは、ファインセラミックス分野における開発加速のためのオープンイノベーション及びアライアンスを強化し、推進しております。新規市場への参入を見据えた知財戦略については、日本ファインセラミックス株式会社が当社ガバナンス統括オフィス知的資産ユニット等と連携して立案し、実施しております。当社グループでは、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同開発した独自の製造方法により世界最高レベルの放熱性・信頼性を持つ「高熱伝導窒化ケイ素基板」の開発及び事業化を推進してまいりました。既に新量産工場を立ち上げ、製品の品質及び生産性向上を実現しながら、さらなる高性能品開発及び増産体制の構築にも取り組んでおります。通信分野においては、自動運転やIoTの普及に欠かせない5Gが本格導入され、今後、さらなるデータ量の増大に向けたBeyond 5Gなどの無線通信や光通信回線の大容量化・高速化が必須になります。当社グループでは、最先端の無線通信技術、光通信技術に対応できる薄膜回路基板、単板コンデンサなどの性能・信頼性向上などの開発・製造・販売を行っております。今後成長が期待される再生医療分野においては、最先端の骨再生材料について国立大学法人東北大学などとの共同研究を継続しております。その他、当社グループ独自のセラミックス材料技術と高精度加工技術により、補助人工心臓用部品や「はやぶさ2」などの宇宙衛星用部品、半導体装置用部材や燃料電池用部材など、先端分野で使用される製品の開発や新材料の開発に大学や各研究機関などと連携して取り組んでおります。
株式の保有状況 FY2025 / 約4,902字
(5) 【株式の保有状況】当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である当社について、その株式の保有状況は以下のとおりであります。なお、当事業年度において、最大保有会社である当社の投資株式計上額が連結貸借対照表の同計上額の3分の2を超えているため、次に投資株式の計上額が大きい会社の開示は行っておりません。 ① 投資株式の区分の基準及び考え方保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分については以下のとおりであります。純投資目的である投資株式は、投資先企業が得た利益を配当として受け取ることを目的とする株式であります。純投資目的以外の目的である投資株式は、取引先や業務提携先との関係を維持・強化することで、当社グループの中長期的な企業価値の向上に資すると考えられる株式であります。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式ⅰ) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引先や業務提携先との関係を維持・強化することで、当社グループの中長期的な企業価値の向上に資すると考えられる場合を除き、当該企業の株式を保有いたしません。また、当社は毎年、取締役会において個別の政策保有株式の保有意義について検証しております。具体的には、各銘柄のTSR(株主総利回り)のチェック並びに当該銘柄のROE(株主資本利益率)及び数値化困難な事業上の便益等が当社の株主資本コストに見合っているかという観点も含め、定性・定量両面から検証し、保有意義の薄れた株式については、市場環境・株価動向等を勘案の上、売却について検討を行うこととしております。なお、当社は政策保有株式(非上場株式以外の株式)について、2024年度には238百万円(3銘柄分)を売却し、その結果、コーポレートガバナンス・コードが施行された2015年度から2024年度までの売却累計6,710百万円(延べ48銘柄分)となり、2015年4月1日時点で保有していた上場株式に対し、取得価格ベースで約52%縮減いたしました。(上記売却額はいずれも取得価格ベース) ⅱ) 銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式212,159非上場株式以外の株式2515,216 (注)上表の「非上場株式以外の株式」には、出資証券2銘柄を含んでおります。 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式3513 ⅲ) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額、保有目的、定量的な保有効果、当社株式の保有の有無特定投資株式銘柄当事業年度(2025年3月31日)前事業年度(2024年3月31日)保有目的及び定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(※)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)山九株式会社350,500350,500総合エンジニアリング事業における物資輸送等に係る取引を行っており、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため継続して保有しております。有2,1491,830住友金属鉱山株式会社644,000644,000総合エンジニアリング事業(非鉄金属製錬プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。有2,0892,954ENEOSホールディングス株式会社2,651,7602,651,760同社グループ会社は、主として総合エンジニアリング事業(各種プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、また、当社サステナビリティ協創ユニットが取り組むケミカルリサイクル技術の共同研究パートナーとしての観点も含め、同社グループとの良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。無2,0741,939株式会社三井住友フィナンシャルグループ371,220123,740同社グループ会社の株式会社三井住友銀行は取引金融機関であり、当社グループの事業基盤の強化につながる安定的な資金調達や金融取引等を実現するべく同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。(株式数の増加は株式分割によるもの)有1,4081,102株式会社IHI129,200129,200総合エンジニアリング事業(各種プラント、施設にかかるプロジェクト)における取引先又はパートナーであり、また、小型モジュール原子炉建設プロジェクトのパートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。有1,333529株式会社INPEX640,800640,800総合エンジニアリング事業(LNGプラント建設プロジェクト等)における顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。有1,3181,499横河電機株式会社295,000295,000総合エンジニアリング事業における各種プラントの制御システム等の取引先として、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。有8531,030日機装株式会社612,000612,000総合エンジニアリング事業における各種プラントのポンプ等の取引先として、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。有780788株式会社みずほフィナンシャルグループ162,790162,790同社グループ会社の株式会社みずほ銀行は取引金融機関であり、当社グループの事業基盤の強化につながる安定的な資金調達や金融取引等を実現するべく同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。有659495三菱瓦斯化学株式会社173,347173,347総合エンジニアリング事業(各種化学プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、また、DME製造プラントに適用されるプロセス技術のライセンスを行うパートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。無403448月島ホールディングス株式会社210,000210,000総合エンジニアリング事業(環境関連)における取引先であり、また中国において省エネ・環境保護関連企業へ資本性資金を提供する日中省エネ環境ファンドの投資パートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。有359301 銘柄当事業年度(2025年3月31日)前事業年度(2024年3月31日)保有目的及び定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(※)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)コスモエネルギーホールディングス株式会社50,00050,000同社グループのコスモ石油株式会社は総合エンジニアリング事業(各種プラントプロジェクト等)における顧客であり、また、当社サステナビリティ協創ユニットが取組む持続可能な航空燃料(SAF)の共同事業者としての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。無320383出光興産株式会社284,000284,000総合エンジニアリング事業(石油精製・石油化学プラント建設プロジェクト等)における取引を行う顧客であり、また、当社サステナビリティ協創ユニットが取り組むCO2の固定化及び利用に関する技術開発のパートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。無299295SOMPOホールディングス株式会社60,30020,100同社グループの損害保険ジャパン株式会社は損害保険の引受先であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。(株式数の増加は株式分割によるもの)有272192住友化学株式会社712,427712,427総合エンジニアリング事業(石油化学プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。無257241KHネオケム株式会社72,40072,400総合エンジニアリング事業(石油化学・化学プラントプロジェクト等)における取引を行う顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。無182170三菱地所株式会社71,25971,259本社ビル(一部)の貸主である等、みなとみらい21地区における主要な関係先であり、当社の事業活動の円滑化及び中長期的な事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。無173198デンカ株式会社48,40048,400総合エンジニアリング事業(ライフサイエンス領域の各種設備・装置にかかる工事)における顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。無103113東京海上ホールディングス株式会社15,60015,600同社グループの東京海上日動火災保険株式会社は損害保険の引受先であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。有8973極東貿易株式会社42,00042,000当社の事業パートナーであり、同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。有6586株式会社コンコルディア・フィナンシャルグループ3,6003,600同社グループ会社の株式会社横浜銀行は取引金融機関であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。有32千代田化工建設株式会社1,0001,000株主総会への出席等、業界及び同業他社の情報収集のため、保有しております。有00東洋エンジニアリング株式会社200200株主総会への出席等、業界及び同業他社の情報収集のため、保有しております。有00株式会社レゾナック・ホールディングス-116,500-無-422小野薬品工業株式会社-84,700-無-207三井住友トラストグループ株式会社-3,000-有-9 (※)定量的な保有効果については、記載が困難であります。保有の合理性の検証方法については、上記「ⅰ) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおりであります。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式81,64451,625 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式104-(注) (注)非上場株式については、市場価格がない株式等であるため、「評価損益の合計額」は記載しておりません。
関係会社の状況 FY2025 / 約3,067字
4 【関係会社の状況】(1) 連結子会社会社名住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容日揮グローバル㈱神奈川県横浜市西区1,000総合エンジニアリング事業100管理業務等資金の貸付・借入設備の賃貸業務委託・業務受託役員の兼任…有日揮㈱神奈川県横浜市西区1,000総合エンジニアリング事業100管理業務等資金の借入設備の賃貸業務委託・業務受託役員の兼任…有青森日揮プランテック㈱青森県上北郡六ヶ所村50総合エンジニアリング事業100(100)資金の借入日揮触媒化成㈱神奈川県川崎市幸区1,800機能材製造事業100資金の借入業務委託役員の兼任…有日本ファインセラミックス㈱宮城県仙台市泉区2,300機能材製造事業100資金の借入設備の賃貸役員の兼任…有JFCマテリアルズ㈱茨城県ひたちなか市10機能材製造事業100(100)資金の借入日揮ビジネスサービス㈱神奈川県横浜市西区1,455その他の事業100資金の借入設備の賃貸業務委託日本エヌ・ユー・エス㈱東京都新宿区50その他の事業88資金の借入設備の賃貸業務委託・業務受託JGC ASIA PACIFIC PTE. LTD.シンガポール共和国2,100千シンガポールドル総合エンジニアリング事業100(100)業務受託JGC PHILIPPINES, INC.フィリピン共和国モンテンルパ市1,300,000千フィリピンペソ総合エンジニアリング事業100業務委託・業務受託JGC Gulf International Co., Ltd.サウジアラビア王国アルコバール市210,952千サウジアラビアリヤル総合エンジニアリング事業100(100)業務受託債務保証JGC OCEANIA PTY LTDオーストラリア連邦パース市813,800千オーストラリアドル総合エンジニアリング事業100 ―JGC America, Inc.アメリカ合衆国ヒューストン市44,051千米ドル総合エンジニアリング事業100業務委託JGC Gulf Engineering Co.,Ltd.サウジアラビア王国アルコバール市500千サウジアラビアリヤル総合エンジニアリング事業75(75)―PT. JGC INDONESIAインドネシア共和国ジャカルタ市1,377,800千インドネシアルピア総合エンジニアリング事業48(48)業務委託・業務受託JGC (GULF COAST), LLCアメリカ合衆国ヒューストン市27,450千米ドルその他の事業100(100)―JGC Exploration Eagle Ford LLCアメリカ合衆国ヒューストン市117,100千米ドルその他の事業100(100)―JGC EXPLORATION CANADA LTD.カナダバンクーバー市0千カナダドルその他の事業100―JGC Construction International Pte. Ltd.シンガポール共和国1,043千米ドル総合エンジニアリング事業100(100)―JGC ASIA PACIFIC(M)Sdn. Bhd.マレーシアクアラルンプール市2,500千マレーシアリンギット総合エンジニアリング事業100(100)― Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.オマーン国マスカット市17,500千オマーンリヤルその他の事業75資金の貸付債務保証JGC Vietnam Co., Ltd.ベトナム社会主義共和国ハノイ市519,831,000千ベトナムドン総合エンジニアリング事業100(62)業務受託JGC INDIA EPC PRIVATE LIMITEDインド共和国チェンナイ市280,000 千インドルピー総合エンジニアリング事業100(100)―JGC Corporation Oceania Pty Ltdオーストラリア連邦パース市5,100千オーストラリアドル総合エンジニアリング事業100(100)―Sunrise Healthcare Service Co., Ltdカンボジア王国プノンペン32,500千米ドル総合エンジニアリング事業98(98)―JGC France SASフランス共和国パリ市400千ユーロ総合エンジニアリング事業100(100)―その他5社 (2) 持分法適用関連会社会社名住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容日揮ユニバーサル㈱東京都品川区1,000総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業50役員の兼任…有水ing㈱東京都港区5,500その他の事業33―水ingAM㈱東京都港区100その他の事業―[100]―水ingエンジニアリング㈱東京都港区300その他の事業―[100]―(同)SAFFAIRE SKY ENERGY神奈川県横浜市西区100その他の事業47業務受託役員の兼任…有A.R.C.H WLLバーレーン王国マナマ市758千米ドルその他の事業30―Japan Sankofa Offshore Production Pte. Ltd.シンガポール共和国27,227千米ドルその他の事業26―ASH SHARQIYAH OPERATION AND MAINTENANCE COMPANY LLCサウジアラビア王国アルコバール市1,000千サウジアラビアリヤルその他の事業29債務保証Japan NuScale Innovation, LLCアメリカ合衆国ウィルミントン市174,008千米ドル総合エンジニアリング事業29(29)―㈱高田工業所福岡県北九州市3,723総合エンジニアリング事業20(20)― (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載されたセグメントの名称を記載しております。2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であり、[ ]内は、緊密な者又は同意している者の所有割合で外数であります。3.連結子会社の日揮グローバル㈱、日揮㈱、JGC PHILIPPINES, INC.、JGC Gulf International Co., Ltd.、JGC OCEANIA PTY LTD、JGC America, Inc.、JGC Exploraion Eagle Ford LLC、Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.及びSunrise Healthcare Service Co., Ltdは特定子会社に該当しております。4.持分法適用関連会社の㈱高田工業所は有価証券報告書の提出会社であります。5.JGC Gulf International Co., Ltd.は債務超過の状況にある会社であり、債務超過の額は12,220百万円であります。6.日揮グローバル㈱及び日揮㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等日揮グローバル㈱   (1)売上高 440,962百万円(2)経常利益 1,310百万円(3)当期純損失 25,926百万円(4)純資産額 3,809百万円(5)総資産額 299,098百万円 日揮㈱   (1)売上高 166,974百万円(2)経常利益 9,510百万円(3)当期純利益 5,268百万円(4)純資産額 46,072百万円(5)総資産額 137,114百万円
サステナビリティ FY2025 / 約13,634字
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)基本方針」に記載の「JGC's Purpose and Values」に基づき、サステナビリティに関する取組みを通じて企業価値の持続的な向上を図るために、「サステナビリティ基本方針」を定め、環境、社会、ガバナンス、品質、安全、健康の分野での活動において、サステナビリティを積極的に追求しております。なお、2024年1月には、国連グローバル・コンパクトへ署名し、同イニシアチブが定める人権・労働・環境・腐敗防止4分野10原則を遵守・実践していくことを宣言しております。当社グループでは、「サステナビリティ基本方針」を踏まえ、GRIガイドライン、ISO26000、SDGsなどの国際ガイドラインの内容や世界のマクロトレンドの分析を踏まえ、社会的課題の抽出を行いました。そのうえで、社会・ステークホルダーにとっての重要度と当社にとっての重要度を総合的に評価し、当該社会的課題から優先的に取り組むべき6つの重要課題(以下、「マテリアリティ」という。)を以下のとおり特定しております。当社グループでは、下記(2)にて後述する項目が、これらの社会課題におけるマテリアリティと関連する当社グループにとっての重要なサステナビリティ項目と考え、対応しております。 (1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理当社グループでは、代表取締役会長を委員長とするサステナビリティ委員会(事務局:当社戦略企画オフィス経営企画ユニット)を設け、年3回の定例開催に加え、適時の臨時開催を通じて、気候変動や人的資本を含むサステナビリティ分野に関する方針や行動計画の策定、推進、評価及び改善に係る審議を行うとともに、取締役会への年1回の定期報告に加え、内容に応じた適時の附議・報告を行うこととしております。また、当委員会策定の方針や行動計画の実施を推進するため、当委員会の委員である当社グループ各社社長の指名により、各社にサステナビリティ推進委員を置き、推進委員間の連絡・調整・意見交換を目的に、サステナビリティ推進連絡会議を設置しております。リスク管理については、機会も含め、サステナビリティ委員会にて審議の対象とする他、代表取締役副社長執行役員が委員長を務める原則年2回開催のグループリスク管理委員会において、サステナビリティに関するリスクを含むグループのリスク全体の把握・整理、リスク管理システムの維持・構築、改善の提案・審議を行っております。これら委員会の詳細については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治体制の概要」に記載しております。なお、サステナビリティ項目への対応と役員報酬の関連については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載のとおり、ESGへの取組みを含む長期経営ビジョン及び中期経営計画実現のために果たすべき職責等を踏まえ、業績連動報酬額決定に必要な個人評価を総合的に行っております。 (2)重要なサステナビリティ項目当社グループでは、上記のガバナンス及びリスク管理体制の下、以下の4項目(①気候変動への対応、②人的資本への取組み、③人権対応及び④労働安全衛生)を当社グループにとっての重要なサステナビリティ項目として対応しております。なお、4項目のうち、②人的資本への取組み及び④労働安全衛生に関するガバナンス及びリスク管理については、事業内容によって適切な対応が異なり、各社において既存の体制が整っていることから、一義的には各社又は事業セグメント毎による対応を基本とし、当社として上記体制の下、主にそのモニタリングを行っております。また、機能材製造事業については、当社機能材製造事業オフィス機能材製造事業ユニット(2025年4月1日付で当社戦略企画オフィス経営企画ユニットより独立し新設)が総合窓口となり、上記体制の下、当社へ適時適切に報告が行われる仕組みを整備しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 気候変動への対応持続可能な社会の実現に向けて、気候変動への対応は世界的な課題となっております。当社グループは、気候変動への対応は、当社が優先的に取り組むべき社会的な重要課題としてのマテリアリティである「環境調和型社会」への対応であるとともに、「エネルギーアクセス」及び「生活の質の向上」にも貢献するものと考えております。また、気候変動への対応については、当社は、CDP報告をはじめとして、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)のガイドラインを踏まえた開示を行っております。当社グループの気候変動対応の責任者は代表取締役会長兼社長であり、上記サステナビリティ委員会の主宰等を通じ、気候関連のリスクと機会を評価・管理するとともに、当社グループの経営戦略や経営目標に反映させる責任を負っております。具体的には、サステナビリティ委員会のもとに「GHG算定分科会」(旧「CDP回答分科会」)及び「CO2削減分科会」(旧「CO2削減計画策定分科会」)の2つの分科会を設け、当社グループの温室効果ガス(以下、「GHG」という。)排出の現状及びCO2削減に関する対応状況についての報告を受けるとともに、気候変動に関するリスクに対する低減と未然の防止に係る審議を行っております。なお、当社グループでは、国際エネルギー機関(IEA)のWorld Energy Outlook 2020年版のデータをベースとし、STEPS(物理シナリオ)及びSDS(移行シナリオ)に準拠する複数のシナリオ等を前提に2040年をターゲットとして行った分析を通じて気候変動に関するリスク及び機会の影響を評価し、重要度の高いものを以下のとおり認識しております。 新たな規制リスクグローバルなカーボンプライシングの導入は資機材コストや燃料の高騰につながり、将来、事業コストに影響を及ぼす可能性がある。また、炭素税の導入、各国の炭素排出目標の強化などは、オイル&ガス分野におけるプラント需要の減少によって受注機会が減少するリスクになり得ると認識している。技術リスク電気・燃料電池自動車の普及によるガソリン需要の減少や脱炭素素材の普及、また、高性能蓄電池の普及によって再生可能エネルギーへのシフトが進むことは、オイル&ガス関連プラント需要の減少につながる可能性がある。法的リスク気候変動対策に関する情報開示等の法的義務が拡大することが想定され、報告等の義務負担が増加し、また、当該義務違反があった場合、罰則及び建設に係る許認可が失効するなどのリスクがある。市場リスクオイル&ガス関連プラント需要の減少によって、受注機会が減少する可能性がある。また、金融・資本市場の化石燃料関連ビジネスに対する忌避がプロジェクトの成立に影響を及ぼすリスクもある。レピュテーションリスク低炭素化、再生可能エネルギー、水素関連など気候変動対策に貢献する技術力を有する企業としての評価の維持・向上を怠った場合には、受注機会、資金調達、人財確保などの諸側面で悪影響が生じるリスクがある。緊急性の物理的リスク豪雨や暴風雨、台風、洪水など、地球温暖化に起因するとされる極端な気象現象が増加することによって、資機材・当社グループの施設への物理的被害、従業員に対する人的な被害に加え、資機材調達の遅延も含め事業に影響を与えるリスクがある。慢性の物理的リスク上昇する平均気温により、温帯・熱帯地域での建設現場の労働生産性の低下による工期延長が一般化し、プロジェクトコストが嵩むため顧客の投資判断に影響する可能性がある。また、労働安全リスクの増加による対策費用及び災害補償費用の増加も懸念される。加えて、沿岸地域での海面上昇が発生した場合、港湾が使えなくなることによる輸送コストの上昇リスクがある。 製品・サービス国内外で複数の実績を有するCCS(CO2の回収・貯留)及び他社と共同で開発を進めているCCUS(CO2の回収・有効利用・貯留)の技術をオイル&ガス分野に応用することにより、同分野のプラント需要を喚起し、受注機会の増加につながることが期待できる。太陽光発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー発電設備について、当社グループは多数の実績を有しており、脱炭素化に向かう国際社会の流れのなかで受注機会の増加が期待できる。脱炭素社会に向けてCO2を排出しない水素、アンモニア、小型モジュール原子炉(SMR)などの分野について、当社グループは技術開発含め、様々な取組みを進めてきており、今後受注機会の増加が期待できる。当社グループが開発を進めている、廃プラスチックケミカルリサイクル、廃繊維リサイクル、持続可能な航空燃料(SAF)などの技術に関して、世界的な資源循環ニーズの高まりに伴う需要の拡大が期待できる。 上記のリスク・機会の評価を踏まえ、長期経営ビジョン「2040年ビジョン」においては、エネルギートランジション、資源循環及び高機能材のうち下記を注力分野と位置付け、中期経営計画「BSP2025」に基づいて着実にビジネスを推進しております。当連結会計年度においては、「低・脱炭素オイル&ガス」に関連する取組みとして、ADNOC(アブダビ国営石油会社)向け大型低炭素LNGプラント建設プロジェクトを受注しました。本プロジェクトでは、原料である天然ガスを圧縮するコンプレッサーの駆動に、従来のガスタービンを使用するのではなく、クリーン電力を使用する電動モーターによる「E-Drive」を採用することで、プラント操業時のCO2排出低減に最大限配慮した低炭素LNGプラントとなる予定です。また、当社の連結子会社であるPT. JGC INDONESIAを契約主体に、BP Berau, Ltd.向けタングーEGR/CCUSプロジェクトにおける陸上設備の設計、調達、建設及び据付プロジェクトを受注しました。本プロジェクトでは、天然ガスの生産に伴い排出されるCO2を回収し、ガス田に再圧入・貯留することで、CO2の排出削減と同時に天然ガスの生産効率向上・増産を図ります。さらに、2023年9月発行のグリーンボンド対象のグリーンプロジェクトについて、当社が47%の持分比率により出資する「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」の国内初となる国産SAF大規模製造プラントが竣工した(国内外エアラインへのSAF供給は2025年4月より開始)他、日本ファインセラミックス株式会社がパワー半導体向け高熱伝導窒化ケイ素基盤の増産に向けた新工場の建設、また当社がバイオものづくり事業の確立に向けた「統合型バイオファウンドリ®」※の研究基盤となる研究棟の建設を進めております。※統合型バイオファウンドリは、株式会社バッカス・バイオイノベーションの登録商標です。 加えて、リスク及び機会に関する最重要指標であるGHG排出量に関し、中期経営計画「BSP2025」において、下表のとおり、GHG排出量(Scope1+2)について「2050年ネットゼロ」を宣言するとともに、2030年度までの売上高当たり排出量の2020年度比30%削減を目指すこととしております。実績については、前連結会計年度である2023年度(2023年4月~2024年3月)のScope1+2のGHG排出量は133,695トンCO2であり、2022年度比では総合エンジニアリング事業において増加したものの、機能材製造事業での削減により、全体では微減となりました。目標とする売上高当たりの排出量(原単位ベース排出量)については、基準年度(2020年度)から47%の削減となりました。また、2023年度のScope3排出量(カテゴリー11及び関連性がないと認識したカテゴリーは除く) は1,497,309トンCO2であり、2022年度比で遂行中の大型EPCプロジェクトの工事進捗率が高くなったため、特にカテゴリー1における排出量が増加しました。なお、 Scope1+2の排出量実績はいずれも、当社グループ内の主要な排出源と排出量を特定し、削減策を講じることを目的として算出したものであり、主要な排出主体である当社、日揮コーポレートソリューションズ株式会社、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社、日揮触媒化成株式会社、日本ファインセラミックス株式会社及び日本エヌ・ユー・エス株式会社による各社独自の算定に基づく排出量の合算です。これら排出量実績については、グループ統一の算定枠組みの整備や連結会社への展開を含む網羅性の改善など、その信頼性の向上に引き続き取り組むとともに、報告対象年度の会計年度との一致についても取り組んでまいります。また、本排出量実績算出の前提やScope3カテゴリー別排出量の内訳などの詳細については、国際的な気候変動関連の情報開示の枠組みであるCDP2024への当社からの報告(当社ウェブサイト サステナビリティ>環境への取り組み>気候変動への取り組みに掲載)をご参照ください。 ② 人的資本への取組み「人権の尊重・働きがい」をマテリアリティと認識し、人的資本を重要な経営基盤と位置付ける当社グループにおいて、人的資本への取組みは経営戦略と連動する重要テーマです。取締役会の指名を受け、当社グループの戦略的な人事施策の策定と実装を牽引するCHRO (Chief Human Resource Officer) のイニシアチブのもと、前連結会計年度に当社グループの中核である総合エンジニアリング事業を担う、或いはこれに関連する当社、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社(以下、「エンジニアリング関連4社」という。)を対象として、当社グループの長期経営ビジョン「2040年ビジョン」をはじめとする経営戦略や事業戦略実現のために必要な人財要件や人財数を特定するための人財ポートフォリオと、人財ポートフォリオ実現のための新たな人事戦略である「人財グランドデザイン2030」を策定し、当連結会計年度はこれを推進しました。 なお、当社では「人財グランドデザイン2030」をはじめとする経営戦略と連動した人事戦略について、エンジニアリング関連4社社長及びCHROほかを委員とするグループHRM委員会(エンジニアリング関連4社における人財関連の審議機関)にて審議し、同委員会のもとに設置したHRO会議及び各社HROが、各社の事業戦略と連動した人事戦略を推進する体制を取っております。「人財グランドデザイン2030」では、以下の図に示すとおり、2030年時点で目指す組織像を「統合力で未来を切り拓きやり遂げるプロ集団」として定め、その姿を実現するためには、M(Management System):「タレントマネジメントシステムの構築」、O(Onboarding):「多様な人財の採用と即戦力化」、D(Development):「自律成長を促す人財開発・職場環境整備」、E(Engagement):「会社と個人の共通目的発見と理解促進」、L(Life & Work):「社員の物心両面の充足」の5つ(MODEL)を達成することが必要と考え、当連結会計年度より、そのための具体的な施策を策定し、順次推進しております。なお、これらエンジニアリング関連4社の人事施策については、人財ポートフォリオに基づく従業員の属性データや採用人数の推移、組織診断サーベイの結果等を定期的にモニタリングし、必要に応じて施策の検討や見直しを行うこととしております。また、当連結会計年度末時点では、かかる人事戦略はエンジニアリング関連4社を対象としておりますが、各社の状況を考慮しながら、順次、他の当社グループ会社にも拡大していく予定です。 エンジニアリング関連4社の人財育成については、「人財グランドデザイン2030」で定めた目指す組織像「統合力で未来を切り拓きやり遂げるプロ集団」を実現するため、「自ら変化を起こし続ける人財」を継続的に輩出することを人財育成方針として掲げております。具体的には、以下のとおり「人財グランドデザイン2030」におけるD(Development)に関して、若手社員を対象とする戦略的なOJT制度や、階層別研修をはじめとした各種Off-JT研修及び自己啓発を促進する制度等を設けて推進しているほか、O(Onboarding)やE(Engagement)等に係る各種施策に取り組み、本方針を推進しております。・ 若手社員の早期戦力化に向け、OJT制度を基軸としたキャリアディベロップメントプラン(CDP)、指導員制度、現場派遣制度等、実践を通じた成長支援制度を実施しております。・ キャリア採用者に向けては、入社後の定着と活躍を支援する「オンボーディングプログラム」を導入し、入社時オンボーディング研修やネットワーキングプログラムに加え、定期的なサーベイを通じてフォローアップを行うなど、サポート体制を強化しております。・ 全部長を対象に当連結会計年度より「部長Upgrade Program」を実施しており、人財育成を担う部門マネジメントのさらなる能力向上を通じて、人財育成の強化を図っております。・ 自己啓発支援としては、自律的に学び合う風土醸成とネットワーク構築に資する「日揮テクノカレッジ」を展開し、社内のチーフエンジニアやプロジェクトマネージャーなどの講師から技術を教わることに加え、社外の有識者を招き、日常業務では習得しにくい幅広い分野の知見を得る機会や、社員同士が学び合う場を提供しております。その他、技術力及び遂行力向上を目的とした自社e-Learning「JGC University」や、幅広いビジネススキルの習得を支援する通信教育を導入し、社員が主体的に学べる環境を整備しております。そのうえで、すべての従業員が最大限に能力を発揮し、組織としてパフォーマンスを発揮できる風土を醸成するため、組織開発に係る各種施策にも注力しております。具体的には、ダイバーシティマネジメント研修、異文化コミュニケーション講座等、Inclusion & Diversityや多様性・相互理解を深める研修を実施しております。また、エンジニアリング関連4社では、部署や世代を跨ぐコミュニケーションの促進を目的に、前連結会計年度よりネットワーキングプログラムを導入し、キャリア採用者や新卒採用者などを中心にセッションを定期的に開催することで、社内のネットワークの構築につなげております。その他、人と組織に関する当社主催のイベント「People Day」を当連結会計年度から開催しており、役員から社員まで幅広く参加し、当社グループの一体感の醸成につなげております。さらに、当社グループでは、長期経営ビジョン「2040年ビジョン」のもと、事業環境の変化に合わせ、ビジネス領域、ビジネスモデル及び組織のトランスフォーメーションを進めており、当社グループで働く従業員が、今後益々多様化していくことを想定しております。社内環境整備方針は、すなわち「Inclusion & Diversity基本方針」(https://www.jgc.com/jp/about/policies.html)であり、多様化する従業員一人ひとりが、能力と活力を最大限に発揮して自分らしく活き活きと働くことができるよう、「日揮グループに集うすべての人に敬意をもって接し、国籍・人種・年齢・障がい・ジェンダー・宗教などを問わず、異なる意見・経験を尊重」すること、「多様な人財一人ひとりの能力と活力を最大限に引き出す風土を大切にし、それを可能にする制度を拡充」すること等を掲げております。具体的には、「人財グランドデザイン2030」におけるD(Development)やL(Life & Work)等に係る取組みを中心に、かかる社内環境整備方針を推進しております。当連結会計年度においては、エンジニアリング関連4社の人事部門と、サステナビリティ委員会のもとに設置されているインクルージョン&ダイバーシティ分科会が連携し、エンジニアリング関連4社を対象にInclusion & Diversityへの理解促進を目的に国際女性デーイベントへの参加やワークショップを実施しました。また、総合エンジニアリング事業における建設現場駐在の魅力度を高める施策として、海外駐在においては駐在サイクルや一時帰国休暇サイクルを短縮、国内駐在においては、全従業員が月2回帰省できるようにするなど、より働きやすい環境を整えております。こうした社内環境整備が進むことで多様な働き方が受容されるようになると考えており、その状況を測る指標の1つに男性労働者の育児休業取得率を用いております。その実績は「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載のとおりです。従来から従業員が意見や希望を言いやすい風土が根付いており、男性従業員の育児休業取得については、今後も一人一人のライフステージや希望を尊重してまいります。また、人財の多様性の観点から、女性管理職者数については、エンジニアリング関連4社に所属する従業員を対象に、2025年度末時点の女性管理監督者数※を2020年(30名)の2倍に増やすことを目標として掲げております。その実績は、当連結会計年度末時点で53名となっており、今後も積極的に女性の管理職への登用を図ってまいります。※当社は「労働基準法」(昭和22年法律第49号)の「管理監督者」の定義に従った目標設定をしており、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載の「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の「管理職」の定義とは異なります。 機能材製造事業における人財育成や社内環境整備については、エンジニアリング関連4社と事業内容が異なっている等の観点から、当社グループが現在の持株会社体制に移行する以前には同一会社であったエンジニアリング関連4社とは異なる、両機能材製造事業会社固有の人事制度体系・制度での運用を継続しております。触媒・ファインケミカル製品の開発・製造を行う日揮触媒化成株式会社では、同社が目指す「技術立社」の実現に向けて、社内教育プログラム「モノづくり大学」や「育成計画」を設け、若手・中堅人財の育成に注力しております。ファインセラミックス製品の開発・製造を行う日本ファインセラミックス株式会社では、今後の生産能力の拡大に向けて、階層別のOff-JT研修や工場でのTPM(Total Productive Management)活動の推進によるOJTなどによる育成施策の強化に加え、工場で勤務する従業員の働きやすさを重視した休暇制度等の人事制度の見直しに取り組んでおります。 ③ 人権対応人権対応は、当社が優先的に取り組むべきと考える社会課題(マテリアリティ)である「人権の尊重・働きがい」と直接結び付くとともに、当社グループ、特に中核事業である総合エンジニアリング事業には当社グループ内外を含め数多くの「人」が関わっており、当社グループの事業は「人」で成り立っていることから、人権尊重は当社ビジネスの基盤であり、人権尊重の取組みは当社グループの事業活動の根幹に関連する重要なテーマと認識しております。当社グループは、このような人権尊重に対する考えのもと、「国際人権章典」、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」等の国際的に認められた人権原則に基づき、当社グループの事業活動において影響を受けるすべての人々の人権を尊重できるよう取組みを進めております。従来、当社グループの人権対応は、当社ガバナンス統括オフィスコンプライアンスユニットが中心となり、当社グループ各社の役職員に対して「日揮グループ行動規範」及び「日揮グループ人権基本方針」の周知徹底を以って人権尊重の意識向上を図ってまいりましたが、2024年9月、当社取締役会にて新たに「日揮グループ人権規程」を制定し、代表取締役社長の監督のもと、コンプライアンスユニットが当社グループ各社と協力のうえ、当社グループ全体の人権対応を推進する組織体制を明記しました。また、コンプライアンスユニットは、サステナビリティ委員会のもとに設置されるグループ会社横断の人権対応分科会の事務局も兼務しており、定期的に分科会を開催し人権対応について協議を行っております。当連結会計年度は分科会を3回開催し、コンプライアンスユニットが取り組む人権対応の進捗や今後の対応方針を共有した他、分科会メンバーである建設部門や調達部門の担当者との間でサプライヤー調査について意見確認を行いました。 前連結会計年度まで、当社グループは国連のビジネスと人権に関する指導原則などの国際スタンダードを踏まえて政府が定める「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」に基づき、人権リスクマップをもとに特定・評価した人権課題に対してリスク低減措置を検討・実施し、その効果を検証して情報開示を行うという人権デューデリジェンスプロセスの構築に取り組んでまいりました。当連結会計年度は、引き続き国内外のEPC事業に対する人権リスク低減措置の検討・実施に取り組み、国内向け発注契約への人権条項の追加、当社グループ行動規範のeラーニング研修の対象会社の拡充を行いました。また、より人権リスクが高いとみなされる海外におけるEPC事業に対しては、当社グループ外ベンダー及びサブコントラクターなどのサプライヤーにおけるプロジェクト現場での労働者の強制労働(外国人・移民労働)や労働安全衛生を人権課題として特定・評価しました。2025年度は、これらの課題に対するリスク低減措置として、ベンダー及びサブコントラクターへの質問票の送付や建設現場での調査を人権リスクが高いとみなされる地域から優先的に実施する予定です。さらに、機能材製造事業会社においても人権デューデリジェンスの取組みを開始すべく、当連結会計年度から当該事業における人権リスクマップを作成し、引き続き当社グループ全体に人権デューデリジェンスのプロセスを展開してまいります。 ④ 労働安全衛生労働安全衛生の追及は、当社が優先的に取り組むべき社会的な重要課題としてのマテリアリティである「人権の尊重・働きがい」、そして「ガバナンス、リスク対応」にも関連する重要なサステナビリティ項目と考えております。当社グループでは、Health(衛生)、Safety(安全)、Security(セキュリティ)、Environment(環境) (以下、「HSSE」という。)を常に追求すべき企業価値と捉え、当社グループのみならず、協力会社を含む、国内外事業所や建設現場などで働くすべての人を対象に、「すべての人が、健康で安心して働き、家族のもとへ無事帰る」というグループ共通のHSSE基本理念を制定し、当社グループを挙げてHSSEのパフォーマンス向上に取り組んでおります。本理念に基づき、当社グループでは、従来より主要な事業会社において各々の事業内容・特性に即した安全衛生方針を掲げ、下表のとおり安全衛生委員会又はHSSE委員会を設置し、労働安全衛生管理体制を構築・運用しており、HSSEに係る重要テーマを識別・評価の上、対処するとともに、安全衛生上のリスクを低減する活動を展開しております。 総合エンジニアリング事業では、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社ともに各々HSSE委員会を月次で開催し、潜在的危険や実際の事故実績に基づく予防策や対応策の検討に加えて、グッドプラクティスの共有等を行っております。また、建設現場においても、建設工事に従事する多数の作業員を動員する協力会社とともに、各建設現場独自の委員会を設置して、協力会社を交えて労働安全衛生のパフォーマンス向上に取り組んでおります。なお、重大災害があった場合は、当該建設現場に加えて、各社のHSSE委員会及び労働安全衛生管理部門が迅速に対処するとともに、当社関連部門に対して緊急連絡し、必要に応じて当社が支援する体制を取っております。労働安全衛生のパフォーマンス向上については、安全衛生意識の向上を含む組織の安全文化の醸成と安全衛生知識・技術の向上という2つの側面から取り組んでおります。安全文化の醸成においては、当社代表取締役会長兼社長主催の当社グループ全体のHSSE大会など各種イベントの開催のほか、総合エンジニアリング事業では建設現場における協力会社の作業員全員を含めた安全文化の醸成活動を実施しております。また、知識・技術の向上においては、新入社員や初めて建設現場に赴任する従業員への安全衛生環境教育、国内外の建設現場に対する労働安全衛生監査などを実施しております。また、海外のEPC事業を遂行する日揮グローバル株式会社及び国内のEPC事業を遂行する日揮株式会社の各HSSE委員会は、国内外の建設現場において、国際的に比較可能な休業災害度数率(LTIR)、記録災害度数率(TRIR)をはじめとする労働安全衛生に関するパフォーマンスを測定する複数の指標(KPI)及び目標を定め、モニタリングすることで、継続的な労働安全衛生の管理の徹底と向上に努めております。総合エンジニアリング事業においては、HSSE基本理念に基づき上記の取組みを継続的に推進してきた結果、国内外の建設現場での休業災害度数率(LTIR)をはじめとする安全成績は、各々の業界平均と比較してそれぞれ優れた結果を維持しております。なお、この労働安全衛生関連の指標の集計や管理については、今後日揮グローバル株式会社傘下の海外グループ会社が主体となって遂行するプロジェクトにもモニタリングを拡大していく予定です。 <日揮グローバル株式会社及び日揮株式会社の建設工事における労働安全衛生に係る指標> (注)国際的な比較等の観点から、本データの集計期間は毎年1月から12月までの合計としております。 単位2023年2024年工事総労働時間数千時間43,06169,782死亡災害件数件21*1休業災害度数率(LTIR) 0.0230.034*2記録災害度数率(TRIR) 0.430.23 なお、工事総労働時間数の大部分は、建設工事を請け負い、直接工事に従事する協力会社となっております。*1休業災害度数率(LTIR)及び*2記録災害度数率(TRIR)は、米国労働安全衛生局(OSHA)の労働災害の発生状況を図る指標であり、以下のとおりです。休業災害度数率 = 休業災害件数×20万時間÷工事総労働時間数記録災害度数率 = (死亡災害件数+就労制限件数+専門治療件数)×20万時間÷工事総労働時間数 2024年は、日揮グローバル株式会社の海外建設現場において、各EPCプロジェクトのトップマネジメントが中心となってHSSE活動をけん引し、2023年よりも工事総労働時間数が増加したにもかかわらず、休業災害度数率(LTIR)及び記録災害度数率(TRIR)が改善され、いずれも目標値を達成しました。この結果を踏まえ、日揮グローバル株式会社のHSSE委員会では、2025年は目標値をさらに高め、デジタル化を含めたさらなる改善活動に取り組んでおります。一方、日揮株式会社の国内建設現場においては、新設プラント建設現場における事故災害防止対策により、休業災害度数率(LTIR)及び記録災害度数率(TRIR)は目標値を達成したものの、国内メンテナンス工事において、協力会社作業員の死亡災害を含む複数の傷害者を伴う事故が発生しました。メンテナンス工事は、顧客の既設プラント内で工事を請け負う性質上、顧客の理解及び協力も不可欠であることから、本事案に関する包括的な再発防止対策については、顧客と協力会社を含めて協議を継続しております。 機能材製造事業については、当社グループ共通のHSSE基本理念を基軸としつつ、主要な事業会社である日揮触媒化成株式会社と日本ファインセラミックス株式会社の各社において、それぞれ独自の労働安全衛生管理体制を設けております。日揮触媒化成株式会社では、主要な事業所である北九州事業所と新潟事業所がそれぞれ安全衛生委員会を月次で開催し、労働安全衛生に関する年間計画の策定や労働災害発生状況のモニタリング、産業医による職場巡視報告等を実施しているほか、従業員の安全衛生意識の向上の観点から同社独自の安全・衛生大会の実施や「指差し呼称」運動の展開など、各種施策に取り組んでおります。また、日本ファインセラミックス株式会社においては、「労働災害ゼロ」を目指すことを大方針とし、本社にて月次で開催する安全衛生委員会において、各事業部より安全成績や工場現場のパトロール状況の報告等を受ける管理体制をとっております。
主要な設備の状況 FY2025 / 約1,084字
2 【主要な設備の状況】当社グループにおける主要な設備は以下のとおりであります。(1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地(面積㎡) リース 資産合計本社(注)3(横浜市西区)全社(共通)事務所11,12128710,076(7,051)621,491212技術研究所(茨城県東茨城郡大洗町)全社(共通)研究開発施設541151771(41,861)01,46536中里ヒルズ(横浜市南区)全社(共通)社員寮92822,743(21,602)-3,673- 富谷事業所(宮城県富谷市)全社(共通)土地--1,976(97,951)-1,976- (注)1.帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。2.帳簿価額のは、連結会社以外への賃貸設備(百万円)で内数であります。3.連結会社以外から建物5,020㎡を賃借しており、その内1,508㎡を転貸しております。 (2) 国内子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地(面積㎡) リース 資産合計日揮触媒化成㈱北九州事業所(北九州市若松区)機能材製造事業触媒・化成品製造・研究開発設備3,5045,9062,338(138,306)-11,749357日揮触媒化成㈱新潟事業所(新潟市秋葉区)機能材製造事業触媒製造設備810878647(103,950)-2,336118日本ファインセラミックス㈱富谷事業所(宮城県富谷市)機能材製造事業ファインセラミックス製造設備4,4491,422490(14,017)546,416176 (注)帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。 (3) 在外子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地(面積㎡) リース 資産合計Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.オマーン国その他の事業海水淡水化施設等11,6208,563-(-)10220,2866Sunrise Healthcare Service Co., Ltd等カンボジア王国総合エンジニアリング事業病院1,621386897(7,327)-2,905292 (注)帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2025 / 約14,946字
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】 ① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループは日揮グループのパーパス(存在意義)「Enhancing planetary health」の下、中長期的に企業価値向上を図るとともに、持続的な成長を実現する上でコーポレート・ガバナンスが企業経営の基盤であるとの認識に立ち、当社グループとして優先的に取り組むべきテーマであるマテリアリティの1つとして「ガバナンス、リスク対応」を位置づけ、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。コーポレート・ガバナンスの中心的な機関である取締役会においては、その構成・機能・役割について継続的に見直しを図るとともに、取締役会の実効性に関しては、分析及び評価を毎年実施し、着実な改善を通じて、更なる向上を図っております。また、株主や投資家との対話(エンゲージメント)においては、透明性の高い情報開示に積極的に取り組み、対話から得られた意見をコーポレート・ガバナンスの強化を含め、企業経営に活かしております。さらに、コーポレート・ガバナンスが適切に機能する上で必要不可欠なコンプライアンスの遵守等についても、日揮グループのパーパス(存在意義)及びValues(価値観)において、役員、従業員一人一人が高い倫理観をもち、誠実に行動することを価値観として共有することにより、当社グループ全体で中長期的に企業価値の向上を図り、持続的な成長を実現していくための努力を重ねております。 ② 企業統治体制の概要当社は取締役会設置会社、監査役(監査役会)設置会社であり、企業統治体制の主な整備の状況は、以下のとおりです。なお、構成員及びその役職名や氏名については、本書提出日現在となります。 <取締役会> 取締役会は、業務執行に関する重要事項について決議すること、取締役の職務の執行を監督すること、中長期的な戦略・課題について議論すること等を目的として、取締役会規程に基づき決議、審議及び報告を行っております。本会議は、原則毎月1回開催しており、取締役8名(佐藤雅之、寺嶋清隆、石川正樹及び山田昇司並びに社外取締役松島正之、八尾紀子、三島愼次郎及び平野未来)、及び監査役5名(武藤一義及び二宮朗並びに社外監査役高松則雄、大木一也及び舩山範雄)で構成されております。加えて、取締役会における議論の充実を図るため、特定分野を担当する執行役員が出席するとともに、議案によっては、担当部門等の関係者も必要に応じて出席しております。なお、本会議の議長は、代表取締役会長兼社長である佐藤雅之が務めております。 また、当社では、ガバナンス統括オフィスガバナンスユニットにて取締役会事務局を設置し、取締役に対して適時適切な情報提供、報告及び連絡等を行っております。加えて、当社は、取締役・監査役がその役割・責務を果たすために必要な知識等の習得にあたり、その機会及び情報を提供し、それらに係る費用を負担することとしており、2024年度には主に以下を実施しております。・ 新任取締役に対して、長期経営ビジョン「2040年ビジョン」及び中期経営計画「BSP2025」、コーポレート・ガバナンス、内部統制及びリスク管理体制、並びに主要なグループ会社の事業概要等の説明を含むオンボーディングプログラムを実施・ 社外取締役に対して、日揮グローバル株式会社がカナダで遂行しているEPCプロジェクトの現場視察の機会を提供  2024年度の本会議の開催回数及び個々の取締役及び監査役の出席状況については次のとおりであります。 氏名開催回数出席回数佐藤 雅之17回17回石塚 忠(*1)17回17回寺嶋 清隆17回17回石川 正樹(*2)12回12回山田 昇司17回16回遠藤 茂(*3)17回17回松島 正之17回17回八尾 紀子17回17回三島 愼次郎(*2)12回12回平野 未来(*2)12回12回伊勢谷 泰正(*4)5回1回武藤 一義17回17回二宮 朗(*2)12回12回大野 功一(*4)5回5回高松 則雄17回17回大木 一也17回16回舩山 範雄(*2)12回12回 (*1)2025年3月31日付で取締役を退任しております。(*2)2024年6月27日付で就任いたしましたので、2024年6月27日以降に開催した取締役会への出席   状況を記載しております。(*3)2025年6月27日付で取締役を退任しております。(*4)2024年6月29日付で監査役を退任しております。  2024年度の取締役会における具体的な検討内容としては、主に次のものが挙げられます。 項目主な検討内容経営戦略・サステナビリティ中期経営計画「BSP2025」の進捗状況、当社グループの経営上大きな影響を及ぼし得る重要な業務提携に関する事項、中期情報戦略、サステナビリティに関する取組み、経済安全保障及び地政学リスクに関する報告決算・財務四半期決算及び年度決算、株主還元、資本コストの推計株主総会株主総会招集役員関連役員人事及び報酬、代表取締役、役付取締役及び取締役会議長選定、取締役業務委嘱、会社役員賠償責任保険人事・組織当社及び主要なグループ会社の組織改定及び主要役職者の人事、2025年度採用計画コーポレート・ガバナンス取締役会の実効性評価、機関投資家との対話、政策保有株式に関する検証、取締役会年間議題スケジュール事業関連重要な投融資及び受注契約の締結等に関する事項監査監査役会監査活動報告及び監査計画、内部監査部門からの直接報告 <監査役会> 監査役会は、監査に関する重要な事項について報告を受け、協議又は決議を行い、その結果に基づき必要に応じて取締役又は取締役会に対して意見を表明すること等を目的として、監査報告の作成、常勤監査役の選定・解職、監査の方針、業務・財産状況の調査方法及びその他監査役の職務に関する事項の決定を行っております。本会議は、原則毎月2回開催しており、監査役5名(常勤監査役2名及び社外監査役3名)で構成されております。なお、2024年度の監査役会の開催頻度、具体的な検討内容、個々の出席状況等は、「(3) 監査の状況 ① 監査役監査の状況」に記載のとおりであります。 <指名委員会及び報酬委員会> 指名委員会及び報酬委員会は、当社取締役会の諮問機関として、役員の選任・解任、報酬等について審議を行っております。具体的には、取締役、監査役、代表取締役、執行役員及び役付執行役員の選任・選定・解任・解職、選任基準、社外取締役の独立性判断基準、後継者計画(育成)等並びに取締役及び執行役員の報酬に係る基本方針、報酬水準、報酬額、業績評価等について審議しております。両委員会は、少なくとも毎年1回開催し、必要に応じて、都度開催しております。公正性、透明性を高めるため、社外取締役が過半数を占める構成であり、代表取締役会長兼社長佐藤雅之及び代表取締役副社長執行役員寺嶋清隆並びに4名の社外取締役(松島正之、八尾紀子、三島愼次郎及び平野未来)を委員としております。なお、指名委員会の委員長は、社外取締役松島正之、報酬委員会の委員長は、社外取締役三島愼次郎が務めております。  2024年度の両委員会の開催回数及び個々の委員の出席状況については次のとおりであります。 指名委員会氏名開催回数出席回数遠藤 茂3回3回佐藤 雅之3回3回石塚 忠3回3回松島 正之3回3回八尾 紀子3回3回三島 愼次郎2回2回平野 未来2回2回 報酬委員会氏名開催回数出席回数松島 正之4回4回佐藤 雅之4回4回石塚 忠4回3回遠藤 茂4回4回八尾 紀子4回4回三島 愼次郎2回2回平野 未来2回2回 2024年度の両委員会における具体的な検討内容としては、次のものが挙げられます。・取締役、監査役、代表取締役、執行役員、役付執行役員及びChief Officerの選任・選定・取締役及び執行役員の報酬に係る基本方針、報酬水準、報酬額、業績評価等 <グループ経営会議> グループ経営会議は、当社グループ全体の持続的な企業価値向上を目的として、当社グループの方向性や、グループ全体及び事業会社における経営戦略・事業戦略等の経営に関する事項について報告及び協議を行っております。本会議は、原則毎月1回開催しており、議長は、代表取締役会長兼社長である佐藤雅之が務めております。本会議は以下のとおり代表取締役会長兼社長佐藤雅之、代表取締役副社長執行役員寺嶋清隆及び当社グループ各社の役員の中から議長が指名する者で構成されており、また、監査役1名も交替して出席しております。当社代表取締役会長兼社長(CEO)(*1)佐藤 雅之 代表取締役副社長執行役員(CFO)(*2)寺嶋 清隆 専務執行役員(CHRO)(*3)花田 琢也 専務執行役員(TCO)(*4)秋鹿 正敬 取締役常務執行役員石川 正樹 常務執行役員(CMO)(*5)森嶋 浩之 執行役員(CTO)(*6)水口 能宏 執行役員(CIO)(*7)澤木 章人 執行役員(CDO)(*8)谷川 圭史 執行役員(General Counsel)鞍田 哲 執行役員田口 信一日揮グローバル株式会社代表取締役社長執行役員山田 昇司 副社長執行役員桜井 宏司 副社長執行役員佐藤 諭志 常務執行役員野平 啓二 常務執行役員齊藤 傑 執行役員橋爪 健 執行役員唐澤 俊之 執行役員茂野 義昭 日揮株式会社代表取締役社長執行役員山口 康春 取締役専務執行役員雨宮 徹 常務執行役員朝倉 昌典 常務執行役員小川 健一郎 執行役員潮崎 洋 執行役員今村 孝日揮コーポレートソリューションズ株式会社執行役員山下 豊日揮触媒化成株式会社代表取締役社長平井 俊晴日本ファインセラミックス株式会社代表取締役社長田中 宏日本エヌ・ユー・エス株式会社代表取締役社長近本 一彦 (*1)Chief Executive Officer(*2)Chief Financial Officer(*3)Chief Human Resource Officer(*4)Technology Commercialization Officer(*5)Chief Manufacturing Officer(*6)Chief Technology Officer(*7)Chief Information Officer(*8)Chief Digital Officer <サステナビリティ委員会> サステナビリティ委員会は、当社グループのサステナビリティに係る方針及び行動計画の策定、並びに行動の評価・推進にかかる審議を行うことを目的としております。本委員会は原則毎年3回開催しており、委員長は、代表取締役会長兼社長である佐藤雅之が務めております。本委員会は以下のとおり代表取締役会長兼社長佐藤雅之及び当社グループ各社の社長で構成されております。 当社代表取締役会長兼社長(CEO)佐藤 雅之日揮グローバル株式会社代表取締役社長執行役員山田 昇司日揮株式会社代表取締役社長執行役員山口 康春日揮コーポレートソリューションズ株式会社代表取締役社長寺嶋 清隆日揮触媒化成株式会社代表取締役社長平井 俊晴日本ファインセラミックス株式会社代表取締役社長田中 宏日本エヌ・ユー・エス株式会社代表取締役社長近本 一彦 <グループ投融資委員会> グループ投融資委員会は、当社及び当社グループが実施する重要な投融資案件について審議することを目的に、当社グループ各社の投融資案件(M&A、事業投資、技術開発・研究開発、情報開発、設備投資及びグループ会社への貸付等)の審議を行っております。本委員会は、原則毎月1回開催しており、委員長は、代表取締役会長兼社長である佐藤雅之が務めております。本委員会は以下のとおり常任委員7名及び非常任委員3名で構成されており、非常任委員は議題に応じて都度出席しております。また、監査役1名も交替して出席しております。 〈常任委員〉当社代表取締役会長兼社長(CEO)佐藤 雅之 代表取締役副社長執行役員(CFO)寺嶋 清隆 取締役常務執行役員石川 正樹 専務執行役員(TCO)秋鹿 正敬 執行役員(General Counsel)鞍田 哲 執行役員田口 信一日揮グローバル株式会社代表取締役社長執行役員山田 昇司 〈非常任委員〉当社専務執行役員(CHRO)花田 琢也 執行役員(CDO)谷川 圭史 常務執行役員(CMO)森嶋 浩之 <グループリスク管理委員会> グループリスク管理委員会は、当社グループのリスク全体を把握・整理し、グループ全体のリスク管理システムの構築・維持、改善に係る立案と審議を行うことを目的としております。本委員会は原則毎年2回開催し、委員長は代表取締役副社長執行役員の寺嶋清隆が務めており、以下の者で構成されております。また、監査役及び監査部長もオブザーバーとして出席しております。 当社代表取締役副社長執行役員(CFO)寺嶋 清隆 専務執行役員(TCO)秋鹿 正敬 執行役員川崎 剛 執行役員(CIO)澤木 章人 執行役員(General Counsel)鞍田 哲 危機管理統括部長高木 英郎 シニアアドバイザー山崎 亜也日揮グローバル株式会社常務執行役員野平 啓二 常務執行役員斎藤 傑日揮株式会社執行役員今村 孝日揮触媒化成株式会社執行役員中井 満日本ファインセラミックス株式会社理事河上 洋日本エヌ・ユー・エス株式会社取締役高橋 章 <グループ情報セキュリティ委員会> グループ情報セキュリティ委員会は、当社グループ全体での情報セキュリティ対応状況を把握し、グループ各社の組織横断的な調整を図りながら対応強化の立案と審議を行うことを目的としております。本委員会は原則毎年2回開催し、委員長は代表取締役副社長執行役員の寺嶋清隆が務めており、以下の者で構成されております。 当社代表取締役副社長執行役員(CFO)寺嶋 清隆 執行役員(CIO)澤木 章人 執行役員(CDO)谷川 圭史 執行役員(General Counsel)鞍田 哲 戦略企画オフィス デジタル戦略・IT統括ユニット部長加藤 千太郎 理事瀬下 更子 理事山中 高明 危機管理統括部長高木 英郎日揮グローバル株式会社常務執行役員斎藤 傑日揮株式会社管理部長山仲 聡日揮コーポレートソリューションズ株式会社業務改革推進部長小沼 高之日揮触媒化成株式会社執行役員茂垣 孝之日本ファインセラミックス株式会社理事河上 洋日本エヌ・ユー・エス株式会社代表取締役社長近本 一彦 ③ 企業統治の体制を採用する理由当社グループは、当社を持株会社とし、傘下に各中核事業を推進する事業会社を配置する持株会社体制を採用しております。持株会社体制を採用することで、「経営」と「執行」の分離により当社と各事業会社の役割責任を明確化し、当社は、持株会社として当社グループの中長期的な視点に基づく経営方針の策定及び事業会社統括管理の機能を担い、各事業会社は、当社グループの経営方針・経営戦略に基づき、それぞれのマーケットの特性に柔軟かつ迅速に対応し各事業の拡大及び成長を担っております。これにより、当社グループの企業価値の最大化及び当社グループ全体の最適な経営資源配分を実現するとともに企業運営の透明性の向上及び当社グループ全体のガバナンスの強化を推進しております。そのために、当社は、グループとして重要な事項を審議する会議体を設置するとともに、執行役員制度を導入し、経営の意思決定及び業務執行の効率化を図っております。取締役会においては、当社グループの中長期的な戦略・課題に関する議論をより一層充実させ、グループ各社の業務執行に対する監督機能の強化を図ることを目的として、広くビジネスマーケットについて熟知した取締役並びに当社グループの主要な事業であるEPC(設計・調達・建設)事業に関する高度な知識及び知見を有する取締役を含めた体制を構築するとともに、外部の視点を経営に取り入れるため、取締役会における客観的な助言及び独立した立場からの監督機能の発揮を期待し、独立した社外取締役4名を選任しております。また、監査役会においては、監査役5名のうち3名を独立した社外監査役とし、取締役会から独立した多様な専門性を持つ監査役の監査により監査機能の実効性を高めております。 ④ 内部統制システムの整備の状況当社は、取締役会において内部統制システムに関する基本方針を決議し、適宜改定を重ねております。内部統制としては、監査部を設置して当社及び当社グループの内部統制システムの有効性の検証・評価・改善及び必要に応じての個別監査を実施しております。また、職務権限規程を設けて各役職の職務と権限を規定し、会社経営及び業務執行における責任体制を明確にしております。なお、グループとしての業務の効率化及び適正化を図るために、グループ会社管理規程を制定し運用しております。取締役会で決議した「内部統制システムに関する基本方針」の内容は次のとおりです。 「内部統制システムに関する基本方針」当社は、経営の効率性、健全性及び透明性を確保し、かつ、グループ企業全体の企業価値の継続的な向上を図るため、内部統制システムを次の基本方針の下に整備・運用する。 1. 当社グループの取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制当社は、日揮グループのパーパス(存在意義)「Enhancing planetary health」を掲げるとともに、日揮グループ行動規範、日揮グループ・コンプライアンス基本規程並びに同規範及び同基本規程に基づく贈賄防止、情報管理及び相談・通報等に係るコンプライアンス規程等を定め、当社グループの取締役及び使用人は、法令及び定款を遵守する。その徹底のため、コンプライアンスを所管する担当部門(以下、「コンプライアンス所管部門」という。)を設置し、コンプライアンス所管部門は、法令遵守と企業倫理に基づく公正で透明性の高い企業活動を推進するとともに、継続的な研修を実施し、当社グループ全体で統一性・整合性をもったコンプライアンス・プログラムの整備、実施、モニタリング、改善を継続的に行い、代表取締役会長兼社長はこれを統括する。さらに、相談・通報窓口制度に係る規程に基づき、個人的又は組織的な法令違反行為等に対応するため、当社グループ各社の役職員が利用できる相談・通報窓口として、「JGCグループコンプライアンス・ホットライン」を設置する。当社グループの取締役及び使用人の職務の執行により重大な法令違反等が生じた場合には、厳正な処分を行うとともに、当社のコンプライアンス所管部門は、相談・通報窓口制度の利用者を守る体制を整備・運用し、代表取締役会長兼社長はこれを統括する。 2. 当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制当社は、取締役の職務の執行に係る情報に関し、文書保管規程に基づき保存対象文書、保存期間、文書管理責任者を定め、紙媒体又は電子媒体により、適正に保存及び管理する。 3. 当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制当社は、グループリスク管理委員会規程に基づき、当社グループのリスクを体系的に把握する総合的なリスク管理体制を整備・運用し、当社グループのリスクの一層の低減に努める。また、日揮グループ危機管理基本規程に基づき、危機管理を所管する担当部門が中心となり、平時の情報収集・分析の強化、各種予防策の拡充、有事における対応等を行う。 4. 当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制当社は、職務権限規程に基づき、各役職の職務と権限を規定し、会社経営及び業務執行における責任体制を明確にするとともに、執行役員制度を導入し、グループ全体の経営の意思決定及び業務執行の迅速化・効率化を図る。また、グループ経営会議を設置し、グループ全体の経営戦略及び総合的な業務運営等の経営の重要事項を審議する。当社は、中期経営計画を策定し、これに基づきグループ全体の事業を推進する。プロジェクトの遂行にあたっては、プロジェクトごとの予算及び実行管理等の制度を整備・運用する。 5. 当社の子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制等、当社及び当社子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制当社は、日揮グループのパーパス(存在意義)を掲げるとともに、日揮グループ行動規範、日揮グループ・コンプライアンス基本規程並びに同規範及び同基本規程に基づく贈賄防止、情報管理及び相談・通報等に係るコンプライアンス規程等を定め、グループ各社の取締役及び使用人が一体となり、当社グループにおける業務の適正を確保するための体制を整備する。当社のコンプライアンス所管部門は、グループ全体で統一性・整合性をもったコンプライアンス・プログラムの整備、実施、モニタリング、改善を継続的に行い、当社グループ各社から、コンプライアンス活動に係る状況について、報告を受けるための体制を整備・運用する。当社は、グループ会社を管轄する部門が中心になり、グループ会社管理規程に基づき、当社グループ各社から報告を受け、グループ全体としての業務の効率化及び適正化を図る。当社は、グループリスク管理委員会において、当社グループ各社のリスクを総合的に把握し、グループとしてリスクの一層の低減に努める。当社の内部監査所管部門は、当社グループ各社の内部統制システムの整備・運用状況を監査する。また、コンプライアンス所管部門、内部監査部門等は、当社グループ各社から報告を受けた重要な事項又は内部監査等で判明した当社グループ各社における重要な事項を適宜、当社の取締役会及び監査役会に報告する。 6. 当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項当社は、監査役の職務を補助すべき使用人について、監査役と協議のうえ、監査役の求めに応じて任命する。 7. 当社の監査役の職務を補助すべき使用人の取締役からの独立性及び当該使用人に対する監査役の指示の実効性の確保に関する事項当社は、監査役の職務を補助すべき使用人の考課及び異動並びにその他処遇については、監査役の同意のうえで行う。当社の監査役の職務を補助すべき使用人は、監査役が指示した業務については、監査役以外の者からの指揮命令は受けない。 8. 当社及び当社子会社の取締役及び使用人等の当社の監査役への報告に関する体制当社及び当社グループ各社の取締役は、コンプライアンスの観点からみて、当社グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに、当社の監査役に報告・説明する。当社の取締役は、当社グループの経営の重要な意思決定の過程及び業務の執行状況を当社の監査役に報告する。当社の代表取締役と当社の監査役は、定期的に情報の共有と協議を行う。当社の取締役及び使用人は、適宜、当社の監査役に各部門の活動状況等を報告する。当社グループ各社の取締役、監査役及び使用人並びにこれらの者から報告を受けた者は、適宜、当社の監査役に各社の状況等を報告する。当社の監査役は、監査役監査基準に基づき、当社グループ各社にその活動状況等を確認する。 9. 当社の監査役に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制当社グループ各社の取締役及び使用人は、相談・通報窓口制度に係る規程に基づき、報告者を保護する。当社の監査役は、報告者が不利な取扱いを受けていないことを確認する。 10. 当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の処理に係る方針に関する事項当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還に関しては、担当部は監査役の求めに応じ速やかに対応する。また、当社の監査役の職務の執行について生ずる費用又は債務の処理についても同様とする。 11. その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制当社の監査役は、会計監査人との定期的な打合せを通し、会計監査人の監査活動の把握と情報交換を図る。また、当社グループ各社の監査役等と適宜、情報交換を行う。当社の内部監査所管部門は、当社の監査役の監査の実効性を高めるため、当社の監査役と連携する。 12. 財務報告の適正性及び信頼性を確保するための体制当社及び主要なグループ会社は、金融商品取引法その他の法令で求められる財務報告の適正性及び信頼性を確保するための体制を整備・運用する。 ⑤ コンプライアンス当社グループが国際社会の一員として持続可能な事業展開を図っていくには、役員及び従業員一人一人が、国内のみならず海外関係国の法令を遵守し、さらに、企業倫理に則ってビジネスを行うことが必要不可欠であると考えております。この価値観は、当社グループの企業理念におけるValues(価値観)の中で、“2つの誓い”として表現されております。「尊重 すべての人を尊重し安全を優先します」「誠実 高い倫理観を持ち誠実に行動します」この“2つの誓い”の下、日揮グループ行動規範及び日揮グループ・コンプライアンス基本規程並びに同規範及び同規程に基づく贈賄防止、情報管理及び相談・通報等に係るコンプライアンス規程等を遵守すべく、各種法令に関する教育・研修の機会を設けて、役員及び従業員一人一人のコンプライアンスに対する意識を高めてまいりました。グローバル企業に求められるコンプライアンスのレベルは今後益々高くなると認識しております。このような国際社会の要請に応えるべく、主要なグループ会社にコンプライアンス責任者を配置し、その指揮下にあるコンプライアンス部門担当者とともに、国内外のグループ各社の実情に合った施策を立案・実施しております。また、これらのコンプライアンス責任者により、当社代表取締役副社長執行役員をグループ・コンプライアンス総責任者とするグループ横断型のコンプライアンス・コミッティーを構成しており、グループ全体で統一性、整合性をもったコンプライアンス・プログラムの整備、実施、モニタリング及び改善を継続的に行っております。さらに、当社にガバナンス統括オフィスコンプライアンスユニットを設置し、当社グループ全体を対象とした法令遵守と企業倫理に基づく公正で透明性の高い企業活動を推進するとともに、継続的な研修を実施し、当社グループ全体のコンプライアンス・プログラムの整備、実施、モニタリング、改善を継続的に行うことによって社内コンプライアンス体制を強化しており、代表取締役会長兼社長はこれを統括しております。 ⑥ 会社情報の開示会社情報の開示については、金融商品取引法に基づく法定開示制度に準拠した情報開示に加えて、金融商品取引所における適時開示制度に則り、戦略企画オフィス経営企画ユニットから重要な会社情報を速やかに開示しております。加えて、それらに該当しない会社情報であっても、開示することが望ましいと判断される場合には、報道機関等を通じて積極的に開示しております。 ⑦ リスク管理体制の整備の状況当社グループでは、グループリスク管理委員会において、当社グループのリスク全体を把握・整理し、グループ全体のリスク管理システムの構築・維持、改善に係る立案と審議を行って、当社グループ全体のリスクを管理する体制を整備しております。加えて、情報セキュリティに関してはグループ情報セキュリティ委員会を、経済安全保障・地政学リスクに関しては経済安全保障・地政学リスク検討タスクフォースを設置し、これらの分野についてグループ横断での情報収集、分析及び共有を通したリスク管理を重点的に実施しております。また、当社グループの事業リスクの管理は、各事業会社が中心となって行っており、個別の重大なリスクについては、必要に応じて当社の取締役会において報告を受け、また審議を行っております。具体的なコーポレートリスク、プロジェクトリスク及び機能材製造事業リスクに係る管理体制は以下のとおりです。 <コーポレートリスク管理>コーポレートリスクの管理は、当社ガバナンス統括オフィスガバナンスユニット及び危機管理統括部等のコーポレート部門を中心に行われております。主なリスク管理項目は次のとおりです。・自然災害、疫病、火災・テロ、紛争等の地政学リスク・治安リスク・労働環境・法令遵守・情報・サイバーセキュリティなお、海外駐在員の安全対策については、危機管理統括部が中心となり、平時の情報収集・分析の強化、各種予防策の拡充、有事における対応等、セキュリティ機能の更なる強化に努めております。 <プロジェクトリスク管理>当社グループの主要な事業であるEPCプロジェクトのリスク管理は、各事業会社(日揮グローバル株式会社及び日揮株式会社)が中心となり、ⅰ)案件選別段階、ⅱ)見積・応札段階、ⅲ)遂行段階の3段階で行われております。なお、重要なEPCプロジェクトについては、各段階におけるリスク・課題及びそれへの対策について事業会社から報告を受け、必要に応じて当社の取締役会において報告を受け、また審議を行っております。 ⅰ) 案件選別段階各事業会社の営業部門は経営戦略に基づき、地域、顧客、技術分野等の広範囲なプロジェクト情報を収集するとともに、主に次の事項を検討し、判断基準として「利益確保(足元、中期)と実現性が高い案件」、「リソース確保ができる案件」及び「将来の糧となる案件」の3点に重点を置いて案件を選別しております。・プロジェクト規模(金額)・技術知見、経験・カントリーリスク・エンジニアの配員・競争環境・顧客、パートナーの信用力・案件遂行に必要な許認可 ⅱ) 見積・応札段階当社グループのEPCプロジェクトは、数多くの異なる要素や機能で構成される複雑なシステム総合体であるため、プロジェクト固有のリスクの把握、分析及び低減は、当該EPCプロジェクトを担う各事業会社において一次的に行う必要があります。当社グループでは、各事業会社を主体とするプロジェクトリスクレビュー会議等にてプロジェクト固有のリスク分析を行い、これに基づき具体的な見積方針を策定し、見積作業を行っております。主なリスク管理項目は次のとおりです。・資金調達計画を含む顧客のプロジェクト計画・役務範囲の明確性・技術、納期の要求レベルと難易度・過度な契約責任の有無・資機材、工事従事者等の価格、需給動向・パートナーの経験、財政状態・入札競争環境・案件遂行地での規制、商慣習、地政学リスク等 そのうえで、当社グループの主要な事業であるEPCプロジェクトのリスクが当社グループ全体の経営に与えうる影響に鑑みて、持株会社である当社によるEPCプロジェクトに対するガバナンスとして、以下を行っております。・当社グループ全体の経営に影響を与えうるEPCプロジェクトについて、見積・応札段階から当社取締役会を含む当社での審査を必要とすること。・当社グループでの過去のEPCプロジェクトでの経験を踏まえ見直しを行った契約条件に関するポリシーに基づいて、各事業会社は顧客への提示契約条件及び契約交渉方針を作成し、重要なEPCプロジェクトについては当社での審査を必要とすること・パートナーとの協業に係る契約の締結に先立ち、当社ガバナンス統括オフィスガバナンスユニットの指揮のもと、コンプライアンス、財務、法務及びパフォーマンスの観点から、各事業会社に加え当社及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社の審査部門が当該パートナーのデューデリジェンスを実施することこれらの見積・応札段階における各事業会社及び当社によるリスク分析等は、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと行っております。 ⅲ) 遂行段階各EPCプロジェクトを担う事業会社を主体とするプロジェクトレビュー会議等にて、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートも得てプロジェクトの進捗、採算状況等をモニタリングしリスクの低減に努めております。特に品質・コスト・納期に関する事項については詳細に検討され、改善が必要な場合は、具体的な対策等を決定し迅速かつ円滑なプロジェクト運営を支援しております。また、各事業会社は、当社取締役会に対し、遂行段階における主要なリスクに係る報告・審議も必要に応じて実施しております。 <機能材製造事業リスク管理>当社グループの主要な事業である機能材製造事業のリスク管理は、各事業会社(日揮触媒化成株式会社及び日本ファインセラミックス株式会社)が中心となり行われております。また、2025年度より当社に新設した機能材製造事業オフィス機能材製造事業ユニットが各事業会社の総合窓口となり、適時適切に当社のガバナンス及びリスク管理体制への報告が行われる仕組みを整備しております。主なリスク管理項目は次のとおりです。・自然災害、疫病、火災・設備事故・環境保全・労働環境・法令遵守・情報・サイバーセキュリティ・品質・コスト・納期 ⑧ 子会社の業務の適正を確保するための体制の整備状況「④ 内部統制システムの整備の状況 5.当社の子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制等、当社及び当社子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制」に記載しております。 以上に述べたコーポレート・ガバナンスの体制の概略は以下のとおりです。 ⑨ 責任限定契約の内容の概要当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役又は社外監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限定されます。 ⑩ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が負担することになる法律上の損害賠償金及び争訟費用を当該保険契約により補填することとしております。上記の保険契約により被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、上記の保険契約において、補償限度額を規定するとともに、法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為、被保険者の犯罪行為等に起因する損害は補填されない等の免責事由を設定しております。なお、保険料は全額当社が負担しております。 ⑪ その他当社定款規定についてⅰ) 取締役の定数当社の取締役は、10名以内とする旨を定款に定めております。 ⅱ) 取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらないものとする旨も定款に定めております。 ⅲ) 取締役会で決議することができる株主総会決議事項当社は、経済情勢の変化に対応して機動的な資本政策を遂行するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。また、当社は、取締役及び監査役に期待されている役割を十分に発揮することができるよう、取締役会の決議によって、取締役(取締役であった者を含む)及び監査役(監査役であった者を含む)の会社法第423条第1項の賠償責任について法令に定める要件に該当する場合には、賠償責任額から法令に定める最低責任限度額を控除して得た額を限度として免除することができる旨を定款に定めております。 ⅳ) 株主総会の特別決議要件当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2025 / 約1,123字
「人権の尊重・働きがい」をマテリアリティと認識し、人的資本を重要な経営基盤と位置付ける当社グループにおいて、人的資本への取組みは経営戦略と連動する重要テーマです。取締役会の指名を受け、当社グループの戦略的な人事施策の策定と実装を牽引するCHRO (Chief Human Resource Officer) のイニシアチブのもと、前連結会計年度に当社グループの中核である総合エンジニアリング事業を担う、或いはこれに関連する当社、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社(以下、「エンジニアリング関連4社」という。)を対象として、当社グループの長期経営ビジョン「2040年ビジョン」をはじめとする経営戦略や事業戦略実現のために必要な人財要件や人財数を特定するための人財ポートフォリオと、人財ポートフォリオ実現のための新たな人事戦略である「人財グランドデザイン2030」を策定し、当連結会計年度はこれを推進しました。 なお、当社では「人財グランドデザイン2030」をはじめとする経営戦略と連動した人事戦略について、エンジニアリング関連4社社長及びCHROほかを委員とするグループHRM委員会(エンジニアリング関連4社における人財関連の審議機関)にて審議し、同委員会のもとに設置したHRO会議及び各社HROが、各社の事業戦略と連動した人事戦略を推進する体制を取っております。「人財グランドデザイン2030」では、以下の図に示すとおり、2030年時点で目指す組織像を「統合力で未来を切り拓きやり遂げるプロ集団」として定め、その姿を実現するためには、M(Management System):「タレントマネジメントシステムの構築」、O(Onboarding):「多様な人財の採用と即戦力化」、D(Development):「自律成長を促す人財開発・職場環境整備」、E(Engagement):「会社と個人の共通目的発見と理解促進」、L(Life & Work):「社員の物心両面の充足」の5つ(MODEL)を達成することが必要と考え、当連結会計年度より、そのための具体的な施策を策定し、順次推進しております。なお、これらエンジニアリング関連4社の人事施策については、人財ポートフォリオに基づく従業員の属性データや採用人数の推移、組織診断サーベイの結果等を定期的にモニタリングし、必要に応じて施策の検討や見直しを行うこととしております。また、当連結会計年度末時点では、かかる人事戦略はエンジニアリング関連4社を対象としておりますが、各社の状況を考慮しながら、順次、他の当社グループ会社にも拡大していく予定です。
事業の内容 FY2025 / 約1,816字
3 【事業の内容】当社グループ(当社、当社の子会社58社及び関連会社48社)は、総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業を主たる事業としており、これに加え、機器調達及びコンサルティング等の附帯事業を営んでおります。各事業における当社及び主要な関係会社の位置付け等は次のとおりであります。なお、次の区分はセグメント情報に記載された区分と同一であります。 総合エンジニアリング事業当セグメントは、石油、石油精製、石油化学、ガス、LNG、一般化学、原子力、金属製錬、バイオ、食品、医薬品、医療、物流、IT、環境保全、公害防止等に関する装置、設備及び施設の計画、設計、調達、建設及び試運転役務等のEPCビジネスを中心に構成されております。なお、当セグメントを構成する主要な会社は以下のとおりであります。分野会社名設計・調達・建設日揮グローバル㈱、日揮㈱、㈱高田工業所JGC ASIA PACIFIC PTE. LTD.、JGC PHILIPPINES, INC.、PT. JGC INDONESIA、JGC Gulf International Co., Ltd.、JGC OCEANIA PTY LTD、JGC America, Inc.、JGC Gulf Engineering Co., Ltd.、JGC Construction International Pte. Ltd.、JGC ASIA PACIFIC (M) Sdn.Bhd.、JGC Vietnam Co., Ltd.、JGC INDIA EPC PRIVATE LIMITED、JGC Corporation Oceania Pty Ltd、JGC France SAS、Japan NuScale Innovation, LLC検査・保守青森日揮プランテック㈱プロセスライセンシング日揮ユニバーサル㈱その他Sunrise Healthcare Service Co., Ltd 機能材製造事業当セグメントは、以下のような分野別製品群からなる事業で各関係会社にて製造・販売しております。分野製品会社名触媒分野重質油の水素化精製・流動接触分解、灯軽油の脱硫などの石油精製用触媒及び素材、化学品の水素化・異性化・酸化などの石油化学用触媒など日揮触媒化成㈱日揮ユニバーサル㈱ナノ粒子技術分野フラットパネルディスプレイ・半導体・化粧品・プラスチック眼鏡レンズなどに使用される機能性素材、化学的機械研磨材料、ライフサイエンス材など日揮触媒化成㈱クリーン・安全分野環境触媒、脱臭・消臭剤、オゾン分解触媒、酵素フィルタなど日揮触媒化成㈱日揮ユニバーサル㈱電子材料・高性能セラミックス分野薄膜集積回路、高品位アルミナ基板、高熱伝導窒化ケイ素基板、半導体・FPD製造装置用セラミックス部品、半導体・FPD製造装置用金属セラミックス複合材部品など日本ファインセラミックス㈱JFCマテリアルズ㈱次世代エネルギー分野燃料電池用脱硫材、色素増感型太陽電池用材料など日揮触媒化成㈱ その他の事業その他の事業は総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業以外の事業であり、以下のような分野及び会社で構成されております。分野会社名機器調達日揮商事㈱コンサルティング日本エヌ・ユー・エス㈱オフィスサポート日揮ビジネスサービス㈱原油・ガス生産販売事業等JGC (GULF COAST), LLC、JGC Exploration Eagle Ford LLC、JGC EXPLORATION CANADA LTD.水処理事業水ing㈱、水ingAM㈱、水ingエンジニアリング㈱発電・造水事業Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.、A.R.C.H WLL、ASH SHARQIYAH OPERATION AND MAINTENANCE COMPANY LLCFPSO(浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備)保有・傭船事業Japan Sankofa Offshore Production Pte. Ltd.国産廃食用油を原料とするSAF、バイオナフサ、バイオディーゼルの製造事業(同)SAFFAIRE SKY ENERGY また、当社グループに対してコーポレート業務を提供する日揮コーポレートソリューションズ㈱があります。 以上に述べた事項の概略は次のとおりであります。
事業等のリスク FY2025 / 約9,423字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関する主要なリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。これらのリスクは、予測不可能な不確実性を含んでおり、将来の当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これらのリスクに対処するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治体制の概要」及び同「⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおり、グループリスク管理委員会を含む必要なリスク管理体制を整え、リスクの管理及び対応を行っておりますが、当社グループがコントロールできない事象の発生等により、これらのリスクの顕在化及び当該リスクによる当社グループへの影響を完全には回避できない可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① プロジェクトの受注及び遂行に関するリスク総合エンジニアリング事業においては、オイルメジャーや国営石油会社が顧客となる国際的な大規模プロジェクトを遂行しております。このようなプロジェクトにおいて当社グループが設計、調達及び建設する各種プラントは、数多くの異なる要素や機能で構成される複雑なシステム総合体であり、契約締結からプラント引渡しまで複数年に渡る長期間を要します。その間の政治・社会情勢の変化、政策の変更その他顧客を含む取引先の状況等の変化による受注後のプロジェクトの計画変更、中止、中断又は延期等のリスクを含む総合エンジニアリング事業におけるリスクの見積りは複雑性を伴い、高度な技術力及び豊富な経験を要します。上記のリスクが顕在化した場合、代金回収及びプロジェクトの採算が悪化し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、パートナー企業と責任を分担するジョイントベンチャー又はコンソーシアムを組成し、プロジェクトを受注することがあります。この場合、パートナー企業のプロジェクト遂行能力の不足、分担業務の不履行やパートナー企業の財政状態の悪化等が生じた場合、当社がパートナー企業の債務を負担することとなり、大幅な追加費用の負担が発生し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況<プロジェクトリスク管理>」に記載のとおり、リスク管理体制を整備し、各プロジェクトの案件選別段階、見積・応札段階及び遂行段階においてリスク低減に努めております。 ② カントリーリスク仕向地や現地工事を行う国や地域で不安定な政情、戦争、革命、内乱、テロ、経済政策・情勢の急変、経済制裁等のいわゆるカントリーリスクが顕在化した場合、総合エンジニアリング事業においてはプロジェクトの計画変更、中止、中断若しくは延期又は工事従事者の動員及びプラント建設に要する資機材調達の遅れ等によりプロジェクトの採算が悪化する他、機能材製造事業においては販売取引の減少及び売上債権を回収できないこと等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおり、リスク管理体制を整備し、カントリーリスクの低減に努めております。また、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、カントリーリスクに応じて、貿易保険の利用及び取引上の適切な不可抗力条件の設定等の対策を実施しております。さらに、テロ、紛争等の地政学リスク・治安リスクに対する海外駐在員の安全対策については、当社危機管理統括部が中心となり、平時の情報収集・分析の強化、各種予防策の拡充等に取り組んでおります。特に地政学リスク・治安リスクが高いプロジェクトに対しては、見積・応札段階から当社危機管理統括部がセキュリティ対策の策定等を支援するほか、有事においては「日揮グループ危機管理基本規程」に基づく緊急対策本部による対応等を行っております。当連結会計年度においては、横浜本社に設置される緊急対策本部を想定した不測事態対処要領の訓練も行い、危機管理機能の更なる強化に努めております。 ③ 自然災害・疫病等に関するリスク当社グループが事業活動を展開する国や地域において、地震、豪雨、暴風雨等の想定を超える自然災害や感染症の世界的流行(パンデミック)に見舞われた場合、総合エンジニアリング事業においては、プロジェクトの計画変更、中止、中断、延期又はやり直し等によりプロジェクトの採算が悪化するほか、機能材製造事業においては事業所・工場の操業停止や生産能力低下等が発生し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、特にグループ各社の建設現場、事務所・工場等の拠点ごとに自然災害発生時の対応手順を規定化し、安否確認システムの導入及び防災訓練等を実施するほか、リスクに関する情報の収集及び取引上の適切な不可抗力条件の設定等の対策を実施し、リスク低減に努めております。 ④ 為替変動リスク当社グループは、海外売上高のほとんどが外貨建て契約となっているため、為替レートが急激に変動した場合、当社グループの受注、売上及び損益に影響を与える可能性があります。このリスクに対して、複数通貨建てによるプロジェクトの受注契約をはじめ、各事業会社において、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、海外調達、外貨建ての発注及び為替予約等の対策を状況に応じて実施し、リスクの低減に努めております。 ⑤ 工事従事者の不足、賃金高騰リスク総合エンジニアリング事業においては、プラント建設国における他の建設工事の急激な増加、海外労働者規制等による工事従事者の不足が発生した場合、工事従事者の賃金の高騰、建設工事の遅延及び建設工事費用の増加によりプロジェクトの採算が悪化し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、主要プラントマーケットにおける建設労働力動向をモニタリング・予測するとともに、モジュール工法を採用した現地工事の最小化や、現地建設工事に豊富な実績を有する企業との協業のほか、人件費高騰に対する適切な契約条件の設定等の対策を実施し、リスクの低減に努めております。 ⑥ 資機材・原燃材料費等の高騰リスク当社グループでは、プラント建設に要する資機材費等の見積り後、発注までにタイムラグがあるため、この間に経済制裁措置や紛争による素材やエネルギー等の需要圧迫や国際輸送の混乱、世界経済のインフレーションを含む社会情勢の急激な変化による部材供給不足等に起因して、当社グループの予測を超えて資機材・原燃材料費及び輸送コストが高騰する可能性があります。この場合、総合エンジニアリング事業におけるプロジェクトの採算が悪化するほか、機能材製造事業においては利益率が低下する可能性があるうえ、資機材・原燃材料の調達及び供給スケジュールが遅延するおそれがあり、このような当社グループの予測を超えた資機材・原燃材料費及び輸送コストの高騰による影響が続いた場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループは、経営環境の変化や価格動向のモニタリング・予測、予測精度向上に向けた取組み、早期発注、調達先の多様化、製品価格への転嫁、先物取引の活用、並びに資機材・原燃材料費及び輸送コストの高騰に対する適切な契約条件の設定等の対策を実施し、リスクの低減に努めております。 ⑦ 投資に伴うリスク当社グループは、既往のインフラ事業及びヘルスケア事業への投資に加え、中期経営計画「BSP2025」に基づく施策としてデジタル、M&A、生産設備、事業開発、商業実証、研究開発等の形態で成長戦略投資の取組みを行っております。これらの投資を実行する中で、投資先やパートナー企業の業績や財政状態を含む事業・投資環境に想定を超える事態が生じた場合、期待通りの収益が上げられないリスク、投資の一部若しくは全部が損失となる、又は追加資金拠出が必要となるリスクがあります。また、パートナー企業との経営方針の相違、投資の流動性の低さ等により、当社グループが希望する時期や方法で撤退できないリスクがあります。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、新規投資の実行に当たっては、審査要領を設け投資の意義・目的を明確にしたうえで、取締役会やグループ投融資委員会による定量・定性評価に基づく審議を経るとともに、定期的な既存投資のモニタリングを強化し、リスクの低減に努めております。 ⑧ 法令及び規制に関するリスク当社グループは、事業活動において税法、建設業法等の事業関連法規、国内外の環境に関する各種法令、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、汚職等の腐敗行為や競争制限防止のための諸法令、人権保護に関する法令及び原則、事業及び投資に対する許認可等の制約を受けております。当社グループによる各種法令等違反が生じた場合や、関係する各種法令等の大幅な変更又は予期しない解釈の適用が行われた場合には、当社グループの事業活動に対する制約の発生、法令遵守及び監督官庁対応に関する費用の発生、当社グループに対する過料・課徴金・罰金等の制裁、当社グループの社会的評価の毀損等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対しては、当社グループの法務部門及び輸出管理部門等において当社グループの事業に影響を与える可能性のある国内外の法令及び規制等の動向を注視するとともに、これらを遵守するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑤ コンプライアンス」に記載のとおり、グループ会社間の垣根なくコンプライアンスの情報共有を行う場としてグループ横断型のコンプライアンス・コミッティーを設けております。また、主要なグループ会社にコンプライアンス責任者を配置し、指揮下のコンプライアンス部門担当者とともに、各社の実情に合った施策を立案・実施するグループ・コンプライアンス体制を構築しております。当社グループでは、当社ガバナンス統括オフィスコンプライアンスユニットが、当社グループ全体を対象としたコンプライアンス推進のための総合的な施策の策定や調整等の機能を担っております。コンプライアンス向上のための取組みとして、階層別及び目的別(腐敗やハラスメント防止を含む)の各種コンプライアンス研修並びに一般的に不正が発生しやすい部門及び役職での人材ローテーションを実施しております。また、コンプライアンスに関する社内相談・通報窓口として、内部窓口のほかに専門の第三者機関が受付を担当する相談・通報窓口(グローバル通報を含む)を整備し、取引先からの相談・通報についてはホームページ経由で受付ける体制を運用する等、相談・通報先の選択肢を多く設けることでコンプライアンス上のリスクの未然防止や早期発見に資する取組みも実施しております。特に、贈賄防止においては、当社グループ贈賄防止関連諸規定の整備及びこれらに基づく贈賄防止プログラムを展開し、当社グループと取引を行う顧客、パートナー、サブコントラクター及びベンダー等に対するコンプライアンス上の事前審査や契約書への贈賄防止文言の反映等の取組みを行っております。加えて、近年、地政学的緊張の高まりや各国における経済安全保障政策の強化に伴い、輸出入貿易規制に関する法令は一層複雑化・厳格化しております。特に、米国・EU・中国等の主要国における制裁措置や輸出管理規制の動向は、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対応するため、当社は、輸出関連法規遵守委員会のもと、各国の最新法令の把握と社内規程の見直しを継続的に実施し、リスクの低減に努めております。 ⑨ 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、事業活動において取引先及び個人等から入手した重要な営業情報、技術情報及び個人情報等の機密情報を保有しております。これらの情報は、停電、災害、情報システムの障害、情報端末の紛失・盗難、サイバー攻撃、マルウェアの感染等により、漏洩や消失のリスクがあります。これらの事象が発生した場合、多額の費用負担の発生や顧客の信頼の喪失等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社戦略企画オフィスデジタル戦略・IT統括ユニットを中心とした当社グループの情報セキュリティに関するガバナンス及びリスク管理体制のもと、「日揮グループ情報セキュリティ方針」及び関連する必要な遵守事項等の社内規程を策定し、運用及びモニタリングするとともに継続的な見直し、改善、向上を図っております。また、機密度に応じた情報管理及び重要な情報資産の保護に努めております。主要グループ会社それぞれにおいても、各社のトップマネジメントのリードにより、情報セキュリティの推進・維持を行う体制を構築しており、法令・規則等に準拠した情報セキュリティ関連規程の策定、各社の情報セキュリティ統括責任者及びモニタリング責任者を通じたグループ情報セキュリティマネジメントシステムの確立、導入、計画、運用、モニタリング、継続的改善に取り組んでおります。 具体的な取組みとしては、多層的な最新のセキュリティ対策の実施に努め、定期的な情報セキュリティモニタリングと脆弱性評価、緊急時対応計画の策定、並びに教育研修及び訓練等を通じて主要グループ会社すべての従業員の意識向上を図り、リスクの低減に努めております。また、個人情報保護に関しては、漏洩等による重大な悪影響が発生し得ることを踏まえ、日揮コーポレートソリューションズ株式会社法務部及び主要グループ会社の管理部門が主導してプライバシーポリシー及び個人情報保護規程等の整備及び運用を行っているほか、各社の全従業員向け研修を実施するなど、個人情報保護の徹底に努めております。 ⑩ 品質に関するリスク当社グループは、調達品等の品質不良、不具合の発生防止を含め、納入品の品質確保に努めておりますが、納入品の性能、品質に起因して顧客、取引先又は製品使用者から国内外で請求を受け、また、訴訟等を提起された場合、大規模な納入品回収や損害賠償責任の発生等に加え、当社グループの社会的評価に影響を及ぼすことが考えられ、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループは、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを構築し、長年に亘って蓄積してきた知識や技術、教訓を結集し、システムと人財をグローバルに活用して、品質確保に係る活動を推進しております。各主要グループ会社においては、社長の下に品質保証委員会等の会議体が設置されており、品質マネジメント活動が社長のレビューにて総括される品質マネジメント体制が構築されております。また、これら各社では、上記品質マネジメントシステムに基づき、品質方針を策定しております。組織の各階層が方針に基づく品質目標を設定して組織の課題を明確化し、品質目標とアクションプランのPDCAサイクルを回すことにより、継続的なパフォーマンス改善を図っております。その上で、上記の品質保証委員会等の会議体が定期的に開催され、高品質のプロダクトやサービスを提供するため、品質上の問題の根本原因を究明、有効な再発防止策を含めた改善活動を推進し、その成果を評価して継続的な改善を実践しております。こうした品質マネジメントの活動は、各社において少なくとも年に一度、社長によるマネジメントレビューを実施して総括し、品質保証に関わる枠組みの整備と改善を継続的に実施しております。これらのリスク対策に加えて、当社グループでは製造物責任賠償保険に加入する等の対策も講じてリスクの低減に努めております。 ⑪ マクロ経済環境、社会・国際情勢の変化に関するリスク当社グループは、グローバルに事業を展開しており、当社の業績も海外諸国の経済動向、社会・国際情勢の変化、地政学的情勢、経済制裁、保護貿易の状況等の影響を受けます。特に原油や天然ガス等のエネルギー資源の価格は世界の景気動向に加えて、資源輸出国の生産動向、各国のエネルギー政策、さらにはロシア・ウクライナ情勢、イスラエル・パレスチナ情勢及び関連する経済・金融制裁の動向によって今後も上下する状況が続くとみられます。エネルギー資源の価格の変動が世界的な景気後退につながる場合には、当社グループの顧客の設備投資の低下を招き、また開発案件数の減少による競合企業との競争の激化等が生じる可能性があります。特に、総合エンジニアリング事業においては、世界的な景気後退により、顧客、パートナー企業、資機材発注先、現地建設工事会社等の取引先の財政状態の悪化等が生じ、プロジェクトの計画変更、中止、中断、延期又は現地建設工事若しくは資機材調達の遅れによるプロジェクト遂行への悪影響、及び取引先からの代金回収に影響を及ぼす可能性があります。また、機能材製造事業においては、米国による対中輸出規制強化による先端半導体産業の事業環境の悪化等及び機能材出荷先の所在国における規制強化に伴う製品排除により、売上や利益率に悪影響が生じる可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりリスク管理体制を整備しており、グループリスク管理委員会及び経済安全保障・地政学リスク検討タスクフォース等によるグループ横断でのマクロ経済環境、社会・国際情勢の変化に関するリスクに係る情報収集、分析及び共有を行っております。また、各事業会社において、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、総合エンジニアリング事業における各EPCプロジェクト及び機能材製造事業に影響するこれらのリスクの把握、分析及び低減を一次的に行うことで、早期にこれらのリスクを把握し、調達及び機能材に係る取引先の分散、並びにEPC及び製品価格への転嫁等を通じて、効果的に対処できるよう努めております。 ⑫ 気候変動に関するリスク当社グループの建設現場及び製造現場などでは、地球温暖化に起因するとされる豪雨や防風雨及び台風、又は高温や乾燥及び少雨その他の極端な気象現象の増加により、洪水や山火事等の自然災害リスクが高まる可能性があります。また、パリ協定の長期目標を踏まえた脱炭素化社会の実現に向けた動きが国際的に進む中、今後各国における気候変動政策の強化、環境関連法規等の変更・新規導入等が実施されるほか、企業を中心とした民間部門の自主的な取組みにより、化石燃料及び化石燃料由来の製品需要が減少した場合、顧客の化石燃料関連への投資抑制、顧客の事業内容自体の変更等、当社グループの顧客の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。これにより、化石燃料に関連した案件数の減少に伴う受注機会の減少や限られた案件の受注を巡る競合企業との競争の激化等による価格低下が起こる可能性があります。建設現場や製造現場等で自然災害が発生した場合及び当社グループが気候変動政策の強化等による事業環境の変化に対応できない場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。これらのリスクのうち、自然災害リスクについては、「③自然災害・疾病等に関するリスク」に記載のとおりリスクの低減に努めております。また、事業環境が変化するリスクに対しては、2021年5月に公表した長期経営ビジョン「2040年ビジョン」に基づき、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」に記載の活動を含め、中長期的な取組みとして、エネルギートランジション、資源循環、高機能材等の幅広いビジネス領域へのトランスフォーメーション(変革)等に取り組んでおります。 ⑬ 知的財産に関するリスク当社グループでは、国内外を問わず広く事業を展開しており、複数国に設計、製造又は建設現場等の拠点があります。各国における知的財産制度の理解に努め、情報収集を行っております。しかしながら、国によっては十分な情報が得られず、第三者の権利状況を把握することが困難な場合があり、第三者の知的財産権を意図せずに侵害しているとされるリスクがあります。これらのリスクに対応するため、当社ガバナンス統括オフィス知的資産ユニット及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社知的財産部を中心とした当社グループの知的財産に関するガバナンス及びリスク管理体制のもと、第三者の知的財産権のモニタリング及び知的財産権に係るリスクの特定・分析・対策に努めております。また、第三者の知的財産権を尊重して適切な対応を図り、特許紛争などを未然に防止することに引き続き注力いたします。さらに、知的財産に関するリスクの低減に向けて、当社グループ及び第三者の知的財産権の重要性を認識するため、知的財産に関する社内教育の実施及び情報発信等の啓発活動を行い、知的財産保護の徹底に係る指導監督を行っております。
事業方針・経営環境 FY2025 / 約6,335字
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針当社グループは、企業活動を行う上での軸・拠り所として企業理念「JGC's Purpose and Values」を制定しております。「JGC's Purpose and Values」は日揮グループのパーパス(存在意義)及びValues(価値観)の2つの要素から構成され、日揮グループのパーパス(存在意義)として、「Enhancing planetary health」を掲げ、当社グループ共通のValuesとして、4つのちから、即ち、「挑戦」、「創造」、「結集」、「完遂」を定め、さらに「尊重」、「誠実」を2つの誓いとして明らかにしております。当社グループは、企業理念「JGC's Purpose and Values」に基づき企業活動を進めていくことで、企業価値の一層の向上を図り、以て人と地球の健やかな未来づくりに貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標、経営環境、中長期的な経営戦略及び会社の対処すべき課題当社グループは、2021年度から2025年度の5ヶ年を長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の1stフェーズ、挑戦の5年間と位置づけ、中期経営計画「Building a Sustainable Planetary Infrastructure 2025(BSP2025)」において、「EPC事業のさらなる深化」、「高機能材製造事業の拡大」、「将来の成長エンジンの確立」を重点戦略とし、戦略投資に積極的に取り組むことで収益の拡大、多様化を進めております。財務目標として、2025年度に売上高8,000億円、営業利益600億円、親会社株主に帰属する当期純利益450億円、自己資本利益率(ROE)10%を掲げております。しかし、前連結会計年度及び当連結会計年度に、総合エンジニアリング事業で遂行中の複数の海外プロジェクトにおいて、損失引当及びリスク対応費用を見込む結果となりました。2025年度においても、採算が悪化した複数の海外プロジェクトは引き続き完工・引渡しに向けて工事を進めているため、2025年度業績見通しの各利益項目を押し下げております。このためBSP2025で掲げた財務目標は、売上高は前連結会計年度以降達成しているものの、各利益項目での達成は困難な状況であります。一方で「EPC事業のさらなる深化」、「高機能材製造事業の拡大」、「将来の成長エンジンの確立」の重点戦略については、着実に取組みを進めており、機能材製造事業、SAF(持続可能な航空燃料)事業及びバイオものづくり事業などでその成果が見え始めております。 ご参考:BSP2025「3つの重点戦略」(1)EPC事業のさらなる深化① 大型EPCプロジェクトの競争力・収益力をさらに強化2025年度の海外の大型EPC(設計・調達・建設)プロジェクトの売上高目標を3,500億円に設定し、リスク管理・プロジェクト折衝力の強化を通じたプロジェクト粗利益率の向上と、JV組成戦略・デジタル技術・建設工法の最適化による受注競争力の向上を推し進め、大型EPCプロジェクトにおける当社グループの強みをさらに深化させていきます。② EPC事業の成長市場・分野への拡大大型EPCプロジェクトに加え、EPC事業を成長市場・成長分野に拡大し、ポートフォリオの多様化を推進していくことで、2025年度の成長市場・分野におけるEPC事業の売上高目標として3,000億円の達成を目指します。今後案件の増加するLNG受入基地、ガス火力発電、太陽光発電、バイオマス発電、医薬品、病院、ケミカル分野の強化による収益拡大と並行して、成長著しいアジア地域におけるリージョナル経営体制の強化並びに、国内市場への対応も見据えた人員増強を図ります。 (2)高機能材製造事業の拡大高機能材製造事業においては、事業規模を拡大し、2025年に売上高600億円の達成を目指します。その実現に向け、既存主力事業においてプロパーケミカル触媒、ハードディスク用研磨材、半導体製造装置関連素材等の製品ラインナップを増やし、収益の拡大に取り組みます。また、将来を見据えた戦略投資と次世代事業の開発にも取り組みます。戦略投資ではファインケミカル新製品開発や高熱伝導窒化ケイ素基板生産設備、次世代事業の開発ではカーボンリサイクル向け触媒、全固体電池用電解質、骨再生材料等が対象となります。 (3)将来の成長エンジンの確立「2040年ビジョン」で定めた5つのビジネス領域について、特に将来の成長エンジンとして期待する以下のビジネスの確立に取り組みます。2025年度は売上高500億円を計画し、10年後には売上高5,000億円規模のビジネスに育成していく方針です。 ・エネルギートランジション領域:カーボンマネジメント支援、洋上風力、スマートO&M、水素・燃料アンモニア、小型モジュール原子炉(SMR)・ヘルスケア・ライフサイエンス領域:スマートホスピタル、スマート工場、デジタルヘルスケア・高機能材領域:カーボンリサイクル・ケミカルリサイクル向け触媒、骨再生材料/OCP 等・資源循環領域:廃プラスチック、廃繊維リサイクル、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)製造・産業・都市インフラ領域:水処理、鉄道 総合エンジニアリング事業の収益力・遂行力強化に向けて、新規プロジェクトの受注に際して、「利益確保(足元、中期)と実現性が高い案件」、「リソース確保」、「将来の糧」を軸に取り組むべき案件を判断し、人材リソースの適正配員を重視した対応を行ったほか、海外子会社の役割の見直し及び再定義を行い一部子会社では業務縮小などを進めました。加えて、総合エンジニアリング事業におけるプロジェクトリスクがここ数年で大きく変化する中で、個別プロジェクト毎の採算管理の強化に加え組織横断的なリスク管理を徹底することを通じて、遂行中プロジェクトでの問題点の早期把握と適切な対策を行い、収益力・遂行力強化を継続的に進めております。 BSP2025の計画4年目となる当連結会計年度において、「EPC事業のさらなる深化」では、遂行中の複数の海外EPCプロジェクトにおいて、データ統合管理システムを適用し、EPC役務をシームレスでデジタル技術を活用したプロジェクト遂行(EPC DX)に本格移行したほか、国内EPC事業会社である日揮株式会社は、2023年に協業基本合意書を締結した株式会社高田工業所の株式約20%を取得しました。本株式取得により、今後拡大が見込まれる国内の低・脱炭素案件及び資源循環案件をはじめとするプラント建設及び保全分野における両社の施工対応力を維持・強化し、国内事業のさらなる拡大を図っていく予定です。加えて、日揮株式会社は、2024年11月に、今後国内で低・脱炭素分野や資源循環分野におけるプラントの設計・調達・建設(EPC)案件の増加に対応していくために、長崎県長崎市に新たなエンジニアリング拠点を開設しました。「高機能材製造事業の拡大」では、生産能力強化に向けて積極的な設備投資を進めました。触媒・ファインケミカル分野において、同分野の事業会社である日揮触媒化成株式会社は、シリカゾル増産設備の完成や、合成燃料用やケミカルリサイクル用触媒、及び高速通信材料や半導体用機能性研磨粒子など新規ファインケミカル製品の今後の需要拡大に向けて、2023年に取得した事業用地での設備投資計画の検討を進めました。また、ファインセラミックス分野において、同分野の事業会社である日本ファインセラミックス株式会社は、顧客ニーズに応えるために、電気自動車向けパワー半導体の高熱伝導窒化ケイ素基板等の増産に向けて、宮城県富谷市において新工場の建設を進めました。「将来の成長エンジンの確立」では、エネルギートランジション領域のカーボンマネジメント分野において、BP Berau, Ltd.向けタングーEGR/CCUS※プロジェクトにおける陸上設備の建設及び据付プロジェクトを受注したほか、タイ王国のThe Siam Cement Public Company Ltd.が保有するセメント工場の排ガスを利用した二酸化炭素(CO2)分離回収・利用(CCU:Carbon Dioxide Capture and Utilization)設備に係る事業化調査役務、中国電力グループのエネルギア・パワー山口株式会社が運営する防府バイオマス発電所でのCO2分離・貯留(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)設備の設計・検討役務などを受注しました。また、当社が石油資源開発株式会社などとともに進める日本を起点とするCCSバリューチェーン構築を目指す共同検討が、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の「先進的CCS事業に係る設計作業等」に関する業務公募に採択され、日本国内の製鉄所や発電所で排出されるCO2の分離・回収及びマレーシアまでの液化CO2の海上輸送(瀬戸内エリアでの内航輸送を含む)と受入れ、貯留までのCCSバリューチェーン構築に必要な設備やコストなどを含めた検討を開始し、一部エリアの基本設計作業を開始しました。さらに、水素・アンモニア分野においては、ENEOS株式会社などがマレーシアで計画するグリーン水素製造プラントの基本設計役務を受注しました。※ 天然ガスの増進回収 (EGR:Enhanced Gas Recovery)並びに二酸化炭素の分離回収、利用及び貯留(CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)使用済食用油(以下、「廃食用油」という。)を原料とした国産SAF製造・供給事業※において、当社は、外食チェーン大手や、自治体、医療法人をはじめとする様々な企業と廃食用油の供給及び利用に関する基本合意書を締結し、原料の確保に取り組みました。当社グループの持分法適用会社でありSAF製造事業会社である「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」がコスモ石油株式会社堺製油所構内に建設していた大規模生産実証設備は、2024年12月に完工し、2025年度からパートナー企業を通じて複数のエアラインへのSAF供給開始を予定しております。※国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築」に採択されました。さらに、将来の市場拡大が見込まれるバイオものづくりに対し、当社は株式会社バッカス・バイオイノベーションと共同で、微生物の開発・改良から培養槽のスケールアップ、生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける「統合型バイオファウンドリ®」※事業の構築に取り組みました。バイオものづくりにおいて、当社グループは、将来のライセンスビジネスを含めたソフトビジネスへの展開を視野に、非EPCビジネスの一つとして確立していくことを目指しております。2024年8月には兵庫県神戸市ポートアイランド内に用地を取得し、世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点(研究棟)の新設工事を開始しました。第1研究棟は、2025年末の完成を予定しております。※統合型バイオファウンドリは、株式会社バッカス・バイオイノベーションの登録商標です。 総合エンジニアリング事業プラントマーケット全般として、天然ガス(LNGを含む)や低・脱炭素分野等において、顧客の設備投資計画は引き続き豊富にあるものの、金利上昇や建設費用等の増加により顧客のCAPEX(資本的支出)が増加傾向にあるため、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあります。世界経済の先行きが後退する懸念が高まるなかで、エネルギー需要の動向、ひいては顧客の投資計画への影響について注視が必要な状況です。海外マーケットにおけるエネルギーソリューションズ分野では、トランジションエネルギーとしての天然ガス(LNGを含む)の中長期的な需要は、引き続きアジアやアフリカを中心に拡大していく見通しです。これを背景に中・長期的なエネルギーの安定確保と低・脱炭素社会の実現を見据えたLNGなどの設備投資計画が、引き続き進展していくと思われます。サステナブルソリューションズ分野では、脱炭素社会の実現に向けた投資の重要性は認識されつつも、金利上昇や建設費用等の増加によって顧客のCAPEXは増加し、顧客の設備投資計画は先送りとなる傾向が顕著になっております。このため当社グループは、水素・燃料アンモニアやSAF、CCS、合成メタン(e-methane)などの低・脱炭素分野のプラント建設計画については、政府による導入目標などのイニシアチブや補助金によるサポートも受けながら実現していく可能性の高い案件に注力していく予定です。ファシリティソリューションズ分野において、世界的なデジタル産業の拡大や生産拠点の多様化などに伴って、需要が高まる半導体や蓄電池の周辺産業、及びデータセンターなどの設備投資計画が東南アジアなどで引き続き進展していく見通しです。国内マーケットにおいて、SAFや水素・燃料アンモニアなどを中心とする低・脱炭素分野や資源循環分野、医薬品製造プラントを中心とするライフサイエンス分野や食品分野において、顧客の設備投資計画が実現していく見通しです。一方で、政府による補助金交付の遅れや建設費用等の増加によって、顧客のCAPEXが増加傾向にあることから、一部の顧客において投資決定時期を先送りする動きがあり、その動向を注視しております。また、既存製油所・化学プラントの保全工事においては、定期修繕工事の需要が堅調に推移する見通しです。 機能材製造事業触媒分野において、FCC触媒の国内シェア拡大及び海外展開に加え、水素化処理触媒の協業先企業との体制維持と収益性向上、ケミカル触媒の新規案件獲得、拡大するカーボンリサイクルやケミカルリサイクル分野に対応する触媒開発、再生可能エネルギー発電向け環境保全触媒の素材開発などを目指します。ファインケミカル分野において、世界経済の後退によって主力であるエレクトロニクスや半導体市場の事業環境の変化が懸念されるものの、シリカゾルの新規研磨材の立上げ、機能性塗料材の拡販及び多用途展開、化粧品材のプラスチックビーズ代替拡大とオプト材の拡販、多用途展開に注力してまいります。ファインセラミックス分野において、世界経済の後退によって半導体製造装置市場の事業環境の見通しが難しいなかで、その状況を注視しつつ、薄膜回路基板やセラミックス製品などについては、新規顧客獲得に向けたさらなる受注拡大に取り組んでまいります。高熱伝導窒化ケイ素基板については、拡大する需要に応えるため、生産設備への投資を進めるとともに、製品のさらなる品質向上に向けた開発を進めてまいります。 なお、米国の相互関税を含む通商政策及び地政学リスクの高まりに対する当社グループの事業への影響につきましては、経済安全保障・地政学リスク検討タスクフォースを中心にその動向を注視して、適宜対応を検討しております。
経営者による分析 FY2025 / 約7,822字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 当連結会計年度の概況当連結会計年度において、個人消費の増加やインフレの鎮静化、緩和的な金融環境などを背景に世界経済は引き続き底堅さを維持しました。しかし、中東情勢などの地政学的リスクや米国による関税政策の不確実性などによる物価上昇のリスクの高まりによって、世界経済の先行きに不透明感が表れ始めました。このような状況のなか、当社グループの総合エンジニアリング事業の海外マーケットにおいて、エネルギーソリューションズ関連分野(石油精製、石油化学・化学、ガス処理、液化天然ガス(LNG)等)では、エネルギー安全保障と低・脱炭素化の両立の観点から、環境負荷が比較的少ない天然ガス(LNGを含む)の需要は引き続き高く、産油・産ガス諸国において新設のみならず既設プラントの増設・改造などの設備投資計画が進展しました。サステナブルソリューションズ分野(水素・燃料アンモニア、小型モジュール原子炉(SMR)、スペシャリティケミカル、ケミカルリサイクル、グリーンケミカル等)では、低・脱炭素化に向けた各国の政策や支援が後押しし、水素・燃料アンモニア、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage :CO2の回収・貯留)などの領域において、設備投資計画が実現に向けて前進するなどしました。ファシリティソリューションズ分野(半導体、蓄電池、データセンター、発電、受入基地、医薬、医療、水処理、鉄道等)では、デジタル社会の進展に伴って半導体材料や蓄電池部材、データセンターなどのデジタル産業を支えるインフラ施設や関連施設の設備投資計画が、アジアなどを中心に着実に進展しました。また、総合エンジニアリング事業の国内マーケットにおいて、ライフサイエンス分野やヘルスケア分野での設備投資計画が進んだほか、グリーンイノベーション基金などの日本政府の政策が追い風となり、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)や原子力といった低・脱炭素分野や資源循環分野における設備投資計画が進展しました。このように国内外で様々な設備投資計画が進展する一方で、金利上昇や建設費用等の増加により、顧客のCAPEXは引き続き増加傾向で推移したことから、一部の顧客において設備投資の最終決定時期を2025年度以降に先送りする動きがありました。機能材製造事業において、触媒・ファインケミカル分野では、触媒製品は海外顧客向け需要の期ずれや市場変化等により製品需要が低下したものの、ファインケミカル製品は半導体関連材料の市場回復により、半導体やエレクトロニクス向け製品の需要が堅調に推移しました。また、化粧品材についても需要が増加しました。ファインセラミックス分野では、半導体関連市場や電子材料市場が徐々に回復し、半導体製造装置やデータセンター向けセラミックス製品などの需要が増加したほか、電気自動車向けのパワー半導体関連製品の需要は引き続き拡大しました。また、総合エンジニアリング事業において、受注を予定していた案件の顧客投資決定が遅れたことによって不稼働損が発生したことに加えて、第3四半期連結会計期間に台湾、サウジアラビア及びカナダで遂行中の4つのプロジェクトにおいて工事採算が悪化しました。その結果、当社グループの当連結会計年度の業績等については、以下のとおりとなりました。 経営成績 当連結会計年度(百万円)対前年度増減率(%)売上高858,0823.1営業損失(△)△11,474-経常利益11,320-親会社株主に帰属する当期純損失(△)△398- 受注高地域当連結会計年度(百万円)割合(%)海外851,47286.5国内133,00513.5合計984,478100.0 当連結会計年度末の受注残高は、為替変動による修正及び契約金額の修正・変更等を加え、1兆4,128億円となりました。なお、当連結会計年度の連結財政状態の概況は以下のとおりであります。 (資産)当連結会計年度末における流動資産は5,612億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ422億95百万円の減少となりました。これは主に受取手形・営業債権及び契約資産等が465億5百万円減少したことによるものです。固定資産は2,229億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ341億73百万円の増加となりました。これは主に有形固定資産が38億85百万円、投資その他の資産が293億82百万円増加したことによるものです。この結果、総資産は7,841億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ81億21百万円の減少となりました。   (負債)当連結会計年度末における流動負債は3,469億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億8百万円の減少となりました。これは主に契約負債が92億41百万円増加したものの、支払手形・工事未払金等が208億72百万円減少したことなどによるものです。固定負債は449億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ86億88百万円の減少となりました。これは主に前連結会計年度末に固定負債に含まれていた200億円の社債のうち、100億円が1年内償還予定の社債に振り替えられたことなどによるものです。この結果、負債合計は3,919億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ124億96百万円の減少となりました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は3,922億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億74百万円の増加となりました。これは主に配当などにより利益剰余金が100億22百万円減少した一方、その他有価証券評価差額金が124億75百万円、退職給付に係る調整累計額が27億71百万円増加したことなどによるものです。この結果、自己資本比率は49.8%(前連結会計年度末は48.7%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較し82億54百万円増加し、3,327億61百万円となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益82億63百万円に加え、売上債権及び契約資産の減少などにより、結果として467億61百万円の増加(前連結会計年度は110億90百万円の増加)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより211億72百万円の減少(前連結会計年度は202億1百万円の減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより150億49百万円の減少(前連結会計年度は88億94百万円の減少)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績ⅰ)生産実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業--機能材製造事業52,931112.8報告セグメント計52,931112.8その他の事業--合計52,931112.8 (注)金額は販売価格によっております。 ⅱ)受注実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業922,593313.9機能材製造事業53,24199.3報告セグメント計975,834280.8その他の事業8,643112.6合計984,478277.2 ⅲ)売上実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業794,977102.8機能材製造事業54,643105.1報告セグメント計849,620103.0その他の事業8,462113.2合計858,082103.1 (注)売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、以下のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)売上高(百万円)割合(%)売上高(百万円)割合(%)サウジアラムコ社--146,66417.1サウスリファイナリーズ社169,06620.3121,27914.1LNGカナダ社127,37415.393,85710.9 (注)前連結会計年度のサウジアラムコ社については、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。 (参考)受注高、売上高及び受注残高(単位:百万円)区分前連結会計年度末受注残高当連結会計年度受注高 当連結会計年度 売上高 当連結会計年度末受注残高総合エンジニアリング事業1,243,957922,593794,9771,404,603 国内  エネルギートランジション関係   石油・ガス関係5,76630,35725,28110,842   LNG関係----   化学関係13,49620,76631,2443,018   クリーンエネルギー関係97,46923,00667,73952,735   その他4722,7112,870313 計117,20476,841127,13566,910  ヘルスケア・ライフサイエンス関係85,4149,73637,95257,198  産業・都市インフラ関係7,4013,6763,3287,748  その他2428325553 国内計210,04590,537168,673131,910 海外  エネルギートランジション関係   石油・ガス関係570,86247,037278,905347,788   LNG関係270,722364,760212,309435,118   化学関係170,24315,441105,37492,161   クリーンエネルギー関係9,517△9056,2312,611   その他2,897399,0799,708392,232 計1,024,243825,413612,5281,269,911  ヘルスケア・ライフサイエンス関係7,5703,18410,356625  産業・都市インフラ関係1,8553,1853,1511,913  その他242272267242 海外計1,033,912832,055626,3041,272,693機能材製造事業8,66053,24154,6437,167その他の事業8358,6438,4621,080合計1,253,452984,478858,0821,412,852 (注)1.総合エンジニアリング事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額33,030百万円を含んでおります。2.機能材製造事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額△89百万円を含んでおります。3.その他の事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額63百万円を含んでおります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容「(1)経営成績等の状況の概要 ① 当連結会計年度の概況」に記載のとおり、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高8,580億82百万円(前期比3.1%増)、営業損失114億74百万円(前期は営業損失189億95百万円)、経常利益113億20百万円(前期は経常利益3億58百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失3億98百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失78億30百万円)となりました。売上高は、総合エンジニアリング事業での海外大型プロジェクトの進捗によって前連結会計年度と比較して増収となりましたが、一部のプロジェクトで予算の見直しに伴う採算悪化があったことにより営業損失となりました。前連結会計年度と比較して総合エンジニアリング事業での損失計上額が小さかったことに加え、機能材製造事業が増収増益となったことにより、当連結会計年度の営業損失は減少しました。営業損失の減少に加え受取配当金の増加、持分法による投資損益が改善したことなどにより、経常利益及び税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比較して増益となりました。しかしながら、外国税額の影響による二重課税により法人税等が税金等調整前当期純利益をわずかに上回るなどしたため前連結会計年度に続き親会社株主に帰属する当期純損失を計上する結果となりました。 当連結会計年度のセグメント別の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。 総合エンジニアリング事業(百万円)前年同期増減率(%)機能材製造事業(百万円)前年同期増減率(%)その他の事業(百万円)前年同期増減率(%)売上高794,9772.854,6435.18,46213.2営業利益又は営業損失(△)△14,591-8,19713.12,40519.6 総合エンジニアリング事業総合エンジニアリング事業においては、中東での製油所近代化プロジェクトや北米での大型LNGプロジェクト等の海外大型プロジェクトの進捗により、売上高は前連結会計年度と比較して増収となりましたが、前年度に引き続き一部のプロジェクトで追加費用やリスク対応費用を見込んだことなどにより採算が悪化しセグメント損失となりました。 機能材製造事業機能材製造事業では、ファインケミカル分野において、半導体やエレクトロニクス市場における余剰在庫が解消されつつあり、需要が回復基調となったことから増収となりました。ファインセラミックス分野においても、半導体関連市場の需要が回復基調となったことで、半導体製造部品、生成AI用データセンター向けの電子材料の受注増加に加え、引き続き需要が旺盛な電気自動車やハイブリッド車向け高熱伝導窒化ケイ素基板の中国向け出荷が拡大したことにより増収となりました。また、内製化の推進、原材料費の高騰に対する一部の価格転嫁が進展したことなども寄与し、セグメント利益は前連結会計年度に比較して増益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、外貨預金等の受取利息に加え、総合エンジニアリング事業における国内外プロジェクトの債権回収が進んだこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローが467億61百万円の増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に機能材製造事業の工場建設等の有形固定資産の取得、SAF製造事業への投資や株式会社高田工業所との資本提携に伴う同社株式取得、総合エンジニアリング事業におけるデジタル関連投資等により211億72百万円の減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いのほか、海外子会社の短期借入金の返済等により150億49百万円の減少となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末から82億54百万円増加し3,327億61百万円となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりです。 (資金需要)総合エンジニアリング事業は、キャッシュ・フローや採算の変動が大きく、プロジェクトの安定的な遂行のために十分な運転資金を必要としております。機能材製造事業では、主として製造設備の拡張・更新のための設備投資を効率的かつ継続的に行っております。また、中期経営計画「BSP2025」において計画している戦略投資を進めてまいります。 (資金調達)当社グループは、資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローから得た資金及び手元資金に加え、状況に応じて有利子負債などによる調達資金を充当しております。有利子負債は、金融市場の環境等を鑑み、社債発行や金融機関からの借入など最適な手段によることとしております。前連結会計年度には、中期経営計画「BSP2025」における重点戦略である「高機能材製造事業の拡大」及び「将来の成長エンジンの確立」に係る新規の投資及びプロジェクトを推進するための資金調達手段として100億円のグリーンボンドを発行いたしました。当該グリーンボンドについては、当連結会計年度にカーボンリサイクル/ケミカルリサイクル事業及びエネルギートランジション事業への充当を完了しております。なお、当社は株式会社日本格付研究所から信用格付を取得しており、報告書提出時点において長期発行体格付がA+、コマーシャルペーパー格付がJ-1となっております。 (財務戦略)当社グループは、顧客からの信頼獲得及び長期にわたる大型プロジェクトの円滑な遂行の観点から、短期的な市場動向に左右されない強固な財務基盤を維持するとともに、戦略投資に対する機動的な資金調達余力を確保するため、自己資本比率については50%以上を安定的に維持することを目標としております。また、市場混乱時にも事業を継続するために十分な流動性を常時確保する方針としており、手元資金に加え取引金融機関とのコミットメントライン契約未使用枠300億円を有しております。手元資金については、効率的な運用・配分を実現するため、グループ内のキャッシュ・マネジメントの最適化に取組んでおります。当社は、戦略投資に機動的に対応しつつ強固な財務基盤を維持するとともに株主還元を着実に実施し、企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。 (株主還元)当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題として位置付けております。具体的な株主還元方針の内容については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
役員の状況 FY2025 / 約7,459字
(2) 【役員の状況】 ① 役員一覧男性 11名 女性 2名 (役員のうち女性の比率 15%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)代表取締役会長兼社長Chief Executive Officer佐藤 雅之1955年5月18日生1979年4月当社入社2009年7月当社執行役員財務本部長代行2010年7月当社取締役Chief Financial Officer兼財務本部長2011年7月当社常務取締役Chief Financial Officer兼経営統括本部長2012年6月当社取締役副社長Chief Financial Officer兼経営統括本部長2013年4月当社取締役副社長Chief Financial Officer兼経営統括本部長兼セキュリティ対策室長2014年6月当社代表取締役会長2017年6月当社代表取締役会長Chief Executive Officer2025年4月当社代表取締役会長兼社長Chief Executive Officer(現職)(注)354代表取締役副社長執行役員Chief Financial Officer寺嶋 清隆1959年3月3日生1981年4月当社入社2007年8月当社法務・コンプライアンス統括室コンプライアンス室長2011年7月当社経営統括本部管理部長2014年7月当社執行役員経営統括本部長代行2016年6月当社取締役執行役員経営統括本部長代行2016年9月当社取締役執行役員経営統括本部長2017年6月当社取締役常務執行役員経営統括本部長2018年4月当社取締役専務執行役員Chief Financial Officer兼経営統括本部長2019年4月当社取締役専務執行役員Chief Financial Officer兼経営統括本部長兼法務・コンプライアンス統括室長2019年10月当社取締役専務執行役員Chief Financial Officer兼グループ経営推進部長2020年4月当社取締役副社長執行役員Chief Financial Officer2023年4月日揮コーポレートソリューションズ株式会社代表取締役社長(現職)2025年4月当社代表取締役副社長執行役員Chief Financial Officer(現職)(注)334 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)取締役石川 正樹1962年8月7日生1985年4月通商産業省(現経済産業省)入省2012年10月貿易経済協力局貿易管理部長2013年7月商務情報政策局審議官2015年7月防衛省防衛装備庁審議官2017年7月貿易経済協力局長2019年11月三井住友海上火災保険株式会社顧問2021年4月当社執行役員2022年4月当社常務執行役員2024年6月当社取締役常務執行役員(現職)(注)37取締役山田 昇司1960年1月23日生1983年4月当社入社2018年4月当社執行役員日揮Japan設立準備室長兼インフラ統括本部国内インフラプロジェクト本部長代行2018年7月当社執行役員日揮Japan設立準備室長兼インフラ統括本部国内インフラプロジェクト本部長代行兼営業本部長代行2019年4月当社執行役員日揮Japan設立準備室長兼国内インフラプロジェクト本部長代行2019年10月日揮株式会社代表取締役社長執行役員2021年6月当社取締役(現職)2024年6月日揮グローバル株式会社代表取締役副社長執行役員2025年4月日揮グローバル株式会社代表取締役社長執行役員(現職)(注)330取締役松島 正之1945年6月15日生1968年4月日本銀行入行1998年6月同行理事(国際関係担当)2002年6月ボストン・コンサルティング・グループ上席顧問2005年2月クレディ・スイス証券株式会社シニア・エグゼクティブ・アドバイザー2008年6月同社会長2011年5月ボストン・コンサルティング・グループ シニア・アドバイザー2011年6月三井不動産株式会社社外取締役2011年6月株式会社商船三井社外取締役2014年9月インテグラル株式会社常勤顧問(現職)2016年6月当社社外取締役(現職)2017年7月太陽有限責任監査法人経営評議会委員(現職)(注)3- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)取締役八尾 紀子1967年8月27日生1995年3月最高裁判所司法研修所修了1995年4月弁護士登録(福岡県弁護士会)2001年9月ポール・ヘイスティングス・ジャノフスキー&ウォルカー法律事務所入所2002年10月弁護士登録(第二東京弁護士会)2002年10月ニューヨーク州弁護士資格取得2007年7月TMI総合法律事務所入所2008年1月TMI総合法律事務所パートナー(現職)2014年10月株式会社海外交通・都市開発事業支援機構社外監査役2015年11月株式会社明光ネットワークジャパン社外取締役2016年6月サトーホールディングス株式会社(現株式会社サトー)社外監査役(現職)2019年6月株式会社朝日ネット社外取締役(現職)2021年6月当社社外取締役(現職)2023年6月株式会社あらた社外取締役(現職)(注)3-取締役 三島 愼次郎1949年9月19日生1973年4月日本鋼管株式会社入社1996年7月同社津製作所造船設計部長2002年10月ユニバーサル造船株式会社経営企画部長2006年7月同社執行役員津事業所長2008年7月同社代表取締役社長2013年1月ジャパンマリンユナイテッド株式会社代表取締役社長2018年4月同社特別顧問2019年6月公益社団法人日本船舶海洋工学会会長2022年4月一般財団法人次世代環境船舶開発センター代表理事(現職)2024年6月当社社外取締役(現職)(注)3-取締役平野 未来1984年1月23日生2011年10月株式会社ミクシィディレクター2012年10月Spicy Cinnamon Pte. Ltd. CEO2016年10月株式会社シナモン代表取締役社長 Co-CEO2024年6月当社社外取締役(現職)2024年11月株式会社シナモン代表取締役社長CEO(現職)(注)3- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)監査役(常勤)武藤 一義1953年12月24日生 1979年4月当社入社 2011年7月当社執行役員工務統括本部長 2012年7月当社執行役員エンジニアリング本部長代行兼国際プロジェクト統括本部プロジェクト本部長スタッフ 2013年7月当社執行役員第1プロジェクト本部長代行 2014年6月当社常務執行役員第1プロジェクト本部長代行 2014年7月当社常務執行役員第1事業本部長 2016年9月当社常務執行役員オイル&ガス統括本部プロジェクトマネジメント本部長 2017年6月当社顧問オイル&ガス統括本部プロジェクトマネジメント本部長 2019年5月当社顧問オイル&ガス統括本部プロジェクトマネジメント本部長スタッフ 2019年7月当社シニアフェロー 2019年10月日揮グローバル株式会社オイル&ガスプロジェクトカンパニーシニアフェロー プロジェクトマネジメント本部長スタッフ 2021年4月日揮グローバル株式会社エネルギーソリューションズエネルギートランジション本部シニアフェロー 2021年6月日揮グローバル株式会社監査役(現職) 2021年6月当社常勤監査役(現職)(注)410監査役(常勤)二宮 朗1957年9月6日生1980年4月 当社入社2006年7月当社営業統括本部新事業推進本部 インフラ事業部長代行2007年8月当社営業統括本部新事業推進本部 インフラ事業部長2009年3月当社営業統括本部ロンドン事務所長2015年7月水ing株式会社代表取締役副社長2023年6月日揮株式会社監査役(現職)2023年7月当社経営企画ユニットシニアアドバイザー2024年6月当社常勤監査役(現職)(注)41監査役高松 則雄1952年6月3日生1976年4月住友生命保険相互会社入社2002年4月同社執行役員兼事業企画部長2005年4月同社常務執行役員2005年7月同社取締役常務執行役員2010年4月同社代表取締役専務執行役員2013年7月スミセイ情報システム株式会社取締役会長2015年6月カルソニックカンセイ株式会社社外取締役2016年6月当社社外監査役(現職)(注)4- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)監査役大木 一也1961年4月3日生1984年10月アーサーヤング公認会計士共同事務所(現EY新日本有限責任監査法人)入所1988年3月公認会計士登録1998年5月太田昭和監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)パートナー2006年8月新日本監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)理事2010年9月新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)常務理事2014年7月新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)経営専務理事2021年7月大木一也公認会計士事務所開設代表(現職)2022年3月株式会社OSM International社外取締役(現職)2023年6月当社社外監査役(現職)(注)4- 監査役舩山 範雄1957年4月28日生1981年4月株式会社日本長期信用銀行(現株式会社 SBI 新生銀行)入行1985年5月同行米国ニューヨーク支店1991年1月同行資本市場第一部部長代理1993年10月長銀証券出向部長代理1994年12月香港アジア長銀出向Executive Director1999年4月日本長期信用銀行香港支店副支店長1999年9月同行企画部副参事役2000年3月株式会社新生銀行(現株式会社SBI新生銀行)企業戦略部参事役2002年1月同行企業戦略部長2005年9月同行執行役企業戦略部長2006年11月同行執行役戦略推進室長2008年6月同行常務執行役法人営業統轄本部長2009年3月同行常務執行役法人営業統轄本部長 兼総合企画部長2010年6月同行常務執行役員法人営業統轄本部長2010年10月同行常務執行役員大阪支店長2013年4月同行常務執行役員大阪支店長兼西日本営業統轄担当2014年4月一般財団法人自治体国際化協会(クレア)常務理事2019年9月メディアスホールディングス株式会社社外取締役兼コンプライアンス委員会委員兼指名報酬委員会委員(現職)2020年8月株式会社WEBマーケティング総合研究所取締役業務本部長2021年6月NPO 法人武蔵野農業ふれあい村 監事(現職)2024年6月公益財団法人川崎市国際交流協会会長(現職)2024年6月当社社外監査役(現職)(注)4-計136 (注)1.取締役のうち松島正之、八尾紀子、三島愼次郎及び平野未来は、社外取締役であります。2.監査役のうち高松則雄、大木一也及び舩山範雄は、社外監査役であります。3.取締役の任期は、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。4.監査役の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2028年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。 ② 社外取締役及び社外監査役の状況提出日現在において、当社は、社外取締役を4名、社外監査役を3名選任しております。当社の社外役員は、いずれも以下のとおり各々の専門性により培われた高い見識を有しており、独立した立場からの監督・監査によって当社のコーポレート・ガバナンスの更なる強化に貢献いただけるものと判断しております。なお、社外役員の選任にあたっては、当社からの独立性を確保するため、東京証券取引所の定めに基づく独立役員の独立性に関する判断基準を参考としながら、候補者個人及びその所属法人又は出身法人(組合等の団体を含む)と当社との人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係を総合的に勘案し、一般株主と利益相反が生じるおそれがない者を社外役員とすることとしております。 <社外取締役>氏名当社及び他の会社等との関係選任理由松島 正之同氏は、元日本銀行理事であり、また、提出日現在においてインテグラル株式会社の常勤顧問及び太陽有限責任監査法人の経営評議会委員を務めております。同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係等の特別な利害関係はありません。日本銀行理事を務める等、金融界及び企業経営に関する豊富な経験・知見を有しております。上記の経験・知見を活かし、経営・業務執行に対する的確な助言及び独立した立場からの監督機能を発揮する社外取締役として、職務を適切に遂行することを通じて、当社の企業価値の持続的向上に貢献できるものと判断し、社外取締役として選任しております。八尾 紀子同氏は、提出日現在においてTMI総合法律事務所のパートナー弁護士であり、また、株式会社朝日ネット及び株式会社あらたの社外取締役並びにサトーホールディングス株式会社(現株式会社サトー)の社外監査役を務めております。同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係等の特別な利害関係はありません。直接企業経営に関与した経験はありませんが、国際経験豊富な弁護士としての専門的な知識及び高い見識を有しております。上記の経験・知見を活かし、経営・業務執行に対する的確な助言及び独立した立場からの監督機能を発揮する社外取締役として、職務を適切に遂行することを通じて、当社の企業価値の持続的向上に貢献できるものと判断し、社外取締役として選任しております。三島 愼次郎同氏は、元ユニバーサル造船株式会社及びジャパンマリンユナイテッド株式会社の代表取締役社長であり、提出日現在において一般財団法人次世代環境船舶開発センターの代表理事を務めております。同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係等の特別な利害関係はありません。ユニバーサル造船株式会社及びジャパンマリンユナイテッド株式会社の代表取締役社長を務める等、当社とは異なる分野の受注産業における経営者として高度な経験・知見を有しております。上記の経験・知見を活かし、経営・業務執行に対する的確な助言及び独立した立場からの監督機能を発揮する社外取締役として、職務を適切に遂行することを通じて、当社の企業価値の持続的向上に貢献できるものと判断し、社外取締役として選任しております。平野 未来同氏は、提出日現在において株式会社シナモンの代表取締役社長CEOを務めております。同氏と当社との間に人的関係及び資本的関係はありません。なお、平野未来氏が代表取締役CEOを兼務している株式会社シナモンと当社は、同社が提供するサービスの受託取引がありますが、金額は僅少であり、同氏の独立性に影響を及ぼすものではないと判断しております。起業家かつ経営者として、企業の成長戦略を後押しする人工知能(AI)の開発やソリューションを国内外で提供する等、AIやDX分野における高度な経験・知見を有しております。上記の経験・知見を活かし、経営・業務執行に対する的確な助言及び独立した立場からの監督機能を発揮する社外取締役として、職務を適切に遂行することを通じて、当社の企業価値の持続的向上に貢献できるものと判断し、社外取締役として選任しております。 <社外監査役>氏名当社及び他の会社等との関係選任理由高松 則雄同氏は、元住友生命保険相互会社代表取締役であります。同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係等の特別な利害関係はありません。住友生命保険相互会社において代表取締役を務める等、企業経営に関する豊富な経験・知見を有しております。上記の経験・知見を活かし、独立した客観的な視点より経営・業務執行に対する監査を行う監査役として、職務を適切に遂行できるものと判断し、社外監査役として選任しております。大木 一也同氏は、元新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)の経営専務理事であり、また、提出日現在において大木一也公認会計士事務所の代表及び株式会社OSM Internationalの社外取締役を務めております。同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係等の特別な利害関係はありません。新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)の経営専務理事を務めるなど、公認会計士としての豊富な経験・知見を有しております。上記の経験・知見を活かし、独立した客観的な視点より経営・業務執行に対する監査を行う監査役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外監査役として選任しております。舩山 範雄同氏は、元株式会社新生銀行(現株式会社SBI新生銀行)常務執行役員であります。提出日現在においてメディアスホールディングス株式会社の社外取締役を務めております。同氏と当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係等の特別な利害関係はありません。金融機関における長年の経験と企業経営、財務等に関する豊富な経験・知見を有しております。上記の経験・知見を活かし、独立した客観的な視点より経営・業務執行に対する監査を行う監査役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外監査役として選任しております。 ③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係社外取締役は、取締役会等において、内部監査、監査役監査及び会計監査の結果も含めた業務執行状況に関する報告を受け、独立した立場から、適宜適切な発言を行うことにより当社経営の監督を行っております。社外監査役は、監査役会に出席して、常勤監査役から重要会議等の状況のほか、監査の実施状況及び結果について報告を受け、当社の取締役及び使用人等からその職務の執行状況について報告を受け、子会社の取締役及び監査役等と意思疎通及び情報の交換を図り、必要に応じて子会社から事業の報告を受けることにより情報を収集して、監査業務を実施するとともに、取締役会で必要な発言を適宜行っております。また、社外監査役は、監査業務を実施するにあたり内部監査部門及び会計監査人と十分な連携を取っております。

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。