事業の状況(有価証券報告書より)
最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。
沿革 FY2026 / 約2,017字
2 【沿革】当社創立以後のキリングループ(当社及び関係会社)に係る主要事項は次のとおりであります。年 月主 要 事 項1907年2月麒麟麦酒㈱(現・キリンホールディングス㈱)設立1907年7月東京株式取引所に上場1928年3月清涼飲料製造開始1949年5月東京、大阪各証券取引所再開と同時に株式上場1963年4月自動販売サービス㈱(現・キリンビバレッジ㈱)設立1972年8月キリン・シーグラム㈱(現・キリンディスティラリー㈱)設立1975年8月◆「昭和50年度構造計画~安定成長への布石~」策定、第一次多角化1976年6月小岩井乳業㈱設立1977年5月KW Inc.(現・Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.)設立1981年12月◆「長期経営ビジョン(第21次長期計画)」策定、第二次多角化1983年5月㈱キリンシティ(現・キリンシティ㈱)設立1988年3月キリンエンジニアリング㈱設立1988年5月台湾麒麟工程股份有限公司(現・台湾麒麟啤酒股份有限公司)設立1990年4月 麒麟麦酒㈱が腎性貧血治療剤「エスポー®」(EPO製剤)を発売1991年1月キリンレモン㈱が麒麟麦酒㈱清涼飲料事業部門の営業譲渡を受けキリンビバレッジ㈱に商号変更1991年10月Kirin Europe GmbH設立1996年7月Kirin Brewery of America, LLC設立1996年12月珠海麒麟統一啤酒有限公司(現・麒麟啤酒(珠海)有限公司)設立1998年4月LION NATHAN LTD.(現・LION PTY LTD)に資本参加1999年9月◆長期経営ビジョン「KG21」策定2002年2月Four Roses Distillery, LLC設立2002年3月San Miguel Corporationに資本参加2002年4月㈱永昌源を連結子会社化2004年12月麒麟(中国)投資有限公司設立2006年5月◆長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」(KV2015)を策定2006年10月キリンビバレッジ㈱を完全子会社化2006年12月メルシャン㈱を連結子会社化2007年7月純粋持株会社制を導入、キリンホールディングス㈱に商号変更2007年7月麒麟麦酒㈱発足2007年7月キリンファーマ㈱発足、持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ®」を発売2007年12月協和醱酵工業㈱に資本参加2008年10月協和醱酵工業㈱とキリンファーマ㈱が合併し、協和発酵キリン㈱(現・協和キリン㈱)発足2008年10月協和発酵バイオ㈱設立2008年11月Dairy FarmersをNational Foods Limited傘下とし、完全子会社化2009年4月SAN MIGUEL BREWERY INC.株式取得※同年5月 San Miguel Corporation株式売却2010年10月Kirin Holdings Singapore Pte, Ltd.設立2010年12月メルシャン㈱を完全子会社化 年 月主 要 事 項2011年3月Interfood Shareholding Companyを連結子会社化2012年10月◆長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2021」(KV2021)を策定2013年1月キリン㈱(現・キリンホールディングス㈱)設立、CSV本部を新設※2017年に改組2015年1月スプリングバレーブルワリー㈱設立2016年2月◆新長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2021」(新KV2021)に改定2016年2月「コーポレートガバナンス・ポリシー」を策定2017年2月ブルックリンブルワリー・ジャパン㈱設立2019年2月◆長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」(KV2027)を策定2019年4月当社が協和キリン㈱から協和発酵バイオ㈱の株式を95%取得※2023年1月に完全子会社化2019年7月当社がキリン㈱を吸収合併2019年9月㈱ファンケルに資本参加2020年1月New Belgium Brewing Company, Inc.を完全子会社化2021年11月Fermentum Pty Ltdを完全子会社化2022年1月Bell's Brewery Inc.を完全子会社化※2023年12月にNew Belgium Brewing Company, Inc.が吸収合併2023年8月Blackmores Limitedを完全子会社化2024年1月Orchard Therapeutics plc(現・Orchard Therapeutics Limited)を完全子会社化2024年9月㈱ファンケルを連結子会社化※2025年3月に完全子会社化2025年7月Kirin Brewery Southeast Asia Sdn. Bhd.設立
配当政策 FY2026 / 約808字
3 【配当政策】当社は事業への資源配分及び株主還元について以下の通り考えております。事業への資源配分については、ヘルスサイエンス領域を中心とした成長投資を最優先としながら、既存事業の強化・収益性改善に資する投資を行います。また、将来のキャッシュ・フロー成長を支える無形資産(ブランド・研究開発・ICT・人的資本など)及び新規事業創造への資源配分を安定的かつ継続的に実施します。なお、投資に際しては、グループ全体の資本効率を維持・向上させる観点からの規律を働かせます。株主還元についても、経営における最重要課題の一つと考えており、当期の剰余金の配当につきましては、DOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安に基づき、1株につき中間配当37.0円、期末配当37.0円とし、前期に比べ3.0円増配の74.0円とすることを取締役会で決議しました。自己株式の取得については引き続き、追加的株主還元として最適資本構成や市場環境及び投資後の資金余力等を総合的に鑑み、実施の是非を検討していきます。次期の剰余金の配当につきましては、DOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とし、年間76.0円の配当を予定しております。なお、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めており、毎事業年度における配当は期末と中間の2回行うこととしております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当につきましては株主総会、中間配当につきましては取締役会であります。 (注) 基準日が当期に属する剰余金の配当に関する取締役会又は株主総会の決議年月日並びに各決議ごとの配当金の総額及び1株当たりの配当額は以下のとおりであります。取締役会決議日2025年8月7日 配当金の総額30,035百万円 1株当たり配当額37.0円 株主総会決議日2026年3月27日 配当金の総額30,035百万円 1株当たり配当額37.0円
監査の状況 FY2026 / 約4,567字
(3) 【監査の状況】① 監査役監査の状況1) 監査役監査の組織、人員及び手続監査役会の組織、人員及び手続については、前述の「(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び②企業統治の体制の概要」及び、「(2) 役員の状況 ①役員一覧及び②社外取締役及び社外監査役」をそれぞれご参照ください。各監査役の経験及び能力は以下の通りです。当社監査役は、適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任され、特に、財務・会計に関する十分な知見を有している者が1名以上選任されるよう努めることとしております。役職氏名経験及び能力常勤監査役西谷 尚武入社以来、当社及び当社の子会社において財務・経理、海外事業、経営監査に携わるなど豊富な業務経験と財務・会計等に関する相当程度の知見を有しております。常勤監査役石倉 徹入社以来、当社及び当社の子会社においてエンジニアリング、経営監査、研究開発に携わるなど、豊富な業務経験とグループ経営全般の深い見識を有しております。社外監査役鹿島 かおる公認会計士として長年にわたり企業の監査業務に従事し、財務・会計に関する相当程度の知見を有しており、監査法人や企業の経営者としても、組織風土改革、広報、女性活躍推進に関する豊富な経験を有しております。社外監査役藤縄 憲一弁護士として長年にわたり大手法律事務所でパートナー及びマネージング・パートナーを務め、M&Aや国際取引及びコーポレートガバナンスを中心とした企業法務全般に関する高度な専門知識と豊富な経験を有しております。社外監査役土地 陽子大手上場企業のIR責任者として長年にわたり機関投資家との対話に従事し、グローバル企業経営と 資本市場の両方に関する豊富な経験と、財務・会計・ESG等に関する相当程度の知見を有しております。 2) 監査役及び監査役会の活動状況当年度において当社は監査役会を合計15回開催しており、個々の監査役の出席状況は以下のとおりです。尚、監査役会以外にも監査役間の情報共有や意見交換の機会を設けております。役職氏名監査役会出席状況常勤監査役西谷 尚武全15回中15回(100%)常勤監査役石倉 徹全15回中15回(100%)社外監査役鹿島 かおる全15回中15回(100%)社外監査役藤縄 憲一全15回中15回(100%)社外監査役土地 陽子全15回中15回(100%) 監査役会における具体的な検討内容は、監査方針、事業報告及び附属明細書の適法性、取締役の職務執行の妥当性、内部統制システムの整備・運用状況の妥当性、会計監査人の監査の方法及び結果の相当性、会計監査人の評価、監査報酬の妥当性、監査上の主要な検討事項(KAM:Key Audit Matters)等です。期末には、監査活動の振り返りを行い、会社の課題ならびに会社に対する提言事項と翌期の重点監査項目を討議した上で、取締役会に報告しております。なお、重点監査項目として(ⅰ)重要な事業及び事業領域における戦略の実行状況の確認、(ⅱ)人事領域の重点課題への取り組み状況の確認、(ⅲ)3ラインモデルにおける第2線及び第3線の機能の発揮状況の確認について取り組みました。また、監査役会の実効性評価として、各監査役による事前の自己評価アンケートの結果や取締役会実効性評価の監査役会に係る事項を基に検討した結果、監査役会全体として十分に実効性は担保されていると確認された一方、更なる改善のために議論を行い、以下のテーマを挙げて鋭意取り組みました。主なテーマ取り組み内容経営監査部や事業会社監査役との連携経営監査部とリスクベース監査に関する議論の実施など連携拡充しました。監査役の選任プロセス次期監査役候補者について、初期段階からの指名報酬委員会との意見交換など連携を強化しました。 監査役の主な活動内容は以下の通りです。これらの活動を通じて、取締役の職務執行状況を十分に監査できる体制となっております。活動内容常勤監査役社外監査役取締役会への出席○○経営戦略会議、リスク・コンプライアンス委員会等の重要会議への出席○ 代表取締役会長、代表取締役社長との意見交換○○その他の取締役・常務執行役員との面談○ 本社各部門・研究所の監査および国内外グループ会社への往査○○社外取締役との意見交換○○経営監査部長との意見交換○○指名・報酬諮問委員長との意見交換○○法務、経理、人事、品質保証、デジタルICT、リスク・コンプライアンス担当の各部門長との定期面談○ グループ各社監査役との情報交換○○※労働組合執行部との意見交換○ 会計監査人からの監査の実施状況、結果報告等の確認および会計監査人との意見交換、情報共有○○ ※議題に応じて出席 ② 内部監査の状況1) 内部監査の目的当社では、内部監査の目的を「キリングループの経営活動について、合法性と合理性の観点から公正かつ独立の立場で、ガバナンス、リスクマネジメントおよびコントロールに関連する経営諸活動の遂行状況を評価し、アシュアランス業務およびコンサルティング業務を行うことにより、グループ経営戦略目標の達成に貢献すること」とし、「経営に資する監査」の理念のもと、グループの重要リスクおよび内部統制に関する監査を実施しております。 2) 内部監査の組織、人員及び手続き当社では、最高経営責任者(CEO)管轄の独立した組織として経営監査部を設置し、2025年12月現在の人員は22名で構成されております。公認内部監査人(CIA)、公認情報システム監査人(CISA)、公認不正検査士(CFE)などの資格保有者を含め、内部監査に関する専門的な知見を有する従業員を相当数配置しております。 監査方針・重点監査項目を含む年度監査計画については、経営環境を認識した上で、毎年リスク評価を実施し、監査対象・テーマを決定して、取締役会で承認を受けております。 3) 監査役、会計監査人及びグループ各社内部監査部門との関係経営監査部は、当社監査役、主要グループ会社監査役及び会計監査人と情報・意見交換や協議を適宜行う等、相互連携を図っています。当社監査役とは月次で、社外監査役・取締役とは年2回の意見交換の場を設け、重点監査項目などについて議論しております。また会計監査人とも定期的に情報・意見交換を行っております。主要グループ会社の常勤監査役や内部監査部門とも定期的に情報・意見交換を行い、その他のグループ会社には非常勤監査役の派遣等も行うことで、グループ全体に対して実効的かつ効率的な監査を行っております。 4) 内部監査の実効性を確保するための取り組み3ラインモデルにおいて、第3線である経営監査部が、リスクベースアプローチによる事業軸・機能軸のマトリックス型監査やJ-SOX評価を行うことで、第1線・第2線での統制状況を確認し、内部統制の強化、3ラインの整備を促しております。さらに、経営の要請に基づき、グループ横断的な経営課題についてもテーマ監査を実施し、改善提言を行っております。改善提言については、提言先の各社各部門から措置回答を受領し、改善取り組みが完了するまで定期的にフォローアップしております。なお、これらの監査活動の結果については、取締役会等にて報告しております。また、監査品質については、GIAS(Global Internal Audit Standards)に基づく品質保証・向上プログラム(QA&IP)を運用しており、毎年内部評価を実施することで、監査品質の維持向上に努めております。外部評価は5年に1度を予定しており、直近では2023年度に実施し、内部監査協会(IIA)の国際基準に「一般的に適合している(Generally Conforms)」との評価を受けております。 ③ 会計監査の状況1) 監査法人の名称有限責任あずさ監査法人 2) 継続監査期間51年間上記は、調査が著しく困難であったため、現任の監査人である有限責任あずさ監査法人の前身(の1つ)である新和監査法人が監査法人組織になって以降の期間について記載したものです。実際の継続監査期間は、この期間を超える可能性があります。 3) 業務を執行した公認会計士神塚勲氏、佐々木雅広氏、藤岡義博氏 4) 監査業務に係る補助者の構成会計監査業務に係る補助者は、公認会計士44名、その他102名です。 5) 監査公認会計士を選定した理由監査役会は、「会計監査人の選解任等の決定に関する方針」を定めております。監査役及び監査役会は、この方針に基づき、監査の実施体制、品質管理体制等を総合的に検討した結果、適任と判断しました。 6) 監査役及び監査役会による会計監査人の評価監査役及び監査役会は、会計監査人との定期的な会合その他の連携を通じ、継続的に会計監査人の評価を行っております。また、監査役会では、会計監査人から期末の会計監査報告を受けた後に、「会計監査人の選解任等の決定に関する方針」に基づき検討を行い、十分な評価結果を得られたため、再任を決議しました。 ④ 監査報酬の内容等1) 監査公認会計士等に対する報酬区分前年度当年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社244-2495連結子会社3873145519計6303170423 前年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)連結子会社における非監査業務の内容は、非財務情報の開示に係るアドバイザリー業務等であります。当年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、非財務情報の開示に係るアドバイザリー業務等であります。 2) 監査公認会計士と同一のネットワークファームに対する報酬区分前年度当年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社95215154連結子会社938147845139計947199860293 前年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当社及び連結子会社における非監査報酬の内容は、非財務情報の開示に係るアドバイザリー業務及び内部統制報告制度(J-SOX)に関する支援等であります。当年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)当社及び連結子会社における非監査報酬の内容は、非財務情報に対する保証関連業務等であります。 3) 監査報酬の決定方針監査報酬の額は、当社の規模や業務の特殊性等を勘案して監査日数等を検討した上で、監査役会の同意を得て適切に決定しております。 4) 監査役会による監査報酬の同意理由監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務執行状況及び報酬見積もりの算定根拠などを確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等の額につき、会社法第399条第1項の同意を行っております。
設備の概要 FY2026 / 約664字
1 【設備投資等の概要】当社グループは、効率的な生産体制の構築を図りながら、お客様のニーズにお応えする製品を提供するため、設備投資を行いました。当年度の設備投資の総額は135,922百万円であります。酒類事業では、主として麒麟麦酒㈱において、生産基盤の維持、生産性の向上に向けて、工場の製造設備の新設・増設等を行いました。また、LION PTY LTDにおいて、生産設備の拡充・合理化などのため、製造設備等への投資を行いました。その結果、酒類事業の設備投資額は48,628百万円となりました。飲料事業では、主としてキリンビバレッジ㈱において、自動販売機の更新等を行いました。その結果、飲料事業の設備投資額は18,178百万円となりました。医薬事業では、協和キリン㈱において、生産設備の拡充・合理化及び研究開発力強化などのため、製造設備及び研究設備への投資を行いました。その結果、医薬事業の設備投資額は45,540百万円となりました。ヘルスサイエンス事業では、主として㈱ファンケルやBlackmores Limitedにおいて、生産基盤の維持、生産性の向上に向けて、工場の製造設備の新設・増設等を行いました。その結果、設備投資額は10,878百万円、その他の各事業の設備投資額は12,698百万円となりました。また、当年度において、減損損失4,324百万円を計上しております。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 9.非金融資産の減損」に記載のとおりであります。
従業員の状況 FY2026 / 約2,495字
5 【従業員の状況】(1) 連結会社の状況 2025年12月31日現在セグメントの名称従業員数(人)酒類8,800[1,528]飲料7,849[570]医薬5,161[182]ヘルスサイエンス5,643[1,353]その他2,200[454]全社(共通)1,491[-]合計31,144[4,087] (注) 1 従業員数は就業人員であります。2 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。3 臨時従業員数には、派遣社員を除いております。 (2) 提出会社の状況 2025年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)1,12441.613.69,985,539 (注) 1 従業員数は就業人員であります。2 平均勤続年数は、雇用形態等により積算方法が異なるため概算となります。3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3) 労働組合の状況労使関係について特に記載すべき事項はありません。 (4) 女性経営職比率、男性育児休暇取得率、男女賃金差異① 提出会社女性経営職比率(%)(注1)男性育児休暇取得率(%)(注2)(注3)男女賃金差異(%)(注1)(注4)(注5)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者18.1100.074.875.060.6 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、経営職とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、監督若しくは管理の地位にある者をいいます。2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。3 子の出生年度とその子に対する育児休業等及び育児目的休暇の取得開始年度のずれにより、育児休暇取得率が100%を超える場合があります。4 中途入社・退職者及び休職者、復職者は人員数から除いております。5 当社では、同一労働における男女の賃金体系に差は設けておりません。この差の主たる要因は等級別人員構成の差によるものであります。具体的には、女性において、相対的に賃金の高い経営職、また、総合職の上位等級に該当する人員数が少ないことによるものです。女性の活躍とネットワークづくりを積極的に支援するとともに、多様な視点や価値観を発揮できる組織づくりによって女性の活躍促進策を推進し、会社として女性活躍の機会、環境を整備していきます。6 女性経営職比率、男性育児休暇取得率、男女賃金差異の集計対象はキリンホールディングス原籍者としております。 ② 連結子会社名称女性経営職比率(%)(注1)男性育児休暇取得率(%)(注2)(注3)男女賃金差異(%)(注1)(注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者麒麟麦酒㈱8.4104.074.978.076.5メルシャン㈱11.6133.393.289.486.3キリンディスティラリー㈱0.0100.073.975.884.8キリンシティ㈱5.725.048.470.7105.2キリンビバレッジ㈱8.5100.073.978.061.2東京キリンビバレッジサービス㈱3.2150.077.588.986.9東海ビバレッジサービス㈱0.0100.049.535.784.4関西キリンビバレッジサービス㈱0.083.375.676.989.9㈱キリンビバックス0.020.067.769.969.9信州ビバレッジ㈱6.7100.083.880.7125.2キリンメンテナンス・サービス㈱9.150.082.787.8111.5協和キリン㈱17.1129.476.977.569.1協和キリンプラス㈱0.0-75.483.681.1㈱ファンケル47.9150.051.556.588.7㈱アテニア66.7-54.455.3-㈱ファンケル美健11.3125.044.867.392.9協和発酵バイオ㈱14.580.080.077.082.6協和ファーマケミカル㈱10.588.280.680.177.7小岩井乳業㈱16.4200.069.472.459.1キリングループロジスティクス㈱8.666.770.380.654.7ケーエルサービス東日本㈱9.166.750.285.263.1ケーエルサービス九州㈱0.0100.061.587.268.4ケーエルサービス西日本㈱0.016.739.784.167.7キリンアンドコミュニケーションズ㈱40.0-43.772.562.8キリンエンジニアリング㈱3.250.061.861.1-キリンビジネスシステム㈱12.366.782.683.677.2 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、経営職とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、監督若しくは管理の地位にある者をいいます。2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。3 子の出生年度とその子に対する育児休業等及び育児目的休暇の取得開始年度のずれにより、育児休暇取得率が100%を超える場合があります。4 中途入社・退職者及び休職者、復職者は人員数から除いております。5 女性経営職比率、男性育児休暇取得率、男女賃金差異の集計対象は各社の原籍者としております。
研究開発活動 FY2026 / 約11,757字
6 【研究開発活動】当社グループでは、長期経営構想キリングループ・ビジョン2027(KV2027)のイノベーションを実現する組織能力の一つとして「確かな価値を生み出す技術力」を掲げてきました。従来から強みを持つ発酵・バイオテクノロジー、パッケージング、エンジニアリングの技術力をより発展させるとともに、知的財産の取り組みにも力を入れています。当社グループの研究開発活動は、酒類事業、飲料事業、ヘルスサイエンス事業においては、キリンホールディングス㈱の5研究所(キリン中央研究所、ヘルスサイエンス研究所、飲料未来研究所、パッケージイノベーション研究所、微生物科学技術研究所(旧バイオプロセス技術研究所))及び各事業会社の研究所で行っています。また、医薬事業においては、協和キリン㈱が中心となりLife-changingな価値の創出を目指して研究開発活動を行い、さらに医薬品にとどまらない価値提供も目指してキリンホールディングス㈱と協働しています。今後も、新たな長期経営構想Innovate2035!のもとで、イノベーションの源泉としての研究開発活動を、より一層推進していきます。当年度におけるグループ全体の研究開発費は1,181億円です。セグメントごとの主な研究開発成果は以下の通りで、キリンホールディングス㈱の研究開発費は<全社(共通)>に含まれています。 <全社(共通)>キリンホールディングス㈱は、中長期的な企業価値向上を見据え、当社グループ全体に共通する研究開発活動を推進しています。環境・デジタルをはじめとする基盤技術の強化を通じ、将来の事業成長と社会課題の解決の両立を目指しています。環境領域では、資源循環の高度化という社会課題に対応するため、PET※1のケミカルリサイクル※2の原料を非食品用途のPET※3へと拡大する際の食品安全性に関する研究※4を進め、業界を超えた連携により工場での製造試験※5を実現しました。製造したケミカルリサイクル樹脂は、キリンビバレッジ㈱にて飲料用ペットボトルの一部に採用しました。本取り組みでは、従来十分に活用されてこなかったプラスチック資源の有効活用を検討しており、プラスチック資源循環の裾野拡大と環境負荷低減に貢献する新たな価値創出が期待されます。また、気候変動下における持続可能な原料供給を目指し、ホップ苗に高温・乾燥耐性を後天的に付与する技術を開発しました。香味品質を損なわずホップに耐性を付与できる本技術は、安定的な原料調達や農業分野の気候変動適応への貢献が期待されます。デジタル領域では、嗜好データとAIを活用し、消費者が感じる「おいしさ」に寄与する香味成分を科学的に特定する嗜好AI「FJWLA※6」を独自に開発しました。本技術により、官能評価データや成分分析データなどを統合的に解析することが可能となり、研究開発プロセスの高度化や価値創出の加速が期待されます。さらに、嗜好データとAIを活用した株式会社日立製作所との共同研究を開始し、飲料選択や飲酒行動の要因解明に取り組んでいます。本研究を通じて、酒類にとどまらず飲料事業全般や健康増進など社会課題解決に資する知見の創出と、CSV実現への貢献が期待されます。研究開発活動を企業価値および競争力の向上につなげる当社の知的財産活動は、事業×R&D×知的財産が三位一体となり、バリューチェーン全体を通じて経営と連携して推進する体制が評価され、令和7年度知財功労賞「特許庁長官表彰 知財活用企業(特許)」を受賞しました。知的財産活動との連動により、研究開発活動を社会的価値に繋げ、持続的な企業価値向上を目指しています。 全社(共通)に係る研究開発費は99億円です。 ※1 ポリエチレンテレフタラート※2 PETを化学的に分子レベルまで分解、精製したものを再びPETに合成する方法※3 具体的には、電子部品を製造する際に使用された工業用PETフィルムの端材、化粧品向けのPETボトルおよび自動販売機用商品サンプルを指す。※4 非食品用途PETを原料として食品容器へリサイクルする際の食品安全性の考え方や分析手法を整備したことで、従来は飲料用ペットボトルに限られていた食品容器向けリサイクル原料を、非食品用途PETまで拡大した。※5 ペットリファインテクノロジー株式会社のケミカルリサイクル工場にて実施※6 Flavor Judgment for Whole Liking Analysis <酒類事業>酒類事業は、キリンビール㈱、メルシャン㈱、LION Pty Ltdが、キリンホールディングス㈱の研究所と連携しながら研究・技術開発並びに商品開発を実施しています。ビールカテゴリーからは、6月に「キリン一番搾り 糖質ゼロ」をリニューアルしました。「ダブルデコクション製法」※1により原料のコクを引き出し、新たなホップで華やかな香りを向上させました。飲みごたえと飲みやすさを両立した、飽きのこない味わいです。10月に「キリングッドエール」を発売しました。ホップの香り成分のみを抽出した希少Cryo Hop®をキリンビール㈱の工場で初めて採用し、独自の「ブライトアロマ製法」により雑味を抑え、フルーティな香味と後味の良さを両立した満足感のある味わいのビールです。12月には、株式会社日清製粉ウェルナと共同開発した「イタリアンレッド ~トマト&パスタ~」をスプリングバレーブルワリー東京にて数量限定で提供しました。ビールの主原料である大麦の一部を食品ロスとなるパスタに置き換えたアップサイクル※2ビールです。RTDカテゴリーにおいては、「麒麟特製」ブランドから「麒麟特製 みかんサイダーサワー(期間限定)」を10月に発売しました。本商品には、当社にて開発した、コーヒー生産過程で未利用となっていたコーヒーチェリー由来の発酵素材を採用しています。当素材は、飲みごたえや香味の向上に加え、コーヒー農園の持続性向上や環境負荷軽減、アルコール関連の社会課題解決への貢献が期待されます。ノンアルコールカテゴリーからは、9月に「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」を発売しました。キリンビール初※3の脱アルコールによって、麦の旨みとホップの香り・苦味をバランスさせ、飲みごたえがありながら後キレの良い、ビールに近いおいしさを実現しました。国産洋酒カテゴリーにおいては、5月に「キリン ジャパニーズウイスキー 富士」の通年3品(「キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士」「キリン シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー 富士」「キリン シングルモルトジャパニーズウイスキー 富士」)が「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2025」のジャパニーズウイスキー部門で3年連続のGOLD(金賞)を受賞しました。ワインカテゴリーでは、11月に開催された「日本ブドウ・ワイン学会2025年大会」において、「無菌培養植物によるブドウべと病菌の継代培養技術確立」で「技術賞」を受賞しました。薬剤耐性菌が課題の果樹栽培において、無菌ブドウを用いたべと病菌の生物検定法およびべと病菌の凍結保管・継代技術を開発し、圃場特性に応じた精密な農薬選定を可能にしました。オセアニアについては、LION Pty Ltdが、キリンホールディングス㈱の技術を活用し、オーストラリアおよびニュージーランド市場の嗜好に合わせた商品開発を推進しています。キリンブランド「氷結®」について、2025年にさらなるブランド強化を目的として、フレーバーラインアップを拡充しました。具体的には、定番フレーバーとして「KIRIN HYOKETSU GREEN APPLE」を新たに投入するとともに、従来の「LEMON 6%」の味わいを維持しつつアルコール度数を抑えた「KIRIN HYOKETSU LEMON 4%」を開発しました。今後も共同して、現地市場に適合した商品開発を通じてブランド価値の向上を目指します。7月に、キリンビールと国立大学法人筑波大学 健幸ライフスタイル開発研究センターは、健康に配慮した科学的根拠のある飲み方に関する総合的な共同研究を開始しました。健康志向が高まる中で「健康に配慮した飲み方」についての科学的根拠を明らかにし、節度ある飲酒文化の醸成と心豊かな社会の実現を目指します。 当事業に係る研究開発費は9億円です。 ※1 麦汁の一部を煮沸させる工程を2回繰り返す製法※2 廃材や規格外の食材等、これまでは捨てざるを得なかった物や不用品に手を加え、より付加価値のある製品へと生まれ変わらせること※3 キリンビールが発売したノンアルコール商品で初めて <飲料事業>飲料事業は、キリンビバレッジ㈱が、キリンホールディングス㈱の研究所と連携しながら研究・技術開発並びに商品開発を実施しています。キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」を配合した飲料の開発を進めました。3月に「おいしい免疫ケア」「おいしい免疫ケア カロリーオフ」「おいしい免疫ケア 睡眠」をリニューアルし、「満足感」と「後味の良さ」を両立した味わいに加え、お客様の利便性向上と店頭での効率的な在庫管理のために、賞味期限を9カ月から12カ月に延長しました。午後の紅茶については、3月に「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖」シリーズをリニューアルしました。「無糖のアイスティー」として日常的に飲用しやすくなるように、「紅茶のシャンパン」と称されるダージリン茶葉※1を一部使用し、香りのバランスを整えることで、全体のボリューム感は維持しつつ、よりすっきりとした味覚に変更しました。9月には、丸ごと搾った果汁の甘酸っぱさを爽やかな紅茶で仕立てた「キリン 午後の紅茶 FRUITS & ICE TEA」シリーズを発売しました。また、キリンビバレッジ㈱商品開発研究所が開発した「緑茶飲料の光劣化抑制技術」(特許出願中)を含む「緑茶飲料の光劣化機構の解明」に関する研究成果が、第34回日本清涼飲料研究会(事務局 一般社団法人 全国清涼飲料連合会)において、「全国清涼飲料連合会賞」を受賞しました。緑茶飲料における光劣化臭の生成機構を明らかにするだけでなく、PET緑茶飲料における光劣化臭の発生を抑える光劣化抑制技術も開発しました。 当事業に係る研究開発費は10億円です。 ※1 「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖/おいしい無糖 香るレモン」は全茶葉のうち20%、「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 ミルクティー」は10%使用 <医薬事業>協和キリン㈱グループは、研究開発活動へ経営資源を継続的かつ積極的に投入しています。自社における研究開発が注力する疾患サイエンス領域を骨・ミネラル、血液がん・難治性血液疾患、希少疾患に設定し、創薬技術については、先進的抗体技術や造血幹細胞遺伝子治療などの革新的なモダリティを強化することで、Life-changingな価値を持つ新薬を継続的に創出することを目指します。また、価値創造のプロセスの一環として、オープンイノベーション活動やパートナーとの連携推進、ベンチャーキャピタルファンドへの出資、コーポレートベンチャーキャピタルも活用します。研究開発においては、Life-changingな価値の創出に重点を置き、自社でグローバルに展開して価値最大化を目指すだけでなく、社外のパートナーとの戦略的な連携で価値最大化を目指すビジネスモデルも活用します。 (注)ロカチンリマブに関する臨床試験の中止について協和キリン㈱は、2026年1月30日、アトピー性皮膚炎等を対象として開発中のKHK4083(一般名:ロカチンリマブ、以下「ロカチンリマブ」という。)に関するAMGEN INC.(以下「Amgen社」という。)との既存の共同開発・販売契約について、Amgen社の戦略的ポートフォリオの見直しに伴い、当該契約を終了し、協和キリン㈱はロカチンリマブの開発・商業化に関する権利を再取得しました。その後、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評価を踏まえ、ロカチンリマブに関する現在実施中の全ての臨床試験を中止することを決定しました。なお、「<主要開発品の開発状況>」は、2025年12月31日時点の記載であることにご留意ください。 <主要開発品の開発状況>2025年12月31日時点開発番号,一般名対象疾患開発状況KHK4083/AMG 451, ロカチンリマブ中等症から重症のアトピー性皮膚炎第Ⅲ相試験 実施中結節性痒疹第Ⅲ相試験 実施中中等症から重症の喘息第Ⅱ相試験 実施中ziftomenib NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)(単剤)承認取得第Ⅱ相試験 詳細データ発表急性リンパ性白血病(ALL)(単剤)第Ⅰ相試験 実施中急性骨髄性白血病(AML)(併用)第Ⅰ相試験 実施中第Ⅲ相試験 実施中OTL-203ムコ多糖症I型(Hurler症候群)ピボタル試験(第Ⅲ相試験相当) 実施中KK8398, infigratinib軟骨無形成症第Ⅲ相試験 実施中軟骨低形成症第Ⅲ相試験 準備中KHK4951,tivozanib滲出型加齢黄斑変性(nAMD)第Ⅱ相試験 実施中糖尿病黄斑浮腫(DME)第Ⅱ相試験 実施中OTL-201ムコ多糖症IIIA型(Sanfilippo症候群A型)PoC試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験相当) 実施中KK4277全身性エリテマトーデス(SLE)皮膚エリテマトーデス(CLE)第Ⅰ相試験 実施中KK2260進行性又は転移性固形がん第Ⅰ相試験 実施中KK2269進行性又は転移性固形がん第Ⅰ相試験 実施中KK2845急性骨髄性白血病(AML)第Ⅰ相試験 実施中KK8123X染色体連鎖性低リン血症(XLH)第Ⅰ相試験 実施中KK3910本態性高血圧第Ⅰ相試験 実施中OTL-200, atidarsagene autotemcel早期発症型異染性白質ジストロフィー(MLD)臨床試験準備中 ・KHK4083/AMG 451(一般名:ロカチンリマブ)は、病原性T細胞(炎症性疾患において疾患の原因となるT細胞)に発現するOX40(受容体型分子)へ選択的に作用する、T細胞リバランスを実現し得るモノクローナル抗体です。アトピー性皮膚炎などの慢性炎症性疾患の根本的な原因の一つとして、OX40シグナル伝達を介したT細胞の活性化により、病原性T細胞の増加とエフェクター機能が誘導されることが挙げられます。選択的にOX40へ作用するロカチンリマブは、病原性T細胞の機能を抑制すること、さらにその数を減少させることにより、T細胞リバランスを促進します。特にメモリーT細胞に直接作用することにより、疾患の慢性化と再燃の抑制を期待する新規作用機序を有するプロダクトです。これにより、従来のサイトカインブロッカーやJAK阻害薬にはない、少ない投与頻度での症状コントロールを実現できる可能性があります。初期の抗体は協和キリン㈱の米国研究チームとラホヤ免疫研究所の共同研究により見出されました。2021年6月1日、協和キリン㈱とAmgen社はロカチンリマブの共同開発・販売に関する契約を締結しました。本契約に基づき、Amgen社は本剤の開発、製造、及び協和キリン㈱が単独で販売活動を担当する日本を除くグローバルでの販売活動を主導します。両社は米国において本剤のコ・プロモーションを行い、協和キリン㈱は米国以外(日本を除く欧州及びアジア)においてコ・プロモーションを行う権利を有しています。現在成人及び青年期(12歳以上)の中等症から重症のアトピー性皮膚炎を対象に8つの試験からなる第Ⅲ相試験(ROCKETプログラム)が進行中です。これまでに3,300名以上の患者さんが試験に参加し、全ての試験で被験者登録を終了しました。2025年6月までにROCKETプログラムのうち、ROCKET-Horizon、ROCKET-Ignite、ROCKET-Shuttle、ROCKET-Voyagerの結果が得られ、全てにおいて主要評価項目と全ての主要な副次評価項目を達成しました。また、ROCKET-Ascendの中間結果のトップラインデータを発表しました。ROCKETプログラムに加え、中等症から重症の喘息を対象とする第Ⅱ相試験及び結節性痒疹を対象とする第Ⅲ相試験も実施中です。 ・ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は、経口メニン阻害薬であり、アンメットニーズの高い特定の遺伝子変異や再構成を有する急性骨髄性白血病(AML)に対する治療薬としてKura Oncology社により開発が進められてきました。2024年11月、協和キリン㈱とKura Oncology社はziftomenibの販売と開発に関するグローバルにおける急性白血病を対象とした戦略的提携に関する契約を締結しました。本契約に基づき、両社は共同でziftomenibの開発と販売を実施し、米国ではKura Oncology社が、米国以外では協和キリン㈱が開発・薬事・販売戦略を主導します。現在AMLを対象に複数の臨床試験を実施中です。2025年3月にKura Oncology社が米国食品医薬品局(FDA)にNPM1変異を有する再発・難治性の成人AMLに対する治療薬としてziftomenibの新薬承認申請を提出し、5月に受理され、11月に正式承認を取得しました。初発AMLに関しては、9月に、NPM1変異又はKMT2A再構成を有する初発AML患者を対象としたziftomenibの併用療法の第Ⅲ相試験(KOMET-017試験)を開始しました。さらに10月には、NPM1及びFLT3変異を有する初発AML患者を対象としたziftomenibの併用療法の第Ⅰ相試験(KOMET-007試験の1コホート)を開始しました。2025年12月に米国血液学会(ASH)年次総会にて、初発及び再発・難治性のAMLにおけるziftomenibとベネトクラクス及びアザシチジンの併用レジメンの中間データを報告しました。 ・OTL-203は、ムコ多糖症I型(Hurler症候群)を対象とする造血幹細胞遺伝子治療法です。根本治療法となり得る治療法としてOrchard Therapeutics社が北米と欧州でピボタル試験(第Ⅲ相試験相当)を実施中です。 ・KK8398(一般名:infigratinib)は、経口FGFR3阻害薬で、骨系統疾患を対象としてBridgeBio Pharma社傘下のQED Therapeutics社により開発が進められてきました。2024年2月に協和キリン㈱とQED Therapeutics社は骨系統疾患を対象とした日本における開発・販売権の導入に関するライセンス契約を締結しました。2025年11月に、日本で軟骨無形成症を対象に第Ⅲ相試験を開始しました。また、日本での軟骨低形成症の第Ⅲ相試験を準備中です。 ・KHK4951(一般名:tivozanib)は、協和キリン㈱が創製した血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)-1、-2、-3チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であるtivozanibを点眼投与により後眼部組織に効率的に送達するように設計した新規のナノクリスタル化点眼剤であり、滲出型加齢黄斑変性症(nAMD)及び糖尿病黄斑浮腫(DME)に対して非侵襲的な新しい治療選択肢となり得る薬剤です。現在第Ⅱ相試験を実施中です。 ・OTL-201は、ムコ多糖症ⅢA型(Sanfilippo症候群A型)を対象とする造血幹細胞遺伝子治療法です。根本治療法となり得る治療法としてPoC試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験相当)を実施中です。 ・KK4277は、SBIバイオテック株式会社より導入した抗体をもとに、協和キリン㈱のPOTELLIGENT技術を応用して抗体依存性細胞傷害活性(ADCC活性)を強化し、それを最適化した抗体です。現在全身性エリテマトーデス及び皮膚エリテマトーデスを対象に第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2260は、協和キリン㈱独自のバイスペシフィック抗体技術であるREGULGENTを応用したEGFR-TfR1バイスペシフィック抗体です。がん細胞選択的な鉄枯渇を実現する抗体として設計されており、非臨床試験において、強い薬効を示し、かつ忍容性も示すことを見出しました。現在第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2269は、協和キリン㈱独自のバイスペシフィック抗体技術であるREGULGENTを応用したEpCAM-CD40バイスペシフィック抗体です。各種の腫瘍で高発現しているEpCAMと抗原提示細胞のCD40を架橋することで、腫瘍近傍の抗原提示細胞のみ活性化する抗体として設計されており、非臨床試験において、全身性副作用を抑制しながら抗腫瘍免疫による薬効を発揮できることを見出しました。現在第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2845は、協和キリン㈱として初の抗体薬物複合体(ADC)です。標的分子はTIM-3で、現在急性骨髄性白血病(AML)を対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK8123は、ヒト型抗FGF23抗体です。現在XLHを対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK3910は、協和キリン㈱が創製した抗体であり、健康成人及び本態性高血圧を対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・OTL-200(一般名:atidarsagene autotemcel, 米国製品名:Lenmeldy, 欧州製品名:Libmeldy)は異染性白質ジストロフィー(MLD)の根本的な遺伝的原因を修正することを目的とした造血幹細胞遺伝子治療法です。2025年10月に早期発症型MLDに対する希少疾病用再生医療等製品指定を日本で取得しました。現在日本における臨床試験準備中です。 <主な提携・ライセンス情報>・2025年10月に自己免疫疾患に対する新規治療法の開発を目的とする新規化合物をドイツBoehringer Ingelheim社へ導出するライセンス契約を締結しました。 主な申請承認情報開発番号、一般名、製品名対象疾患申請状況2025年に承認取得した 国・地域ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)NPM1 変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)―米国 当事業に係る研究開発費は1,008億円です。 <ヘルスサイエンス事業>キリンホールディングス㈱は、独自素材「プラズマ乳酸菌」を中核に、科学的根拠に基づく研究開発と事業化を一体で推進し、国内外で健康価値の創出を加速しています。プラズマ乳酸菌を使用した製品シリーズの売上は、2024年通期では230億円を突破※1、2025年通期では280億円を超え※2、堅調に拡大しました。これにより、免疫ケア分野における当社の市場プレゼンスは一段と強化されました。研究面では、プラズマ乳酸菌の経鼻接種によって、自然免疫の中核であるpDC※3の誘引・活性化および抗ウイルス遺伝子の発現上昇を介する、新型コロナウイルスならびにインフルエンザウイルスの増殖抑制に関わる作用機序の一部を解明しました。また、アデノウイルスに対する抗ウイルス応答の迅速な誘導を示唆する成果を得ており、幅広い呼吸器ウイルスに対する応用可能性を探索しています。さらに、医療従事者を対象とした臨床試験において、発熱および倦怠感を感じた日数の減少傾向を確認し、免疫ケア習慣の有用性を裏付けました。加えて、pDCの活性を尿検査で非侵襲的に可視化できる因子を世界で初めて発見し、個別の免疫状態評価に資する新規検査サービスの開発へ着手しました。血液等による免疫指標の定量化と合わせて臨床研究を推進し、2026年以降の実用化を視野に入れています。協和発酵バイオ㈱が製造・販売を行う脳機能サポート素材「シチコリン」について、富士通㈱との共同研究における創薬DX技術※4(QSPモデル※5)と細胞試験の併用によって、世界で初めて腸脳相関※6に関する新規作用メカニズムを示唆する知見を得ました。電気刺激により減塩食品の塩味・うま味を増強する食器型デバイス「エレキソルト」は、2025年度グッドデザイン賞 において金賞を受賞したほか、Well‑being & Age‑Tech 2025 Awardで農林水産大臣賞を受賞するなど、高い社会的評価をいただいています。加えて、「エレキソルトスプーン」は第17回日本マーケティング大賞において奨励賞を受賞しました。今後、食器形態の拡充や自治体・医療・栄養指導の現場との連携を通じ、減塩実践の普及と生活者の健康増進に寄与します。キリンホールディングス㈱と東京大学大学院農学生命科学研究科との共同研究により、ヒトiPS細胞由来小腸オルガノイド※7を用いて、細胞老化が小腸上皮細胞の糖・アミノ酸吸収を低下させることを世界で初めて確認しました。上皮間葉転換(Epithelial to Mesenchymal Transition)進行と吸収機能の消失メカニズムの理解を深めるとともに、老化抑制素材としてヒトミルクオリゴ糖(Human milk oligosaccharide)の有効性検証にも成功し、アンチエイジング領域における食品素材の研究開発を加速しています。㈱ファンケルグループは、総合研究所において、化粧品、栄養補助食品、発芽米および青汁に係る基盤技術研究ならびに製品開発研究活動を通じて、「安心・安全」を軸とした安全性・機能性研究を推進し、科学的根拠に基づいた製品開発を行っています。特に老化研究に注力し、独自の研究から「キンミズヒキ」及び「キンミズヒキ由来のアグリモール類」に老化した細胞を除去する作用を見出し、機能性表示食品「ウェルエイジプレミアム」を発売しました。また、「ヤギミルク由来エクソソーム」が皮膚細胞の老化を抑制し、コラーゲン及びエラスチンの産生促進作用があることを見出し、これを配合したエイジングケア美容液「アドバンスト ビューティ コンセントレート」を発売 しました。これらの独自素材を配合した製品は、計画を上回る販売数量で推移しており、売上拡大に寄与しています。グループ横断の商品開発力を活かした連携として、キリンホールディングス㈱とファンケルに加えアクシージアと三社での協業によってプラズマ乳酸菌を配合したサプリメントを共同開発して中国越境ECにおける販売を開始し、海外市場での免疫ケア事業の拡大を推進しました。また、海外グループのBlackmoresとは、アジア地域におけるプラズマ乳酸菌配合製品の販売を展開し、各国の消費者ニーズに沿った商品訴求とブランド浸透を進めています。協和発酵バイオ㈱については、一部事業の譲渡完了に伴い、研究開発・投資資源の重点化を図り、シチコリン等のスペシャリティ素材事業を中核とする体制へ再編しました。研究開発基盤の強化に向けては、Cowellnex㈱がSiolta Therapeuticsと乳児の壊死性腸炎の発症抑制を目的とする生菌製剤の共同研究に着手し、腸内細菌叢を活用した次世代の健康価値創出に取り組んでいます。これらの連携によってシナジーを最大化し、国内外の市場開拓、研究知の融合、供給・販売チャネルの拡張を通じて、ヘルスサイエンス事業全体の持続的成長を下支えしています。 当事業に係る研究開発費は39億円です。 ※1 2024年1月~12月 当社販売金額に基づく※2 2025年1月~12月 当社販売金額に基づく※3 プラズマサイトイド樹状細胞の略。自然免疫系に属し、ウイルス感染時に大量のⅠ型インターフェロンを産生して抗ウイルス防御を担う免疫細胞。樹状細胞として抗原提示機能も有する。※4 AIなどのデジタル技術を活用し、疾患に関連する生体システムと創薬シーズの相互作用や体内動態、副作用等を、数理モデルやコンピュータ解析を用いて網羅的に明らかにする手法。膨大な分子データを分析し、効率的に新薬候補物質を絞り込むことができる。※5 定量的システム薬理学(Quantitative Systems Pharmacology)の略。生理学的・病態学的ネットワークを計算モデルで統合し、薬物の生理活性や治療効果、及び栄養素の全身影響を予測する情報科学的アプローチ。※6 腸と脳がお互いに影響を及ぼし合う双方向のネットワーク。腸と脳は神経・内分泌・免疫・代謝などを通じて密接に連携している。※7 オルガノイドとは臓器・組織を模倣した3次元構造体であり「人工臓器」とも呼ばれている。
株式の保有状況 FY2026 / 約8,516字
(5) 【株式の保有状況】① 投資株式の区分の基準及び考え方当社グループは、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的に保有する投資株式を純投資目的の投資株式、その他の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式と区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である麒麟麦酒㈱については以下のとおりであります。1) 保有方針当社グループのコーポレートガバナンス・ポリシーに次のとおり規定しております。・当社グループは、政策保有株式を原則保有しない。但し、中長期的な企業価値向上に資すると認められる銘柄のみ必要最小限保有することができる。・当社グループが保有する個別の政策保有株式の保有の合理性については、取引先等との対話・交渉を実施しながら毎年取締役会にて検証を行い、その結果、株主共同利益の観点から保有の合理性が認められないと判断した銘柄は売却を進める。 2) 保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容政策保有株式は、個別の銘柄毎に保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを精査し、ブランドの価値向上に資するか否かの総合的な判断も加えた上で、継続保有の可否について取締役会で検証しております。 3) 銘柄数及び貸借対照表計上額ⅰ) 当社 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式203,828非上場株式以外の株式11,021 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 (注) 株式数が増加及び減少した銘柄には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等による変動を含んでおりません。 ⅱ) 麒麟麦酒㈱ 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式776,496非上場株式以外の株式4233,341 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式36取引関係を維持・強化し、当社ブランドの価値向上に繋げるため (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式35非上場株式以外の株式212 (注) 株式数が増加及び減少した銘柄には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等による変動を含んでおりません。 4) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報ⅰ) 当社特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)Nightingale Health Oyj2,702,0772,702,077同社サービスの日本での事業展開等の取引関係を維持・強化するために保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1,0211,266 (注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。2 保有の合理性は、当事業年度末で保有する全ての政策保有株式について、2026年1月26日開催の取締役会で継続保有の適否の検証を行いました。 みなし保有株式は保有しておりません。 ⅱ) 麒麟麦酒㈱特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱すかいらーくホールディングス3,333,3003,333,300お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無11,2178,167東海旅客鉄道㈱1,268,5001,268,500お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無5,5013,761㈱ハイデイ日高1,104,6651,104,665お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無3,8173,086㈱帝国ホテル1,200,0001,200,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有1,4451,104ロイヤルホールディングス㈱1,024,424512,212お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1,3501,226チムニー㈱1,000,0001,000,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1,2431,223東日本旅客鉄道㈱240,000240,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無992671㈱木曽路352,049352,049お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無896742㈱リンガーハット332,780332,780お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無762730 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)SRSホールディングス㈱600,000600,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有725707㈱トライアルホールディングス200,000200,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無620540㈱ハチバン138,310138,310お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無473479SFPホールディングス㈱210,000210,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無441420イオン㈱166,05954,627ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。また、ブランド育成強化を目的として、取引先持株会による継続的な株式取得をしております。無411202西日本旅客鉄道㈱120,000120,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無375336㈱オリエンタルランド115,000115,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無333394㈱ひとまいる648,000648,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無282292㈱東京會舘54,58254,582お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無231210㈱あさくま42,00042,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無204190 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱ホテル、ニューグランド33,00833,008お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無204183㈱西武ホールディングス46,90046,900お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無202150㈱バルニバービ188,000188,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無194196㈱イートアンドホールディングス90,00090,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無182197㈱梅の花グループ201,300201,300お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無166168㈱ライフフーズ100,000100,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無163168㈱WDI40,00040,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無129132近鉄グループホールディングス㈱41,56941,569お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無128138伊藤忠食品㈱10,00010,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有11272 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ヤマエグループホールディングス㈱37,62937,127ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。また、ブランド育成強化を目的として、取引先持株会による継続的な株式取得をしております。有9573㈱ドトール・日レスホールディングス33,74033,740お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無8879㈱京都ホテル110,600110,600お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無6872㈱トリドールホールディングス14,56214,562お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無6257㈱うかい16,80016,800お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無5759日本空港ビルデング㈱10,13010,130お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無4451㈱グルメ杵屋39,60039,600お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無3842㈱中村屋8,5008,500お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有2627㈱エスエルディー20,00020,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無2220 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱バローホールディングス6,3366,336ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無2114イオン九州㈱3,6003,600ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1110㈱ツルハホールディングス1,610-ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。㈱ツルハホールディングスとウエルシアホールディングス㈱の経営統合に伴う株式交換の実施により、本銘柄の保有株式数は増加しております。無5-㈱コスモス薬品400400ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無33カメイ㈱1,0001,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有32㈱リテールパートナーズ-10,000営業政策等の取引関係を維持・強化するため保有しておりましたが、当事業年度に売却を実施しております。無-13ウエルシアホールディングス㈱-1,235営業政策等の取引関係を維持・強化するため保有しておりましたが、㈱ツルハホールディングスとウエルシアホールディングス㈱の経営統合に伴う株式交換の実施により、本銘柄の保有株式数は減少しております。無-3 (注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。2 保有の合理性は、当事業年度末で保有する全ての政策保有株式について、2026年1月26日開催の取締役会で継続保有の適否の検証を行いました。 みなし保有株式は保有しておりません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式1) 当社純投資目的である投資株式は保有しておりません。 2) 麒麟麦酒㈱純投資目的である投資株式は保有しておりません。
関係会社の状況 FY2026 / 約3,091字
4 【関係会社の状況】(1) 連結子会社 164社名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容麒麟麦酒㈱*1*3東京都中野区30,000酒類100.0資金の貸付、設備の賃貸借メルシャン㈱東京都中野区3,000酒類100.0資金の貸付、設備の賃貸㈱永昌源東京都中野区90酒類99.9(99.9)設備の賃貸キリンディスティラリー㈱静岡県御殿場市10酒類100.0(100.0)資金の貸付スプリングバレーブルワリー㈱東京都渋谷区60酒類100.0(100.0)資金の貸付キリンシティ㈱東京都中央区100酒類100.0(100.0)資金の貸付LION PTY LTD*1オーストラリアニューサウスウェールズ州8,730,936千豪ドル酒類100.0役員の兼任…有Kirin Foods Australia Holdings Pty Ltdオーストラリアニューサウスウェールズ州2豪ドル酒類100.0(100.0)なしLion-Beer,Spirits & Wine Pty Limited*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,752,821千豪ドル酒類100.0(100.0)なしLion (NZ) Limited*1ニュージーランドオークランド596,275千ニュージーランドドル酒類100.0(100.0)なしLion Nathan Finance (New Zealand) Limited*1ニュージーランドオークランド172,937千豪ドル酒類100.0(100.0)なしLion Nathan USA Inc.*1アメリカオレゴン州179,714千豪ドル酒類100.0(100.0)なしNew Belgium Brewing Company, Inc.*1アメリカコロラド州392,319千米ドル酒類100.0(100.0)なしLion Global Craft Beverages Pty Ltd*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,256,688千豪ドル酒類100.0なしLittle World Beverages, Inc.*1アメリカデラウェア州742,600千米ドル酒類100.0(100.0)なしFour Roses Distillery, LLCアメリカケンタッキー州60,000千米ドル酒類100.0(100.0)資金の貸付Kirin Brewery of America, LLCアメリカカリフォルニア州13,000千米ドル酒類100.0(100.0)資金の貸付麒麟(中国)投資有限公司*1中国上海市143,000千米ドル酒類100.0なし麒麟啤酒(珠海)有限公司中国広東省84,700千米ドル酒類100.0(100.0)なし台湾麒麟啤酒股份有限公司台湾台北市64,000千台湾ドル酒類100.0(100.0)なしKirin Europe GmbHドイツデュッセルドルフ市77千ユーロ酒類100.0(100.0)なしキリンビバレッジ㈱東京都中野区8,417飲料100.0資金の貸付、設備の賃貸Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.*4アメリカニューハンプシャー州930千米ドル飲料100.0なしInterfood Shareholding Companyベトナムドンナイ省871,410百万ベトナムドン飲料95.7(95.7)なし協和キリン㈱*1*2*5東京都千代田区26,745医薬55.2役員の兼任…有Orchard Therapeutics Limited*6イギリスロンドン29,569千米ドル医薬100.0(100.0)なしKyowa Kirin Asia Pacific Pte.Ltd.*1*7シンガポール123,045千シンガポールドル医薬100.0(100.0)なし㈱ファンケル*1神奈川県横浜市中区10,795ヘルスサイエンス100.0役員の兼任…有協和発酵バイオ㈱*8東京都千代田区100ヘルスサイエンス100.0資金の貸付、設備の賃貸役員の兼任…有小岩井乳業㈱東京都中野区100ヘルスサイエンス99.9設備の賃貸 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容Blackmores Limited*1オーストラリアニューサウスウェールズ州202,319千豪ドルヘルスサイエンス100.0(100.0)なしKirin Health Science Australia Pty Ltd*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,799,000千豪ドルヘルスサイエンス100.0(100.0)なしKirin Holdings Australia Pty Ltd*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,800,000千豪ドルヘルスサイエンス100.0なしKirin Holdings Singapore Pte,Ltd.*1シンガポール2,880,737千豪ドルその他100.0なしその他 130社――――― (2) 持分法適用会社 26社名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容㈱ヤッホーブルーイング長野県北佐久郡軽井沢町10酒類33.3(33.3)なしBrooklyn Brewery Corporationアメリカニューヨーク州3,729米ドル酒類25.5(25.5)なしSAN MIGUEL BREWERY INC.フィリピンメトロマニラ15,410百万フィリピンペソ酒類48.6なしその他 23社――――― (※) 1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。2 議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数を記載しております。3 *1:特定子会社に該当します。4 *2:有価証券報告書を提出しております。5 *3:麒麟麦酒㈱は、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等①売上収益665,500百万円 ②税引前利益40,768百万円 ③当期利益29,573百万円 ④資本合計70,890百万円 ⑤資産合計414,327百万円 6 *4:Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.は、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等①売上収益299,884百万円 ②税引前利益45,264百万円 ③当期利益32,793百万円 ④資本合計125,416百万円 ⑤資産合計195,807百万円 7 *5:協和キリン㈱は、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えておりますが、同社は有価証券報告書提出会社であるため、主要な損益情報等の記載を省略しております。8 *6:2025年7月11日に解散及び清算を決定し、2026年1月20日に清算結了しました。9 *7:2024年8月1日開催の協和キリン㈱の取締役会の決議において、解散及び清算を決定しています。10 *8:協和発酵バイオ㈱は、債務超過の状況にある会社であり、債務超過の額は56,215百万円です。11 上記はIFRSで要求される開示の一部であり、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 33.子会社一覧」で上記を参照しております。
サステナビリティ FY2026 / 約29,898字
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】(1) サステナビリティ関連財務開示の作成方法について① 全般的情報当社グループのサステナビリティ関連財務開示は、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2026年2月20日内閣府令第5号)附則第2条第1項により「企業内容等の開示に関する内閣府令」(1973年大蔵省令第5号)第19条の9第1項に基づき、当年度よりサステナビリティ開示基準※を早期適用し、サステナビリティ開示基準に準拠して作成しております。なお、文中における将来に関する事項は、当年度末現在において、当社グループが判断したものであります。本サステナビリティ関連財務開示は、当年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)を報告期間として作成しております。本サステナビリティ関連財務開示は、サステナビリティ開示ユニバーサル基準「サステナビリティ開示基準の適用」第93項、サステナビリティ開示テーマ別基準第1号「一般開示基準」第42項及びサステナビリティ開示テーマ別基準第2号「気候関連開示基準」第102項に基づき、比較情報を開示しておりません。また、本サステナビリティ関連財務開示は、サステナビリティ開示テーマ別基準第2号「気候関連開示基準」第103項(2)に基づき、Scope3排出量を開示しておりません。なお、Scope3排出量については開示の準備が出来次第、開示予定です。本サステナビリティ関連財務開示は、2026年3月27日(公表承認日)に、情報開示委員会の審議を踏まえて委員長である取締役常務執行役員CFO 秋枝眞二郎が承認し、代表取締役社長COO 南方健志に報告しております。本サステナビリティ関連財務開示のうち、ガバナンス、リスク管理、及びScope1・2排出量、並びに一部の指標についてKPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証(限定的保証)を受けております。詳細については下記ウェブサイトに掲載の「SSBJ基準に準拠したサステナビリティ関連財務開示-第187期」(2025年)をご参照ください。URL https://www.kirinholdings.com/jp/investors/library/financial_results/ ※:国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が開発したIFRSサステナビリティ開示基準の内容と整合性があるものとして、我が国のサステナビリティ基準委員会(SSBJ)が開発したサステナビリティ開示基準(日本基準)。 ② ガイダンスの情報源に関する情報当社グループは、サステナビリティ関連財務開示にあたっての重要テーマ並びにリスク及び機会を識別するにあたり、サステナビリティ開示基準を適用しております。また、後述する当社の事業・ビジネスモデルを踏まえ、酒類産業、清涼飲料産業、及び加工食品産業に関する国際サステナビリティ基準審議会が公表したIFRS S2号の適用に関する産業別ガイダンス(2023年6月公表。以下、「産業別ガイダンス」という。)、並びに、酒類産業、清涼飲料産業、加工食品産業、及びバイオテクノロジー・医薬品に関するSASBスタンダード(2023年12月最終改訂。以下、「SASB」という。)を参照しております。また、GRI並びにIS026000等を参照して策定したグループ・マテリアリティ・マトリックス(以下、「GMM」という。)で抽出した経営諸課題から、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会を識別する対象として、次の7つの重要テーマを設定しました。また、各テーマについて当社グループの担当役員を配置し、責任をもって対応します。・アルコールの負の影響・健康長寿社会・アンメットメディカルニーズ・人的資本・人権・消費者課題・環境(気候変動・自然資本) ③ 判断に関する開示本サステナビリティ関連財務開示を作成する過程で行った判断のうち、サステナビリティ関連財務開示に含まれる情報に最も重大な影響を与える判断は次のとおりです。・サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別詳細については「(3) リスク管理 ① サステナビリティにかかるリスク管理 (ア)サステナビリティに関する重要なリスク(機会)の選定」をご参照ください。 ④ 測定の不確実性に関する開示本サステナビリティ関連財務開示で報告される数値に影響を与える最も重大な不確実性は、次のとおりです。・気候関連シナリオ分析により評価された財務的影響詳細については「(5) 重要テーマ別 ⑦ 環境(気候変動・自然資本) (イ)リスク管理 (ⅱ)リスクと機会の識別 (a) 気候変動に関するシナリオ分析 (c) 分析結果における財務影響と対応」をご参照ください。 (2) ガバナンス純粋持株会社である当社は、当社グループ全体戦略の策定と推進、各事業のモニタリング、グループ連携によるシナジー創出の推進、サステナビリティを巡る課題の検討及びサステナビリティにかかる基本的な方針の策定等の役割を担います。当社グループは、ステークホルダーとともに、持続的に存続・発展していくための重要テーマを経営諸課題と捉え、積極的に対応することでCSV経営を推進します。サステナビリティを巡る課題に対して全社的に推進するための体制を整え、リスクマネジメントの推進のみならず、ステークホルダーとの共創による収益機会につなげます。取締役会及びグループ経営戦略会議で意思決定する際には、決裁手続規程並びに関連する内規に基づき、考え得る戦略の選択肢を挙げ、それぞれの期待効果・リスクの両面を明確化し、戦略選択に伴って想定されるリスク・機会、影響度及び発生確率、並びにリスクへの対策(ゼロリスク・低減・テイク)を議論しております。 ① 監督体制(ガバナンス機関又は個人)サステナビリティ関連のリスク及び機会の監督の責任は、取締役会が負っております。サステナビリティ関連のリスク及び機会は、重要な経営課題であると認識しており、中長期的な企業価値向上の観点から、職務権限規程に基づき、GMMを含むグループCSV方針を決議した上で、これらの課題への取り組みについて議論を行います。また、取締役会は、年次で、情報開示委員会の委員長である取締役常務執行役員CFOから、GMMを基に設定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標の情報共有を受けます。取締役会は、経営企画部からの各事業/機能の四半期報告に基づき、サステナビリティ関連業務の執行を四半期ごとに監督します。取締役会は、これらの審議や以下に記載する執行からの報告を通じてサステナビリティ管理の有効性を監督します。なお、重要なリスク及び機会の選定からサステナビリティ関連財務開示に至るまでのプロセスについては、「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示方針」及び「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示実務指針」を制定し社内体制を整備・運用しており、この社内体制は当社の経営監査部による内部監査の対象になっております。 ② 執行体制(経営者の役割)社長の諮問機関として、以下4つを設置しております。グループCSV委員会、グループリスク・コンプライアンス委員会、情報開示委員会で協議/決定された事項は、原則として事前にグループ経営戦略会議で議論された後、取締役会に報告されております。 (ア)グループ経営戦略会議社長の意思決定を補佐支援する諮問機関として、グループ経営に関する意思決定のうち、影響の大きい戦略及び投資に関し、社長を含む執行役員、社内監査役、プロフェッショナル・アドバイザー等で構成されるグループ経営戦略会議を設置し、原則として週次で開催しております。グループ経営戦略会議では、長期の方針や戦略を踏まえた、短中期の非財務目標やその実現に必要な投資計画を審議・決議します。また、事業会社や部門から目標の達成状況及びリスクについての報告を受け、事業会社・部門の監督を行います。 (イ)グループCSV委員会グループ横断的なCSVについて議論するためにグループCSV委員会を設置し、原則として年3回開催しております。グループCSV委員会規程の定めにより、本委員会は、社長の諮問機関であり、当社の会長・社長を委員長、主要グループ会社の社長と当社の常務執行役員以上を委員とします。必要に応じてマルチステークホルダーの観点から社外有識者の参加・助言を受け、GMMなどのサステナビリティに関する長期の方針や戦略を意見交換し、その結果を取締役会に付議・報告します。 (ウ)グループリスク・コンプライアンス委員会当社のリスク担当執行役員を委員長、当社の常務執行役員以上を常任委員とするグループリスク・コンプライアンス委員会を設置し、原則として年2回開催しております。グループリスクマネジメント規程により、リスクを「キリングループの経営目標達成や企業の継続性に影響を及ぼす不確実性(機会と脅威の両方を含む)」と定義したうえで、同委員会においてサステナビリティ課題に関するリスクを含めた、リスクマネジメント活動の全般を統括しており、リスクマネジメント方針を決定するとともに、グループ重要リスクを選定し、取締役会に報告します。 (エ)情報開示委員会取締役常務執行役員CFOを委員長、当社の関係役員・部門長を委員とする情報開示委員会を設置し、原則として四半期毎に開催しております。情報開示委員会規程により、有価証券報告書を含む適時開示情報を決定します。また、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、情報開示委員会で決定し、社長に報告します。なお、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、重要テーマ毎に原則として会議体を設置し、その中で議論しておりますが、グループリスク・コンプライアンス委員会が選定するグループ重要リスクも踏まえて最終化しており、その結果を踏まえて、情報開示委員会にて決定しております。 <ガバナンス体制図> ③ 取締役会に求められるスキル及びコンピテンシー当社が監督・執行体制を適切に機能させ、当社グループの持続的成長と企業価値向上を実現するには、ジェンダーや国際性等の多様性を確保しながら、取締役会・監査役会がそれぞれ全体として必要なスキルを有していることが求められます。この要請は、執行側についても同様です。このたび、当社はKV2027の先を見据えた新たな長期経営構想「Innovate2035!」を公表しました。これを契機として、当社は取締役会及び監査役会に求められるスキルの見直しを実施しました。まず、当社グループが掲げる「CSV経営」の理念に対する深い理解と共感は、当社の取締役及び監査役に全員に共通して求められる基本的かつ不可欠な要件であると整理しております。そのうえで、経営・事業トップの経験を通じた「企業経営」の総合的な能力を前提としつつ、「サステナビリティ」「グローバル」「財務/IR」「法務/リスク管理」の各分野に関する知見を、当社の経営推進及びコーポレートガバナンスの実効性確保に不可欠な基本スキルと位置付けております。さらに、「Innovate2035!」では、CSV経営を通じて持続的な成長を実現し、社会課題である「健康」への貢献を目指しております。当社グループは、『人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている』をビジョンに掲げております。イノベーションを創出するための源泉は、「R&D」「マーケティング」「人財・組織」「ICT・DX」「生産・品質保証」といった組織能力であり、取締役会及び監査役会において、実効性の高い意思決定と監督を行うために不可欠なスキルと考えております。「サステナビリティ」に関するスキルについては、当社の新任役員及び部門長向けに毎年実施しているコーポレートガバナンス研修の一部として、サステナビリティ(CSV経営)のインプットを実施しております。インプット後には、その内容に関する質疑も含め、重要テーマに関する役員間での意見交換も実施しております。 ④ スキル及びコンピテンシー定義当社の取締役・監査役・執行役員に求められるスキル及びコンピテンシーの定義は以下のとおりです。 スキル及びコンピテンシーの領域スキル及びコンピテンシーの定義充足の目安経営・ガバナンス企業経営企業価値の持続的向上を目的に、全社戦略の策定・実行、経営資源の最適配分、ステークホルダーとの信頼関係構築を統括する能力。上場企業等*1での取締役または執行役員としての経営経験、経営会議・取締役会での意思決定責任者としての経験、あるいはその他団体*2での同等の実績。サステナビリティ気候変動・自然資本・人権・サプライチェーン等の重要課題を特定し、事業戦略・資本配分・リスク管理・KPIに統合して中長期の企業価値向上に結び付ける能力。上場企業等でのサステナビリティ戦略の策定・推進、関連委員会での主導的役割、開示や外部保証の導入、投資家・ステークホルダーとの対話実績、あるいはその他団体での同等の実績。グローバルグローバル市場での成長機会を捉え、企業価値の拡大を図る国際経営力。2か国以上での事業経験、クロスボーダーM&Aの実行責任、現地法規・文化対応の実績、あるいはその他団体での同等の実績。財務/IR財務健全性と資本効率の最適化を通じて企業価値を高める戦略的財務マネジメント能力。上場企業等でのCEO/CFO経験や資金調達・M&A・IR活動の主導経験、あるいはその他団体での同等の実績。法務/リスク管理法令遵守と企業リスクの特定・評価・対応を通じて、企業の信頼性と持続性を確保する能力。上場企業等での法務・コンプライアンス部門統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。イノベーションの源泉R&D技術革新を通じた新たな価値創出と競争優位の確立を図り、企業の中長期的な成長と価値向上に貢献する研究開発戦略の構築・統括能力。上場企業等または研究機関での研究開発部門の統括経験、研究テーマの事業化実績、技術ロードマップの策定責任者としての経験。マーケティング顧客価値の創出とブランド価値の向上を通じて企業の競争優位性と企業価値を高める能力。上場企業等でのCMO経験、グローバルブランド戦略の策定・実行、広告・PR活動の統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。人財・組織人的資本の最大化を通じて組織の競争力を高める人財戦略の立案・実行力。上場企業等でのCEO/CHRO経験、サクセッションプランの策定・運用、DE&I推進責任者としての実績、あるいはその他団体での同等の実績。ICT・DXデジタル技術を活用して業務効率化や新たな価値創造を推進し、企業の競争力強化や顧客体験の向上に資する能力。上場企業等でのCDO経験やDX戦略の策定・実行、ITガバナンス・セキュリティ体制の構築経験、あるいはその他団体での同等の実績。生産・品質保証調達・製造・物流・販売までの一連の流れを統合的に管理し、安定供給と効率化を実現する能力。品質・安全性・供給安定性の確保を通じて顧客信頼と企業価値を維持・向上させる能力。製造業における生産部門責任者経験、SCM戦略の立案・実行責任者としての経験、在庫・物流・供給体制の改善実績。品質保証部門責任者経験、ISO等の認証取得・維持、重大品質問題の対応経験。あるいはその他団体での同等の実績。 *1:上場企業あるいはそれに類する企業*2:官公庁、弁護士事務所、監査法人、アカデミア、NPO等 ⑤ スキル及びコンピテンシーの充足状況等各役員のスキル及びコンピテンシーの充足状況等は以下のとおりです。(ア) 取締役 (注1)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証代表取締役会長CEO磯崎 功典◎◎〇◎〇 〇〇 代表取締役社長COO南方 健志◎〇〇〇 ◎ ◎ 〇取締役副社長坪井 純子〇〇 ◎ ◎◎ 取締役常務執行役員吉村 透留◎〇◎〇 〇 〇〇◎取締役常務執行役員秋枝 眞二郎〇◎〇◎〇 〇 ◎ 取締役柳 弘之● ● ●取締役塩野 紀子● ● ● 取締役片野坂 真哉● ● ● 取締役安藤 よし子 ● ● ● 取締役此本 臣吾● ● ● 取締役三上 直子 ● ● ●取締役藤縄 憲一 ● ● ● (注) 1 社内取締役については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎とし、社外取締役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(◎と●は最大3つ以内とする) (イ) 執行役員 (注2)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常務執行役員山形 光晴〇〇◎ ◎ ◎ 常務執行役員永嶋 一史〇〇〇 ◎ ◎常務執行役員濱 利仁〇◎〇 ◎ ◎ 常務執行役員藤原 大介 〇◎ ◎〇 常務執行役員米谷 良之 〇〇 ◎ ◎常務執行役員高岡 宏明 ◎〇◎ ◎ 常務執行役員堀口 英樹◎〇◎〇 ◎〇 常務執行役員井上 一弘◎◎ 〇 〇〇 常務執行役員三橋 英記◎〇◎〇〇 ◎〇〇 常務執行役員アラスター・シミントン◎〇◎〇 ◎〇 (注) 2 執行役員については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎としています。(◎は最大3つ以内とする) (ウ) 監査役 (注3)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常勤監査役石倉 徹 ● ●●常勤監査役小林 肇 ●●● 監査役鹿島 かおる ●● ● 監査役土地 陽子 ●●● 監査役ティム・レスター ●● ● (注) 3 監査役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(●は最大3つ以内とする) ⑥ 取締役・監査役・執行役員スキルセットの判断過程毎年行う取締役会実効性評価の中にスキル充足度も含めており、指名・報酬諮問委員会が評価結果を踏まえた候補者選定を行っております。実効性評価結果から必要と考えられるスキルを持つ新たな候補者を指名する必要がある場合、経歴、面談等により、スキルの評価を行います。その際、企業経営や一般的なビジネス管理の経験、ステークホルダーとの直接対話を行った経験を持っていることを重視します。再任候補の役員については、既に経験した年度での経験や議論内容、当社グループ事業に関する情報提供、トレーニング等を踏まえて、スキルを定期的に評価し見直します。 ⑦ 役員報酬への反映当社は、執行役員の報酬がCSV経営の実現と中長期的な企業価値向上に向けたインセンティブとして機能するよう設計しております。取締役の報酬はあらかじめ株主総会で決議された総額の範囲内で、職務権限規程に基づき取締役会の決議により決定されており、決議の際は指名・報酬諮問委員会でその妥当性を審議し、透明性及び客観性を高めて公正なプロセスで決定しております。社内役員の報酬は、固定報酬である「基本報酬」並びに業績連動報酬である短期インセンティブとしての「賞与」及び中長期インセンティブとしての「株式報酬」の3つで構成されております。「株式報酬」の決定においては、経営計画で定めるキリングループ連結の財務・非財務指標から、中長期の株主価値向上と社会的価値創出の両立を促す評価指標を選定しております。「株式報酬」については、信託型株式報酬制度を採用し、業績達成条件が付されていないリストリクテッド・シェア・ユニット(RSU)及びローリング方式の3年経営計画の目標達成度に連動するパフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)で構成され、PSUの業績評価指標は、経営計画に掲げる主要な経営指標であるROICとEPS成長率及び非財務指標としております。非財務指標は、「環境」「コミュニティ」「健康」「人的資本」の4つの項目について、項目ごとに定められた具体的な指標の達成度を定量的に判定し、これに各指標及び項目全体の定性面を加えて項目別評価を行ったうえで、それらの評価結果及び定性面の考慮を踏まえた総合評価で決定します。PSUの支給率は、目標達成時を100%として、0%~200%の範囲で変動します。 <役員の報酬構成> <信託型株式報酬のPSU業績連動係数の算定式> 代表取締役会長CEOの場合、基本報酬が27%、賞与が31%、株式報酬が42%であり、株式報酬のうちRSUが3割、PSUが7割、PSUのうち非財務評価の評価割合が2割であることから、それぞれの支給率を100%と仮定した場合、代表取締役会長CEOの役員報酬のうち非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約6%です。当年度に認識された役員報酬(固定報酬のみの社外取締役及び監査役の報酬を含む)のうち、非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約5%です。上記の通り、非財務評価は4つの項目の総合評価で決定することから、気候関連の評価項目に係る部分を区分して識別することができません。客観性及び透明性を担保する観点から、グループ経営戦略会議にて評価した内容をもとに、評価結果及び支給リストを指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会において決定します。非財務指標については、下表のとおりです。なお、社外取締役は客観的立場から当社及び当社グループ全体の経営に対して監督及び助言を行うという役割を担い、監査役は客観的立場から取締役及び執行役員の職務の執行を監査するという役割を担うことから、社外取締役及び監査役には、それぞれ基本報酬(固定報酬)のみを支給します。 項目指標環境・GHG削減率(Scope1+2(2019年比))・国内におけるリサイクルPET樹脂使用比率・水ストレスが高い製造拠点における用水使用原単位コミュニティ・事業を通じた社会への前向きな力創出の貢献度健康・グループのヘルスサイエンス商品を通じ与えた社会的インパクト、免疫市場規模拡大への貢献度(プラズマ乳酸菌)・グローバル品の主要国における上市状況・医とヘルスサイエンスの協働取組達成度人的資本・CSV実践スコア・従業員エンゲージメントスコア・LTIRスコア・プレゼンティーイズム・国内女性経営職比率(キリンホールディングス籍) ⑧ リスク及び機会に関連するトレードオフの考慮当社グループにおける取引に関する意思決定のうち、当社の決裁を要する場合には、「環境(気候変動・自然資本)」や「人権」を中心に、起案会社/部門が、重要テーマが影響を及ぼすリスクについて、影響度と発生確率、リスク及び機会への対策(ゼロリスク・低減・テイク)を検討しております。その検討結果は、当社の関係部門のコンサルテーションを受けた上で、決裁が申請されております。 (3) リスク管理① サステナビリティにかかるリスク管理サステナビリティに関する重要なリスク(機会)は、グループ重要リスクの管理プロセスの中でモニタリングされております。重要テーマのリスク管理については、重要テーマごとのリスク管理のセクションに記載しております。グループ重要リスクは、グループ全体の目標や戦略・事業遂行に関するリスクだけでなく、それぞれの事業固有のリスクの両面からリスクを集約して作成しております。各リスクについては、定量・定性の両面からグループに与える影響度を評価すると共に、発生確率を考慮し、影響度と発生確率の両軸でリスクの重要度を設定します。さらに重要リスクはリスクマップ上で一元化して管理を行っております。グループリスク・コンプライアンス委員会では、作成したグループ重要リスクについて議論し、それぞれのリスクへの対応、許容度などについて議論を行います。またこれらのグループ重要リスクは取締役会で審議され、状況変化の確認や対策の見直しを行っております。当社およびグループ会社はリスクに応じた対策を立案・実行し、相互に連携することでリスクマネジメントを推進・運用しています。また、事業と機能の両軸で実施するモニタリングを通じて、戦略リスクを管理・統制するとともに、クライシスに転ずるリスクの顕在化の未然防止や発生時にはその影響を最小限に留めるなど、リスクマネジメント体制を整備し、リスクの低減や適切な管理に努めております。なお、過去の報告期間と比較して、当社グループのサステナビリティに関する重要なリスク(機会)の管理プロセスに変更は生じておりません。 (ア)サステナビリティに関する重要なリスク(機会)の選定GRI並びにIS026000等を参照して策定したGMMで抽出した経営諸課題を土台(ロングリスト)として、SASBの開示トピックを加味し、重要テーマに集約しております。重要テーマに関するリスク(及び機会)は、毎年、重要テーマ所管部門と事前に協議したうえで、情報開示委員会で見直し要否を確認しており、見直しが必要と判断された場合には、重要テーマ毎に設定している会議体にて、具体的な見直しを実施しております。また、そのリスク(及び機会)は、リスク(及び機会)が顕在化したときに発生する財務上の影響度(50億円未満、50~100億円、100億円以上)、発生可能性(10年に1回程度、10~30年に1回程度、30年以上に1回程度)の二軸でその重要性を評価しております。具体的には、財務上の影響度が大きい(100億円以上)場合には発生確率を問わず重要性が高いと評価するとともに、財務上の影響度が中程度(50~100億円)の場合には発生可能性が高い(10年に1回程度)もののみを重要性が高いと評価し、開示すべきリスク・機会に選定しております。 (イ)グループ重要リスクの管理プロセスへの組み込み当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の選定結果は、グループ重要リスクを選定する際に留意すべき方針・環境変化・事業等の確認の一部として、経営企画部にインプットしております。その後、経営企画部は、幅広いソースから当社グループの事業・戦略に影響を与えうる外部的リスク(地政学、法制度、気候変動、自然災害、技術革新など)に関する情報収集、シナリオ分析(環境テーマについては、シナリオ分析を実施しております)を含む各種分析を行ったうえで、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会を含めたグループ重要リスクを選定し、その結果はグループリスク・コンプライアンス委員会での協議を経て、取締役会で決定されております。なお、当社においては、サステナビリティに関する課題を各種リスクの検討要素、リスクドライバーと捉え、統合リスク管理の枠内で管理をすることとし、他の種類のリスクに比してサステナビリティ関連のリスクを優先順位付けはしておりませんが、当社はCSVを経営の根幹に捉え、社会との価値共創を第一にした経営を行っており、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は常に経営戦略やリスク管理の中で考慮されております。 (ウ)当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の決定・報告グループ重要リスクの選定結果も踏まえて最終化した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は、情報開示委員会で決定され、社長に報告されております。 ② 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクに関する従業員教育とリスク顕在化時の対応当社グループでは、「法令、社内外の諸規則・ルールの遵守はもちろんのこと、社会からの要請に応え、法的責任と社会が求める倫理的な責任を果たすこと。それにより、ステークホルダーからの期待に応え、キリングループに対する信頼・企業価値を維持向上させること」を目的に、サステナビリティに関する重要なリスクの一つとして認識している個人情報の漏洩により、お客様の信頼失墜や損害賠償が発生するリスクへの対応の必要性などを含むコンプライアンス研修及び情報セキュリティ研修を毎年、国内の契約社員・派遣社員も含むすべての役員・従業員を対象に実施しております。また、そうした従業員教育を実施したにもかかわらず、リスクが顕在化した場合には、「グループクライシス管理マニュアル」に基づき対応しております。 (4) 戦略① ビジネスモデル当社グループは、祖業のビール事業を通じ、1世紀以上にわたって磨き続けてきた「発酵・バイオテクノロジー」を起点に食・医・ヘルスサイエンスの3領域で事業を展開しております。 (ア)食領域(酒類・飲料)祖業であるビール事業を中心に、現在も基盤となる事業領域です。1990年代以降にはアジア・オセアニアを中心にグローバル展開を加速させ、高い付加価値を有するブランドを数多く製造・販売しております。 (イ)医領域ビール製造で培った微生物・細胞の研究から発展した技術にバイオテクノロジーを掛け合わせ、1980年代に医薬品の研究開発を開始しました。今ではグループの主要事業にまで発展し、バイオ医薬品を中心としてグローバルに事業を展開しております。 (ウ)ヘルスサイエンス領域食領域における自然由来の原料や、発酵・培養の研究を進める中で、プラズマ乳酸菌をはじめとした身体に有用な物質を数多く発見してきました。これらの資産を活用し、今後のグループの成長の柱として育成していく事業領域です。 上記の当社グループが行う事業及びビジネスモデルを踏まえ、当社グループに関連する産業として、酒類産業、清涼飲料産業、加工食品産業、バイオテクノロジー・医薬品産業を特定しております。 ② 計画期間当社グループは、2026年を開始年とする10年間のグループ長期経営構想「Innovate2035!」における「2035年Vision」を実現することが当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上につながるとの認識のもと、計画を策定し実行しております。「2035年Vision」として明確化している「人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている」を実現するため、当社グループは、社会とともに持続的に存続・発展していくうえで今後10年間の重要課題をGMMに整理しております。GMMで特定した長期的な重要課題を見据えるとともに、直近年度の実績を踏まえて、今後3年間の中期的な計画値を決定し、更に単年度計画に落とし込んでおります。3年間の計画値は、毎年度の実績を反映させ、毎年ローリングしております。そのため、当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しております。 ③ バリューチェーン当社グループにおける食、医、ヘルスサイエンスの3領域の代表的なバリューチェーンは以下のとおりです。当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会がバリューチェーンのどの部分に集中しているか、またビジネスモデル・バリューチェーンに現在及び将来どのような影響を与えるかについては、重要テーマ別の戦略における、当社グループ※の見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の表の中で記載しております。なお、バリューチェーンのうち当社グループ※への影響、リスク及び機会の集中状況は同表の「リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響」「発生可能性」「金額的重要性」「リスク及び機会の影響が及ぶセグメント」に記載していることから、同表におけるバリューチェーンの欄には当社グループ※を除いた、当社グループ※のステークホルダーを記載しております。 ※:アンメットメディカルニーズテーマにおいては「キリングループ」と表記しております。 <食領域><医領域><ヘルスサイエンス領域>④ トレードオフ事例当年度に実施した買収案件においては、ESGデューデリジェンスを実施し、環境及び人権を必須としたサステナビリティ関連リスクへの影響を考慮した上で、意思決定しております。 (5) 重要テーマ別① アルコールの負の影響当社グループは、連結売上収益及び連結事業利益の約50%を酒類事業が占めております。中期的に、事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化された場合、当社グループの酒類事業展開国において酒類販売の減少や規制対応費用の増加などが発生する可能性があります。 (ア)ガバナンス当社グループでは、アルコールの負の影響への対応を促進するため、毎年、CSV戦略担当役員も参加するグループCSV委員会又は当社取締役会にてアルコール関連問題をアジェンダの一つに設定しグループとしての取り組みを報告又は議論し、グループ全体戦略へ反映させます。グループCSV委員会で報告・議論された場合は、当社の取締役会に報告されております。当期は取締役会で議論されました。また、アルコールの負の影響への理解を深め経営に反映するため、CEOをはじめとする当社グループの酒類事業に関わる役員がアルコール依存症の専門治療を行っている独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センターを訪問し、アルコール関連問題の最新の研究と課題について講義を受けております。直近では2023年に訪問しました。 (イ)リスク管理情報開示委員会において、リスク及び機会の見直しが必要と判断された場合には、グループCSV委員会又は当社取締役会において、アルコールの負の影響への社内外の環境変化を踏まえたリスクの見直しを議論します。また、グループCSV委員会又は当社取締役会では、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクへの対応戦略について、その進捗状況を確認します。当期の取締役会では、アルコール関連問題に対する外部動向について取り上げられ、適正飲酒啓発活動の重要性が改めて認識されました。 (ウ)戦略当社グループは、社会とともに持続的に存続・発展していくための重点課題として「健康」「コミュニティ」「環境」を設定しておりますが、その前提として「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を果たすことをCSVパーパスとしております。事業を通じて、潜在的にアルコールの負の影響を受ける可能性のあるステークホルダー、及びステークホルダーから受ける事業への影響について把握に努めます。負の影響の予防・低減に取り組み、酒類事業を営むキリングループとしての責任を果たし、アルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを着実に進展させます。なお、当年度においては、前年度末時点で想定していた計画通りに取り組みを推進しております。 本テーマにおいて選定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は以下のとおりです。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流リスク1)事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク お客様ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・酒類販売に対する規制の強化・販売量の減少財務的影響・酒類販売の減少(規制の導入国及び強化度合いに応じて、財務的影響が異なる)・規制対応費用の増加(規制の導入国及び強化度合いに応じて、財務的影響が異なる)高中酒類中期 <リスク/機会への対応戦略>1)「事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク」への対応戦略当社グループでは、CSVパーパスに掲げた「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を果たし、アルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを進展させるため、「酒類事業を営むキリングループとしての責任に関する方針」を定めております。当社グループ全体でアルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを進めるとともに、節度ある飲酒文化の醸成と、こころ豊かな社会の実現に貢献していきます。酒類マーケティングに関しては「責任ある飲酒に関するグローバルマーケティング指針」を制定しております。これは、国や地域の基準に沿った社会規範を遵守し、適正飲酒を促進しながら、一貫して高い基準で事業を推進していくことを約束するものであり、当社グループが行う責任ある飲酒に向けたマーケティング活動に係る全従業員やパートナーを対象としております。また、当社グループの従業員には、酒類を扱う企業グループの従業員として知っておくべき適正飲酒に関する知識を習得するために、国内グループ従業員を対象に適正飲酒啓発研修を行っております。また、飲酒習慣スクリーニングテスト(AUDIT)を実施し、自身の飲酒習慣を振り返る機会を設けております。そのうえで、酒類事業の展開国・地域においては、お客様への適正飲酒啓発活動を実施し、自身のアルコール体質を確認しつつ、お酒の特性と効用、また誤用によるマイナス面を正しく理解していただき、適正な飲酒に向けたアドバイスなどを伝えております。当年度においては、具体的な適正飲酒啓発活動として、動画配信やワイナリーツアー内での適正飲酒啓発活動の実施、また大学や企業に訪問して適正飲酒セミナーも開催しております。また、グローバル酒類メーカーが加盟する「責任ある飲酒国際連盟(IARD)」に加盟し、適正飲酒の啓発、アルコールの有害摂取の低減に向けた取り組みを推進しております。国内ではキリンビールがビール酒造組合に加盟しており、ビール業界と連携した適正飲酒啓発に取り組んでおります。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は以下のとおりです。当年度においては、リスクは顕在化しておりませんが、中期的には、事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化された場合、当社グループの酒類事業展開国において酒類販売の減少や規制対応費用の増加などが発生する可能性があります。なお、リスクが顕在化した場合、どの程度の既存顧客に影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、定量的情報を記載しておりません。 リスク及び機会リスク及び機会への対応戦略対応戦略の財務的影響財務的影響(百万円)*1当年度短期(1年後)中期(3年後)長期(10年後)リスク1)事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク・事業展開国におけるお客様への適正飲酒の啓発PL影響・適正飲酒啓発に関連する費用377約380約380約380BS影響・該当なし----合計PL影響377約380約380約380BS影響----CF影響*2377約380約380約380 *1:当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しておりますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しております。*2:CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しております。 <短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み>投資や処分は予定しておらず、戦略を遂行するための資金調達は予定しておりません。なお、上記のリスクが、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要性がある修正を生じさせることはないと考えております。 (エ)戦略-レジリエンスアルコールの負の影響に関する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクが発生すると見込む時間軸から、同課題に関する当社グループのレジリエンスは中期の時間軸で評価を行っております。当社グループでは、事業展開国で、お客様へ適正飲酒を啓発し、業界の一員として市場の有害摂取の根絶に貢献しておりますが、それにもかかわらず、規制が更に強化された場合でも、これまでに培ってきた商品開発力や既存の物流・販売網を活かした、低/ノンアルコール商品の更なる需要取込みや新たな商品カテゴリーの創出が可能と考えております。以上のビジネスモデルへの影響度分析を実施した結果、CSV戦略担当役員は、中期的にアルコールの負の影響が当社グループの想定を超えて発生した場合でも、当社グループは当該不確実性の顕在化に対応する能力を有しており、酒類事業に関する当社グループの現在のビジネスモデルを変更する必要はないと評価しております。 (オ)指標及び目標酒類事業の展開国・地域によって対応策が異なることから、グループ共通ではなく、酒類事業会社毎に指標を設定しております。 リスク及び機会指標情報源単位最終目標 実績(最終目標年)中間目標リスク1)事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク(キリンビール)適正飲酒啓発プログラムの参加・閲覧数当社独自*1人2,000万人(2027年)注)2025年からの累計―1,422万人(メルシャン)適正飲酒啓発プログラムの参加数・閲覧数当社独自*2人8,550人(2027年)注)2025年からの累計―5,098人(Lion)Alcohol&Me(適正飲酒啓発)のエンゲージメント人数当社独自*3人対2026年比向上(2027年)―124,671人 *1:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)キリンビールが企画・実行している適正飲酒啓発施策(対面/オンライン)への参加・視聴者数(算定方法)適正飲酒啓発セミナー参加者数+適正飲酒啓発動画閲覧人数+適正飲酒啓発のSNS発信に対するエンゲージメント数 *2:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)メルシャンが企画・実行している適正飲酒啓発施策への参加者数(算定方法)シャトーメルシャンワイナリーにて適正飲酒啓発について説明を受けた人数+メルシャンのイベントにて適正飲酒啓発の説明を受けた人数 *3:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。本指標における目標値は、2025-2027年で毎年前期比向上となるよう進捗管理をしております。(定義)Lionが企画・実行している適正飲酒啓発プログラムであるAlcohol & Me(対面/オンライン)への参加・閲覧者数(算定方法)対面プログラムへの参加者数+オンラインプログラムを閲覧したユーザー数 <パフォーマンスの傾向又は変化についての分析>アルコールの負の影響の低減に向けた目標達成に向けて、各酒類事業会社における取り組みが順調に実施されております。 ② 健康長寿社会当社グループは、日本をはじめとした事業展開国及びその他地域における少子高齢化の進展や健康ニーズの高まりを当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連の機会であると捉えております。祖業である酒類事業で培った発酵・バイオテクノロジー、長年にわたる免疫研究やグループに飲料事業及び医薬事業を保有することの強みを生かし、市場を拡大・創造します。 (ア)ガバナンス当社グループでは、健康課題への対応を促進するため、ヘルスサイエンス経営戦略会議を月に2回以上開催しております。ヘルスサイエンス戦略担当役員主催の下、当社の関係役員・部門長・グループ事業会社社長・副社長又は経営企画部長が参加しております。ヘルスサイエンス経営戦略会議で議論された内容は、必要に応じてグループ経営戦略会議又は取締役会に報告されるとともに、グループ経営戦略会議に報告されたものは当該会議の審議を経たうえで、改めて必要に応じて取締役会に報告され、グループ全体戦略に反映されます。同時に、取締役会では、当社グループのヘルスサイエンス事業計画の進捗について監督を行います。 (イ)リスク管理情報開示委員会において、リスク及び機会の見直しが必要と判断された場合には、ヘルスサイエンス経営戦略会議において、社内外の環境変化を踏まえたリスク及び機会の見直しを議論しております。当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略については、グループ経営戦略会議又はヘルスサイエンス経営戦略会議において、その進捗状況を四半期ごとに確認しております。取締役会ではグループ経営戦略会議又はヘルスサイエンス経営戦略会議より挙げられた重要リスクの審議や報告を通じ、リスクマネジメントの有効性を監督しております。 (ウ)戦略当社グループは、CSVパーパスの一つに「健康」を掲げ、「健康な人を増やし、疾病に至る人を減らし、治療に関わる人に貢献する」ことを目指しております。昨今の社会情勢の影響を受け、社会の健康に関する関心は高まっている一方で、個々人のライフステージや特性などで抱えている課題の内容は異なります。当社グループでは、リサーチマーケティングによるお客様のニーズ探索を起点にコンセプトを設計し、グループ内外の素材・技術を組み合わせ、幅広い商品を展開して、この課題の解決に貢献します。以上のビジネスモデルへの影響度分析を実施した結果、基礎研究による高付加価値素材を探索、機能開発し、潜在的なお客様の健康ニーズを開拓し、新たなビジネスモデルを構築することの重要性を認識し、取り進めております。飲料事業のキリンビバレッジはヘルスサイエンス領域をドライバーと位置付けた成長戦略を実行しております。2023年にはBlackmoresを買収、2024年には、ファンケルを連結子会社化し、協和発酵バイオの事業構造改革を進め、戦略をグローバルに推進するガバナンスと経営基盤を整えました。また、協和キリンとの人財交流や、協和キリンとの共同出資で2024年設立されたCowellnex社により、医領域の疾患理解や研究ノウハウ、アカデミアネットワーク等が既に活かされております。これらを通じて、当社グループは「土台の健康づくり」と「個別の健康課題」にフォーカスしたキリン独自のアプローチ方法で取り組みを進め、世界的に高まりを見せる健康課題を解決し、アジア・パシフィック最大級のヘルスサイエンスカンパニーを目指します。なお、当年度においては、前年度末時点で想定していた計画通りに取り組みを推進しております。 本テーマにおいて選定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は以下のとおりです。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流機会気候変動や将来不安などを要因とした栄養、運動、休息、免疫ケアから成る土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まり お客様ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・潜在的な健康ニーズの開拓・幅広い商品の展開財務的影響・免疫関連商品・サービスの売上増加と収益性の向上・基礎スキンケアや、肌の健康に関わるサプリメント、内外アプローチ商品・サービス(新規)販売の増加と収益性の向上・各社で展開するVDS(サプリメント)、健康に資する飲料・食品・高機能素材などの販売の増加と収益性の改善・新商品・サービス開発に対する投資の増加高大ヘルスサイエンス飲料短期、中期及び長期 <リスク/機会への対応戦略>1) 海外免疫市場に参入するための顧客メリットの拡充を検討します。具体的には、高付加価値素材の探索や機能開発を検討することで、解決できる健康課題を拡大し、顧客のメリットに繋げます。また、免疫ケアの啓発活動も強化していきます。啓発活動を通して免疫ケアが体調管理に与えるメリットの認知を高め、弊社商品と潜在顧客とのタッチポイントを創出します。実際に、ベトナムへの販売エリア拡大で同国における免疫に対するリテラシーが向上したことで、プラズマ乳酸菌※製品の販売数量が増加しました。今後もベトナムにおけるプラズマ乳酸菌の認知拡大と健康意識向上へ向けて、政府の取り組みなどへ積極的に参画していく方針です。加えて、微生物発酵素材の世界大手企業と戦略的なパートナーシップを結び、海外市場におけるプラズマ乳酸菌のBtoBビジネスを加速させております。当社は、こうした海外市場への参入で海外消費者の健康課題の認知を得ながら、それに対する解決へ向けた商品やサービスの研究開発を続けていきます。プラズマ乳酸菌は毎年1か国以上の海外展開を予定しております。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 ※:プラズマ乳酸菌は、健康な人の免疫の維持をサポートする乳酸菌です。ヒトの免疫の司令塔pDCに働きかけることが論文で報告されております。キリン、小岩井乳業、協和発酵バイオが共同で研究を進め、国内外の大学・研究機関の協力のもと、多数の論文発表及び学会発表を行っております。当社グループでは、飲料、サプリメント、ヨーグルトなどさまざまなカテゴリーでプラズマ乳酸菌配合商品を展開しております。 2) 国内外での化粧品事業の成長に向けた取り組みを強化します。肌の健康は多くの消費者の関心が集まる健康課題であり、肌ケア用品をはじめとする化粧品事業を保有する当社グループはその解決に向けて取り組みます。当社グループは各社の知見を繋ぎ合わせ、消費者の多様な関心に即して機会を取得していきます。その一例として「がん患者のアピアランス(外見)ケア」の課題解決に取り組む当社グループの横断プロジェクトが2022年から開始されております。がんやその治療によって外見が変化しても、その人らしく社会生活が送れるための環境づくりを目的とし、医療従事者や患者さんに向けた情報提供に関する知見を持つ協和キリンのサポートを受けております。今後は、ファンケル、Blackmoresなど、企業間のシナジーを発揮して、美容と肌の健康に対する内外アプローチを実現する新製品の開発に注力します。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 3) 事業会社各社での、社会的インパクト拡大の取り組みを強化します。環境の目まぐるしい変化や昨今の社会情勢に伴い、より長く健康でいたいと考える人が増えております。当社グループは日常的な健康習慣としての「免疫ケア」、栄養、運動、休息が、土台の健康を作ると考えております。展開しているサプリメント、健康に関連する飲料や食品、高機能素材の社会的インパクト拡大の取り組みを強化します。例えば、免疫ケアの大切さを伝える官民連携プロジェクト「げんきな免疫プロジェクト」では様々な企業、団体、自治体にご賛同いただき、啓発に取り組んでおります。また、免疫について学ぶ授業も継続的に実施しており、保護者も含めた家庭内の意識向上にも取り組んできました。さらに協和キリンと共同出資で設立したCowellnex社により、研究開発、ベンチャー投資、事業開発といった分野で、医領域との連携を強化し、健康を取り巻く社会課題の解決につながるイノベーションの創出にも取り組んでおります。ヘルスサイエンス製品のさらなる機能拡大を目指し、製品の出荷や啓発活動を通してお客様との接点を増やし、顧客のニーズを理解する機会を増やします。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は以下のとおりです。免疫ケア、栄養、運動、休息からなる土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まりは、長年の免疫研究やスキンケア領域の強みを持つ当社グループにとって財務的影響が大きな機会であり、中長期に及ぶ関連商品・サービスの売上増加と収益性向上の影響が見込まれます。また、気候変動や都市化・近代化に起因するストレス増等の健康課題を解決する機会は各社で展開するサプリメントや高機能性食品の販売増加と収益性の改善につながるとともに、新商品・サービスの開発費用の増加が短期、中期及び長期で発生することが見込まれます。当年度においては、ヘルスサイエンス事業の売上が前年度と比較して76,111百万円増加しました(ファンケルの完全子会社化に伴う売上増加を含む)。その要因の一つには、機会の顕在化もあると考えておりますが、機会が顕在化したことによる影響を区分して識別することができないため、定量的情報を記載しておりません。中長期の機会が顕在化した場合、どの程度の既存顧客に影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、定量的情報を記載しておりません。 リスク及び機会リスク及び機会への対応戦略対応戦略の財務的影響財務的影響(百万円)*1当年度短期(1年後)中期(3年後)長期(10年後)機会気候変動や将来不安などを要因とした栄養、運動、休息、免疫ケアから成る土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まり・海外免疫市場に参入するための顧客メリットの拡充検討・国内外での化粧品事業の成長に向けた取り組み強化(ファンケルとBlackmoresのシナジー発揮含む)、美容と肌の健康に対する内外アプローチの新価値創造・事業会社各社での、社会的インパクト拡大の取り組みを強化PL影響・研究開発の推進による費用・プラズマ乳酸菌のマーケティング費用7,000約8,000約8,000中期の水準からの増額を想定BS影響・該当なし----合計PL影響7,000約8,000約8,000上記のPL影響の合計額BS影響----CF影響*27,000約8,000約8,000上記のPL影響の合計額 *1:当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しておりますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しております。*2:CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しております。 <短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み>新商品・サービス開発のための投資を検討しており、そのための投資計画を策定中です。自己資金で対応可能なため、戦略を遂行するための資金調達は予定しておりません。なお、上記の機会が、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要性がある修正を生じさせることはないと考えております。 (エ)指標及び目標 リスク及び機会指標情報源単位最終目標 実績(最終目標年)中間目標機会気候変動や将来不安などを要因とした栄養、運動、休息、免疫ケアから成る土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まりキリングループにおけるヘルスサイエンス商品を通じ、与えた社会的インパクト:(商品の出荷個数から出した年間摂取人数)+(啓発活動でアプローチした人数)当社独自*1人1億3,500万人(2027年)―127,781,023人免疫市場規模拡大への貢献度:上記のうち、プラズマ乳酸菌にかかわるもの当社独自*2人305万人(2027年)―3,492,902人 *1:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)(商品の出荷個数から出した年間摂取人数)+(啓発活動でアプローチした人数)事業会社の啓発活動は、各社の製品やビジネスモデル、対象顧客に沿ってその活動の対象を選択するため、各社でその定義は異なります。(算定方法)年間摂取人数は年間販売量÷年間推奨摂取量で算出。主な事業会社の算定方法は以下のとおり。小岩井乳業:(牛乳、加工乳、発酵乳、家庭用チーズの年間摂取人数)+(セミナー・勉強会参加者数)協和発酵バイオ:(健食用シチコリンの年間摂取人数)+(展示会などの来訪者数) *2:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)(プラズマ乳酸菌にかかわる商品の出荷個数から出した年間摂取人数)+(プラズマ乳酸菌にかかわる商品の啓発活動でアプローチした人数)(算定方法)同上 <パフォーマンスの傾向又は変化についての分析>上記機会の創出に向けて、いずれも計画通り進捗しております。 ③ アンメットメディカルニーズ健康をサステナビリティを巡る課題として位置付けているキリングループにおいて、医薬事業を担う協和キリンは患者さんを中心においた医療ニーズを重視しております。特にアンメットメディカルニーズの高い疾患(希少疾患を含む)と向き合う人々にLife-changingな価値を提供し健康課題解決に貢献することが、キリングループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連の機会であると、キリングループは捉えております。 (ア)ガバナンス協和キリンは、マテリアリティを“ビジョン実現のための重要経営課題”と位置づけております。マテリアリティ(重要経営課題)については、SASB(Sustainability Accounting Standards Board)、Access to Medicine Index、PSCI等を参照し、社会の持続性へのインパクトと協和キリングループの事業へのインパクトの観点から特定しております。マテリアリティは、2021-2025年中期経営計画及び連動する年度経営計画に組み込まれて推進されてきました。2026年以降は、“Vision 2030 and Beyond:中長期構想”と整合させ、年度経営計画に組み込んで推進していきます。また、計画の進捗は四半期ごとにモニタリングされ、グローバル経営戦略会議及び取締役会に報告されております。なお、中長期的な経営課題の解決を推進するために、2024年からの業績指標には年度経営計画で定めた非財務目標(マテリアリティに関連する目標を含む)の達成度を加えることとしております。マテリアリティの見直しは、社内外の環境変化を踏まえ、毎年実施し、グローバル経営戦略会議で承認後、取締役会で決定されております。協和キリンでの議論を経た後、キリンホールディングスのグループ経営戦略会議に四半期ごとに報告され、フラットな議論を交わしております。また、協和キリンを含むグループ全体の内容として取りまとめたものがキリンホールディングスの取締役会に報告されております。キリンホールディングスの取締役会では、課題への対応方針及び実行計画について監督を行います。 (イ)リスク管理リスクマネジメント(RM)体制と重要リスク特定のプロセス協和キリングループにおけるリスクとは、経営目標及び戦略目標の達成に影響を与える不確実性を指し、事業活動の遂行において企業価値の毀損につながる脅威(ネガティブな影響)に加え、適切に対応することで企業価値の創出や成長につながる機会(ポジティブな影響)の双方を含むものと定義しております。協和キリングループは、Enterprise Risk Management(ERM)の枠組みのもと、リスクを単なる回避対象としてではなく、機会の最大化及び企業価値の創出・保全につなげるべき経営上の重要事項として位置づけております。協和キリングループは、日本を含むJAPAC、北米、EMEAを中心とした地域(リージョン)軸、地域を跨いだ機能(ファンクション)軸と製品(フランチャイズ)軸を組み合わせたグローバルマネジメント体制「One Kyowa Kirin」で事業活動を推進しております。3つの地域にそれぞれリージョナルリスクマネジメント委員会を設置し、各地域の重要リスクを議論しております。また、CxOが中心として参加するグローバルな位置づけのグループリスクマネジメント委員会を年2回開催し、グループ全体のリスクマネジメントに関する戦略や活動方針を審議していきます。重要リスク特定のプロセスについては、四半期に1回、業務執行部門が実務担当者会議において社内外の環境変化を踏まえてリスクを洗い出し、経営に与える影響度と発生頻度(発生する可能性)を分析します。グループリスクマネジメント委員会事務局は社内外の環境変化やリスクトレンドについて業務執行部門と対話しながら分析結果を調整した後、リスクをカテゴリー毎に整理し、重要リスクを特定します。グループリスクマネジメント委員会では重要リスクの特定が適切かを確認するとともに、その低減策について全社的な観点で議論しております。重要リスクの低減に向けた進捗確認は、アクションプランのモニタリングと合わせて行い、グローバル経営戦略会議にて進捗確認と環境変化を踏まえたリスクの重要度の変化をモニタリングしていきます。グループリスクマネジメント委員会では、その評価結果を基にリスクマップを策定しており、これらの委員会で議論された重要リスクの低減策やモニタリングの結果は取締役会に報告されております。 キリングループでは、キリンホールディングスの経営企画部が協和キリンにおいて特定された重要リスクを集約し、キリングループ全体に共通するリスクも含めた精査を行います。同部がキリングループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会を含めたグループ重要リスクを選定し、その結果はグループリスク・コンプライアンス委員会での協議を経て、キリンホールディングスの取締役会で決定されております。 (ウ)戦略協和キリングループは、マテリアリティを“ビジョン実現のための重要経営課題”と位置づけております。特定した協和キリングループのマテリアリティは「価値創造トピック」と「価値向上トピック」とに分類され、Vision 2030実現のための戦略の幹「アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供」「患者さんを中心においた医療ニーズへの対応」「社会からの信頼獲得」「Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化」とも対応しております。その上で、マテリアリティについて目標を定め、戦略的に取り組んでいくことがビジョンの実現、ひいては、協和キリングループと社会のサステナビリティの両立につながると考えております。また、協和キリングループのマテリアリティは、協和キリングループが所属するキリングループのマテリアリティとも関連性があり、特にキリングループの事業へのインパクトが高いマテリアリティである「Life-changingな医薬品の創出と提供」及び「医薬品の品質保証と安定供給」は、それぞれ、協和キリングループの「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」及び「製品の品質保証と安定供給」と紐づけられております。 キリングループでは上記を踏まえ、本テーマにおいて以下のとおり「Life-changingな医薬品の創出と提供」「医薬品の品質保証と安定供給」をキリングループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会として選定しております。 なお、協和キリングループにおいては、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会とのトレードオフを考慮し、取り組みを進めております。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流機会1)Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上 病気と向き合う人々病気と向き合う人々への影響・アンメットメディカルニーズの高い病気と向き合う人々のQOLの向上と笑顔*1協和キリングループへの財務的影響・売上及び利益の増大*1・さらにLife-changingな価値を生み出していくため資本の増大*1高大医薬短期中期長期リスク2)重要な品目について、製品や治験薬の必要量を安定して供給できず、出荷制限や欠品が発生するリスク 病気と向き合う人々 病気と向き合う人々への影響・十分な薬を届けられなくなる*1協和キリングループへの財務的影響・売上及び利益の減少*1・さらにLife-changingな価値を生み出していくため資本の低下*1中大医薬短期中期 *1:協和キリングループは、社会的価値(病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値を提供し、社会課題を解決すること)と、経済的価値(協和キリングループがさらにLife-changingな価値を生み出していくために人的資本と知的資本に投じる原資となりうる利益)という2つの価値創造の両立を実現していきます。 <リスク/機会への対応戦略>1)「Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上」への対応戦略2021年より、Vision 2030の実現に向けて活動を推進してきましたが、世界中での医療費抑制圧力の強まり、新薬開発難度の高まりといった製薬業界にとって厳しい大きな環境変化がある中、Vision 2030の実現をより確かにするための戦略として打ち出したのが“Story for Vision 2030”です。これは、協和キリングループがVision 2030に掲げているLife-changingな価値を継続して創出・提供するための戦略です。自社で注力する疾患領域とモダリティ※1をより明確に設定しました。これに加え、オープンイノベーションやパートナー連携、ベンチャーキャピタル/コーポレートベンチャーキャピタルファンド活動などの強化も推し進めます。これらの活動により生み出される“Life-changingな価値”の最大化、という観点では、ビジネスモデルを適切に選択する必要があります。自社で注力する疾患領域のアセットでは協和キリングループが開発から販売までをグローバルで行い、生み出された価値を患者さんに届けつつ、患者さんの声を研究開発に反映することでその領域での自分たちの強みを増幅していくことも重要となります。戦略的パートナリングアセットでは、価値最大化に社外の力を活用します。適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化が実現できると期待しております。このように、適切なビジネスモデルを選択することで、協和キリングループは、創出した価値を一日でも早く多くの病気と向き合う人々に届けていくことに注力しております。 ※1:モダリティ:構想した治療コンセプトを実現するための創薬技術(方法・手段)の分類 〔自社で注力する疾患領域のアセット〕協和キリングループは、下記に定めた3つの疾患領域を自社で注力する疾患領域として価値の創出と提供に取組んでおります。各疾患領域では、上市国・地域の拡大、疾患啓発活動や患者支援プログラムの実施などを通し市場浸透に継続して取組んでいきます。 骨・ミネラルCrysvita(日本製品名:クリースビータ)では、在宅自己注射をより簡便で安全に行うことができる剤型として、患者さん及び医療関係者から期待されていた皮下注シリンジの日本・欧州での販売を開始しました。イタリアではCrysvitaが腫瘍性骨軟化症に対して保険償還の対象となりました。KK8123※2、KK8398※2の開発も着実に進行中です。 血液がん・難治性血液疾患Ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は、NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)に対する1日1回経口投与可能なメニン阻害薬として世界で初めて米国で承認されました。今後もKura Oncology社との連携を推進し、急性白血病に対する新たな治療選択肢(併用療法や早期の治療ライン)の提供を目指していきます。Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)は、機械学習・AI技術を活用し、患者さんの治療アクセス向上を推進しております。加えて自社初の抗体薬物複合体(ADC)であるKK2845等※2の開発も着実に進めていきます。 希少疾患(造血幹細胞遺伝子治療)OTL-200(欧州製品名:Libmeldy、米国製品名:Lenmeldy)は、米国・欧州における異染性白質ジストロフィーを対象とした新生児スクリーニングの拡大を患者団体等のコミュニティーと共同し推進しております。この活動の結果、スペインでは保険償還の対象となりました。米国保健福祉省長官から米国連邦政府として新生児スクリーニングの対象とすることが推奨されたため、今後各州に展開されるように活動を続けます。日本では早期発症型異染性白質ジストロフィーに対して希少疾病用再生医療等製品指定を取得、サウジアラビアにおいても希少疾病用医薬品指定と優先審査指定を受けました。さらにOTL-203※2及びOTL-201※2についても着実に開発を進めていきます。 〔戦略的パートナリングアセット〕協和キリングループは、適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化の実現を目指しております。 低分子であるKHK4951※2(一般名:tivozanib)、協和キリン独自のバイスペシフィック抗体技術REGULGENTを搭載したKK2260※2及びKK2269※2、並びにPOTELLIGENT抗体であるKK4277※2、本態性高血圧症を対象疾患として2025年第Ⅰ相試験を開始したKK3910※2については、今後パートナーとの連携も含め、価値の最大化を図っていきます。なお、Amgen社と連携し、複数の臨床試験を継続して推進してきましたKHK4083※2(一般名:ロカチンリマブ)は、2026年1月30日にAmgen社の戦略的ポートフォリオ見直しを背景として、同社との開発・商業化に関する提携契約を終了し、協和キリンは規制当局対応及び将来の商業化を含む、ロカチンリマブのグローバルプログラムの全権利を再取得しました。その後、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評
主要な設備の状況 FY2026 / 約1,928字
2 【主要な設備の状況】当年度末における状況は、次のとおりであります。なお、IFRSに基づく帳簿価額にて記載しております。(1) セグメント別内訳2025年12月31日現在セグメントの名称帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地その他合計酒類119,446153,65848,42538,698360,2268,800[1,528]飲料39,66941,86914,25121,298117,0877,849[570]医薬60,20115,03516,52950,762142,5285,161[182]ヘルスサイエンス28,53413,14132,3764,17178,2215,643[1,353]その他13,6919,5176,3661,12130,6952,200[454]小計261,541233,220117,948116,049728,75829,653[4,087]消去又は全社4,702△1,965167,47610,2291,491[-]合計266,243231,255117,963123,525738,98731,144[4,087] (2) 提出会社の状況2025年12月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計本店他(東京都中野区他)ヘルスサイエンス全社その他の設備6,7142,336972(177)6,84116,8631,124[-] (3) 国内子会社の状況2025年12月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計麒麟麦酒㈱横浜工場他8工場(神奈川県横浜市鶴見区他)酒類製造設備37,75843,22123,842(2,669)12,130116,9501,468[113]キリンビバレッジ㈱首都圏統括本部(東京都千代田区)飲料その他の設備14-2,8226,4749,311202[60]キリンビバレッジ㈱湘南工場(神奈川県高座郡寒川町)飲料製造設備4,72510,1281,980(74)74017,573214[12]協和キリン㈱高崎工場(群馬県高崎市)医薬製造設備24,6128,751546(149)15,05448,964543[15]協和キリン㈱宇部工場(山口県宇部市)医薬製造設備4,6551,6502,883(106)1,72510,913196[19]協和キリン㈱本社(東京都千代田区)医薬管理設備等6,742808312(1)7678,6291,168[43]㈱ファンケルファンケルビル(神奈川県横浜市中区)ヘルスサイエンス統括業務施設1,15326,097(2)3107,562664[195]㈱ファンケルファンケル銀座スクエア(東京都中央区)ヘルスサイエンス営業拠点733-14,200(0)1514,948-[27]キリンバイオマテリアル㈱山口事業所(山口県防府市)その他治験原薬製造設備3,0289,146-97513,149106[26] (4) 在外子会社の状況2025年12月31日現在会社名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計LION PTY LTD(オーストラリア)酒類製造設備他35,19069,83221,336(8,356)9,891136,2492,394[376]Lion Global Craft Beverages Pty Ltd(オーストラリア)酒類製造設備他20,66125,0193,024(806)1,29149,9941,353[16]Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.(アメリカ)飲料製造設備他28,96423,3756,407(1,390)6,67965,4253,486[23] (注) 1 LION PTY LTD及びLion Global Craft Beverages Pty Ltdの数値は同社の連結決算数値、Coca-Cola Beverages Northeast,Inc.の数値は同社の決算数値であります。2 金額及び面積には使用権資産を含んでおります。消費税等は含んでおりません。3 帳簿価額「その他」は、「工具器具及び備品」、「建設仮勘定」であります。4 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。5 現在休止中の主要な設備はありません。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2026 / 約12,547字
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループは、グループ経営理念及び当社グループ共通の価値観・行動指針“KIRIN WAY”のもと、当社グループ長期経営構想「Innovate2035!」における「2035年Vision」を実現することが当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上につながるものと認識し、その実現を効果的、効率的に図ることができるガバナンス体制を構築します。当社グループは、グループ経営理念及び経営理念に基づく「2035年Vision」を実現するためには各ステークホルダーとの協働が不可欠であることを認識し、それぞれの立場を尊重します。当社グループは、株主・投資家に対し、透明性、公平性、継続性を基本に迅速な情報開示を行うとともに、株主・投資家との建設的な対話を積極的に行い、誠意をもって説明責任を果たします。<グループ経営理念>キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。<2035年Vision>人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている※CSV:Creating Shared Valueの略で、社会課題への取り組みによる「社会的価値の創造」と「経済的価値の創造」の両立により、企業価値向上を実現すること <KIRIN WAY>価値観(Values):先駆 Pioneer with Innovationお客様本位/患者さん本位 Consumer/Patient at Heart品質本位 Quality in Mind 行動指針(Principles):志を高く持つ Be AspirationalGo to “ゲンバ” Go to “Gemba”まず動き、失敗も学びに変える Act First, Learn Fast枠を超える Leap Beyond違いを力に変える Unite as One Team勝ちにこだわる Commit to Winning ② 企業統治の体制の概要当社の企業統治体制は、以下のとおりです。・当社は、酒類、飲料・ヘルスサイエンス、医薬の3領域を中核とした多様かつグローバルな事業展開を統括する体制として純粋持株会社制を採用しています。純粋持株会社である当社は、グループ全体戦略の策定と推進、各事業のモニタリング、グループ連携によるシナジー創出の推進、加えてサステナビリティを巡る課題への対応等の役割を担っています。・当社グループ各社は、生活者をはじめとしたステークホルダーにより近い場所で自律的かつスピーディな経営を行います。当社は、グループ各社の戦略ステージに合わせて適切な権限付与を行うとともに、グループ各社へ取締役を派遣することで各社の取締役または取締役会を通したガバナンスの向上を図っています。主要グループ会社については、当社の取締役、執行役員またはこれらに準ずる者が各社の取締役を兼務しています。・当社は、監査役会設置会社を採用し、ステークホルダーにとって透明性の高いガバナンス体制を維持、向上するため、複数の社外取締役を含む取締役会が、複数の社外監査役を含む監査役会と緊密に連携し、監査役の機能を有効に活用しながら重要案件の最終意思決定を行うとともに、経営に対する監督機能の強化を図っています。また、機動的に各事業・各機能戦略を実行し、執行責任を明確にするため、執行役員制度を導入しています。取締役会は、それぞれの分野に関する経験、実績、専門性等を踏まえ、執行役員への委任範囲を定めています。・また、グループ全体の内部統制システムの有効性を評価するための体制として経営監査部を設置し、当社及びグループ会社の内部監査を実施・統括しています。内部監査の状況や計画については取締役会で定期的に報告を行っています。 組織目的構成2025年度開催回数取締役会株主に対する受託者責任と説明責任を踏まえ、当社グループや株主共同の利益のため、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指す議長:社外取締役構成員:取締役12名・監査役5名(うち、社外取締役7名、社外監査役3名)15回(うち、1回は書面開催)監査役会株主に対する受託者責任を踏まえ、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上に向けて経営の健全性を確保し、株主共同の利益のために行動する構成員:監査役5名(うち、社外監査役3名)15回指名・報酬諮問委員会取締役会の諮問機関として客観的かつ公正な視点から、取締役、執行役員及び監査役の選解任方針、最高経営責任者(CEO)及び最高執行責任者(COO)の後継者の計画、報酬等について審議し答申する委員長:社外取締役構成員:取締役5名(うち、社外取締役3名)12回 1) 取締役会・取締役会は、当社グループ全体及び主要グループ会社の長期経営構想及び年度事業計画等の当社グループの重要な業務執行並びに法定事項について決定するとともに、取締役及び執行役員の職務執行を監督する責務、グループ全体の適切な内部統制システムを構築する責務等を担っています。・取締役会は、2035年Visionの実現のための知識、経験、能力、見識等を考慮し、多様性を確保しながら全体としてバランスよく、適正な人数で構成しています。また、透明性の高いガバナンス体制を構築して客観的な経営の監督の実効性を確保するため、現在選任されている取締役の過半数は独立社外取締役で構成されています。・社外取締役は、企業経営者としての豊富な経験に基づく実践的、客観的かつ専門的な視点から、有益な指摘・意見提起を行っています。なお、社社内取締役と併せて人財戦略部秘書室が適切にサポートを行っています。 2) 監査役・監査役会は、常勤監査役による当社グループ内における情報収集力及び社外監査役による独立性を活かしながら、各監査役による監査の実効性を確保するための体制を整備しています。・監査役会は、社外取締役への情報提供を強化するため、社外取締役との意見交換を行い、監査活動を通じて得られた情報の提供を行っています。・また、監査機能強化を図るため、監査役の業務を組織的かつ効果的にサポートするための体制として専任の従業員で構成する監査役室を設置しています。 3) 指名・報酬諮問委員会・取締役、執行役員及び監査役の指名及び報酬に関する委員会として、指名・報酬諮問委員会を設置しています。・取締役会の諮問機関として客観的かつ公正な視点から、取締役、執行役員及び監査役の選解任方針、各候補者案、報酬制度・水準、報酬額、最高経営責任者(CEO)及び最高執行責任者(COO)の後継者の計画等について審議し、取締役会へ答申を行います。また、取締役会の委任に基づき、賞与における個人業績評価等を行います。 4) 社長の諮問機関社長の諮問機関として、以下4つを設置しています。i) グループ経営戦略会議・当社は、社長の意思決定を補佐・支援する諮問機関として、グループ経営戦略会議を設置しています。グループ経営に関する意思決定のうち、影響の大きい戦略及び投資に関し、社長執行役員を含む執行役員、常勤監査役、プロフェッショナル・アドバイザー等で構成される同会議を機動的に開催することにより、意思決定の質の向上を図っています。ⅱ) グループCSV委員会・グループCSV方針・戦略および計画策定のための討議を行うとともに、CSV計画の実行状況のモニタリングを行っています。決定した内容は取締役会に報告し、グループ全体戦略へ反映させています。URL https://www.kirinholdings.com/jp/company/strategy/csv/promotion_impact/ⅲ) グループリスク・コンプライアンス委員会・リスクマネジメントを推進・統括しています。コンプライアンスもその一環として位置づけて確実な実行を図るとともに、クライシスが発生した場合には、国内外のグループ各社と情報を共有し対応を支援するなど、適切に対応するための体制を整備しています。同委員会は当社の社内取締役と執行役員で構成され、リスク管理統括執行役員が委員長を務めています。URL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/governance/risk_management/ⅳ) 情報開示委員会・株主・投資家への有益な情報提供の観点から、適時開示情報をはじめとする情報の重要性と開示の必要性を審議・決定することで、適時・公正・公平なディスクロージャーの推進による経営の透明性向上に取り組んでいます。同委員会は担当部門長および委員長である財務戦略執行役員から構成され、常勤監査役および経営監査部長がオブザーバーを務めています。 ③ 当該企業統治の体制を採用する理由当社はコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づき、会社法上の機関設計として監査役会設置会社を採用しており、取締役会は多様な知識、経験、能力、見識等を持ち合わせた取締役・監査役でバランスよく構成されています。取締役会及び監査役会は、社外取締役が過半数を占めており、透明性の高いガバナンス体制を実現しています。また、取締役会と監査役会が緊密に連携することで、実効性の高い監督機能の確保と、重要性の高い業務執行及び法定事項に対する質の高い意思決定を図ることができています。なお、当社では取締役、執行役員および監査役の指名と報酬について社外取締役が過半数を占める指名・報酬諮問委員会の審議を経ることで、客観性および透明性を確保しています。以上の理由で、現体制の採用により経営の透明性ならびに業務の適正性を確保することができており、有効な企業統治体制が機能しているものと判断しています。 ④ 企業統治に関するその他の事項1) 内部統制システムの整備の状況当社は、取締役会にて、グループ業務の適正を確保するための体制として、内部統制システムに関する基本方針を定め、グループのコンプライアンス、リスクマネジメント、財務報告の適正性確保等について適切な体制の整備と運用に努めています。また、毎年内部統制の整備・運用状況の点検を行い、内部統制の運用実施部署における活動が自律的に実施され、有効に機能していることを確認するとともに、その内容を取締役会で確認しています。具体的には以下をご参照下さい。(参考)内部統制システムに関する基本方針URL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/files/pdf/policy_internalcontrolsystem.pdf 2) リスク管理体制の整備の状況取締役は、キリングループにおけるリスクマネジメントの基本方針を決定するとともに、これを実効化する組織及び規程を整備し、各組織の活動に組み込むことにより推進します。併せて、リスクマネジメントに関する教育を実施するとともに、リスクの開示及びクライシス発生時の対応に関する手順を明確化しこれを周知します。これらの体制の構築・運用状況については、経営監査部が内部監査を実施します。 3) 取締役の定数当社の取締役は12名以内とする旨定款に定めています。 4) 取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、またその決議は累積投票によらない旨定款に定めています。 5) 取締役及び監査役の責任免除当社は、取締役及び監査役が期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を、法令の限度において免除することができる旨定款に定めています。 6) 責任限定契約の内容の概要当社は、各社外取締役及び各監査役との間で、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項に定める賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任限度額は、同法第425条第1項に定める最低責任限度額です。 7) 補償契約の内容の概要当社は、各取締役及び各監査役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。ただし、被補償者の職務の執行の適正性が損なわれないための措置として、補償実行が客観的に不適切であることが明らかであると当社が判断した場合等の一定の免責事由を定めるなどしています。 8) 役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、当社及び当社の子会社の取締役、監査役、執行役員等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、保険料については当社及び当社の子会社が全額負担をしています。当該保険契約は、被保険者が業務について行った行為に起因して損害賠償責任を負った場合における損害賠償金及び訴訟費用等を填補するものです。ただし、被保険者による犯罪行為又は詐欺行為等に起因する損害を除くなどの一定の免責事由を定めているほか、免責金額の定めも設けており、当該免責金額に至らない損害については填補の対象外としています。 9) 自己の株式の取得当社は、財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能にするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。 10) 中間配当当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年6月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨定款に定めています。 11) 株主総会の特別決議要件当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を可能にするため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。 ⑤ 当事業年度における取締役会及び指名・報酬諮問委員会の活動状況1) 開催頻度ⅰ) 取締役会当社は定例の取締役会を原則毎月1回開催しており、2025年度は15回(うち、1回は書面開催)の定例取締役会を開催いたしました。ⅱ) 指名・報酬諮問委員会当社は定例の指名・報酬諮問委員会を原則毎月1回開催しており、2025年度は12回の指名・報酬諮問委員会を開催いたしました。2) 主な検討内容ⅰ) 取締役会当事業年度は、取締役会において、以下の点について重点的な審議がなされました。審議テーマ取締役会での審議内容等戦略実行に関するモニタリング、及び次年度事業戦略の策定戦略実行度をより高めるため、事業戦略と機能別戦略の両軸で定期的にモニタリングすることで、戦略の実行状況を監督いたしました。また、市場や競合を含めた外部環境の変化を踏まえ、新しい長期経営構想であるInnovate2035!及び次年度事業計画の策定について、重畳的に審議いたしました。事業ポートフォリオ戦略に関する議論企業価値の最大化を実現するために最適な事業ポートフォリオ戦略について審議し、「Innovate2035!に基づく事業ポートフォリオの方向性を変えず、酒類、飲料・ヘルスサイエンス、医薬の3領域で事業を行っていく」ことを決議しました。指名・報酬諮問委員会の活動・審議内容指名・報酬諮問委員会における後継者育成計画の審議内容等への監督機能強化のため、指名・報酬諮問委員会からその活動・審議内容について定期的に報告を受け、監督しました。その他重要な業務執行M&A案件に関して慎重に審議し、決議いたしました。 ⅱ) 指名・報酬諮問委員会当事業年度は、指名・報酬諮問委員会において、以下の点について重点的な審議がなされました。審議テーマ指名・報酬諮問委員会での審議内容等指名関連2026年度役員選退任、及びCEOの後継者育成計画の他、次世代経営体制案及び経営陣の質維持のための持続的な仕組みづくりについて審議いたしました。また、年間の活動計画について5月に取締役会に答申すると共に、その後定期的に活動・審議内容について取締役会に答申いたしました。報酬関連役員報酬に関して、2025年度業績評価・金額確定、及び2026年度決定方針・設計、海外主要事業会社社長の報酬について審議し、2026年2月の取締役会に答申いたしました。 3) 取締役、監査役の出席状況役職 (注1)氏名取締役会出席状況 (注2)指名・報酬諮問委員会出席状況社外取締役(取締役会議長)柳 弘之全14回中14回(100%)―取締役会長磯崎 功典全14回中14回(100%)全12回中12回(100%)取締役社長南方 健志全14回中14回(100%)全12回中12回(100%)取締役副社長坪井 純子全14回中14回(100%)―取締役吉村 透留全14回中14回(100%)―取締役秋枝 眞二郎全14回中14回(100%)―社外取締役森 正勝全2回中2回(100%)(注3)―社外取締役ジョージ・オルコット全2回中2回(100%)(注3)―社外取締役(指名・報酬諮問委員長)塩野 紀子全14回中14回(100%)全12回中12回(100%)社外取締役ロッド・エディントン全14回中12回(86%)―社外取締役片野坂 真哉全14回中13回(93%)全12回中11回(92%)社外取締役安藤 よし子全14回中13回(93%)全12回中12回(100%)社外取締役此本 臣吾全12回中12回(100%)(注4) 社外取締役三上 直子全12回中12回(100%)(注4) 常勤監査役西谷 尚武全14回中14回(100%)―常勤監査役石倉 徹全14回中14回(100%)―社外監査役鹿島 かおる全14回中14回(100%)―社外監査役藤縄 憲一全14回中14回(100%)―社外監査役土地 陽子全14回中14回(100%)― (注) 1 役職は当事業年度のものであり、本報告書提出時点のものとは異なります。2 書面開催での取締役会については回数から除きます。3 取締役の森正勝氏、ジョージ・オルコット氏は2025年3月28日開催の定時株主総会をもって任期満了により退任しておりますので、退任前の役職ならびに出席状況を記載しております。4 就任後に開催された取締役会への出席状況を記載しております。 4) 取締役会実効性評価について当社は、取締役会の果たすべき機能を「重要な意思決定」機能及び「監督」機能と定義しています。毎年、取締役会の運営や議論内容などに対する評価を実施し、その機能の担保に努めるとともに、次年度に強化すべき議論のポイントを明確化することにより、継続的な実効性の向上につなげています。・2025年度における実効性評価の取り組み2025年10~11月に全取締役・監査役を対象としたアンケート形式の調査に加え、取締役会議長や社外取締役会を対象にインタビューを行いました。分析・評価を行った結果、実効性に問題ないことが確認されました。評価結果及び現状の課題を踏まえた今後の改善方針については、2026年1月に開催した取締役会に報告し議論しています。なお、当社では評価の客観性・透明性をさらに高めるため、3年に1回程度、第三者であるアドバイザーの協力を得て実効性評価を実施しており、直近では2024年度に実施した結果から高い実効性を確認しております。評価の視点は以下のとおりです。1. 取締役会の構成及び運営2. 戦略の策定とその実行及びモニタリング3. リスクマネジメントの監督4. 事業買収・撤退等の意思決定の監督5. 役員報酬及び後継者育成計画等の監督6. 健全な企業倫理の周知徹底とその監督7. ステークホルダーに対する開示全般の監督8. 実効性向上に向けての強化ポイント・評価の結果アンケートならびにインタビューの結果を踏まえ、当社の取締役会は十分に機能し、経営上重要な事項の意思決定と業務執行の監督を適切に行うための実効性が確保されていると評価しました。・2025年度の強化ポイントに対する取り組みの状況2025年強化ポイント具体的な取り組み企業価値最大化に向けた「事業ポートフォリオ戦略」に関する議論・2025年度は3回にわたり事業ポートフォリオ戦略に関する議論を実施。各領域・事業の成長シナリオに関する議論・長期経営構想Innovate2035!に基づく各領域・主要事業会社の成長シナリオに関する議論を実施。AIの先進活用を通じて価値創造を加速するための「デジタルICT戦略」に関する議論・長期経営構想Innovate2035!の実現に向け、マーケティングにデジタルICTを組み合わせた「社会に新たな生活習慣を生み出す」ための方向性に関する議論を充実化。・現行のサイバーセキュリティ状況と今後の強化策に関する報告を実施。挑戦する人財・組織風土を生み出す「人財戦略」に関する議論・長期経営構想Innovate2035!の実現に向けたP&C戦略に関する議論を実施。実効性の高いグループガバナンスのあり方に関する議論・長期経営構想Innovate2035!の実現に向けたホールディングの機能発揮および事業領域別のマネジメント体制に関する議論を実施。 ・2026年度の強化ポイント2025年度における評価の視点ごとに提起された意見および改善点、そして将来の経営環境変化に対する見立てに基づき、2026年度の強化ポイントを以下の3点に集約しました。引き続き、取締役会議長のもとでのアジェンダ設定や、運営の更なる改善を通じ、実効性維持・向上に努めていきます。1.財務・ステークホルダー戦略2.事業ポートフォリオ3.人財戦略 ⑥ 取締役・監査役・執行役員のスキル・マトリックス1) 取締役会・監査役会に求められるスキルについてこのたび、当社は新たな長期経営構想「Innovate2035!」を公表いたしました。これを契機として、当社は取締役会および監査役会に求められるスキルの見直しを実施いたしました。まず、当社グループが掲げる「CSV経営」の理念に対する深い理解と共感は、当社の取締役および監査役に全員に共通して求められる基本的かつ不可欠な要件であると整理しています。そのうえで、経営・事業トップの経験を通じた「企業経営」の総合的な能力を前提としつつ、「サステナビリティ」「グローバル」「財務・IR」「法務・リスク管理」の各分野に関する知見を、当社の経営推進およびコーポレートガバナンスの実効性確保に不可欠な基本スキルと位置付けております。さらに、「Innovate2035!」では、CSV経営を通じて持続的な成長を実現し、社会課題である「健康」への貢献を目指しています。当社グループは、『人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として、世界をより元気にする』ことを掲げています。この目標の達成に向け、当社は「R&D」「マーケティング」「ICT・DX」「人財・組織」「生産・品質保証」といった組織能力をイノベーションの源泉と位置付けています。これらの能力は、取締役会および監査役会が、実効性の高い意思決定と監督を行うために不可欠なスキルでもあります。なお、従来から重視してきた「ヘルスサイエンス」および「医薬」に関するスキルについては、取締役会・監査役会において一定程度の強化が進んでいると評価しており、今回のスキルマトリックスでは既に備わっている基盤的スキルとして扱うため一覧から除外しています。 2) 取締役及び監査役に対するトレーニングについて取締役及び監査役が、その役割・責務を適切に果たすために必要なトレーニング及び情報提供を適宜実施します。取締役及び監査役が就任する際には、会社法、コーポレート・ガバナンス、コーポレートファイナンス等に関して、専門家や社内関係部門による講義や研修を実施し、就任後も必要に応じて法令改正や経営課題などに関する研修や主要拠点の視察等を継続的に実施します。社外取締役及び社外監査役が就任する際には、当社グループの経営理念、共通の価値観・行動指針“KIRIN WAY”、事業内容などの説明を実施します。 3) スキルの定義・充足の目安についてスキル領域スキルの定義充足の目安経営・ガバナンス企業経営企業価値の持続的向上を目的に、全社戦略の策定・実行、経営資源の最適配分、ステークホルダーとの信頼関係構築を統括する能力。上場企業等※1での取締役または執行役員としての経営経験、経営会議・取締役会での意思決定責任者としての経験、あるいはその他団体※2での同等の実績。サステナビリティ気候変動・自然資本・人権・サプライチェーン等の重要課題を特定し、事業戦略・資本配分・リスク管理・KPIに統合して中長期の企業価値向上に結び付ける能力。上場企業等でのサステナビリティ戦略の策定・推進、関連委員会での主導的役割、開示や外部保証の導入、投資家・ステークホルダーとの対話実績、あるいはその他団体での同等の実績。グローバルグローバル市場での成長機会を捉え、企業価値の拡大を図る国際経営力。2か国以上での事業経験、クロスボーダーM&Aの実行責任、現地法規・文化対応の実績、あるいはその他団体での同等の実績。財務/IR財務健全性と資本効率の最適化を通じて企業価値を高める戦略的財務マネジメント能力。上場企業等でのCEO/CFO経験や資金調達・M&A・IR活動の主導経験、あるいはその他団体での同等の実績。法務/リスク管理法令遵守と企業リスクの特定・評価・対応を通じて、企業の信頼性と持続性を確保する能力。上場企業等での法務・コンプライアンス部門統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。イノベーションの源泉R&D技術革新を通じた新たな価値創出と競争優位の確立を図り、企業の中長期的な成長と価値向上に貢献する研究開発戦略の構築・統括能力。上場企業等または研究機関での研究開発部門の統括経験、研究テーマの事業化実績、技術ロードマップの策定責任者としての経験。マーケティング顧客価値の創出とブランド価値の向上を通じて企業の競争優位性と企業価値を高める能力。上場企業等でのCMO経験、グローバルブランド戦略の策定・実行、広告・PR活動の統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。人財・組織人的資本の最大化を通じて組織の競争力を高める人財戦略の立案・実行力。上場企業等でのCEO/CHRO経験、サクセッションプランの策定・運用、DE&I推進責任者としての実績、あるいはその他団体での同等の実績。ICT・DXデジタル技術を活用して業務効率化や新たな価値創造を推進し、企業の競争力強化や顧客体験の向上に資する能力。上場企業等でのCDO経験やDX戦略の策定・実行、ITガバナンス・セキュリティ体制の構築経験、あるいはその他団体での同等の実績。生産・品質保証調達・製造・物流・販売までの一連の流れを統合的に管理し、安定供給と効率化を実現する能力。品質・安全性・供給安定性の確保を通じて顧客信頼と企業価値を維持・向上させる能力。製造業における生産部門責任者経験、SCM戦略の立案・実行責任者としての経験、在庫・物流・供給体制の改善実績。品質保証部門責任者経験、ISO等の認証取得・維持、重大品質問題の対応経験。あるいはその他団体での同等の実績。 ※1:上場企業あるいはそれに類する企業※2:官公庁、弁護士事務所、監査法人、アカデミア、NPO等 4) 本報告書提出時点の取締役・執行役員・監査役のスキル・マトリックスについてⅰ) 取締役 (注1)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証代表取締役会長CEO磯崎 功典◎◎〇◎〇 〇〇 代表取締役社長COO南方 健志◎〇〇〇 ◎ ◎ 〇取締役副社長坪井 純子〇〇 ◎ ◎◎ 取締役常務執行役員吉村 透留◎〇◎〇 〇 〇〇◎取締役常務執行役員秋枝 眞二郎〇◎〇◎〇 〇 ◎ 取締役柳 弘之● ● ●取締役塩野 紀子● ● ● 取締役片野坂 真哉● ● ● 取締役安藤 よし子 ● ● ● 取締役此本 臣吾● ● ● 取締役三上 直子 ● ● ●取締役藤縄 憲一 ● ● ● (注) 1 社内取締役については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎とし、社外取締役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(◎と●は最大3つ以内とする) ⅱ) 執行役員 (注2)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常務執行役員山形 光晴〇〇◎ ◎ ◎ 常務執行役員永嶋 一史〇〇〇 ◎ ◎常務執行役員濱 利仁〇◎〇 ◎ ◎ 常務執行役員藤原 大介 〇◎ ◎〇 常務執行役員米谷 良之 〇〇 ◎ ◎常務執行役員高岡 宏明 ◎〇◎ ◎ 常務執行役員堀口 英樹◎〇◎〇 ◎〇 常務執行役員井上 一弘◎◎ 〇 〇〇 常務執行役員三橋 英記◎〇◎〇〇 ◎〇〇 常務執行役員アラスター・シミントン◎〇◎〇 ◎〇 (注) 2 執行役員については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎としています。(◎は最大3つ以内とする) ⅲ) 監査役 (注3)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常勤監査役石倉 徹 ● ●●常勤監査役小林 肇 ●●● 監査役鹿島 かおる ●● ● 監査役土地 陽子 ●●● 監査役ティム・レスター ●● ● (注) 3 監査役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(●は最大3つ以内とする)
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2026 / 約4,459字
(ウ)戦略当社グループでは、人間の無限の可能性を信じる「人間性の尊重」という考え方を基本理念とし、従業員一人ひとり、新たな価値創造に向かって挑戦し、活き活きと働くことで、仕事を通じて成長し続ける環境を提供していきます。人財をイノベーションによる価値創造、競争優位の源泉と位置付け、人財に投資していくことで、「人財が育ち、人財で勝つ会社」を目指します。人財戦略は、足元の経営戦略の実行性を高めていくことと同時に、人財のケイパビリティは将来にわたる企業価値を高める重要な要素となり、経営戦略の可能性を広げます。そのキーとなるのは「専門性」と「多様性」です。従業員それぞれが、専門性を高めるとともに、食(酒類・飲料)から医・ヘルスサイエンス領域にわたる多様で盤石な事業ポートフォリオの中で多様な経験と多様な視点を養う環境を提供し、「専門性」と「多様性」を兼ね備えた人財を育成します。また、多様な価値観を受容する組織文化を形成し、組織やチームを超えた共創を通じて、CSV経営を推進し、グループの持続的成長と企業価値向上を実現していきます。なお、当年度においては、前年度末時点で想定していた計画通りに取り組みを推進しております。 本テーマにおいて選定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は以下のとおりです。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流機会1)従業員のグループ理念・価値観・CSVへの共感を高め、CSV経営の実践を加速する機会 従業員 ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・新たな価値創造やイノベーション実現財務的影響・商品・サービス販売機会の増加による売上の増加高中酒類飲料医薬ヘルスサイエンス中期リスク2)従業員の安全衛生上の問題が発生し、生産性が低下するリスク 従業員 ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・従業員の生産性低下や人財離れ財務的影響・売上の減少・固定費率の上昇・従業員などからの損害賠償請求等の訴訟コストの増加・採用・育成コストの増加高中酒類飲料医薬ヘルスサイエンス中期機会3)意思決定・組織マネジメントに関与する人財の多様性を高めることにより、新たなアイデアや戦略の発想を促進し、顧客や市場を創造又は拡大する機会 従業員 ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・新たな価値創造やイノベーション実現財務的影響・商品・サービス販売機会の増加による売上の増加高中酒類飲料医薬ヘルスサイエンス中期 <リスク/機会への対応戦略>1)「従業員のグループ理念・価値観・CSVへの共感を高め、CSV経営の実践を加速する機会」への対応戦略当社グループでは、活き活きとやりがいを持ち仕事に向き合う従業員の創出に向けて、CSV経営理念の浸透に向けたグローバルインターナルブランディングを行っております。各グループ事業会社での浸透度の違いや状況に合わせた新たな施策の展開を検討し、従業員一人ひとりがキリングループの目指すビジョンや方向性に対する理解・共感を深め、キリングループの一員であることに誇りを持って働ける環境整備を進めております。具体的には、タイムリーなグループ情報の発信と、従業員の理解浸透を目的に、経営情報を発信するグループ従業員共通の社内WEBサイト”KIRIN Now”を展開しているほか、当社グループの理念・価値観・CSVを体現した取り組みを表彰する「キリングループ・アワード」や、当社グループ従業員のCSVに対する理解を促進するための「CSV体験」プログラムなどを実施しております。これらの取り組みを通して、当社グループが経営の中心に据えているCSVの実践を加速させていきます。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 2)「従業員の安全衛生上の問題が発生し、生産性が低下するリスク」への対応戦略従業員の労働安全衛生の確保は価値創造の根幹であり、CSV経営を実践する上で重要です。安全・衛生の確保を最優先とし、安全で衛生的な職場環境の整備に努めるほか、業務上の安全衛生に関する法令等を理解し、これを遵守します。また、労働関係法を遵守し、働きやすい健康な職場環境の維持に努めます。当社グループでは、「キリングループ労働安全衛生方針」を策定しております。キリングループ各社の組織・事業場において役割と責任を明確にした体制を整備し、適切な経営資源を投入し、労働安全衛生活動を継続的に改善していくことで、ともに働く※一人ひとりが、心身ともに健康で、安全に、活き活きと、働きがいを高めている状態を目指します。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 ※:同じ職場で働くすべての人(パートナー会社、業務委託会社、協力会社従業員含む) 3)「意思決定・組織マネジメントに関与する人財の多様性を高めることにより、新たなアイデアや戦略の発想を促進し、顧客や市場を創造又は拡大する機会」への対応戦略当社グループでは、世界のCSV先進企業となるために必要な組織能力として、「多様な人財と挑戦する風土」を掲げております。近年、外部環境変化の激しい不確実性が高い時代に突入しており、グループを取り巻く事業環境も厳しさを増す中で、キリングループが持続的に成長するためには、「人的資本経営」を実践し、CSV経営に共感する多様な人財が、個々の可能性を最大限に発揮してイノベーションを加速させる必要があります。当社グループでは、女性が自主性・創造性を発揮し活き活きと活躍する組織風土の実現に早くから取り組んできました。2022年には、当社のリーダー女性比率を2030年に30%にすることを掲げた「女性活躍推進長期計画2030」を策定しております。男女ともに早期にリーダーシップを発揮できる組織風土に向けて、出産・育児を迎える前に、早めに仕事経験や成功体験を積ませ、得意領域をつくる「早回しのキャリア形成」を推進しております。また、多様な従業員が尊重しながら働くことを阻害する要因の特定と排除を行うことで、多様性を受容する組織への変革を推進しております。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は以下のとおりです。当年度においては、リスクは顕在化しておりませんが、従業員の安全衛生上の問題発生による生産性の低下などにより、操業への影響による売上減少や人財離れによる採用・育成コスト増加などが生じ、その影響が中期に及ぶ可能性があります。また、次年度以降、中期的に機会が顕在化し新たな価値創造やイノベーション実現に伴う商品・サービス販売機会の増加に伴う売上増加の可能性がありますが、リスク及び機会が顕在化した場合、どの程度影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、定量的情報を記載しておりません。 リスク及び機会リスク及び機会への対応戦略対応戦略の財務的影響財務的影響(百万円)*1当年度短期(1年後)中期(3年後)長期(10年後)機会1)従業員のグループ理念・価値観・CSVへの共感を高め、CSV経営の実践を加速する機会・CSV経営理念の浸透に向けたグローバルインターナルブランディングを国内外主要会社で推進PL影響・エンゲージメント調査費用・キリン・グループアワード運営費用135約200約200約200BS影響・該当なし----リスク2)従業員の安全衛生上の問題が発生し、生産性が低下するリスク・グループ各社と連携したグループ労働安全衛生方針推進体制の構築PL影響・労働安全コンサル費用・健康関連プログラム実施費用35約70約70約70BS影響・該当なし----機会3)意思決定・組織マネジメントに関与する人財の多様性を高めることにより、新たなアイデアや戦略の発想を促進し、顧客や市場を創造又は拡大する機会・女性リーダー育成支援プランの強化・多様性を受容する組織環境の整備PL影響・自律的キャリア形成に関する各種プログラム費用31約40約40約40BS影響・該当なし----合計PL影響201約310約310約310BS影響----CF影響*2201約310約310約310 *1:当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しておりますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しております。*2:CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しております。 <短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み>投資や処分は予定しておらず、戦略を遂行するための資金調達は予定しておりません。なお、上記のリスク及び機会が、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要性がある修正を生じさせることはないと考えております。 (エ)戦略-レジリエンス人的資本に関する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクが発生すると見込む時間軸から、同課題に関する当社グループのレジリエンスは中期の時間軸で評価を行っております。当社グループでは、事業展開国で、労働安全衛生を含む健康経営を積極的・自主的に推進しております。それにもかかわらず、重大労働災害が発生した場合でも、事案の概要・原因の共有をグループ会社間で速やかに行い、類似の業務の洗い出しと、再発防止として安全装置設置など設備改善、作業手順の見直し、教育等について速やかに着手しております。以上のビジネスモデルへの影響度分析を実施した結果、CPO(グループ人財統括担当役員)は、中期的に人的資本の負の影響が当社グループの想定を超えて発生した場合でも、当社グループは当該不確実性の顕在化に対応する能力を有しており、当社グループの現在のビジネスモデルを変更する必要はないと評価しております。
事業の内容 FY2026 / 約963字
3 【事業の内容】当社グループは、純粋持株会社制を導入しており、当社及び連結子会社164社、持分法適用会社26社によって構成されております。当社は、持株会社として、グループ戦略の策定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社への専門サービスの提供を行っております。当社グループの主な事業の内容と主な会社の当該事業における位置付けは、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当社は特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 <酒類事業>麒麟麦酒㈱(連結子会社)、LION PTY LTD(連結子会社)を中心に、国内外における酒類事業を行っております。国内においては、麒麟麦酒㈱を中心に、ビール類、低アルコール飲料等の製造・販売を行っております。海外においては、主にLION PTY LTDを統括会社とした、オセアニア地域におけるビール、低アルコール飲料等の製造・販売、並びに北米におけるクラフトビール等の製造・販売を行っております。 <飲料事業>キリンビバレッジ㈱(連結子会社)、Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.(連結子会社)を中心に、国内外における清涼飲料事業を行っております。キリンビバレッジ㈱は日本における清涼飲料の製造・販売を行っております。Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.は、米国におけるコカ・コーラ製品の製造・販売を行っております。 <医薬事業>協和キリン㈱(連結子会社、東京証券取引所プライム市場上場)を中心に国内外における医薬品の製造・販売を行っております。 <ヘルスサイエンス事業>㈱ファンケル(連結子会社)、Blackmores Limited(連結子会社)を中心に国内外における健康食品事業等を行っております。㈱ファンケルは、国内を中心に化粧品・健康食品の研究開発、製造・販売を行っております。Blackmores Limitedは、豪州、東南アジア、中国を中心にサプリメント等の栄養補助食品の製造・販売を行っております。 事業の系統図及び主要な会社名は次のとおりであります。
事業等のリスク FY2026 / 約10,398字
3 【事業等のリスク】(1) リスクマネジメントの考え方キリングループでは、経営目標の達成や企業の継続性に大きな影響を与える機会・脅威それぞれの不確実性を「リスク」、ある時点を境に脅威のリスクが顕在化し対応に緊急性を要するものを「クライシス」と定義しており、お客様、従業員、株主および社会から長期的な信頼を獲得できるよう、以下の考え方のもとリスクマネジメントシステムを構築・運用することで、事業活動上で発生するさまざまなリスクを特定し、適切にコントロールしていくことを基本方針としています。なお、リスク情報は、当社ホームページなどを通じて適時適切に開示してまいります。 (基本方針)① 経営理念および価値観のもと、経営目標の達成や企業の継続性を確保し、企業の社会的責任を果たし、中長期的な企業価値の向上を目的として、リスクマネジメントを実行する。② 戦略とリスクを一体で検討を行い、適切なリスクテイクを実現する。③ リスクマネジメントの推進のため、組織や仕組みを整え、環境変化に柔軟に対応できる組織能力の向上を図る。④ 平時からリスクの洗い出しを行い、企業活動に伴うさまざまなリスクを把握の上、リスクの特定・分析・評価・対策+モニタリングを行い、リスクへの適切な対応(保有、低減、回避、移転)を行っていく。⑤ リスクマネジメントは全社員が参画して取り組む活動であるとの認識を持ち、教育や訓練等の啓発活動を通じて、リスクへの感度の醸成を図る。⑥ クライシスに対しては、未然防止を徹底するとともに、早期発見、迅速な報告・情報共有・対応を通じ、影響を最小化する。クライシスの対応後には、その発生要因・対処法などを分析し、再発防止に努める。⑦ 会社におけるリスクの内容や対策等のリスク情報について、適時、ステークホルダーに対し適切な情報開示を行う。 また上記方針に加え、リスクに対する基本姿勢を作成し「リスクコントロールしつつ取りに行くリスク」と「取らないリスク」を明確にすると共に、リスクの許容度を設定することで、リスクマネジメントを通じた事業の継続的な成長を後押ししています。(図1) (図1) (2) リスクマネジメント体制及び、グループ重要リスクの確定プロセスとモニタリングキリングループでは、当社の常務執行役員以上で構成され、リスク担当執行役員が委員長を務める「グループリスク・コンプライアンス委員会」を設置しています。同委員会は、リスク情報の収集やグループリスクマネジメント方針・重点課題の立案、リスク低減だけでなくリスクテイクも含めた戦略とリスク一体検討の推進、クライシス発生時の情報共有や対策の検討など、リスクマネジメント活動の全般を統括しています。また、取締役会ではグループ重要リスクの審議や報告を通じ、リスクマネジメントの有効性を監督しています。(図2)グループ重要リスクは、グループ全体の目標や戦略・事業遂行に関するリスクだけでなく、それぞれの事業固有のリスクの両面からリスクを集約して作成しています。各リスクについては、定量・定性の両面からグループに与える影響度を評価すると共に、発生確率を考慮し、影響度と発生確率の両軸でリスクの重要度を設定します。さらに重要リスクはリスクマップ上で一元化して管理を行っています。グループリスク・コンプライアンス委員会では、作成したグループ重要リスクについて議論し、それぞれのリスクへの対応、許容度などについて議論を行います。またこれらのグループ重要リスクは取締役会で審議され、状況変化の確認や対策の見直しを行っています。(図3)当社およびグループ会社はリスクに応じた対策を立案・実行し、相互に連携することでリスクマネジメントを推進・運用しています。また、事業と機能の両軸で実施するモニタリングを通じて、戦略リスクを管理・統制するとともに、クライシスに転ずるリスクの顕在化の未然防止や発生時にはその影響を最小限に留めるなど、リスクマネジメント体制を整備し、リスクの低減や適切な管理に努めています。(図4) (図2) (図3) (図4) (3) キリングループの主要なリスクキリングループの戦略・事業その他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主要な事項について、「各事業領域におけるリスク」と「各事業領域共通のリスク」に分類して記載しています。なお、本文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り当年度末において当社が判断した内容に基づきます。 ① 各事業領域におけるリスク事業分野想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響食領域・事業環境の変化への対応に関するリスク・原材料価格・燃料価格の高騰に関するリスク・新規事業の成否に関するリスク・市場環境や嗜好の変化、販売価格の変動、競合他社の動向等により、販売計画を達成できない・原材料価格・燃料価格の高騰により調達コストが上昇し、製造原価に影響を及ぼす・新規事業が市場に浸透せず、売上・利益が下振れし、事業計画が遅滞する主な対策、その他リスクの状況認識等食領域はキリングループの主力事業分野であり、脅威のリスクが発現した場合には甚大な影響が想定されます。既存事業では事業環境の変化に対してこれまでに培った知見を基にリスクへの対応策を実施するとともに、新規事業についても従来とは異なる機会・脅威含めた新たなリスクを想定し、対策することでリスクの低減だけでなく機会の最大化に努めています。地政学リスクに起因する原材料や燃料価格の高騰が直接的に収益に影響を与える可能性や、高付加価値商品の展開拡大の成否による中長期的な事業計画への影響はそれぞれグループ重要リスクの一つとして位置づけており、引き続き情勢を注視し適切なリスクコントロール策を講じてまいります。(具体的な対策につきましては、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しています) 事業分野想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響医領域・グローバル戦略品の価値最大化に関するリスク・製品品質・安定供給に関するリスク・研究開発に関するリスク・医療費抑制策に関するリスク・上市準備の遅延等により事業エリア拡大が遅れる、潜在患者の掘り起こしの難航などで市場に浸透しない・製品の安全性や品質に懸念が生じる、急激な需要増/需給逼迫により安定供給に支障が発生する・パイプラインの拡充が進まず、将来の成長性と収益性が低下する・国内外において医療費抑制の圧力による製品の価格引き下げ、後発医薬品への移行が進む主な対策、その他リスクの状況認識等医領域においては、グローバル戦略品の価値最大化に向けて、市場浸透施策や欧米を中心とした事業地域の拡大を進めており、製品の品質保証体制と安定供給体制といった基盤の強化も重要と考えています。グローバル品質保証委員会等によるモニタリングや、独立した専門の監査チームによる自社や委託先の品質監査を実施するとともに、委託先の拡充、自社工場への設備投資、需給計画の可視化や製造作業効率化のためのデジタル化推進等に取り組んでいます。また、国内外において医薬費抑制の圧力が高まっていますが、各国の医療政策動向を注視するとともに、患者さんにLife-changingな医薬品等を確実にお届けするために、その製品のもつ価値を多様な側面から評価する方策を戦略的に検討しています。また、上市後の価格設定については、各国制度に準拠し、ステークホルダーからの理解も得ながら、革新的な医薬品を継続的に創出していくために適正な売上収益の確保につながるよう、事業への影響を評価しています。(詳細につきましては、協和キリン㈱の有価証券報告書に記載しています) 事業分野想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響ヘルスサイエンス領域・既存展開国の法規制変更、及び新規展開国の法規制対応が遅れるリスク・品質保証、製品の安全性、欠品に関するリスク・事業を担う人財や組織能力が不足するリスク・欠品、品質トラブル、エビデンス不足、不適切な情報発信等により、ブランド、レピュテーションを毀損する・グループ内のシナジー創出が進まず、新たな価値創造を伴う高収益モデルが構築できない主な対策、その他リスクの状況認識等ヘルスサイエンス領域では中長期的な社会環境の変化に伴って発生する健康課題に対して土台の健康づくりを推進し、人間が元来持つ力を高めることで、お客様の健康課題をより効果的・効率的に解決することに貢献します。新たに取得したBlackmores Limited、㈱ファンケルの成長とグループ内のシナジー創出を最優先課題とし、持続的な成長を実現するビジネスモデルの確立に取り組んでいます。主力事業の食とは異なる領域での事業推進にあたり、迅速果断な意思決定を実行するため、また、適時適切なリスクコントロールができるよう、リスクマネジメントの観点でも組織能力の拡充とガバナンスの強化を図ってまいります。(具体的な対策につきましては、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しています) ② 各事業領域共通のリスク項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響人財獲得・育成・グループ経営を推進する人財や事業活動に必要な高い専門性を持った人財を十分に確保できないリスク・人財マネジメントの仕組みが計画通りに進まないリスク・競争優位性のある組織能力が実現せず、経営戦略が推進できない・想定した体制への移行が進まず、組織能力が低下し、経営戦略の実現に支障が出る主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループは、人財を価値創造、競争優位の源泉と捉えています。経営戦略の実行に求められる人財の獲得・育成に向けて、機能を軸とした専門性をより重視する人財マネジメントの仕組みを導入・運用しています。キャリア採用も着実に増えており、多様な経験・価値観・専門性を持った人財が集い、グループ全体でイノベーションを生み出す組織文化の醸成を目指した取組みや環境整備を進めています。中長期視点で経営戦略と人財戦略の連動性を高め、持続的な事業成長と企業価値向上に取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響デジタル活用の加速・AIを含むデジタル技術の活用が進まず、競合劣後となるリスク・DX専門人財の獲得・育成が計画通りに進まないリスク・事業課題の解決が進まず、競争力の低下やコスト増を招き、売上・利益が減少する・DXの推進に必要な要員が不足し、組織能力を高められず、効率化や価値創造の成果創出が遅延する主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、デジタル技術やデータを活用した業務プロセスの変革を進め、既存業務の効率化を実現するとともに、顧客理解やプロダクト/サービスの開発工程においてもAIを含むテクノロジー活用を進めるなど、新たな価値創出に取り組んでいます。各グループ会社・各部門での自律的なDX推進の実現に向けて、独自のプログラムによる社内人財育成を進めるとともに、DXの推進に必要な専門人財を外部から確保することで、体制の充実と組織能力の強化を図っています。今後もグループ全体のあらゆる領域でデジタル技術の活用・推進に取り組み、イノベーション創出に繋げてまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響品質・商品・サービスの品質問題が発生するリスク・品質関連法令への対応不備により、関係官庁から改善命令や指導を受けるリスク・商品・サービスの販売・提供中止や回収または損害賠償請求などにより、多額の費用の発生や事業活動の制限がなされる・お客様からの信頼を失い、企業ブランド価値が低下する主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、グループ共通の価値観である「先駆」「お客様本位/患者さん本位」「品質本位」に基づきお客様/患者さんへの安全・安心な商品・サービスの提供を何よりも優先することを「キリングループ品質方針」に定め、実現するための行動や考え方を「行動宣言」で示しています。「品質方針」「行動宣言」を具現化した「キリングループ グローバル品質マネジメントの原則」を定め、グループ各社が保有する品質マネジメントシステムに反映し、品質保証の仕組みと運用を継続的に改善することで確かな品質の商品・サービスへとつなげています。法令遵守への対応として各領域の品質に関する法令改正動向の把握と対応、食品製造工場における国際認証の取得、国内主要事業会社における原材料情報の一元管理・トレーサビリティシステムの導入などの品質保証の仕組みを構築しています。グループ全体で品質を大切にする風土の醸成に取り組み、お客様/患者さんに安全・安心な商品・サービスを提供してまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響人権・従業員及びビジネスパートナーをはじめ、キリングループに関わる全ての人々に対して、直接または間接的に人権に負の影響を及ぼすリスク・企業価値の低下を招く、あるいは事業縮小や撤退を余儀なくされる・法令に違反する場合は、罰金や訴訟リスクまたは経済的な制裁措置を受ける主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、人権の尊重は全ての事業活動の土台であるとの認識のもと、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した「キリングループ人権方針」を2018年に策定、2023年には国際的な人権に関する規範に沿って同方針を改定しました。従来通り、人種、肌の色、民族、国籍、社会的身分、門地、性別、障害の有無、健康状態、宗教、思想・信条、性的指向・性自認及び職種・雇用形態の違い等に基づくあらゆる差別を禁止するとともに、事業活動上の全てのバリューチェーンにおいて、人身取引、奴隷労働や強制労働及び児童労働を容認しません。改定版は、ステークホルダー毎に想定される重要な人権課題を明確にするなど、より具体的な内容としています。国内外グループ会社の全ての従業員だけでなく、バリューチェーンに関わる様々なビジネスパートナーに対しても同方針への理解と遵守を求めることで、人権を尊重し、社会に対してポジティブインパクトを生み出すことに取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響環境・気候変動による物理的リスク・脱炭素社会への移行リスク・技術開発等が遅れ、環境問題の解決が困難になる・遅延するリスク・温暖化や渇水・洪水による原材料農産物の収量減による調達コスト増、渇水・洪水による操業停止・炭素税などによる燃料費・農産物コストの上昇・企業に対する社会の期待に十分に応えられず、企業価値が低下する主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、様々な環境問題の統合的な解決に向けた「キリングループ環境ビジョン2050」を策定し、その達成に向けて取り組んでいます。気候変動に伴う原材料農産物の収量減といった物理的リスクやカーボンプライシング等の移行リスクについては、事業継続や収益性に影響を及ぼす重要なリスクとして認識しています。これらのリスクに対しては、TCFD提言に基づくシナリオ分析により財務影響や戦略のレジリエンスを評価し、リスクの低減及び機会の獲得につながる施策を選択的に実行しています。環境負荷低減と中長期的な企業価値向上の両立が見込まれる分野については、将来の競争優位性確立に向けて積極的に取り組むべきリスクとして位置づけ、取り組みを進めます。プラスチック容器の問題では、2027年までに日本国内におけるPET樹脂使用量におけるリサイクル樹脂使用率50%(「キリングループプラスチックポリシー」)を目指して着実に進捗しています。相互に関連する環境問題である生物資源、水資源、容器包装、気候変動を統合的に解決し、持続可能な地球環境を次世代につなぎます。企業価値の棄損やグループ方針である環境ビジョン2050と一致しないリスクについては、事業機会が見込まれる場合であっても取らないリスクとして明確に区分しています。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響アルコールの負の影響(脅威)・世界的な規模で酒類の販売、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク・世界的に酒類の販売、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク(機会)・ノンアルコール・低アルコール商品の市場や売上の拡大(脅威)・酒類の消費が減少する・企業価値が低下する(機会)・ノンアルコール・低アルコール商品の市場や売上が拡大する主な対策、その他リスクの状況認識等アルコールの有害摂取による負の影響に関して、WHOは世界的な規模での酒類販売・マーケティングに関する規制強化に向けた議論をしています。また日本国内でも飲酒と健康に関する関心が高まっています。キリングループは酒類事業を営む企業グループの責任としてアルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを推進しています。酒類事業の展開にあたっては法令を遵守し、責任ある飲酒に関するグローバルマーケティング指針や厳しい自主基準を遵守する他、IARDをはじめ国内外の業界団体と連携した取り組みを進めるとともに、適正な飲酒に関する正しい知識の普及や意識の啓発を行っています。また、アルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みの一環としてノンアルコール・低アルコール飲料の拡充に取り組んでいます。社会情勢の変化に対応しながらアルコールの有害摂取根絶に向けた取り組みを着実に進展させてまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響サプライチェーン・地震・台風などの大規模自然災害や感染症、地政学リスクの影響、サイバー攻撃、委託先の被災等によりサプライチェーンが分断するリスク・災害により事業所等を閉鎖する、あるいは事業活動を縮小・停止する・異常気象に伴う販売量の急増やドライバー不足等の外部環境要因により、調達・製造・物流能力が供給に追いつかず遅配や欠品が発生する主な対策、その他リスクの状況認識等サプライチェーンにおいては、災害・事故等による影響の他、国内では労働力不足の進行や物流を取り巻く制度・環境変化による輸送能力への影響、海外ではテロや政治的な不安が顕在化することによるサプライチェーンの分断が懸念され、各事業では、需給予測精度の向上や物流能力の強化、代替戦略の検討等によるリスクの低減を進めています。キリングループでは災害・事故等への対応として、経営資源を起点に対策を考えるオールハザード型BCP(事業継続計画)を策定し、複数のグループ会社を対象として、物流面の機能発揮状況を確認する訓練を実施していますが、引き続き、危機事象への対応力強化、レジリエンスの向上に取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響調達・市況・為替変動リスク・地政学や災害発生、サプライヤーの事業撤退・業界再編リスク・取適法(改正下請法)など法令違反リスク・サプライチェーン上の人権・環境リスク・調達コストが計画を上回り、事業利益を圧迫する・原材料について必要量を確保できない、または納品に遅れが生じ、製造計画に影響を及ぼすことで需給調整が発生、長期化する・企業イメージの低下や不買運動の発生など、レピュテーションリスクが顕在化する主な対策、その他リスクの状況認識等市況・為替変動リスクに対しては、長期契約や為替ヘッジによるコスト低減・安定化の取り組みを行い、地政学・災害発生リスクに対しては調達先の分散、原材料在庫率の引き上げ、また取適法(改正下請法)などの調達業務に関連する法令違反リスクについても、施行・改正動向を確認し、関連部門と協力して適切な対応を行っています。更にサプライチェーン上の人権や環境に関するリスクへの対応を重要な経営課題の1つと認識しており、人権デューデリジェンスの実施など、高まる企業への要請に十分に応えられる体制の整備と組織能力の強化に取り組んでいます。サプライヤーに対しては、「キリングループ持続可能なサプライヤー規範」の説明を行うとともに、遵守に向けて承諾書の提出を求め、定期的にその遵守状況を確認しています。さらに、サプライヤーが通報できる窓口(ホットライン)や苦情処理メカニズムも整備しており、サプライヤーとの連携を密にすることで持続可能な調達の推進に取り組んでいます。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響情報セキュリティ・外部等からのサイバー攻撃による事業活動の停止および当社グループ保有の顧客情報・企業秘密など重要データの漏えい・改ざん・消失に係るリスク・従業員や業務委託先等の内部不正・過失、事故等による当社グループ保有の顧客情報・企業秘密など重要データの漏えい・改ざん・消失および業務プロセスの中断・遅延に係るリスク・顧客等のステークホルダーへの賠償責任が発生する・社会的信用が低下、ブランドイメージが毀損、風評が悪化する・顧客からの取引が縮小・停止、営業機会が喪失する・事後対応に伴う業務への支障により、従業員の業務効率、モラルが低下する主な対策、その他リスクの状況認識等当社グループでは情報セキュリティについての基本的な考え方を示した「グループ情報セキュリティ規程」を制定し、グループ各社に向けて情報セキュリティの重要性に関して浸透させるとともに、役員や従業員へ教育研修等を通じて周知徹底を図っています。また、各種サイバー攻撃等への対策として、「統治」「特定」「防御」「検知」「対応」「復旧」のためのセキュリティ基盤の強化およびプロセスの整備をグループ全体で図るとともに、「KIRIN‑CSIRT(Computer Security Incident Response Team)」により、セキュリティインシデント等に対応できる体制を構築しています。さらに国内外のグループ各社のセキュリティリスクの評価・モニタリングにより管理状況を可視化、改善することで、継続的なセキュリティ強化・高度化に努めています。これらの取り組みにより、一定レベル以下にリスクは低減できているものと認識しておりますが、未知のサイバー脅威への備えとして、脅威インテリジェンスの活用、外部専門機関との連携強化、クラウド・AI環境への対応など、多面的な情報収集と改善を継続し、今後も更なる有事の発生防止と早期復旧、グループ全体のセキュリティ水準の維持・向上に努めてまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響コンプライアンス・法令違反や社会の要請に反した行動が行われるリスク・法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受け、お客様からの信頼を失う主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、コンプライアンスについて、「法令、社内外の諸規則・ルールの遵守はもちろんのこと、社会からの要請に応え、法的責任と社会が求める倫理的責任を果たすこと」と定義しています。人権やハラスメント、腐敗行為(贈賄を含む)防止や適正飲酒などに関する研修を定期的に実施し、ルールの理解浸透や意識啓発に取り組んでいます。また、毎年、従業員コンプライアンス意識調査を実施し、潜在的なリスクの洗い出しにつなげるとともに、回答によっては事実確認や調査を行い、対策を講じることでリスク低減に取り組んでいます。リスク事案の早期発見につなげるべく内部通報の体制も整備しており、グループ各社で通報窓口が設置されているほか、コンプライアンス担当役員や監査役直通の通報窓口、海外のグループ会社従業員が利用できるグローバルホットラインも設置しています。法令を遵守することはもとより、社会の要請を踏まえた高い倫理観を醸成できるよう、引き続き従業員のコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響財務・税務・為替レートにより円換算後の価値が変動するリスク・金融市場の変化や格付の変更等により必要資金が調達できないリスク / 資金調達コストが変動するリスク・各国税制の変化や税務申告における税務当局との見解の相違により、予想以上の税負担が生じるリスク・現地通貨建て財務諸表の円換算値や、外国通貨建て取引による原材料の調達コストが変動する・資金調達が制約され運転資金不足が生じる / 高金利での資金調達により金融収支が悪化する・追加税負担により業績が悪化する、社会的信用が低下する主な対策、その他リスクの状況認識等市場環境や為替レート変動による影響は完全に排除できませんが、キリングループではデリバティブを使ったヘッジ等により、業績や財務状況に大きな影響を与える可能性を低減しています。調達手段の多様化やグループキャッシュの一元管理を通した効率化により、資金関連リスクに大きな影響を与える可能性を低減しています。税務コンプライアンスを遵守した適正な納税の徹底により、税務リスクに大きな影響を与える可能性を低減しています。 上記以外にも、レピュテーションに関するリスク、地政学上のリスク、事業投資に関わるリスク、法改正に伴うリスクなど様々なリスクがあります。これらのリスクを認識した上で、発生の未然防止・速やかな対応に努めてまいります。
事業方針・経営環境 FY2026 / 約8,380字
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営の基本方針キリングループは、2019年に策定した長期ビジョン「キリングループ・ビジョン2027(以下、KV2027)」のもと、サステナビリティや健康意識の高まり、酒類への規制リスクや若年層のアルコール離れ、デジタルの進化等、変化する経営環境に対応しながら、ヘルスサイエンス事業の立ち上げと育成をはじめとした事業構造の変革に取り組んできました。KV2027の最終年度が近づく中、10年後の2035年を見据えた新たな長期ビジョンを策定し、酒類、ヘルスサイエンス・飲料、医薬から成る事業ポートフォリオにより、さらなる企業価値向上を目指します。近年はAIの進化や人財不足、消費意識の多様化等、環境変化が加速しています。こうした変化に柔軟に対応しながら、グループ全体で、世界の生活者の行動変容を促し、新たな生活習慣を生み出すことで、心と身体の健康の未来を創造していきます。こうしたイノベーションを次々と生み出す組織能力を更に高め、挑戦する人財と組織文化を持つグローバル企業グループとしてCSV(Creating Shared Value)を実践し、「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を前提に、「健康」「コミュニティ」「環境」の3領域で価値を創出し、「こころ豊かな社会」の実現に貢献します。 キリングループでは、グループ共通の行動指針「KIRIN WAY」をグローバルに浸透させていきます。当社グループが大切にしてきた共通の価値観を継承するとともに、全従業員が行動指針に基づいて日々の業務に取り組み、変革を推進する組織文化の更なる進化を図ります。また、挑戦を後押しする評価制度を国内に導入し人財育成を強化するとともに、将来の成長に向けて部署や国を超えた配置を進め、共創と挑戦を促す風土を育んでいきます。 持続的成長のための経営諸課題「グループ・マテリアリティ・マトリックス:GMM」キリングループは、社会とともに、持続的に存続・発展していく上での重要テーマを事業へのインパクトとステークホルダーへのインパクトの2つの観点から評価し、「持続的成長のための経営諸課題(グループ・マテリアリティ・マトリックス:GMM)」に整理しています。GMMは時間の経過とともに変化していくものであり、グループ計画策定プロセスの起点となることから、毎年更新の必要性を判断しています。本年度も、社内外環境変化を踏まえ、10年先を見据えてキリングループが社会とともに持続的に存続・発展していくうえでの重要課題を再整理しました。2026年以降に向けて、ステークホルダーへのアンケートや、キリングループの役員による意見交換などを通じてグループの事業へのインパクトを再評価し、GMMを更新しました。これにより、社会的要請への適合度をより高めています。 ※各象限内の重要性に差異はありません。 「キリングループCSVパーパス」GMMに基づき、当社は「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を果たすことを前提に、「健康」「コミュニティ」「環境」の4つの領域の課題解決を目指しており、これを「CSVパーパス」と定めるとともに企業経営の土台として「企業としての普遍的な責務」を明記しています。加えて、4つの領域の課題解決に向けた具体的なアクションプランをCSVコミットメントとして、成果指標を会社別により具体化して目標値を設定し、グループ各社の取り組みに繋げています。また、長期経営構想を踏まえ、全ての事業領域で「健康」価値創出を特に志向することから「健康」をCSVパーパスの中心に据えるとともに、こころ豊かな社会の実現のためには、体の健康だけでなく、心の健康も重要になるため、「健康」のステートメントを「生活者のこころとからだの健康に貢献する。」に変更いたしました。 価値創造モデル/CSV経営の概念CSV経営のベースの考え方である「社会課題の解決を通じて、社会的価値と経済的価値を創出すること」を持続的に推進していく仕組みとして、当社は価値創造モデルを策定しています。イノベーションを次々と生み出すための組織能力(INPUT)を基盤として、社会課題の解決に事業活動(BUSINESS)を通じて取り組むことで、価値(OUTPUT/OUTCOME)を創出しCSVパーパスを実現しています。特に人的資本や自然資本などの非財務資本の強化は、社会と共に自然の恵みを利用しながら事業を行う当社にとって、継続的な価値の創造につながります。事業を通じて、当社は社会的価値と経済的価値を同時に生み出し、それらを組織能力などの経営基盤に再投資することで、持続的に資本と価値を成長させることを目指しています。 このCSV経営を推進していくことがどのように企業価値の向上に繋がっているかを図示すると以下のようになります。 社会課題の解決を通じた事業活動(Business)は経済的価値を生み、フリー・キャッシュフローを増加させると共に、事業リスクを低減することにつながるため、資本コストを下げ、企業価値の向上に寄与します。他方、これらの活動から社会的価値を創出し、その価値がお客様のニーズを充足することで、弊社の製品・サービスに対するWillingness to Payが高まり、長期的にはフリー・キャッシュフローの増加にも影響すると考えられます。さらに、社会的価値が創出され高い水準になることで、従業員エンゲージメントの上昇や採用での優位性などにも影響することが考えられ、価値創造モデルにおけるINPUTの基盤である人的資本の強化に繋がります。その結果、企業の成長率にもポジティブな影響を及ぼすと当社は認識しています。 (参考)・持続的な成長のための経営諸課題(グループ・マテリアリティ・マトリックス)URL https://www.kirinholdings.com/jp/impact/materiality/・キリングループ CSVパーパスURL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/csv_purpose/・キリングループ CSVコミットメントURL https://www.kirinholdings.com/jp/impact/csv_management/commitment/・価値創造モデルURL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/model/ (2) 中長期的な経営戦略と目標とする経営指標 2028年に向けた計画キリングループは、長期の持続的成長を目指して将来の環境変化や地政学リスクなどを踏まえた事業ポートフォリオ変革に取り組んできました。これからも成長し、キャッシュサイクルを回すことで企業価値を上げていきます。具体的には、既存事業の効率性を高めて安定したキャッシュを創出し、それを成長事業への投資に回すことで、グループ全体で成長を続ける好循環を回していきます。酒類、ヘルスサイエンス・飲料、医薬の各事業でキャッシュ創出力を高め、1桁台後半%のEPS成長を継続します。同時に、業界平均として相対的にマルチプルの高いヘルスサイエンス事業のキリングループ内での構成比を高めることでPER向上を目指します。このEPSとPERの掛け算によって企業価値を持続的に成長させていきます。2028年に向けた各セグメントのEPS成長を牽引するのはヘルスサイエンス・飲料事業です。ヘルスサイエンス・飲料事業の利益成長により、2028年のEPS構成比を全体の約25%まで高めるとともに、酒類事業・医薬事業についても着実なEPS成長を図ります。展開エリア別のEPS構成比についても、ヘルスサイエンス事業のEPSを成長させることで、アジア・パシフィックの構成比を2028年には約30%まで高めていきます。 (基本方針)不確実性や地政学リスクも考慮しながら事業ポートフォリオを展開し、2035年に目指す姿の実現に向けて、酒類、ヘルスサイエンス・飲料、医薬の各事業で成長を実現していきます。 (優先課題)① 各事業の注力分野での価値創造② 人財、R&D、デジタル及びマーケティングへの投資強化 (重要成果指標)2028年に向けた財務指標については、EPSの成長による株主価値向上を目指すとともに、引き続きROICを採用し、継続的に資本コストを超える水準を目指していきます。また、重要成果指標(財務目標・非財務目標)及び単年度連結事業利益目標の達成度を役員報酬に連動させることにより、株主・投資家との中長期的な価値共有を促進しています。(なお、役員報酬に関する詳細は、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。) [財務目標※1] 2026年計画2028年目標長期目標・ROIC※27.7%8.0%以上10%以上・EPS193円3年CAGR +一桁後半%(6%以上)CAGR +一桁後半% ※1 財務指標の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年度の為替変動による影響等を除く。※2 ROIC=利払前税引後利益/(有利子負債の期首期末平均+資本合計の期首期末平均) [非財務目標](財務方針)キャッシュ・フロー最大化に向けてオーガニック成長による利益創出を目指します。2028年に向けて創出する営業キャッシュ・フローの総額は約8,400億円を想定しています。配当金については、DOE(連結株主資本配当率)5%を目安とし、原則として1株あたり配当単価は累進配当を実施いたします。配当金額はグループ総額で約2,400億円を予定しています。設備投資に関しては、総額で約4,400億円を予定しており、長期視点で優先順位を決定し、安全・品質や環境のために必要な設備投資を適切に実施した上で総額のコントロールをします。また、価値創造の源泉となる人財、R&D、ICT及びマーケティングへの投資も強化して企業価値向上につなげます。 安定配当を維持しながら、財務健全性を確保するために、有利子負債の返済を実施していきます。今後、M&A投資を実行する際の資金は事業売却などによって賄いますが、不足する場合には2~3年以内に財務健全性を戻せることが見込める限りにおいては、一時的にグロスDEレシオが1倍を超えることを許容します。最適な事業ポートフォリオのための事業の見直しについては継続して議論をしていきます。 株主還元については、基本的には配当で行うものの、投資機会や事業売却等で創出されるキャッシュバランスを考慮しながら、自己株式取得の実施を機動的に判断します。なお、保有アセットからの営業キャッシュ・フローの積み上がりによって自己資本が過大になる場合や事業売却によるキャッシュ・インがある場合で、次の成長投資のタイミングと時間のずれがある場合には、自己株式取得を検討します。この方針のもと、2026年2月5日付で発表したFour Roses Distillery, LLCの売却に伴うキャッシュ・インを活用して、追加の株主還元として800億円を上限とした自己株式取得を実施します。 (非財務方針)長期の持続的成長を目指して、非財務への取り組みも引き続き強化します。「イノベーションを次々と生み出す組織能力」の強化を目指し、グループ全体でAIとの共創を推進していくことに加え、キリングループの強みであるマーケティング力・技術力をさらに強固なものとします。基盤となる人財強化も継続し、KIRIN WAYを体現する人財によって戦略の実行度を高めていきます。また、ステークホルダーからの期待を踏まえ、経済的価値につながる非財務目標を設定し、価値創造モデルのInput~Business~Outputを強化することでより大きなOutcomeの創出を目指しています。非財務の戦略的な取り組みを通じて、当社はCSV経営を推進し、社会のサステナビリティ課題の解決にも貢献していきます。 (3) 会社の対処すべき課題キリングループを取り巻く経営環境は、健康志向の高まり、酒類規制やアルコール離れ、AI等デジタル技術の進化、労働力不足等、急速に変化しています。更に、気候変動や地政学リスクの高まりにより経済の先行きは不透明です。当社グループは、迅速かつ柔軟に変化に対応する経営体制を継続しながら、CSV先進企業として、事業を通じた社会課題の解決により企業価値向上を目指します。新たに策定した2035年の長期ビジョン「人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている」姿を実現するため、2026年は「変革の起点」として、イノベーションを次々と生み出す組織づくりを加速します。人財への投資を強化するとともに、グループ共通の価値観・行動指針である「KIRIN WAY」をグローバルに浸透させることで、組織の一体感と変革力を高めていきます。組織能力の強化により、酒類、飲料・ヘルスサイエンス、医薬の各事業が自律的に成長し、かつ事業の掛け合わせによるシナジーを最大化することを目指します。特に、ヘルスサイエンス事業のアジア・パシフィックを中心とした成長を加速し、グループの第3の柱として収益性を高めます。事業の稼ぐ力を高めるとともに、株主利益の更なる向上のため引き続き当期利益を重視した経営を進め、「EPS」及び「ROIC」の財務目標達成を目指します。非財務目標については、新たに「R&D(研究開発)」「デジタル」を加え、各項目の達成を通じて持続的成長を実現します。 ① 酒類事業お酒に対するお客様の価値観が多様化する中、キリンビール㈱は、CSVパーパスの「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を基盤に、お酒の未来を創造し、人と社会につながるよろこびを創出することに注力していきます。2026年は、ビール類酒税一本化が予定されており、ビールやRTDを中心とした成長カテゴリーへの集中的な投資を推進することにより、市場を上回る成長を目指します。ビールでは、主力となる「一番搾り」「キリンビール 晴れ風」ブランドの強化に加え、好調の「キリングッドエール」を育成し、エコノミー領域では「本麒麟」を中心に投資し、基盤強化と高収益化を実現します。RTD分野では「キリン 氷結Ⓡ」のブランド力向上に加え、新たな価値創造にも取り組みます。健康志向や多様なライフスタイルに応える商品群では、ノンアルコールカテゴリーの商品ラインアップ拡充や、既存の機能系ブランドの強化を中心に、技術力を活かした価値創造により新たな事業の柱の確立を目指します。クラフトビールでは、「スプリングバレーブルワリー」ブランドから少量限定商品「ブリュワーズライン」を2025年11月に発売し、今後も新たな限定商品の展開を計画しています。また、地域ブルワリーや行政と連携し、クラフトビールを軸としたまちづくりや文化醸成を横浜市を皮切りに展開していく予定です。デジタルやリアルでのファン化施策も拡大することで、クラフト市場全体の成長にも貢献していきます。LION PTY LTDは、2025年10月より豪州とニュージーランドの事業を統合し、オセアニアに注力した新たな経営体制のもと、市場を上回る成長と収益性向上を一体的に推進します。両国市場を横断したナレッジの共有やコスト効率化を図りつつ、価格マネジメントと好調な「Hahn(ハーン)」や「Stone & Wood(ストーン&ウッド)」ブランド強化により、競争優位性を高めます。また、オーストラリアとニュージーランドで展開する「Hyoketsu(ヒョウケツ)」等の販売拡大にも取り組みます。北米のNew Belgium Brewing Company, Inc.は、「Voodoo Ranger(ブードゥー・レンジャー)」の拡大に加え、現地製造販売を開始した「一番搾り」の北米での販売も拡大します。 ② 飲料事業国内飲料市場の厳しい競争環境が続く中、キリンビバレッジ㈱では、「お客様の毎日に、おいしい健康を。」をパーパスに掲げ、ヘルスサイエンス飲料拡大に注力します。子供向けプラズマ乳酸菌入り飲料「キリンつよいぞ!ムテキッズ」の全国発売をはじめ、プラズマ乳酸菌を中心とした「免疫ケア」飲料のラインアップ拡充により幅広い世代への健康価値提案を推進します。また、需要が高まる無糖茶に対応して「午後の紅茶」の無糖シリーズを一層強化していきます。4月には特定保健用食品「キリンヘルシアうまみ緑茶」の全面リニューアルも予定し、市場拡大を目指します。北米のCoca-Cola Beverages Northeast, Inc.では、好調な炭酸飲料を主軸に、引き続き、市場環境にあわせた価格戦略と売り場づくりによる売上増加を目指します。輸入関税影響による原材料費増加も想定されますが、オペレーション効率化と費用管理を一層推進し高い収益性を維持します。 ③ 医薬事業協和キリン㈱は日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして、病気と向き合う人々に笑顔をもたらす“Life-changing(ライフチェンジング)”な価値創出に向けた取り組みを加速していきます。引き続き、注力する疾患領域の製品である「Crysvita(クリースビータ)※1」や「Poteligeo(ポテリジオ)※2」の成長による利益拡大を目指します。「ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)※3」の開発推進及び販売開始に向けた取り組みを着実に進めるとともに、パイプラインを更に強化していきます。 ※1 主に遺伝的な原因で骨の成長・代謝に障害をきたす希少な疾患の治療薬です。※2 特定の血液がんの治療薬です。※3 急性白血病の治療を目的とする開発品です。 ④ ヘルスサイエンス事業キリングループは、アジア・パシフィック最大級のヘルスサイエンスカンパニーを目指し、グループ各社の強みを結集して持続的な成長と社会課題の解決に取り組んでいきます。㈱ファンケル、Blackmores Limited等グループ各社が、それぞれの強みを活かしながら成長を加速させ、シナジーを創出します。また、各国・地域の市場環境や健康課題を的確に捉え、自社の経営資源を最適に活用し、現地に根差した柔軟な戦略を展開していきます。㈱ファンケルは国内のスキンケアをはじめとした化粧品事業、サプリメント事業において、中長期的視点に基づいたブランド力強化を進めます。全チャネルで統合したお客様データとデジタル技術の強みを活用し、一人ひとりに合わせたご提案やサービスを通じて、顧客体験価値の向上を目指します。海外では、2026年中に、東南アジア・中国においてサプリメント・スキンケアを当社グループで全ての販売・マーケティングができる体制を整備し、Blackmores Limitedとの協業によるブランド育成と事業拡大に取り組みます。Blackmores Limitedは、豪州・ニュージーランドでの「Blackmores(ブラックモアズ)」及び薬剤師等により販売される「BioCeuticals(バイオシューティカルズ)」の成長加速に取り組みます。市場成長率とブランド認知率の高い東南アジアでのマーケティング投資を継続するほか、中国では、ECを含む販売チャネルの強化と更なるブランド浸透を通じて収益拡大を目指します。プラズマ乳酸菌事業では、高付加価値商品の拡充に加え、国内外での展開エリアやチャネルの拡大、新商品の上市を加速しています。Blackmores Limitedの販路を活用し、2025年の台湾に続き、豪州や東南アジア各国へのプラズマ乳酸菌サプリメントの展開を目指します。また、㈱ファンケルとの販売基盤の一体化により、事業の効率化と収益性向上を目指します。 キリングループは、今後もユニークな事業ポートフォリオ経営と確かな戦略実行力で、持続的な成長と企業価値向上に取り組みます。従業員一人ひとりがイノベーションに挑戦し続けることで、世界のCSV先進企業として更なる飛躍を目指します。
経営者による分析 FY2026 / 約9,598字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中における将来に関する事項は、当年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載のとおりであります。 (2) 経営成績の状況① 事業全体の状況2025年、世界は引き続きめまぐるしく変化し、当社グループを取り巻く経営環境にも大きな影響を及ぼしました。世界各地の消費マインド低迷に加え、健康意識の高まりによりアルコールや砂糖等の消費に対する規制や抑制の動きが強まり、事業環境は一段と厳しさを増しました。AIの進歩により人々の価値観や生活様式は急速に変化し、気候変動や各地での紛争、米国をはじめとする政権交代による経済の不安定化等、変化を的確に捉えた経営が必要とされてきています。こうした状況下で、当社グループは、一貫してCSVを経営の根幹に据えることにより長期的かつ持続的な成長を目指すとともに、環境変化に迅速かつ柔軟に対応するため、2025年度より、3年計画を毎年見直す新たな経営サイクルに移行しました。また、酒類・飲料・医薬の各事業に加え、健康課題の解決を事業機会とするヘルスサイエンス事業をグループの成長ドライバーとすることを目指してきました。2025年は、㈱ファンケルの100%化完了と、協和発酵バイオ㈱のアミノ酸事業等の売却を行ったことで収益性が改善し、ヘルスサイエンスの成長への事業基盤が整いました。既存の酒類・飲料・医薬事業も堅調に推移し、計画を上回る成果を創出した結果、連結事業利益は3年連続で過去最高を更新しました。ESGの取り組みにおいても、外部機関から高い評価を獲得しました。ESG指標のMSCI ESGレーティング※では、世界的なCSV経営先進企業と並ぶ「AA」評価を5年連続で獲得しました。また、当社は、第7回「日経SDGs経営調査」における「SDGs経営」総合ランキングでは、7年連続最高位を獲得し、その中でも1社のみに与えられる最上位の「大賞」を受賞しました。 ※ 米国モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)社が、環境、社会、ガバナンスのリスクに対する回復力を測定し、AAA-CCCで評価する格付けです。 LION PTY LTDは、社会・環境パフォーマンス、説明責任、透明性等において高い基準を満たした企業の一員として「B Corp」認証を受けました。北米のNew Belgium Brewing Company, Inc.及び豪州のBlackmores Limitedも認証されており、グループの海外主要事業会社の取り組みも高く評価されています。 2025年実績2024年実績対前年増減対前年増減率連結売上収益2兆4,334億円2兆3,384億円950億円4.1%連結事業利益2,518億円2,110億円408億円19.3%連結営業利益2,097億円1,253億円843億円67.3%連結税引前利益2,379億円1,397億円981億円70.2%親会社の所有者に帰属する当期利益1,475億円582億円893億円153.4% (重要成果指標)ROIC7.6%4.1% EPS182円72円110円153.4% 当年度の連結売上収益は、各事業の順調な進捗及び㈱ファンケルの通年寄与等により増加し、過去最高となりました。連結事業利益は、日豪の酒類事業をはじめとした各事業の順調な進捗及び㈱ファンケルの通年寄与、協和発酵バイオ㈱構造改革の早期実現等ヘルスサイエンス事業の収益性向上により大幅な増益となり、過去最高益を更新しました。なお、親会社の所有者に帰属する当期利益は、事業利益の増加等により、前期比2.5倍以上の大幅な増益となりました。重要成果指標について、ROICは、当期利益の増益により年初目標を達成し7.6%となりました。EPSは、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加に伴い大幅に増加し、前年より110円増加の182円となりました。 ② セグメント情報に記載された区分ごとの状況セグメント別の業績は次のとおりです。 2025年実績2024年実績対前年増減対前年増減率連結売上収益2兆4,334億円2兆3,384億円950億円4.1%酒類1兆753億円1兆817億円△64億円△0.6%飲料5,782億円5,649億円133億円2.4%医薬4,965億円4,953億円12億円0.2%ヘルスサイエンス2,514億円1,753億円761億円43.4%その他320億円213億円108億円50.6%連結事業利益2,518億円2,110億円408億円19.3%酒類1,354億円1,240億円113億円9.1%飲料677億円640億円37億円5.8%医薬1,023億円919億円105億円11.4%ヘルスサイエンス111億円△109億円220億円―その他△647億円△580億円△67億円― 連結売上収益 対前年連結事業利益 対前年 <酒類事業>キリンビール㈱は、2026年のビール類酒税一本化をはじめとする酒税改正を見据え、主力ブランドを中心に投資を強化し、魅力あるブランドポートフォリオの構築に取り組みました。人口減少・高齢化のトレンドは継続し販売数量は減少しましたが、ブランド構成の見直しと価格改定効果、費用管理の徹底により、売上収益・事業利益ともに前年を上回りました。ビールカテゴリーでは「一番搾り」ブランドが堅調に推移しました。4月発売の「一番搾りホワイトビール」と、「一番搾り糖質ゼロ」を加えた3つの異なる個性をもった商品群で店頭のプレゼンスを高めることで、基盤の「一番搾り」も好調を維持し、ブランド全体で前年を上回りました。また、10月発売の「キリングッドエール」は発売から8日で当初目標の60万ケースを超え、年間販売数量が130万ケースを突破する大ヒットとなり、ビールカテゴリーの活性化と、高付加価値商品の拡充につながりました。クラフトビールでは、3月に「スプリングバレー」のロゴ・パッケージ・商品名を刷新し、「スプリングバレーブルワリー」として大規模にリブランディングを実施しました。ノンアルコールでは、9月に「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」を発売しました。キリンビール史上最もビールに近い味を実現し、未充足だった「本格的なおいしさ」への需要に応えることで、ノンアルコール市場の更なる活性化に寄与し、売上及び利益率の改善に貢献しました。RTDカテゴリーは、「キリン 氷結®無糖」シリーズが金額ベースで対前年2桁%増と好調に推移し、「キリン 氷結®」ブランド全体を牽引しました。また、ビールの鮮度を維持し、フードロス削減にも貢献する次世代ビールサーバー「TAPPY(タッピー)」の導入が進み、導入店舗数は3万店を突破しました。「キリンビール 晴れ風」をラインアップに加えるなど、業務用需要の喚起とビール市場の活性化にも貢献しました。LION PTY LTDは、豪州ビール市場が微減で推移する中、販売数量が前年を上回り、売上収益は現地通貨ベースで前年並み、事業利益は現地通貨ベースでも、円ベースでも増益となりました。クラフトビールの高価格ブランド「Stone & Wood(ストーン&ウッド)」や健康志向を捉えた「Hahn(ハーン)」ブランドが好調に推移しました。適切な価格戦略に加えて、構造改革による固定費削減が奏功し、収益性の向上を実現しました。拡大するRTD市場では、2024年に販売開始した「Hyoketsu(ヒョウケツ)」が、複数フレーバーの展開により好調に推移し、新たな成長機会の創出につながっています。北米では、クラフトビール市場の縮小や原材料費の高騰という厳しい環境の中、New Belgium Brewing Company, Inc.の「Voodoo Ranger(ブードゥー・レンジャー)」ブランドは堅調に推移し、市場平均を上回りました。また、「一番搾り」は北米でのブランド強化と物流効率化をグループ内で行うことを目的に、New Belgium Brewing Company, Inc.での製造・販売体制への移管を完了しました。なお、LION PTY LTDは、2025年9月まで豪州・ニュージーランド・北米を統括してきましたが、10月以降はオセアニアに集中するマネジメント体制に変更しました。これらの結果、売上収益は0.6%減少し1兆753億円となりました。また、事業利益は、価格改定やコストコントロールにより9.1%増加し1,354億円となりました。 <飲料事業>国内飲料市場が縮小する中、キリンビバレッジ㈱は、主力ブランド「午後の紅茶」の強化に加え、免疫ケアを中心としたヘルスサイエンス飲料の拡大に注力することで、収益性の改善に取り組み、増収増益となりました。 「午後の紅茶」ブランドは、「キリン 午後の紅茶おいしい無糖/おいしい無糖 香るレモン/おいしい無糖 ミルクティー」をリニューアルするとともに、「夏のアイスティー/冬のホットミルクティー」といった季節を捉えたコミュニケーションで、年間を通じた紅茶需要の維持・拡大に取り組みました。また、9月に新商品「キリン 午後の紅茶FRUITS & ICE TEA」を発売し、紅茶トップブランドとして紅茶の新価値を提案することで、紅茶市場の活性化を図りました。ヘルスサイエンス飲料では、「プラズマ乳酸菌」入りの飲料の拡売に注力しました。「iMUSE(イミューズ)」ブランドからは3月に「キリン イミューズ オフ・ホワイト ヨーグルトテイスト」を新たに発売、「キリン おいしい免疫ケア」シリーズからは11月に「キリン おいしい免疫ケア +ダブルビタミン」を新たに発売し、「プラズマ乳酸菌」入り飲料の選択肢を広げることで、日常的な健康意識の高まりに応える取り組みを進めました。また、6月には子ども向けプラズマ乳酸菌飲料「キリン つよいぞ!ムテキッズ」を一部で発売し、ユーザー層の拡大にも取り組みました。販売店拡大や商品ラインアップ拡充によりお客様接点が広がり、「免疫ケア」という生活習慣の定着に貢献しました。北米で事業を展開するCoca-Cola Beverages Northeast, Inc.では、炭酸飲料を中心に販売が堅調に推移し、原材料費が上昇する中でも、高い収益性を維持しました。価格マネジメントに加え、営業活動により販売数量を安定的に確保し、売上収益は前年を上回りました。更に、これまで進めてきた物流拠点への設備投資の効果で、オペレーションの効率化が更に進んだこと等により、現地通貨ベースでも円ベースでも増益となりました。これらの結果、売上収益は2.4%増加し5,782億円となりました。また、事業利益は、価格改定や販売費等のコストコントロールにより5.8%増加し677億円となりました。 <医薬事業>協和キリン㈱は、注力する疾患領域の製品である「Crysvita(クリースビータ)」及び「Poteligeo(ポテリジオ)」の上市国・地域の拡大や市場浸透に取り組み、着実に成長しました。為替の影響や日本国内の薬価改定、更に前年に実施したアジア・パシフィック地域の事業再編に伴う売上減少の影響があったものの、全体としては増収増益となりました。開発パイプラインでは、急性白血病の治療を目的とする「ziftomenib( 米国製品名:KOMZIFTI)」は米国において承認されました。また、バイオ医薬開発の更なる加速化に向け建設中であった高崎工場HB7棟の竣工や北米でのバイオ医薬品原薬製造工場の建設等、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして持続的な成長を実現するための取り組みを着実に進めました。これらの結果、売上収益は0.2%増加し4,965億円となりました。また、事業利益は11.4%増加し1,023億円となりました。 <ヘルスサイエンス事業>世界的に健康意識が高まる中、2025年も栄養補助食品市場は拡大が続きました。ヘルスサイエンス事業ではアジア・パシフィック地域を中心としたお客様の健康課題の解決に向けて、サプリメントや健康食品、スキンケアの各分野で事業基盤の強化を推進しました。協和発酵バイオ㈱のアミノ酸事業等の売却完了や㈱ファンケルの通年での連結取り込みが寄与し、ヘルスサイエンス事業は黒字化を達成し、将来成長に向けた基盤が整いました。㈱ファンケルでは、スキンケアを中心とした化粧品事業において、主力の「マイルドクレンジング オイル」の販売が堅調に推移したほか、「アテニア」ブランドが国内外で売上収益を伸ばしました。「アテニア」ブランドの「スキンクリア クレンズ オイル※」は、日本最大のコスメ・美容の総合サイト@cosmeの「ベストコスメアワード」において、スキンケア部門では史上初となる、2年連続の総合大賞を受賞しました。サプリメント事業では、海外における年代別サプリメントの販路拡大やマーケティング手法の見直しが奏功し、全体の成長を牽引しました。Blackmores Limitedでは、主力ブランドである「Blackmores(ブラックモアズ)」や、薬剤師等により販売されるブランド「BioCeuticals(バイオシューティカルズ)」の販売が好調に推移しました。オセアニア、東南アジア・韓国及び中国の全ての展開エリアで売上収益が前年を上回り、事業利益も増加しました。また、将来の収益性向上を目的として、豪州において分散している製造・物流拠点を集約することによりサプライチェーンを効率化する取り組みを開始しました。プラズマ乳酸菌事業では、売上収益が前年比で約2割増と堅調に推移しました。サプリメントについては、国内の好調に加え、Blackmores Limitedの販路を活用した台湾での新商品展開等、グローバルでの「プラズマ乳酸菌」配合商品の展開を進めました。特に海外向けの菌体出荷は、販売金額ベースで前年比約5割増と大きく伸長しました。これらの結果、売上収益は43.4%増加し2,514億円となりました。また、事業利益は、協和発酵バイオ㈱構造改革の早期実現等、ヘルスサイエンス事業の収益性向上により大幅な増益となり、111億円(前年度は事業損失109億円)となりました。 ※ 「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ リフレシングシトラスの香り」が@cosme ベストコスメアワード2025 総合大賞を受賞しました。 ③ 生産、受注及び販売の状況(ⅰ)生産実績当年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)酒類999,941△5.1飲料309,0343.2医薬 (注2)373,176△10.9ヘルスサイエンス210,26260.9その他--合計1,892,413△0.6 (注) 1 金額は、販売価格によっております。2 当年度より算出方法を変更したことに伴い、前年同期比は前年度の実績を再算出して計算しております。 (ⅱ)受注状況当社グループの製品は見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。 (ⅲ)販売実績当年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)酒類1,075,261△0.6飲料578,1902.4医薬496,5140.2ヘルスサイエンス251,36643.4その他32,03150.6合計2,433,3634.1 (注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、当年度については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。相手先前年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)三菱食品㈱234,84410.0-- 2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (3) 財政状態① 事業全体の状況当年度末の資産合計は、前年度末に比べ1,399億円増加して3兆4,940億円となりました。有形固定資産、のれん及び無形資産については、協和キリン㈱における開発品導入等に伴う無形資産及び工場建設の進行に伴う有形固定資産の増加等により、前年度末に比べ1,319億円の増加となりました。資本は、利益剰余金が702億円増加、その他の資本の構成要素が444億円増加、非支配持分が440億円減少し、前年度末に比べ614億円増加して1兆5,951億円となりました。その他の資本の構成要素の増加要因は、主に円安の影響によって在外営業活動体の換算差額が415億円増加した影響です。また、非支配持分の減少要因は、㈱ファンケルの追加取得の影響です。負債は、前年度末に比べ785億円増加して1兆8,989億円となりました。社債の新規発行等により社債及び借入金が659億円増加しました。これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は36.8%、グロスDEレシオは0.72倍となりました。 ② セグメント情報に記載された区分ごとの状況<酒類事業>当年度末のセグメント資産は、設備投資による有形固定資産が増加したこと等により、前年度末に比べ660億円増加して1兆4,335億円となりました。<飲料事業>当年度末のセグメント資産は、設備投資による有形固定資産が増加したこと等により、前年度末に比べ384億円増加して3,647億円となりました。<医薬事業>当年度末のセグメント資産は、販売権及び営業債権が増加したこと等により、前年度末に比べ439億円増加して1兆566億円となりました。<ヘルスサイエンス事業>当年度末のセグメント資産は、棚卸資産が減少した一方で短期貸付金が増加したこと等により、前年度末並みの7,641億円となりました。 (4) キャッシュ・フロー① キャッシュ・フロー及び流動性の状況当年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ174億円増加(会計方針の変更による減少107億円を除く)の1,253億円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の収入は前年同期に比べ526億円増加の2,954億円となりました。非資金損益項目である、前年度に計上した段階取得に係る差損の反動減183億円及び持分法による投資の減損損失の反動減193億円があり、運転資金の流出も123億円増加したものの、税引前利益が前年同期に比べ981億円増加の2,379億円となったこと等により、小計では384億円の増加となりました。小計以下でも法人所得税の支払額が178億円減少したこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比で増加となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の支出は前年同期に比べ1,444億円減少の1,850億円となりました。減少の主な要因は子会社株式の取得による支出であり、前年度に行ったOrchard Therapeutics Limitedや㈱ファンケルの連結子会社化の反動減のため、前年同期に比べ1,449億円減少の149億円となりました。また、当年度の資金の収入には、有形固定資産及び無形資産の売却による収入が81億円、政策保有株式の縮減に向けた取組みを引き続き推進したことによる投資の売却による収入が6億円ありました。なお、有形固定資産及び無形資産の取得について、前年同期に比べ50億円減少の1,756億円を支出した他、持分法で会計処理されている投資の売却による収入は前年同期に比べ29億円減少の6億円となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の収支は1,105億円の支出(前年同期は581億円の収入)となりました。社債の発行による収入が1,000億円、長期借入による収入が前年同期に比べ2,689億円減少の280億円となり、社債の償還による支出が前年同期に比べ50億円増加の350億円、長期借入金の返済による支出が前年同期に比べ484億円減少の300億円となりました。なお、当年度において連結子会社である㈱ファンケルの株式を追加取得したことにより、非支配持分からの子会社持分取得による支出が818億円となりました。また、当社では当年度よりDOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とする配当を実施しており、非支配持分を含めた配当金の支払額は735億円となりました。 当社グループは資本コストを意識し、より安定的かつ持続的な配当を実現するため、DOE5%以上を目安とし、原則として累進配当を実施する配当方針を継続します。安定配当を最優先に、有利子負債返済と将来成長のための無形資産投資を実施しながら、キャッシュバランスに応じて投資や株主還元を検討していきます。 ② 資本政策の基本的な方針当社は事業への資源配分及び株主還元について以下の通り考えております。事業への資源配分については、ヘルスサイエンス領域を中心とした成長投資を最優先としながら、既存事業の強化・収益性改善に資する投資を行います。また、将来のキャッシュ・フロー成長を支える無形資産(ブランド・研究開発・ICT・人的資本など)及び新規事業創造への資源配分を安定的かつ継続的に実施します。なお、投資に際しては、グループ全体の資本効率を維持・向上させる観点からの規律を働かせます。株主還元についても経営における最重要課題の一つと考えており、1949年の上場以来、毎期欠かさず配当を継続しております。2024年度まで「平準化EPSに対する連結配当性向40%以上」による配当を実施し、2025年度以降は、より安定的かつ持続的な配当を実現するため、DOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とし、原則として累進配当を実施する配当方針へ変更いたしました。企業価値向上を目指す資本コストを意識した経営の一環として、株主の皆さまへの利益還元の一層の充実と資本効率の向上を図ることといたします。自己株式の取得については引き続き、追加的株主還元として最適資本構成や市場環境及び投資後の資金余力等を総合的に鑑み、実施の是非を検討していきます。資金調達については、CSV経営を推進するためサステナブル・ファイナンスを活用します。調達した資金はCSVパーパスに基づいて社会課題の解決に向けた取り組みに繋げます。経済環境等の急激な変化に備え、金融情勢に左右されない高格付けを維持しつつ、負債による資金調達を優先します。中長期的な目標達成に必要とされる投資において、株式発行による資金調達を行う場合は、ステークホルダーへの影響等を十分に考慮し、取締役会にて検証及び検討を行った上で、株主に対する説明責任を果たします。
役員の状況 FY2026 / 約8,431字
(2) 【役員の状況】① 役員一覧男性11名(うち外国人1名) 女性6名 (役員のうち女性の比率35.3%、外国人の比率5.9%)役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役会長CEO最高経営責任者磯 崎 功 典1953年8月9日生1977年4月当社入社2004年3月San Miguel Corporation取締役2007年3月当社経営企画部長2008年3月当社執行役員経営企画部長2009年3月当社常務執行役員経営企画部長2010年3月当社常務取締役(2012年3月退任)2012年3月麒麟麦酒㈱代表取締役社長(2015年1月退任)2013年1月キリン㈱代表取締役社長2015年3月当社代表取締役社長2021年9月麒麟麦酒㈱代表取締役社長(2022年1月退任)2024年3月当社代表取締役会長CEO(現任)※1116,248代表取締役社長COO最高執行責任者南 方 健 志1961年12月31日生1984年4月当社入社2012年3月麒麟麦酒㈱企画部長2013年1月キリン㈱執行役員経営企画部長麒麟麦酒㈱執行役員企画部長2015年3月当社常務執行役員グループ経営戦略担当ディレクターキリン㈱常務執行役員経営企画部長2016年3月当社常務執行役員(2018年3月退任)2016年4月Myanmar Brewery Limited取締役社長2018年3月協和発酵バイオ㈱代表取締役社長(2021年12月退任)2020年3月当社常務執行役員2022年3月当社取締役常務執行役員協和キリン㈱取締役2022年4月当社取締役常務執行役員ヘルスサイエンス事業本部長2023年8月Blackmores Limited取締役2024年3月当社代表取締役社長COO(現任)※119,035取締役副社長坪 井 純 子1962年8月8日生1985年4月当社入社2005年3月キリンビバレッジ㈱広報部長2010年3月㈱横浜赤レンガ代表取締役社長2012年3月当社CSR推進部長 兼 コーポレートコミュニケーション部長2012年11月当社コーポレートコミュニケーション部長2013年1月キリン㈱CSV本部ブランド戦略部長2014年3月同社執行役員CSV本部ブランド戦略部長2019年3月当社常務執行役員ブランド戦略部長2020年6月㈱ファンケル社外取締役2022年3月当社常務執行役員2023年3月当社取締役常務執行役員2024年3月当社取締役副社長(現任)※129,331 役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役常務執行役員吉 村 透 留1964年6月8日生1988年4月当社入社2016年3月キリン㈱経営企画部部長2017年3月当社グループ提携戦略担当ディレクターキリン㈱執行役員経営企画部部長2018年3月当社執行役員グループ提携戦略担当ディレクターキリン㈱常務執行役員経営企画部部長2019年3月当社常務執行役員経営企画部長キリンビバレッジ㈱取締役2021年3月麒麟麦酒㈱取締役2022年1月当社常務執行役員キリンビバレッジ㈱代表取締役社長2024年3月当社取締役常務執行役員ヘルスサイエンス事業本部長(現任)Blackmores Limited取締役※119,242取締役常務執行役員秋 枝 眞 二 郎1965年7月18日生1988年4月当社入社2010年3月台湾麒麟啤酒股份社董事長総経理2013年3月メルシャン㈱執行役員企画部長2015年3月キリンビバレッジ㈱執行役員企画部長2017年3月同社常務執行役員企画部長2018年3月麒麟麦酒㈱執行役員企画部長2019年3月当社執行役員経営企画部部長2020年3月当社執行役員経営企画部部長 兼 DX戦略推進室長2022年1月当社執行役員経営企画部長麒麟麦酒㈱取締役2022年3月当社常務執行役員経営企画部長2023年3月当社常務執行役員2024年3月当社取締役常務執行役員(現任)協和キリン㈱取締役(現任)2025年3月LION PTY LTD取締役※113,768取締役柳 弘 之1954年11月20日生1978年4月ヤマハ発動機㈱入社2010年3月同社代表取締役社長 兼 社長執行役員2018年1月同社代表取締役会長2019年3月当社社外取締役(現任)AGC㈱社外取締役(現任)2021年3月ヤマハ発動機㈱取締役会長2021年6月日本航空㈱社外取締役(現任)2022年1月ヤマハ発動機㈱取締役2022年3月同社顧問2022年6月三菱電機㈱社外取締役(現任)※17,500取締役塩 野 紀 子1960年10月18日生1983年8月日本ニューメディア㈱入社2010年3月エスエス製薬㈱代表取締役社長2014年1月㈱コナミスポーツ&ライフ(現 コナミスポーツ㈱)代表取締役社長2016年5月同社取締役会長2017年10月ワイデックス㈱代表取締役社長2018年3月キリン㈱社外取締役2019年3月当社ストラテジック・アドバイザー2020年3月当社社外取締役(現任)2024年1月ワイデックス㈱アドバイザー2024年6月日本郵政㈱社外取締役(現任)弁護士ドットコム㈱社外取締役(現任)※113,289取締役片 野 坂 真 哉1955年7月4日生1979年4月全日本空輸㈱(現 ANAホールディングス㈱)入社2013年4月同社代表取締役副社長執行役員2015年4月同社代表取締役社長2020年6月東京海上ホールディングス㈱社外取締役(現任)2022年4月ANAホールディングス㈱代表取締役会長2023年3月当社社外取締役(現任)2024年4月ANAホールディングス㈱取締役会長(現任)※12,900 役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役安 藤 よ し 子1959年3月17日生1982年4月労働省入省2003年4月滋賀県副知事2006年7月厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課長2011年7月同省埼玉労働局長2013年7月同省労働基準局労災補償部長2014年7月同省雇用均等・児童家庭局長2015年10月同省政策統括官(労働担当)2016年6月同省政策統括官(統計・情報政策担当)2017年7月同省人材開発統括官2019年3月当社社外監査役2019年6月三精テクノロジーズ㈱社外取締役(現任)2020年6月JFEホールディングス㈱社外取締役(現任)2024年3月当社社外取締役(現任)※19,300取締役此 本 臣 吾1960年2月11日生1985年4月㈱野村総合研究所入社2015年6月同社代表取締役専務執行役員2016年4月同社代表取締役社長2019年6月同社代表取締役会長 兼 社長2024年4月同社代表取締役会長2024年6月同社取締役会長(現任)ソニーグループ㈱社外取締役(現任)2025年3月当社社外取締役(現任)※1300取締役三 上 直 子1961年3月12日生1983年4月味の素㈱入社2010年1月㈱シーボン入社2019年6月同社代表取締役副社長 兼 執行役員2021年6月昭和産業㈱社外取締役(現任)2022年3月アース製薬㈱社外取締役(現任)2024年3月㈱クラレ社外取締役(現任)2025年3月当社社外取締役(現任)※1400取締役藤 縄 憲 一1955年2月18日生1980年4月弁護士登録長島・大野法律事務所入所1988年10月同事務所パートナー2000年1月長島・大野・常松法律事務所パートナー2004年1月同事務所マネージング・パートナー2015年1月同事務所代表2020年1月同事務所シニア・カウンセル2022年3月当社社外監査役2025年1月藤縄法律事務所設立 弁護士(現任)2026年3月当社社外取締役(現任)※1-常勤監査役石 倉 徹1963年11月30日生1989年4月当社入社2015年3月キリン㈱R&D本部技術統括部長2015年4月同社R&D本部研究開発推進部長2018年3月同社執行役員R&D本部研究開発推進部長2019年4月当社執行役員R&D本部副本部長 兼 研究開発推進部長2020年3月協和発酵バイオ㈱取締役2020年4月当社執行役員経営企画部健康事業推進室長2022年4月当社執行役員ヘルスサイエンス事業本部ヘルスサイエンス事業部部長2023年3月当社常勤監査役(現任)協和キリン㈱監査役※25,700常勤監査役小 林 肇1965年7月5日生1989年4月当社入社2011年4月Interfood Shareholding Company 取締役企画部長2020年3月当社経営監査部部長2022年3月当社執行役員経営監査部長2024年3月協和キリン㈱常勤社外監査役2026年3月当社常勤監査役(現任)※413,036 役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)監査役鹿 島 か お る1958年1月20日生1981年11月昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)入社1985年4月公認会計士登録1996年6月太田昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)パートナー2002年6月新日本監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)シニアパートナー2006年7月同監査法人人材開発本部人事担当2010年9月新日本有限責任監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人) 常務理事コーポレートカルチャー推進室、広報室担当2012年7月同監査法人常務理事ナレッジ本部長2013年7月EY総合研究所㈱代表取締役社長2019年6月日本電信電話㈱(現 NTT㈱)社外監査役2020年3月当社社外監査役(現任)2021年6月三井住友トラスト・ゴールディングス㈱(現 三井トラストグループ㈱)社外取締役(現任)2025年6月NTT㈱社外取締役(現任)※3-監査役土 地 陽 子1964年10月3日生1987年4月㈱東京銀行(現 ㈱三菱UFJ銀行)入行1996年9月世界銀行グループ入行2001年5月Toyota Motor Europe NV/SA.入社2015年1月同社General Manager, Global Treasury & Investor Relations2018年3月トヨタ自動車㈱経理部IR・株式グループ主幹2018年11月ソフトバンクグループ㈱入社 同社マネージングディレクター財務統括IR部長2020年2月SoftBank Group International Ltd. Managing Partner2020年6月日邦産業㈱社外取締役(現任)2023年6月リンナイ㈱社外取締役(現任)2024年3月当社社外監査役(現任)※3-監査役ティム・レスター1968年8月9日生1992年9月Parker & Parker 法律事務所(現 Herbert Smith Freehills Kramer 法律事務所)入所1993年8月西オーストラリア州弁護士登録1995年6月Hogan Lovells 法律事務所入所1996年2月イングランド及びウェールズ弁護士登録香港弁護士登録2004年3月同事務所(東京オフィス)マネージング・パートナー2008年3月Allens 法律事務所入所同事務所コーポレートファイナンス及び日本プラクティス統括パートナー2015年3月Hogan Lovells 法律事務所(シドニー及びパースオフィス)マネージング・パートナー2019年4月Jameson Boyce Partners Pty Ltd 設立同社取締役会長(現任)2025年4月Bia Energy Solutions Ltd 取締役(現任)2026年3月当社社外監査役(現任)※4-計250,049 (注) 1 取締役柳弘之、塩野紀子、片野坂真哉、安藤よし子、此本臣吾、三上直子及び藤縄憲一の各氏は、社外取締役であります。2 監査役鹿島かおる、土地陽子及びティム・レスターの各氏は、社外監査役であります。3 取締役及び監査役の任期は、次のとおりであります。※1 2026年3月27日開催の定時株主総会の終結の時から、2026年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。※2 2023年3月30日開催の定時株主総会の終結の時から、2026年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。※3 2024年3月28日開催の定時株主総会の終結の時から、2027年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。※4 2026年3月27日開催の定時株主総会の終結の時から、2029年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。4 上記取締役、監査役のほかに、10名の執行役員がおります。常務執行役員ブランド戦略、マーケティング戦略、デジタル・情報戦略、麒麟麦酒㈱副社長執行役員(マーケティング管掌) 山 形 光 晴常務執行役員SCM戦略、生産技術戦略 永 嶋 一 史常務執行役員リスク管理統括、広報戦略、法務統括 濱 利 仁常務執行役員当社R&D本部長、R&D戦略 藤 原 大 介常務執行役員品質保証統括 米 谷 良 之常務執行役員経営企画部長(事業提携・投資戦略ヘルスサイエンス領域以外)、CSV戦略 高 岡 宏 明常務執行役員麒麟麦酒㈱代表取締役社長 堀 口 英 樹常務執行役員キリンビバレッジ㈱代表取締役社長 井 上 一 弘常務執行役員㈱ファンケル代表取締役社長執行役員 三 橋 英 記常務執行役員キリンヘルスサイエンスインターナショナル社長 兼 Blackmores Limited 代表取締役社長 アラスター・シミントン ② 社外取締役及び社外監査役1) 員数当社の社外取締役は7名、社外監査役は3名です。 2) 企業統治において果たす機能・役割及び選任状況についての考え方社外取締役は、取締役会において、より客観的な立場から、企業経営の豊富な経験と高い見識に裏付けられた発言を行うことにより、重要な業務執行及び法定事項についての意思決定並びに職務執行の監督という取締役会の企業統治における機能・役割を、健全かつより高いレベルで維持することに貢献しています。社外取締役は現在7名を選任しており、全取締役の過半数を占めていることから、取締役会のほか、当社のコーポレート・ガバナンス体制における重要な機関である指名・報酬諮問委員会を有効に機能させるのに十分な員数であると考えています。社外監査役は、複数の企業における社外取締役・社外監査役の経験や、財務・会計・法律等に関する専門性等により、企業統治の仕組みとして当社が採用している監査役の機能の充実に貢献しています。社外監査役は現在3名を選任していますが、常勤監査役2名と合わせて5名の体制となっており、取締役の職務執行状況を監査するのに十分な員数であると考えています。 3) 社外役員の独立性に関する基準及び会社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係当社は、社外取締役及び社外監査役(以下、併せて「社外役員」という。)の独立性を客観的に判断するために、株式会社東京証券取引所が定める独立役員の独立性に関する判断基準を参考に、以下のとおり独自の基準を定めています。ただし、社外役員の選任には、独立性だけでなく、それぞれの知識、能力、見識及び人格等を考慮して選定していますので、会社法に定める社外役員の要件を満たし、かつ社外役員として当社の意思決定に対し指摘、意見することができる人材については、以下の基準に該当する場合であっても社外役員として招聘することがあります。 (社外役員の独立性に関する基準)当社の社外取締役又は社外監査役が独立性を有していると判断される場合には、当該社外取締役又は社外監査役が以下のいずれの基準にも該当してはならないこととしております。①当社(連結子会社を含む。以下同じ。)を主要な取引先とする者②当社を主要な取引先とする会社の業務執行取締役、執行役、執行役員又は支配人その他の使用人である者③当社の主要な取引先である者④当社の主要な取引先である会社の業務執行取締役、執行役、執行役員又は支配人その他の使用人である者⑤当社から役員報酬以外に、一定額を超える金銭その他の財産上の利益を受けている弁護士、公認会計士、税理士又はコンサルタント等⑥当社から一定額を超える金銭その他の財産上の利益を受けている法律事務所、監査法人、税理士法人又はコンサルティング・ファーム等の法人、組合等の団体に所属する者⑦当社の主要株主である者⑧当社の主要株主である会社等の法人の業務執行取締役その他の業務執行者である者⑨当社から一定額を超える寄付又は助成を受けている者⑩当社から一定額を超える寄付又は助成を受けている法人、組合等の団体の理事その他の業務執行者である者⑪当社の業務執行取締役、常勤監査役が他の会社の社外取締役又は社外監査役を兼任している場合において、当該他の会社の業務執行取締役、執行役、執行役員又は支配人その他の使用人である者⑫上記①~⑪に過去3年間において該当していた者⑬上記①~⑫に該当する者が重要な者である場合において、その者の配偶者又は二親等以内の親族⑭当社の取締役、執行役員若しくは支配人その他の重要な使用人である者(過去3年間において該当していた者を含む。)の配偶者又は二親等以内の親族 (注) 1 ①及び②において、「当社を主要な取引先とする者(又は会社)」とは、「直近事業年度におけるその者(又は会社)の年間連結売上高(年間連結売上収益)の2%以上又は1億円のいずれか高い方の支払いを当社から受けた者(又は会社)」をいう。なお、その者(又は会社)が連結決算を実施していない場合は、年間連結売上高(年間連結売上収益)に代え、年間総収入又は年間単体売上高を基準とする。2 ③及び④において、「当社の主要な取引先である者(又は会社)」とは、「直近事業年度における当社の年間連結売上収益の2%以上の支払いを当社に行っている者(又は会社)、直近事業年度末における当社の連結資産合計の2%以上の額を当社に融資している者(又は会社)」をいう。3 ⑤、⑨及び⑩において、「一定額」とは、「年間1,000万円」であることをいう。4 ⑥において、「一定額」とは、「直近事業年度における法人、組合等の団体の年間総収入の2%以上又は1億円のいずれか高い方」であることをいう。5 ⑦及び⑧において、「主要株主」とは、「総株主の議決権の10%以上を直接又は間接的に保有している株主」をいう。 (会社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係)上記基準に照らし、当社は社外取締役の柳弘之氏、塩野紀子氏、片野坂真哉氏、安藤よし子氏、此本臣吾氏、三上直子氏及び藤縄憲一氏、社外監査役の鹿島かおる氏、土地陽子氏及びティム・レスター氏を株式会社東京証券取引所等の定めに基づく独立役員として指定しています。各社外役員と当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係については、以下のとおりです。・社外取締役の柳弘之氏、塩野紀子氏、片野坂真哉氏、安藤よし子氏、此本臣吾氏、三上直子氏及び藤縄憲一氏については、当社との間に人的関係、資本的関係及び取引関係その他の利害関係はなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立性を十分に有しているものと判断しています。・社外監査役の鹿島かおる氏、土地陽子氏及びティム・レスター氏については、当社との間に人的関係、資本的関係及び取引関係その他の利害関係はなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立性を十分に有しているものと判断しています。 4) 社外役員による監督・監査と監査役監査・内部監査・会計監査との相互連携及び内部統制部門との関係社外取締役は、取締役会への出席等を通じ会計監査及び内部監査の報告を受け、監査役会との情報交換及び連携を踏まえ必要に応じて意見を述べることにより、これらの監査と連携のとれた取締役の職務執行に対する監督機能を果たしています。また、取締役会の一員としての意見又は助言により内部統制部門を有効に機能させることを通じて、適正な業務執行の確保を図っています。社外監査役は、監査役会や取締役会への出席及び会計監査人からの報告等を通じ、直接又は間接に、会計監査及び内部監査の報告を受け、必要に応じて意見を述べることにより、監査の実効性を高めています。そのうえで、高い専門性により監査役監査を実施し、監査役会の監査報告につなげています。また、取締役会において内部統制部門の報告に対して意見を述べ、適正な業務執行の確保を図っています。
沿革 FY2025 / 約2,017字
2 【沿革】当社創立以後のキリングループ(当社及び関係会社)に係る主要事項は次のとおりであります。年 月主 要 事 項1907年2月麒麟麦酒㈱(現・キリンホールディングス㈱)設立1907年7月東京株式取引所に上場1928年3月清涼飲料製造開始1949年5月東京、大阪各証券取引所再開と同時に株式上場1963年4月自動販売サービス㈱(現・キリンビバレッジ㈱)設立1972年8月キリン・シーグラム㈱(現・キリンディスティラリー㈱)設立1975年8月◆「昭和50年度構造計画~安定成長への布石~」策定、第一次多角化1976年6月小岩井乳業㈱設立1977年5月KW Inc.(現・Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.)設立1981年12月◆「長期経営ビジョン(第21次長期計画)」策定、第二次多角化1983年5月㈱キリンシティ(現・キリンシティ㈱)設立1988年3月キリンエンジニアリング㈱設立1988年5月台湾麒麟工程股份有限公司(現・台湾麒麟啤酒股份有限公司)設立1990年4月 麒麟麦酒㈱が腎性貧血治療剤「エスポー®」(EPO製剤)を発売1991年1月キリンレモン㈱が麒麟麦酒㈱清涼飲料事業部門の営業譲渡を受けキリンビバレッジ㈱に商号変更1991年10月Kirin Europe GmbH設立1996年7月Kirin Brewery of America, LLC設立1996年12月珠海麒麟統一啤酒有限公司(現・麒麟啤酒(珠海)有限公司)設立1998年4月LION NATHAN LTD.(現・LION PTY LTD)に資本参加1999年9月◆長期経営ビジョン「KG21」策定2002年2月Four Roses Distillery, LLC設立2002年3月San Miguel Corporationに資本参加2002年4月㈱永昌源を連結子会社化2004年12月麒麟(中国)投資有限公司設立2006年5月◆長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」(KV2015)を策定2006年10月キリンビバレッジ㈱を完全子会社化2006年12月メルシャン㈱を連結子会社化2007年7月純粋持株会社制を導入、キリンホールディングス㈱に商号変更2007年7月麒麟麦酒㈱発足2007年7月キリンファーマ㈱発足、持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ®」を発売2007年12月協和醱酵工業㈱に資本参加2008年10月協和醱酵工業㈱とキリンファーマ㈱が合併し、協和発酵キリン㈱(現・協和キリン㈱)発足2008年10月協和発酵バイオ㈱設立2008年11月Dairy FarmersをNational Foods Limited傘下とし、完全子会社化2009年4月SAN MIGUEL BREWERY INC.株式取得※同年5月 San Miguel Corporation株式売却2010年10月Kirin Holdings Singapore Pte, Ltd.設立2010年12月メルシャン㈱を完全子会社化 年 月主 要 事 項2011年3月Interfood Shareholding Companyを連結子会社化2012年10月◆長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2021」(KV2021)を策定2013年1月キリン㈱(現・キリンホールディングス㈱)設立、CSV本部を新設※2017年に改組2015年1月スプリングバレーブルワリー㈱設立2016年2月◆新長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2021」(新KV2021)に改定2016年2月「コーポレートガバナンス・ポリシー」を策定2017年2月ブルックリンブルワリー・ジャパン㈱設立2019年2月◆長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」(KV2027)を策定2019年4月当社が協和キリン㈱から協和発酵バイオ㈱の株式を95%取得※2023年1月に完全子会社化2019年7月当社がキリン㈱を吸収合併2019年9月㈱ファンケルに資本参加2020年1月New Belgium Brewing Company, Inc.を完全子会社化2021年11月Fermentum Pty Ltdを完全子会社化2022年1月Bell's Brewery Inc.を完全子会社化※2023年12月にNew Belgium Brewing Company, Inc.が吸収合併2023年8月Blackmores Limitedを完全子会社化2024年1月Orchard Therapeutics plc(現・Orchard Therapeutics Limited)を完全子会社化2024年9月㈱ファンケルを連結子会社化※2025年3月に完全子会社化2025年7月Kirin Brewery Southeast Asia Sdn. Bhd.設立
配当政策 FY2025 / 約808字
3 【配当政策】当社は事業への資源配分及び株主還元について以下の通り考えております。事業への資源配分については、ヘルスサイエンス領域を中心とした成長投資を最優先としながら、既存事業の強化・収益性改善に資する投資を行います。また、将来のキャッシュ・フロー成長を支える無形資産(ブランド・研究開発・ICT・人的資本など)及び新規事業創造への資源配分を安定的かつ継続的に実施します。なお、投資に際しては、グループ全体の資本効率を維持・向上させる観点からの規律を働かせます。株主還元についても、経営における最重要課題の一つと考えており、当期の剰余金の配当につきましては、DOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安に基づき、1株につき中間配当37.0円、期末配当37.0円とし、前期に比べ3.0円増配の74.0円とすることを取締役会で決議しました。自己株式の取得については引き続き、追加的株主還元として最適資本構成や市場環境及び投資後の資金余力等を総合的に鑑み、実施の是非を検討していきます。次期の剰余金の配当につきましては、DOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とし、年間76.0円の配当を予定しております。なお、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めており、毎事業年度における配当は期末と中間の2回行うこととしております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当につきましては株主総会、中間配当につきましては取締役会であります。 (注) 基準日が当期に属する剰余金の配当に関する取締役会又は株主総会の決議年月日並びに各決議ごとの配当金の総額及び1株当たりの配当額は以下のとおりであります。取締役会決議日2025年8月7日 配当金の総額30,035百万円 1株当たり配当額37.0円 株主総会決議日2026年3月27日 配当金の総額30,035百万円 1株当たり配当額37.0円
監査の状況 FY2025 / 約4,567字
(3) 【監査の状況】① 監査役監査の状況1) 監査役監査の組織、人員及び手続監査役会の組織、人員及び手続については、前述の「(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び②企業統治の体制の概要」及び、「(2) 役員の状況 ①役員一覧及び②社外取締役及び社外監査役」をそれぞれご参照ください。各監査役の経験及び能力は以下の通りです。当社監査役は、適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任され、特に、財務・会計に関する十分な知見を有している者が1名以上選任されるよう努めることとしております。役職氏名経験及び能力常勤監査役西谷 尚武入社以来、当社及び当社の子会社において財務・経理、海外事業、経営監査に携わるなど豊富な業務経験と財務・会計等に関する相当程度の知見を有しております。常勤監査役石倉 徹入社以来、当社及び当社の子会社においてエンジニアリング、経営監査、研究開発に携わるなど、豊富な業務経験とグループ経営全般の深い見識を有しております。社外監査役鹿島 かおる公認会計士として長年にわたり企業の監査業務に従事し、財務・会計に関する相当程度の知見を有しており、監査法人や企業の経営者としても、組織風土改革、広報、女性活躍推進に関する豊富な経験を有しております。社外監査役藤縄 憲一弁護士として長年にわたり大手法律事務所でパートナー及びマネージング・パートナーを務め、M&Aや国際取引及びコーポレートガバナンスを中心とした企業法務全般に関する高度な専門知識と豊富な経験を有しております。社外監査役土地 陽子大手上場企業のIR責任者として長年にわたり機関投資家との対話に従事し、グローバル企業経営と 資本市場の両方に関する豊富な経験と、財務・会計・ESG等に関する相当程度の知見を有しております。 2) 監査役及び監査役会の活動状況当年度において当社は監査役会を合計15回開催しており、個々の監査役の出席状況は以下のとおりです。尚、監査役会以外にも監査役間の情報共有や意見交換の機会を設けております。役職氏名監査役会出席状況常勤監査役西谷 尚武全15回中15回(100%)常勤監査役石倉 徹全15回中15回(100%)社外監査役鹿島 かおる全15回中15回(100%)社外監査役藤縄 憲一全15回中15回(100%)社外監査役土地 陽子全15回中15回(100%) 監査役会における具体的な検討内容は、監査方針、事業報告及び附属明細書の適法性、取締役の職務執行の妥当性、内部統制システムの整備・運用状況の妥当性、会計監査人の監査の方法及び結果の相当性、会計監査人の評価、監査報酬の妥当性、監査上の主要な検討事項(KAM:Key Audit Matters)等です。期末には、監査活動の振り返りを行い、会社の課題ならびに会社に対する提言事項と翌期の重点監査項目を討議した上で、取締役会に報告しております。なお、重点監査項目として(ⅰ)重要な事業及び事業領域における戦略の実行状況の確認、(ⅱ)人事領域の重点課題への取り組み状況の確認、(ⅲ)3ラインモデルにおける第2線及び第3線の機能の発揮状況の確認について取り組みました。また、監査役会の実効性評価として、各監査役による事前の自己評価アンケートの結果や取締役会実効性評価の監査役会に係る事項を基に検討した結果、監査役会全体として十分に実効性は担保されていると確認された一方、更なる改善のために議論を行い、以下のテーマを挙げて鋭意取り組みました。主なテーマ取り組み内容経営監査部や事業会社監査役との連携経営監査部とリスクベース監査に関する議論の実施など連携拡充しました。監査役の選任プロセス次期監査役候補者について、初期段階からの指名報酬委員会との意見交換など連携を強化しました。 監査役の主な活動内容は以下の通りです。これらの活動を通じて、取締役の職務執行状況を十分に監査できる体制となっております。活動内容常勤監査役社外監査役取締役会への出席○○経営戦略会議、リスク・コンプライアンス委員会等の重要会議への出席○ 代表取締役会長、代表取締役社長との意見交換○○その他の取締役・常務執行役員との面談○ 本社各部門・研究所の監査および国内外グループ会社への往査○○社外取締役との意見交換○○経営監査部長との意見交換○○指名・報酬諮問委員長との意見交換○○法務、経理、人事、品質保証、デジタルICT、リスク・コンプライアンス担当の各部門長との定期面談○ グループ各社監査役との情報交換○○※労働組合執行部との意見交換○ 会計監査人からの監査の実施状況、結果報告等の確認および会計監査人との意見交換、情報共有○○ ※議題に応じて出席 ② 内部監査の状況1) 内部監査の目的当社では、内部監査の目的を「キリングループの経営活動について、合法性と合理性の観点から公正かつ独立の立場で、ガバナンス、リスクマネジメントおよびコントロールに関連する経営諸活動の遂行状況を評価し、アシュアランス業務およびコンサルティング業務を行うことにより、グループ経営戦略目標の達成に貢献すること」とし、「経営に資する監査」の理念のもと、グループの重要リスクおよび内部統制に関する監査を実施しております。 2) 内部監査の組織、人員及び手続き当社では、最高経営責任者(CEO)管轄の独立した組織として経営監査部を設置し、2025年12月現在の人員は22名で構成されております。公認内部監査人(CIA)、公認情報システム監査人(CISA)、公認不正検査士(CFE)などの資格保有者を含め、内部監査に関する専門的な知見を有する従業員を相当数配置しております。 監査方針・重点監査項目を含む年度監査計画については、経営環境を認識した上で、毎年リスク評価を実施し、監査対象・テーマを決定して、取締役会で承認を受けております。 3) 監査役、会計監査人及びグループ各社内部監査部門との関係経営監査部は、当社監査役、主要グループ会社監査役及び会計監査人と情報・意見交換や協議を適宜行う等、相互連携を図っています。当社監査役とは月次で、社外監査役・取締役とは年2回の意見交換の場を設け、重点監査項目などについて議論しております。また会計監査人とも定期的に情報・意見交換を行っております。主要グループ会社の常勤監査役や内部監査部門とも定期的に情報・意見交換を行い、その他のグループ会社には非常勤監査役の派遣等も行うことで、グループ全体に対して実効的かつ効率的な監査を行っております。 4) 内部監査の実効性を確保するための取り組み3ラインモデルにおいて、第3線である経営監査部が、リスクベースアプローチによる事業軸・機能軸のマトリックス型監査やJ-SOX評価を行うことで、第1線・第2線での統制状況を確認し、内部統制の強化、3ラインの整備を促しております。さらに、経営の要請に基づき、グループ横断的な経営課題についてもテーマ監査を実施し、改善提言を行っております。改善提言については、提言先の各社各部門から措置回答を受領し、改善取り組みが完了するまで定期的にフォローアップしております。なお、これらの監査活動の結果については、取締役会等にて報告しております。また、監査品質については、GIAS(Global Internal Audit Standards)に基づく品質保証・向上プログラム(QA&IP)を運用しており、毎年内部評価を実施することで、監査品質の維持向上に努めております。外部評価は5年に1度を予定しており、直近では2023年度に実施し、内部監査協会(IIA)の国際基準に「一般的に適合している(Generally Conforms)」との評価を受けております。 ③ 会計監査の状況1) 監査法人の名称有限責任あずさ監査法人 2) 継続監査期間51年間上記は、調査が著しく困難であったため、現任の監査人である有限責任あずさ監査法人の前身(の1つ)である新和監査法人が監査法人組織になって以降の期間について記載したものです。実際の継続監査期間は、この期間を超える可能性があります。 3) 業務を執行した公認会計士神塚勲氏、佐々木雅広氏、藤岡義博氏 4) 監査業務に係る補助者の構成会計監査業務に係る補助者は、公認会計士44名、その他102名です。 5) 監査公認会計士を選定した理由監査役会は、「会計監査人の選解任等の決定に関する方針」を定めております。監査役及び監査役会は、この方針に基づき、監査の実施体制、品質管理体制等を総合的に検討した結果、適任と判断しました。 6) 監査役及び監査役会による会計監査人の評価監査役及び監査役会は、会計監査人との定期的な会合その他の連携を通じ、継続的に会計監査人の評価を行っております。また、監査役会では、会計監査人から期末の会計監査報告を受けた後に、「会計監査人の選解任等の決定に関する方針」に基づき検討を行い、十分な評価結果を得られたため、再任を決議しました。 ④ 監査報酬の内容等1) 監査公認会計士等に対する報酬区分前年度当年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社244-2495連結子会社3873145519計6303170423 前年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)連結子会社における非監査業務の内容は、非財務情報の開示に係るアドバイザリー業務等であります。当年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、非財務情報の開示に係るアドバイザリー業務等であります。 2) 監査公認会計士と同一のネットワークファームに対する報酬区分前年度当年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社95215154連結子会社938147845139計947199860293 前年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当社及び連結子会社における非監査報酬の内容は、非財務情報の開示に係るアドバイザリー業務及び内部統制報告制度(J-SOX)に関する支援等であります。当年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)当社及び連結子会社における非監査報酬の内容は、非財務情報に対する保証関連業務等であります。 3) 監査報酬の決定方針監査報酬の額は、当社の規模や業務の特殊性等を勘案して監査日数等を検討した上で、監査役会の同意を得て適切に決定しております。 4) 監査役会による監査報酬の同意理由監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務執行状況及び報酬見積もりの算定根拠などを確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等の額につき、会社法第399条第1項の同意を行っております。
設備の概要 FY2025 / 約664字
1 【設備投資等の概要】当社グループは、効率的な生産体制の構築を図りながら、お客様のニーズにお応えする製品を提供するため、設備投資を行いました。当年度の設備投資の総額は135,922百万円であります。酒類事業では、主として麒麟麦酒㈱において、生産基盤の維持、生産性の向上に向けて、工場の製造設備の新設・増設等を行いました。また、LION PTY LTDにおいて、生産設備の拡充・合理化などのため、製造設備等への投資を行いました。その結果、酒類事業の設備投資額は48,628百万円となりました。飲料事業では、主としてキリンビバレッジ㈱において、自動販売機の更新等を行いました。その結果、飲料事業の設備投資額は18,178百万円となりました。医薬事業では、協和キリン㈱において、生産設備の拡充・合理化及び研究開発力強化などのため、製造設備及び研究設備への投資を行いました。その結果、医薬事業の設備投資額は45,540百万円となりました。ヘルスサイエンス事業では、主として㈱ファンケルやBlackmores Limitedにおいて、生産基盤の維持、生産性の向上に向けて、工場の製造設備の新設・増設等を行いました。その結果、設備投資額は10,878百万円、その他の各事業の設備投資額は12,698百万円となりました。また、当年度において、減損損失4,324百万円を計上しております。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 9.非金融資産の減損」に記載のとおりであります。
従業員の状況 FY2025 / 約2,495字
5 【従業員の状況】(1) 連結会社の状況 2025年12月31日現在セグメントの名称従業員数(人)酒類8,800[1,528]飲料7,849[570]医薬5,161[182]ヘルスサイエンス5,643[1,353]その他2,200[454]全社(共通)1,491[-]合計31,144[4,087] (注) 1 従業員数は就業人員であります。2 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。3 臨時従業員数には、派遣社員を除いております。 (2) 提出会社の状況 2025年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)1,12441.613.69,985,539 (注) 1 従業員数は就業人員であります。2 平均勤続年数は、雇用形態等により積算方法が異なるため概算となります。3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3) 労働組合の状況労使関係について特に記載すべき事項はありません。 (4) 女性経営職比率、男性育児休暇取得率、男女賃金差異① 提出会社女性経営職比率(%)(注1)男性育児休暇取得率(%)(注2)(注3)男女賃金差異(%)(注1)(注4)(注5)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者18.1100.074.875.060.6 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、経営職とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、監督若しくは管理の地位にある者をいいます。2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。3 子の出生年度とその子に対する育児休業等及び育児目的休暇の取得開始年度のずれにより、育児休暇取得率が100%を超える場合があります。4 中途入社・退職者及び休職者、復職者は人員数から除いております。5 当社では、同一労働における男女の賃金体系に差は設けておりません。この差の主たる要因は等級別人員構成の差によるものであります。具体的には、女性において、相対的に賃金の高い経営職、また、総合職の上位等級に該当する人員数が少ないことによるものです。女性の活躍とネットワークづくりを積極的に支援するとともに、多様な視点や価値観を発揮できる組織づくりによって女性の活躍促進策を推進し、会社として女性活躍の機会、環境を整備していきます。6 女性経営職比率、男性育児休暇取得率、男女賃金差異の集計対象はキリンホールディングス原籍者としております。 ② 連結子会社名称女性経営職比率(%)(注1)男性育児休暇取得率(%)(注2)(注3)男女賃金差異(%)(注1)(注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者麒麟麦酒㈱8.4104.074.978.076.5メルシャン㈱11.6133.393.289.486.3キリンディスティラリー㈱0.0100.073.975.884.8キリンシティ㈱5.725.048.470.7105.2キリンビバレッジ㈱8.5100.073.978.061.2東京キリンビバレッジサービス㈱3.2150.077.588.986.9東海ビバレッジサービス㈱0.0100.049.535.784.4関西キリンビバレッジサービス㈱0.083.375.676.989.9㈱キリンビバックス0.020.067.769.969.9信州ビバレッジ㈱6.7100.083.880.7125.2キリンメンテナンス・サービス㈱9.150.082.787.8111.5協和キリン㈱17.1129.476.977.569.1協和キリンプラス㈱0.0-75.483.681.1㈱ファンケル47.9150.051.556.588.7㈱アテニア66.7-54.455.3-㈱ファンケル美健11.3125.044.867.392.9協和発酵バイオ㈱14.580.080.077.082.6協和ファーマケミカル㈱10.588.280.680.177.7小岩井乳業㈱16.4200.069.472.459.1キリングループロジスティクス㈱8.666.770.380.654.7ケーエルサービス東日本㈱9.166.750.285.263.1ケーエルサービス九州㈱0.0100.061.587.268.4ケーエルサービス西日本㈱0.016.739.784.167.7キリンアンドコミュニケーションズ㈱40.0-43.772.562.8キリンエンジニアリング㈱3.250.061.861.1-キリンビジネスシステム㈱12.366.782.683.677.2 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、経営職とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、監督若しくは管理の地位にある者をいいます。2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。3 子の出生年度とその子に対する育児休業等及び育児目的休暇の取得開始年度のずれにより、育児休暇取得率が100%を超える場合があります。4 中途入社・退職者及び休職者、復職者は人員数から除いております。5 女性経営職比率、男性育児休暇取得率、男女賃金差異の集計対象は各社の原籍者としております。
研究開発活動 FY2025 / 約11,757字
6 【研究開発活動】当社グループでは、長期経営構想キリングループ・ビジョン2027(KV2027)のイノベーションを実現する組織能力の一つとして「確かな価値を生み出す技術力」を掲げてきました。従来から強みを持つ発酵・バイオテクノロジー、パッケージング、エンジニアリングの技術力をより発展させるとともに、知的財産の取り組みにも力を入れています。当社グループの研究開発活動は、酒類事業、飲料事業、ヘルスサイエンス事業においては、キリンホールディングス㈱の5研究所(キリン中央研究所、ヘルスサイエンス研究所、飲料未来研究所、パッケージイノベーション研究所、微生物科学技術研究所(旧バイオプロセス技術研究所))及び各事業会社の研究所で行っています。また、医薬事業においては、協和キリン㈱が中心となりLife-changingな価値の創出を目指して研究開発活動を行い、さらに医薬品にとどまらない価値提供も目指してキリンホールディングス㈱と協働しています。今後も、新たな長期経営構想Innovate2035!のもとで、イノベーションの源泉としての研究開発活動を、より一層推進していきます。当年度におけるグループ全体の研究開発費は1,181億円です。セグメントごとの主な研究開発成果は以下の通りで、キリンホールディングス㈱の研究開発費は<全社(共通)>に含まれています。 <全社(共通)>キリンホールディングス㈱は、中長期的な企業価値向上を見据え、当社グループ全体に共通する研究開発活動を推進しています。環境・デジタルをはじめとする基盤技術の強化を通じ、将来の事業成長と社会課題の解決の両立を目指しています。環境領域では、資源循環の高度化という社会課題に対応するため、PET※1のケミカルリサイクル※2の原料を非食品用途のPET※3へと拡大する際の食品安全性に関する研究※4を進め、業界を超えた連携により工場での製造試験※5を実現しました。製造したケミカルリサイクル樹脂は、キリンビバレッジ㈱にて飲料用ペットボトルの一部に採用しました。本取り組みでは、従来十分に活用されてこなかったプラスチック資源の有効活用を検討しており、プラスチック資源循環の裾野拡大と環境負荷低減に貢献する新たな価値創出が期待されます。また、気候変動下における持続可能な原料供給を目指し、ホップ苗に高温・乾燥耐性を後天的に付与する技術を開発しました。香味品質を損なわずホップに耐性を付与できる本技術は、安定的な原料調達や農業分野の気候変動適応への貢献が期待されます。デジタル領域では、嗜好データとAIを活用し、消費者が感じる「おいしさ」に寄与する香味成分を科学的に特定する嗜好AI「FJWLA※6」を独自に開発しました。本技術により、官能評価データや成分分析データなどを統合的に解析することが可能となり、研究開発プロセスの高度化や価値創出の加速が期待されます。さらに、嗜好データとAIを活用した株式会社日立製作所との共同研究を開始し、飲料選択や飲酒行動の要因解明に取り組んでいます。本研究を通じて、酒類にとどまらず飲料事業全般や健康増進など社会課題解決に資する知見の創出と、CSV実現への貢献が期待されます。研究開発活動を企業価値および競争力の向上につなげる当社の知的財産活動は、事業×R&D×知的財産が三位一体となり、バリューチェーン全体を通じて経営と連携して推進する体制が評価され、令和7年度知財功労賞「特許庁長官表彰 知財活用企業(特許)」を受賞しました。知的財産活動との連動により、研究開発活動を社会的価値に繋げ、持続的な企業価値向上を目指しています。 全社(共通)に係る研究開発費は99億円です。 ※1 ポリエチレンテレフタラート※2 PETを化学的に分子レベルまで分解、精製したものを再びPETに合成する方法※3 具体的には、電子部品を製造する際に使用された工業用PETフィルムの端材、化粧品向けのPETボトルおよび自動販売機用商品サンプルを指す。※4 非食品用途PETを原料として食品容器へリサイクルする際の食品安全性の考え方や分析手法を整備したことで、従来は飲料用ペットボトルに限られていた食品容器向けリサイクル原料を、非食品用途PETまで拡大した。※5 ペットリファインテクノロジー株式会社のケミカルリサイクル工場にて実施※6 Flavor Judgment for Whole Liking Analysis <酒類事業>酒類事業は、キリンビール㈱、メルシャン㈱、LION Pty Ltdが、キリンホールディングス㈱の研究所と連携しながら研究・技術開発並びに商品開発を実施しています。ビールカテゴリーからは、6月に「キリン一番搾り 糖質ゼロ」をリニューアルしました。「ダブルデコクション製法」※1により原料のコクを引き出し、新たなホップで華やかな香りを向上させました。飲みごたえと飲みやすさを両立した、飽きのこない味わいです。10月に「キリングッドエール」を発売しました。ホップの香り成分のみを抽出した希少Cryo Hop®をキリンビール㈱の工場で初めて採用し、独自の「ブライトアロマ製法」により雑味を抑え、フルーティな香味と後味の良さを両立した満足感のある味わいのビールです。12月には、株式会社日清製粉ウェルナと共同開発した「イタリアンレッド ~トマト&パスタ~」をスプリングバレーブルワリー東京にて数量限定で提供しました。ビールの主原料である大麦の一部を食品ロスとなるパスタに置き換えたアップサイクル※2ビールです。RTDカテゴリーにおいては、「麒麟特製」ブランドから「麒麟特製 みかんサイダーサワー(期間限定)」を10月に発売しました。本商品には、当社にて開発した、コーヒー生産過程で未利用となっていたコーヒーチェリー由来の発酵素材を採用しています。当素材は、飲みごたえや香味の向上に加え、コーヒー農園の持続性向上や環境負荷軽減、アルコール関連の社会課題解決への貢献が期待されます。ノンアルコールカテゴリーからは、9月に「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」を発売しました。キリンビール初※3の脱アルコールによって、麦の旨みとホップの香り・苦味をバランスさせ、飲みごたえがありながら後キレの良い、ビールに近いおいしさを実現しました。国産洋酒カテゴリーにおいては、5月に「キリン ジャパニーズウイスキー 富士」の通年3品(「キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士」「キリン シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー 富士」「キリン シングルモルトジャパニーズウイスキー 富士」)が「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2025」のジャパニーズウイスキー部門で3年連続のGOLD(金賞)を受賞しました。ワインカテゴリーでは、11月に開催された「日本ブドウ・ワイン学会2025年大会」において、「無菌培養植物によるブドウべと病菌の継代培養技術確立」で「技術賞」を受賞しました。薬剤耐性菌が課題の果樹栽培において、無菌ブドウを用いたべと病菌の生物検定法およびべと病菌の凍結保管・継代技術を開発し、圃場特性に応じた精密な農薬選定を可能にしました。オセアニアについては、LION Pty Ltdが、キリンホールディングス㈱の技術を活用し、オーストラリアおよびニュージーランド市場の嗜好に合わせた商品開発を推進しています。キリンブランド「氷結®」について、2025年にさらなるブランド強化を目的として、フレーバーラインアップを拡充しました。具体的には、定番フレーバーとして「KIRIN HYOKETSU GREEN APPLE」を新たに投入するとともに、従来の「LEMON 6%」の味わいを維持しつつアルコール度数を抑えた「KIRIN HYOKETSU LEMON 4%」を開発しました。今後も共同して、現地市場に適合した商品開発を通じてブランド価値の向上を目指します。7月に、キリンビールと国立大学法人筑波大学 健幸ライフスタイル開発研究センターは、健康に配慮した科学的根拠のある飲み方に関する総合的な共同研究を開始しました。健康志向が高まる中で「健康に配慮した飲み方」についての科学的根拠を明らかにし、節度ある飲酒文化の醸成と心豊かな社会の実現を目指します。 当事業に係る研究開発費は9億円です。 ※1 麦汁の一部を煮沸させる工程を2回繰り返す製法※2 廃材や規格外の食材等、これまでは捨てざるを得なかった物や不用品に手を加え、より付加価値のある製品へと生まれ変わらせること※3 キリンビールが発売したノンアルコール商品で初めて <飲料事業>飲料事業は、キリンビバレッジ㈱が、キリンホールディングス㈱の研究所と連携しながら研究・技術開発並びに商品開発を実施しています。キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」を配合した飲料の開発を進めました。3月に「おいしい免疫ケア」「おいしい免疫ケア カロリーオフ」「おいしい免疫ケア 睡眠」をリニューアルし、「満足感」と「後味の良さ」を両立した味わいに加え、お客様の利便性向上と店頭での効率的な在庫管理のために、賞味期限を9カ月から12カ月に延長しました。午後の紅茶については、3月に「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖」シリーズをリニューアルしました。「無糖のアイスティー」として日常的に飲用しやすくなるように、「紅茶のシャンパン」と称されるダージリン茶葉※1を一部使用し、香りのバランスを整えることで、全体のボリューム感は維持しつつ、よりすっきりとした味覚に変更しました。9月には、丸ごと搾った果汁の甘酸っぱさを爽やかな紅茶で仕立てた「キリン 午後の紅茶 FRUITS & ICE TEA」シリーズを発売しました。また、キリンビバレッジ㈱商品開発研究所が開発した「緑茶飲料の光劣化抑制技術」(特許出願中)を含む「緑茶飲料の光劣化機構の解明」に関する研究成果が、第34回日本清涼飲料研究会(事務局 一般社団法人 全国清涼飲料連合会)において、「全国清涼飲料連合会賞」を受賞しました。緑茶飲料における光劣化臭の生成機構を明らかにするだけでなく、PET緑茶飲料における光劣化臭の発生を抑える光劣化抑制技術も開発しました。 当事業に係る研究開発費は10億円です。 ※1 「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖/おいしい無糖 香るレモン」は全茶葉のうち20%、「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 ミルクティー」は10%使用 <医薬事業>協和キリン㈱グループは、研究開発活動へ経営資源を継続的かつ積極的に投入しています。自社における研究開発が注力する疾患サイエンス領域を骨・ミネラル、血液がん・難治性血液疾患、希少疾患に設定し、創薬技術については、先進的抗体技術や造血幹細胞遺伝子治療などの革新的なモダリティを強化することで、Life-changingな価値を持つ新薬を継続的に創出することを目指します。また、価値創造のプロセスの一環として、オープンイノベーション活動やパートナーとの連携推進、ベンチャーキャピタルファンドへの出資、コーポレートベンチャーキャピタルも活用します。研究開発においては、Life-changingな価値の創出に重点を置き、自社でグローバルに展開して価値最大化を目指すだけでなく、社外のパートナーとの戦略的な連携で価値最大化を目指すビジネスモデルも活用します。 (注)ロカチンリマブに関する臨床試験の中止について協和キリン㈱は、2026年1月30日、アトピー性皮膚炎等を対象として開発中のKHK4083(一般名:ロカチンリマブ、以下「ロカチンリマブ」という。)に関するAMGEN INC.(以下「Amgen社」という。)との既存の共同開発・販売契約について、Amgen社の戦略的ポートフォリオの見直しに伴い、当該契約を終了し、協和キリン㈱はロカチンリマブの開発・商業化に関する権利を再取得しました。その後、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評価を踏まえ、ロカチンリマブに関する現在実施中の全ての臨床試験を中止することを決定しました。なお、「<主要開発品の開発状況>」は、2025年12月31日時点の記載であることにご留意ください。 <主要開発品の開発状況>2025年12月31日時点開発番号,一般名対象疾患開発状況KHK4083/AMG 451, ロカチンリマブ中等症から重症のアトピー性皮膚炎第Ⅲ相試験 実施中結節性痒疹第Ⅲ相試験 実施中中等症から重症の喘息第Ⅱ相試験 実施中ziftomenib NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)(単剤)承認取得第Ⅱ相試験 詳細データ発表急性リンパ性白血病(ALL)(単剤)第Ⅰ相試験 実施中急性骨髄性白血病(AML)(併用)第Ⅰ相試験 実施中第Ⅲ相試験 実施中OTL-203ムコ多糖症I型(Hurler症候群)ピボタル試験(第Ⅲ相試験相当) 実施中KK8398, infigratinib軟骨無形成症第Ⅲ相試験 実施中軟骨低形成症第Ⅲ相試験 準備中KHK4951,tivozanib滲出型加齢黄斑変性(nAMD)第Ⅱ相試験 実施中糖尿病黄斑浮腫(DME)第Ⅱ相試験 実施中OTL-201ムコ多糖症IIIA型(Sanfilippo症候群A型)PoC試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験相当) 実施中KK4277全身性エリテマトーデス(SLE)皮膚エリテマトーデス(CLE)第Ⅰ相試験 実施中KK2260進行性又は転移性固形がん第Ⅰ相試験 実施中KK2269進行性又は転移性固形がん第Ⅰ相試験 実施中KK2845急性骨髄性白血病(AML)第Ⅰ相試験 実施中KK8123X染色体連鎖性低リン血症(XLH)第Ⅰ相試験 実施中KK3910本態性高血圧第Ⅰ相試験 実施中OTL-200, atidarsagene autotemcel早期発症型異染性白質ジストロフィー(MLD)臨床試験準備中 ・KHK4083/AMG 451(一般名:ロカチンリマブ)は、病原性T細胞(炎症性疾患において疾患の原因となるT細胞)に発現するOX40(受容体型分子)へ選択的に作用する、T細胞リバランスを実現し得るモノクローナル抗体です。アトピー性皮膚炎などの慢性炎症性疾患の根本的な原因の一つとして、OX40シグナル伝達を介したT細胞の活性化により、病原性T細胞の増加とエフェクター機能が誘導されることが挙げられます。選択的にOX40へ作用するロカチンリマブは、病原性T細胞の機能を抑制すること、さらにその数を減少させることにより、T細胞リバランスを促進します。特にメモリーT細胞に直接作用することにより、疾患の慢性化と再燃の抑制を期待する新規作用機序を有するプロダクトです。これにより、従来のサイトカインブロッカーやJAK阻害薬にはない、少ない投与頻度での症状コントロールを実現できる可能性があります。初期の抗体は協和キリン㈱の米国研究チームとラホヤ免疫研究所の共同研究により見出されました。2021年6月1日、協和キリン㈱とAmgen社はロカチンリマブの共同開発・販売に関する契約を締結しました。本契約に基づき、Amgen社は本剤の開発、製造、及び協和キリン㈱が単独で販売活動を担当する日本を除くグローバルでの販売活動を主導します。両社は米国において本剤のコ・プロモーションを行い、協和キリン㈱は米国以外(日本を除く欧州及びアジア)においてコ・プロモーションを行う権利を有しています。現在成人及び青年期(12歳以上)の中等症から重症のアトピー性皮膚炎を対象に8つの試験からなる第Ⅲ相試験(ROCKETプログラム)が進行中です。これまでに3,300名以上の患者さんが試験に参加し、全ての試験で被験者登録を終了しました。2025年6月までにROCKETプログラムのうち、ROCKET-Horizon、ROCKET-Ignite、ROCKET-Shuttle、ROCKET-Voyagerの結果が得られ、全てにおいて主要評価項目と全ての主要な副次評価項目を達成しました。また、ROCKET-Ascendの中間結果のトップラインデータを発表しました。ROCKETプログラムに加え、中等症から重症の喘息を対象とする第Ⅱ相試験及び結節性痒疹を対象とする第Ⅲ相試験も実施中です。 ・ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は、経口メニン阻害薬であり、アンメットニーズの高い特定の遺伝子変異や再構成を有する急性骨髄性白血病(AML)に対する治療薬としてKura Oncology社により開発が進められてきました。2024年11月、協和キリン㈱とKura Oncology社はziftomenibの販売と開発に関するグローバルにおける急性白血病を対象とした戦略的提携に関する契約を締結しました。本契約に基づき、両社は共同でziftomenibの開発と販売を実施し、米国ではKura Oncology社が、米国以外では協和キリン㈱が開発・薬事・販売戦略を主導します。現在AMLを対象に複数の臨床試験を実施中です。2025年3月にKura Oncology社が米国食品医薬品局(FDA)にNPM1変異を有する再発・難治性の成人AMLに対する治療薬としてziftomenibの新薬承認申請を提出し、5月に受理され、11月に正式承認を取得しました。初発AMLに関しては、9月に、NPM1変異又はKMT2A再構成を有する初発AML患者を対象としたziftomenibの併用療法の第Ⅲ相試験(KOMET-017試験)を開始しました。さらに10月には、NPM1及びFLT3変異を有する初発AML患者を対象としたziftomenibの併用療法の第Ⅰ相試験(KOMET-007試験の1コホート)を開始しました。2025年12月に米国血液学会(ASH)年次総会にて、初発及び再発・難治性のAMLにおけるziftomenibとベネトクラクス及びアザシチジンの併用レジメンの中間データを報告しました。 ・OTL-203は、ムコ多糖症I型(Hurler症候群)を対象とする造血幹細胞遺伝子治療法です。根本治療法となり得る治療法としてOrchard Therapeutics社が北米と欧州でピボタル試験(第Ⅲ相試験相当)を実施中です。 ・KK8398(一般名:infigratinib)は、経口FGFR3阻害薬で、骨系統疾患を対象としてBridgeBio Pharma社傘下のQED Therapeutics社により開発が進められてきました。2024年2月に協和キリン㈱とQED Therapeutics社は骨系統疾患を対象とした日本における開発・販売権の導入に関するライセンス契約を締結しました。2025年11月に、日本で軟骨無形成症を対象に第Ⅲ相試験を開始しました。また、日本での軟骨低形成症の第Ⅲ相試験を準備中です。 ・KHK4951(一般名:tivozanib)は、協和キリン㈱が創製した血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)-1、-2、-3チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であるtivozanibを点眼投与により後眼部組織に効率的に送達するように設計した新規のナノクリスタル化点眼剤であり、滲出型加齢黄斑変性症(nAMD)及び糖尿病黄斑浮腫(DME)に対して非侵襲的な新しい治療選択肢となり得る薬剤です。現在第Ⅱ相試験を実施中です。 ・OTL-201は、ムコ多糖症ⅢA型(Sanfilippo症候群A型)を対象とする造血幹細胞遺伝子治療法です。根本治療法となり得る治療法としてPoC試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験相当)を実施中です。 ・KK4277は、SBIバイオテック株式会社より導入した抗体をもとに、協和キリン㈱のPOTELLIGENT技術を応用して抗体依存性細胞傷害活性(ADCC活性)を強化し、それを最適化した抗体です。現在全身性エリテマトーデス及び皮膚エリテマトーデスを対象に第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2260は、協和キリン㈱独自のバイスペシフィック抗体技術であるREGULGENTを応用したEGFR-TfR1バイスペシフィック抗体です。がん細胞選択的な鉄枯渇を実現する抗体として設計されており、非臨床試験において、強い薬効を示し、かつ忍容性も示すことを見出しました。現在第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2269は、協和キリン㈱独自のバイスペシフィック抗体技術であるREGULGENTを応用したEpCAM-CD40バイスペシフィック抗体です。各種の腫瘍で高発現しているEpCAMと抗原提示細胞のCD40を架橋することで、腫瘍近傍の抗原提示細胞のみ活性化する抗体として設計されており、非臨床試験において、全身性副作用を抑制しながら抗腫瘍免疫による薬効を発揮できることを見出しました。現在第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK2845は、協和キリン㈱として初の抗体薬物複合体(ADC)です。標的分子はTIM-3で、現在急性骨髄性白血病(AML)を対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK8123は、ヒト型抗FGF23抗体です。現在XLHを対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・KK3910は、協和キリン㈱が創製した抗体であり、健康成人及び本態性高血圧を対象とした第Ⅰ相試験を実施中です。 ・OTL-200(一般名:atidarsagene autotemcel, 米国製品名:Lenmeldy, 欧州製品名:Libmeldy)は異染性白質ジストロフィー(MLD)の根本的な遺伝的原因を修正することを目的とした造血幹細胞遺伝子治療法です。2025年10月に早期発症型MLDに対する希少疾病用再生医療等製品指定を日本で取得しました。現在日本における臨床試験準備中です。 <主な提携・ライセンス情報>・2025年10月に自己免疫疾患に対する新規治療法の開発を目的とする新規化合物をドイツBoehringer Ingelheim社へ導出するライセンス契約を締結しました。 主な申請承認情報開発番号、一般名、製品名対象疾患申請状況2025年に承認取得した 国・地域ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)NPM1 変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)―米国 当事業に係る研究開発費は1,008億円です。 <ヘルスサイエンス事業>キリンホールディングス㈱は、独自素材「プラズマ乳酸菌」を中核に、科学的根拠に基づく研究開発と事業化を一体で推進し、国内外で健康価値の創出を加速しています。プラズマ乳酸菌を使用した製品シリーズの売上は、2024年通期では230億円を突破※1、2025年通期では280億円を超え※2、堅調に拡大しました。これにより、免疫ケア分野における当社の市場プレゼンスは一段と強化されました。研究面では、プラズマ乳酸菌の経鼻接種によって、自然免疫の中核であるpDC※3の誘引・活性化および抗ウイルス遺伝子の発現上昇を介する、新型コロナウイルスならびにインフルエンザウイルスの増殖抑制に関わる作用機序の一部を解明しました。また、アデノウイルスに対する抗ウイルス応答の迅速な誘導を示唆する成果を得ており、幅広い呼吸器ウイルスに対する応用可能性を探索しています。さらに、医療従事者を対象とした臨床試験において、発熱および倦怠感を感じた日数の減少傾向を確認し、免疫ケア習慣の有用性を裏付けました。加えて、pDCの活性を尿検査で非侵襲的に可視化できる因子を世界で初めて発見し、個別の免疫状態評価に資する新規検査サービスの開発へ着手しました。血液等による免疫指標の定量化と合わせて臨床研究を推進し、2026年以降の実用化を視野に入れています。協和発酵バイオ㈱が製造・販売を行う脳機能サポート素材「シチコリン」について、富士通㈱との共同研究における創薬DX技術※4(QSPモデル※5)と細胞試験の併用によって、世界で初めて腸脳相関※6に関する新規作用メカニズムを示唆する知見を得ました。電気刺激により減塩食品の塩味・うま味を増強する食器型デバイス「エレキソルト」は、2025年度グッドデザイン賞 において金賞を受賞したほか、Well‑being & Age‑Tech 2025 Awardで農林水産大臣賞を受賞するなど、高い社会的評価をいただいています。加えて、「エレキソルトスプーン」は第17回日本マーケティング大賞において奨励賞を受賞しました。今後、食器形態の拡充や自治体・医療・栄養指導の現場との連携を通じ、減塩実践の普及と生活者の健康増進に寄与します。キリンホールディングス㈱と東京大学大学院農学生命科学研究科との共同研究により、ヒトiPS細胞由来小腸オルガノイド※7を用いて、細胞老化が小腸上皮細胞の糖・アミノ酸吸収を低下させることを世界で初めて確認しました。上皮間葉転換(Epithelial to Mesenchymal Transition)進行と吸収機能の消失メカニズムの理解を深めるとともに、老化抑制素材としてヒトミルクオリゴ糖(Human milk oligosaccharide)の有効性検証にも成功し、アンチエイジング領域における食品素材の研究開発を加速しています。㈱ファンケルグループは、総合研究所において、化粧品、栄養補助食品、発芽米および青汁に係る基盤技術研究ならびに製品開発研究活動を通じて、「安心・安全」を軸とした安全性・機能性研究を推進し、科学的根拠に基づいた製品開発を行っています。特に老化研究に注力し、独自の研究から「キンミズヒキ」及び「キンミズヒキ由来のアグリモール類」に老化した細胞を除去する作用を見出し、機能性表示食品「ウェルエイジプレミアム」を発売しました。また、「ヤギミルク由来エクソソーム」が皮膚細胞の老化を抑制し、コラーゲン及びエラスチンの産生促進作用があることを見出し、これを配合したエイジングケア美容液「アドバンスト ビューティ コンセントレート」を発売 しました。これらの独自素材を配合した製品は、計画を上回る販売数量で推移しており、売上拡大に寄与しています。グループ横断の商品開発力を活かした連携として、キリンホールディングス㈱とファンケルに加えアクシージアと三社での協業によってプラズマ乳酸菌を配合したサプリメントを共同開発して中国越境ECにおける販売を開始し、海外市場での免疫ケア事業の拡大を推進しました。また、海外グループのBlackmoresとは、アジア地域におけるプラズマ乳酸菌配合製品の販売を展開し、各国の消費者ニーズに沿った商品訴求とブランド浸透を進めています。協和発酵バイオ㈱については、一部事業の譲渡完了に伴い、研究開発・投資資源の重点化を図り、シチコリン等のスペシャリティ素材事業を中核とする体制へ再編しました。研究開発基盤の強化に向けては、Cowellnex㈱がSiolta Therapeuticsと乳児の壊死性腸炎の発症抑制を目的とする生菌製剤の共同研究に着手し、腸内細菌叢を活用した次世代の健康価値創出に取り組んでいます。これらの連携によってシナジーを最大化し、国内外の市場開拓、研究知の融合、供給・販売チャネルの拡張を通じて、ヘルスサイエンス事業全体の持続的成長を下支えしています。 当事業に係る研究開発費は39億円です。 ※1 2024年1月~12月 当社販売金額に基づく※2 2025年1月~12月 当社販売金額に基づく※3 プラズマサイトイド樹状細胞の略。自然免疫系に属し、ウイルス感染時に大量のⅠ型インターフェロンを産生して抗ウイルス防御を担う免疫細胞。樹状細胞として抗原提示機能も有する。※4 AIなどのデジタル技術を活用し、疾患に関連する生体システムと創薬シーズの相互作用や体内動態、副作用等を、数理モデルやコンピュータ解析を用いて網羅的に明らかにする手法。膨大な分子データを分析し、効率的に新薬候補物質を絞り込むことができる。※5 定量的システム薬理学(Quantitative Systems Pharmacology)の略。生理学的・病態学的ネットワークを計算モデルで統合し、薬物の生理活性や治療効果、及び栄養素の全身影響を予測する情報科学的アプローチ。※6 腸と脳がお互いに影響を及ぼし合う双方向のネットワーク。腸と脳は神経・内分泌・免疫・代謝などを通じて密接に連携している。※7 オルガノイドとは臓器・組織を模倣した3次元構造体であり「人工臓器」とも呼ばれている。
株式の保有状況 FY2025 / 約8,516字
(5) 【株式の保有状況】① 投資株式の区分の基準及び考え方当社グループは、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的に保有する投資株式を純投資目的の投資株式、その他の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式と区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である麒麟麦酒㈱については以下のとおりであります。1) 保有方針当社グループのコーポレートガバナンス・ポリシーに次のとおり規定しております。・当社グループは、政策保有株式を原則保有しない。但し、中長期的な企業価値向上に資すると認められる銘柄のみ必要最小限保有することができる。・当社グループが保有する個別の政策保有株式の保有の合理性については、取引先等との対話・交渉を実施しながら毎年取締役会にて検証を行い、その結果、株主共同利益の観点から保有の合理性が認められないと判断した銘柄は売却を進める。 2) 保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容政策保有株式は、個別の銘柄毎に保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを精査し、ブランドの価値向上に資するか否かの総合的な判断も加えた上で、継続保有の可否について取締役会で検証しております。 3) 銘柄数及び貸借対照表計上額ⅰ) 当社 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式203,828非上場株式以外の株式11,021 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 (注) 株式数が増加及び減少した銘柄には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等による変動を含んでおりません。 ⅱ) 麒麟麦酒㈱ 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式776,496非上場株式以外の株式4233,341 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式36取引関係を維持・強化し、当社ブランドの価値向上に繋げるため (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式35非上場株式以外の株式212 (注) 株式数が増加及び減少した銘柄には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等による変動を含んでおりません。 4) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報ⅰ) 当社特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)Nightingale Health Oyj2,702,0772,702,077同社サービスの日本での事業展開等の取引関係を維持・強化するために保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1,0211,266 (注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。2 保有の合理性は、当事業年度末で保有する全ての政策保有株式について、2026年1月26日開催の取締役会で継続保有の適否の検証を行いました。 みなし保有株式は保有しておりません。 ⅱ) 麒麟麦酒㈱特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱すかいらーくホールディングス3,333,3003,333,300お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無11,2178,167東海旅客鉄道㈱1,268,5001,268,500お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無5,5013,761㈱ハイデイ日高1,104,6651,104,665お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無3,8173,086㈱帝国ホテル1,200,0001,200,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有1,4451,104ロイヤルホールディングス㈱1,024,424512,212お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1,3501,226チムニー㈱1,000,0001,000,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1,2431,223東日本旅客鉄道㈱240,000240,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無992671㈱木曽路352,049352,049お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無896742㈱リンガーハット332,780332,780お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無762730 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)SRSホールディングス㈱600,000600,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有725707㈱トライアルホールディングス200,000200,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無620540㈱ハチバン138,310138,310お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無473479SFPホールディングス㈱210,000210,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無441420イオン㈱166,05954,627ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。また、ブランド育成強化を目的として、取引先持株会による継続的な株式取得をしております。無411202西日本旅客鉄道㈱120,000120,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無375336㈱オリエンタルランド115,000115,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無333394㈱ひとまいる648,000648,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無282292㈱東京會舘54,58254,582お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無231210㈱あさくま42,00042,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無204190 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱ホテル、ニューグランド33,00833,008お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無204183㈱西武ホールディングス46,90046,900お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無202150㈱バルニバービ188,000188,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無194196㈱イートアンドホールディングス90,00090,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無182197㈱梅の花グループ201,300201,300お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無166168㈱ライフフーズ100,000100,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無163168㈱WDI40,00040,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無129132近鉄グループホールディングス㈱41,56941,569お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無128138伊藤忠食品㈱10,00010,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有11272 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ヤマエグループホールディングス㈱37,62937,127ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。また、ブランド育成強化を目的として、取引先持株会による継続的な株式取得をしております。有9573㈱ドトール・日レスホールディングス33,74033,740お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無8879㈱京都ホテル110,600110,600お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無6872㈱トリドールホールディングス14,56214,562お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無6257㈱うかい16,80016,800お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無5759日本空港ビルデング㈱10,13010,130お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無4451㈱グルメ杵屋39,60039,600お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無3842㈱中村屋8,5008,500お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有2627㈱エスエルディー20,00020,000お客様接点数の高い企業であり、当社製品の取扱いによるブランド育成が期待できる等、営業政策上取引関係を維持・強化するため保有しております。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無2220 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱バローホールディングス6,3366,336ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無2114イオン九州㈱3,6003,600ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無1110㈱ツルハホールディングス1,610-ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。㈱ツルハホールディングスとウエルシアホールディングス㈱の経営統合に伴う株式交換の実施により、本銘柄の保有株式数は増加しております。無5-㈱コスモス薬品400400ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。無33カメイ㈱1,0001,000ブランド育成のための消費者ニーズや業界の動向情報等を得るため保有しています。個別の定量的、定性的な保有効果についての記載は困難ですが、適宜保有意義についての検証を実施しております。有32㈱リテールパートナーズ-10,000営業政策等の取引関係を維持・強化するため保有しておりましたが、当事業年度に売却を実施しております。無-13ウエルシアホールディングス㈱-1,235営業政策等の取引関係を維持・強化するため保有しておりましたが、㈱ツルハホールディングスとウエルシアホールディングス㈱の経営統合に伴う株式交換の実施により、本銘柄の保有株式数は減少しております。無-3 (注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。2 保有の合理性は、当事業年度末で保有する全ての政策保有株式について、2026年1月26日開催の取締役会で継続保有の適否の検証を行いました。 みなし保有株式は保有しておりません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式1) 当社純投資目的である投資株式は保有しておりません。 2) 麒麟麦酒㈱純投資目的である投資株式は保有しておりません。
関係会社の状況 FY2025 / 約3,091字
4 【関係会社の状況】(1) 連結子会社 164社名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容麒麟麦酒㈱*1*3東京都中野区30,000酒類100.0資金の貸付、設備の賃貸借メルシャン㈱東京都中野区3,000酒類100.0資金の貸付、設備の賃貸㈱永昌源東京都中野区90酒類99.9(99.9)設備の賃貸キリンディスティラリー㈱静岡県御殿場市10酒類100.0(100.0)資金の貸付スプリングバレーブルワリー㈱東京都渋谷区60酒類100.0(100.0)資金の貸付キリンシティ㈱東京都中央区100酒類100.0(100.0)資金の貸付LION PTY LTD*1オーストラリアニューサウスウェールズ州8,730,936千豪ドル酒類100.0役員の兼任…有Kirin Foods Australia Holdings Pty Ltdオーストラリアニューサウスウェールズ州2豪ドル酒類100.0(100.0)なしLion-Beer,Spirits & Wine Pty Limited*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,752,821千豪ドル酒類100.0(100.0)なしLion (NZ) Limited*1ニュージーランドオークランド596,275千ニュージーランドドル酒類100.0(100.0)なしLion Nathan Finance (New Zealand) Limited*1ニュージーランドオークランド172,937千豪ドル酒類100.0(100.0)なしLion Nathan USA Inc.*1アメリカオレゴン州179,714千豪ドル酒類100.0(100.0)なしNew Belgium Brewing Company, Inc.*1アメリカコロラド州392,319千米ドル酒類100.0(100.0)なしLion Global Craft Beverages Pty Ltd*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,256,688千豪ドル酒類100.0なしLittle World Beverages, Inc.*1アメリカデラウェア州742,600千米ドル酒類100.0(100.0)なしFour Roses Distillery, LLCアメリカケンタッキー州60,000千米ドル酒類100.0(100.0)資金の貸付Kirin Brewery of America, LLCアメリカカリフォルニア州13,000千米ドル酒類100.0(100.0)資金の貸付麒麟(中国)投資有限公司*1中国上海市143,000千米ドル酒類100.0なし麒麟啤酒(珠海)有限公司中国広東省84,700千米ドル酒類100.0(100.0)なし台湾麒麟啤酒股份有限公司台湾台北市64,000千台湾ドル酒類100.0(100.0)なしKirin Europe GmbHドイツデュッセルドルフ市77千ユーロ酒類100.0(100.0)なしキリンビバレッジ㈱東京都中野区8,417飲料100.0資金の貸付、設備の賃貸Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.*4アメリカニューハンプシャー州930千米ドル飲料100.0なしInterfood Shareholding Companyベトナムドンナイ省871,410百万ベトナムドン飲料95.7(95.7)なし協和キリン㈱*1*2*5東京都千代田区26,745医薬55.2役員の兼任…有Orchard Therapeutics Limited*6イギリスロンドン29,569千米ドル医薬100.0(100.0)なしKyowa Kirin Asia Pacific Pte.Ltd.*1*7シンガポール123,045千シンガポールドル医薬100.0(100.0)なし㈱ファンケル*1神奈川県横浜市中区10,795ヘルスサイエンス100.0役員の兼任…有協和発酵バイオ㈱*8東京都千代田区100ヘルスサイエンス100.0資金の貸付、設備の賃貸役員の兼任…有小岩井乳業㈱東京都中野区100ヘルスサイエンス99.9設備の賃貸 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容Blackmores Limited*1オーストラリアニューサウスウェールズ州202,319千豪ドルヘルスサイエンス100.0(100.0)なしKirin Health Science Australia Pty Ltd*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,799,000千豪ドルヘルスサイエンス100.0(100.0)なしKirin Holdings Australia Pty Ltd*1オーストラリアニューサウスウェールズ州1,800,000千豪ドルヘルスサイエンス100.0なしKirin Holdings Singapore Pte,Ltd.*1シンガポール2,880,737千豪ドルその他100.0なしその他 130社――――― (2) 持分法適用会社 26社名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容㈱ヤッホーブルーイング長野県北佐久郡軽井沢町10酒類33.3(33.3)なしBrooklyn Brewery Corporationアメリカニューヨーク州3,729米ドル酒類25.5(25.5)なしSAN MIGUEL BREWERY INC.フィリピンメトロマニラ15,410百万フィリピンペソ酒類48.6なしその他 23社――――― (※) 1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。2 議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数を記載しております。3 *1:特定子会社に該当します。4 *2:有価証券報告書を提出しております。5 *3:麒麟麦酒㈱は、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等①売上収益665,500百万円 ②税引前利益40,768百万円 ③当期利益29,573百万円 ④資本合計70,890百万円 ⑤資産合計414,327百万円 6 *4:Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.は、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等①売上収益299,884百万円 ②税引前利益45,264百万円 ③当期利益32,793百万円 ④資本合計125,416百万円 ⑤資産合計195,807百万円 7 *5:協和キリン㈱は、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えておりますが、同社は有価証券報告書提出会社であるため、主要な損益情報等の記載を省略しております。8 *6:2025年7月11日に解散及び清算を決定し、2026年1月20日に清算結了しました。9 *7:2024年8月1日開催の協和キリン㈱の取締役会の決議において、解散及び清算を決定しています。10 *8:協和発酵バイオ㈱は、債務超過の状況にある会社であり、債務超過の額は56,215百万円です。11 上記はIFRSで要求される開示の一部であり、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 33.子会社一覧」で上記を参照しております。
サステナビリティ FY2025 / 約29,898字
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】(1) サステナビリティ関連財務開示の作成方法について① 全般的情報当社グループのサステナビリティ関連財務開示は、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2026年2月20日内閣府令第5号)附則第2条第1項により「企業内容等の開示に関する内閣府令」(1973年大蔵省令第5号)第19条の9第1項に基づき、当年度よりサステナビリティ開示基準※を早期適用し、サステナビリティ開示基準に準拠して作成しております。なお、文中における将来に関する事項は、当年度末現在において、当社グループが判断したものであります。本サステナビリティ関連財務開示は、当年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)を報告期間として作成しております。本サステナビリティ関連財務開示は、サステナビリティ開示ユニバーサル基準「サステナビリティ開示基準の適用」第93項、サステナビリティ開示テーマ別基準第1号「一般開示基準」第42項及びサステナビリティ開示テーマ別基準第2号「気候関連開示基準」第102項に基づき、比較情報を開示しておりません。また、本サステナビリティ関連財務開示は、サステナビリティ開示テーマ別基準第2号「気候関連開示基準」第103項(2)に基づき、Scope3排出量を開示しておりません。なお、Scope3排出量については開示の準備が出来次第、開示予定です。本サステナビリティ関連財務開示は、2026年3月27日(公表承認日)に、情報開示委員会の審議を踏まえて委員長である取締役常務執行役員CFO 秋枝眞二郎が承認し、代表取締役社長COO 南方健志に報告しております。本サステナビリティ関連財務開示のうち、ガバナンス、リスク管理、及びScope1・2排出量、並びに一部の指標についてKPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証(限定的保証)を受けております。詳細については下記ウェブサイトに掲載の「SSBJ基準に準拠したサステナビリティ関連財務開示-第187期」(2025年)をご参照ください。URL https://www.kirinholdings.com/jp/investors/library/financial_results/ ※:国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が開発したIFRSサステナビリティ開示基準の内容と整合性があるものとして、我が国のサステナビリティ基準委員会(SSBJ)が開発したサステナビリティ開示基準(日本基準)。 ② ガイダンスの情報源に関する情報当社グループは、サステナビリティ関連財務開示にあたっての重要テーマ並びにリスク及び機会を識別するにあたり、サステナビリティ開示基準を適用しております。また、後述する当社の事業・ビジネスモデルを踏まえ、酒類産業、清涼飲料産業、及び加工食品産業に関する国際サステナビリティ基準審議会が公表したIFRS S2号の適用に関する産業別ガイダンス(2023年6月公表。以下、「産業別ガイダンス」という。)、並びに、酒類産業、清涼飲料産業、加工食品産業、及びバイオテクノロジー・医薬品に関するSASBスタンダード(2023年12月最終改訂。以下、「SASB」という。)を参照しております。また、GRI並びにIS026000等を参照して策定したグループ・マテリアリティ・マトリックス(以下、「GMM」という。)で抽出した経営諸課題から、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会を識別する対象として、次の7つの重要テーマを設定しました。また、各テーマについて当社グループの担当役員を配置し、責任をもって対応します。・アルコールの負の影響・健康長寿社会・アンメットメディカルニーズ・人的資本・人権・消費者課題・環境(気候変動・自然資本) ③ 判断に関する開示本サステナビリティ関連財務開示を作成する過程で行った判断のうち、サステナビリティ関連財務開示に含まれる情報に最も重大な影響を与える判断は次のとおりです。・サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別詳細については「(3) リスク管理 ① サステナビリティにかかるリスク管理 (ア)サステナビリティに関する重要なリスク(機会)の選定」をご参照ください。 ④ 測定の不確実性に関する開示本サステナビリティ関連財務開示で報告される数値に影響を与える最も重大な不確実性は、次のとおりです。・気候関連シナリオ分析により評価された財務的影響詳細については「(5) 重要テーマ別 ⑦ 環境(気候変動・自然資本) (イ)リスク管理 (ⅱ)リスクと機会の識別 (a) 気候変動に関するシナリオ分析 (c) 分析結果における財務影響と対応」をご参照ください。 (2) ガバナンス純粋持株会社である当社は、当社グループ全体戦略の策定と推進、各事業のモニタリング、グループ連携によるシナジー創出の推進、サステナビリティを巡る課題の検討及びサステナビリティにかかる基本的な方針の策定等の役割を担います。当社グループは、ステークホルダーとともに、持続的に存続・発展していくための重要テーマを経営諸課題と捉え、積極的に対応することでCSV経営を推進します。サステナビリティを巡る課題に対して全社的に推進するための体制を整え、リスクマネジメントの推進のみならず、ステークホルダーとの共創による収益機会につなげます。取締役会及びグループ経営戦略会議で意思決定する際には、決裁手続規程並びに関連する内規に基づき、考え得る戦略の選択肢を挙げ、それぞれの期待効果・リスクの両面を明確化し、戦略選択に伴って想定されるリスク・機会、影響度及び発生確率、並びにリスクへの対策(ゼロリスク・低減・テイク)を議論しております。 ① 監督体制(ガバナンス機関又は個人)サステナビリティ関連のリスク及び機会の監督の責任は、取締役会が負っております。サステナビリティ関連のリスク及び機会は、重要な経営課題であると認識しており、中長期的な企業価値向上の観点から、職務権限規程に基づき、GMMを含むグループCSV方針を決議した上で、これらの課題への取り組みについて議論を行います。また、取締役会は、年次で、情報開示委員会の委員長である取締役常務執行役員CFOから、GMMを基に設定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標の情報共有を受けます。取締役会は、経営企画部からの各事業/機能の四半期報告に基づき、サステナビリティ関連業務の執行を四半期ごとに監督します。取締役会は、これらの審議や以下に記載する執行からの報告を通じてサステナビリティ管理の有効性を監督します。なお、重要なリスク及び機会の選定からサステナビリティ関連財務開示に至るまでのプロセスについては、「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示方針」及び「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示実務指針」を制定し社内体制を整備・運用しており、この社内体制は当社の経営監査部による内部監査の対象になっております。 ② 執行体制(経営者の役割)社長の諮問機関として、以下4つを設置しております。グループCSV委員会、グループリスク・コンプライアンス委員会、情報開示委員会で協議/決定された事項は、原則として事前にグループ経営戦略会議で議論された後、取締役会に報告されております。 (ア)グループ経営戦略会議社長の意思決定を補佐支援する諮問機関として、グループ経営に関する意思決定のうち、影響の大きい戦略及び投資に関し、社長を含む執行役員、社内監査役、プロフェッショナル・アドバイザー等で構成されるグループ経営戦略会議を設置し、原則として週次で開催しております。グループ経営戦略会議では、長期の方針や戦略を踏まえた、短中期の非財務目標やその実現に必要な投資計画を審議・決議します。また、事業会社や部門から目標の達成状況及びリスクについての報告を受け、事業会社・部門の監督を行います。 (イ)グループCSV委員会グループ横断的なCSVについて議論するためにグループCSV委員会を設置し、原則として年3回開催しております。グループCSV委員会規程の定めにより、本委員会は、社長の諮問機関であり、当社の会長・社長を委員長、主要グループ会社の社長と当社の常務執行役員以上を委員とします。必要に応じてマルチステークホルダーの観点から社外有識者の参加・助言を受け、GMMなどのサステナビリティに関する長期の方針や戦略を意見交換し、その結果を取締役会に付議・報告します。 (ウ)グループリスク・コンプライアンス委員会当社のリスク担当執行役員を委員長、当社の常務執行役員以上を常任委員とするグループリスク・コンプライアンス委員会を設置し、原則として年2回開催しております。グループリスクマネジメント規程により、リスクを「キリングループの経営目標達成や企業の継続性に影響を及ぼす不確実性(機会と脅威の両方を含む)」と定義したうえで、同委員会においてサステナビリティ課題に関するリスクを含めた、リスクマネジメント活動の全般を統括しており、リスクマネジメント方針を決定するとともに、グループ重要リスクを選定し、取締役会に報告します。 (エ)情報開示委員会取締役常務執行役員CFOを委員長、当社の関係役員・部門長を委員とする情報開示委員会を設置し、原則として四半期毎に開催しております。情報開示委員会規程により、有価証券報告書を含む適時開示情報を決定します。また、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、情報開示委員会で決定し、社長に報告します。なお、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、重要テーマ毎に原則として会議体を設置し、その中で議論しておりますが、グループリスク・コンプライアンス委員会が選定するグループ重要リスクも踏まえて最終化しており、その結果を踏まえて、情報開示委員会にて決定しております。 <ガバナンス体制図> ③ 取締役会に求められるスキル及びコンピテンシー当社が監督・執行体制を適切に機能させ、当社グループの持続的成長と企業価値向上を実現するには、ジェンダーや国際性等の多様性を確保しながら、取締役会・監査役会がそれぞれ全体として必要なスキルを有していることが求められます。この要請は、執行側についても同様です。このたび、当社はKV2027の先を見据えた新たな長期経営構想「Innovate2035!」を公表しました。これを契機として、当社は取締役会及び監査役会に求められるスキルの見直しを実施しました。まず、当社グループが掲げる「CSV経営」の理念に対する深い理解と共感は、当社の取締役及び監査役に全員に共通して求められる基本的かつ不可欠な要件であると整理しております。そのうえで、経営・事業トップの経験を通じた「企業経営」の総合的な能力を前提としつつ、「サステナビリティ」「グローバル」「財務/IR」「法務/リスク管理」の各分野に関する知見を、当社の経営推進及びコーポレートガバナンスの実効性確保に不可欠な基本スキルと位置付けております。さらに、「Innovate2035!」では、CSV経営を通じて持続的な成長を実現し、社会課題である「健康」への貢献を目指しております。当社グループは、『人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている』をビジョンに掲げております。イノベーションを創出するための源泉は、「R&D」「マーケティング」「人財・組織」「ICT・DX」「生産・品質保証」といった組織能力であり、取締役会及び監査役会において、実効性の高い意思決定と監督を行うために不可欠なスキルと考えております。「サステナビリティ」に関するスキルについては、当社の新任役員及び部門長向けに毎年実施しているコーポレートガバナンス研修の一部として、サステナビリティ(CSV経営)のインプットを実施しております。インプット後には、その内容に関する質疑も含め、重要テーマに関する役員間での意見交換も実施しております。 ④ スキル及びコンピテンシー定義当社の取締役・監査役・執行役員に求められるスキル及びコンピテンシーの定義は以下のとおりです。 スキル及びコンピテンシーの領域スキル及びコンピテンシーの定義充足の目安経営・ガバナンス企業経営企業価値の持続的向上を目的に、全社戦略の策定・実行、経営資源の最適配分、ステークホルダーとの信頼関係構築を統括する能力。上場企業等*1での取締役または執行役員としての経営経験、経営会議・取締役会での意思決定責任者としての経験、あるいはその他団体*2での同等の実績。サステナビリティ気候変動・自然資本・人権・サプライチェーン等の重要課題を特定し、事業戦略・資本配分・リスク管理・KPIに統合して中長期の企業価値向上に結び付ける能力。上場企業等でのサステナビリティ戦略の策定・推進、関連委員会での主導的役割、開示や外部保証の導入、投資家・ステークホルダーとの対話実績、あるいはその他団体での同等の実績。グローバルグローバル市場での成長機会を捉え、企業価値の拡大を図る国際経営力。2か国以上での事業経験、クロスボーダーM&Aの実行責任、現地法規・文化対応の実績、あるいはその他団体での同等の実績。財務/IR財務健全性と資本効率の最適化を通じて企業価値を高める戦略的財務マネジメント能力。上場企業等でのCEO/CFO経験や資金調達・M&A・IR活動の主導経験、あるいはその他団体での同等の実績。法務/リスク管理法令遵守と企業リスクの特定・評価・対応を通じて、企業の信頼性と持続性を確保する能力。上場企業等での法務・コンプライアンス部門統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。イノベーションの源泉R&D技術革新を通じた新たな価値創出と競争優位の確立を図り、企業の中長期的な成長と価値向上に貢献する研究開発戦略の構築・統括能力。上場企業等または研究機関での研究開発部門の統括経験、研究テーマの事業化実績、技術ロードマップの策定責任者としての経験。マーケティング顧客価値の創出とブランド価値の向上を通じて企業の競争優位性と企業価値を高める能力。上場企業等でのCMO経験、グローバルブランド戦略の策定・実行、広告・PR活動の統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。人財・組織人的資本の最大化を通じて組織の競争力を高める人財戦略の立案・実行力。上場企業等でのCEO/CHRO経験、サクセッションプランの策定・運用、DE&I推進責任者としての実績、あるいはその他団体での同等の実績。ICT・DXデジタル技術を活用して業務効率化や新たな価値創造を推進し、企業の競争力強化や顧客体験の向上に資する能力。上場企業等でのCDO経験やDX戦略の策定・実行、ITガバナンス・セキュリティ体制の構築経験、あるいはその他団体での同等の実績。生産・品質保証調達・製造・物流・販売までの一連の流れを統合的に管理し、安定供給と効率化を実現する能力。品質・安全性・供給安定性の確保を通じて顧客信頼と企業価値を維持・向上させる能力。製造業における生産部門責任者経験、SCM戦略の立案・実行責任者としての経験、在庫・物流・供給体制の改善実績。品質保証部門責任者経験、ISO等の認証取得・維持、重大品質問題の対応経験。あるいはその他団体での同等の実績。 *1:上場企業あるいはそれに類する企業*2:官公庁、弁護士事務所、監査法人、アカデミア、NPO等 ⑤ スキル及びコンピテンシーの充足状況等各役員のスキル及びコンピテンシーの充足状況等は以下のとおりです。(ア) 取締役 (注1)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証代表取締役会長CEO磯崎 功典◎◎〇◎〇 〇〇 代表取締役社長COO南方 健志◎〇〇〇 ◎ ◎ 〇取締役副社長坪井 純子〇〇 ◎ ◎◎ 取締役常務執行役員吉村 透留◎〇◎〇 〇 〇〇◎取締役常務執行役員秋枝 眞二郎〇◎〇◎〇 〇 ◎ 取締役柳 弘之● ● ●取締役塩野 紀子● ● ● 取締役片野坂 真哉● ● ● 取締役安藤 よし子 ● ● ● 取締役此本 臣吾● ● ● 取締役三上 直子 ● ● ●取締役藤縄 憲一 ● ● ● (注) 1 社内取締役については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎とし、社外取締役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(◎と●は最大3つ以内とする) (イ) 執行役員 (注2)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常務執行役員山形 光晴〇〇◎ ◎ ◎ 常務執行役員永嶋 一史〇〇〇 ◎ ◎常務執行役員濱 利仁〇◎〇 ◎ ◎ 常務執行役員藤原 大介 〇◎ ◎〇 常務執行役員米谷 良之 〇〇 ◎ ◎常務執行役員高岡 宏明 ◎〇◎ ◎ 常務執行役員堀口 英樹◎〇◎〇 ◎〇 常務執行役員井上 一弘◎◎ 〇 〇〇 常務執行役員三橋 英記◎〇◎〇〇 ◎〇〇 常務執行役員アラスター・シミントン◎〇◎〇 ◎〇 (注) 2 執行役員については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎としています。(◎は最大3つ以内とする) (ウ) 監査役 (注3)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常勤監査役石倉 徹 ● ●●常勤監査役小林 肇 ●●● 監査役鹿島 かおる ●● ● 監査役土地 陽子 ●●● 監査役ティム・レスター ●● ● (注) 3 監査役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(●は最大3つ以内とする) ⑥ 取締役・監査役・執行役員スキルセットの判断過程毎年行う取締役会実効性評価の中にスキル充足度も含めており、指名・報酬諮問委員会が評価結果を踏まえた候補者選定を行っております。実効性評価結果から必要と考えられるスキルを持つ新たな候補者を指名する必要がある場合、経歴、面談等により、スキルの評価を行います。その際、企業経営や一般的なビジネス管理の経験、ステークホルダーとの直接対話を行った経験を持っていることを重視します。再任候補の役員については、既に経験した年度での経験や議論内容、当社グループ事業に関する情報提供、トレーニング等を踏まえて、スキルを定期的に評価し見直します。 ⑦ 役員報酬への反映当社は、執行役員の報酬がCSV経営の実現と中長期的な企業価値向上に向けたインセンティブとして機能するよう設計しております。取締役の報酬はあらかじめ株主総会で決議された総額の範囲内で、職務権限規程に基づき取締役会の決議により決定されており、決議の際は指名・報酬諮問委員会でその妥当性を審議し、透明性及び客観性を高めて公正なプロセスで決定しております。社内役員の報酬は、固定報酬である「基本報酬」並びに業績連動報酬である短期インセンティブとしての「賞与」及び中長期インセンティブとしての「株式報酬」の3つで構成されております。「株式報酬」の決定においては、経営計画で定めるキリングループ連結の財務・非財務指標から、中長期の株主価値向上と社会的価値創出の両立を促す評価指標を選定しております。「株式報酬」については、信託型株式報酬制度を採用し、業績達成条件が付されていないリストリクテッド・シェア・ユニット(RSU)及びローリング方式の3年経営計画の目標達成度に連動するパフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)で構成され、PSUの業績評価指標は、経営計画に掲げる主要な経営指標であるROICとEPS成長率及び非財務指標としております。非財務指標は、「環境」「コミュニティ」「健康」「人的資本」の4つの項目について、項目ごとに定められた具体的な指標の達成度を定量的に判定し、これに各指標及び項目全体の定性面を加えて項目別評価を行ったうえで、それらの評価結果及び定性面の考慮を踏まえた総合評価で決定します。PSUの支給率は、目標達成時を100%として、0%~200%の範囲で変動します。 <役員の報酬構成> <信託型株式報酬のPSU業績連動係数の算定式> 代表取締役会長CEOの場合、基本報酬が27%、賞与が31%、株式報酬が42%であり、株式報酬のうちRSUが3割、PSUが7割、PSUのうち非財務評価の評価割合が2割であることから、それぞれの支給率を100%と仮定した場合、代表取締役会長CEOの役員報酬のうち非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約6%です。当年度に認識された役員報酬(固定報酬のみの社外取締役及び監査役の報酬を含む)のうち、非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約5%です。上記の通り、非財務評価は4つの項目の総合評価で決定することから、気候関連の評価項目に係る部分を区分して識別することができません。客観性及び透明性を担保する観点から、グループ経営戦略会議にて評価した内容をもとに、評価結果及び支給リストを指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会において決定します。非財務指標については、下表のとおりです。なお、社外取締役は客観的立場から当社及び当社グループ全体の経営に対して監督及び助言を行うという役割を担い、監査役は客観的立場から取締役及び執行役員の職務の執行を監査するという役割を担うことから、社外取締役及び監査役には、それぞれ基本報酬(固定報酬)のみを支給します。 項目指標環境・GHG削減率(Scope1+2(2019年比))・国内におけるリサイクルPET樹脂使用比率・水ストレスが高い製造拠点における用水使用原単位コミュニティ・事業を通じた社会への前向きな力創出の貢献度健康・グループのヘルスサイエンス商品を通じ与えた社会的インパクト、免疫市場規模拡大への貢献度(プラズマ乳酸菌)・グローバル品の主要国における上市状況・医とヘルスサイエンスの協働取組達成度人的資本・CSV実践スコア・従業員エンゲージメントスコア・LTIRスコア・プレゼンティーイズム・国内女性経営職比率(キリンホールディングス籍) ⑧ リスク及び機会に関連するトレードオフの考慮当社グループにおける取引に関する意思決定のうち、当社の決裁を要する場合には、「環境(気候変動・自然資本)」や「人権」を中心に、起案会社/部門が、重要テーマが影響を及ぼすリスクについて、影響度と発生確率、リスク及び機会への対策(ゼロリスク・低減・テイク)を検討しております。その検討結果は、当社の関係部門のコンサルテーションを受けた上で、決裁が申請されております。 (3) リスク管理① サステナビリティにかかるリスク管理サステナビリティに関する重要なリスク(機会)は、グループ重要リスクの管理プロセスの中でモニタリングされております。重要テーマのリスク管理については、重要テーマごとのリスク管理のセクションに記載しております。グループ重要リスクは、グループ全体の目標や戦略・事業遂行に関するリスクだけでなく、それぞれの事業固有のリスクの両面からリスクを集約して作成しております。各リスクについては、定量・定性の両面からグループに与える影響度を評価すると共に、発生確率を考慮し、影響度と発生確率の両軸でリスクの重要度を設定します。さらに重要リスクはリスクマップ上で一元化して管理を行っております。グループリスク・コンプライアンス委員会では、作成したグループ重要リスクについて議論し、それぞれのリスクへの対応、許容度などについて議論を行います。またこれらのグループ重要リスクは取締役会で審議され、状況変化の確認や対策の見直しを行っております。当社およびグループ会社はリスクに応じた対策を立案・実行し、相互に連携することでリスクマネジメントを推進・運用しています。また、事業と機能の両軸で実施するモニタリングを通じて、戦略リスクを管理・統制するとともに、クライシスに転ずるリスクの顕在化の未然防止や発生時にはその影響を最小限に留めるなど、リスクマネジメント体制を整備し、リスクの低減や適切な管理に努めております。なお、過去の報告期間と比較して、当社グループのサステナビリティに関する重要なリスク(機会)の管理プロセスに変更は生じておりません。 (ア)サステナビリティに関する重要なリスク(機会)の選定GRI並びにIS026000等を参照して策定したGMMで抽出した経営諸課題を土台(ロングリスト)として、SASBの開示トピックを加味し、重要テーマに集約しております。重要テーマに関するリスク(及び機会)は、毎年、重要テーマ所管部門と事前に協議したうえで、情報開示委員会で見直し要否を確認しており、見直しが必要と判断された場合には、重要テーマ毎に設定している会議体にて、具体的な見直しを実施しております。また、そのリスク(及び機会)は、リスク(及び機会)が顕在化したときに発生する財務上の影響度(50億円未満、50~100億円、100億円以上)、発生可能性(10年に1回程度、10~30年に1回程度、30年以上に1回程度)の二軸でその重要性を評価しております。具体的には、財務上の影響度が大きい(100億円以上)場合には発生確率を問わず重要性が高いと評価するとともに、財務上の影響度が中程度(50~100億円)の場合には発生可能性が高い(10年に1回程度)もののみを重要性が高いと評価し、開示すべきリスク・機会に選定しております。 (イ)グループ重要リスクの管理プロセスへの組み込み当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の選定結果は、グループ重要リスクを選定する際に留意すべき方針・環境変化・事業等の確認の一部として、経営企画部にインプットしております。その後、経営企画部は、幅広いソースから当社グループの事業・戦略に影響を与えうる外部的リスク(地政学、法制度、気候変動、自然災害、技術革新など)に関する情報収集、シナリオ分析(環境テーマについては、シナリオ分析を実施しております)を含む各種分析を行ったうえで、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会を含めたグループ重要リスクを選定し、その結果はグループリスク・コンプライアンス委員会での協議を経て、取締役会で決定されております。なお、当社においては、サステナビリティに関する課題を各種リスクの検討要素、リスクドライバーと捉え、統合リスク管理の枠内で管理をすることとし、他の種類のリスクに比してサステナビリティ関連のリスクを優先順位付けはしておりませんが、当社はCSVを経営の根幹に捉え、社会との価値共創を第一にした経営を行っており、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は常に経営戦略やリスク管理の中で考慮されております。 (ウ)当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の決定・報告グループ重要リスクの選定結果も踏まえて最終化した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は、情報開示委員会で決定され、社長に報告されております。 ② 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクに関する従業員教育とリスク顕在化時の対応当社グループでは、「法令、社内外の諸規則・ルールの遵守はもちろんのこと、社会からの要請に応え、法的責任と社会が求める倫理的な責任を果たすこと。それにより、ステークホルダーからの期待に応え、キリングループに対する信頼・企業価値を維持向上させること」を目的に、サステナビリティに関する重要なリスクの一つとして認識している個人情報の漏洩により、お客様の信頼失墜や損害賠償が発生するリスクへの対応の必要性などを含むコンプライアンス研修及び情報セキュリティ研修を毎年、国内の契約社員・派遣社員も含むすべての役員・従業員を対象に実施しております。また、そうした従業員教育を実施したにもかかわらず、リスクが顕在化した場合には、「グループクライシス管理マニュアル」に基づき対応しております。 (4) 戦略① ビジネスモデル当社グループは、祖業のビール事業を通じ、1世紀以上にわたって磨き続けてきた「発酵・バイオテクノロジー」を起点に食・医・ヘルスサイエンスの3領域で事業を展開しております。 (ア)食領域(酒類・飲料)祖業であるビール事業を中心に、現在も基盤となる事業領域です。1990年代以降にはアジア・オセアニアを中心にグローバル展開を加速させ、高い付加価値を有するブランドを数多く製造・販売しております。 (イ)医領域ビール製造で培った微生物・細胞の研究から発展した技術にバイオテクノロジーを掛け合わせ、1980年代に医薬品の研究開発を開始しました。今ではグループの主要事業にまで発展し、バイオ医薬品を中心としてグローバルに事業を展開しております。 (ウ)ヘルスサイエンス領域食領域における自然由来の原料や、発酵・培養の研究を進める中で、プラズマ乳酸菌をはじめとした身体に有用な物質を数多く発見してきました。これらの資産を活用し、今後のグループの成長の柱として育成していく事業領域です。 上記の当社グループが行う事業及びビジネスモデルを踏まえ、当社グループに関連する産業として、酒類産業、清涼飲料産業、加工食品産業、バイオテクノロジー・医薬品産業を特定しております。 ② 計画期間当社グループは、2026年を開始年とする10年間のグループ長期経営構想「Innovate2035!」における「2035年Vision」を実現することが当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上につながるとの認識のもと、計画を策定し実行しております。「2035年Vision」として明確化している「人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている」を実現するため、当社グループは、社会とともに持続的に存続・発展していくうえで今後10年間の重要課題をGMMに整理しております。GMMで特定した長期的な重要課題を見据えるとともに、直近年度の実績を踏まえて、今後3年間の中期的な計画値を決定し、更に単年度計画に落とし込んでおります。3年間の計画値は、毎年度の実績を反映させ、毎年ローリングしております。そのため、当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しております。 ③ バリューチェーン当社グループにおける食、医、ヘルスサイエンスの3領域の代表的なバリューチェーンは以下のとおりです。当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会がバリューチェーンのどの部分に集中しているか、またビジネスモデル・バリューチェーンに現在及び将来どのような影響を与えるかについては、重要テーマ別の戦略における、当社グループ※の見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の表の中で記載しております。なお、バリューチェーンのうち当社グループ※への影響、リスク及び機会の集中状況は同表の「リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響」「発生可能性」「金額的重要性」「リスク及び機会の影響が及ぶセグメント」に記載していることから、同表におけるバリューチェーンの欄には当社グループ※を除いた、当社グループ※のステークホルダーを記載しております。 ※:アンメットメディカルニーズテーマにおいては「キリングループ」と表記しております。 <食領域><医領域><ヘルスサイエンス領域>④ トレードオフ事例当年度に実施した買収案件においては、ESGデューデリジェンスを実施し、環境及び人権を必須としたサステナビリティ関連リスクへの影響を考慮した上で、意思決定しております。 (5) 重要テーマ別① アルコールの負の影響当社グループは、連結売上収益及び連結事業利益の約50%を酒類事業が占めております。中期的に、事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化された場合、当社グループの酒類事業展開国において酒類販売の減少や規制対応費用の増加などが発生する可能性があります。 (ア)ガバナンス当社グループでは、アルコールの負の影響への対応を促進するため、毎年、CSV戦略担当役員も参加するグループCSV委員会又は当社取締役会にてアルコール関連問題をアジェンダの一つに設定しグループとしての取り組みを報告又は議論し、グループ全体戦略へ反映させます。グループCSV委員会で報告・議論された場合は、当社の取締役会に報告されております。当期は取締役会で議論されました。また、アルコールの負の影響への理解を深め経営に反映するため、CEOをはじめとする当社グループの酒類事業に関わる役員がアルコール依存症の専門治療を行っている独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センターを訪問し、アルコール関連問題の最新の研究と課題について講義を受けております。直近では2023年に訪問しました。 (イ)リスク管理情報開示委員会において、リスク及び機会の見直しが必要と判断された場合には、グループCSV委員会又は当社取締役会において、アルコールの負の影響への社内外の環境変化を踏まえたリスクの見直しを議論します。また、グループCSV委員会又は当社取締役会では、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクへの対応戦略について、その進捗状況を確認します。当期の取締役会では、アルコール関連問題に対する外部動向について取り上げられ、適正飲酒啓発活動の重要性が改めて認識されました。 (ウ)戦略当社グループは、社会とともに持続的に存続・発展していくための重点課題として「健康」「コミュニティ」「環境」を設定しておりますが、その前提として「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を果たすことをCSVパーパスとしております。事業を通じて、潜在的にアルコールの負の影響を受ける可能性のあるステークホルダー、及びステークホルダーから受ける事業への影響について把握に努めます。負の影響の予防・低減に取り組み、酒類事業を営むキリングループとしての責任を果たし、アルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを着実に進展させます。なお、当年度においては、前年度末時点で想定していた計画通りに取り組みを推進しております。 本テーマにおいて選定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は以下のとおりです。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流リスク1)事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク お客様ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・酒類販売に対する規制の強化・販売量の減少財務的影響・酒類販売の減少(規制の導入国及び強化度合いに応じて、財務的影響が異なる)・規制対応費用の増加(規制の導入国及び強化度合いに応じて、財務的影響が異なる)高中酒類中期 <リスク/機会への対応戦略>1)「事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク」への対応戦略当社グループでは、CSVパーパスに掲げた「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を果たし、アルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを進展させるため、「酒類事業を営むキリングループとしての責任に関する方針」を定めております。当社グループ全体でアルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを進めるとともに、節度ある飲酒文化の醸成と、こころ豊かな社会の実現に貢献していきます。酒類マーケティングに関しては「責任ある飲酒に関するグローバルマーケティング指針」を制定しております。これは、国や地域の基準に沿った社会規範を遵守し、適正飲酒を促進しながら、一貫して高い基準で事業を推進していくことを約束するものであり、当社グループが行う責任ある飲酒に向けたマーケティング活動に係る全従業員やパートナーを対象としております。また、当社グループの従業員には、酒類を扱う企業グループの従業員として知っておくべき適正飲酒に関する知識を習得するために、国内グループ従業員を対象に適正飲酒啓発研修を行っております。また、飲酒習慣スクリーニングテスト(AUDIT)を実施し、自身の飲酒習慣を振り返る機会を設けております。そのうえで、酒類事業の展開国・地域においては、お客様への適正飲酒啓発活動を実施し、自身のアルコール体質を確認しつつ、お酒の特性と効用、また誤用によるマイナス面を正しく理解していただき、適正な飲酒に向けたアドバイスなどを伝えております。当年度においては、具体的な適正飲酒啓発活動として、動画配信やワイナリーツアー内での適正飲酒啓発活動の実施、また大学や企業に訪問して適正飲酒セミナーも開催しております。また、グローバル酒類メーカーが加盟する「責任ある飲酒国際連盟(IARD)」に加盟し、適正飲酒の啓発、アルコールの有害摂取の低減に向けた取り組みを推進しております。国内ではキリンビールがビール酒造組合に加盟しており、ビール業界と連携した適正飲酒啓発に取り組んでおります。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は以下のとおりです。当年度においては、リスクは顕在化しておりませんが、中期的には、事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化された場合、当社グループの酒類事業展開国において酒類販売の減少や規制対応費用の増加などが発生する可能性があります。なお、リスクが顕在化した場合、どの程度の既存顧客に影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、定量的情報を記載しておりません。 リスク及び機会リスク及び機会への対応戦略対応戦略の財務的影響財務的影響(百万円)*1当年度短期(1年後)中期(3年後)長期(10年後)リスク1)事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク・事業展開国におけるお客様への適正飲酒の啓発PL影響・適正飲酒啓発に関連する費用377約380約380約380BS影響・該当なし----合計PL影響377約380約380約380BS影響----CF影響*2377約380約380約380 *1:当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しておりますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しております。*2:CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しております。 <短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み>投資や処分は予定しておらず、戦略を遂行するための資金調達は予定しておりません。なお、上記のリスクが、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要性がある修正を生じさせることはないと考えております。 (エ)戦略-レジリエンスアルコールの負の影響に関する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクが発生すると見込む時間軸から、同課題に関する当社グループのレジリエンスは中期の時間軸で評価を行っております。当社グループでは、事業展開国で、お客様へ適正飲酒を啓発し、業界の一員として市場の有害摂取の根絶に貢献しておりますが、それにもかかわらず、規制が更に強化された場合でも、これまでに培ってきた商品開発力や既存の物流・販売網を活かした、低/ノンアルコール商品の更なる需要取込みや新たな商品カテゴリーの創出が可能と考えております。以上のビジネスモデルへの影響度分析を実施した結果、CSV戦略担当役員は、中期的にアルコールの負の影響が当社グループの想定を超えて発生した場合でも、当社グループは当該不確実性の顕在化に対応する能力を有しており、酒類事業に関する当社グループの現在のビジネスモデルを変更する必要はないと評価しております。 (オ)指標及び目標酒類事業の展開国・地域によって対応策が異なることから、グループ共通ではなく、酒類事業会社毎に指標を設定しております。 リスク及び機会指標情報源単位最終目標 実績(最終目標年)中間目標リスク1)事業展開国・地域で酒類の販売(酒税を含む)、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク(キリンビール)適正飲酒啓発プログラムの参加・閲覧数当社独自*1人2,000万人(2027年)注)2025年からの累計―1,422万人(メルシャン)適正飲酒啓発プログラムの参加数・閲覧数当社独自*2人8,550人(2027年)注)2025年からの累計―5,098人(Lion)Alcohol&Me(適正飲酒啓発)のエンゲージメント人数当社独自*3人対2026年比向上(2027年)―124,671人 *1:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)キリンビールが企画・実行している適正飲酒啓発施策(対面/オンライン)への参加・視聴者数(算定方法)適正飲酒啓発セミナー参加者数+適正飲酒啓発動画閲覧人数+適正飲酒啓発のSNS発信に対するエンゲージメント数 *2:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)メルシャンが企画・実行している適正飲酒啓発施策への参加者数(算定方法)シャトーメルシャンワイナリーにて適正飲酒啓発について説明を受けた人数+メルシャンのイベントにて適正飲酒啓発の説明を受けた人数 *3:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。本指標における目標値は、2025-2027年で毎年前期比向上となるよう進捗管理をしております。(定義)Lionが企画・実行している適正飲酒啓発プログラムであるAlcohol & Me(対面/オンライン)への参加・閲覧者数(算定方法)対面プログラムへの参加者数+オンラインプログラムを閲覧したユーザー数 <パフォーマンスの傾向又は変化についての分析>アルコールの負の影響の低減に向けた目標達成に向けて、各酒類事業会社における取り組みが順調に実施されております。 ② 健康長寿社会当社グループは、日本をはじめとした事業展開国及びその他地域における少子高齢化の進展や健康ニーズの高まりを当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連の機会であると捉えております。祖業である酒類事業で培った発酵・バイオテクノロジー、長年にわたる免疫研究やグループに飲料事業及び医薬事業を保有することの強みを生かし、市場を拡大・創造します。 (ア)ガバナンス当社グループでは、健康課題への対応を促進するため、ヘルスサイエンス経営戦略会議を月に2回以上開催しております。ヘルスサイエンス戦略担当役員主催の下、当社の関係役員・部門長・グループ事業会社社長・副社長又は経営企画部長が参加しております。ヘルスサイエンス経営戦略会議で議論された内容は、必要に応じてグループ経営戦略会議又は取締役会に報告されるとともに、グループ経営戦略会議に報告されたものは当該会議の審議を経たうえで、改めて必要に応じて取締役会に報告され、グループ全体戦略に反映されます。同時に、取締役会では、当社グループのヘルスサイエンス事業計画の進捗について監督を行います。 (イ)リスク管理情報開示委員会において、リスク及び機会の見直しが必要と判断された場合には、ヘルスサイエンス経営戦略会議において、社内外の環境変化を踏まえたリスク及び機会の見直しを議論しております。当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略については、グループ経営戦略会議又はヘルスサイエンス経営戦略会議において、その進捗状況を四半期ごとに確認しております。取締役会ではグループ経営戦略会議又はヘルスサイエンス経営戦略会議より挙げられた重要リスクの審議や報告を通じ、リスクマネジメントの有効性を監督しております。 (ウ)戦略当社グループは、CSVパーパスの一つに「健康」を掲げ、「健康な人を増やし、疾病に至る人を減らし、治療に関わる人に貢献する」ことを目指しております。昨今の社会情勢の影響を受け、社会の健康に関する関心は高まっている一方で、個々人のライフステージや特性などで抱えている課題の内容は異なります。当社グループでは、リサーチマーケティングによるお客様のニーズ探索を起点にコンセプトを設計し、グループ内外の素材・技術を組み合わせ、幅広い商品を展開して、この課題の解決に貢献します。以上のビジネスモデルへの影響度分析を実施した結果、基礎研究による高付加価値素材を探索、機能開発し、潜在的なお客様の健康ニーズを開拓し、新たなビジネスモデルを構築することの重要性を認識し、取り進めております。飲料事業のキリンビバレッジはヘルスサイエンス領域をドライバーと位置付けた成長戦略を実行しております。2023年にはBlackmoresを買収、2024年には、ファンケルを連結子会社化し、協和発酵バイオの事業構造改革を進め、戦略をグローバルに推進するガバナンスと経営基盤を整えました。また、協和キリンとの人財交流や、協和キリンとの共同出資で2024年設立されたCowellnex社により、医領域の疾患理解や研究ノウハウ、アカデミアネットワーク等が既に活かされております。これらを通じて、当社グループは「土台の健康づくり」と「個別の健康課題」にフォーカスしたキリン独自のアプローチ方法で取り組みを進め、世界的に高まりを見せる健康課題を解決し、アジア・パシフィック最大級のヘルスサイエンスカンパニーを目指します。なお、当年度においては、前年度末時点で想定していた計画通りに取り組みを推進しております。 本テーマにおいて選定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は以下のとおりです。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流機会気候変動や将来不安などを要因とした栄養、運動、休息、免疫ケアから成る土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まり お客様ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・潜在的な健康ニーズの開拓・幅広い商品の展開財務的影響・免疫関連商品・サービスの売上増加と収益性の向上・基礎スキンケアや、肌の健康に関わるサプリメント、内外アプローチ商品・サービス(新規)販売の増加と収益性の向上・各社で展開するVDS(サプリメント)、健康に資する飲料・食品・高機能素材などの販売の増加と収益性の改善・新商品・サービス開発に対する投資の増加高大ヘルスサイエンス飲料短期、中期及び長期 <リスク/機会への対応戦略>1) 海外免疫市場に参入するための顧客メリットの拡充を検討します。具体的には、高付加価値素材の探索や機能開発を検討することで、解決できる健康課題を拡大し、顧客のメリットに繋げます。また、免疫ケアの啓発活動も強化していきます。啓発活動を通して免疫ケアが体調管理に与えるメリットの認知を高め、弊社商品と潜在顧客とのタッチポイントを創出します。実際に、ベトナムへの販売エリア拡大で同国における免疫に対するリテラシーが向上したことで、プラズマ乳酸菌※製品の販売数量が増加しました。今後もベトナムにおけるプラズマ乳酸菌の認知拡大と健康意識向上へ向けて、政府の取り組みなどへ積極的に参画していく方針です。加えて、微生物発酵素材の世界大手企業と戦略的なパートナーシップを結び、海外市場におけるプラズマ乳酸菌のBtoBビジネスを加速させております。当社は、こうした海外市場への参入で海外消費者の健康課題の認知を得ながら、それに対する解決へ向けた商品やサービスの研究開発を続けていきます。プラズマ乳酸菌は毎年1か国以上の海外展開を予定しております。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 ※:プラズマ乳酸菌は、健康な人の免疫の維持をサポートする乳酸菌です。ヒトの免疫の司令塔pDCに働きかけることが論文で報告されております。キリン、小岩井乳業、協和発酵バイオが共同で研究を進め、国内外の大学・研究機関の協力のもと、多数の論文発表及び学会発表を行っております。当社グループでは、飲料、サプリメント、ヨーグルトなどさまざまなカテゴリーでプラズマ乳酸菌配合商品を展開しております。 2) 国内外での化粧品事業の成長に向けた取り組みを強化します。肌の健康は多くの消費者の関心が集まる健康課題であり、肌ケア用品をはじめとする化粧品事業を保有する当社グループはその解決に向けて取り組みます。当社グループは各社の知見を繋ぎ合わせ、消費者の多様な関心に即して機会を取得していきます。その一例として「がん患者のアピアランス(外見)ケア」の課題解決に取り組む当社グループの横断プロジェクトが2022年から開始されております。がんやその治療によって外見が変化しても、その人らしく社会生活が送れるための環境づくりを目的とし、医療従事者や患者さんに向けた情報提供に関する知見を持つ協和キリンのサポートを受けております。今後は、ファンケル、Blackmoresなど、企業間のシナジーを発揮して、美容と肌の健康に対する内外アプローチを実現する新製品の開発に注力します。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 3) 事業会社各社での、社会的インパクト拡大の取り組みを強化します。環境の目まぐるしい変化や昨今の社会情勢に伴い、より長く健康でいたいと考える人が増えております。当社グループは日常的な健康習慣としての「免疫ケア」、栄養、運動、休息が、土台の健康を作ると考えております。展開しているサプリメント、健康に関連する飲料や食品、高機能素材の社会的インパクト拡大の取り組みを強化します。例えば、免疫ケアの大切さを伝える官民連携プロジェクト「げんきな免疫プロジェクト」では様々な企業、団体、自治体にご賛同いただき、啓発に取り組んでおります。また、免疫について学ぶ授業も継続的に実施しており、保護者も含めた家庭内の意識向上にも取り組んできました。さらに協和キリンと共同出資で設立したCowellnex社により、研究開発、ベンチャー投資、事業開発といった分野で、医領域との連携を強化し、健康を取り巻く社会課題の解決につながるイノベーションの創出にも取り組んでおります。ヘルスサイエンス製品のさらなる機能拡大を目指し、製品の出荷や啓発活動を通してお客様との接点を増やし、顧客のニーズを理解する機会を増やします。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は以下のとおりです。免疫ケア、栄養、運動、休息からなる土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まりは、長年の免疫研究やスキンケア領域の強みを持つ当社グループにとって財務的影響が大きな機会であり、中長期に及ぶ関連商品・サービスの売上増加と収益性向上の影響が見込まれます。また、気候変動や都市化・近代化に起因するストレス増等の健康課題を解決する機会は各社で展開するサプリメントや高機能性食品の販売増加と収益性の改善につながるとともに、新商品・サービスの開発費用の増加が短期、中期及び長期で発生することが見込まれます。当年度においては、ヘルスサイエンス事業の売上が前年度と比較して76,111百万円増加しました(ファンケルの完全子会社化に伴う売上増加を含む)。その要因の一つには、機会の顕在化もあると考えておりますが、機会が顕在化したことによる影響を区分して識別することができないため、定量的情報を記載しておりません。中長期の機会が顕在化した場合、どの程度の既存顧客に影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、定量的情報を記載しておりません。 リスク及び機会リスク及び機会への対応戦略対応戦略の財務的影響財務的影響(百万円)*1当年度短期(1年後)中期(3年後)長期(10年後)機会気候変動や将来不安などを要因とした栄養、運動、休息、免疫ケアから成る土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まり・海外免疫市場に参入するための顧客メリットの拡充検討・国内外での化粧品事業の成長に向けた取り組み強化(ファンケルとBlackmoresのシナジー発揮含む)、美容と肌の健康に対する内外アプローチの新価値創造・事業会社各社での、社会的インパクト拡大の取り組みを強化PL影響・研究開発の推進による費用・プラズマ乳酸菌のマーケティング費用7,000約8,000約8,000中期の水準からの増額を想定BS影響・該当なし----合計PL影響7,000約8,000約8,000上記のPL影響の合計額BS影響----CF影響*27,000約8,000約8,000上記のPL影響の合計額 *1:当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しておりますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しております。*2:CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しております。 <短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み>新商品・サービス開発のための投資を検討しており、そのための投資計画を策定中です。自己資金で対応可能なため、戦略を遂行するための資金調達は予定しておりません。なお、上記の機会が、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要性がある修正を生じさせることはないと考えております。 (エ)指標及び目標 リスク及び機会指標情報源単位最終目標 実績(最終目標年)中間目標機会気候変動や将来不安などを要因とした栄養、運動、休息、免疫ケアから成る土台の健康、体調管理及び肌不調への関心の高まりキリングループにおけるヘルスサイエンス商品を通じ、与えた社会的インパクト:(商品の出荷個数から出した年間摂取人数)+(啓発活動でアプローチした人数)当社独自*1人1億3,500万人(2027年)―127,781,023人免疫市場規模拡大への貢献度:上記のうち、プラズマ乳酸菌にかかわるもの当社独自*2人305万人(2027年)―3,492,902人 *1:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)(商品の出荷個数から出した年間摂取人数)+(啓発活動でアプローチした人数)事業会社の啓発活動は、各社の製品やビジネスモデル、対象顧客に沿ってその活動の対象を選択するため、各社でその定義は異なります。(算定方法)年間摂取人数は年間販売量÷年間推奨摂取量で算出。主な事業会社の算定方法は以下のとおり。小岩井乳業:(牛乳、加工乳、発酵乳、家庭用チーズの年間摂取人数)+(セミナー・勉強会参加者数)協和発酵バイオ:(健食用シチコリンの年間摂取人数)+(展示会などの来訪者数) *2:絶対指標であり、第三者によって認証されておりません。(定義)(プラズマ乳酸菌にかかわる商品の出荷個数から出した年間摂取人数)+(プラズマ乳酸菌にかかわる商品の啓発活動でアプローチした人数)(算定方法)同上 <パフォーマンスの傾向又は変化についての分析>上記機会の創出に向けて、いずれも計画通り進捗しております。 ③ アンメットメディカルニーズ健康をサステナビリティを巡る課題として位置付けているキリングループにおいて、医薬事業を担う協和キリンは患者さんを中心においた医療ニーズを重視しております。特にアンメットメディカルニーズの高い疾患(希少疾患を含む)と向き合う人々にLife-changingな価値を提供し健康課題解決に貢献することが、キリングループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連の機会であると、キリングループは捉えております。 (ア)ガバナンス協和キリンは、マテリアリティを“ビジョン実現のための重要経営課題”と位置づけております。マテリアリティ(重要経営課題)については、SASB(Sustainability Accounting Standards Board)、Access to Medicine Index、PSCI等を参照し、社会の持続性へのインパクトと協和キリングループの事業へのインパクトの観点から特定しております。マテリアリティは、2021-2025年中期経営計画及び連動する年度経営計画に組み込まれて推進されてきました。2026年以降は、“Vision 2030 and Beyond:中長期構想”と整合させ、年度経営計画に組み込んで推進していきます。また、計画の進捗は四半期ごとにモニタリングされ、グローバル経営戦略会議及び取締役会に報告されております。なお、中長期的な経営課題の解決を推進するために、2024年からの業績指標には年度経営計画で定めた非財務目標(マテリアリティに関連する目標を含む)の達成度を加えることとしております。マテリアリティの見直しは、社内外の環境変化を踏まえ、毎年実施し、グローバル経営戦略会議で承認後、取締役会で決定されております。協和キリンでの議論を経た後、キリンホールディングスのグループ経営戦略会議に四半期ごとに報告され、フラットな議論を交わしております。また、協和キリンを含むグループ全体の内容として取りまとめたものがキリンホールディングスの取締役会に報告されております。キリンホールディングスの取締役会では、課題への対応方針及び実行計画について監督を行います。 (イ)リスク管理リスクマネジメント(RM)体制と重要リスク特定のプロセス協和キリングループにおけるリスクとは、経営目標及び戦略目標の達成に影響を与える不確実性を指し、事業活動の遂行において企業価値の毀損につながる脅威(ネガティブな影響)に加え、適切に対応することで企業価値の創出や成長につながる機会(ポジティブな影響)の双方を含むものと定義しております。協和キリングループは、Enterprise Risk Management(ERM)の枠組みのもと、リスクを単なる回避対象としてではなく、機会の最大化及び企業価値の創出・保全につなげるべき経営上の重要事項として位置づけております。協和キリングループは、日本を含むJAPAC、北米、EMEAを中心とした地域(リージョン)軸、地域を跨いだ機能(ファンクション)軸と製品(フランチャイズ)軸を組み合わせたグローバルマネジメント体制「One Kyowa Kirin」で事業活動を推進しております。3つの地域にそれぞれリージョナルリスクマネジメント委員会を設置し、各地域の重要リスクを議論しております。また、CxOが中心として参加するグローバルな位置づけのグループリスクマネジメント委員会を年2回開催し、グループ全体のリスクマネジメントに関する戦略や活動方針を審議していきます。重要リスク特定のプロセスについては、四半期に1回、業務執行部門が実務担当者会議において社内外の環境変化を踏まえてリスクを洗い出し、経営に与える影響度と発生頻度(発生する可能性)を分析します。グループリスクマネジメント委員会事務局は社内外の環境変化やリスクトレンドについて業務執行部門と対話しながら分析結果を調整した後、リスクをカテゴリー毎に整理し、重要リスクを特定します。グループリスクマネジメント委員会では重要リスクの特定が適切かを確認するとともに、その低減策について全社的な観点で議論しております。重要リスクの低減に向けた進捗確認は、アクションプランのモニタリングと合わせて行い、グローバル経営戦略会議にて進捗確認と環境変化を踏まえたリスクの重要度の変化をモニタリングしていきます。グループリスクマネジメント委員会では、その評価結果を基にリスクマップを策定しており、これらの委員会で議論された重要リスクの低減策やモニタリングの結果は取締役会に報告されております。 キリングループでは、キリンホールディングスの経営企画部が協和キリンにおいて特定された重要リスクを集約し、キリングループ全体に共通するリスクも含めた精査を行います。同部がキリングループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会を含めたグループ重要リスクを選定し、その結果はグループリスク・コンプライアンス委員会での協議を経て、キリンホールディングスの取締役会で決定されております。 (ウ)戦略協和キリングループは、マテリアリティを“ビジョン実現のための重要経営課題”と位置づけております。特定した協和キリングループのマテリアリティは「価値創造トピック」と「価値向上トピック」とに分類され、Vision 2030実現のための戦略の幹「アンメットメディカルニーズを満たす医薬品の提供」「患者さんを中心においた医療ニーズへの対応」「社会からの信頼獲得」「Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化」とも対応しております。その上で、マテリアリティについて目標を定め、戦略的に取り組んでいくことがビジョンの実現、ひいては、協和キリングループと社会のサステナビリティの両立につながると考えております。また、協和キリングループのマテリアリティは、協和キリングループが所属するキリングループのマテリアリティとも関連性があり、特にキリングループの事業へのインパクトが高いマテリアリティである「Life-changingな医薬品の創出と提供」及び「医薬品の品質保証と安定供給」は、それぞれ、協和キリングループの「革新的な医薬品の創出」、「製品の価値最大化」、「パイプラインの充実」、「医薬へのアクセス向上」、「病気と向き合う人々のニーズを基点にした新たな価値の共創」及び「製品の品質保証と安定供給」と紐づけられております。 キリングループでは上記を踏まえ、本テーマにおいて以下のとおり「Life-changingな医薬品の創出と提供」「医薬品の品質保証と安定供給」をキリングループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会として選定しております。 なお、協和キリングループにおいては、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会とのトレードオフを考慮し、取り組みを進めております。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流機会1)Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上 病気と向き合う人々病気と向き合う人々への影響・アンメットメディカルニーズの高い病気と向き合う人々のQOLの向上と笑顔*1協和キリングループへの財務的影響・売上及び利益の増大*1・さらにLife-changingな価値を生み出していくため資本の増大*1高大医薬短期中期長期リスク2)重要な品目について、製品や治験薬の必要量を安定して供給できず、出荷制限や欠品が発生するリスク 病気と向き合う人々 病気と向き合う人々への影響・十分な薬を届けられなくなる*1協和キリングループへの財務的影響・売上及び利益の減少*1・さらにLife-changingな価値を生み出していくため資本の低下*1中大医薬短期中期 *1:協和キリングループは、社会的価値(病気と向き合う人々に笑顔をもたらすLife-changingな価値を提供し、社会課題を解決すること)と、経済的価値(協和キリングループがさらにLife-changingな価値を生み出していくために人的資本と知的資本に投じる原資となりうる利益)という2つの価値創造の両立を実現していきます。 <リスク/機会への対応戦略>1)「Life-changingな価値の創出・提供による企業価値の向上」への対応戦略2021年より、Vision 2030の実現に向けて活動を推進してきましたが、世界中での医療費抑制圧力の強まり、新薬開発難度の高まりといった製薬業界にとって厳しい大きな環境変化がある中、Vision 2030の実現をより確かにするための戦略として打ち出したのが“Story for Vision 2030”です。これは、協和キリングループがVision 2030に掲げているLife-changingな価値を継続して創出・提供するための戦略です。自社で注力する疾患領域とモダリティ※1をより明確に設定しました。これに加え、オープンイノベーションやパートナー連携、ベンチャーキャピタル/コーポレートベンチャーキャピタルファンド活動などの強化も推し進めます。これらの活動により生み出される“Life-changingな価値”の最大化、という観点では、ビジネスモデルを適切に選択する必要があります。自社で注力する疾患領域のアセットでは協和キリングループが開発から販売までをグローバルで行い、生み出された価値を患者さんに届けつつ、患者さんの声を研究開発に反映することでその領域での自分たちの強みを増幅していくことも重要となります。戦略的パートナリングアセットでは、価値最大化に社外の力を活用します。適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化が実現できると期待しております。このように、適切なビジネスモデルを選択することで、協和キリングループは、創出した価値を一日でも早く多くの病気と向き合う人々に届けていくことに注力しております。 ※1:モダリティ:構想した治療コンセプトを実現するための創薬技術(方法・手段)の分類 〔自社で注力する疾患領域のアセット〕協和キリングループは、下記に定めた3つの疾患領域を自社で注力する疾患領域として価値の創出と提供に取組んでおります。各疾患領域では、上市国・地域の拡大、疾患啓発活動や患者支援プログラムの実施などを通し市場浸透に継続して取組んでいきます。 骨・ミネラルCrysvita(日本製品名:クリースビータ)では、在宅自己注射をより簡便で安全に行うことができる剤型として、患者さん及び医療関係者から期待されていた皮下注シリンジの日本・欧州での販売を開始しました。イタリアではCrysvitaが腫瘍性骨軟化症に対して保険償還の対象となりました。KK8123※2、KK8398※2の開発も着実に進行中です。 血液がん・難治性血液疾患Ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)は、NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病(AML)に対する1日1回経口投与可能なメニン阻害薬として世界で初めて米国で承認されました。今後もKura Oncology社との連携を推進し、急性白血病に対する新たな治療選択肢(併用療法や早期の治療ライン)の提供を目指していきます。Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)は、機械学習・AI技術を活用し、患者さんの治療アクセス向上を推進しております。加えて自社初の抗体薬物複合体(ADC)であるKK2845等※2の開発も着実に進めていきます。 希少疾患(造血幹細胞遺伝子治療)OTL-200(欧州製品名:Libmeldy、米国製品名:Lenmeldy)は、米国・欧州における異染性白質ジストロフィーを対象とした新生児スクリーニングの拡大を患者団体等のコミュニティーと共同し推進しております。この活動の結果、スペインでは保険償還の対象となりました。米国保健福祉省長官から米国連邦政府として新生児スクリーニングの対象とすることが推奨されたため、今後各州に展開されるように活動を続けます。日本では早期発症型異染性白質ジストロフィーに対して希少疾病用再生医療等製品指定を取得、サウジアラビアにおいても希少疾病用医薬品指定と優先審査指定を受けました。さらにOTL-203※2及びOTL-201※2についても着実に開発を進めていきます。 〔戦略的パートナリングアセット〕協和キリングループは、適切なパートナーとの最善のビジネスモデルを築くことにより、患者さんに最速でお届けすることも含めてその価値最大化の実現を目指しております。 低分子であるKHK4951※2(一般名:tivozanib)、協和キリン独自のバイスペシフィック抗体技術REGULGENTを搭載したKK2260※2及びKK2269※2、並びにPOTELLIGENT抗体であるKK4277※2、本態性高血圧症を対象疾患として2025年第Ⅰ相試験を開始したKK3910※2については、今後パートナーとの連携も含め、価値の最大化を図っていきます。なお、Amgen社と連携し、複数の臨床試験を継続して推進してきましたKHK4083※2(一般名:ロカチンリマブ)は、2026年1月30日にAmgen社の戦略的ポートフォリオ見直しを背景として、同社との開発・商業化に関する提携契約を終了し、協和キリンは規制当局対応及び将来の商業化を含む、ロカチンリマブのグローバルプログラムの全権利を再取得しました。その後、2026年3月3日に、最新の安全性情報及び総合的なリスク・ベネフィット評
主要な設備の状況 FY2025 / 約1,928字
2 【主要な設備の状況】当年度末における状況は、次のとおりであります。なお、IFRSに基づく帳簿価額にて記載しております。(1) セグメント別内訳2025年12月31日現在セグメントの名称帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地その他合計酒類119,446153,65848,42538,698360,2268,800[1,528]飲料39,66941,86914,25121,298117,0877,849[570]医薬60,20115,03516,52950,762142,5285,161[182]ヘルスサイエンス28,53413,14132,3764,17178,2215,643[1,353]その他13,6919,5176,3661,12130,6952,200[454]小計261,541233,220117,948116,049728,75829,653[4,087]消去又は全社4,702△1,965167,47610,2291,491[-]合計266,243231,255117,963123,525738,98731,144[4,087] (2) 提出会社の状況2025年12月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計本店他(東京都中野区他)ヘルスサイエンス全社その他の設備6,7142,336972(177)6,84116,8631,124[-] (3) 国内子会社の状況2025年12月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計麒麟麦酒㈱横浜工場他8工場(神奈川県横浜市鶴見区他)酒類製造設備37,75843,22123,842(2,669)12,130116,9501,468[113]キリンビバレッジ㈱首都圏統括本部(東京都千代田区)飲料その他の設備14-2,8226,4749,311202[60]キリンビバレッジ㈱湘南工場(神奈川県高座郡寒川町)飲料製造設備4,72510,1281,980(74)74017,573214[12]協和キリン㈱高崎工場(群馬県高崎市)医薬製造設備24,6128,751546(149)15,05448,964543[15]協和キリン㈱宇部工場(山口県宇部市)医薬製造設備4,6551,6502,883(106)1,72510,913196[19]協和キリン㈱本社(東京都千代田区)医薬管理設備等6,742808312(1)7678,6291,168[43]㈱ファンケルファンケルビル(神奈川県横浜市中区)ヘルスサイエンス統括業務施設1,15326,097(2)3107,562664[195]㈱ファンケルファンケル銀座スクエア(東京都中央区)ヘルスサイエンス営業拠点733-14,200(0)1514,948-[27]キリンバイオマテリアル㈱山口事業所(山口県防府市)その他治験原薬製造設備3,0289,146-97513,149106[26] (4) 在外子会社の状況2025年12月31日現在会社名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計LION PTY LTD(オーストラリア)酒類製造設備他35,19069,83221,336(8,356)9,891136,2492,394[376]Lion Global Craft Beverages Pty Ltd(オーストラリア)酒類製造設備他20,66125,0193,024(806)1,29149,9941,353[16]Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.(アメリカ)飲料製造設備他28,96423,3756,407(1,390)6,67965,4253,486[23] (注) 1 LION PTY LTD及びLion Global Craft Beverages Pty Ltdの数値は同社の連結決算数値、Coca-Cola Beverages Northeast,Inc.の数値は同社の決算数値であります。2 金額及び面積には使用権資産を含んでおります。消費税等は含んでおりません。3 帳簿価額「その他」は、「工具器具及び備品」、「建設仮勘定」であります。4 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。5 現在休止中の主要な設備はありません。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2025 / 約12,547字
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループは、グループ経営理念及び当社グループ共通の価値観・行動指針“KIRIN WAY”のもと、当社グループ長期経営構想「Innovate2035!」における「2035年Vision」を実現することが当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上につながるものと認識し、その実現を効果的、効率的に図ることができるガバナンス体制を構築します。当社グループは、グループ経営理念及び経営理念に基づく「2035年Vision」を実現するためには各ステークホルダーとの協働が不可欠であることを認識し、それぞれの立場を尊重します。当社グループは、株主・投資家に対し、透明性、公平性、継続性を基本に迅速な情報開示を行うとともに、株主・投資家との建設的な対話を積極的に行い、誠意をもって説明責任を果たします。<グループ経営理念>キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。<2035年Vision>人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている※CSV:Creating Shared Valueの略で、社会課題への取り組みによる「社会的価値の創造」と「経済的価値の創造」の両立により、企業価値向上を実現すること <KIRIN WAY>価値観(Values):先駆 Pioneer with Innovationお客様本位/患者さん本位 Consumer/Patient at Heart品質本位 Quality in Mind 行動指針(Principles):志を高く持つ Be AspirationalGo to “ゲンバ” Go to “Gemba”まず動き、失敗も学びに変える Act First, Learn Fast枠を超える Leap Beyond違いを力に変える Unite as One Team勝ちにこだわる Commit to Winning ② 企業統治の体制の概要当社の企業統治体制は、以下のとおりです。・当社は、酒類、飲料・ヘルスサイエンス、医薬の3領域を中核とした多様かつグローバルな事業展開を統括する体制として純粋持株会社制を採用しています。純粋持株会社である当社は、グループ全体戦略の策定と推進、各事業のモニタリング、グループ連携によるシナジー創出の推進、加えてサステナビリティを巡る課題への対応等の役割を担っています。・当社グループ各社は、生活者をはじめとしたステークホルダーにより近い場所で自律的かつスピーディな経営を行います。当社は、グループ各社の戦略ステージに合わせて適切な権限付与を行うとともに、グループ各社へ取締役を派遣することで各社の取締役または取締役会を通したガバナンスの向上を図っています。主要グループ会社については、当社の取締役、執行役員またはこれらに準ずる者が各社の取締役を兼務しています。・当社は、監査役会設置会社を採用し、ステークホルダーにとって透明性の高いガバナンス体制を維持、向上するため、複数の社外取締役を含む取締役会が、複数の社外監査役を含む監査役会と緊密に連携し、監査役の機能を有効に活用しながら重要案件の最終意思決定を行うとともに、経営に対する監督機能の強化を図っています。また、機動的に各事業・各機能戦略を実行し、執行責任を明確にするため、執行役員制度を導入しています。取締役会は、それぞれの分野に関する経験、実績、専門性等を踏まえ、執行役員への委任範囲を定めています。・また、グループ全体の内部統制システムの有効性を評価するための体制として経営監査部を設置し、当社及びグループ会社の内部監査を実施・統括しています。内部監査の状況や計画については取締役会で定期的に報告を行っています。 組織目的構成2025年度開催回数取締役会株主に対する受託者責任と説明責任を踏まえ、当社グループや株主共同の利益のため、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指す議長:社外取締役構成員:取締役12名・監査役5名(うち、社外取締役7名、社外監査役3名)15回(うち、1回は書面開催)監査役会株主に対する受託者責任を踏まえ、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上に向けて経営の健全性を確保し、株主共同の利益のために行動する構成員:監査役5名(うち、社外監査役3名)15回指名・報酬諮問委員会取締役会の諮問機関として客観的かつ公正な視点から、取締役、執行役員及び監査役の選解任方針、最高経営責任者(CEO)及び最高執行責任者(COO)の後継者の計画、報酬等について審議し答申する委員長:社外取締役構成員:取締役5名(うち、社外取締役3名)12回 1) 取締役会・取締役会は、当社グループ全体及び主要グループ会社の長期経営構想及び年度事業計画等の当社グループの重要な業務執行並びに法定事項について決定するとともに、取締役及び執行役員の職務執行を監督する責務、グループ全体の適切な内部統制システムを構築する責務等を担っています。・取締役会は、2035年Visionの実現のための知識、経験、能力、見識等を考慮し、多様性を確保しながら全体としてバランスよく、適正な人数で構成しています。また、透明性の高いガバナンス体制を構築して客観的な経営の監督の実効性を確保するため、現在選任されている取締役の過半数は独立社外取締役で構成されています。・社外取締役は、企業経営者としての豊富な経験に基づく実践的、客観的かつ専門的な視点から、有益な指摘・意見提起を行っています。なお、社社内取締役と併せて人財戦略部秘書室が適切にサポートを行っています。 2) 監査役・監査役会は、常勤監査役による当社グループ内における情報収集力及び社外監査役による独立性を活かしながら、各監査役による監査の実効性を確保するための体制を整備しています。・監査役会は、社外取締役への情報提供を強化するため、社外取締役との意見交換を行い、監査活動を通じて得られた情報の提供を行っています。・また、監査機能強化を図るため、監査役の業務を組織的かつ効果的にサポートするための体制として専任の従業員で構成する監査役室を設置しています。 3) 指名・報酬諮問委員会・取締役、執行役員及び監査役の指名及び報酬に関する委員会として、指名・報酬諮問委員会を設置しています。・取締役会の諮問機関として客観的かつ公正な視点から、取締役、執行役員及び監査役の選解任方針、各候補者案、報酬制度・水準、報酬額、最高経営責任者(CEO)及び最高執行責任者(COO)の後継者の計画等について審議し、取締役会へ答申を行います。また、取締役会の委任に基づき、賞与における個人業績評価等を行います。 4) 社長の諮問機関社長の諮問機関として、以下4つを設置しています。i) グループ経営戦略会議・当社は、社長の意思決定を補佐・支援する諮問機関として、グループ経営戦略会議を設置しています。グループ経営に関する意思決定のうち、影響の大きい戦略及び投資に関し、社長執行役員を含む執行役員、常勤監査役、プロフェッショナル・アドバイザー等で構成される同会議を機動的に開催することにより、意思決定の質の向上を図っています。ⅱ) グループCSV委員会・グループCSV方針・戦略および計画策定のための討議を行うとともに、CSV計画の実行状況のモニタリングを行っています。決定した内容は取締役会に報告し、グループ全体戦略へ反映させています。URL https://www.kirinholdings.com/jp/company/strategy/csv/promotion_impact/ⅲ) グループリスク・コンプライアンス委員会・リスクマネジメントを推進・統括しています。コンプライアンスもその一環として位置づけて確実な実行を図るとともに、クライシスが発生した場合には、国内外のグループ各社と情報を共有し対応を支援するなど、適切に対応するための体制を整備しています。同委員会は当社の社内取締役と執行役員で構成され、リスク管理統括執行役員が委員長を務めています。URL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/governance/risk_management/ⅳ) 情報開示委員会・株主・投資家への有益な情報提供の観点から、適時開示情報をはじめとする情報の重要性と開示の必要性を審議・決定することで、適時・公正・公平なディスクロージャーの推進による経営の透明性向上に取り組んでいます。同委員会は担当部門長および委員長である財務戦略執行役員から構成され、常勤監査役および経営監査部長がオブザーバーを務めています。 ③ 当該企業統治の体制を採用する理由当社はコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づき、会社法上の機関設計として監査役会設置会社を採用しており、取締役会は多様な知識、経験、能力、見識等を持ち合わせた取締役・監査役でバランスよく構成されています。取締役会及び監査役会は、社外取締役が過半数を占めており、透明性の高いガバナンス体制を実現しています。また、取締役会と監査役会が緊密に連携することで、実効性の高い監督機能の確保と、重要性の高い業務執行及び法定事項に対する質の高い意思決定を図ることができています。なお、当社では取締役、執行役員および監査役の指名と報酬について社外取締役が過半数を占める指名・報酬諮問委員会の審議を経ることで、客観性および透明性を確保しています。以上の理由で、現体制の採用により経営の透明性ならびに業務の適正性を確保することができており、有効な企業統治体制が機能しているものと判断しています。 ④ 企業統治に関するその他の事項1) 内部統制システムの整備の状況当社は、取締役会にて、グループ業務の適正を確保するための体制として、内部統制システムに関する基本方針を定め、グループのコンプライアンス、リスクマネジメント、財務報告の適正性確保等について適切な体制の整備と運用に努めています。また、毎年内部統制の整備・運用状況の点検を行い、内部統制の運用実施部署における活動が自律的に実施され、有効に機能していることを確認するとともに、その内容を取締役会で確認しています。具体的には以下をご参照下さい。(参考)内部統制システムに関する基本方針URL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/files/pdf/policy_internalcontrolsystem.pdf 2) リスク管理体制の整備の状況取締役は、キリングループにおけるリスクマネジメントの基本方針を決定するとともに、これを実効化する組織及び規程を整備し、各組織の活動に組み込むことにより推進します。併せて、リスクマネジメントに関する教育を実施するとともに、リスクの開示及びクライシス発生時の対応に関する手順を明確化しこれを周知します。これらの体制の構築・運用状況については、経営監査部が内部監査を実施します。 3) 取締役の定数当社の取締役は12名以内とする旨定款に定めています。 4) 取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、またその決議は累積投票によらない旨定款に定めています。 5) 取締役及び監査役の責任免除当社は、取締役及び監査役が期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を、法令の限度において免除することができる旨定款に定めています。 6) 責任限定契約の内容の概要当社は、各社外取締役及び各監査役との間で、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項に定める賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任限度額は、同法第425条第1項に定める最低責任限度額です。 7) 補償契約の内容の概要当社は、各取締役及び各監査役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。ただし、被補償者の職務の執行の適正性が損なわれないための措置として、補償実行が客観的に不適切であることが明らかであると当社が判断した場合等の一定の免責事由を定めるなどしています。 8) 役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、当社及び当社の子会社の取締役、監査役、執行役員等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、保険料については当社及び当社の子会社が全額負担をしています。当該保険契約は、被保険者が業務について行った行為に起因して損害賠償責任を負った場合における損害賠償金及び訴訟費用等を填補するものです。ただし、被保険者による犯罪行為又は詐欺行為等に起因する損害を除くなどの一定の免責事由を定めているほか、免責金額の定めも設けており、当該免責金額に至らない損害については填補の対象外としています。 9) 自己の株式の取得当社は、財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能にするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。 10) 中間配当当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年6月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨定款に定めています。 11) 株主総会の特別決議要件当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を可能にするため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。 ⑤ 当事業年度における取締役会及び指名・報酬諮問委員会の活動状況1) 開催頻度ⅰ) 取締役会当社は定例の取締役会を原則毎月1回開催しており、2025年度は15回(うち、1回は書面開催)の定例取締役会を開催いたしました。ⅱ) 指名・報酬諮問委員会当社は定例の指名・報酬諮問委員会を原則毎月1回開催しており、2025年度は12回の指名・報酬諮問委員会を開催いたしました。2) 主な検討内容ⅰ) 取締役会当事業年度は、取締役会において、以下の点について重点的な審議がなされました。審議テーマ取締役会での審議内容等戦略実行に関するモニタリング、及び次年度事業戦略の策定戦略実行度をより高めるため、事業戦略と機能別戦略の両軸で定期的にモニタリングすることで、戦略の実行状況を監督いたしました。また、市場や競合を含めた外部環境の変化を踏まえ、新しい長期経営構想であるInnovate2035!及び次年度事業計画の策定について、重畳的に審議いたしました。事業ポートフォリオ戦略に関する議論企業価値の最大化を実現するために最適な事業ポートフォリオ戦略について審議し、「Innovate2035!に基づく事業ポートフォリオの方向性を変えず、酒類、飲料・ヘルスサイエンス、医薬の3領域で事業を行っていく」ことを決議しました。指名・報酬諮問委員会の活動・審議内容指名・報酬諮問委員会における後継者育成計画の審議内容等への監督機能強化のため、指名・報酬諮問委員会からその活動・審議内容について定期的に報告を受け、監督しました。その他重要な業務執行M&A案件に関して慎重に審議し、決議いたしました。 ⅱ) 指名・報酬諮問委員会当事業年度は、指名・報酬諮問委員会において、以下の点について重点的な審議がなされました。審議テーマ指名・報酬諮問委員会での審議内容等指名関連2026年度役員選退任、及びCEOの後継者育成計画の他、次世代経営体制案及び経営陣の質維持のための持続的な仕組みづくりについて審議いたしました。また、年間の活動計画について5月に取締役会に答申すると共に、その後定期的に活動・審議内容について取締役会に答申いたしました。報酬関連役員報酬に関して、2025年度業績評価・金額確定、及び2026年度決定方針・設計、海外主要事業会社社長の報酬について審議し、2026年2月の取締役会に答申いたしました。 3) 取締役、監査役の出席状況役職 (注1)氏名取締役会出席状況 (注2)指名・報酬諮問委員会出席状況社外取締役(取締役会議長)柳 弘之全14回中14回(100%)―取締役会長磯崎 功典全14回中14回(100%)全12回中12回(100%)取締役社長南方 健志全14回中14回(100%)全12回中12回(100%)取締役副社長坪井 純子全14回中14回(100%)―取締役吉村 透留全14回中14回(100%)―取締役秋枝 眞二郎全14回中14回(100%)―社外取締役森 正勝全2回中2回(100%)(注3)―社外取締役ジョージ・オルコット全2回中2回(100%)(注3)―社外取締役(指名・報酬諮問委員長)塩野 紀子全14回中14回(100%)全12回中12回(100%)社外取締役ロッド・エディントン全14回中12回(86%)―社外取締役片野坂 真哉全14回中13回(93%)全12回中11回(92%)社外取締役安藤 よし子全14回中13回(93%)全12回中12回(100%)社外取締役此本 臣吾全12回中12回(100%)(注4) 社外取締役三上 直子全12回中12回(100%)(注4) 常勤監査役西谷 尚武全14回中14回(100%)―常勤監査役石倉 徹全14回中14回(100%)―社外監査役鹿島 かおる全14回中14回(100%)―社外監査役藤縄 憲一全14回中14回(100%)―社外監査役土地 陽子全14回中14回(100%)― (注) 1 役職は当事業年度のものであり、本報告書提出時点のものとは異なります。2 書面開催での取締役会については回数から除きます。3 取締役の森正勝氏、ジョージ・オルコット氏は2025年3月28日開催の定時株主総会をもって任期満了により退任しておりますので、退任前の役職ならびに出席状況を記載しております。4 就任後に開催された取締役会への出席状況を記載しております。 4) 取締役会実効性評価について当社は、取締役会の果たすべき機能を「重要な意思決定」機能及び「監督」機能と定義しています。毎年、取締役会の運営や議論内容などに対する評価を実施し、その機能の担保に努めるとともに、次年度に強化すべき議論のポイントを明確化することにより、継続的な実効性の向上につなげています。・2025年度における実効性評価の取り組み2025年10~11月に全取締役・監査役を対象としたアンケート形式の調査に加え、取締役会議長や社外取締役会を対象にインタビューを行いました。分析・評価を行った結果、実効性に問題ないことが確認されました。評価結果及び現状の課題を踏まえた今後の改善方針については、2026年1月に開催した取締役会に報告し議論しています。なお、当社では評価の客観性・透明性をさらに高めるため、3年に1回程度、第三者であるアドバイザーの協力を得て実効性評価を実施しており、直近では2024年度に実施した結果から高い実効性を確認しております。評価の視点は以下のとおりです。1. 取締役会の構成及び運営2. 戦略の策定とその実行及びモニタリング3. リスクマネジメントの監督4. 事業買収・撤退等の意思決定の監督5. 役員報酬及び後継者育成計画等の監督6. 健全な企業倫理の周知徹底とその監督7. ステークホルダーに対する開示全般の監督8. 実効性向上に向けての強化ポイント・評価の結果アンケートならびにインタビューの結果を踏まえ、当社の取締役会は十分に機能し、経営上重要な事項の意思決定と業務執行の監督を適切に行うための実効性が確保されていると評価しました。・2025年度の強化ポイントに対する取り組みの状況2025年強化ポイント具体的な取り組み企業価値最大化に向けた「事業ポートフォリオ戦略」に関する議論・2025年度は3回にわたり事業ポートフォリオ戦略に関する議論を実施。各領域・事業の成長シナリオに関する議論・長期経営構想Innovate2035!に基づく各領域・主要事業会社の成長シナリオに関する議論を実施。AIの先進活用を通じて価値創造を加速するための「デジタルICT戦略」に関する議論・長期経営構想Innovate2035!の実現に向け、マーケティングにデジタルICTを組み合わせた「社会に新たな生活習慣を生み出す」ための方向性に関する議論を充実化。・現行のサイバーセキュリティ状況と今後の強化策に関する報告を実施。挑戦する人財・組織風土を生み出す「人財戦略」に関する議論・長期経営構想Innovate2035!の実現に向けたP&C戦略に関する議論を実施。実効性の高いグループガバナンスのあり方に関する議論・長期経営構想Innovate2035!の実現に向けたホールディングの機能発揮および事業領域別のマネジメント体制に関する議論を実施。 ・2026年度の強化ポイント2025年度における評価の視点ごとに提起された意見および改善点、そして将来の経営環境変化に対する見立てに基づき、2026年度の強化ポイントを以下の3点に集約しました。引き続き、取締役会議長のもとでのアジェンダ設定や、運営の更なる改善を通じ、実効性維持・向上に努めていきます。1.財務・ステークホルダー戦略2.事業ポートフォリオ3.人財戦略 ⑥ 取締役・監査役・執行役員のスキル・マトリックス1) 取締役会・監査役会に求められるスキルについてこのたび、当社は新たな長期経営構想「Innovate2035!」を公表いたしました。これを契機として、当社は取締役会および監査役会に求められるスキルの見直しを実施いたしました。まず、当社グループが掲げる「CSV経営」の理念に対する深い理解と共感は、当社の取締役および監査役に全員に共通して求められる基本的かつ不可欠な要件であると整理しています。そのうえで、経営・事業トップの経験を通じた「企業経営」の総合的な能力を前提としつつ、「サステナビリティ」「グローバル」「財務・IR」「法務・リスク管理」の各分野に関する知見を、当社の経営推進およびコーポレートガバナンスの実効性確保に不可欠な基本スキルと位置付けております。さらに、「Innovate2035!」では、CSV経営を通じて持続的な成長を実現し、社会課題である「健康」への貢献を目指しています。当社グループは、『人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として、世界をより元気にする』ことを掲げています。この目標の達成に向け、当社は「R&D」「マーケティング」「ICT・DX」「人財・組織」「生産・品質保証」といった組織能力をイノベーションの源泉と位置付けています。これらの能力は、取締役会および監査役会が、実効性の高い意思決定と監督を行うために不可欠なスキルでもあります。なお、従来から重視してきた「ヘルスサイエンス」および「医薬」に関するスキルについては、取締役会・監査役会において一定程度の強化が進んでいると評価しており、今回のスキルマトリックスでは既に備わっている基盤的スキルとして扱うため一覧から除外しています。 2) 取締役及び監査役に対するトレーニングについて取締役及び監査役が、その役割・責務を適切に果たすために必要なトレーニング及び情報提供を適宜実施します。取締役及び監査役が就任する際には、会社法、コーポレート・ガバナンス、コーポレートファイナンス等に関して、専門家や社内関係部門による講義や研修を実施し、就任後も必要に応じて法令改正や経営課題などに関する研修や主要拠点の視察等を継続的に実施します。社外取締役及び社外監査役が就任する際には、当社グループの経営理念、共通の価値観・行動指針“KIRIN WAY”、事業内容などの説明を実施します。 3) スキルの定義・充足の目安についてスキル領域スキルの定義充足の目安経営・ガバナンス企業経営企業価値の持続的向上を目的に、全社戦略の策定・実行、経営資源の最適配分、ステークホルダーとの信頼関係構築を統括する能力。上場企業等※1での取締役または執行役員としての経営経験、経営会議・取締役会での意思決定責任者としての経験、あるいはその他団体※2での同等の実績。サステナビリティ気候変動・自然資本・人権・サプライチェーン等の重要課題を特定し、事業戦略・資本配分・リスク管理・KPIに統合して中長期の企業価値向上に結び付ける能力。上場企業等でのサステナビリティ戦略の策定・推進、関連委員会での主導的役割、開示や外部保証の導入、投資家・ステークホルダーとの対話実績、あるいはその他団体での同等の実績。グローバルグローバル市場での成長機会を捉え、企業価値の拡大を図る国際経営力。2か国以上での事業経験、クロスボーダーM&Aの実行責任、現地法規・文化対応の実績、あるいはその他団体での同等の実績。財務/IR財務健全性と資本効率の最適化を通じて企業価値を高める戦略的財務マネジメント能力。上場企業等でのCEO/CFO経験や資金調達・M&A・IR活動の主導経験、あるいはその他団体での同等の実績。法務/リスク管理法令遵守と企業リスクの特定・評価・対応を通じて、企業の信頼性と持続性を確保する能力。上場企業等での法務・コンプライアンス部門統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。イノベーションの源泉R&D技術革新を通じた新たな価値創出と競争優位の確立を図り、企業の中長期的な成長と価値向上に貢献する研究開発戦略の構築・統括能力。上場企業等または研究機関での研究開発部門の統括経験、研究テーマの事業化実績、技術ロードマップの策定責任者としての経験。マーケティング顧客価値の創出とブランド価値の向上を通じて企業の競争優位性と企業価値を高める能力。上場企業等でのCMO経験、グローバルブランド戦略の策定・実行、広告・PR活動の統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。人財・組織人的資本の最大化を通じて組織の競争力を高める人財戦略の立案・実行力。上場企業等でのCEO/CHRO経験、サクセッションプランの策定・運用、DE&I推進責任者としての実績、あるいはその他団体での同等の実績。ICT・DXデジタル技術を活用して業務効率化や新たな価値創造を推進し、企業の競争力強化や顧客体験の向上に資する能力。上場企業等でのCDO経験やDX戦略の策定・実行、ITガバナンス・セキュリティ体制の構築経験、あるいはその他団体での同等の実績。生産・品質保証調達・製造・物流・販売までの一連の流れを統合的に管理し、安定供給と効率化を実現する能力。品質・安全性・供給安定性の確保を通じて顧客信頼と企業価値を維持・向上させる能力。製造業における生産部門責任者経験、SCM戦略の立案・実行責任者としての経験、在庫・物流・供給体制の改善実績。品質保証部門責任者経験、ISO等の認証取得・維持、重大品質問題の対応経験。あるいはその他団体での同等の実績。 ※1:上場企業あるいはそれに類する企業※2:官公庁、弁護士事務所、監査法人、アカデミア、NPO等 4) 本報告書提出時点の取締役・執行役員・監査役のスキル・マトリックスについてⅰ) 取締役 (注1)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証代表取締役会長CEO磯崎 功典◎◎〇◎〇 〇〇 代表取締役社長COO南方 健志◎〇〇〇 ◎ ◎ 〇取締役副社長坪井 純子〇〇 ◎ ◎◎ 取締役常務執行役員吉村 透留◎〇◎〇 〇 〇〇◎取締役常務執行役員秋枝 眞二郎〇◎〇◎〇 〇 ◎ 取締役柳 弘之● ● ●取締役塩野 紀子● ● ● 取締役片野坂 真哉● ● ● 取締役安藤 よし子 ● ● ● 取締役此本 臣吾● ● ● 取締役三上 直子 ● ● ●取締役藤縄 憲一 ● ● ● (注) 1 社内取締役については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎とし、社外取締役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(◎と●は最大3つ以内とする) ⅱ) 執行役員 (注2)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常務執行役員山形 光晴〇〇◎ ◎ ◎ 常務執行役員永嶋 一史〇〇〇 ◎ ◎常務執行役員濱 利仁〇◎〇 ◎ ◎ 常務執行役員藤原 大介 〇◎ ◎〇 常務執行役員米谷 良之 〇〇 ◎ ◎常務執行役員高岡 宏明 ◎〇◎ ◎ 常務執行役員堀口 英樹◎〇◎〇 ◎〇 常務執行役員井上 一弘◎◎ 〇 〇〇 常務執行役員三橋 英記◎〇◎〇〇 ◎〇〇 常務執行役員アラスター・シミントン◎〇◎〇 ◎〇 (注) 2 執行役員については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎としています。(◎は最大3つ以内とする) ⅲ) 監査役 (注3)役職氏 名経営・ガバナンスイノベーションの源泉企業経営サスティナビリティグローバル財務IR法務リスク管理R&Dマーケティング人財組織ICTDX生産品質保証常勤監査役石倉 徹 ● ●●常勤監査役小林 肇 ●●● 監査役鹿島 かおる ●● ● 監査役土地 陽子 ●●● 監査役ティム・レスター ●● ● (注) 3 監査役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(●は最大3つ以内とする)
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2025 / 約4,459字
(ウ)戦略当社グループでは、人間の無限の可能性を信じる「人間性の尊重」という考え方を基本理念とし、従業員一人ひとり、新たな価値創造に向かって挑戦し、活き活きと働くことで、仕事を通じて成長し続ける環境を提供していきます。人財をイノベーションによる価値創造、競争優位の源泉と位置付け、人財に投資していくことで、「人財が育ち、人財で勝つ会社」を目指します。人財戦略は、足元の経営戦略の実行性を高めていくことと同時に、人財のケイパビリティは将来にわたる企業価値を高める重要な要素となり、経営戦略の可能性を広げます。そのキーとなるのは「専門性」と「多様性」です。従業員それぞれが、専門性を高めるとともに、食(酒類・飲料)から医・ヘルスサイエンス領域にわたる多様で盤石な事業ポートフォリオの中で多様な経験と多様な視点を養う環境を提供し、「専門性」と「多様性」を兼ね備えた人財を育成します。また、多様な価値観を受容する組織文化を形成し、組織やチームを超えた共創を通じて、CSV経営を推進し、グループの持続的成長と企業価値向上を実現していきます。なお、当年度においては、前年度末時点で想定していた計画通りに取り組みを推進しております。 本テーマにおいて選定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会は以下のとおりです。 リスク及び機会バリューチェーン(当社グループのステークホルダーを記載)リスク及び機会が顕在化したときに発生するビジネスモデル・バリューチェーンへの影響と財務的影響発生可能性金額的重要性リスク及び機会の影響が及ぶセグメントリスク及び機会の影響が発生すると見込む時間軸上流当社下流機会1)従業員のグループ理念・価値観・CSVへの共感を高め、CSV経営の実践を加速する機会 従業員 ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・新たな価値創造やイノベーション実現財務的影響・商品・サービス販売機会の増加による売上の増加高中酒類飲料医薬ヘルスサイエンス中期リスク2)従業員の安全衛生上の問題が発生し、生産性が低下するリスク 従業員 ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・従業員の生産性低下や人財離れ財務的影響・売上の減少・固定費率の上昇・従業員などからの損害賠償請求等の訴訟コストの増加・採用・育成コストの増加高中酒類飲料医薬ヘルスサイエンス中期機会3)意思決定・組織マネジメントに関与する人財の多様性を高めることにより、新たなアイデアや戦略の発想を促進し、顧客や市場を創造又は拡大する機会 従業員 ビジネスモデル・バリューチェーンへの影響・新たな価値創造やイノベーション実現財務的影響・商品・サービス販売機会の増加による売上の増加高中酒類飲料医薬ヘルスサイエンス中期 <リスク/機会への対応戦略>1)「従業員のグループ理念・価値観・CSVへの共感を高め、CSV経営の実践を加速する機会」への対応戦略当社グループでは、活き活きとやりがいを持ち仕事に向き合う従業員の創出に向けて、CSV経営理念の浸透に向けたグローバルインターナルブランディングを行っております。各グループ事業会社での浸透度の違いや状況に合わせた新たな施策の展開を検討し、従業員一人ひとりがキリングループの目指すビジョンや方向性に対する理解・共感を深め、キリングループの一員であることに誇りを持って働ける環境整備を進めております。具体的には、タイムリーなグループ情報の発信と、従業員の理解浸透を目的に、経営情報を発信するグループ従業員共通の社内WEBサイト”KIRIN Now”を展開しているほか、当社グループの理念・価値観・CSVを体現した取り組みを表彰する「キリングループ・アワード」や、当社グループ従業員のCSVに対する理解を促進するための「CSV体験」プログラムなどを実施しております。これらの取り組みを通して、当社グループが経営の中心に据えているCSVの実践を加速させていきます。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 2)「従業員の安全衛生上の問題が発生し、生産性が低下するリスク」への対応戦略従業員の労働安全衛生の確保は価値創造の根幹であり、CSV経営を実践する上で重要です。安全・衛生の確保を最優先とし、安全で衛生的な職場環境の整備に努めるほか、業務上の安全衛生に関する法令等を理解し、これを遵守します。また、労働関係法を遵守し、働きやすい健康な職場環境の維持に努めます。当社グループでは、「キリングループ労働安全衛生方針」を策定しております。キリングループ各社の組織・事業場において役割と責任を明確にした体制を整備し、適切な経営資源を投入し、労働安全衛生活動を継続的に改善していくことで、ともに働く※一人ひとりが、心身ともに健康で、安全に、活き活きと、働きがいを高めている状態を目指します。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 ※:同じ職場で働くすべての人(パートナー会社、業務委託会社、協力会社従業員含む) 3)「意思決定・組織マネジメントに関与する人財の多様性を高めることにより、新たなアイデアや戦略の発想を促進し、顧客や市場を創造又は拡大する機会」への対応戦略当社グループでは、世界のCSV先進企業となるために必要な組織能力として、「多様な人財と挑戦する風土」を掲げております。近年、外部環境変化の激しい不確実性が高い時代に突入しており、グループを取り巻く事業環境も厳しさを増す中で、キリングループが持続的に成長するためには、「人的資本経営」を実践し、CSV経営に共感する多様な人財が、個々の可能性を最大限に発揮してイノベーションを加速させる必要があります。当社グループでは、女性が自主性・創造性を発揮し活き活きと活躍する組織風土の実現に早くから取り組んできました。2022年には、当社のリーダー女性比率を2030年に30%にすることを掲げた「女性活躍推進長期計画2030」を策定しております。男女ともに早期にリーダーシップを発揮できる組織風土に向けて、出産・育児を迎える前に、早めに仕事経験や成功体験を積ませ、得意領域をつくる「早回しのキャリア形成」を推進しております。また、多様な従業員が尊重しながら働くことを阻害する要因の特定と排除を行うことで、多様性を受容する組織への変革を推進しております。なお、当年度において、サステナビリティ関連の他のリスク及び機会との間のトレードオフを考慮した事例はありません。 当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会への対応戦略、並びにリスク及び機会対応のために発生する財務的影響は以下のとおりです。当年度においては、リスクは顕在化しておりませんが、従業員の安全衛生上の問題発生による生産性の低下などにより、操業への影響による売上減少や人財離れによる採用・育成コスト増加などが生じ、その影響が中期に及ぶ可能性があります。また、次年度以降、中期的に機会が顕在化し新たな価値創造やイノベーション実現に伴う商品・サービス販売機会の増加に伴う売上増加の可能性がありますが、リスク及び機会が顕在化した場合、どの程度影響を及ぼすかを見積ることが困難であるため、定量的情報を記載しておりません。 リスク及び機会リスク及び機会への対応戦略対応戦略の財務的影響財務的影響(百万円)*1当年度短期(1年後)中期(3年後)長期(10年後)機会1)従業員のグループ理念・価値観・CSVへの共感を高め、CSV経営の実践を加速する機会・CSV経営理念の浸透に向けたグローバルインターナルブランディングを国内外主要会社で推進PL影響・エンゲージメント調査費用・キリン・グループアワード運営費用135約200約200約200BS影響・該当なし----リスク2)従業員の安全衛生上の問題が発生し、生産性が低下するリスク・グループ各社と連携したグループ労働安全衛生方針推進体制の構築PL影響・労働安全コンサル費用・健康関連プログラム実施費用35約70約70約70BS影響・該当なし----機会3)意思決定・組織マネジメントに関与する人財の多様性を高めることにより、新たなアイデアや戦略の発想を促進し、顧客や市場を創造又は拡大する機会・女性リーダー育成支援プランの強化・多様性を受容する組織環境の整備PL影響・自律的キャリア形成に関する各種プログラム費用31約40約40約40BS影響・該当なし----合計PL影響201約310約310約310BS影響----CF影響*2201約310約310約310 *1:当社グループでは、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会の影響が生じると見込む短期・中期・長期の時間軸について、短期を当年度末後1年、中期を2年から3年、長期を4年から10年と定義しておりますが、リスク及び機会対応のために発生する財務的影響の記載に当たっては、短期・中期・長期の数値の傾向を把握できるよう、短期は1年後、中期は3年後、長期は10年後の単年度に発生する数値を記載しております。*2:CF影響を正確に算出することが困難であるため、PL影響とBS影響の合計額を記載しております。 <短期、中期及び長期にわたる財政状態の変化見込み>投資や処分は予定しておらず、戦略を遂行するための資金調達は予定しておりません。なお、上記のリスク及び機会が、次の年次報告期間中に関連する財務諸表で報告される資産及び負債の帳簿価額に重要性がある修正を生じさせることはないと考えております。 (エ)戦略-レジリエンス人的資本に関する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスクが発生すると見込む時間軸から、同課題に関する当社グループのレジリエンスは中期の時間軸で評価を行っております。当社グループでは、事業展開国で、労働安全衛生を含む健康経営を積極的・自主的に推進しております。それにもかかわらず、重大労働災害が発生した場合でも、事案の概要・原因の共有をグループ会社間で速やかに行い、類似の業務の洗い出しと、再発防止として安全装置設置など設備改善、作業手順の見直し、教育等について速やかに着手しております。以上のビジネスモデルへの影響度分析を実施した結果、CPO(グループ人財統括担当役員)は、中期的に人的資本の負の影響が当社グループの想定を超えて発生した場合でも、当社グループは当該不確実性の顕在化に対応する能力を有しており、当社グループの現在のビジネスモデルを変更する必要はないと評価しております。
事業の内容 FY2025 / 約963字
3 【事業の内容】当社グループは、純粋持株会社制を導入しており、当社及び連結子会社164社、持分法適用会社26社によって構成されております。当社は、持株会社として、グループ戦略の策定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社への専門サービスの提供を行っております。当社グループの主な事業の内容と主な会社の当該事業における位置付けは、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当社は特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 <酒類事業>麒麟麦酒㈱(連結子会社)、LION PTY LTD(連結子会社)を中心に、国内外における酒類事業を行っております。国内においては、麒麟麦酒㈱を中心に、ビール類、低アルコール飲料等の製造・販売を行っております。海外においては、主にLION PTY LTDを統括会社とした、オセアニア地域におけるビール、低アルコール飲料等の製造・販売、並びに北米におけるクラフトビール等の製造・販売を行っております。 <飲料事業>キリンビバレッジ㈱(連結子会社)、Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.(連結子会社)を中心に、国内外における清涼飲料事業を行っております。キリンビバレッジ㈱は日本における清涼飲料の製造・販売を行っております。Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.は、米国におけるコカ・コーラ製品の製造・販売を行っております。 <医薬事業>協和キリン㈱(連結子会社、東京証券取引所プライム市場上場)を中心に国内外における医薬品の製造・販売を行っております。 <ヘルスサイエンス事業>㈱ファンケル(連結子会社)、Blackmores Limited(連結子会社)を中心に国内外における健康食品事業等を行っております。㈱ファンケルは、国内を中心に化粧品・健康食品の研究開発、製造・販売を行っております。Blackmores Limitedは、豪州、東南アジア、中国を中心にサプリメント等の栄養補助食品の製造・販売を行っております。 事業の系統図及び主要な会社名は次のとおりであります。
事業等のリスク FY2025 / 約10,398字
3 【事業等のリスク】(1) リスクマネジメントの考え方キリングループでは、経営目標の達成や企業の継続性に大きな影響を与える機会・脅威それぞれの不確実性を「リスク」、ある時点を境に脅威のリスクが顕在化し対応に緊急性を要するものを「クライシス」と定義しており、お客様、従業員、株主および社会から長期的な信頼を獲得できるよう、以下の考え方のもとリスクマネジメントシステムを構築・運用することで、事業活動上で発生するさまざまなリスクを特定し、適切にコントロールしていくことを基本方針としています。なお、リスク情報は、当社ホームページなどを通じて適時適切に開示してまいります。 (基本方針)① 経営理念および価値観のもと、経営目標の達成や企業の継続性を確保し、企業の社会的責任を果たし、中長期的な企業価値の向上を目的として、リスクマネジメントを実行する。② 戦略とリスクを一体で検討を行い、適切なリスクテイクを実現する。③ リスクマネジメントの推進のため、組織や仕組みを整え、環境変化に柔軟に対応できる組織能力の向上を図る。④ 平時からリスクの洗い出しを行い、企業活動に伴うさまざまなリスクを把握の上、リスクの特定・分析・評価・対策+モニタリングを行い、リスクへの適切な対応(保有、低減、回避、移転)を行っていく。⑤ リスクマネジメントは全社員が参画して取り組む活動であるとの認識を持ち、教育や訓練等の啓発活動を通じて、リスクへの感度の醸成を図る。⑥ クライシスに対しては、未然防止を徹底するとともに、早期発見、迅速な報告・情報共有・対応を通じ、影響を最小化する。クライシスの対応後には、その発生要因・対処法などを分析し、再発防止に努める。⑦ 会社におけるリスクの内容や対策等のリスク情報について、適時、ステークホルダーに対し適切な情報開示を行う。 また上記方針に加え、リスクに対する基本姿勢を作成し「リスクコントロールしつつ取りに行くリスク」と「取らないリスク」を明確にすると共に、リスクの許容度を設定することで、リスクマネジメントを通じた事業の継続的な成長を後押ししています。(図1) (図1) (2) リスクマネジメント体制及び、グループ重要リスクの確定プロセスとモニタリングキリングループでは、当社の常務執行役員以上で構成され、リスク担当執行役員が委員長を務める「グループリスク・コンプライアンス委員会」を設置しています。同委員会は、リスク情報の収集やグループリスクマネジメント方針・重点課題の立案、リスク低減だけでなくリスクテイクも含めた戦略とリスク一体検討の推進、クライシス発生時の情報共有や対策の検討など、リスクマネジメント活動の全般を統括しています。また、取締役会ではグループ重要リスクの審議や報告を通じ、リスクマネジメントの有効性を監督しています。(図2)グループ重要リスクは、グループ全体の目標や戦略・事業遂行に関するリスクだけでなく、それぞれの事業固有のリスクの両面からリスクを集約して作成しています。各リスクについては、定量・定性の両面からグループに与える影響度を評価すると共に、発生確率を考慮し、影響度と発生確率の両軸でリスクの重要度を設定します。さらに重要リスクはリスクマップ上で一元化して管理を行っています。グループリスク・コンプライアンス委員会では、作成したグループ重要リスクについて議論し、それぞれのリスクへの対応、許容度などについて議論を行います。またこれらのグループ重要リスクは取締役会で審議され、状況変化の確認や対策の見直しを行っています。(図3)当社およびグループ会社はリスクに応じた対策を立案・実行し、相互に連携することでリスクマネジメントを推進・運用しています。また、事業と機能の両軸で実施するモニタリングを通じて、戦略リスクを管理・統制するとともに、クライシスに転ずるリスクの顕在化の未然防止や発生時にはその影響を最小限に留めるなど、リスクマネジメント体制を整備し、リスクの低減や適切な管理に努めています。(図4) (図2) (図3) (図4) (3) キリングループの主要なリスクキリングループの戦略・事業その他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主要な事項について、「各事業領域におけるリスク」と「各事業領域共通のリスク」に分類して記載しています。なお、本文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り当年度末において当社が判断した内容に基づきます。 ① 各事業領域におけるリスク事業分野想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響食領域・事業環境の変化への対応に関するリスク・原材料価格・燃料価格の高騰に関するリスク・新規事業の成否に関するリスク・市場環境や嗜好の変化、販売価格の変動、競合他社の動向等により、販売計画を達成できない・原材料価格・燃料価格の高騰により調達コストが上昇し、製造原価に影響を及ぼす・新規事業が市場に浸透せず、売上・利益が下振れし、事業計画が遅滞する主な対策、その他リスクの状況認識等食領域はキリングループの主力事業分野であり、脅威のリスクが発現した場合には甚大な影響が想定されます。既存事業では事業環境の変化に対してこれまでに培った知見を基にリスクへの対応策を実施するとともに、新規事業についても従来とは異なる機会・脅威含めた新たなリスクを想定し、対策することでリスクの低減だけでなく機会の最大化に努めています。地政学リスクに起因する原材料や燃料価格の高騰が直接的に収益に影響を与える可能性や、高付加価値商品の展開拡大の成否による中長期的な事業計画への影響はそれぞれグループ重要リスクの一つとして位置づけており、引き続き情勢を注視し適切なリスクコントロール策を講じてまいります。(具体的な対策につきましては、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しています) 事業分野想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響医領域・グローバル戦略品の価値最大化に関するリスク・製品品質・安定供給に関するリスク・研究開発に関するリスク・医療費抑制策に関するリスク・上市準備の遅延等により事業エリア拡大が遅れる、潜在患者の掘り起こしの難航などで市場に浸透しない・製品の安全性や品質に懸念が生じる、急激な需要増/需給逼迫により安定供給に支障が発生する・パイプラインの拡充が進まず、将来の成長性と収益性が低下する・国内外において医療費抑制の圧力による製品の価格引き下げ、後発医薬品への移行が進む主な対策、その他リスクの状況認識等医領域においては、グローバル戦略品の価値最大化に向けて、市場浸透施策や欧米を中心とした事業地域の拡大を進めており、製品の品質保証体制と安定供給体制といった基盤の強化も重要と考えています。グローバル品質保証委員会等によるモニタリングや、独立した専門の監査チームによる自社や委託先の品質監査を実施するとともに、委託先の拡充、自社工場への設備投資、需給計画の可視化や製造作業効率化のためのデジタル化推進等に取り組んでいます。また、国内外において医薬費抑制の圧力が高まっていますが、各国の医療政策動向を注視するとともに、患者さんにLife-changingな医薬品等を確実にお届けするために、その製品のもつ価値を多様な側面から評価する方策を戦略的に検討しています。また、上市後の価格設定については、各国制度に準拠し、ステークホルダーからの理解も得ながら、革新的な医薬品を継続的に創出していくために適正な売上収益の確保につながるよう、事業への影響を評価しています。(詳細につきましては、協和キリン㈱の有価証券報告書に記載しています) 事業分野想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響ヘルスサイエンス領域・既存展開国の法規制変更、及び新規展開国の法規制対応が遅れるリスク・品質保証、製品の安全性、欠品に関するリスク・事業を担う人財や組織能力が不足するリスク・欠品、品質トラブル、エビデンス不足、不適切な情報発信等により、ブランド、レピュテーションを毀損する・グループ内のシナジー創出が進まず、新たな価値創造を伴う高収益モデルが構築できない主な対策、その他リスクの状況認識等ヘルスサイエンス領域では中長期的な社会環境の変化に伴って発生する健康課題に対して土台の健康づくりを推進し、人間が元来持つ力を高めることで、お客様の健康課題をより効果的・効率的に解決することに貢献します。新たに取得したBlackmores Limited、㈱ファンケルの成長とグループ内のシナジー創出を最優先課題とし、持続的な成長を実現するビジネスモデルの確立に取り組んでいます。主力事業の食とは異なる領域での事業推進にあたり、迅速果断な意思決定を実行するため、また、適時適切なリスクコントロールができるよう、リスクマネジメントの観点でも組織能力の拡充とガバナンスの強化を図ってまいります。(具体的な対策につきましては、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しています) ② 各事業領域共通のリスク項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響人財獲得・育成・グループ経営を推進する人財や事業活動に必要な高い専門性を持った人財を十分に確保できないリスク・人財マネジメントの仕組みが計画通りに進まないリスク・競争優位性のある組織能力が実現せず、経営戦略が推進できない・想定した体制への移行が進まず、組織能力が低下し、経営戦略の実現に支障が出る主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループは、人財を価値創造、競争優位の源泉と捉えています。経営戦略の実行に求められる人財の獲得・育成に向けて、機能を軸とした専門性をより重視する人財マネジメントの仕組みを導入・運用しています。キャリア採用も着実に増えており、多様な経験・価値観・専門性を持った人財が集い、グループ全体でイノベーションを生み出す組織文化の醸成を目指した取組みや環境整備を進めています。中長期視点で経営戦略と人財戦略の連動性を高め、持続的な事業成長と企業価値向上に取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響デジタル活用の加速・AIを含むデジタル技術の活用が進まず、競合劣後となるリスク・DX専門人財の獲得・育成が計画通りに進まないリスク・事業課題の解決が進まず、競争力の低下やコスト増を招き、売上・利益が減少する・DXの推進に必要な要員が不足し、組織能力を高められず、効率化や価値創造の成果創出が遅延する主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、デジタル技術やデータを活用した業務プロセスの変革を進め、既存業務の効率化を実現するとともに、顧客理解やプロダクト/サービスの開発工程においてもAIを含むテクノロジー活用を進めるなど、新たな価値創出に取り組んでいます。各グループ会社・各部門での自律的なDX推進の実現に向けて、独自のプログラムによる社内人財育成を進めるとともに、DXの推進に必要な専門人財を外部から確保することで、体制の充実と組織能力の強化を図っています。今後もグループ全体のあらゆる領域でデジタル技術の活用・推進に取り組み、イノベーション創出に繋げてまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響品質・商品・サービスの品質問題が発生するリスク・品質関連法令への対応不備により、関係官庁から改善命令や指導を受けるリスク・商品・サービスの販売・提供中止や回収または損害賠償請求などにより、多額の費用の発生や事業活動の制限がなされる・お客様からの信頼を失い、企業ブランド価値が低下する主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、グループ共通の価値観である「先駆」「お客様本位/患者さん本位」「品質本位」に基づきお客様/患者さんへの安全・安心な商品・サービスの提供を何よりも優先することを「キリングループ品質方針」に定め、実現するための行動や考え方を「行動宣言」で示しています。「品質方針」「行動宣言」を具現化した「キリングループ グローバル品質マネジメントの原則」を定め、グループ各社が保有する品質マネジメントシステムに反映し、品質保証の仕組みと運用を継続的に改善することで確かな品質の商品・サービスへとつなげています。法令遵守への対応として各領域の品質に関する法令改正動向の把握と対応、食品製造工場における国際認証の取得、国内主要事業会社における原材料情報の一元管理・トレーサビリティシステムの導入などの品質保証の仕組みを構築しています。グループ全体で品質を大切にする風土の醸成に取り組み、お客様/患者さんに安全・安心な商品・サービスを提供してまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響人権・従業員及びビジネスパートナーをはじめ、キリングループに関わる全ての人々に対して、直接または間接的に人権に負の影響を及ぼすリスク・企業価値の低下を招く、あるいは事業縮小や撤退を余儀なくされる・法令に違反する場合は、罰金や訴訟リスクまたは経済的な制裁措置を受ける主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、人権の尊重は全ての事業活動の土台であるとの認識のもと、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した「キリングループ人権方針」を2018年に策定、2023年には国際的な人権に関する規範に沿って同方針を改定しました。従来通り、人種、肌の色、民族、国籍、社会的身分、門地、性別、障害の有無、健康状態、宗教、思想・信条、性的指向・性自認及び職種・雇用形態の違い等に基づくあらゆる差別を禁止するとともに、事業活動上の全てのバリューチェーンにおいて、人身取引、奴隷労働や強制労働及び児童労働を容認しません。改定版は、ステークホルダー毎に想定される重要な人権課題を明確にするなど、より具体的な内容としています。国内外グループ会社の全ての従業員だけでなく、バリューチェーンに関わる様々なビジネスパートナーに対しても同方針への理解と遵守を求めることで、人権を尊重し、社会に対してポジティブインパクトを生み出すことに取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響環境・気候変動による物理的リスク・脱炭素社会への移行リスク・技術開発等が遅れ、環境問題の解決が困難になる・遅延するリスク・温暖化や渇水・洪水による原材料農産物の収量減による調達コスト増、渇水・洪水による操業停止・炭素税などによる燃料費・農産物コストの上昇・企業に対する社会の期待に十分に応えられず、企業価値が低下する主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、様々な環境問題の統合的な解決に向けた「キリングループ環境ビジョン2050」を策定し、その達成に向けて取り組んでいます。気候変動に伴う原材料農産物の収量減といった物理的リスクやカーボンプライシング等の移行リスクについては、事業継続や収益性に影響を及ぼす重要なリスクとして認識しています。これらのリスクに対しては、TCFD提言に基づくシナリオ分析により財務影響や戦略のレジリエンスを評価し、リスクの低減及び機会の獲得につながる施策を選択的に実行しています。環境負荷低減と中長期的な企業価値向上の両立が見込まれる分野については、将来の競争優位性確立に向けて積極的に取り組むべきリスクとして位置づけ、取り組みを進めます。プラスチック容器の問題では、2027年までに日本国内におけるPET樹脂使用量におけるリサイクル樹脂使用率50%(「キリングループプラスチックポリシー」)を目指して着実に進捗しています。相互に関連する環境問題である生物資源、水資源、容器包装、気候変動を統合的に解決し、持続可能な地球環境を次世代につなぎます。企業価値の棄損やグループ方針である環境ビジョン2050と一致しないリスクについては、事業機会が見込まれる場合であっても取らないリスクとして明確に区分しています。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響アルコールの負の影響(脅威)・世界的な規模で酒類の販売、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク・世界的に酒類の販売、広告・宣伝に対する規制が強化されるリスク(機会)・ノンアルコール・低アルコール商品の市場や売上の拡大(脅威)・酒類の消費が減少する・企業価値が低下する(機会)・ノンアルコール・低アルコール商品の市場や売上が拡大する主な対策、その他リスクの状況認識等アルコールの有害摂取による負の影響に関して、WHOは世界的な規模での酒類販売・マーケティングに関する規制強化に向けた議論をしています。また日本国内でも飲酒と健康に関する関心が高まっています。キリングループは酒類事業を営む企業グループの責任としてアルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みを推進しています。酒類事業の展開にあたっては法令を遵守し、責任ある飲酒に関するグローバルマーケティング指針や厳しい自主基準を遵守する他、IARDをはじめ国内外の業界団体と連携した取り組みを進めるとともに、適正な飲酒に関する正しい知識の普及や意識の啓発を行っています。また、アルコールの有害摂取の根絶に向けた取り組みの一環としてノンアルコール・低アルコール飲料の拡充に取り組んでいます。社会情勢の変化に対応しながらアルコールの有害摂取根絶に向けた取り組みを着実に進展させてまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響サプライチェーン・地震・台風などの大規模自然災害や感染症、地政学リスクの影響、サイバー攻撃、委託先の被災等によりサプライチェーンが分断するリスク・災害により事業所等を閉鎖する、あるいは事業活動を縮小・停止する・異常気象に伴う販売量の急増やドライバー不足等の外部環境要因により、調達・製造・物流能力が供給に追いつかず遅配や欠品が発生する主な対策、その他リスクの状況認識等サプライチェーンにおいては、災害・事故等による影響の他、国内では労働力不足の進行や物流を取り巻く制度・環境変化による輸送能力への影響、海外ではテロや政治的な不安が顕在化することによるサプライチェーンの分断が懸念され、各事業では、需給予測精度の向上や物流能力の強化、代替戦略の検討等によるリスクの低減を進めています。キリングループでは災害・事故等への対応として、経営資源を起点に対策を考えるオールハザード型BCP(事業継続計画)を策定し、複数のグループ会社を対象として、物流面の機能発揮状況を確認する訓練を実施していますが、引き続き、危機事象への対応力強化、レジリエンスの向上に取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響調達・市況・為替変動リスク・地政学や災害発生、サプライヤーの事業撤退・業界再編リスク・取適法(改正下請法)など法令違反リスク・サプライチェーン上の人権・環境リスク・調達コストが計画を上回り、事業利益を圧迫する・原材料について必要量を確保できない、または納品に遅れが生じ、製造計画に影響を及ぼすことで需給調整が発生、長期化する・企業イメージの低下や不買運動の発生など、レピュテーションリスクが顕在化する主な対策、その他リスクの状況認識等市況・為替変動リスクに対しては、長期契約や為替ヘッジによるコスト低減・安定化の取り組みを行い、地政学・災害発生リスクに対しては調達先の分散、原材料在庫率の引き上げ、また取適法(改正下請法)などの調達業務に関連する法令違反リスクについても、施行・改正動向を確認し、関連部門と協力して適切な対応を行っています。更にサプライチェーン上の人権や環境に関するリスクへの対応を重要な経営課題の1つと認識しており、人権デューデリジェンスの実施など、高まる企業への要請に十分に応えられる体制の整備と組織能力の強化に取り組んでいます。サプライヤーに対しては、「キリングループ持続可能なサプライヤー規範」の説明を行うとともに、遵守に向けて承諾書の提出を求め、定期的にその遵守状況を確認しています。さらに、サプライヤーが通報できる窓口(ホットライン)や苦情処理メカニズムも整備しており、サプライヤーとの連携を密にすることで持続可能な調達の推進に取り組んでいます。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響情報セキュリティ・外部等からのサイバー攻撃による事業活動の停止および当社グループ保有の顧客情報・企業秘密など重要データの漏えい・改ざん・消失に係るリスク・従業員や業務委託先等の内部不正・過失、事故等による当社グループ保有の顧客情報・企業秘密など重要データの漏えい・改ざん・消失および業務プロセスの中断・遅延に係るリスク・顧客等のステークホルダーへの賠償責任が発生する・社会的信用が低下、ブランドイメージが毀損、風評が悪化する・顧客からの取引が縮小・停止、営業機会が喪失する・事後対応に伴う業務への支障により、従業員の業務効率、モラルが低下する主な対策、その他リスクの状況認識等当社グループでは情報セキュリティについての基本的な考え方を示した「グループ情報セキュリティ規程」を制定し、グループ各社に向けて情報セキュリティの重要性に関して浸透させるとともに、役員や従業員へ教育研修等を通じて周知徹底を図っています。また、各種サイバー攻撃等への対策として、「統治」「特定」「防御」「検知」「対応」「復旧」のためのセキュリティ基盤の強化およびプロセスの整備をグループ全体で図るとともに、「KIRIN‑CSIRT(Computer Security Incident Response Team)」により、セキュリティインシデント等に対応できる体制を構築しています。さらに国内外のグループ各社のセキュリティリスクの評価・モニタリングにより管理状況を可視化、改善することで、継続的なセキュリティ強化・高度化に努めています。これらの取り組みにより、一定レベル以下にリスクは低減できているものと認識しておりますが、未知のサイバー脅威への備えとして、脅威インテリジェンスの活用、外部専門機関との連携強化、クラウド・AI環境への対応など、多面的な情報収集と改善を継続し、今後も更なる有事の発生防止と早期復旧、グループ全体のセキュリティ水準の維持・向上に努めてまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響コンプライアンス・法令違反や社会の要請に反した行動が行われるリスク・法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受け、お客様からの信頼を失う主な対策、その他リスクの状況認識等キリングループでは、コンプライアンスについて、「法令、社内外の諸規則・ルールの遵守はもちろんのこと、社会からの要請に応え、法的責任と社会が求める倫理的責任を果たすこと」と定義しています。人権やハラスメント、腐敗行為(贈賄を含む)防止や適正飲酒などに関する研修を定期的に実施し、ルールの理解浸透や意識啓発に取り組んでいます。また、毎年、従業員コンプライアンス意識調査を実施し、潜在的なリスクの洗い出しにつなげるとともに、回答によっては事実確認や調査を行い、対策を講じることでリスク低減に取り組んでいます。リスク事案の早期発見につなげるべく内部通報の体制も整備しており、グループ各社で通報窓口が設置されているほか、コンプライアンス担当役員や監査役直通の通報窓口、海外のグループ会社従業員が利用できるグローバルホットラインも設置しています。法令を遵守することはもとより、社会の要請を踏まえた高い倫理観を醸成できるよう、引き続き従業員のコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 項目想定するリスクリスクが顕在化した場合の主な影響財務・税務・為替レートにより円換算後の価値が変動するリスク・金融市場の変化や格付の変更等により必要資金が調達できないリスク / 資金調達コストが変動するリスク・各国税制の変化や税務申告における税務当局との見解の相違により、予想以上の税負担が生じるリスク・現地通貨建て財務諸表の円換算値や、外国通貨建て取引による原材料の調達コストが変動する・資金調達が制約され運転資金不足が生じる / 高金利での資金調達により金融収支が悪化する・追加税負担により業績が悪化する、社会的信用が低下する主な対策、その他リスクの状況認識等市場環境や為替レート変動による影響は完全に排除できませんが、キリングループではデリバティブを使ったヘッジ等により、業績や財務状況に大きな影響を与える可能性を低減しています。調達手段の多様化やグループキャッシュの一元管理を通した効率化により、資金関連リスクに大きな影響を与える可能性を低減しています。税務コンプライアンスを遵守した適正な納税の徹底により、税務リスクに大きな影響を与える可能性を低減しています。 上記以外にも、レピュテーションに関するリスク、地政学上のリスク、事業投資に関わるリスク、法改正に伴うリスクなど様々なリスクがあります。これらのリスクを認識した上で、発生の未然防止・速やかな対応に努めてまいります。
事業方針・経営環境 FY2025 / 約8,380字
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営の基本方針キリングループは、2019年に策定した長期ビジョン「キリングループ・ビジョン2027(以下、KV2027)」のもと、サステナビリティや健康意識の高まり、酒類への規制リスクや若年層のアルコール離れ、デジタルの進化等、変化する経営環境に対応しながら、ヘルスサイエンス事業の立ち上げと育成をはじめとした事業構造の変革に取り組んできました。KV2027の最終年度が近づく中、10年後の2035年を見据えた新たな長期ビジョンを策定し、酒類、ヘルスサイエンス・飲料、医薬から成る事業ポートフォリオにより、さらなる企業価値向上を目指します。近年はAIの進化や人財不足、消費意識の多様化等、環境変化が加速しています。こうした変化に柔軟に対応しながら、グループ全体で、世界の生活者の行動変容を促し、新たな生活習慣を生み出すことで、心と身体の健康の未来を創造していきます。こうしたイノベーションを次々と生み出す組織能力を更に高め、挑戦する人財と組織文化を持つグローバル企業グループとしてCSV(Creating Shared Value)を実践し、「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を前提に、「健康」「コミュニティ」「環境」の3領域で価値を創出し、「こころ豊かな社会」の実現に貢献します。 キリングループでは、グループ共通の行動指針「KIRIN WAY」をグローバルに浸透させていきます。当社グループが大切にしてきた共通の価値観を継承するとともに、全従業員が行動指針に基づいて日々の業務に取り組み、変革を推進する組織文化の更なる進化を図ります。また、挑戦を後押しする評価制度を国内に導入し人財育成を強化するとともに、将来の成長に向けて部署や国を超えた配置を進め、共創と挑戦を促す風土を育んでいきます。 持続的成長のための経営諸課題「グループ・マテリアリティ・マトリックス:GMM」キリングループは、社会とともに、持続的に存続・発展していく上での重要テーマを事業へのインパクトとステークホルダーへのインパクトの2つの観点から評価し、「持続的成長のための経営諸課題(グループ・マテリアリティ・マトリックス:GMM)」に整理しています。GMMは時間の経過とともに変化していくものであり、グループ計画策定プロセスの起点となることから、毎年更新の必要性を判断しています。本年度も、社内外環境変化を踏まえ、10年先を見据えてキリングループが社会とともに持続的に存続・発展していくうえでの重要課題を再整理しました。2026年以降に向けて、ステークホルダーへのアンケートや、キリングループの役員による意見交換などを通じてグループの事業へのインパクトを再評価し、GMMを更新しました。これにより、社会的要請への適合度をより高めています。 ※各象限内の重要性に差異はありません。 「キリングループCSVパーパス」GMMに基づき、当社は「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を果たすことを前提に、「健康」「コミュニティ」「環境」の4つの領域の課題解決を目指しており、これを「CSVパーパス」と定めるとともに企業経営の土台として「企業としての普遍的な責務」を明記しています。加えて、4つの領域の課題解決に向けた具体的なアクションプランをCSVコミットメントとして、成果指標を会社別により具体化して目標値を設定し、グループ各社の取り組みに繋げています。また、長期経営構想を踏まえ、全ての事業領域で「健康」価値創出を特に志向することから「健康」をCSVパーパスの中心に据えるとともに、こころ豊かな社会の実現のためには、体の健康だけでなく、心の健康も重要になるため、「健康」のステートメントを「生活者のこころとからだの健康に貢献する。」に変更いたしました。 価値創造モデル/CSV経営の概念CSV経営のベースの考え方である「社会課題の解決を通じて、社会的価値と経済的価値を創出すること」を持続的に推進していく仕組みとして、当社は価値創造モデルを策定しています。イノベーションを次々と生み出すための組織能力(INPUT)を基盤として、社会課題の解決に事業活動(BUSINESS)を通じて取り組むことで、価値(OUTPUT/OUTCOME)を創出しCSVパーパスを実現しています。特に人的資本や自然資本などの非財務資本の強化は、社会と共に自然の恵みを利用しながら事業を行う当社にとって、継続的な価値の創造につながります。事業を通じて、当社は社会的価値と経済的価値を同時に生み出し、それらを組織能力などの経営基盤に再投資することで、持続的に資本と価値を成長させることを目指しています。 このCSV経営を推進していくことがどのように企業価値の向上に繋がっているかを図示すると以下のようになります。 社会課題の解決を通じた事業活動(Business)は経済的価値を生み、フリー・キャッシュフローを増加させると共に、事業リスクを低減することにつながるため、資本コストを下げ、企業価値の向上に寄与します。他方、これらの活動から社会的価値を創出し、その価値がお客様のニーズを充足することで、弊社の製品・サービスに対するWillingness to Payが高まり、長期的にはフリー・キャッシュフローの増加にも影響すると考えられます。さらに、社会的価値が創出され高い水準になることで、従業員エンゲージメントの上昇や採用での優位性などにも影響することが考えられ、価値創造モデルにおけるINPUTの基盤である人的資本の強化に繋がります。その結果、企業の成長率にもポジティブな影響を及ぼすと当社は認識しています。 (参考)・持続的な成長のための経営諸課題(グループ・マテリアリティ・マトリックス)URL https://www.kirinholdings.com/jp/impact/materiality/・キリングループ CSVパーパスURL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/csv_purpose/・キリングループ CSVコミットメントURL https://www.kirinholdings.com/jp/impact/csv_management/commitment/・価値創造モデルURL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/model/ (2) 中長期的な経営戦略と目標とする経営指標 2028年に向けた計画キリングループは、長期の持続的成長を目指して将来の環境変化や地政学リスクなどを踏まえた事業ポートフォリオ変革に取り組んできました。これからも成長し、キャッシュサイクルを回すことで企業価値を上げていきます。具体的には、既存事業の効率性を高めて安定したキャッシュを創出し、それを成長事業への投資に回すことで、グループ全体で成長を続ける好循環を回していきます。酒類、ヘルスサイエンス・飲料、医薬の各事業でキャッシュ創出力を高め、1桁台後半%のEPS成長を継続します。同時に、業界平均として相対的にマルチプルの高いヘルスサイエンス事業のキリングループ内での構成比を高めることでPER向上を目指します。このEPSとPERの掛け算によって企業価値を持続的に成長させていきます。2028年に向けた各セグメントのEPS成長を牽引するのはヘルスサイエンス・飲料事業です。ヘルスサイエンス・飲料事業の利益成長により、2028年のEPS構成比を全体の約25%まで高めるとともに、酒類事業・医薬事業についても着実なEPS成長を図ります。展開エリア別のEPS構成比についても、ヘルスサイエンス事業のEPSを成長させることで、アジア・パシフィックの構成比を2028年には約30%まで高めていきます。 (基本方針)不確実性や地政学リスクも考慮しながら事業ポートフォリオを展開し、2035年に目指す姿の実現に向けて、酒類、ヘルスサイエンス・飲料、医薬の各事業で成長を実現していきます。 (優先課題)① 各事業の注力分野での価値創造② 人財、R&D、デジタル及びマーケティングへの投資強化 (重要成果指標)2028年に向けた財務指標については、EPSの成長による株主価値向上を目指すとともに、引き続きROICを採用し、継続的に資本コストを超える水準を目指していきます。また、重要成果指標(財務目標・非財務目標)及び単年度連結事業利益目標の達成度を役員報酬に連動させることにより、株主・投資家との中長期的な価値共有を促進しています。(なお、役員報酬に関する詳細は、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。) [財務目標※1] 2026年計画2028年目標長期目標・ROIC※27.7%8.0%以上10%以上・EPS193円3年CAGR +一桁後半%(6%以上)CAGR +一桁後半% ※1 財務指標の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年度の為替変動による影響等を除く。※2 ROIC=利払前税引後利益/(有利子負債の期首期末平均+資本合計の期首期末平均) [非財務目標](財務方針)キャッシュ・フロー最大化に向けてオーガニック成長による利益創出を目指します。2028年に向けて創出する営業キャッシュ・フローの総額は約8,400億円を想定しています。配当金については、DOE(連結株主資本配当率)5%を目安とし、原則として1株あたり配当単価は累進配当を実施いたします。配当金額はグループ総額で約2,400億円を予定しています。設備投資に関しては、総額で約4,400億円を予定しており、長期視点で優先順位を決定し、安全・品質や環境のために必要な設備投資を適切に実施した上で総額のコントロールをします。また、価値創造の源泉となる人財、R&D、ICT及びマーケティングへの投資も強化して企業価値向上につなげます。 安定配当を維持しながら、財務健全性を確保するために、有利子負債の返済を実施していきます。今後、M&A投資を実行する際の資金は事業売却などによって賄いますが、不足する場合には2~3年以内に財務健全性を戻せることが見込める限りにおいては、一時的にグロスDEレシオが1倍を超えることを許容します。最適な事業ポートフォリオのための事業の見直しについては継続して議論をしていきます。 株主還元については、基本的には配当で行うものの、投資機会や事業売却等で創出されるキャッシュバランスを考慮しながら、自己株式取得の実施を機動的に判断します。なお、保有アセットからの営業キャッシュ・フローの積み上がりによって自己資本が過大になる場合や事業売却によるキャッシュ・インがある場合で、次の成長投資のタイミングと時間のずれがある場合には、自己株式取得を検討します。この方針のもと、2026年2月5日付で発表したFour Roses Distillery, LLCの売却に伴うキャッシュ・インを活用して、追加の株主還元として800億円を上限とした自己株式取得を実施します。 (非財務方針)長期の持続的成長を目指して、非財務への取り組みも引き続き強化します。「イノベーションを次々と生み出す組織能力」の強化を目指し、グループ全体でAIとの共創を推進していくことに加え、キリングループの強みであるマーケティング力・技術力をさらに強固なものとします。基盤となる人財強化も継続し、KIRIN WAYを体現する人財によって戦略の実行度を高めていきます。また、ステークホルダーからの期待を踏まえ、経済的価値につながる非財務目標を設定し、価値創造モデルのInput~Business~Outputを強化することでより大きなOutcomeの創出を目指しています。非財務の戦略的な取り組みを通じて、当社はCSV経営を推進し、社会のサステナビリティ課題の解決にも貢献していきます。 (3) 会社の対処すべき課題キリングループを取り巻く経営環境は、健康志向の高まり、酒類規制やアルコール離れ、AI等デジタル技術の進化、労働力不足等、急速に変化しています。更に、気候変動や地政学リスクの高まりにより経済の先行きは不透明です。当社グループは、迅速かつ柔軟に変化に対応する経営体制を継続しながら、CSV先進企業として、事業を通じた社会課題の解決により企業価値向上を目指します。新たに策定した2035年の長期ビジョン「人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている」姿を実現するため、2026年は「変革の起点」として、イノベーションを次々と生み出す組織づくりを加速します。人財への投資を強化するとともに、グループ共通の価値観・行動指針である「KIRIN WAY」をグローバルに浸透させることで、組織の一体感と変革力を高めていきます。組織能力の強化により、酒類、飲料・ヘルスサイエンス、医薬の各事業が自律的に成長し、かつ事業の掛け合わせによるシナジーを最大化することを目指します。特に、ヘルスサイエンス事業のアジア・パシフィックを中心とした成長を加速し、グループの第3の柱として収益性を高めます。事業の稼ぐ力を高めるとともに、株主利益の更なる向上のため引き続き当期利益を重視した経営を進め、「EPS」及び「ROIC」の財務目標達成を目指します。非財務目標については、新たに「R&D(研究開発)」「デジタル」を加え、各項目の達成を通じて持続的成長を実現します。 ① 酒類事業お酒に対するお客様の価値観が多様化する中、キリンビール㈱は、CSVパーパスの「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を基盤に、お酒の未来を創造し、人と社会につながるよろこびを創出することに注力していきます。2026年は、ビール類酒税一本化が予定されており、ビールやRTDを中心とした成長カテゴリーへの集中的な投資を推進することにより、市場を上回る成長を目指します。ビールでは、主力となる「一番搾り」「キリンビール 晴れ風」ブランドの強化に加え、好調の「キリングッドエール」を育成し、エコノミー領域では「本麒麟」を中心に投資し、基盤強化と高収益化を実現します。RTD分野では「キリン 氷結Ⓡ」のブランド力向上に加え、新たな価値創造にも取り組みます。健康志向や多様なライフスタイルに応える商品群では、ノンアルコールカテゴリーの商品ラインアップ拡充や、既存の機能系ブランドの強化を中心に、技術力を活かした価値創造により新たな事業の柱の確立を目指します。クラフトビールでは、「スプリングバレーブルワリー」ブランドから少量限定商品「ブリュワーズライン」を2025年11月に発売し、今後も新たな限定商品の展開を計画しています。また、地域ブルワリーや行政と連携し、クラフトビールを軸としたまちづくりや文化醸成を横浜市を皮切りに展開していく予定です。デジタルやリアルでのファン化施策も拡大することで、クラフト市場全体の成長にも貢献していきます。LION PTY LTDは、2025年10月より豪州とニュージーランドの事業を統合し、オセアニアに注力した新たな経営体制のもと、市場を上回る成長と収益性向上を一体的に推進します。両国市場を横断したナレッジの共有やコスト効率化を図りつつ、価格マネジメントと好調な「Hahn(ハーン)」や「Stone & Wood(ストーン&ウッド)」ブランド強化により、競争優位性を高めます。また、オーストラリアとニュージーランドで展開する「Hyoketsu(ヒョウケツ)」等の販売拡大にも取り組みます。北米のNew Belgium Brewing Company, Inc.は、「Voodoo Ranger(ブードゥー・レンジャー)」の拡大に加え、現地製造販売を開始した「一番搾り」の北米での販売も拡大します。 ② 飲料事業国内飲料市場の厳しい競争環境が続く中、キリンビバレッジ㈱では、「お客様の毎日に、おいしい健康を。」をパーパスに掲げ、ヘルスサイエンス飲料拡大に注力します。子供向けプラズマ乳酸菌入り飲料「キリンつよいぞ!ムテキッズ」の全国発売をはじめ、プラズマ乳酸菌を中心とした「免疫ケア」飲料のラインアップ拡充により幅広い世代への健康価値提案を推進します。また、需要が高まる無糖茶に対応して「午後の紅茶」の無糖シリーズを一層強化していきます。4月には特定保健用食品「キリンヘルシアうまみ緑茶」の全面リニューアルも予定し、市場拡大を目指します。北米のCoca-Cola Beverages Northeast, Inc.では、好調な炭酸飲料を主軸に、引き続き、市場環境にあわせた価格戦略と売り場づくりによる売上増加を目指します。輸入関税影響による原材料費増加も想定されますが、オペレーション効率化と費用管理を一層推進し高い収益性を維持します。 ③ 医薬事業協和キリン㈱は日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして、病気と向き合う人々に笑顔をもたらす“Life-changing(ライフチェンジング)”な価値創出に向けた取り組みを加速していきます。引き続き、注力する疾患領域の製品である「Crysvita(クリースビータ)※1」や「Poteligeo(ポテリジオ)※2」の成長による利益拡大を目指します。「ziftomenib(米国製品名:KOMZIFTI)※3」の開発推進及び販売開始に向けた取り組みを着実に進めるとともに、パイプラインを更に強化していきます。 ※1 主に遺伝的な原因で骨の成長・代謝に障害をきたす希少な疾患の治療薬です。※2 特定の血液がんの治療薬です。※3 急性白血病の治療を目的とする開発品です。 ④ ヘルスサイエンス事業キリングループは、アジア・パシフィック最大級のヘルスサイエンスカンパニーを目指し、グループ各社の強みを結集して持続的な成長と社会課題の解決に取り組んでいきます。㈱ファンケル、Blackmores Limited等グループ各社が、それぞれの強みを活かしながら成長を加速させ、シナジーを創出します。また、各国・地域の市場環境や健康課題を的確に捉え、自社の経営資源を最適に活用し、現地に根差した柔軟な戦略を展開していきます。㈱ファンケルは国内のスキンケアをはじめとした化粧品事業、サプリメント事業において、中長期的視点に基づいたブランド力強化を進めます。全チャネルで統合したお客様データとデジタル技術の強みを活用し、一人ひとりに合わせたご提案やサービスを通じて、顧客体験価値の向上を目指します。海外では、2026年中に、東南アジア・中国においてサプリメント・スキンケアを当社グループで全ての販売・マーケティングができる体制を整備し、Blackmores Limitedとの協業によるブランド育成と事業拡大に取り組みます。Blackmores Limitedは、豪州・ニュージーランドでの「Blackmores(ブラックモアズ)」及び薬剤師等により販売される「BioCeuticals(バイオシューティカルズ)」の成長加速に取り組みます。市場成長率とブランド認知率の高い東南アジアでのマーケティング投資を継続するほか、中国では、ECを含む販売チャネルの強化と更なるブランド浸透を通じて収益拡大を目指します。プラズマ乳酸菌事業では、高付加価値商品の拡充に加え、国内外での展開エリアやチャネルの拡大、新商品の上市を加速しています。Blackmores Limitedの販路を活用し、2025年の台湾に続き、豪州や東南アジア各国へのプラズマ乳酸菌サプリメントの展開を目指します。また、㈱ファンケルとの販売基盤の一体化により、事業の効率化と収益性向上を目指します。 キリングループは、今後もユニークな事業ポートフォリオ経営と確かな戦略実行力で、持続的な成長と企業価値向上に取り組みます。従業員一人ひとりがイノベーションに挑戦し続けることで、世界のCSV先進企業として更なる飛躍を目指します。
経営者による分析 FY2025 / 約9,598字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中における将来に関する事項は、当年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載のとおりであります。 (2) 経営成績の状況① 事業全体の状況2025年、世界は引き続きめまぐるしく変化し、当社グループを取り巻く経営環境にも大きな影響を及ぼしました。世界各地の消費マインド低迷に加え、健康意識の高まりによりアルコールや砂糖等の消費に対する規制や抑制の動きが強まり、事業環境は一段と厳しさを増しました。AIの進歩により人々の価値観や生活様式は急速に変化し、気候変動や各地での紛争、米国をはじめとする政権交代による経済の不安定化等、変化を的確に捉えた経営が必要とされてきています。こうした状況下で、当社グループは、一貫してCSVを経営の根幹に据えることにより長期的かつ持続的な成長を目指すとともに、環境変化に迅速かつ柔軟に対応するため、2025年度より、3年計画を毎年見直す新たな経営サイクルに移行しました。また、酒類・飲料・医薬の各事業に加え、健康課題の解決を事業機会とするヘルスサイエンス事業をグループの成長ドライバーとすることを目指してきました。2025年は、㈱ファンケルの100%化完了と、協和発酵バイオ㈱のアミノ酸事業等の売却を行ったことで収益性が改善し、ヘルスサイエンスの成長への事業基盤が整いました。既存の酒類・飲料・医薬事業も堅調に推移し、計画を上回る成果を創出した結果、連結事業利益は3年連続で過去最高を更新しました。ESGの取り組みにおいても、外部機関から高い評価を獲得しました。ESG指標のMSCI ESGレーティング※では、世界的なCSV経営先進企業と並ぶ「AA」評価を5年連続で獲得しました。また、当社は、第7回「日経SDGs経営調査」における「SDGs経営」総合ランキングでは、7年連続最高位を獲得し、その中でも1社のみに与えられる最上位の「大賞」を受賞しました。 ※ 米国モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)社が、環境、社会、ガバナンスのリスクに対する回復力を測定し、AAA-CCCで評価する格付けです。 LION PTY LTDは、社会・環境パフォーマンス、説明責任、透明性等において高い基準を満たした企業の一員として「B Corp」認証を受けました。北米のNew Belgium Brewing Company, Inc.及び豪州のBlackmores Limitedも認証されており、グループの海外主要事業会社の取り組みも高く評価されています。 2025年実績2024年実績対前年増減対前年増減率連結売上収益2兆4,334億円2兆3,384億円950億円4.1%連結事業利益2,518億円2,110億円408億円19.3%連結営業利益2,097億円1,253億円843億円67.3%連結税引前利益2,379億円1,397億円981億円70.2%親会社の所有者に帰属する当期利益1,475億円582億円893億円153.4% (重要成果指標)ROIC7.6%4.1% EPS182円72円110円153.4% 当年度の連結売上収益は、各事業の順調な進捗及び㈱ファンケルの通年寄与等により増加し、過去最高となりました。連結事業利益は、日豪の酒類事業をはじめとした各事業の順調な進捗及び㈱ファンケルの通年寄与、協和発酵バイオ㈱構造改革の早期実現等ヘルスサイエンス事業の収益性向上により大幅な増益となり、過去最高益を更新しました。なお、親会社の所有者に帰属する当期利益は、事業利益の増加等により、前期比2.5倍以上の大幅な増益となりました。重要成果指標について、ROICは、当期利益の増益により年初目標を達成し7.6%となりました。EPSは、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加に伴い大幅に増加し、前年より110円増加の182円となりました。 ② セグメント情報に記載された区分ごとの状況セグメント別の業績は次のとおりです。 2025年実績2024年実績対前年増減対前年増減率連結売上収益2兆4,334億円2兆3,384億円950億円4.1%酒類1兆753億円1兆817億円△64億円△0.6%飲料5,782億円5,649億円133億円2.4%医薬4,965億円4,953億円12億円0.2%ヘルスサイエンス2,514億円1,753億円761億円43.4%その他320億円213億円108億円50.6%連結事業利益2,518億円2,110億円408億円19.3%酒類1,354億円1,240億円113億円9.1%飲料677億円640億円37億円5.8%医薬1,023億円919億円105億円11.4%ヘルスサイエンス111億円△109億円220億円―その他△647億円△580億円△67億円― 連結売上収益 対前年連結事業利益 対前年 <酒類事業>キリンビール㈱は、2026年のビール類酒税一本化をはじめとする酒税改正を見据え、主力ブランドを中心に投資を強化し、魅力あるブランドポートフォリオの構築に取り組みました。人口減少・高齢化のトレンドは継続し販売数量は減少しましたが、ブランド構成の見直しと価格改定効果、費用管理の徹底により、売上収益・事業利益ともに前年を上回りました。ビールカテゴリーでは「一番搾り」ブランドが堅調に推移しました。4月発売の「一番搾りホワイトビール」と、「一番搾り糖質ゼロ」を加えた3つの異なる個性をもった商品群で店頭のプレゼンスを高めることで、基盤の「一番搾り」も好調を維持し、ブランド全体で前年を上回りました。また、10月発売の「キリングッドエール」は発売から8日で当初目標の60万ケースを超え、年間販売数量が130万ケースを突破する大ヒットとなり、ビールカテゴリーの活性化と、高付加価値商品の拡充につながりました。クラフトビールでは、3月に「スプリングバレー」のロゴ・パッケージ・商品名を刷新し、「スプリングバレーブルワリー」として大規模にリブランディングを実施しました。ノンアルコールでは、9月に「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」を発売しました。キリンビール史上最もビールに近い味を実現し、未充足だった「本格的なおいしさ」への需要に応えることで、ノンアルコール市場の更なる活性化に寄与し、売上及び利益率の改善に貢献しました。RTDカテゴリーは、「キリン 氷結®無糖」シリーズが金額ベースで対前年2桁%増と好調に推移し、「キリン 氷結®」ブランド全体を牽引しました。また、ビールの鮮度を維持し、フードロス削減にも貢献する次世代ビールサーバー「TAPPY(タッピー)」の導入が進み、導入店舗数は3万店を突破しました。「キリンビール 晴れ風」をラインアップに加えるなど、業務用需要の喚起とビール市場の活性化にも貢献しました。LION PTY LTDは、豪州ビール市場が微減で推移する中、販売数量が前年を上回り、売上収益は現地通貨ベースで前年並み、事業利益は現地通貨ベースでも、円ベースでも増益となりました。クラフトビールの高価格ブランド「Stone & Wood(ストーン&ウッド)」や健康志向を捉えた「Hahn(ハーン)」ブランドが好調に推移しました。適切な価格戦略に加えて、構造改革による固定費削減が奏功し、収益性の向上を実現しました。拡大するRTD市場では、2024年に販売開始した「Hyoketsu(ヒョウケツ)」が、複数フレーバーの展開により好調に推移し、新たな成長機会の創出につながっています。北米では、クラフトビール市場の縮小や原材料費の高騰という厳しい環境の中、New Belgium Brewing Company, Inc.の「Voodoo Ranger(ブードゥー・レンジャー)」ブランドは堅調に推移し、市場平均を上回りました。また、「一番搾り」は北米でのブランド強化と物流効率化をグループ内で行うことを目的に、New Belgium Brewing Company, Inc.での製造・販売体制への移管を完了しました。なお、LION PTY LTDは、2025年9月まで豪州・ニュージーランド・北米を統括してきましたが、10月以降はオセアニアに集中するマネジメント体制に変更しました。これらの結果、売上収益は0.6%減少し1兆753億円となりました。また、事業利益は、価格改定やコストコントロールにより9.1%増加し1,354億円となりました。 <飲料事業>国内飲料市場が縮小する中、キリンビバレッジ㈱は、主力ブランド「午後の紅茶」の強化に加え、免疫ケアを中心としたヘルスサイエンス飲料の拡大に注力することで、収益性の改善に取り組み、増収増益となりました。 「午後の紅茶」ブランドは、「キリン 午後の紅茶おいしい無糖/おいしい無糖 香るレモン/おいしい無糖 ミルクティー」をリニューアルするとともに、「夏のアイスティー/冬のホットミルクティー」といった季節を捉えたコミュニケーションで、年間を通じた紅茶需要の維持・拡大に取り組みました。また、9月に新商品「キリン 午後の紅茶FRUITS & ICE TEA」を発売し、紅茶トップブランドとして紅茶の新価値を提案することで、紅茶市場の活性化を図りました。ヘルスサイエンス飲料では、「プラズマ乳酸菌」入りの飲料の拡売に注力しました。「iMUSE(イミューズ)」ブランドからは3月に「キリン イミューズ オフ・ホワイト ヨーグルトテイスト」を新たに発売、「キリン おいしい免疫ケア」シリーズからは11月に「キリン おいしい免疫ケア +ダブルビタミン」を新たに発売し、「プラズマ乳酸菌」入り飲料の選択肢を広げることで、日常的な健康意識の高まりに応える取り組みを進めました。また、6月には子ども向けプラズマ乳酸菌飲料「キリン つよいぞ!ムテキッズ」を一部で発売し、ユーザー層の拡大にも取り組みました。販売店拡大や商品ラインアップ拡充によりお客様接点が広がり、「免疫ケア」という生活習慣の定着に貢献しました。北米で事業を展開するCoca-Cola Beverages Northeast, Inc.では、炭酸飲料を中心に販売が堅調に推移し、原材料費が上昇する中でも、高い収益性を維持しました。価格マネジメントに加え、営業活動により販売数量を安定的に確保し、売上収益は前年を上回りました。更に、これまで進めてきた物流拠点への設備投資の効果で、オペレーションの効率化が更に進んだこと等により、現地通貨ベースでも円ベースでも増益となりました。これらの結果、売上収益は2.4%増加し5,782億円となりました。また、事業利益は、価格改定や販売費等のコストコントロールにより5.8%増加し677億円となりました。 <医薬事業>協和キリン㈱は、注力する疾患領域の製品である「Crysvita(クリースビータ)」及び「Poteligeo(ポテリジオ)」の上市国・地域の拡大や市場浸透に取り組み、着実に成長しました。為替の影響や日本国内の薬価改定、更に前年に実施したアジア・パシフィック地域の事業再編に伴う売上減少の影響があったものの、全体としては増収増益となりました。開発パイプラインでは、急性白血病の治療を目的とする「ziftomenib( 米国製品名:KOMZIFTI)」は米国において承認されました。また、バイオ医薬開発の更なる加速化に向け建設中であった高崎工場HB7棟の竣工や北米でのバイオ医薬品原薬製造工場の建設等、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして持続的な成長を実現するための取り組みを着実に進めました。これらの結果、売上収益は0.2%増加し4,965億円となりました。また、事業利益は11.4%増加し1,023億円となりました。 <ヘルスサイエンス事業>世界的に健康意識が高まる中、2025年も栄養補助食品市場は拡大が続きました。ヘルスサイエンス事業ではアジア・パシフィック地域を中心としたお客様の健康課題の解決に向けて、サプリメントや健康食品、スキンケアの各分野で事業基盤の強化を推進しました。協和発酵バイオ㈱のアミノ酸事業等の売却完了や㈱ファンケルの通年での連結取り込みが寄与し、ヘルスサイエンス事業は黒字化を達成し、将来成長に向けた基盤が整いました。㈱ファンケルでは、スキンケアを中心とした化粧品事業において、主力の「マイルドクレンジング オイル」の販売が堅調に推移したほか、「アテニア」ブランドが国内外で売上収益を伸ばしました。「アテニア」ブランドの「スキンクリア クレンズ オイル※」は、日本最大のコスメ・美容の総合サイト@cosmeの「ベストコスメアワード」において、スキンケア部門では史上初となる、2年連続の総合大賞を受賞しました。サプリメント事業では、海外における年代別サプリメントの販路拡大やマーケティング手法の見直しが奏功し、全体の成長を牽引しました。Blackmores Limitedでは、主力ブランドである「Blackmores(ブラックモアズ)」や、薬剤師等により販売されるブランド「BioCeuticals(バイオシューティカルズ)」の販売が好調に推移しました。オセアニア、東南アジア・韓国及び中国の全ての展開エリアで売上収益が前年を上回り、事業利益も増加しました。また、将来の収益性向上を目的として、豪州において分散している製造・物流拠点を集約することによりサプライチェーンを効率化する取り組みを開始しました。プラズマ乳酸菌事業では、売上収益が前年比で約2割増と堅調に推移しました。サプリメントについては、国内の好調に加え、Blackmores Limitedの販路を活用した台湾での新商品展開等、グローバルでの「プラズマ乳酸菌」配合商品の展開を進めました。特に海外向けの菌体出荷は、販売金額ベースで前年比約5割増と大きく伸長しました。これらの結果、売上収益は43.4%増加し2,514億円となりました。また、事業利益は、協和発酵バイオ㈱構造改革の早期実現等、ヘルスサイエンス事業の収益性向上により大幅な増益となり、111億円(前年度は事業損失109億円)となりました。 ※ 「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ リフレシングシトラスの香り」が@cosme ベストコスメアワード2025 総合大賞を受賞しました。 ③ 生産、受注及び販売の状況(ⅰ)生産実績当年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)酒類999,941△5.1飲料309,0343.2医薬 (注2)373,176△10.9ヘルスサイエンス210,26260.9その他--合計1,892,413△0.6 (注) 1 金額は、販売価格によっております。2 当年度より算出方法を変更したことに伴い、前年同期比は前年度の実績を再算出して計算しております。 (ⅱ)受注状況当社グループの製品は見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。 (ⅲ)販売実績当年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)酒類1,075,261△0.6飲料578,1902.4医薬496,5140.2ヘルスサイエンス251,36643.4その他32,03150.6合計2,433,3634.1 (注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、当年度については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。相手先前年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)三菱食品㈱234,84410.0-- 2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (3) 財政状態① 事業全体の状況当年度末の資産合計は、前年度末に比べ1,399億円増加して3兆4,940億円となりました。有形固定資産、のれん及び無形資産については、協和キリン㈱における開発品導入等に伴う無形資産及び工場建設の進行に伴う有形固定資産の増加等により、前年度末に比べ1,319億円の増加となりました。資本は、利益剰余金が702億円増加、その他の資本の構成要素が444億円増加、非支配持分が440億円減少し、前年度末に比べ614億円増加して1兆5,951億円となりました。その他の資本の構成要素の増加要因は、主に円安の影響によって在外営業活動体の換算差額が415億円増加した影響です。また、非支配持分の減少要因は、㈱ファンケルの追加取得の影響です。負債は、前年度末に比べ785億円増加して1兆8,989億円となりました。社債の新規発行等により社債及び借入金が659億円増加しました。これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は36.8%、グロスDEレシオは0.72倍となりました。 ② セグメント情報に記載された区分ごとの状況<酒類事業>当年度末のセグメント資産は、設備投資による有形固定資産が増加したこと等により、前年度末に比べ660億円増加して1兆4,335億円となりました。<飲料事業>当年度末のセグメント資産は、設備投資による有形固定資産が増加したこと等により、前年度末に比べ384億円増加して3,647億円となりました。<医薬事業>当年度末のセグメント資産は、販売権及び営業債権が増加したこと等により、前年度末に比べ439億円増加して1兆566億円となりました。<ヘルスサイエンス事業>当年度末のセグメント資産は、棚卸資産が減少した一方で短期貸付金が増加したこと等により、前年度末並みの7,641億円となりました。 (4) キャッシュ・フロー① キャッシュ・フロー及び流動性の状況当年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ174億円増加(会計方針の変更による減少107億円を除く)の1,253億円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の収入は前年同期に比べ526億円増加の2,954億円となりました。非資金損益項目である、前年度に計上した段階取得に係る差損の反動減183億円及び持分法による投資の減損損失の反動減193億円があり、運転資金の流出も123億円増加したものの、税引前利益が前年同期に比べ981億円増加の2,379億円となったこと等により、小計では384億円の増加となりました。小計以下でも法人所得税の支払額が178億円減少したこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比で増加となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の支出は前年同期に比べ1,444億円減少の1,850億円となりました。減少の主な要因は子会社株式の取得による支出であり、前年度に行ったOrchard Therapeutics Limitedや㈱ファンケルの連結子会社化の反動減のため、前年同期に比べ1,449億円減少の149億円となりました。また、当年度の資金の収入には、有形固定資産及び無形資産の売却による収入が81億円、政策保有株式の縮減に向けた取組みを引き続き推進したことによる投資の売却による収入が6億円ありました。なお、有形固定資産及び無形資産の取得について、前年同期に比べ50億円減少の1,756億円を支出した他、持分法で会計処理されている投資の売却による収入は前年同期に比べ29億円減少の6億円となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の収支は1,105億円の支出(前年同期は581億円の収入)となりました。社債の発行による収入が1,000億円、長期借入による収入が前年同期に比べ2,689億円減少の280億円となり、社債の償還による支出が前年同期に比べ50億円増加の350億円、長期借入金の返済による支出が前年同期に比べ484億円減少の300億円となりました。なお、当年度において連結子会社である㈱ファンケルの株式を追加取得したことにより、非支配持分からの子会社持分取得による支出が818億円となりました。また、当社では当年度よりDOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とする配当を実施しており、非支配持分を含めた配当金の支払額は735億円となりました。 当社グループは資本コストを意識し、より安定的かつ持続的な配当を実現するため、DOE5%以上を目安とし、原則として累進配当を実施する配当方針を継続します。安定配当を最優先に、有利子負債返済と将来成長のための無形資産投資を実施しながら、キャッシュバランスに応じて投資や株主還元を検討していきます。 ② 資本政策の基本的な方針当社は事業への資源配分及び株主還元について以下の通り考えております。事業への資源配分については、ヘルスサイエンス領域を中心とした成長投資を最優先としながら、既存事業の強化・収益性改善に資する投資を行います。また、将来のキャッシュ・フロー成長を支える無形資産(ブランド・研究開発・ICT・人的資本など)及び新規事業創造への資源配分を安定的かつ継続的に実施します。なお、投資に際しては、グループ全体の資本効率を維持・向上させる観点からの規律を働かせます。株主還元についても経営における最重要課題の一つと考えており、1949年の上場以来、毎期欠かさず配当を継続しております。2024年度まで「平準化EPSに対する連結配当性向40%以上」による配当を実施し、2025年度以降は、より安定的かつ持続的な配当を実現するため、DOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とし、原則として累進配当を実施する配当方針へ変更いたしました。企業価値向上を目指す資本コストを意識した経営の一環として、株主の皆さまへの利益還元の一層の充実と資本効率の向上を図ることといたします。自己株式の取得については引き続き、追加的株主還元として最適資本構成や市場環境及び投資後の資金余力等を総合的に鑑み、実施の是非を検討していきます。資金調達については、CSV経営を推進するためサステナブル・ファイナンスを活用します。調達した資金はCSVパーパスに基づいて社会課題の解決に向けた取り組みに繋げます。経済環境等の急激な変化に備え、金融情勢に左右されない高格付けを維持しつつ、負債による資金調達を優先します。中長期的な目標達成に必要とされる投資において、株式発行による資金調達を行う場合は、ステークホルダーへの影響等を十分に考慮し、取締役会にて検証及び検討を行った上で、株主に対する説明責任を果たします。
役員の状況 FY2025 / 約8,431字
(2) 【役員の状況】① 役員一覧男性11名(うち外国人1名) 女性6名 (役員のうち女性の比率35.3%、外国人の比率5.9%)役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役会長CEO最高経営責任者磯 崎 功 典1953年8月9日生1977年4月当社入社2004年3月San Miguel Corporation取締役2007年3月当社経営企画部長2008年3月当社執行役員経営企画部長2009年3月当社常務執行役員経営企画部長2010年3月当社常務取締役(2012年3月退任)2012年3月麒麟麦酒㈱代表取締役社長(2015年1月退任)2013年1月キリン㈱代表取締役社長2015年3月当社代表取締役社長2021年9月麒麟麦酒㈱代表取締役社長(2022年1月退任)2024年3月当社代表取締役会長CEO(現任)※1116,248代表取締役社長COO最高執行責任者南 方 健 志1961年12月31日生1984年4月当社入社2012年3月麒麟麦酒㈱企画部長2013年1月キリン㈱執行役員経営企画部長麒麟麦酒㈱執行役員企画部長2015年3月当社常務執行役員グループ経営戦略担当ディレクターキリン㈱常務執行役員経営企画部長2016年3月当社常務執行役員(2018年3月退任)2016年4月Myanmar Brewery Limited取締役社長2018年3月協和発酵バイオ㈱代表取締役社長(2021年12月退任)2020年3月当社常務執行役員2022年3月当社取締役常務執行役員協和キリン㈱取締役2022年4月当社取締役常務執行役員ヘルスサイエンス事業本部長2023年8月Blackmores Limited取締役2024年3月当社代表取締役社長COO(現任)※119,035取締役副社長坪 井 純 子1962年8月8日生1985年4月当社入社2005年3月キリンビバレッジ㈱広報部長2010年3月㈱横浜赤レンガ代表取締役社長2012年3月当社CSR推進部長 兼 コーポレートコミュニケーション部長2012年11月当社コーポレートコミュニケーション部長2013年1月キリン㈱CSV本部ブランド戦略部長2014年3月同社執行役員CSV本部ブランド戦略部長2019年3月当社常務執行役員ブランド戦略部長2020年6月㈱ファンケル社外取締役2022年3月当社常務執行役員2023年3月当社取締役常務執行役員2024年3月当社取締役副社長(現任)※129,331 役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役常務執行役員吉 村 透 留1964年6月8日生1988年4月当社入社2016年3月キリン㈱経営企画部部長2017年3月当社グループ提携戦略担当ディレクターキリン㈱執行役員経営企画部部長2018年3月当社執行役員グループ提携戦略担当ディレクターキリン㈱常務執行役員経営企画部部長2019年3月当社常務執行役員経営企画部長キリンビバレッジ㈱取締役2021年3月麒麟麦酒㈱取締役2022年1月当社常務執行役員キリンビバレッジ㈱代表取締役社長2024年3月当社取締役常務執行役員ヘルスサイエンス事業本部長(現任)Blackmores Limited取締役※119,242取締役常務執行役員秋 枝 眞 二 郎1965年7月18日生1988年4月当社入社2010年3月台湾麒麟啤酒股份社董事長総経理2013年3月メルシャン㈱執行役員企画部長2015年3月キリンビバレッジ㈱執行役員企画部長2017年3月同社常務執行役員企画部長2018年3月麒麟麦酒㈱執行役員企画部長2019年3月当社執行役員経営企画部部長2020年3月当社執行役員経営企画部部長 兼 DX戦略推進室長2022年1月当社執行役員経営企画部長麒麟麦酒㈱取締役2022年3月当社常務執行役員経営企画部長2023年3月当社常務執行役員2024年3月当社取締役常務執行役員(現任)協和キリン㈱取締役(現任)2025年3月LION PTY LTD取締役※113,768取締役柳 弘 之1954年11月20日生1978年4月ヤマハ発動機㈱入社2010年3月同社代表取締役社長 兼 社長執行役員2018年1月同社代表取締役会長2019年3月当社社外取締役(現任)AGC㈱社外取締役(現任)2021年3月ヤマハ発動機㈱取締役会長2021年6月日本航空㈱社外取締役(現任)2022年1月ヤマハ発動機㈱取締役2022年3月同社顧問2022年6月三菱電機㈱社外取締役(現任)※17,500取締役塩 野 紀 子1960年10月18日生1983年8月日本ニューメディア㈱入社2010年3月エスエス製薬㈱代表取締役社長2014年1月㈱コナミスポーツ&ライフ(現 コナミスポーツ㈱)代表取締役社長2016年5月同社取締役会長2017年10月ワイデックス㈱代表取締役社長2018年3月キリン㈱社外取締役2019年3月当社ストラテジック・アドバイザー2020年3月当社社外取締役(現任)2024年1月ワイデックス㈱アドバイザー2024年6月日本郵政㈱社外取締役(現任)弁護士ドットコム㈱社外取締役(現任)※113,289取締役片 野 坂 真 哉1955年7月4日生1979年4月全日本空輸㈱(現 ANAホールディングス㈱)入社2013年4月同社代表取締役副社長執行役員2015年4月同社代表取締役社長2020年6月東京海上ホールディングス㈱社外取締役(現任)2022年4月ANAホールディングス㈱代表取締役会長2023年3月当社社外取締役(現任)2024年4月ANAホールディングス㈱取締役会長(現任)※12,900 役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役安 藤 よ し 子1959年3月17日生1982年4月労働省入省2003年4月滋賀県副知事2006年7月厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課長2011年7月同省埼玉労働局長2013年7月同省労働基準局労災補償部長2014年7月同省雇用均等・児童家庭局長2015年10月同省政策統括官(労働担当)2016年6月同省政策統括官(統計・情報政策担当)2017年7月同省人材開発統括官2019年3月当社社外監査役2019年6月三精テクノロジーズ㈱社外取締役(現任)2020年6月JFEホールディングス㈱社外取締役(現任)2024年3月当社社外取締役(現任)※19,300取締役此 本 臣 吾1960年2月11日生1985年4月㈱野村総合研究所入社2015年6月同社代表取締役専務執行役員2016年4月同社代表取締役社長2019年6月同社代表取締役会長 兼 社長2024年4月同社代表取締役会長2024年6月同社取締役会長(現任)ソニーグループ㈱社外取締役(現任)2025年3月当社社外取締役(現任)※1300取締役三 上 直 子1961年3月12日生1983年4月味の素㈱入社2010年1月㈱シーボン入社2019年6月同社代表取締役副社長 兼 執行役員2021年6月昭和産業㈱社外取締役(現任)2022年3月アース製薬㈱社外取締役(現任)2024年3月㈱クラレ社外取締役(現任)2025年3月当社社外取締役(現任)※1400取締役藤 縄 憲 一1955年2月18日生1980年4月弁護士登録長島・大野法律事務所入所1988年10月同事務所パートナー2000年1月長島・大野・常松法律事務所パートナー2004年1月同事務所マネージング・パートナー2015年1月同事務所代表2020年1月同事務所シニア・カウンセル2022年3月当社社外監査役2025年1月藤縄法律事務所設立 弁護士(現任)2026年3月当社社外取締役(現任)※1-常勤監査役石 倉 徹1963年11月30日生1989年4月当社入社2015年3月キリン㈱R&D本部技術統括部長2015年4月同社R&D本部研究開発推進部長2018年3月同社執行役員R&D本部研究開発推進部長2019年4月当社執行役員R&D本部副本部長 兼 研究開発推進部長2020年3月協和発酵バイオ㈱取締役2020年4月当社執行役員経営企画部健康事業推進室長2022年4月当社執行役員ヘルスサイエンス事業本部ヘルスサイエンス事業部部長2023年3月当社常勤監査役(現任)協和キリン㈱監査役※25,700常勤監査役小 林 肇1965年7月5日生1989年4月当社入社2011年4月Interfood Shareholding Company 取締役企画部長2020年3月当社経営監査部部長2022年3月当社執行役員経営監査部長2024年3月協和キリン㈱常勤社外監査役2026年3月当社常勤監査役(現任)※413,036 役職氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)監査役鹿 島 か お る1958年1月20日生1981年11月昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)入社1985年4月公認会計士登録1996年6月太田昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)パートナー2002年6月新日本監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)シニアパートナー2006年7月同監査法人人材開発本部人事担当2010年9月新日本有限責任監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人) 常務理事コーポレートカルチャー推進室、広報室担当2012年7月同監査法人常務理事ナレッジ本部長2013年7月EY総合研究所㈱代表取締役社長2019年6月日本電信電話㈱(現 NTT㈱)社外監査役2020年3月当社社外監査役(現任)2021年6月三井住友トラスト・ゴールディングス㈱(現 三井トラストグループ㈱)社外取締役(現任)2025年6月NTT㈱社外取締役(現任)※3-監査役土 地 陽 子1964年10月3日生1987年4月㈱東京銀行(現 ㈱三菱UFJ銀行)入行1996年9月世界銀行グループ入行2001年5月Toyota Motor Europe NV/SA.入社2015年1月同社General Manager, Global Treasury & Investor Relations2018年3月トヨタ自動車㈱経理部IR・株式グループ主幹2018年11月ソフトバンクグループ㈱入社 同社マネージングディレクター財務統括IR部長2020年2月SoftBank Group International Ltd. Managing Partner2020年6月日邦産業㈱社外取締役(現任)2023年6月リンナイ㈱社外取締役(現任)2024年3月当社社外監査役(現任)※3-監査役ティム・レスター1968年8月9日生1992年9月Parker & Parker 法律事務所(現 Herbert Smith Freehills Kramer 法律事務所)入所1993年8月西オーストラリア州弁護士登録1995年6月Hogan Lovells 法律事務所入所1996年2月イングランド及びウェールズ弁護士登録香港弁護士登録2004年3月同事務所(東京オフィス)マネージング・パートナー2008年3月Allens 法律事務所入所同事務所コーポレートファイナンス及び日本プラクティス統括パートナー2015年3月Hogan Lovells 法律事務所(シドニー及びパースオフィス)マネージング・パートナー2019年4月Jameson Boyce Partners Pty Ltd 設立同社取締役会長(現任)2025年4月Bia Energy Solutions Ltd 取締役(現任)2026年3月当社社外監査役(現任)※4-計250,049 (注) 1 取締役柳弘之、塩野紀子、片野坂真哉、安藤よし子、此本臣吾、三上直子及び藤縄憲一の各氏は、社外取締役であります。2 監査役鹿島かおる、土地陽子及びティム・レスターの各氏は、社外監査役であります。3 取締役及び監査役の任期は、次のとおりであります。※1 2026年3月27日開催の定時株主総会の終結の時から、2026年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。※2 2023年3月30日開催の定時株主総会の終結の時から、2026年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。※3 2024年3月28日開催の定時株主総会の終結の時から、2027年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。※4 2026年3月27日開催の定時株主総会の終結の時から、2029年12月期に係る定時株主総会の終結の時まで。4 上記取締役、監査役のほかに、10名の執行役員がおります。常務執行役員ブランド戦略、マーケティング戦略、デジタル・情報戦略、麒麟麦酒㈱副社長執行役員(マーケティング管掌) 山 形 光 晴常務執行役員SCM戦略、生産技術戦略 永 嶋 一 史常務執行役員リスク管理統括、広報戦略、法務統括 濱 利 仁常務執行役員当社R&D本部長、R&D戦略 藤 原 大 介常務執行役員品質保証統括 米 谷 良 之常務執行役員経営企画部長(事業提携・投資戦略ヘルスサイエンス領域以外)、CSV戦略 高 岡 宏 明常務執行役員麒麟麦酒㈱代表取締役社長 堀 口 英 樹常務執行役員キリンビバレッジ㈱代表取締役社長 井 上 一 弘常務執行役員㈱ファンケル代表取締役社長執行役員 三 橋 英 記常務執行役員キリンヘルスサイエンスインターナショナル社長 兼 Blackmores Limited 代表取締役社長 アラスター・シミントン ② 社外取締役及び社外監査役1) 員数当社の社外取締役は7名、社外監査役は3名です。 2) 企業統治において果たす機能・役割及び選任状況についての考え方社外取締役は、取締役会において、より客観的な立場から、企業経営の豊富な経験と高い見識に裏付けられた発言を行うことにより、重要な業務執行及び法定事項についての意思決定並びに職務執行の監督という取締役会の企業統治における機能・役割を、健全かつより高いレベルで維持することに貢献しています。社外取締役は現在7名を選任しており、全取締役の過半数を占めていることから、取締役会のほか、当社のコーポレート・ガバナンス体制における重要な機関である指名・報酬諮問委員会を有効に機能させるのに十分な員数であると考えています。社外監査役は、複数の企業における社外取締役・社外監査役の経験や、財務・会計・法律等に関する専門性等により、企業統治の仕組みとして当社が採用している監査役の機能の充実に貢献しています。社外監査役は現在3名を選任していますが、常勤監査役2名と合わせて5名の体制となっており、取締役の職務執行状況を監査するのに十分な員数であると考えています。 3) 社外役員の独立性に関する基準及び会社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係当社は、社外取締役及び社外監査役(以下、併せて「社外役員」という。)の独立性を客観的に判断するために、株式会社東京証券取引所が定める独立役員の独立性に関する判断基準を参考に、以下のとおり独自の基準を定めています。ただし、社外役員の選任には、独立性だけでなく、それぞれの知識、能力、見識及び人格等を考慮して選定していますので、会社法に定める社外役員の要件を満たし、かつ社外役員として当社の意思決定に対し指摘、意見することができる人材については、以下の基準に該当する場合であっても社外役員として招聘することがあります。 (社外役員の独立性に関する基準)当社の社外取締役又は社外監査役が独立性を有していると判断される場合には、当該社外取締役又は社外監査役が以下のいずれの基準にも該当してはならないこととしております。①当社(連結子会社を含む。以下同じ。)を主要な取引先とする者②当社を主要な取引先とする会社の業務執行取締役、執行役、執行役員又は支配人その他の使用人である者③当社の主要な取引先である者④当社の主要な取引先である会社の業務執行取締役、執行役、執行役員又は支配人その他の使用人である者⑤当社から役員報酬以外に、一定額を超える金銭その他の財産上の利益を受けている弁護士、公認会計士、税理士又はコンサルタント等⑥当社から一定額を超える金銭その他の財産上の利益を受けている法律事務所、監査法人、税理士法人又はコンサルティング・ファーム等の法人、組合等の団体に所属する者⑦当社の主要株主である者⑧当社の主要株主である会社等の法人の業務執行取締役その他の業務執行者である者⑨当社から一定額を超える寄付又は助成を受けている者⑩当社から一定額を超える寄付又は助成を受けている法人、組合等の団体の理事その他の業務執行者である者⑪当社の業務執行取締役、常勤監査役が他の会社の社外取締役又は社外監査役を兼任している場合において、当該他の会社の業務執行取締役、執行役、執行役員又は支配人その他の使用人である者⑫上記①~⑪に過去3年間において該当していた者⑬上記①~⑫に該当する者が重要な者である場合において、その者の配偶者又は二親等以内の親族⑭当社の取締役、執行役員若しくは支配人その他の重要な使用人である者(過去3年間において該当していた者を含む。)の配偶者又は二親等以内の親族 (注) 1 ①及び②において、「当社を主要な取引先とする者(又は会社)」とは、「直近事業年度におけるその者(又は会社)の年間連結売上高(年間連結売上収益)の2%以上又は1億円のいずれか高い方の支払いを当社から受けた者(又は会社)」をいう。なお、その者(又は会社)が連結決算を実施していない場合は、年間連結売上高(年間連結売上収益)に代え、年間総収入又は年間単体売上高を基準とする。2 ③及び④において、「当社の主要な取引先である者(又は会社)」とは、「直近事業年度における当社の年間連結売上収益の2%以上の支払いを当社に行っている者(又は会社)、直近事業年度末における当社の連結資産合計の2%以上の額を当社に融資している者(又は会社)」をいう。3 ⑤、⑨及び⑩において、「一定額」とは、「年間1,000万円」であることをいう。4 ⑥において、「一定額」とは、「直近事業年度における法人、組合等の団体の年間総収入の2%以上又は1億円のいずれか高い方」であることをいう。5 ⑦及び⑧において、「主要株主」とは、「総株主の議決権の10%以上を直接又は間接的に保有している株主」をいう。 (会社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係)上記基準に照らし、当社は社外取締役の柳弘之氏、塩野紀子氏、片野坂真哉氏、安藤よし子氏、此本臣吾氏、三上直子氏及び藤縄憲一氏、社外監査役の鹿島かおる氏、土地陽子氏及びティム・レスター氏を株式会社東京証券取引所等の定めに基づく独立役員として指定しています。各社外役員と当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係については、以下のとおりです。・社外取締役の柳弘之氏、塩野紀子氏、片野坂真哉氏、安藤よし子氏、此本臣吾氏、三上直子氏及び藤縄憲一氏については、当社との間に人的関係、資本的関係及び取引関係その他の利害関係はなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立性を十分に有しているものと判断しています。・社外監査役の鹿島かおる氏、土地陽子氏及びティム・レスター氏については、当社との間に人的関係、資本的関係及び取引関係その他の利害関係はなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立性を十分に有しているものと判断しています。 4) 社外役員による監督・監査と監査役監査・内部監査・会計監査との相互連携及び内部統制部門との関係社外取締役は、取締役会への出席等を通じ会計監査及び内部監査の報告を受け、監査役会との情報交換及び連携を踏まえ必要に応じて意見を述べることにより、これらの監査と連携のとれた取締役の職務執行に対する監督機能を果たしています。また、取締役会の一員としての意見又は助言により内部統制部門を有効に機能させることを通じて、適正な業務執行の確保を図っています。社外監査役は、監査役会や取締役会への出席及び会計監査人からの報告等を通じ、直接又は間接に、会計監査及び内部監査の報告を受け、必要に応じて意見を述べることにより、監査の実効性を高めています。そのうえで、高い専門性により監査役監査を実施し、監査役会の監査報告につなげています。また、取締役会において内部統制部門の報告に対して意見を述べ、適正な業務執行の確保を図っています。
※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2026年度)。
全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。
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