事業の状況(有価証券報告書より)
最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。
沿革 FY2025 / 約4,252字
2【沿革】1933年5月立石一真が大阪市都島区東野田に立石電機製作所を創業。レントゲン写真撮影用タイマの製造を開始(創業年月日1933年5月10日)。<1933年 立石電機創業(創業者)> <1960年 世界初 無接点近接スイッチ> <1964年 世界初 電子式自動感応式信号機> 1936年7月大阪市西淀川区野里町に工場を新設、移転。1945年6月京都市右京区花園土堂町に工場を移転。1948年5月資本金200万円の株式会社に改組。商号を「立石電機株式会社」に変更(設立年月日1948年5月19日)。1955年1月販売部門・研究部門を各々分離独立、立石電機販売㈱・㈱立石電機研究所を設立。プロデューサ・システム(分権制による独立専門工場方式)を創案し、その第一号として㈱西京電機製作所を設立(計9社の生産子会社を順次設立)。1959年1月商標を「OMRON」と制定。 2月㈱立石電機研究所を吸収合併。1960年10月京都府長岡町(現長岡京市)に中央研究所を竣工。1962年4月京都証券取引所および大阪証券取引所市場第二部に上場。1964年10月㈱立石電機草津製作所他の生産子会社を㈱西京電機立石製作所に吸収合併。1965年4月立石電機販売㈱および㈱西京電機立石製作所を吸収合併。 8月大阪証券取引所市場第一部に指定替え上場。 1966年9月東京証券取引所市場第一部および名古屋証券取引所市場第一部(2009年11月9日上場廃止)に上場。<1967年 世界初 無人駅システム> <1973年 オムロンの血圧計1号機> 1967年3月世界初 無人駅システムが阪急北千里駅で稼動。1972年2月オムロン太陽㈱を設立。1976年10月大阪証券取引所の特定銘柄に指定。1985年3月オムロン京都太陽㈱を設立。1986年4月京都府綾部市に綾部工場を竣工。1988年4月東京支社(東京都港区)を東京本社に昇格(二本社制に移行)。 9月オランダに欧州地域統轄会社(OMRON EUROPE B.V.)を設立。 10月シンガポールにアジア・パシフィック地域統轄会社(OMRON ASIA PACIFIC PTE.LTD.)を設立。1989年4月アメリカに北米地域統轄会社(OMRON MANAGEMENT CENTER OF AMERICA,INC.)を設立。1990年1月社名を「オムロン株式会社」に変更。1991年4月本社を京都市下京区に移転。1993年4月中国で初めての独資生産会社オムロン(大連)有限公司が稼動開始。1994年5月中国に地域統轄会社(OMRON(CHINA)CO.,LTD.)を設立。1999年4月事業部制を廃止し、カンパニー制を導入。2000年8月本店および本社事務所を複合機能拠点である「オムロン京都センタービル」(京都市下京区)に移転。2002年4月中華圏の地域統轄会社(OMRON(CHINA)CO.,LTD.)を中国事業拡大の拠点としての中国本社に変更。 6月中国に電子部品の生産会社オムロン電子部件(深圳)有限公司が稼動開始。 2003年4月リレー事業部門とオムロン熊本㈱を経営統合しオムロンリレーアンドデバイス㈱を設立。 5月グローバルR&D協創戦略の中核拠点として京都府相楽郡(現木津川市)に「京阪奈イノベーションセンタ」を開設。 7月ヘルスケア事業を分社しオムロンヘルスケア㈱を設立。 8月1単元の株式の数を1,000株から100株に変更。 2004年9月北京北大方正集団公司と社会システム事業分野で提携。 10月BITRON INDUSTRIE S.P.A. (現OMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS ITALY S.R.L.)を子会社化。共同新設分割によりATM(現金自動預払機)等の情報機器事業を日立オムロンターミナルソリューションズ㈱へ承継。アミューズメント機器事業の子会社オムロンアミューズメント㈱を設立。 2005年6月医療機関向け生体計測技術を保有するコーリンメディカルテクノロジー㈱を子会社化。 12月中国に車載電装部品の生産会社オムロン(広州)汽車電子有限公司が稼動開始。 2006年6月セーフティ技術を保有するSCIENTIFIC TECHNOLOGIES INC.(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)を子会社化。中国に制御機器システムのグローバル中核拠点オムロン(上海)有限公司が稼動開始。 8月中小型液晶用バックライト技術を保有するパイオニア精密㈱(現オムロンプレシジョンテクノロジー㈱)を子会社化。 <2007年 世界初リアルカラー3次元視覚センサー> 2007年3月CMOS型半導体技術を保有する野洲セミコンダクター㈱の半導体事業用資産を譲受。 5月レーザー微細加工技術を保有するレーザーフロントテクノロジー㈱を子会社化。 6月中国に研究拠点「オムロン上海R&D協創センタ」を開設。 7月本社に隣接する展示施設および研修施設「オムロン京都センタービル啓真館」を開設。2008年7月オムロンセミコンダクターズ㈱を吸収合併。 2009年9月事業セグメントEMC(エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー)(現DMB(デバイス&モジュールソリューションズビジネス))を新設。 2010年4月スイッチ事業を分社し、オムロンスイッチアンドデバイス㈱を設立。 5月車載電装部品事業を分社し、オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱を設立。 11月社会システム事業の子会社オムロンソーシアルソリューションズ㈱を設立。 2011年1月港区虎ノ門と品川区大崎にある事業拠点を品川フロントビル(港区港南)へ移転統合し、東京事業所として順次業務を開始。 6月家庭向け省エネ支援サービス事業分野で西日本電信電話㈱と合弁会社を設立。 10月京都府向日市にオムロンヘルスケア㈱の研究開発拠点および本社を開設。 2012年1月インド地域本社(OMRON MANAGEMENT CENTER OF INDIA)を設立。中国のパワーラッチングリレーメーカーである「上海貝斯特電器制造有限公司」を子会社化。 4月ブラジル地域本社(Omron Management Center of Latin America)を設立。 7月健康支援サービス事業分野で㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモと合弁会社を設立。 <2013年 卓球ロボット「フォルフェウス(FORPHEUS)> 2013年3月中国の電子部品工場「上海オムロン制御電器有限公司」新工場開所式を開催。 10月ベトナム地域本社(OMRON VIETNAM CO., LTD.)を設立。2014年4月オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱がオムロン飯田㈱を吸収合併。 7月コーポレートベンチャーキャピタルを担う投資子会社オムロンベンチャーズ㈱を設立。 10月ブラジルのネブライザ生産・販売会社であるNS Industria de Aparelhos Medicos LTDA.の他2社を傘下に持つ、MMRSV Participantcoes S.A.を子会社化。2015年9月米国のモーション制御機器メーカー「Delta Tau Data Systems Inc.」およびその傘下8社を子会社化。 10月米国の産業用ロボットメーカー「Adept Technology Inc.」(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)およびその傘下5社を子会社化。 2016年12月医療機器、医療システム事業を行うオムロンコーリン㈱の全株式をフクダ電子㈱に譲渡。 2017年1月韓国地域本社(Omron Management Center of Korea)を設立。<2018年 世界初 ウェアラブル血圧計> 3月AliveCor,Inc.とヘルスケア分野で資本・業務提携を実施。 7月産業用カメラのトップメーカー「センテック㈱」(現オムロンセンテック㈱)およびその傘下7社を子会社化。 10月米国の産業用コードリーダーメーカー「Microscan Systems Inc.」(現Omron Microscan Systems, Inc.)およびその傘下3社を子会社化。 2018年2月近未来をデザインする研究会社「オムロン サイニックエックス㈱」を設立。<2018年 世界初 予防保全機能搭載 スカラロボット> <2019年 世界初 心電計付き血圧計> 4月国内オムロングループにおける人事・総務・理財機能を集約した新会社「オムロンエキスパートリンク㈱」を設立。 8月レーザー加工装置の製造、販売、アフターサービス事業を行う「オムロンレーザーフロント㈱」の全株式を「TOWA㈱」へ譲渡。2019年2月産業用電子機器の開発・製造受託サービスを手掛ける「オムロン直方㈱」の株式80%を「研華股份有限公司(アドバンテック社)」に譲渡。 3月健康管理サービスの分野でiAPPS Pte.Ltd.と合弁会社を設立。 10月車載電装部品を手掛ける、「オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱」の全株式を、ニデック㈱に譲渡。 2020年2月AliveCor,Inc.を持分法適用会社化。 2021年3月持分法適用会社であった日立オムロンターミナルソリューションズ㈱の全株式を㈱日立製作所に譲渡。 10月圧力センサーやフローセンサーなどの開発・製造を行う、MEMS事業を分社し、ミツミ電機㈱に譲渡。2022年2月医療統計データサービス事業を行う「㈱JMDC」と資本・業務提携を実施。 4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。 6月定款を一部変更し、「企業理念の実践」について記載。 2023年4月エンジニア領域の人財サービス事業(派遣・請負・紹介)を行う、「オムロンエキスパートエンジニアリング㈱」を設立。 飲料業界向け総合検査機メーカー「キリンテクノシステム㈱」に出資。「オムロンキリンテクノシステム㈱」として子会社化。 10月「㈱JMDC」を子会社化。 12月データソリューション事業本部を設立。
配当政策 FY2025 / 約1,257字
3【配当政策】 当社は、定款の定めに基づき取締役会決議によって行う中間配当を除き、剰余金の配当等の決定については株主総会に諮ります。 当社は、株主の皆さまへの還元を含む利益配分に関しては、次の基本方針を適用しています。 キャッシュアロケーションポリシー(1) 長期ビジョンの実現による企業価値の最大化を目指し、中長期視点で新たな価値を創造するための投資を優先します。ただし、2024年4月~2025年9月末までの「構造改革期間」は、全社のリソースを集中して構造改革プログラム「NEXT2025」に取り組み、「業績の立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」を実現するために必要な投資を最優先で実行します。その上で、安定的・継続的な株主還元を実行していきます。(2) これら価値創造のための投資や株主還元の原資は内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本とし、必要に応じて適切な資金調達手段を講じて充当します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の維持に努めます。 株主還元方針(1) 中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的、継続的な株主還元に努めます。(2) 上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。 当期(2024年度)の期末配当金については、業績状況を鑑み、DOE基準ならびに過去の配当額の水準も考慮したうえで安定的・継続的な配当とするため、52円とする予定です。2024年12月3日に実施済みの中間配当金52円を加えると、年間配当金は104円となる予定です。 次期(2025年度)の年間配当金については、上記の方針に沿って、104円とする予定です。なお、次期の中間(第2四半期末)および期末の配当金は未定です。 <株主還元の推移> (注)1 当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本としています。2 剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会です。3 当社は、「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めています。 4 総還元性向の算出式は次のとおりです。総還元性向=(現金配当額+自己株式の取得金額)/当社株主に帰属する当期純利益(純損失)(単元未満株の買取分は含まない)。5 当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2024年11月6日10,26652.00取締役会決議2025年6月24日10,26552.00定時株主総会決議(予定) <株主総利回り(TSR)の推移> (注)TSRは、2019年度末時点の株価を基準として算出しています。
監査の状況 FY2025 / 約6,611字
(3)【監査の状況】①監査役監査の状況1.組織・人員 有価証券報告書提出日現在において、当社の監査役会は、常勤監査役2名、社外監査役2名、合計4名で構成さ れています。監査役には適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任され、特に 財務・会計に関して相当程度の知見を有する者を1名以上置くことを基準としています。また、監査役の職務遂行を補佐するために、必要な知識・能力を有するスタッフを監査役室に配置しています。なお、当該監査役室スタッフの人事は、監査役の同意を得るものとしています。 有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の監査役会の構成は以下のとおりです。氏名役職就任専門的な知見玉置 秀司常勤監査役/議長2021年法務、コンプライアンス、内部統制、リスクマネジメント細井 俊夫常勤監査役2023年新規事業創造、DX、内部統制に関する業務経験國廣 正社外監査役2017年コーポレート・ガバナンス、内部統制、企業のリスク管理等三浦 洋社外監査役2024年財務・会計、企業経営、ガバナンス、リスクマネジメント (注)監査役の略歴は「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等(2)役員の状況」に記載しています。 2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、監査役会の構成は以下のとおりとなります。氏名役職就任専門的な知見細井 俊夫常勤監査役2023年新規事業創造、DX、内部統制に関する業務経験岩佐 博人常勤監査役2025年コーポレート・ガバナンス、人財開発三浦 洋社外監査役2024年財務・会計、企業経営、ガバナンス、リスクマネジメント市毛 由美子社外監査役2025年法務、コンプライアンス、ダイバーシティ 2.監査役会の運営状況監査役会は、法令・定款および監査役会規程の定めるところにより、監査に関する重要な事項について決議、審議、報告および協議を行っています。当事業年度において監査役会は次のとおり運営しました。また監査役会とは別にフリーディスカッションの時間を設け、自由闊達な議論を行い、監査役会の実効性の向上につなげています。 回数・頻度13回・取締役会開催に先立ち、月次に開催される他、必要に応じて随時開催2024年度監査役会出席率役職名氏名当事業年度の出席率常勤監査役玉置 秀司100%(13回/13回)常勤監査役細井 俊夫100%(13回/13回)社外監査役國廣 正100%(13回/13回)社外監査役三浦 洋100%(9回/9回)(*)社外監査役内山 英世100%(4回/4回)(*)主な付議事項決議:15件(監査実施報告、監査方針と計画、監査役会監査報告書、事業報告への開示、監査役選任に関する同意、会計監査人の評価及び監査報酬の同意等)審議:7件(監査役会実効性評価、監査実施報告、監査方針・計画等)協議:1件(監査役報酬配分)報告:48件(監査役執務執行状況、執行会議(**)報告、グローバル監査室長業務報告、 内部通報の定期報告、企業価値貢献度評価、有価証券報告書について等)フリーディスカッションの主なテーマ・内部統制システムの進化に向けて-内部監査はいかにあるべきか-・監査役監査の進化 -監査1.0~3.0 その先の4.0へのチャレンジ-・組織文化をはじめとする企業の基盤的側面(OS)の現状と課題等所要時間監査役会:18.8時間 フリーディスカッション時間:12.7時間 (*)2024年6月20日開催第87期定時株主総会にて内山英世氏は退任され、三浦洋氏が選任されました。内山氏の監査役会の出席状況は第87期定時株主総会以前、三浦氏は第87期定時株主総会以降の出席状況を記載しています。(**)執行会議:社長が議長を務め、執行役員が出席する経営会議 3.監査役の活動状況当事業年度における主な活動内容および重点監査項目に対する監査活動の概要は下記のとおりです。(■:役割による出席 〇:オブザーバーとして出席 △:任意の出席) 主な活動内容開催頻度常勤監査役社外監査役①取締役会への出席13回■■②取締役との意見交換会13回■■③委員会(コーポレート・ガバナンス委員会、報酬諮問委員会等)への出席11回〇■④執行会議や予算会議等、全社の重要な会議への出席12回〇△⑤各BC(ビジネスカンパニー)長および主要部門長とのダイアログ19回■■⑥監査役訪問(国内5社、海外14社、社外12社)31社■△⑦内部監査部門との情報共有およびディスカッション17回■△⑧会計監査人との情報共有およびディスカッション6回■△ 重点監査事項監査活動の概要構造改革の進捗とリスクへの対応 構造改革プログラムの進捗を把握し、今後の成長に向けては『顧客起点』での 活動の加速が必要であることを認識しました。今後も継続して(無駄を)やめ ること、(迅速に)変えることの観点や活動の定着状況を確認していきます。中長期経営課題への対応グローバル・グループ・ガバナンス グループ重要リスクをはじめとするリスクマネジメントの取組みを確認し、監 査役会でその課題等を議論しました。また、社長CEOと内部統制システムのあり 方や課題について意見交換を重ねました。課題が執行部門でも検討され、取組 みが進展していることを確認しました。 4.内部監査部門との連携状況 当社では、グローバル監査室が、オムロングループの内部統制の整備・運用状況を「業務の有効性および効率 性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令などの遵守」「資産の保全」の観点から検証するとともに、リ スクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、改善に向けた助言・提言をしています。監査役会は毎月の監査役会 にグローバル監査室長を招聘し、全社の業務監査・内部統制監査の状況確認と意見交換を行っています。また当事業年度は各国内子会社の監査役(グローバル監査室メンバーが兼務)から各社の内部統制状況および現場の状況について報告を受け、全社の経営課題やリスクを把握し、監査役会で共有しました。 5.会計監査人との連携状況 監査役会は、会計監査人と定期に会合を設定し、監査重点領域の状況やリスク対応手続、グループ監査状況、期中発見事項等の報告を受領しています。定期会合は理財部門長と内部監査部門長も同席し、フリーディスカッションの時間を設け、自由に活発な意見交換を行っています。KAM(Key Audit Matters(監査上の主要な検討事項))は、会計監査人によって適切に検討され、監査役は会計監査人とその内容について議論を重ねました。また定期会合の場のみならず、会計監査人とはタイムリーな情報連携を行い、現場の状況や課題を把握しています。 当事業年度に係る財務諸表監査等における主な報告・検討事項は次のとおりです。主な報告・検討事項月789101112123456監査基本方針と監査計画 ■ ■ ■ 重点監査領域およびKAMの検討 ■ ■ ■ ■■■期中報告、期中レビュー、発見事項・監査意見 ■ ■ ■ ■■J-SOX監査・内部統制監査 ■ ■ ■■グループ監査(課題・発見事項) ■ ■ ■■監査人の独立性(非保証業務含む) ■ ■ ■ ■■■会計監査人職務遂行に関する事項 ■ ■ ■ 非財務情報開示に関する事項 ■ ■ ■ 6.監査役会の実効性評価 ■監査活動のサイクルと実効性評価監査役会は、各監査役が年間の活動を通して把握した経営課題を共有・議論し、取締役会に提言することで実効性を高める取組みを行っています。そして、その実効性を年度末に評価しています。監査役会は評価結果を基に次年度の方針や重点監査事項、監査計画を立案しています。また評価結果は、有価証券報告書の他、事業報告や統合レポート、当社ウェブサイトにも掲載する等、積極的に開示しています。 <監査活動のサイクル> ■監査役会実効性評価の結果 監査役会は準拠性監査(監査1.0)、リスクベース・内部統制監査(監査2.0)を深化させるとともに、経営課題の領域も積極的に監査(監査3.0)し、その活動についてより多角的・客観的な視点から実効性を評価しました。評価は「監査役への質問票」および「企業価値向上貢献度評価シート」ならびに「2024年度監査実施報告」を用いて実施しました。また昨年同様、取締役から監査役(会)への意見を受領し、参考にしました。「企業価値向上貢献度評価シート」は監査役の発言を定性的に分析し、監査役会の活動による企業価値向上に対する貢献度合を図るもので、当社監査役会オリジナルの取り組みです。具体的には重点監査事項に対し下記の5段階で監査役会の活動が企業価値向上に貢献できているか確認しました。①事実・データ把握 ②監査役会の意見 ③監査役会の仮説構築 ④取締役会での議論・認識共有 ⑤執行の状況確認 当事業年度における監査役会実効性評価の結果と課題は次のとおりです。 2024年度監査役会の課題2024年度監査役会実効性評価結果2025年度監査役会の課題2023年度に提言した経営課題に対する執行部門での対応の進捗をフォローし、取締役会でも共有する。経営課題について、執行部門による対応状況を確認したうえで、その解決に向けて取締役会で議論・深掘し、認識を共有した。構造改革と中長期の成長戦略を実行する中で、現場の変革(特に顧客起点に立った組織文化)の状況を『(無駄を)やめる』・『(迅速に)決める』等の観点で確認する。経営の構造改革を進めているオムロンとして、目指す内部監査について監査役とCEOとの議論を深め提言していく。内部監査を含めた内部統制システムのあり方をCEOと議論し、現場の内部統制強化が重要との認識で一致した。内部統制システムに関わる執行部門の役割・責任の明確化など組織体制強化の進捗と、執行部門の運用状況および内部統制システムの実効性を確認する。 ②内部監査の状況 当社の内部監査機能は、当社社長指示のもと、本社グローバル監査室(提出日現在15名)が担っており、海外の北米、欧州、中華圏、アジア・パシフィックの地域毎に設置した内部監査室を統括し、リスクマネジメントの観点から、会計・業務・コンプライアンスなどに関する内部監査を、部門単位で定期的に実施しており、その結果を社長及び監査役会に定期的に報告するとともに、年度総括を取締役会へ報告しています。 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携については、月1回の監査役会に本社グローバル監査室長が出席し、監査結果の報告に加え、内部監査の強化に向けた意見交換を行うほか、会計監査人とも定期的会合を持ち、相互の活動に関する情報交換を行っています。法務、経理、財務部門等の内部統制部門とも定期的、適宜にリスク評価などの情報共有、連携を行っています。 また、企業倫理・リスクマネジメント委員会による「グループ重要リスク」に対する対策やモニタリング活動などを一覧化し、全社の残存リスクを見える化し、その中から重要リスクを選定し、本社のガバナンス状況を中心に、テーマ監査を行っています。 内部監査の網羅性を向上させるために、CAAT(コンピュータ支援監査技法)を用い、定期的にグローバル全社の会計データや、国内の決裁書データの分析を行うことにより不備やリスクを抽出し、各部門に改善を促しています。 グローバル監査室のメンバーを国内子会社監査役として任命し、各社の決算監査や取締役会もしくは各種の会議体への参画により、ガバナンスや内部統制に関し、アドバイスや提言を行っています。 事業部門からマネジメント候補者がグローバル監査室に出向し、監査活動を通して経営視点やリスク感度を身につけ、出向終了後原籍部門で更なる活躍を期する育成出向プログラムも継続的に実施しています。 ③会計監査の状況1.監査法人の名称有限責任監査法人トーマツ 当社は、会社法に基づく会計監査および金融商品取引法に基づく会計監査を有限責任監査法人トーマツに依頼していますが、同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別の利害関係はありません。また、同監査法人は業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよう措置をとっています。当社は、同監査法人との間で会社法監査と金融商品取引法監査について監査契約書を締結し、それに基づき報酬を支払っています。 2.継続監査期間 57年間 3.業務を執行した公認会計士の氏名 指定有限責任社員 業務執行社員 : 芳賀 保彦、川添 健史、辻 知美 4.監査業務に係る補助者の構成 公認会計士 35名、公認会計士試験合格者 12名、その他 44名 5.監査法人の選定方針と理由 現会計監査人を選定した理由は、当社の会計監査人に求められる専門性、独立性および内部管理体制、さらに当社のグローバルな活動を一元的に監査できる体制を有していると判断したためです。 監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等その必要性に応じて、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定します。また、監査役会は会計監査人について会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると判断した場合には、監査役全員の同意によって、会計監査人を解任します。 6.監査役及び監査役会による監査法人の評価 監査役会は、会計監査人の監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画とその結果報告を受領のうえ、情報交換・意見交換を行う等の連携を密にしています。監査役会では四半期毎の定例会で監査役にアンケートを実施し、会計監査人の評価、フィードバックを行っています。また年度末に一事業年度を具体的に振り返り、内部監査部門、経理部門からの意見も参考にしながら総合的に評価しています。会計監査人から受領したアドバイスは次年度の監査計画に反映させています。 ④監査報酬の内容等1.監査公認会計士等に対する報酬区分 前連結会計年度 当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社3063630144連結子会社61-63-計3673636444 提出会社における非監査業務の内容は、主として財務報告に関する助言業務です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。 2.監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイトトウシュトーマツおよびそのメンバーファーム)に対する報酬(1.を除く)区分 前連結会計年度 当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社-1--連結子会社55815946計55825946 連結子会社における非監査業務の内容は、主として税務監査です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。 3.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 該当事項はありません。 4.監査報酬の決定方針 当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、年間の監査計画に組み込まれている監査陣容、往査内容、監査日数などの監査内容をもとに監査公認会計士等と折衝し、会社法第399条の定め等に基づき監査役会の同意を得た上で決定しています。 5.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由 監査役会は、会計監査人および社内関係部門から説明を受けた当期の会計監査計画や、前期の監査実績、会計監査人の監査の遂行状況、報酬見積りの算出根拠を確認し、審議した結果、適切であると判断し、会計監査人の報酬等の額について同意を行っています。
設備の概要 FY2025 / 約458字
1【設備投資等の概要】 当社グループでは、将来の成長に向けた生産設備の増強および拠点投資、ならびにITインフラの刷新など必要な設備投資を厳選して実施しました。その結果、当期の設備投資額は503億87百万円(前期比12.2%増)となりました。 部門別の設備投資金額は、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比増減(%)インダストリアルオートメーションビジネス6,057△16.5ヘルスケアビジネス5,14430.3ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス4,693△15.6デバイス&モジュールソリューションズビジネス6,75411.2データソリューションビジネス3,870-本社他23,86914.2合計50,38712.2(注)1 データソリューション事業は2024年3月期第3四半期連結会計期間に新規に設定したセグメントであり、増減率については比較の比率として有効でないため、表示していません。 2 「本社他」には、本社機能部門および上記各部門に属さない子会社などが含まれます。
従業員の状況 FY2025 / 約2,210字
5【従業員の状況】(1) 連結会社の状況 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス8,688ヘルスケアビジネス4,450ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス2,739デバイス&モジュールソリューションズビジネス6,457データソリューションビジネス2,228本社他2,052合計26,614 (注)従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの 出向者を含む)です。 (2) 提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)3,87344.515.28,205 (注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。 2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。 3 従業員数が前事業年度末に比べ665名減少しております。その主な理由は、IAB、DMB、DSBおよび本社他において構造改革プログラム「NEXT2025」の経営施策のひとつである人員数・能力の最適化を実施したことによるものです。 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス2,100ヘルスケアビジネス-ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス-デバイス&モジュールソリューションズビジネス812データソリューションビジネス41本社他920合計3,873 (注)従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。 (3) 労働組合の状況2025年3月31日現在 名称 オムロングループ労働組合連合会(全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会)結成年月 1978年4月 組合員数(人)6,092なお、会社と労働組合との間には、特記すべき事項はありません。(4)従業員の多様性に関する指標提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%) (注1)男性労働者の育児休業取得率(%) (注2)労働者の男女の賃金の差異(%) (注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者13.067.075.474.465.1 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者オムロン ヘルスケア株式会社7.866.771.971.062.9オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社9.2100.071.669.376.4オムロン フィールドエンジニアリング株式会社4.881.072.779.246.1オムロン ソフトウェア株式会社10.083.374.673.466.4オムロン阿蘇株式会社0.085.761.963.083.3オムロン リレーアンドデバイス株式会社18.270.064.774.165.5オムロン アミューズメント株式会社0.0100.060.467.562.6株式会社エフ・エー・テクノ0.050.068.164.3*(注3)オムロン キリンテクノシステム株式会社7.7100.076.275.484.0オムロン エキスパートリンク株式会社33.30.069.075.676.0オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社-66.771.186.567.8株式会社JMDC15.069.266.569.5296.2NSリヤンド株式会社65.00.088.095.4101.3株式会社キャンサースキャン15.477.871.271.474.5株式会社ドクターネット17.680.066.175.980.9NSイノベーションズ株式会社25.0*(注3)52.868.4148.0株式会社HERO innovation0.00.065.470.668.5(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。なお、「-」は、労働者人数を原籍会社にてカウントしております。2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働奨励第25号)第71条の6第1号における育児休業の取得割合を算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。3 「*」は、対象となる従業員が無いことを示しています。4 男女賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく情報公表の求めは常時雇用する労働者301人以上ですが、法の求めを超えて101人以上の連結子会社を対象として記載しております。賃金制度・体系において性別による差異はなく、主に賃金の高い高位職層における女性比率が低いことによるものです。今後性別に関わらず活躍できる環境を整備し、取り組みを推進していきます。
研究開発活動 FY2025 / 約5,130字
6【研究開発活動】 当社グループは、顧客価値の創出を目的に中長期的な技術戦略のもと研究開発を実行しています。コア技術「センシング&コントロール+Think」を技術戦略の核として、当社の研究開発部門である技術・知財本部が基盤的な技術開発を担い、各事業部門がその応用技術開発や商品開発を実施しています。さらに、研究開発の成果を確実に事業競争力へとつなげるため、事業戦略と技術戦略に紐づいた知的財産活動を推進しています (1)当社グループの研究開発への取組み オムロンの強みである技術経営をさらに強化し、継続的な事業競争力と開発生産性の向上を図るべく、2024年7月に全社テクノロジーガバナンス体制の構築に着手しました。本活動ではコーポレートの研究開発部門である技術・知財本部と事業部の開発部門が一体となり、事業戦略と技術戦略を強固に連結させた全社技術戦略の策定および、全社技術戦略に基づいたポートフォリオマネジメントに取り組んでいます。また、開発生産性や技術戦略の有効性を示す指標の策定、継続的に経営視点でモニタリングするための仕組み作りに取り組んでいます。 事例の1つとして、パワーエレクトロニクス領域では事業・商品戦略と技術戦略の連携を通じて、競争優位の確立を図っています。技術・知財本部がエネルギーソリューションビジネス領域で先行研究および技術開発を進めていた次世代パワー半導体デバイスの1つであるGaN(ガリウム・ナイトライド)の活用を、社会システム事業にとどまらず、FA領域など他の事業領域にも展開しています。こうした取り組みを通じて、顧客価値を実現する差異化技術としての横展開を図っています。 並行して、オムロンでは次世代の革新技術の創出にも積極的に取り組んでいます。例えば、2024年12月に開催された「SEMICON Japan」では、コア技術の象徴である卓球ロボット「FORPHEUS(フォルフェウス)」の最新第9世代を世界初披露しました。言語や動画像などのマルチモーダルな情報源から意図したロボット動作を生成するAI技術としてオムロン サイニックエックス株式会社(以下、OSX)で開発した「ViLaIn(ヴィラン)」を搭載し、片方向であった人と機械のコミュニケーションを、双方向へと進化させました。 <ロボット動作を生成するAI技術 「ViLaln(ヴィラン)」> その他、技術・知財本部およびOSXは、ロボティクス分野において世界最大かつ最も影響力のあるトップカンファレンスの一つであるIROS2024(The 2024 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems)にて最新の研究成果を8件発表するなど、次世代の革新技術創出に向けた研究開発活動も積極的に行いました グループ全体の研究開発に関する費用の総額は、前連結会計年度は501億44百万円、当連結会計年度は443億39百万円です。なお、研究開発費には技術・知財本部で行っている技術開発費用53億58百万円が含まれています。 (2)価値創造型の知財・無形資産活動 当社グループでは、知的財産を軸に新たな価値を創り、届けることで持続的な成長を実現するべく、知財・無形資産活動を進化させ続けています。自社製品の売上やシェアを伸ばすことを目的に、知財を自社だけが使用することを原則とする「独占排他型」の活動と、パートナーとのアライアンスを重視しながら必要な知財を相互にシェアする「共有共鳴型」の活動を最適なバランスで組み合わせた"両利きの知財活動"をオムロンの知財活動方針として掲げ、その実践に取り組んでいます。<両利きの知財活動> 特に、共有共鳴型の知財活動においては、これまで活動の中心となっていた個々の知財権だけではなく、無形資産まで対象として捉え、顧客価値の最大化を念頭に知財・無形資産をマネジメントするように取り組んでいます。 <知財・無形資産のマネジメント> 今後、投資に対して、最大限の事業競争力を獲得するために、全社的に知財・無形資産の活用効率を高めることがますます重要となります。そのため、社内に存在する知財・無形資産を全社員が認識し、活用することが不可欠です。そこで、個別事業毎に蓄積されている知財・無形資産、および、人財を、顧客価値を実現するために必要なコア技術を軸に体系的な可視化に取り組んでいます。これにより、知財・無形資産の活用効率の向上を目指します。 加えて、知財情報を活用して顧客・事業環境の分析を行う「IPランドスケープ」をマーケティングなど、事業の意思決定プロセスに取り入れています。例えば、事業仮説の具体化、開発テーマの設定段階において、仮説検証のサイクルを効率的に回すことで、「顧客ニーズの把握」「事業で勝つためのストーリー作り」「事業における投資対効果の向上」を推進しています。このような活動を事業プロセスの上流から実装することで経営戦略、事業戦略、技術戦略の質を高め、全社方針に沿った知財ポートフォリオの構築を進めています。 さらに、価値創造型の知財活動を加速すべく、AI活用にも注力しています。例えば、人間にしかできないと考えられていたアイデアの創出等に対して、積極的に生成AIを活用することで業務効率の飛躍的な向上を図るとともに、IPランドスケープにおける仮説検証の更なる質向上・ハイサイクル化を目指しています。その実現に向け、組織的かつ継続的な教育プログラムを実施しています。これらの活動が評価され、オムロンは世界で最も革新的な企業・研究機関を選出する「Top100 グローバル・イノベーター」(クラリベイト社)にも9年連続で選出されました。このように、技術・知財本部では、全社視点での技術戦略のもと、コア技術の進化と価値創造型の知財・無形資産活動を通じて、ソーシャルニーズの創造に貢献していきます。 (3)事業セグメント別の研究開発活動 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額(百万円)インダストリアルオートメーションビジネス21,553ヘルスケアビジネス8,123ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス4,692デバイス&モジュールソリューションズビジネス4,467データソリューションビジネス146本社他5,358合計44,339 ①インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業) 当セグメントは、人を重労働から解放しエネルギー制御と融合させる「①人を超える自働化」、機械が人に寄り添い人の可能性を引き出し、人と機械が共に成長する「②人と機械の高度協調」、前述の2つのコンセプトを支える、現場の商品や人のナレッジ、そしてデータを繋ぎ、価値ある形に擦り合わせる「③デジタルエンジニアリング革新」のモノづくりコンセプトで研究開発に取り組んでいます。 これら3つのコンセプトを基に、デジタルデバイス、環境モビリティ、食品・日用品、医療、物流の5つの業界において、「顧客起点」で価値創造とグローバルの顧客への価値伝達を進めています。従来のモノ視点から、コト視点で俯瞰して顧客課題を捉えるようにシフトし「ソリューション」としての創出・提供に取り組んでいます。様々な先進コア技術やオムロンの幅広いFA商品群を起点にして、機能モジュールやソフトウェア、アプリケーション、サービスを体系的に構成し、各業界の顧客や工程に合わせて提供できるように技術や商品開発を強化しています。積極的に特許の出願や活用する取組みも強化し、”Top 100 Global Innovators”を9年連続で受賞しています。 加えて、新規技術獲得には、自社内だけで不足しているものは積極的にグローバルのスタートアップ企業や大学等も含めた産官学でのオープンイノベーションも進めています。 ②ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)当セグメントは、マーケティング部門と研究開発部門が一体となり、パーソナライズ医療の実現に向けて、真のユーザーニーズの把握・創出に努め、一層の開発スピードアップを目指しています。また研究開発部門は、一人ひとりの健康ですこやかな生活の実現に向け、脳・心血管疾患の発症ゼロを目指す「循環器事業」、喘息・COPD患者の重症化ゼロを目指す「呼吸器事業」、慢性痛による日常の活動制限ゼロを目指す「ペインマネジメント事業」の3事業領域において新しい価値を提供できる新商品の創出を目指しています。当期の主な開発テーマとして、循環器事業においては、疾患の早期発見・治療に繋げることを目的として、血圧、脈拍、脈波、心電計測技術を搭載した心機能低下を捉える新たな血圧計の開発を引き続き進めるとともに、遠隔診療サービスのシステム開発・改善に取り組んでいます。呼吸器事業においては、喘息やCOPDの患者を対象に、発作の予兆や症状を計測する機器の開発にパートナーと共に取り組んでいます。ペインマネジメント事業においては、従来の肩こりや腰痛などのケアに加え、新たにスポーツ後の筋肉疲労をケアする機能を搭載した低周波治療器の開発に取り組んでいます。 ③ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業) 当セグメントは、太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電システム、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのネットワーク保護といった、多岐にわたる端末・システムに対するお客様のニーズに応える商品開発に取り組んでいます。 エネルギーソリューション事業では、再生可能エネルギーへの一層の関心の高まりに応えるため、蓄電システムおよび太陽光発電用パワーコンディショナーを中心に高効率化や小型軽量化などの技術開発並びに発電した電力の自家消費ニーズに応える商品創出などに継続して取り組んでいます。 駅務システム事業、交通管制システム事業においては駅や道路など、公共の場における利用者の安心・安全・快適に貢献する商品として、AI技術・IoT技術を組み込んだ人や車の動きを検知するセンサー・システムの開発に取り組んでいます。 また、近年、社会課題となっている労働人口減少に対し、社会インフラにおける労働生産性を向上させる技術が求められる中、データサイエンス分野の技術力強化を進めています。 ④デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業) 当セグメントは、リレー、スイッチ、コネクターを中心としてエレクトロメカニカルコンポ商品および顔認証等の組込画像ソフト技術、光技術などを用いたセンシングコンポ商品、更にはモジュール化技術による高機能化を強みにお客様のニーズに応える新製品開発に取り組んでいます。 「脱炭素」など環境への配慮やエネルギー費の高騰により、全世界がいま、化石燃料から再生可能エネルギーへと加速度的にシフトしています。 太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーは、天候に依存するため非常に不安定な電力であるため、そのエネルギーを効果的に活用するためにはバッテリ(蓄電)が必要不可欠となります。 「電気をたくさん貯めて、安定的かつ効率的に使いたい」という蓄電ニーズの実現に向け、高容量パワーリレーの新商品開発に注力し、その一つとしてG9KB-Eを2024年6月に発売しました。 G9KB-Eは、G9KBシリーズの高容量形で、同じサイズ・重量でありながら、最大開閉電圧をDC800V、最大通電電流100Aへ拡張しており、蓄電システムやEV充電器など、15~45KWクラスの蓄電池関連用途に適しています。 今後も環境負荷低減に向けた製品創出、価値提供を業界に先駆けて進めることで、脱炭素社会の実現に貢献します。 ⑤データソリューションビジネス(データソリューション事業) 当セグメントは人材やテクノロジーに積極的に投資し、医療ビッグデータを活用した新しい取組みやサービス開発にチャレンジし続けます。ヘルスケアデータの収集のためのサービス開発とヘルスケアデータの利活用方法の開発を目的にアカデミアとの連携を含めた研究開発活動を実施しています。また、ディープラーニングを中心とするAIテクノロジーを用いた診断アシストエンジンを日々の読影の中で活用できるようにする診断アシストプラットフォーム「AI-RAD」の開発に取り組んでおります。
株式の保有状況 FY2025 / 約2,595字
(5)【株式の保有状況】①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は純投資目的である株式は保有しておらず、全て純投資目的以外の目的である株式投資に区分しています。なお、純投資目的とは株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることのみを目的とする場合とし、それ以外の目的で保有する株式は全て純投資目的以外の株式としています。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式1.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は持続的な企業価値向上のため、更なる社会的価値創造の協働を目的とする場合に限り株式を保有します。 なお、純投資目的以外の株式のうち特定投資株式については、保有目的および合理性について中長期的な観点から精査し、保有の適否を毎年、取締役会において検証します。保有の適否検証においては、投資先企業との協働の状況、事業への影響、投資先企業のROE、取引による当社利益への寄与度等を考慮します。検証の結果、保有目的および合理性が希薄となった株式については、事業や市場への影響に配慮しつつ売却を進めます。議決権行使については、CFOを委員長とする議決権行使委員会により、投資先企業の中長期的な企業価値向上の観点から総合的に賛否を判断し、必要に応じて、投資先企業と対話を行います。 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の連結貸借対照表の純資産に占める割合は、2015年3月末時点の10.2%から大幅に減少し、2025年3月末時点で0.2%となりました。 2.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式392,059非上場株式以外の株式143 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式--該当なし非上場株式以外の株式--該当なし (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式150非上場株式以外の株式31,235 3.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱メンタルヘルステクノロジーズ49,20049,200・データヘルス事業においてメンタルヘルスケア領域でのソリューション共創を目的とし、保有しています。・定量的な保有効果(注)3・データヘルス事業においてメンタルヘルスケア領域でのソリューション共創を目的とし、取得しております。無4347ダイキン工業㈱-236,200・主として電子部品事業において社会的価値の向上を協働することを目的に保有していましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。無-4,866スズデン㈱-415,200・制御機器事業の主要販売代理店としてお客様への提供価値を拡大することを目的に保有していましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。有-897サンワテクノス㈱-355,080・制御機器事業の主要販売代理店としてお客様への提供価値を拡大することを目的に保有していましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。有-849 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱京都フィナンシャルグループ6,112,3686,112,368・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有13,90916,876㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ3,349,0003,349,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有6,7355,214㈱SCREENホールディングス341,434426,834・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有3,2768,522ローム㈱1,872,0001,872,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有2,6744,546㈱三井住友フィナンシャルグループ205,80068,600・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4・株式分割による増加 有781611コニカミノルタ㈱621,000621,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4無312308㈱村田製作所-3,939,165・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。無-11,124 (注)1 貸借対照表計上額の上位銘柄を算定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。2 保有する特定投資株式およびみなし保有株式を合わせて60銘柄に満たないため、全銘柄を記載しています。3 特定投資株式の定量的な保有効果については事業上の理由から記載していませんが、保有合理性は上記1の方法に基づき検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。4 みなし保有株式の定量的な保有効果については事業上の理由から記載していませんが、特定投資株式に準じた方法で検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 (参考)当期末時点の当社グループの特定投資株式およびみなし保有株式の状況は以下のとおりです。 ・特定投資株式及びみなし保有株式(連結) 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)特定投資株式42,402みなし保有株式1229,840
関係会社の状況 FY2025 / 約3,257字
4【関係会社の状況】会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) オムロンアミューズメント㈱愛知県一宮市300電子機器部品の製造・販売DMB100.0 100.0 当社製品の製造・販売オムロンフィールドエンジニアリング㈱東京都目黒区360電気機器の保守サービスSSB 100.0100.0 当社製品のメンテナンスオムロンリレーアンドデバイス㈱ (注)2熊本県山鹿市300電子機器部品の製造DMB100.0 100.0 当社製品の製造オムロン阿蘇㈱熊本県阿蘇市200制御機器の製造SSB 100.0100.0 -オムロンヘルスケア㈱京都府向日市5,021健康医療機器・サービスの製造・開発・販売等HCB100.0 100.0 -オムロンソーシアルソリューションズ㈱(注)4東京都港区5,000鉄道・道路交通向けシステムの製造・販売等SSB100.0 100.0 -オムロン関西制御機器㈱大阪市北区310制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱エフ・エー・テクノ東京都台東区490制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱JMDC(注)2、3東京都港区25,099医療統計データサービスDSB54.3 54.3 同社サービスの購入エヌエスパートナーズ㈱東京都港区10診療報酬ファクタリング及びコンサルティングDSB 100.0100.0 -OMRON MANAGEMENTCENTER OF AMERICA,INC. (注)2アメリカイリノイ6,891千US.$北米地域の関係会社の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON ELECTRONICSLLCアメリカイリノイ9,015千US.$制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELETRONICA DO BRASIL LTDA. (注)2ブラジルサンパウロ561,380千BRL.R$制御機器の販売およびブラジル関係会社の統括管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICCOMPONENTS LLCアメリカイリノイ3,987千US.$電子機器部品事業の営業統轄管理および販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC. (注)2アメリカカリフォルニア183,635千US.$産業用ロボットおよびモバイルロボットの開発、製造、販売、保守サービスIAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発・保守OMRON HEALTHCARE,INC.アメリカイリノイ200千US.$健康医療機器の販売HCB 100.0100.0 - 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) OMRON EUROPE B.V.オランダホッフドルフ16,883千EUR欧州地域関係会社の統轄管理および欧州地域制御機器事業の統轄管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON HEALTHCAREEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR健康医療機器の販売、欧州健康機器事業の統轄管理HCB 100.0100.0 -OMRON ELECTRONICCOMPONENTSEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR電子機器部品事業の営業統轄管理・販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS IBERIA SA.スペインマドリード988千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS S.P.Aイタリアミラノ5,686千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ASIAPACIFIC PTE.LTD.シンガポール23,465千US.$東南アジア地域関係会社の統轄管理および制御機器の販売本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON AUTOMATION PVT LTD.インドムンバイ799千INRインド関係会社の統合管理および制御システム機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS KOREA CO., LTD.韓国ソウル950百万KRW制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON (CHINA)CO.,LTD. (注)2中国北京1,469百万RMB.¥中国地域事業の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON DALIANCO., LTD.中国大連157,237千RMB.¥健康医療機器の製造HCB 100.0100.0 -OMRON (SHANGHAI)CO., LTD.(注)2中国上海550,289千RMB.¥制御機器の製造・販売・開発IAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発OMRONINDUSTRIALAUTOMATION(CHINA) CO., LTD.中国上海56,067千RMB.¥貿易会社IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONIC COMPONENTS TRADING(SHANGHAI)LTD.中国上海28,968RMB.¥電子機器部品の販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売SHANGHAI OMRON CONTROL COMPONENTS CO. ,LTD.中国上海390,367千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON ELECTRONICCOMPONENTS(SHENZHEN) LTD.(注)2中国深圳276,560千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON HEALTHCARE (CHINA) CO., LTD.中国大連208,611千RMB.¥健康医療機器の貿易会社HCB 100.0100.0 -OMRON TAIWAN ELECTRONICS INC.台湾台北869,410千NT.$制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売その他121社 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(持分法適用関連会社) AliveCor,Inc.アメリカカリフォルニア224百万US.$心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品の提供HCB35.5 35.5 -その他9社 (注)1 IABはインダストリアルオートメーションビジネス、HCBはヘルスケアビジネス、SSBはソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス、DMBはデバイス&モジュールソリューションズビジネス、DSBはデータソリューションビジネス、本社他は技術・知財本部等の本社機能の略称であり、主たる事業内容に基づくセグメントを記載しています。2 特定子会社です。3 有価証券報告書を提出しています。4 オムロンソーシアルソリューションズ株式会社の売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)は、連結売上高に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等①売上高 111,108百万円 ②法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益 10,215百万円③当期純利益 8,020百万円 ④純資産額 61,286百万円 ⑤総資産額 96,959百万円5 上記関係会社中に、重要な債務超過の状況にある会社はありません。
サステナビリティ FY2025 / 約14,118字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループは、創業以来、事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献することで成長を実現してきました。その発展の原動力になってきたのが、社憲、「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」であり、その精神には企業の公器性と、先駆けてイノベーションを創出し、よりよい社会を実現する想いが込められています。当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念を実践することです。現在進めている長期ビジョン「SF2030」においては、5つのサステナビリティ重要課題を①企業理念と存在意義②2030年とさらにその先の社会からのバックキャスティング③環境や社会の持続可能性に貢献するための企業への要請の3つの観点から検討し、社内での議論と外部有識者との対話から得た示唆を踏まえて、経営レベルで議論を経て特定しました。 ここでは、(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組みとしてサステナビリティの全体像と、当社の5つのサステナビリティ重要課題のうち、3つの重要課題を取り上げ、それぞれ「①ガバナンス」「②戦略」「③リスク管理」「④指標と目標」の項目で記載します。 <サステナビリティの考え方及び取組みの記載事項>サステナビリティの全体像(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み3つの重要課題(2)人的資本に関する取組み(3)環境(気候変動)に関する取組み(4)人権に関する取組み (1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み①ガバナンス 当社グループでは、サステナビリティの取組みをグローバルで実行すべく、全社マネジメント構造を確立しています。執行機関において、「サステナビリティ推進委員会」を設置し、重要課題の取組み状況は定期的に執行会議へ報告し、進捗状況や課題に対する議論を行っています。さらに、サステナビリティに関する取り組みは、定期的に取締役会に報告し、当社グループ全体でのさらなるガバナンスの強化を図っています。 なお、2017年度から2024年度の役員報酬の中長期業績連動報酬(株式報酬)の評価に、DJSI(注)の調査に基づくサステナビリティ評価を組み入れています。さらに、オムロンのサステナブルな成長に寄与するKPIとして「温室効果ガス排出量の削減」「社員に対するエンゲージメントサーベイにおけるスコア」を、2020年度の役員報酬制度の改訂において新たに追加しました。第三者機関のサステナビリティ評価を採用することで公正性・透明性を高め、サステナビリティ方針・目標・KPI・進捗状況をウェブサイトなどで開示することで、ステークホルダーとの対話を強化し、取組みの進化に活かしています。 役員報酬制度の詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等①役員報酬等の内容」をご覧ください。 (注)DJSI:米国S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社のESGに関する株価指数で、「ガバナンス&経済」「環境」「社会」の3つの側面から企業の持続可能性(サステナビリティ)を評価するもの <サステナビリティのマネジメント体制>(注)「サステナビリティ推進委員会」は、注力ドメインおよび本社機能部門、各種委員会(企業倫理リスクマネジメント委員会、 情報開示実行委員会、グループ環境委員会など)におけるサステナビリティに関わる重要課題を特定し、全社的に統括しています。 ②戦略当社グループの存在意義は「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」です。これ を実現していくために、オムロンが注力すべきサステナビリティ重要課題を特定し、長期ビジョン「SF2030」に組み込んでいます。「SF2030」では、事業とサステナビリティを統合し、社会価値と経済価値の両方を創出することで企業価値の最大化を目指しています。「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題と目標の詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。 <SF2030におけるサステナビリティ重要課題・目標とサステナビリティ取組み> (注) 1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス 2 Scope3 カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は製造・販売した製品・サービス等の使用に伴う排出。 2024年度は、「NEXT2025」の実行により中期経営計画を取り下げ、単年度の取り組みとして実行してきました。人的資本、環境(気候変動)、人権について、主にサステナビリティに関連して取り組んだ内容は、次のとおりです。 <2024年度のサステナビリティの主な取組み一覧>(注)1 J-クレジット:環境価値 (CO2を排出しない効果)を国が認証する制度。 2 自己託送:自家発電設備を保有する事業者が当該設備を用いて発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して遠隔地にある自社工場や事業所などに送電・供給し、電力を使用することが可能となる電力供給制度。 3 CFP:カーボンフットプリント。製品・サービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通した温室効果ガス排出量を、CO2排出量に換算した値。 ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。 ④指標及び目標 当社グループでは「SF2030」を達成するために5つのサステナビリティ重要課題それぞれに2030年度の目標と単年度の目標を掲げ取組みを推進しています。また、財務目標と事業戦略とサステナビリティを融合させた11項目からなる非財務目標も設定しています。「NEXT2025」の期間(2024年4月1日~2025年9月末)においては、単年度の目標を設定し、取り組みを継続しています。 <SF2030におけるサステナビリティ重要課題の目標と進捗>(注)1 「NEXT2025」の期間中は、取り下げを行っている目標。 2 エンゲージメントサーベイ「VOICE」は2年に一度実施しており、2022年度の調査結果を2023年度の実績として記載。 (2)人的資本に関する取組み①ガバナンス当社グループでは、2024年度の取締役会運営方針の重点テーマとして、長期ビジョンSF2030の実現と構造改革(NEXT2025)完遂の進捗をモニタリングしています。 取締役会での長期ビジョンSF2030の実現と構造改革(NEXT2025)の完遂の進捗についての議論の詳細については、以下の「2024年度取締役会実効性評価結果」をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/chart/20250602_governance_effectiveness_j.pdf 人財戦略は今後の経営の要という認識のもと、主に「企業理念の浸透・共鳴の輪の拡大」、「リーダー育成と登用」、「全社員にとっての魅力的な会社づくり・企業文化の醸成」のさらなる実行を狙いとし、CHRO(最高人事責任者)のもと、人的資本の取組みを推進しています。 ②戦略「SF2030」人財戦略ビジョン 「SF2030」の目標である、事業を通じた社会価値創出の原動力は、社員一人ひとりです。会社と社員が「選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係を構築していくことを前提に、企業理念の実践を通じて、社会的課題の解決を志す、スペシャリティを備えた多様な人財が集い、一人ひとりが主体性を持って能力を発揮する集団であり続けられる人財戦略をグローバルに実行していきます。 構造改革期間における取組みの進捗 事業環境の激しい変化の中でも、SF2030のビジョンを実現するためには、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長していく強い組織をつくる必要があると考えています。そのため、当社グループでは、人員・人件費構造の最適化、人財の能力転換に取り組みました。 主な取組み・人員・人件費構造の最適化 顧客価値の拡大を実現し、収益を伴った成長を実現していくために、グローバルで人員・人件費構造の最適化に取り組みました。結果として、グローバル合計で2,526名(国内1,206名、海外1,320名)の人財が新たなキャリア実現に向けて、退職または、退職に合意しました。 ・人財の能力転換-成長を加速させるリーダーシップの質の変革(ピープルマネジメントの強化) 経営層(執行役員・マネージャー)が、多様な人財の能力を引き出し、新しい顧客価値を創出するため、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できるマネジメント能力の強化に取り組んでいます。パフォーマンスマネジメントでは、顧客価値創造に向けてチームとして成果を出すことに拘っています。ピープルマネジメントでは、納得感を得るストーリーテリング、フラットなコミュニケーション、一人ひとりの力を引き出すエンパワーメントの3つのスキルに重点を置き、経営層の適性を確認し、適所適財を推進する仕組みを導入しています。 リーダーシップの質の変革に向けた仕組みは次のとおりです。まず、トップメッセージやマネージャー同士の対話により、あるべきマネジメントの姿について理解を深め、ピープルマネジメントの基本スキルを、トレーニングを通じて習得します。次に、上司との1on1によって個々の改善点を確認しながら行動変容に取り組み、その実践度合いについて、部下や同僚からのフィードバックサーベイを受けて可視化します。そして、人財開発会議において、マネージャーの配置や個々のマネジメントスキルの啓発計画を決定し、組織全体のマネジメント能力の強化に繋げていきます。今後は、経営層が自らピープルマネジメントスキルを高め、社員の持続的な成長を加速するため、リーダーシップの質の変革を進めていきます。 <リーダーシップの質の変革に向けた仕組み> -主体性を生む組織カルチャーへの変革(VOICEの進化と組織課題解決に向けたアクションの推進) 当社グループでは、変化の速い事業環境下においても持続的に成長していくために、社員一人ひとりが主体的貢献意欲を持ち、能力を発揮できる組織づくり、カルチャーが重要であると考えています。その実現に向けて、2024年度は、社員のエンゲージメントサーベイ(VOICE)を進化させました。これまでは、全社共通の課題に着目してきましたが、今後は、全社課題に加え、より現場で起きている課題を把握し、社員が機動的、自律的にアクションを実行していきます。そのため、これまで2年に一度行っていたVOICEを毎年実施することにしたうえで、組織ごとに異なるエンゲージメント課題やその要因を具体的に把握できる設問に変更しました。そして、調査結果を全社員に共有し、組織ごとに異なる課題や強みについて対話するエンゲージメントワークショップを開催し、マネージャーとメンバーが共に主体となって納得感がある組織開発に取り組んでいます。 2025年1月に実施した最新のVOICEでは、当社グループ全体のエンゲージメントスコア(注1)は63ポイントでした。今後は、VOICEの進化を通じて実行性を高めた組織課題へのアクションをハイサイクルに実施していくことで、エンゲージメントを向上し、主体性を生む組織カルチャーへの変革を加速していきます。 (注1)エンゲージメントサーベイ(VOICE)は2025年1月実施分から調査内容と指標を変更していますが、2024年度目標と実績は、経年比較のために、過去の算出方法に換算したスコアを掲載しています <VOICEの主な進化> ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3)グループ重要リスクとその分析⑨人財・労務」に記載しております。 ④指標と目標 2024年度に取り組んだ構造改革期間における主な取組みの目標と進捗は以下のとおりです。 (注)1 国内の部下あり経営基幹職に対する2025年3月末時点の参加率 2 エンゲージメントサーベイ(VOICE)は2025年1月実施分から調査内容と指標を変更していますが、2024年度目標と実績は、経年比較のために、過去の算出方法に換算したスコアを掲載しています (参考)健康経営の進化 当社は、2017年に「オムロン健康経営宣言」を制定し、会社の発展にとっても欠かせない社員の将来にわたる健康リスクの軽減を目指して社員の健康づくりを全社的に推進してきました。そして今、全社を挙げて「NEXT2025」に注力しているなか、社員の主体性を引き出し、生産性を向上させていくための基盤強化の重要性が高まっており、オムロンの健康経営の取り組みは、「健康づくり」から、「一人ひとりが能力を発揮し続ける基盤づくり」へと進化しています。 2023年にはオムロンの健康経営を人的資本経営の取り組みとして位置づけ、健康経営のKGIとして、「アブセンティーイズム」と「プレゼンティーイズム」を設定しました。社員一人ひとりの健康データ、人事データ、労働環境に関するデータなどを多角的に分析しながら改善に取り組んでいます。また、2024年には、これまで課題であった「健康経営と人的資本に関する指標の結びつき」を可視化するために「オムロン健康経営の逆ツリー」を作成しました。健康経営の取り組みの実効性を高めるだけでなく、戦略とストーリーを明確にするシナリオマップとしての役割も果たしています。 <オムロン健康経営の逆ツリー> さらに、当社グループの株式会社JMDCが保有する医療データと、当社が保有するバイタル・活動データ等を組み合わせて解析することで、パーソナライズされた健康増進・重症化予防ソリューションの構築に取り組んでいます。なかでも、同社がレセプトデータおよび健診データの匿名加工データから社員の生活習慣病リスクを類型化し作成した「健康課題マップ」は、オムロンの健康経営においても、社員の健康に関するハイリスク層を視覚化し、重点施策の検討に効果を発揮しています。 これからも、健康経営の実践を通じて企業の持続的な成長と社会的課題の解決に挑戦する社員のパフォーマンスを最大化していきます。 ※健康経営の取組み詳細については下記をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/social/wellness-management/ (3)環境(気候変動)に関する取組み 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることが企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉え、気候変動や資源循環といった地球規模の社会的課題に向けて積極的に取り組んでいます。特に「温室効果ガス排出量の削減」「循環経済への移行」「自然との共生」を取り組むべき重要な環境課題と捉えて、実効性の担保と仕組みの構築により、持続可能な社会づくりへ貢献し、企業価値の向上に努めています。 ①ガバナンス・オムロン環境方針 SF2030におけるサステナビリティ重要課題、「事業を通じた社会的課題の解決」「脱炭素・環境負荷低減の実現」を推進し、目標達成するための重要な指針として、2022年3月1日にオムロン環境方針を改定しました。この方針で、取り組むべき重要な環境課題と行動指針を定めたうえで、脱炭素・環境負荷低減に取り組みます。今後、オムロンは、本方針に基づき、バリューチェーン全体での環境課題解決に取り組み、ステークホルダーの期待に応えることで企業価値の向上につなげていきます。 ※オムロン環境方針は下記をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/management/vision/ ・気候変動に関する取締役会の役割・監視体制 当社グループでは、取締役会が監視・監督責任を果たし、経営と執行が一体となって環境課題に取り組んでいます。具体的には、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って気候変動や循環経済をはじめとする環境課題への対応を推進しています。取り組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。 さらに、環境の取り組みを含むサステナビリティガバナンスを一層強化することを目的とし、2023年度からは環境担当の取締役およびサステナビリティ推進担当役員を設置し、サステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を開催しています。この委員会では、グループ共通の環境施策や環境法規制への対応などを審議しています。また、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「環境プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や年度計画の進捗モニタリングを行っています。 <全社サステナビリティマネジメントと環境プロジェクト> <サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)の概要>組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)・環境担当取締役・サステナビリティ担当執行役員・ビジネスカンパニー企画長、他・環境評価制度・CFP取組み進捗・環境関連法規制・次年度計画 など原則四半期開催 ②戦略 オムロンは、2030年までにバリューチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減と資源循環モデルの構築を通じて、社会的課題を解決すると共に、更なる競争優位性が構築されている状態を目指しています。具体的な取組みは以下の表で示しています。 <環境(気候変動)に関する主な取組み>取組み戦略温室効果ガス排出量の削減(Scope1・2)(注1)・徹底した省エネの推進と再生可能エネルギーを活用した使用電力のクリーン化・自社のエネルギーソリューション事業が提供する再エネ由来の「J-クレジット」(注2)や「自己託送」(注3)などの活用温室効果ガス排出量の削減(Scope3カテゴリー11)(注1)・バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量の約7割を占めるScope3カテゴリー11の削減に向けて、各事業において、省エネ性の高い製品や小型・軽量化を実現した製品の開発を進めるとともに、当該製品群のラインアップ拡充を推進環境評価制度・サステナブルな経済の実現を目指し、製品をライフサイクルの視点から評価し、その環境パフォーマンスを可視化する仕組み。オムロンの環境への取り組みを促進し、顧客価値を高めることを目的とする・EUタクソノミーに基づき、サステナブルな経済の実現に向けて解決すべき環境特性ごとに評価を行い 、すべての製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを確認。さらに、特定の環境特性において優れた効果を示す製品を「環境貢献製品」と位置づけ、サステナブルな経済の実現に寄与する製品として定義(注)1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス。 Scope3カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は製造・ 販売した製品・サービス等の使用に伴う排出。 2 J-クレジット:環境価値 (CO2を排出しない効果)を国が認証する制度。 3 自己託送:自家発電設備を保有する事業者が当該設備を用いて発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して 遠隔地にある自社工場や事業所などに送電・供給し、電力を使用することが可能となる電力供給制度。 当社グループが認識する気候関連リスク及び、製品・サービス市場ごとの機会は以下のとおりです。 <当社グループの気候変動のリスク・機会の概要と対応>(注) リスクとして記載の物理リスクは、日本、中国を中心とする主要生産15拠点を対象として、ハザードマップ、AQUEDUCTを活用した分析を実施しました。100年に一度の災害が発生した際には、2拠点がリスクに晒されることが明らかになりましたが、再現期間を加味した年間影響額は1.5/2℃・4℃どちらのシナリオでも極めて小さいことから影響度は「小」としております。 詳細は下記ウェブサイトをご確認ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/climate_change/disclosures/ <気候変動シナリオの前提・影響の定義>(注)・リスクへの影響度として営業利益に対してプラスもしくはマイナスの影響を定義しております。 ・影響度は、特定したリスク・機会へ対応した場合を記載しております。 ③リスク管理・気候変動に対するリスクを評価・識別・管理するプロセス 当社グループは、各事業のシナリオ分析を実施し、気候変動影響による「移行リスク」「物理リスク」を網羅的に抽出しています。これらのリスクについては、採用シナリオごとに「顕在時期」「事業および財務への影響額」を可視化し、事業および財務への影響度を評価しています。この評価を基に当社グループにとって重要な気候変動に伴うリスクを特定し、事業リスクの一環として全社リスクマネジメントに統合しています。また、対応策の立案にあたっての重要事項は、取締役会へ報告しています。 ・全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。気候変動リスクについても当社グループにおける重要リスクと識別・評価し、シナリオ分析によるリスクと整合させ、バリューチェーン全体での取組みのモニタリングを行っています。 ④指標と目標・気候変動のリスク・機会に関する指標 当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1・2・3の温室効果ガス排出量、および事業活動で使用する電力に占める再生可能エネルギーに関する指標を定めています。 ・温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3) 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることを企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉えています。2018年7月には、2050年にScope1・2について温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を設定しました。また、サステナビリティ重要課題の一つに「脱炭素・環境負荷低減の実現」を特定し、目標を掲げてその進捗をモニタリングしています。なお、温室効果ガス排出目標Scope1・2におよびScope3カテゴリー11についてはSBTイニシアチブ(注1)よりそれぞれ「1.5℃」目標及び「2℃」目標の認定を受けています。 <温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope 1・2・3)> 目標達成に向けて、エネルギー効率の改善を継続して進めるとともに、自社のエネルギーソリューション事業が提供する再エネ由来のJ-クレジットや自己託送などを活用することで、2024年度にScope2について当社グループの国内拠点のカーボンゼロ(注2)を達成しました。 (注)1 SBTイニシアチブ(Science Based Targets イニシアチブ):科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減の中長期目標設定を 推奨している国際的イニシアチブ。2 生産11拠点、非生産(本社・研究開発・販売)64拠点における自社の電力使用により排出される温室効果ガス排出量(Scope2)が対象。3 温室効果ガス排出量(Scope1・2)の2024年度の実績は、オムロンコーポレートサイトに掲載し、第三者機関による限定的保証業務により第三者保証を受ける予定です。当該限定的保証業務は、いずれも国際監査・保証基準審議会の国際保証業務基準(ISAE)3000「過去財務情報の監査又はレビュー以外の保証業務」に準拠した業務です。4 2030年目標値については、「SBTi基準」(SBTi criteria)に基づき2027年までに目標を見直す予定。 (参考)自然との共生(生物多様性の保全)への取組み 当社グループでは、生態系の保全と回復を大きな課題として認識しており、2010年に「生物多様性方針」を制定し、「オムロン環境方針」で定めた取り組むべき重要な環境課題である「自然との共生」に取り組んできました。本取り組みをより強化していくため、2022年12月に策定された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の自然との共生、ネイチャーポジティブの考え方に賛同するとともに、2024年7月に本方針を改定しました。本方針の改定にあたっては、自然資本に関するリスクと機会の開示フレームワークであるTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)等を参照しています。今後、当社グループは「生物多様性方針」を基に、生物多様性の保全を、事業のリスク管理と成長の機会と捉えて取り組むことで、社会・経済価値の創出に貢献し、ネイチャーポジティブの実現に努めます。 <オムロンの生物多様性方針> <オムロンの生物多様性の取組み> (4)人権に関する取組み 当社グループが大切にする価値観のひとつとして、企業理念の中で「人間性の尊重」を掲げています。私たちが考える人間性の尊重とは、人の多様性、人格、個性の尊重はもとより、人間らしい暮らしや仕事を追求するという私たちのすべての活動の根底にある価値観です。 私たちは、この人権責任を果たすことは持続可能な社会づくりに貢献し、持続的な企業価値の向上につながる重要な取り組みであると考えています。そのため、長期ビジョン「SF2030」においては、「バリューチェーンにおける人権の尊重」をサステナビリティ重要課題と定め、人権への取り組みを加速しています。 ①ガバナンス・人権方針 「SF2030」のサステナビリティ重要課題のひとつである「バリューチェーンにおける人権の尊重」を実現するため、2022年3月1日にオムロン人権方針を制定しました。国際社会と協調した経営や行動に努め、バリューチェーン全体で人権侵害リスクの低減に取り組んでいます。 ※オムロン人権方針については下記をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/social/human-rights/ ・人権推進体制 当社グループは、経営と現場が一体となってグローバルで人権尊重責任を遂行する体制の構築に取り組んでいます。具体的には、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進しています。各領域においては、以下のように責任者が設定されています。自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用については技術・知財本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。 人権尊重へのコミットメントを果たす上で重要な事項については取締役会に報告され、取締役会が監視・監督を行います。また、2023年度からは人権担当の取締役を設置し、ガバナンスの強化を図っています。サステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」は、グループ共通の人権施策や人権関連法規制への対応などを審議しています。さらに、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「人権プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や、年度計画の進捗モニタリングを行っています。 <全社サステナビリティマネジメントと人権プロジェクト> <サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)の概要>組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)・人権担当取締役・サステナビリティ担当執行役員・本社機能部門長、他・人権デューディリジェンス進捗・人権救済メカニズム運用拡大・次年度計画 など原則四半期開催・人権尊重の取組みの全体像 「オムロン人権方針」をグローバル社員に周知・浸透させるとともに、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)に沿って、人権への負の影響を特定・防止・軽減・是正する人権デューディリジェンスの実行と人権救済メカニズムの構築をすることで、グローバルにおける人権ガバナンスを構築しています。またステークホルダーとのエンゲージメントを通じて、各取組みの実効性を高めています。 <人権尊重の取組みの全体像> ②戦略 当社は、2022年度にUNGPに基づいたグループ全体での人権影響評価を実施し、バリューチェーン全体において、自らの事業活動を通じて引き起こす、または加担する可能性のある人権侵害リスクの評価・特定を行いました。この評価を通じて特定した19課題のうち、以下の図のとおり、「リスクの重要度」と「事業への関連性」の2軸からマッピング・優先順位付けを行い抽出した、優先的に取り組む7つの課題(顕著な人権課題)を中心に各責任部門が対応を進めています。 <特定した人権課題のマッピング> <優先的に取り組む7つの課題>課題区分領域優先的に取り組む7つの課題(顕著な人権課題)戦略人権デューディリジェンス自社領域・労働環境・労働安全衛生・全従業員に対してオムロン人権方針と国際基準に基づく人権課題に関する研修を実施するほか、RBA(注1)のSAQ(自己評価質問書)を活用した自社生産拠点の人権侵害リスクの評価と是正措置を行っています。・これらに加え、人権侵害発生リスクが高い拠点や対象に絞った取り組みとして、第三者監査の実施や業務委託先会社への人権研修の展開・内部通報制度の周知、日本国内の生産拠点の構内委託会社で雇用される技能実習生の雇用状況に関する確認等を進めています。サプライチェーン領域・労働基準・強制、奴隷、債務労働・児童労働・仕入先にセルフチェックシートを配布し「オムロングループサステナブル調達ガイドライン」の遵守状況を確認し、改善を求めています。・取引金額や重要度などの観点で選定した重要仕入先については毎年、それ以外の仕入先については少なくとも3年に1回アセスメントを実施しています。・加えて、人権侵害リスクの高い国や属性の仕入先への深掘調査を実施するなど、階層別のリスク評価と是正を進めています。製品・サービス領域・テクノロジーの倫理的 な活用・2024年6月にオムロンAI方針を策定しました。・これに基づき、AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小化するとともに、既存のリスクマネジメント体制と連携したAIガバナンス委員会を運用し、オムロンの提供する製品・サービスを通じた人権侵害の発生の防止を目指しています。救済バリューチェーン全体・苦情処理メカニズムと 救済へのアクセス・各国・地域に適した人権救済メカニズムの構築を目指しています。・具体的には、地域ごとに当社従業員に加え構内委託先様及び仕入先が使用できる内部通報窓口を設置しています。・また地域社会や直接取引のない二次以降の仕入先を含めたあらゆるステークホルダーの利用できる非司法的な苦情処理プラットフォームを活用しています。(注1)RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。 なお、自社領域・サプライチェーン領域においては、RBAの求める基準を軸に取組みを進めています。 ③リスク管理・リスクを評価・識別・管理するプロセス ②戦略に記載した人権影響評価を米国NPO団体のBSR(Business for Social Responsibility)と共同で実施しました。はじめに国際規範や業界・ステークホルダーの動向調査と、海外地域統括本社を含む全社15部門に対する社内インタビュー調査を行いました。次に、国際人権基準を踏まえ人権課題を網羅的に抽出した後に、それらの中から電機電子業界特有の課題を絞り込みました。さらに当社グループのバリューチェーンにおいて権利保有者に影響を及ぼす可能性のある課題を19個特定しました。最後に「リスクの重要度」と「事業への関連性」の2軸からマッピング・優先順位付けを行い、優先的に取り組む7つの課題(顕著な人権課題)を特定しました。(※特定した人権課題マッピングは②戦略に記載) ・全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、リスクを全社的に管理する体制を構築することが重要であることを踏まえ、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。人権リスクをグループ重要リスクと識別・評価し、人権影響評価で抽出された課題を踏まえて、定期的にモニタリングを行っています。 ④指標と目標 2024年度の主な実績は以下のとおりです。 <2024年度の主な実績>課題区分領域2024年度の主な実績人権デューディリジェンス自社領域・日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、米州の主要な自社生産拠点に対するRBAのSAQの実施:22拠点・RBA基準による第三者監査の実施と発見された課題の是正:1拠点(マレーシア拠点)・日本国内拠点の構内委託会社で雇用される外国人技能実習生の雇用環境調査:5拠点(いずれも強制労働 リスクが無いことを確認)サプライチェーン領域・重要仕入先向けのセルフチェック:60社・全仕入先向けのセルフチェック:389社・人権侵害リスクが高いと想定されるエリアに生産拠点をもつ仕入先への詳細なセルフチェックや開示 情報の確認、個別ヒアリング等 中国:151社 マレーシア:5社製品・サービス領域・「AI方針」公表・AIガバナンス委員会の運用開始救済バリューチェーン全体・救済メカニズムの利便性・信頼性向上に向けた運用改善
主要な設備の状況 FY2025 / 約1,837字
2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は次のとおりです。なお、帳簿価額は、提出会社又は子会社の財務諸表におけるものを記載しています。(1) 提出会社2025年3月31日現在 事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他計草津事業所(滋賀県草津市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産および研究開発設備2,817(69)3,8411,9741,39310,025864綾部事業所(京都府綾部市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産1,417(163)1,3627533193,851176京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他全社管理業務用設備―8981141,3572,3691,101京阪奈イノベーションセンタ(京都府木津川市)本社他新技術・新製品の開発、特許・技術情報関連施設3,789(72)3,0672482857,389239桂川事業所(京都府向日市)本社他全社管理業務用設備―2,94511863,13279 (注)1 帳簿価額のうちその他は、工具、器具及び備品および建設仮勘定の合計です。 2 帳簿価額のうち土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)の適用による再評価後の金額です。3 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。4 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。5 従業員数は就業人員数です。6 上記の他、連結会社以外からの主要な賃借設備の内容は下記のとおりです。事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容賃借期間年間賃借料(百万円)京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他建物2027年3月まで1,080東京事業所(東京都港区)本社他建物2030年12月まで967 (2) 国内子会社2025年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計オムロンリレーアンドデバイス㈱(熊本県山鹿市)デバイス&モジュールソリューションズビジネス電子機器部品の生産設備1,534(254)1,8723,0932,4728,971589オムロンヘルスケア㈱(京都府向日市)ヘルスケアビジネス健康機器の研究・開発および販売・管理業務用施設ならびに生産設備2,194(34)3,8176932176,921600オムロン阿蘇㈱(熊本県阿蘇市)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス創エネ・省エネ機器の製造・販売・開発218(60)4635202761,477217 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。2 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。4 従業員数は就業人員数です。 (3) 在外子会社2025年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計OMRON (SHANGHAI) CO., LTD.(中国上海)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産設備-[54]2,0382,4121,1825,6321,195OMRON ELECTRONICCOMPONENTS(SHENZHEN) LTD.(中国深圳)デバイス&モジュールソリューションズビジネス電子機器部品の生産設備-[124]1,60911,92698714,5221,965OMRON DALIAN CO., LTD.(中国大連)ヘルスケアビジネス健康機器の生産設備-[34]5,2969663056,5671,321 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。2 帳簿価額のうち土地の面積については、賃借分を[ ]で記載しています。3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。4 従業員数は就業人員数です。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2025 / 約12,084字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスとは、「企業理念」および「経営のスタンス」に基づき、すべてのステークホルダーの支持を得て、持続的な企業価値の向上を実現するために、経営の透明性・公正性を高め、迅速な意思決定を行うとともに、監督から執行の現場までを有機的に連携させ、経営のスピードを速め、企業の競争力の強化を図るための仕組みであり、その仕組みを構築し機能させることです。 当社グループは、この基本的な考え方に基づき、オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシーを制定し、コーポレート・ガバナンスの継続的な充実に取り組みます。 オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシーは、以下URLを参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/policy/20250508_governance_policies_j.pdf <企業理念> 当社グループの「企業理念」および「経営のスタンス」は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ②コーポレート・ガバナンスの体制<コーポレート・ガバナンスの体制の概要> 当社は、会社法上の機関設計として、監査役会設置会社を選択しています。また、取締役会の監督機能を強化するため、社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会を設置し、監査役会設置会社に指名委員会等設置会社の優れた面も取り入れたハイブリッド型の機関設計を構築するとともに機能させています。 取締役会は、取締役8名で構成しており、取締役・監査役・執行役員の選任、取締役・執行役員の報酬の決定、および重要な業務執行の決定等を通じて、経営全般に対する監督機能を発揮して経営の公正性・透明性を確保しています。また、監督機能を強化するため、監督と執行を分離し、取締役の過半数を業務執行を行わない取締役によって構成すると共に、独立社外取締役の割合を3分の1以上としています。取締役会議長は代表権を持たない取締役会長が務め、執行を行わずにステークホルダーの代表として監督を行っています。なお、独立社外取締役の専従スタッフは配置していませんが、「取締役室」「グローバル戦略本部」のスタッフが適宜対応しています。 監査役会は、監査役4名で構成しており、各監査役による監査の実効性を確保するための体制整備に努めています。監査役は、取締役の職務執行および取締役会の監督義務の履行状況について、適法性監査および妥当性監査を行っています。なお、独立社外監査役の専従スタッフは配置していませんが、「監査役室」のスタッフが適宜対応しています。 社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員長はいずれも独立社外取締役とし、委員の過半数を独立社外取締役としています。コーポレート・ガバナンス委員会は、委員長を独立社外取締役とし、委員を独立社外取締役および独立社外監査役ならびに非業務執行社内取締役としています。いずれの委員会にも社長CEOは属していません。 社長指名諮問委員会は、社長の選定に特化して次年度の社長CEO候補者、緊急事態が生じた場合の継承プランおよび後継者計画(サクセッションプラン)を審議しています。人事諮問委員会は、取締役・監査役・執行役員の人事に関する選任基準・方針を策定し、候補者を審議しています。報酬諮問委員会は、取締役・執行役員の報酬に関する方針、報酬水準および報酬額を審議しています。コーポレート・ガバナンス委員会は、中長期的視点でコーポレート・ガバナンスの継続的な充実と、経営の透明性・公正性を高めるための施策について議論しています。 <現状のコーポレート・ガバナンスの体制を採用する理由> 前述のとおり、当社は、監査役会設置会社を選択しています。 取締役会は、取締役・監査役・執行役員の選任、取締役・執行役員の報酬の決定、および重要な業務執行の決定等を通じて、経営全般に対する監督機能を発揮し、持続的な企業価値の向上に努めています。 監査役会および監査役は、取締役の職務執行および取締役会の監督義務の履行状況について、適法性監査および妥当性監査を行い、持続的な企業価値の向上に向けて企業の健全性を確保し株主共同の利益のために行動しています。また、監査役の独任制に基づき、各監査役が単独で権限を行使することが可能であり、内部統制を強化させる重要な役割を果たしていると考えています。 さらに、取締役会の監督機能を強化するため、取締役会の傘下に社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会を設置し、いずれの委員会も委員長は独立社外取締役とし、委員の過半数を独立社外取締役としています。特に、社長指名諮問委員会は監督機能上の最重要事項である社長の選任等に特化しています。加えてコーポレート・ガバナンスの向上を目的に、コーポレート・ガバナンス委員会を設置し、委員長は独立社外取締役とし、委員を独立社外取締役および独立社外監査役ならびに非業務執行社内取締役としています。これらの当社独自の工夫により、経営陣の意思決定に対する透明性と客観性を高める仕組みを構築し機能させています。 このように、監査役会設置会社として、指名委員会等設置会社のコーポレート・ガバナンス体制の優れた面を取りいれたハイブリッド型のコーポレート・ガバナンス体制は、当社にとって最適な体制であると考えています。 <オムロンのコーポレート・ガバナンス体制> ③取締役会1)取締役会の構成に関する考え方 当社は、取締役会の監督機能を強化するために、監督と執行を分離し、取締役の過半数を業務執行を行わない 取締役によって構成しています。また、取締役会における社外取締役の割合を3分の1以上としています。社外 取締役および社外監査役については、独立性の確保の観点から、当社の「社外役員の独立性要件」を基準に選任 します。そのうえで、取締役会の構成員である取締役および監査役について、経営ビジョンを実現するために必 要な経験・専門知識・知見を備える多様な人財で構成するとともに、ジェンダー、国籍、国際性、年代等の区別 なく多様性を確保します。 2)取締役・監査役の選任方針 ・取締役・監査役・執行役員は、経営ビジョンを実現するために必要な経験・専門知識・知見を備える多様な 人財で構成するとともに、ジェンダー、国籍、国際性、年代等の区別なく多様性を確保します。 ・人事諮問委員会は、グローバルでの成長、競争力強化、著しいビジネス環境の変化に迅速に対応するために、 取締役・監査役・執行役員の多様性(経験・専門知識・知見・ジェンダー・国籍・国際性・年代)を確保しま す。 ・取締役・監査役に関わる経営ビジョンを実現するために必要な経験・専門知識・知見は、スキルマトリックス で開示します。 [社外取締役の登用基準] ・当社の監督機能上の最重要事項である社長の選任等に特化した社長指名諮問委員会には社外取締役が深く 関与しており、透明性・客観性の高い社長CEOの選任体制を確立するために、社外取締役は経営者経験もしく はそれに準ずる経験があることとしています。 [社外監査役の登用基準] ・監査役としての必要な見識、高い倫理観、公正さ、誠実さを有し、また、法律、財務および会計、経営等の専 門的知見を有することとしています。3)取締役会の構成 ・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の取締役会の構成は以下のとおりです。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役 2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役会の構成は以下のとおりとなります。 4)取締役・監査役の主たる経験分野・専門性(スキルマトリックス) ・長期ビジョンSF2030の実現に向けて取締役・監査役に必要な経験分野・専門性(スキル)は以下のとおりです。 ・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の取締役・監査役のスキルマトリックスは以下のとおりです。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役 2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役・監査役のスキルマトリックスは 以下のとおりとなります。 5)2024年度取締役会の活動状況 2024年度取締役会は下記の取締役会運営方針、重点テーマに基づいて運営し、各重点テーマにおける課題や 方向性のあり方等の議論を通じて監督機能を発揮しました。[2024年度取締役会運営方針] 取締役会は長期ビジョンSF2030の実現と構造改革(NEXT2025)の完遂に向けて、以下の重点テーマおよび監督する観点の連動性を認識し、中長期視点で監督機能を発揮していきます。 [重点テーマ] ①構造改革(NEXT2025)の完遂に向けた進捗モニタリング <監督する観点> ・事業ポートフォリオ、エリアポートフォリオの最適化 ・上記を実現する組織能力 ②長期ビジョンの実現に向けた進捗モニタリング <監督する観点> ・データソリューションビジネスにおける成長に向けた課題と対策 ・グローバル人財戦略なお、コーポレート・ガバナンス委員会による2024年度取締役会の評価結果は、以下のとおりです。 2024年度 取締役会の実効性評価結果 2024年度の取締役会は、2023年度の二度の業績下方修正を受け、構造改革(NEXT2025)の完遂に向けた進捗モニタリングを最重要テーマとし、構造改革の5つの施策の進捗に対する監視・監督を強化しました。また、2023年度の下記課題に対する改善に努め、業績の予見性を高めるために、業績状況や事業環境の早期共有と議論を重視しました。さらに、取締役会全体の活動の実効性を一層高めるため、新たに様々な取り組みを導入しました。具体的には、事業戦略や事業課題を早期に検討できるよう、オフサイトミーティングや取締役と経営幹部との意見交換の場を拡充し、業務執行部門と多角的に議論を行う機会を増やしました。その結果、コーポレート・ガバナンス委員会は取締役会以外の関連する活動の充実などにより、取締役会全体の活動として実効性が向上したと評価しました。[2023年度の課題]・取締役会は業績の下方修正に関する議論が十分に尽くせなかったことを課題とするとともに、業績の予見性を高めプロアクティブ に議論を行う必要性がある。・取締役会上程議案において、問題の根本原因に対する追究が不足している場合がある。・取締役会の議論が、説明者対取締役会メンバーの構図(1対N)ではなく、取締役会メンバー同士(N対N)で議論を行い、更に議論 を活性化する必要性がある。・各ビジネスの戦略議論においては、競合を意識した競争優位性の明確化や、市場分析データの統一性など、これまで以上に明確に 示す必要がある。 [2024年度の課題と対策] ■評価した点・オフサイトミーティングの活用や、四半期業務報告の1か月前倒しを始めとする業績状況の早期共有等を通じて、多角的な議論を早期に行える機会が機能しました。・N対Nを意識した議長の取締役会運営などにより議論は活性化し、業務執行部門の説明もこれまで以上に要点が明確になりました。また、市場や競合分析の現状・数値をもとに客観的に議論できる基盤が整備できました。 ■課題・監査役会設置会社のスキームの中で、モニタリング機能を進化させるべく、企業価値向上に向けた中長期視点での成長戦略の議論を強化するため、取締役会として議論すべき議題および議論すべき観点(レベル)を整理する必要がある。 ■要請した点課題の解決に向けて、コーポレート・ガバナンス委員会は、取締役会へ以下を要請しました。・今後、更に企業価値向上に向けた成長戦略の議論を強化する。・個別事案の詳細原因の追及に偏らず、組織能力の向上やリスク管理の高度化など、中長期的な視点で議論する。・事業環境の変化に対応するため内部統制の進化とそれを実行、管理する体制を強化する。これらを実現するため、取締役会の上程議案において、新たに議論する議題、省くべき議題 を検討する。また、取締役会は「2024年度取締役会の実効性評価結果」を踏まえて、2025年度取締役会運営方針および重点テーマについて議論し決定しました。[2025年度取締役会運営方針] “取締役会は、中長期視点での企業価値向上を目指し、成長戦略の議論を強化する。” [重点テーマ] ・長期ビジョン実現に向けたロードマップの策定と実行力の強化 ・地政学リスク・チャンスに伴う変化対応力の強化 ・構造改革の完遂 (参考)取締役会の実効性向上の取組みの概要 当社は、持続的な企業価値の向上を実現するために、経営の透明性・公正性を高め、迅速な意思決定を行うとともに、経営のスピードを速め、企業の競争力の強化を図ります。そのために、当社は、取締役会の実効性向上の取り組みを通じて、取締役会の監督機能を強化しています。 当社の取締役会の実効性評価は、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させるために、取締役会がどのように貢献しているのかを検証し、課題を抽出、対策を検討し、改善を図る目的で実施しています。この評価は、独立社外取締役を委員長とし、独立社外取締役および独立社外監査役(以下、社外役員)ならびに非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会が実施しています。社外役員は、株主をはじめとするすべてのステークホルダーの視点を持ちながら、取締役会構成メンバーとして活動しています。その社外役員と非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会が評価を行うことで、「客観性」と「実効性」の両面を担保した評価を実現しています。 取締役会は、コーポレート・ガバナンス委員会による評価結果および事業環境等を踏まえた上で、次年度の取締役会運営方針および注力する重点テーマについて決定し、その運営方針に基づき年間計画を策定し運営しています。 取締役会における各重点テーマの議論内容及び実効性の取組みの詳細につきましては以下の「2024年度 取締役会の実効性向上の取り組み」をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/chart/20250602_governance_effectiveness_j.pdf <取締役会の実効性向上の取り組み> <2024年度取締役会の出席状況>地位氏名出席状況取締役会長山田 義仁100%(12回/12回)代表取締役辻永 順太100%(12回/12回)代表取締役宮田 喜一郎100%(12回/12回)取締役冨田 雅彦100%(12回/12回)取締役行本 閑人100%(12回/12回)社外取締役上釜 健宏100%(12回/12回)社外取締役小林 いずみ91.7%(11回/12回)社外取締役鈴木 善久100%(12回/12回)常勤監査役玉置 秀司100%(12回/12回)常勤監査役細井 俊夫100%(12回/12回)社外監査役國廣 正100%(12回/12回)社外監査役三浦 洋100%(9回/9回)社外監査役内山 英世100%(3回/3回) (注)2024年6月20日開催の第87期定時株主総会終結の時をもって、内山英世氏は監査役を退任 いたしました。また、同総会において新たに三浦洋氏が監査役に選任され就任いたしました。 ④監査役会 監査役会の活動については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載のとおりです。 ⑤諮問委員会等1)諮問委員会等の構成 ・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の諮問委員会等の構成は以下のとおりです。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役2 名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、諮問委員会等の構成は以下のとおりとなります。 なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職、各諮問委員会の構成 員)を含めて記載しています。 2)2024年度諮問委員会等の活動状況 2024年度諮問委員会等の活動状況は以下のとおりです。社長指名諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長上釜健宏筆頭独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・社内取締役2名は非業務執行取締役(社長CEOは委員ではない)開催回数1回 (出席率:100%)審議事項報告事項・社長候補者の審議・2025年度非常事態発生時の社長継承候補者の審議コーポレート・ガバナンス委員会の評価・社長CEOのパフォーマンス評価について、適切なプロセスで実施している。・社長CEOの後継者計画は、中長期的な視点で候補者の選定・評価を行い、育成計画の 進捗を継続的にモニタリングしている。委員長コメント辻永社長は就任2年目で、構造改革の最中という難しい局面にあるが、引き続き尽力いただきたい。また、社長CEOの評価の実施とともに、後継者計画についても将来を見据えた有意義な議論ができた。 人事諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長小林いずみ独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・取締役会議長、社長CEOは委員ではない開催回数6回 (出席率:100%)審議事項報告事項・上級執行役員の役職任免の審議および執行役員の選任の報告・取締役候補者・監査役候補者・執行役員候補者の審議・経営陣幹部の後継者計画の報告・社外取締役・社外監査役候補者リストの報告・各諮問委員会の委員体制の審議コーポレート・ガバナンス委員会の評価・経営陣幹部育成について、コアポジション戦略に基づくサクセッサープランやパイプ ラインの充足状況の報告をもとに、適切かつ継続的な議論を行っている。・中長期的な事業ポートフォリオを見据えた取締役会の構成を検討し、候補者プールの 形成に反映している。委員長コメント今年度は、CEOへの一部権限移譲、事業ポートフォリオに基づく取締役会構成の考え方とそれに沿った候補者プールの作成など、委員の意見を活かし今後の取締役会の実効性向上に資する議論、決定をすることができた。 報酬諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長鈴木善久独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・取締役会議長、社長CEOは委員ではない開催回数7回 (出席率:97.1%)審議事項報告事項・新報酬制度の議論、審議・取締役・執行役員の報酬水準、テーブルの審議・外国人執行役員報酬の審議・取締役賞与・株式報酬の評価基準、支給額の審議・執行役員賞与・株式報酬の評価基準、支給額の報告・取締役・執行役員 株式報酬の審議コーポレート・ガバナンス委員会の評価・現行の株式報酬制度が満了を迎えるのを契機に、中長期的な企業価値向上に資する 報酬制度全体のあり方について積極的な議論を進めている。・構造改革期間を考慮しながら、現行制度の課題を適切に分析・改善し、さらに最新の 市場動向や他社ベンチマーク結果を踏まえた新たな報酬体系を適切なプロセスで構築 した。委員長コメント構造改革期間に相応しい過渡的な報酬制度の設計についてモチベーションの維持、長期インセンティブといった観点から建設的な仕組みについて議論がなされた。今後は更に、新たなオムロンの企業価値向上に向けた報酬制度の設計を議論していきたい。 コーポレート・ガバナンス委員会人数7名(社外取締役3名・社外監査役2名・非業務執行社内取締役2名)委員長上釜健宏筆頭独立社外取締役委員会構成・過半数が社外役員(社外取締役・社外監査役)・執行を兼務する取締役は委員ではない開催回数7回 (出席率:98.0%)審議事項・各取締役の役割についての議論・取締役会における指摘事項への対応状況の報告・取締役の自己評価、相互評価、第三者評価の実施についての議論・2024年度取締役会実効性評価の審議・取締役会に対するファクトブックの整備についての議論コーポレート・ガバナンス委員会の評価各取締役がより高い実効性を発揮するため、各取締役の役割を明文化して定義し、今年度から各取締役の自己評価を実施することで、ガバナンスの強化を図っている。委員長コメント今年度は、取締役会の実効性評価手法の高度化に向けた議論を深め、特に各取締役の自己評価の導入を進めた。来年度は、中長期成長戦略や事業環境の変化を踏まえ、当社にとって最適なガバナンス体制のあり方を継続的に議論していきたい。 2024年度諮問委員会等の出席状況は以下のとおりです。 (社長指名諮問委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役上釜 健宏100%(1回/1回)副委員長取締役行本 閑人100%(1回/1回)委員取締役会長山田 義仁100%(1回/1回)委員社外取締役小林 いずみ100%(1回/1回)委員社外取締役鈴木 善久100%(1回/1回) (人事諮問委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役小林 いずみ100%(6回/6回)副委員長取締役行本 閑人100%(6回/6回)委員取締役冨田 雅彦100%(6回/6回)委員社外取締役上釜 健宏100%(6回/6回)委員社外取締役鈴木 善久100%(6回/6回) (報酬諮問委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役鈴木 善久100%(7回/7回)副委員長取締役行本 閑人100%(7回/7回)委員代表取締役宮田 喜一郎100%(7回/7回)委員社外取締役上釜 健宏100%(7回/7回)委員社外取締役小林 いずみ85.7%(6回/7回) (コーポレート・ガバナンス委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役上釜 健宏100%(7回/7回)副委員長取締役会長山田 義仁100%(7回/7回)委員取締役行本 閑人100%(7回/7回)委員社外取締役小林 いずみ85.7%(6回/7回)委員社外取締役鈴木 善久100%(7回/7回)委員社外監査役國廣 正100%(7回/7回)委員社外監査役三浦 洋100%(5回/5回)委員社外監査役内山 英世100%(2回/2回) (注)三浦洋氏は、2024年6月20日付で委員に就任いたしました。また、内山英世氏は、 2024年6月20日付で委員を退任いたしました。 ⑥内部統制システムの整備の状況 当社は、内部統制システムを整備し、持続的企業価値の向上を妨げるおそれのある内外のさまざまなリスクを常に明らかにして、的確な対応を実施しています。内部監査機能としては、社長の直轄部門であるグローバル監査室が、各本社機能部門および各ビジネスカンパニーの会計、業務、事業リスク、コンプライアンスなどの内部監査を定期的に実行しており、業務改善に向けた具体的な助言を行っています。 業務執行・経営の監視の仕組みおよび内部統制システムの整備状況の模式図は、<オムロンのコーポレート・ガバナンス体制>に記載のとおりです。 ⑦コンプライアンス・リスクマネジメントに対する取組みの状況 当社グループでは、企業倫理リスクマネジメント委員会を推進組織とし、コンプライアンスとリスクマネジメントを統合した活動を行っています。社長直轄部門による当該活動の推進と徹底により、当社グループの変化対応力を強化しています。 ア.コンプライアンス 当社グループの役員・従業員に対し、グループ共通の経営基盤である「オムロングループルール」を周知するとともに、必要な研修等を実施しています。特に、10月を企業倫理月間と定め、国内外の役員・従業員に対するトップメッセージ配信、カルテル防止や贈賄防止等に関するコンプライアンス教育、内部通報制度の周知を行っています。内部通報窓口は国内および海外の主要拠点に設置し、運営しています。また、情報開示に関する正確性、適時性、網羅性を確保するため、情報開示実行委員会を定期開催するとともに、インサイダー取引防止の研修等を行っています。内部監査部門は、当社グループの部門に対する業務監査をリスクベースで実施しています。 イ.リスクマネジメント 「オムロングループ統合リスクマネジメントルール」に基づき、毎年グローバル視点で当社グループに関わるリスクを洗い出し、分析を加え、執行会議において当社グループにとって重要なリスクを指定しています。リスク対策の進捗は、四半期ごとの企業倫理リスクマネジメント委員会にて確認し、計画的に取組みを推進しています。また、国内外のグループ会社において、「リスクマネージャ」を選任し、そのグローバルなネットワークを利用して、日常的なリスク情報の共有、対応の協議などを迅速に行い、社内外の環境変化に対応した対策を現場と経営が力を合わせて実施しています。 当期においては、実行中の構造改革プログラム「NEXT2025」における大きな環境変化の中で起こり得るコンプライアンス問題やリスクを重点的にモニタリングするとともに、社員が安心して相談できるよう内部通報制度の再周知を行い、課題を早期に発見し対処することに努めました。 ⑧責任限定契約の内容の概要 当社は、社外取締役および社外監査役がその期待される役割を十分に発揮できるように、定款に社外取締役および社外監査役との責任限定契約に関する定めを設けています。当該定款の定めに基づき当社が社外取締役および社外監査役の全員と締結した責任限定契約の内容の概要は次のとおりです。 ア.社外取締役の責任限定契約 社外取締役は、本契約締結後、会社法第423条第1項の責任について、その職務を行うにつき善意であり、かつ重大な過失がなかったときは、1,000万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。 イ.社外監査役の責任限定契約 社外監査役は、本契約締結後、会社法第423条第1項の責任について、その職務を行うにつき善意であり、かつ重大な過失がなかったときは、1,000万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。 ⑨補償契約の内容の概要 当社は、取締役および監査役がその期待される役割を十分に発揮できるように、取締役および監査役の全員との間で、会社法第430条の2第1項第1号の費用と同項第2号の損失を法令の定める範囲内で補償することを内容とする補償契約を締結しています。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は補償されないなど、一定の免責事由があります。 ⑩役員等賠償責任保険契約の内容の概要 当社は、当社および子会社のすべての取締役、監査役および執行役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、その保険料は当社および一部子会社が全額負担しています。当該保険契約の内容は、被保険者が株主や第三者から損害賠償請求がなされた場合において、被保険者が負担することとなる損害賠償金および争訟費用を補填するものであります。なお、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置として、被保険者における故意または犯罪行為等に起因して発生した損害賠償は、保険金支払の対象外としています。 ⑪取締役の定数等 当社は、定款において取締役の定数を定めています。また、取締役の選任においては、定款において選任決議の定足数を引下げています。定款の内容は次のとおりです。 ア.定数 当会社の取締役は、10名以内とする。 イ.選任の決議方法・取締役は、株主総会において選任する。・取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その 議決権の過半数をもって行う。・取締役の選任決議は、累積投票によらない。 ⑫自己の株式の取得の決定機関 当社では、経済情勢の変化に対応した機動的な経営を遂行できるように、会社法第165条第2項の定めにより取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨、定款に定めています。 ⑬中間配当の決定機関 当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨、定款に定めています。 ⑭株主総会の特別決議要件 当社では特別決議を機動的に行えるよう、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款に定めています。
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2025 / 約1,854字
②戦略「SF2030」人財戦略ビジョン 「SF2030」の目標である、事業を通じた社会価値創出の原動力は、社員一人ひとりです。会社と社員が「選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係を構築していくことを前提に、企業理念の実践を通じて、社会的課題の解決を志す、スペシャリティを備えた多様な人財が集い、一人ひとりが主体性を持って能力を発揮する集団であり続けられる人財戦略をグローバルに実行していきます。 構造改革期間における取組みの進捗 事業環境の激しい変化の中でも、SF2030のビジョンを実現するためには、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長していく強い組織をつくる必要があると考えています。そのため、当社グループでは、人員・人件費構造の最適化、人財の能力転換に取り組みました。 主な取組み・人員・人件費構造の最適化 顧客価値の拡大を実現し、収益を伴った成長を実現していくために、グローバルで人員・人件費構造の最適化に取り組みました。結果として、グローバル合計で2,526名(国内1,206名、海外1,320名)の人財が新たなキャリア実現に向けて、退職または、退職に合意しました。 ・人財の能力転換-成長を加速させるリーダーシップの質の変革(ピープルマネジメントの強化) 経営層(執行役員・マネージャー)が、多様な人財の能力を引き出し、新しい顧客価値を創出するため、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できるマネジメント能力の強化に取り組んでいます。パフォーマンスマネジメントでは、顧客価値創造に向けてチームとして成果を出すことに拘っています。ピープルマネジメントでは、納得感を得るストーリーテリング、フラットなコミュニケーション、一人ひとりの力を引き出すエンパワーメントの3つのスキルに重点を置き、経営層の適性を確認し、適所適財を推進する仕組みを導入しています。 リーダーシップの質の変革に向けた仕組みは次のとおりです。まず、トップメッセージやマネージャー同士の対話により、あるべきマネジメントの姿について理解を深め、ピープルマネジメントの基本スキルを、トレーニングを通じて習得します。次に、上司との1on1によって個々の改善点を確認しながら行動変容に取り組み、その実践度合いについて、部下や同僚からのフィードバックサーベイを受けて可視化します。そして、人財開発会議において、マネージャーの配置や個々のマネジメントスキルの啓発計画を決定し、組織全体のマネジメント能力の強化に繋げていきます。今後は、経営層が自らピープルマネジメントスキルを高め、社員の持続的な成長を加速するため、リーダーシップの質の変革を進めていきます。 <リーダーシップの質の変革に向けた仕組み> -主体性を生む組織カルチャーへの変革(VOICEの進化と組織課題解決に向けたアクションの推進) 当社グループでは、変化の速い事業環境下においても持続的に成長していくために、社員一人ひとりが主体的貢献意欲を持ち、能力を発揮できる組織づくり、カルチャーが重要であると考えています。その実現に向けて、2024年度は、社員のエンゲージメントサーベイ(VOICE)を進化させました。これまでは、全社共通の課題に着目してきましたが、今後は、全社課題に加え、より現場で起きている課題を把握し、社員が機動的、自律的にアクションを実行していきます。そのため、これまで2年に一度行っていたVOICEを毎年実施することにしたうえで、組織ごとに異なるエンゲージメント課題やその要因を具体的に把握できる設問に変更しました。そして、調査結果を全社員に共有し、組織ごとに異なる課題や強みについて対話するエンゲージメントワークショップを開催し、マネージャーとメンバーが共に主体となって納得感がある組織開発に取り組んでいます。 2025年1月に実施した最新のVOICEでは、当社グループ全体のエンゲージメントスコア(注1)は63ポイントでした。今後は、VOICEの進化を通じて実行性を高めた組織課題へのアクションをハイサイクルに実施していくことで、エンゲージメントを向上し、主体性を生む組織カルチャーへの変革を加速していきます。 (注1)エンゲージメントサーベイ(VOICE)は2025年1月実施分から調査内容と指標を変更していますが、2024年度目標と実績は、経年比較のために、過去の算出方法に換算したスコアを掲載しています <VOICEの主な進化>
事業の内容 FY2025 / 約1,901字
3【事業の内容】 当社グループは、当社および子会社154社(国内63社、海外91社)、関連会社10社(国内7社、海外3社)により構成(2025年3月31日現在)されており、電気機械器具、電子応用機械器具、精密機械器具、医療用機械器具、およびその他の一般機械器具の製造・販売およびこれらに付帯する業務を中心とした事業を営んでいますが、その製品の範囲は産業用制御機器コンポーネントの全分野およびシステム機器、さらには生活・公共関連の機器・システムへと広範囲に及んでいます。 オペレーティング・セグメントごとの主要な事業内容、および主な関係会社は次のとおりです。 (1)インダストリアルオートメーションビジネス(IAB、制御機器事業)制御機器事業は、「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」をビジョンに、オムロンがこれまでに培ってきた“センシング&コントロール+Think”のコア技術を基盤に、世界中の製造業のモノづくりを先進のオートメーションで革新し、産業の発展に貢献してきました。独自の価値創造コンセプト“i-Automation!”(*)を掲げ、業界随一の幅広い制御機器を軸に、製造業を中心に急激に変化する社会課題を革新的ソリューションで解決し、産業の高度化とともに働く人々の幸せの実現に貢献する社会価値の創出を目指します。(*)当社は、モノづくり現場の課題解決を通じて社会価値を創出する価値創造コンセプト“i-Automation!”を提唱し、モノづくり革新を牽引しながら地球環境との共存と人々の働きがいを実現するサステナビリティに向けたオートメーションの提供を推進しています。“i-Automation!”は、人をより創造的な役割に誘い、現場生産性の最大化とエネルギー効率を両立する「人を超える自働化」、人の可能性を最大に引き出し、人と機械が共に成長・進化する「人と機械の高度協調」、そして製造現場や設備をデジタル空間で再現し、モノづくり現場のDXを加速させ、業務プロセスの革新に貢献する「デジタルエンジニアリング革新」の3つのコンセプトの具現化を目指しています。 (2)ヘルスケアビジネス(HCB、ヘルスケア事業)ヘルスケア事業は、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、誰でも簡単・正確に測定できる使いやすさと、医療現場からも信頼される精度にこだわり、商品やサービスを開発しています。商品では、血圧計や体温計、喘息治療薬を吸入するための機器であるネブライザなど、各国の医療機器認証を取得したデバイスの販売を世界130ヵ国以上で展開しています。サービスでは、医師が遠隔で患者をモニタリングし処方・治療支援を行う遠隔診療サービスの提供を主要国から進めています。 (3)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(SSB、社会システム事業)社会システム事業は、「世界中の人々が安心・安全・快適に生活し続ける豊かな社会を創造する」をミッションとしています。太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電システム、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのデータ・電源保護といった、多岐にわたる端末・システム、さらにソフトウェア開発、保守メンテナンスによるトータルソリューションを提供し、社会インフラを支えています。 (4)デバイス&モジュールソリューションズビジネス(DMB、電子部品事業)電子部品事業は、「我々のデバイスとモジュールで、顧客の価値を創造し、地球上の人と社会に貢献する」をミッションとしています。EV・モビリティやエネルギーインフラ、家電製品、産業機器など、幅広い業界の顧客に対して、電気を繋ぐ・切るためのコア部品となる、リレー、スイッチ、コネクターや、さまざまな製品の目や耳になるセンサなどのデバイスやモジュールを、全世界で提供するオムロンの基盤事業です。 (5)データソリューションビジネス(DSB、データソリューション事業)データソリューション事業は、「モノの枠を超えるビジネスへ。オムロンを変革し、真の顧客価値を創出する」をミッションとしています。オムロングループが提供する様々な商品やサービスから得られる現場データに、データマネジメントやソリューション開発力を掛け合わせることで、生活習慣病をはじめとした疾患の予防、店舗・事業所などの現場業務の効率化・DX支援、企業の温室効果ガス排出削減の支援など、ますます複雑化・多様化する顧客のニーズに対応するソリューションを提供しています。
事業等のリスク FY2025 / 約12,163字
3【事業等のリスク】(1) グローバルな事業活動を支える統合リスクマネジメント 当社グループでは、統合リスクマネジメントというグループ共通のフレームワークでリスクマネジメントを行っています。経営・事業を取り巻く環境変化のスピードが上がり、不確実性が高くなる中で変化に迅速に対応するためには、リスクへの感度を上げ、リスクが顕在化する前に察知し、打ち手を講じていく必要があるためです。 現場だけでは対処できない環境変化から生じる問題を、現場と経営が力を合わせて解決する活きたリスクマネジメントを目指し、グローバルでPDCAサイクルを回しながら、当活動の質の向上を図っています。 「SF2030」を実現していくため、企業理念やルールを守りつつ、いかに効率的、効果的で迅速なリスク判断を現場ができる仕組みを構築するかという点も重要なテーマとして、取組みを進めています。 (2) 統合リスクマネジメントの仕組みと体制 統合リスクマネジメントの枠組みは、内部統制システムの下、グローバルリスクマネジメント・法務本部長(GRL長)を推進責任者とし、オムロングループルール(OGR)(注1)「オムロン統合リスクマネジメントルール」にまとめ、グループ経営における位置づけを明確にしています。また、リスクマネージャを本社機能部門、ビジネスカンパニー、海外の地域統括、国内外の各グループ会社で任命し(約150名)、経営と現場が一体となってグローバルの活動を推進しています。 主な活動は次の3点です。・環境変化をタイムリーに把握して、関係者で共有し、適時に影響評価を行うこと・定期的に、グローバルにリスクを分析して重要リスクを洗い出し、対策をとること・リスクが顕在化し、危機が発生した場合は、即時に報告し危機対策を講じること <企業倫理リスクマネジメント委員会体制> 取締役・監査役の参加・監督のもと、GRL長を委員長、主要なリスクマネージャを構成員とする企業倫理・リスクマネジメント委員会(原則年4回開催)においては、重要なリスクの発生状況、環境変化、リスク対策の状況について議論・共有するとともに、グループ全体のリスク評価を行っています。また、危機が発生した場合には、速やかに経営報告され、リスクのランクに応じて危機対策本部を通じて対応を行っています。 これらリスクマネジメントの活動状況については、執行会議や取締役会への報告を通じ、継続的な評価・モニタリングが行われます。さらに、内部監査部門により、リスクマネジメント活動を中心としたテーマ監査が行われます。 <統合リスクマネジメントのサイクル> (注1)当社グループでは、公正かつ透明性の高い経営を実現する経営基盤として、グループ共通の「オムロングループルール(OGR)」を制定しています。OGRは、リスクマネジメントの他、会計・資金、人財、情報セキュリティ、品質保証等の主な機能に対し制定されています。環境変化等を適宜・適切にルールへ反映するため、毎年見直しを行っています。 (3) グループ重要リスクとその分析 当社グループでは、「SF2030」において、「新たな社会・経済システムへの移行」に伴い生じる社会的課題を解決するため、事業ドメインにおける社会価値創出、事業とサステナビリティとの一体としての取組みを行っています。2024年4月1日から2025年9月末については構造改革期間とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行中です。これらを遂行する中で対処すべき重要な要素を、リスクと捉えています。 リスクのうち、当社グループを運営する上で、グループの存続を危うくするか、重大な社会的責任が生じうるリスク(Sランク)および重要なグループ目標の実現を阻害するリスク(Aランク)を「グループ重要リスク」に位置付け、これらを顕在化させることなく許容レベルにリスクを収めるため、環境変化や対策の実行状況をモニタリングしています。 ・2024年度末時点のリスク評価 2024年度末に実施した当社グループのリスク分析に基づくグループ重要リスクのテーマは下表の通りです。引き続き「NEXT2025」の実行に伴うリスク、事業スピードの加速や収益性の改善を図る中でのグループガバナンス・コンプライアンスリスク等については特に注視をしていきます。これらのリスクは、適切かつ充分な対策が取られなかった場合、長期ビジョン目標の実現、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、投資家の皆様の判断にも重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えています。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。 <事業等のリスクの全体像> ・グループ重要リスクへの対応① 事業ポートフォリオリスク認識中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など経済環境が悪化、米国関税政策等を背景とした一時的な新規投資の減速や個人消費の減退など、今後もボラティリティが高い不透明な状況が続くことが見込まれます。 当社グループにおいて、成長業界・エリアの需要拡大に的確に応えていく中、現在依存度の高い中華圏エリアや各事業で成長の牽引役となる事業・製品の事業環境が想定以上に悪化し、環境変化に対して適切な対策が十分に行われなかった場合、売上減少等の業績低迷や、収益を伴った持続的成長が実現しないリスクが発生する可能性があります。体制・取組「NEXT2025」のもと、成長事業・エリアへの優先投資や低収益事業の収益化、終息の検討などを実行する等、業界・エリアポートフォリオの最適化に取り組みます。また、米国関税政策の影響に対しては、価格転嫁によるコスト増の吸収に加え、関税政策への耐性を備えたサプライチェーンを構築しリスクを最小化します。 「NEXT2025」の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 構造改革プログラム「NEXT2025」の進捗と将来の成長に向けた取組み」をご参照ください。 ② 品質リスク認識品質に対しては高い安全性や正確性の確保が求められ、AI利用や製品セキュリティ等の新たな技術に対しても法規制の検討・制定が進んでいます。また、環境負荷低減や生物多様性の保全に対する社会的要請も高まっており、循環経済への移行に向け、欧州等グローバルで包装材の規制等が強化されています。当社グループにおいて、高い信頼性が求められる多様な製品・サービスをグローバルに展開する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・当社グループ製品の大規模リコール・製品環境・安全・セキュリティ関連の法規制違反・製品セキュリティの脆弱性に対するサイバー攻撃によりネットワーク製品・サービスの稼働停止体制社長を最高責任者とする品質保証体制を構築し、「品質第一」を基本とする「品質基本方針」のもと、グローバル購買・品質・物流本部が推進しています。重大な品質問題が発生した場合は、取締役会の監督のもと、迅速かつ適切に対応を行っています。・関連OGR:品質保証ルール、製品品質リスク管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・ISO9001等(ISO13485:医療機器産業、IATF16949:自動車産業)品質マネジメントシステム(QMS)の取得・サービス事業に適合したQMSの適用展開・安全リスクが高い技術(リチウムイオン電池、パワーデバイス等)に関する品質技術確立・製品セキュリティ体制強化(外部からの脆弱性情報収集と対応(PSIRT)・セキュリティ監視活動等)・製品環境、安全、セキュリティ関連の法規制・規格の動向の把握、影響評価を行う管理体制の強化・品質相談窓口の設置・運用、品質コンプライアンス研修、現場品質点検の実施[注力取組事例:現場品質点検] 構造改革による人員数の最適化・リソース配分の見直しを進める中、品質・生産性への影響を早期かつ的確に捉えるため、現場品質点検を実施し、モニタリング体制を強化しています。 ③ 会計・税務リスク認識企業のグローバル化や取引のボーダーレス化が加速し、会計基準や監査基準はますます複雑化・高度化しています。また、各国間の協調・連携により国際課税ルールの整備が進む一方で、米国で展開される関税施策等に対し、各国は様々な反応を示しており、企業には、変化の激しい各国の租税法、関税法、移転価格税制への適時的確な対応が求められています。 当社グループにおいて、モノづくりからデータを活用したソリューションビジネスへの進化、多様な新サービスや新事業のグローバル展開を加速する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、決算修正や損失の計上、多額の追徴や和解金の支払い、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・社内不正や会計基準に準拠しない不適切な会計処理の発生・市況の悪化やシステム等への投資効果が十分でないことによる資産の貸倒や評価額の下落・関税法や移転価格税制等に関する法規制違反体制財務報告に係る内部統制の基本的枠組み、取締役会で承認した「税務方針」(注1)のもと、グローバル理財本部を中心に、会計・税務の適正性を担保するための体制・ルールを整備し、運用しています。・関連OGR:会計・資金ルール、不正統制ルール、J-SOX推進ルール、関税・通関ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・内部統制の自主点検強化とリスク兆候への重点監査・外部専門家等を活用した会計基準の定期的な情報収集と影響等の調査・対応・OECDの各種報告書や新しい国際課税ルールの整備状況などを踏まえた国際税務に係る方針の見直し・現地法人と連携した各国・地域における税制や当局の執行状況の変化への対応・関税コンプライアンス体制およびモニタリングの強化[注力取組事例:構造改革に伴う不適切な会計処理の防止] 構造改革施策を進める中、経理体制のモニタリングや財務諸表・CAAT分析の強化を通じて、不適切な会計処理の未然防止に努めました。 (注1)「税務方針」については下記をご参照ください。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/governance/tax/ ④ IT・情報セキュリティリスク認識社会課題の解決や企業の成長に向けたDXやデータ活用のためのデジタル投資が加速する中、サイバー攻撃等に対する情報資産保護やプライバシー保護の必要性が高まっています。また、AI等新たな情報技術についても規制の検討や導入が進んでいます。 当社グループにおいて、「コーポレートシステムプロジェクト」をはじめとするIT投資やデータを活用した新たなサービスを拡大する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や重大な行政罰、売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・大規模なシステム障害・サイバー攻撃や個人・技術情報の管理不全による情報漏洩、事業の停止・各国データプライバシー規制違反体制基本方針として「情報セキュリティ基本方針」を制定し公表しています。施策については、統括担当取締役の監督のもと、情報セキュリティ、製品セキュリティ、個人情報管理の領域ごとに、各本社機能本部長が執行責任者として統制・管理しています。各領域を横断する課題については、サイバーセキュリティ統括担当執行役員が議長となり、サイバーセキュリティ統括担当取締役が監督する「サイバーセキュリティ統合会議」を随時開催し、解決しています。さらに、経営レベルで推進の方向付けを行うために、社長を議長とする「情報セキュリティ戦略会議」にて優先課題と戦略を議論しています。実行面においては、サイバーセキュリティ統括担当役員を議長とし、各地域のIT責任者が参画する「情報セキュリティ推進会議」を通じて施策を推進・管理しています。また、個人データについては、グローバルリスクマネジメント・法務本部長の責任のもと、各国法令動向や当社グループの状況を把握し、法規制対応の強化を図っています。・関連OGR:IT統制ルール・情報セキュリティルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・グローバル標準のフレームワークであるNIST-CSF(注1)に準拠した評価と対策の強化・外部専門機関を通じた包括的な脅威情報の収集とグループ内への対策の展開・インシデント対応オフィス(CSIRT)による事故発生時の迅速な報告と被害最小化に向けた対応・高リスクのサプライチェーンのセキュリティ確保のためリスク評価と対応の推進・情報リテラシー向上のための社員教育・サイバー攻撃訓練の実施・Webサイトの脆弱性診断と改善の実行・グローバルでの個人データ規制への対応体制構築[注力取組事例:情報漏洩対策の強化] 情報資産の価値が高まり、人材の流動化も進む中、パソコンやネットワークのログをモニタリング・分析し、懸念のある挙動に対して確認や調査を行う仕組みの導入を進め、情報漏洩リスクへの対策を強化しています。 (注1)NIST-CSF:米国国立標準技術研究所(NIST)が2014年に発行したサイバーセキュリティフレームワーク(CST)。 汎用的かつ体系的 なフレームワークで、米国だけでなく世界各国の公的機関や企業が準拠を進めている。 ⑤ 地政学リスク認識世界のパワーバランスの多極化が進む中、米国による関税引上げ等の保護主義政策をはじめとする各国の政策動向、半導体・AI等の先端技術等の競争・保護政策の激化等は、グローバルの経済秩序や国際平和と経済安全保障をめぐる情勢の流動化を加速し、企業活動にも大きな影響を与えています。当社グループにおいて、生産・販売拠点およびサプライヤー網をグローバルに展開し、またロボット等先端技術や経済安全保障政策にも関わる製品の開発等を進める中、適切な対策が十分に行われなかった場合、売上減少や戦略の見直し、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・サプライチェーンの見直し等、各国経済安全保障政策への対応が遅れ、競争力が低下・紛争発生に伴う製品供給の停止・輸出規制や制裁への違反体制事業対応方針については、取締役会や執行会議等の経営会議体にて議論し、決定しています。法規制対応については、各主管部門が統括し、例えば、輸出規制はグローバルリスクマネジメント・法務本部が輸出管理全社委員会のもと、グローバルに安全保障取引管理を行っています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、安全保障取引管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・地政学リスク影響を低減する中長期的な生産・研究開発等の体制検討と推進・グローバルの政治・経済情勢や法規制動向のモニタリング、経済制裁等に対する影響分析と対応[注力取組事例:安全保障取引管理の強化] 各国の輸出規制や制裁が強化・複雑化する中、安全保障取引管理について取引管理体制のOGR改定を含む整備を行うとともに、主要グループ会社へ教育の強化を行い、グローバルでの体制強化を進めています。 ⑥ 事業継続(自然災害等)リスク認識洪水・豪雨、巨大地震等の自然災害や感染症の発生により、社会が機能不全に陥る可能性がグローバルで継続しています。当社グループにおいて、グローバルの様々な国や地域に存在する仕入先や生産拠点を有する中、予期できない災害等が発生し、適切な対策が十分に行われなかった場合、事業活動の一部停止や縮小等につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・ITインフラ等の大規模停止・自社工場の生産停止・重要仕入先からの長期にわたる部品供給停止体制人身の安全、社会インフラの維持、復興への全面協力等を定めた基本方針のもと、各ビジネスカンパニーと本社機能部門とが連携し、生産、購買調達、物流、ITを含めた事業継続計画を整備しています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、購買ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・有事を想定したシミュレーション・訓練・社員の安否確認システムの運用、リスクに応じた事業所での非常食や飲料水の備蓄対応・仕入先の生産地情報の一元管理、代替え生産拠点の評価体制整備・緊急時のエスカレーションルート・影響を把握する仕組みの整備[注力取組事例:有事を想定したシミュレーション] 南海トラフ地震等の被害想定が随時更新される中、重点拠点を中心に継続的に事業継続計画を見直すことで、危機発生時の対応体制を強化しています。 ⑦ グループガバナンス・コンプライアンスリスク認識公正な取引をはじめとするコンプライアンスに対する社会的要請は高く、国際機関や各国政府による反競争法的行為や贈収賄防止等に対する法規制の運用強化や、ITやAI等技術の進化やアライアンス等によるイノベーションの推進に対応した規制の検討等、事業環境は複雑化しています。日本では、サプライチェーン全体での価格転嫁等を促進する要請も高まっています。また、一部の新興国、地域においては法による統治機能が脆弱であったり、政情が不安定であることから、汚職や腐敗等が社会問題化する場合があります。 当社グループにおいて、グローバルに新製品・サービスの開発や販売を加速する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・新規事業における業法違反、許認可取得に関する不備・競争法、下請法等の公正な取引に関する法規制違反・接待・贈答等の贈収賄に関する法規制違反体制企業倫理・コンプライアンスを含む内部統制システムの基本方針は、取締役会で議論し決定しています。「オムロングループマネジメントポリシー」のもと、OGRに基づくグループ会社におけるガバナンス体制の構築と運用、企業倫理リスクマネジメント委員会による活動の展開を行っています。・関連OGR:法人運営ルール、倫理行動ルール、内部監査ルール、購買ルール等取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・各機能主管部門におけるグローバルでの牽制とモニタリング・地域毎のリスクマネジメントにより、エリア特性に応じた重要リスクへの対応・毎年10月のグローバル企業倫理月間等による定期的なコンプライアンス教育・グローバル内部通報制度の運用・リスクアプローチに基づく内部監査と改善指導・購買統括部門における対象事業所に対するモニタリング・下請法研修[注力取組事例:コンプライアンス教育] 構造改革における大きな環境変化の中で起こり得るコンプライアンス問題をテーマとした教育を行うとともに、社員が安心して相談できるよう内部通報制度の再周知を行いました。 ⑧ 人権リスク認識強制労働、児童労働、低賃金や未払い、長時間労働、安全や衛生が不十分な労働環境、ハラスメント等の是正は社会課題となっており、人権への配慮は企業のビジネスライセンスとなっています。また、デューディリジェンスによるサプライチェーンの人権への負の影響の特定・防止・軽減・是正や人権侵害懸念国・地域からの輸入禁止等、人権の尊重を法規制で担保する取組みも進んでいます。さらに、AIの活用等技術革新による人権課題も生じており、各国でのAIに関する規制化も加速しています。当社グループにおいて、中国・アジアを含むグローバルで事業を展開し、また、事業でのAI活用を推進する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、取引停止・製品の開発中止や戦略の見直し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・ハラスメントの発生、労働基準違反、労働安全衛生問題の発生・サプライチェーン上の人権課題の発生・AIに関する規制への非準拠体制人権課題への対応については、取締役会決議により制定されたオムロン人権方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進し、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用については技術・知財本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。・関連OGR:HRMルール、労働安全衛生管理ルール、購買ルール取組具体的には、企業の人権尊重責任を果たすために、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に沿って、以下を含む対策を推進しています。・RBA(注1)アセスメントツールを活用した人権リスク評価と課題の是正・仕入先に対するサステナブル調達ガイドラインの提示・遵守状況確認・AIに関する情報収集およびAIを事業で活用するための社内ルールの整備・グローバルでの人権救済メカニズムの運用[注力取組事例:AIガバナンス体制の構築] 「オムロンAI方針」の策定、適切なAI使用の支援・リスク低減を図るAIガバナンス委員会の運用開始を通じて、AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小限にした上で安全・安心なAI利用を推進しました。 (注1)RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。 ⑨ 人財・労務リスク認識グローバルで人財の流動化が進むなか、IT人財をはじめ先端技術を保有する希少な人財の獲得競争がこれまで以上に激化しています。また、世界的なインフレや人手不足を契機として、賃金水準はグローバルで上昇傾向にあります。このような環境においては、多様な人財から選ばれる人的資本経営を実行し、従業員のエンゲージメントを高めることが重要となります。当社グループにおいて、SF2030人財戦略ビジョンに向けて、一人ひとりが主体性を持って能力を惜しみなく発揮し、持続的に成長していく強い組織づくりを進める中、適切な対策が十分に行われなかった場合、事業競争力の低下やブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・事業成長のために必要なスキルや経験を持つ人財の流出や獲得の失敗・従業員のエンゲージメント低下や労務トラブルの発生体制重要な人財戦略については、取締役会・執行会議にて議論し、決定しています。CHRO(最高人事責任者)の下、グローバル人財総務本部が中心となり施策を実行しています。・関連OGR:HRMルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・多様な人財の獲得に向けた採用力の強化・多様な人財の成長や働きがいを高めるためのマネージャーのスキル強化・エンゲージメントサーベイ「VOICE」を通じた、組織課題への主体的な社員のアクションの促進[注力取組事例:ピープルマネジメントスキルを自ら高めていくサイクルの定着と加速] 経営層(執行役員・マネージャー)が、顧客への価値創造に向けて、多様な人財の能力と主体的な貢献意欲を引き出すピープルマネジメントスキルを高めていく仕組みを構築し、定着と活性化に取り組むことにより、リーダーシップの質の変革を進めています。 ⑩ 環境リスク認識世界各地で異常気象による大規模な自然災害が多発しており、世界的に脱炭素に向けた取組みが加速しています。また、生態系の破壊等は地球レベルでの社会課題となっています。これらの環境問題を受けて、欧州を中心に排出量取引制度の整備や森林破壊防止を求める取引のデューディリジェンス規制の制定等が進んでいます。また、企業の環境課題への取組みに対する開示要請は年々高まっており、内容の第三者保証を法規制化する動きも進んでいます。 当社グループにおいて、サステナビリティ重要課題「脱炭素・環境負荷低減の実現」を設定し、企業としての社会的責任の実践と各事業での更なる競争優位性の構築を図る中、適切な対策が十分に行われなかった場合、戦略の見直し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・環境に関する新たな取引・開示規制への違反・対応コストの増加、顧客要請への不十分な対応・販促活動においていわゆるグリーンウォッシングといわれる不適切な広告開示体制環境課題への対応については、取締役会決議により制定されたオムロン環境方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進し、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長がそれぞれ責任を持って対応しています。・関連OGR:環境経営ルール、購買ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・Scope1・2、Scope3カテゴリー11ごとに目標を設定した温室効果ガスの削減の加速・回収・リサイクルの拡大、循環型の原材料調達等による循環経済への移行・気候変動関連のリスク・機会に係る情報開示・TNFD(注1)提言に沿った生物多様性保全活動の推進[注力取組事例:環境評価制度を通じた製品ライフサイクル全体における環境パフォーマンスの可視化] 製品をライフサイクルの視点から評価し、環境パフォーマンスを可視化する「環境評価制度」を導入しました。制度を通じて、全製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを確認するとともに、特定の環境特性において優れた効果を示す「環境貢献製品」を特定し、製品付加価値の透明性・信頼性向上を図りました。 (注1)TNFD:自然関連財務情報開示タスクフォース。自然資本等に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するための国際的組織。⑪ 知的財産リスク認識知的財産は企業における国際競争力の源泉として重要な経営資源となっており、企業や国家間で知的財産を巡る競争が激化するとともに、スタートアップ企業との事業連携における公正取引上の課題も指摘されています。また、コロナ禍を契機とした電子商取引(EC)市場の急激な発展に伴い、正規品を騙った模倣品の流通が新興国を中心にグローバルで年々増加しています。当社グループにおいて、共創によるイノベーションで新たな価値を生み出す新規事業を創造し、多様な製品をグローバルに展開する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・当社グループの技術・ノウハウの流出やブランドの模倣・特許等の侵害や不正使用に関する紛争の発生・事業戦略に連動した知財活用が十分に行われず事業競争力を喪失体制技術・知財本部を主管として、基本方針に基づく知的財産活動を実行しています。また、知的財産戦略については定期的に取締役会にて報告・議論されています。・関連OGR:知的財産管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・IPランドスケープを活用して研究テーマの方向性決定や協業先選定の確度を高める取組み・事業や研究開発と連動させた知的財産戦略を策定・実行し、強みのある知的財産権を蓄積・研究開発および設計にあたっての第三者の知的財産権調査・第三者の当社グループへの知的財産権の侵害に対する分析・評価と権利行使の強化・オンライン取引も含む模倣品摘発活動、悪意を持った当社ブランド名と類似した商標権取得の阻止 ⑫ M&A・投資リスク認識社会課題を解決する手段として、テクノロジーの進化が求められる中、技術力のある企業との協業を通じたイノベーションの加速が期待されています。一方、経済安全保障政策による投資規制化等の動きもあります。 当社グループにおいて、ポートフォリオマネジメントのもと、アライアンス、M&A、スタートアップとの共創に向けた投資等を推進する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の計上や戦略の見直しにつながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・M&A・投資先の業績・評価の悪化や想定していたシナジー効果の未発揮、ガバナンス問題の発生・海外投資規制への対応によるM&Aや出資審査の想定外の長期化体制M&A・投資の方針と実行は、投資規律のもと、経営ルールに定める責任権限に基づき取締役会等の経営会議体にて議論・決定し、案件ごとに、ビジネスカンパニーと本社部門および外部専門家から構成されるプロジェクトチームにより推進しています。・関連OGR:経営ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・事業戦略に基づいたM&A・投資候補の探索・評価・対象企業の財務内容や契約内容の確認等の詳細な事前審査・デューディリジェンス・取締役会における、買収や出資後の経済効果の具体的目標進捗のレビュー(少なくとも年に1回)
事業方針・経営環境 FY2025 / 約6,065字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ここでは、(1)経営方針、(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)、(3)「SF2030」における中期経営計画(SF 1st Stage)の変更、(4)構造改革プログラム「NEXT2025」で構成しています。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。また、文中における「営業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」 を控除したものを表示しています。 (1) 経営方針①当社グループの企業理念 当社グループでは、1959年に創業者・立石一真が、社憲「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」を制定しました。その後、社憲の精神を企業理念へと進化させ、時代に合わせて改定しながら受け継ぎ、事業発展の原動力また求心力として数々のイノベーションを生み出し、社会の発展と人々の生活の向上に貢献してきました。この企業理念を社員一人ひとりが実践することで、事業を通じた社会的課題の解決を目指しています。このためには、世界中の社員の誰もが企業理念の考え方を理解し、行動することが重要であり、現在、グローバルレベルで企業理念の実践を強化しています。 なお、今後も企業理念を実践し、社会の発展と企業価値の向上に努めていく当社の経営の根幹は普遍であることを明確にするために、第85期定時株主総会(2022年6月23日開催)にて同企業理念を定款に記載する旨の議案を上程し、株主様の賛成を得て定款の一部を変更しました。 ②当社グループの存在意義 当社グループの存在意義は、企業理念の実践そのものです。即ち、「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」に他なりません。社会価値を創出し、正しく利益を得る、再投資するというサイクルを回すことで社会的課題の解決を拡大再生産できる仕組みを構築することが重要と考えています。 ③企業理念に基づく経営のスタンス 当社グループでは、すべてのステークホルダーに対して、事業を通じて企業理念を実践していくための経営の姿勢や考え方を示すものとして、「経営のスタンス」を宣言しています。それらを「長期ビジョン」「オムロングループ マネジメントポリシー」「ステークホルダーエンゲージメント」の各方針に体系化し、実践しています。 また、この「経営のスタンス」は、企業の永続的な成長を目指すものであるため、当社グループの「サステナビリティ方針」としても同内容を掲げています。(サステナビリティ目標値については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)③「SF2030」サステナビリティ重要課題」に記載しています。) (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度) 当社グループでは、2022年度から2030年度までの長期ビジョン「Shaping The Future 2030」、(略称:「SF2030」)を掲げています。社会が変革期を迎える中、存在意義を発揮し、より多くの社会的課題の解決を通じて社会の発展に貢献し続けるため、自らの変革と新たな価値創造のストーリーを定めたものです。 ①「SF2030」ビジョンステートメント 「SF2030」には、「オムロングループ全社員が企業理念を実践し、センシング&コントロール+Think技術で、持続可能な社会をステークホルダーとともにつくっていく」という思いを込めています。 ②オムロンが創出する社会価値 社会価値の創出に向けて、オムロンは、社会に与えるインパクトが大きく、オムロンの強みであるオートメーションと顧客資産や事業資産を活かす観点から、3つの社会的課題「カーボンニュートラルの実現への貢献」、「デジタル化社会の実現への貢献」、「健康寿命の延伸への貢献」を設定しました。 カーボンニュートラルの実現を通じて地球温暖化問題へ取り組み、安心・安全・便利な暮らしと自然環境の両立を実現するエネルギーシステム作りに貢献します。 デジタル化社会の実現においては、年齢や貧富の差に関わらず、必要な情報を必要な人が得ることができる状態を作ることが求められています。オムロンは、誰もがその恩恵にあずかることができるデジタル化社会の実現を通じて格差社会から生まれる問題の解決に取り組み、人々があらゆる制約から解放され、楽しく創造的でかつ、持続可能な社会を実現するものづくりやインフラ作りに貢献します。 また、高齢化が進む社会において、健康寿命を延ばすことは、個人はもちろん、家族が幸せな生活を送るためにとても重要なことです。加えて、医療費の抑制といった観点からも重要です。オムロンは健康寿命の延伸のためにあらゆる人が健康で豊かな自立した人生を送るためのヘルスケアシステムを構築することで高齢化社会における問題の解決に真正面から取り組んでいきます。 <オムロンが捉える社会的課題と創出する社会価値> これらの3つの社会的課題の解決による社会インパクトを最大化するために、「SF2030」より、グループのドメインを見直し、改めて4つのドメインを設定するとともに同領域での社会価値を定めました。インダストリアルオートメーションでは、「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」への貢献を目指します。ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」への貢献を目指します。ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。デバイス&モジュールソリューションでは、「新エネルギーと高速通信の普及」への貢献を目指します。 <4つのドメインが創出する社会価値>インダストリアルオートメーション インダストリアルオートメーションでは「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」へ貢献します。これまでオムロンは、i-Automation!で、お客様との共創を通じてアプリケーションを創出し、様々な業界のモノづくりの技術革新や人手不足の解消、生産性の向上を実現させてきました。これからは、i-Automation!をさらに進化させ、生産性とエネルギー効率の最大化による地球環境との共存や、人の可能性を最大発揮できる製造現場の構築や業務プロセスの改善やエンジニアリング領域の業務効率向上を通じて作業者の働きがいも両立させるサステナブルな未来を支える製造現場を構築していきます。 ヘルスケアソリューション ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」へ貢献します。これまでオムロンは、医療品質の家庭用デバイスをグローバルに普及させ、家庭で計測した血圧データを用いた診断・治療プロセスをつくり、脳・心血管イベント発症の予防に貢献してきました。これからは、イベント発症を未然に防ぐ、新しい予防医療の仕組みを構築することで、誰もが自然と健康に暮らすことのできる社会、質の高い医療を誰もがどこでも受けられる社会の実現を目指していきます。その社会に向けて、日常生活下でバイタルデータが測定できるデバイスの創出、医師の診断・治療の意思決定を支援するアルゴリズムを用いた遠隔診療サービスの導入や、新しい予防医療サービスの開発を実現します。 ソーシャルソリューション ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。オムロンはこれまで、太陽光発電や蓄電池の普及に貢献してきました。これからは、進化したエネルギー制御技術で発電の不安定さを解消し、再生可能エネルギーのさらなる普及に貢献します。また、社会インフラ領域においては、様々な機器、施設の運用現場を熟知し、日本全国を網羅するサービス網を通じ、運用・保守を支えてきました。これからは、現場システムの効率的な運用を支援するマネジメント&サービスで、運用・保守プロセスを革新していきます。 デバイス&モジュールソリューション デバイス&モジュールソリューションでは、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献します。オムロンはこれまで、電気を繋ぐ・切る技術で、高い性能と品質を持つリレーやスイッチを顧客の製品に組み込み、グローバルに広く提供してきました。これからは、環境負荷の低いエネルギーの導入によりあらゆる機器が直流化します。この変化を踏まえて、オムロンは、放電を安全に制御する技術や故障タイミングを事前に検知する技術で、火災や感電を防ぎ、機器の安全性を高めるデバイスを創出します。また、高速通信の普及では、耐ノイズ性能を高める技術と、これまで培った微細加工技術を用いた量産化により、「途切れない接続」を可能とする高周波対応デバイスを創出します。 ③「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題 「SF2030」では、①企業理念と存在意義②2030年とさらにその先の社会からのバックキャスティング③環境や社会の持続可能性に貢献するための企業への要請の観点から、外部有識者との対話から得た示唆を踏まえて、経営レベルで議論を重ねて5つのサステナビリティ重要課題を設定しました。これらの課題に取り組むことで、社会価値と経済価値の両方を創出し、企業価値の最大化を目指します。 <「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題> (注) 1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス 2 Scope3 カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は製造・販売 した製品・サービス等の使用に伴う排出。 ※「SF2030オムロンの進化の方向性」など、「SF2030」の詳細は、弊社ウェブサイトに掲載しています。 特設サイト:https://www.omron.com/jp/ja/sf2030/ ※サステナビリティ重要課題特定プロセスの詳細は、ウェブサイトをご覧ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/omron_csr/sustainability_management/ (3)「SF2030」における中期経営計画(SF 1st Stage)の変更 当社グループでは、2022年度から2024年度を中期経営計画(以下SF 1st Stage)とし、「SF2030」ビジョン達成に向け、社会的課題を捉えた価値創造と持続的成長への転換を加速する“トランスフォーメーション加速期”と位置付け、社会構造の変化に伴う成長機会を掴み、これまで培った競争力を発揮することにより力強い成長を実現することを目指しました。しかしながら、2023年度は、中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など、事業環境が想定以上に悪化したことに加え、当社グループの成長を牽引する事業やエリアが一部に偏っていたことで、この急激な変化に対応できず、業績が大幅に悪化しました。 このような状況を受け、当社グループは、当初2024年度までとしていた中期経営計画(SF 1st Stage)を取り下げ、2024年4月1日~2025年9月末までを「構造改革期間」とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行することとしました。 なお、次期中期経営計画(SF 2nd Stage)は2026年度~2030年度を予定しています。 <中期経営計画の変更> (4) 構造改革プログラム「NEXT2025」の進捗と将来の成長に向けた取組み 2024年4月1日~2025年9月末までを実行期間とした構造改革プログラム「NEXT2025」(以下、「NEXT2025」)においては、収益を伴った持続的な売上成長を確かなものとし、持続的な企業価値向上を実現すべく「制御機器事業の早急な立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」の2つの経営課題に取り組み、次の5つの経営施策を実行しています。 各経営施策の具体的な取組み状況は以下のとおりです。 <「NEXT2025」経営施策の進捗> ・データソリューション事業の役割と、JMDC社との協業の進展 これまでオムロングループは、生産現場や社会インフラ、一般消費者など多様な顧客に商品を提供し、商品(モノ)が備える機能を通じて顧客の課題解決に貢献してきました。近年、社会課題は複雑さを増しています。それに伴い、顧客が直面する課題も解決が一層難しくなっています。オムロンは、商品が備える機能の提供にとどまらず、商品の利用を通じた課題解決(コト)を新たな価値として提供しています。顧客の課題を知り、深く理解する情報源がデータであり、データに基づいて解決策(ソリューション)を創出すること、それがデータソリューション事業の役割です。 JMDC社との資本業務提携以来、この新しい価値提供モデルはヘルスケアにとどまらず、ソーシアルソリューション、インダストリアルオートメーション領域にも広がり、JMDC社との協業は着実に進展しています。 <JMDC社との協業の進捗> ヘルスケアソリューションでは、血圧計や心電計などの家庭用健康機器と、医療用データおよび先進的なデータサイエンス技術を組み合わせることで、疾患予防に資するソリューションの高度化を進めています。また、「健康経営アライアンス」では、オムロンの産業界での影響力を背景に、健康経営の普及や労働寿命の延伸に向けた取り組みが支持を集め、JMDC社の顧客拡大にもつながっています。 ソーシアルソリューションの「スマートマネジメント&サービス事業」では、店舗や事業所の現場を可視化することで人手不足や運営コスト高騰といった課題への対応策を開発しています。 また、カーボンニュートラルソリューションは、ソーシアルソリューションに加えて、インダストリアルオートメーションの事業ドメインを含んだテーマです。製造業が求められる温室効果ガスの削減といった非財務的な取り組みを、事業価値で表すことで、経営判断に資する情報提供を行っています。 オムロンとJMDC社の協業については下記コンテンツもご覧ください。 スペシャル対談コンテンツ:オムロン×JMDC進化に向けて(2024年9月時点の情報です) https://www.omron.com/jp/ja/integrated_report/movie/movie_2024_01/
経営者による分析 FY2025 / 約16,071字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討①当社グループの経営成績の実績及び見通し<2024年度実績> 当期(2024年度)における当社グループの業績は、売上高は前期比で減収となりましたが、営業利益は増益となりました。売上高は、社会システム事業が前期比で増加したものの、制御機器事業や電子部品事業において設備投資需要が総じて低調に推移したこと、ヘルスケア事業の中国市場における需要が減少した影響が大きく、加えて制御機器事業においては、前年上期の売上高が受注残に支えられていたこともあり、全体としては前期比で減少しました。 営業利益については、売上総利益率が前期比で改善したことに加え、2024年2月26日に発表した「NEXT2025」の効果もあり収益性は着実に改善し、前期比57.4%の増益となりました。 法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益については、営業利益が増益となる一方、「NEXT2025」の経営施策のひとつである、人員数・能力の最適化に伴う一時的費用220億円を計上したことにより前期比で減少しました。なお、「その他収益-純額-」には、一時的費用および収益として計上した、データソリューション事業にかかるのれんの減損117億円、投資有価証券評価益123億円を含んでいます。 当社株主に帰属する当期純利益については、構造改革を進める中でも、前期比100.7%と大幅な増益となりました。 <2025年度見通し> 当社グループにおける次期(2025年度)の事業環境は、FA業界で依然、需要回復に力強さを欠くものの、各セグメントにおいて、顧客起点の取り組み強化による売上高拡大を図るとともに、当期(2025年3月期)から実行している「NEXT2025」による収益・成長基盤の再構築を完遂します。加えて、制御機器事業を中心に、中長期的な成長を見据えた投資を、さらに加速させていきます。 また、足元の事業環境は、米国の関税政策の動向により世界経済が大きな影響を受ける情勢にあり、極めて不透明な状況は継続すると想定しています。今後の米国による関税政策の影響によっては、当社グループの業績見通しに対して、売上高で最大150億円、営業利益で最大90億円のマイナス影響が発現するリスクがあると想定しています。米国の関税政策に対しては、変化対応力を発揮し、機動的な売価施策の実行、耐性を備えたサプライチェーンマネジメントの構築など、対応策を実施していきます。 以上により、次期の見通しについては、当期比で増収増益を計画するものの、米国の関税政策に伴う業績変動の可能性を踏まえ、売上高および各利益項目については、レンジでの見通し数値とします。なお、見通しのレンジ・リスクについては各セグメントに反映せず、全社セグメントに含めています。 <売上高・営業利益・売上総利益率の推移> <2025年度の経営方針と重点取組み> 次期は、「All for creating customer value ~需要変化の迅速な察知と機動的アクションによる売上最大化の実現~」を全社方針とし、「NEXT2025」を完遂し、取組みの成果を業績に結実させます。次期は、売上高8,350~8,200億円、売上総利益率44.7~44.2%、営業利益650~560億円の増収増益を目指します。 また、2024年度に設定した非財務目標における各取り組みは、次期においても継続して実施しますが、次期中期経営計画に向けて非財務目標の見直しを検討しており、かつ、2025年9月までは構造改革期間中であることから、具体的な目標は設定していません。 <財務目標> <2024年度の非財務目標と実績> (注) 1 2024年度に設定した目標値 2「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」に繋がる注力事業の売上高 3 非財務目標の⑧から⑩は、社員投票で決定した目標。 4 非財務目標に記載されている数値は、2022年度に設定したSF 1st Stageの当初設定目標。 ②各事業セグメントの実績及び見通し<「SF2030」における価値創造の取組み> 制御機器事業では、事業ビジョン「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」を設定しました。オートメーションを通じ豊かな医・食・住環境を支える持続的な産業の発展と、働く人々の幸せ、そして地球環境の維持との両立を目指しています。制御機器事業は、事業ビジョンの設定において、今後10年で直面するであろう社会の変化を想定しました。それは、目まぐるしく世界が変化する中で、さまざまな社会的課題が浮き彫りになる時代だと考えています。このような市場背景の中で、制御機器事業が解決すべき社会的課題を、「働く人」と「産業の高度化」の二つの側面で捉えました。 「働く人」とは、ミレニアル世代やZ世代に代表される価値観の変化や技術の進化に伴う働く人のマインドの変化、そして働く人にとっての労働機会の変化です。そして、「産業の高度化」とは、次々と生まれる先進技術により2次産業でのモノづくりの革新だけでなく、1次産業や3次産業にまで広がる大きな変革です。制御機器事業が取り組むべき社会的課題は、制御機器事業が強みとするオートメーションにより、働くすべての人々の幸せと産業の高度化の両立を実現し、さらに社会的要請でもある地球環境の保全にも貢献していくことです。制御機器事業が目指すのは、持続可能な産業の進化により、世界中の人々が共通して求める医・食・住環境が充実した社会です。これは、長年に渡りモノづくりを源流で支えてきたオムロンだからこそ可能なチャレンジであり、事業ビジョンには、このような思いを込めました。 その実現に向け2016年に提唱した独自のモノづくりコンセプト、「i-Automation!」を進化させ、業界随一の幅広い制御機器の品揃えと技術・ソリューションで社会的課題を解決するイノベーションを量産し、持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化に貢献していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況 製造業における設備投資需要は、日本においては半導体市場が、中国の半導体国産化の投資需要を受けて好調に推移しました。一方、中国においては太陽光発電関連投資と二次電池投資の需要停滞が継続し、欧州および東南アジアにおいては電気自動車(EV)向け投資需要が減速し、全体としては低調に推移しました。これらの結果、売上高は、前年上期の売上高が受注残に支えられていたこともあり、前期比で減少しました。営業利益の状況 売上高は減少しましたが、売上総利益率の改善や構造改革を通じた固定費圧縮効果が寄与し、営業利益は前期を大きく上回りました。 2025年度の見通し売上高の見通し 半導体関連の投資需要は、中国向け投資が調整局面へ移行するものの、AI関連需要は増加が継続する見込みです。また電気自動車(EV)向け投資は、中国国内ではEV普及率の拡大に伴い、堅調な内需が継続する一方、中国以外では投資は低調に推移すると見込みます。これらの状況のもと、顧客起点の取り組み強化による売上拡大を図り、全体では次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し将来の成長に向けた投資を加速させる一方で、売上高の増加に加え、固定費の効率的な運用を図ることで、次期の営業利益は当期比での増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <社会価値創出のKPIの進捗> (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度より、IABの一部をDMBに含めて開示しています。 これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。 2 2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> ヘルスケア事業では、家庭で測定した血圧が人々の健康に役立つという信念のもと、その普及に取り組んできました。今では、高血圧治療の現場で家庭で測った血圧データが活用されるようになり、高血圧患者の降圧コントロールにも成果が見られます。しかし、高齢化に伴い高血圧患者はグローバルに増え、高血圧に起因する脳・心血管疾患の発症も増加しています。加えて、新興国を中心に増え続ける呼吸器疾患患者、日常生活に大きな影響を与える膝や腰、肩の慢性的な痛み。これらは人々のQOLを著しく低下させてしまいます。 「SF2030」のビジョン「Going for ZERO 〜予防医療で世界を健康に〜」には、世界中の一人ひとりが健康ですこやかに生活できる社会を、オムロンの手で切り拓いていく、という強い意志を込めました。 これまで培ってきた技術と知見を活用し、「循環器」「呼吸器」「ペインマネジメント」領域において、脳卒中や心不全などの「脳・心血管疾患の発症ゼロ」、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの「呼吸器疾患の増悪ゼロ」、膝痛や腰痛などの「慢性痛による日常生活の制限ゼロ」の3つのゼロにチャレンジします。 そして、病気にならない、病気を重症化させないための予防医療という新しい価値を提案し、「健康であり続けたい」という世界中の人々の願いをかなえます。 世界の高血圧患者は12.8億人、心房細動患者数は4,600万人いると言われています。これらの患者数は先進国での高齢化の加速や成長国における中間層の拡大を背景にグローバルで増加傾向にあり、健康機器の需要は拡大していく見通しです。中でも、インドやアジアなど成長国においては、血圧計の普及率が低く、成長ポテンシャルが高いと考えています。引き続き、今後ますます市場の拡大が見込まれるエリアに注力し、基盤事業を強化します。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況主力製品である血圧計市場において日本や欧州などの一部地域で需要は堅調に推移したも のの、中国における個人消費の低迷により、需要停滞が継続しました。また、前年の呼吸器 疾患特需の反動を受け、ネブライザ・酸素発生器の需要が減少したことなどにより、売上高は前期比で減少しました。営業利益の状況売上高の減少や物流費増加の影響を受け、慎重な固定費運用を行いましたが、営業利益は前期比で減少しました。 2025年度の見通し売上高の見通し グローバルでの血圧計需要は堅調に拡大するものの、その拡大速度は鈍化すると想定しています。また中国の個人消費は、回復の兆しが見えず、需要の先行きは不透明な状況が続くと想定しています。このような状況ではありますが、グローバルで拡大するオンラインチャネルでの販売強化に加え、新興国における需要拡大を引き続き捉えてまいります。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高の増加に加え、製造原価のコストダウンの加速や、慎重な固定費運用により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <社会価値創出のKPIの進捗> (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> 2030年に向かうこれからは、地球温暖化を起因とした自然災害の多発や、少子高齢化に伴う労働人口の不足など、暮らしの安心・安全・快適への障害となる、新たな社会的課題が顕在化する時代です。そして、そのような時代を生きる人々の価値観も多様化していきます。社会システム事業は、顧客のニーズに応えることに加え、顕在化する社会的課題を踏まえ、社会システムのあり方を考え、その答えを導き出してまいります。そして、その答えに共感していただいたステークホルダーの皆様とともに、「次世代の社会システム」をつくっていきます。この一連のプロセスと想いを「SF2030」の事業ビジョンの「Design」に込めました。社会システム事業は、暮らしをよくする“ソーシャルグッド”を生み出しながら人々の暮らしをより良くし、笑顔溢れる明るい未来を実現します。 「SF2030」においてオムロンが捉えた解決すべき社会的課題は、「カーボンニュートラルの実現」と「デジタル化社会の実現」です。CO2総排出量の増加や気候変動の加速、少子高齢化の加速による労働力不足といった社会的課題は深刻化し、社会生活にもさまざまな不都合や不安が生じます。また、企業各社では事業運営の効率化や省力化の進展と同時に、事業継続や環境配慮への対応が求められるなど、経営課題は複雑化していきます。これからは、既存の機器やサービス提供による現場課題の解決だけではなく、お客様の経営課題の解決に、ともに取り組むことが必要です。これからの安心・安全・快適な社会とは何か?オムロン自身が将来像を描き、社会システム事業で培ってきたノウハウを活かしたソーシャルオートメーションで、次世代の社会システムの実現を目指します。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの自家消費ニーズの高まりや補助金制度の利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルに向けた取り組み加速による投資拡大を受け、蓄電システムなどが好調に推移しました。また、駅務システム事業は、旅客者数の回復と運賃改定による鉄道各社の好調な業績を背景に、設備投資需要が好調に推移しました。これらの結果、売上高は前期比で増加しました。営業利益の状況 売上高の増加により営業利益は前期比で大きく増加しました。 2025年度の見通し売上高の見通しエネルギーソリューション事業においては、エネルギー価格の高騰やカーボンニュートラルに向けた取り組みが続いており、住宅および産業領域での再生可能エネルギーに対する需要は堅調に推移すると見込みます。また、駅務システム事業では、顧客の設備投資が引き続き堅調であると想定しています。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高の増加や生産性向上により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <社会価値創出のKPIの進捗> (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> 電子部品事業は、「SF2030」において、3つのトランスフォーメーションを実現していきます。 1つ目は、事業のトランスフォーメーションです。オムロンの注力ドメインの一つとして、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会」の社会的課題を解決する事業を目指します。コア技術と多彩な機能の組み合わせで製品の価値を向上させ、お客様が必要な機能をデバイス&モジュールを軸としたソリューションとして提供し、社会課題の解決に取り組んでいきます。コアとなる“繋ぐ・切る”技術は、創業以来、社会・お客様に提供し続けているリレー、スイッチ、コネクター、センサなどのデバイス&モジュールの高機能化と品質向上で磨き続けてきた製品に流れる電気を繋ぐ・切る(オン・オフする)機能や、センシングする機能です。これらで、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献する新たな社会価値を創出していきます。 2つ目は、注力領域のシフトです。コア技術を軸とした事業の強みが最大限発揮でき、さらなる成長機会が見込まれる4つの事業領域にフォーカスしていきます。注力領域は、DCドライブ機器、DCインフラ機器、高周波機器、遠隔/VR機器です。DCドライブ機器、DCインフラ機器においては、環境負荷対応により電源の直流化・高容量化、インフラの電動化が進んでいきます。製品の普及促進に向けて課題となるのが、感電や発火を防ぐための安全対策です。高周波機器、遠隔/VR機器においては、急速なデジタルシフトで高速通信・データの大容量化を実現する技術・デバイスが必要となります。これら課題解決の根幹を、我々の“繋ぐ・切る”技術で実現します。 3つ目は、提供価値のシフトです。これまでの価値に加えて、「グリーン・デジタル・スピード」を軸とした新たな価値を加えていきます。脱炭素社会の実現に貢献するデバイス群の創出、デジタル価値の提供、営業・開発・生産が一体となり、社会変化に柔軟かつタイムリーに対応するコンカレント活動などにより提供価値スピードを加速していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況民生業界向けの需要は、中国などの一部エリアや先端半導体関連など一部の業界では回復が見られるものの、欧州や日本では、顧客での在庫消化の停滞や生産計画の見直しなどにより低調に推移しました。自動車業界向けの需要は、中国では増加したものの、欧州では電気自動車(EV)優遇施策見直しにより低調に推移しました。これらの結果、売上高は前期比で減少しました。営業利益の状況 売上高減少に加えて原材料価格高騰などの影響もあり、営業利益は前期比で大きく減少しました。 2025年度の見通し売上高の見通し民生業界向けの需要は、総じて横ばいを見込みます。その中でも注力するエネルギー関連業界や半導体関連業界では、顧客の投資拡大やAI関連需要の牽引によって好調に推移すると見ており、顧客ニーズを捉えた新アプリケーション創出などの取り組みにより、拡大する需要を着実に取り込んでいきます。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 原材料価格高騰の影響などが継続するものの、売上高の増加に加えて価格適正化や収益改善施策に取り組むことにより、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <社会価値創出のKPIの進捗> (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度より、IABの一部をDMBに含めて開示しています。 これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。 2 2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> データソリューション事業本部は、多様な産業の現場や生活の中でご利用いただいている各種機器から収集されるデータを活用して、顧客の本質課題を解決するソリューション・サービスを創出し、提供します。 2023年10月に連結子会社となった株式会社JMDC(以下、JMDC社)との協業では、①JMDC社の事業成長加速、②オムロンのヘルスケア事業成長に加え、③オムロンのヘルスケア以外でのデータソリューション事業拡大に注力し、オムロングループのビジネスモデル変革を先導しています。 JMDC社の事業成長については、すでに20%超の高い事業成長率を遂げているJMDC社に、オムロンのブランドや顧客基盤を活用することでさらなる加速を図ります。JMDC社は、主に保険者・医療機関・製薬企業・個人をつなぐ医療データプラットフォームをビジネスの基盤としていますが、オムロンがリードしている「健康経営アライアンス」を通じて企業向けにも事業を展開するなど、サービスの提供範囲を拡大しています。 オムロンのヘルスケア事業成長では、JMDC社がもつ医療データの解析技術とオムロンがもつバイタルセンシング技術を融合し、生活習慣病の予防を目的とした「プロアクティブヘルス事業」の拡大に取り組みます。また、企業の人事・総務・経営管理部門向けに、従業員の健康増進を通じた企業の活性化や、健康経営/ウェルビーイング経営の推進を支援する「コーポレートヘルス事業」を創出・拡大します。 オムロンのデータソリューション事業拡大においては、顧客の拠点・施設・店舗などが抱える現場、管理、経営のオペレーション課題に対し、オムロンのフィールドエンジニアリングサービス(設計・運用・保守・BPO)とデジタルサービス(DX支援)を組み合わせて、ワンストップで支援します。例えば、小売流通業の人手不足や店舗運営コストの上昇、製造業に求められる環境対応やエネルギーコストの増加など、各業界特有の課題に対して具体的なソリューションを展開・拡充します。 これらの取組みにより、ヘルスケア分野にとどまらず、オムロングループがもつ多様な商品、顧客ネットワーク、現場実装ノウハウ、そしてそこから得られるデータと、JMDC社のデータマネジメント力、ソリューション開発力を組み合わせることで、複雑化する顧客課題に対して最適なソリューションを提供していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況JMDC社における契約健康保険組合数や、データ利活用先である製薬企業および保険会社との年間取引量、さらに遠隔読影サービスを利用する医療機関数の拡大により、売上高は増加しました。営業利益の状況 ソリューション事業創出に向けた投資を着実に実施した一方、JMDC社の売上高が増加したことにより、営業利益は堅調に推移しました。 2025年度の見通し売上高の見通し JMDC社の事業において、製薬企業中心に医療データ利活用の動きが引き続き拡大すると見込んでいます。また個人の健康、予防意識の高まりを受け、保険者、生活者向けサービスの需要も拡大が続くと見ています。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高増加に伴い、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 (2) 財政状態、キャッシュ・フローの状況・分析・検討①財政状態当期末の資産の部は、概ね前連結会計年度末と同水準の13,618億円となりました。負債の部は、事業運営資金確保のために社債発行を含む外部資金調達を実行し、前連結会計年度末に比べ236億円増加の4,274億円となりました。純資産の部は、為替換算調整額や退職年金債務調整額の減少などにより、前連結会計年度末に比べ166億円減少し9,344億円となりました。株主資本比率は56.7%と前期末比で1.4ポイント低下となったものの、引き続き、強固な財務基盤を維持しています。 資金流動性については、当期末現在の手元現預金を1,490億円保有していることに加えて、金融機関との間で300億円のコミットメントライン契約を維持しており、高い水準を維持しています。また、今後の成長投資資金の確保に備え、格付機関から長期発行体格付として高格付を維持するとともに、グローバルで金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達力を確保してまいります。 2023年度2024年度増減資産合計(資産の部合計)13,547億円13,618億円+71億円負債の部合計4,037億円4,274億円+236億円株主資本7,867億円7,719億円△148億円非支配持分1,643億円1,625億円△18億円純資産の部合計9,510億円9,344億円△166億円負債及び純資産合計13,547億円13,618億円+71億円 なお、当期(2024年度)のROE(株主資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)は、前期より改善しましたが、依然として当社グループの資本コスト(当社推定値8%)を大きく下回る水準となりました。さらなる企業価値向上のためには、蓄積されたキャッシュと今後生み出すキャッシュを既存事業の強化と新たな成長機会に再投資し、成長を加速することが必要と認識しています。引き続き、経営資本の適正配分により、将来キャッシュ・フローの創出能力と資本効率を高めて企業価値向上を実現し、株主の皆さまの期待に応えてまいります。 <ROIC> <ROE> <株主資本、株主資本比率> ②キャッシュ・フローの状況キャッシュアロケーションの方針と推移 当社グループにおけるキャッシュアロケーションポリシーと株主還元方針は、以下のとおりです。 <キャッシュアロケーションポリシー>(ⅰ)長期ビジョンの実現による企業価値の最大化を目指し、中長期視点で新たな価値を創造するための投資を優先します。ただし、2024年4月1日~2025年9月末までの「構造改革期間」は、全社のリソースを集中して「NEXT2025」に取り組み、「業績の立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」を実現するために必要な投資を最優先で実行します。その上で、安定的・継続的な株主還元を実行していきます。 (ⅱ)これら価値創造のための投資や株主還元の原資は内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本とし、必要に応じて適切な資金調達手段を講じて充当します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の維持に努めます。 <株主還元方針>(ⅰ)中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的、継続的な株主還元に努めます。 (ⅱ)上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。 当社グループのキャッシュアロケーションの推移は以下のとおりです。 <キャッシュアロケーション推移> (注)1 為替レートの影響は除いて表示しています。 2 投資キャッシュ・フローについては、事業売却・買収等による影響を分けて表示しています。 事業売却・買収等による収入・支出には、連結キャッシュ・フロー計算書の「事業売却(現金流出額との純額)」 「事業買収(現金取得額との純額)」および 「関連会社に対する投資の増加」が含まれています。 2024年度のキャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益の増加に加え、仕入債務の増加などにより、558億円の収入(前期比109億円の収入増)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、資本的支出などにより479億円の支出(前期比592億円の支出減)となりました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは79億円の収入(前期比701億円の収入増)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債発行を含む外部資金調達を行う一方で、配当金の支払いなどにより46億円の支出(前期比906億円の支出増)となりました。 以上の結果、当期末における現金及び現金同等物残高は、前期末から59億円増加し、1,490億円となりました。<2024年度のキャッシュ・フローの概要> 2023年度2024年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー449億円558億円+109億円投資活動によるキャッシュ・フロー△1,071億円△479億円+592億円フリーキャッシュ・フロー△622億円79億円+701億円財務活動によるキャッシュ・フロー860億円△46億円△906億円 2025年度のキャッシュ・フローの見通し 次年度(2025年度)においては、「NEXT2025」の遂行による利益率改善や棚卸資産を中心とした運転資金の効率化を図ってまいります。 投資活動においては、投資規律を維持し、設備投資・投融資の案件を厳選して実行してまいります。なお、2025年度の設備投資は、ITシステム刷新等により当期比80億円の増加を見込んでいます。 また、財務活動では、グループ全体の効率的な資金配置を継続して実行していくとともに、金融情勢を踏まえた柔軟な調達・運用を実施してまいります。 <2025年度のキャッシュ・フロー関連項目> 2024年度(実績)2025年度(見通し)増減 減価償却費335億円370億円+35億円 資本的支出(設備投資)490億円570億円+80億円 (注)資本的支出は、連結キャッシュ・フロー計算書記載の金額 資金調達、資本政策の方針 当社グループは、成長投資の実行と安定的な事業運営を行うため、資本効率を高めつつ、事業運営に必要な流動性と多様な調達手段を確保することを基本としています。そのための資金調達を含む資本政策については、以下の基本方針としています。 (ⅰ)株主価値を維持向上するために、投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)の目標水準を考慮した経営を行います。また、経済環境等の急激な変化に備え、金融情勢によらず資金調達が可能な高格付けを維持できる自己資本比率を目標とします。 (ⅱ)支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策については、取締役会において、上記の目標とする投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)等への影響を十分に考慮した上で合理的な判断を行います。 (ⅲ)大規模な希釈化をもたらす資本調達を実施する場合には、資金使途の内容と回収計画を取締役会において十分に審議のうえ決議するとともに、投資家・株主への説明を行います。 <格付情報> 本報告書提出時点における格付けについては、株式会社格付投資情報センター(R&I)から以下のとおり取得しております。 格付長期短期 格付投資情報センター AA- a-1+ <社債情報> 社債の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 I 借入金および社債」をご参照ください。 (参考)ROIC経営への取組み 当社グループはROICを重要な経営指標としています。全社一丸となってこの指標を持続的に向上させるため、「ROIC経営」を社内に広く浸透させています。長期ビジョン「SF2030」においても、ROIC経営を推進し、今後も飛躍的な成長を実現していきます。 事業特性が異なる複数の事業部門を持つ当社グループにとって、ROICは各事業部門を公平に評価できる最適な指標です。営業利益の額や率などを指標とした場合、事業特性の違いや事業規模の大小で評価に差が出ますが、投下資本に対する利益を測るROICであれば、公平に評価することができます。独自の事業ポートフォリオを展開していく当社グループにとって、ROICは欠かすことができない指標です。当社グループのROIC経営は、「ROIC逆ツリー展開」、「ポートフォリオマネジメント」の2つで構成しています。 <ROIC逆ツリー展開> ROIC逆ツリー展開により、事業戦略を起点にROICを各部門のKPIに分解して落とし込むことで、現場レベルでのROIC向上を可能にしています。ROICを単純に分解した「ROS」、「投下資本回転率」といった指標では、現場レベルの業務に直接関係しないことから、部門の担当者はROICを向上させるための取組みをイメージすることができません。例えば、ROICを自動化率や設備回転率といった製造部門のKPIにまで分解していくことで、初めて部門の担当者の目標とROIC向上の取組みが直接つながります。現場レベルで全社一丸となりROICを向上させているのが、当社グループの強みです。 <ポートフォリオマネジメント> 全社を約60の事業ユニットに分解し、ROICと売上高成長率の2軸で経済価値を評価するポートフォリオマネジメントを行っています。これにより新規参入、成長加速、構造改革、事業撤退などの経営判断を適切かつ迅速に行い、全社の価値向上をドライブしています。 また、限られた資源を最適に配分するために、「経済価値評価」だけではなく、「市場価値評価」も行っています。それにより、各事業ユニットの成長ポテンシャルを見極められ、より最適な資源配分を可能にしています。 (3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当有価証券報告書に記載する連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。連結財務諸表の作成にあたり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。長期性資産の減損、のれんおよび非償却性の無形資産の減損、および繰延税金資産の回収可能性等については、事業環境の変化の影響を踏まえて見積りおよび判断を行っています。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅰ 重要な会計方針の概要 F 会計処理基準」に記載していますが、当社の経営戦略および連結財務諸表に与える影響から重要性があると考えられるものは以下のとおりです。 戦略投資等にかかるのれん等の評価 当社グループは将来に向けた成長力強化の一環として積極的な戦略投資を行っています。 制御機器事業(IAB)においては、モノ作り現場の課題に対して、“i-Automation!”で革新を起こすアプリケーションを強化することを目的として、2015年にモーションコントローラーメーカーであるDelta Tau Systems, Inc. およびロボットメーカーであるAdept Technology, Inc.を、2017年にコードリーダーメーカーであるMicroscan Systems, Inc.をいずれも 米国にて取得しました。 ヘルスケア事業(HCB)においては、脳・心血管疾患の重症化を防ぎ、治療をサポートする事業での協業を目的として、米国を中心に心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品を提供するAliveCor,Inc.へ2020年2月に出資を行いました。 また、長期ビジョン「SF2030」ではデータを基軸とした価値創造への収益構造転換が重要になると考えており、その先駆けとして、2022年2月に医療データサービス会社であるJMDC社との資本業務提携のために同社株式の取得を行いました。また、2023年10月には同社株式の追加取得を行い、連結子会社としました。 ・のれん評価 当社は、のれんの評価について、のれんの償却は行わず、少なくとも年に1回又は減損の兆候が識別された場合に減損テストを実施しています。 IABにおいて取得した事業ののれんについては、取得した事業が“i-Automation!”戦略と一体となってシナジー効果が創出されることから、シナジー効果の享受が期待される、検査装置事業を除いたIABをのれんの報告単位として決定しています。 JMDC社の連結子会社化により取得した事業ののれんについては、当社の既存ビジネスとJMDC社の協業により、ソリューションビジネスを推進するために2023年12月21日付で設立したデータソリューション事業本部(DSB)を報告単位として決定しています。 減損テストの実施に当たっては、当該報告単位の公正価値をディスカウント・キャッシュ・フロー法により算出した評価額と市場価格にコントロールプレミアムを加味した市場株価法による評価額に基づいて算出し、対応する帳簿価額と比較して評価を行っています。ディスカウント・キャッシュフロー法による公正価値は経営者により承認された原則5年間の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画の策定には、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いており、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、各事業の所在国のインフレ率で永続的に成長する仮定や、類似企業の公開市場での評価を参考にしており、多くの重要な見積りを含んでいます。 加重平均資本コストは、リスクフリーレート、所在国の経済や市場の状況を反映させるためのリスクプレミアム、インフレ率、負債コスト、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムもしくはディスカウントが適用されるべきかの決定等、多くの見積りを使用して算出しています。 当年度の減損判定においては、DSBのれんについて公正価値が帳簿価額を下回っていたため、のれんの減損損失を計上しました。その他ののれんについては公正価値が帳簿価額を上回っております。 各オペレーティングセグメントの当期末連結貸借対照表におけるのれん残高および減損テストの方法は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 G のれんおよびその他の無形資産」に記載しています。 ・関連会社に対する投資の評価 当年度末連結貸借対照表に計上されている関連会社に対する投資および貸付金には、HCBのAliveCor,Inc.に対する持分法による投資9,721百万円が含まれており、純資産に対する当社の持分相当額を上回る9,349百万円は、主に持分法適用開始時に識別したのれん相当額によるものです。 当社は、関連会社に対する投資について、投資先の超過収益力に基づく公正価値評価を行い、その価値の下落が一時的とは認められない場合には、持分の簿価が当該関連会社の公正価値の当社持分を超過した分について持分法損失を認識しています。同社についてはスタートアップ企業であるため将来事業計画の達成可能性の不確実性やのれん相当額の重要性を鑑み当該公正価値をのれんの評価と同じ方法で算出した結果、公正価値が投資簿価を上回ることから、評価損失の計上は不要と判断しています。 (4) 生産、受注および販売の実績 当年度におけるセグメントごとの販売実績は、「(1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討」に記載のとおりです。なお、当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額で示すことはしていません。 (5) 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
役員の状況 FY2025 / 約13,288字
(2)【役員の状況】①役員一覧・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の取締役および監査役の状況は以下のとおりです。男性11名 女性1名 (役員のうち女性の比率8.3%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役会長山田 義仁1961年11月30日1984年4月当社 入社2008年6月当社 執行役員、オムロンヘルスケア株式会社代表取締役社長に就任2010年3月2010年6月当社 グループ戦略室長に就任当社 執行役員常務に就任2011年6月2013年6月当社 代表取締役社長に就任当社 社長 CEOに就任2023年6月当社 取締役会長に就任(現任) (注4)56代表取締役社長 CEO辻永 順太1966年4月5日1989年4月2016年3月当社 入社当社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー商品事業本部長に就任2017年4月2019年4月2021年3月当社 執行役員に就任当社 執行役員常務に就任当社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長に就任2023年4月当社 執行役員社長 CEOに就任(現任)2023年6月当社 代表取締役に就任(現任) (注4)7代表取締役執行役員副社長CTO宮田 喜一郎1960年7月24日1985年4月株式会社立石ライフサイエンス研究所(現オムロンヘルスケア株式会社)入社2010年3月オムロンヘルスケア株式会社代表取締役社長に就任(2015年3月退任)2010年6月当社 執行役員に就任2012年6月当社 執行役員常務に就任2015年4月当社 CTO に就任(現任)当社 技術・知財本部長に就任2017年4月2017年6月2018年3月当社 執行役員専務に就任当社 代表取締役に就任(現任)当社 イノベーション推進本部長に就任2023年4月当社 執行役員副社長に就任(現任) (注4)25取締役執行役員専務CHRO冨田 雅彦1966年8月20日1989年4月2012年3月当社 入社当社 グローバル戦略本部経営戦略部長に就任2014年4月2017年3月当社 執行役員に就任当社 グローバル人財総務本部長に就任2019年4月2023年4月当社 執行役員常務に就任当社 執行役員専務 CHROに就任(現任)2023年6月当社 取締役に就任(現任) (注4)12取締役行本 閑人1961年12月25日1985年4月2009年4月当社 入社当社 Omron Europe B.V. President & CEOに就任2010年6月2012年3月2014年3月2014年4月2017年2月当社 執行役員に就任当社 環境事業推進本部長に就任当社 環境事業本部長に就任当社 執行役員常務に就任当社 エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー(現デバイス&モジュールソリューションズカンパニー)社長に就任2023年6月当社 取締役に就任(現任) (注4)16 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外取締役上釜 健宏1958年1月12日1981年4月2002年6月2003年6月2004年6月2006年6月2016年6月2017年6月2018年6月 2021年7月TDK株式会社入社同社 執行役員に就任同社 常務執行役員に就任同社 取締役専務執行役員に就任同社 代表取締役社長に就任同社 代表取締役会長に就任当社 社外取締役に就任(現任)TDK株式会社 ミッションエグゼクティブに就任コンテンポラリー・アンプレックス・テクノロジー・ジャパン株式会社 Chief Consultantに就任(現任) (注4)-社外取締役小林 いずみ1959年1月18日1981年4月三菱化成工業株式会社(現三菱ケミカル株式会社)入社1985年6月メリルリンチ・フューチャーズ・ジャパン株式会社入社2001年12月メリルリンチ日本証券株式会社(現BofA 証券株式会社)代表取締役社長に就任2008年11月世界銀行グループ多数国間投資保証機関長官に就任2015年4月公益社団法人経済同友会副代表幹事に就任2016年6月日本放送協会経営委員会委員に就任2020年6月当社 社外取締役に就任(現任) (注4)3社外取締役鈴木 善久1955年6月21日1979年4月伊藤忠商事株式会社入社2003年6月同社 執行役員に就任2006年4月同社 常務執行役員に就任2007年4月伊藤忠インターナショナル会社社長(CEO)に就任2012年6月株式会社ジャムコ代表取締役社長 CEOに就任2016年6月伊藤忠商事株式会社代表取締役 専務執行役員に就任2018年4月同社 代表取締役社長COOに就任2020年4月同社 代表取締役社長COO 兼 CDO・CIOに就任2021年4月同社 取締役副会長に就任2022年4月同社 副会長に就任2022年6月当社 社外取締役に就任(現任)2023年4月2024年4月伊藤忠商事株式会社専務理事に就任同社 理事に就任(現任) (注4)2常勤監査役玉置 秀司1961年12月3日1985年4月 当社 入社2008年3月 当社 経営資源革新本部法務センタ長 に就任2015年3月 当社 グローバルリスクマネジメン ト・法務本部長に就任2015年4月 当社 執行役員に就任2021年6月 当社 常勤監査役に就任(現任)(注3)8常勤監査役細井 俊夫1961年12月25日1984年4月2011年4月当社 入社オムロンソーシアルソリューションズ株式会社常務取締役、ソリューション事業本部長に就任2011年6月2015年3月当社 執行役員に就任オムロンソーシアルソリューションズ株式会社代表取締役社長に就任2015年4月2023年6月当社 執行役員常務に就任当社 常勤監査役に就任(現任) (注5)20 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外監査役國廣 正1955年11月29日1986年4月 弁護士登録・第二東京弁護士会所属 那須・井口法務事務所 入所1994年1月 國廣法律事務所(現国広総合法律事 務所)開設2017年6月 当社 社外監査役に就任(現任)(注3)-社外監査役三浦 洋1959年4月16日1985年4月 1989年8月2006年6月 2009年7月 2013年10月英和監査法人(現有限責任あずさ監査法人)入所公認会計士登録あずさ監査法人(現有限責任あずさ監査法人)代表社員に就任KPMG ロンドン事務所赴任(EMA欧州GJP統括)有限責任あずさ監査法人 専務理事に就任2021年7月 2024年6月公認会計士三浦洋国際マネジメント事務所 所長(現任)当社 社外監査役に就任(現任) (注6)-計149 (注)1 取締役 上釜健宏、小林いずみおよび鈴木善久は、社外取締役です。2 監査役 國廣正および三浦洋は、社外監査役です。3 任期は、第84期に係る定時株主総会終結の時から第88期に係る定時株主総会終結の時までです。4 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第88期に係る定時株主総会終結の時までです。5 任期は、第86期に係る定時株主総会終結の時から第90期に係る定時株主総会終結の時までです。6 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第91期に係る定時株主総会終結の時までです。7 上記所有株式数には、オムロン役員持株会名義の実質所有株式数が含まれています。 なお、2025年6月分の持株会による取得株式数については、提出日(2025年6月23日)現在確認ができないため、2025年5月31日現在の実質所有株式数を記載しています。8 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は以下のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(千株)渡辺 徹1966年2月2日 1993年4月弁護士登録・大阪弁護士会所属北浜法律事務所(現北浜法律事務所・外国法共同事業)入所1998年1月同事務所パートナーに就任(現任)2020年1月弁護士法人北浜法律事務所 代表社員に就任(現任)2025年4月北浜法律事務所 代表に就任(現任) - ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」、「監査役2名選任の件」および「補欠監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役および監査役の状況およびその任期は以下のとおりとなります。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。男性10名 女性2名 (役員のうち女性の比率16.7%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役会長山田 義仁1961年11月30日1984年4月 当社 入社2008年6月 当社 執行役員、オムロンヘルスケ ア株式会社代表取締役社長に就任2010年3月 当社 グループ戦略室長に就任2010年6月 当社 執行役員常務に就任 2011年6月 当社 代表取締役社長に就任2013年6月 当社 社長 CEOに就任 2023年6月 当社 取締役会長に就任(現任)(注3)56 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7代表取締役社長 CEO辻永 順太1966年4月5日1989年4月 当社 入社 2016年3月 当社 インダストリアルオートメー ションビジネスカンパニー商品事業 本部長に就任2017年4月 当社 執行役員に就任 2019年4月 当社 執行役員常務に就任 2021年3月 当社 インダストリアルオートメー ションビジネスカンパニー社長に就 任2023年4月 当社 執行役員社長 CEOに就任(現 任)2023年6月 当社 代表取締役に就任(現任)(注3)7代表取締役執行役員副社長CTO宮田 喜一郎1960年7月24日1985年4月 株式会社立石ライフサイエンス研究 所(現オムロンヘルスケア株式会社) 入社2010年3月 オムロンヘルスケア株式会社代表取 締役社長に就任(2015年3月退任)2010年6月 当社 執行役員に就任2012年6月 当社 執行役員常務に就任2015年4月 当社 CTO に就任(現任) 当社 技術・知財本部長に就任2017年4月 当社 執行役員専務に就任2017年6月 当社 代表取締役に就任(現任)2018年3月 当社 イノベーション推進本部長に就 任2023年4月 当社 執行役員副社長に就任(現任)(注3)25取締役執行役員専務CHRO冨田 雅彦1966年8月20日1989年4月 当社 入社 2012年3月 当社 グローバル戦略本部経営戦略部 長に就任2014年4月 当社 執行役員に就任 2017年3月 当社 グローバル人財総務本部長に就 任2019年4月 当社 執行役員常務に就任 2023年4月 当社 執行役員専務 CHROに就任(現 任)2023年6月 当社 取締役に就任(現任)(注3)12取締役行本 閑人1961年12月25日1985年4月 当社 入社 2009年4月 当社 Omron Europe B.V. President & CEOに就任2010年6月 当社 執行役員に就任 2012年3月 当社 環境事業推進本部長に就任 2014年3月 当社 環境事業本部長に就任 2014年4月 当社 執行役員常務に就任 2017年2月 当社 エレクトロニック&メカニカル コンポーネンツビジネスカンパニー (現デバイス&モジュールソリュー ションズカンパニー)社長に就任2023年6月 当社 取締役に就任(現任)(注3)16社外取締役上釜 健宏1958年1月12日1981年4月 TDK株式会社入社 2002年6月 同社 執行役員に就任 2003年6月 同社 常務執行役員に就任 2004年6月 同社 取締役専務執行役員に就任 2006年6月 同社 代表取締役社長に就任 2016年6月 同社 代表取締役会長に就任 2017年6月 当社 社外取締役に就任(現任) 2018年6月 TDK株式会社 ミッションエグゼク ティブに就任 2017年7月 コンテンポラリー・アンプレック ス・テクノロジー・ジャパン株式会 社 Chief Consultantに就任(現任)(注3)- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外取締役小林 いずみ1959年1月18日1981年4月 三菱化成工業株式会社(現三菱ケミ カル株式会社)入社1985年6月 メリルリンチ・フューチャーズ・ ジャパン株式会社入社2001年12月 メリルリンチ日本証券株式会社 (現BofA 証券株式会社)代表取締役 社長に就任2008年11月 世界銀行グループ多数国間投資保証 機関長官に就任2015年4月 公益社団法人経済同友会副代表幹事 に就任2016年6月 日本放送協会経営委員会委員に就任2020年6月 当社 社外取締役に就任(現任)(注3)3社外取締役鈴木 善久1955年6月21日1979年4月 伊藤忠商事株式会社入社2003年6月 同社 執行役員に就任2006年4月 同社 常務執行役員に就任2007年4月 伊藤忠インターナショナル会社社長 (CEO)に就任2012年6月 株式会社ジャムコ代表取締役社長 CEOに就任2016年6月 伊藤忠商事株式会社代表取締役 専務 執行役員に就任2018年4月 同社 代表取締役社長COOに就任2020年4月 同社 代表取締役社長COO 兼 CDO・ CIOに就任2021年4月 同社 取締役副会長に就任2022年4月 同社 副会長に就任2022年6月 当社 社外取締役に就任(現任)2023年4月 伊藤忠商事株式会社専務理事に就任2024年4月 同社 理事に就任(現任)(注3)2常勤監査役細井 俊夫1961年12月25日1984年4月 当社 入社 2011年4月 オムロンソーシアルソリューション ズ株式会社常務取締役、ソリュー ション事業本部長に就任2011年6月 当社 執行役員に就任 2015年3月 オムロンソーシアルソリューション ズ株式会社代表取締役社長に就任2015年4月 当社 執行役員常務に就任 2023年6月 当社 常勤監査役に就任(現任)(注4)20常勤監査役岩佐 博人1966年1月27日1991年4月 当社 入社2013年3月 Omron Healthcare(China)総経理に 就任2017年3月 当社グローバル人財総務本部グロー バル人財開発部長に就任2021年3月 当社 取締役室長に就任(現任)2023年4月 当社 執行役員に就任(現任)2025年6月 当社 常勤監査役に就任(予定)(注6)6 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外監査役三浦 洋1959年4月16日1985年4月 英和監査法人(現有限責任あずさ 監査法人)入所 1989年8月 公認会計士登録 2006年6月 あずさ監査法人(現有限責任あずさ 監査法人)代表社員に就任2009年7月 KPMG ロンドン事務所赴任(EMA欧州 GJP統括) 2013年10月 有限責任あずさ監査法人 専務理事 に就任 2021年7月 公認会計士三浦洋国際マネジメント 事務所 所長(現任)2024年6月 当社 社外監査役に就任(現任) (注5)-社外監査役市毛 由美子1961年3月13日1989年4月 弁護士登録 日本アイ・ビー・エム株式会社 入社2007年12月 のぞみ総合法律事務所 パートナー に就任(現任)2009年4月 第二東京弁護士会 副会長に就任2014年4月 日本弁護士連合会常務理事に就任2025年6月 当社 社外監査役に就任(予定)(注6)-計147 (注)1 取締役 上釜健宏、小林いずみおよび鈴木善久は、社外取締役です。2 監査役 三浦洋および市毛由美子は、社外監査役です。3 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第89期に係る定時株主総会終結の時までです。4 任期は、第86期に係る定時株主総会終結の時から第90期に係る定時株主総会終結の時までです。5 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第91期に係る定時株主総会終結の時までです。6 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第92期に係る定時株主総会終結の時までです。7 上記所有株式数には、オムロン役員持株会名義の実質所有株式数が含まれています。 なお、2025年6月分の持株会による取得株式数については、提出日(2025年6月23日)現在確認ができないため、2025年5月31日現在の実質所有株式数を記載しています。8 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は以下のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(千株)渡辺 徹1966年2月2日 1993年4月弁護士登録・大阪弁護士会所属北浜法律事務所(現北浜法律事務所・外国法共同事業)入所1998年1月同事務所パートナーに就任(現任)2020年1月弁護士法人北浜法律事務所 代表社員に就任(現任)2025年4月北浜法律事務所 代表に就任(現任) - ②社外役員の状況 当社は、監督機能を強化するために取締役会における独立社外取締役の割合を3分の1以上とします。 現在の当社の独立社外取締役は3名、独立社外監査役は2名です。 1)社外取締役および社外監査役と当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係 鈴木善久氏は、伊藤忠商事株式会社の理事であり、当社グループと同社グループとの間には製品の販売等の取引関係がありますが、2024年度における取引額の割合は当社グループおよび同社グループの連結売上高の1%未満であり、同氏の独立性に問題はありません。その他の社外役員の重要な兼職先と当社との間に記載すべき特別な関係はありません。 当社の社外役員は、当社が独自に定める「社外役員の独立性要件」(注)を満たしており、一般株主と利益相反が生じるおそれがないことから、社外役員全員を独立役員として届け出ています。 (注)当社の「社外役員の独立性要件」については、当項目内の「3)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選任状況に関する当社の考え方」に記載。 2)社外取締役および社外監査役が当社のコーポレート・ガバナンスにおいて果たす機能および役割[独立社外取締役の機能・役割]・独立社外取締役は、その独立性の立場を踏まえ、執行の監督機能、助言機能、利益相反の監督機能を果たすとともに、ステークホルダーの意見を取締役会に反映します。・独立社外取締役は、監査役会と当社の経営について意見交換を行います。・独立社外取締役は、その役割を果たすために、必要に応じて、当社に対し情報提供を求めます。[独立社外監査役の機能・役割]・独立社外監査役は、その独立性の立場を踏まえ、社長および取締役会に対し適切に意見を述べます。・独立社外監査役は、法令に基づく調査権限を行使することを含め、積極的に監査環境の整備に努めます。 3)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選任状況に関する当社の考え方[社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準] 当社は会社法上の要件に加え独自の「社外役員の独立性要件」を策定し、この独立性要件を基準に社外役員を選任しているため、社外役員の独立性は十分に保たれていると判断し、社外役員全員を独立役員として届け出ています。社外役員全員を独立役員とすることについては、社外役員および非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会に諮問し、独自に定める「社外役員の独立性要件」が社外役員の独立性の判断基準として問題ないことを確認し、取締役会において決議しています。 「社外役員の独立性要件」(2014年12月25日改訂) 社外役員候補者本人および本人が帰属する企業・団体とオムロングループとの間に、下記の独立性要件を設けます。なお、社外役員は、下記に定める独立性要件を就任後も維持し、主要な役職に就任した場合は、本独立性要件に基づき、人事諮問委員会において独立性について検証します。 ア. 現在オムロングループ(注)の取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人でなく、過去においてもオムロングループの取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人であったことがないことイ. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの大株主(*)もしくはオムロングループが大株主の取締役・監査役・執行役員または使用人であったことはないこと(*)大株主とは、総議決権の10%以上の株式を保有する企業等をいいます。ウ. オムロングループの主要な取引先企業(*)の取締役・監査役・執行役員または使用人でないこと(*)主要な取引先とは、直前事業年度および過去3事業年度におけるオムロングループとの取引の支払額または受取額が、オムロングループまたは取引先(その親会社および重要な子会社を含む)の連結売上高の2%以上を占めている企業をいいます。エ. オムロングループから多額の寄付(*)を受けている法人・団体等の理事その他の取締役・監査役・執行役員または使用人でないこと(*)多額の寄付とは、過去3事業年度の平均で年間1,000万円または寄付先の連結売上高もしくは総収入の2%のいずれか大きい額を超えることをいいます。オ. オムロングループとの間で、取締役・監査役または執行役員を相互に派遣していないことカ. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの会計監査人の代表社員、社員、パートナーまたは従業員であったことがないことキ. オムロングループから役員報酬以外に、多額の金銭(*)その他財産を得ている弁護士、公認会計士、コンサルタント等でないこと(*)多額の金銭とは、過去3事業年度の平均で、個人の場合は年間1,000万円以上、団体の場合は当該団体の連結売上高の2%以上を超えることをいいます。ク. 以下に該当する者の配偶者、2親等内の親族、同居の親族または生計を一にする者ではないこと (1)オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重要な使用人(*) (2)過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重 要な使用人であった者 (3)上記イ.からキ.で就任を制限している対象者(*)重要な使用人とは、事業本部長職以上の使用人をいいます。ケ. その他、社外役員としての職務を遂行する上で独立性に疑いがないこと (注)オムロングループとは、オムロン株式会社およびオムロン株式会社の子会社とします。 [社外取締役および社外監査役の選任状況および選任理由]・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の社外取締役および社外監査役の選任理由は以下のとおりです。 氏名選任理由社外取締役上釜 健宏 独立社外取締役 上釜健宏氏は、グローバルに事業を展開する企業の経営に携わり、豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、社長指名諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員長および人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。小林 いずみ 独立社外取締役 小林いずみ氏は、民間金融機関および国際開発金融機関の代表として培われた豊富な経験と国際的な見識を有するとともに、サステナビリティ・ESG・ダイバーシティにも精通しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、人事諮問委員会の委員長、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。鈴木 善久 独立社外取締役 鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開する総合商社の経営に携わり、国際的で豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、報酬諮問委員会の委員長および社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。社外監査役國廣 正 独立社外監査役 國廣正氏は、弁護士であり、特にコーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、会社法を専門分野としています。また、企業の危機管理(クライシス・マネジメント)にも精通しており、内閣府および消費者庁の顧問などの要職を歴任しています。独立社外監査役として、取締役会その他重要な会議へ出席し、適法性監査・妥当性監査の観点から積極的に発言し、取締役の職務執行を監査する役割を適切に果たしています。また、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。三浦 洋 独立社外監査役 三浦洋氏は、公認会計士として監査法人で長年に渡り国内外での国際業務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有し、IFRSを含む国際的会計基準に関する専門性およびガバナンス・リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、社外取締役および社外監査役は以下のとおりとなります。 氏名選任理由社外取締役上釜 健宏 独立社外取締役 上釜健宏氏は、グローバルに事業を展開する企業の経営に携わり、豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、社長指名諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員長および人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。小林 いずみ 独立社外取締役 小林いずみ氏は、民間金融機関および国際開発金融機関の代表として培われた豊富な経験と国際的な見識を有するとともに、サステナビリティ・ESG・ダイバーシティにも精通しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、人事諮問委員会の委員長、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。鈴木 善久 独立社外取締役 鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開する総合商社の経営に携わり、国際的で豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、報酬諮問委員会の委員長および社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。社外監査役三浦 洋 独立社外監査役 三浦洋氏は、公認会計士として監査法人で長年に渡り国内外での国際業務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有し、IFRSを含む国際的会計基準に関する専門性およびガバナンス・リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。市毛 由美子 独立社外監査役 市毛由美子氏は、企業内弁護士を経て、弁護士としてグループガバナンスを含むコーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、ダイバーシティ、知的財産等の分野における高い知見と実務経験を有しています。これまでに上場企業を含む複数の社外取締役・社外監査役、また弁護士会および弁護士連合会や公益法人の要職を歴任しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。 ③社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 社外取締役については、前述のとおり毎月開催の取締役会、各委員会に出席し、経営の監督を行っている他に、年1回監査役会とのダイアログ(対話形式)により、当社の経営について意見交換を行っています。また、内部監査部門から年1回年度総括の報告を受けています。さらに、会計監査人と年2回意見交換会を開催し、会計監査人の視点の共有を受けるとともに当社におけるリスク情報等について直接意見交換を行っています。 社外監査役については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載のとおりです。
※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。
全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。
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