オムロン株式会社 6645

電気機器 USGAAP 健全性: S (80点)

データ取得日: 2026-07-03 | 過去15年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-04-21 / claude-opus-4-6-v2
1. オムロン株式会社は、自己資本比率が高いものの、売上高減少と低いROEが課題です。配当性向の高さも懸念材料であり、事業面では社会システム事業の増加に対し、制御機器事業や電子部品事業の低調が足を引っ張る形となっています。

2. 財務面では、自己資本比率56.7%と財務基盤は堅固ですが、売上高は前年比-2.1%と減少傾向にあります。ROEは2.1%と東証プライム基準に届かず、資本効率の低さが目立ちます。PERは51.0倍と高水準で、成長期待が株価に織り込まれている一方、配当性向が126%と利益を超えており、配当の持続可能性に疑問が残ります。

3. 事業面では、制御機器、ヘルスケア、社会システム、電子部品、データソリューションの5つの事業を展開し、各事業で社会課題の解決を目指しています。リスク要因としては、グローバルな事業活動における環境変化への対応や、構造改革プログラム「NEXT2025」の実行に伴うリスクが挙げられています。経営方針としては、企業理念の実践と社会価値の創出を重視し、長期ビジョン「SF2030」を掲げています。

4. 注目点として、ROEの低さと配当性向の高さが挙げられます。ROE改善に向けた具体的な施策と、配当政策の見直しが今後の焦点となるでしょう。
English version
Omron Corporation maintains a high equity ratio but faces challenges from declining sales and low ROE. High dividend payout ratio is a concern, with social systems business growth offset by sluggish control equipment and electronic components operations. Financially, with 56.7% equity ratio the balance sheet is solid, but sales declined 2.1% year-on-year. ROE of 2.1% falls short of TSE Prime standards, highlighting poor capital efficiency. PER of 51.0x is elevated with growth expectations priced into the stock, while 126% dividend payout ratio exceeds earnings, raising sustainability questions. The company operates five business segments control equipment, healthcare, social systems, electronic components, and data solutions each addressing societal challenges. Key risks include managing global environmental changes and executing restructuring program 'NEXT2025'. Management emphasizes practicing corporate philosophy and creating social value under long-term vision 'SF2030'. Low ROE and high dividend payout will be focal points for future improvement initiatives and dividend policy review.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 次期通期予想(2026-05-13 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2026年度) 増減
売上高 8,200億円 7,674億円 +6.9%
営業利益 620億円
純利益 275億円 285億円 -3.5%
EPS 139.86円 144.80円 -3.4%
1株配当 (DPS) 110.00円 104.00円 +5.8%
予想PER* 31.6倍 30.6倍 (実績)
予想配当利回り* 2.49% 2.35% (実績)

※ 業績予想は企業発表値です。期末決算と同時に発表された次期予想です。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2026年度)

主要指標

ROE 3.5%
PER 30.6倍
PBR 1.04倍
配当利回り 2.35%
配当性向 71.8%

収益性

ROA 1.9%
売上総利益率 73.7%
営業利益率
純利益率 3.7%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 +7.3% -4.3% +3.2%
営業利益
純利益 +75.1% -27.2%
EPS +75.2% -27.0%

安全性

自己資本比率 55.1%
流動比率 50.5%
D/Eレシオ

派生指標 参考

時価総額* 8,693億円
ネットキャッシュ*
Net Debt/EBITDA*
EV/EBITDA*
FCFマージン* -1.2%
DOE* 2.45%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 電気機器 日経225内同業 32社

指標 自社 日経225 同業平均
(32社)
EDINET 全体平均
(230社)
同業平均との偏差
ROE 3.5% 12.3% 7.2% -8.74pt
PER 30.6倍 25.7倍 +4.90
PBR 1.04倍 2.43倍 -1.39
配当利回り 2.35% 2.39% -0.04pt
配当性向 71.8% 43.4% +28.39pt
ROA 1.9% 6.3% -4.41pt
売上総利益率 73.7% 38.3% +35.42pt
営業利益率 13.0% 5.1%
純利益率 3.7% 8.7% -4.95pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2026年度)

営業CF 609億円
投資CF ▲701億円
財務CF 324億円
設備投資 543億円
現金等残高 1,665億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2026 609億円 ▲701億円 324億円 ▲92億円 543億円 1,665億円
2025 558億円 ▲479億円 ▲46億円 79億円 504億円 1,320億円
2024 449億円 ▲1,071億円 860億円 ▲622億円 449億円 1,431億円
2023 535億円 ▲555億円 ▲588億円 ▲21億円 451億円 1,053億円
2022 674億円 ▲1,502億円 ▲296億円 ▲827億円 342億円 1,555億円
2021 938億円 ▲148億円 ▲204億円 790億円 240億円 2,508億円
2020 898億円 286億円 ▲294億円 1,184億円 368億円 1,855億円
2019 712億円 ▲350億円 ▲408億円 363億円 419億円 1,039億円
2018 737億円 ▲558億円 ▲331億円 178億円 1,130億円
2017 779億円 ▲150億円 ▲150億円 628億円 1,260億円
2016 842億円 ▲671億円 ▲316億円 171億円 829億円
2015 771億円 ▲395億円 ▲293億円 375億円 1,026億円
2014 790億円 ▲311億円 ▲163億円 479億円 903億円
2013 531億円 ▲285億円 ▲186億円 246億円 557億円
2012 319億円 ▲265億円 ▲335億円 55億円 453億円

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2026年度)

項目 金額 売上比
売上高 7,674億円 100.0%
売上原価 2,018億円 26.3%
売上総利益 5,656億円 73.7%
販管費 1,099億円 14.3%
営業利益
経常利益 196億円 2.6%
純利益 285億円 3.7%

※ 会計基準: 米国基準 (US GAAP) / 有報提出日: 2026-06-22 10:36。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2026年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 15,163億円 100.0%
現金等 1,665億円 11.0%
その他資産 13,497億円 89.0%
負債・純資産
総負債 6,804億円 44.9%
純資産 8,359億円 55.1%
自己資本 8,359億円 55.1%
うち利益剰余金 1,856億円 12.2%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2026年度)

従業員数 26,050人 1人当たり売上 29百万円
研究開発費 457億円 売上比 5.95%
減価償却費

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去15年分)

健全性スコア (2026年度) 80点 ランク S
業種ベンチマーク 改善余地が大きい。優先課題: ROE改善策の検討(利益率向上、資産効率改善、自社株買い) 強み 1項目 / 弱み 2項目
直近の評価コメントを見る (2026年度)

信用評価

自己資本比率 55.1%。財務基盤は非常に堅い

投資評価

PER 30.6倍で成長期待を織り込み済み。いくつかの懸念材料あり

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-05-13 15:35 2026年3月期 決算短信〔米国基準〕(連結) Q4 7,674億円 +7.3% 599億円 +12.1% 285億円 +75.1% 144.8 PDF
2026-02-05 15:35 2026.02.05 2026年3月期 第3四半期決算短信〔米国基準〕(連結)<PDF 388.8KB> Q3 6,143億円 +6.0% 339億円 -5.7% 143億円 +99.6% 72.9 PDF
2025-11-07 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔米国基準〕(連結) Q2 3,934億円 177億円 170億円
2025-08-06 2026年3月期 第1四半期決算短信〔米国基準〕(連結) Q1 1,895億円 64億円 87億円
2025-05-08 2025年3月期 決算短信〔米国基準〕(連結) Q4 8,018億円 540億円 290億円 -188.5
業績概況・今後の見通し(2026-05-13 発表分) 約19,722字

qualitative
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………
P.2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………
P.2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………
P.6
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………
P.6
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………………
P.7
(5)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………
P.8
2.経営方針 …………………………………………………………………………………………………………………
P.9
(1)会社の経営の基本方針 ……………………………………………………………………………………………
P.9
(2)中長期的な会社の経営戦略 ………………………………………………………………………………………
P.9
(3)次期の経営計画 ……………………………………………………………………………………………………
P.10
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………
P.10
4.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………
P.11
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………………
P.11
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………
P.13
(3)連結株主持分計算書 ………………………………………………………………………………………………
P.15
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………
P.16
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………
P.17
(継続企業の前提に関する注記)………………………………………………………………………………
P.17
(1株当たり情報)…………………………………………………………………………………………………
P.17
(その他費用(△収益)-純額-の主な内訳)………………………………………………………………
P.17
(重要な後発事象)………………………………………………………………………………………………
P.17
(セグメント情報等の注記)……………………………………………………………………………………
P.18
(非継続事業)……………………………………………………………………………………………………
P.20
1. 経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
① 全般的概況
当社は、2026年3月30日にDMB(電子部品事業)の会社分割(吸収分割)および承継会社の株式譲渡(子会社等の異動)を行うことを当社取締役会で決議したことに伴い、今回から当事業を非継続事業に分類しています。このため、当社グループの経営成績などの開示数値では、売上高、売上総利益、営業利益、継続事業からの税引前当期純利益については、非継続事業を除外した数値を開示しています。
当期(2026年3月期)における当社グループの業績は、前期比で、増収増益となりました。売上高は、制御機器事業において生成AI関連などで堅調に推移する需要を着実に捉えたことに加え、他の事業も順調に推移したことで、前期比で増加しました。
営業利益は、原材料価格の高騰、物流コストの上昇、米国関税政策の影響などにより売上総利益率が低下しましたが、売上拡大に加え、2025年11月7日に発表した2030年度までの中期ロードマップ(SF 2nd Stage)の実現に向けた成長投資を行いつつ、業績状況に応じた固定費コントロールを行った結果、前期比で増加しました。
継続事業からの税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、人員数・能力の最適化に伴う一時的費用を計上した前期に比べ、大きく増加しました。
なお、非継続事業を含めた売上高、営業利益は前回(2026年2月5日)予想値を上回り、増収増益となりましたが、非継続事業を含めた税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、当社グループが保有する上場株式の評価損失の計上などにより、見通しから減少しました。詳細は「③ 連結業績予想と実績の差異について」をご覧ください。
当期の業績結果は以下のとおりです。
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
売上高
7,154億円
7,674億円
+7.3%
売上総利益
(売上総利益率)
3,303億円
(46.2%)
3,510億円
(45.7%)
+6.3%
(△0.4P)
営業利益
(営業利益率)
534億円
(7.5%)
599億円
(7.8%)
+12.1%
(+0.3P)
継続事業からの
税引前当期純利益
331億円
526億円
+58.7%
継続事業からの
当期純利益
171億円
370億円
+116.3%
当社株主に帰属する
当期純利益
163億円
285億円
+75.1%
ROIC(投下資本利益率)
1.8%
3.0%
+1.2P
ROE(株主資本利益率)
2.1%
3.5%
+1.4P
米ドル平均レート
152.6円
150.3円
△2.3円
ユーロ平均レート
163.7円
173.9円
+10.2円
人民元平均レート
21.1円
21.1円
+0.0円
(注)1.DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の売上高、売上総利益、営業利益、継続事業からの税引前当期純利益および継続事業からの当期純利益は、非継続事業を除いた継続事業の金額に組替えを行っています。
2.上記のROICおよびROEは、当社株主に帰属する当期純利益を分子にして計算しています。
継続事業からの当期純利益を分子にして計算したROICおよびROEは以下の通りです。
ROIC:2025年3月期 1.9%、2026年3月期 3.9%   ROE:2025年3月期 2.2%、2026年3月期 4.7%
② セグメント別の状況
IAB(制御機器事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
3,647億円
4,095億円
+12.3%
営業利益
363億円
428億円
+18.0%
<売上高の状況>
グローバルにおける設備投資需要は、EV関連分野は引き続き停滞したものの、生成AI関連は堅調に推移しました。これらの投資需要を確実に捉えたことに加え、昨年度から継続的に進めている各エリアの顧客ニーズに対応した新商品を計画通りに開発・リリースを行った効果もあり、売上高は前期比で大きく増加しました。
<営業利益の状況>
将来成長に向けた先行投資を実行したことに加え、部材価格や物流コストの上昇などの影響があったものの、売上高が大きく増加したことにより、営業利益は前期を大きく上回りました。
HCB(ヘルスケア事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
1,459億円
1,453億円
△0.4%
営業利益
175億円
154億円
△11.8%
<売上高の状況>
主力製品である血圧計市場において、中国を除くエリアでは堅調に推移しました。中国では、消費低迷の影響を受けつつも新商品を投入したことなどにより、第2四半期(2025年7月~9月)以降、継続して前年同期比で増加しました。しかしながら、第1四半期(2025年4月~6月)における減少の影響が大きく、通期の売上高は前期並みの水準となりました。
<営業利益の状況>
米国関税政策による影響や血圧計のグローバルでの主要価格帯における競争激化がある中、原価低減や固定費構造の見直しに取り組みましたが、営業利益は前期比で大きく減少しました。
SSB(社会システム事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
1,436億円
1,443億円
+0.5%
営業利益
153億円
197億円
+28.6%
(注)当連結会計年度より、当社グループ内の経営管理体制変更に合わせ、従来SSBに計上していたオムロンデジタル株式会社の業績は本社機能部門として「消去調整他」へ計上します。これに伴い、当連結会計年度および前連結会計年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。
<売上高の状況>
エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの自家消費ニーズの高まりや補助金制度の利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルに向けた取り組み加速による投資継続を受け、蓄電システムなどが堅調に推移しました。また、駅務システム事業についても、旅客者数の回復などを背景に、設備投資需要が安定して推移しました。これらの結果、売上高は前期比で増加しました。
<営業利益の状況>
売上高が堅調に推移したことに加え、製造原価のコストダウンや価格適正化に取り組んだ効果により営業利益は前期比で大きく増加しました。
DSB(データソリューション事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
427億円
512億円
+19.7%
営業利益
28億円
36億円
+27.6%
(注)
データソリューション事業にはJMDC社の連結子会社化に伴うのれんを除く無形資産の償却費を含めています。
<売上高の状況>
JMDC社における健康情報プラットフォーム「Pep Up」(ペップアップ)の発行ID数が引き 続き拡大しました。健康保険組合や医療機関に由来した匿名加工データを利活用する製薬企 業および保険会社などとの取引額も引き続き増加しました。これらの結果、売上高は前期比で大きく増加しました。
<営業利益の状況>
データソリューション事業創出に向けた投資を着実に実施する一方で、JMDC社の営業利益が堅調に推移したことにより、前期比で大きく増加しました。
③ 連結業績予想と実績の差異について
2026年2月5日に公表しました2026年3月期通期の業績予想と本日公表の実績値の差異は以下のとおりです。
○2026年3月期通期業績予想(連結)と実績との差異
前回予想
2026年3月期
実績
対前回
予想増減
()は増減率
(参考)
2026年3月期
非継続事業含む実績
(参考)
非継続事業含む実績
対前回予想増減
()は増減率
売上高
8,550億円
7,674億円
△876億円
8,682億円
+132億円
(△10.3%)
(+1.5%)
営業利益
600億円
599億円
△1億円
636億円
+36億円
(△0.1%)
(+6.0%)
税引前
当期純利益
525億円
526億円
+1億円
478億円
△47億円
(+0.1%)
(△9.0%)
当社株主に
帰属する
当期純利益
290億円
285億円
△5億円
285億円
△5億円
(△1.8%)
(△1.8%)
1株当たり
当社株主に
帰属する
当期純利益
147円40銭
144円80銭
△2円60銭
144円80銭
△2円60銭
○差異が生じた理由
DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前回予想と差異が発生しました。
なお、非継続事業を含む実績との比較においては、前回予想との差異は軽微です。
○(参考)前回予想値と実績(非継続事業を含む)との差異要因についての分析
非継続事業を含めた売上高、営業利益は前回(2026年2月5日)予想値を上回りましたが、非継続事業を含めた税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、当社グループが保有する上場株式の評価損失の計上などにより、予想値よりも減少しました。
(2)当期の財政状態の概況
当期末の資産の部は、現金及び現金同等物の増加や株価上昇などによる年金資産増加を背景とした前払年金費用の増加により、前連結会計年度末に比べ1,538億円増加の15,163億円となりました。負債の部は、事業運営資金確保のための短期債務の増加により、前連結会計年度末に比べ877億円増加の5,157億円となりました。純資産の部は、為替換算調整額や退職年金債務調整額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ661億円増加し10,006億円となりました。株主資本比率は55.1%と強固な財務基盤を維持しています。なお、資産の部・負債の部の合計額には、DMB(非継続事業)に関連する流動資産および流動負債を、それぞれ1,272億円、406億円含んでいます。
資金流動性については、当期末現在の手元現預金を1,665億円保有していることに加えて、金融機関との間で700億円のコミットメントライン契約しており、高い水準を維持しています。また、今後の成長投資資金の確保に備え、格付機関から長期発行体格付として高格付を維持するとともに、グローバルで金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達力を確保してまいります。
2025 年 3 月末
2026 年 3 月末
増減
資産合計(資産の部合計)
13,625億円
15,163億円
+1,538億円
負債の部合計
4,280億円
5,157億円
+877億円
株主資本
7,719億円
8,359億円
+640億円
非支配持分
1,625億円
1,647億円
+21億円
純資産の部合計
9,344億円
10,006億円
+661億円
負債及び純資産合計
13,625億円
15,163億円
+1,538億円
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益の増加などにより、609億円の収入(前期比51億円の収入増)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、資本的支出などにより701億円の支出(前期比222億円の支出増)となりました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは92億円の支出(前期比170億円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期債務の増加などにより324億円の収入(前期比370億円の収入増)となりました。
以上の結果、継続事業に係る当期末における現金及び現金同等物残高は、前期末から346億円増加し、1,665億円となりました。
2025年3月期
2026年3月期
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
558億円
609億円
+51億円
投資活動によるキャッシュ・フロー
△479億円
△701億円
△222億円
フリーキャッシュ・フロー
79億円
△92億円
△170億円
財務活動によるキャッシュ・フロー
△46億円
324億円
+370億円
減価償却費
335億円
338億円
+3億円
資本的支出(設備投資)
△490億円
△531億円
△41億円
(注)資本的支出は、連結キャッシュ・フロー計算書記載の金額
(4) 利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、定款の定めに基づき取締役会決議によって行う中間配当を除き、剰余金の配当等の決定については株主総会に諮ります。また、株主の皆さまへの還元を含む利益配分に関しましては、次の基本方針を適用してまいります。
キャッシュアロケーションポリシー
①中長期視点で新たな価値を創造するため、事業投資に軸足を置いた資源配分を実行します。持続 的な成長を支える注力事業への投資を最優先し、特に最注力ドメインである制御機器事業領域への投資を強化します。
②そのうえで、安定的・継続的な配当に加え、当社グループの将来の資金需要、業績水準、株価水準、財務状況などを総合的に勘案し、自己株式の取得を機動的に実施します。
③投資や株主還元の原資は、内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本としつつ、M&Aの実行においては外部資金調達も積極的に活用します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の確保に努めます。
株主還元方針
①中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的、継続的な株主還元に努めます。
②上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。
当期(2025年度)の期末配当金につきましては、DOE基準ならびに過去の配当額の水準も考慮したうえで安定的・継続的な配当とするため、52円とする予定です。2025年12月2日に実施済みの中間配当金52円を加えると、年間配当金は104円となります。また、次期(2026年度)の年間配当金につきましては、前期および当期の業績拡大を踏まえ、当期比6円増配となる110円を予定しています。なお、次期の中間(第2四半期末)および期末の配当金は未定です。
(5)今後の見通し
〇全般的見通し
当社グループにおける次期(2027年3月期)の事業環境は、制御機器事業において、生成AI関連需要を背景に、半導体関連や二次電池領域での設備投資は年間を通して好調に推移すると見込んでいます。ヘルスケア事業や社会システム事業においても事業環境は堅調に推移すると見込みます。
一方で、足元では中東情勢の動向次第で世界経済が大きな影響を受ける可能性もあり、不確実性の高い状況にあります。引き続き、今後の動向を注視してまいります。
以上の事業環境認識のもと、当社グループの次期業績を以下のとおり見通します。
なお、当社グループは、2027年3月期第1四半期よりIFRSを任意適用するため、以下の見通しはIFRSに基づき作成しています。
2027 年 3 月期
(IFRS)
売上高
8,200億円
営業利益
620億円
継続事業からの
税引前当期純利益
610億円
継続事業からの
当期純利益
450億円
当社株主に帰属する
当期純利益
275億円
米ドル平均レート
155.0円
ユーロ平均レート
180.0円
人民元平均レート
22.0円
(注)当社株主に帰属する当期純利益の見通しは、非継続事業を含めて記載しています。なお、1株当たり当期純利益は、継続事業からの当期純利益ベースでは228円86銭、当社株主に帰属する当期純利益ベースでは139円86銭となる見込みです。
〇連結セグメント別業績予想
セグメント別の業績予想は以下の通りです。
2027 年 3 月期
(IFRS)
外部顧客に対する売上高
営業利益
IAB
4,400億円
440億円
HCB
1,500億円
150億円
SSB
1,530億円
225億円
DSB
620億円
50億円
2. 経営方針
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「企業は社会の公器」であるという考えに基づき、事業を通じてよりよい社会づくりに貢献することを使命とし、その実現に向け、企業理念を軸にした経営を実践しています。
(2)中長期的な会社の経営戦略
<長期ビジョン「Shaping the Future 2030」の概要>
当社グループは、2022年度から2030年度までの長期ビジョン「Shaping the Future 2030」(以下、SF2030)に基づいた経営に取り組んでいます。SF2030では、社会が変革期を迎える中、当社が社会的課題の解決を通じて投資家をはじめとしたすべてのステークホルダーに貢献するために自らの変革と新たな価値創造のストーリーを定めています。多くの社会的課題が発生するこれからの未来において、社会に与えるインパクトが大きく、当社グループの強みであるオートメーションや顧客資産・事業資産を活かせるという観点から、「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」の3つを当社グループが解決すべき社会的課題と定めています。これらの課題を解決するために、SF2030では、当社グループの事業ドメインを見直すとともに、各事業ドメインで創出する社会価値を定めています。インダストリアルオートメーションドメインでは「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」への貢献、ヘルスケアソリューションドメインでは「循環器疾患の“ゼロイベント”」への貢献、ソーシャルソリューションドメインでは「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。また、当社はSF2030のもと、事業とサステナビリティを一体のものとして取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、企業価値を向上させてまいります。
*詳細は当社ウェブページの「長期ビジョン/中期ロードマップ説明会」に掲載しています。
https://www.omron.com/jp/ja/ir/irlib/sf_info/
<構造改革プログラム「NEXT2025」の総括>
当社グループでは、2023年度の業績悪化を受け、2024年4月1日から2025年9月末までを「制御機器事業の早急な立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」に集中する期間とした構造改革プログラム「NEXT2025」に取り組みました。「NEXT2025」においては、収益を伴った持続的な売上成長を確かなものとし、持続的な企業価値向上を実現すべく経営施策を実行しました。
業績悪化の要因となった課題に早急に対応したことで制御機器事業を中心に各事業の再成長への道筋をつけると共に、2024年度および2025年度の2年間で、固定費を2023年度比で約350億円削減したことで、2年連続の増収増益を達成しました。
一方、売上高、営業利益共に過去最高水準に到達できていないこと、ROICやROEなどの指標が資本コストを下回る水準であることから、収益・成長基盤の再構築は道半ばであると認識しております。
今後は、この改善基調を早期に定着させると共に、顧客起点を実現する社内風土改革や収益・成長基盤の再構築、成長を促進する事業ポートフォリオマネジメント、ビジネスモデルのトランスフォーメーションなど、収益を伴った持続的成長の実現に向けた本質的な課題の解決に取り組んでまいります。
<中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(2026~2030年度)の概要>
「NEXT2025」の成果と課題を踏まえ、2026年度から2030年度までの新たな中期ロードマップ「SF 2nd Stage」に2026年4月より取り組みます。当ロードマップは、2030年以降にデータサービスによる新たな成長を実現する企業への転換のための期間としています。
SF 2nd Stageでは、「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」を方針に、力強い成長を実現していきます。
*詳細は、当社ウェブページの「長期ビジョン/中期ロードマップ説明会」に掲載しています。
https://www.omron.com/jp/ja/ir/irlib/sf_info/
(3)次期の経営計画
<次期(2026年度)の方針と実行計画>
次期は、「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」を全社方針とし、注力13事業の成長に向けた計画を完遂するためのアクションを着実に遂行します。
【財務目標】
財務目標
2027年3月期
(IFRS)
売上高
8,200億円
営業利益
620億円
ROE
5.5%程度
ROIC
4.0%程度
EPS
229円
(注)1.当連結会計年度より、DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類し、DMB(電子部品事業)を除く継続事業とは区分して表示するため、売上高、営業利益は非継続事業を除いた継続事業の目標値となります。また、ROE、ROIC、EPSの目標値は、継続事業からの利益をベースに設定しています。
2.当社グループは、2027年3月期第1四半期よりIFRSを任意適用するため、上記の目標はIFRSに基づき作成しています。
3. 会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、2027年3月期第1四半期連結会計期間より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用します。
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
増減金額
金  額
構成比
金  額
構成比
%
%
(資産の部)
流動資産
539,713
39.6
676,108
44.6
136,395
現金及び現金同等物
131,951
166,541
34,590
受取手形及び売掛金
157,718
169,633
11,915
貸倒引当金
△877
△1,047
△170
棚卸資産
140,773
154,215
13,442
非継続事業流動資産
67,687
127,242
59,555
その他の流動資産
42,461
59,524
17,063
有形固定資産
97,658
7.2
103,072
6.8
5,414
投資その他の資産
725,088
53.2
737,083
48.6
11,995
オペレーティング・リース
使用権資産
39,342
44,649
5,307
のれん
361,065
374,211
13,146
その他の無形資産
114,344
130,375
16,031
関連会社に対する
投資及び貸付金
15,799
13,034
△2,765
投資有価証券
41,107
48,665
7,558
施設借用保証金
7,175
7,110
△65
前払年金費用
64,247
97,218
32,971
繰延税金
24,122
14,067
△10,055
非継続事業固定資産
49,456

△49,456
その他の資産
8,431
7,754
△677
資産合計
1,362,459
100.0
1,516,263
100.0
153,804
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
増減金額
金  額
構成比
金  額
構成比
%
%
(負債の部)
流動負債
233,494
17.1
370,249
24.4
136,755
支払手形及び買掛金・未払金
78,020
86,677
8,657
短期債務
20,372
121,668
101,296
未払費用
39,950
44,120
4,170
未払税金
5,463
10,063
4,600
短期オペレーティング・リース負債
11,490
12,521
1,031
非継続事業流動負債
25,341
40,553
15,212
その他の流動負債
52,858
54,647
1,789
繰延税金
13,752
1.0
14,403
0.9
651
退職給付引当金
6,969
0.5
4,952
0.3
△2,017
長期債務
119,088
8.7
75,910
5.0
△43,178
長期オペレーティング・リース負債
27,041
2.0
31,110
2.1
4,069
非継続事業固定負債
9,411
0.7


△9,411
その他の固定負債
18,272
1.4
19,077
1.3
805
負債の部合計
428,027
31.4
515,701
34.0
87,674
(純資産の部)
株主資本
771,885
56.7
835,885
55.1
64,000
資本金
64,100
4.7
64,100
4.2

資本剰余金
100,161
7.4
99,932
6.6
△229
利益準備金
29,471
2.1
32,313
2.1
2,842
その他の剰余金
550,485
40.4
555,680
36.6
5,195
その他の包括利益累計額
97,632
7.2
154,358
10.2
56,726
為替換算調整額
88,186
121,981
33,795
退職年金債務調整額
9,446
32,377
22,931
自己株式
△69,964
△5.1
△70,498
△4.6
△534
非支配持分
162,547
11.9
164,677
10.9
2,130
純資産の部合計
934,432
68.6
1,000,562
66.0
66,130
負債及び純資産合計
1,362,459
100.0
1,516,263
100.0
153,804
(注)DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の連結貸借対照表の組替えを行っています。非継続事業の詳細については、20ページ「(非継続事業)」をご覧ください。
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
増減金額
金  額
百分比
金  額
百分比
%
%
売上高
715,379
100.0
767,351
100.0
51,972
売上原価
385,092
53.8
416,350
54.3
31,258
売上総利益
330,287
46.2
351,001
45.7
20,714
販売費及び一般管理費
236,881
33.1
245,398
31.9
8,517
試験研究開発費
39,960
5.6
45,668
6.0
5,708
営業利益
53,446
7.5
59,935
7.8
6,489
構造改革費用
23,795
3.4
2,617
0.3
△21,178
その他費用(△収益)―純額―
△3,480
△0.5
4,747
0.6
8,227
継続事業からの税引前当期純利益
33,131
4.6
52,571
6.9
19,440
法人税等
15,356
2.1
13,466
1.8
△1,890
持分法投資損益
679
0.1
2,123
0.3
1,444
継続事業からの当期純利益
17,096
2.4
36,982
4.8
19,886
非継続事業からの当期純損失
△2,223
△0.3
△5,705
△0.7
△3,482
当期純利益
14,873
2.1
31,277
4.1
16,404
非支配持分帰属利益(△損失)
△1,398
△0.2
2,790
0.4
4,188
当社株主に帰属する
当期純利益
16,271
2.3
28,487
3.7
12,216
(注)DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の連結損益計算書の組替えを行っています。非継続事業の詳細については、20ページ「(非継続事業)」をご覧ください。
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
増減金額
金  額
金  額
当期純利益
14,873
31,277
16,404
その他の包括利益(△損失)―税効果考慮後
為替換算調整額
△7,621
34,094
41,715
退職年金債務調整額
△4,162
22,931
27,093
デリバティブ純損益
△21

21
その他の包括利益(△損失)計
△11,804
57,025
68,829
包括利益
3,069
88,302
85,233
(内訳)
非支配持分に帰属する包括利益(△損失)
△1,438
3,089
4,527
当社株主に帰属する包括利益
4,507
85,213
80,706
(3)連結株主持分計算書
(単位:百万円)
資本金
資本剰余金
利益準備金
その他の
剰余金
その他の
包括利益(△
損失)累計額
自己株式
株主資本
非支配持分
純資産合計
2024年3月期末現在
64,100
98,997
27,457
556,705
109,396
△69,969
786,686
164,307
950,993
当期純利益
16,271
16,271
△1,398
14,873
当社株主への配当金
△20,477
△20,477
△20,477
非支配株主への配当金

△1,466
△1,466
非支配株主との資本取引等
△197
△197
162
△35
連結子会社の増加による
非支配持分の増加

982
982
株式に基づく報酬
1,376
13
1,389
1,389
利益準備金繰入
2,014
△2,014


為替換算調整額
△7,581
△7,581
△40
△7,621
退職年金債務調整額
△4,162
△4,162
△4,162
デリバティブ純損益
△21
△21
△21
自己株式の取得およびその他
△15
△8
△23
△23
2025年3月期末現在
64,100
100,161
29,471
550,485
97,632
△69,964
771,885
162,547
934,432
当期純利益
28,487
28,487
2,790
31,277
当社株主への配当金
△20,450
△20,450
△20,450
非支配株主への配当金

△1,268
△1,268
非支配株主との資本取引等
△143
△143
175
32
連結子会社の増加による
非支配持分の増加

134
134
株式に基づく報酬
△85
788
703
703
利益準備金繰入
2,842
△2,842


為替換算調整額
33,795
33,795
299
34,094
退職年金債務調整額
22,931
22,931
22,931
デリバティブ純損益



自己株式の取得およびその他
△1
△1,322
△1,323
△1,323
2026年3月期末現在
64,100
99,932
32,313
555,680
154,358
△70,498
835,885
164,677
1,000,562
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー
1.
当期純利益
14,873
31,277
2.
営業活動によるキャッシュ・フローと
当期純利益の調整
(1)
減価償却費
33,450
33,778
(2)
持分法投資損益
679
2,123
(3)
受取手形及び売掛金の増加
△1,542
△4,076
(4)
棚卸資産の増加
△449
△6,401
(5)
支払手形及び買掛金・未払金の増加
7,835
5,990
(6)
その他(純額)
938
40,911
△1,772
29,642
営業活動によるキャッシュ・フロー
55,784
60,919

投資活動によるキャッシュ・フロー
1.
投資有価証券の売却による収入
6,258
664
2.
投資有価証券の取得
△2,042
△4,018
3.
資本的支出
△48,993
△53,105
4.
事業・会社の買収(現金取得額との純額)
△6,316
△12,377
5.
事業・会社の売却(現金流出額との純額)
2,410
△2,264
6.
関連会社に対する投資の増加
△2,617
△1,008
7.
貸付金の回収による収入
2,206
1,366
8.
その他(純額)
1,205
671
投資活動によるキャッシュ・フロー
△47,889
△70,071
(参考)フリーキャッシュ・フロー
7,895
△9,152

財務活動によるキャッシュ・フロー
1.
満期日が3ヶ月以内の短期債務の増加(純額)
9,209
54,262
2.
満期日が3ヶ月超の短期債務による収入
1,500
1,160
3.
満期日が3ヶ月超の短期債務による支出
△17,083
△1,210
4.
長期債務による収入
72,195
5,745
5.
長期債務による支出
△48,089
△4,773
6.
自己株式取得による支出
△9
△1,322
7.
親会社の支払配当金
△20,474
△20,462
8.
非支配株主への支払配当金
△1,466
△1,268
9.
その他(純額)
△391
230
財務活動によるキャッシュ・フロー
△4,608
32,362

換算レート変動の影響
2,650
11,106
現金及び現金同等物の増減額
5,937
34,316
期首現金及び現金同等物残高
143,086
149,023
当期末現金及び現金同等物残高
149,023
183,339
非継続事業に係る期末現金及び現金同等物残高(控除)
17,072
16,798
継続事業に係る期末現金及び現金同等物残高
131,951
166,541
(注)1. フリーキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加味した金額です。
2. 連結キャッシュ・フロー計算書上、非継続事業のキャッシュ・フローは独立表示せずに継続事業のキャッシュ・フローと合算して表示しています。非継続事業の詳細については、20ページ「(非継続事業)」をご覧ください。
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
当社は1株当たり利益の算出にあたり、FASB会計基準書第260号「1株当たり利益」を適用しています。
1株当たり当社株主に帰属する当期純利益および希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期純利益の算出に用いた株式数は次のとおりです。
株式数(単位:株)
2025年3月期
2026年3月期
基本的
196,900,793
196,738,303
希薄化後


(注)2025年3月期および2026年3月期の希薄化後株式数については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため、記載していません。
(その他費用(△収益)-純額-の主な内訳)
その他費用(△収益)-純額-の主な内訳は次のとおりです。
2025年3月期
為替差損
1,459
百万円
固定資産除売却損(純額)
1,184
退職給付費用
995
投資有価証券評価益(純額)
△12,313
長期性資産の減損
895
補助金
△1,090
事業譲渡に関連する利益
△2,956
受取補償金
△480
受取利息(純額)
△1,949
のれんの減損
11,725
2026年3月期
為替差損
2,365
百万円
固定資産除売却損(純額)
884
退職給付費用
△192
投資有価証券評価損(純額)
271
長期性資産の減損
3,975
補助金
△908
受取補償金
△198
受取利息(純額)
△739
(注)当連結会計年度においてDMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の数値については、組替えを行っています。
(重要な後発事象)
(退職給付信託の一部返還について)
当社は、将来の退職給付に備えることを目的として、退職給付信託を設定していますが、退職給付債務に対して退職給付信託財産を含む年金資産が積立超過の状態にあり、今後もその状態が継続すると見込まれることから、退職給付信託の一部について返還を受けました。
(1)返還日
2026年4月1日
(2)返還額
41,600百万円
(3)当該事象による影響
返還に伴い、2027年3月期の連結損益計算書への影響はありません。なお、連結財政状態計算書においては現金及び現金同等物が41,600百万円増加し、前払年金費用が41,600百万円減少する見込みです。
(セグメント情報等の注記)
[オペレーティング・セグメント情報]
FASB会計基準書第280号は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定しています。オペレーティング・セグメントは、当社の最高経営意思決定者(CODM)である代表取締役社長CEOが経営資源の配分や業績評価を行うにあたり通常使用しており、財務情報が入手可能な企業の構成単位として定義されています。最高経営意思決定者(CODM)は、各セグメントに経営資源を配分するため、また、セグメントの営業成績を評価する際に計画と実績の対比を評価するために、セグメント損益を使用しています。
当社は取扱製品の性質や社内における事業の位置付け等を考慮した上で、オペレーティング・セグメントに関する情報として、IAB、HCB、SSBおよびDSBの4つのオペレーティング・セグメントを区分して開示しています。
当社は、DMBの譲渡の決定に伴い、DMBを非継続事業に分類しており、前連結会計年度および当連結会計年度のセグメント情報から控除しています。
各セグメントの主要な製品は次のとおりです。
(1) IAB: インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
……プログラマブルコントローラ、モーションコントロール機器、センサ機器、産業用カメラ・コードリーダ機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット等
(2) HCB: ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
……電子血圧計、ネブライザ、低周波治療器、心電計、酸素濃縮器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計、遠隔患者モニタリングシステム、遠隔診療サービス等
(3) SSB: ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
……エネルギー事業(蓄電システム・太陽光発電用パワーコンディショナー)、モビリティ事業(駅務システム、交通管制・道路管理システム)、IoT事業(UPS、インフラモニタリング)、M&S事業(運用管理・保守メンテナンス)等
(4) DSB: データソリューションビジネス(データソリューション事業)
……データヘルスケア事業、コーポレートヘルス事業、M&S(マネジメント・サービスソリューション)事業、データ活用ソリューション事業、自立支援事業等
セグメント情報の会計方針は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従っています。
各オペレーティング・セグメントに直接関わる収益および費用は、それぞれのセグメントの業績数値に含め表示しています。特定のセグメントに直接帰属しない収益および費用は、経営者がセグメントの業績評価に用いる当社の配分方法に基づき、各オペレーティング・セグメントに配分されるかあるいは「消去調整他」に含めて表示しています。
なお、「セグメント利益」は、「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」、「試験研究開発費」を控除して表示しており、「構造改革費用」、「その他費用(△収益)―純額―」、「法人税等」、「持分法投資損益」は控除していません。
[事業の種類別セグメント情報]
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
IAB
HCB
SSB
DSB

消去
調整他
連結
売上高
①外部顧客に対する売上高
364,698
145,866
143,585
42,738
696,887
18,492
715,379
②セグメント間の内部売上高
823
333
7,733
439
9,328
△9,328


365,521
146,199
151,318
43,177
706,215
9,164
715,379
材料費
48,030
58,215
36,302
957
143,504
8,202
151,706
人件費
97,232
25,898
25,835
17,152
166,117
30,267
196,384
その他営業費用
183,983
44,604
73,833
22,240
324,660
△10,817
313,843
セグメント利益
36,276
17,482
15,348
2,828
71,934
△18,488
53,446
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
IAB
HCB
SSB
DSB

消去
調整他
連結
売上高
①外部顧客に対する売上高
409,478
145,258
144,257
51,151
750,144
17,207
767,351
②セグメント間の内部売上高
1,422
146
8,961
250
10,779
△10,779


410,900
145,404
153,218
51,401
760,923
6,428
767,351
材料費
59,671
60,014
36,393
1,403
157,481
6,545
164,026
人件費
101,857
25,221
26,013
19,843
172,934
29,831
202,765
その他営業費用
206,585
44,749
71,067
26,544
348,945
△8,320
340,625
セグメント利益
42,787
15,420
19,745
3,611
81,563
△21,628
59,935
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
2 DSBには、JMDC社の連結子会社化に伴うのれんを除く無形資産の償却費を含めています。
3 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去、本社機能部門などが含まれています。
4 当連結会計年度より、当社グループ内の経営管理体制変更に合わせ、従来SSBに計上していたオムロンデジタル株式会社の業績は本社機能部門として「消去調整他」へ計上しております。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。
5 当連結会計年度において、DMBを非継続事業に分類したことに伴い、事業の種類別セグメント情報は、非継続事業の金額を除いた継続事業の金額に組み替えて表示しています。なお、DMBに含まれていた一部の連結子会社の業績は「消去調整他」へ計上しております。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。また、非継続事業向けの「セグメント間の内部売上高」については、「外部顧客に対する売上高」へ組替えて記載しています。
前連結会計年度および当連結会計年度におけるセグメント利益の合計額と継続事業からの税引前当期純利益との調整表は次のとおりです。
(単位:百万円)
項目
前連結会計年度
当連結会計年度
セグメント利益の合計額
71,934
81,563
構造改革費用
23,795
2,617
その他費用(△収益)―純額―
△3,480
4,747
消去調整他
△18,488
△21,628
継続事業からの税引前当期純利益
33,131
52,571
(非継続事業)
非継続事業の概要
当社は、2025年9月19日付「デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化の検討開始に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、当社のデバイス&モジュールソリューションズカンパニーが営む事業(以下「DMB(電子部品事業)」)の分社化について検討してまいりました。当社は、2026年3月30日開催の取締役会において、当社の子会社であるオムロンデバイス株式会社(以下「本承継会社」)にDMB(電子部品事業)を吸収分割の方法により承継させること、当社グループ内において海外各国・地域における当社のグループ会社が保有するDMB(電子部品事業)に関連する株式及び資産等の譲渡を実施すること(以下「本株式譲渡」)、及び本承継会社の全株式をThe Carlyle Groupが設立するTCG2601 株式会社の完全子会社であるTCG2602 株式会社(以下「本SPC」)に譲渡することを決定し、2026年3月30日付で本承継会社との間で吸収分割契約書を、また、本SPCとの間で株式譲渡契約書をそれぞれ締結しました。
本株式譲渡実行日は2026年10月1日を予定しています。
また、当社は構造改革プログラム「NEXT2025」の経営施策の一つである「ポートフォリオの最適化」のため、2025年7月4日に当社の連結子会社であるOMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS ITALY S.R.L.の全株式をFair Cap社に譲渡する契約を締結し、株式譲渡は2025年11月28日に完了しています。OMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS ITALY S.R.L.は、株式譲渡までDMB(電子部品事業)に含まれていました。
これらの取引は、当社グループの事業運営、財政状態および経営成績等に重要な影響をもたらす戦略上の変更に該当します。このため、FASB会計基準書第205号-20に従い、DMB(電子部品事業)の経営成績、本取引に伴う事業売却損益および譲渡に関連する費用を、当連結会計年度の連結損益計算書において非継続事業として区分表示するとともに、前連結会計年度の組替えを行っています。
また、前連結会計年度の連結貸借対照表の組替えを行い、資産および負債は非継続事業流動資産、非継続事業固定資産、非継続事業流動負債、非継続事業固定負債として区分表示しています。
連結キャッシュ・フロー計算書上は、非継続事業のキャッシュ・フローは独立表示せずに継続事業のキャッシュ・フローと合算して表示しています。
組替えて表示したDMB(電子部品事業)の経営成績は以下のとおりです。
非継続事業の経営成績
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
売上高
86,374
100,811
売上原価
59,519
69,407
売上総利益
26,855
31,404
販売費及び一般管理費
21,884
22,422
試験研究開発費
4,379
5,327
営業利益
592
3,655
構造改革費用
3,986
6,976
その他費用―純額―
736
1,497
非継続事業からの税引前当期純損失
△4,130
△4,818
法人税等
△1,907
887
非継続事業からの当期純損失
△2,223
△5,705

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2026 7,674億円 285億円 15,163億円 8,359億円 144.8 104.0
2025 7,154億円 163億円 13,625億円 7,719億円 82.6 104.0
2024 8,188億円 81億円 13,547億円 7,867億円 41.2 104.0
2023 8,761億円 739億円 9,982億円 7,285億円 372.2 98.0
2022 7,629億円 614億円 9,306億円 6,652億円 305.7 92.0
2021 6,555億円 433億円 8,204億円 6,069億円 214.7 84.0
2020 6,780億円 749億円 7,581億円 5,304億円 365.3 84.0
2019 7,326億円 543億円 7,499億円 5,042億円 260.8 84.0
2018 7,323億円 632億円 7,450億円 5,055億円 296.9 76.0
2017 7,942億円 460億円 6,977億円 4,690億円 215.1 68.0
2016 8,336億円 473億円 6,833億円 4,447億円 219.0 68.0
2015 8,473億円 622億円 7,110億円 4,898億円 283.9 71.0
2014 7,730億円 462億円 6,547億円 4,305億円 209.8 53.0
2013 6,505億円 302億円 5,736億円 3,670億円 137.2 37.0
2012 6,195億円 164億円 5,373億円 3,208億円 74.5 28.0

事業の状況(有価証券報告書より)

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沿革 FY2026 / 約3,414字
2【沿革】1933年5月立石一真が大阪市都島区東野田に立石電機製作所を創業。レントゲン写真撮影用タイマの製造を開始(創業年月日1933年5月10日)。<1933年 立石電機創業(創業者)> <1960年 世界初 無接点近接スイッチ> <1964年 世界初 電子式自動感応式信号機> 1936年7月大阪市西淀川区野里町に工場を新設、移転。1945年6月京都市右京区花園土堂町に工場を移転。1948年5月資本金200万円の株式会社に改組。商号を「立石電機株式会社」に変更(設立年月日1948年5月19日)。1955年1月販売部門・研究部門を各々分離独立、立石電機販売㈱・㈱立石電機研究所を設立。プロデューサ・システム(分権制による独立専門工場方式)を創案し、その第一号として㈱西京電機製作所を設立(計9社の生産子会社を順次設立)。1959年1月商標を「OMRON」と制定。 2月㈱立石電機研究所を吸収合併。1960年10月京都府長岡町(現長岡京市)に中央研究所を竣工。1962年4月京都証券取引所および大阪証券取引所市場第二部に上場。1964年10月㈱立石電機草津製作所他の生産子会社を㈱西京電機立石製作所に吸収合併。1965年4月立石電機販売㈱および㈱西京電機立石製作所を吸収合併。 8月大阪証券取引所市場第一部に指定替え上場。 1966年9月東京証券取引所市場第一部および名古屋証券取引所市場第一部(2009年11月9日上場廃止)に上場。<1967年 世界初 無人駅システム> <1973年 オムロンの血圧計1号機> 1967年3月世界初 無人駅システムが阪急北千里駅で稼動。1972年2月オムロン太陽㈱を設立。1976年10月大阪証券取引所の特定銘柄に指定。1985年3月オムロン京都太陽㈱を設立。1986年4月京都府綾部市に綾部工場を竣工。1988年4月東京支社(東京都港区)を東京本社に昇格(二本社制に移行)。1990年1月社名を「オムロン株式会社」に変更。1991年4月本社を京都市下京区に移転。1993年4月中国で初めての独資生産会社オムロン(大連)有限公司が稼動開始。2000年8月本店および本社事務所を複合機能拠点である「オムロン京都センタービル」(京都市下京区)に移転。2003年4月リレー事業部門とオムロン熊本㈱を経営統合しオムロンリレーアンドデバイス㈱を設立。 5月グローバルR&D協創戦略の中核拠点として京都府相楽郡(現木津川市)に「京阪奈イノベーションセンタ」を開設。 7月ヘルスケア事業を分社しオムロンヘルスケア㈱を設立。 2004年10月共同新設分割によりATM(現金自動預払機)等の情報機器事業を日立オムロンターミナルソリューションズ㈱へ承継。 2006年6月セーフティ技術を保有するSCIENTIFIC TECHNOLOGIES INC.(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)を子会社化。中国に制御機器システムのグローバル中核拠点オムロン(上海)有限公司が稼動開始。  <2007年 世界初リアルカラー3次元視覚センサー> 2007年5月レーザー微細加工技術を保有するレーザーフロントテクノロジー㈱を子会社化。 6月中国に研究拠点「オムロン上海R&D協創センタ」を開設。 7月本社に隣接する展示施設および研修施設「オムロン京都センタービル啓真館」を開設。2008年7月オムロンセミコンダクターズ㈱を吸収合併。 2009年9月事業セグメントEMC(エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー)(現DMB(デバイス&モジュールソリューションズビジネス))を新設。 2010年4月スイッチ事業を分社し、オムロンスイッチアンドデバイス㈱を設立。 5月車載電装部品事業を分社し、オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱を設立。 11月社会システム事業の子会社オムロンソーシアルソリューションズ㈱を設立。 2011年1月港区虎ノ門と品川区大崎にある事業拠点を品川フロントビル(港区港南)へ移転統合し、東京事業所として順次業務を開始(二本社制を解消)。 6月家庭向け省エネ支援サービス事業分野でNTT西日本㈱と合弁会社を設立。    <2013年 卓球ロボット「フォルフェウス(FORPHEUS)」> 10月京都府向日市にオムロンヘルスケア㈱の研究開発拠点および本社を開設。2012年1月中国のパワーラッチングリレーメーカーである「上海貝斯特電器制造有限公司」を子会社化。2012年7月健康支援サービス事業分野で㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモと合弁会社を設立。 2014年7月コーポレートベンチャーキャピタルを担う投資子会社オムロンベンチャーズ㈱を設立。 10月ブラジルのネブライザ生産・販売会社であるNS Industria de Aparelhos Medicos LTDA.の他2社を傘下に持つ、MMRSV Participantcoes S.A.を子会社化。2015年9月米国のモーション制御機器メーカー「Delta Tau Data Systems Inc.」およびその傘下8社を子会社化。 10月米国の産業用ロボットメーカー「Adept Technology Inc.」(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)およびその傘下5社を子会社化。 2017年3月「AliveCor,Inc.」とヘルスケア分野で資本・業務提携を実施。<2018年 世界初 ウェアラブル血圧計> 7月産業用カメラのトップメーカー「センテック㈱」(現オムロンセンテック㈱)およびその傘下7社を子会社化。 10月米国の産業用コードリーダーメーカー「Microscan Systems Inc.」(現Omron Microscan Systems, Inc.)およびその傘下3社を子会社化。2018年2月近未来をデザインする研究会社「オムロン サイニックエックス㈱」を設立。 4月国内オムロングループにおける人事・総務・理財機能を集約した新会社「オムロンエキスパートリンク㈱」を設立。2019年2月産業用電子機器の開発・製造受託サービスを手掛ける「オムロン直方㈱」の株式80%を「研華股份有限公司(アドバンテック社)」に譲渡。<2019年 世界初 心電系付き血圧計> 10月車載電装部品を手掛ける、「オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱」の全株式を、ニデック㈱に譲渡。 2020年2月「AliveCor,Inc.」を持分法適用会社化。 <2020年 世界初 統合コントローラー>2021年3月持分法適用会社であった「日立オムロンターミナルソリューションズ㈱」の全株式を㈱日立製作所に譲渡。 10月圧力センサーやフローセンサーなどの開発・製造を行う、MEMS事業を分社し、ミツミ電機㈱に譲渡。2022年2月医療統計データサービス事業を行う「㈱JMDC」と資本・業務提携を実施。   6月定款を一部変更し、「企業理念の実践」について記載。2023年4月エンジニア領域の人財サービス事業(派遣・請負・紹介)を行う、「オムロンエキスパートエンジニアリング㈱」を設立。 飲料業界向け総合検査機メーカー「キリンテクノシステム㈱」に出資。「オムロンキリンテクノシステム㈱」として子会社化。   10月「㈱JMDC」を子会社化。   12月データソリューション事業本部を設立。 2024年4月遠隔診療サービスを展開するオランダの「Luscii Healthtech B.V.」を完全子会社化。 2025年7月間接業務の分野でトランスコスモス㈱と合弁会社「オムロン トランスコスモス プロセスイノベーション㈱」を設立。    10月オムロン ソーシアルソリューションズ㈱の子会社であるオムロン ソフトウェア㈱をオムロン㈱の戦略子会社に変更し「オムロン デジタル㈱」に名称変更。 「㈱iCARE」を完全子会社化。 京都府向日市に技術・知財本部の開発拠点「パワーエレクトロニクスセンタ」を開設。 2026年3月電子部品事業の会社分割(吸収分割)および承継会社の株式を2026年10月に譲渡することを決定。
配当政策 FY2026 / 約913字
3【配当政策】 当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本とし、定款の定めに基づき取締役会決議によって行う中間配当を除き、剰余金の配当等の決定については株主総会に諮ります。  株主の皆さまへの還元を含む利益配分に関しては、つぎの基本方針を適用しています。 <株主還元方針>(1) 中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的・継続的な株主還元に努めます。(2) 上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。  当期(2025年度)の期末配当金については、DOE基準ならびに過去の配当額の水準も考慮したうえで安定的・継続的な配当とするため、52円とする予定です。2025年12月2日に実施済みの中間配当金52円を加えると、年間配当金は104円となります。 次期(2026年度)の年間配当金については、前期および当期の業績拡大を踏まえ、当期比6円増配となる110円を予定しています。なお、次期の中間(第2四半期末)および期末の配当金は未定です。 <株主還元の推移> (注)1 当社は、「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めています。2 総還元性向の算出式は次のとおりです。総還元性向=(現金配当額+自己株式の取得金額)/当社株主に帰属する当期純利益(純損失)(単元未満株の買取分・役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託による自己株式取得分は含まない)。  なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2025年11月7日10,26352.00取締役会決議2026年6月23日10,26352.00定時株主総会決議(予定) <株主総利回り(TSR)の推移>          (注)TSRは、2020年度末時点の株価を基準として算出しています。
監査の状況 FY2026 / 約7,067字
(3)【監査の状況】①監査役監査の状況(ⅰ)組織・人員当社の監査役会は、常勤監査役2名、社外監査役2名、合計4名で構成されています。監査役には適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任され、特に財務・会計に関して相当程度の知見を有する者を1名以上置くことを基準としています。また、監査役の職務遂行を補佐するために、必要な知識・能力を有するスタッフを監査役室に配置しています。なお、当該監査役室スタッフの人事は、監査役の同意を得るものとしています。 監査役会の構成は以下のとおりです。 氏名役職就任専門的な知見細井 俊夫常勤監査役/議長2023年新規事業創造、DX、内部統制に関する業務経験岩佐 博人常勤監査役2025年コーポレート・ガバナンス、人財開発三浦 洋社外監査役2024年財務・会計、企業経営、ガバナンス、リスクマネジメント市毛 由美子社外監査役2025年法務、コンプライアンス、ダイバーシティ (注)監査役の略歴は「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等(2)役員の状況」に記載しています。 (ⅱ)監査役会の運営状況監査役会は、法令・定款および監査役会規程の定めるところにより、監査に関する重要な事項について決議、審議、報告および協議を行っています。当事業年度において監査役会は次のとおり運営しました。また監査役会とは別に、自由闊達な意見交換を目的とした監査役オフサイトミーティングの時間を設け議論しました。 回数・頻度13回・取締役会開催に先立ち、月次に開催する他、必要に応じて随時開催2025年度監査役会出席率役職名氏名当事業年度の出席率常勤監査役細井 俊夫100%(13回/13回)常勤監査役岩佐 博人100%(9回/9回)(注1)常勤監査役玉置 秀司100%(4回/4回)(注1)社外監査役三浦 洋100%(13回/13回)社外監査役市毛 由美子100%(9回/9回)(注1)社外監査役國廣 正100%(4回/4回)(注1)主な付議事項決議:15件(監査実施報告、監査方針と計画、監査役会監査報告書、事業報告への開示、監査役選任に関する同意、会計監査人の評価及び監査報酬の同意等)審議:6件(監査役会実効性評価、監査実施報告、監査方針・重点監査事項等)協議:1件(監査役報酬配分)報告:32件(監査役業務執行状況、執行会議(注2)報告、グローバル監査室長業務報告、      内部通報の定期報告等)監査役オフサイトミーティングの主なテーマ2025年度監査実行プラン/2030年度に向けての監査役会のマイルストーン監査役会の目指す姿について/ガバナンスの進化について現場訪問・執行側との対話結果の報告所要時間監査役会:17時間   オフサイトミーティング時間:17.5時間     (注)1 2025年6月24日開催第88期定時株主総会にて玉置秀司氏、國廣正氏は退任し、岩佐博人氏、市毛由美子氏が選任されました。玉置秀司氏、國廣正氏の監査役会の出席状況は第88期定時株主総会以前、岩佐博人氏、市毛由美子氏は第88期定時株主総会以降の出席状況を記載しています。 2 執行会議:社長が議長を務め、執行役員が出席する経営会議 (ⅲ)監査役の活動状況 監査役会では中期ロードマップ「SF 2nd Stage」への移行を踏まえ、下記の通り使命・目指す姿・行動指針をあらたに制定しました。 使命監査役会は、株主からの受託責任を認識し、未来を見据えた実効性の高いモニタリングを通じて、企業の健全性を確保し、持続的な企業価値の向上に貢献する目指す姿1.準拠性監査(監査Ver1.0)、リスクベース監査(監査Ver2.0)を土台とし、企業文化を含む経営課題の真因の明確化と解決策を提言(監査Ver3.0)する(将来的には未来監査(監査Ver4.0)も視野に入れる)2.「『経営監査①』、『内部統制システム②』の統合的確立」を提言・推進する①成長に向けたリスクテイクを後押しする能動的な経営監査②三様監査の有機的連携とリスクの高度化に対応する内部統制システムの構築行動指針1.「監査役の独任制」「社外監査役の専門性」「常勤監査役の情報収集力」を活かし、企業の健全な成長に向け、チームとして成果を創出する2.高い倫理観と誠実さを持ち、経営陣・現場との対話を通して信頼関係を築き、主体的な行動変容を促す3.ステークホルダーの多様な視点を意識し、経営課題の真因に迫り、経営の未来を導く行動を後押しする  使命・目指す姿・行動指針のもと、3つの重点監査事項を定め活動を行いました。当事業年度における監査活動の概要は下記のとおりです。 重点監査事項監査活動の概要構造改革の進捗モニタリング重要会議への出席の他、今年は特にBC主要部門長との対話を拡充し、構造改革の進捗・成果・課題を経営執行の決断力の評価として「やめる」・「変える」・「決める」の視点から確認した。中長期戦略の進捗モニタリング取締役会等での議論を通じて、中期経営計画の進捗と課題や、サステナビリティの取り組み状況を確認するとともに、成長戦略実現に向けたガバナンス体制のあり方について検討した。内部統制システム高度化へのモニタリング社長や管掌取締役との意見交換を通じ、体制強化に向けた取り組みを検討するとともに内部統制システムの構築・実施状況を確認した。また、四半期毎に三様監査会議(監査役、会計監査人、内部監査部門)を開催し、リスク認識の共有を深めた。 (■:役割による出席 〇:オブザーバーとして出席 △:任意の出席) 主な活動内容開催頻度常勤監査役社外監査役①取締役会への出席13回■■②取締役との意見交換会11回■■③委員会(コーポレート・ガバナンス委員会、報酬諮問委員会等)への出席13回〇■④執行会議等、全社の重要な会議への出席12回〇△⑤各BC(ビジネスカンパニー)長および主要部門長とのダイアログ44回■■⑥監査役訪問(国内3社、海外17社、社外15社)35社■△⑦内部監査部門との情報共有およびディスカッション22回■△⑧会計監査人との情報共有およびディスカッション9回■△ (ⅳ)内部監査部門との連携状況当社では、グローバル監査室が、オムロングループの内部統制の整備・運用状況を「業務の有効性および効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令などの遵守」「資産の保全」の観点から検証するとともに、リスクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、改善に向けた助言・提言をしています。監査役会は毎月の監査役会にグローバル監査室長を招聘し、全社の業務監査・内部統制監査の状況確認と意見交換を行っています。 (ⅴ)会計監査人との連携状況 監査役会は、会計監査人と定期的に会合を設定し、監査重点領域の状況やリスク対応手続、グループ監査状況、期中発見事項等の報告を受領しています。定期会合は理財部門長と内部監査部門長も同席し、自由に活発な意見交換を行っています。KAM(Key Audit Matters(監査上の主要な検討事項))は、会計監査人によって適切に検討され、監査役は会計監査人とその内容について議論を重ねました。また監査の高度化及び効率化に向け、三様監査会議において各者のリスク認識の共有や課題に関する議論を一層充実させました。 当事業年度に係る財務諸表監査等における主な報告・検討事項は次のとおりです。主な報告・検討事項月789101112123456監査基本方針と監査計画 ■ ■ ■ 重点監査領域およびKAMの検討 ■ ■ ■ ■■■期中報告、期中レビュー、発見事項・監査意見 ■ ■ ■ ■■■J-SOX監査・内部統制監査 ■ ■ ■■■グループ監査(課題・発見事項) ■ ■ ■ 監査人の独立性(非保証業務含む) ■ ■ ■ ■■■会計監査人職務遂行に関する事項 ■ ■ ■ 三様監査会議 ■ ■ ■■ ■ (ⅵ)監査役会の実効性評価■監査活動のサイクルと実効性評価監査役会は、各監査役が年間の活動を通して把握した経営課題を共有・議論し、取締役会に提言することで実効性を高める取組みを行っています。そして、その実効性を年度末に評価しています。監査役会は評価結果を基に次年度の方針や重点監査事項、監査計画を立案しています。また評価結果は、有価証券報告書の他、事業報告や統合レポート、当社ウェブサイトにも掲載する等、積極的に開示しています。 <監査活動のサイクル> ■監査役会実効性評価の結果評価方法は、監査役会の重点監査事項、使命や目指す姿、監査役会運営状況等の達成度を確認するとともに、監査役会の進化の状況を多面的に確認する8項目の指標(①監査計画妥当性、②監査品質・手法進化、③監査役会議論の質、④組織洞察力、⑤内部監査・会計監査統合力、 ⑥経営への影響・発信力、⑦企業価値貢献度、⑧監査役会実効性向上)を設定し、達成度について自己評価を行いました。さらに、取締役から監査役会への意見を受領し、参考にしました。重点監査事項への取り組み状況、監査役間の連携、取締役および執行部門との対話の状況等を総合的に評価した結果、実効性は概ね確保されていると判断しました。監査役間の情報共有および連携は適切に行われ、取締役および執行部門との建設的な対話が行われていること、ならびに下表に記載の通り重点監査項目の監査を適切に実施していることを確認しました。 2025年度の注力視点2025年度の実効性評価結果2026年度の注力視点構造改革/中長期戦略構造改革と中長期の成長戦略を実行する中で、現場の変革(特に顧客起点に立った組織文化)の状況を「やめる」・「変える」・「決める」等の視点で確認する。 ・構造改革・中長期成長戦略は、取締役会等を通じ進捗・成果・課題を把握し監査役会で議論を深めることができた。・現場訪問や執行部門との対話を通じ把握した経営課題を、取締役と議論し実行力・企業文化に関する課題認識を共有した。・成長戦略実現にむけたガバナンス体制のあり方について、監査役会で検討し取締役へ提言を行った。・構造改革後の課題を継続してモニタリングするとともに、中長期戦略の実効性を確認する。・認識を共有した経営課題について、執行側の行動変容および成果への寄与を確認する。・モニタリングボードへの進化に向け、ガバナンス強化に資する視点から意見表明を行う。内部統制システムの高度化内部統制システムに関わる執行部門の役割・責任の明確化など組織体制強化の進捗と、執行部門の運用状況および内部統制システムの実効性を確認する。社長・管掌取締役と内部統制システムの高度化に向けCRO設置を踏まえた体制の構築、各ラインの役割分担や1線(業務執行部門)の強化に向け議論をし、基本的な考え方や概要を整理した。また、三様監査の連携の在り方や、今後の方向性を三者で共有した。内部統制システムの詳細設計および実行計画の策定・実装の進捗に合わせ、各ラインが進化し、実務に定着しているかを確認する。また、事業成果およびリスク低減に寄与しているかモニタリングする。   ②内部監査の状況 当社の内部監査機能は、当社社長指示のもと、本社グローバル監査室(提出日現在14名)が担っており、海外の北米、欧州、中華圏、アジア・パシフィックの地域毎に設置した内部監査室を統括し、リスクマネジメントの観点から、会計・業務・コンプライアンスなどに関する内部監査を、部門単位で定期的に実施しており、その結果を社長及び監査役会に定期的に報告するとともに、年度総括を取締役会へ報告しています。 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携については、月1回の監査役会に本社グローバル監査室長が出席し、監査結果の報告に加え、内部監査の強化に向けた意見交換を行うほか、会計監査人とも定期的会合を持ち、相互の活動に関する情報交換を行っています。法務、経理、財務部門等の内部統制部門とも定期的、適宜にリスク評価などの情報共有、連携を行っています。 また、企業倫理・リスクマネジメント委員会による「グループ重要リスク」に対する対策やモニタリング活動などを一覧化し、全社の残存リスクを見える化し、その中から重要リスクを選定し、ガバナンスの観点からテーマ監査を行っています。 内部監査の網羅性を向上させるために、CAAT(コンピュータ支援監査技法)を用い、定期的にグローバル全社の会計データや、国内の決裁書データの分析を行うことにより不備やリスクを抽出し、各部門に改善を促しています。 事業部門からマネジメント候補者がグローバル監査室に出向し、監査活動を通して経営視点やリスク感度を身につけ、出向終了後原籍部門で更なる活躍を期する育成出向プログラムも継続的に実施しています。 ③会計監査の状況(ⅰ)監査法人の名称有限責任監査法人トーマツ 当社は、会社法に基づく会計監査および金融商品取引法に基づく会計監査を有限責任監査法人トーマツに依頼していますが、同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別の利害関係はありません。また、同監査法人は業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよう措置をとっています。当社は、同監査法人との間で会社法監査と金融商品取引法監査について監査契約書を締結し、それに基づき報酬を支払っています。 (ⅱ)継続監査期間58年間 (ⅲ)業務を執行した公認会計士の氏名指定有限責任社員 業務執行社員 : 芳賀 保彦、川添 健史、辻 知美 (ⅳ)監査業務に係る補助者の構成公認会計士 37名、公認会計士試験合格者 12名、その他 37名 (ⅴ)監査法人の選定方針と理由現会計監査人を選定した理由は、当社の会計監査人に求められる専門性、独立性および内部管理体制、さらに当社のグローバルな活動を一元的に監査できる体制を有していると判断したためです。監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等その必要性に応じて、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定します。また、監査役会は会計監査人について会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると判断した場合には、監査役全員の同意によって、会計監査人を解任します。 (ⅵ)監査役及び監査役会による監査法人の評価監査役会は、会計監査人の監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画とその結果報告を受領のうえ、情報交換・意見交換を行う等の緊密な連携を図っています。また年度末に一事業年度を具体的に振り返り、内部監査部門、経理部門からの意見も参考にしながら総合的に評価しています。会計監査人から受領したアドバイスは次年度の監査計画に反映させています。 ④監査報酬の内容等(ⅰ)監査公認会計士等に対する報酬区分 前連結会計年度 当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社30144560-連結子会社63-56-計36444616-前期の提出会社および連結子会社における非監査業務は主として財務報告に関する助言業務です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。 当期の提出会社および連結子会社における非監査業務はありませんでした。当期の提出会社にかかる監査証明業務に基づく報酬の額には、国際財務報告基準(IFRS)の比較年度の監査等にかかる報酬が含まれております。 (ⅱ)監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイトトウシュトーマツおよびそのメンバーファーム)に対する報酬((ⅰ)を除く)区分 前連結会計年度 当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社----連結子会社59466043計59466043 前期の連結子会社における非監査業務の内容は、主として税務監査です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。  当期の連結子会社における非監査業務の内容は、主として税務監査です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。 (ⅲ)その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容該当事項はありません。 (ⅳ)監査報酬の決定方針当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、年間の監査計画に組み込まれている監査陣容、往査内容、監査日数などの監査内容をもとに監査公認会計士等と折衝し、会社法第399条の定め等に基づき監査役会の同意を得た上で決定しています。 (ⅴ)監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由監査役会は、会計監査人および社内関係部門から説明を受けた当期の会計監査計画や、前期の監査実績、会計監査人の監査の遂行状況、報酬見積りの算出根拠を確認し、審議した結果、適切であると判断し、会計監査人の報酬等の額について同意を行っています。
設備の概要 FY2026 / 約515字
1【設備投資等の概要】 当社グループでは、将来の成長に向けた生産設備の増強および拠点投資、ならびにITインフラの刷新など必要な設備投資を厳選のうえ、積極的に行いました。その結果、当期の設備投資額は542億59百万円(前期比7.7%増)となりました。  部門別の設備投資金額は、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比増減(%)インダストリアルオートメーションビジネス9,18051.6ヘルスケアビジネス4,057△21.1ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス6,06334.3データソリューションビジネス2,344△39.4本社他24,011△0.2継続事業計45,6554.6デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業)8,60427.4合計54,2597.7(注)1 「本社他」には、本社機能部門および上記各部門に属さない子会社などが含まれます。   2 電子部品事業は、当期におけるThe Carlyle Groupのグループ会社との譲渡契約の締結に伴い、財務会計基準審議会(FASB)会計基準書第205号-20「財務諸表の表示-非継続事業」に従い、非継続事業に分類しています。
従業員の状況 FY2026 / 約2,112字
(2)【従業員の状況】  ①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス8,778ヘルスケアビジネス4,004ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス2,311デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業)6,122データソリューションビジネス2,603本社他2,232合計26,050 (注)従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む)です。   ②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)3,85544.514.88,8828.3 (注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。    2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス2,105ヘルスケアビジネス-ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス-デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業)741データソリューションビジネス67本社他942合計3,855 (注)従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。   ③労働組合の状況2026年3月31日現在  名称 オムロングループ労働組合連合会(全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会)結成年月 1978年4月 組合員数(人)6,145なお、会社と労働組合との間には、特記すべき事項はありません。④従業員の多様性に関する指標提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注1)男性労働者の育児休業取得率(%) (注2)労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注1) (注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者13.486.276.275.165.0 連結子会社当事業年度名称管理的地位に占める女性労働者の割合(%) (注1)男性労働者の育児休業取得率  (%) (注2)労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者オムロン ヘルスケア 株式会社7.560.073.772.470.3オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社9.185.771.268.589.0オムロン フィールドエンジニアリング株式会社4.4100.071.676.348.2オムロン デジタル株式会社11.684.678.276.874.2オムロン 阿蘇株式会社4.380.063.664.770.0オムロン リレーアンドデバイス株式会社18.280.061.072.358.2オムロン アミューズメント株式会社0.033.356.864.564.3株式会社 エフ・エー・テクノ0.0*71.668.4*オムロン キリンテクノシステム 株式会社10.3100.074.873.688.4オムロン エキスパートリンク 株式会社24.0*65.876.663.1オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社-100.071.386.070.0株式会社 iCARE34.866.754.069.736.3株式会社 JMDC15.678.668.370.9227.4NSリヤンド株式会社39.10.095.897.1150.5株式会社 キャンサースキャン11.883.368.871.269.0株式会社 ドクターネット16.780.065.673.0*NSイノベーションズ株式会社22.2*55.067.932.0株式会社 HERO innovation0.0100.065.172.093.9株式会社 ドリームキャッチャー20.00.087.888.499.6(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。なお、「-」は、労働者人数を原籍会社にてカウントしております。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業の取得割合を算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。3.「*」は、対象となる従業員が無いことを示しています。4. 男女賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく情報公表の求めは常時雇用する労働者301人以上ですが、法の求めを超えて101人以上の連結子会社を対象として記載しております。
研究開発活動 FY2026 / 約6,118字
6【研究開発活動】 当社グループは、事業を通じた社会的課題の解決による持続的な企業価値の向上を目指しています。そのための中核的な取り組みが研究開発です。研究開発は、顧客価値の創出および事業競争力の強化に直結する重要な経営基盤であり、CTO(最高技術責任者)のもとで推進しています。 (1)2025年度の当社グループの研究開発への取り組み①SF 2nd Stageで注力する全社コア技術領域の特定 当社グループは、SF2030の実現に向けSF 2nd Stageロードマップを策定しました。本ロードマップにおいて当社は、顧客視点に立ち返って目指す将来像と成長シナリオを見つめ直し、個別の事業成果に直結する技術にとどまらず、複数の注力13事業間でシナジーを生み出す全社横断的な技術群を抽出し、中長期的な競争力を支える「全社コア技術領域」として体系化しました。全社コア技術領域は「エッジコントロール技術」「エッジセンシング技術」「電力変換・制御技術」に加え、「Agentic AI」「分散・クラウドコンピューティング」「データマネジメント」の全6領域です。< 全社コア技術領域 >  全社コア技術領域の特定にあたっては、これまで社会的課題の解決を通じて蓄積してきた、独自の知財・無形資産に関する定量分析を活用しています。全社で52ある事業ユニットを俯瞰的に分析した結果、光電・近接や画像処理などのエッジセンシング(赤色囲み部)やパワコン・蓄電や電源などの電力変換・制御(青色囲み部)などの特定技術領域に全体の5%から10%の特許が集中していること、そしてそれらの技術が単一の事業にとどまらず、複数の事業ユニットにまたがって蓄積されていることが明らかになりました。 < 知財・無形資産の分析例 -オムロン保有特許の技術領域別ヒートマップの活用(注)- > (注)オムロンの保有特許の技術領域別ヒートマップの活用:VALUENEX株式会社の提供する俯瞰解析ツール 「VALUENEX Radar」を用い   当社で作成。当社グループの保有特許をテキストマイニングにより分析、類似技術を近い距離となるように配置。密集度が高い   領域を赤色、低い領域を青色で表示。全社コア技術領域以外では、リレー構造や診断計測などが単独で高い密集度を見せている。  当社では、顧客と競合の分析に加え、こうした自社分析の結果を踏まえて、CFO、CTOなどのCxO(特定のコーポレート機能の最高責任者)や事業部門との顧客価値の実現に対する議論を重ね、技術経営の根幹となる注力事業へのR&D投資配分方針を決定しています。今後は、事業と技術を連結させ再定義した全社コア技術領域を、研究開発投資、人財配置、知的財産活動を一体的にマネジメントするための「共通軸」として位置づけます。これにより、研究開発が個別最適に陥ることを防ぎ、全社視点での持続的な価値創出を実現していきます。 ②研究開発体制および研究開発投資 当社グループは、研究開発を中長期的な価値創出の源泉と位置付け、注力事業に紐づく6つの全社コア技術領域を重点的に強化します。当社グループは、R&Dへの投資規模を増やす中で、投資効率を高め、より確度の高い持続的成長を実現するため、注力事業への研究開発投資を2030年度に約60%まで高めます。 また、SF 2nd Stageにおいて、研究開発活動を事業戦略と一体で機能させるため、全社的な視点で研究開発を統括する体制を構築しました。 その一環として、オムロンの注力事業で顧客に価値を届け、持続的な競争優位を創出・加速する“全社技術戦略”の立案・実行し、事業成長においてイニシアティブを発揮する組織へと、コーポレートR&D部門の役割を進化させ、名称を「技術・知財本部」から「ストラテジックR&D本部」へ変更しました。 ストラテジックR&D本部は、事業と技術を連結した全社技術戦略の推進や先端技術・基盤技術の創出を通じて、オムロンの中長期的な事業競争優位を牽引します。また、注力事業に結び付き、事業価値を生みだす知財活動もさらに強化し、事業と技術の競争力を知財の面からも継続的に強化していきます。 このような研究開発投資方針と体制により、選択と集中を徹底した研究開発マネジメントを行い、開発生産性を高め、研究開発投資による市場成長率を超える顧客価値の創出を実現していきます。 < 注力事業に対する開発費の割合 > (ⅰ)全社的な視点で研究開発を統括する主な体制(全社テクノロジーガバナンス委員会) 全社的な視点で開発生産性を高める施策の立案と実装を行うため、研究開発を統括する体制の中核として、ストラテジックR&D本部長を委員長とする全社テクノロジーガバナンス委員会を設置しました。本委員会は、事業戦略と技術戦略を連結させ研究開発テーマ、研究開発投資を全社横断的で統括します。本委員会は、ストラテジックR&D本部長および各事業における技術責任者で構成され、コーポレート部門と事業部門が一体で注力事業および全社コア技術領域に基づき研究開発テーマの優先順位付けを行います。また、研究開発投資の妥当性や進捗状況を確認することで、研究開発活動の実行力と透明性を高め、経営戦略と整合した研究開発の推進を図ります。 ③SF 2nd Stageの研究開発活動でモニタリングする指標 当社グループは、研究開発活動の成果を客観的かつ継続的に把握し、改善につなげるための指標を設定しています。 (ⅰ)開発生産性 研究開発活動の成果を総合的に示す指標として、開発生産性を重要な経営指標と位置付けています。SF 2nd Stageでは、2030年度に開発生産性を2024年度比2.5倍とする目標を掲げました。 開発生産性=営業利益/研究開発費(注) (注)投資を実行し、研究開発活動を開始してから製品やサービスとなり、営業利益に貢献するまでにはある程度の期間が必要である   ため、その期間を見込み計算している。  また、開発生産性の向上を実効性あるものとするため、研究開発活動の質や構造を把握するための中間指標を設定し、マネジメントに活用しています。これらの指標を通じて、研究テーマの選択集中の度合いや、研究成果が事業および知的財産にどの程度結び付いているかを把握し、研究開発活動の進捗や課題を継続的に確認しています。(ⅱ)知財投資効率 知財活動の成果を総合的に評価する指標として、「出願件数」といった活動量ではなく、「事業利益への貢献度」で厳格に測るため、新たに知財投資効率という独自の指標を定義しました。これは、人件費や経費を含む知財への総投資額に対して、特許、ブランド、ノウハウといった無形資産が生み出した事業貢献額(利益に対する寄与度)を示す定量指標です。研究開発部門の開発生産性の向上と深く連動させる形で、2030年までにこの知財投資効率を2024年度比2.5倍に引き上げるという意欲的な目標を掲げ、知財活動を「利益を生む戦略的投資」へと転換することで、企業価値の最大化に直結させていきます。 ④研究開発活動における取組状況 注力事業の成長を支える全社コア技術領域の強化による顧客価値の創出を行うため、事業部門と連携し研究成果の創出に取り組んでいます。制御機器事業では、成長牽引に向け、測距センサの高精度化、外観検査のユーザビリティ向上、ファクトリーオートメーション用電源の小型化などの技術開発に取り組みました。また、社会システム事業ではパワーコンディショナーの小型化、ヘルスケア事業では血圧計や心電計の高精度化など注力事業の強みを磨き込む技術開発に取り組みました。特に研究開発と知財活動での主要取り組みは、以下のとおりです。 (ⅰ)パワーエレクトロニクスセンタ開設 パワーエレクトロニクス分野における電力変換・制御技術の研究開発体制の強化を目的にパワーエレクトロニクスセンタを2025年10月に京都桂川事業所に開設しました。同センタでは、基盤技術の研究に加え、商品開発やソリューション創出までを視野に入れた研究開発活動を行っています。これらの活動を通じて創出された技術は、蓄電システムやファクトリーオートメーション用電源など、一つの事業だけでなく複数の事業へ展開しています。 (ⅱ)両利きの知財活動 知財活動においては、各事業の特性を加味し、独占排他型と共有共鳴型を最適なバランスで実行する「両利きの知財活動」を推進しています。主力であるIAB(制御機器)等のデバイス事業では、競合の参入障壁となる特許網の構築(独占排他型)に注力し、競争優位性の確保や制御思想の保護を図っています。一方、データ活用を主軸とするソリューションビジネスにおいては、顧客の経営課題改善に直結する提供価値の保護とビジネスモデルの優位性確保を目指し、パートナー企業とのエコシステム形成や協創を促す出願(共有共鳴型)を推進するなど、事業ごとの勝ち筋に同期した戦略的な出願活動を実行しています。 (ⅲ)不確実性への対応 長期的な視点での不確実性を踏まえた技術創出を行うため、技術探索の取り組みを行っています。研究開発における出島組織としての、オムロン サイニックエックス株式会社では研究開発の方向性を「Embodied AI Machines」と設定し、人と機械の新たな関係性や社会実装を見据えた研究活動を継続しています。2025年度も28件の国際学会を中心とした発表を行ったほか、社会実装に向けた展示会への出展や技術検証を実施しました。 (2)事業セグメント別の研究開発活動 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)金額(百万円)インダストリアルオートメーションビジネス24,700ヘルスケアビジネス7,494ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス6,243データソリューションビジネス126本社他7,105合計45,668 ①インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業) 当セグメントは、人を重労働から解放しエネルギー制御と融合させる「①人を超える自働化」、機械が人に寄り添い人の可能性を引き出し、人と機械が共に成長する「②人と機械の高度協調」、前述の2つのコンセプトを支える、現場の商品や人のナレッジ、そしてデータを繋ぎ、価値ある形に擦り合わせる「③デジタルエンジニアリング革新」のモノづくりコンセプトで研究開発に取り組んでいます。 これら3つのコンセプトを基に、デジタルデバイス、環境モビリティ、食品・日用品、医療、物流の5つの業界において、「顧客起点」で価値創造とグローバルの顧客への価値伝達を進めています。従来のモノ視点から、コト視点で俯瞰して顧客課題を捉えるようにシフトし「ソリューション」としての創出・提供に取り組んでいます。6つの全社コア技術領域を含めた様々な先進コア技術やオムロンの幅広いFA商品群を起点にして、機能モジュールやソフトウェア、アプリケーション、サービスを体系的に構成し、各業界の顧客や工程に合わせて提供できるように技術や商品開発を強化しています。また、積極的に特許の出願や活用する取組みも強化しています。 加えて、新規技術獲得には、自社内だけで不足しているものは積極的にグローバルのスタートアップ企業や大学等も含めた産官学でのオープンイノベーションも進めています。 ②ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業) 当セグメントは、マーケティング部門と研究開発部門が一体となり、パーソナライズ医療の実現に向けて、真のユーザーニーズの把握・創出に努め、一層の開発スピードアップを目指しています。また研究開発部門は、一人ひとりの健康ですこやかな生活の実現に向け、脳・心血管疾患の発症ゼロを目指す「循環器事業」、喘息・COPD患者の重症化ゼロを目指す「呼吸器事業」、慢性痛による日常の活動制限ゼロを目指す「ペインマネジメント事業」の3事業領域において新しい価値を提供できる新商品の創出を目指しています。 当期の主な開発テーマとして、循環器事業においては、新たに患者の測定時の負担を大幅に軽減する血圧計の開発を進めており、また疾患の早期発見・治療に繋げることを目的として、血圧、脈拍、脈波、心電計測技術を搭載した心機能低下を捉える革新的な血圧計の開発を引き続き進めています。さらにデータマネジメントを活用した遠隔診療サービスのシステム開発・改善にも取り組んでいます。 呼吸器事業においては、粘性の高い薬液にも対応しながらハンディで使用できるポータルネブライザの開発や、喘息やCOPDの潜在患者をスクリーニングする技術開発にも取り組んでいます。ペインマネジメント事業においては、従来の肩こりや腰痛などのケアに加え、新たにスポーツ後の筋肉疲労をケアする機能、さらには、筋力の維持・強化を目的としたEMS機能を搭載した低周波治療器の開発も進めています。 ③ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業) 当セグメントは、太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電システム、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのネットワーク保護といった、多岐にわたる端末・システムに対するお客様のニーズに応える商品開発に取り組んでいます。 エネルギーソリューション事業では、再生可能エネルギーへの一層の関心の高まりに応えるため、蓄電システムおよび太陽光発電用パワーコンディショナーを中心に電力変換・制御技術を用いた高効率化や小型軽量化などの技術開発並びに発電した電力の自家消費ニーズに応える商品創出などに継続して取り組んでいます。 モビリティソリューション事業においては駅や道路など、公共の場における利用者の安心・安全・快適に貢献する商品として、AI技術・IoT技術を組み込んだ人や車の動きを検知するセンサー・システムの開発に取り組んでいます。 また、近年、社会課題となっている労働人口減少に対し、社会インフラにおける労働生産性を向上させる技術が求められる中、データマネジメントなどのデータサイエンス分野の技術力強化を進めています。 ④データソリューションビジネス(データソリューション事業) 当セグメントは人材やテクノロジーに積極的に投資し、医療ビッグデータを活用した新しい取組みやサービス開発にチャレンジし続けます。ヘルスケアデータの収集のためのサービス開発とヘルスケアデータの利活用方法の開発を目的にアカデミアとの連携を含めた研究開発活動を実施しています。また、ディープラーニングを中心とするAIテクノロジーを用いた診断アシストエンジンを日々の読影の中で活用できるようにする診断アシストプラットフォーム「AI-RAD」の開発に取り組んでおります。
株式の保有状況 FY2026 / 約2,209字
(5)【株式の保有状況】①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は純投資目的である株式は保有しておらず、全て純投資目的以外の目的である株式投資に区分しています。なお、純投資目的とは株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることのみを目的とする場合とし、それ以外の目的で保有する株式は全て純投資目的以外の株式としています。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は持続的な企業価値向上のため、更なる社会的価値創造の協働を目的とする場合に限り株式を保有します。 なお、純投資目的以外の株式のうち特定投資株式については、保有目的および合理性について中長期的な観点から精査し、保有の適否を毎年、取締役会において検証します。保有の適否検証においては、投資先企業との協働の状況、事業への影響、投資先企業のROE、取引による当社利益への寄与度等を考慮します。検証の結果、保有目的および合理性が希薄となった株式については、事業や市場への影響に配慮しつつ売却を進めます。議決権行使については、CFOを委員長とする議決権行使委員会により、投資先企業の中長期的な企業価値向上の観点から総合的に賛否を判断し、必要に応じて、投資先企業と対話を行います。  保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の連結貸借対照表の純資産に占める割合は、2015年3月末時点の10.2%から大幅に減少し、2026年3月末時点で0.2%となりました。 (ⅱ).銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式392,062非上場株式以外の株式--   (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式13子会社からの移管非上場株式以外の株式---   (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式139 (ⅲ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱メンタルヘルステクノロジーズ-49,200・データヘルス事業においてメンタルヘルスケア領域でのソリューション共創を目的に保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。無-43 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱京都フィナンシャルグループ2,112,3686,112,368・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)3有8,57813,909㈱SCREENホールディングス85,000341,434・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)3有1,5203,276コニカミノルタ㈱621,000621,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)3無319312㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ-3,349,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。有-6,735ローム㈱-1,872,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。有-2,674㈱三井住友フィナンシャルグループ-205,800・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。有-781(注)1 貸借対照表計上額の上位銘柄を算定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。2 保有する特定投資株式およびみなし保有株式を合わせて60銘柄に満たないため、全銘柄を記載しています。3 みなし保有株式の定量的な保有効果については事業上の理由から記載していませんが、特定投資株式に準じた方法で検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 (参考)当期末時点のJMDC社グループを除く当社グループの特定投資株式およびみなし保有株式の状況は以下のとおりです。 ・特定投資株式及びみなし保有株式(連結) 当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)特定投資株式(注)2417,5762,402みなし保有株式91212,56129,840(注)保有していた非上場株式が上場したことにより、前事業年度に比べ貸借対照表計上額が増加しております。
関係会社の状況 FY2026 / 約3,369字
4【関係会社の状況】会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) オムロンアミューズメント㈱愛知県一宮市300電子機器部品の製造・販売DMB100.0 100.0 当社製品の製造・販売オムロンフィールドエンジニアリング㈱東京都中央区360電気機器の保守サービスSSB 100.0100.0 当社製品のメンテナンスオムロンリレーアンドデバイス㈱ (注)2熊本県山鹿市300電子機器部品の製造DMB100.0 100.0 有当社製品の製造オムロン阿蘇㈱熊本県阿蘇市200制御機器の製造SSB 100.0100.0 -オムロンヘルスケア㈱京都府向日市5,021健康医療機器・サービスの製造・開発・販売等HCB100.0 100.0 -オムロンソーシアルソリューションズ㈱(注)4東京都港区5,000鉄道・道路交通向けシステムの製造・販売等SSB100.0 100.0 -オムロン関西制御機器㈱大阪市北区310制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱エフ・エー・テクノ東京都台東区490制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱JMDC(注)2、3東京都港区25,167医療統計データサービスDSB54.3 54.3 同社サービスの購入エヌエスパートナーズ㈱東京都港区10診療報酬ファクタリング及びコンサルティングDSB 100.0100.0 -OMRON MANAGEMENTCENTER OF AMERICA,INC. (注)2アメリカイリノイ6,891千US.$北米地域の関係会社の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON ELECTRONICSLLCアメリカイリノイ9,015千US.$制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELETRONICA DO BRASIL LTDA. (注)2ブラジルサンパウロ561,380千BRL.R$制御機器の販売およびブラジル関係会社の統括管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICCOMPONENTS LLCアメリカイリノイ3,987千US.$電子機器部品事業の営業統轄管理および販売DMB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC. (注)2アメリカカリフォルニア183,635千US.$産業用ロボットおよびモバイルロボットの開発、製造、販売、保守サービスIAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発・保守OMRON HEALTHCARE,INC.アメリカイリノイ200千US.$健康医療機器の販売HCB 100.0100.0 - 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) OMRON EUROPE B.V.オランダホッフドルフ16,883千EUR欧州地域関係会社の統轄管理および欧州地域制御機器事業の統轄管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON HEALTHCAREEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR健康医療機器の販売、欧州健康機器事業の統轄管理HCB 100.0100.0 -OMRON ELECTRONICCOMPONENTSEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR電子機器部品事業の営業統轄管理・販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS IBERIA SA.スペインマドリード988千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS S.P.Aイタリアミラノ5,686千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ASIAPACIFIC PTE.LTD.シンガポール23,465千US.$東南アジア地域関係会社の統轄管理および制御機器の販売本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON AUTOMATION PVT LTD.インドムンバイ3,279千INRインド関係会社の統合管理および制御システム機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS KOREA CO., LTD.韓国ソウル950百万KRW制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON (CHINA)CO.,LTD. (注)2中国北京1,469百万RMB.¥中国地域事業の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON DALIANCO., LTD.中国大連157,237千RMB.¥健康医療機器の製造HCB 100.0100.0 -OMRON (SHANGHAI)CO., LTD.(注)2中国上海550,289千RMB.¥制御機器の製造・販売・開発IAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発OMRONINDUSTRIALAUTOMATION(CHINA) CO., LTD.中国上海56,067千RMB.¥貿易会社IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONIC COMPONENTS TRADING(SHANGHAI)LTD.中国上海28,968RMB.¥電子機器部品の販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売SHANGHAI OMRON CONTROL COMPONENTS CO. ,LTD.中国上海390,367千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON ELECTRONICCOMPONENTS(SHENZHEN) LTD.中国深圳276,560千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON HEALTHCARE (CHINA) CO., LTD.中国大連208,611千RMB.¥健康医療機器の貿易会社HCB 100.0100.0 -OMRON TAIWAN ELECTRONICS INC.台湾台北869,410千NT.$制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON HONG KONG LIMITED中国香港13,314千US.$生産管理会社本社他100.0 100.0 当社製品の販売その他129社 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(持分法適用関連会社) AliveCor,Inc.アメリカカリフォルニア225百万US.$心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品の提供HCB35.5 35.5 -その他9社 (注)1 IABはインダストリアルオートメーションビジネス、HCBはヘルスケアビジネス、SSBはソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス、DMBはデバイス&モジュールソリューションズビジネス、DSBはデータソリューションビジネス、本社他は技術・知財本部等の本社機能の略称であり、主たる事業内容に基づくセグメントを記載しています。2 特定子会社です。3 有価証券報告書を提出しています。4 オムロンソーシアルソリューションズ株式会社の売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)は、連結売上高に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等①売上高 111,832百万円 ②法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益 17,247百万円③当期純利益 12,733百万円 ④純資産額 68,839百万円 ⑤総資産額 108,621百万円5 上記関係会社中に、重要な債務超過の状況にある会社はありません。6 当社グループは、当連結会計年度よりDMB(電子部品事業)を非継続事業に分類しています。
サステナビリティ FY2026 / 約16,953字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループは、創業以来、事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献することで成長を実現してきました。その発展の原動力になってきたのが、社憲、「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」であり、その精神には企業の公器性と、先駆けてイノベーションを創出し、よりよい社会を実現する想いが込められています。当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念を実践することです。 ここでは、(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み、(2)人的資本に関する取組み、(3)環境(気候変動)に関する取組み、(4)人権に関する取組みを、それぞれ、「①ガバナンス」「②戦略」「③リスク管理」「④指標と目標」の項目で記載します。  なお、サステナビリティに関する指標の2025年度の実績数値については、非継続事業であるDMB(電子部品事業)を含めた、期末日時点の数値を開示しており、2026年度および2030年度の目標値からはDMBを除外した数値を開示しています。 (1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み①ガバナンス 当社グループでは、サステナビリティの取組みをグローバルで実行すべく、全社マネジメント体制を確立しています。サステナビリティ重要課題の取組み状況を定期的に執行会議へ報告し、進捗状況や課題に対する議論を行っています。また、サステナビリティ取組みに関するガバナンス強化のための取組みも進めています。主な取組みは以下のとおりです。 <サステナビリティ取組みに関するガバナンス強化の主な取組み> 主な取組み執行のガバナンス強化・業務執行に責任を持つサステナビリティ推進担当の執行役員を設置(2023年度)・サステナビリティ推進担当の執行役員を議長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置。 サステナビリティ重要課題の事業実装に向けた議論や意思決定、年度計画の進捗モニタリング を実施(2024年度から)取締役会の監視・監督の強化・環境および人権分野に知見を有する取締役をそれぞれ環境担当、人権担当に任命(2023年度)・サステナビリティ推進委員会に環境担当、人権担当の取締役が監督目的でオブザーバーとして 出席(2024年度から)・2017年度から開始した、役員報酬の中長期業績連動報酬(株式報酬)の評価への サステナビリティ評価の組み入れを、2025年度から2026年度の役員報酬制度においても継続  取締役会役員の構成および役員報酬制度の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要③取締役会および(4)役員の報酬等①役員報酬等の内容」をご参照ください。 < サステナビリティのマネジメント体制 > < 2025年度 サステナビリティに関する会議体の開催実績 >会議体開催月主な議題サステナビリティ推進委員会6月10月 1月・サステナビリティ活動の今年度活動方針の報告・SF 2nd Stage非財務目標(マテリアリティの項目および 指標)の議論共有と人権方針改訂の議論・サステナビリティ活動の総括と次年度計画の議論執行会議9月12月・SF 2nd Stage非財務目標の議論・サステナビリティ活動の総括の報告と次年度計画の議論取締役会10月11月3月 ・SF 2nd Stage非財務目標の議論・SF 2nd Stage非財務目標の決議・サステナビリティ活動の総括と次年度計画の報告および 人権方針改訂の決議 ②戦略当社グループの存在意義は「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」です。これを実現していくために、注力すべきサステナビリティ重要課題を特定し、長期ビジョン「SF2030」に組み込んでいます。「SF2030」では、事業とサステナビリティを統合し、社会価値と経済価値の両方を創出することで企業価値の最大化を目指しています。この方針は、「SF 2nd Stage」においても変更はありません。2025年度は、「SF 2nd Stage」の開始にあたり、サステナビリティ重要課題の確認・見直しを実施しました。2026年度からの新たなサステナビリティ重要課題と非財務目標について執行会議等で議論し、取締役会による承認を経て、SF 2nd Stageにおける6つのサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)を特定しました。今回の確認・見直しでは、2023年度の業績の大幅な悪化、特に営業利益減少の要因となったサプライチェーンの混乱などに、先回りして適切に対応することで、企業の持続可能性を高めていくことを目的に、「レジリエントなサプライチェーン構築」を6つ目のマテリアリティとして追加しました。今後も定期的に、確認・見直しを行っていく予定です。 <SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題・目標とサステナビリティ取組み> SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)主なサステナビリティ取組み1事業を通じた社会的課題の解決事業を通じた社会的課題の解決により、社会価値を創出するとともにオムロンの持続的な成長を牽引する各事業を通じて取り組む⇒詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)」をご参照ください。2ソーシャルニーズ創造力の最大化オムロンの持続的成長のために競争力となるビジネスモデルの進化と新たな事業創出の取組みの拡大3人財の可能性を引き出し成長を加速オムロンの持続的成長の源泉となるオムロンで働く多様な人財の能力やスキルを引き出す人財マネジメントの進化「人的資本」の施策として取り組む4レジリエントなサプライチェーン構築持続的な価値創出の実現に向けた事業環境の察知と、その変化への適応2026年度から取組み開始5脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減気候変動と循環経済を「機会」と「リスク」の二側面で捉えた企業としての社会的責任の実践と更なる競争優位性の構築「環境(気候変動)」の施策として取り組む6バリューチェーンにおける人権の尊重企業の社会的責任として、自社のみならずバリューチェーンで働く人々の人権の尊重に対する影響力の発揮「人権」の施策として取り組む ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。 ④指標及び目標 当社グループでは「SF2030」を達成するために5つのサステナビリティ重要課題それぞれに2030年度の目標と単年度の目標を掲げ取組みを推進しています。「NEXT2025」の期間(2024年4月1日~2025年9月末)においては、単年度の目標を設定し、取組みを継続しています。  「SF 2nd Stage」におけるサステナビリティ重要課題と非財務目標の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)SF 2nd Stageの経営目標」をご参照ください。 (2)人的資本に関する取組み①ガバナンス 当社グループでは、人的資本に関する取組みをサステナビリティ重要課題の一つとして掲げており、最高人事責任者(CHRO)のもと人財戦略を経営の要と位置づけ、社員一人ひとりが主体性を持って能力を発揮し続けられる人財戦略を、グローバルに継続して実行しています。 人財戦略については、執行会議および取締役会で定期的に議論、報告、承認を行っています。 ②戦略(ⅰ)SF2030実現に向けた人財戦略(SF2030策定時) 事業を通じた社会的課題の解決を実現する原動力は社員一人ひとりです。長期ビジョン「SF2030」では、会社と社員が「常に選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係の構築を目指しています。この考えのもと、企業理念の実践を通じて社会的課題の解決を志す、高い専門性を備えた多様な人財が集う組織を目指してきました。 事業環境と内部環境が大きく変化した2025年度においては、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長する強い組織をつくる必要があると考え、「成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」と「主体性を生む組織カルチャーへの変革」に重点的に取り組みました。 (a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革 当社グループの持続的な成長に向けて、多様な人財の能力を最大限に引き出し、新たな顧客価値を創出するためには、経営層(執行役員・マネージャー)が、従来から重視してきたパフォーマンスマネジメントに加え、「多様な人財の力を引き出すピープルマネジメント」を両立するマネジメントスキルを有すること、さらに、これらスキルを発揮し、組織成果へとつなげ続けることが重要であると考えています。 この考えのもと、マネジメントスタイルの変革を進めるため、2024年度にピープルマネジメントを強化する仕組みを構築し、国内から実装しました。2025年度には、育成から人財開発会議を通じたマネージャーの適所適材や啓発計画策定までの一連の仕組みを定着させ、海外への展開も開始しました。また、習得したスキルの活用を進めるため、ピープルマネジメント実践の好事例の共有に加え、相談イベントや個別コーチングを実施しました。これらの取組みの結果、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャーの割合が前年度から増加し、国内のマネージャーの半数近くが両立できている状態となっています。 今後も持続的に組織成果を上げ、主体性高く成長する組織を実現するため、マネージャーにおけるパフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントの両立を目指し、マネジメントスタイルの変革をグローバルに推進していきます。 (b)主体性を生む組織カルチャーへの変革 変化の激しい事業環境下においても持続的な成長を実現するためには、社員一人ひとりが貢献意欲を持ち、主体的に能力を発揮できる組織およびカルチャーの形成が重要であると考えています。 当社グループでは、環境変化や価値観の多様化の中でも社員一人ひとりが主体的に判断・行動できる自律的な組織への変革が課題と捉え、エンゲージメントの状態性把握と現場起点の組織開発を促進するために2024年度にエンゲージメントサーベイ「VOICE」(注1)を進化させました。新たな「VOICE」では、組織ごとに異なる課題とその要因を可視化するとともに、マネージャーとメンバーが一体となり、現場主体で組織開発に取り組む仕組みを整えました。2025年度には、当社グループの9割以上の組織が、2024年度サーベイを通じて各組織で抽出された課題に基づく改善活動に取り組み、グローバル全体で約1,000件の活動が行われました。現場起点での取組みをさらに加速させるため、各組織で実行された具体的な改善活動の事例を、グローバルで共有しています。これらの取組みの結果、2025年度サーベイにおけるエンゲージメント指標は前年度から1ポイント改善しました。 また、2024年度に課題として挙がった、「顧客価値創造の阻害」や「仕事のやりにくさ」は改善され、マネージャーだけでなく、メンバー一人ひとりが主体性を持ってチームで改善に向かうことの効果が表れ始めました。2025年度のサーベイでは、「成長実感」や「試行錯誤の寛容」といった項目が、エンゲージメントを向上するうえで重要な課題であることが新たに明らかになりました。また、「(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」の項で示したマネジメントスキルとエンゲージメントサーベイの調査結果を組み合わせて分析したところ、マネージャーのエンパワーメント(注2)がオープンな組織づくりを介し、メンバーの挑戦や成長を後押しすることで、エンゲージメント向上に寄与する傾向が確認できました。 今後は、これらの結果を踏まえ、エンパワーメント強化に向けたマネジメントトレーニングの拡充や好事例の共有を通じて、主体性を生む組織カルチャーへの変革を進めていきます。 (注)1 エンゲージメントサーベイ「VOICE」:組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査   2 マネージャーのエンパワーメント:それぞれのメンバーの状況に応じて、責任と権限を適切に与えることで、メンバーの     パフォーマンスを引き出し、成長を促すこと (ⅱ)SF 2nd Stage実現に向けた人財戦略 SF 2nd Stageでは、これまで実行を進めてきた重点取組みの継続に加え「注力事業への人財アロケーション」「100名の経営人財の輩出」「役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供」の3つの重点取組みに注力し、財務・非財務目標の達成を目指してまいります。 (a)注力事業への人財アロケーション(+1,000名超) 注力事業のフロント(営業やセールスエンジニア(SE)など)および開発領域を中心に、社内における人財流動を加速すると共に即戦力層を中心とした社外からの登用を促進していきます。 例えば、2025年度からはパワーエレクトロニクス領域の専門能力の拡充を進めています。現在の在籍エンジニア数では約100名が不足していると判断し、計画的なエンジニア増強に取り組んでいます。こうした取組みを他の注力事業にも展開し、注力事業を支える専門能力の拡充と技術開発力の強化を進めていきます。 (b)100名の経営人財の輩出 SF 2nd Stageで掲げる挑戦的な目標を実現するため、事業成長および全社変革を担う経営人財の計画的な育成に取り組んでいます。具体的には、経営人財に求める要件を明確化し、経営と人事が連携して候補者の適性や育成課題を把握するとともに、意欲ある人財が自ら手を挙げて挑戦できるプログラム等を通じた育成・見極めを行います。候補者一人ひとりの課題に応じた戦略的なアサインメントを設計し、関与と徹底した伴走体制のもとで実行します。 今後の当社グループの成長を担う意志と実力を備えた人財が、グローバルの各所で難しい役割を担い、成果を出しながら成長していく状態をつくることを通じ、経営人財100名を生み出すことを目指しています。 (c)役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供 「決めたことをやり切る実行力」の強化に向け、社員一人ひとりの主体的な挑戦意欲を一層高めるため、役割責任・成果に応じて適切に報いる評価・報酬制度へ改革していきます。主体性を持ってチャレンジし続ける人財にはタイムリーに、ダイナミックに活躍の機会を提供し、パフォーマンスを発揮する人財に対しては厚く報いていきます。また、売上拡大や利益創出に直接的かつ顕著に貢献したチーム・個人に対して、特別インセンティブを付与する仕組みの導入を進めています。  これらの取組みを通じて、外部環境の厳しさの中で社員と組織が成長できる会社への変革を進め、「SF 2nd Stage」で掲げるロードマップの達成を着実に推進していきます。 ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3)グループ重要リスクとその分析⑧人財・労務」に記載しております。 ④指標と目標 当社グループでは、社員エンゲージメント(VOICEエンゲージメント指標)を、人財の可能性を引き出し成長を加速していくための総合的な人財戦略の進捗を表す指標として定めています。指標2025年度実績2026年度目標2030年度目標社員エンゲージメント(VOICEエンゲージメント指標)(注1)グローバル 67グローバル 68(2025年度比:+1P)グローバル 70(2025年度比:+3P)(注)1 組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査。エンゲージメントスコア65以上が概ね良好とされる (3)環境(気候変動)に関する取組み 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることが企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉え、気候変動や資源循環といった地球規模の社会的課題に向けて積極的に取り組んでいます。特に「温室効果ガス排出量の削減」「循環経済への移行」「自然との共生」を取り組むべき重要な環境課題と捉えて、実効性の担保と仕組みの構築により、持続可能な社会づくりへ貢献し、企業価値の向上に努めています。 ①ガバナンス(ⅰ)オムロン環境方針 SF2030におけるサステナビリティ重要課題、「事業を通じた社会的課題の解決」「脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減」を推進し、目標達成するための重要な指針として、オムロン環境方針を掲げています。本方針において、取り組むべき重要な環境課題と行動指針を定めたうえで、脱炭素・循環経済の実現に向けた取組みを進めています。オムロンは、本方針に基づき、バリューチェーン全体での環境課題解決に取り組み、ステークホルダーの皆様の期待に応えることで企業価値の向上につなげていきます。 ※オムロン環境方針は、ウェブサイトをご覧ください。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/management/vision/ (ⅱ)気候変動に関する取締役会の役割・監視体制 当社グループでは、取締役会が監視・監督責任を果たし、経営と執行が一体となって環境課題に取り組んでいます。 社長CEOを議長とする執行会議で、環境目標を含むサステナビリティ目標全体の年度報告を行うとともに、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って気候変動や循環経済をはじめとする環境課題への対応を推進しています。取り組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。 さらに、環境の取組みを含むサステナビリティガバナンスを一層強化することを目的とし、2023年度から環境担当の取締役およびサステナビリティ推進担当役員を設置し、同推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会(原則 四半期に1回)」を開催しています。この委員会では、グループ共通の環境施策や環境法規制への対応などを審議しています。 また、グループ全体の環境マネジメントの強化と環境施策の加速を目的とし、本社機能部門および各ビジネスカンパニーの環境担当部門で構成される「グループ環境委員会(原則 四半期に1回)」を設置し、事業拠点の環境目標の設定や施策の計画について議論するとともに、オムロングループへの影響が大きい環境課題の特定や施策の検討・効果測定などを行いながら、環境経営の推進を図っています。 <2025年度 サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)の概要>組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)・環境担当取締役・サステナビリティ推進担当役員・ビジネスカンパニー企画長 他・環境関連法規制への対応・SF 2nd Stage環境目標と 脱炭素施策・次年度計画原則四半期に1回 ②戦略 オムロンは、2030年までにバリューチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減と資源循環モデルの構築を通じて、社会全体の温室効果ガス排出量削減や資源循環社会の実現に貢献すると共に、更なる競争優位性が構築されている状態を目指しています。具体的な取組みは以下の表で示しています。 <2025年度 環境(気候変動)に関する主な取組み>優先的な取組み主な取組み内容温室効果ガス排出量の削減(Scope1・2)(注1)・徹底した省エネの推進と再生可能エネルギーを活用した使用電力のクリーン化・自社のエネルギーソリューション事業が提供する再エネ由来の「J-クレジット」(注2)、 オンサイト型のPPA(注3)および「自己託送」(注4)などの活用温室効果ガス排出量の削減(Scope3カテゴリー1、11)(注1)・主要サプライヤーへの温室効果ガス排出量削減の実態調査の実施・バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量の約7割を占めるScope3カテゴリー11の 削減に向けて、各事業において、省エネ性の高い製品や小型・軽量化を実現した製品 の開発を進めるとともに、当該製品群のラインアップ拡充を推進移行計画策定に向けたシナリオ分析の実施・複数の気候シナリオを用いて、移行・物理リスクおよび事業機会が中長期的に事業へ 与える影響を分析・政策・市場・技術動向を踏まえ、事業・地域・バリューチェーンへの影響を定量・ 定性の両面から評価し、重点リスク・機会を特定・シナリオ分析の結果を、今後の移行計画(排出削減目標、施策ロードマップ、投資・ 事業方針)の策定および見直しに反映予定環境評価制度・サステナブルな経済の実現を目指し、製品をライフサイクルの視点から評価し、その 環境パフォーマンスを可視化する仕組み。オムロンの環境への取組みを促進し、 顧客価値を高めることを目的とする・EUタクソノミーに基づき、サステナブルな経済の実現に向けて解決すべき環境特性 ごとに評価を行い 、すべての製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを 確認。さらに、特定の環境特性において優れた効果を示す製品を「環境貢献製品」と 位置づけ、サステナブルな経済の実現に寄与する製品として定義(注)1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス。     Scope3カテゴリー1、11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー1は、     原材料の調達、パッケージングの外部委託、消耗品の調達等に伴う排出。カテゴリー11は製造・販売した製品・サービス     等の使用に伴う排出。   2 J-クレジット:環境価値 (CO2を排出しない効果)を国が認証する制度。   3 オンサイト型PPA:発電事業者が企業の敷地内(屋根や空きスペースなど)に太陽光発電設備を初期費用ゼロで設置し、     そこで発電された電力をその企業が直接購入する仕組み   4 自己託送:自家発電設備を保有する事業者が当該設備を用いて発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して     遠隔地にある自社工場や事業所などに送電・供給し、電力を使用することが可能となる電力供給制度。 (ⅰ)移行計画策定に向けたシナリオ分析 気候変動に関する社会的関心の高まりや今後の法規制への適応を見据え、当社グループは2025年度にシナリオ分析を再実施し、当社グループおよび各ビジネスカンパニーが認識する気候関連リスクならびに製品・サービス市場ごとの機会を再評価しました。 当社グループが直面する事業環境の変化は、気候変動の影響のみでは十分に説明できないことから、本分析では「1.5℃」および「4℃」の温度帯シナリオに加え、当社の将来予測の基盤であるSINIC理論の視点を組み合わせて検討を行いました。 具体的には、横軸に気温上昇シナリオ(1.5℃/4℃)、縦軸にSINIC理論に基づく社会システムの在り方(「自然と調和した社会システム」および「自然の制約を受ける社会システム」)を設定し、2050年時点の世界観を4つのシナリオとして整理しました。また、これらの世界観を規定する主要因として、「国際ガバナンスおよび協調の質」「経済・市場システムの在り方」「気候変動対策に対する経済合理性の評価」の3つを設定し、各要因の変化に応じて想定される世界観を整理しました。 そして、4つの世界観ごとに移行リスクおよび事業機会が中長期的に事業へ与える影響を分析しました。 < 気候変動シナリオの前提となる4つの世界観 > (注)1 4℃シナリオ:IPCC/SSP5-8.5   2 1.5℃シナリオ:IPCC/SSP1-1.9,IEA WEO/NZE  当社グループとしてのリスクと機会は以下の通りです。 <当社グループの気候変動のリスク・機会の概要と対応>  また、各事業特有のリスクと機会は以下の通りです。 <事業セグメント別の気候変動のリスク・機会の概要と対応> (注)影響度:小(500億円未満)、中(500億円以上、1,000億円未満)、大(1,000億円以上) ③リスク管理(ⅰ)気候変動に対するリスクを評価・識別・管理するプロセス 当社グループは、各事業のシナリオ分析を実施し、気候変動影響による「移行リスク」「物理リスク」を網羅的に抽出しています。これらのリスクについては、採用シナリオごとに「顕在化時期」「事業および財務への影響額」を評価しています。 この評価を基に当社グループにとって重要な気候変動に伴うリスクを特定し、事業リスクの一環として全社リスクマネジメントに統合しています。また、対応策の立案にあたっての重要事項は、取締役会へ報告しています。 (ⅱ)全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。気候変動リスクについても当社グループにおける重要リスクと識別・評価し、シナリオ分析によるリスクと整合させ、バリューチェーン全体での取組みのモニタリングを行っています。 ④指標と目標(ⅰ)気候変動のリスク・機会に関する指標 当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1・2・3の温室効果ガス排出量、および日本国内の事業活動で使用する購入電力(Scope2)の排出量に関する指標を定めています。 (ⅱ)温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3) 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることを企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉えています。2018年7月には、2050年にScope1・2について温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を設定しました。また、サステナビリティ重要課題の一つに「脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減」を特定し、目標を掲げてその進捗をモニタリングしています。なお、2030年の温室効果ガス排出目標Scope1・2およびScope3カテゴリー11についてはSBTイニシアチブ(注1)よりそれぞれ「1.5℃」目標及び「2℃」目標の認定を受けています。 また、SF 2nd Stageの開始にあたり、温室効果ガス排出量削減目標の見直しを行い、Scope1・2については、「1.5℃」目標、Scope3については従来のカテゴリー11にカテゴリー1も加え、「Well Below2.0℃」でSBTイニシアチブに目標更新を申請中です。 < 温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3)>旧基準(SF 1st Stage目標)                            (単位:kt-CO2e) 2016年度実績(基準年)2025年度実績2026年度目標2030年目標2050年目標排出量2016年度比2016年度比2016年度比Scope1・2(注2)25056(注3)▲77%―▲65%ゼロScope3カテゴリー119,1026,468▲28%―▲18%― 新基準(継続事業のみで再計算)                          (単位:kt-CO2e) 2016年度実績(基準年)2025年度実績2026年度目標2030年目標2050年目標排出量2016年度比2016年度比2016年度比Scope1・25235▲33%▲33%▲68%ゼロScope3カテゴリー1、119,1215,414▲40%―▲35%―(注)1 SBTイニシアチブ(Science Based Targetsイニシアチブ):科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減の中長期目標設定を     推奨している国際的イニシアチブ。   2 全生産拠点および主要な非生産拠点(本社・研究開発・販売)拠点における自社の電力使用により排出される温室効果ガス     排出量(Scope2)が対象。   3 温室効果ガス排出量(Scope1・2)の2025年度の実績は、オムロンコーポレートサイトに掲載し、第三者機関による限定的保証     業務により第三者保証を受ける予定です。当該限定的保証業務は、いずれも国際監査・保証基準審議会の国際保証業務基準     (ISAE)3000「過去財務情報の監査又はレビュー以外の保証業務」に準拠した業務です。 (参考)自然との共生(生物多様性の保全)への取組み 当社グループでは、生態系の保全と回復を大きな課題として認識しており、2010年に「生物多様性方針」を制定し、「オムロン環境方針」で定めた取り組むべき重要な環境課題である「自然との共生」に取り組んできました。本取組みをさらに強化していくため、2022年12月に策定された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の自然との共生、ネイチャーポジティブの考え方に賛同するとともに、2024年7月に本方針を改定しました。本方針の改定にあたっては、自然資本に関するリスクと機会の開示フレームワークであるTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)等を参照しています。 当社グループは「生物多様性方針」に基づき、生物多様性の保全を、事業のリスク管理と成長の機会と捉えて取り組むことで、社会・経済価値の創出に貢献し、ネイチャーポジティブの実現に努めます。2024年度から2025年度にかけて、TNFDのLEAPアプローチを使用し、自社生産拠点および上流サプライチェーン(原材料のゆりかご段階からTier1サプライヤーまで)が立地している地域の自然との接点の発見(Locate)と自然資本への依存およびインパクトの評価(Evaluate)を実施しました。 ※生物多様性の取組みは、ウェブサイトをご覧ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/nature/biodiversity/ (4)人権に関する取組み 当社グループが大切にする価値観の一つとして、企業理念の中で「人間性の尊重」を掲げています。私たちが考える人間性の尊重とは、人の多様性、人格、個性の尊重はもとより、人間らしい暮らしや仕事を追求するという私たちのすべての活動の根底にある価値観です。 この価値観のもと、「SF2030」においては、「バリューチェーンにおける人権の尊重」をサステナビリティ重要課題と定め、人権への取組みを加速しています。 ①ガバナンス(ⅰ)オムロン人権方針 SF2030におけるサステナビリティ重要課題の一つである「バリューチェーンにおける人権の尊重」の実現に向け、2022年3月にオムロン人権方針を制定しました。本方針に基づき、国際社会と協調した経営や行動に努め、バリューチェーン全体で人権への負の影響を防止または軽減するように取り組んでいます。 昨今の国際的な人権を巡る動向や法規制の進展、ならびに当社の事業環境の変化を踏まえ、「バリューチェーンにおける人権の尊重」の実効性を一層高めていくため、2026年4月に本方針を改訂し、当社の人権尊重に関する考え方や取り組みをより明確にしました。  ※オムロン人権方針については、ウェブサイトをご参照ください。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/social/human-rights/ (ⅱ)人権推進体制 当社グループは、経営と現場が一体となってグローバルで人権尊重責任を遂行する体制の構築に取り組んでいます。 社長CEOを議長とする執行会議で、人権分野の目標を含むサステナビリティ目標全体の年度報告を行うとともに、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って人権課題への対応を推進しています。具体的には、サステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって人権取組みを推進しています。さらに、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用についてはストラテジックR&D本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。取組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。 また、2023年度からは人権担当の取締役を設置し、ガバナンス体制の強化を図っています。サステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」は、グループ共通の人権施策や人権関連法規制への対応などを審議しています。さらに、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「人権プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や、年度計画の進捗モニタリングを行っています。 < 2025年度 サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)の概要 >組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)・人権担当取締役・サステナビリティ推進担当役員・ビジネスカンパニー企画長 他・人権デューディリジェンス 進捗・人権関連法規制への対応・「オムロン人権方針」改訂・次年度計画 など原則四半期に1回 (ⅲ)人権尊重の取組みの全体像 「オムロン人権方針」をグローバル社員に周知・浸透させるとともに、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGPs)に沿って、人権への負の影響を特定・防止・軽減・是正する人権デューディリジェンスの実行と人権救済メカニズムの構築をすることで、グローバルにおける人権ガバナンスを構築しています。また、ステークホルダーとのエンゲージメントを通じて、各取組みの実効性を高めています。 < 人権尊重の取組みの全体像 > ②戦略 当社グループは、人権デューディリジェンスの一環として人権影響評価を実施し、実際および潜在的な人権への影響を特定・評価するとともに、その結果に基づき体系的かつ定期的なレビューを行っています。 2022年度にUNGPsに基づいたグループ全体での人権影響評価を実施し、バリューチェーン全体において、自らの事業活動を通じて引き起こす、または加担する可能性のある人権侵害リスクの評価・特定を行いました。さらに、この評価を通じて特定した課題と、昨今の国際的な人権を巡る動向や法規制の進展や当社の事業環境の変化を踏まえ、「リスクの重要度」と「事業への関連性」の観点で優先順位付けを行い、優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)を抽出しました。これらの課題を中心に各責任部門が対応を進めています。 < 特定した人権課題一覧 >領域Tier 1Tier 2自社・労働環境・労働安全衛生・非差別と機会均等・団体交渉権と結社の自由・強制労働サプライチェーン・労働基準・強制、奴隷、債務労働・児童労働・紛争鉱物―製品・サービス・テクノロジーの倫理的な活用・プライバシーと情報セキュリティー・生命と安全への権利・製品の品質と安全・ヘルスケアへのアクセスバリューチェーン全体・苦情処理メカニズムと救済への アクセス・詐欺、贈収賄、汚職・環境影響・ダイバーシティ、エクイティ& インクルージョン・紛争影響国および高リスク国に おけるリスクTier1リスク:優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)Tier2リスク:対処する必要性がある課題 <優先的に取り組む課題>課題区分領域優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)主な取組み内容人権デューディリジェンス自社領域・労働環境・労働安全衛生・全従業員に対してオムロン人権方針と国際基準に基づ く人権課題に関する研修を実施するほか、RBA(注1) のSAQ(自己評価質問書)を活用した自社生産拠点の 人権侵害リスクの評価と是正措置を実施。・これらに加え、人権侵害発生リスクが高い拠点や対象 に絞った取組みとして、第三者監査の実施や業務 委託会社への人権研修の展開・内部通報制度の周知 を推進。サプライチェーン領域・労働基準・強制、奴隷、債務労働・児童労働・紛争鉱物・仕入先にセルフチェックシートを配布し「オムロン グループサステナブル調達ガイドライン」の遵守状況 を確認し、改善を要求。・取引金額や重要度などの観点で選定した重要仕入先に ついては毎年、それ以外の仕入先については少なく とも3年に1回アセスメントを実施。・加えて、人権侵害リスクの高い国や属性の仕入先への 深掘調査を実施するなど、階層別のリスク評価と是正 を推進。・紛争鉱物調査を定常的に実施し、万一、当社グループ の製品に紛争鉱物の使用が判明した場合には、できる 限り迅速に是正措置を講じる。製品・サービス領域・テクノロジーの倫理的 な活用・2024年6月に制定した「オムロンAI方針」に基づき、 AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小化 するとともに、既存のリスクマネジメント体制と連携 したAIガバナンス委員会を運用し、オムロンの提供す る製品・サービスを通じた人権侵害の発生の防止を 目指す。救済バリューチェーン全体・苦情処理メカニズムと 救済へのアクセス・各国・地域に適した人権救済メカニズムの構築を目指 す。・具体的には、地域ごとに当社従業員に加え業務委託 会社および仕入先が使用できる内部通報窓口を設置。・また、地域社会や直接取引のない二次以降の仕入先を 含めたあらゆるステークホルダーの利用できる非司法 的な苦情処理プラットフォームを活用。(注) 1 RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。  なお、自社領域・サプライチェーン領域においては、RBAの求める基準を軸に取組みを進めています。 ③リスク管理(ⅰ)リスクを評価・識別・管理するプロセス リスクの特定・評価はサステナビリティ推進委員会および人権プロジェクトが担当しています。 「②戦略」に記載した人権影響評価を米国のNPO団体であるBSR(Business for Social Responsibility)と共同で2022年に実施しました。はじめに、国際規範や業界・ステークホルダーの動向調査と、海外地域統括本社を含む全社15部門に対する社内インタビュー調査を行いました。次に、国際人権基準を踏まえ人権課題を網羅的に抽出した後に、それらの中から電機電子業界特有の課題を絞り込みました。さらに当社グループのバリューチェーンにおいて権利保有者に影響を及ぼす可能性のある課題を特定しました。最後に「リスクの重要度」と「事業への関連性」の観点で優先順位付けを行い、優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)を特定しました。以降も、外部環境の変化や当社の人権取り組みの進展度合いに基づき、顕著な人権課題の再評価を実施しています。(※特定した人権課題マッピングは「②戦略」に記載しています) また、当社はグローバルサプライチェーンにおける企業の社会的責任を推進する世界最大の企業同盟であるRBA(Responsible Business Alliance)に加盟しており、RBA行動規範を尊重し、RBA基準のデューディリジェンスを通じて、自社生産拠点やサプライチェーンにおけるリスク評価と対策を実施しています。 (ⅱ)全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、リスクを全社的に管理する体制を構築することが重要であることを踏まえ、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。人権リスクをグループ重要リスクと識別・評価し、人権影響評価で抽出された課題を踏まえて、定期的にモニタリングを行っています。 ④指標と目標 2025年度の主な実績は以下のとおりです。 <2025年度の主な実績>課題区分領域2025年度の主な実績人権デューディリジェンス自社領域・日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、米州の主要な自社生産拠点に対するRBAのSAQの実施:22拠点・RBA基準による第三者監査の実施:2拠点(中国、ベトナム)・自社生産拠点で働く業務委託会社に対する人権研修や内部通報制度の仕組みの運用 (日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、および米州)サプライチェーン領域・重要仕入先向けのセルフチェック:65社・全仕入先向けのセルフチェック:362社・人権侵害リスクが高いと想定されるエリアに生産拠点をもつ仕入先への詳細なセルフチェックや開示情報 の確認、個別ヒアリング等  中国:154社  マレーシア:1社製品・サービス領域・AI統制ルールの制定救済バリューチェーン全体・救済メカニズムの利便性・信頼性向上に向けた運用改善
主要な設備の状況 FY2026 / 約1,634字
2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は次のとおりです。なお、帳簿価額は、提出会社又は子会社の財務諸表におけるものを記載しています。(1) 提出会社2026年3月31日現在 事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他計草津事業所(滋賀県草津市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産および研究開発設備2,817(69)3,7612,0581,42210,058904綾部事業所(京都府綾部市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産1,417(163)1,3677815484,113178京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他全社管理業務用設備-792881,3292,2091,127京阪奈イノベーションセンタ(京都府木津川市)本社他新技術・新製品の開発、特許・技術情報関連施設3,789(72)3,2693183877,763246桂川事業所(京都府向日市)本社他全社管理業務用設備-2,95312433,19798(注)1 帳簿価額のうちその他は、工具、器具及び備品および建設仮勘定の合計です。   2 帳簿価額のうち土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)の適用による再評価後の金額です。3 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。4 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。5 従業員数は就業人員数です。6 上記の他、連結会社以外からの主要な賃借設備の内容は下記のとおりです。事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容賃借期間年間賃借料(百万円)京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他建物2027年3月まで1,080東京事業所(東京都港区)本社他建物2030年12月まで967 (2) 国内子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計オムロンヘルスケア㈱(京都府向日市)ヘルスケアビジネス健康機器の研究・開発および販売・管理業務用施設ならびに生産設備2,194(34)3,6698283457,036627オムロン阿蘇㈱(熊本県阿蘇市)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス創エネ・省エネ機器の製造・販売・開発218(60)4966031571,474215 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。2 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。4 従業員数は就業人員数です。 (3) 在外子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計OMRON (SHANGHAI) CO., LTD.(中国上海)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産設備-[54]2,1962,7931,3816,3701,261OMRON DALIAN CO., LTD.(中国大連)ヘルスケアビジネス健康機器の生産設備-[34]5,5708863146,7701,276 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。2 帳簿価額のうち土地の面積については、賃借分を[ ]で記載しています。3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。4 従業員数は就業人員数です。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2026 / 約12,949字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスとは、「企業理念」および「経営のスタンス」に基づき、すべてのステークホルダーの支持を得て、持続的な企業価値の向上を実現するために、経営の透明性・公正性を高め、迅速な意思決定を行うとともに、監督から執行の現場までを有機的に連携させ、経営のスピードを速め、企業の競争力の強化を図るための仕組みであり、その仕組みを構築し機能させることです。 当社グループは、この基本的な考え方に基づき、オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシーを制定し、コーポレート・ガバナンスの継続的な充実に取り組みます。 オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシーは、以下URLを参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/policy/20260513_governance_policies_j.pdf <企業理念> 当社グループの「企業理念」および「経営のスタンス」は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ②コーポレート・ガバナンスの体制の概要及び当該体制を採用する理由・コーポレート・ガバナンスの体制の概要 当社は、監査役会設置会社としての枠組みのもと、社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会およびコーポレート・ガバナンス委員会の4つの諮問委員会等を設置し、取締役会の監督機能の強化および経営の透明性・客観性の向上を図っています。 取締役会は、経営の基本方針や重要事項の意思決定を行うとともに、経営執行に対する監督を通じて適切なガバナンスの確保に努めており、これらの機能を通じて中長期的な企業価値の向上に取り組んでいます。  監査役会及び監査役は、取締役の職務執行および取締役会の監督義務の履行状況について、適法性および妥当性の観点から監査を実施し、企業の健全性の確保と株主共同の利益の実現に資する役割を果たしています。また、監査役は独任制に基づき、各自が独立して権限を行使することで、内部統制の強化に寄与しています。  さらに、取締役会の監督機能強化のため、その傘下に4つの諮問委員会等を設置しています。いずれの委員会も委員長を独立社外取締役とし、委員の過半数を独立社外取締役で構成しています。また、いずれの委員会にも社長CEOは属していません。中でも、社長指名諮問委員会は、社長CEOの選解任に特化し、次年度の社長CEO候補者、緊急事態が生じた場合の継承プランおよび後継者計画(サクセッションプラン)を審議しています。また、コーポレート・ガバナンス委員会は、中長期的視点でコーポレート・ガバナンスの継続的な充実と、経営の透明性・公正性を高めるための施策について議論しています。 ・現状のコーポレート・ガバナンスの体制を採用する理由 このように、当社は監査役会設置会社の制度を基盤としながら、指名委員会等設置会社の優れた面も取り入れたハイブリッド型のコーポレート・ガバナンス体制を採用しています。当社のコーポレート・ガバナンスを実現・確保するために実効性があり、適正で効率的な企業経営を行える最適な体制であると考えています。 今後も、企業価値向上に資するモニタリングボードとしての取締役会運営の高度化に継続して取り組み、ガバナンスの更なる向上を図ってまいります。 <オムロンのコーポレート・ガバナンス体制> ③取締役会(ⅰ)取締役会の役割・責務取締役会は、受託者責任を認識し、適切な権限行使を行い、持続的な企業価値の向上に責任を負っています。この責任を果たすため、取締役会は、取締役・監査役・執行役員の選任、取締役・執行役員の報酬の決定、および重要な業務執行の決定等を通じて、経営全般に対する監督機能を発揮して経営の公正性・透明性を確保しています。また、監督と執行を分離し、取締役の過半数を業務執行を行わない取締役で構成すると共に、独立社外取締役の割合を3分の1以上としています。さらに、取締役会議長は代表権を有しない取締役会長が務め、執行から独立した立場で、ステークホルダーの視点に立った監督を行っています。 取締役会は、下記を含む重要な経営ビジョン及び経営方針について決定し、開示しています。・サステナビリティ方針、サステナビリティ重要課題及び目標 (TCFD等の枠組みに基づく気候変動リスクへの取組み含む)・注力ドメインの重要な事業戦略(事業ポートフォリオ含む)・技術戦略・知的財産戦略、人財戦略等 取締役会は、重要な経営ビジョン及び経営方針について事業環境変化に応じて主体的に重点テーマとして選定し、監督機能を発揮しています。また、監査役または会計監査人および内部監査部門が不正を発見し指摘した場合や、不備・問題点を指摘した場合は、適時に説明を求めています。 (ⅱ)取締役会の構成に関する考え方当社は、取締役会の監督機能を強化するために、監督と執行を分離し、取締役の過半数を業務執行を行わない取締役によって構成しています。また、取締役会における社外取締役の割合を3分の1以上としています。社外取締役および社外監査役については、独立性の確保の観点から、当社の「社外役員の独立性要件」を基準に選任します。そのうえで、取締役会の構成員である取締役および監査役について、経営ビジョンを実現するために必要な経験・専門知識・知見を備える多様な人財で構成するとともに、ジェンダー、国籍、国際性、年代等の区別なく多様性を確保します。 (ⅲ)取締役・監査役の選任方針[取締役および監査役の選任方針]・取締役・監査役・執行役員は、経営ビジョンを実現するために必要な経験・専門知識・知見を備える多様な人財で構成するとともに、ジェンダー、国籍、国際性、年代等の区別なく多様性を確保します。・人事諮問委員会は、グローバルでの成長、競争力強化、著しいビジネス環境の変化に迅速に対応するために、取締役・監査役・執行役員の多様性(経験・専門知識・知見・ジェンダー・国籍・国際性・年代)を確保します。・取締役・監査役に関わる経営ビジョンを実現するために必要な経験・専門知識・知見は、スキルマトリックスで開示します。[社外取締役の登用基準]・当社の監督機能上の最重要事項である社長の選任等に特化した社長指名諮問委員会には社外取締役が深く関与しており、透明性・客観性の高い社長CEOの選任体制を確立するために、社外取締役は経営者経験もしくはそれに準ずる経験があることとしています。[社外監査役の登用基準]・監査役としての必要な見識、高い倫理観、公正さ、誠実さを有し、また、法律、財務および会計、経営 等の専門的知見を有することとしています。 (ⅳ)取締役会の構成 有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の取締役会の構成は以下のとおりです。2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案していますが、当該議案による取締役会構成の変更はありません。 (ⅴ)取締役・監査役の主たる経験分野・専門性(スキルマトリックス) 長期ビジョンSF2030の実現に向けて取締役・監査役に必要な経験分野・専門性(スキル)は以下のとおりです。 有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の取締役・監査役のスキルマトリックスは以下のとおりです。2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案しています。当該議案による取締役・監査役の交代はありません。 (ⅵ)2025年度取締役会の活動状況2025年度取締役会は下記の取締役会運営方針、重点テーマに基づいて運営し、各重点テーマにおける課題や方向性のあり方等の議論を通じて監督機能を発揮しました。 2025年度取締役会運営方針取締役会は、中長期視点での企業価値向上を目指し、成長戦略の議論を強化する。 重点テーマ・長期ビジョン実現に向けたロードマップの策定と実行力の強化・地政学リスク・チャンスに伴う変化対応力の強化・構造改革の完遂 2025年度 取締役会の実効性評価結果 2025年度の取締役会の実効性評価は、コーポレート・ガバナンス委員会が主導し、従来の自己評価(注)に加え、その客観性および多面的な評価の充実を図る観点から、第三者評価機関「株式会社ボードアドバイザーズ(以下 同評価機関)」を起用し、実施しました。同評価機関の評価結果から、当社取締役会の実効性は確保されていることを確認しました。また、当社の取締役会の特徴(強み)として、「コーポレート・ガバナンスに対する真摯な取り組みが継続されている」、「社長指名諮問委員会が機能している」、「自由闊達な議論が行われている」などが挙げられました。 一方、第三者評価および自己評価の結果を踏まえると、当社取締役会が更なる進化を遂げるにあたり、持続的な企業価値向上および中長期的な成長の実現に向けた課題として、以下の点を認識しました。  ・取締役会の監督機能の更なる高度化 ・企業価値向上に資する「監督」と「執行」の建設的な対話・議論の更なる進化 ・中長期視点を踏まえた取締役会議論の拡充  今後も、企業価値向上に資するモニタリングボードとしての取締役会運営の高度化に継続して取り組むとともに、指名委員会等設置会社を含む機関設計移行の検討を進める中で、取締役会の役割・構成・議論のあり方を進化させ、ガバナンスの更なる向上を図ってまいります。(注)従来の自己評価の対象は、「取締役会レビュー結果」、「取締役・監査役への毎月のアンケート」、「取締役会議長面談」、「取締役会議事録」です。 2025年度の実効性評価から抽出された課題の詳細■取締役会の監督機能の更なる高度化・当社の取締役会は、モニタリングボードを志向する中で進化を遂げてきましたが、中期ロードマップ 「SF 2nd Stage」の実行を通じた中長期的な企業価値向上の実現を見据え、監督機能のさらなる高度化と執行への一層の権限委譲により、意思決定の迅速化を一段と高めていく必要があるとの認識に至りました。そのため、現行の機関設計(監査役会設置会社)を前提とした運用の高度化にとどまらず、機関設計のあり方そのものについても検討を進めるべきであるとの方向性を共有しました。・執行側は中長期戦略に関する取締役会からの助言に対する期待が高い一方、監督側は、リスクマネジメントの観点を強く意識しており、こうした認識や視点の違いが、議論の進め方や重点の置き方に影響を与える場面があると指摘がありました。■企業価値向上に資する「監督」と「執行」の建設的な対話・議論の更なる進化・説明者と質問者のみならず、取締役同士、N対Nによる議論をより発展させていく重要性を認識しました。・社外役員の現場訪問は有意義と評価されている一方で、あらかじめ設定された枠組みに留まらない工夫の余地があると認識が共有されました。■中長期視点を踏まえた取締役会議論の拡充・中長期視点での成長戦略やリスクなど将来を見据えた議論の更なる充実が重要であるとの認識を深めました。・資料内容や論点設定について、テーマに応じた解像度・粒度の最適化に向けて一層の工夫が求められるとの認識を共有しました。・投資家目線を踏まえた議論の拡充に加え、資本市場における当社評価に関する情報を取締役に適時・適切に提供するとともに、資本市場の評価の声を議論に取り入れていくことの重要性を確認しました。 実効性評価を踏まえ2026年度に取り組むテーマ■取締役会の監督機能の更なる高度化に向けて、・指名委員会等設置会社を含む機関設計移行の検討を進めます。・「監督」と「執行」の役割分担を踏まえ、そのあり方を更に進化させていきます。・迅速・果断な意思決定を促す執行への更なる権限委譲と執行ガバナンスの強化に取り組みます。■企業価値向上に資する「監督」と「執行」の建設的な対話・議論の更なる進化に向けて、・「監督」と「執行」のコミュニケーション機会の充実化を図ります。・取締役同士の議論を促進するための議事運営の高度化に取り組むとともに、社外取締役による中長期的かつ俯瞰的な視点からの意見・助言を更に充実させます。・取締役会を支える事務局の強化を進めます。■企業価値向上に資する「監督」と「執行」の建設的な対話・議論の更なる進化に向けて、・資本市場・投資家視点を踏まえた企業価値向上に資する議論の更なる充実と当該議論に必要な情報を把握・活用するための仕組みを強化します。・ロードマップの達成に向けた全社重点施策を軸にアジェンダを設定します。 (ⅶ)2026年度取締役会の活動方針 取締役会は「2025年度取締役会の実効性評価結果」を踏まえて、2026年度取締役会運営方針および重点テーマについて議論し決定しました。2026年度取締役会運営方針取締役会は、中長期視点での企業価値向上を目指し、中期ロードマップ「SF 2nd Stage」の進捗モニタリングと監督機能の高度化を通じて、モニタリングボードへの進化を加速する。 重点テーマ・中期ロードマップ「SF 2nd Stage」の検証および進捗モニタリング-ポートフォリオの再構築に向けた「注力13事業」-その実現に向けた「全社10施策」・企業価値向上を見据えた資本政策・企業価値向上を支えるガバナンスの進化・経営リスク・不確実性への備え (参考)取締役会の実効性向上の取組みの概要 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向け、経営の透明性・公正性かつ、迅速な意思決定を実現するために、取締役会の監督機能を強化しています。 当社の取締役会の実効性評価は、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させるために、取締役会がどのように貢献しているかを検証し、課題を抽出、対策を検討、そして改善を図る目的で実施しています。この評価は、独立社外取締役を委員長とし、独立社外取締役および独立社外監査役ならびに非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会が実施しています。 更に、取締役会は、これらの評価に加え、事業環境の変化等も踏まえ、次年度の取締役会運営方針および注力すべき重点テーマを決定しています。また、その運営方針に基づき年間計画を策定し、取締役会の活動を運営しています。 このように、PDCAサイクル(評価→改善策の検討→計画策定→実行→再評価)を確立し、取締役会の監督機能の高度化を継続的に図るとともに、今後も、企業価値向上に資するガバナンスの進化を推進してまいります。 取締役会における各重点テーマの議論内容及び実効性の取組みの詳細につきましては以下の「2025年度 取締役会の実効性向上の取り組み」をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/chart/20260602_governance_effectiveness_j.pdf なお、2025年における取締役会の開催回数は12回であり、各取締役の出席状況は次の通りです。 <2025年度取締役会の出席状況>地位氏名出席状況取締役会長山田 義仁100%(12回/12回)代表取締役辻永 順太100%(12回/12回)代表取締役宮田 喜一郎100%(12回/12回)取締役冨田 雅彦100%(12回/12回)取締役行本 閑人100%(12回/12回)社外取締役上釜 健宏100%(12回/12回)社外取締役小林 いずみ100%(12回/12回)社外取締役鈴木 善久100%(12回/12回)常勤監査役玉置 秀司100%(3回/3回)常勤監査役細井 俊夫100%(12回/12回)常勤監査役岩佐 博人100%(9回/9回)社外監査役國廣 正100%(3回/3回)社外監査役三浦 洋100%(12回/12回)社外監査役市毛 由美子100%(9回/9回)(注)2025年6月24日開催の第88期定時株主総会終結の時をもって、玉置秀司氏および國廣正氏は監査役を退任いたしました。また、同総会において新たに岩佐博人氏および市毛由美子氏が監査役に選任され就任いたしました。 (ⅷ)取締役会への支援体制 当社は、取締役会事務局を設置し、取締役会に対する支援体制の充実を図っています。取締役会事務局は、取締役会議長と連携のうえ、取締役会の年間スケジュールおよび審議事項に関する年間計画の策定等を通じ、計画的かつ実効性の高い取締役会運営を行っています。また、各議案について十分な審議を行うことができるよう、適切な審議時間を確保するとともに、原則として取締役会開催日の4日前までに審議事項に関する資料を配布し事前説明を実施しています。さらに、独立社外取締役を含む取締役に対し、意思決定に必要な情報を適時かつ適切に提供しています。加えて、独立社外取締役に対しては、執行会議(役員による経営会議)の議事録、連結レポートおよびプレスリリース等を共有するとともに、執行会議へのオブザーブの機会を設けるなど、当社の経営及び業務執行状況に関する理解促進に努めています。 ④監査役会 監査役会の活動については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載のとおりです。 当社は、監査役の職務の補助、その他監査役の活動を支援するべく、専任者で構成する監査役会事務局を設置しています。 ⑤諮問委員会等(ⅰ)諮問委員会等の体制 当社は、取締役会の傘下に、社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会およびコーポレート・ガバナンス委員会を設置しています。 社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員長はいずれも独立社外取締役とし、委員の過半数を独立社外取締役としています。また、コーポレート・ガバナンス委員会は、委員長を独立社外取締役とし、委員を独立社外取締役および独立社外監査役ならびに非業務執行社内取締役としています。なお、いずれの委員会にも社長CEOは属していません。 社長指名諮問委員会は、社長CEO選解任等に特化して、次年度の社長CEO候補者、緊急事態が生じた場合の継承プランおよび後継者計画(サクセッションプラン)を審議しています。人事諮問委員会は、取締役・監査役・執行役員の人事に関する選任基準・方針を策定し、候補者を審議しています。報酬諮問委員会は、取締役・執行役員の報酬に関する方針、報酬水準および報酬額を審議しています。コーポレート・ガバナンス委員会は、中長期的視点でコーポレート・ガバナンスの継続的な充実と、経営の透明性・公正性を高めるための施策について議論しています。 (ⅱ)諮問委員会等の構成 有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の諮問委員会等の構成は以下のとおりです。2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案しておりますが、当該議案および、直後に開催が予定されている取締役会における役職・各諮問委員会の構成員に関する決議事項において諮問委員会等の構成に変更はありません。 (ⅲ)2025年度諮問委員会等の活動状況 2025年度における諮問委員会等の活動状況は以下のとおりです。社長指名諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長上釜健宏筆頭独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・社内取締役2名は非業務執行取締役(社長CEOは委員ではない)開催回数1回審議事項報告事項・社長CEO候補者の審議・2026年度非常事態発生時の社長CEO継承候補者の審議・社長CEOのサクセッションプラン委員長コメント辻永社長は構造改革をやり遂げて、いよいよ次の局面にギアを上げていかなければならないという段階に入ってきた。それに向けての一層のリーダーシップを発揮して頂きたい。 人事諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長小林いずみ独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・取締役会議長、社長CEOは委員ではない開催回数6回審議事項報告事項・2025年度諮問委員会の委員体制の審議・上級執行役員の役職任免についての審議・社外取締役候補者プール人財リストの更新および今後の進め方についての審議・2026年度(第90期)役員選任に向けた選任基準の審議・第89期定時株主総会に付議する取締役・補欠監査役候補者の選任の審議・2026年度上級執行役員候補者の選定の審議および執行役員選任の報告・2026年度経営陣幹部(CFO、CTO、CHRO)の後継者計画の報告・社外取締役の他社社外役員就任の報告・社外取締役候補者についての報告委員長コメント2025年度の人事諮問委員会では今後の役員体制、特に社外取締役の構成のあり方とそれを踏まえた候補者プールの見直し、また事業や社会の変化に対応した執行役員選任基準の見直し等についての議論、決議を行った。また、執行側から提案されたCXOの育成計画について意見交換を行い将来の事業、環境変化に対応できる経営体制の確立に向けての検討を行った。 報酬諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長鈴木善久独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・取締役会議長、社長CEOは委員ではない開催回数6回審議事項報告事項・2024年度 取締役賞与額の審議および2024年度 執行役員賞与額の報告・2021~2024年度 取締役株式報酬の株式数の審議および潜在株式数についての報告・2025年度 取締役・執行役員報酬テーブルについての審議・取締役・監査役慶弔見舞金規程の改定についての審議・株式交付規程(2025年度~2026年度)の改定についての審議・2021~2024年度 執行役員株式報酬の株式数についての報告・業績連動型株式付与制度に関する株式取得結果の報告・2025年度 取締役賞与の評価基準の審議および執行役員賞与の評価基準についての報告・2026年度 取締役報酬、執行役員報酬テーブルについての審議委員長コメント構造改革期間における報酬制度の運用は、その役割を適切に果たしてきたものと評価している。2026年度は、SF2030 2nd stageの達成に向けて検討を進める機関設計移行も踏まえ、オムロンの再成長と企業価値向上に資する報酬制度の検討を進める。 コーポレート・ガバナンス委員会人数7名(社外取締役3名・社外監査役2名・非業務執行社内取締役2名)委員長上釜健宏筆頭独立社外取締役委員会構成・過半数が社外役員(社外取締役・社外監査役)・執行を兼務する取締役は委員ではない開催回数5回審議事項・2024年度取締役会実効性評価 最終案の審議・2025年度取締役会運営方針・重点テーマ(案)の議論・「オムロンのコーポレート・ガバナンスの進化」についての議論・社外役員の独立性要件改定についての審議委員長コメントモニタリングボードへの更なる進化を見据え、機関設計の移行に関する検討に入った。執行側に権限移譲して更なるスピードアップを図り、益々オムロンらしいガバナンス体制の構築を目指していきたい。 2025年度における各諮問委員会等の出席状況は以下のとおりです。 地位氏名開催状況及び出席状況社長指名諮問委員会人事諮問委員会報酬諮問委員会コーポレート・ガバナンス委員会取締役会長山田 義仁1回/1回 ○ 5回/5回代表取締役辻永 順太 代表取締役宮田 喜一郎 6回/6回 取締役冨田 雅彦 6回/6回 取締役行本 閑人○ 1回/1回○ 6回/6回○ 6回/6回5回/5回社外取締役上釜 健宏◎ 1回/1回6回/6回6回/6回◎ 5回/5回社外取締役小林 いずみ1回/1回◎ 6回/6回6回/6回5回/5回社外取締役鈴木 善久1回/1回6回/6回◎ 6回/6回 5回/5回社外監査役三浦 洋  5回/5回社外監査役市毛 由美子 4回/4回社外監査役國廣 正 1回/1回出席率100%100%100%100%(注)1 表中の◎は委員長を、○は副委員長を示しています。   2 社長CEOである辻永順太氏は、諮問委員会等の独立性維持の観点からいずれの委員会に所属していません。   3 市毛由美子氏は、2025年6月24日付で委員に就任いたしました。 また、國廣正氏は、2025年6月24日付で委員を退任いたしました。 ⑥内部統制システムの整備の状況 当社は、内部統制システムを整備し、持続的企業価値の向上を妨げるおそれのある内外のさまざまなリスクを常に明らかにして、的確な対応を実施しています。内部監査機能としては、社長の直轄部門であるグローバル監査室が、各本社機能部門および各ビジネスカンパニーの会計、業務、事業リスク、コンプライアンスなどの内部監査を定期的に実行しており、業務改善に向けた具体的な助言を行っています。  業務執行・経営の監視の仕組みおよび内部統制システムの整備状況の模式図は、<オムロンのコーポレート・ガバナンス体制>に記載のとおりです。 ⑦コンプライアンス・リスクマネジメントに対する取組みの状況 当社グループでは、企業倫理リスクマネジメント委員会を推進組織とし、コンプライアンスとリスクマネジメントを統合した活動を行っています。社長直轄部門による当該活動の推進と徹底により、当社グループの変化対応力を強化しています。 (ⅰ)コンプライアンス 当社グループの役員・従業員に対し、グループ共通の経営基盤である「オムロングループルール」を周知するとともに、必要な研修等を実施しています。特に、10月を企業倫理月間と定め、国内外の役員・従業員に対するトップメッセージ配信、カルテル防止や贈賄防止等に関するコンプライアンス教育、内部通報制度の周知を行っています。内部通報窓口は国内および海外の主要拠点に設置し、運営しています。また、情報開示に関する正確性、適時性、網羅性を確保するため、情報開示実行委員会を定期開催するとともに、インサイダー取引防止の研修等を行っています。内部監査部門は、当社グループの部門に対する業務監査をリスクベースで実施しています。 (ⅱ)リスクマネジメント 「オムロングループ統合リスクマネジメントルール」に基づき、毎年グローバル視点で当社グループに関わるリスクを洗い出し、分析を加え、執行会議において当社グループにとって重要なリスクを指定しています。リスク対策の進捗は、四半期ごとの企業倫理リスクマネジメント委員会にて確認し、計画的に取組みを推進しています。また、国内外のグループ会社において、「リスクマネージャ」を選任し、そのグローバルなネットワークを利用して、日常的なリスク情報の共有、対応の協議などを迅速に行い、社内外の環境変化に対応した対策を現場と経営が力を合わせて実施しています。 当期においては、SF 2nd Stageの戦略実現に向けたリスクテイクを支える基盤強化を目的として、「守りのガバナンス」の強化に取り組みました。具体的には、Chief Risk & compliance Officerを設置し、「統合リスクマネジメント」、「内部統制」、「コンプライアンス」および「モニタリング」を統括するとともに、相互に連動させることにより、内部統制システムが一体的かつ実効的に機能する体制を整備しました。また、内部統制システムの適正かつ実効的な運用を担保するため、「内部統制システムの運用に関する方針」を制定し、3ラインの役割・責任を明確にしました。 ⑧責任限定契約の内容の概要 当社は、社外取締役および社外監査役がその期待される役割を十分に発揮できるように、定款に社外取締役および社外監査役との責任限定契約に関する定めを設けています。当該定款の定めに基づき当社が社外取締役および社外監査役の全員と締結した責任限定契約の内容の概要は次のとおりです。 (ⅰ)社外取締役の責任限定契約 社外取締役は、本契約締結後、会社法第423条第1項の責任について、その職務を行うにつき善意であり、かつ重大な過失がなかったときは、1,000万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。 (ⅱ)社外監査役の責任限定契約 社外監査役は、本契約締結後、会社法第423条第1項の責任について、その職務を行うにつき善意であり、かつ重大な過失がなかったときは、1,000万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。 ⑨補償契約の内容の概要 当社は、取締役および監査役がその期待される役割を十分に発揮できるように、取締役および監査役の全員との間で、会社法第430条の2第1項第1号の費用と同項第2号の損失を法令の定める範囲内で補償することを内容とする補償契約を締結しています。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は補償されないなど、一定の免責事由があります。 ⑩役員等賠償責任保険契約の内容の概要 当社は、当社および子会社のすべての取締役、監査役および執行役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、その保険料は当社および一部子会社が全額負担しています。当該保険契約の内容は、被保険者が株主や第三者から損害賠償請求がなされた場合において、被保険者が負担することとなる損害賠償金および争訟費用を補填するものであります。なお、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置として、被保険者における故意または犯罪行為等に起因して発生した損害賠償は、保険金支払の対象外としています。 ⑪取締役の定数等 当社は、定款において取締役の定数を定めています。また、取締役の選任においては、定款において選任決議の定足数を引下げています。定款の内容は次のとおりです。 (ⅰ)定数当会社の取締役は、10名以内とする。 (ⅱ)選任の決議方法・取締役は、株主総会において選任する。・取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う。・取締役の選任決議は、累積投票によらない。 ⑫自己の株式の取得の決定機関 当社では、経済情勢の変化に対応した機動的な経営を遂行できるように、会社法第165条第2項の定めにより取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨、定款に定めています。 ⑬中間配当の決定機関 当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨、定款に定めています。 ⑭株主総会の特別決議要件 当社では特別決議を機動的に行えるよう、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款に定めています。
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2026 / 約3,095字
②戦略(ⅰ)SF2030実現に向けた人財戦略(SF2030策定時) 事業を通じた社会的課題の解決を実現する原動力は社員一人ひとりです。長期ビジョン「SF2030」では、会社と社員が「常に選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係の構築を目指しています。この考えのもと、企業理念の実践を通じて社会的課題の解決を志す、高い専門性を備えた多様な人財が集う組織を目指してきました。 事業環境と内部環境が大きく変化した2025年度においては、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長する強い組織をつくる必要があると考え、「成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」と「主体性を生む組織カルチャーへの変革」に重点的に取り組みました。 (a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革 当社グループの持続的な成長に向けて、多様な人財の能力を最大限に引き出し、新たな顧客価値を創出するためには、経営層(執行役員・マネージャー)が、従来から重視してきたパフォーマンスマネジメントに加え、「多様な人財の力を引き出すピープルマネジメント」を両立するマネジメントスキルを有すること、さらに、これらスキルを発揮し、組織成果へとつなげ続けることが重要であると考えています。 この考えのもと、マネジメントスタイルの変革を進めるため、2024年度にピープルマネジメントを強化する仕組みを構築し、国内から実装しました。2025年度には、育成から人財開発会議を通じたマネージャーの適所適材や啓発計画策定までの一連の仕組みを定着させ、海外への展開も開始しました。また、習得したスキルの活用を進めるため、ピープルマネジメント実践の好事例の共有に加え、相談イベントや個別コーチングを実施しました。これらの取組みの結果、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャーの割合が前年度から増加し、国内のマネージャーの半数近くが両立できている状態となっています。 今後も持続的に組織成果を上げ、主体性高く成長する組織を実現するため、マネージャーにおけるパフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントの両立を目指し、マネジメントスタイルの変革をグローバルに推進していきます。 (b)主体性を生む組織カルチャーへの変革 変化の激しい事業環境下においても持続的な成長を実現するためには、社員一人ひとりが貢献意欲を持ち、主体的に能力を発揮できる組織およびカルチャーの形成が重要であると考えています。 当社グループでは、環境変化や価値観の多様化の中でも社員一人ひとりが主体的に判断・行動できる自律的な組織への変革が課題と捉え、エンゲージメントの状態性把握と現場起点の組織開発を促進するために2024年度にエンゲージメントサーベイ「VOICE」(注1)を進化させました。新たな「VOICE」では、組織ごとに異なる課題とその要因を可視化するとともに、マネージャーとメンバーが一体となり、現場主体で組織開発に取り組む仕組みを整えました。2025年度には、当社グループの9割以上の組織が、2024年度サーベイを通じて各組織で抽出された課題に基づく改善活動に取り組み、グローバル全体で約1,000件の活動が行われました。現場起点での取組みをさらに加速させるため、各組織で実行された具体的な改善活動の事例を、グローバルで共有しています。これらの取組みの結果、2025年度サーベイにおけるエンゲージメント指標は前年度から1ポイント改善しました。 また、2024年度に課題として挙がった、「顧客価値創造の阻害」や「仕事のやりにくさ」は改善され、マネージャーだけでなく、メンバー一人ひとりが主体性を持ってチームで改善に向かうことの効果が表れ始めました。2025年度のサーベイでは、「成長実感」や「試行錯誤の寛容」といった項目が、エンゲージメントを向上するうえで重要な課題であることが新たに明らかになりました。また、「(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」の項で示したマネジメントスキルとエンゲージメントサーベイの調査結果を組み合わせて分析したところ、マネージャーのエンパワーメント(注2)がオープンな組織づくりを介し、メンバーの挑戦や成長を後押しすることで、エンゲージメント向上に寄与する傾向が確認できました。 今後は、これらの結果を踏まえ、エンパワーメント強化に向けたマネジメントトレーニングの拡充や好事例の共有を通じて、主体性を生む組織カルチャーへの変革を進めていきます。 (注)1 エンゲージメントサーベイ「VOICE」:組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査   2 マネージャーのエンパワーメント:それぞれのメンバーの状況に応じて、責任と権限を適切に与えることで、メンバーの     パフォーマンスを引き出し、成長を促すこと (ⅱ)SF 2nd Stage実現に向けた人財戦略 SF 2nd Stageでは、これまで実行を進めてきた重点取組みの継続に加え「注力事業への人財アロケーション」「100名の経営人財の輩出」「役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供」の3つの重点取組みに注力し、財務・非財務目標の達成を目指してまいります。 (a)注力事業への人財アロケーション(+1,000名超) 注力事業のフロント(営業やセールスエンジニア(SE)など)および開発領域を中心に、社内における人財流動を加速すると共に即戦力層を中心とした社外からの登用を促進していきます。 例えば、2025年度からはパワーエレクトロニクス領域の専門能力の拡充を進めています。現在の在籍エンジニア数では約100名が不足していると判断し、計画的なエンジニア増強に取り組んでいます。こうした取組みを他の注力事業にも展開し、注力事業を支える専門能力の拡充と技術開発力の強化を進めていきます。 (b)100名の経営人財の輩出 SF 2nd Stageで掲げる挑戦的な目標を実現するため、事業成長および全社変革を担う経営人財の計画的な育成に取り組んでいます。具体的には、経営人財に求める要件を明確化し、経営と人事が連携して候補者の適性や育成課題を把握するとともに、意欲ある人財が自ら手を挙げて挑戦できるプログラム等を通じた育成・見極めを行います。候補者一人ひとりの課題に応じた戦略的なアサインメントを設計し、関与と徹底した伴走体制のもとで実行します。 今後の当社グループの成長を担う意志と実力を備えた人財が、グローバルの各所で難しい役割を担い、成果を出しながら成長していく状態をつくることを通じ、経営人財100名を生み出すことを目指しています。 (c)役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供 「決めたことをやり切る実行力」の強化に向け、社員一人ひとりの主体的な挑戦意欲を一層高めるため、役割責任・成果に応じて適切に報いる評価・報酬制度へ改革していきます。主体性を持ってチャレンジし続ける人財にはタイムリーに、ダイナミックに活躍の機会を提供し、パフォーマンスを発揮する人財に対しては厚く報いていきます。また、売上拡大や利益創出に直接的かつ顕著に貢献したチーム・個人に対して、特別インセンティブを付与する仕組みの導入を進めています。  これらの取組みを通じて、外部環境の厳しさの中で社員と組織が成長できる会社への変革を進め、「SF 2nd Stage」で掲げるロードマップの達成を着実に推進していきます。
事業の内容 FY2026 / 約2,372字
3【事業の内容】当社グループは、当社および子会社163社(国内75社、海外88社)、関連会社10社(国内7社、海外3社)により構成(2026年3月31日現在)しており、電気機械器具、電子応用機械器具、精密機械器具、医療用機械器具、およびその他の一般機械器具の製造・販売およびこれらに付帯する業務を中心とした事業を営んでいますが、その製品の範囲は産業用制御機器コンポーネントの全分野およびシステム機器、さらには生活・公共関連の機器・システムへと広範囲に及んでいます。また、当社グループ全体をモノづくりからソリューションビジネス(モノ+サービス)へ進化させることを目指し、2023年12月にデータソリューション事業本部を新設いたしました。 オペレーティング・セグメントごとの主要な事業内容、および主な関係会社は次のとおりです。なお、当連結会計年度より電子部品事業を非継続事業へ分類しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 Y 非継続事業」に記載のとおりです。 (1)インダストリアルオートメーションビジネス(IAB、制御機器事業)制御機器事業は、「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」をビジョンに、オムロンがこれまでに培ってきた“センシング&コントロール+Think”のコア技術を基盤に、世界中の製造業のモノづくりを先進のオートメーションで革新し、産業の発展に貢献してきました。独自の価値創造コンセプト“i-Automation!”(*)を掲げ、業界随一の幅広い制御機器を軸に、製造業を中心に急激に変化する社会課題を革新的ソリューションで解決し、産業の高度化とともに働く人々の幸せの実現に貢献する社会価値の創出を目指します。(*)当社は、モノづくり現場の課題解決を通じて社会価値を創出する価値創造コンセプト“i-Automation!”を提唱し、モノづくり革新を牽引しながら地球環境との共存と人々の働きがいを実現するサステナビリティに向けたオートメーションの提供を推進しています。“i-Automation!”は、人をより創造的な役割に誘い、現場生産性の最大化とエネルギー効率を両立する「人を超える自働化」、人の可能性を最大に引き出し、人と機械が共に成長・進化する「人と機械の高度協調」、そして製造現場や設備をデジタル空間で再現し、モノづくり現場のDXを加速させ、業務プロセスの革新に貢献する「デジタルエンジニアリング革新」の3つのコンセプトの具現化を目指しています。 (2)ヘルスケアビジネス(HCB、ヘルスケア事業)ヘルスケア事業は、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、誰でも簡単・正確に測定できる使いやすさと、医療現場でも活用できる精度と品質にこだわった医療機器とサービスを提供しています。「Going for Zero -予防医療で世界を健康に-」を事業ビジョンに掲げ、循環器疾患と呼吸器疾患、日常生活に影響する痛みの分野において、当社がこれまで培った技術と知見をいかしたデバイスとサービスをグローバルに提供しています。血圧計や体温計、喘息治療薬を吸入するための機器であるネブライザなど、各国や地域における医療機器認証に適合したデバイスを世界130ヵ国以上に展開しています。また、近年においてグローバルに普及がすすむ遠隔診療サービスの領域では、医師が遠隔で患者が測定した日常のバイタルデータをモニタリングして、よりよい治療につなげる遠隔患者モニタリングサービスを欧州や米国を中心に展開しています。 (3)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(SSB、社会システム事業)社会システム事業は、「世界中の人々が安心・安全・快適に生活し続ける豊かな社会を創造する」ことをミッションに、社会インフラを支える事業を展開しています。蓄電システムや太陽光発電用パワーコンディショナーなどのエネルギー関連製品、自動改札機・券売機に代表される駅務システム、交通管制・道路管理システム、UPS(無停電電源装置)やインフラモニタリングなど、幅広い製品・システムを提供しています。また、エンジニアリングから運用管理・保守メンテナンスまでを一体で提供するM&S(マネジメント&サービス)により、社会インフラの安定稼働に貢献しています。 (4)デバイス&モジュールソリューションズビジネス(DMB、電子部品事業) (非継続事業)電子部品事業は、「我々のデバイスとモジュールで、顧客の価値を創造し、地球上の人と社会に貢献する」をミッションとしています。EV・モビリティやエネルギーインフラ、家電製品、産業機器など、幅広い業界の顧客に対して、電気を繋ぐ・切るためのコア部品となる、リレー、スイッチ、コネクターや、さまざまな製品の目や耳になるセンサなどのデバイスやモジュールを、全世界で提供しています。 (5)データソリューションビジネス(DSB、データソリューション事業)データソリューション事業は、「モノの枠を超えるビジネスへ。オムロンを変革し、真の顧客価値を創出する。」をミッションとし、オムロングループ全体をモノづくりからデータを活用したソリューションビジネスに進化させます。デバイスやコンポーネントから得られる各事業の膨大な現場データと、2023年10月にグループに加わった株式会社JMDCのデータマネジメント力、ソリューション開発力を組み合わせることで、SF2030で掲げる3つの社会的課題「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」を解決し、次の成長事業を創造します。
事業等のリスク FY2026 / 約12,439字
3【事業等のリスク】(1) グローバルな事業活動を支える統合リスクマネジメント 当社グループでは、統合リスクマネジメントというグループ共通のフレームワークでリスクマネジメントを行っています。経営・事業を取り巻く環境変化のスピードが上がり、不確実性が高くなる中で変化に迅速に対応するためには、リスクへの感度を上げ、リスクが顕在化する前に察知し、打ち手を講じていく必要があるためです。 現場だけでは対処できない環境変化から生じる問題を、現場と経営が力を合わせて解決する活きたリスクマネジメントを目指し、グローバルでPDCAサイクルを回しながら、当活動の質の向上を図っています。 「SF2030」を実現していくため、企業理念やルールを守りつつ、いかに効率的、効果的で迅速なリスク判断を現場ができる仕組みを構築するかという点も重要なテーマとして、取組みを進めています。 (2) 統合リスクマネジメントの仕組みと体制 統合リスクマネジメントの枠組みは、内部統制システムの下、Chief Risk & compliance Officer(CRO)を推進責任者とし、オムロングループルール(OGR)(注1)「オムロングループ統合リスクマネジメントルール」にまとめ、グループ経営における位置づけを明確にしています。また、リスクマネージャを本社機能部門、ビジネスカンパニー、海外の地域統括、国内外の各グループ会社で任命し(約120名)、経営と現場が一体となってグローバルの活動を推進しています。  主な活動は次の3点です。・環境変化をタイムリーに把握して、関係者で共有し、適時に影響評価を行う・定期的に、グローバルにリスクを分析して重要リスクを洗い出し、対策をとる・リスクが顕在化し、危機が発生した場合は、即時に報告し危機対策を講じる <企業倫理リスクマネジメント委員会体制>  取締役・監査役の参加・監督のもと、CROを委員長、主要なリスクマネージャを構成員とする企業倫理リスクマネジメント委員会(原則年4回開催)においては、重要なリスクの発生状況、環境変化、リスク対策の状況について議論・共有するとともに、グループ全体のリスク評価を行っています。 危機が発生した場合には、速やかに経営報告され、リスクのランクに応じて危機対策本部を通じて対応を行っています。 これらリスクマネジメントの活動状況については、執行会議や取締役会への報告を通じ、継続的な評価・モニタリングが行われます。 また、内部監査部門により、リスクマネジメント活動を中心としたテーマ監査が行われます。 <統合リスクマネジメントのサイクル> (注)1 当社グループでは、公正かつ透明性の高い経営を実現する経営基盤として、グループ共通の「オムロングループルール(OGR)」を制定しています。OGRは、リスクマネジメントの他、会計・資金、人財、情報セキュリティ、品質保証等の主な機能に対し制定されています。環境変化等を適宜・適切にルールへ反映するため、毎年見直しを行っています。 (3) グループ重要リスクとその分析 当社グループでは、「SF2030」において、「新たな社会・経済システムへの移行」に伴い生じる社会的課題を解決するため、事業ドメインにおける社会価値創出、事業とサステナビリティとの一体としての取組みを行っています。「SF2030」のもと、2026年度から2030年度までの5年間を対象とする「中期ロードマップ SF 2nd Stage」においては、その遂行過程において企業価値の棄損を防止し、持続可能性を高めるために対処すべき重要な要素を、リスクと捉えています。 リスクのうち、当社グループを運営する上で、グループの存続を危うくするか、重大な社会的責任が生じうるリスク(Sランク)および重要なグループ目標の実現を阻害するリスク(Aランク)を「グループ重要リスク」に位置付け、これらを顕在化させることなく許容レベルにリスクを収めるため、環境変化や対策の実行状況をモニタリングしています。 ・2025年度末時点のリスク評価 2025年度末に実施した当社グループのリスク分析に基づくグループ重要リスクのカテゴリーは下表の通りです。地政学リスクの高まりやAI利活用・コスト競争の激化等の環境変化、M&A等による事業領域のさらなる拡大、データビジネス推進、インド・中国等各エリア市場展開加速等の全社・事業戦略を踏まえ、特にリスクの高まりが予想され、マネジメントシステムの強化が求められる重点テーマには、予防対策やリスク事案への対応を全社レベルで実行していきます。重要リスクは、適切かつ十分な対策が取られなかった場合、長期ビジョン目標の実現、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、投資家の皆様の判断にも重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えています。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。 <グループ重要リスクと重点テーマ> ・グループ重要リスクへの対応① 品質                              ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、13の注力事業に関するSensing&Control+ThinkおよびAI/データマネジメント技術の強化と、サプライチェーンの最適化によるコスト競争力の向上により、グローバルに高い成長率を実現します。 そのような中、品質に対しては高い安全性や正確性の確保が求められ、またAI利用や製品セキュリティ等の新たな技術に対する法規制の検討・制定が進んでいます。さらに気候変動や資源循環に対する社会的要請も高く、グローバルで、製品の製造・販売を行う事業者が、使用後の回収・リサイクル・処理に至るまで一定の責任を負う(拡大生産者責任)制度等が広がってきています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・当社グループ製品の大規模リコール・製品環境・安全・セキュリティ関連の法規制違反・製品セキュリティの脆弱性に対するサイバー攻撃によりネットワーク製品・サービスの稼働停止体制社長を最高責任者とする品質保証体制を構築し、「品質第一」を基本とする「品質基本方針」のもと、グローバル購買・品質・物流本部が推進しています。重大な品質問題が発生した場合は、取締役会の監督のもと、迅速かつ適切に対応を行っています。・関連OGR:品質保証ルール、製品品質リスク管理ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・ISO9001等(ISO13485:医療機器産業、IATF16949:自動車産業)品質マネジメントシステム(QMS)の認証取得・サービス事業に適合したQMSの適用展開・安全リスクが高い技術(リチウムイオン電池、パワーデバイス等)に関する品質技術確立・製品セキュリティ体制強化(外部からの脆弱性情報収集と対応(PSIRT)・セキュリティ監視活動等)・製品環境、安全、セキュリティ関連の法規制・規格の動向の把握、影響評価を行う管理体制の強化・品質相談窓口の設置・運用、QMS有効性監査・現場品質点検の実施[注力取組み事例:現場品質点検] 製品安全・事業損失リスクを考慮して各生産拠点から対象機種を選定し、QMS運用状況を確認し、現場担当者に納期・コストの過度なプレッシャーの有無やリソース管理状況等のヒアリングを行いました。 ② 会計・税務                           ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、注力事業やITに対する積極的な投資、インド・中国等グローバル各エリアでの需要を捉えた高い売上成長により、2030年に掲げる挑戦的目標の実現を目指します。 そのような中、グローバル事業に対する収益認識や無形資産評価等の会計基準や監査基準の高度化・厳格化が進むとともに、各国間の協調・連携により整備が進む国際課税ルール、各国の政策により複雑化する関税法、移転価格税制、その他租税法への適時的確な対応が求められます。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、決算修正や損失の計上、多額の追徴や和解金の支払い、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・社内不正や会計基準に準拠しない不適切な会計処理の発生・市況の悪化やシステム等への投資効果が十分でないことによる資産の貸倒や評価額の下落・関税法や移転価格税制等に関する法規制違反体制財務報告に係る内部統制の基本的枠組み、取締役会で承認した「税務方針」のもと、グローバル理財本部を中心に、会計・税務の適正性を担保するための体制・ルールを整備し、運用しています。・関連OGR:会計・資金ルール、不正統制ルール、J-SOX推進ルール、関税・通関ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・内部統制の自主点検強化とリスク兆候への重点監査・外部専門家等を活用した会計基準の定期的な情報収集と影響等の調査・対応・OECDの各種報告書や新しい国際課税ルールの整備状況などを踏まえた国際税務に係る方針の見直し・現地法人と連携した各国・地域における税制や当局の執行状況の変化への対応・関税コンプライアンス体制およびモニタリングの強化[注力取組み事例:内部統制強化プロジェクト] 中国グループ会社の自立化に伴う統制強化を目的として、購買・経費領域のリスク検知ツール導入、取引先への定期リスク評価、専門人財の追加配置等の内部統制施策が完了しました。 ③ 地政学                             ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、中国・インド事業の成長を加速させながらも、生産・販売拠点をグローバルに展開し、特定のエリアに依存しない状態を目指しています。 そのような中、米国の関税引上げや中国のレアアース等の輸出管理強化をはじめとする各国の政策動向、半導体・AI等の先端技術等の競争・保護政策の激化、イラン・ウクライナでの紛争等は、企業活動にも大きな影響を与えています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、売上減少や戦略の見直し、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・サプライチェーンの見直し等、各国経済安全保障政策への対応が遅れ、競争力が低下・紛争発生に伴う製品供給の停止・大幅なコスト増加・輸出規制や制裁への違反体制事業対応方針については、取締役会や執行会議等の経営会議体にて議論し、決定しています。法規制対応については、各主管部門が統括し、例えば、輸出規制はグローバルリスクマネジメント・法務本部が輸出管理全社委員会のもと、グローバルに安全保障取引管理を行っています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、安全保障取引管理ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・地政学リスク影響を低減する中長期的な生産・研究開発等の体制検討と推進・グローバルの政治・経済情勢や法規制動向のモニタリング、経済制裁等に対する影響分析と対応[注力取組み事例:安全保障取引管理の強化] 各国の輸出規制や制裁が強化・複雑化する中、安全保障取引管理について、グローバルのグループ会社にて取引審査を行う体制を再整備するとともに、取引リスク判定プロセスのシステム化の検討を進めています。 ④ IT・情報                            ※ 重点テーマリスク認識AI、IoT、クラウドコンピューティング等のデジタル技術は急速に進展し、企業における活動も、IT資産やデータへの依存度が高まっています。一方、当該技術を悪用したサイバー攻撃は増大しており、その手口は高度化・巧妙化しています。対象も大企業に限らずサプライチェーン全体へと拡大しています。また、安全保障や産業競争力の確保、個人の権利意識やプライバシー意識の高まりといった様々な要請を受け、データおよびプライバシーの取扱いを巡る各国の法規制は複雑化・厳格化されています。 当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、コーポレートシステムプロジェクトを完遂し、データドリブンな企業運営を推進します。 このような中、上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の発生や行政罰、事業活動への支障、売上減少、ブランド価値の棄損につながるリスクが生じる可能性があります。・大規模なシステム障害・サイバー攻撃や個人・技術情報の管理不全による情報漏洩、事業の停止・各国データ・プライバシー規制違反体制基本方針として「情報セキュリティ基本方針」を制定し公表しています。施策については、統括担当取締役の監督のもと、情報セキュリティ、製品セキュリティ、個人情報管理の領域ごとに、各本社機能本部長が執行責任者として統制・管理しています。各領域を横断する課題については、Chief Information Officer(CIO)が議長となり、サイバーセキュリティ統括担当取締役が監督する「サイバーセキュリティ統合会議」を随時開催し、解決しています。さらに、経営レベルで推進の方向付けを行うために、社長を議長とする「情報セキュリティ戦略会議」にて優先課題と戦略を議論しています。実行面においては、CIOを議長とし、各地域のIT責任者が参画する「情報セキュリティ推進会議」を通じて施策を推進・管理しています。また、個人データについては、グローバルリスクマネジメント・法務本部長の責任のもと、各国法令動向や当社グループの状況を把握し、法規制対応の強化を図っています。・関連OGR:IT統制ルール、情報セキュリティルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・グローバル標準のフレームワークであるNIST-CSF(注1)に準拠した評価と対策の強化・外部専門機関を通じた包括的な脅威情報の収集とグループ内への対策の展開・インシデント対応オフィス(CSIRT)による事故発生時の迅速な報告と被害最小化に向けた対応・情報システムの脆弱性診断や改善の実行・サイバー攻撃訓練の実施・高リスクのサプライチェーンのセキュリティ確保のためリスク評価と対応の推進・情報漏洩リスクへの対策強化(PC・ネットワークのログのモニタリング・分析)・情報リテラシー向上のための社員教育と専門資格人財の拡充・グローバルでのデータ越境移転プロセス構築[注力取組み事例:サプライチェーンリスク評価のグローバル展開] リスクの高い個人情報および機密情報を提供している取引先に対し実施しているリスク評価及び評価に応じた改善対応をグローバルの取引先にも展開し、サプライチェーンでのセキュリティ確保を強化しています。(注)1 NIST-CSF:米国国立標準技術研究所(NIST)が2014年に発行したサイバーセキュリティフレームワーク(CSF)。汎用的かつ体系的なフレームワークで、米国だけでなく世界各国の公的機関や企業が準拠を進めている。 ⑤ グループガバナンス・コンプライアンスリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、大幅な権限移譲により経営スピードを加速することで、迅速な市場変化対応の期待に応えます。 そのような中、公正な取引をはじめとするコンプライアンスに対する社会的要請は高く、国際機関や各国政府による反競争法的行為や贈収賄防止等に対する法規制の運用強化や、ITやAI等技術の進化やアライアンス等によるイノベーションの推進に対応した規制の検討等、事業環境は複雑化しています。日本では、サプライチェーン全体での価格転嫁等を促進する要請も高まっています。また、一部の新興国、地域においては法による統治機能が脆弱であり、政情が不安定であることから、汚職や腐敗等が社会問題化する場合があります。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・新規事業における業法違反、許認可取得に関する不備・競争法、取適法等の公正な取引に関する法規制違反・接待・贈答等の贈収賄に関する法規制違反体制企業倫理・コンプライアンスを含む内部統制システムの基本方針は、取締役会で議論し決定しています。また、OGRに基づくグループ会社におけるガバナンス体制の構築と運用、企業倫理リスクマネジメント委員会による活動の展開を行っています。・関連OGR:法人運営ルール、倫理行動ルール、内部監査ルール、購買ルール等取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・各機能主管部門におけるグローバルでの牽制とモニタリング・毎年10月のグローバル企業倫理月間等による定期的なコンプライアンス教育・グローバル内部通報制度の運用・リスクアプローチに基づく内部監査と改善指導・購買統括部門における対象事業所に対するモニタリング・取適法研修 ⑥ 事業再編リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、事業ポートフォリオの再構築をコア戦略として位置づけ、制御機器事業を最優先領域としてM&Aを実行する等、選択と集中を加速し中長期的な企業価値の向上を図っていきます。 そのような中、事業の資本効率や投資により生じるのれん等に対するアカウンタビリティ、企業グループが拡大・多様化する中での適切なガバナンスが強く求められています。また、各国の経済安全保障政策による投資規制や事業再編時の法規制等が変化・複雑化する中で適時・適切な対応が重要となっています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の計上や戦略の見直しにつながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・M&A・投資先の業績・評価の悪化や想定していたシナジー効果の未発揮、コンプライアンス問題の発生・海外投資規制への対応によるM&Aや出資審査の想定外の長期化・事業撤退に伴う多額の費用計上、各国法規制への違反、訴訟体制M&A・投資・撤退の方針と実行は、投資規律のもと、経営ルールに定める責任権限に基づき取締役会等の経営会議体にて議論・決定し、案件ごとに、ビジネスカンパニーと本社部門および外部専門家から構成されるプロジェクトチームにより推進しています。・関連OGR:経営ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・事業戦略に基づいたM&A・投資・事業売却先候補の探索・評価・対象企業の財務内容や契約内容の確認等の詳細な事前審査・デューディリジェンス・取締役会における、買収や出資後の経済効果の具体的目標進捗のレビュー(少なくとも年に1回) ⑦ 人権リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、コスト競争力やレジリエンスの強化に向けてサプライチェーンの見直しを推進するとともに、引き続き人権の尊重に取り組むことで、持続可能な社会づくりに貢献します。 そのような中、強制労働、児童労働、低賃金・賃金未払、長時間労働、安全面や衛生面への配慮が不十分な労働環境、ハラスメントといった人権課題に対する企業への取組み要請は高まっており、デューディリジェンスによる負の影響の特定・防止・軽減・是正や強制労働により生産された製品の輸入禁止等、法規制の整備も進んでいます。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、取引停止・製品の開発中止やブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・ハラスメントの発生、労働基準違反、労働安全衛生問題の発生・サプライチェーン上の人権課題の発生体制人権課題への対応については、取締役会の承認を経て制定されたオムロン人権方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し、グループ共通の人権施策や人権関連法規制への対応などを審議しています。また、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「人権プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や年度計画の進捗モニタリングを行っています。・関連OGR:HRMルール、労働安全衛生管理ルール、購買ルール取組み具体的には、企業の人権尊重責任を果たすために、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」に沿って、以下を含む対策を推進しています。・RBA(注1)アセスメントツールを活用した人権リスク評価と課題の是正・仕入先に対するサステナブル調達ガイドラインの提示・遵守状況確認・グローバルでの人権救済メカニズムの運用 (注)1 RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。 ⑧ 人財・労務リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、挑戦的な目標を達成するため、社員一人ひとりの能力と意欲を一層引き出し、事業成長や全社変革を推進していく実行力とスピードを高め、結果を出し続ける組織をつくりあげます。 そのような中、人財の流動化が進んでおり、先端技術を保有する希少な人財の獲得競争は激化しています。また、多様な人財から選ばれる人財戦略を実行し、従業員のエンゲージメントを向上させることが、ますます重要となっています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、事業競争力の低下、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・事業成長のために必要なスキルや経験を持つ人財の流出や獲得の失敗・従業員のエンゲージメント低下や労務トラブルの発生体制重要な人財戦略については、取締役会・執行会議にて議論し、決定しています。Chief HumanResources Officer(CHRO)のもと、グローバル人財総務本部が中心となり施策を実行しています。・関連OGR:HRMルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・注力事業への人財アロケーションの推進・事業成長および全社変革を担う経営人財の輩出・主体的な挑戦意欲を一層高めるための評価・報酬制度への改革・多様な人財の意欲と能力を引き出し、成長を促すためのマネージャーのスキル強化・エンゲージメントサーベイ「VOICE」を通じた、組織課題への主体的な社員のアクションの促進 ⑨ 事業継続リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、レジリエントなサプライチェーンを構築し、顧客・消費者に対する社会的供給責任を果たします。 そのような中、半導体等の重要部品や原材料について、旺盛なAI需要や中東情勢の緊迫化の継続等により、供給逼迫の影響が拡大する可能性があります。また、巨大地震、洪水・豪雨等の自然災害や感染症の発生により、社会がグローバルに機能不全に陥る可能性が継続しています。 上記環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・重要仕入先からの長期にわたる部品等の供給停止・ITインフラ等の大規模停止・自社工場の生産停止体制サプライチェーンの強靭化については、全社非財務目標の一つに掲げ、グローバル戦略本部を中心に推進します。また、自然災害については、人身の安全、社会インフラの維持、復興への全面協力等を定めた基本方針のもと、各ビジネスカンパニーと本社機能部門とが連携し、生産、購買調達、物流、ITを含めた事業継続計画を整備しています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、購買ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・仕入先の生産地情報の一元管理、代替え生産拠点の評価体制整備・主要製品の調達・生産体制の複線化の推進・緊急時のエスカレーションルート・影響を把握する仕組みの整備・有事を想定したシミュレーション・訓練・社員の安否確認システムの運用、リスクに応じた事業所での非常食や飲料水の備蓄対応 ⑩ 技術・知財                           ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、注力事業に紐づく6つのコア技術を重点的に強化することにより、注力13事業の成長を図るとともに、AI等の最新技術を活用し、GEMBA DXを推進します。そのような中、企業や国家間で先端技術を巡る競争は激化しています。特に、生成AIやAIエージェント等、AI技術は急速に進化し続けており、その活用拡大に伴うリスクへの懸念を受け、各国での法規制の整備や企業に対するガバナンス強化を求める動きは活発化しています。さらに、知的財産をめぐる紛争や、電子商取引(EC)市場の急激な発展に伴う正規品を騙った模倣品の流通が、グローバルで年々増加しています。上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、取引停止・製品の開発中止、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・AI技術の利用に伴う倫理問題の発生やAIに関する規制への非準拠・特許等の侵害や不正使用に関する紛争の発生・当社グループの技術・ノウハウの流出やブランドの模倣・事業戦略に連動した技術開発・知財活用が十分に行われず事業競争力を喪失体制コア技術への投資や開発体制の強化策の検討については、ストラテジックR&D本部長を委員長とする全社テクノロジーガバナンス委員会を通じて推進しています。また、AI課題への対応については、AIの適正な取り扱いとAIガバナンスへの取組みについて定めた「オムロンAI方針」のもと、AIの適正な利用に必要な活動を推進する「AIガバナンス委員会」を設置し、AIの活用に伴うリスク低減施策やAI法規制への対応等を審議しています。さらに、知財課題への対応については、ストラテジックR&D本部を主管として、「知財ポリシー」に基づく知的財産活動を実行しています。・関連OGR:研究開発ルール、AI統制ルール、知的財産管理ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・重点強化技術特定と全社管理、技術人財マネジメント・事業戦略や技術戦略と連動させた知財戦略を策定・実行し、強みのある知的財産権を蓄積・生成AIシステムの利用にあたってのガイドラインの整備・運用・研究開発および設計にあたっての第三者の知的財産権調査・第三者の当社グループへの知的財産権の侵害に対する分析・評価と権利行使の強化・オンライン取引も含む模倣品摘発活動、悪意を持った当社ブランド名と類似した商標権取得の阻止[注力取組み事例:AI統制ルールの制定] AIシステムを適正に活用し、AIがもたらす価値を最大限に享受することを目的とした、AIシステムを利用・提供・開発する際に共通に適用されるグローバル社内規程を整備しました。 ⑪ 環境リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、地球温暖化や資源の枯渇といった社会課題の解決に向け、引き続き脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減を推進し、持続可能な社会づくりに貢献します。 そのような中、企業の環境課題への取組み開示に対する第三者保証の要請や見せかけの環境配慮を排除する表示規制などの整備が進展しています。一方で、欧米を中心に、環境関連政策を見直す動きもあり、企業には、これらの政策動向を適時に把握しながら対応することが求められています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・環境に関する新たな取引・開示規制への違反・対応コストの増加、顧客要請への不十分な対応・販促活動でのグリーンウォッシングと捉えられる不適切な表示体制環境課題への対応については、取締役会の承認を経て制定されたオムロン環境方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し、グループ共通の環境施策や環境法規制への対応などを審議しています。また、グループ全体の環境マネジメントの強化と環境施策の加速を目的とし、本社機能部門および各ビジネスカンパニーの環境担当部門で構成される「グループ環境委員会」を設置し、事業拠点の環境目標の設定や施策の計画について議論するとともに、オムロングループへの影響が大きい環境課題の特定や施策の検討・効果測定などを行いながら、環境経営の推進を図っています。・関連OGR:環境経営ルール、購買ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。・Scope1・2、Scope3カテゴリー1・11ごとに目標を設定した温室効果ガス排出量の削減の加速・回収・リサイクルの拡大、循環型の原材料調達等による循環経済への移行・気候変動関連のリスク・機会に係る情報開示・TNFD(注1)提言に沿った生物多様性保全活動の推進・環境評価制度を通じた製品ライフサイクル全体における環境パフォーマンスの可視化 (注)1 TNFD:自然関連財務情報開示タスクフォース。自然資本等に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するための国際的組織。
事業方針・経営環境 FY2026 / 約14,304字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下で構成しています。(1)経営方針(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)(3)中期経営計画「SF 1st Stage」と構造改革プログラム(2022~2025年度)(4)中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(2026~2030年度)(5)SF 2nd Stageの経営目標  なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。また、文中における「営業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」 を控除したものを表示しています。 (1) 経営方針①当社グループの企業理念 当社グループは、「企業は社会の公器」であるという考えに基づき、事業を通じてよりよい社会づくりに貢献することを使命とし、その実現に向け、企業理念を軸にした経営を実践しています。企業理念は、創業者・立石一真が、1959年に制定した社憲「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」を礎としています。1990年には、企業理念体系を導入し、その後、時代の変化に合わせて改良してきました。現在の企業理念は2015年に改訂したものです。2022年には、今後も企業理念を実践し、社会の発展と企業価値の向上に努めていく当社の経営の根幹は普遍であることを明確にするために、定款に「企業理念の実践」を記載しました。 ②企業理念に基づく経営のスタンス 当社グループでは、すべてのステークホルダーに対して、事業を通じて企業理念を実践していくための経営の姿勢や考え方を示すものとして、「経営のスタンス」を2015年に設定しました。「長期ビジョンを掲げ、事業を通じて社会的課題を解決すること」、「真のグローバル企業を目指し、公正かつ透明性の高い経営を実現すること」、「すべてのステークホルダーと責任ある対話を行い、強固な信頼関係を構築すること」を掲げ、企業理念の実践を通じた持続的な企業価値の向上を目指しています。 < 経営のスタンス >  この「経営のスタンス」は、企業の永続的な成長を目指すものであるため、当社グループの「サステナビリティ方針」としても同内容を掲げています。 ③当社グループの存在意義 当社グループでは、甚大化・頻発化する自然災害、超高齢社会への突入、経済格差の拡大、地政学リスクの高まりなど、不確実で、これまでに経験したことのない多くの社会変化に直面する状況の中でも、当社が当社らしくあり続けるために、2021年に自社の存在意義を「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」と再定義しました。存在意義は、企業理念の実践そのものです。社会がどのように変化しようとも、これは、変わることはありません。 < 存在意義 > (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度) 当社グループでは、2022年度から2030年度までの長期ビジョン「Shaping The Future 2030」、(略称:「SF2030」)を掲げています。社会が変革期を迎える中、存在意義を発揮し、より多くの社会的課題の解決を通じて社会の発展に貢献し続けるため、自らの変革と新たな価値創造のストーリーを定めたものです。 ①「SF2030」ビジョンステートメント 人が活きるオートメーションで、ソーシャルニーズを創造し続ける 近未来を描き、ソーシャルニーズを感知・発掘し、オートメーションで新たな価値を創造する。私たちはこれを、“ソーシャルニーズの創造”とよび、創業以来この実践を通じて、よりよい社会づくりに貢献してきました。持続的発展が可能な社会・経済システムづくりへの貢献は、オムロンの存在意義そのものです。私たちは、これからも変わることなく企業理念経営の実践に取り組みます。工業社会で必要とされたオートメーションは、機械による人の作業の代替でした。“自律社会”で求められるのは、代替、協働、融和を最適に組み合わせて人の能力を最大限に発揮させるオートメーションです。これからのオートメーションを、“人が活きるオートメーション”と定めその実現に向けて、センシング&コントロール+Think技術を進化させていきます。多くの社会的課題が生じる次の10年、私たちは存在意義を発揮し、“人が活きるオートメーション”によって、カーボンニュートラルの実現、デジタル化社会の実現、健康寿命の延伸に貢献し、社会全体の豊かさと、自分らしさの追求が両立する自律社会の実現を目指します。  「SF2030」には、「オムロングループ全社員が企業理念を実践し、センシング&コントロール+Think技術で、持続可能な社会をステークホルダーとともにつくっていく」という思いを込めています。 ②オムロンが創出する社会価値 当社グループでは、長期ビジョン策定にあたり多くの社会的課題が噴出する10年を、新たな市場と事業を創造する大きなチャンスと捉えました。SF2030では、このチャンスを確実に捉えるために優先する社会の変化因子を、「高齢化」「気候変動」「個人の経済格差の拡大」の3つに絞りました。この3つの変化因子から、オムロンが捉えるべき社会的課題を3つ設定しました。具体的には、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」です。この3つの課題は、社会に与えるインパクトが大きいことに加え、オムロンの強みであるオートメーションや顧客資産、事業資産を活かす観点から設定しました。 カーボンニュートラルの実現においては、安心・安全・便利な暮らしと自然環境の両立を実現するエネルギーシステムづくりに貢献します。デジタル化社会の実現においては、年齢や貧富の差に関わらず、人々があらゆる制約から解放され、楽しく創造的で、かつ持続可能な社会を実現するモノづくりやインフラづくりに貢献します。そして、健康寿命の延伸においては、あらゆる人が健康で豊かな自立した人生を送るためのヘルスケアシステムを構築することで、高齢化社会における問題解決に真正面から取り組んでいます。 <オムロンが捉える社会的課題と創出する社会価値>  これらの3つの社会的課題の解決による社会インパクトを最大化するために、「SF2030」より、グループのドメインを見直し、改めて3つのドメインを設定するとともに同領域での社会価値を定めました。インダストリアルオートメーションでは、「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」への貢献を目指します。ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」への貢献を目指します。ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。 < 3つのドメインが創出する社会価値 > (ⅰ)インダストリアルオートメーション インダストリアルオートメーションでは「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」へ貢献します。これまでオムロンは、幅広い商品ラインナップと現場密着で培ったノウハウを強みに、お客様との共創を通じてアプリケーションを創出し、様々な業界のモノづくりの技術革新や人手不足の解消、生産性の向上を実現させてきました。これからは、グローバルの顧客現場で使用されているデバイス群を引き続き強化します。そして、それらデバイスから得られる高品質データを価値ある形に変換しDXを実現することで、顧客の製造現場をサステナブルにすることに貢献していきます。 (ⅱ)ヘルスケアソリューション ヘルスケアソリューションでは「循環器疾患の“ゼロイベント”」へ貢献します。これまでオムロンは、医療品質の家庭用デバイスをグローバルに普及させ、家庭で計測した血圧データを用いた診断・治療プロセスをつくり、脳・心血管イベント発症の予防に貢献してきました。これからは、イベント発症を未然に防ぐ、新しい予防医療の仕組みを構築することで、誰もが自然と健康に暮らすことのできる社会、質の高い医療を誰もがどこでも受けられる社会の実現を目指していきます。その社会に向けて、日常生活下でバイタルデータが測定できるデバイスの創出、医師の診断・治療の意思決定を支援するアルゴリズムを用いた遠隔診療サービスの導入や、新しい予防医療サービスの開発を実現します。 (ⅲ)ソーシャルソリューション ソーシャルソリューションでは「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。オムロンはこれまで、太陽光発電や蓄電池の普及に貢献してきました。これからは、進化したエネルギー制御技術で発電の不安定さを解消し、再生可能エネルギーのさらなる普及に貢献します。また、社会インフラ領域においては、様々な機器、施設の運用現場を熟知し、日本全国を網羅するサービス網を通じ、運用・保守を支えてきました。これからは、現場システムの効率的な運用を支援するマネジメント&サービスで、運用・保守プロセスを革新していきます。 ③「SF2030」策定時におけるサステナビリティ重要課題 「SF2030」では、①企業理念と存在意義②2030年とさらにその先の社会からのバックキャスティング③環境や社会の持続可能性に貢献するための企業への要請の観点および外部有識者との対話から得た示唆を踏まえて、経営レベルで議論を重ねて5つのサステナビリティ重要課題を設定しました。これらの課題に取り組むことで、社会価値と経済価値の両方を創出し、企業価値の最大化を目指しました。 サステナビリティ重要課題は、企業への要請や事業環境の変化などに対応していくため、定期的に確認・見直しを行います。 < 「SF2030」策定時におけるサステナビリティ重要課題 > SF2030策定時におけるサステナビリティ重要課題SF2030目標1事業を通じた社会的課題の解決事業を通じた社会的課題の解決により、社会価値を創出するとともにオムロンの持続的な成長を牽引するSF2030でフォーカスする社会の変化因子「高齢化」、「気候変動」、「個人の経済格差」から、全社で捉える3つの社会的課題「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」を解決し、持続可能な社会の発展に貢献している状態2ソーシャルニーズ創造力の最大化オムロンの持続的成長のために競争力となるビジネスモデルの進化と新たな事業創出の取組みの拡大必要なコア技術開発の推進やビジネスモデルへの組み込みなどを通じて、既存事業および新規事業の領域でソーシャルニーズ創造力を発揮し、新たな事業を生み出し続けている状態3価値創造にチャレンジする多様な人財づくりオムロンの持続的成長の源泉となるオムロンで働く多様な人財の能力やスキルを引き出す人財マネジメントの進化オムロンで働く多様な人財が成長できる機会を提供するとともに、能力・スキルを最大限引き出す人財マネジメントへと進化し、国籍・性別・働き方と関係なく、多様な人財が集まり、誰もが活躍している状態4脱炭素・環境負荷低減の実現気候変動を「機会」と「リスク」の二側面で捉えた企業としての社会的責任の実践と更なる競争優位性の構築バリューチェーンにおける温室効果ガスの排出削減と資源循環モデルの構築を通じて、社会的課題を解決すると共に、更なる競争優位性が構築されている状態・Scope1・2(注1):2016年度比△65%・Scope3 カテゴリー11(注2):2016年度比△18%5バリューチェーンにおける人権の尊重企業の社会的責任として、自社のみならずバリューチェーンで働く人々の人権の尊重に対する影響力の発揮国連の「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に沿って自社のみならずバリューチェーンで働く人々の人権の尊重に対して影響力を発揮し、人権侵害を許さない、発生させない風土と仕組みが形成されている状態  (注) 1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス     2 Scope3 カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は       製造・販売した製品・サービス等の使用に伴う排出 ※「SF2030」の詳細は、当社ウェブサイトでご覧いただけます。 https://www.omron.com/jp/ja/sf2030/ ※サステナビリティ重要課題特定プロセスの詳細は、当社ウェブサイトでご覧いただけます。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/omron_csr/sustainability_management/ (3) 中期経営計画「SF 1st Stage」と構造改革プログラム(2022~2025年度)①「SF2030」における中期経営計画「SF 1st Stage」の変更 当社グループでは、2022年度から2024年度を中期経営計画「SF 1st Stage」とし、「SF2030」ビジョン達成に向け、社会的課題を捉えた価値創造と持続的成長への転換を加速する“トランスフォーメーション加速期”と位置付け、社会構造の変化に伴う成長機会を掴み、これまで培った競争力を発揮することにより力強い成長を実現することを目指しました。しかしながら、2023年度に、中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など、事業環境が想定以上に悪化したことに加え、当社グループの成長を牽引する事業やエリアが一部に偏っていたことで、この急激な変化に対応できず、業績が大幅に悪化しました。 このような状況を受け、当社グループは、当初2024年度までとしていたSF 1st Stageを取り下げ、2024年4月1日から2025年9月末までを「構造改革期間」とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行しました。 < 中期経営計画の変更 > ②構造改革プログラム「NEXT2025」の総括 当社グループでは、「NEXT2025」において、収益を伴った持続的な売上成長を確かなものとし、持続的な企業価値向上を実現すべく、「制御機器事業の早急な立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」を軸とした5つの経営施策を実行しました。5つの経営施策の具体的な取組みは以下のとおりです。 <「NEXT2025」経営施策の取組み > (ⅰ)制御機器事業(IAB)の早急な立て直し制御機器事業の再成長に向けた取組み 当初計画・事業の再成長に向け、顧客起点かつ実効性の観点から戦略・計画を刷新。・構造改革期間での、制御機器事業の営業利益率の最大化と、SF2030で期待する成長 を実現する基盤を確立するために、リソースアロケーションを見直し、施策の実行 を加速。取組みと成果・事業基盤(顧客基盤/業務オペレーション)の強化に向けた変革のための10の タスクフォースを立ち上げ、12の取組みを実行。・顧客のニーズを確実にとらえ顧客基盤を拡大させるとともに、商品・サービスへの フィードバックに迅速に対応することで、顧客満足度を高める好循環を生み出し、 安定的な成長の実現を目指し、グローバル11万顧客の可視化(Customer Base Map) を開始。・注力領域へのリソースアロケーションを実施し、顧客・業界ニーズを捉えた新商品 を33機種リリース完了。(2024年度:11機種、2025年度:22機種)・制御機器事業の2025年度の売上高および営業利益、営業利益率の改善。 (売上高:前期比12.3%増加、営業利益:前期比18.0%増加、営業利益率:前期比+0.5P) (ⅱ)収益・成長基盤の再構築1.ポートフォリオの最適化 当初計画・事業・製品・エリアの各ポートフォリオの最適化を行い、事業を取り巻く環境変化 に対する耐性の強化と、収益を伴った持続的な成長を実現。・データソリューション事業本部の主導で、JMDC社のケイパビリティも活用した 制御機器・ヘルスケア・社会システム事業領域でのデータソリューションビジネス の創造加速にも取り組む。取組みと成果・全事業の再評価を行い、成長事業・エリアへの優先投資に加え、低収益事業の 収益化の取組みや収束の検討を完了。13事業を注力事業として特定。・全52事業の最適化を進め、注力事業13事業(注1)、キャッシュカウ事業22事業(注2)の 35事業(注2)に整理完了。・電子部品事業(DMB)の分社化検討開始し、2026年3月に事業譲渡を発表。・社会システム事業(SSB)の決済端末事業の収束。・ヘルスケア事業(HCB)のブラジル工場の生産終了。・グループ全体のデータソリューションの拡大および顧客のDX・AI活用を推進する オムロン デジタル株式会社を新設。・コーポレートヘルス事業の本格始動に向け、株式会社iCAREの全株式を取得。2.人員数・能力の最適化 当初計画・顧客価値の拡大を実現し、収益を伴った持続的な成長を実現する人員・人件費構造を 構築するために、グローバルに人員数・能力の最適化を実施。取組みと成果・人員数最適化を完了。マネジメント層の最適配置、能力強化策を実行。 (グローバル合計で2,526名(国内1,206名、海外1,320名)が退職)3.固定費生産性の向上 当初計画・グループ全体で固定費生産性の最大化を追求。・売上高に対する販管費の比率について中期的に30%未満(JMDC社連結影響除き28% 未満。2023年度の実績は32.0%)を実現する固定費規律の導入と運用の徹底。取組みと成果・新たな固定費規律にもとづいた固定費管理の徹底や、間接材購買の集約化や拠点の 統廃合など、固定費生産性の向上に向けた取組みを実施。・アジアパシフィックおよび米州のエリア統括本社の解消による間接コストの適正化。・トランスコスモス社とのJV設立による国内バックオフィス業務の効率化・高質化。・販管費の比率の低減:販管費の比率 2025年度 31.9%(2024年度 33.1%)(注3)。4.顧客起点マネジメントシステムの導入・運用 当初計画・経営・事業・本社のマネジメントを顧客起点での思考・行動に変革する施策の導入と 運用。取組みと成果・顧客起点を全社の指針とし、顧客起点での思考・行動を実践するためのKPIを全部門で 設定し実行。・マネジメント層が顧客起点での思考・行動を実践するための新たな人事施策を設計、 運用を開始。・パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャー の割合が前年度から増加。国内のマネージャーの半数近くが両立。  (注) 1 2026年3月末日時点     2 2026年3月末日時点、事業譲渡が決定した電子部品事業は除く     3 非継続事業(電子部品事業)を除外して算出  業績悪化の要因となった課題に早急に対応したことで制御機器事業を中心に各事業の再成長への道筋をつけると共に、2024年度および2025年度の2年間で、固定費を2023年度比で約350億円削減したことで、2年連続の増益を達成しました。一方、売上高、営業利益共に過去最高水準に到達できていないこと、ROICやROEなどの指標が資本コストを下回る水準であることから、収益・成長基盤の再構築は道半ばであると認識しております。 今後は、この改善基調を早期に定着させると共に、ビジネスモデルのトランスフォーメーションや成長を促進する事業ポートフォリオマネジメント、収益・成長基盤の再構築、顧客起点を実現する社内風土改革など、収益を伴った持続的成長の実現に向けた本質的な課題の解決に取り組んでいきます。 (4) 中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(2026~2030年度) 「NEXT2025」の成果と課題を踏まえ、2026年度から2030年度までの新たな中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(以下 SF 2nd Stage)に2026年4月より取り組みます。 ① オムロンが目指す「GEMBA DX企業」 長期ビジョンで想定している社会の変化因子は、SF 2nd Stageの期間においても社会に与えるインパクトの拡大・深化が見込まれることから、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」の3つを当社グループが捉えるべき社会的課題としました。一方で、ハードウェアの提供だけでは、今後、さらに複雑化・深化していく3つの社会的課題の本質的な解決に貢献するのは難しくなっています。 SF 2nd Stageでは、当社グループの強みである「グローバルの現場に敷き詰められた高シェアのデバイス群」から得られる「高品質なデータおよびその他の現場にあるデータ」および、長年、顧客と共に「現場で蓄積してきた課題解決のノウハウ・知見」を「現場のデータやノウハウを突合し価値ある情報へ変換する技術」で組み合わせ、顧客の本質的課題を解決するデータサービスを提供する「GEMBA DX企業」への転換を目指しています。 < 「GEMBA DX企業」の姿 > ② SF 2nd Stageの位置付けと方針 SF 2nd Stageは、2030年以降にデータサービスによる新たな成長を実現する「GEMBA DX企業」への転換のための期間としています。2030年までの5年間は、デバイス事業を成長の原動力とするため、デバイス事業の競争力強化に軸足を置きます。デバイス事業の競争力を強化し、シェアを高めることで競争優位性を再度鍛え上げていきます。このような考えのもと、SF 2nd Stageの方針を「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」としました。 < GEMBA DXの実現に向けたタイムライン > < SF 2nd Stage方針 > Trusted Growth~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~ ③ SF 2nd Stage コア戦略「事業ポートフォリオの再構築」 SF 2nd Stageでは、「事業ポートフォリオの再構築」をコア戦略とします。「収益性」「市場成長性」「データサービス事業(注)との親和性」の観点から、52事業のうち、グループの成長を牽引する13事業を新たな注力事業として特定しました。 注力事業は、8つのデバイス事業(コントローラ、汎用センサ、セーフティ、制御コンポ、基板検査装置、血圧計、家庭用心電、蓄電システム)と5つのデータサービス事業(IAデータソリューション、データヘルス、コーポレートヘルス、デジタルヘルス、M&S)で構成されます。残りの39事業は、キャッシュカウ事業として位置付け、市況変化に応じた投資を行い、高収益化を着実に進めていきます。なお、2026年3月に発表したデバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化および譲渡後の継続事業におけるキャッシュカウ事業は22事業となります。 投資に関しては、まず8つの注力デバイス事業に集中し、事業の競争優位性を高め市場占有率を拡大することで、市場成長以上の事業成長を実現し、確かな成長の土台を築き上げます。そして、注力デバイス事業から得られたキャッシュを5つのデータサービス事業に投資し、データサービス事業の売上比率を向上していくことで、当社グループ全体の成長を最大化する尖りのある事業ポートフォリオに進化させていきます。 (注)データサービス事業とは、オムロン製品などから得られる高品質な現場データを活用し、長年にわたり蓄積してきた知見・ノウハウに基づいて価値ある情報へと変換することで、顧客の課題解決に貢献する事業です。 < SF 2nd Stageでの投資サイクル > デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化および譲渡 当社は、2025年9月19日付「デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化の検討開始に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、当社のデバイス&モジュールソリューションズカンパニーが営む事業(以下「DMB(電子部品事業)」)の分社化について検討してまいりました。当社は、2026年3月30日開催の取締役会において、当社の子会社であるオムロンデバイス株式会社(以下「本承継会社」)にDMB(電子部品事業)を吸収分割の方法により承継させること、当社グループ内において海外各国・地域における当社のグループ会社が保有するDMB(電子部品事業)に関連する株式及び資産等の譲渡を実施すること(以下「本株式譲渡」)、及び本承継会社の全株式をThe Carlyle Groupが設立するTCG2601 株式会社の完全子会社であるTCG2602 株式会社(以下「本SPC」)に譲渡することを決定し、2026年3月30日付で本承継会社との間で吸収分割契約書を、また、本SPCとの間で株式譲渡契約書をそれぞれ締結しました。 本株式譲渡実行日は2026年10月1日を予定しています。 本株式譲渡は当社が、2025年11月に公表した「中期ロードマップ SF 2nd Stage」で掲げる事業ポートフォリオの再構築の加速-すなわち、IA(インダストリアルオートメーション)を中心としたデバイス事業領域とデータサービス事業領域における13の注力事業の拡大に向けて、投資のさらなる集中を可能とするものです。 ④ SF 2nd Stageにおける経営体制強化 当社グループは、SF 2nd Stageの成長戦略をリードする経営体制として、従来の最高財務責任者(CFO)、最高技術責任者(CTO)、最高人事責任者(CHRO)の3つの役職に加え、最高情報責任者(CIO)、最高DX責任者(CDXO)、最高リスク管理責任者(CRO)の3つの役職を最高経営責任者(CEO)の直下に新たに設置しました。そして、コーポレート機能を担う6つの役職(CxO)の責任権限を中期ロードマップの戦略にあわせて再定義すると共に、それぞれの機能をCxOに権限移譲しました。また、併せて事業ごとの意思決定についても各ビジネスカンパニー(BC)に権限を移譲しました。 この体制により、CxOが担当領域における全社方針の策定から実行まで一貫して責任を担い、現場の素早い判断と意思決定を支える「スピード経営」を加速します。また、全社施策を担うCxOと事業戦略を担うBCとが一体となり執行することで実行力を強化し、顧客起点での価値創出と成果の最大化を推進します。 各CxOの役割は以下のとおりです。 < 各CxOの役割 > 役職名役割最高財務責任者(CFO:Chief Financial Officer)当社グループの財務価値を向上させることに責任を持つ。全社中計・短計および経営課題の設定、事業ポートフォリオの再編、キャピタルアロケーション、資本市場との対話に関する権限を持ち、利益を伴った成長の実現を推進する。最高技術責任者(CTO:Chief Technology Officer)コア技術の強化と開発生産性を高めることに責任を持つ。全社重要技術戦略の策定と実行、注力事業を支える重要商品・サービスの企画への参画と開発投資の決定、「GEMBA DX企業」に向けた先行投資の策定・実行の権限を持ち、競合に打ち勝つ技術の創造を推進する。最高人事責任者(CHRO:Chief Human Resources Officer)グループ横断での経営人財の継続的な輩出とエンゲージメントの向上に責任を持つ。経営人財の採用・配置と後継者育成、成果に応じた評価・処遇の運用徹底の権限を持ち、チャレンジ精神旺盛な企業文化の醸成を推進する。最高情報責任者(CIO:Chief Information Officer)業務品質・効率と、収益性・リスク耐性を高めるデータドリブン経営の推進に責任を持つ。グループ横断でのIT投資の優先順位付けやリソース配分計画の策定・実行の権限を持ち、生産性と実行スピードを両立する業務プロセスのDXを推進する。最高デジタルトランスフォーメーション責任者(CDXO:Chief Digital Transformation Officer)グループ横断でのデータサービス事業の成長実現とデジタルエンジニアリング力の強化に責任を持つ。成長実現に資する戦略および必要なリソース投資計画の策定・実行の権限を持ち、データサービス事業の立ち上げや成長を加速させ、事業のDXを推進する。最高リスク管理責任者(CRO:Chief Risk & compliance Officer)当社グループの持続可能性を高めるための内部統制システムの強化と運用徹底に責任を持つ。重要リスクを定め現場組織に予防策の徹底を指示し、その結果をモニタリング・是正する権限を持ち、企業価値の毀損を防ぐ取り組みを推進する。 (5) SF 2nd Stageの経営目標 SF 2nd Stageにおいても、事業とサステナビリティを融合した社会価値創出を継続するため、経営目標として、財務目標と非財務目標を設定しました。 財務目標では、2030年度に、売上高の年平均成長率:7%、営業利益率:12%、自己資本利益率(ROE):10~12%、投下資本利益率(ROIC):8~10%、1株当たり純利益(EPS)成長率:20%、データサービス売上比率:15%を目指します。 非財務目標では、マテリアリティ(=サステナビリティ重要課題)として特定した、事業を通じた社会的課題の解決、ソーシャルニーズ創造力の最大化、人財の可能性を引き出し成長を加速、レジリエントなサプライチェーン構築、脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減、バリューチェーンにおける人権の尊重の6つの領域で定めた指標の目標達成を目指します。 財務および非財務の目標は次の通りです。 ①SF 2nd Stage財務目標指標2025年度実績2030年度挑戦的目標売上高の年平均成長率(CAGR)7.3%7%(注1)営業利益率7.8%12%自己資本利益率(ROE)4.7%(注2)10~12%投下資本利益率(ROIC)3.9%(注2)8~10%1株当たり純利益(EPS)成長率116.5%(注3)~20%データサービス売上比率9%15%  (注)1 CAGR:2024年度から2030年度     2 継続事業からの当期純利益ベースで算出した数値     3 対前年度成長率 ②SF 2nd Stage非財務目標(ⅰ)マテリアリティの特定 SF 2nd Stageの非財務目標を定めるにあたり、SF2030で特定した5つのサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)が、SF 2nd Stageの期間においても有効なマテリアリティとなり得るかの確認・見直しを2025年度に行いました。執行会議等での議論、取締役会による承認を経て、SF 2nd Stageにおける6つのマテリアリティを特定しました。今回の確認・見直しでは、2023年度の業績の大幅な悪化、特に営業利益減少の要因となったサプライチェーンの混乱などに、先回りして適切に対応することで、企業の持続可能性を高めていくことを目的に、「レジリエントなサプライチェーン構築」を6つ目のマテリアリティとして追加しました。また、6つのマテリアリティを、事業成長を加速させていく「成長マテリアリティ」、事業継続の基盤として社会の持続可能性を高めていく「基盤マテリアリティ」、事業成長、持続可能性向上の双方に関わる「成長&基盤マテリアリティ」として位置づけを整理しました。 (ⅱ)SF 2nd Stage非財務目標 マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)非財務目標(経済価値創出のKPI)指標2030年度目標成長マテリアリティ事業を通じた社会的課題の解決<インダストリアルオートメーション>・「Customer Base Map」占有数拡大率・2024年度比:160%<ヘルスケアソリューション>・血圧計販売台数・「OMRON connect」と「Pep Up」の連携ID数・3,172万台(2025年度比:124%)・2024年度比:3,000%<ソーシャルソリューション>・蓄電システム出荷台数・125,000台(2025年度比:252%)ソーシャルニーズ創造力の最大化・インキュベーションフェーズの4事業を 含むデータサービス事業(注1)の全社に 占める売上構成比率・15%(2025年度比:+5P超)成長&基盤マテリアリティ人財の可能性を引き出し成長を加速・社員エンゲージメント (VOICEエンゲージメント指標)(注2)・グローバル 70(2025年度比:+3P)レジリエントなサプライチェーン構築主要製品の調達・生産の複線化推進・IAB: グローバル生産拠点の再編・HCB: インドでの有意なコスト    構造実現・SSB: 蓄電システム生産能力    125,000台の実現基盤マテリアリティ脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減<脱炭素>・Scope1・2 削減量(1.5℃水準)・Scope3(カテゴリー1・11)削減量 (Well Below2.0℃水準)温室効果ガス(GHG)排出量削減(注3、4)・Scope1・2 2016年度比:▲68%・Scope3 2016年度比:▲35%<循環経済>・資源循環モデルの拡大・拡充・資源循環モデルの拡大・拡充完了・グローバル全生産拠点で ゼロエミッション達成バリューチェーンにおける人権の尊重・オムロンにおける顕著な人権課題ごとに、 UNGPsに沿った人権デューディリジェンス を実施・救済メカニズムの整備・各人権課題に対する人権デュー ディリジェンスの実施完了・人権救済メカニズムの適正運用 の継続 (注)1 データサービス事業の売上は、DSBセグメントで行う事業の売上に加え、DSBセグメント事業以外が行う、現場データを      活用して顧客の課題を解決するサービス事業の売上の合計額    2 組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査。エンゲージメントスコア65以上が概ね良好とされる    3 事業ポートフォリオの変更に伴い、対象範囲の見直しを実施    4 国際非営利団体「Science Based Targets initiative(SBTi)」の認定後に確定予定
経営者による分析 FY2026 / 約15,041字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討①中期ロードマップ「SF 2nd Stage」における財務目標 当社グループが中期ロードマップ「SF 2nd Stage」で掲げる財務ガイダンスは下記の通りです。 <SF 2nd STAGE 財務ガイダンス>指標2025年度実績2026年度計画 2030年度挑戦的目標売上高の年平均成長率(CAGR)(注1)7.3%(注2)7.0%(注2) 7%(注1)営業利益率7.8%7.6% 12%自己資本利益率(ROE)4.7%(注3)5.5%程度(注3) 10~12%投下資本利益率(ROIC)3.9%(注3)4.0%程度(注3) 8~10%EPS(注4)成長率116.5%(注2)15% ~20%データサービス売上比率9%11% 15%(注)1 CAGR:2024年度から2030年度の成長率、2030年度挑戦的目標では同期間の平均成長率の目標を記載 2 2025年度及び2026年度の成長率は前年度実績に対する成長率を記載 3 継続事業からの当期純利益ベースで算出した数値 4 1株当たり利益(Earnings Per Share) <事業セグメント別ガイダンス>セグメント2025年度実績 2030年度挑戦的目標売上高営業利益営業利益率 CAGR営業利益率制御機器事業(IAB)4,095億円428億円10.4% +6.0%16%ヘルスケア事業(HCB)1,453億円154億円10.6% +4.0%14%社会システム事業(SSB)1,443億円197億円13.7% +9.0%14%データソリューション事業(DSB)512億円36億円7.1% +23.0%18% ②成長実現に向けた施策~キャッシュ創出力の強化~ SF 2nd Stageでは、当社グループを再び成長軌道に乗せるための積極的な投資の原資として、2026年度から2030年度の5年間累計で10,500億円のキャッシュ創出を目標に、収益拡大と資産効率向上の両面から施策を推進します。収益拡大に向けては、高収益なコア事業の成長を軸に、地域統括本社の発展的解消などによるグループ間接コストの削減や開発生産性の向上に取り組みます。資産効率の向上においては、事業ポートフォリオの継続的な見直しに加え、サプライチェーンの最適化による在庫圧縮や、取引先と連携したサプライヤー・ファイナンスの導入を通じて、運転資本の効率化を図ります。これらの取組みにより、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮による資金循環の効率化を実現し、キャッシュ・フロー創出力のさらなる向上を目指します。 <キャッシュ創出力の強化> ③SF 2nd Stageにおけるキャピタルアロケーションの考え方 当社は、2030年に向けた経営戦略の中核としてポートフォリオマネジメントを位置付け、制御機器事業を軸に競争力の強化と持続的成長の実現を目指しております。ポートフォリオ改革の一環として実施した電子部品事業の株式譲渡やキャッシュ創出力強化の取組みによって、獲得した投資原資は成長を牽引する注力事業に重点的に配分します。また、資本効率の向上も重要課題と認識しており、自己株式の取得については、株価水準、財務健全性及び成長投資機会等を総合的に勘案し、機動的に判断してまいります。 <SF 2nd Stageにおけるキャピタルアロケーション> (注) 本社等の設備投資、必要手元資金への充当、社債・借入返済、株主還元等 ④当社グループの経営成績の実績及び見通し<2025年度実績> 当社は、2026年3月30日にDMB(電子部品事業)の会社分割(吸収分割)及び承継会社の株式譲渡(子会社等の異動)を行うことを当社取締役会で決議したことに伴い、当連結会計年度から当事業を非継続事業に分類しています。このため、当社グループの経営成績等の開示数値については、売上高、売上総利益、営業利益、継続事業からの税引前当期純利益については、非継続事業を除外した数値を開示しています。  当期(2026年3月期)における当社グループの業績は、前期比で、増収増益となりました。売上高は、制御機器事業において生成AI関連などで堅調に推移する需要を着実に捉えたことに加え、他の事業も順調に推移したことで、前期比で増加しました。 営業利益は、原材料価格の高騰、物流コストの上昇、米国関税政策の影響などによる売上総利益率が低下したほか、2025年11月7日に発表した2030年度までの中期ロードマップ「SF 2nd Stage」の実現に向けた成長投資の実施があったものの、売上拡大および業績状況に応じた固定費コントロールを行った結果、前期比で増加しました。 継続事業からの税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、人員数・能力の最適化に伴う一時的費用を計上した前期に比べ、大きく増加しました。 <2026年度見通し> 当社グループにおける次期(2027年3月期)の事業環境は、制御機器事業において、生成AI関連需要を背景に、半導体関連や二次電池領域での設備投資は年間を通して好調に推移すると見ています。ヘルスケア事業や社会システム事業においても事業環境は堅調に推移すると見込みます。 一方で、足元では中東情勢の動向次第で世界経済が大きな影響を受ける可能性もあり、不確実性の高い状況にあります。引き続き、今後の動向を注視してまいります。 なお、当社グループは、2027年3月期第1四半期より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度の見通しはIFRSに 基づき作成しています。 <売上高・営業利益・売上総利益率の推移>(注)1 DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、2024年度及び2025年度の売上高、売上総利益率、営業利益については非継続事業を除いた継続事業の金額に組替えを行っています 2 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 <2026年度の経営方針と重点取組み>  次期は、「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」を全社方針とし、注力13事業の成長に向けた計画を完遂するためのアクションを着実に遂行します。  <財務目標>指標2024年度実績米国会計基準2025年度実績米国会計基準2026年度計画IFRS売上高7,154億円7,674億円8,200億円営業利益534億円599億円620億円自己資本利益率(ROE)2.2%4.7%5.5%程度投下資本利益率(ROIC)1.9%3.9%4.0%程度1株当たり利益(EPS)86.83187.98228.86(注)上記数値は非継続事業を除外して算出していますまた、ROE、ROIC,EPSの各数値は継続事業からの当期純利益ベースで算出しています <非財務目標> ⑤各事業セグメントの実績及び見通し<「SF2030」における成長戦略> IABでは、事業ビジョン「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」を掲げ、サステナブルな産業への進化に向け、産業の高度化と働く人々の幸せの両立を目指しています。このビジョンの実現に向け、大きく2つの取組みを進めています。それは、私たちのソリューションを支える商品(コンポーネント)の再強化と新たなソリューション創出に向けたパートナーとの協創です。 商品の再強化にあたっては、全社の開発リソースを競争力の高い商品開発に集中的に配分しています。2025年度にはセンサやコントローラなど20機種を計画通りリリースし、2026年度にもリレーなど多くの機種を発売する予定です。加えて、製造技術の進化を実現する制御アプリケーションの強化を業界やお客様にあわせて進めています。「半導体・EV」などの高精度な制御技術が求められる先端技術領域のお客様にむけても、オムロンのエンジニアがお客様の現場に入り込み、一緒に課題を解決することでアプリケーションを進化させていきます。例えば、半導体大手のNVIDIA社と仮想空間上で機器動作を高精度に再現・検証するデジタルツイン技術の協業を進め、現場の生産性向上に寄与することを目指しています。 新たなソリューションの創出に向けては、現場データによってライン単位、工場単位で「予兆保全」や「不良品を作らないモノづくり」「省エネルギー生産」を解決してきたi-BELTサービスに加え、製造業への高い知見を有するIT企業のコグニザント社との戦略的パートナーシップにより新たなIT-OTソリューションを創出し、今後の成長の柱としていきます。オムロンはコンポーネントの幅広い品揃えと新たなソリューションでお客様の課題を解決し、持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化に貢献していきます。 <2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況 グローバルにおける設備投資需要は、EV関連分野は引き続き停滞したものの、生成AI関連は堅調に推移しました。これらの投資需要を確実に捉えたことに加え、昨年度から継続的に進めている各エリアの顧客ニーズに対応した新商品を計画通りに開発・リリースを行った効果もあり、売上高は前期比で大きく増加しました。営業利益の状況 将来成長に向けた先行投資を実行したことに加え、部材価格や物流コストの上昇などの影響があったものの、売上高が大きく増加したことにより、営業利益は前期を大きく上回りました。 2026年度の見通し売上高の見通し 生成AI関連の力強い需要を背景に、半導体関連の設備投資はグローバルで堅調に推移すると見込みます。また、電気自動車(EV)や二次電池業界においても、停滞していた設備投資が緩やかに回復すると見込みます。また、顧客ニーズに対応した新商品のリリースも予定しており、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し将来の事業成長に向けた投資を売上高の増加に加え、固定費の効率的な運用や生産性向上を図ることで、次期の営業利益は当期比での増加を見込みます <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                   <非財務目標KPIの進捗>  (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度よりIABの一部をDMBに含めて開示しています。これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。2 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。3 DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、2024年度及び2025年度の数値については、当該区分で再算出した数値で記載しています。 <「SF2030」における成長戦略>革新的なデバイスの創出 50年以上にわたり蓄積してきた圧脈波(*)に関する深い知見とAIを活用して、血圧を測定するだけで「心房細動」の可能性を検知することができるオムロン独自の次世代アルゴリズム「Intellisence AFib」を搭載した血圧計を2024年に欧州と米国、中国で、2025年に日本と東南アジア、中南米で発売しました。これは、血圧測定時に取得できる圧脈波データを解析し、心房細動の可能性を判別する今までにない技術です。中国では、主要薬局チェーンと連携し、店舗に「心房細動リスクスクリーニングエリア」を設けるなど、この技術の価値をより多くのお客様に体験していただく機会を増やしています。脳梗塞の原因のひとつである心房細動の早期発見・早期治療につなげる取組みを、グローバルに展開していきます。* 心臓が拍動し血液が動脈内を流れる際に、血管内壁にかかる圧力 デジタルヘルス事業の加速 2016年に日本でリリースを開始したスマートフォンの健康管理アプリ「OMRON connect」(オムロンコネクト)は、現在130を超える国や地域で累計1,500万以上ダウンロードされています。「OMRON connect」には血圧計などのデバイスで測定された数値が日々蓄積されています。これらの血圧データと、JMDC社の健診・レセプトデータを組み合わせることで、個人の疾病リスクを予測し、一人ひとりに最適なアドバイスを提供し、生活習慣改善をサポートするための検証が本格的にスタートしています。また、今後は通信機能つきデバイスの普及拡大による会員基盤の強化に加えて、専門家監修による個人向け健康管理プログラム医療との連携、さらに自社以外のサービスとの連携を拡大していきます。  これらの取組みにより、革新的な予防医療の仕組みを社会に実装し、世界中の人々の健康寿命の延伸に貢献していきます。<2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況主力製品である血圧計市場において、中国を除くエリアでは堅調に推移しました。中国では、消費低迷の影響を受けつつも新商品を投入したことなどにより、第2四半期(2025年7月~9月)以降、継続して前年同期比で増加しました。しかしながら、第1四半期(2025年4月~6月)における減少の影響が大きく、通期の売上高は前期並みの水準となりました。営業利益の状況米国関税政策による影響や血圧計のグローバルでの主要価格帯における競争激化がある中、原価低減や固定費構造の見直しに取り組みましたが、営業利益は前期比で大きく減少しました。 2026年度の見通し売上高の見通し グローバルでの血圧計需要は堅調に拡大するものの、中国では横ばいに推移すると見込みます。グローバルでオンラインチャネル拡大への対応を進めるとともに、新興国における低価格化の流れの中でも価格競争力のある商品の投入を行い、需要拡大を引き続き捉えてまいります。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高の増加に加え、収益性向上に向けた経営効率化を推進することで、原材料価格の高騰等の外部環境の変化に対応し、次期の営業利益は当期並みの水準を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                  <非財務目標KPIの進捗>   (注) 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 <「SF2030」における成長戦略> SF2030におけるSSBのビジョンは「Design Next Social Structure ~ソーシャルオートメーションで、人と社会を有機的につなげ “ソーシャルグッド”を生み出す~」です。これには、顧客起点でお客様のニーズに応え、世の中の課題を見つめ、「次世代の社会システム」をデザインし続けるという意志を込めています。事業成長に向けた取組みとして、市場が堅調に成長する「エネルギー」と「マネジメント・ サービス(M&S)」をSSBの中長期的な成長事業として注力し、新たなソリューション提供を加速させていきます。エネルギーソリューションエネルギーソリューションでは、蓄電システムのトップシェアの維持に加え,高品質な新商品の投入等により付加価値の向上や新たなサービスビジネスの拡大により、市場成長を上回る事業成長を目指します。具体的には、蓄電システムの商品ラインナップ拡大に加え、日常生活における電力の使用パターンに応じて太陽光発電量と消費電力量の変動をAIで最適に制御するサービスなどと掛け合わせた提供を進めます。M&SM&Sでは、全国に有する保守拠点を活かした迅速・均質なサービス提供や、顧客の導入する機器メーカーに拘らないマルチベンダー対応に加え、多拠点をもつお客様の各拠点での機器の稼働状況や在庫管理、顧客行動など様々なデータを収集し、店舗運営にとどまらず事業運営全体での課題解決に向けて取り組むことで事業拡大を目指します。SSBは、事業成長の基盤を確立しながら、再生可能エネルギーの普及・効率的運用と社会のインフラ持続性に貢献し、次世代の社会システムをデザインし続けることで、“ソーシャルグッド”による笑顔溢れる未来の実現を目指します。 <2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの自家消費ニーズの高まりや補助金制度の利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルに向けた取組み加速による投資継続を受け、蓄電システムなどが堅調に推移しました。また、駅務システム事業についても、旅客者数の回復などを背景に、設備投資需要が安定して推移しました。これらの結果、売上高は前期比で増加しました。営業利益の状況 売上高が堅調に推移したことに加え、製造原価のコストダウンや価格適正化に取り組んだ効果により営業利益は前期比で大きく増加しました。 2026年度の見通し売上高の見通しエネルギーソリューション事業においては、エネルギー価格の高騰や、カーボンニュートラルに向けた取組みが続いており、引き続き投資は堅調に推移すると見込みます。また、駅務システム事業では、顧客の設備投資が引き続き堅調であると想定しております。以上より、売上高は当期比で増加を見込みます。 営業利益の見通し 売上高の増加や生産性向上により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                  <非財務目標KPIの進捗>  (注)1 当社グループ内の経営管理体制変更により、従来SSBに計上していたオムロンデジタル株式会社の業績を本社機能部門としたことに伴い、 2025年度および2024年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。 2 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 <「SF2030」における成長戦略> データソリューション事業本部(DSB)は、オムロングループのビジネスモデルを、モノ(製品)単体の製造販売モデルからモノ+サービスのソリューションモデルへ進化させる中核的な役割を担います。長年にわたり、制御機器事業・ヘルスケア事業・社会システム事業で提供してきた各種製品から得られる現場データを活用して、顧客の課題解決をオムロンのサービス価値として提供します。  その成長を牽引するのは、JMDC事業の拡大と、DSBが注力する3つのデータサービス事業(データヘルス、コーポレートヘルス、マネジメント・サービス(M&S))です。データヘルス事業では、JMDCが持つ医療データとオムロンが持つバイタルデータを活用し、個人の疾患リスク可視化と行動変容の促進を通じて、予防医療の実現と市場拡大を図ります。コーポレートヘルス事業では、従業員の健康データを基盤に、組織・個人の課題を経営視点で可視化し、健康経営支援サービスを展開します。M&S事業では、現場データを活用したアセスメントとデータソリューションにより、顧客の業務プロセスの高度化を支援し、顧客の売上成長および収益性向上に資するサービスを提供します。オムロングループ全体では、制御機器事業(IAB)で推進するIAデータソリューション事業やヘルスケア事業(HCB)で推進するデジタルヘルス事業を加えた注力データサービス事業群で、2027年度データサービス事業売上高1,000億円超を目指します。 <2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況JMDC社における健康情報プラットフォーム「Pep Up」(ペップアップ)の発行ID数が引き 続き拡大しました。健康保険組合や医療機関に由来した匿名加工データを利活用する製薬企 業および保険会社などとの取引額も引き続き増加しました。これらの結果、売上高は前期比 で大きく増加しました。営業利益の状況 データサービス事業創出に向けた投資を着実に実施する一方で、JMDC社の営業利益 が堅調に推移したことにより、前期比で大きく増加しました。 2026年度の見通し売上高の見通し JMDC社の事業において、製薬企業中心に医療データ利活用の動きが引き続き拡大すると見込んでいます。また個人の健康、予防意識の高まりを受け、保険者、生活者向けサービスの需要も拡大が続くと見ています。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高増加に伴い、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。          <売上高・営業利益・営業利益率の推移>          <非財務目標KPIの進捗> <データサービス事業の全社に占める売上構成比率> (注)1 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 2 データサービス事業の売上は、DSBセグメントで行う事業の売上に加え、DSBセグメント事業以外が行う、現場データを活用して顧客の課題を解決するサービス事業の売上も合算して表示しています。 (2) 財政状態、キャッシュ・フローの状況・分析・検討①財政状態 当期末の資産の部は、現金及び現金同等物の増加や株価上昇等による年金資産増加を背景とした前払年金費用の増加により、前連結会計年度末に比べ1,538億円増加の15,163億円となりました。負債の部は、事業運営資金確保のための短期債務の増加により、前連結会計年度末に比べ877億円増加の5,157億円となりました。純資産の部は、為替換算調整額や退職年金債務調整額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ661億円増加し10,006億円となりました。株主資本比率は55.1%と強固な財務基盤を維持しています。なお、資産の部・負債の部の合計額には、DMB(非継続事業)に関連する流動資産及び流動負債を、それぞれ1,272億円、406億円含んでいます。  資金流動性については、当期末現在の手元現預金を1,665億円保有していることに加えて、金融機関との間で700億円のコミットメントラインを契約しており、高い水準を維持しています。また、今後の成長投資資金の確保に備え、格付機関から長期発行体格付として高格付を維持するとともに、グローバルで金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達力を確保してまいります。 <2026年3月末の連結貸借対照表の概要> 2025 年 3 月末2026 年 3 月末増減資産合計(資産の部合計)13,625億円15,163億円+1,538億円負債の部合計4,280億円5,157億円+877億円株主資本7,719億円8,359億円+640億円非支配持分1,625億円1,647億円+21億円純資産の部合計9,344億円10,006億円+661億円負債及び純資産合計13,625億円15,163億円+1,538億円  なお、当期(2025年度)のROE(自己資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)は、前期より改善しましたが、依然として当社グループの資本コスト(当社推定値8%)を大きく下回る水準となりました。さらなる企業価値向上のためには、蓄積されたキャッシュと今後生み出すキャッシュを既存事業の強化と新たな成長機会に再投資し、成長を加速することが必要と認識しています。引き続き、経営資本の適正配分により、将来キャッシュ・フローの創出能力と資本効率を高めて企業価値向上を実現してまいります。            <ROICの推移>                  <ROEの推移>(注)ROIC及びROEの2024年度、2025年度および2026年度の数値は、継続事業からの当期純利益をベースに算出しています。 <株主資本、株主資本比率> ②キャッシュ・フローの状況キャピタルアロケーションの方針 当社グループにおける株主還元方針を含めたキャピタルアロケーションポリシーは、以下のとおりです。 <キャッシュアロケーションポリシー> (ⅰ)中長期視点で新たな価値を創造するため、事業投資に軸足を置いた資源配分を実行します。持続的な成長を支える注力事業への投資を最優先し、特に最注力ドメインである制御機器事業領域への投資を強化します。(ⅱ)そのうえで、安定的・継続的な配当に加え、当社グループの将来の資金需要、業績水準、株価水準、財務状況などを総合的に勘案し、自己株式の取得を機動的に実施します。(ⅲ)投資や株主還元の原資は、内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本としつつ、M&Aの実行においては外部資金調達も積極的に活用します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の確保に努めます。 当社グループの株主還元方針については、「第4提出会社の状況 3配当政策」に記載しています 2025年度のキャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益の増加などにより、609億円の収入(前期比51億円の収入増)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、資本的支出などにより701億円の支出(前期比222億円の支出増)となりました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは92億円の支出(前期比170億円の支出増)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期債務の増加などにより324億円の収入(前期比370億円の収入増)となりました。 以上の結果、継続事業に係る当期末における現金及び現金同等物残高は、前期末から346億円増加し、1,665億円となりました。 <2025年度のキャッシュ・フローの概要> 2024年度2025年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー558億円609億円+51億円投資活動によるキャッシュ・フロー△479億円△701億円△222億円フリーキャッシュ・フロー79億円△92億円△170億円財務活動によるキャッシュ・フロー△46億円324億円+370億円 資本政策の基本的な考え方 当社グループは、成長投資の実行と安定的な事業運営を行うため、資本効率を高めつつ、事業運営に必要な流動性と多様な調達手段を確保することを基本としています。SF 2nd Stageにおける、資金調達を含む資本政策の基本的な考え方は以下の通りです。 (ⅰ) 株主価値を維持・向上するため、売上高成長率、投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)成長率の目標水準を考慮した経営を行います。また、株主総利回り(TSR)の継続的な向上を実現するため、中長期視点で企業価値向上に繋がる成長投資に優先的に配分し、株主還元は安定的・継続的な配当を基本方針とします。なお、有望な投資機会が限定的な場合は、株価水準・財務健全性等を含めて総合的に勘案し、余剰資金を用いた機動的な自己株式の取得に充当します。 (ⅱ) 有望な投資機会に対しては財務規律を意識しつつ、必要に応じて財務レバレッジを活用するものの、経済環境等の急激な変化に備え、金融情勢によらず資金調達が可能な財務健全性を確保することを前提とします。また、規律ある財務戦略を実現するため、資本・負債バランスを示す純有利子負債資本倍率(Net DER)や収益性を示す利払前税引前減価償却前利益率(EBITDAマージン)等を財務規律上の重要指標と位置づけ、管理しています。 (ⅲ) 大規模な希薄化や支配権の変動を伴う資本政策を実施する場合は、取締役会で上記目標水準への影響・資金使途や回収計画の合理性・妥当性等を取締役会で十分に審議のうえ決議し、投資家・株主への説明責任を果たします。 <格付情報> 本報告書提出時点における格付けについては、株式会社格付投資情報センター(R&I)から以下のとおり取得しております。 格付長期短期  格付投資情報センター   AA-  a-1+ <社債情報> 社債の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 I 短期債務および長期債務」をご参照ください。 (3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当有価証券報告書に記載する連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。連結財務諸表の作成にあたり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。長期性資産の減損、のれんおよび非償却性の無形資産の減損、および繰延税金資産の回収可能性等については、事業環境の変化の影響を踏まえて見積りおよび判断を行っています。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅰ 重要な会計方針の概要 F 会計処理基準」に記載していますが、当社の経営戦略および連結財務諸表に与える影響から重要性があると考えられるものは以下のとおりです。 戦略投資等にかかるのれん等の評価及び繰延税金資産の回収可能性 当社グループは将来に向けた成長力強化の一環として積極的な戦略投資を行っています。 制御機器事業(IAB)においては、モノ作り現場の課題に対して、“i-Automation!”で革新を起こすアプリケーションを強化することを目的として、2015年にモーションコントローラーメーカーであるDelta Tau Systems, Inc. およびロボットメーカーであるAdept Technology, Inc.を、2017年にコードリーダーメーカーであるMicroscan Systems, Inc.をいずれも 米国にて取得しました。これら一連の戦略投資に起因して取得したのれんについては、取得した事業が“i-Automation!”戦略と一体となってシナジー効果が創出されることから、シナジー効果の享受が期待される、検査装置事業を除いたIABをのれんの報告単位として決定しています。 長期ビジョン「SF2030」ではデータを基軸とした価値創造への収益構造転換が重要になると考えており、その先駆けとして、2022年2月に医療データサービス会社であるJMDC社との資本業務提携のために同社株式を取得したのち、2023年10月には同社株式の追加取得を行い、連結子会社としました。JMDC社の連結子会社化により取得した事業ののれんについては、当社グループの既存ビジネスとJMDC社の協業により、ソリューションビジネスを推進するために2023年12月21日付で設立したデータソリューション事業本部(DSB)を報告単位として決定しています。 ヘルスケア事業(HCB)においては、脳・心血管疾患の重症化を防ぎ、治療をサポートする事業での協業を目的として、米国を中心に心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品を提供するAliveCor,Inc.へ2020年2月に出資を行いました。当年度末連結貸借対照表において、関連会社に対する投資および貸付金には、同社投資時識別した持分法によるのれん相当額が含まれています。 また、当年度末連結財務諸表には、当社にかかる繰延税金資産(繰延税金負債相殺前)が42,681百万円含まれています。繰延税金資産の残高は、2023年度の業績の急速な悪化に加え、2024年度から実施した構造改革「NEXT 2025」に関連する費用の計上や研究開発投資の継続的に実施した影響などにより前年度期末時点から増加しています。 ・のれん評価 当社グループは、のれんの評価について、のれんの償却は行わず、少なくとも年に1回又は減損の兆候が識別された場合に減損テストを実施しています。 IABのれんの減損テストの実施に当たっては、当該報告単位の公正価値をディスカウント・キャッシュ・フロー法により算出した評価額と対応する帳簿価額を比較して行っています。 DSBのれんは、市場価格にコントロールプレミアムを加味した市場株価法による評価額と、経営者により承認された事業計画を基礎とし、事業計画予測期間以降は、類似する上場企業の財務諸表から算定したマルチプルを用いて算出した将来キャッシュ・フローの見積り額の現在価値に割り引いて算出しています。  これらの減損テストの実施に使用する事業計画の策定には、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いており、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、各事業の所在国のインフレ率で永続的に成長する仮定や、類似企業の公開市場での評価を参考にしており、多くの重要な見積りを含んでいます。 加重平均資本コストは、リスクフリーレート、所在国の経済や市場の状況を反映させるためのリスクプレミアム、インフレ率、負債コスト、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムもしくはディスカウントが適用されるべきかの決定等、多くの見積りを使用して算出しています。 当年度の減損判定においては、のれんを持つすべての報告単位の公正価値が帳簿価額を超過していたため、のれんの減損損失は認識しておりません。  各オペレーティングセグメントの当期末連結貸借対照表におけるのれん残高および減損テストの方法は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 G のれんおよびその他の無形資産」に記載しています。 ・関連会社に対する投資の評価 当年度末連結貸借対照表に計上されている関連会社に対する投資および貸付金には、HCBのAliveCor,Inc.に対する持分法による投資8,682百万円が含まれており、純資産に対する当社の持分相当額を上回る9,118百万円は、主に持分法適用開始時に識別したのれん相当額によるものです。 当社は、関連会社に対する投資について、投資先の超過収益力に基づく公正価値評価を行い、その価値の下落が一時的とは認められない場合には、持分の簿価が当該関連会社の公正価値の当社持分を超過した分について持分法損失を認識しています。同社についてはスタートアップ企業であるため将来事業計画の達成可能性の不確実性やのれん相当額の重要性を鑑み当該公正価値をのれんの評価と同じ方法で算出した結果、公正価値が投資簿価を上回ることから、評価損失の計上は不要と判断しています。 ・繰延税金資産の評価 当年度末連結財務諸表に計上されている繰延税金資産は、将来それらを利用できる課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識しており、将来の課税所得の見込みには多くの重要な見積もりを含んでいます。繰延税金資産の評価は、財政状態計算書日時点で適用されている税制や税率にもとづいており、また、当社グループの財務諸表及び税務申告書で認識されている事象に関して将来に起こり得る税務上の結果についてのマネジメントの判断と最善の見積り、様々な税務戦略を実行する能力、一定の場合においての将来の結果に関する予測、事業計画及びその他の見込みを反映しています。当年度の回収可能性の評価においては、期末日時点の繰延税金資産の残高を利用できる十分な将来の課税所得の稼得を見込んでいます。 (4) 生産、受注および販売の実績 当年度におけるセグメントごとの販売実績は、「(1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討」に記載のとおりです。なお、当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額で示すことはしていません。 (5) 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
役員の状況 FY2026 / 約8,520字
(2)【役員の状況】①役員一覧 有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の取締役および監査役の状況は以下のとおりです。2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「補欠監査役1名選任の件」を提案していますが、当該議案により取締役及び監査役の変更はありません。当議案が承認可決されますと、取締役および監査役の状況およびその任期は以下のとおりとなります。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。 男性10名 女性2名 (役員のうち女性の比率16.7%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役会長山田 義仁1961年11月30日1984年4月  当社 入社2008年6月  当社 執行役員、オムロンヘルスケ       ア株式会社代表取締役社長に就任2010年3月  当社 グループ戦略室長に就任2010年6月  当社 執行役員常務に就任 2011年6月  当社 代表取締役社長に就任2013年6月  当社 社長 CEOに就任 2023年6月  当社 取締役会長に就任(現任)(注3)66代表取締役社長 CEO辻永 順太1966年4月5日1989年4月  当社 入社 2016年3月  当社 インダストリアルオートメー       ションビジネスカンパニー商品事業       本部長に就任2017年4月  当社 執行役員に就任 2019年4月  当社 執行役員常務に就任 2021年3月  当社 インダストリアルオートメー       ションビジネスカンパニー社長に就       任2023年4月  当社 執行役員社長 CEOに就任(現       任)2023年6月  当社 代表取締役に就任(現任)(注3)16代表取締役執行役員副社長CTO宮田 喜一郎1960年7月24日1985年4月  株式会社立石ライフサイエンス研究       所(現オムロンヘルスケア株式会社)       入社2010年3月  オムロンヘルスケア株式会社代表取       締役社長に就任(2015年3月退任)2010年6月  当社 執行役員に就任2012年6月  当社 執行役員常務に就任2015年4月  当社 CTO に就任(現任)   当社 技術・知財本部長に就任2017年4月  当社 執行役員専務に就任2017年6月  当社 代表取締役に就任(現任)2018年3月  当社 イノベーション推進本部長に就       任2023年4月  当社 執行役員副社長に就任(現任)(注3)31取締役執行役員専務CHRO 兼 CRO 兼グローバル人財総務本部長冨田 雅彦1966年8月20日1989年4月  当社 入社 2012年3月  当社 グローバル戦略本部経営戦略部       長に就任2014年4月  当社 執行役員に就任 2017年3月  当社 グローバル人財総務本部長に就       任(2024年9月退任)2019年4月  当社 執行役員常務に就任 2023年4月  当社 執行役員専務 CHROに就任(現       任)2023年6月  当社 取締役に就任(現任)2026年3月  当社 CROに就任(現任)       当社 グローバル人財総務本部長に就       任(現任)(注3)15 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役行本 閑人1961年12月25日1985年4月  当社 入社 2009年4月  当社 Omron Europe B.V. President       & CEOに就任2010年6月  当社 執行役員に就任 2012年3月  当社 環境事業推進本部長に就任 2014年3月  当社 環境事業本部長に就任 2014年4月  当社 執行役員常務に就任 2017年2月  当社 エレクトロニック&メカニカル       コンポーネンツビジネスカンパニー       (現デバイス&モジュールソリュー       ションズカンパニー)社長に就任2023年6月  当社 取締役に就任(現任)(注3)19社外取締役上釜 健宏1958年1月12日1981年4月  TDK株式会社入社 2002年6月  同社 執行役員に就任 2003年6月  同社 常務執行役員に就任 2004年6月  同社 取締役専務執行役員に就任 2006年6月  同社 代表取締役社長に就任 2016年6月  同社 代表取締役会長に就任 2017年6月  当社 社外取締役に就任(現任) 2018年6月  TDK株式会社 ミッションエグゼク       ティブに就任 2017年7月  コンテンポラリー・アンプレック       ス・テクノロジー・ジャパン株式会       社 Chief Consultantに就任(現任)(注3)-社外取締役小林 いずみ1959年1月18日1981年4月  三菱化成工業株式会社(現三菱ケミ       カル株式会社)入社1985年6月  メリルリンチ・フューチャーズ・       ジャパン株式会社入社2001年12月  メリルリンチ日本証券株式会社       (現BofA 証券株式会社)代表取締役       社長に就任2008年11月  世界銀行グループ多数国間投資保証       機関長官に就任2015年4月  公益社団法人経済同友会副代表幹事       に就任2016年6月  日本放送協会経営委員会委員に就任2020年6月  当社 社外取締役に就任(現任)(注3)3社外取締役鈴木 善久1955年6月21日1979年4月  伊藤忠商事株式会社入社2003年6月  同社 執行役員に就任2006年4月  同社 常務執行役員に就任2007年4月  伊藤忠インターナショナル会社社長       (CEO)に就任2012年6月  株式会社ジャムコ代表取締役社長        CEOに就任2016年6月  伊藤忠商事株式会社代表取締役 専務       執行役員に就任2018年4月  同社 代表取締役社長COOに就任2020年4月  同社 代表取締役社長COO 兼 CDO・       CIOに就任2021年4月  同社 取締役副会長に就任2022年4月  同社 副会長に就任2022年6月  当社 社外取締役に就任(現任)2023年4月  伊藤忠商事株式会社専務理事に就任2024年4月  同社 理事に就任(現任)(注3)3 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7常勤監査役細井 俊夫1961年12月25日1984年4月  当社 入社 2011年4月  オムロンソーシアルソリューション       ズ株式会社常務取締役、ソリュー       ション事業本部長に就任2011年6月  当社 執行役員に就任 2015年3月  オムロンソーシアルソリューション       ズ株式会社代表取締役社長に就任2015年4月  当社 執行役員常務に就任 2023年6月  当社 常勤監査役に就任(現任)(注4)22常勤監査役岩佐 博人1966年1月27日1991年4月  当社 入社2013年3月  Omron Healthcare(China)総経理に       就任2017年3月  当社グローバル人財総務本部グロー       バル人財開発部長に就任2021年3月  当社 取締役室長に就任2023年4月  当社 執行役員に就任2025年6月  当社 常勤監査役に就任(現任)(注6)8社外監査役三浦 洋1959年4月16日1985年4月  英和監査法人(現有限責任あずさ       監査法人)入所 1989年8月  公認会計士登録 2006年6月  あずさ監査法人(現有限責任あずさ       監査法人)代表社員に就任2009年7月  KPMG ロンドン事務所赴任(EMA欧州       GJP統括) 2013年10月  有限責任あずさ監査法人 専務理事       に就任 2021年7月  公認会計士三浦洋国際マネジメント       事務所 所長(現任)2024年6月  当社 社外監査役に就任(現任)(注5)0社外監査役市毛 由美子1961年3月13日1989年4月  弁護士登録       日本アイ・ビー・エム株式会社 入社2007年12月  のぞみ総合法律事務所 パートナー       に就任(現任)2009年4月  第二東京弁護士会 副会長に就任2014年4月  日本弁護士連合会常務理事に就任2025年6月  当社 社外監査役に就任(現任)(注6)0計183 (注)1 取締役 上釜健宏氏、小林いずみ氏および鈴木善久氏は、社外取締役です。2 監査役 三浦洋氏および市毛由美子氏は、社外監査役です。3 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第89期に係る定時株主総会終結の時までです。4 任期は、第86期に係る定時株主総会終結の時から第90期に係る定時株主総会終結の時までです。5 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第91期に係る定時株主総会終結の時までです。6 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第92期に係る定時株主総会終結の時までです。7 上記所有株式数には、オムロン役員持株会名義の実質所有株式数が含まれています。  なお、2026年6月分の持株会による取得株式数については、提出日(2026年6月22日)現在確認ができないため、2026年5月31日現在の実質所有株式数を記載しています。8 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は以下のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(千株)渡辺 徹1966年2月2日 1993年4月弁護士登録・大阪弁護士会所属北浜法律事務所(現北浜法律事務所・外国法共同事業)入所1998年1月同事務所パートナーに就任(現任)2020年1月弁護士法人北浜法律事務所 代表社員に就任(現任)2025年4月北浜法律事務所 代表に就任(現任) - ②社外役員の状況当社は、監督機能を強化するために取締役会における独立社外取締役の割合を3分の1以上とします。現在の当社の独立社外取締役は3名、独立社外監査役は2名です。 (ⅰ)社外取締役および社外監査役と当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係 鈴木善久氏は、伊藤忠商事株式会社の理事であり、当社グループと同社グループとの間には製品の販売等の取引関係がありますが、2025年度における取引額の割合は当社グループおよび同社グループの連結売上高の1%未満であり、同氏の独立性に問題はありません。その他の社外役員の重要な兼職先と当社との間に記載すべき特別な関係はありません。 当社の社外役員は、当社が独自に定める「社外役員の独立性要件」(注)を満たしており、一般株主と利益相反が生じるおそれがないことから、社外役員全員を独立役員として届け出ています。   (注)当社の「社外役員の独立性要件」については、当項目内の「(ⅲ)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選     任状況に関する当社の考え方」に記載。 (ⅱ)社外取締役および社外監査役が当社のコーポレート・ガバナンスにおいて果たす機能および役割独立社外取締役の機能・役割・独立社外取締役は、その独立性の立場を踏まえ、執行の監督機能、助言機能、利益相反の監督機能を果たすとともに、ステークホルダーの意見を取締役会に反映します。・独立社外取締役は、監査役会と当社の経営について意見交換を行います。・独立社外取締役は、その役割を果たすために、必要に応じて、当社に対し情報提供を求めます。独立社外監査役の機能・役割・独立社外監査役は、その独立性の立場を踏まえ、社長および取締役会に対し適切に意見を述べます。・独立社外監査役は、法令に基づく調査権限を行使することを含め、積極的に監査環境の整備に努めます。 (ⅲ)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選任状況に関する当社の考え方社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準 当社は会社法上の要件に加え独自の「社外役員の独立性要件」を策定し、この独立性要件を基準に社外役員を選任しているため、社外役員の独立性は十分に保たれていると判断し、社外役員全員を独立役員として届け出ています。社外役員全員を独立役員とすることについては、社外役員および非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会に諮問し、独自に定める「社外役員の独立性要件」が社外役員の独立性の判断基準として問題ないことを確認し、取締役会において決議しています。 「社外役員の独立性要件」(2026年2月5日改訂) 社外役員候補者本人および本人が帰属する企業・団体とオムロングループとの間に、下記の独立性要件を設けます。なお、社外役員は、下記に定める独立性要件を就任後も維持し、主要な役職に就任した場合は、本独立性要件に基づき、人事諮問委員会において独立性について検証します。 1. 現在オムロングループ(注1)の取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人でなく、過去においてもオムロングループの取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人であったことがないこと2. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの大株主(注2)もしくはオムロングループが大株主の業務執行取締役・執行役・執行役員または使用人であったことはないこと3. オムロングループの主要な取引先企業(注3)の業務執行取締役・執行役・執行役員または使用人でないこと4. オムロングループから多額の寄付(注4)を受けている法人・団体等の理事その他の業務執行取締役・執行役・執行役員または使用人でないこと5. オムロングループとの間で、業務執行取締役・執行役または執行役員を相互に派遣していないこと6. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの会計監査人の代表社員、社員、パートナーまたは従業員であったことがないこと7. オムロングループから役員報酬以外に、多額の金銭(注5)その他財産を得ている弁護士、公認会計士、コンサルタント等でないこと8. 以下に該当する者の配偶者、2親等内の親族、同居の親族または生計を一にする者ではないこと  (1)オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重要な使用人(注6)  (2)過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重要な使用人であった者  (3)上記2.から7.で就任を制限している対象者9. その他、社外役員としての職務を遂行する上で独立性に疑いがないこと (注)1 オムロングループとは、オムロン株式会社およびオムロン株式会社の子会社とします。   2 大株主とは、総議決権の10%以上の株式を保有する企業等をいいます。   3 主要な取引先とは、直前事業年度および過去3事業年度におけるオムロングループとの取引の支払額または受取額が、オムロングループまたは取引先(その親会社および重要な子会社を含む)の連結売上高の2%以上を占めている企業をいいます。   4 多額の寄付とは、過去3事業年度の平均で年間1,000万円または寄付先の連結売上高もしくは総収入の2%のいずれか大きい額    を超えることをいいます。   5 多額の金銭とは、過去3事業年度の平均で、個人の場合は年間1,000万円以上、団体の場合は当該団体の連結売上高の2%以上    を超えることをいいます。   6 重要な使用人とは、事業本部長職以上の使用人をいいます。 社外取締役および社外監査役の選任状況および選任理由 有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在の社外取締役および社外監査役の選任理由は以下のとおりです。2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「補欠監査役1名選任の件」を提案していますが、当該議案による、社外取締役及び社外監査役の交代はありません。 氏名選任理由社外取締役上釜 健宏 独立社外取締役 上釜健宏氏は、グローバルに事業を展開する企業の経営に携わり、豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現に向け、中期ロードマップ 「SF 2nd Stage」における経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、社長指名諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員長および人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。小林 いずみ 独立社外取締役 小林いずみ氏は、民間金融機関および国際開発金融機関の代表として培われた豊富な経験と国際的な見識を有するとともに、サステナビリティ・ESG・ダイバーシティにも精通しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現に向け、中期ロードマップ 「SF 2nd Stage」における経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、人事諮問委員会の委員長、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。鈴木 善久 独立社外取締役 鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開する総合商社の経営に携わり、国際的で豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現に向け、中期ロードマップ 「SF 2nd Stage」における経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、報酬諮問委員会の委員長および社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。社外監査役三浦 洋 独立社外監査役 三浦洋氏は、公認会計士として監査法人で長年に渡り国内外での国際業務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有し、IFRSを含む国際的会計基準に関する専門性およびガバナンス・リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。市毛 由美子 独立社外監査役 市毛由美子氏は、企業内弁護士を経て、弁護士としてグループガバナンスを含むコーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、ダイバーシティ、知的財産等の分野における高い知見と実務経験を有しています。これまでに上場企業を含む複数の社外取締役・社外監査役、また弁護士会および弁護士連合会や公益法人の要職を歴任しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。 ③社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 社外取締役については、前述のとおり毎月開催の取締役会、各委員会に出席し、経営の監督を行っている他に、年1回監査役会とのダイアログ(対話形式)により、当社の経営について意見交換を行っています。また、内部監査部門から年1回年度総括の報告を受けています。さらに、会計監査人と年2回意見交換会を開催し、会計監査人の視点の共有を受けるとともに当社におけるリスク情報等について直接意見交換を行っています。  社外監査役については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載のとおりです。
沿革 FY2025 / 約4,252字
2【沿革】1933年5月立石一真が大阪市都島区東野田に立石電機製作所を創業。レントゲン写真撮影用タイマの製造を開始(創業年月日1933年5月10日)。<1933年 立石電機創業(創業者)> <1960年 世界初 無接点近接スイッチ> <1964年 世界初 電子式自動感応式信号機> 1936年7月大阪市西淀川区野里町に工場を新設、移転。1945年6月京都市右京区花園土堂町に工場を移転。1948年5月資本金200万円の株式会社に改組。商号を「立石電機株式会社」に変更(設立年月日1948年5月19日)。1955年1月販売部門・研究部門を各々分離独立、立石電機販売㈱・㈱立石電機研究所を設立。プロデューサ・システム(分権制による独立専門工場方式)を創案し、その第一号として㈱西京電機製作所を設立(計9社の生産子会社を順次設立)。1959年1月商標を「OMRON」と制定。 2月㈱立石電機研究所を吸収合併。1960年10月京都府長岡町(現長岡京市)に中央研究所を竣工。1962年4月京都証券取引所および大阪証券取引所市場第二部に上場。1964年10月㈱立石電機草津製作所他の生産子会社を㈱西京電機立石製作所に吸収合併。1965年4月立石電機販売㈱および㈱西京電機立石製作所を吸収合併。 8月大阪証券取引所市場第一部に指定替え上場。 1966年9月東京証券取引所市場第一部および名古屋証券取引所市場第一部(2009年11月9日上場廃止)に上場。<1967年 世界初 無人駅システム> <1973年 オムロンの血圧計1号機> 1967年3月世界初 無人駅システムが阪急北千里駅で稼動。1972年2月オムロン太陽㈱を設立。1976年10月大阪証券取引所の特定銘柄に指定。1985年3月オムロン京都太陽㈱を設立。1986年4月京都府綾部市に綾部工場を竣工。1988年4月東京支社(東京都港区)を東京本社に昇格(二本社制に移行)。 9月オランダに欧州地域統轄会社(OMRON EUROPE B.V.)を設立。 10月シンガポールにアジア・パシフィック地域統轄会社(OMRON ASIA PACIFIC PTE.LTD.)を設立。1989年4月アメリカに北米地域統轄会社(OMRON MANAGEMENT CENTER OF AMERICA,INC.)を設立。1990年1月社名を「オムロン株式会社」に変更。1991年4月本社を京都市下京区に移転。1993年4月中国で初めての独資生産会社オムロン(大連)有限公司が稼動開始。1994年5月中国に地域統轄会社(OMRON(CHINA)CO.,LTD.)を設立。1999年4月事業部制を廃止し、カンパニー制を導入。2000年8月本店および本社事務所を複合機能拠点である「オムロン京都センタービル」(京都市下京区)に移転。2002年4月中華圏の地域統轄会社(OMRON(CHINA)CO.,LTD.)を中国事業拡大の拠点としての中国本社に変更。 6月中国に電子部品の生産会社オムロン電子部件(深圳)有限公司が稼動開始。 2003年4月リレー事業部門とオムロン熊本㈱を経営統合しオムロンリレーアンドデバイス㈱を設立。 5月グローバルR&D協創戦略の中核拠点として京都府相楽郡(現木津川市)に「京阪奈イノベーションセンタ」を開設。 7月ヘルスケア事業を分社しオムロンヘルスケア㈱を設立。 8月1単元の株式の数を1,000株から100株に変更。 2004年9月北京北大方正集団公司と社会システム事業分野で提携。 10月BITRON INDUSTRIE S.P.A. (現OMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS ITALY S.R.L.)を子会社化。共同新設分割によりATM(現金自動預払機)等の情報機器事業を日立オムロンターミナルソリューションズ㈱へ承継。アミューズメント機器事業の子会社オムロンアミューズメント㈱を設立。 2005年6月医療機関向け生体計測技術を保有するコーリンメディカルテクノロジー㈱を子会社化。 12月中国に車載電装部品の生産会社オムロン(広州)汽車電子有限公司が稼動開始。 2006年6月セーフティ技術を保有するSCIENTIFIC TECHNOLOGIES INC.(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)を子会社化。中国に制御機器システムのグローバル中核拠点オムロン(上海)有限公司が稼動開始。 8月中小型液晶用バックライト技術を保有するパイオニア精密㈱(現オムロンプレシジョンテクノロジー㈱)を子会社化。  <2007年 世界初リアルカラー3次元視覚センサー> 2007年3月CMOS型半導体技術を保有する野洲セミコンダクター㈱の半導体事業用資産を譲受。 5月レーザー微細加工技術を保有するレーザーフロントテクノロジー㈱を子会社化。 6月中国に研究拠点「オムロン上海R&D協創センタ」を開設。 7月本社に隣接する展示施設および研修施設「オムロン京都センタービル啓真館」を開設。2008年7月オムロンセミコンダクターズ㈱を吸収合併。 2009年9月事業セグメントEMC(エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー)(現DMB(デバイス&モジュールソリューションズビジネス))を新設。 2010年4月スイッチ事業を分社し、オムロンスイッチアンドデバイス㈱を設立。 5月車載電装部品事業を分社し、オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱を設立。 11月社会システム事業の子会社オムロンソーシアルソリューションズ㈱を設立。 2011年1月港区虎ノ門と品川区大崎にある事業拠点を品川フロントビル(港区港南)へ移転統合し、東京事業所として順次業務を開始。 6月家庭向け省エネ支援サービス事業分野で西日本電信電話㈱と合弁会社を設立。 10月京都府向日市にオムロンヘルスケア㈱の研究開発拠点および本社を開設。 2012年1月インド地域本社(OMRON MANAGEMENT CENTER OF INDIA)を設立。中国のパワーラッチングリレーメーカーである「上海貝斯特電器制造有限公司」を子会社化。 4月ブラジル地域本社(Omron Management Center of Latin America)を設立。 7月健康支援サービス事業分野で㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモと合弁会社を設立。    <2013年 卓球ロボット「フォルフェウス(FORPHEUS)> 2013年3月中国の電子部品工場「上海オムロン制御電器有限公司」新工場開所式を開催。 10月ベトナム地域本社(OMRON VIETNAM CO., LTD.)を設立。2014年4月オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱がオムロン飯田㈱を吸収合併。 7月コーポレートベンチャーキャピタルを担う投資子会社オムロンベンチャーズ㈱を設立。 10月ブラジルのネブライザ生産・販売会社であるNS Industria de Aparelhos Medicos LTDA.の他2社を傘下に持つ、MMRSV Participantcoes S.A.を子会社化。2015年9月米国のモーション制御機器メーカー「Delta Tau Data Systems Inc.」およびその傘下8社を子会社化。 10月米国の産業用ロボットメーカー「Adept Technology Inc.」(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)およびその傘下5社を子会社化。 2016年12月医療機器、医療システム事業を行うオムロンコーリン㈱の全株式をフクダ電子㈱に譲渡。 2017年1月韓国地域本社(Omron Management Center of Korea)を設立。<2018年 世界初 ウェアラブル血圧計> 3月AliveCor,Inc.とヘルスケア分野で資本・業務提携を実施。 7月産業用カメラのトップメーカー「センテック㈱」(現オムロンセンテック㈱)およびその傘下7社を子会社化。 10月米国の産業用コードリーダーメーカー「Microscan Systems Inc.」(現Omron Microscan Systems, Inc.)およびその傘下3社を子会社化。 2018年2月近未来をデザインする研究会社「オムロン サイニックエックス㈱」を設立。<2018年 世界初 予防保全機能搭載          スカラロボット> <2019年 世界初 心電計付き血圧計> 4月国内オムロングループにおける人事・総務・理財機能を集約した新会社「オムロンエキスパートリンク㈱」を設立。 8月レーザー加工装置の製造、販売、アフターサービス事業を行う「オムロンレーザーフロント㈱」の全株式を「TOWA㈱」へ譲渡。2019年2月産業用電子機器の開発・製造受託サービスを手掛ける「オムロン直方㈱」の株式80%を「研華股份有限公司(アドバンテック社)」に譲渡。 3月健康管理サービスの分野でiAPPS Pte.Ltd.と合弁会社を設立。 10月車載電装部品を手掛ける、「オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱」の全株式を、ニデック㈱に譲渡。 2020年2月AliveCor,Inc.を持分法適用会社化。 2021年3月持分法適用会社であった日立オムロンターミナルソリューションズ㈱の全株式を㈱日立製作所に譲渡。 10月圧力センサーやフローセンサーなどの開発・製造を行う、MEMS事業を分社し、ミツミ電機㈱に譲渡。2022年2月医療統計データサービス事業を行う「㈱JMDC」と資本・業務提携を実施。 4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。   6月定款を一部変更し、「企業理念の実践」について記載。 2023年4月エンジニア領域の人財サービス事業(派遣・請負・紹介)を行う、「オムロンエキスパートエンジニアリング㈱」を設立。 飲料業界向け総合検査機メーカー「キリンテクノシステム㈱」に出資。「オムロンキリンテクノシステム㈱」として子会社化。    10月「㈱JMDC」を子会社化。    12月データソリューション事業本部を設立。
配当政策 FY2025 / 約1,257字
3【配当政策】 当社は、定款の定めに基づき取締役会決議によって行う中間配当を除き、剰余金の配当等の決定については株主総会に諮ります。 当社は、株主の皆さまへの還元を含む利益配分に関しては、次の基本方針を適用しています。 キャッシュアロケーションポリシー(1) 長期ビジョンの実現による企業価値の最大化を目指し、中長期視点で新たな価値を創造するための投資を優先します。ただし、2024年4月~2025年9月末までの「構造改革期間」は、全社のリソースを集中して構造改革プログラム「NEXT2025」に取り組み、「業績の立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」を実現するために必要な投資を最優先で実行します。その上で、安定的・継続的な株主還元を実行していきます。(2) これら価値創造のための投資や株主還元の原資は内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本とし、必要に応じて適切な資金調達手段を講じて充当します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の維持に努めます。 株主還元方針(1) 中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的、継続的な株主還元に努めます。(2) 上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。  当期(2024年度)の期末配当金については、業績状況を鑑み、DOE基準ならびに過去の配当額の水準も考慮したうえで安定的・継続的な配当とするため、52円とする予定です。2024年12月3日に実施済みの中間配当金52円を加えると、年間配当金は104円となる予定です。 次期(2025年度)の年間配当金については、上記の方針に沿って、104円とする予定です。なお、次期の中間(第2四半期末)および期末の配当金は未定です。 <株主還元の推移> (注)1 当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本としています。2 剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会です。3 当社は、「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めています。 4 総還元性向の算出式は次のとおりです。総還元性向=(現金配当額+自己株式の取得金額)/当社株主に帰属する当期純利益(純損失)(単元未満株の買取分は含まない)。5 当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2024年11月6日10,26652.00取締役会決議2025年6月24日10,26552.00定時株主総会決議(予定) <株主総利回り(TSR)の推移> (注)TSRは、2019年度末時点の株価を基準として算出しています。
監査の状況 FY2025 / 約6,611字
(3)【監査の状況】①監査役監査の状況1.組織・人員    有価証券報告書提出日現在において、当社の監査役会は、常勤監査役2名、社外監査役2名、合計4名で構成さ   れています。監査役には適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任され、特に   財務・会計に関して相当程度の知見を有する者を1名以上置くことを基準としています。また、監査役の職務遂行を補佐するために、必要な知識・能力を有するスタッフを監査役室に配置しています。なお、当該監査役室スタッフの人事は、監査役の同意を得るものとしています。 有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の監査役会の構成は以下のとおりです。氏名役職就任専門的な知見玉置 秀司常勤監査役/議長2021年法務、コンプライアンス、内部統制、リスクマネジメント細井 俊夫常勤監査役2023年新規事業創造、DX、内部統制に関する業務経験國廣 正社外監査役2017年コーポレート・ガバナンス、内部統制、企業のリスク管理等三浦 洋社外監査役2024年財務・会計、企業経営、ガバナンス、リスクマネジメント     (注)監査役の略歴は「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等(2)役員の状況」に記載しています。  2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、監査役会の構成は以下のとおりとなります。氏名役職就任専門的な知見細井 俊夫常勤監査役2023年新規事業創造、DX、内部統制に関する業務経験岩佐 博人常勤監査役2025年コーポレート・ガバナンス、人財開発三浦 洋社外監査役2024年財務・会計、企業経営、ガバナンス、リスクマネジメント市毛 由美子社外監査役2025年法務、コンプライアンス、ダイバーシティ 2.監査役会の運営状況監査役会は、法令・定款および監査役会規程の定めるところにより、監査に関する重要な事項について決議、審議、報告および協議を行っています。当事業年度において監査役会は次のとおり運営しました。また監査役会とは別にフリーディスカッションの時間を設け、自由闊達な議論を行い、監査役会の実効性の向上につなげています。 回数・頻度13回・取締役会開催に先立ち、月次に開催される他、必要に応じて随時開催2024年度監査役会出席率役職名氏名当事業年度の出席率常勤監査役玉置 秀司100%(13回/13回)常勤監査役細井 俊夫100%(13回/13回)社外監査役國廣 正100%(13回/13回)社外監査役三浦 洋100%(9回/9回)(*)社外監査役内山 英世100%(4回/4回)(*)主な付議事項決議:15件(監査実施報告、監査方針と計画、監査役会監査報告書、事業報告への開示、監査役選任に関する同意、会計監査人の評価及び監査報酬の同意等)審議:7件(監査役会実効性評価、監査実施報告、監査方針・計画等)協議:1件(監査役報酬配分)報告:48件(監査役執務執行状況、執行会議(**)報告、グローバル監査室長業務報告、      内部通報の定期報告、企業価値貢献度評価、有価証券報告書について等)フリーディスカッションの主なテーマ・内部統制システムの進化に向けて-内部監査はいかにあるべきか-・監査役監査の進化 -監査1.0~3.0 その先の4.0へのチャレンジ-・組織文化をはじめとする企業の基盤的側面(OS)の現状と課題等所要時間監査役会:18.8時間   フリーディスカッション時間:12.7時間     (*)2024年6月20日開催第87期定時株主総会にて内山英世氏は退任され、三浦洋氏が選任されました。内山氏の監査役会の出席状況は第87期定時株主総会以前、三浦氏は第87期定時株主総会以降の出席状況を記載しています。(**)執行会議:社長が議長を務め、執行役員が出席する経営会議 3.監査役の活動状況当事業年度における主な活動内容および重点監査項目に対する監査活動の概要は下記のとおりです。(■:役割による出席 〇:オブザーバーとして出席 △:任意の出席) 主な活動内容開催頻度常勤監査役社外監査役①取締役会への出席13回■■②取締役との意見交換会13回■■③委員会(コーポレート・ガバナンス委員会、報酬諮問委員会等)への出席11回〇■④執行会議や予算会議等、全社の重要な会議への出席12回〇△⑤各BC(ビジネスカンパニー)長および主要部門長とのダイアログ19回■■⑥監査役訪問(国内5社、海外14社、社外12社)31社■△⑦内部監査部門との情報共有およびディスカッション17回■△⑧会計監査人との情報共有およびディスカッション6回■△ 重点監査事項監査活動の概要構造改革の進捗とリスクへの対応 構造改革プログラムの進捗を把握し、今後の成長に向けては『顧客起点』での 活動の加速が必要であることを認識しました。今後も継続して(無駄を)やめ ること、(迅速に)変えることの観点や活動の定着状況を確認していきます。中長期経営課題への対応グローバル・グループ・ガバナンス グループ重要リスクをはじめとするリスクマネジメントの取組みを確認し、監 査役会でその課題等を議論しました。また、社長CEOと内部統制システムのあり 方や課題について意見交換を重ねました。課題が執行部門でも検討され、取組 みが進展していることを確認しました。   4.内部監査部門との連携状況    当社では、グローバル監査室が、オムロングループの内部統制の整備・運用状況を「業務の有効性および効率   性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令などの遵守」「資産の保全」の観点から検証するとともに、リ   スクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、改善に向けた助言・提言をしています。監査役会は毎月の監査役会   にグローバル監査室長を招聘し、全社の業務監査・内部統制監査の状況確認と意見交換を行っています。また当事業年度は各国内子会社の監査役(グローバル監査室メンバーが兼務)から各社の内部統制状況および現場の状況について報告を受け、全社の経営課題やリスクを把握し、監査役会で共有しました。   5.会計監査人との連携状況 監査役会は、会計監査人と定期に会合を設定し、監査重点領域の状況やリスク対応手続、グループ監査状況、期中発見事項等の報告を受領しています。定期会合は理財部門長と内部監査部門長も同席し、フリーディスカッションの時間を設け、自由に活発な意見交換を行っています。KAM(Key Audit Matters(監査上の主要な検討事項))は、会計監査人によって適切に検討され、監査役は会計監査人とその内容について議論を重ねました。また定期会合の場のみならず、会計監査人とはタイムリーな情報連携を行い、現場の状況や課題を把握しています。 当事業年度に係る財務諸表監査等における主な報告・検討事項は次のとおりです。主な報告・検討事項月789101112123456監査基本方針と監査計画 ■ ■ ■ 重点監査領域およびKAMの検討 ■ ■ ■ ■■■期中報告、期中レビュー、発見事項・監査意見 ■ ■ ■ ■■J-SOX監査・内部統制監査 ■ ■ ■■グループ監査(課題・発見事項) ■ ■ ■■監査人の独立性(非保証業務含む) ■ ■ ■ ■■■会計監査人職務遂行に関する事項 ■ ■ ■ 非財務情報開示に関する事項 ■ ■ ■   6.監査役会の実効性評価  ■監査活動のサイクルと実効性評価監査役会は、各監査役が年間の活動を通して把握した経営課題を共有・議論し、取締役会に提言することで実効性を高める取組みを行っています。そして、その実効性を年度末に評価しています。監査役会は評価結果を基に次年度の方針や重点監査事項、監査計画を立案しています。また評価結果は、有価証券報告書の他、事業報告や統合レポート、当社ウェブサイトにも掲載する等、積極的に開示しています。 <監査活動のサイクル>   ■監査役会実効性評価の結果 監査役会は準拠性監査(監査1.0)、リスクベース・内部統制監査(監査2.0)を深化させるとともに、経営課題の領域も積極的に監査(監査3.0)し、その活動についてより多角的・客観的な視点から実効性を評価しました。評価は「監査役への質問票」および「企業価値向上貢献度評価シート」ならびに「2024年度監査実施報告」を用いて実施しました。また昨年同様、取締役から監査役(会)への意見を受領し、参考にしました。「企業価値向上貢献度評価シート」は監査役の発言を定性的に分析し、監査役会の活動による企業価値向上に対する貢献度合を図るもので、当社監査役会オリジナルの取り組みです。具体的には重点監査事項に対し下記の5段階で監査役会の活動が企業価値向上に貢献できているか確認しました。①事実・データ把握 ②監査役会の意見 ③監査役会の仮説構築 ④取締役会での議論・認識共有 ⑤執行の状況確認 当事業年度における監査役会実効性評価の結果と課題は次のとおりです。 2024年度監査役会の課題2024年度監査役会実効性評価結果2025年度監査役会の課題2023年度に提言した経営課題に対する執行部門での対応の進捗をフォローし、取締役会でも共有する。経営課題について、執行部門による対応状況を確認したうえで、その解決に向けて取締役会で議論・深掘し、認識を共有した。構造改革と中長期の成長戦略を実行する中で、現場の変革(特に顧客起点に立った組織文化)の状況を『(無駄を)やめる』・『(迅速に)決める』等の観点で確認する。経営の構造改革を進めているオムロンとして、目指す内部監査について監査役とCEOとの議論を深め提言していく。内部監査を含めた内部統制システムのあり方をCEOと議論し、現場の内部統制強化が重要との認識で一致した。内部統制システムに関わる執行部門の役割・責任の明確化など組織体制強化の進捗と、執行部門の運用状況および内部統制システムの実効性を確認する。   ②内部監査の状況 当社の内部監査機能は、当社社長指示のもと、本社グローバル監査室(提出日現在15名)が担っており、海外の北米、欧州、中華圏、アジア・パシフィックの地域毎に設置した内部監査室を統括し、リスクマネジメントの観点から、会計・業務・コンプライアンスなどに関する内部監査を、部門単位で定期的に実施しており、その結果を社長及び監査役会に定期的に報告するとともに、年度総括を取締役会へ報告しています。 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携については、月1回の監査役会に本社グローバル監査室長が出席し、監査結果の報告に加え、内部監査の強化に向けた意見交換を行うほか、会計監査人とも定期的会合を持ち、相互の活動に関する情報交換を行っています。法務、経理、財務部門等の内部統制部門とも定期的、適宜にリスク評価などの情報共有、連携を行っています。 また、企業倫理・リスクマネジメント委員会による「グループ重要リスク」に対する対策やモニタリング活動などを一覧化し、全社の残存リスクを見える化し、その中から重要リスクを選定し、本社のガバナンス状況を中心に、テーマ監査を行っています。 内部監査の網羅性を向上させるために、CAAT(コンピュータ支援監査技法)を用い、定期的にグローバル全社の会計データや、国内の決裁書データの分析を行うことにより不備やリスクを抽出し、各部門に改善を促しています。 グローバル監査室のメンバーを国内子会社監査役として任命し、各社の決算監査や取締役会もしくは各種の会議体への参画により、ガバナンスや内部統制に関し、アドバイスや提言を行っています。 事業部門からマネジメント候補者がグローバル監査室に出向し、監査活動を通して経営視点やリスク感度を身につけ、出向終了後原籍部門で更なる活躍を期する育成出向プログラムも継続的に実施しています。 ③会計監査の状況1.監査法人の名称有限責任監査法人トーマツ 当社は、会社法に基づく会計監査および金融商品取引法に基づく会計監査を有限責任監査法人トーマツに依頼していますが、同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別の利害関係はありません。また、同監査法人は業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよう措置をとっています。当社は、同監査法人との間で会社法監査と金融商品取引法監査について監査契約書を締結し、それに基づき報酬を支払っています。 2.継続監査期間 57年間 3.業務を執行した公認会計士の氏名 指定有限責任社員 業務執行社員 : 芳賀 保彦、川添 健史、辻 知美 4.監査業務に係る補助者の構成 公認会計士 35名、公認会計士試験合格者 12名、その他 44名 5.監査法人の選定方針と理由 現会計監査人を選定した理由は、当社の会計監査人に求められる専門性、独立性および内部管理体制、さらに当社のグローバルな活動を一元的に監査できる体制を有していると判断したためです。 監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等その必要性に応じて、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定します。また、監査役会は会計監査人について会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると判断した場合には、監査役全員の同意によって、会計監査人を解任します。 6.監査役及び監査役会による監査法人の評価 監査役会は、会計監査人の監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画とその結果報告を受領のうえ、情報交換・意見交換を行う等の連携を密にしています。監査役会では四半期毎の定例会で監査役にアンケートを実施し、会計監査人の評価、フィードバックを行っています。また年度末に一事業年度を具体的に振り返り、内部監査部門、経理部門からの意見も参考にしながら総合的に評価しています。会計監査人から受領したアドバイスは次年度の監査計画に反映させています。 ④監査報酬の内容等1.監査公認会計士等に対する報酬区分 前連結会計年度 当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社3063630144連結子会社61-63-計3673636444 提出会社における非監査業務の内容は、主として財務報告に関する助言業務です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。 2.監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイトトウシュトーマツおよびそのメンバーファーム)に対する報酬(1.を除く)区分 前連結会計年度 当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社-1--連結子会社55815946計55825946 連結子会社における非監査業務の内容は、主として税務監査です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。 3.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 該当事項はありません。 4.監査報酬の決定方針 当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、年間の監査計画に組み込まれている監査陣容、往査内容、監査日数などの監査内容をもとに監査公認会計士等と折衝し、会社法第399条の定め等に基づき監査役会の同意を得た上で決定しています。 5.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由 監査役会は、会計監査人および社内関係部門から説明を受けた当期の会計監査計画や、前期の監査実績、会計監査人の監査の遂行状況、報酬見積りの算出根拠を確認し、審議した結果、適切であると判断し、会計監査人の報酬等の額について同意を行っています。
設備の概要 FY2025 / 約458字
1【設備投資等の概要】 当社グループでは、将来の成長に向けた生産設備の増強および拠点投資、ならびにITインフラの刷新など必要な設備投資を厳選して実施しました。その結果、当期の設備投資額は503億87百万円(前期比12.2%増)となりました。  部門別の設備投資金額は、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比増減(%)インダストリアルオートメーションビジネス6,057△16.5ヘルスケアビジネス5,14430.3ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス4,693△15.6デバイス&モジュールソリューションズビジネス6,75411.2データソリューションビジネス3,870-本社他23,86914.2合計50,38712.2(注)1 データソリューション事業は2024年3月期第3四半期連結会計期間に新規に設定したセグメントであり、増減率については比較の比率として有効でないため、表示していません。   2 「本社他」には、本社機能部門および上記各部門に属さない子会社などが含まれます。
従業員の状況 FY2025 / 約2,210字
5【従業員の状況】(1) 連結会社の状況 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス8,688ヘルスケアビジネス4,450ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス2,739デバイス&モジュールソリューションズビジネス6,457データソリューションビジネス2,228本社他2,052合計26,614 (注)従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの    出向者を含む)です。 (2) 提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)3,87344.515.28,205 (注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。    2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。    3 従業員数が前事業年度末に比べ665名減少しております。その主な理由は、IAB、DMB、DSBおよび本社他において構造改革プログラム「NEXT2025」の経営施策のひとつである人員数・能力の最適化を実施したことによるものです。 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス2,100ヘルスケアビジネス-ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス-デバイス&モジュールソリューションズビジネス812データソリューションビジネス41本社他920合計3,873 (注)従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。 (3) 労働組合の状況2025年3月31日現在  名称 オムロングループ労働組合連合会(全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会)結成年月 1978年4月 組合員数(人)6,092なお、会社と労働組合との間には、特記すべき事項はありません。(4)従業員の多様性に関する指標提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%) (注1)男性労働者の育児休業取得率(%) (注2)労働者の男女の賃金の差異(%) (注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者13.067.075.474.465.1 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者オムロン ヘルスケア株式会社7.866.771.971.062.9オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社9.2100.071.669.376.4オムロン フィールドエンジニアリング株式会社4.881.072.779.246.1オムロン ソフトウェア株式会社10.083.374.673.466.4オムロン阿蘇株式会社0.085.761.963.083.3オムロン リレーアンドデバイス株式会社18.270.064.774.165.5オムロン アミューズメント株式会社0.0100.060.467.562.6株式会社エフ・エー・テクノ0.050.068.164.3*(注3)オムロン キリンテクノシステム株式会社7.7100.076.275.484.0オムロン エキスパートリンク株式会社33.30.069.075.676.0オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社-66.771.186.567.8株式会社JMDC15.069.266.569.5296.2NSリヤンド株式会社65.00.088.095.4101.3株式会社キャンサースキャン15.477.871.271.474.5株式会社ドクターネット17.680.066.175.980.9NSイノベーションズ株式会社25.0*(注3)52.868.4148.0株式会社HERO innovation0.00.065.470.668.5(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。なお、「-」は、労働者人数を原籍会社にてカウントしております。2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働奨励第25号)第71条の6第1号における育児休業の取得割合を算出したものです。提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。3 「*」は、対象となる従業員が無いことを示しています。4 男女賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく情報公表の求めは常時雇用する労働者301人以上ですが、法の求めを超えて101人以上の連結子会社を対象として記載しております。賃金制度・体系において性別による差異はなく、主に賃金の高い高位職層における女性比率が低いことによるものです。今後性別に関わらず活躍できる環境を整備し、取り組みを推進していきます。
研究開発活動 FY2025 / 約5,130字
6【研究開発活動】 当社グループは、顧客価値の創出を目的に中長期的な技術戦略のもと研究開発を実行しています。コア技術「センシング&コントロール+Think」を技術戦略の核として、当社の研究開発部門である技術・知財本部が基盤的な技術開発を担い、各事業部門がその応用技術開発や商品開発を実施しています。さらに、研究開発の成果を確実に事業競争力へとつなげるため、事業戦略と技術戦略に紐づいた知的財産活動を推進しています (1)当社グループの研究開発への取組み オムロンの強みである技術経営をさらに強化し、継続的な事業競争力と開発生産性の向上を図るべく、2024年7月に全社テクノロジーガバナンス体制の構築に着手しました。本活動ではコーポレートの研究開発部門である技術・知財本部と事業部の開発部門が一体となり、事業戦略と技術戦略を強固に連結させた全社技術戦略の策定および、全社技術戦略に基づいたポートフォリオマネジメントに取り組んでいます。また、開発生産性や技術戦略の有効性を示す指標の策定、継続的に経営視点でモニタリングするための仕組み作りに取り組んでいます。  事例の1つとして、パワーエレクトロニクス領域では事業・商品戦略と技術戦略の連携を通じて、競争優位の確立を図っています。技術・知財本部がエネルギーソリューションビジネス領域で先行研究および技術開発を進めていた次世代パワー半導体デバイスの1つであるGaN(ガリウム・ナイトライド)の活用を、社会システム事業にとどまらず、FA領域など他の事業領域にも展開しています。こうした取り組みを通じて、顧客価値を実現する差異化技術としての横展開を図っています。  並行して、オムロンでは次世代の革新技術の創出にも積極的に取り組んでいます。例えば、2024年12月に開催された「SEMICON Japan」では、コア技術の象徴である卓球ロボット「FORPHEUS(フォルフェウス)」の最新第9世代を世界初披露しました。言語や動画像などのマルチモーダルな情報源から意図したロボット動作を生成するAI技術としてオムロン サイニックエックス株式会社(以下、OSX)で開発した「ViLaIn(ヴィラン)」を搭載し、片方向であった人と機械のコミュニケーションを、双方向へと進化させました。 <ロボット動作を生成するAI技術 「ViLaln(ヴィラン)」> その他、技術・知財本部およびOSXは、ロボティクス分野において世界最大かつ最も影響力のあるトップカンファレンスの一つであるIROS2024(The 2024 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems)にて最新の研究成果を8件発表するなど、次世代の革新技術創出に向けた研究開発活動も積極的に行いました グループ全体の研究開発に関する費用の総額は、前連結会計年度は501億44百万円、当連結会計年度は443億39百万円です。なお、研究開発費には技術・知財本部で行っている技術開発費用53億58百万円が含まれています。 (2)価値創造型の知財・無形資産活動 当社グループでは、知的財産を軸に新たな価値を創り、届けることで持続的な成長を実現するべく、知財・無形資産活動を進化させ続けています。自社製品の売上やシェアを伸ばすことを目的に、知財を自社だけが使用することを原則とする「独占排他型」の活動と、パートナーとのアライアンスを重視しながら必要な知財を相互にシェアする「共有共鳴型」の活動を最適なバランスで組み合わせた"両利きの知財活動"をオムロンの知財活動方針として掲げ、その実践に取り組んでいます。<両利きの知財活動>  特に、共有共鳴型の知財活動においては、これまで活動の中心となっていた個々の知財権だけではなく、無形資産まで対象として捉え、顧客価値の最大化を念頭に知財・無形資産をマネジメントするように取り組んでいます。 <知財・無形資産のマネジメント>  今後、投資に対して、最大限の事業競争力を獲得するために、全社的に知財・無形資産の活用効率を高めることがますます重要となります。そのため、社内に存在する知財・無形資産を全社員が認識し、活用することが不可欠です。そこで、個別事業毎に蓄積されている知財・無形資産、および、人財を、顧客価値を実現するために必要なコア技術を軸に体系的な可視化に取り組んでいます。これにより、知財・無形資産の活用効率の向上を目指します。  加えて、知財情報を活用して顧客・事業環境の分析を行う「IPランドスケープ」をマーケティングなど、事業の意思決定プロセスに取り入れています。例えば、事業仮説の具体化、開発テーマの設定段階において、仮説検証のサイクルを効率的に回すことで、「顧客ニーズの把握」「事業で勝つためのストーリー作り」「事業における投資対効果の向上」を推進しています。このような活動を事業プロセスの上流から実装することで経営戦略、事業戦略、技術戦略の質を高め、全社方針に沿った知財ポートフォリオの構築を進めています。 さらに、価値創造型の知財活動を加速すべく、AI活用にも注力しています。例えば、人間にしかできないと考えられていたアイデアの創出等に対して、積極的に生成AIを活用することで業務効率の飛躍的な向上を図るとともに、IPランドスケープにおける仮説検証の更なる質向上・ハイサイクル化を目指しています。その実現に向け、組織的かつ継続的な教育プログラムを実施しています。これらの活動が評価され、オムロンは世界で最も革新的な企業・研究機関を選出する「Top100 グローバル・イノベーター」(クラリベイト社)にも9年連続で選出されました。このように、技術・知財本部では、全社視点での技術戦略のもと、コア技術の進化と価値創造型の知財・無形資産活動を通じて、ソーシャルニーズの創造に貢献していきます。 (3)事業セグメント別の研究開発活動 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)金額(百万円)インダストリアルオートメーションビジネス21,553ヘルスケアビジネス8,123ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス4,692デバイス&モジュールソリューションズビジネス4,467データソリューションビジネス146本社他5,358合計44,339 ①インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業) 当セグメントは、人を重労働から解放しエネルギー制御と融合させる「①人を超える自働化」、機械が人に寄り添い人の可能性を引き出し、人と機械が共に成長する「②人と機械の高度協調」、前述の2つのコンセプトを支える、現場の商品や人のナレッジ、そしてデータを繋ぎ、価値ある形に擦り合わせる「③デジタルエンジニアリング革新」のモノづくりコンセプトで研究開発に取り組んでいます。 これら3つのコンセプトを基に、デジタルデバイス、環境モビリティ、食品・日用品、医療、物流の5つの業界において、「顧客起点」で価値創造とグローバルの顧客への価値伝達を進めています。従来のモノ視点から、コト視点で俯瞰して顧客課題を捉えるようにシフトし「ソリューション」としての創出・提供に取り組んでいます。様々な先進コア技術やオムロンの幅広いFA商品群を起点にして、機能モジュールやソフトウェア、アプリケーション、サービスを体系的に構成し、各業界の顧客や工程に合わせて提供できるように技術や商品開発を強化しています。積極的に特許の出願や活用する取組みも強化し、”Top 100 Global Innovators”を9年連続で受賞しています。 加えて、新規技術獲得には、自社内だけで不足しているものは積極的にグローバルのスタートアップ企業や大学等も含めた産官学でのオープンイノベーションも進めています。 ②ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)当セグメントは、マーケティング部門と研究開発部門が一体となり、パーソナライズ医療の実現に向けて、真のユーザーニーズの把握・創出に努め、一層の開発スピードアップを目指しています。また研究開発部門は、一人ひとりの健康ですこやかな生活の実現に向け、脳・心血管疾患の発症ゼロを目指す「循環器事業」、喘息・COPD患者の重症化ゼロを目指す「呼吸器事業」、慢性痛による日常の活動制限ゼロを目指す「ペインマネジメント事業」の3事業領域において新しい価値を提供できる新商品の創出を目指しています。当期の主な開発テーマとして、循環器事業においては、疾患の早期発見・治療に繋げることを目的として、血圧、脈拍、脈波、心電計測技術を搭載した心機能低下を捉える新たな血圧計の開発を引き続き進めるとともに、遠隔診療サービスのシステム開発・改善に取り組んでいます。呼吸器事業においては、喘息やCOPDの患者を対象に、発作の予兆や症状を計測する機器の開発にパートナーと共に取り組んでいます。ペインマネジメント事業においては、従来の肩こりや腰痛などのケアに加え、新たにスポーツ後の筋肉疲労をケアする機能を搭載した低周波治療器の開発に取り組んでいます。 ③ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業) 当セグメントは、太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電システム、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのネットワーク保護といった、多岐にわたる端末・システムに対するお客様のニーズに応える商品開発に取り組んでいます。 エネルギーソリューション事業では、再生可能エネルギーへの一層の関心の高まりに応えるため、蓄電システムおよび太陽光発電用パワーコンディショナーを中心に高効率化や小型軽量化などの技術開発並びに発電した電力の自家消費ニーズに応える商品創出などに継続して取り組んでいます。 駅務システム事業、交通管制システム事業においては駅や道路など、公共の場における利用者の安心・安全・快適に貢献する商品として、AI技術・IoT技術を組み込んだ人や車の動きを検知するセンサー・システムの開発に取り組んでいます。 また、近年、社会課題となっている労働人口減少に対し、社会インフラにおける労働生産性を向上させる技術が求められる中、データサイエンス分野の技術力強化を進めています。 ④デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業) 当セグメントは、リレー、スイッチ、コネクターを中心としてエレクトロメカニカルコンポ商品および顔認証等の組込画像ソフト技術、光技術などを用いたセンシングコンポ商品、更にはモジュール化技術による高機能化を強みにお客様のニーズに応える新製品開発に取り組んでいます。 「脱炭素」など環境への配慮やエネルギー費の高騰により、全世界がいま、化石燃料から再生可能エネルギーへと加速度的にシフトしています。 太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーは、天候に依存するため非常に不安定な電力であるため、そのエネルギーを効果的に活用するためにはバッテリ(蓄電)が必要不可欠となります。 「電気をたくさん貯めて、安定的かつ効率的に使いたい」という蓄電ニーズの実現に向け、高容量パワーリレーの新商品開発に注力し、その一つとしてG9KB-Eを2024年6月に発売しました。 G9KB-Eは、G9KBシリーズの高容量形で、同じサイズ・重量でありながら、最大開閉電圧をDC800V、最大通電電流100Aへ拡張しており、蓄電システムやEV充電器など、15~45KWクラスの蓄電池関連用途に適しています。 今後も環境負荷低減に向けた製品創出、価値提供を業界に先駆けて進めることで、脱炭素社会の実現に貢献します。 ⑤データソリューションビジネス(データソリューション事業) 当セグメントは人材やテクノロジーに積極的に投資し、医療ビッグデータを活用した新しい取組みやサービス開発にチャレンジし続けます。ヘルスケアデータの収集のためのサービス開発とヘルスケアデータの利活用方法の開発を目的にアカデミアとの連携を含めた研究開発活動を実施しています。また、ディープラーニングを中心とするAIテクノロジーを用いた診断アシストエンジンを日々の読影の中で活用できるようにする診断アシストプラットフォーム「AI-RAD」の開発に取り組んでおります。
株式の保有状況 FY2025 / 約2,595字
(5)【株式の保有状況】①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は純投資目的である株式は保有しておらず、全て純投資目的以外の目的である株式投資に区分しています。なお、純投資目的とは株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることのみを目的とする場合とし、それ以外の目的で保有する株式は全て純投資目的以外の株式としています。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式1.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は持続的な企業価値向上のため、更なる社会的価値創造の協働を目的とする場合に限り株式を保有します。 なお、純投資目的以外の株式のうち特定投資株式については、保有目的および合理性について中長期的な観点から精査し、保有の適否を毎年、取締役会において検証します。保有の適否検証においては、投資先企業との協働の状況、事業への影響、投資先企業のROE、取引による当社利益への寄与度等を考慮します。検証の結果、保有目的および合理性が希薄となった株式については、事業や市場への影響に配慮しつつ売却を進めます。議決権行使については、CFOを委員長とする議決権行使委員会により、投資先企業の中長期的な企業価値向上の観点から総合的に賛否を判断し、必要に応じて、投資先企業と対話を行います。  保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の連結貸借対照表の純資産に占める割合は、2015年3月末時点の10.2%から大幅に減少し、2025年3月末時点で0.2%となりました。 2.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式392,059非上場株式以外の株式143   (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式--該当なし非上場株式以外の株式--該当なし   (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式150非上場株式以外の株式31,235 3.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱メンタルヘルステクノロジーズ49,20049,200・データヘルス事業においてメンタルヘルスケア領域でのソリューション共創を目的とし、保有しています。・定量的な保有効果(注)3・データヘルス事業においてメンタルヘルスケア領域でのソリューション共創を目的とし、取得しております。無4347ダイキン工業㈱-236,200・主として電子部品事業において社会的価値の向上を協働することを目的に保有していましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。無-4,866スズデン㈱-415,200・制御機器事業の主要販売代理店としてお客様への提供価値を拡大することを目的に保有していましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。有-897サンワテクノス㈱-355,080・制御機器事業の主要販売代理店としてお客様への提供価値を拡大することを目的に保有していましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。有-849 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱京都フィナンシャルグループ6,112,3686,112,368・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有13,90916,876㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ3,349,0003,349,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有6,7355,214㈱SCREENホールディングス341,434426,834・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有3,2768,522ローム㈱1,872,0001,872,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4有2,6744,546㈱三井住友フィナンシャルグループ205,80068,600・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4・株式分割による増加 有781611コニカミノルタ㈱621,000621,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。・定量的な保有効果(注)4無312308㈱村田製作所-3,939,165・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。無-11,124 (注)1 貸借対照表計上額の上位銘柄を算定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。2 保有する特定投資株式およびみなし保有株式を合わせて60銘柄に満たないため、全銘柄を記載しています。3 特定投資株式の定量的な保有効果については事業上の理由から記載していませんが、保有合理性は上記1の方法に基づき検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。4 みなし保有株式の定量的な保有効果については事業上の理由から記載していませんが、特定投資株式に準じた方法で検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 (参考)当期末時点の当社グループの特定投資株式およびみなし保有株式の状況は以下のとおりです。  ・特定投資株式及びみなし保有株式(連結) 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)特定投資株式42,402みなし保有株式1229,840
関係会社の状況 FY2025 / 約3,257字
4【関係会社の状況】会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) オムロンアミューズメント㈱愛知県一宮市300電子機器部品の製造・販売DMB100.0 100.0 当社製品の製造・販売オムロンフィールドエンジニアリング㈱東京都目黒区360電気機器の保守サービスSSB 100.0100.0 当社製品のメンテナンスオムロンリレーアンドデバイス㈱ (注)2熊本県山鹿市300電子機器部品の製造DMB100.0 100.0 当社製品の製造オムロン阿蘇㈱熊本県阿蘇市200制御機器の製造SSB 100.0100.0 -オムロンヘルスケア㈱京都府向日市5,021健康医療機器・サービスの製造・開発・販売等HCB100.0 100.0 -オムロンソーシアルソリューションズ㈱(注)4東京都港区5,000鉄道・道路交通向けシステムの製造・販売等SSB100.0 100.0 -オムロン関西制御機器㈱大阪市北区310制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱エフ・エー・テクノ東京都台東区490制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱JMDC(注)2、3東京都港区25,099医療統計データサービスDSB54.3 54.3 同社サービスの購入エヌエスパートナーズ㈱東京都港区10診療報酬ファクタリング及びコンサルティングDSB 100.0100.0 -OMRON MANAGEMENTCENTER OF AMERICA,INC. (注)2アメリカイリノイ6,891千US.$北米地域の関係会社の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON ELECTRONICSLLCアメリカイリノイ9,015千US.$制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELETRONICA DO BRASIL LTDA. (注)2ブラジルサンパウロ561,380千BRL.R$制御機器の販売およびブラジル関係会社の統括管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICCOMPONENTS LLCアメリカイリノイ3,987千US.$電子機器部品事業の営業統轄管理および販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC. (注)2アメリカカリフォルニア183,635千US.$産業用ロボットおよびモバイルロボットの開発、製造、販売、保守サービスIAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発・保守OMRON HEALTHCARE,INC.アメリカイリノイ200千US.$健康医療機器の販売HCB 100.0100.0 - 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) OMRON EUROPE B.V.オランダホッフドルフ16,883千EUR欧州地域関係会社の統轄管理および欧州地域制御機器事業の統轄管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON HEALTHCAREEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR健康医療機器の販売、欧州健康機器事業の統轄管理HCB 100.0100.0 -OMRON ELECTRONICCOMPONENTSEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR電子機器部品事業の営業統轄管理・販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS IBERIA SA.スペインマドリード988千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS S.P.Aイタリアミラノ5,686千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ASIAPACIFIC PTE.LTD.シンガポール23,465千US.$東南アジア地域関係会社の統轄管理および制御機器の販売本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON AUTOMATION PVT LTD.インドムンバイ799千INRインド関係会社の統合管理および制御システム機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS KOREA CO., LTD.韓国ソウル950百万KRW制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON (CHINA)CO.,LTD. (注)2中国北京1,469百万RMB.¥中国地域事業の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON DALIANCO., LTD.中国大連157,237千RMB.¥健康医療機器の製造HCB 100.0100.0 -OMRON (SHANGHAI)CO., LTD.(注)2中国上海550,289千RMB.¥制御機器の製造・販売・開発IAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発OMRONINDUSTRIALAUTOMATION(CHINA) CO., LTD.中国上海56,067千RMB.¥貿易会社IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONIC COMPONENTS TRADING(SHANGHAI)LTD.中国上海28,968RMB.¥電子機器部品の販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売SHANGHAI OMRON CONTROL COMPONENTS CO. ,LTD.中国上海390,367千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON ELECTRONICCOMPONENTS(SHENZHEN) LTD.(注)2中国深圳276,560千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON HEALTHCARE (CHINA) CO., LTD.中国大連208,611千RMB.¥健康医療機器の貿易会社HCB 100.0100.0 -OMRON TAIWAN ELECTRONICS INC.台湾台北869,410千NT.$制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売その他121社 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名(注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(持分法適用関連会社) AliveCor,Inc.アメリカカリフォルニア224百万US.$心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品の提供HCB35.5 35.5 -その他9社 (注)1 IABはインダストリアルオートメーションビジネス、HCBはヘルスケアビジネス、SSBはソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス、DMBはデバイス&モジュールソリューションズビジネス、DSBはデータソリューションビジネス、本社他は技術・知財本部等の本社機能の略称であり、主たる事業内容に基づくセグメントを記載しています。2 特定子会社です。3 有価証券報告書を提出しています。4 オムロンソーシアルソリューションズ株式会社の売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)は、連結売上高に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等①売上高 111,108百万円 ②法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益 10,215百万円③当期純利益 8,020百万円 ④純資産額 61,286百万円 ⑤総資産額 96,959百万円5 上記関係会社中に、重要な債務超過の状況にある会社はありません。
サステナビリティ FY2025 / 約14,118字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループは、創業以来、事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献することで成長を実現してきました。その発展の原動力になってきたのが、社憲、「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」であり、その精神には企業の公器性と、先駆けてイノベーションを創出し、よりよい社会を実現する想いが込められています。当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念を実践することです。現在進めている長期ビジョン「SF2030」においては、5つのサステナビリティ重要課題を①企業理念と存在意義②2030年とさらにその先の社会からのバックキャスティング③環境や社会の持続可能性に貢献するための企業への要請の3つの観点から検討し、社内での議論と外部有識者との対話から得た示唆を踏まえて、経営レベルで議論を経て特定しました。 ここでは、(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組みとしてサステナビリティの全体像と、当社の5つのサステナビリティ重要課題のうち、3つの重要課題を取り上げ、それぞれ「①ガバナンス」「②戦略」「③リスク管理」「④指標と目標」の項目で記載します。 <サステナビリティの考え方及び取組みの記載事項>サステナビリティの全体像(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み3つの重要課題(2)人的資本に関する取組み(3)環境(気候変動)に関する取組み(4)人権に関する取組み (1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み①ガバナンス 当社グループでは、サステナビリティの取組みをグローバルで実行すべく、全社マネジメント構造を確立しています。執行機関において、「サステナビリティ推進委員会」を設置し、重要課題の取組み状況は定期的に執行会議へ報告し、進捗状況や課題に対する議論を行っています。さらに、サステナビリティに関する取り組みは、定期的に取締役会に報告し、当社グループ全体でのさらなるガバナンスの強化を図っています。 なお、2017年度から2024年度の役員報酬の中長期業績連動報酬(株式報酬)の評価に、DJSI(注)の調査に基づくサステナビリティ評価を組み入れています。さらに、オムロンのサステナブルな成長に寄与するKPIとして「温室効果ガス排出量の削減」「社員に対するエンゲージメントサーベイにおけるスコア」を、2020年度の役員報酬制度の改訂において新たに追加しました。第三者機関のサステナビリティ評価を採用することで公正性・透明性を高め、サステナビリティ方針・目標・KPI・進捗状況をウェブサイトなどで開示することで、ステークホルダーとの対話を強化し、取組みの進化に活かしています。 役員報酬制度の詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等①役員報酬等の内容」をご覧ください。 (注)DJSI:米国S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社のESGに関する株価指数で、「ガバナンス&経済」「環境」「社会」の3つの側面から企業の持続可能性(サステナビリティ)を評価するもの <サステナビリティのマネジメント体制>(注)「サステナビリティ推進委員会」は、注力ドメインおよび本社機能部門、各種委員会(企業倫理リスクマネジメント委員会、 情報開示実行委員会、グループ環境委員会など)におけるサステナビリティに関わる重要課題を特定し、全社的に統括しています。 ②戦略当社グループの存在意義は「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」です。これ を実現していくために、オムロンが注力すべきサステナビリティ重要課題を特定し、長期ビジョン「SF2030」に組み込んでいます。「SF2030」では、事業とサステナビリティを統合し、社会価値と経済価値の両方を創出することで企業価値の最大化を目指しています。「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題と目標の詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。 <SF2030におけるサステナビリティ重要課題・目標とサステナビリティ取組み> (注) 1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス 2 Scope3 カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は製造・販売した製品・サービス等の使用に伴う排出。 2024年度は、「NEXT2025」の実行により中期経営計画を取り下げ、単年度の取り組みとして実行してきました。人的資本、環境(気候変動)、人権について、主にサステナビリティに関連して取り組んだ内容は、次のとおりです。 <2024年度のサステナビリティの主な取組み一覧>(注)1 J-クレジット:環境価値 (CO2を排出しない効果)を国が認証する制度。 2 自己託送:自家発電設備を保有する事業者が当該設備を用いて発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して遠隔地にある自社工場や事業所などに送電・供給し、電力を使用することが可能となる電力供給制度。 3 CFP:カーボンフットプリント。製品・サービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通した温室効果ガス排出量を、CO2排出量に換算した値。 ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。 ④指標及び目標 当社グループでは「SF2030」を達成するために5つのサステナビリティ重要課題それぞれに2030年度の目標と単年度の目標を掲げ取組みを推進しています。また、財務目標と事業戦略とサステナビリティを融合させた11項目からなる非財務目標も設定しています。「NEXT2025」の期間(2024年4月1日~2025年9月末)においては、単年度の目標を設定し、取り組みを継続しています。 <SF2030におけるサステナビリティ重要課題の目標と進捗>(注)1 「NEXT2025」の期間中は、取り下げを行っている目標。   2 エンゲージメントサーベイ「VOICE」は2年に一度実施しており、2022年度の調査結果を2023年度の実績として記載。 (2)人的資本に関する取組み①ガバナンス当社グループでは、2024年度の取締役会運営方針の重点テーマとして、長期ビジョンSF2030の実現と構造改革(NEXT2025)完遂の進捗をモニタリングしています。 取締役会での長期ビジョンSF2030の実現と構造改革(NEXT2025)の完遂の進捗についての議論の詳細については、以下の「2024年度取締役会実効性評価結果」をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/chart/20250602_governance_effectiveness_j.pdf  人財戦略は今後の経営の要という認識のもと、主に「企業理念の浸透・共鳴の輪の拡大」、「リーダー育成と登用」、「全社員にとっての魅力的な会社づくり・企業文化の醸成」のさらなる実行を狙いとし、CHRO(最高人事責任者)のもと、人的資本の取組みを推進しています。 ②戦略「SF2030」人財戦略ビジョン 「SF2030」の目標である、事業を通じた社会価値創出の原動力は、社員一人ひとりです。会社と社員が「選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係を構築していくことを前提に、企業理念の実践を通じて、社会的課題の解決を志す、スペシャリティを備えた多様な人財が集い、一人ひとりが主体性を持って能力を発揮する集団であり続けられる人財戦略をグローバルに実行していきます。 構造改革期間における取組みの進捗 事業環境の激しい変化の中でも、SF2030のビジョンを実現するためには、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長していく強い組織をつくる必要があると考えています。そのため、当社グループでは、人員・人件費構造の最適化、人財の能力転換に取り組みました。 主な取組み・人員・人件費構造の最適化 顧客価値の拡大を実現し、収益を伴った成長を実現していくために、グローバルで人員・人件費構造の最適化に取り組みました。結果として、グローバル合計で2,526名(国内1,206名、海外1,320名)の人財が新たなキャリア実現に向けて、退職または、退職に合意しました。 ・人財の能力転換-成長を加速させるリーダーシップの質の変革(ピープルマネジメントの強化) 経営層(執行役員・マネージャー)が、多様な人財の能力を引き出し、新しい顧客価値を創出するため、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できるマネジメント能力の強化に取り組んでいます。パフォーマンスマネジメントでは、顧客価値創造に向けてチームとして成果を出すことに拘っています。ピープルマネジメントでは、納得感を得るストーリーテリング、フラットなコミュニケーション、一人ひとりの力を引き出すエンパワーメントの3つのスキルに重点を置き、経営層の適性を確認し、適所適財を推進する仕組みを導入しています。 リーダーシップの質の変革に向けた仕組みは次のとおりです。まず、トップメッセージやマネージャー同士の対話により、あるべきマネジメントの姿について理解を深め、ピープルマネジメントの基本スキルを、トレーニングを通じて習得します。次に、上司との1on1によって個々の改善点を確認しながら行動変容に取り組み、その実践度合いについて、部下や同僚からのフィードバックサーベイを受けて可視化します。そして、人財開発会議において、マネージャーの配置や個々のマネジメントスキルの啓発計画を決定し、組織全体のマネジメント能力の強化に繋げていきます。今後は、経営層が自らピープルマネジメントスキルを高め、社員の持続的な成長を加速するため、リーダーシップの質の変革を進めていきます。 <リーダーシップの質の変革に向けた仕組み> -主体性を生む組織カルチャーへの変革(VOICEの進化と組織課題解決に向けたアクションの推進) 当社グループでは、変化の速い事業環境下においても持続的に成長していくために、社員一人ひとりが主体的貢献意欲を持ち、能力を発揮できる組織づくり、カルチャーが重要であると考えています。その実現に向けて、2024年度は、社員のエンゲージメントサーベイ(VOICE)を進化させました。これまでは、全社共通の課題に着目してきましたが、今後は、全社課題に加え、より現場で起きている課題を把握し、社員が機動的、自律的にアクションを実行していきます。そのため、これまで2年に一度行っていたVOICEを毎年実施することにしたうえで、組織ごとに異なるエンゲージメント課題やその要因を具体的に把握できる設問に変更しました。そして、調査結果を全社員に共有し、組織ごとに異なる課題や強みについて対話するエンゲージメントワークショップを開催し、マネージャーとメンバーが共に主体となって納得感がある組織開発に取り組んでいます。 2025年1月に実施した最新のVOICEでは、当社グループ全体のエンゲージメントスコア(注1)は63ポイントでした。今後は、VOICEの進化を通じて実行性を高めた組織課題へのアクションをハイサイクルに実施していくことで、エンゲージメントを向上し、主体性を生む組織カルチャーへの変革を加速していきます。 (注1)エンゲージメントサーベイ(VOICE)は2025年1月実施分から調査内容と指標を変更していますが、2024年度目標と実績は、経年比較のために、過去の算出方法に換算したスコアを掲載しています <VOICEの主な進化> ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3)グループ重要リスクとその分析⑨人財・労務」に記載しております。 ④指標と目標 2024年度に取り組んだ構造改革期間における主な取組みの目標と進捗は以下のとおりです。 (注)1 国内の部下あり経営基幹職に対する2025年3月末時点の参加率   2 エンゲージメントサーベイ(VOICE)は2025年1月実施分から調査内容と指標を変更していますが、2024年度目標と実績は、経年比較のために、過去の算出方法に換算したスコアを掲載しています (参考)健康経営の進化 当社は、2017年に「オムロン健康経営宣言」を制定し、会社の発展にとっても欠かせない社員の将来にわたる健康リスクの軽減を目指して社員の健康づくりを全社的に推進してきました。そして今、全社を挙げて「NEXT2025」に注力しているなか、社員の主体性を引き出し、生産性を向上させていくための基盤強化の重要性が高まっており、オムロンの健康経営の取り組みは、「健康づくり」から、「一人ひとりが能力を発揮し続ける基盤づくり」へと進化しています。 2023年にはオムロンの健康経営を人的資本経営の取り組みとして位置づけ、健康経営のKGIとして、「アブセンティーイズム」と「プレゼンティーイズム」を設定しました。社員一人ひとりの健康データ、人事データ、労働環境に関するデータなどを多角的に分析しながら改善に取り組んでいます。また、2024年には、これまで課題であった「健康経営と人的資本に関する指標の結びつき」を可視化するために「オムロン健康経営の逆ツリー」を作成しました。健康経営の取り組みの実効性を高めるだけでなく、戦略とストーリーを明確にするシナリオマップとしての役割も果たしています。 <オムロン健康経営の逆ツリー> さらに、当社グループの株式会社JMDCが保有する医療データと、当社が保有するバイタル・活動データ等を組み合わせて解析することで、パーソナライズされた健康増進・重症化予防ソリューションの構築に取り組んでいます。なかでも、同社がレセプトデータおよび健診データの匿名加工データから社員の生活習慣病リスクを類型化し作成した「健康課題マップ」は、オムロンの健康経営においても、社員の健康に関するハイリスク層を視覚化し、重点施策の検討に効果を発揮しています。 これからも、健康経営の実践を通じて企業の持続的な成長と社会的課題の解決に挑戦する社員のパフォーマンスを最大化していきます。 ※健康経営の取組み詳細については下記をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/social/wellness-management/ (3)環境(気候変動)に関する取組み 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることが企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉え、気候変動や資源循環といった地球規模の社会的課題に向けて積極的に取り組んでいます。特に「温室効果ガス排出量の削減」「循環経済への移行」「自然との共生」を取り組むべき重要な環境課題と捉えて、実効性の担保と仕組みの構築により、持続可能な社会づくりへ貢献し、企業価値の向上に努めています。 ①ガバナンス・オムロン環境方針 SF2030におけるサステナビリティ重要課題、「事業を通じた社会的課題の解決」「脱炭素・環境負荷低減の実現」を推進し、目標達成するための重要な指針として、2022年3月1日にオムロン環境方針を改定しました。この方針で、取り組むべき重要な環境課題と行動指針を定めたうえで、脱炭素・環境負荷低減に取り組みます。今後、オムロンは、本方針に基づき、バリューチェーン全体での環境課題解決に取り組み、ステークホルダーの期待に応えることで企業価値の向上につなげていきます。 ※オムロン環境方針は下記をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/management/vision/ ・気候変動に関する取締役会の役割・監視体制 当社グループでは、取締役会が監視・監督責任を果たし、経営と執行が一体となって環境課題に取り組んでいます。具体的には、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って気候変動や循環経済をはじめとする環境課題への対応を推進しています。取り組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。 さらに、環境の取り組みを含むサステナビリティガバナンスを一層強化することを目的とし、2023年度からは環境担当の取締役およびサステナビリティ推進担当役員を設置し、サステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を開催しています。この委員会では、グループ共通の環境施策や環境法規制への対応などを審議しています。また、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「環境プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や年度計画の進捗モニタリングを行っています。 <全社サステナビリティマネジメントと環境プロジェクト> <サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)の概要>組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)・環境担当取締役・サステナビリティ担当執行役員・ビジネスカンパニー企画長、他・環境評価制度・CFP取組み進捗・環境関連法規制・次年度計画 など原則四半期開催 ②戦略 オムロンは、2030年までにバリューチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減と資源循環モデルの構築を通じて、社会的課題を解決すると共に、更なる競争優位性が構築されている状態を目指しています。具体的な取組みは以下の表で示しています。 <環境(気候変動)に関する主な取組み>取組み戦略温室効果ガス排出量の削減(Scope1・2)(注1)・徹底した省エネの推進と再生可能エネルギーを活用した使用電力のクリーン化・自社のエネルギーソリューション事業が提供する再エネ由来の「J-クレジット」(注2)や「自己託送」(注3)などの活用温室効果ガス排出量の削減(Scope3カテゴリー11)(注1)・バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量の約7割を占めるScope3カテゴリー11の削減に向けて、各事業において、省エネ性の高い製品や小型・軽量化を実現した製品の開発を進めるとともに、当該製品群のラインアップ拡充を推進環境評価制度・サステナブルな経済の実現を目指し、製品をライフサイクルの視点から評価し、その環境パフォーマンスを可視化する仕組み。オムロンの環境への取り組みを促進し、顧客価値を高めることを目的とする・EUタクソノミーに基づき、サステナブルな経済の実現に向けて解決すべき環境特性ごとに評価を行い 、すべての製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを確認。さらに、特定の環境特性において優れた効果を示す製品を「環境貢献製品」と位置づけ、サステナブルな経済の実現に寄与する製品として定義(注)1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス。     Scope3カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は製造・     販売した製品・サービス等の使用に伴う排出。   2 J-クレジット:環境価値 (CO2を排出しない効果)を国が認証する制度。   3 自己託送:自家発電設備を保有する事業者が当該設備を用いて発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して  遠隔地にある自社工場や事業所などに送電・供給し、電力を使用することが可能となる電力供給制度。  当社グループが認識する気候関連リスク及び、製品・サービス市場ごとの機会は以下のとおりです。 <当社グループの気候変動のリスク・機会の概要と対応>(注) リスクとして記載の物理リスクは、日本、中国を中心とする主要生産15拠点を対象として、ハザードマップ、AQUEDUCTを活用した分析を実施しました。100年に一度の災害が発生した際には、2拠点がリスクに晒されることが明らかになりましたが、再現期間を加味した年間影響額は1.5/2℃・4℃どちらのシナリオでも極めて小さいことから影響度は「小」としております。 詳細は下記ウェブサイトをご確認ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/climate_change/disclosures/ <気候変動シナリオの前提・影響の定義>(注)・リスクへの影響度として営業利益に対してプラスもしくはマイナスの影響を定義しております。   ・影響度は、特定したリスク・機会へ対応した場合を記載しております。 ③リスク管理・気候変動に対するリスクを評価・識別・管理するプロセス 当社グループは、各事業のシナリオ分析を実施し、気候変動影響による「移行リスク」「物理リスク」を網羅的に抽出しています。これらのリスクについては、採用シナリオごとに「顕在時期」「事業および財務への影響額」を可視化し、事業および財務への影響度を評価しています。この評価を基に当社グループにとって重要な気候変動に伴うリスクを特定し、事業リスクの一環として全社リスクマネジメントに統合しています。また、対応策の立案にあたっての重要事項は、取締役会へ報告しています。 ・全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。気候変動リスクについても当社グループにおける重要リスクと識別・評価し、シナリオ分析によるリスクと整合させ、バリューチェーン全体での取組みのモニタリングを行っています。 ④指標と目標・気候変動のリスク・機会に関する指標 当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1・2・3の温室効果ガス排出量、および事業活動で使用する電力に占める再生可能エネルギーに関する指標を定めています。 ・温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3) 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることを企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉えています。2018年7月には、2050年にScope1・2について温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を設定しました。また、サステナビリティ重要課題の一つに「脱炭素・環境負荷低減の実現」を特定し、目標を掲げてその進捗をモニタリングしています。なお、温室効果ガス排出目標Scope1・2におよびScope3カテゴリー11についてはSBTイニシアチブ(注1)よりそれぞれ「1.5℃」目標及び「2℃」目標の認定を受けています。 <温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope 1・2・3)>  目標達成に向けて、エネルギー効率の改善を継続して進めるとともに、自社のエネルギーソリューション事業が提供する再エネ由来のJ-クレジットや自己託送などを活用することで、2024年度にScope2について当社グループの国内拠点のカーボンゼロ(注2)を達成しました。 (注)1 SBTイニシアチブ(Science Based Targets イニシアチブ):科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減の中長期目標設定を 推奨している国際的イニシアチブ。2 生産11拠点、非生産(本社・研究開発・販売)64拠点における自社の電力使用により排出される温室効果ガス排出量(Scope2)が対象。3 温室効果ガス排出量(Scope1・2)の2024年度の実績は、オムロンコーポレートサイトに掲載し、第三者機関による限定的保証業務により第三者保証を受ける予定です。当該限定的保証業務は、いずれも国際監査・保証基準審議会の国際保証業務基準(ISAE)3000「過去財務情報の監査又はレビュー以外の保証業務」に準拠した業務です。4 2030年目標値については、「SBTi基準」(SBTi criteria)に基づき2027年までに目標を見直す予定。 (参考)自然との共生(生物多様性の保全)への取組み 当社グループでは、生態系の保全と回復を大きな課題として認識しており、2010年に「生物多様性方針」を制定し、「オムロン環境方針」で定めた取り組むべき重要な環境課題である「自然との共生」に取り組んできました。本取り組みをより強化していくため、2022年12月に策定された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の自然との共生、ネイチャーポジティブの考え方に賛同するとともに、2024年7月に本方針を改定しました。本方針の改定にあたっては、自然資本に関するリスクと機会の開示フレームワークであるTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)等を参照しています。今後、当社グループは「生物多様性方針」を基に、生物多様性の保全を、事業のリスク管理と成長の機会と捉えて取り組むことで、社会・経済価値の創出に貢献し、ネイチャーポジティブの実現に努めます。 <オムロンの生物多様性方針> <オムロンの生物多様性の取組み> (4)人権に関する取組み 当社グループが大切にする価値観のひとつとして、企業理念の中で「人間性の尊重」を掲げています。私たちが考える人間性の尊重とは、人の多様性、人格、個性の尊重はもとより、人間らしい暮らしや仕事を追求するという私たちのすべての活動の根底にある価値観です。 私たちは、この人権責任を果たすことは持続可能な社会づくりに貢献し、持続的な企業価値の向上につながる重要な取り組みであると考えています。そのため、長期ビジョン「SF2030」においては、「バリューチェーンにおける人権の尊重」をサステナビリティ重要課題と定め、人権への取り組みを加速しています。 ①ガバナンス・人権方針 「SF2030」のサステナビリティ重要課題のひとつである「バリューチェーンにおける人権の尊重」を実現するため、2022年3月1日にオムロン人権方針を制定しました。国際社会と協調した経営や行動に努め、バリューチェーン全体で人権侵害リスクの低減に取り組んでいます。 ※オムロン人権方針については下記をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/social/human-rights/ ・人権推進体制 当社グループは、経営と現場が一体となってグローバルで人権尊重責任を遂行する体制の構築に取り組んでいます。具体的には、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進しています。各領域においては、以下のように責任者が設定されています。自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用については技術・知財本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。 人権尊重へのコミットメントを果たす上で重要な事項については取締役会に報告され、取締役会が監視・監督を行います。また、2023年度からは人権担当の取締役を設置し、ガバナンスの強化を図っています。サステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」は、グループ共通の人権施策や人権関連法規制への対応などを審議しています。さらに、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「人権プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や、年度計画の進捗モニタリングを行っています。 <全社サステナビリティマネジメントと人権プロジェクト> <サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)の概要>組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)・人権担当取締役・サステナビリティ担当執行役員・本社機能部門長、他・人権デューディリジェンス進捗・人権救済メカニズム運用拡大・次年度計画 など原則四半期開催・人権尊重の取組みの全体像 「オムロン人権方針」をグローバル社員に周知・浸透させるとともに、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)に沿って、人権への負の影響を特定・防止・軽減・是正する人権デューディリジェンスの実行と人権救済メカニズムの構築をすることで、グローバルにおける人権ガバナンスを構築しています。またステークホルダーとのエンゲージメントを通じて、各取組みの実効性を高めています。 <人権尊重の取組みの全体像> ②戦略 当社は、2022年度にUNGPに基づいたグループ全体での人権影響評価を実施し、バリューチェーン全体において、自らの事業活動を通じて引き起こす、または加担する可能性のある人権侵害リスクの評価・特定を行いました。この評価を通じて特定した19課題のうち、以下の図のとおり、「リスクの重要度」と「事業への関連性」の2軸からマッピング・優先順位付けを行い抽出した、優先的に取り組む7つの課題(顕著な人権課題)を中心に各責任部門が対応を進めています。 <特定した人権課題のマッピング> <優先的に取り組む7つの課題>課題区分領域優先的に取り組む7つの課題(顕著な人権課題)戦略人権デューディリジェンス自社領域・労働環境・労働安全衛生・全従業員に対してオムロン人権方針と国際基準に基づく人権課題に関する研修を実施するほか、RBA(注1)のSAQ(自己評価質問書)を活用した自社生産拠点の人権侵害リスクの評価と是正措置を行っています。・これらに加え、人権侵害発生リスクが高い拠点や対象に絞った取り組みとして、第三者監査の実施や業務委託先会社への人権研修の展開・内部通報制度の周知、日本国内の生産拠点の構内委託会社で雇用される技能実習生の雇用状況に関する確認等を進めています。サプライチェーン領域・労働基準・強制、奴隷、債務労働・児童労働・仕入先にセルフチェックシートを配布し「オムロングループサステナブル調達ガイドライン」の遵守状況を確認し、改善を求めています。・取引金額や重要度などの観点で選定した重要仕入先については毎年、それ以外の仕入先については少なくとも3年に1回アセスメントを実施しています。・加えて、人権侵害リスクの高い国や属性の仕入先への深掘調査を実施するなど、階層別のリスク評価と是正を進めています。製品・サービス領域・テクノロジーの倫理的 な活用・2024年6月にオムロンAI方針を策定しました。・これに基づき、AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小化するとともに、既存のリスクマネジメント体制と連携したAIガバナンス委員会を運用し、オムロンの提供する製品・サービスを通じた人権侵害の発生の防止を目指しています。救済バリューチェーン全体・苦情処理メカニズムと 救済へのアクセス・各国・地域に適した人権救済メカニズムの構築を目指しています。・具体的には、地域ごとに当社従業員に加え構内委託先様及び仕入先が使用できる内部通報窓口を設置しています。・また地域社会や直接取引のない二次以降の仕入先を含めたあらゆるステークホルダーの利用できる非司法的な苦情処理プラットフォームを活用しています。(注1)RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。  なお、自社領域・サプライチェーン領域においては、RBAの求める基準を軸に取組みを進めています。 ③リスク管理・リスクを評価・識別・管理するプロセス ②戦略に記載した人権影響評価を米国NPO団体のBSR(Business for Social Responsibility)と共同で実施しました。はじめに国際規範や業界・ステークホルダーの動向調査と、海外地域統括本社を含む全社15部門に対する社内インタビュー調査を行いました。次に、国際人権基準を踏まえ人権課題を網羅的に抽出した後に、それらの中から電機電子業界特有の課題を絞り込みました。さらに当社グループのバリューチェーンにおいて権利保有者に影響を及ぼす可能性のある課題を19個特定しました。最後に「リスクの重要度」と「事業への関連性」の2軸からマッピング・優先順位付けを行い、優先的に取り組む7つの課題(顕著な人権課題)を特定しました。(※特定した人権課題マッピングは②戦略に記載) ・全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、リスクを全社的に管理する体制を構築することが重要であることを踏まえ、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。人権リスクをグループ重要リスクと識別・評価し、人権影響評価で抽出された課題を踏まえて、定期的にモニタリングを行っています。 ④指標と目標 2024年度の主な実績は以下のとおりです。 <2024年度の主な実績>課題区分領域2024年度の主な実績人権デューディリジェンス自社領域・日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、米州の主要な自社生産拠点に対するRBAのSAQの実施:22拠点・RBA基準による第三者監査の実施と発見された課題の是正:1拠点(マレーシア拠点)・日本国内拠点の構内委託会社で雇用される外国人技能実習生の雇用環境調査:5拠点(いずれも強制労働 リスクが無いことを確認)サプライチェーン領域・重要仕入先向けのセルフチェック:60社・全仕入先向けのセルフチェック:389社・人権侵害リスクが高いと想定されるエリアに生産拠点をもつ仕入先への詳細なセルフチェックや開示 情報の確認、個別ヒアリング等  中国:151社  マレーシア:5社製品・サービス領域・「AI方針」公表・AIガバナンス委員会の運用開始救済バリューチェーン全体・救済メカニズムの利便性・信頼性向上に向けた運用改善
主要な設備の状況 FY2025 / 約1,837字
2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は次のとおりです。なお、帳簿価額は、提出会社又は子会社の財務諸表におけるものを記載しています。(1) 提出会社2025年3月31日現在 事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他計草津事業所(滋賀県草津市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産および研究開発設備2,817(69)3,8411,9741,39310,025864綾部事業所(京都府綾部市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産1,417(163)1,3627533193,851176京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他全社管理業務用設備―8981141,3572,3691,101京阪奈イノベーションセンタ(京都府木津川市)本社他新技術・新製品の開発、特許・技術情報関連施設3,789(72)3,0672482857,389239桂川事業所(京都府向日市)本社他全社管理業務用設備―2,94511863,13279 (注)1 帳簿価額のうちその他は、工具、器具及び備品および建設仮勘定の合計です。    2 帳簿価額のうち土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)の適用による再評価後の金額です。3 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。4 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。5 従業員数は就業人員数です。6 上記の他、連結会社以外からの主要な賃借設備の内容は下記のとおりです。事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容賃借期間年間賃借料(百万円)京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他建物2027年3月まで1,080東京事業所(東京都港区)本社他建物2030年12月まで967 (2) 国内子会社2025年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計オムロンリレーアンドデバイス㈱(熊本県山鹿市)デバイス&モジュールソリューションズビジネス電子機器部品の生産設備1,534(254)1,8723,0932,4728,971589オムロンヘルスケア㈱(京都府向日市)ヘルスケアビジネス健康機器の研究・開発および販売・管理業務用施設ならびに生産設備2,194(34)3,8176932176,921600オムロン阿蘇㈱(熊本県阿蘇市)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス創エネ・省エネ機器の製造・販売・開発218(60)4635202761,477217 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。2 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。4 従業員数は就業人員数です。 (3) 在外子会社2025年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計OMRON (SHANGHAI) CO., LTD.(中国上海)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産設備-[54]2,0382,4121,1825,6321,195OMRON ELECTRONICCOMPONENTS(SHENZHEN) LTD.(中国深圳)デバイス&モジュールソリューションズビジネス電子機器部品の生産設備-[124]1,60911,92698714,5221,965OMRON DALIAN CO., LTD.(中国大連)ヘルスケアビジネス健康機器の生産設備-[34]5,2969663056,5671,321 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。2 帳簿価額のうち土地の面積については、賃借分を[ ]で記載しています。3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。4 従業員数は就業人員数です。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2025 / 約12,084字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスとは、「企業理念」および「経営のスタンス」に基づき、すべてのステークホルダーの支持を得て、持続的な企業価値の向上を実現するために、経営の透明性・公正性を高め、迅速な意思決定を行うとともに、監督から執行の現場までを有機的に連携させ、経営のスピードを速め、企業の競争力の強化を図るための仕組みであり、その仕組みを構築し機能させることです。 当社グループは、この基本的な考え方に基づき、オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシーを制定し、コーポレート・ガバナンスの継続的な充実に取り組みます。 オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシーは、以下URLを参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/policy/20250508_governance_policies_j.pdf <企業理念> 当社グループの「企業理念」および「経営のスタンス」は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ②コーポレート・ガバナンスの体制<コーポレート・ガバナンスの体制の概要> 当社は、会社法上の機関設計として、監査役会設置会社を選択しています。また、取締役会の監督機能を強化するため、社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会を設置し、監査役会設置会社に指名委員会等設置会社の優れた面も取り入れたハイブリッド型の機関設計を構築するとともに機能させています。 取締役会は、取締役8名で構成しており、取締役・監査役・執行役員の選任、取締役・執行役員の報酬の決定、および重要な業務執行の決定等を通じて、経営全般に対する監督機能を発揮して経営の公正性・透明性を確保しています。また、監督機能を強化するため、監督と執行を分離し、取締役の過半数を業務執行を行わない取締役によって構成すると共に、独立社外取締役の割合を3分の1以上としています。取締役会議長は代表権を持たない取締役会長が務め、執行を行わずにステークホルダーの代表として監督を行っています。なお、独立社外取締役の専従スタッフは配置していませんが、「取締役室」「グローバル戦略本部」のスタッフが適宜対応しています。 監査役会は、監査役4名で構成しており、各監査役による監査の実効性を確保するための体制整備に努めています。監査役は、取締役の職務執行および取締役会の監督義務の履行状況について、適法性監査および妥当性監査を行っています。なお、独立社外監査役の専従スタッフは配置していませんが、「監査役室」のスタッフが適宜対応しています。 社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員長はいずれも独立社外取締役とし、委員の過半数を独立社外取締役としています。コーポレート・ガバナンス委員会は、委員長を独立社外取締役とし、委員を独立社外取締役および独立社外監査役ならびに非業務執行社内取締役としています。いずれの委員会にも社長CEOは属していません。 社長指名諮問委員会は、社長の選定に特化して次年度の社長CEO候補者、緊急事態が生じた場合の継承プランおよび後継者計画(サクセッションプラン)を審議しています。人事諮問委員会は、取締役・監査役・執行役員の人事に関する選任基準・方針を策定し、候補者を審議しています。報酬諮問委員会は、取締役・執行役員の報酬に関する方針、報酬水準および報酬額を審議しています。コーポレート・ガバナンス委員会は、中長期的視点でコーポレート・ガバナンスの継続的な充実と、経営の透明性・公正性を高めるための施策について議論しています。 <現状のコーポレート・ガバナンスの体制を採用する理由> 前述のとおり、当社は、監査役会設置会社を選択しています。 取締役会は、取締役・監査役・執行役員の選任、取締役・執行役員の報酬の決定、および重要な業務執行の決定等を通じて、経営全般に対する監督機能を発揮し、持続的な企業価値の向上に努めています。 監査役会および監査役は、取締役の職務執行および取締役会の監督義務の履行状況について、適法性監査および妥当性監査を行い、持続的な企業価値の向上に向けて企業の健全性を確保し株主共同の利益のために行動しています。また、監査役の独任制に基づき、各監査役が単独で権限を行使することが可能であり、内部統制を強化させる重要な役割を果たしていると考えています。 さらに、取締役会の監督機能を強化するため、取締役会の傘下に社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、報酬諮問委員会を設置し、いずれの委員会も委員長は独立社外取締役とし、委員の過半数を独立社外取締役としています。特に、社長指名諮問委員会は監督機能上の最重要事項である社長の選任等に特化しています。加えてコーポレート・ガバナンスの向上を目的に、コーポレート・ガバナンス委員会を設置し、委員長は独立社外取締役とし、委員を独立社外取締役および独立社外監査役ならびに非業務執行社内取締役としています。これらの当社独自の工夫により、経営陣の意思決定に対する透明性と客観性を高める仕組みを構築し機能させています。 このように、監査役会設置会社として、指名委員会等設置会社のコーポレート・ガバナンス体制の優れた面を取りいれたハイブリッド型のコーポレート・ガバナンス体制は、当社にとって最適な体制であると考えています。 <オムロンのコーポレート・ガバナンス体制> ③取締役会1)取締役会の構成に関する考え方  当社は、取締役会の監督機能を強化するために、監督と執行を分離し、取締役の過半数を業務執行を行わない 取締役によって構成しています。また、取締役会における社外取締役の割合を3分の1以上としています。社外 取締役および社外監査役については、独立性の確保の観点から、当社の「社外役員の独立性要件」を基準に選任 します。そのうえで、取締役会の構成員である取締役および監査役について、経営ビジョンを実現するために必 要な経験・専門知識・知見を備える多様な人財で構成するとともに、ジェンダー、国籍、国際性、年代等の区別 なく多様性を確保します。 2)取締役・監査役の選任方針 ・取締役・監査役・執行役員は、経営ビジョンを実現するために必要な経験・専門知識・知見を備える多様な  人財で構成するとともに、ジェンダー、国籍、国際性、年代等の区別なく多様性を確保します。 ・人事諮問委員会は、グローバルでの成長、競争力強化、著しいビジネス環境の変化に迅速に対応するために、  取締役・監査役・執行役員の多様性(経験・専門知識・知見・ジェンダー・国籍・国際性・年代)を確保しま  す。 ・取締役・監査役に関わる経営ビジョンを実現するために必要な経験・専門知識・知見は、スキルマトリックス  で開示します。 [社外取締役の登用基準] ・当社の監督機能上の最重要事項である社長の選任等に特化した社長指名諮問委員会には社外取締役が深く  関与しており、透明性・客観性の高い社長CEOの選任体制を確立するために、社外取締役は経営者経験もしく  はそれに準ずる経験があることとしています。 [社外監査役の登用基準] ・監査役としての必要な見識、高い倫理観、公正さ、誠実さを有し、また、法律、財務および会計、経営等の専  門的知見を有することとしています。3)取締役会の構成 ・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の取締役会の構成は以下のとおりです。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役 2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役会の構成は以下のとおりとなります。 4)取締役・監査役の主たる経験分野・専門性(スキルマトリックス) ・長期ビジョンSF2030の実現に向けて取締役・監査役に必要な経験分野・専門性(スキル)は以下のとおりです。  ・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の取締役・監査役のスキルマトリックスは以下のとおりです。  ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役 2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役・監査役のスキルマトリックスは 以下のとおりとなります。 5)2024年度取締役会の活動状況  2024年度取締役会は下記の取締役会運営方針、重点テーマに基づいて運営し、各重点テーマにおける課題や 方向性のあり方等の議論を通じて監督機能を発揮しました。[2024年度取締役会運営方針] 取締役会は長期ビジョンSF2030の実現と構造改革(NEXT2025)の完遂に向けて、以下の重点テーマおよび監督する観点の連動性を認識し、中長期視点で監督機能を発揮していきます。 [重点テーマ] ①構造改革(NEXT2025)の完遂に向けた進捗モニタリング  <監督する観点>   ・事業ポートフォリオ、エリアポートフォリオの最適化   ・上記を実現する組織能力 ②長期ビジョンの実現に向けた進捗モニタリング  <監督する観点>   ・データソリューションビジネスにおける成長に向けた課題と対策   ・グローバル人財戦略なお、コーポレート・ガバナンス委員会による2024年度取締役会の評価結果は、以下のとおりです。 2024年度 取締役会の実効性評価結果 2024年度の取締役会は、2023年度の二度の業績下方修正を受け、構造改革(NEXT2025)の完遂に向けた進捗モニタリングを最重要テーマとし、構造改革の5つの施策の進捗に対する監視・監督を強化しました。また、2023年度の下記課題に対する改善に努め、業績の予見性を高めるために、業績状況や事業環境の早期共有と議論を重視しました。さらに、取締役会全体の活動の実効性を一層高めるため、新たに様々な取り組みを導入しました。具体的には、事業戦略や事業課題を早期に検討できるよう、オフサイトミーティングや取締役と経営幹部との意見交換の場を拡充し、業務執行部門と多角的に議論を行う機会を増やしました。その結果、コーポレート・ガバナンス委員会は取締役会以外の関連する活動の充実などにより、取締役会全体の活動として実効性が向上したと評価しました。[2023年度の課題]・取締役会は業績の下方修正に関する議論が十分に尽くせなかったことを課題とするとともに、業績の予見性を高めプロアクティブ に議論を行う必要性がある。・取締役会上程議案において、問題の根本原因に対する追究が不足している場合がある。・取締役会の議論が、説明者対取締役会メンバーの構図(1対N)ではなく、取締役会メンバー同士(N対N)で議論を行い、更に議論 を活性化する必要性がある。・各ビジネスの戦略議論においては、競合を意識した競争優位性の明確化や、市場分析データの統一性など、これまで以上に明確に 示す必要がある。 [2024年度の課題と対策] ■評価した点・オフサイトミーティングの活用や、四半期業務報告の1か月前倒しを始めとする業績状況の早期共有等を通じて、多角的な議論を早期に行える機会が機能しました。・N対Nを意識した議長の取締役会運営などにより議論は活性化し、業務執行部門の説明もこれまで以上に要点が明確になりました。また、市場や競合分析の現状・数値をもとに客観的に議論できる基盤が整備できました。 ■課題・監査役会設置会社のスキームの中で、モニタリング機能を進化させるべく、企業価値向上に向けた中長期視点での成長戦略の議論を強化するため、取締役会として議論すべき議題および議論すべき観点(レベル)を整理する必要がある。 ■要請した点課題の解決に向けて、コーポレート・ガバナンス委員会は、取締役会へ以下を要請しました。・今後、更に企業価値向上に向けた成長戦略の議論を強化する。・個別事案の詳細原因の追及に偏らず、組織能力の向上やリスク管理の高度化など、中長期的な視点で議論する。・事業環境の変化に対応するため内部統制の進化とそれを実行、管理する体制を強化する。これらを実現するため、取締役会の上程議案において、新たに議論する議題、省くべき議題 を検討する。また、取締役会は「2024年度取締役会の実効性評価結果」を踏まえて、2025年度取締役会運営方針および重点テーマについて議論し決定しました。[2025年度取締役会運営方針] “取締役会は、中長期視点での企業価値向上を目指し、成長戦略の議論を強化する。” [重点テーマ] ・長期ビジョン実現に向けたロードマップの策定と実行力の強化 ・地政学リスク・チャンスに伴う変化対応力の強化 ・構造改革の完遂 (参考)取締役会の実効性向上の取組みの概要 当社は、持続的な企業価値の向上を実現するために、経営の透明性・公正性を高め、迅速な意思決定を行うとともに、経営のスピードを速め、企業の競争力の強化を図ります。そのために、当社は、取締役会の実効性向上の取り組みを通じて、取締役会の監督機能を強化しています。 当社の取締役会の実効性評価は、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させるために、取締役会がどのように貢献しているのかを検証し、課題を抽出、対策を検討し、改善を図る目的で実施しています。この評価は、独立社外取締役を委員長とし、独立社外取締役および独立社外監査役(以下、社外役員)ならびに非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会が実施しています。社外役員は、株主をはじめとするすべてのステークホルダーの視点を持ちながら、取締役会構成メンバーとして活動しています。その社外役員と非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会が評価を行うことで、「客観性」と「実効性」の両面を担保した評価を実現しています。 取締役会は、コーポレート・ガバナンス委員会による評価結果および事業環境等を踏まえた上で、次年度の取締役会運営方針および注力する重点テーマについて決定し、その運営方針に基づき年間計画を策定し運営しています。 取締役会における各重点テーマの議論内容及び実効性の取組みの詳細につきましては以下の「2024年度 取締役会の実効性向上の取り組み」をご参照ください。https://www.omron.com/jp/ja/assets/img/sustainability/governance/corporate_governance/chart/20250602_governance_effectiveness_j.pdf <取締役会の実効性向上の取り組み> <2024年度取締役会の出席状況>地位氏名出席状況取締役会長山田 義仁100%(12回/12回)代表取締役辻永 順太100%(12回/12回)代表取締役宮田 喜一郎100%(12回/12回)取締役冨田 雅彦100%(12回/12回)取締役行本 閑人100%(12回/12回)社外取締役上釜 健宏100%(12回/12回)社外取締役小林 いずみ91.7%(11回/12回)社外取締役鈴木 善久100%(12回/12回)常勤監査役玉置 秀司100%(12回/12回)常勤監査役細井 俊夫100%(12回/12回)社外監査役國廣 正100%(12回/12回)社外監査役三浦 洋100%(9回/9回)社外監査役内山 英世100%(3回/3回)    (注)2024年6月20日開催の第87期定時株主総会終結の時をもって、内山英世氏は監査役を退任       いたしました。また、同総会において新たに三浦洋氏が監査役に選任され就任いたしました。 ④監査役会 監査役会の活動については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載のとおりです。 ⑤諮問委員会等1)諮問委員会等の構成 ・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の諮問委員会等の構成は以下のとおりです。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役2  名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、諮問委員会等の構成は以下のとおりとなります。   なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職、各諮問委員会の構成   員)を含めて記載しています。 2)2024年度諮問委員会等の活動状況 2024年度諮問委員会等の活動状況は以下のとおりです。社長指名諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長上釜健宏筆頭独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・社内取締役2名は非業務執行取締役(社長CEOは委員ではない)開催回数1回 (出席率:100%)審議事項報告事項・社長候補者の審議・2025年度非常事態発生時の社長継承候補者の審議コーポレート・ガバナンス委員会の評価・社長CEOのパフォーマンス評価について、適切なプロセスで実施している。・社長CEOの後継者計画は、中長期的な視点で候補者の選定・評価を行い、育成計画の 進捗を継続的にモニタリングしている。委員長コメント辻永社長は就任2年目で、構造改革の最中という難しい局面にあるが、引き続き尽力いただきたい。また、社長CEOの評価の実施とともに、後継者計画についても将来を見据えた有意義な議論ができた。 人事諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長小林いずみ独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・取締役会議長、社長CEOは委員ではない開催回数6回 (出席率:100%)審議事項報告事項・上級執行役員の役職任免の審議および執行役員の選任の報告・取締役候補者・監査役候補者・執行役員候補者の審議・経営陣幹部の後継者計画の報告・社外取締役・社外監査役候補者リストの報告・各諮問委員会の委員体制の審議コーポレート・ガバナンス委員会の評価・経営陣幹部育成について、コアポジション戦略に基づくサクセッサープランやパイプ ラインの充足状況の報告をもとに、適切かつ継続的な議論を行っている。・中長期的な事業ポートフォリオを見据えた取締役会の構成を検討し、候補者プールの 形成に反映している。委員長コメント今年度は、CEOへの一部権限移譲、事業ポートフォリオに基づく取締役会構成の考え方とそれに沿った候補者プールの作成など、委員の意見を活かし今後の取締役会の実効性向上に資する議論、決定をすることができた。 報酬諮問委員会人数5名(社外取締役3名・社内取締役2名)委員長鈴木善久独立社外取締役委員会構成・過半数が社外取締役・取締役会議長、社長CEOは委員ではない開催回数7回 (出席率:97.1%)審議事項報告事項・新報酬制度の議論、審議・取締役・執行役員の報酬水準、テーブルの審議・外国人執行役員報酬の審議・取締役賞与・株式報酬の評価基準、支給額の審議・執行役員賞与・株式報酬の評価基準、支給額の報告・取締役・執行役員 株式報酬の審議コーポレート・ガバナンス委員会の評価・現行の株式報酬制度が満了を迎えるのを契機に、中長期的な企業価値向上に資する 報酬制度全体のあり方について積極的な議論を進めている。・構造改革期間を考慮しながら、現行制度の課題を適切に分析・改善し、さらに最新の 市場動向や他社ベンチマーク結果を踏まえた新たな報酬体系を適切なプロセスで構築 した。委員長コメント構造改革期間に相応しい過渡的な報酬制度の設計についてモチベーションの維持、長期インセンティブといった観点から建設的な仕組みについて議論がなされた。今後は更に、新たなオムロンの企業価値向上に向けた報酬制度の設計を議論していきたい。 コーポレート・ガバナンス委員会人数7名(社外取締役3名・社外監査役2名・非業務執行社内取締役2名)委員長上釜健宏筆頭独立社外取締役委員会構成・過半数が社外役員(社外取締役・社外監査役)・執行を兼務する取締役は委員ではない開催回数7回 (出席率:98.0%)審議事項・各取締役の役割についての議論・取締役会における指摘事項への対応状況の報告・取締役の自己評価、相互評価、第三者評価の実施についての議論・2024年度取締役会実効性評価の審議・取締役会に対するファクトブックの整備についての議論コーポレート・ガバナンス委員会の評価各取締役がより高い実効性を発揮するため、各取締役の役割を明文化して定義し、今年度から各取締役の自己評価を実施することで、ガバナンスの強化を図っている。委員長コメント今年度は、取締役会の実効性評価手法の高度化に向けた議論を深め、特に各取締役の自己評価の導入を進めた。来年度は、中長期成長戦略や事業環境の変化を踏まえ、当社にとって最適なガバナンス体制のあり方を継続的に議論していきたい。  2024年度諮問委員会等の出席状況は以下のとおりです。  (社長指名諮問委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役上釜 健宏100%(1回/1回)副委員長取締役行本 閑人100%(1回/1回)委員取締役会長山田 義仁100%(1回/1回)委員社外取締役小林 いずみ100%(1回/1回)委員社外取締役鈴木 善久100%(1回/1回)   (人事諮問委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役小林 いずみ100%(6回/6回)副委員長取締役行本 閑人100%(6回/6回)委員取締役冨田 雅彦100%(6回/6回)委員社外取締役上釜 健宏100%(6回/6回)委員社外取締役鈴木 善久100%(6回/6回)   (報酬諮問委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役鈴木 善久100%(7回/7回)副委員長取締役行本 閑人100%(7回/7回)委員代表取締役宮田 喜一郎100%(7回/7回)委員社外取締役上釜 健宏100%(7回/7回)委員社外取締役小林 いずみ85.7%(6回/7回)   (コーポレート・ガバナンス委員会) 地位氏名出席状況委員長社外取締役上釜 健宏100%(7回/7回)副委員長取締役会長山田 義仁100%(7回/7回)委員取締役行本 閑人100%(7回/7回)委員社外取締役小林 いずみ85.7%(6回/7回)委員社外取締役鈴木 善久100%(7回/7回)委員社外監査役國廣 正100%(7回/7回)委員社外監査役三浦 洋100%(5回/5回)委員社外監査役内山 英世100%(2回/2回)   (注)三浦洋氏は、2024年6月20日付で委員に就任いたしました。また、内山英世氏は、      2024年6月20日付で委員を退任いたしました。 ⑥内部統制システムの整備の状況 当社は、内部統制システムを整備し、持続的企業価値の向上を妨げるおそれのある内外のさまざまなリスクを常に明らかにして、的確な対応を実施しています。内部監査機能としては、社長の直轄部門であるグローバル監査室が、各本社機能部門および各ビジネスカンパニーの会計、業務、事業リスク、コンプライアンスなどの内部監査を定期的に実行しており、業務改善に向けた具体的な助言を行っています。 業務執行・経営の監視の仕組みおよび内部統制システムの整備状況の模式図は、<オムロンのコーポレート・ガバナンス体制>に記載のとおりです。 ⑦コンプライアンス・リスクマネジメントに対する取組みの状況 当社グループでは、企業倫理リスクマネジメント委員会を推進組織とし、コンプライアンスとリスクマネジメントを統合した活動を行っています。社長直轄部門による当該活動の推進と徹底により、当社グループの変化対応力を強化しています。 ア.コンプライアンス 当社グループの役員・従業員に対し、グループ共通の経営基盤である「オムロングループルール」を周知するとともに、必要な研修等を実施しています。特に、10月を企業倫理月間と定め、国内外の役員・従業員に対するトップメッセージ配信、カルテル防止や贈賄防止等に関するコンプライアンス教育、内部通報制度の周知を行っています。内部通報窓口は国内および海外の主要拠点に設置し、運営しています。また、情報開示に関する正確性、適時性、網羅性を確保するため、情報開示実行委員会を定期開催するとともに、インサイダー取引防止の研修等を行っています。内部監査部門は、当社グループの部門に対する業務監査をリスクベースで実施しています。 イ.リスクマネジメント 「オムロングループ統合リスクマネジメントルール」に基づき、毎年グローバル視点で当社グループに関わるリスクを洗い出し、分析を加え、執行会議において当社グループにとって重要なリスクを指定しています。リスク対策の進捗は、四半期ごとの企業倫理リスクマネジメント委員会にて確認し、計画的に取組みを推進しています。また、国内外のグループ会社において、「リスクマネージャ」を選任し、そのグローバルなネットワークを利用して、日常的なリスク情報の共有、対応の協議などを迅速に行い、社内外の環境変化に対応した対策を現場と経営が力を合わせて実施しています。 当期においては、実行中の構造改革プログラム「NEXT2025」における大きな環境変化の中で起こり得るコンプライアンス問題やリスクを重点的にモニタリングするとともに、社員が安心して相談できるよう内部通報制度の再周知を行い、課題を早期に発見し対処することに努めました。 ⑧責任限定契約の内容の概要 当社は、社外取締役および社外監査役がその期待される役割を十分に発揮できるように、定款に社外取締役および社外監査役との責任限定契約に関する定めを設けています。当該定款の定めに基づき当社が社外取締役および社外監査役の全員と締結した責任限定契約の内容の概要は次のとおりです。 ア.社外取締役の責任限定契約 社外取締役は、本契約締結後、会社法第423条第1項の責任について、その職務を行うにつき善意であり、かつ重大な過失がなかったときは、1,000万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。 イ.社外監査役の責任限定契約 社外監査役は、本契約締結後、会社法第423条第1項の責任について、その職務を行うにつき善意であり、かつ重大な過失がなかったときは、1,000万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。 ⑨補償契約の内容の概要 当社は、取締役および監査役がその期待される役割を十分に発揮できるように、取締役および監査役の全員との間で、会社法第430条の2第1項第1号の費用と同項第2号の損失を法令の定める範囲内で補償することを内容とする補償契約を締結しています。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は補償されないなど、一定の免責事由があります。 ⑩役員等賠償責任保険契約の内容の概要 当社は、当社および子会社のすべての取締役、監査役および執行役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、その保険料は当社および一部子会社が全額負担しています。当該保険契約の内容は、被保険者が株主や第三者から損害賠償請求がなされた場合において、被保険者が負担することとなる損害賠償金および争訟費用を補填するものであります。なお、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置として、被保険者における故意または犯罪行為等に起因して発生した損害賠償は、保険金支払の対象外としています。 ⑪取締役の定数等 当社は、定款において取締役の定数を定めています。また、取締役の選任においては、定款において選任決議の定足数を引下げています。定款の内容は次のとおりです。 ア.定数 当会社の取締役は、10名以内とする。 イ.選任の決議方法・取締役は、株主総会において選任する。・取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その 議決権の過半数をもって行う。・取締役の選任決議は、累積投票によらない。 ⑫自己の株式の取得の決定機関 当社では、経済情勢の変化に対応した機動的な経営を遂行できるように、会社法第165条第2項の定めにより取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨、定款に定めています。 ⑬中間配当の決定機関 当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨、定款に定めています。 ⑭株主総会の特別決議要件 当社では特別決議を機動的に行えるよう、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款に定めています。
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2025 / 約1,854字
②戦略「SF2030」人財戦略ビジョン 「SF2030」の目標である、事業を通じた社会価値創出の原動力は、社員一人ひとりです。会社と社員が「選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係を構築していくことを前提に、企業理念の実践を通じて、社会的課題の解決を志す、スペシャリティを備えた多様な人財が集い、一人ひとりが主体性を持って能力を発揮する集団であり続けられる人財戦略をグローバルに実行していきます。 構造改革期間における取組みの進捗 事業環境の激しい変化の中でも、SF2030のビジョンを実現するためには、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長していく強い組織をつくる必要があると考えています。そのため、当社グループでは、人員・人件費構造の最適化、人財の能力転換に取り組みました。 主な取組み・人員・人件費構造の最適化 顧客価値の拡大を実現し、収益を伴った成長を実現していくために、グローバルで人員・人件費構造の最適化に取り組みました。結果として、グローバル合計で2,526名(国内1,206名、海外1,320名)の人財が新たなキャリア実現に向けて、退職または、退職に合意しました。 ・人財の能力転換-成長を加速させるリーダーシップの質の変革(ピープルマネジメントの強化) 経営層(執行役員・マネージャー)が、多様な人財の能力を引き出し、新しい顧客価値を創出するため、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できるマネジメント能力の強化に取り組んでいます。パフォーマンスマネジメントでは、顧客価値創造に向けてチームとして成果を出すことに拘っています。ピープルマネジメントでは、納得感を得るストーリーテリング、フラットなコミュニケーション、一人ひとりの力を引き出すエンパワーメントの3つのスキルに重点を置き、経営層の適性を確認し、適所適財を推進する仕組みを導入しています。 リーダーシップの質の変革に向けた仕組みは次のとおりです。まず、トップメッセージやマネージャー同士の対話により、あるべきマネジメントの姿について理解を深め、ピープルマネジメントの基本スキルを、トレーニングを通じて習得します。次に、上司との1on1によって個々の改善点を確認しながら行動変容に取り組み、その実践度合いについて、部下や同僚からのフィードバックサーベイを受けて可視化します。そして、人財開発会議において、マネージャーの配置や個々のマネジメントスキルの啓発計画を決定し、組織全体のマネジメント能力の強化に繋げていきます。今後は、経営層が自らピープルマネジメントスキルを高め、社員の持続的な成長を加速するため、リーダーシップの質の変革を進めていきます。 <リーダーシップの質の変革に向けた仕組み> -主体性を生む組織カルチャーへの変革(VOICEの進化と組織課題解決に向けたアクションの推進) 当社グループでは、変化の速い事業環境下においても持続的に成長していくために、社員一人ひとりが主体的貢献意欲を持ち、能力を発揮できる組織づくり、カルチャーが重要であると考えています。その実現に向けて、2024年度は、社員のエンゲージメントサーベイ(VOICE)を進化させました。これまでは、全社共通の課題に着目してきましたが、今後は、全社課題に加え、より現場で起きている課題を把握し、社員が機動的、自律的にアクションを実行していきます。そのため、これまで2年に一度行っていたVOICEを毎年実施することにしたうえで、組織ごとに異なるエンゲージメント課題やその要因を具体的に把握できる設問に変更しました。そして、調査結果を全社員に共有し、組織ごとに異なる課題や強みについて対話するエンゲージメントワークショップを開催し、マネージャーとメンバーが共に主体となって納得感がある組織開発に取り組んでいます。 2025年1月に実施した最新のVOICEでは、当社グループ全体のエンゲージメントスコア(注1)は63ポイントでした。今後は、VOICEの進化を通じて実行性を高めた組織課題へのアクションをハイサイクルに実施していくことで、エンゲージメントを向上し、主体性を生む組織カルチャーへの変革を加速していきます。 (注1)エンゲージメントサーベイ(VOICE)は2025年1月実施分から調査内容と指標を変更していますが、2024年度目標と実績は、経年比較のために、過去の算出方法に換算したスコアを掲載しています <VOICEの主な進化>
事業の内容 FY2025 / 約1,901字
3【事業の内容】 当社グループは、当社および子会社154社(国内63社、海外91社)、関連会社10社(国内7社、海外3社)により構成(2025年3月31日現在)されており、電気機械器具、電子応用機械器具、精密機械器具、医療用機械器具、およびその他の一般機械器具の製造・販売およびこれらに付帯する業務を中心とした事業を営んでいますが、その製品の範囲は産業用制御機器コンポーネントの全分野およびシステム機器、さらには生活・公共関連の機器・システムへと広範囲に及んでいます。  オペレーティング・セグメントごとの主要な事業内容、および主な関係会社は次のとおりです。 (1)インダストリアルオートメーションビジネス(IAB、制御機器事業)制御機器事業は、「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」をビジョンに、オムロンがこれまでに培ってきた“センシング&コントロール+Think”のコア技術を基盤に、世界中の製造業のモノづくりを先進のオートメーションで革新し、産業の発展に貢献してきました。独自の価値創造コンセプト“i-Automation!”(*)を掲げ、業界随一の幅広い制御機器を軸に、製造業を中心に急激に変化する社会課題を革新的ソリューションで解決し、産業の高度化とともに働く人々の幸せの実現に貢献する社会価値の創出を目指します。(*)当社は、モノづくり現場の課題解決を通じて社会価値を創出する価値創造コンセプト“i-Automation!”を提唱し、モノづくり革新を牽引しながら地球環境との共存と人々の働きがいを実現するサステナビリティに向けたオートメーションの提供を推進しています。“i-Automation!”は、人をより創造的な役割に誘い、現場生産性の最大化とエネルギー効率を両立する「人を超える自働化」、人の可能性を最大に引き出し、人と機械が共に成長・進化する「人と機械の高度協調」、そして製造現場や設備をデジタル空間で再現し、モノづくり現場のDXを加速させ、業務プロセスの革新に貢献する「デジタルエンジニアリング革新」の3つのコンセプトの具現化を目指しています。 (2)ヘルスケアビジネス(HCB、ヘルスケア事業)ヘルスケア事業は、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、誰でも簡単・正確に測定できる使いやすさと、医療現場からも信頼される精度にこだわり、商品やサービスを開発しています。商品では、血圧計や体温計、喘息治療薬を吸入するための機器であるネブライザなど、各国の医療機器認証を取得したデバイスの販売を世界130ヵ国以上で展開しています。サービスでは、医師が遠隔で患者をモニタリングし処方・治療支援を行う遠隔診療サービスの提供を主要国から進めています。 (3)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(SSB、社会システム事業)社会システム事業は、「世界中の人々が安心・安全・快適に生活し続ける豊かな社会を創造する」をミッションとしています。太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電システム、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのデータ・電源保護といった、多岐にわたる端末・システム、さらにソフトウェア開発、保守メンテナンスによるトータルソリューションを提供し、社会インフラを支えています。 (4)デバイス&モジュールソリューションズビジネス(DMB、電子部品事業)電子部品事業は、「我々のデバイスとモジュールで、顧客の価値を創造し、地球上の人と社会に貢献する」をミッションとしています。EV・モビリティやエネルギーインフラ、家電製品、産業機器など、幅広い業界の顧客に対して、電気を繋ぐ・切るためのコア部品となる、リレー、スイッチ、コネクターや、さまざまな製品の目や耳になるセンサなどのデバイスやモジュールを、全世界で提供するオムロンの基盤事業です。 (5)データソリューションビジネス(DSB、データソリューション事業)データソリューション事業は、「モノの枠を超えるビジネスへ。オムロンを変革し、真の顧客価値を創出する」をミッションとしています。オムロングループが提供する様々な商品やサービスから得られる現場データに、データマネジメントやソリューション開発力を掛け合わせることで、生活習慣病をはじめとした疾患の予防、店舗・事業所などの現場業務の効率化・DX支援、企業の温室効果ガス排出削減の支援など、ますます複雑化・多様化する顧客のニーズに対応するソリューションを提供しています。
事業等のリスク FY2025 / 約12,163字
3【事業等のリスク】(1) グローバルな事業活動を支える統合リスクマネジメント 当社グループでは、統合リスクマネジメントというグループ共通のフレームワークでリスクマネジメントを行っています。経営・事業を取り巻く環境変化のスピードが上がり、不確実性が高くなる中で変化に迅速に対応するためには、リスクへの感度を上げ、リスクが顕在化する前に察知し、打ち手を講じていく必要があるためです。 現場だけでは対処できない環境変化から生じる問題を、現場と経営が力を合わせて解決する活きたリスクマネジメントを目指し、グローバルでPDCAサイクルを回しながら、当活動の質の向上を図っています。 「SF2030」を実現していくため、企業理念やルールを守りつつ、いかに効率的、効果的で迅速なリスク判断を現場ができる仕組みを構築するかという点も重要なテーマとして、取組みを進めています。 (2) 統合リスクマネジメントの仕組みと体制 統合リスクマネジメントの枠組みは、内部統制システムの下、グローバルリスクマネジメント・法務本部長(GRL長)を推進責任者とし、オムロングループルール(OGR)(注1)「オムロン統合リスクマネジメントルール」にまとめ、グループ経営における位置づけを明確にしています。また、リスクマネージャを本社機能部門、ビジネスカンパニー、海外の地域統括、国内外の各グループ会社で任命し(約150名)、経営と現場が一体となってグローバルの活動を推進しています。  主な活動は次の3点です。・環境変化をタイムリーに把握して、関係者で共有し、適時に影響評価を行うこと・定期的に、グローバルにリスクを分析して重要リスクを洗い出し、対策をとること・リスクが顕在化し、危機が発生した場合は、即時に報告し危機対策を講じること <企業倫理リスクマネジメント委員会体制> 取締役・監査役の参加・監督のもと、GRL長を委員長、主要なリスクマネージャを構成員とする企業倫理・リスクマネジメント委員会(原則年4回開催)においては、重要なリスクの発生状況、環境変化、リスク対策の状況について議論・共有するとともに、グループ全体のリスク評価を行っています。また、危機が発生した場合には、速やかに経営報告され、リスクのランクに応じて危機対策本部を通じて対応を行っています。 これらリスクマネジメントの活動状況については、執行会議や取締役会への報告を通じ、継続的な評価・モニタリングが行われます。さらに、内部監査部門により、リスクマネジメント活動を中心としたテーマ監査が行われます。 <統合リスクマネジメントのサイクル> (注1)当社グループでは、公正かつ透明性の高い経営を実現する経営基盤として、グループ共通の「オムロングループルール(OGR)」を制定しています。OGRは、リスクマネジメントの他、会計・資金、人財、情報セキュリティ、品質保証等の主な機能に対し制定されています。環境変化等を適宜・適切にルールへ反映するため、毎年見直しを行っています。 (3) グループ重要リスクとその分析 当社グループでは、「SF2030」において、「新たな社会・経済システムへの移行」に伴い生じる社会的課題を解決するため、事業ドメインにおける社会価値創出、事業とサステナビリティとの一体としての取組みを行っています。2024年4月1日から2025年9月末については構造改革期間とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行中です。これらを遂行する中で対処すべき重要な要素を、リスクと捉えています。 リスクのうち、当社グループを運営する上で、グループの存続を危うくするか、重大な社会的責任が生じうるリスク(Sランク)および重要なグループ目標の実現を阻害するリスク(Aランク)を「グループ重要リスク」に位置付け、これらを顕在化させることなく許容レベルにリスクを収めるため、環境変化や対策の実行状況をモニタリングしています。 ・2024年度末時点のリスク評価 2024年度末に実施した当社グループのリスク分析に基づくグループ重要リスクのテーマは下表の通りです。引き続き「NEXT2025」の実行に伴うリスク、事業スピードの加速や収益性の改善を図る中でのグループガバナンス・コンプライアンスリスク等については特に注視をしていきます。これらのリスクは、適切かつ充分な対策が取られなかった場合、長期ビジョン目標の実現、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、投資家の皆様の判断にも重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えています。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。 <事業等のリスクの全体像> ・グループ重要リスクへの対応① 事業ポートフォリオリスク認識中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など経済環境が悪化、米国関税政策等を背景とした一時的な新規投資の減速や個人消費の減退など、今後もボラティリティが高い不透明な状況が続くことが見込まれます。 当社グループにおいて、成長業界・エリアの需要拡大に的確に応えていく中、現在依存度の高い中華圏エリアや各事業で成長の牽引役となる事業・製品の事業環境が想定以上に悪化し、環境変化に対して適切な対策が十分に行われなかった場合、売上減少等の業績低迷や、収益を伴った持続的成長が実現しないリスクが発生する可能性があります。体制・取組「NEXT2025」のもと、成長事業・エリアへの優先投資や低収益事業の収益化、終息の検討などを実行する等、業界・エリアポートフォリオの最適化に取り組みます。また、米国関税政策の影響に対しては、価格転嫁によるコスト増の吸収に加え、関税政策への耐性を備えたサプライチェーンを構築しリスクを最小化します。 「NEXT2025」の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 構造改革プログラム「NEXT2025」の進捗と将来の成長に向けた取組み」をご参照ください。 ② 品質リスク認識品質に対しては高い安全性や正確性の確保が求められ、AI利用や製品セキュリティ等の新たな技術に対しても法規制の検討・制定が進んでいます。また、環境負荷低減や生物多様性の保全に対する社会的要請も高まっており、循環経済への移行に向け、欧州等グローバルで包装材の規制等が強化されています。当社グループにおいて、高い信頼性が求められる多様な製品・サービスをグローバルに展開する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・当社グループ製品の大規模リコール・製品環境・安全・セキュリティ関連の法規制違反・製品セキュリティの脆弱性に対するサイバー攻撃によりネットワーク製品・サービスの稼働停止体制社長を最高責任者とする品質保証体制を構築し、「品質第一」を基本とする「品質基本方針」のもと、グローバル購買・品質・物流本部が推進しています。重大な品質問題が発生した場合は、取締役会の監督のもと、迅速かつ適切に対応を行っています。・関連OGR:品質保証ルール、製品品質リスク管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・ISO9001等(ISO13485:医療機器産業、IATF16949:自動車産業)品質マネジメントシステム(QMS)の取得・サービス事業に適合したQMSの適用展開・安全リスクが高い技術(リチウムイオン電池、パワーデバイス等)に関する品質技術確立・製品セキュリティ体制強化(外部からの脆弱性情報収集と対応(PSIRT)・セキュリティ監視活動等)・製品環境、安全、セキュリティ関連の法規制・規格の動向の把握、影響評価を行う管理体制の強化・品質相談窓口の設置・運用、品質コンプライアンス研修、現場品質点検の実施[注力取組事例:現場品質点検] 構造改革による人員数の最適化・リソース配分の見直しを進める中、品質・生産性への影響を早期かつ的確に捉えるため、現場品質点検を実施し、モニタリング体制を強化しています。 ③ 会計・税務リスク認識企業のグローバル化や取引のボーダーレス化が加速し、会計基準や監査基準はますます複雑化・高度化しています。また、各国間の協調・連携により国際課税ルールの整備が進む一方で、米国で展開される関税施策等に対し、各国は様々な反応を示しており、企業には、変化の激しい各国の租税法、関税法、移転価格税制への適時的確な対応が求められています。 当社グループにおいて、モノづくりからデータを活用したソリューションビジネスへの進化、多様な新サービスや新事業のグローバル展開を加速する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、決算修正や損失の計上、多額の追徴や和解金の支払い、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・社内不正や会計基準に準拠しない不適切な会計処理の発生・市況の悪化やシステム等への投資効果が十分でないことによる資産の貸倒や評価額の下落・関税法や移転価格税制等に関する法規制違反体制財務報告に係る内部統制の基本的枠組み、取締役会で承認した「税務方針」(注1)のもと、グローバル理財本部を中心に、会計・税務の適正性を担保するための体制・ルールを整備し、運用しています。・関連OGR:会計・資金ルール、不正統制ルール、J-SOX推進ルール、関税・通関ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・内部統制の自主点検強化とリスク兆候への重点監査・外部専門家等を活用した会計基準の定期的な情報収集と影響等の調査・対応・OECDの各種報告書や新しい国際課税ルールの整備状況などを踏まえた国際税務に係る方針の見直し・現地法人と連携した各国・地域における税制や当局の執行状況の変化への対応・関税コンプライアンス体制およびモニタリングの強化[注力取組事例:構造改革に伴う不適切な会計処理の防止] 構造改革施策を進める中、経理体制のモニタリングや財務諸表・CAAT分析の強化を通じて、不適切な会計処理の未然防止に努めました。 (注1)「税務方針」については下記をご参照ください。    https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/governance/tax/ ④ IT・情報セキュリティリスク認識社会課題の解決や企業の成長に向けたDXやデータ活用のためのデジタル投資が加速する中、サイバー攻撃等に対する情報資産保護やプライバシー保護の必要性が高まっています。また、AI等新たな情報技術についても規制の検討や導入が進んでいます。 当社グループにおいて、「コーポレートシステムプロジェクト」をはじめとするIT投資やデータを活用した新たなサービスを拡大する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や重大な行政罰、売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・大規模なシステム障害・サイバー攻撃や個人・技術情報の管理不全による情報漏洩、事業の停止・各国データプライバシー規制違反体制基本方針として「情報セキュリティ基本方針」を制定し公表しています。施策については、統括担当取締役の監督のもと、情報セキュリティ、製品セキュリティ、個人情報管理の領域ごとに、各本社機能本部長が執行責任者として統制・管理しています。各領域を横断する課題については、サイバーセキュリティ統括担当執行役員が議長となり、サイバーセキュリティ統括担当取締役が監督する「サイバーセキュリティ統合会議」を随時開催し、解決しています。さらに、経営レベルで推進の方向付けを行うために、社長を議長とする「情報セキュリティ戦略会議」にて優先課題と戦略を議論しています。実行面においては、サイバーセキュリティ統括担当役員を議長とし、各地域のIT責任者が参画する「情報セキュリティ推進会議」を通じて施策を推進・管理しています。また、個人データについては、グローバルリスクマネジメント・法務本部長の責任のもと、各国法令動向や当社グループの状況を把握し、法規制対応の強化を図っています。・関連OGR:IT統制ルール・情報セキュリティルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・グローバル標準のフレームワークであるNIST-CSF(注1)に準拠した評価と対策の強化・外部専門機関を通じた包括的な脅威情報の収集とグループ内への対策の展開・インシデント対応オフィス(CSIRT)による事故発生時の迅速な報告と被害最小化に向けた対応・高リスクのサプライチェーンのセキュリティ確保のためリスク評価と対応の推進・情報リテラシー向上のための社員教育・サイバー攻撃訓練の実施・Webサイトの脆弱性診断と改善の実行・グローバルでの個人データ規制への対応体制構築[注力取組事例:情報漏洩対策の強化] 情報資産の価値が高まり、人材の流動化も進む中、パソコンやネットワークのログをモニタリング・分析し、懸念のある挙動に対して確認や調査を行う仕組みの導入を進め、情報漏洩リスクへの対策を強化しています。 (注1)NIST-CSF:米国国立標準技術研究所(NIST)が2014年に発行したサイバーセキュリティフレームワーク(CST)。    汎用的かつ体系的 なフレームワークで、米国だけでなく世界各国の公的機関や企業が準拠を進めている。 ⑤ 地政学リスク認識世界のパワーバランスの多極化が進む中、米国による関税引上げ等の保護主義政策をはじめとする各国の政策動向、半導体・AI等の先端技術等の競争・保護政策の激化等は、グローバルの経済秩序や国際平和と経済安全保障をめぐる情勢の流動化を加速し、企業活動にも大きな影響を与えています。当社グループにおいて、生産・販売拠点およびサプライヤー網をグローバルに展開し、またロボット等先端技術や経済安全保障政策にも関わる製品の開発等を進める中、適切な対策が十分に行われなかった場合、売上減少や戦略の見直し、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・サプライチェーンの見直し等、各国経済安全保障政策への対応が遅れ、競争力が低下・紛争発生に伴う製品供給の停止・輸出規制や制裁への違反体制事業対応方針については、取締役会や執行会議等の経営会議体にて議論し、決定しています。法規制対応については、各主管部門が統括し、例えば、輸出規制はグローバルリスクマネジメント・法務本部が輸出管理全社委員会のもと、グローバルに安全保障取引管理を行っています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、安全保障取引管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・地政学リスク影響を低減する中長期的な生産・研究開発等の体制検討と推進・グローバルの政治・経済情勢や法規制動向のモニタリング、経済制裁等に対する影響分析と対応[注力取組事例:安全保障取引管理の強化] 各国の輸出規制や制裁が強化・複雑化する中、安全保障取引管理について取引管理体制のOGR改定を含む整備を行うとともに、主要グループ会社へ教育の強化を行い、グローバルでの体制強化を進めています。 ⑥ 事業継続(自然災害等)リスク認識洪水・豪雨、巨大地震等の自然災害や感染症の発生により、社会が機能不全に陥る可能性がグローバルで継続しています。当社グループにおいて、グローバルの様々な国や地域に存在する仕入先や生産拠点を有する中、予期できない災害等が発生し、適切な対策が十分に行われなかった場合、事業活動の一部停止や縮小等につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・ITインフラ等の大規模停止・自社工場の生産停止・重要仕入先からの長期にわたる部品供給停止体制人身の安全、社会インフラの維持、復興への全面協力等を定めた基本方針のもと、各ビジネスカンパニーと本社機能部門とが連携し、生産、購買調達、物流、ITを含めた事業継続計画を整備しています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、購買ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・有事を想定したシミュレーション・訓練・社員の安否確認システムの運用、リスクに応じた事業所での非常食や飲料水の備蓄対応・仕入先の生産地情報の一元管理、代替え生産拠点の評価体制整備・緊急時のエスカレーションルート・影響を把握する仕組みの整備[注力取組事例:有事を想定したシミュレーション] 南海トラフ地震等の被害想定が随時更新される中、重点拠点を中心に継続的に事業継続計画を見直すことで、危機発生時の対応体制を強化しています。 ⑦ グループガバナンス・コンプライアンスリスク認識公正な取引をはじめとするコンプライアンスに対する社会的要請は高く、国際機関や各国政府による反競争法的行為や贈収賄防止等に対する法規制の運用強化や、ITやAI等技術の進化やアライアンス等によるイノベーションの推進に対応した規制の検討等、事業環境は複雑化しています。日本では、サプライチェーン全体での価格転嫁等を促進する要請も高まっています。また、一部の新興国、地域においては法による統治機能が脆弱であったり、政情が不安定であることから、汚職や腐敗等が社会問題化する場合があります。 当社グループにおいて、グローバルに新製品・サービスの開発や販売を加速する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・新規事業における業法違反、許認可取得に関する不備・競争法、下請法等の公正な取引に関する法規制違反・接待・贈答等の贈収賄に関する法規制違反体制企業倫理・コンプライアンスを含む内部統制システムの基本方針は、取締役会で議論し決定しています。「オムロングループマネジメントポリシー」のもと、OGRに基づくグループ会社におけるガバナンス体制の構築と運用、企業倫理リスクマネジメント委員会による活動の展開を行っています。・関連OGR:法人運営ルール、倫理行動ルール、内部監査ルール、購買ルール等取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・各機能主管部門におけるグローバルでの牽制とモニタリング・地域毎のリスクマネジメントにより、エリア特性に応じた重要リスクへの対応・毎年10月のグローバル企業倫理月間等による定期的なコンプライアンス教育・グローバル内部通報制度の運用・リスクアプローチに基づく内部監査と改善指導・購買統括部門における対象事業所に対するモニタリング・下請法研修[注力取組事例:コンプライアンス教育] 構造改革における大きな環境変化の中で起こり得るコンプライアンス問題をテーマとした教育を行うとともに、社員が安心して相談できるよう内部通報制度の再周知を行いました。 ⑧ 人権リスク認識強制労働、児童労働、低賃金や未払い、長時間労働、安全や衛生が不十分な労働環境、ハラスメント等の是正は社会課題となっており、人権への配慮は企業のビジネスライセンスとなっています。また、デューディリジェンスによるサプライチェーンの人権への負の影響の特定・防止・軽減・是正や人権侵害懸念国・地域からの輸入禁止等、人権の尊重を法規制で担保する取組みも進んでいます。さらに、AIの活用等技術革新による人権課題も生じており、各国でのAIに関する規制化も加速しています。当社グループにおいて、中国・アジアを含むグローバルで事業を展開し、また、事業でのAI活用を推進する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、取引停止・製品の開発中止や戦略の見直し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・ハラスメントの発生、労働基準違反、労働安全衛生問題の発生・サプライチェーン上の人権課題の発生・AIに関する規制への非準拠体制人権課題への対応については、取締役会決議により制定されたオムロン人権方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進し、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用については技術・知財本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。・関連OGR:HRMルール、労働安全衛生管理ルール、購買ルール取組具体的には、企業の人権尊重責任を果たすために、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に沿って、以下を含む対策を推進しています。・RBA(注1)アセスメントツールを活用した人権リスク評価と課題の是正・仕入先に対するサステナブル調達ガイドラインの提示・遵守状況確認・AIに関する情報収集およびAIを事業で活用するための社内ルールの整備・グローバルでの人権救済メカニズムの運用[注力取組事例:AIガバナンス体制の構築] 「オムロンAI方針」の策定、適切なAI使用の支援・リスク低減を図るAIガバナンス委員会の運用開始を通じて、AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小限にした上で安全・安心なAI利用を推進しました。 (注1)RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。 ⑨ 人財・労務リスク認識グローバルで人財の流動化が進むなか、IT人財をはじめ先端技術を保有する希少な人財の獲得競争がこれまで以上に激化しています。また、世界的なインフレや人手不足を契機として、賃金水準はグローバルで上昇傾向にあります。このような環境においては、多様な人財から選ばれる人的資本経営を実行し、従業員のエンゲージメントを高めることが重要となります。当社グループにおいて、SF2030人財戦略ビジョンに向けて、一人ひとりが主体性を持って能力を惜しみなく発揮し、持続的に成長していく強い組織づくりを進める中、適切な対策が十分に行われなかった場合、事業競争力の低下やブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・事業成長のために必要なスキルや経験を持つ人財の流出や獲得の失敗・従業員のエンゲージメント低下や労務トラブルの発生体制重要な人財戦略については、取締役会・執行会議にて議論し、決定しています。CHRO(最高人事責任者)の下、グローバル人財総務本部が中心となり施策を実行しています。・関連OGR:HRMルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・多様な人財の獲得に向けた採用力の強化・多様な人財の成長や働きがいを高めるためのマネージャーのスキル強化・エンゲージメントサーベイ「VOICE」を通じた、組織課題への主体的な社員のアクションの促進[注力取組事例:ピープルマネジメントスキルを自ら高めていくサイクルの定着と加速] 経営層(執行役員・マネージャー)が、顧客への価値創造に向けて、多様な人財の能力と主体的な貢献意欲を引き出すピープルマネジメントスキルを高めていく仕組みを構築し、定着と活性化に取り組むことにより、リーダーシップの質の変革を進めています。 ⑩ 環境リスク認識世界各地で異常気象による大規模な自然災害が多発しており、世界的に脱炭素に向けた取組みが加速しています。また、生態系の破壊等は地球レベルでの社会課題となっています。これらの環境問題を受けて、欧州を中心に排出量取引制度の整備や森林破壊防止を求める取引のデューディリジェンス規制の制定等が進んでいます。また、企業の環境課題への取組みに対する開示要請は年々高まっており、内容の第三者保証を法規制化する動きも進んでいます。 当社グループにおいて、サステナビリティ重要課題「脱炭素・環境負荷低減の実現」を設定し、企業としての社会的責任の実践と各事業での更なる競争優位性の構築を図る中、適切な対策が十分に行われなかった場合、戦略の見直し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・環境に関する新たな取引・開示規制への違反・対応コストの増加、顧客要請への不十分な対応・販促活動においていわゆるグリーンウォッシングといわれる不適切な広告開示体制環境課題への対応については、取締役会決議により制定されたオムロン環境方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進し、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長がそれぞれ責任を持って対応しています。・関連OGR:環境経営ルール、購買ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・Scope1・2、Scope3カテゴリー11ごとに目標を設定した温室効果ガスの削減の加速・回収・リサイクルの拡大、循環型の原材料調達等による循環経済への移行・気候変動関連のリスク・機会に係る情報開示・TNFD(注1)提言に沿った生物多様性保全活動の推進[注力取組事例:環境評価制度を通じた製品ライフサイクル全体における環境パフォーマンスの可視化] 製品をライフサイクルの視点から評価し、環境パフォーマンスを可視化する「環境評価制度」を導入しました。制度を通じて、全製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを確認するとともに、特定の環境特性において優れた効果を示す「環境貢献製品」を特定し、製品付加価値の透明性・信頼性向上を図りました。 (注1)TNFD:自然関連財務情報開示タスクフォース。自然資本等に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するための国際的組織。⑪ 知的財産リスク認識知的財産は企業における国際競争力の源泉として重要な経営資源となっており、企業や国家間で知的財産を巡る競争が激化するとともに、スタートアップ企業との事業連携における公正取引上の課題も指摘されています。また、コロナ禍を契機とした電子商取引(EC)市場の急激な発展に伴い、正規品を騙った模倣品の流通が新興国を中心にグローバルで年々増加しています。当社グループにおいて、共創によるイノベーションで新たな価値を生み出す新規事業を創造し、多様な製品をグローバルに展開する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・当社グループの技術・ノウハウの流出やブランドの模倣・特許等の侵害や不正使用に関する紛争の発生・事業戦略に連動した知財活用が十分に行われず事業競争力を喪失体制技術・知財本部を主管として、基本方針に基づく知的財産活動を実行しています。また、知的財産戦略については定期的に取締役会にて報告・議論されています。・関連OGR:知的財産管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・IPランドスケープを活用して研究テーマの方向性決定や協業先選定の確度を高める取組み・事業や研究開発と連動させた知的財産戦略を策定・実行し、強みのある知的財産権を蓄積・研究開発および設計にあたっての第三者の知的財産権調査・第三者の当社グループへの知的財産権の侵害に対する分析・評価と権利行使の強化・オンライン取引も含む模倣品摘発活動、悪意を持った当社ブランド名と類似した商標権取得の阻止 ⑫ M&A・投資リスク認識社会課題を解決する手段として、テクノロジーの進化が求められる中、技術力のある企業との協業を通じたイノベーションの加速が期待されています。一方、経済安全保障政策による投資規制化等の動きもあります。 当社グループにおいて、ポートフォリオマネジメントのもと、アライアンス、M&A、スタートアップとの共創に向けた投資等を推進する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の計上や戦略の見直しにつながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・M&A・投資先の業績・評価の悪化や想定していたシナジー効果の未発揮、ガバナンス問題の発生・海外投資規制への対応によるM&Aや出資審査の想定外の長期化体制M&A・投資の方針と実行は、投資規律のもと、経営ルールに定める責任権限に基づき取締役会等の経営会議体にて議論・決定し、案件ごとに、ビジネスカンパニーと本社部門および外部専門家から構成されるプロジェクトチームにより推進しています。・関連OGR:経営ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・事業戦略に基づいたM&A・投資候補の探索・評価・対象企業の財務内容や契約内容の確認等の詳細な事前審査・デューディリジェンス・取締役会における、買収や出資後の経済効果の具体的目標進捗のレビュー(少なくとも年に1回)
事業方針・経営環境 FY2025 / 約6,065字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ここでは、(1)経営方針、(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)、(3)「SF2030」における中期経営計画(SF 1st Stage)の変更、(4)構造改革プログラム「NEXT2025」で構成しています。  なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。また、文中における「営業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」 を控除したものを表示しています。 (1) 経営方針①当社グループの企業理念 当社グループでは、1959年に創業者・立石一真が、社憲「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」を制定しました。その後、社憲の精神を企業理念へと進化させ、時代に合わせて改定しながら受け継ぎ、事業発展の原動力また求心力として数々のイノベーションを生み出し、社会の発展と人々の生活の向上に貢献してきました。この企業理念を社員一人ひとりが実践することで、事業を通じた社会的課題の解決を目指しています。このためには、世界中の社員の誰もが企業理念の考え方を理解し、行動することが重要であり、現在、グローバルレベルで企業理念の実践を強化しています。 なお、今後も企業理念を実践し、社会の発展と企業価値の向上に努めていく当社の経営の根幹は普遍であることを明確にするために、第85期定時株主総会(2022年6月23日開催)にて同企業理念を定款に記載する旨の議案を上程し、株主様の賛成を得て定款の一部を変更しました。 ②当社グループの存在意義 当社グループの存在意義は、企業理念の実践そのものです。即ち、「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」に他なりません。社会価値を創出し、正しく利益を得る、再投資するというサイクルを回すことで社会的課題の解決を拡大再生産できる仕組みを構築することが重要と考えています。 ③企業理念に基づく経営のスタンス 当社グループでは、すべてのステークホルダーに対して、事業を通じて企業理念を実践していくための経営の姿勢や考え方を示すものとして、「経営のスタンス」を宣言しています。それらを「長期ビジョン」「オムロングループ マネジメントポリシー」「ステークホルダーエンゲージメント」の各方針に体系化し、実践しています。  また、この「経営のスタンス」は、企業の永続的な成長を目指すものであるため、当社グループの「サステナビリティ方針」としても同内容を掲げています。(サステナビリティ目標値については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)③「SF2030」サステナビリティ重要課題」に記載しています。) (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度) 当社グループでは、2022年度から2030年度までの長期ビジョン「Shaping The Future 2030」、(略称:「SF2030」)を掲げています。社会が変革期を迎える中、存在意義を発揮し、より多くの社会的課題の解決を通じて社会の発展に貢献し続けるため、自らの変革と新たな価値創造のストーリーを定めたものです。 ①「SF2030」ビジョンステートメント 「SF2030」には、「オムロングループ全社員が企業理念を実践し、センシング&コントロール+Think技術で、持続可能な社会をステークホルダーとともにつくっていく」という思いを込めています。 ②オムロンが創出する社会価値 社会価値の創出に向けて、オムロンは、社会に与えるインパクトが大きく、オムロンの強みであるオートメーションと顧客資産や事業資産を活かす観点から、3つの社会的課題「カーボンニュートラルの実現への貢献」、「デジタル化社会の実現への貢献」、「健康寿命の延伸への貢献」を設定しました。 カーボンニュートラルの実現を通じて地球温暖化問題へ取り組み、安心・安全・便利な暮らしと自然環境の両立を実現するエネルギーシステム作りに貢献します。 デジタル化社会の実現においては、年齢や貧富の差に関わらず、必要な情報を必要な人が得ることができる状態を作ることが求められています。オムロンは、誰もがその恩恵にあずかることができるデジタル化社会の実現を通じて格差社会から生まれる問題の解決に取り組み、人々があらゆる制約から解放され、楽しく創造的でかつ、持続可能な社会を実現するものづくりやインフラ作りに貢献します。 また、高齢化が進む社会において、健康寿命を延ばすことは、個人はもちろん、家族が幸せな生活を送るためにとても重要なことです。加えて、医療費の抑制といった観点からも重要です。オムロンは健康寿命の延伸のためにあらゆる人が健康で豊かな自立した人生を送るためのヘルスケアシステムを構築することで高齢化社会における問題の解決に真正面から取り組んでいきます。 <オムロンが捉える社会的課題と創出する社会価値>  これらの3つの社会的課題の解決による社会インパクトを最大化するために、「SF2030」より、グループのドメインを見直し、改めて4つのドメインを設定するとともに同領域での社会価値を定めました。インダストリアルオートメーションでは、「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」への貢献を目指します。ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」への貢献を目指します。ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。デバイス&モジュールソリューションでは、「新エネルギーと高速通信の普及」への貢献を目指します。 <4つのドメインが創出する社会価値>インダストリアルオートメーション インダストリアルオートメーションでは「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」へ貢献します。これまでオムロンは、i-Automation!で、お客様との共創を通じてアプリケーションを創出し、様々な業界のモノづくりの技術革新や人手不足の解消、生産性の向上を実現させてきました。これからは、i-Automation!をさらに進化させ、生産性とエネルギー効率の最大化による地球環境との共存や、人の可能性を最大発揮できる製造現場の構築や業務プロセスの改善やエンジニアリング領域の業務効率向上を通じて作業者の働きがいも両立させるサステナブルな未来を支える製造現場を構築していきます。 ヘルスケアソリューション ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」へ貢献します。これまでオムロンは、医療品質の家庭用デバイスをグローバルに普及させ、家庭で計測した血圧データを用いた診断・治療プロセスをつくり、脳・心血管イベント発症の予防に貢献してきました。これからは、イベント発症を未然に防ぐ、新しい予防医療の仕組みを構築することで、誰もが自然と健康に暮らすことのできる社会、質の高い医療を誰もがどこでも受けられる社会の実現を目指していきます。その社会に向けて、日常生活下でバイタルデータが測定できるデバイスの創出、医師の診断・治療の意思決定を支援するアルゴリズムを用いた遠隔診療サービスの導入や、新しい予防医療サービスの開発を実現します。 ソーシャルソリューション ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。オムロンはこれまで、太陽光発電や蓄電池の普及に貢献してきました。これからは、進化したエネルギー制御技術で発電の不安定さを解消し、再生可能エネルギーのさらなる普及に貢献します。また、社会インフラ領域においては、様々な機器、施設の運用現場を熟知し、日本全国を網羅するサービス網を通じ、運用・保守を支えてきました。これからは、現場システムの効率的な運用を支援するマネジメント&サービスで、運用・保守プロセスを革新していきます。 デバイス&モジュールソリューション デバイス&モジュールソリューションでは、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献します。オムロンはこれまで、電気を繋ぐ・切る技術で、高い性能と品質を持つリレーやスイッチを顧客の製品に組み込み、グローバルに広く提供してきました。これからは、環境負荷の低いエネルギーの導入によりあらゆる機器が直流化します。この変化を踏まえて、オムロンは、放電を安全に制御する技術や故障タイミングを事前に検知する技術で、火災や感電を防ぎ、機器の安全性を高めるデバイスを創出します。また、高速通信の普及では、耐ノイズ性能を高める技術と、これまで培った微細加工技術を用いた量産化により、「途切れない接続」を可能とする高周波対応デバイスを創出します。 ③「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題 「SF2030」では、①企業理念と存在意義②2030年とさらにその先の社会からのバックキャスティング③環境や社会の持続可能性に貢献するための企業への要請の観点から、外部有識者との対話から得た示唆を踏まえて、経営レベルで議論を重ねて5つのサステナビリティ重要課題を設定しました。これらの課題に取り組むことで、社会価値と経済価値の両方を創出し、企業価値の最大化を目指します。 <「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題> (注) 1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス 2 Scope3 カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は製造・販売 した製品・サービス等の使用に伴う排出。 ※「SF2030オムロンの進化の方向性」など、「SF2030」の詳細は、弊社ウェブサイトに掲載しています。 特設サイト:https://www.omron.com/jp/ja/sf2030/ ※サステナビリティ重要課題特定プロセスの詳細は、ウェブサイトをご覧ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/omron_csr/sustainability_management/ (3)「SF2030」における中期経営計画(SF 1st Stage)の変更 当社グループでは、2022年度から2024年度を中期経営計画(以下SF 1st Stage)とし、「SF2030」ビジョン達成に向け、社会的課題を捉えた価値創造と持続的成長への転換を加速する“トランスフォーメーション加速期”と位置付け、社会構造の変化に伴う成長機会を掴み、これまで培った競争力を発揮することにより力強い成長を実現することを目指しました。しかしながら、2023年度は、中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など、事業環境が想定以上に悪化したことに加え、当社グループの成長を牽引する事業やエリアが一部に偏っていたことで、この急激な変化に対応できず、業績が大幅に悪化しました。 このような状況を受け、当社グループは、当初2024年度までとしていた中期経営計画(SF 1st Stage)を取り下げ、2024年4月1日~2025年9月末までを「構造改革期間」とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行することとしました。 なお、次期中期経営計画(SF 2nd Stage)は2026年度~2030年度を予定しています。 <中期経営計画の変更> (4) 構造改革プログラム「NEXT2025」の進捗と将来の成長に向けた取組み 2024年4月1日~2025年9月末までを実行期間とした構造改革プログラム「NEXT2025」(以下、「NEXT2025」)においては、収益を伴った持続的な売上成長を確かなものとし、持続的な企業価値向上を実現すべく「制御機器事業の早急な立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」の2つの経営課題に取り組み、次の5つの経営施策を実行しています。 各経営施策の具体的な取組み状況は以下のとおりです。 <「NEXT2025」経営施策の進捗> ・データソリューション事業の役割と、JMDC社との協業の進展 これまでオムロングループは、生産現場や社会インフラ、一般消費者など多様な顧客に商品を提供し、商品(モノ)が備える機能を通じて顧客の課題解決に貢献してきました。近年、社会課題は複雑さを増しています。それに伴い、顧客が直面する課題も解決が一層難しくなっています。オムロンは、商品が備える機能の提供にとどまらず、商品の利用を通じた課題解決(コト)を新たな価値として提供しています。顧客の課題を知り、深く理解する情報源がデータであり、データに基づいて解決策(ソリューション)を創出すること、それがデータソリューション事業の役割です。 JMDC社との資本業務提携以来、この新しい価値提供モデルはヘルスケアにとどまらず、ソーシアルソリューション、インダストリアルオートメーション領域にも広がり、JMDC社との協業は着実に進展しています。 <JMDC社との協業の進捗>  ヘルスケアソリューションでは、血圧計や心電計などの家庭用健康機器と、医療用データおよび先進的なデータサイエンス技術を組み合わせることで、疾患予防に資するソリューションの高度化を進めています。また、「健康経営アライアンス」では、オムロンの産業界での影響力を背景に、健康経営の普及や労働寿命の延伸に向けた取り組みが支持を集め、JMDC社の顧客拡大にもつながっています。 ソーシアルソリューションの「スマートマネジメント&サービス事業」では、店舗や事業所の現場を可視化することで人手不足や運営コスト高騰といった課題への対応策を開発しています。 また、カーボンニュートラルソリューションは、ソーシアルソリューションに加えて、インダストリアルオートメーションの事業ドメインを含んだテーマです。製造業が求められる温室効果ガスの削減といった非財務的な取り組みを、事業価値で表すことで、経営判断に資する情報提供を行っています。 オムロンとJMDC社の協業については下記コンテンツもご覧ください。 スペシャル対談コンテンツ:オムロン×JMDC進化に向けて(2024年9月時点の情報です) https://www.omron.com/jp/ja/integrated_report/movie/movie_2024_01/
経営者による分析 FY2025 / 約16,071字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討①当社グループの経営成績の実績及び見通し<2024年度実績> 当期(2024年度)における当社グループの業績は、売上高は前期比で減収となりましたが、営業利益は増益となりました。売上高は、社会システム事業が前期比で増加したものの、制御機器事業や電子部品事業において設備投資需要が総じて低調に推移したこと、ヘルスケア事業の中国市場における需要が減少した影響が大きく、加えて制御機器事業においては、前年上期の売上高が受注残に支えられていたこともあり、全体としては前期比で減少しました。 営業利益については、売上総利益率が前期比で改善したことに加え、2024年2月26日に発表した「NEXT2025」の効果もあり収益性は着実に改善し、前期比57.4%の増益となりました。 法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益については、営業利益が増益となる一方、「NEXT2025」の経営施策のひとつである、人員数・能力の最適化に伴う一時的費用220億円を計上したことにより前期比で減少しました。なお、「その他収益-純額-」には、一時的費用および収益として計上した、データソリューション事業にかかるのれんの減損117億円、投資有価証券評価益123億円を含んでいます。 当社株主に帰属する当期純利益については、構造改革を進める中でも、前期比100.7%と大幅な増益となりました。 <2025年度見通し> 当社グループにおける次期(2025年度)の事業環境は、FA業界で依然、需要回復に力強さを欠くものの、各セグメントにおいて、顧客起点の取り組み強化による売上高拡大を図るとともに、当期(2025年3月期)から実行している「NEXT2025」による収益・成長基盤の再構築を完遂します。加えて、制御機器事業を中心に、中長期的な成長を見据えた投資を、さらに加速させていきます。 また、足元の事業環境は、米国の関税政策の動向により世界経済が大きな影響を受ける情勢にあり、極めて不透明な状況は継続すると想定しています。今後の米国による関税政策の影響によっては、当社グループの業績見通しに対して、売上高で最大150億円、営業利益で最大90億円のマイナス影響が発現するリスクがあると想定しています。米国の関税政策に対しては、変化対応力を発揮し、機動的な売価施策の実行、耐性を備えたサプライチェーンマネジメントの構築など、対応策を実施していきます。 以上により、次期の見通しについては、当期比で増収増益を計画するものの、米国の関税政策に伴う業績変動の可能性を踏まえ、売上高および各利益項目については、レンジでの見通し数値とします。なお、見通しのレンジ・リスクについては各セグメントに反映せず、全社セグメントに含めています。 <売上高・営業利益・売上総利益率の推移> <2025年度の経営方針と重点取組み> 次期は、「All for creating customer value ~需要変化の迅速な察知と機動的アクションによる売上最大化の実現~」を全社方針とし、「NEXT2025」を完遂し、取組みの成果を業績に結実させます。次期は、売上高8,350~8,200億円、売上総利益率44.7~44.2%、営業利益650~560億円の増収増益を目指します。 また、2024年度に設定した非財務目標における各取り組みは、次期においても継続して実施しますが、次期中期経営計画に向けて非財務目標の見直しを検討しており、かつ、2025年9月までは構造改革期間中であることから、具体的な目標は設定していません。  <財務目標> <2024年度の非財務目標と実績> (注) 1 2024年度に設定した目標値    2「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」に繋がる注力事業の売上高    3 非財務目標の⑧から⑩は、社員投票で決定した目標。    4 非財務目標に記載されている数値は、2022年度に設定したSF 1st Stageの当初設定目標。 ②各事業セグメントの実績及び見通し<「SF2030」における価値創造の取組み> 制御機器事業では、事業ビジョン「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」を設定しました。オートメーションを通じ豊かな医・食・住環境を支える持続的な産業の発展と、働く人々の幸せ、そして地球環境の維持との両立を目指しています。制御機器事業は、事業ビジョンの設定において、今後10年で直面するであろう社会の変化を想定しました。それは、目まぐるしく世界が変化する中で、さまざまな社会的課題が浮き彫りになる時代だと考えています。このような市場背景の中で、制御機器事業が解決すべき社会的課題を、「働く人」と「産業の高度化」の二つの側面で捉えました。 「働く人」とは、ミレニアル世代やZ世代に代表される価値観の変化や技術の進化に伴う働く人のマインドの変化、そして働く人にとっての労働機会の変化です。そして、「産業の高度化」とは、次々と生まれる先進技術により2次産業でのモノづくりの革新だけでなく、1次産業や3次産業にまで広がる大きな変革です。制御機器事業が取り組むべき社会的課題は、制御機器事業が強みとするオートメーションにより、働くすべての人々の幸せと産業の高度化の両立を実現し、さらに社会的要請でもある地球環境の保全にも貢献していくことです。制御機器事業が目指すのは、持続可能な産業の進化により、世界中の人々が共通して求める医・食・住環境が充実した社会です。これは、長年に渡りモノづくりを源流で支えてきたオムロンだからこそ可能なチャレンジであり、事業ビジョンには、このような思いを込めました。 その実現に向け2016年に提唱した独自のモノづくりコンセプト、「i-Automation!」を進化させ、業界随一の幅広い制御機器の品揃えと技術・ソリューションで社会的課題を解決するイノベーションを量産し、持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化に貢献していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況 製造業における設備投資需要は、日本においては半導体市場が、中国の半導体国産化の投資需要を受けて好調に推移しました。一方、中国においては太陽光発電関連投資と二次電池投資の需要停滞が継続し、欧州および東南アジアにおいては電気自動車(EV)向け投資需要が減速し、全体としては低調に推移しました。これらの結果、売上高は、前年上期の売上高が受注残に支えられていたこともあり、前期比で減少しました。営業利益の状況 売上高は減少しましたが、売上総利益率の改善や構造改革を通じた固定費圧縮効果が寄与し、営業利益は前期を大きく上回りました。 2025年度の見通し売上高の見通し 半導体関連の投資需要は、中国向け投資が調整局面へ移行するものの、AI関連需要は増加が継続する見込みです。また電気自動車(EV)向け投資は、中国国内ではEV普及率の拡大に伴い、堅調な内需が継続する一方、中国以外では投資は低調に推移すると見込みます。これらの状況のもと、顧客起点の取り組み強化による売上拡大を図り、全体では次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し将来の成長に向けた投資を加速させる一方で、売上高の増加に加え、固定費の効率的な運用を図ることで、次期の営業利益は当期比での増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗>  (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度より、IABの一部をDMBに含めて開示しています。   これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。   2 2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> ヘルスケア事業では、家庭で測定した血圧が人々の健康に役立つという信念のもと、その普及に取り組んできました。今では、高血圧治療の現場で家庭で測った血圧データが活用されるようになり、高血圧患者の降圧コントロールにも成果が見られます。しかし、高齢化に伴い高血圧患者はグローバルに増え、高血圧に起因する脳・心血管疾患の発症も増加しています。加えて、新興国を中心に増え続ける呼吸器疾患患者、日常生活に大きな影響を与える膝や腰、肩の慢性的な痛み。これらは人々のQOLを著しく低下させてしまいます。 「SF2030」のビジョン「Going for ZERO 〜予防医療で世界を健康に〜」には、世界中の一人ひとりが健康ですこやかに生活できる社会を、オムロンの手で切り拓いていく、という強い意志を込めました。 これまで培ってきた技術と知見を活用し、「循環器」「呼吸器」「ペインマネジメント」領域において、脳卒中や心不全などの「脳・心血管疾患の発症ゼロ」、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの「呼吸器疾患の増悪ゼロ」、膝痛や腰痛などの「慢性痛による日常生活の制限ゼロ」の3つのゼロにチャレンジします。 そして、病気にならない、病気を重症化させないための予防医療という新しい価値を提案し、「健康であり続けたい」という世界中の人々の願いをかなえます。 世界の高血圧患者は12.8億人、心房細動患者数は4,600万人いると言われています。これらの患者数は先進国での高齢化の加速や成長国における中間層の拡大を背景にグローバルで増加傾向にあり、健康機器の需要は拡大していく見通しです。中でも、インドやアジアなど成長国においては、血圧計の普及率が低く、成長ポテンシャルが高いと考えています。引き続き、今後ますます市場の拡大が見込まれるエリアに注力し、基盤事業を強化します。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況主力製品である血圧計市場において日本や欧州などの一部地域で需要は堅調に推移したも のの、中国における個人消費の低迷により、需要停滞が継続しました。また、前年の呼吸器 疾患特需の反動を受け、ネブライザ・酸素発生器の需要が減少したことなどにより、売上高は前期比で減少しました。営業利益の状況売上高の減少や物流費増加の影響を受け、慎重な固定費運用を行いましたが、営業利益は前期比で減少しました。 2025年度の見通し売上高の見通し グローバルでの血圧計需要は堅調に拡大するものの、その拡大速度は鈍化すると想定しています。また中国の個人消費は、回復の兆しが見えず、需要の先行きは不透明な状況が続くと想定しています。このような状況ではありますが、グローバルで拡大するオンラインチャネルでの販売強化に加え、新興国における需要拡大を引き続き捉えてまいります。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高の増加に加え、製造原価のコストダウンの加速や、慎重な固定費運用により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗>    (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> 2030年に向かうこれからは、地球温暖化を起因とした自然災害の多発や、少子高齢化に伴う労働人口の不足など、暮らしの安心・安全・快適への障害となる、新たな社会的課題が顕在化する時代です。そして、そのような時代を生きる人々の価値観も多様化していきます。社会システム事業は、顧客のニーズに応えることに加え、顕在化する社会的課題を踏まえ、社会システムのあり方を考え、その答えを導き出してまいります。そして、その答えに共感していただいたステークホルダーの皆様とともに、「次世代の社会システム」をつくっていきます。この一連のプロセスと想いを「SF2030」の事業ビジョンの「Design」に込めました。社会システム事業は、暮らしをよくする“ソーシャルグッド”を生み出しながら人々の暮らしをより良くし、笑顔溢れる明るい未来を実現します。 「SF2030」においてオムロンが捉えた解決すべき社会的課題は、「カーボンニュートラルの実現」と「デジタル化社会の実現」です。CO2総排出量の増加や気候変動の加速、少子高齢化の加速による労働力不足といった社会的課題は深刻化し、社会生活にもさまざまな不都合や不安が生じます。また、企業各社では事業運営の効率化や省力化の進展と同時に、事業継続や環境配慮への対応が求められるなど、経営課題は複雑化していきます。これからは、既存の機器やサービス提供による現場課題の解決だけではなく、お客様の経営課題の解決に、ともに取り組むことが必要です。これからの安心・安全・快適な社会とは何か?オムロン自身が将来像を描き、社会システム事業で培ってきたノウハウを活かしたソーシャルオートメーションで、次世代の社会システムの実現を目指します。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの自家消費ニーズの高まりや補助金制度の利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルに向けた取り組み加速による投資拡大を受け、蓄電システムなどが好調に推移しました。また、駅務システム事業は、旅客者数の回復と運賃改定による鉄道各社の好調な業績を背景に、設備投資需要が好調に推移しました。これらの結果、売上高は前期比で増加しました。営業利益の状況 売上高の増加により営業利益は前期比で大きく増加しました。 2025年度の見通し売上高の見通しエネルギーソリューション事業においては、エネルギー価格の高騰やカーボンニュートラルに向けた取り組みが続いており、住宅および産業領域での再生可能エネルギーに対する需要は堅調に推移すると見込みます。また、駅務システム事業では、顧客の設備投資が引き続き堅調であると想定しています。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高の増加や生産性向上により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗> (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> 電子部品事業は、「SF2030」において、3つのトランスフォーメーションを実現していきます。 1つ目は、事業のトランスフォーメーションです。オムロンの注力ドメインの一つとして、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会」の社会的課題を解決する事業を目指します。コア技術と多彩な機能の組み合わせで製品の価値を向上させ、お客様が必要な機能をデバイス&モジュールを軸としたソリューションとして提供し、社会課題の解決に取り組んでいきます。コアとなる“繋ぐ・切る”技術は、創業以来、社会・お客様に提供し続けているリレー、スイッチ、コネクター、センサなどのデバイス&モジュールの高機能化と品質向上で磨き続けてきた製品に流れる電気を繋ぐ・切る(オン・オフする)機能や、センシングする機能です。これらで、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献する新たな社会価値を創出していきます。 2つ目は、注力領域のシフトです。コア技術を軸とした事業の強みが最大限発揮でき、さらなる成長機会が見込まれる4つの事業領域にフォーカスしていきます。注力領域は、DCドライブ機器、DCインフラ機器、高周波機器、遠隔/VR機器です。DCドライブ機器、DCインフラ機器においては、環境負荷対応により電源の直流化・高容量化、インフラの電動化が進んでいきます。製品の普及促進に向けて課題となるのが、感電や発火を防ぐための安全対策です。高周波機器、遠隔/VR機器においては、急速なデジタルシフトで高速通信・データの大容量化を実現する技術・デバイスが必要となります。これら課題解決の根幹を、我々の“繋ぐ・切る”技術で実現します。 3つ目は、提供価値のシフトです。これまでの価値に加えて、「グリーン・デジタル・スピード」を軸とした新たな価値を加えていきます。脱炭素社会の実現に貢献するデバイス群の創出、デジタル価値の提供、営業・開発・生産が一体となり、社会変化に柔軟かつタイムリーに対応するコンカレント活動などにより提供価値スピードを加速していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況民生業界向けの需要は、中国などの一部エリアや先端半導体関連など一部の業界では回復が見られるものの、欧州や日本では、顧客での在庫消化の停滞や生産計画の見直しなどにより低調に推移しました。自動車業界向けの需要は、中国では増加したものの、欧州では電気自動車(EV)優遇施策見直しにより低調に推移しました。これらの結果、売上高は前期比で減少しました。営業利益の状況 売上高減少に加えて原材料価格高騰などの影響もあり、営業利益は前期比で大きく減少しました。 2025年度の見通し売上高の見通し民生業界向けの需要は、総じて横ばいを見込みます。その中でも注力するエネルギー関連業界や半導体関連業界では、顧客の投資拡大やAI関連需要の牽引によって好調に推移すると見ており、顧客ニーズを捉えた新アプリケーション創出などの取り組みにより、拡大する需要を着実に取り込んでいきます。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 原材料価格高騰の影響などが継続するものの、売上高の増加に加えて価格適正化や収益改善施策に取り組むことにより、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗>  (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度より、IABの一部をDMBに含めて開示しています。    これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。   2 2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> データソリューション事業本部は、多様な産業の現場や生活の中でご利用いただいている各種機器から収集されるデータを活用して、顧客の本質課題を解決するソリューション・サービスを創出し、提供します。 2023年10月に連結子会社となった株式会社JMDC(以下、JMDC社)との協業では、①JMDC社の事業成長加速、②オムロンのヘルスケア事業成長に加え、③オムロンのヘルスケア以外でのデータソリューション事業拡大に注力し、オムロングループのビジネスモデル変革を先導しています。 JMDC社の事業成長については、すでに20%超の高い事業成長率を遂げているJMDC社に、オムロンのブランドや顧客基盤を活用することでさらなる加速を図ります。JMDC社は、主に保険者・医療機関・製薬企業・個人をつなぐ医療データプラットフォームをビジネスの基盤としていますが、オムロンがリードしている「健康経営アライアンス」を通じて企業向けにも事業を展開するなど、サービスの提供範囲を拡大しています。 オムロンのヘルスケア事業成長では、JMDC社がもつ医療データの解析技術とオムロンがもつバイタルセンシング技術を融合し、生活習慣病の予防を目的とした「プロアクティブヘルス事業」の拡大に取り組みます。また、企業の人事・総務・経営管理部門向けに、従業員の健康増進を通じた企業の活性化や、健康経営/ウェルビーイング経営の推進を支援する「コーポレートヘルス事業」を創出・拡大します。 オムロンのデータソリューション事業拡大においては、顧客の拠点・施設・店舗などが抱える現場、管理、経営のオペレーション課題に対し、オムロンのフィールドエンジニアリングサービス(設計・運用・保守・BPO)とデジタルサービス(DX支援)を組み合わせて、ワンストップで支援します。例えば、小売流通業の人手不足や店舗運営コストの上昇、製造業に求められる環境対応やエネルギーコストの増加など、各業界特有の課題に対して具体的なソリューションを展開・拡充します。 これらの取組みにより、ヘルスケア分野にとどまらず、オムロングループがもつ多様な商品、顧客ネットワーク、現場実装ノウハウ、そしてそこから得られるデータと、JMDC社のデータマネジメント力、ソリューション開発力を組み合わせることで、複雑化する顧客課題に対して最適なソリューションを提供していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況JMDC社における契約健康保険組合数や、データ利活用先である製薬企業および保険会社との年間取引量、さらに遠隔読影サービスを利用する医療機関数の拡大により、売上高は増加しました。営業利益の状況 ソリューション事業創出に向けた投資を着実に実施した一方、JMDC社の売上高が増加したことにより、営業利益は堅調に推移しました。 2025年度の見通し売上高の見通し JMDC社の事業において、製薬企業中心に医療データ利活用の動きが引き続き拡大すると見込んでいます。また個人の健康、予防意識の高まりを受け、保険者、生活者向けサービスの需要も拡大が続くと見ています。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高増加に伴い、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 (2) 財政状態、キャッシュ・フローの状況・分析・検討①財政状態当期末の資産の部は、概ね前連結会計年度末と同水準の13,618億円となりました。負債の部は、事業運営資金確保のために社債発行を含む外部資金調達を実行し、前連結会計年度末に比べ236億円増加の4,274億円となりました。純資産の部は、為替換算調整額や退職年金債務調整額の減少などにより、前連結会計年度末に比べ166億円減少し9,344億円となりました。株主資本比率は56.7%と前期末比で1.4ポイント低下となったものの、引き続き、強固な財務基盤を維持しています。 資金流動性については、当期末現在の手元現預金を1,490億円保有していることに加えて、金融機関との間で300億円のコミットメントライン契約を維持しており、高い水準を維持しています。また、今後の成長投資資金の確保に備え、格付機関から長期発行体格付として高格付を維持するとともに、グローバルで金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達力を確保してまいります。 2023年度2024年度増減資産合計(資産の部合計)13,547億円13,618億円+71億円負債の部合計4,037億円4,274億円+236億円株主資本7,867億円7,719億円△148億円非支配持分1,643億円1,625億円△18億円純資産の部合計9,510億円9,344億円△166億円負債及び純資産合計13,547億円13,618億円+71億円  なお、当期(2024年度)のROE(株主資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)は、前期より改善しましたが、依然として当社グループの資本コスト(当社推定値8%)を大きく下回る水準となりました。さらなる企業価値向上のためには、蓄積されたキャッシュと今後生み出すキャッシュを既存事業の強化と新たな成長機会に再投資し、成長を加速することが必要と認識しています。引き続き、経営資本の適正配分により、将来キャッシュ・フローの創出能力と資本効率を高めて企業価値向上を実現し、株主の皆さまの期待に応えてまいります。             <ROIC>                    <ROE> <株主資本、株主資本比率> ②キャッシュ・フローの状況キャッシュアロケーションの方針と推移 当社グループにおけるキャッシュアロケーションポリシーと株主還元方針は、以下のとおりです。 <キャッシュアロケーションポリシー>(ⅰ)長期ビジョンの実現による企業価値の最大化を目指し、中長期視点で新たな価値を創造するための投資を優先します。ただし、2024年4月1日~2025年9月末までの「構造改革期間」は、全社のリソースを集中して「NEXT2025」に取り組み、「業績の立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」を実現するために必要な投資を最優先で実行します。その上で、安定的・継続的な株主還元を実行していきます。 (ⅱ)これら価値創造のための投資や株主還元の原資は内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本とし、必要に応じて適切な資金調達手段を講じて充当します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の維持に努めます。 <株主還元方針>(ⅰ)中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的、継続的な株主還元に努めます。 (ⅱ)上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。  当社グループのキャッシュアロケーションの推移は以下のとおりです。 <キャッシュアロケーション推移> (注)1 為替レートの影響は除いて表示しています。   2 投資キャッシュ・フローについては、事業売却・買収等による影響を分けて表示しています。     事業売却・買収等による収入・支出には、連結キャッシュ・フロー計算書の「事業売却(現金流出額との純額)」     「事業買収(現金取得額との純額)」および 「関連会社に対する投資の増加」が含まれています。 2024年度のキャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益の増加に加え、仕入債務の増加などにより、558億円の収入(前期比109億円の収入増)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、資本的支出などにより479億円の支出(前期比592億円の支出減)となりました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは79億円の収入(前期比701億円の収入増)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債発行を含む外部資金調達を行う一方で、配当金の支払いなどにより46億円の支出(前期比906億円の支出増)となりました。 以上の結果、当期末における現金及び現金同等物残高は、前期末から59億円増加し、1,490億円となりました。<2024年度のキャッシュ・フローの概要> 2023年度2024年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー449億円558億円+109億円投資活動によるキャッシュ・フロー△1,071億円△479億円+592億円フリーキャッシュ・フロー△622億円79億円+701億円財務活動によるキャッシュ・フロー860億円△46億円△906億円 2025年度のキャッシュ・フローの見通し 次年度(2025年度)においては、「NEXT2025」の遂行による利益率改善や棚卸資産を中心とした運転資金の効率化を図ってまいります。 投資活動においては、投資規律を維持し、設備投資・投融資の案件を厳選して実行してまいります。なお、2025年度の設備投資は、ITシステム刷新等により当期比80億円の増加を見込んでいます。 また、財務活動では、グループ全体の効率的な資金配置を継続して実行していくとともに、金融情勢を踏まえた柔軟な調達・運用を実施してまいります。 <2025年度のキャッシュ・フロー関連項目> 2024年度(実績)2025年度(見通し)増減  減価償却費335億円370億円+35億円  資本的支出(設備投資)490億円570億円+80億円  (注)資本的支出は、連結キャッシュ・フロー計算書記載の金額 資金調達、資本政策の方針 当社グループは、成長投資の実行と安定的な事業運営を行うため、資本効率を高めつつ、事業運営に必要な流動性と多様な調達手段を確保することを基本としています。そのための資金調達を含む資本政策については、以下の基本方針としています。 (ⅰ)株主価値を維持向上するために、投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)の目標水準を考慮した経営を行います。また、経済環境等の急激な変化に備え、金融情勢によらず資金調達が可能な高格付けを維持できる自己資本比率を目標とします。 (ⅱ)支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策については、取締役会において、上記の目標とする投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)等への影響を十分に考慮した上で合理的な判断を行います。 (ⅲ)大規模な希釈化をもたらす資本調達を実施する場合には、資金使途の内容と回収計画を取締役会において十分に審議のうえ決議するとともに、投資家・株主への説明を行います。 <格付情報> 本報告書提出時点における格付けについては、株式会社格付投資情報センター(R&I)から以下のとおり取得しております。 格付長期短期  格付投資情報センター   AA-  a-1+ <社債情報> 社債の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 I 借入金および社債」をご参照ください。 (参考)ROIC経営への取組み 当社グループはROICを重要な経営指標としています。全社一丸となってこの指標を持続的に向上させるため、「ROIC経営」を社内に広く浸透させています。長期ビジョン「SF2030」においても、ROIC経営を推進し、今後も飛躍的な成長を実現していきます。 事業特性が異なる複数の事業部門を持つ当社グループにとって、ROICは各事業部門を公平に評価できる最適な指標です。営業利益の額や率などを指標とした場合、事業特性の違いや事業規模の大小で評価に差が出ますが、投下資本に対する利益を測るROICであれば、公平に評価することができます。独自の事業ポートフォリオを展開していく当社グループにとって、ROICは欠かすことができない指標です。当社グループのROIC経営は、「ROIC逆ツリー展開」、「ポートフォリオマネジメント」の2つで構成しています。 <ROIC逆ツリー展開> ROIC逆ツリー展開により、事業戦略を起点にROICを各部門のKPIに分解して落とし込むことで、現場レベルでのROIC向上を可能にしています。ROICを単純に分解した「ROS」、「投下資本回転率」といった指標では、現場レベルの業務に直接関係しないことから、部門の担当者はROICを向上させるための取組みをイメージすることができません。例えば、ROICを自動化率や設備回転率といった製造部門のKPIにまで分解していくことで、初めて部門の担当者の目標とROIC向上の取組みが直接つながります。現場レベルで全社一丸となりROICを向上させているのが、当社グループの強みです。 <ポートフォリオマネジメント> 全社を約60の事業ユニットに分解し、ROICと売上高成長率の2軸で経済価値を評価するポートフォリオマネジメントを行っています。これにより新規参入、成長加速、構造改革、事業撤退などの経営判断を適切かつ迅速に行い、全社の価値向上をドライブしています。 また、限られた資源を最適に配分するために、「経済価値評価」だけではなく、「市場価値評価」も行っています。それにより、各事業ユニットの成長ポテンシャルを見極められ、より最適な資源配分を可能にしています。 (3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当有価証券報告書に記載する連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。連結財務諸表の作成にあたり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。長期性資産の減損、のれんおよび非償却性の無形資産の減損、および繰延税金資産の回収可能性等については、事業環境の変化の影響を踏まえて見積りおよび判断を行っています。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅰ 重要な会計方針の概要 F 会計処理基準」に記載していますが、当社の経営戦略および連結財務諸表に与える影響から重要性があると考えられるものは以下のとおりです。 戦略投資等にかかるのれん等の評価 当社グループは将来に向けた成長力強化の一環として積極的な戦略投資を行っています。 制御機器事業(IAB)においては、モノ作り現場の課題に対して、“i-Automation!”で革新を起こすアプリケーションを強化することを目的として、2015年にモーションコントローラーメーカーであるDelta Tau Systems, Inc. およびロボットメーカーであるAdept Technology, Inc.を、2017年にコードリーダーメーカーであるMicroscan Systems, Inc.をいずれも 米国にて取得しました。 ヘルスケア事業(HCB)においては、脳・心血管疾患の重症化を防ぎ、治療をサポートする事業での協業を目的として、米国を中心に心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品を提供するAliveCor,Inc.へ2020年2月に出資を行いました。 また、長期ビジョン「SF2030」ではデータを基軸とした価値創造への収益構造転換が重要になると考えており、その先駆けとして、2022年2月に医療データサービス会社であるJMDC社との資本業務提携のために同社株式の取得を行いました。また、2023年10月には同社株式の追加取得を行い、連結子会社としました。 ・のれん評価 当社は、のれんの評価について、のれんの償却は行わず、少なくとも年に1回又は減損の兆候が識別された場合に減損テストを実施しています。 IABにおいて取得した事業ののれんについては、取得した事業が“i-Automation!”戦略と一体となってシナジー効果が創出されることから、シナジー効果の享受が期待される、検査装置事業を除いたIABをのれんの報告単位として決定しています。 JMDC社の連結子会社化により取得した事業ののれんについては、当社の既存ビジネスとJMDC社の協業により、ソリューションビジネスを推進するために2023年12月21日付で設立したデータソリューション事業本部(DSB)を報告単位として決定しています。 減損テストの実施に当たっては、当該報告単位の公正価値をディスカウント・キャッシュ・フロー法により算出した評価額と市場価格にコントロールプレミアムを加味した市場株価法による評価額に基づいて算出し、対応する帳簿価額と比較して評価を行っています。ディスカウント・キャッシュフロー法による公正価値は経営者により承認された原則5年間の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画の策定には、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いており、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、各事業の所在国のインフレ率で永続的に成長する仮定や、類似企業の公開市場での評価を参考にしており、多くの重要な見積りを含んでいます。 加重平均資本コストは、リスクフリーレート、所在国の経済や市場の状況を反映させるためのリスクプレミアム、インフレ率、負債コスト、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムもしくはディスカウントが適用されるべきかの決定等、多くの見積りを使用して算出しています。 当年度の減損判定においては、DSBのれんについて公正価値が帳簿価額を下回っていたため、のれんの減損損失を計上しました。その他ののれんについては公正価値が帳簿価額を上回っております。  各オペレーティングセグメントの当期末連結貸借対照表におけるのれん残高および減損テストの方法は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 G のれんおよびその他の無形資産」に記載しています。 ・関連会社に対する投資の評価 当年度末連結貸借対照表に計上されている関連会社に対する投資および貸付金には、HCBのAliveCor,Inc.に対する持分法による投資9,721百万円が含まれており、純資産に対する当社の持分相当額を上回る9,349百万円は、主に持分法適用開始時に識別したのれん相当額によるものです。 当社は、関連会社に対する投資について、投資先の超過収益力に基づく公正価値評価を行い、その価値の下落が一時的とは認められない場合には、持分の簿価が当該関連会社の公正価値の当社持分を超過した分について持分法損失を認識しています。同社についてはスタートアップ企業であるため将来事業計画の達成可能性の不確実性やのれん相当額の重要性を鑑み当該公正価値をのれんの評価と同じ方法で算出した結果、公正価値が投資簿価を上回ることから、評価損失の計上は不要と判断しています。 (4) 生産、受注および販売の実績 当年度におけるセグメントごとの販売実績は、「(1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討」に記載のとおりです。なお、当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額で示すことはしていません。 (5) 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
役員の状況 FY2025 / 約13,288字
(2)【役員の状況】①役員一覧・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の取締役および監査役の状況は以下のとおりです。男性11名 女性1名 (役員のうち女性の比率8.3%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役会長山田 義仁1961年11月30日1984年4月当社 入社2008年6月当社 執行役員、オムロンヘルスケア株式会社代表取締役社長に就任2010年3月2010年6月当社 グループ戦略室長に就任当社 執行役員常務に就任2011年6月2013年6月当社 代表取締役社長に就任当社 社長 CEOに就任2023年6月当社 取締役会長に就任(現任) (注4)56代表取締役社長 CEO辻永 順太1966年4月5日1989年4月2016年3月当社 入社当社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー商品事業本部長に就任2017年4月2019年4月2021年3月当社 執行役員に就任当社 執行役員常務に就任当社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長に就任2023年4月当社 執行役員社長 CEOに就任(現任)2023年6月当社 代表取締役に就任(現任) (注4)7代表取締役執行役員副社長CTO宮田 喜一郎1960年7月24日1985年4月株式会社立石ライフサイエンス研究所(現オムロンヘルスケア株式会社)入社2010年3月オムロンヘルスケア株式会社代表取締役社長に就任(2015年3月退任)2010年6月当社 執行役員に就任2012年6月当社 執行役員常務に就任2015年4月当社 CTO に就任(現任)当社 技術・知財本部長に就任2017年4月2017年6月2018年3月当社 執行役員専務に就任当社 代表取締役に就任(現任)当社 イノベーション推進本部長に就任2023年4月当社 執行役員副社長に就任(現任) (注4)25取締役執行役員専務CHRO冨田 雅彦1966年8月20日1989年4月2012年3月当社 入社当社 グローバル戦略本部経営戦略部長に就任2014年4月2017年3月当社 執行役員に就任当社 グローバル人財総務本部長に就任2019年4月2023年4月当社 執行役員常務に就任当社 執行役員専務 CHROに就任(現任)2023年6月当社 取締役に就任(現任) (注4)12取締役行本 閑人1961年12月25日1985年4月2009年4月当社 入社当社 Omron Europe B.V. President & CEOに就任2010年6月2012年3月2014年3月2014年4月2017年2月当社 執行役員に就任当社 環境事業推進本部長に就任当社 環境事業本部長に就任当社 執行役員常務に就任当社 エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー(現デバイス&モジュールソリューションズカンパニー)社長に就任2023年6月当社 取締役に就任(現任) (注4)16 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外取締役上釜 健宏1958年1月12日1981年4月2002年6月2003年6月2004年6月2006年6月2016年6月2017年6月2018年6月 2021年7月TDK株式会社入社同社 執行役員に就任同社 常務執行役員に就任同社 取締役専務執行役員に就任同社 代表取締役社長に就任同社 代表取締役会長に就任当社 社外取締役に就任(現任)TDK株式会社 ミッションエグゼクティブに就任コンテンポラリー・アンプレックス・テクノロジー・ジャパン株式会社 Chief Consultantに就任(現任) (注4)-社外取締役小林 いずみ1959年1月18日1981年4月三菱化成工業株式会社(現三菱ケミカル株式会社)入社1985年6月メリルリンチ・フューチャーズ・ジャパン株式会社入社2001年12月メリルリンチ日本証券株式会社(現BofA 証券株式会社)代表取締役社長に就任2008年11月世界銀行グループ多数国間投資保証機関長官に就任2015年4月公益社団法人経済同友会副代表幹事に就任2016年6月日本放送協会経営委員会委員に就任2020年6月当社 社外取締役に就任(現任) (注4)3社外取締役鈴木 善久1955年6月21日1979年4月伊藤忠商事株式会社入社2003年6月同社 執行役員に就任2006年4月同社 常務執行役員に就任2007年4月伊藤忠インターナショナル会社社長(CEO)に就任2012年6月株式会社ジャムコ代表取締役社長 CEOに就任2016年6月伊藤忠商事株式会社代表取締役 専務執行役員に就任2018年4月同社 代表取締役社長COOに就任2020年4月同社 代表取締役社長COO 兼 CDO・CIOに就任2021年4月同社 取締役副会長に就任2022年4月同社 副会長に就任2022年6月当社 社外取締役に就任(現任)2023年4月2024年4月伊藤忠商事株式会社専務理事に就任同社 理事に就任(現任) (注4)2常勤監査役玉置 秀司1961年12月3日1985年4月  当社 入社2008年3月  当社 経営資源革新本部法務センタ長       に就任2015年3月  当社 グローバルリスクマネジメン       ト・法務本部長に就任2015年4月  当社 執行役員に就任2021年6月  当社 常勤監査役に就任(現任)(注3)8常勤監査役細井 俊夫1961年12月25日1984年4月2011年4月当社 入社オムロンソーシアルソリューションズ株式会社常務取締役、ソリューション事業本部長に就任2011年6月2015年3月当社 執行役員に就任オムロンソーシアルソリューションズ株式会社代表取締役社長に就任2015年4月2023年6月当社 執行役員常務に就任当社 常勤監査役に就任(現任) (注5)20 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外監査役國廣 正1955年11月29日1986年4月  弁護士登録・第二東京弁護士会所属       那須・井口法務事務所 入所1994年1月  國廣法律事務所(現国広総合法律事       務所)開設2017年6月  当社 社外監査役に就任(現任)(注3)-社外監査役三浦 洋1959年4月16日1985年4月 1989年8月2006年6月 2009年7月 2013年10月英和監査法人(現有限責任あずさ監査法人)入所公認会計士登録あずさ監査法人(現有限責任あずさ監査法人)代表社員に就任KPMG ロンドン事務所赴任(EMA欧州GJP統括)有限責任あずさ監査法人 専務理事に就任2021年7月 2024年6月公認会計士三浦洋国際マネジメント事務所 所長(現任)当社 社外監査役に就任(現任) (注6)-計149 (注)1 取締役 上釜健宏、小林いずみおよび鈴木善久は、社外取締役です。2 監査役 國廣正および三浦洋は、社外監査役です。3 任期は、第84期に係る定時株主総会終結の時から第88期に係る定時株主総会終結の時までです。4 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第88期に係る定時株主総会終結の時までです。5 任期は、第86期に係る定時株主総会終結の時から第90期に係る定時株主総会終結の時までです。6 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第91期に係る定時株主総会終結の時までです。7 上記所有株式数には、オムロン役員持株会名義の実質所有株式数が含まれています。  なお、2025年6月分の持株会による取得株式数については、提出日(2025年6月23日)現在確認ができないため、2025年5月31日現在の実質所有株式数を記載しています。8 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は以下のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(千株)渡辺 徹1966年2月2日 1993年4月弁護士登録・大阪弁護士会所属北浜法律事務所(現北浜法律事務所・外国法共同事業)入所1998年1月同事務所パートナーに就任(現任)2020年1月弁護士法人北浜法律事務所 代表社員に就任(現任)2025年4月北浜法律事務所 代表に就任(現任) - ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」、「監査役2名選任の件」および「補欠監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役および監査役の状況およびその任期は以下のとおりとなります。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。男性10名 女性2名 (役員のうち女性の比率16.7%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役会長山田 義仁1961年11月30日1984年4月  当社 入社2008年6月  当社 執行役員、オムロンヘルスケ       ア株式会社代表取締役社長に就任2010年3月  当社 グループ戦略室長に就任2010年6月  当社 執行役員常務に就任 2011年6月  当社 代表取締役社長に就任2013年6月  当社 社長 CEOに就任 2023年6月  当社 取締役会長に就任(現任)(注3)56 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7代表取締役社長 CEO辻永 順太1966年4月5日1989年4月  当社 入社 2016年3月  当社 インダストリアルオートメー       ションビジネスカンパニー商品事業       本部長に就任2017年4月  当社 執行役員に就任 2019年4月  当社 執行役員常務に就任 2021年3月  当社 インダストリアルオートメー       ションビジネスカンパニー社長に就       任2023年4月  当社 執行役員社長 CEOに就任(現       任)2023年6月  当社 代表取締役に就任(現任)(注3)7代表取締役執行役員副社長CTO宮田 喜一郎1960年7月24日1985年4月  株式会社立石ライフサイエンス研究       所(現オムロンヘルスケア株式会社)       入社2010年3月  オムロンヘルスケア株式会社代表取       締役社長に就任(2015年3月退任)2010年6月  当社 執行役員に就任2012年6月  当社 執行役員常務に就任2015年4月  当社 CTO に就任(現任)   当社 技術・知財本部長に就任2017年4月  当社 執行役員専務に就任2017年6月  当社 代表取締役に就任(現任)2018年3月  当社 イノベーション推進本部長に就       任2023年4月  当社 執行役員副社長に就任(現任)(注3)25取締役執行役員専務CHRO冨田 雅彦1966年8月20日1989年4月  当社 入社 2012年3月  当社 グローバル戦略本部経営戦略部       長に就任2014年4月  当社 執行役員に就任 2017年3月  当社 グローバル人財総務本部長に就       任2019年4月  当社 執行役員常務に就任 2023年4月  当社 執行役員専務 CHROに就任(現       任)2023年6月  当社 取締役に就任(現任)(注3)12取締役行本 閑人1961年12月25日1985年4月  当社 入社 2009年4月  当社 Omron Europe B.V. President       & CEOに就任2010年6月  当社 執行役員に就任 2012年3月  当社 環境事業推進本部長に就任 2014年3月  当社 環境事業本部長に就任 2014年4月  当社 執行役員常務に就任 2017年2月  当社 エレクトロニック&メカニカル       コンポーネンツビジネスカンパニー       (現デバイス&モジュールソリュー       ションズカンパニー)社長に就任2023年6月  当社 取締役に就任(現任)(注3)16社外取締役上釜 健宏1958年1月12日1981年4月  TDK株式会社入社 2002年6月  同社 執行役員に就任 2003年6月  同社 常務執行役員に就任 2004年6月  同社 取締役専務執行役員に就任 2006年6月  同社 代表取締役社長に就任 2016年6月  同社 代表取締役会長に就任 2017年6月  当社 社外取締役に就任(現任) 2018年6月  TDK株式会社 ミッションエグゼク       ティブに就任 2017年7月  コンテンポラリー・アンプレック       ス・テクノロジー・ジャパン株式会       社 Chief Consultantに就任(現任)(注3)- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外取締役小林 いずみ1959年1月18日1981年4月  三菱化成工業株式会社(現三菱ケミ       カル株式会社)入社1985年6月  メリルリンチ・フューチャーズ・       ジャパン株式会社入社2001年12月  メリルリンチ日本証券株式会社       (現BofA 証券株式会社)代表取締役       社長に就任2008年11月  世界銀行グループ多数国間投資保証       機関長官に就任2015年4月  公益社団法人経済同友会副代表幹事       に就任2016年6月  日本放送協会経営委員会委員に就任2020年6月  当社 社外取締役に就任(現任)(注3)3社外取締役鈴木 善久1955年6月21日1979年4月  伊藤忠商事株式会社入社2003年6月  同社 執行役員に就任2006年4月  同社 常務執行役員に就任2007年4月  伊藤忠インターナショナル会社社長       (CEO)に就任2012年6月  株式会社ジャムコ代表取締役社長        CEOに就任2016年6月  伊藤忠商事株式会社代表取締役 専務       執行役員に就任2018年4月  同社 代表取締役社長COOに就任2020年4月  同社 代表取締役社長COO 兼 CDO・       CIOに就任2021年4月  同社 取締役副会長に就任2022年4月  同社 副会長に就任2022年6月  当社 社外取締役に就任(現任)2023年4月  伊藤忠商事株式会社専務理事に就任2024年4月  同社 理事に就任(現任)(注3)2常勤監査役細井 俊夫1961年12月25日1984年4月  当社 入社 2011年4月  オムロンソーシアルソリューション       ズ株式会社常務取締役、ソリュー       ション事業本部長に就任2011年6月  当社 執行役員に就任 2015年3月  オムロンソーシアルソリューション       ズ株式会社代表取締役社長に就任2015年4月  当社 執行役員常務に就任 2023年6月  当社 常勤監査役に就任(現任)(注4)20常勤監査役岩佐 博人1966年1月27日1991年4月  当社 入社2013年3月  Omron Healthcare(China)総経理に       就任2017年3月  当社グローバル人財総務本部グロー       バル人財開発部長に就任2021年3月  当社 取締役室長に就任(現任)2023年4月  当社 執行役員に就任(現任)2025年6月  当社 常勤監査役に就任(予定)(注6)6 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外監査役三浦 洋1959年4月16日1985年4月  英和監査法人(現有限責任あずさ       監査法人)入所 1989年8月  公認会計士登録 2006年6月  あずさ監査法人(現有限責任あずさ       監査法人)代表社員に就任2009年7月  KPMG ロンドン事務所赴任(EMA欧州       GJP統括) 2013年10月  有限責任あずさ監査法人 専務理事       に就任 2021年7月  公認会計士三浦洋国際マネジメント       事務所 所長(現任)2024年6月  当社 社外監査役に就任(現任) (注5)-社外監査役市毛 由美子1961年3月13日1989年4月  弁護士登録       日本アイ・ビー・エム株式会社 入社2007年12月  のぞみ総合法律事務所 パートナー       に就任(現任)2009年4月  第二東京弁護士会 副会長に就任2014年4月  日本弁護士連合会常務理事に就任2025年6月  当社 社外監査役に就任(予定)(注6)-計147 (注)1 取締役 上釜健宏、小林いずみおよび鈴木善久は、社外取締役です。2 監査役 三浦洋および市毛由美子は、社外監査役です。3 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第89期に係る定時株主総会終結の時までです。4 任期は、第86期に係る定時株主総会終結の時から第90期に係る定時株主総会終結の時までです。5 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第91期に係る定時株主総会終結の時までです。6 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第92期に係る定時株主総会終結の時までです。7 上記所有株式数には、オムロン役員持株会名義の実質所有株式数が含まれています。  なお、2025年6月分の持株会による取得株式数については、提出日(2025年6月23日)現在確認ができないため、2025年5月31日現在の実質所有株式数を記載しています。8 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は以下のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(千株)渡辺 徹1966年2月2日 1993年4月弁護士登録・大阪弁護士会所属北浜法律事務所(現北浜法律事務所・外国法共同事業)入所1998年1月同事務所パートナーに就任(現任)2020年1月弁護士法人北浜法律事務所 代表社員に就任(現任)2025年4月北浜法律事務所 代表に就任(現任) - ②社外役員の状況 当社は、監督機能を強化するために取締役会における独立社外取締役の割合を3分の1以上とします。 現在の当社の独立社外取締役は3名、独立社外監査役は2名です。 1)社外取締役および社外監査役と当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係 鈴木善久氏は、伊藤忠商事株式会社の理事であり、当社グループと同社グループとの間には製品の販売等の取引関係がありますが、2024年度における取引額の割合は当社グループおよび同社グループの連結売上高の1%未満であり、同氏の独立性に問題はありません。その他の社外役員の重要な兼職先と当社との間に記載すべき特別な関係はありません。 当社の社外役員は、当社が独自に定める「社外役員の独立性要件」(注)を満たしており、一般株主と利益相反が生じるおそれがないことから、社外役員全員を独立役員として届け出ています。  (注)当社の「社外役員の独立性要件」については、当項目内の「3)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選任状況に関する当社の考え方」に記載。 2)社外取締役および社外監査役が当社のコーポレート・ガバナンスにおいて果たす機能および役割[独立社外取締役の機能・役割]・独立社外取締役は、その独立性の立場を踏まえ、執行の監督機能、助言機能、利益相反の監督機能を果たすとともに、ステークホルダーの意見を取締役会に反映します。・独立社外取締役は、監査役会と当社の経営について意見交換を行います。・独立社外取締役は、その役割を果たすために、必要に応じて、当社に対し情報提供を求めます。[独立社外監査役の機能・役割]・独立社外監査役は、その独立性の立場を踏まえ、社長および取締役会に対し適切に意見を述べます。・独立社外監査役は、法令に基づく調査権限を行使することを含め、積極的に監査環境の整備に努めます。 3)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選任状況に関する当社の考え方[社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準] 当社は会社法上の要件に加え独自の「社外役員の独立性要件」を策定し、この独立性要件を基準に社外役員を選任しているため、社外役員の独立性は十分に保たれていると判断し、社外役員全員を独立役員として届け出ています。社外役員全員を独立役員とすることについては、社外役員および非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会に諮問し、独自に定める「社外役員の独立性要件」が社外役員の独立性の判断基準として問題ないことを確認し、取締役会において決議しています。 「社外役員の独立性要件」(2014年12月25日改訂) 社外役員候補者本人および本人が帰属する企業・団体とオムロングループとの間に、下記の独立性要件を設けます。なお、社外役員は、下記に定める独立性要件を就任後も維持し、主要な役職に就任した場合は、本独立性要件に基づき、人事諮問委員会において独立性について検証します。 ア. 現在オムロングループ(注)の取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人でなく、過去においてもオムロングループの取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人であったことがないことイ. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの大株主(*)もしくはオムロングループが大株主の取締役・監査役・執行役員または使用人であったことはないこと(*)大株主とは、総議決権の10%以上の株式を保有する企業等をいいます。ウ. オムロングループの主要な取引先企業(*)の取締役・監査役・執行役員または使用人でないこと(*)主要な取引先とは、直前事業年度および過去3事業年度におけるオムロングループとの取引の支払額または受取額が、オムロングループまたは取引先(その親会社および重要な子会社を含む)の連結売上高の2%以上を占めている企業をいいます。エ. オムロングループから多額の寄付(*)を受けている法人・団体等の理事その他の取締役・監査役・執行役員または使用人でないこと(*)多額の寄付とは、過去3事業年度の平均で年間1,000万円または寄付先の連結売上高もしくは総収入の2%のいずれか大きい額を超えることをいいます。オ. オムロングループとの間で、取締役・監査役または執行役員を相互に派遣していないことカ. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの会計監査人の代表社員、社員、パートナーまたは従業員であったことがないことキ. オムロングループから役員報酬以外に、多額の金銭(*)その他財産を得ている弁護士、公認会計士、コンサルタント等でないこと(*)多額の金銭とは、過去3事業年度の平均で、個人の場合は年間1,000万円以上、団体の場合は当該団体の連結売上高の2%以上を超えることをいいます。ク. 以下に該当する者の配偶者、2親等内の親族、同居の親族または生計を一にする者ではないこと   (1)オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重要な使用人(*)   (2)過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重 要な使用人であった者   (3)上記イ.からキ.で就任を制限している対象者(*)重要な使用人とは、事業本部長職以上の使用人をいいます。ケ. その他、社外役員としての職務を遂行する上で独立性に疑いがないこと (注)オムロングループとは、オムロン株式会社およびオムロン株式会社の子会社とします。 [社外取締役および社外監査役の選任状況および選任理由]・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の社外取締役および社外監査役の選任理由は以下のとおりです。 氏名選任理由社外取締役上釜 健宏 独立社外取締役 上釜健宏氏は、グローバルに事業を展開する企業の経営に携わり、豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、社長指名諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員長および人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。小林 いずみ 独立社外取締役 小林いずみ氏は、民間金融機関および国際開発金融機関の代表として培われた豊富な経験と国際的な見識を有するとともに、サステナビリティ・ESG・ダイバーシティにも精通しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、人事諮問委員会の委員長、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。鈴木 善久 独立社外取締役 鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開する総合商社の経営に携わり、国際的で豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、報酬諮問委員会の委員長および社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。社外監査役國廣 正 独立社外監査役 國廣正氏は、弁護士であり、特にコーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、会社法を専門分野としています。また、企業の危機管理(クライシス・マネジメント)にも精通しており、内閣府および消費者庁の顧問などの要職を歴任しています。独立社外監査役として、取締役会その他重要な会議へ出席し、適法性監査・妥当性監査の観点から積極的に発言し、取締役の職務執行を監査する役割を適切に果たしています。また、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。三浦 洋 独立社外監査役 三浦洋氏は、公認会計士として監査法人で長年に渡り国内外での国際業務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有し、IFRSを含む国際的会計基準に関する専門性およびガバナンス・リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、社外取締役および社外監査役は以下のとおりとなります。 氏名選任理由社外取締役上釜 健宏 独立社外取締役 上釜健宏氏は、グローバルに事業を展開する企業の経営に携わり、豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、社長指名諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員長および人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。小林 いずみ 独立社外取締役 小林いずみ氏は、民間金融機関および国際開発金融機関の代表として培われた豊富な経験と国際的な見識を有するとともに、サステナビリティ・ESG・ダイバーシティにも精通しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、人事諮問委員会の委員長、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。鈴木 善久 独立社外取締役 鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開する総合商社の経営に携わり、国際的で豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、報酬諮問委員会の委員長および社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。社外監査役三浦 洋 独立社外監査役 三浦洋氏は、公認会計士として監査法人で長年に渡り国内外での国際業務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有し、IFRSを含む国際的会計基準に関する専門性およびガバナンス・リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。市毛 由美子 独立社外監査役 市毛由美子氏は、企業内弁護士を経て、弁護士としてグループガバナンスを含むコーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、ダイバーシティ、知的財産等の分野における高い知見と実務経験を有しています。これまでに上場企業を含む複数の社外取締役・社外監査役、また弁護士会および弁護士連合会や公益法人の要職を歴任しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。 ③社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 社外取締役については、前述のとおり毎月開催の取締役会、各委員会に出席し、経営の監督を行っている他に、年1回監査役会とのダイアログ(対話形式)により、当社の経営について意見交換を行っています。また、内部監査部門から年1回年度総括の報告を受けています。さらに、会計監査人と年2回意見交換会を開催し、会計監査人の視点の共有を受けるとともに当社におけるリスク情報等について直接意見交換を行っています。 社外監査役については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載のとおりです。

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2026年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。