セイコーエプソン株式会社 6724

電気機器 IFRS 健全性: S (83点)

データ取得日: 2026-06-17 | 過去14年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-04-20 / claude-opus-4-6-v2
1. セイコーエプソンは、プリンティング事業を中心に売上を伸ばし増収増益を達成したが、ROEの低さとFCFのマイナスが懸念点として残る。
2. 直近売上高は1兆3,629億円、純利益は552億円。売上高は前年比+3.7%と微増だが、営業利益率は5.5%と標準的な水準を維持。自己資本比率は55.2%と高く財務基盤は堅いが、ROEは6.8%と東証プライム基準に届かず、改善の余地がある。また、FCFがマイナスである点は、今後の投資戦略やキャッシュフロー管理に注意が必要であることを示唆する。
3. 主力事業はプリンティングソリューションズで、売上の約7割を占める。長期ビジョン「Epson 25 Renewed」を掲げ、「環境」「DX」「共創」を重点取り組みとして持続可能な社会への貢献を目指す。事業上のリスクとしては、プリンターの売上変動や他社との競合が挙げられている。
4. プリンティング事業の好調が業績を牽引している一方、ビジュアルコミュニケーション事業の減収が課題。成長戦略の実行と並行して、ROE改善とキャッシュフローの安定化が今後の焦点となる。
English version
Seiko Epson achieved revenue growth and profit increases centered on the Printing business, though low ROE and negative FCF remain concerns. Recent revenue reached 1,362.9 billion with net profit of 55.2 billion. Revenue rose 3.7% YoY at a modest pace, while operating margin of 5.5% maintains standard levels. Equity ratio of 55.2% is high with a solid financial foundation, but ROE of 6.8% falls short of the Tokyo Prime Market standard, leaving room for improvement. The negative FCF indicates need for caution regarding future investment strategy and cash flow management. The core Printing Solutions business accounts for approximately 70% of revenue. The company pursues its long-term vision "Epson 25 Renewed," prioritizing "environment," "DX," and "co-creation" toward contributing to a sustainable society. Business risks include printer sales fluctuations and competition from rivals. While strong Printing business performance drives overall results, declining revenue in the Visual Communications business is a challenge. Alongside executing growth strategies, improving ROE and stabilizing cash flow become the focus going forward.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 次期通期予想(2026-05-01 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 14,500億円 13,629億円 +6.4%
営業利益 860億円 751億円 +14.5%
純利益 590億円 552億円 +6.9%
EPS 184.13円 168.75円 +9.1%
1株配当 (DPS) 80.00円 74.00円 +8.1%
予想PER* 13.0倍 14.1倍 (実績)
予想配当利回り* 3.35% 3.10% (実績)

※ 業績予想は企業発表値です。期末決算と同時に発表された次期予想です。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE 6.8%
PER 14.1倍
PBR 0.95倍
配当利回り 3.10%
配当性向 43.9%

収益性

ROA 3.8%
売上総利益率 36.2%
営業利益率 5.5%
純利益率 4.1%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 +3.7% +6.5% +5.5%
営業利益 +30.6%
純利益 +4.9% -15.8%
EPS +6.3% -14.2%

安全性

自己資本比率 55.3%
流動比率 198.3%
D/Eレシオ

派生指標 参考

時価総額* 7,645億円
ネットキャッシュ*
Net Debt/EBITDA*
EV/EBITDA*
FCFマージン* -0.9%
DOE* 2.95%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 電気機器 日経225内同業 32社

指標 自社 日経225 同業平均
(32社)
EDINET 全体平均
(231社)
同業平均との偏差
ROE 6.8% 12.3% 7.1% -5.45pt
PER 14.1倍 25.7倍 -11.56
PBR 0.95倍 2.43倍 -1.48
配当利回り 3.10% 2.39% +0.71pt
配当性向 43.9% 43.4% +0.42pt
ROA 3.8% 6.3% -2.50pt
売上総利益率 36.2% 38.3% -2.11pt
営業利益率 5.5% 13.0% 5.7% -7.45pt
純利益率 4.1% 8.7% -4.61pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 1,381億円
投資CF ▲1,508億円
財務CF ▲451億円
設備投資 758億円
現金等残高 2,670億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 1,381億円 ▲1,508億円 ▲451億円 ▲127億円 758億円 2,670億円
2024 1,656億円 ▲590億円 ▲654億円 1,066億円 700億円 3,285億円
2023 613億円 ▲616億円 ▲793億円 ▲3億円 783億円 2,674億円
2022 1,108億円 ▲441億円 ▲518億円 667億円 482億円 3,352億円
2021 1,332億円 ▲574億円 232億円 758億円 528億円 3,040億円
2020 1,023億円 ▲761億円 ▲3億円 262億円 800億円 1,962億円
2019 770億円 ▲827億円 ▲494億円 ▲58億円 820億円 1,752億円
2018 843億円 ▲747億円 37百万円 96億円 2,297億円
2017 969億円 ▲758億円 ▲267億円 211億円 2,218億円
2016 1,131億円 ▲516億円 ▲672億円 615億円 2,305億円
2015 1,088億円 ▲327億円 ▲554億円 761億円 2,453億円
2014 1,149億円 ▲412億円 ▲566億円 736億円 2,115億円
2013 446億円 ▲414億円 213億円 32億円 1,847億円
2012 267億円 ▲315億円 ▲574億円 ▲49億円 1,500億円

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 13,629億円 100.0%
売上原価 8,699億円 63.8%
売上総利益 4,930億円 36.2%
販管費 4,034億円 29.6%
営業利益 751億円 5.5%
経常利益 931億円 6.8%
純利益 552億円 4.0%

※ 会計基準: IFRS / 有報提出日: 2025-06-25 11:31。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 14,565億円 100.0%
現金等 2,670億円 18.3%
その他資産 11,895億円 81.7%
負債・純資産
総負債 6,517億円 44.7%
純資産 8,048億円 55.3%
自己資本 8,048億円 55.3%
うち利益剰余金 5,727億円 39.3%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 75,352人 1人当たり売上 18百万円
研究開発費 428億円 売上比 3.14%
減価償却費 721億円 売上比 5.29%

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去14年分)

健全性スコア (2025年度) 83点 ランク S
業種ベンチマーク 強みが多いが、一部改善の余地がある 強み 2項目 / 弱み 1項目
直近の評価コメントを見る (2025年度)

信用評価

自己資本比率 55.2%。財務基盤は非常に堅い

投資評価

PER 14.1倍で割安圏。いくつかの懸念材料あり

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-05-01 15:30 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) Q4 14,133億円 +3.7% 496億円 -34.0% 182億円 -67.0% 56.8 PDF
2026-02-03 https://corporate.epson ja investors publications financial-reports 2025 results_2025_3q_ Q3 10,438億円 +2.0% 584億円 -7.1% 354億円 -25.2% 110.6 PDF
2025-11-05 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結) Q2 6,674億円 311億円 187億円 58.3
2025-08-05 2026年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) Q1 3,209億円 141億円 66億円 20.6
2025-05-01 2025年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) Q4 13,629億円 751億円 552億円 168.8
業績概況・今後の見通し(2026-05-01 発表分) 約15,856字

qualitative
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………
2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………
2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………
3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………
3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………
4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………
4
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………
5
(1)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………………
5
(2)連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………………………………
7
(3)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………………
9
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………
11
(5)連結財務諸表注記 …………………………………………………………………………………………………
13
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………
13
(セグメント情報) …………………………………………………………………………………………………
13
(1株当たり利益) …………………………………………………………………………………………………
17
(企業結合) …………………………………………………………………………………………………………
18
(偶発事象) …………………………………………………………………………………………………………
20
(後発事象) …………………………………………………………………………………………………………
20
(参考)四半期情報 …………………………………………………………………………………………………………
21
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度における世界経済は、米国関税政策の影響や直近の中東情勢などにより、不確実性の高い環境下で推移しました。地域別の動向では、国内経済は緩やかな回復基調のもと推移しました。米国経済は個人消費が底堅く、堅調さを維持しました。欧州経済はエネルギー価格の高止まりや地政学的要因の影響を受け、成長鈍化基調で推移しました。中国経済は政策下支えを背景に、総じて安定した推移となりました。
今後の経済環境についても、地政学的リスクや各国の通商政策の動向などから不透明な状況が続くものと見込まれることから、引き続き市場動向や経済情勢を注視してまいります。
このような状況の中、売上収益は、プリンティングソリューションズ事業セグメントやマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントの増収などにより1兆4,133億円(前期比3.7%増)となりました。
事業利益は、増収や為替のプラス影響があった一方で、米国関税による影響などを受けた費用増が生じ838億円(同6.5%減)となりました。また、営業利益は連結子会社であるFieryののれんの一部に減損損失を計上したことなどから496億円(同34.0%減)となり、税引前利益は500億円(同36.2%減)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は182億円(同67.0%減)となりました。
なお、当連結会計年度の米ドルおよびユーロの平均為替レートはそれぞれ150.69円および174.74円と前期に比べ、米ドルは1%の円高、ユーロは7%の円安に推移しました。
報告セグメントごとの業績は、次のとおりです。
(プリンティングソリューションズ事業セグメント)
オフィス・ホームプリンティング事業の売上収益は、オフィス・ホームIJP本体の販売が堅調に推移したことなどにより前期に対して若干の増収となりました。ジャンル別の本体販売数量は、インクカートリッジモデルが減少する一方、大容量インクタンクモデルは中東・アフリカの新興国市場やアジア、南米などを中心に増加しました。オフィス共有IJPの本体販売数量は、新興国市場を中心に拡販が進展し若干の増加となりました。オフィス・ホームIJP消耗品の売上収益は、大容量インクタンクモデルのインクボトルおよびオフィス共有IJPのインクの販売が増加した一方、大容量インクタンクモデルへのシフトもありインクカートリッジの販売減が大きく、前期並みとなりました。
商業・産業プリンティング事業の売上収益は、増収となりました。商業・産業IJPの完成品ビジネスは、案件の獲得や新製品の投入効果などにより増収となりました。プリントヘッド外販ビジネスは、中国市場での軟調な需要が継続したことなどにより前期並みとなりました。また、小型プリンター他の売上収益は、主に北米や欧州、国内向けの販売が堅調であったことにより増収となりました。
プリンティングソリューションズ事業セグメントのセグメント利益は、増収や為替のプラス影響があった一方で、米国関税によるマイナス影響が大きく、減益となりました。
以上の結果、プリンティングソリューションズ事業セグメントの売上収益は1兆295億円(前期比5.0%増)、セグメント利益は1,206億円(同3.4%減)となりました。
なお、Fiery社にかかるのれんの減損損失の計上額は259億円であります。これは、同社が手がける商業印刷および産業印刷市場において、米国における関税政策の影響等を背景に設備投資の抑制が進むなど、市場環境が想定以上に悪化しており、このような状況を踏まえ事業計画を慎重に見直したことによるものです。
(ビジュアルコミュニケーション事業セグメント)
ビジュアルコミュニケーション事業セグメントの売上収益は、中国市場の悪化に加え、欧米を中心とした教育市場での販売減の影響が大きく、減収となりました。
ビジュアルコミュニケーション事業セグメントのセグメント利益は、減収によるマイナス影響が大きく、大幅な減益となりました。
以上の結果、ビジュアルコミュニケーション事業セグメントの売上収益は1,814億円(前期比11.0%減)、セグメント利益は123億円(同57.8%減)となりました。
(マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメント)
マニュファクチャリングソリューションズ事業の売上収益は、中国や東南アジアで需要が拡大し増収となりました。
ウエアラブル機器事業の売上収益は、国内におけるインバウンド需要に伴う販売増や、新製品の投入効果などにより増収となりました。
マイクロデバイス事業の売上収益は、増収となりました。水晶デバイスの売上収益は、販売の拡大が継続する中で大幅な増収となりました。半導体の売上収益は、一部顧客で需要回復があり、増収となりました。
マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントのセグメント利益は、マニュファクチャリングソリューションズ事業やマイクロデバイス事業を中心とした増収の影響が大きく、大幅な増益となりました。
以上の結果、マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントの売上収益は2,061億円(前期比13.6%増)、セグメント利益は108億円(前期はセグメント損失32億円)となりました。
なお、マニュファクチャリングソリューションズ事業において、将来の成長に向けて製品・ソフト等の競争力強化の投資は継続し市場シェアの伸長もみられるものの、主要販売地域における市場回復が想定より緩やかであり、また一部主要顧客の投資動向に未だ不確実性が残っているなど収益性の改善に一定の時間を要することから、減損損失13億円を計上しました。
(調整額)
報告セグメントに帰属しない基礎研究に関する研究開発費や新規事業・本社機能に係る収益、費用の計上などにより、報告セグメントの利益の合計額との調整額が△598億円(前期の調整額は△611億円)となりました。
(2)当期の財政状態の概況
当連結会計年度末における資産合計は、主にのれんの減損損失の計上により、のれん及び無形資産が減少した一方で、現金及び現金同等物や売上債権及びその他の債権、棚卸資産が増加したことなどにより前連結会計年度末に対して784億円増加し1兆5,349億円となりました。
負債合計は、主に社債、借入金及びリース負債の増加などにより、前連結会計年度末に対して297億円増加し、6,812億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は、主に配当金の支払いを行った一方で、在外営業活動体の換算差額を主因としたその他の包括利益や親会社の所有者に帰属する当期利益182億円の計上などがあったことなどにより、前連結会計年度末に対して488億円増加し8,535億円となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、主に当期利益182億円や減価償却費及び償却費の計上、減損損失及び減損損失戻入益の計上といった要因により1,124億円の収入(前期は1,381億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出といった要因により、656億円の支出(前期は1,508億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還や配当金の支払いによる支出といった要因により396億円の支出(前期は451億円の支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響を合わせ、前連結会計年度末から216億円増加し2,886億円となりました。
(4)今後の見通し
2027年3月期の通期連結業績予想につきましては、以下のとおりです。
なお、業績予想の前提となる為替レートにつきましては、1米ドル151.00円、1ユーロ175.00円としています。
当社を取り巻くビジネス環境は、中東情勢などの地政学リスク・通商政策動向などについても現時点での想定を越えて不確実性が高まる可能性はあると考えられ、引き続き動向を注視していく必要があると認識しています。
詳細につきましては、本決算短信と同時に公表しました「2025年度(2026年3月期)通期 決算説明会」資料をご覧ください。
連結業績予想
(通期)
2026年3月期
(実績)
2027年3月期
(計画)
増減
売上収益
14,133億円
14,500億円
+367億円
(+2.6%)
事業利益
838億円
900億円
+62億円
(+7.4%)
営業利益
496億円
860億円
+364億円
(+73.5%)
税引前利益
500億円
840億円
+340億円
(+67.9%)
当期利益
182億円
590億円
+408億円
(+224.1%)
親会社の所有者に
帰属する当期利益
182億円
590億円
+408億円
(+224.1%)
為替レート
1米ドル 150.69円
1米ドル 151.00円
1ユーロ 174.74円
1ユーロ 175.00円
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループ(以下、「エプソン」という。)は国際会計基準(IFRS会計基準)を適用しております。
IFRS会計基準適用の目的は、グループ各社・各事業に対して統一された仕組みや情報に基づくマネジメントを可能とし、「真のグローバル企業」としての経営基盤強化を図っていくことであります。
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結財政状態計算書
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
百万円
百万円
資産
流動資産
現金及び現金同等物
267,000
288,582
売上債権及びその他の債権
210,091
241,037
棚卸資産
369,781
394,733
未収法人所得税
11,276
15,095
その他の金融資産
2,451
6,479
その他の流動資産
20,254
22,005
流動資産合計
880,855
967,933
非流動資産
有形固定資産
379,712
392,795
のれん及び無形資産
122,417
100,371
投資不動産
1,110
831
持分法で会計処理されている投資
2,185
2,415
退職給付に係る資産
177
331
その他の金融資産
23,990
28,859
その他の非流動資産
5,522
5,736
繰延税金資産
40,490
35,596
非流動資産合計
575,605
566,937
資産合計
1,456,461
1,534,870
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
百万円
百万円
負債及び資本
負債
流動負債
仕入債務及びその他の債務
158,085
164,478
未払法人所得税
17,345
7,054
社債、借入金及びリース負債
80,214
68,087
その他の金融負債
1,471
2,332
引当金
13,228
17,808
その他の流動負債
173,772
187,427
流動負債合計
444,117
447,189
非流動負債
社債、借入金及びリース負債
144,494
163,371
その他の金融負債
5,362
5,430
退職給付に係る負債
15,765
16,530
引当金
11,356
9,592
その他の非流動負債
20,880
24,138
繰延税金負債
9,592
14,967
非流動負債合計
207,451
234,032
負債合計
651,569
681,222
資本
資本金
53,204
53,204
資本剰余金
83,904
83,949
自己株式
△70,260
△70,150
その他の資本の構成要素
165,194
216,593
利益剰余金
572,710
569,907
親会社の所有者に帰属する持分合計
804,752
853,503
非支配持分
139
144
資本合計
804,891
853,648
負債及び資本合計
1,456,461
1,534,870
(2)連結包括利益計算書
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
百万円
百万円
売上収益
1,362,944
1,413,251
売上原価
△869,917
△912,499
売上総利益
493,026
500,751
販売費及び一般管理費
△403,437
△416,962
その他の営業収益
4,494
7,486
その他の営業費用
△18,975
△41,717
営業利益
75,108
49,558
金融収益
6,180
4,853
金融費用
△2,900
△4,373
持分法による投資損益(△は損失)
7
△14
税引前利益
78,395
50,023
法人所得税費用
△23,214
△31,817
当期利益
55,181
18,206
当期利益の帰属
親会社の所有者
55,177
18,201
非支配持分
3
4
当期利益
55,181
18,206
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
百万円
百万円
その他の包括利益
純損益に振り替えられることのない項目
確定給付制度の再測定
△2,680
956
資本性金融商品の公正価値の純変動
△306
4,110
純損益に振り替えられることのない項目合計
△2,986
5,066
純損益に振り替えられる可能性のある項目
在外営業活動体の換算差額
△4,472
48,568
キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分
293
365
持分法適用会社に対する持分相当額
△15
103
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計
△4,194
49,038
税引後その他の包括利益合計
△7,181
54,104
当期包括利益合計
47,999
72,310
当期包括利益の帰属
親会社の所有者
48,000
72,304
非支配持分
△1
6
当期包括利益合計
47,999
72,310
1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益(円)
168.75
56.81
希薄化後1株当たり当期利益(円)
168.75
56.81
(3)連結持分変動計算書
親会社の所有者に帰属する持分
資本金
資本剰余金
自己株式
その他の資本の構成要素
確定給付制度の再測定
資本性金融商品の公正価値の純変動
在外営業活動体の換算差額
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
2024年4月1日 残高
53,204
84,042

55,455

8,159
164,605
当期利益






その他の包括利益




2,680

306

4,483
当期包括利益合計




2,680

306

4,483
自己株式の取得



30,022



自己株式の消却


175
15,100



配当金






株式報酬取引

37
116



その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替



2,680

2,484

所有者との取引額等合計


138

14,805
2,680

2,484

2025年3月31日 残高
53,204
83,904

70,260

5,368
160,122
当期利益






その他の包括利益



956
4,110
48,670
当期包括利益合計



956
4,110
48,670
自己株式の取得



1



自己株式の消却






配当金






株式報酬取引

45
111



その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替




956

1,747

所有者との取引額等合計

45
110

956

1,747

2026年3月31日 残高
53,204
83,949

70,150

7,730
208,792
親会社の所有者に帰属する持分
非支配持分
資本合計
その他の資本の構成要素
利益剰余金
合計
キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分
合計
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
2024年4月1日 残高

589
172,175
557,025
810,992
141
811,134
当期利益


55,177
55,177
3
55,181
その他の包括利益
293

7,176


7,176

4

7,181
当期包括利益合計
293

7,176
55,177
48,000

1
47,999
自己株式の取得




30,022


30,022
自己株式の消却



14,924



配当金



24,372

24,372

0

24,373
株式報酬取引



153

153
その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替

195

195



所有者との取引額等合計

195

39,493

54,241

0

54,242
2025年3月31日 残高

296
165,194
572,710
804,752
139
804,891
当期利益


18,201
18,201
4
18,206
その他の包括利益
365
54,102

54,102
1
54,104
当期包括利益合計
365
54,102
18,201
72,304
6
72,310
自己株式の取得




1


1
自己株式の消却






配当金



23,708

23,708

0

23,709
株式報酬取引



157

157
その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替


2,703
2,703



所有者との取引額等合計


2,703

21,004

23,553

0

23,553
2026年3月31日 残高
69
216,593
569,907
853,503
144
853,648
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
百万円
百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー
当期利益
55,181
18,206
減価償却費及び償却費
72,142
77,417
減損損失及び減損損失戻入益(△は益)
1,256
29,238
金融収益及び金融費用(△は益)
△3,280
△479
持分法による投資損益(△は益)
△7
14
固定資産除売却損益(△は益)
92
681
法人所得税費用
23,214
31,817
売上債権の増減額(△は増加)
3,500
△13,737
棚卸資産の増減額(△は増加)
△15,780
2,546
仕入債務の増減額(△は減少)
2,562
△967
退職給付に係る負債の増減額(△は減少)
1,648
60
その他
16,985
165
小計
157,517
144,962
利息及び配当金の受取額
6,187
4,611
利息の支払額
△1,543
△2,389
保険金の受取額
255
2,023
法人所得税の支払額
△24,341
△36,836
営業活動によるキャッシュ・フロー
138,075
112,372
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
百万円
百万円
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資有価証券の取得による支出
△1,092
△1,916
投資有価証券の売却による収入
5,708
2,615
有形固定資産の取得による支出
△59,369
△54,615
有形固定資産の売却による収入
621
727
無形資産の取得による支出
△10,897
△6,234
投資不動産の売却による収入
88
131
子会社の取得による支出
△85,483
△2,053
その他
△362
△4,215
投資活動によるキャッシュ・フロー
△150,787
△65,561
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少)
△567
36,096
長期借入れによる収入

30,000
長期借入金の返済による支出
△9,000
△30,000
社債の発行による収入
39,823

社債の償還による支出
△10,000
△40,000
リース負債の返済による支出
△10,989
△11,990
配当金の支払額
△24,372
△23,708
非支配持分への配当金の支払額
△0
△0
自己株式の取得による支出
△30,022
△1
財務活動によるキャッシュ・フロー
△45,129
△39,604
現金及び現金同等物の為替変動による影響
△3,640
14,376
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
△61,481
21,581
現金及び現金同等物の期首残高
328,481
267,000
現金及び現金同等物の期末残高
267,000
288,582
(5)連結財務諸表注記
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(セグメント情報)
(1)報告セグメントの概要
エプソンの報告セグメントは、エプソンの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定および業績の評価をするために定期的に検討を行う対象となっている事業セグメントを基礎に決定されております。
エプソンは、製品の種類、性質、販売市場等から総合的に区分されたセグメントから構成される「プリンティングソリューションズ事業」、「ビジュアルコミュニケーション事業」および「マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業」の3つを報告セグメントとしております。
なお、報告セグメントに属する主要な製品等は次のとおりであります。
報告セグメント
主要な製品等
プリンティングソリューションズ事業
オフィス・ホーム用インクジェットプリンター、シリアルインパクトドットマトリクスプリンター、カラーイメージスキャナー、乾式オフィス製紙機、商業・産業用インクジェットプリンター、インクジェットプリントヘッド、POSシステム関連製品、ラベルプリンター、およびこれらの消耗品、デジタル印刷ソフトウエアソリューション 等
ビジュアルコミュニケーション事業
液晶プロジェクター、スマートグラス 等
マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業
産業用ロボット、ウオッチ、ウオッチムーブメント、水晶デバイス、半導体、金属粉末、表面処理加工、PC 等
(2)セグメント収益および業績
エプソンの報告セグメントによる収益および業績は、以下のとおりであります。セグメント間の取引はおおむね市場実勢価格に基づいております。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
(注2)
連結
プリンティングソリューションズ事業
ビジュアルコミュニケーション事業
マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業

売上収益
外部収益
980,078
203,782
172,210
1,356,070
6,873
1,362,944
セグメント間収益
70
0
9,253
9,323

9,323

収益合計
980,148
203,782
181,463
1,365,394

2,450
1,362,944
セグメント損益
(事業利益)(注1)
124,847
29,021

3,221
150,646

61,057
89,589
その他の営業収益及び
その他の営業費用

14,481
営業利益
75,108
金融収益及び金融費用
3,280
持分法による投資損益
(△は損失)
7
税引前利益
78,395
その他の項目
報告セグメント
調整額
(注3)
連結
プリンティングソリューションズ事業
ビジュアルコミュニケーション事業
マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業

減価償却費及び償却費

45,160

9,293

10,859

65,313

6,708

72,021
減損損失(非金融資産)

92

29
(注4)△792

913

343

1,256
報告セグメント資産
753,144
153,773
179,415
1,086,333
370,128
1,456,461
資本的支出
46,429
9,066
12,598
68,094
7,726
75,821
(注1)セグメント損益(事業利益)は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
(注2)セグメント損益(事業利益)の「調整額」△61,057百万円には、セグメント間取引消去487百万円および全社費
用・その他△61,545百万円が含まれております。全社費用・その他は、主に基礎研究に関する研究開発費および
報告セグメントに帰属しない新規事業・本社機能に係る収益、費用であります。
(注3)報告セグメント資産の「調整額」370,128百万円には、セグメント間の内部取引に係る消去額△5,962百万円のほか、報告セグメントに帰属しない全社資産などが含まれております。
(注4)マニュファクチャリングソリューションズ事業において、中国を含めた主要販売地域における市場回復の遅れ等により収益性の低下が継続していることから、減損損失△777百万円を計上しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
(注2)
連結
プリンティングソリューションズ事業
ビジュアルコミュニケーション事業
マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業

売上収益
外部収益
1,029,483
181,388
196,868
1,407,740
5,511
1,413,251
セグメント間収益
53
0
9,194
9,248

9,248

収益合計
1,029,537
181,388
206,062
1,416,988

3,737
1,413,251
セグメント損益
(事業利益)(注1)
120,572
12,253
10,797
143,622

59,833
83,788
その他の営業収益及び
その他の営業費用

34,230
営業利益
49,558
金融収益及び金融費用
479
持分法による投資損益
(△は損失)

14
税引前利益
50,023
その他の項目
報告セグメント
調整額
(注3)
連結
プリンティングソリューションズ事業
ビジュアルコミュニケーション事業
マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業

減価償却費及び償却費

48,785

9,594

11,120

69,500

8,037

77,538
減損損失(非金融資産)
(注4)△27,464

74
(注5)△1,334

28,874

364

29,238
報告セグメント資産
795,237
153,036
201,576
1,149,851
385,019
1,534,870
資本的支出
47,875
7,112
9,587
64,575
9,903
74,478
(注1)セグメント損益(事業利益)は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
(注2)セグメント損益(事業利益)の「調整額」△59,833百万円には、セグメント間取引消去351百万円および全社費
用・その他△60,185百万円が含まれております。全社費用・その他は、主に基礎研究に関する研究開発費および
報告セグメントに帰属しない新規事業・本社機能に係る収益、費用であります。
(注3)報告セグメント資産の「調整額」385,019百万円には、セグメント間の内部取引に係る消去額△4,326百万円のほか、報告セグメントに帰属しない全社資産などが含まれております。
(注4)商業・産業プリンティング事業領域に含まれるFiery社にかかるのれんについて、減損損失△25,889百万円を計上しております。これは、同社が手がける商業印刷および産業印刷市場において、米国における関税政策の影響等を背景に設備投資の抑制が進むなど、市場環境が想定以上に悪化しており、このような状況を踏まえ事業計画を慎重に見直したことによるものであります。
(注5)マニュファクチャリングソリューションズ事業において、将来の成長に向けた投資は継続していくものの、主要販売地域における市場回復が想定より緩やかであり、かつ一部主要顧客の投資動向に未だ不確実な面があり、収益性の改善に一定の時間を要することから、減損損失△1,295百万円を計上しております。
(3)地域別に関する情報
外部顧客からの売上収益および非流動資産の地域別内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
外部顧客からの売上収益
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
日本
225,920
232,074
米国
288,339
302,601
中華人民共和国
182,176
181,760
その他
666,507
696,814
合計
1,362,944
1,413,251
(注)売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国に分類しております。
(単位:百万円)
非流動資産
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
日本
224,835
224,863
米国
120,200
98,581
フィリピン
46,899
48,956
インドネシア
33,306
35,093
中華人民共和国
28,468
29,570
その他
55,051
62,668
合計
508,762
499,734
(注)非流動資産は資産の所在地によっており、持分法で会計処理されている投資、退職給付に係る資産、その他の金融資産および繰延税金資産を含んでおりません。
(4)主要な顧客に関する情報
エプソンの収益全体の10%を超える単一の外部顧客との取引はありません。
(1株当たり利益)
(1) 基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)
55,177
18,201
親会社の普通株主に帰属しない当期利益(百万円)


基本的1株当たり当期利益の計算に使用する当期利益(百万円)
55,177
18,201
期中平均普通株式数(千株)
326,977
320,405
基本的1株当たり当期利益(円)
168.75
56.81
(2) 希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
基本的1株当たり当期利益の計算に使用する当期利益(百万円)
55,177
18,201
損益調整額(百万円)


希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する
当期利益(百万円)
55,177
18,201
期中平均普通株式数(千株)
326,977
320,405
希薄化性潜在的普通株式の影響
役員報酬BIP信託(千株)
10

希薄化後の期中平均普通株式数(千株)
326,987
320,405
希薄化後1株当たり当期利益(円)
168.75
56.81
(注)基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益の算定において、役員報酬BIP信託が所有する当社株式を自己株式として処理していることから、期中平均普通株式数から当該株式数を控除しております。
(企業結合)
前連結会計年度において生じた企業結合は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度において、重要な企業結合は生じておりません。
Fiery, LLCの取得
当社は、2024年12月2日付で、Fiery, LLC(以下、Fiery社)の全持分を同社の株主であるSiris Capital Group, LLCの関連会社およびElectronics For Imaging, Inc.から取得しました。これにより、Fiery社は当社の完全子会社となりました。
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称およびその事業の内容
被取得企業の名称 Fiery, LLC
事業の内容    デジタル印刷ソフトウエアソリューション
② 取得日
2024年12月2日
③ 取得した議決権付資本持分の割合
100%
④ 企業結合を行った主な理由
Fiery社(本社:米国)は、産業・デジタル印刷向けのDFE(注)サーバーをはじめとした印刷向けの包括的なBtoBソフトウエアソリューションおよびサービスを提供する独立系大手プロバイダーです。
エプソンとFiery社はそれぞれ、オフィス用から商業・産業用まで幅広い顧客のニーズに対応し、デジタル印刷技術により顧客の生産性を最大化する支援を行ってきました。Fiery社のソフトウエア、サーバー、ワークフロー・ソリューションは、エプソンの戦略的ビジョンとハードウエアのリーダーシップを補完するものであり、今後Fiery社とともにデジタル印刷分野の成長を加速させることにより、企業価値の向上を図っていきます。
(注)Digital Front End:印刷データを処理・印刷プロセスを管理するためのソフトウエアおよびハードウエアの総称
⑤ 被取得企業の支配を獲得した方法
現金を対価とする持分取得
(2) 取得日時点における取得対価、取得資産及び引受負債の公正価値およびのれん
(単位:百万円)
金額
取得対価の公正価値(現金)
86,170
取得資産及び引受負債の公正価値
流動資産
現金及び現金同等物
687
その他の流動資産
5,664
非流動資産
有形固定資産
1,816
無形資産(注1)
56,004
その他の非流動資産
8,808
流動負債
△7,016
非流動負債
△16,206
取得資産及び引受負債の公正価値(純額)
49,758
のれん(注2)
36,412
(注1)無形資産の主なものは、顧客関連資産および技術資産であります。これらの無形資産は、売上成長率、売上総利益率、既存顧客の減衰率、割引率等の仮定に基づいて測定しております。
(注2)のれんの内容は、主に期待される将来の収益力に関連して発生したものであります。なお、当該のれんについて、税務上損金算入を見込んでいる金額はありません。
(3) 取得関連費用
当該企業結合に係る取得関連費用は1,404百万円であり、前連結会計年度の連結包括利益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれております。
(4) 取得に伴うキャッシュ・フロー
(単位:百万円)
金額
現金による取得対価
86,170
取得日に受け入れた現金及び現金同等物
△687
子会社の取得による支出
85,483
(5) 業績に与える影響
前連結会計年度における当該企業結合に係る取得日以降の損益情報および当該企業結合が前連結会計年度の期首に実施されたと仮定した場合の損益情報は、エプソンの連結損益に与える影響額に重要性がないため記載しておりません。なお、当該プロフォーマ情報は監査法人による監査証明を受けておりません。
(偶発事象)
重要な訴訟
訴訟については、一般的に不確実性を含んでおり、経済的便益の流出可能性についての信頼に足る財務上の影響額の見積りは困難です。経済的便益の流出可能性が高くない、または財務上の影響額の見積りが不可能な場合には引当金は計上しておりません。
エプソンに係争している重要な訴訟は、以下のとおりであります。
(インクジェットプリンターの著作権料に関する民事訴訟)
当社の連結子会社であるEpson Europe B.V.(以下「EEB」という。)は、2010年6月にベルギーにおける著作権料徴収団体であるLa SCRL REPROBELに対して、マルチファンクションプリンターに関する著作権料の返還などを求める民事訴訟を提起しました。その後、La SCRL REPROBELがEEBを提訴したことにより、これら二つの訴訟は併合され、かかる訴訟の第1審ではEEBの主張を棄却する判決がなされましたが、EEBは、これを不服として上訴する方針です。
(後発事象)
該当事項はありません。
(参考)四半期情報
(単位:百万円)
第1四半期連結会計期間
(自 2025年4月1日
至 2025年6月30日)
第2四半期連結会計期間
(自 2025年7月1日
至 2025年9月30日)
第3四半期連結会計期間
(自 2025年10月1日
至 2025年12月31日)
第4四半期連結会計期間
(自 2026年1月1日
至 2026年3月31日

売上収益
320,879
346,472
376,473
369,426
売上原価
△204,555
△226,843
△241,107
△239,993
売上総利益
116,324
119,628
135,365
129,432
販売費及び一般管理費
△96,569
△101,953
△108,998
△109,441
事業利益(注)
19,755
17,675
26,366
19,991
その他の営業収益及び
その他の営業費用
△5,618
△666
873
△28,819
営業利益(△は損失)
14,136
17,008
27,240
△8,827
金融収益及び金融費用
△1,206
861
698
125
持分法による投資損益
(△は損失)
△12
△4
17
△15
税引前四半期利益
(△は損失)
12,918
17,865
27,957
△8,717
法人所得税費用
△6,304
△5,811
△11,175
△8,525
四半期利益(△は損失)
6,613
12,053
16,781
△17,242
親会社の所有者に帰属する
四半期利益(△は損失)
6,612
12,052
16,780
△17,244
基本的1株当たり四半期利益(△は損失)(円)
20.64
37.62
52.37
△53.82
(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2026-05-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 1.91%
計 6.64%
714万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2026-05-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 4.73%
計 6.64%
1,765万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2026-05-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 1.91%
計 6.64%
714万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2026-05-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 4.73%
計 6.64%
1,765万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2026-04-03 野村證券株式会社 (同左) 0.52%
計 9.03%
192万株 証券業務に係る商品在庫、及び累積投資業務の運営目的として保有している。 変更
2026-04-03 野村證券株式会社 ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC) 0.02%
計 9.03%
7万株 証券業務に係わる商品在庫として保有している。 変更
2026-04-03 野村證券株式会社 野村アセットマネジメント株式会社 8.49%
計 9.03%
3,172万株 信託財産の運用として保有している。 変更
2026-04-03 野村證券株式会社 (同左) 0.52%
計 9.03%
192万株 証券業務に係る商品在庫、及び累積投資業務の運営目的として保有している。 変更
2026-04-03 野村證券株式会社 ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC) 0.02%
計 9.03%
7万株 証券業務に係わる商品在庫として保有している。 変更
2026-04-03 野村證券株式会社 野村アセットマネジメント株式会社 8.49%
計 9.03%
3,172万株 信託財産の運用として保有している。 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 13,629億円 751億円 552億円 14,565億円 8,048億円 168.8 74.0
2024 13,140億円 575億円 526億円 14,131億円 8,110億円 158.7 74.0
2023 13,303億円 970億円 750億円 13,416億円 7,274億円 220.8 72.0
2022 11,289億円 945億円 923億円 12,664億円 6,656億円 266.7 62.0
2021 9,959億円 477億円 309億円 11,613億円 5,509億円 89.4 62.0
2020 10,436億円 395億円 77億円 10,409億円 5,037億円 22.3 62.0
2019 10,897億円 714億円 537億円 10,384億円 5,402億円 152.5 62.0
2018 11,021億円 650億円 418億円 10,334億円 5,127億円 118.8 62.0
2017 10,249億円 483億円 9,744億円 4,922億円 136.8 60.0
2016 10,925億円 458億円 9,413億円 4,678億円 127.9 60.0
2015 10,863億円 1,126億円 10,063億円 4,943億円 314.6 115.0
2014 10,084億円 842億円 9,089億円 3,624億円 235.4 50.0
2013 8,496億円 ▲89億円 8,224億円 2,459億円 -49.8 20.0
2012 8,780億円 50億円 7,408億円 2,481億円 26.2 26.0

事業の状況(有価証券報告書より)

最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。

沿革 FY2025 / 約2,268字
2【沿革】年月沿革1942年5月時計部品の加工などを目的として有限会社大和工業設立、ウオッチ事業開始1959年5月株式会社第二精工舎(現 セイコーインスツル株式会社)諏訪工場より営業譲受、有限会社諏訪精工舎に商号変更1959年9月株式会社諏訪精工舎に組織変更1961年12月国内製造会社信州精器株式会社(後のエプソン株式会社)設立1968年8月シンガポールに製造会社Tenryu(Singapore)Pte.Ltd.(現 Singapore Epson Industrial Pte.Ltd.)設立1968年9月ミニプリンター事業開始1973年11月半導体事業開始1974年2月香港に製造会社Suwa Overseas Ltd.(現 Epson Precision(Hong Kong)Ltd.)設立1975年4月アメリカに販売会社Epson America, Inc.設立 眼鏡レンズ事業開始(2013年2月に事業譲渡)1975年6月非時計分野のカンパニーブランドとして「EPSON」ブランド制定 液晶表示体事業開始1976年7月水晶デバイス事業開始1978年12月コンピュータ用プリンター事業開始1979年11月ドイツに販売会社Epson Deutschland GmbH設立1980年10月香港に販売会社Epson Electronics Trading Ltd.(現 Epson Hong Kong Ltd.)設立1982年11月シンガポールに販売会社Epson Electronics(Singapore)Pte.Ltd.(現 Epson Singapore Pte.Ltd.)設立1983年5月国内販売会社エプソン販売株式会社設立1985年1月国内製造会社庄内電子工業株式会社(現 東北エプソン株式会社)設立1985年2月アメリカに製造会社Epson Portland Inc.設立1985年11月エプソン株式会社を吸収合併、セイコーエプソン株式会社に商号変更1987年1月イギリスに製造会社Epson Telford Ltd.設立1989年1月液晶プロジェクター事業開始1989年9月ドイツに販売会社Epson Semiconductor GmbH(現 Epson Europe Electronics GmbH)設立1990年1月オランダに地域統括会社Epson Europe B.V.設立1993年1月アメリカに持株会社U.S. Epson, Inc.設立1993年11月国内販売会社エプソンダイレクト株式会社設立1994年7月インドネシアに製造会社P.T. Indonesia Epson Industry設立1996年2月中国に製造会社Suzhou Epson Quartz Devices Co., Ltd.(後のSuzhou Epson Co., Ltd.)設立(2011年7月に全持分譲渡)1996年11月アメリカに販売会社Epson Electronics America, Inc.設立(2018年4月にEpson America, Inc.により吸収合併)1998年4月中国に地域統括会社Epson(China)Co., Ltd.設立2001年3月オリエント時計株式会社を子会社化2003年6月東京証券取引所市場第一部に株式上場2004年10月液晶ディスプレイ事業を会社分割し、三洋エプソンイメージングデバイス株式会社として営業開始2005年10月水晶デバイス事業を会社分割し、エプソントヨコム株式会社(現 宮崎エプソン株式会社)として営業開始2006年12月三洋エプソンイメージングデバイス株式会社を株式の追加取得により完全子会社化し、エプソンイメージングデバイス株式会社に商号変更(2010年4月に中・小型液晶ディスプレイ事業に関する事業資産の一部を譲渡。2017年2月に当社を存続会社とする吸収合併により解散)2008年11月オリエント時計株式会社の株式を公開買付けにより追加取得2009年3月オリエント時計株式会社を株式交換により完全子会社化(2017年4月に時計販売事業を吸収分割により当社およびエプソン販売株式会社が承継) 年月沿革2009年4月2009年6月エプソントヨコム株式会社(現 宮崎エプソン株式会社)の株式を公開買付けにより追加取得エプソントヨコム株式会社(現 宮崎エプソン株式会社)を株式交換により完全子会社化(2012年4月に水晶デバイス事業に関する営業機能などを吸収分割により当社が承継)2015年4月2016年6月2017年7月 2018年6月2020年3月 2022年4月普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行インクジェットプリンターおよびプロジェクターの生産能力強化を目的としてフィリピンの製造子会社 Epson Precision (Philippines), Inc.に新工場竣工インクジェットプリントヘッドの生産能力拡大を目的として長野県広丘事業所内に新工場竣工商業・産業印刷分野における研究開発力・生産能力の強化などを目的として長野県広丘事業所内に新棟竣工東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2024年9月アメリカに自家保険会社Epson Global Reinsurance, Inc.設立2024年12月Fiery, LLCの全持分を取得し完全子会社化
配当政策 FY2025 / 約686字
3【配当政策】当社は、お客様価値の創造を通じて持続的な事業成長を実現し、収益性の向上と経営資源の効率化などにより安定的な資金創出に努め、成長戦略に基づく投資を最優先に行ったうえで、経営環境の変化などに耐え得る強固な財務構造の構築と積極的な利益還元に並行して取り組むことを配当政策の基本方針としています。この方針にしたがい、当社の本業による利益を示す事業利益(日本基準の営業利益とほぼ同じ概念の利益)から法定実効税率相当額を控除した利益に基づき、中期的には連結配当性向40%程度を目標としたうえで、株価水準や資金の状況などを総合的に勘案し、必要に応じて機動的に自己株式の取得を行い、より積極的な株主還元を図っていきます。当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会です。中間配当については、「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。当期の配当につきましては、当社の配当方針および安定的な配当の観点を踏まえ、1株当たり年間配当は74円とさせていただきました。なお、当事業年度に係る剰余金の配当は、以下のとおりです。 決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2024年11月1日12,10237取締役会決議2025年6月26日11,85237定時株主総会決議(予定) ■ 株主還元の推移(注)連結配当性向は、事業利益から法定実効税率相当額を控除した額を元に算出しています。
監査の状況 FY2025 / 約5,351字
(3)【監査の状況】①監査等委員会監査の状況(監査等委員会の体制)当社の監査等委員会は、有価証券報告書提出日(2025年6月25日、以下、「提出日」という。)現在、社外取締役3名を含む取締役4名で構成されております。社外取締役監査等委員3名は、弁護士、公認会計士、企業経営経験者であり、それぞれ高度な専門的知見、豊富な経験、高い見識を有しており、監査等委員会としてバランスのとれた監査・監督活動を遂行しております。また、監査等委員会による活動の実効性を確保するためには、監査等の環境の整備や重要社内会議への出席等による円滑な社内の情報収集、内部監査部門等との緊密な連携および内部統制システムの日常的な監視が必要と判断し、川名政幸氏を常勤監査等委員として選定しております。なお、監査等委員である大塚美智子氏は公認会計士であり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しております。また、監査等委員会を支援する専任組織として、監査等特命役員を長とする監査等委員会室を設置しています。監査等委員会室は、業務執行側からの独立性を有しており、監査等委員会からの直接の指示・命令系統のもと、監査等委員会の支援を行います。 (監査等委員会の活動状況)全監査等委員は取締役会、取締役選考審議会、取締役報酬審議会等の重要会議に出席するほか、取締役会議長・代表取締役との定期的な会合等を行うことにより、取締役会の機能発揮の状況、経営戦略やコーポレートガバナンス等の重要事項の意思決定や経営執行状況の適切なチェック・監視を行っています。さらに、取締役・執行役員各人に対する定期ヒアリングや職務執行確認書を通じて、遵法状況や業務執行成果に対する監査・監督を行っております。また、内部監査部門・内部統制主管部門・本社主管部門・グループ子会社監査役等からの定期ヒアリングによる内部統制システムの整備・運用の状況等(コンプライアンス体制、リスク管理体制、財務報告に係る内部統制を含む)の確認を行っております。加えて、監査等委員会もしくは個別の監査等委員として国内海外の事業所や子会社を往査あるいはリモートでのヒアリングを実施し、必要があると認めた場合は、内部監査部門や会計監査人に対して調査を要請するとともに、その職務の執行について具体的な指示を行っています。これらにより、監査等委員会の組織的監査の実効性を担保しています。会計監査人の監査の相当性については、期初においてリスク評価を相互に共有したうえで監査等委員会として会計監査人の監査計画を確認し、期中においても定期的に協議を行うことにより監査の実施状況を確認するとともに、両者の監査の実効性を高めています。なお、監査等委員会設置会社移行後の2017年度より毎年実施している監査等委員会実効性評価について、2019年度より取締役会への報告・共有を定例化しました。2024年度は、監査等委員会の実効性が確保されているとの評価結果を取締役会にて共有するとともに、監査等委員会の実効性評価で抽出された会社の内部統制やガバナンス体制の向上に関する取締役会への提言を実施しております。 (監査等委員会の開催と出席状況)2024年度は、前年度に引き続き、持続的経営継承に向けた対応状況の確認、取締役会のモニタリング機能の見守り、「Epson 25 Renewed」の重要施策の着実な進捗の確認、次期長期ビジョンの策定見守り等を監査等委員会の重要監査・監督項目として、年度を通じて審議・検討いたしました。監査等委員会は、当事業年度(2024年度)に16回、当期間(2025年4月から提出日までの期間)に5回開催されました。各監査等委員の出席状況は下表のとおりです。 〔各取締役の出席状況〕氏名役職出席回数(出席率)当事業年度当期間(※1)川名 政幸取締役常勤監査等委員16回/16回(100%)5回/5回(100%)白井 芳夫(※2)社外取締役監査等委員5回/5回(100%)-村越 進社外取締役監査等委員16回/16回(100%)5回/5回(100%)大塚 美智子社外取締役監査等委員16回/16回(100%)5回/5回(100%)丸本 明(※3)社外取締役監査等委員11回/11回(100%)5回/5回(100%)※1 当期間における出席回数(出席率)は、2025年4月から提出日までの期間を記載しております。※2 2024年6月25日の定時株主総会で退任するまでの期間について集計しております。※3 2024年6月25日の定時株主総会で選任されてからの期間について集計しております。 ②内部監査の状況当社では、各執行部門の業務執行が法令や社内規程に違反することがないように内部牽制体制を構築しております。内部監査部門は、各事業部門および本社の各主管部門による管理・監督機能から独立したモニタリング組織として、子会社を含むグループ全体における内部統制の体制と運用状況に関する監査を実施いたします。内部監査部門は年度監査計画に基づき、内部監査を実施するとともに、内部監査実施後は、事実に基づき要改善事項の指摘を含む監査結果を社長および監査等委員会へ適時に報告いたします。また、内部監査の実施状況を定期的に社長および監査等委員会へ報告いたします。 ③監査等委員会監査、内部監査、会計監査の相互連携ならびにこれらの監査と内部統制部門との関係当社は、監査等委員会による監査を組織的かつ効率的なものにするため、内部監査部門等と監査等委員会との密接な連携を確保する体制としており、監査等委員会は、監査等委員会室の体制および内部監査部門等との連携体制等に関し、監査等委員会による監査の実効性を妨げる事情が認められる場合、代表取締役あるいは取締役会に対してその是正を求めることができます。また、内部監査統括部門の長の任免および人事考課は、監査等委員会の事前の同意を得ることとしています。監査等委員会と内部監査部門等の連携強化の維持・改善を継続的に追求できる体制とする一環として、内部監査統括部門の長は、社外取締役および監査等委員である取締役により構成するコンプライアンス委員会に、オブザーバーとして出席することができる体制としています。当社の内部監査部門は、監査計画、監査結果および監査対象会社の監査指摘改善計画について定期的に監査等委員会に対して報告するとともに、内部監査に関する重要な事項は取締役会へ報告することとしています。これを受け、監査等委員会は、必要があると認めた場合は、内部監査部門に対して調査を要請し、またその職務の執行について取締役会への報告など具体的な指示を行うことができます。これらにより、監査等委員会の組織的監査の実効性を担保しています。内部監査部門は、社長を中心とした業務執行部門が構築する内部統制機能の要として位置付けられる一方、監査等委員会および内部監査部門による監査の実効性と独立性を確保する観点から、監査等委員会と社長の指示が齟齬をきたす場合には、監査等委員会による指示を優先することとしています。監査等委員会は、内部通報部門より定期的に内部通報の報告を受けています。とりわけ、重大な事案については、受付後速やかに詳細な報告を受け、対処の妥当性について確認しています。また、通報した者が、通報したことを理由として、不利な取り扱いを受けない体制とし、相談・通報事案は、通報者が特定されることなく当社の取締役会、監査等委員会、社外取締役を主要な構成員とするコンプライアンス委員会および経営戦略会議に報告され、報告に基づき代表取締役あるいは取締役会等へ是正等を求める場合であっても、報告者が特定されない仕組みとしています。監査等委員会と会計監査人とは、期初においてリスク評価を共有したうえで会計監査人の監査計画を確認し、期中においても定期的に協議を行うことにより、監査の実効性を高めています。また、会計監査人は、社外取締役および監査等委員である取締役により構成するコンプライアンス委員会に、オブザーバーとして出席することができる体制としています。④会計監査の状況a.監査法人の名称EY新日本有限責任監査法人 b.継続監査期間41年間(注)当社は1984年から2007年までみすず監査法人(当時は監査法人中央会計事務所)と監査契約を締結しており(2006年7月1日から2006年8月31日まで、みすず監査法人(当時は中央青山監査法人)に代えて、一時会計監査人を選任していた期間を含む。)、みすず監査法人解散にともない、2007年からEY新日本有限責任監査法人(当時は新日本監査法人)と監査契約を締結しております。ただし、当社の監査業務を執行していた公認会計士もEY新日本有限責任監査法人(当時は新日本監査法人)へ異動し、異動後も継続して当社の監査業務を執行していたことから、同一の監査法人が当社の監査業務を継続して執行していると考えられるため、当該公認会計士の異動前の監査法人の監査期間を合わせて記載しております。 c.業務を執行した公認会計士 公認会計士の氏名等継続監査年数(年)指定有限責任社員業務執行社員田中 卓也2指定有限責任社員業務執行社員見並 隆一5指定有限責任社員業務執行社員金子 剛大1 d.監査業務に係る補助者の構成公認会計士12名、会計士試験合格者等12名、その他の監査従事者27名、計51名 e.監査法人の選定方針と理由監査等委員会は、最適な会計監査体制を維持・強化するため、「会計監査人の解任・不再任の決定方針」および「会計監査人の選任・不再任および再任手続きに関する基準」を定めております。当該基準にしたがい評価した結果、会計監査人は監査品質の管理体制とそれを支えるガバナンス体制およびグローバルな監査体制など職務遂行を適正に行うための体制を具備し、独立の立場を保持しつつ職業的専門家として適正な監査を実施しているものと評価し、現任会計監査人であるEY新日本有限責任監査法人を次期事業年度の会計監査人として再任することが相当であると判断しました。なお、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当し、解任が適当と監査等委員会が判断する場合は、監査等委員会は監査等委員全員の同意に基づき、会計監査人を解任します。また、監査等委員会が、会計監査人の監査品質、品質管理、独立性等の観点から適正な監査の遂行に支障を及ぼすと判断する場合、監査法人を交代することにより当社にとってより適切な監査体制整備が可能であると判断する場合、またはその他必要と判断する場合には、監査等委員会はその決議により、会計監査人の解任または不再任の議案を株主総会に提出することを決定します。 f.監査等委員会による会計監査人の評価監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を踏まえ、①監査法人の品質管理、②監査チーム、③監査報酬等、④監査等委員会とのコミュニケーション、⑤経営者等との関係、⑥グループ監査、⑦不正リスクの7つの評価項目と執行側への意見聴取等により、会計監査人の監査遂行能力を評価しました。評価の結果、当社の会計監査人であるEY新日本有限責任監査法人は、上記に基づき問題はないものと判断しております。 ⑤監査報酬の内容等a.監査公認会計士等に対する報酬区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社171-2272連結子会社42-37-計213-2642 b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(Ernst & Young)に対する報酬(a.を除く)区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社-32-49連結子会社771377874239計771410874288当社および連結子会社における非監査業務の内容は、税務をはじめとする各種アドバイザリー業務などです。 c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容上記 a.および b.に該当するもののほか、前連結会計年度および当連結会計年度において、当社および連結子会社の監査証明業務に基づく報酬として重要なものはありません。 d.監査報酬の決定方針及び監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」を踏まえ、会計監査人の報酬の前提となっている監査計画の方針・内容、監査時間および監査報酬の推移ならびに過年度の監査計画と監査実績の状況を確認し、報酬額の見積もりの妥当性を検討した結果、適切であると判断したため、会計監査人の報酬等につき、会社法第399条第1項の同意を行っております。
設備の概要 FY2025 / 約824字
1【設備投資等の概要】当連結会計年度の設備投資については、重点戦略分野へ経営資源を集中し、将来の事業の育成と今後の成長の実現に向けて、新製品対応や生産能力増強のほか、環境投資、自動化・合理化・維持更新などを中心に設備投資を実施しました。また、安定的な資金創出の観点から、引き続き投資の厳選と既存設備の効率的な活用などにも取り組みました。この結果、当連結会計年度における設備投資総額(有形固定資産およびソフトウエア)は758億円となりました。なお、生産能力に重要な影響を及ぼす設備の売却、撤去などはありません。セグメントごとの設備投資の概要は、次のとおりです。 (プリンティングソリューションズ事業セグメント)プリンターなどの新製品対応、生産能力増強、品質向上、環境投資および自動化・合理化・維持更新などに係る投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資金額は464億円となりました。 (ビジュアルコミュニケーション事業セグメント)液晶プロジェクターなどの新製品対応、生産能力増強および合理化・維持更新などに係る投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資金額は90億円となりました。 (マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメント)産業用ロボット、ウオッチ、水晶デバイス、半導体などの新製品対応、生産能力増強、環境投資および自動化・合理化・維持更新などに係る投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資金額は125億円となりました。 (その他および全社)研究開発体制強化、環境投資およびグローバル経営データベース化・システム統一化などに係る投資を行った結果、当連結会計年度の設備投資金額は77億円となりました。 ■セグメント別設備投資額(2024年度)セグメントの名称設備投資金額(億円)プリンティングソリューションズ事業464ビジュアルコミュニケーション事業90マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業125その他および全社77合計758
従業員の状況 FY2025 / 約2,773字
5【従業員の状況】(1)連結会社の状況 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)プリンティングソリューションズ事業53,085ビジュアルコミュニケーション事業7,791マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業10,325報告セグメント計71,201その他461全社(共通)3,690合計75,352(注)1.従業員数は、就業人員数です。2.全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。3.前期に対し、ビジュアルコミュニケーション事業は1,534人の減少となっております。これは主として海外拠点における生産調整に伴うものです。 (2)提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)12,79243.218.37,941 セグメントの名称従業員数(人)プリンティングソリューションズ事業6,201ビジュアルコミュニケーション事業1,463マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業2,061報告セグメント計9,725その他-全社(共通)3,067合計12,792(注)1.従業員数は、就業人員数です。2.平均年齢、平均勤続年数および平均年間給与は、提出会社の正規従業員を基に計算しております。3.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。4.全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。5.前期に対し、マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業は360人の減少となっております。これは主として収益構造改革やオペレーション改革に伴う人員配置の見直しによるものです。 (3)労働組合の状況当社および一部の連結子会社において労働組合が組織されております。当社および一部の連結子会社における労使関係は良好であり、特に記載すべき事項はありません。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度(2024年度)補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)全労働者正規雇用労働者非正規雇用労働者5.391.677.277.575.8賃金制度上、同一資格等級での男女の賃金差異はないが、上位職位・資格等級に占める女性の割合が少ないことが差異の主な理由(注)1.管理職に占める女性労働者の割合および労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。2.管理職に占める女性労働者の割合は、セイコーエプソン株式会社組織における女性管理職の割合です。3.男性労働者の育児休業取得率は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。4.労働者の男女の賃金の差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。5.男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、セイコーエプソン株式会社元籍社員(グループ他社からの出向者を含まない)の集計値から算出したものです。6.労働者の男女の賃金の差異において、管理職層における賃金差異は98.2%です。 ② 連結子会社エプソンの国内グループ会社のうち、101人以上の常用雇用者を持つ関係会社について、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」で常用雇用者301人以上の会社に求められる3項目を記載しています(2025年3月時点)。なお、提出会社と下記の国内グループ10社の合計従業員数は、国内従業員数の約99%をカバーしています。当事業年度(2024年度)補足説明名称管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)全労働者正規雇用労働者非正規雇用労働者エプソン販売株式会社8.876.283.278.0117.7 東北エプソン株式会社8.071.476.876.858.3非正規雇用労働者の男女賃金差異は契約社員の契約内容によるもの秋田エプソン株式会社6.162.580.180.395.8 宮崎エプソン株式会社0.0100.078.374.787.3 エプソンアヴァシス株式会社17.6100.078.179.059.3非正規雇用労働者の男女賃金差異は契約社員の契約内容によるものエプソンアトミックス株式会社10.071.481.880.4-非正規雇用労働者は男性のみエプソンダイレクト株式会社0.0-78.980.6127.5男性育休については該当者なしエプソンロジスティクス株式会社0.0-101.0115.689.3男性育休については該当者なしエプソンミズベ株式会社14.3-100.3100.5102.2男性育休については該当者なしエプソンリペア株式会社0.0-77.180.685.3男性育休については該当者なし(注)1.管理職に占める女性労働者の割合および労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。2.管理職に占める女性労働者の割合は、各会社組織における女性管理職の割合です(在籍ベース)。3.男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。4.労働者の男女の賃金の差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。5.男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、各社元籍従業員(グループ他社からの出向者を含まない)の集計値から算出したものです。 ③ 連結 当事業年度(2024年度)補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)全労働者正規雇用労働者非正規雇用労働者国内連結6.388.073.575.076.1国内連結の範囲は、上記 ①提出会社(セイコーエプソン株式会社)および ②連結子会社(国内グループ会社10社)として合計値を記載
研究開発活動 FY2025 / 約7,249字
6【研究開発活動】(1)研究開発の考え方と体制エプソンは創業以来、「省・小・精の技術」を核とした独自の技術力を強みに、社会に価値を提供してきました。現在は、長期ビジョン「Epson 25 Renewed」のもと、社会課題の解決を起点とした技術開発へとシフトし、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。技術開発においては、顧客価値や事業性を踏まえたうえで、当社の技術的実力を客観的に評価し、ありたい姿とのギャップを明確化します。そのギャップを埋めるために、複数の開発シナリオを構築するアプローチを採用しています。最も高い成果が期待できる「プランA」を主軸としつつ、QCD(品質・コスト・納期)の一部を調整することで実現性を高めた「プランB」「プランC」も並行して検討。これにより、商品化・事業化への最短ルートを確保しています。また、開発初期段階から社外パートナーとの共創を積極的に取り入れ、試行錯誤のプロセスに多様な知見を取り込む「開発のフロントローディング化」を推進しています。課題解決のサイクルを高速化させることで開発の質とスピードの両立を図っています。エプソンは、研究開発を経営基盤強化の中核と位置づけ、基盤技術・コア技術・製品技術の継続的な進化に取り組んでいます。特に今後は、ものづくり力に加え、材料技術、AI、デジタル技術の強化を通じて、既存事業の競争力向上と新規事業創出に向けた技術基盤の構築を加速させます。研究開発体制は、各事業部門が製品開発および事業に直結するコア技術開発を担い、本社開発部門が複数事業にまたがる基盤技術や長期的視点での新技術開発を担当しています。明確な役割分担のもと、密接な連携を図りながら全社一体となって技術革新に取り組んでいます。エプソンは、これからも技術開発を通じて社会課題の解決に挑み、新たな価値創造に果敢にチャレンジしてまいります。 (2)研究開発費当連結会計年度の研究開発費総額は428億円であり、売上収益の3.1%にあたります。各セグメントの内訳は、プリンティングソリューションズ事業が172億円、ビジュアルコミュニケーション事業が69億円、マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業が57億円、その他および全社が127億円です。なお、その他および全社の研究開発費には、事業強化や新規事業創出のための技術基盤の構築に必要な研究開発などを含みます。 ■セグメント別研究開発費(2024年度)セグメントの名称研究開発費(億円)プリンティングソリューションズ事業172ビジュアルコミュニケーション事業69マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業57その他および全社127合計428 (3)セグメント別の研究開発の目的および成果①プリンティングソリューションズ事業セグメント<オフィス・ホームプリンティングイノベーション>当領域は、インクジェット技術・紙再生技術とオープンなソリューションにより、環境負荷低減・生産性向上を実現し、印刷の進化を主導することを目指しています。そのために、エプソン独自のインクジェット技術「Heat-Free Technology」による商品ラインアップの拡大、ソリューションの提供を進め、環境性能の訴求によるレーザープリンターからインクジェットプリンターへのテクノロジーシフトの実現に取り組んでいます。 この方針に基づき、オフィスの印刷状況に合わせてプランや機器を選べる「スマートチャージ」シリーズの新商品として、「LM-C400」を発売しました。ラインヘッドを搭載することで印刷速度40枚/分(※1)の高い生産性を実現し、新たにA4カラーインクジェット複合機をラインアップすることでオフィスにおけるさまざまなニーズに対応します。加えて、印字プロセスに熱を使わない「Heat-Free Technology」を採用したインクジェット方式によって、稼働時の最大消費電力160W以下(※2)を実現し、待機時も含めたトータルの消費電力量を示すTEC値も0.19kWh(※3)と低く、オフィスの脱炭素化の取り組みとして有効な手段となります。紙再生技術では、乾式オフィス製紙機PaperLabのメインユニット「Q-5000」および紙源プロセッサー「Q-40」を発売しました。PaperLabは、水を使わず(※4)に使用済みの紙を原料として新たな紙を生産できるため、オフィス内などでの紙資源循環に関連する活動を通じ、環境負荷低減に加えて多様な人材へも活躍の場を提供し、持続可能な社会の実現に貢献してきました。紙源プロセッサーは使用済みの紙を再生紙に適した形状かつ機密内容が判読できなくなるレベル(※5)まで細かく細断したあと、メインユニットに細断紙片を投入することで新たな紙「Dry Fiber Paper」(※6)を生み出します。このプロセスにより、様々な場所から安心して古紙を回収することが可能となり、複数の企業や事業所間、自治体を中心とした地域社会の皆さまをつなぐ新たな資源循環の形を実現します。※1 A4縦片面。印刷スピード算出条件は下記参照   https://www.epson.jp/products/printer/sokutei.htm※2 本体のみの最大消費電力(用紙カセット1段時)※3 本体のみのTEC値(用紙カセット1段時)。TEC値:オフィスでの使用を想定した1週間の平均電力量。国際エネルギースタープログラムで定められた測定方法による数値※4 機器内の湿度を保つために少量の水を使用。「Q-5000」では繊維結合の際にも少量の水を使用※5 ISO/IEC 21964-2 Security Level P4に準拠※6 PaperLabを用いて製紙した再生紙の総称 <商業・産業プリンティングイノベーション>当領域は、インクジェット技術と多様なソリューションにより、印刷のデジタル化を主導し、環境負荷低減・生産性向上の実現を目指しています。そのために、多様なメディア・素材への印刷を実現するインクジェット技術のポテンシャルを引き出し、商業・産業印刷のデジタル化を後押しするとともに、分散印刷を支援するクラウドサービス「Epson Cloud Solution PORT」などのソリューションを通じて印刷業務における生産性向上のサポートに取り組んでいます。この方針に基づき、エプソンでは初めてとなるDTFilm(※7)専用プリンター「SC-G6050」を発売しました。プリントヘッドを清潔に保つために必要な「吸引キャップ」に自動クリーニング機能を搭載したほか、ロール式の布製ワイパーにより常に新しい布でプリントヘッドを拭きとるため、毎日の部品清掃が不要です。さらに、ホワイトインクの自動循環システムでインク詰まりを防ぐなど、充実した自動メンテナンス機能によるメンテナンス工数の大幅削減と安定稼働を実現します。また、用途に合わせて選べるプリントモードにより、高画質でDTFilmならではの鮮やかな発色と、短納期でも安心して作業が進行できる生産性を両立しました。また、ラベル印刷業の人手不足や、デジタル印刷機を導入したもののスキル習得までの課題を解決するために、 「SurePress」を活用したデジタル印刷ワークフロー「Epson Workflow Cloud for SurePress」の提供を開始しました。電子作業指示書(JDF)によるワークフローの自動化に加え、「一括印刷機能」によって刃型違いの複数ジョブの連続印刷を実現し、ラベル生産工程における自動化および効率化を図り、「省人化」と「スキルレス」を実現します。※7 Direct to Film:転写印刷用フィルムなどへの直接印刷のこと ②ビジュアルコミュニケーション事業セグメント<ビジュアルイノベーション>当領域は、感動の映像体験と快適なビジュアルコミュニケーションで人・モノ・情報・サービスをつなぎ、「学び・働き・暮らし」を支援することを目指しています。そのために、高画質な大画面を実現するレーザー光源採用の高輝度プロジェクターの開発や、スマート化により使用環境・用途・シーンを拡大する設置性の高いホームプロジェクターの開発に取り組んでいます。 この方針に基づき、ビジネスプロジェクター高輝度モデル「EB-PQシリーズ」を発売しました。4Kの高画質を実現する2軸シフトテクノロジー「4K Crystal Motion Technology」(※8)を搭載し、高輝度かつ高解像度による迫力あるプロジェクションでイマーシブな空間演出での映像体験価値の向上を実現します。ホームプロジェクターでは、気軽に高画質な大画面映像を楽しめる「EF-21」「EF-22」を発売しました。エプソン独自の3LCD技術と先進のレーザー光源により、明るく鮮明かつ色再現性の高い映像を実現したほか、シームレスに自動で映像のゆがみとフォーカス補正が行えるため、設置性が向上しました。また、Google TVTM機能とスピーカー内蔵により、Wi-FiⓇの接続環境があればこれ一台で音楽や有料/無料の動画配信サービスを大画面で楽しめます。※8 4K信号を入力し、2軸シフトテクノロジーによってスクリーン上で4Kの高画質を表示 ③マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメント<マニュファクチャリングイノベーション>当領域は、環境負荷に配慮した「生産性・柔軟性が高い生産システム」を共創し、ものづくりを革新することを目指しています。 この方針に基づき、産業用スカラ(水平多関節)ロボットの新商品として、「GXシリーズ」に対応したコントローラー「RC800-A」(※9)およびティーチペンダント「TP4」(※10)の受注を開始しました。ロボットの動きを制御するための装置であるコントローラー「RC800-A」は、お客様のニーズが高い「コンベヤートラッキング」の精度向上や、力覚センサーボードを標準搭載することで、より自由度の高いシステム構築ができるなど、お客様の使い勝手を向上させています。コントローラーオプションのティーチペンダント「TP4」は、エプソンロボット統合ソフトウエア「Epson RC+8.0」(※11)を内蔵し、パソコンなしでもプログラム開発が可能です。また、従来品より重さを1.2kgに軽量化したことで作業時の負荷を軽減したことに加え、消費電力を25Wから15W以下へ削減したことで環境負荷低減に貢献します。自動化ニーズが高まる食品製造業向けには、食品グリス仕様モデルの「Tシリーズ」「LSシリーズ」「GXシリーズ」の受注を開始しました。3モデル7機種の豊富なラインアップにより、お客様の用途に合わせた機種の選択が可能で、さまざまな食品製造工程における自動化を支援し、労働人口減少といった社会課題解決に貢献していきます。※9 「GX-Cシリーズ」ロボットの「GX4-C」「GX8-C」に対応※10 スカラロボットと6軸(垂直多関節)ロボットに対応※11 詳細については下記参照   https://www.epson.jp/products/robots/lineup/software/ <ライフスタイルイノベーション>当領域は、匠の技能、センシング技術を活用したソリューションを共創し、お客様の多様なライフスタイルを彩ることを目指しています。ウオッチ分野では、感性に訴えるデザイン・高品質な商品を、お値打ち感ある価格で提供すること、センシング分野では、センシング技術や分析アルゴリズムを活用した新たなソリューションの共創に取り組んでいます。 ウオッチ分野では、「Orient Star」のコンテンポラリーコレクションM34から、ペルセウス座流星群をデザインテーマとした独創的なダイヤルと、シリコン製がんぎ車搭載の高性能ムーブメントを特長とする「M34 F8 デイト」の新モデルを発売予定です。ブラック文字盤の限定2モデルには、エレクトロニクス分野で使用されている「金属ナノ粒子積層技術」を世界で初めて腕時計作りに応用(※12)し、極めて繊細で精巧、かつ奥行き感のある文字板を表現しました。センシング分野において、エプソンはマテリアリティの一つである「生活の質向上」の価値創造戦略のもと、センシング技術を活用して、パーソナライズされた理想的なトレーニングを提供し、お客様の多様なライフスタイルを豊かにすることを目指しています。当期は、小中学生を対象とするスポーツスクールの運営団体向けに、子どもの運動能力向上を支援する新サービス「RevUp Physical Trainer」の提供を開始しました。本サービスでは、エプソン独自のモーションセンシング技術「M-Tracerテクノロジー」を搭載した小型センシング端末を装着し、基本的な運動動作を行うことで、動作回数の計測に加え、身体の詳細な動きの解析が可能です。解析結果に基づき、一人ひとりに合わせた正しい身体の動かし方を習得するための診断アドバイスをレポートとして提供します。さらに、計測・解析結果を時系列で確認できる「成長ログ」により、継続的な指導を通じた運動能力の向上をサポートします。また、本サービスは複数ユーザーの同時計測に対応しており、大人数でも効率的な計測が可能です。※12 腕時計の文字板への加飾において、金属ナノ粒子/金属ナノインクを積層させてプリントする技術として世界初。2024年12月~2025年1月実施の「金属ナノ粒子積層技術(金属ナノ粒子/金属ナノインクを用いた時計文字板加飾技術)」に関する市場調査(※13)および当該領域における先行事業者(類似競合事業者)に関する知財調査※13 「世界初」検証調査。株式会社未来トレンド研究機構調べ(2025年1月27日現在) 「RevUp Physical Trainer」サービスコンセプト <マイクロデバイス>当領域は、「省・小・精の技術」を極めた水晶と半導体の技術融合の強みを生かし、タイミングデバイス、半導体、センサーにより、成長が著しい高速・大容量通信インフラ、IoT社会、およびモビリティ社会など、スマート化する社会の実現に貢献する商品開発に取り組んでいます。 水晶発振器分野では、低消費電力かつ小型で、次世代通信インフラの基準信号源に対応した恒温槽付水晶発振器「OG7050CAN」を開発しました。近年、第5世代通信システム(5G)/IoTの普及等による通信データトラフィック増大に伴い、基地局やデータセンターの電力消費量が急増することが予想されており、そこで使用される機器には低消費電力化が求められています。そのような中、エプソン独自の水晶デバイスと半導体、さらには実装技術の融合により、従来品と比較して56%減の低消費電力化および体積比85%減の小型化を実現しました。半導体分野では、補聴器などの小型機器向けパワーマネジメントIC「S1A00210B」を開発しました。MHz帯の電磁誘導周波数に対応させることで小型コイルの使用が可能になり、本体の小型化に貢献します。また、特性の異なるバッテリーを使い分けできるように充電プロファイルを2種類記憶できることと、充放電回数(サイクル回数)管理して充電回数に応じた最適な充電方法を適用する機能を備えています。これらにより、充電時間の短縮やバッテリー寿命を延ばすことに貢献し、補聴器使用者の利便性向上につながることが期待できます。 ④その他および全社当領域では、各事業セグメントに共通する生産技術の高度化、DX基盤の強化、事業競争力を支える基礎研究、新規事業創出に向けた先端技術の研究開発に取り組んでいます。 全社的な取り組みとしては、「環境ビジョン2050」の実現に向けた環境技術の開発を推進しています。2024年度は、長期的な取り組みとして、CO2除去技術と藻類を活用したカーボンマイナス技術の研究開発を推進しました。インクジェットプリンターで培った薄膜技術を応用し、CO2を効率的に分離・回収する分離膜フィルターを開発しました。従来の熱処理を伴う方式に比べ、低エネルギーでCO2回収が可能となるこの技術は、小型・効率の良い回収システムから、火力発電所や製鉄所などへの導入を視野に入れた研究が進められています。また、微細藻類(円石藻)を活用したCO2固定化技術の研究も進行中で、森林の数十倍に相当するCO2吸収能力を持つ藻類の育種・培養技術の最適化を図っています。さらに、緑藻を用いたCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization)技術の開発も進めており、CO2を資源として活用する新たな循環モデルの構築を目指しています。 加えて、グループ会社であるエプソンアトミックスでは、金属資源の循環利用を目的とした新工場の建設を青森県八戸市で進めています。2025年6月の稼働を目指すこの工場では、エプソングループ内外から排出される金属端材や使用済み金型などの不要な金属を再資源化し、金属粉末製品の原料として再利用することでバージン原料の使用を削減し、CO2排出量の低減に貢献します。また、同工場では新精錬プロセスの導入により、金属資源の循環利用を実現することに加え、安定的に高品質な製品を供給し、次世代の省電力・小型デバイスの実現に貢献します。また、エプソングループの「環境ビジョン2050」に基づく「地下資源(※14)消費ゼロ」を目指す取り組みの一つとして、金属の資源循環可能な拠点を目指します。※14 原油、金属などの枯渇性資源
株式の保有状況 FY2025 / 約2,369字
(5)【株式の保有状況】①投資株式の区分の基準及び考え方当社は、投資株式について、キャピタルゲインまたはインカムゲイン目的のみで保有する場合は純投資とし、それ以外の目的で保有する場合は政策保有投資として区分しております。なお、当社は、保有目的が純投資である投資株式は保有しておりません。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、重要な部品等の調達先、当社商品等の主要な販売先、主要な資金調達先又はその他の金融サービス等の提供元等との安定的・長期的な取引関係の維持・強化等により、当社の中長期的な企業価値向上に資すると判断される場合、当該取引先の信用力・安全性等を検証したうえで、その株式を取得・保有します(この方針に基づき保有する株式を以下「政策保有株式」という。)。取締役会は、毎年、個別の政策保有株式について、そのリスクと取引関係の維持・強化等によって得られる利益等を、資本コストを踏まえて設定した社内のハードル・レートと比較したうえで定量的かつ総合的に勘案し、中長期的な観点から政策保有株式を保有することの合理性を検証しています。また、政策保有株式として保有することの合理性が認められない場合は、当該株式を縮減することとしております。 b.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式81,118非上場株式以外の株式105,827 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式2587新規事業の開拓・強化等のための新規出資非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式35,708 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱みずほフィナンシャルグループ390,2881,500,888当社の安定的な資金調達先および金融サービスの提供元であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。保有効果については、取締役会(2025年5月開催)において上記②a.の方法に基づき検証しましたが、その定量的な結果などは事業運営上の内部情報に該当するため、記載しておりません(以下同じ。)。有1,5814,571セイコーグループ㈱328,816328,816当社製品の主要な販売先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントです。有1,3591,371日本碍子㈱628,5001,257,000当社製品における重要な部品の調達先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントです。有1,1532,564㈱大塚商会240,000120,000当社製品の主要な販売先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にプリンティングソリューションズ事業セグメントです。無776767丸文㈱332,640332,640当社製品の主要な販売先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントです。有329514㈱八十二銀行244,700489,500当社の安定的な資金調達先および金融サービスの提供元であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。有258509 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱キングジム221,980221,980当社製品の主要な販売先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にプリンティングソリューションズ事業セグメントです。無191199上新電機㈱65,00065,000当社製品の主要な販売先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にプリンティングソリューションズ事業セグメントです。無138151日本BS放送㈱33,20033,200同社の親会社が当社製品の主要な販売先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にプリンティングソリューションズ事業セグメントです。無2930Pixelworks, Inc.100,000100,000当社製品における重要な部品の調達先であり、取引関係の維持・強化を目的として保有しています。取引関係がある事業セグメントは、主にビジュアルコミュニケーション事業セグメントです。無939(注)㈱大塚商会は、2024年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
関係会社の状況 FY2025 / 約4,900字
4【関係会社の状況】名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権に対する提出会社の所有割合(%)提出会社と関係会社との関係内容(連結子会社) エプソン販売㈱東京都新宿区百万円4,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0当社製品の販売役員の兼任あり資産の賃貸借あり資金貸付あり宮崎エプソン㈱宮崎県宮崎市百万円100マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0水晶デバイスの製造東北エプソン㈱山形県酒田市百万円100プリンティングソリューションズマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0プリンター部品、半導体の製造資金貸付あり秋田エプソン㈱秋田県湯沢市百万円80プリンティングソリューションズマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0プリンター部品、ウオッチムーブメントの製造資金貸付ありエプソンアトミックス㈱青森県八戸市百万円450マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0金属粉末、水晶原石等の製造、販売資産の賃貸借ありエプソンダイレクト㈱長野県塩尻市百万円150マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0(100.0)PC等の製造・販売資産の賃貸ありエプソンクロスインベストメント㈱東京都千代田区百万円100その他(ベンチャー投資・育成)100.0投資事業会社役員の兼任あり資金貸付ありU.S. Epson, Inc.※アメリカロスアラミトス千米ドル126,941持株会社100.0米州における持株会社Epson America, Inc.※アメリカロスアラミトス千米ドル40,000地域統括会社プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0(100.0)米州における地域統括会社プリンター、液晶プロジェクター、産業用ロボット、電子デバイス等の販売 Fiery, LLC※アメリカフリーモント千米ドル301,400プリンティングソリューションズ100.0デジタル印刷ソフトウエアソリューションの開発・販売Epson do Brasil Industria e Comercio Ltda.ブラジルサンパウロ千米ドル25,773プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター等の製造・販売、液晶プロジェクター等の販売Epson Portland Inc.アメリカヒルズボロ千米ドル31,150プリンティングソリューションズ100.0(100.0)プリンター消耗品等の製造Epson Global Reinsurance, Inc.※アメリカホノルル百万円8,100その他(再保険)100.0エプソングループの再保険事業Epson Europe B.V.※オランダアムステルダム千ユーロ95,000地域統括会社プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0欧州における地域統括会社プリンター、液晶プロジェクター、ウオッチ等の販売役員の兼任ありEpson (U.K.) Ltd.イギリスワトフォード千英ポンド25,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター等の販売Epson DeutschlandGmbHドイツデュッセルドルフ千ユーロ5,200プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター、産業用ロボット等の販売Epson EuropeElectronics GmbHドイツミュンヘン千ユーロ2,000マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0(100.0)電子デバイスの販売Epson France S.A.S.フランスサン・トゥアン・シュル・セーヌ千ユーロ4,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター等の販売Epson Italia S.p.A.イタリアミラノ千ユーロ3,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター、産業用ロボット等の販売Epson Como Printing Technologies S.r.l.イタリアコモ千ユーロ170プリンティングソリューションズ100.0(100.0)プリンター等の開発・製造・販売Epson Iberica,S.A.U.スペインバルセロナ千ユーロ1,900プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター等の販売Epson Middle East FZCOアラブ首長国連邦ドバイ千米ドル4,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0プリンター、液晶プロジェクター等の販売資金貸付ありEpson Telford Ltd.イギリステルフォード千英ポンド22,000プリンティングソリューションズ100.0(100.0)プリンター消耗品の製造役員の兼任ありEpson (China) Co.,Ltd.※中国北京市百万人民元1,211地域統括会社プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0中国における地域統括会社プリンター、液晶プロジェクター、産業用ロボット、電子デバイス等の販売役員の兼任ありEpson SingaporePte. Ltd.シンガポール千シンガポールドル200地域統括会社プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0東南アジア地域における地域統括会社プリンター、液晶プロジェクター、電子デバイス等の販売役員の兼任ありEpson Korea Co.,Ltd.韓国ソウル特別市百万韓国ウォン1,466プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0プリンター、液晶プロジェクター、産業用ロボット、電子デバイス等の販売Epson Hong KongLtd.中国香港千香港ドル2,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0プリンター、液晶プロジェクター、ウオッチムーブメント、産業用ロボット、電子デバイス等の販売Epson TaiwanTechnology& Trading Ltd.台湾台北市千台湾ドル25,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0プリンター、液晶プロジェクター、産業用ロボット、電子デバイス等の販売資金貸付あり役員の兼任ありPT. Epson Indonesiaインドネシアジャカルタ千インドネシアルピア918,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター等の販売Epson (Thailand)Co., Ltd.タイバンコク千タイバーツ215,308プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター等の販売Epson PhilippinesCorporationフィリピンパシッグ千フィリピンペソ50,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター等の販売Epson AustraliaPty. Ltd.オーストラリアノースシドニー千豪ドル1,000プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0プリンター、液晶プロジェクター等の販売役員の兼任ありEpson IndiaPvt. Ltd.インドバンガロール千インドルピー108,628プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター等の販売役員の兼任ありEpson Precision(Hong Kong) Ltd.中国香港千米ドル32,641プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0プリンター、液晶プロジェクター等のアフターサービス部品管理Epson Engineering(Shenzhen) Ltd.中国深圳市千米ドル56,641プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0(100.0)プリンター、液晶プロジェクター、産業用ロボット等の製造Tianjin EpsonCo., Ltd.中国天津市千人民元172,083プリンティングソリューションズ100.0(100.0)プリンター消耗品等の製造Singapore EpsonIndustrialPte. Ltd.シンガポール千シンガポールドル71,700マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0半導体の製造、表面処理加工等PT. Epson Batamインドネシアバタム千米ドル7,000プリンティングソリューションズ100.0(100.0)プリンター消耗品等の製造債務保証ありPT. IndonesiaEpson Industry※インドネシアブカシ千米ドル23,000プリンティングソリューションズ100.0プリンターの製造Epson Precision(Thailand) Ltd.※タイチャチェンサオ千タイバーツ3,250,000マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0ウオッチ、水晶デバイスの製造資金貸付あり役員の兼任ありEpson Precision(Philippines), Inc.※フィリピンリパ千米ドル157,533プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーション100.0プリンター、液晶プロジェクターの製造Epson PrecisionMalaysia Sdn. Bhd.マレーシアクアラルンプール千マレーシアリンギット16,800マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0水晶デバイスの製造役員の兼任ありEpson Precision(Johor) Sdn. Bhd.マレーシアジョホール千マレーシアリンギット52,800マニュファクチャリング関連・ウエアラブル100.0(100.0)ウオッチ部品の製造その他42社-----(持分法適用関連会社)3社  (注)1.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合を内書しております。2.※は特定子会社に該当しております。3.エプソン販売株式会社、Epson America, Inc.およびEpson (China) Co., Ltd.は、連結売上収益に占める売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の割合が10%を超えております。主要な損益情報等は、次のとおりです。名称売上収益(百万円)税引前利益(百万円)当期利益(百万円)資本合計(百万円)資産合計(百万円)エプソン販売㈱165,8133,2812,41822,58176,910Epson America, Inc.430,9756,8365,29081,767231,890Epson (China) Co., Ltd.147,0207,7866,13442,86383,628Epson America, Inc.の数値は連結決算数値です。
サステナビリティ FY2025 / 約27,189字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】ESG投資の拡大や各国・地域のサステナビリティ関連政策の策定など、世界中でサステナビリティをめぐる動きが加速しています。このようななか、企業は事業活動を通じて、社会が抱える課題にどう対応していくかという姿勢をますます問われるようになっています。エプソンは、これまでも商品・サービスの提供を通じ、さまざまな社会課題の解決に貢献してきました。今後も、パーパスを旗印に、長期的な視点からお客様やパートナーの皆様と「持続可能でこころ豊かな社会」を実現するため、社会のサステナビリティとエプソンのサステナビリティの同期化を進めていきます。 ■ エプソンのサステナビリティ経営エプソンの企業経営の根幹を成すマテリアリティは、社会課題をベースにしており、エプソンの事業活動は社会課題の解決そのものと捉えています。社会課題を起点にした活動を一層強化することで事業成長を果たし、事業成長することでさらに多くの社会課題を解決し、社会とともに成長することがエプソンにとっての企業価値向上です。そして、社会のサステナビリティとエプソンのサステナビリティを同期するのに必要な経営・事業変革こそが、長期ビジョン「Epson 25 Renewed」であると位置づけています。 (1)サステナビリティ共通①ガバナンスエプソンでは、社長直轄の組織としてサステナビリティ推進室を設置し、その責任者に執行役員 CFOが任命され、グループ全体のサステナビリティ(社会要請に基づく持続的成長性)活動に関する責任を担っています。また、社長の諮問機関として、本部長、事業部長などの経営層に加え、社外取締役、監査等委員により構成される「サステナビリティ戦略会議」を設置しています。サステナビリティ戦略会議では、社会動向レビューに基づきグループ全体に係るサステナビリティに関する中長期戦略を策定し、活動の実践状況のレビューや重要課題への取り組みなどについて審議しています。さらに、サステナビリティ戦略会議の下部組織として、「サステナビリティ推進会議」を設置し、サステナビリティ活動に関する専門事項について協議・検討を行っています。この推進会議は、関係主管部門長により構成され、サステナビリティ戦略会議へ上申および答申します。サステナビリティ推進室はこれら2つの会議体の事務局を担当するとともに、定期的な取締役会への報告を実施し、より効果的なサステナビリティ活動の推進に努めています。なお、役員報酬に関しては、より実効的なサステナビリティガバナンスの体制を構築する観点から、マテリアリティに紐づくサステナビリティ重要テーマの指標4項目(脱炭素、サプライチェーン、人権・ダイバーシティ、ガバナンス)を、譲渡制限付株式報酬と連動させ、責任と役割を明確にしています。役員報酬については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載しています。 ■ 推進体制図 ■サステナビリティ戦略会議目的・機能・社会課題の解決により、持続的な社会の実現と会社の持続的な成長を両立させる サステナビリティ活動に関する全般的な方向性を審議する・エプソン全体のサステナビリティに関する中期戦略、活動推進状況および重要課題 などを審議する開催頻度(2024年度)6回主な議題(2024年度)・サステナビリティ重要テーマKPIの23年度実績の審議・生物多様性(TNFD)賛同表明の審議 (※1)・サステナビリティ法規制・開示基準対応について・人権問題への対応についての審議・RBA活動の実践状況レビュー・調達遵法実践状況レビュー など※1 社会要請に応える形で生物多様性(TNFD)への賛同について検討し、2024年6月に賛同表明しました ②戦略エプソンは、SDGs、ISO26000などで示された社会課題やメガトレンドを分析するとともに、社会インパクトにつながる自社の強みを検討し、社会課題解決に向けエプソンが取り組むべき重要度の高い課題である4つのマテリアリティ(「循環型経済の牽引」「産業構造の革新」「生活の質向上」「社会的責任の遂行」)を特定しました。社会課題を解決することで事業成長を果たし、事業成長をすることでより多くの社会課題を解決するサステナビリティ経営で、持続可能でこころ豊かな社会の実現を目指します。 ■ 4つのマテリアリティと特定プロセスエプソンは、以下のマテリアリティを企業経営の根幹として事業展開しています。 <循環型経済の牽引>電力やエネルギー、水などの資源の有効利用や地下資源の使用削減などによって、資源を循環し、気候変動を抑制することで、持続的な経済活動を牽引する取り組みです。 <産業構造の革新>従来のプロセスを変えることで、社会課題の解決につなげる取り組みです。例えば、ものづくりのプロセスをアナログ手法からデジタルに転換することによって、環境汚染や労働問題などの改善につなげることを意図しています。 <生活の質向上>人々が健やかに暮らせるような健康面での貢献や、人の成長、成熟に関わる教育面での貢献です。エプソンが提供する商品やサービスを通じて、多様なライフスタイルを選択することを可能とし、健やかで、彩りのある暮らしにつながる取り組みを進めていきます。<社会的責任の遂行>エプソンが、持続可能でこころ豊かな社会を実現するために必要な企業責任を果たすことを示しています。多様なステークホルダーとの対話、調達部材やサプライヤーに関する環境・社会的側面での責任、人権の尊重とダイバーシティの推進、事業継続に関する対応力など、社会から期待される企業のあるべき姿の実現に資する取り組みです。 ■ マテリアリティごとの機会とリスク、取り組みテーママテリアリティ(サステナビリティ重要テーマ)ごとの機会とリスクを下記のとおり評価し、Epson 25 Renewedの目標達成に取り組んでいます。 マテリアリティ:循環型経済の牽引サステナビリティ重要テーマ機会(〇)リスク(●)脱炭素の取り組み 資源循環の取り組み お客様のもとでの環境負荷低減 環境技術開発〇炭素税導入、電気料金高騰、廃棄物処分コストの上昇、適量生産・資源削減などにより、環境に配慮した商品・サービスへのニーズの高まり○地球温暖化対策分野や廃棄物処理・資源有効活用分野の市場成長○サーキュラーエコノミー(循環型経済)へのシフトにより、再生プラスチック、バイオプラスチック、金属リサイクルの要求拡大●森林保護意識観点からのペーパーレス化気運の高まり●政策・法規制の変化による操業コスト増●「脱炭素」と「資源循環」への対応遅れによる信用低下、企業価値の毀損●環境負荷低減につながる環境技術開発の計画未達もしくは遅延による企業価値の毀損マテリアリティ:産業構造の革新サステナビリティ重要テーマ機会(〇)リスク(●)デジタル化・自動化による生産性向上○消費者ニーズ多様化、デジタル技術の進展により省資源で高効率な生産プロセスへの移行○地政学的なリスクなどを踏まえたBCP対応を目的とした生産工場の分散化●市場要望に合致した商品・サービスの投入遅れによるビジネス機会の損失●扱いやすいソリューションやデジタルサービスの展開の遅れ●物価高騰や各国政策の影響による投資意欲の減退労働環境・教育環境の改善 ○働き方の多様化やIT技術の進展にともなうオフィスの変化○新しい働き方や学び方を支援するサービスの拡大○少子高齢化などを背景とした世界的な労働力不足を補うロボットを用いた自動化ニーズの高まり・広がり○労働環境の改善やものづくり現場のレジリエンス強化を目的とした生産システムの革新ニーズの高まり○在宅勤務やWeb会議における物理的コミュニケーション低下によるストレス負荷・業務効率低下解消ニーズ○開発途上国における学びの場や機会の格差の解消に向けたICT活用拡大○新興国、開発途上国における就学人口増大による教育市場の拡大○ICTによる教師不足、教務支援不足の解消●市場要望に合致した商品・サービスの投入遅れによるビジネス機会の損失●労働力豊富な地域(新興国、開発途上国)への生産移転により人作業中心の労働集約型が継続●自動化を実現できる人材の不足●アフターコロナにおけるオフィス出社率向上にともなう、リアルとリモートをつなぐニーズの減少●プロジェクター以外の大型表示装置・個人端末との競争激化、自社ソリューションの相対的なプレゼンス低下●タブレットなどの電子機器活用の拡大による教育市場でのプリントニーズの低下●開発途上国の経済発展遅れ、政情不安による、健全な教育予算編成・資金投下の遅れ マテリアリティ:生活の質向上サステナビリティ重要テーマ機会(〇)リスク(●)多様なライフスタイルの提案○健康支援などの新たなデータサービスビジネスの立ち上がり○寿命の延伸に伴う健康寿命への意識の高まり●競合データサービスの進化によるプレゼンス低下●健康志向への関心低迷によるデータサービスビジネスへの影響豊かで彩のある暮らしの実現○多様な価値観、趣味、趣向に応える嗜好品の需要●価値観の変化によるウエアラブル機器市場におけるプレゼンス低下マテリアリティ:社会的責任の遂行サステナビリティ重要テーマ機会(〇)リスク(●)ステークホルダーエンゲージメントの向上○サステナビリティに関するステークホルダーからの関心の高まり●不適切な対応によるステークホルダーからの信頼の失墜、企業価値の毀損責任あるサプライチェーンの実現○世界的な「ビジネスと人権」への関心の高まり・法規制化●当社およびサプライチェーンにおける人権侵害の発生人権の尊重とダイバーシティの推進○自由闊達で風通しの良い組織風土の醸成による企業パフォーマンスの向上○世界的な「ビジネスと人権」への関心の高まり・法制化○DE&Iの認知や理解、社会的マイノリティに対する意識の変化●組織風土の改善が進まないことによるエンゲージメントの低下、イノベーションの欠如●サプライチェーンを含め、重大な人権侵害が発生した場合、企業価値の毀損●DE&Iが進まないことによるエンゲージメントの低下ガバナンスの強化○ガバナンス体制の強化による戦略推進の加速、変化への対応力向上○適切なリスクテイクによる競争力の向上●ガバナンス不全にともなう戦略進捗の遅れ、組織力低下●コンプライアンス違反による損失の発生、社会的信用の失墜 ③リスク管理企業を取り巻く環境が複雑かつ不確実性を増すなか、企業活動に重大な影響を及ぼすリスクに的確に対処することが、経営戦略や事業目的を遂行していくうえでは不可欠です。エプソンは、サステナビリティに関連するリスクを経営上の重大な影響を及ぼすリスクとして位置付け、適切に管理しています。 ■ サステナビリティ関連リスク・機会の管理プロセス1 識別2 評価3 管理・マテリアリティごとのリスクと機会の洗い出し・サステナビリティ戦略会議と取締役会を通じて洗い出したリスクと機会を評価・サステナビリティ戦略会議と取締役会を通じて、適切に管理 ④指標及び目標■ マテリアリティとサステナビリティ重要テーマ、KPI社会課題解決に向けエプソンが取り組むべき重要度の高い課題である4つのマテリアリティへの取り組みを実効性のあるものにするため、12のサステナビリティ重要テーマを設定し、取り組み目標(KPI)を定め、中期活動計画に反映し着実に推進しています。 ■ サステナビリティ重要テーマ目標と実績マテリアリティ:循環型経済の牽引サステナビリティ重要テーマ取り組みテーマ評価指標(KPI)2024年度目標値2024年度実績脱炭素の取り組み2050年「カーボンマイナス」に向けた、設備の省エネ、温室効果ガス除去、サプライヤーエンゲージメント、脱炭素ロジスティクス・スコープ1,2 GHG排出量(総量)削減率・スコープ3 GHG排出量(事業利益原単位)削減率・2017年度比80%削減・2017年度比35%削減・2017年度比81%削減・2017年度比39%削減再生可能エネルギーの活用再生可能エネルギー導入率グローバルで100%を維持グローバル導入率100%資源循環の取り組み2050年「地下資源(※2)消費ゼロ」に向けた・小型軽量化/再生材活用などの資源の有効活用・生産ロスを極小化する循環型生産システムの構築サステナブル資源率(※3)35%33%最終埋立率(※4)1%以下0.59%お客様のもとでの環境負荷低減環境負荷低減に資する商品・サービスによる削減貢献量の最大化(※5)商品サービスによる削減貢献量前年以上(※6)環境技術開発ドライファイバーテクノロジーを応用した再生材/天然素材による脱プラスチック・資源循環の実現・梱包材(従来材の置き換え)・外装材(従来材の置き換え)開発プロセスの進捗状況実用化範囲拡大・梱包材:EPS代替材の梱包形態の要素検証・外装プラ:素材性能向上スクラップ金属の高付加価値リサイクル技術確立開発プロセスの進捗状況金属粉末(造形材)の高付加価値化技術の実用化金属再資源化に向けた精錬工場の立ち上げ準備 マテリアリティ:産業構造の革新サステナビリティ重要テーマ取り組みテーマ評価指標(KPI)2024年度目標値2024年度実績デジタル化・自動化による生産性向上インクジェット技術と多様なソリューション、サービスの拡充により、商業・産業印刷のデジタル化・自動化を主導し、クリーンでスペース効率の良い現場作りと環境負荷低減・生産性向上を実現する商業・産業向けインクジェットプリンター対前年売上伸長率(消耗品含む、為替影響除く)3%△1%労働環境の改善・教育環境の改善インクジェット技術とオープンなソリューションにより、環境負荷低減・生産性向上を実現し、社会のニーズに対応した印刷環境を提供するSOHO・ホーム向け大容量インクジェットプリンター対前年売上伸長率(消耗品含む、為替影響除く)5%6%ロボットを用いた自動化による労働力不足の解消労働力不足解消数(※7)29,000人23,000人臨場感と情報量を両立し、リアルとリモートを組み合わせた境界のない公平・自然で快適なコミュニケーション環境を提供する共創・協業案件数またはパートナー数継続+新規開拓1社以上1社以上大画面コミュニケーションをコンパクトに実現するスマート型の携行型ディスプレイにより均質な学びの機会を創出し、地域や社会情勢の違いによる学びの格差を緩和する共創・協業による現地実証プログラム数累計40件累計40件マテリアリティ:生活の質向上サステナビリティ重要テーマ取り組みテーマ評価指標(KPI)2024年度目標値2024年度実績多様なライフスタイルの提案センシングデバイスを核として、ウエアラブル機器によってお客様から得られるデータを価値に転換し、健康アドバイスや生活の見守りを行い、人々の多様なライフスタイルを彩る売上に占める支援サービスのデータビジネス比率(※8)収益比率28%23%豊かで彩のある暮らしの実現「省・小・精の技術」と匠の技能で、魅力ある上質な商品を提供し、お客様の多様なライフスタイルを彩る魅力ある上質な商品の対前年売上伸長率12%2% マテリアリティ:社会的責任の遂行サステナビリティ重要テーマ取り組みテーマ評価指標(KPI)2024年度目標値2024年度実績ステークホルダーエンゲージメントの向上ステークホルダーとの対話強化によるニーズ・社会要請への対応社会支援活動 支援金額売上の0.1%以上売上の0.1%以上株主・投資家との対話回数ならびに経営への意見反映株主・投資家との対話200回以上株主・投資家との対話248回外部評価機関の評価指数高評価(※9)を得る高評価を獲得責任あるサプライチェーンの実現サプライチェーンBCM強化サプライチェーン途絶・停滞によるお客様への影響(2024年度販売影響)販売影響ゼロ販売影響ゼロ責任あるサプライチェーンの実現サプライヤーにおけるCSRリスクレベル主要サプライヤーのCSRリスクランク:(直接材)・ハイリスク:0%・ミドルリスク:2%以下(間接材)・ハイリスク:0%・ミドルリスク:20%以下(直接材)・ハイリスク:0%・ミドルリスク:22%(間接材)・ハイリスク:0%・ミドルリスク:9%責任ある鉱物調達の実現・製品のコンフリクトフリー(CF)率・調査回答率(※10)・新製品のCF実現・調査回答率:100%・新製品のCF実現・調査回答率:99.6% マテリアリティ:社会的責任の遂行サステナビリティ重要テーマ取り組みテーマ評価指標(KPI)2024年度目標値2024年度実績人権の尊重とダイバーシティの推進自由闊達で風通しのよい組織風土づくり組織風土アセスメント「チームで働く力」スコア・モチベーションクラウド・エンゲージメントレーティング:BBB・レーティングD職場数:15・モチベーションクラウド・エンゲージメントレーティング:BB・レーティングD職場数:36こころの健康診断「総合健康リスク」ハイリスク職場数「総合健康リスク」ハイリスク職場数ゼロに向けて前年より減(※11)・10名以上の職場:12職場→10職場に減少ハラスメント防止施策の実施(教育・研修、事案共有、任用プロセス等)、事案の本社報告の徹底・各種階層別研修におけるハラスメント防止学習の継続・相談窓口担当者向け研修の定例開催・階層別研修ならびに、相談窓口担当者向け研修を計画通りに実施・相談窓口の外部委託運用開始とレビューの実施・外部窓口の国内関係会社への導入検討・相談窓口の外部委託運用を開始しレビューを実施新「人権方針」のグループ内浸透による人権の尊重人権尊重のコミットメント、人権デューデリジェンス(DD)・救済メカニズムの定着・改善人権尊重のためのPDCAサイクルの定着・改善・人権方針の定期的なレビュー・RBAスキーム等による人権デューデリジェンスの継続実施・改善・海外の相談窓口の体制・状況の把握と整備・人権方針の定期的なレビュー・RBAスキーム等による人権デューデリジェンスの継続実施・改善・海外の人権に係る相談窓口の体制を確認ダイバーシティを尊重した人材の活用・女性管理職比率(当社)・女性執行役員数2025年度までに1名以上(国内)・管理職女性比率6%・女性係長級比率9%・女性管理職比率5.3%・女性係長級比率8.1%・2025年4月1日付で、女性役員1名任命 マテリアリティ:社会的責任の遂行サステナビリティ重要テーマ取り組みテーマ評価指標(KPI)2024年度目標値2024年度実績ガバナンスの強化コンプライアンス経営の基盤強化重大なコンプライアンス違反事案(※12)の発生件数0件0件グループコンプライアンスレベルの引き上げグループ全社へのコンプライアンス教育(e-ラーニング)実施率グループ全社での実施率100%グループ全社での実施率100%透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を実現するガバナンス体制の維持・強化・取締役会の社外取締役比率・選考/報酬審議会の社外取締役比率・取締役会の社外取締役比率1/3以上を維持・選考/報酬審議会の社外取締役比率80%以上を維持・取締役会の社外取締役比率1/3以上を維持・選考/報酬審議会の社外取締役比率80%以上を維持情報セキュリティーの強化重大な情報セキュリティーインシデント発生件数0件1件※2 原油、金属などの枯渇性資源※3 原材料に対するサステナブル資源(再生可能資源+循環資源+低枯渇性資源)の比率※4 資源投入量に対する生産系埋立量の比率※5 商品・サービスが社会のGHG排出量の削減に資する量を定量化したもの※6 2024年度実績は2025年8月上旬頃、下記の当社ウェブサイトで開示予定https://corporate.epson/ja/sustainability/initiatives/materiality.html※7 エプソン社内プロジェクトの効果ベースで換算※8 データをアルゴリズム変換し価値提供を行うビジネスモデル※9 Sustainalytics:Low、FTSE:4点以上、東洋経済新報社「CSR企業ランキング」トップ50以上※10 調査依頼サプライヤーに対する回答提出サプライヤーの率※11 目標値管理は回答者10名以上の職場を対象※12 適時開示事由に該当するような違反事案 (2)気候変動(TCFD)気候変動が社会に与える影響は大きく、エプソンとしても取り組むべき重要な社会課題だと捉えています。パリ協定の目指す脱炭素社会(世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする)の実現に向け、エプソンは2030年に「1.5℃シナリオに沿った総排出量削減」の目標達成を目指しています。また、「Epson 25 Renewed」の公表に合わせ「環境ビジョン2050」を改定し、その目標として掲げる2050年の「カーボンマイナス」「地下資源消費ゼロ」に向け、脱炭素と資源循環に取り組むとともに、環境負荷低減を実現する商品・サービスの提供、環境技術の開発を推進しています。エプソンは2019年10月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明して以降、株主・投資家をはじめとする幅広いステークホルダーとの良好なコミュニケーションがとれるように、TCFDのフレームワークに基づき、情報開示(ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標)を進めています。2021年には財務影響度をエプソンとして初めて定量的に開示しました。さらに、2022年はTCFD提言の改訂を受けて、GHG排出量の削減を目的とした具体的な取り組み実績などの開示強化を行いました。2023年以降は気候関連のリスク・機会に対する取り組みのハイライトや具体的成果に関する定性・定量情報の充実化を行っています。 ■ シナリオ分析の結果TCFDのフレームワークに基づいて、シナリオ分析を実施し、気候関連リスク・機会がエプソンの戦略に与える財務影響度を定量的に評価しました。その結果、脱炭素社会へ急速に進んだ1.5℃シナリオの場合、市場の変化・政策・法規制による操業コスト増加の移行リスクはあるものの、インクジェット技術・紙再生技術に基づく商品・サービスの強化により財務影響へのインパクトは限定的と予想しています。エプソンは、2021-30年までの10年間で約1,000億円(2021-25年は約250億円、2026-30年は約750億円)を投入し、脱炭素・資源循環・環境技術開発への取り組みを加速します。また、気候関連リスクへの解決は、私たちが設定したマテリアリティである「循環型経済の牽引」「産業構造の革新」に合致し、エプソンの強みである低環境負荷(消費電力・廃棄物など)の商品・サービスで、事業拡大の機会につながります。この機会の拡大は、お客様のもとでの環境負荷低減や気候変動の抑制に貢献するものです。こうした評価結果から、エプソンは社会にとっても自社にとっても合理的であるパリ協定の目指す脱炭素社会の実現に向け、認識したリスクに対処しながら、機会を最大化するための取り組みを継続的に進めています。なお、世界が現状を上回る対策をとらずに温暖化が進んだ4℃シナリオの場合でも、異常気象にともなう災害の激甚化による国内外の拠点に対する物理リスクの影響は、小さいことが確認されています。 ①ガバナンス気候変動に係る重要事項は、社長の諮問機関としてグループ全体のサステナビリティ活動の中長期戦略を策定・実践状況のレビューを行う「サステナビリティ戦略会議」で議論のうえ、定期的に(年に1回以上)取締役会に報告することで、取締役会の監督が適切に図られる体制をとっています。また、気候関連問題に対する最高責任と権限を有する代表取締役社長は、サステナビリティ推進室長(執行役員 CFO)を、TCFDを含むサステナビリティ活動の責任者に任命し、サステナビリティ推進室長はこれらの取り組みを監督・監視しています。気候変動問題への対応を含む全社環境戦略の立案・推進は地球環境戦略推進室およびテーマ別環境部会が担っています。なお、サステナビリティ活動の推進体制については「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」の推進体制図と同様です。役員報酬に関しては、より実効的なサステナビリティガバナンスの体制を構築する観点から、マテリアリティに紐づくサステナビリティ重要テーマの指標の内、脱炭素に関する指標を譲渡制限付株式報酬と連動させ、責任と役割を明確にしています。 ②戦略エプソンは、「循環型経済の牽引」をマテリアリティとして設定しています。これを達成するために、エプソンの技術の源泉である「省・小・精の技術」を基盤に、イノベーションを起こし、さらなる温室効果ガス(GHG)排出量削減に取り組んでいます。 ■ 環境ビジョン2050達成までのロードマップエプソンは「環境ビジョン2050」を策定し、2050年までにカーボンニュートラルを超えたカーボンマイナス、さらに地下資源の消費ゼロを掲げ取り組みを進めています。こうした目標に向かってどのように進むのか具体的なシナリオを描いたものが、「中期環境活動計画」です。「Epson 25 Renewed」の目指す成長領域や新領域の事業拡大に伴い、サプライチェーンにおけるGHG排出量や資源使用量は増加します。そこで環境戦略と事業戦略を両立させた「環境価値創出シナリオ」を全事業で策定し、2050年目標達成のロードマップを展開していきます。 さらに、気候変動に対するレジリエンスの強化を図るため、「環境ビジョン2050」の実現に向け、環境戦略定例会および下部組織の部会にて活動を推進し、2024年度は以下の取り組みを中心に活動の実践状況のレビューや各種経営会議体への審議・報告を行いました。<2024年度の取り組み>● テーマ検討:脱炭素目標(SBT更新)、TNFD開示、資源循環定義・施策● 各部会の取り組み・中期KPIレビュー● 各事業の環境価値創出シナリオの進捗と課題共有● 現状調査・分析(競合他社・社会動向、環境法規制など) ■ 気候関連のリスク・機会に関するシナリオ分析エプソンは、気候関連のリスク・機会の重要性評価に向け、「移行リスク」「物理リスク」「機会」の区分でシナリオ特定と評価を実施し、7つの評価項目を選定しました。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と国際エネルギー機関(IEA)が提示する気温上昇1.5℃に相当するシナリオと社内外の情報に基づき、事業インパクトと財務影響度を評価しました。 ■ 1.5℃シナリオにおける気候関連リスク・機会シナリオ分析に基づいた気候関連リスク・機会の評価結果は以下のとおりです。区分評価項目顕在時期事業インパクト財務影響度移行リスク市場の変化・政策・法規制ペーパー需要短期インパクト・気候変動とペーパー需要の変化に関する強い関連性は見出せないが、印刷・情報用紙の需要は減少傾向にあると想定する。COVID-19によるトレンド変化(分散化によるオフィス印刷の縮小など)によりペーパーレス化がさらに進んだ場合においても、インクジェット技術・紙再生技術に基づく商品・サービスの強化(印刷コスト低減、環境負荷低減、印刷の快適性向上、紙情報の有用性訴求)により財務影響へのインパクトは限定的と予想される小(環境ビジョン2050の取り組み)・脱炭素・資源循環・環境技術開発短期インパクト・世界的に共通した社会課題である「気候変動」と「資源枯渇」に対し、商品・サービスやサプライチェーンの「脱炭素」と「資源循環」における先進的な取り組みが求められる・飛躍的な環境負荷低減につながる環境技術開発により、科学的かつ具体的なソリューションが求められる リスクへの対応・脱炭素●再生可能エネルギー活用 ●設備の省エネ●温室効果ガス除去    ●サプライヤーエンゲージメント●脱炭素ロジスティクス・資源循環●資源の有効活用 ●生産ロス極小化 ●商品の長期使用・環境技術開発●ドライファイバーテクノロジー応用●天然由来素材(脱プラ)●原料リサイクル(金属、紙)  ●CO2吸収技術2030年までに合計約1,000億円を投入物理リスク急性洪水による事業拠点の被災長期(21世紀末)インパクト・36拠点(国内17、海外19)を対象にリスクを評価した結果、洪水(河川氾濫)、高潮、渇水によるエプソンに将来的な操業リスクの変化は限定的・サプライチェーンに関する短期気候変動リスクについては、BCP(事業継続計画)で対応小慢性海面上昇による事業拠点の被災渇水による操業への影響機会商品・サービス(環境ビジョ2050の取り組み)・お客様のもとでの環境負荷低減短期想定シナリオ・炭素税導入、電気料金高騰、廃棄物処分コストの上昇、適量生産・資源削減などにより、環境に配慮した商品・サービスへのニーズが高まる 事業機会・「Epson 25 Renewed」における成長領域として、①環境負荷低減・生産性向上・印刷コスト低減を実現するインクジェット技術によるオフィスプリンティング、商業・産業プリンティング、プリントヘッド外販、②環境負荷低減を実現する新生産装置の拡充による生産システムの提供、により売上収益成長CAGR(年平均成長率)15%を見込む大 2025年度までに成長領域CAGR15%見込環境ビジネス短期想定シナリオ・地球温暖化対策分野や廃棄物処理・資源有効活用分野の市場成長が見込まれる・サーキュラーエコノミー(循環型経済)へのシフトにより、再生プラスチック、高機能バイオ素材、バイオプラスチック、金属リサイクルの要求拡大が見込まれる 事業機会・地球温暖化対策やサーキュラーエコノミーへのシフトに対する有効なソリューションとして、紙再生を含むドライファイバーテクノロジー応用、天然由来素材(脱プラ)開発、原料リサイクル(金属再生、紙循環)などの技術確立を通じ、価値変換(高機能化)、脱プラ化(梱包材、成形材)、高付加価値新規素材の創出などにより売上収益を獲得中顕在時期  短期:10年未満  中期:10年~50年   長期:50年超財務影響度  小:10億円未満  中:10億円~100億円 大:100億円超エプソンは、脱炭素、資源循環、環境技術開発、お客様のもとでの環境負荷低減に向けた取り組みを進めています。2024年度の取り組み実績は以下のとおりです。区分評価項目2024年度取り組み実績2024年度定量実績移行リスク市場の変化・政策・法規制ペーパー需要・大容量インクタンクモデルの販売が新興国や西欧で前期から伸長、オフィス共有IJPはレーザーからの置き換えが進み、本体・インクともに販売伸長しており、エプソンがターゲットとしているマーケットでのペーパー需要変動による財務影響は限定的小(※13)脱炭素・エプソングループ全世界の拠点(※14)での100%再生可能エネルギー化維持・サプライヤーのGHG排出削減、再エネ電力の導入を支援する「エプソングリーンサプライチェーン」活動を開始75.8億円(内訳)・投 資:43.8億円・費 用:19.1億円・人件費:12.9億円 環境ビジョン2050累積投入費用・投資合計 202.2億円資源循環・再生プラスチック使用製品の拡大、リファービッシュ/リユースによる商品の長期使用の拡大・不要な金属を、金属粉末製品の原料として資源化する新工場の建屋完成(2025年6月竣工、エプソンアトミックス)環境技術開発・ドライファイバーテクノロジーを応用した、衣類繊維複合再生プラスチック開発・分離膜を用いたCO2分離・回収、藻類を活用したCO2吸収技術開発推進物理リスク急性洪水による事業拠点の被災・36拠点(国内17、海外19)を対象にIPCC第6次評価報告書に基づきリスクを評価(※15) -洪水(河川氾濫)、高潮、渇水によるエプソンへの将来的な操業リスクの変化は限定的であることを確認。豊科事業所(※16)における低階層の設備浸水リスクに対しBCP施策(設備更新時の移設)で対応小慢性海面上昇による事業拠点の被災渇水による操業への影響機会商品・サービスお客様のもとでの環境負荷軽減・「Epson 25 Renewed」における成長領域(オフィスプリンティング、商業・産業プリンティング、プリントヘッド外販、生産システム)への取り組みを推進2020年度→24年度売上収益CAGR +9.9%環境ビジネス・ドライファイバーテクノロジーを核技術としたビジネス展開に向け、再生ファブリックのビジネスモデルのPoC(※17)開始─※13 財務影響度 小:10億円未満※14 一部販売拠点などの電力量が特定できない賃借物件は除く※15 IPCCの気候変動シナリオRCP2.6(2℃)、RCP8.5(4℃)にて評価※16 国内拠点で長期的洪水リスク(21世紀末)を有する主要拠点※17 PoC(Proof of Concept、概念実証):新しい技術などの実現可能性や実際の効果などを検証するプロセス ■ カーボンプライシングの取り組みエプソンは、GHG排出量削減を目的とした投資に関する執行前の評価(フィージビリティ・スタディ)としてカーボンプライシングの考えを取り込んだ投資回収期間の判断基準やガイドラインを整備し、2018年度からの試行導入を経て2020年より正式運用を開始しています。 ③リスク管理企業を取り巻く環境が複雑かつ不確実性を増すなか、企業活動に重大な影響を及ぼすリスクに的確に対処することが、経営戦略や事業目的を遂行していくうえでは不可欠です。エプソンは、気候関連問題を経営上の重大な影響を及ぼすリスクとして位置付け、適切に管理しています。 ■ 気候関連リスク・機会の管理プロセス1 調査2 識別・評価3 管理・IPCC第6次評価報告書の変化点を加味して、国内外の主要拠点を対象に、気候変動に起因した自然災害リスクに関する調査を実施・社会動向を調査・「Epson 25 Renewed」「環境ビジョン2050」の方針や施策からリスク・機会を洗い出し・サステナビリティ戦略会議と取締役会を通じて、シナリオ分析を評価・サステナビリティ戦略会議と取締役会を通じて、適切に管理 ④指標及び目標エプソンは、「環境ビジョン2050」の実現に向け、中長期的な温室効果ガス(GHG)の排出削減目標の達成を目指します。そのため、エプソンの技術の源泉である「省・小・精の技術」を基盤に、商品の環境性能向上や再生可能エネルギーの活用、事業活動などバリューチェーンを通じた環境負荷低減に積極的に取り組んでいます。2018年のSBT設定以降、1.5℃目標への引き上げを行い2025年度の目標達成に向けて活動を推進した結果、目標年を前倒して、グローバルに展開する全拠点におけるすべての使用電力を再生可能エネルギーへ置き換えました。また、このたびScience Based Targets initiative(SBTi)のNet-Zero基準に基づくNet-Zero目標およびその過程となる短期・長期目標が、SBTiから承認されました(2025年5月)。この目標は、既に環境ビジョン2050で掲げていた、2030年を目標年度とし全てのスコープを含む総量目標に対して、パリ協定における「1.5℃目標」を達成するための科学的な根拠に基づいた目標であることが裏付けられました。 ■ GHG排出削減目標と目指す姿<承認された目標>いずれも基準年は2017年度短期目標:2030年にスコープ1+2+3(※18)を総量で55%削減     2030年にスコープ1+2を総量で90%削減長期目標:2050年にスコープ1+2+3を総量で90%削減     2050年にNet-Zero達成<目指す姿(※19)>2030年にスコープ1+2排出量実質ゼロ達成2050年にカーボンマイナス達成※18 スコープ1:燃料などの使用による直接排出   スコープ2:購入電力などのエネルギー起源の間接排出   スコープ3:自社バリューチェーン全体からの間接的な排出(すべてのカテゴリーを目標に組み込んでいる)※19 SBTiに承認された目標である総排出量90%を削減し、残余排出量に対して吸収・クレジットなどによる中和を   行い排出量実質ゼロ、あるいはさらなる脱炭素化を狙うもの ■ GHG排出量実績(スコープ1、2/連結ベース) 2017年度(基準年)(※20)2020年度2021年度2022年度2023年度(※20)2024年度(※20)2030年度(SBT)スコープ1(千t-CO2e)130125118142126104-スコープ2(千t-CO2e)43934523093150.4(※21)スコープ1,2合計(千t-CO2e)56847034823514110457(注) 端数処理の関係で合計が合わない項目があります。※20 SBT最新基準に基づく算定を行っています。※21 蒸気に伴う排出量です。 (3)人的資本・多様性■ 人的資本に関する考え方・取り組みエプソンは、中長期的な企業価値の向上および持続的な成長に向けて、パーパスに基づき事業を通じた社会課題解決への貢献に取り組んでいます。そのためには、長期ビジョン「Epson 25 Renewed」において定めた事業領域別の位置付けや戦略・方針に沿い、「環境」「DX」「共創」の取り組みによって事業を拡大・創出していくことが必要です。これらの活動を支えるのが、人材戦略による経営基盤強化の取り組みです。社会が変革を遂げるなかで求められるサービスは何か、どうすれば社会課題解決につながるソリューションを提供できるのか、それらを自律的に考え、生み出す力を持った人づくりや、力を発揮できる環境づくりのため、エプソンは「強化領域への人材重点配置」「人材育成強化」「組織活性化」を人材戦略の柱として推し進めています。 ■ 人材戦略の基本的な考え方エプソンは、信州に生まれ、育った企業です。現在も信州に事業運営の核となる機能・基盤を置きつつ、売上収益の8割以上、従業員数の7割以上を占める海外各国・地域に研究開発、生産、営業拠点を整備し、グローバルにビジネスを展開しています。そのため、エプソンにおいては、地域の雇用の確保と、それにともなう比較的長期の雇用を強みに変えつつ、一方で積極的に外部人材を獲得し、多様性を実現すること、グローバルに厳しい競争を勝ち抜き、経営目標・事業成長を達成するための人的基盤を構築することが人材戦略の要諦となります。具体的には、以下がポイントとなります。 ◆ さまざまなお客様のニーズを的確に把握し、素早く、柔軟に対応できるよう事業の変革・革新を進める。そのために成長領域・新領域や高度専門領域のスペシャリスト、経営目線を持って活躍できるマネジメント人材を積極的に外部から獲得するとともに、内部人材へ専門教育・転換教育を行って、強化領域への重点配置を進め、グローバルな視点で最適なフォーメーションを構築する。 ◆ エプソンは、長期の時間軸で「人が自律的にキャリアを形成し、成長し続ける会社」として、各種研修やリスキリング、ローテーション、社内公募制度等の挑戦の機会を提供し、社員一人ひとりが内外の環境変化への対応力を高める。また、グローバルな視点での最適なフォーメーション構築のため、海外人材を含めグローバルに活躍できる人材を育成・配置する。 ◆ 多様な能力・スキル、個性を持った人材が、自ら考え、自ら行動し、組織全体の創造性を高めイノベーションを実現出来るよう、失敗を恐れず前向きに挑戦し続ける組織カルチャーを醸成する。また、地方企業としての利点を生かした働きやすい環境づくりに取り組み、これらを通じて社員のエンゲージメントを高め、組織の総合力を最大化する。 ①ガバナンス人材戦略に係る重要事項は、社長がその責任者として人的資本・健康経営本部長(CHRO)を任命し、CHROが全社的な企画立案、管理、推進の責任を担っています。CHROは、中期経営戦略に基づき、中期人事戦略を立案し、中期戦略審議などにおける議論・審議を経て、中期経営計画の一部として取締役会に報告しています。CHROは、各事業部・本部と連携し各事業の要員ニーズやさまざまな意見を踏まえつつ、全社観点で要員配分・要員配置を最適化し、人材戦略を推進しています。中期人事戦略において設定した、「強化領域への人材重点配置」「人材育成強化」「組織活性化」に関する主要な事項の実施にあたっては、都度経営戦略会議において審議・報告を行っています。CHROは、年1回以上、定例的に取締役会に対し中期人事戦略の進捗状況について報告し、取締役会の監督が適切に図られる体制をとっています。取締役会では、事業側の質的な要員ニーズ明確化の必要性や、エプソンの強みをより一層活かすための人材戦略のあり方などの議論が行われています。また、経営上重要な、経営幹部層の後継計画・育成についても年1回以上、定例的に取締役会に報告を行っています。エプソンにとって特に重要な課題として認識しているダイバーシティと組織カルチャーの推進に関しては、2025年4月1日付でテーマ担当専門役員を選任してこれらのテーマの推進にあたる体制を強化したほか、ダイバーシティ推進目標の達成率(管理職女性比率や女性執行役員数等)やエンゲージメントサーベイ結果を役員報酬と連動させることで、取り組みの強化・加速を図っています。 ■ 推進体制 ②戦略■ 求める人材像経営戦略の実現・事業遂行のため、エプソンは、パーパス、エプソンウェイの浸透と、長期ビジョンに定めた事業の方向性の共有をベースとしながら、広い視野と高い専門性を持って変化に素早く対応し、お客様の立場に立って自立的・自律的にお客様価値を作り上げることのできる人材を必要としています。今後さらに国内での少子高齢化や労働人口減少が進むことも見据え、グローバルベースでの人材ポートフォリオ策定に取り組んでいます。当期は、スキルと行動特性を軸に人材要件を定義し、現状(As-is)の人材ポートフォリオを可視化する取り組みを、事業部・本部の7割において完了しました。次のステップとして、2025年度は、早々に残りの事業部・本部のAs-isを完了させ、現在進められている次期長期ビジョンの経営戦略策定に並走して人材ポートフォリオのあるべき姿(To-be)を描き、量的・質的両面で現状とのギャップを把握します。これにより、経営戦略に沿って採用、リスキリング、最適配置等の施策を適切に展開し、全社最適人員構造を構築し、中長期戦略の実現に資する人材戦略の策定につなげていきます。 ■ 人材戦略と機会、リスクエプソンは、求める人材像で描く人づくりと、多様な人材が存分に活躍できる組織カルチャー醸成を中心に据えた人材戦略を掲げています。リスク・機会を下記のとおり評価したうえで、「強化領域への人材重点配置」「人材育成強化」「組織活性化」の3つの人材戦略に取り組んでいます。 人材戦略機会(〇)リスク(●)強化領域への人材の重点配置〇強化領域(成長領域や新領域等)への人材の重点投入、最適配置による事業成長の加速〇意欲に応え、やりがいや成長機会を提供することによる社員のモチベーション、エンゲージメントの向上、生産性向上●必要な人員の質・量を確保できないことによる、事業遂行上の障害の発生●その結果として、成長機会の逸失と財務的損失人材育成強化〇社員一人ひとりの価値向上による創出価値の拡大〇やりがいや成長機会の提供に対し、社員が成長を実感することによるモチベーション、エンゲージメントの向上、生産性向上●必要な能力・スキルを獲得し、変化に対応できる人材を育成できないことによる事業遂行への障害、財務的損失 ●学びの意欲や成長への期待に応えられないことによる社員のモチベーションの低下、離職の増加組織活性化〇多様な人材の多様な発想・創造力によるイノベーションが起きやすい環境の醸成〇優秀な人材の確保、定着化による採用コストの削減、競争力の向上〇多様な人材が存分に活躍できる環境を整備することによるモチベーション、エンゲージメントの向上、生産性向上●社員のモラルやモチベーションの低下による業務効率の悪化、コンプライアンス違反の発生、倫理観の欠如等による信頼の失墜●ハラスメントの発生、心身の健康への悪影響等によるモチベーションやチームで働く力の低下、その他働く場におけるさまざまな人権侵害のリスク●労働事故発生等による追加コスト ■ 人材育成方針人材戦略① 強化領域への重点配置エプソンでは、事業運営の基盤として、将来の要員構造の推移の予測と、事業戦略を実現するための要員ニーズに基づいて要員計画を策定しています。中期的には、新卒・中途を合わせて、毎年350人以上の採用を計画的・安定的に行う方針です。成長領域であるプリンティング(オフィス、商業・産業)、新領域である環境ビジネス・環境技術などの分野へは、採用した人員の重点配置に加え、内部人材へ専門教育・転換教育等を行って強化領域に投入するリソースシフトを強力に推進するとともに、人材要件を明確にしたうえで外部からマネジメント人材やDXを含むスペシャリストを獲得し、配置しています。2024年度、新卒・中途採用および社内公募による全要員配置人数549人のうち、380人が強化領域への配置となっています。 人材戦略② 人材育成強化<人材育成>エプソンでは年1回、各組織において要員状況を俯瞰し、また管理職等の重要ポジションの役割や要件を定義し、それに基づき後継計画を策定しています。また将来の経営層・管理職層、グローバル人材の候補者をリストアップし、育成計画を策定しています。人材育成は、業務を通じた育成(OJT)を基礎に、教育体系を整備して階層別の教育や各種の専門教育をOFF-JTとして行っているほか、個々の変化対応力を強化し、またバリューチェーンの効果的・効率的な運営に資するため、本人の能力や経験・知識の幅を広げるローテーションに積極的に取り組んでいます。リーダー人材の育成には、選抜型の階層別教育プログラムを整備しています。さらに今後は、人材ポートフォリオを活用して、新たな職場・職種で働くために必要なスキルや行動特性などの要件を明らかにし、それに基づき早期に活躍するために必要な専門教育・転換教育を受けられるリスキリングの仕組みを整備し、強化領域への重点配置を進めると同時に、社員の自律的・積極的な学びの意欲を高め、キャリア形成を支援するプログラムを拡充していきます。<グローバル人材の育成>お客様に価値ある製品をお届けするためには、グローバルに展開しているバリューチェーン全体が効果的・効率的に運営されることが欠かせません。そのためには、世界中に分散している様々な機能について幅広い知識と経験を持ち、全体最適の観点から各機能間の調整を行い、現場で的確・迅速な意思決定ができるグローバル人材が必要です。世界各地で、共通の価値観を持って活躍するリーダー人材を育成するため、海外現地法人の経営リーダー層の養成を目的としたセミナーを毎年開催しているほか、日本から海外の現地法人へ赴任するだけでなく、海外現地法人から出向者や研修生を受け入れて、現地で中心となって活躍する人材の育成を進めています。また、海外人材についても国内と同様に、現地のトップマネジメント・人事部門と連携して役割や要件定義を行い、重要ポジション・重要人材についての後継計画・育成計画を策定しています。このような活動を基盤として、最適機能配置に関する社内議論を継続して行い、グローバル視点での最適なフォーメーションの構築に取り組んでいます。 ■ 社内環境整備方針人材戦略③ 組織活性化エプソンは、社員一人ひとりの内外環境変化への対応力強化、多様性確保、社員が働きやすい環境と組織カルチャーづくり、健康経営、労働安全衛生等の取り組みを通じて、社員のエンゲージメントを高め、組織の総合力を最大化することを目指しています。 <ダイバーシティ>エプソンは、変化の激しい時代のなかで、多様なお客様を理解し、その人々に驚きや感動を与える新たな価値を創出していきます。そのために、多様な個性や能力・スキルを持った人材が世界中のエプソンに集まり、社会の一員として責任を持ち、会社とともに成長し、そして挑戦することによって、イノベーションを起こし、価値を生み出し続けることを目指しています。エプソンは、まず日本国内におけるジェンダー平等を喫緊の課題と認識し、管理職層や経営層の女性比率が全社員の女性比率と同じになる状態を早期に実現することを目指し、将来の女性管理職候補層を増やすためのキャリアアップ応援強化施策や女性若年層向け施策等に取り組んでいます。また、インクルーシブな障がい者活躍、すなわち「障がいの有無に関わらず、個々の役割に応じたステップで挑戦し成長し続けることで、成果創出に貢献している状態」を目指します。そのために、グループ全体で障がい者採用に積極的に取り組むとともに、特例子会社の新規事業開拓等を進めています。また、障がい者との接点づくりや障がい者活躍に関するワークショップ、イベントなどを通じて風土醸成に取り組んでいます。これらの活動の基盤として、社員の意識変革を促すため、経営トップからのメッセージ発信や、管理職向けダイバーシティマネジメント研修、社内向けDE&Iフェアを開催しています。また、属性に制限されない活躍を支援するため、公平で働きやすい職場づくり、相談窓口によるサポート、男性の育休取得推進等にも取り組んでいます。さらに、多様な人材それぞれのキャリア形成をサポートし、活躍を促進するため、各種キャリア支援プログラムや、自発的な学びなおしの機会を提供する教育体系の整備を進めています。 <組織カルチャー>2022年度から行っている外部ツールを利用した「エンゲージメントサーベイ」の結果、全社的には、「信頼関係のベースはあり、上司からの指示があれば動く組織の状態」にはなっているものの、一人ひとりが主体的に動き、自分たちで組織の弱みを改善していく自立(自律)自走型組織の実現に向けては課題が多いことが明らかになりました。この結果に基づき、組織カルチャーの課題として、理念の浸透と自分事化、変革意識と外向き視点の向上、仕事を通じた成長と貢献感獲得の3つを設定しました。その改善のためには、特に職場のマネジメント力強化が重要と考えており、経営情報の共有・理念の浸透活動、1 on 1研修の開始、管理職前後層教育研修体系の見直し、サブスクリプション形式の教育コンテンツの導入、イントラネットでの事例紹介、管理職向け相談窓口設置、個別の職場支援などを行っています。これらの取り組みにより、全社総合レーティングは、22年度B(11段階の上から6段目)から、23年度、24年度はBB(同5段目)へと1段階改善しています。「自ら考え自ら行動する人材」の育成と、「職場での強固な信頼関係の構築」による組織力強化を通じた生産性向上へ向けて歩みを進めています。自ら考え、自ら行動する自律した多様な人材が組織として挑戦を続けることで、環境変化へ高いレベルで対応し、より大きな成果創出に繋げることができると考えています。そのために、価値を生み出す人材の活躍推進や、失敗を恐れず前向きに挑戦し続ける組織カルチャーの浸透と定着を図る取り組みを、今まで以上に強化してまいります。 <働きやすい環境づくり>エプソンでは、社員がやりがいを持ち、さまざまなライフステージ等の変化に適応しながら、いきいきと、心身ともに健康で安全に働ける環境を目指しています。特に、フレックスタイム制度や在宅勤務等、働く時間や場所を選ばない柔軟な働きかたを進め、育児・介護・療養・不妊治療と仕事の両立ができる環境づくりを行っています。2024年度は、在宅勤務制度の運用改善や、育児・介護休業法の改正への対応を行いました。また職場におけるハラスメント防止や労働時間の適正化等の施策を推進しています。信州に主要な拠点が集中するエプソンにおいては、マネジメント人材やスペシャリストをはじめとする多様な人材の採用・定着をベースとしてダイバーシティを進めるためにも、労働時間と勤務場所の柔軟化をさらに推進し、多様な人材がそれぞれのキャリア形成を実現できる環境づくりが重要であると考えています。 <健康経営>会社にとってグループすべての働く人の健康が最重要と考え、パーパス、エプソンウェイ、エプソングループ労働安全衛生基本方針およびエプソングループ健康経営宣言に基づき、働く人の健康状態の向上とともに、仕事にやりがいを感じ、いきいきと働いている状態の実現を目指しています。2022年4月には、中期健康管理計画「健康Action 2025」を制定し、自律性の醸成・働くことと健康の調和を目指す「こころとからだの健康」と、安全配慮の徹底とチームでいきいきと働く組織風土の醸成を目指す「職場の健康」の2つを重点分野として取り組んでいます。これまでの活動が評価され、2025年3月に「健康経営銘柄」に4年連続で選定されています。 <労働安全衛生>エプソンは、2000年度に、国際労働機関(ILO)の指針に準拠した労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)をベースに方針・プログラムを策定し、労働安全衛生活動を展開してきました。これをさらに国際規格であるISO45001に基づく活動に進化させ、グループすべての働く人が安心・安全・健康でいきいきと働けるよう、職場の安全衛生環境のさらなる向上を目指した取り組みを行っています。 ③リスク管理企業を取り巻く環境が複雑かつ不確実性を増すなか、企業活動に重大な影響を及ぼすリスクに的確に対処することが、経営戦略や事業目的を遂行していくうえでは不可欠です。エプソンは、人的資本・多様性に関わる課題を経営上の重大な影響を及ぼすリスクとして位置付け、適切に管理しています。 ■ 人的資本・多様性関連リスク・機会の管理プロセス1 調査2 識別・評価3 管理・人的資本・健康経営本部を中心に、国内外の主要拠点を対象に、人的資本・多様性に起因したリスク・機会を調査・「Epson 25 Renewed」の方針や戦略からリスク・機会を洗い出し・人材ポートフォリオの策定において、現状とあるべき姿のギャップを把握・経営戦略会議と取締役会を通じて、適切に管理 ④指標及び目標エプソンは、人材戦略の3つの柱「強化領域への人材重点配置」「人材育成強化」「組織活性化」にそれぞれKPIを設定し、主要な施策について目標を明確にするとともに、その目標に対する進捗状況を管理しています。なお、エプソンはグローバルにビジネスを展開しており、海外を含む全グループ会社を含めた視座で人材戦略を策定・推進していますが、各社の置かれた社会的な環境や状況等がそれぞれ異なる点を考慮し、指標と目標の設定にあたっては、労働安全衛生の指標を除き、優先順位の高いセイコーエプソン株式会社単体を対象としています。戦略指標実績目標2022年度2023年度2024年度人材戦略①強化領域への重点配置採用人数新卒 250人中途 241人新卒 344人中途 204人新卒 373人中途 70人毎年度(※22)350人以上を継続人材戦略②人材育成ローテーション率10.0%10.1%10.1%毎年度 15%以上人材戦略③ダイバーシティ管理職女性比率4.1%4.7%5.3%2025年度 8%係長級女性比率7.1%7.7%8.1%同 10%女性執行役員数(取り組み状況を( )で記載)(社外経営戦略研修への女性社員派遣2名)(京都大学リーダー研修に2名、マッキンゼープログラムに1名派遣)1名選任(2025年4月1日付就任)2025年度までに1名以上障がい者雇用率(※23)2.70%2.65%2.58%2030年度 3.0%労働者の男女の賃金の差異(※24)全労働者 76.5%正規 76.7%非正規 77.8%全労働者 76.5%正規 76.8%非正規 79.3%全労働者 77.2%正規 77.5%非正規 75.8%女性管理職を増やす等の取り組みにより差異を縮小させていく(賃金制度上、同一資格等級での男女の賃金差異はないが、上位職位・資格等級に占める女性の割合が少ないことが差異の主な理由であるため)(参考)管理職層 97.1%(参考)管理職層 97.9%(参考)管理職層 98.2%社員エンゲージメント社員エンゲージメント総合レーティングレーティングB(スコア51.8)レーティングBB(スコア52.9)レーティングBB(スコア52.2)2025年度までに①全職場レーティングA(58以上)②レーティングD職場ゼロ働きやすい環境づくり男性育休取得率97.2%85.2%91.6%毎年度 100%ハラスメント防止e-ラーニング受講率96.8%97.6%97.7%受講率毎年度 100%ハラスメント重要事案の本社報告徹底報告漏れ0件報告漏れ0件報告漏れ0件各組織・関係会社窓口との連携継続強化年間総実労働時間1,845時間1,866時間1,847時間2024年度 1,845時間健康経営こころの健康診断「総合健康リスク」ハイリスク職場数1.0%(3人以上の職場でカウント)1.7%(10人以上の職場でカウント)1.4%(10人以上の職場でカウント)2025年度 ゼロ労働安全衛生重大労働災害・事故件数(※25)0件0件0件毎年度 ゼロ※22 各年度4月1日入社の新卒社員数と各年度の中途入社者数の合計※23 各年度6月1日時点※24 労働者の男女の賃金の差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合※25 海外を含むグループ会社全体。他の指標はセイコーエプソン株式会社単体 (4)知的財産エプソンは、知的財産に関し「知的財産権だけでなく、ブランドやデータなどを含む広い意味での『知的財産』を価値に変換し、企業価値の持続的成長の実現を支援する」ことが重要であると考えています。その考えのもと、長期ビジョンが目指す「持続可能でこころ豊かな社会」の実現のため、知的財産本部が経営・事業部・開発部門・戦略部門と密接に連携し、あらゆる知的財産を主体的 (Proactive) に活用することで価値に変換し、その弛まぬ活動の展開によって、企業価値を向上させ、持続的成長を支援しています。例えば、エプソンの競争優位の源泉の一つに創業以来培ってきた超微細精密加工技術があります。独創のマイクロピエゾプリントヘッドは、この超微細精密加工技術によって磨き上げられただけでなく、当社の強力な知的財産保護のもとで進化してきました。エプソンプリンターへの搭載によるラインアップの拡充や積極的な大型設備投資による量産化が実現し、プリンティング事業のさらなる成長に貢献しています。加えて、プリントヘッドの外販ビジネスを展開することで、商業・産業のさまざまな分野に当社プリントヘッドのユーザー層が広がり、デジタル印刷市場の拡大につながっています。これらの事業成長も当社の強固な知的財産を基盤として進んでいます。また、スタートアップへの出資やオープンイノベーションによる第三者との共創による、ポテンシャルの高い新規市場の開拓も、知的財産面からの支援により加速しています。このように、強固な知的財産基盤があるからこそビジネスの好循環が実現され、研究開発へのさらなる投資が可能となり、プリントヘッドをはじめとするエプソンの製品や技術は格段の進化を遂げて、その競争優位性を持続的に高めることができるのです。すなわち、このような成長戦略ストーリーを支えるもの、それが、私たちが創出する知的財産なのです。 ■ 知的財産による成長戦略ストーリー(例:プリンティング分野/超微細精密加工技術) もちろん、私たちの取り組みはプリンティング分野にとどまりません。例えば、ぜんまいがほどけるトルクをエネルギー源として時分針を運針する機械式時計において、時間精度や駆動時間に影響する重要部品である「がんぎ車」のシリコン回転部に、プリントヘッドの加工で培った超微細精密加工技術を用いて、シリコンのしなる特性を活かした複数のバネ部を形成した高精度シリコンがんぎ車を製造しました。これにより、高精度に加工した軽量なシリコンがんぎ車を、接着剤レスで偏心なく回転させることができ、駆動エネルギーの損失を大きく減らし、長時間の駆動を可能とした機械式腕時計を実現することができました。この技術は、オリエントスター「スケルトン」機種の機械式腕時計に初めて採用され、その後「スケルトン」機種以外の機械式時計にも採用されています。また、このシリコンがんぎ車に関する発明は、令和6年度全国発明表彰(主催:公益社団法人発明協会)において、「日本弁理士会会長賞」を受賞しました。この受賞によってエプソンの超微細精密加工技術が科学技術の振興、産業経済の発展に大きく貢献していることが社外の評価を通じて明らかになりました。 ①ガバナンスエプソンでは、独自のコア技術を守るための開発戦略や事業戦略と連動した知的財産戦略を策定するために、事業ごとの「事業部長/開発本部長、知的財産本部長による2者懇談会」を開催し、必要に応じて「社長、事業/開発本部長、知的財産本部長による3者懇談会」も開催しています。また、知的財産戦略については定期的に取締役会で報告・議論し、戦略に反映しています。 ■ 推進体制2024年度は、取締役会においてエプソンのコア技術に関する基本特許が権利満了するリスクへの対応について議論を行ったほか、知的財産戦略策定に関わる全ての事業部と個別に2者懇談会を実施しました。 ■ 2024年度の懇談会、取締役会報告の実施実績懇談相手/会議体開催時期議題等取締役会2025年3月エプソンのコア技術に関する基本特許が権利満了するリスクへの対応プリンティングソリューションズ事業部・IJS事業部2024年5月知的財産戦略の進捗と課題ビジュアルプロダクツ事業部2024年5月マニュファクチャリングソリューションズ事業部2024年7月ウエアラブルプロダクツ事業部2024年6月マイクロデバイス事業部2024年6月技術開発本部2024年6月 ②戦略エプソンの知的財産戦略は、下図に示す知的財産活動の価値階層に沿って、下位レベルの活動を基盤として、上位レベルの活動に展開し、階層レベルを一歩一歩着実に上がってきました。現在、エプソンの知的財産活動は、レベル4以下の各々の活動を進化・発展させながら、それを基盤として、最上位のレベル5の実現を目指しています。レベル5の階層はレベル1からレベル4の階層の延長線上にあるものではなく、知財活動としても大きな飛躍が必要と考えています。 ※26 Clarivate社が提供するDerwent Innovationを使用して分析した例。当社と他社それぞれの強みを可視化することで、戦略立案に活用。詳細は下記参照https://corporate.epson/ja/technology/intellectual-property/research.html※27 知的財産ポートフォリオの活用戦略において、自社と競合他社の実施状況を2軸で表した4象限の図で考え方を整理(Cカーブ)し、Cカーブをベースに知的財産ポートフォリオの活用戦略を策定。詳細は下記参照https://corporate.epson/ja/technology/intellectual-property/strategy.html ③リスク管理エプソンでは、知的財産に関連するリスクを経営上の重大な影響を及ぼすリスクとして位置付け、適切に管理しています。前述した通り、2024年度の取締役会においては、エプソンのコア技術に関する基本特許が権利満了するリスクへの対応について議論を行い、①コア技術を延命する追加特許の出願、②特許による権利保護に加え、ノウハウ等の秘匿管理を組み合わせたコア技術の模倣防止、の対応を取ることによりリスクを管理していきます。 ■ 知的財産関連リスクの管理プロセス1 調査2 識別・評価3 管理・知的財産本部で事業ごとにリスクを洗い出し・2者(3者)懇談会と取締役会を通じて洗い出したリスクを評価・知的財産本部で、評価されたリスクを適切に管理し、適宜2者(3者)懇談会、取締役会で状況を共有 ④指標及び目標②戦略にて説明した通り、エプソンでは知的財産活動の価値階層に沿って知的財産活動を遂行してきました。そして、現在のエプソンの知的財産活動はレベル4(事業戦略と結合)に到達し、試行錯誤しながらレベル5(イノベーションを促進し未来を創り、ブランドイメージが向上)に向かって挑戦しているステージにあります。レベル5に到達することでIPランドスケープを活用した新規ビジネス創出活動の取り組みにチャレンジすることになるため、レベル5に到達したかを測る指標として「IPランドスケープ報告数」と「共創契約審査数」を設定しています。これらの指標をエプソンの知的財産活動の取り組みへ反映することで、知的財産活動を着実に推進していきます。 価値階層指標指標の説明レベル5IPランドスケープ報告数IPランドスケープを経営層(取締役、事業部長、副事業部長、本部長、副本部長等)に報告、共有した回数。この指標により、日常的に経営と密接に知的財産活動が行われ、イノベーションの促進に知的財産部門が貢献できているかを測る。共創契約審査数共同開発、共同研究、実証実験等の契約を審査した数。この指標により、オープンイノベーションが活発に行われているかを測る。
主要な設備の状況 FY2025 / 約2,684字
2【主要な設備の状況】エプソンにおける主要な設備は、次のとおりです。(1)提出会社(2025年3月31日現在) 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計本社(長野県諏訪市)管理全般及びその他その他設備1,1582411,200(42,353)[2,136]872,688431新宿事業所(本店)(東京都新宿区)管理全般及びその他その他設備1,071--(-)651,137215松本南事業所(長野県松本市)その他その他設備741183,766(181,226)[284]1594,686633広丘事業所(長野県塩尻市)プリンティングソリューションズその他プリンター開発・設計及び部品生産設備研究開発設備46,88930,1236,853(225,204)[28,604]3,31287,1786,621豊科事業所(長野県安曇野市)ビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブル液晶プロジェクター、スマートグラス及び産業用ロボット開発・設計設備3,445673852(77,226)[34,743]9745,9451,439諏訪南事業所(長野県諏訪郡富士見町)プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションその他プリンター部品及び液晶パネル生産設備研究開発設備6,6674,4051,443(113,082)[28,909]46212,979871千歳事業所(北海道千歳市)ビジュアルコミュニケーション液晶パネル生産設備2,1062,3801,363(159,169)675,917183塩尻事業所(長野県塩尻市)マニュファクチャリング関連・ウエアラブルウオッチ開発・設計及び生産設備1,0671,4421,074(43,088)[9,006]1793,763480伊那事業所(長野県上伊那郡箕輪町)マニュファクチャリング関連・ウエアラブル水晶デバイス開発・設計設備1,2452,805129(39,943)[1,502]2654,445484富士見事業所(長野県諏訪郡富士見町)マニュファクチャリング関連・ウエアラブルその他産業用ロボット開発・設計・生産設備及び半導体開発・設計設備研究開発設備6,0772,0671,911(247,143)1,02911,085796酒田事業所(山形県酒田市)マニュファクチャリング関連・ウエアラブル半導体生産設備等9,1133,3272,177(538,830)25614,875167日野事業所(東京都日野市)マニュファクチャリング関連・ウエアラブルその他設備1,63903,221(15,681)294,890112 (2)国内子会社(2025年3月31日現在) 会社名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計東北エプソン㈱(山形県酒田市)プリンティングソリューションズマニュファクチャリング関連・ウエアラブルプリンター部品及び半導体生産設備330-(-)3643982,204秋田エプソン㈱(秋田県湯沢市)プリンティングソリューションズマニュファクチャリング関連・ウエアラブルプリンター部品及びウオッチムーブメント生産設備7,286134724(89,011)4368,5821,045エプソンアトミックス㈱(青森県八戸市)マニュファクチャリング関連・ウエアラブル金属粉末等生産設備6,6803,0961,281(59,675)[35,052]25411,312388 (3)在外子会社(2025年3月31日現在) 会社名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計Epson Engineering(Shenzhen) Ltd.(中国・深圳市)プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションマニュファクチャリング関連・ウエアラブルプリンター、液晶プロジェクター及び産業用ロボット生産設備4,5054,495405(-)[64,104]3,63013,0386,321Singapore EpsonIndustrial Pte. Ltd.(シンガポール)マニュファクチャリング関連・ウエアラブルウオッチ部品、半導体生産設備及び表面処理加工設備3,8811,0691,185(-)[41,567]3036,440582PT. Epson Batam(インドネシア・バタム)プリンティングソリューションズプリンター消耗品生産設備1,0293,0522(-)[13,233]3244,4092,716PT. Indonesia EpsonIndustry(インドネシア・ブカシ)プリンティングソリューションズプリンター生産設備8,3905,5252,071(-)[254,400]6,36522,35210,862Epson Precision(Thailand) Ltd.(タイ・チャチェンサオ)マニュファクチャリング関連・ウエアラブルウオッチ及び水晶デバイス生産設備8,2005,394777(97,435)52714,9011,780Epson Precision(Philippines), Inc.(フィリピン・リパ)プリンティングソリューションズビジュアルコミュニケーションプリンター及び液晶プロジェクター生産設備28,8408,4402,050(117,489)[234,528]5,16744,49919,600Epson PrecisionMalaysia Sdn. Bhd.(マレーシア・クアラルンプール)マニュファクチャリング関連・ウエアラブル水晶デバイス生産設備3592,983394(32,437)333,7711,394(注)1.上記金額には、使用権資産を含めております。2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、その他有形固定資産であり、建設仮勘定は含んでおりません。3.土地の一部を連結会社以外から賃借しております。賃借している土地の面積については、[ ]で外書きしております。4.東北エプソン㈱は、酒田事業所の設備の一部を使用しております。5.Epson Precision (Philippines), Inc.の各数値は連結決算数値です。6.上記帳簿価額は、連結調整後の金額です。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2025 / 約15,241字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社のコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方は次のとおりです。・株主の権利を尊重し、平等性を確保する。・株主、お客様、地域社会、ビジネスパートナー、従業員を含むさまざまなステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働する。・会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。・取締役、執行役員および監査等特命役員は、その受託者責任を認識し、求められる役割・責務を果たす。・株主との間で建設的な対話を行う。なお、当社は、「経営理念・EXCEED YOUR VISION」を礎として当社の価値観・行動様式を定めた「エプソンウェイ」に基づき、社会における存在意義・志を示した「パーパス」を実現し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図るため、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を実現するコーポレートガバナンスの充実・強化に継続的に取り組んでおります。引き続き、取締役会の監督機能のさらなる向上、審議の一層の充実および経営の意思決定の迅速化を図り、コーポレートガバナンスの実効性をより一層高めてまいります。 ②企業統治の体制の概要およびその体制を採用する理由当社は機関設計として監査等委員会設置会社を採用しており、取締役会、監査等委員会および会計監査人を設置しております。また、役員の指名・報酬などに係る任意の審議会を設置しております。これは、経営の監視・監督機能の強化を図るとともに、取締役会における審議の一層の充実および経営陣による迅速な意思決定ができる体制を構築することにより、コーポレートガバナンスの実効性をより一層高めることを目的としております。主な会議体およびその設置目的は、次のとおりです。 <取締役会>取締役会は、株主からの委託を受け、効率的かつ実効的なコーポレートガバナンスを実現し、それを通じて、当社が社会的使命を果たし持続的な成長と中長期的な企業価値の最大化を図ることについて責任を負っております。取締役会は、当該責任を果たすため、経営全般に対する監督機能を発揮して経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営計画および事業計画の策定ならびに一定金額以上の投資案件等、重要な業務執行の決定等を通じて、意思決定を行います。取締役会は、定款および取締役会の決議により定めた規則に従い運営しており、有価証券報告書提出日(2025年6月25日、以下、「提出日」という。)現在、後掲の「(2)役員の状況」に記載の社外取締役6名を含む11名の取締役で構成し、原則として毎月1回および必要に応じ随時開催しております。なお、取締役会の議長は非業務執行取締役である取締役会長が務めております。また、社外取締役の構成比率を3分の1以上とすることを原則とする旨をコーポレートガバナンス基本方針に定めております。取締役会では、経営の基本方針、重要な業務執行に関わる事項など社内規程に定めた取締役会が決定すべき事項について意思決定を行い、取締役会が決定すべき事項以外の業務の執行およびその決定については、業務執行側へ委任を行い、それらの職務執行状況を監督いたします。当社は、監査等委員会設置会社を採用し、経営判断の迅速化を図り、事業推進における機動性を高めるため、一定金額以下の設備投資の決定などを中心に取締役会から業務執行側への委任範囲を拡大しております。当事業年度(2024年度)は13回、当期間(2025年4月から提出日までの期間)は2回開催いたしました。取締役会は、当事業年度に重点的に議論すべきテーマ・ポイントについて議論のうえ、Epson 25 Renewedの達成に向けイノベーション領域(成長領域/新領域)および全社共通テーマ(技術開発・DX・生産基盤・営業)の進捗・戦略について審議を行いました。その他、海外事業会社の子会社化や人的資本経営への取り組みなどについても審議を行っております。なお、当社は取締役会における議論に加え、経営重要テーマ検討の初期段階から取締役会メンバーによるフリーディスカッションができる仕組みを導入し、取締役会の戦略機能の充実を図っております。当事業年度は次期長期戦略および取締役会の実効性向上について意見交換・議論を行いました。 各取締役の出席状況は以下のとおりとなっております。 〔各取締役の出席状況〕氏名役職出席回数(出席率)当事業年度当期間(※1)碓井 稔(※2)取締役会長3回/3回(100%)―小川 恭範取締役会長13回/13回(100%)2回/2回(100%)瀬木 達明(※2)取締役3回/3回(100%)―阿部 栄一(※3)取締役10回/10回(100%)2回/2回(100%)吉田 潤吉(※3)代表取締役社長10回/10回(100%)2回/2回(100%)吉野 泰徳(※3)取締役10回/10回(100%)2回/2回(100%)松永 真理(※2)社外取締役3回/3回(100%)―嶋本 正社外取締役13回/13回(100%)2回/2回(100%)山内 雅喜社外取締役13回/13回(100%)2回/2回(100%)三宅 香(※3)社外取締役10回/10回(100%)2回/2回(100%)川名 政幸取締役常勤監査等委員13回/13回(100%)2回/2回(100%)白井 芳夫(※2)社外取締役監査等委員3回/3回(100%)―村越 進社外取締役監査等委員13回/13回(100%)2回/2回(100%)大塚 美智子社外取締役監査等委員13回/13回(100%)2回/2回(100%)丸本 明(※3)社外取締役監査等委員10回/10回(100%)2回/2回(100%)※1 当期間における出席回数(出席率)は、2025年4月から提出日までの期間を記載しております。※2 2024年6月25日の定時株主総会で退任するまでの期間について集計しております。※3 2024年6月25日の定時株主総会で選任されてからの期間について集計しております。 [取締役会の実効性評価](1)取締役会実効性評価の取り組み概要当社の取締役会は、「コーポレートガバナンス基本方針」第19条に基づき、毎年、取締役会全体の実効性について分析・評価を行っております。 <取締役会実効性評価の年間サイクル(原則)>・評価の企画:11月~2月・評価の実施:2月~3月・評価結果分析および課題抽出:4月~5月・コーポレート・ガバナンスに関する報告書による開示:6月・課題への対応状況の総括:翌年4月~5月・コーポレート・ガバナンスに関する報告書による対応結果の開示:翌年6月 (2)2023年度を対象とした取締役会実効性評価2023年度を対象とした取締役会実効性評価で掲げた課題への取り組み結果は以下のとおりです。なお、2023年度を対象とした取締役会実効性評価は取締役全員を対象としたアンケートにより行い、その結果、取締役会全体の実効性が確保されていることを確認しております(より客観的な視点を取り入れるため、アンケートの作成から分析・評価の一連のプロセスにおいて第三者機関の評価・意見を踏まえたうえで実施いたしました)。 1)「Epson 25 Renewed」財務目標および戦略実行への取り組みに関する議論と対応状況の監督「成長領域」と位置付けられている事業を中心に議論・監督を実施するとともに、四半期決算毎に、主に短中期視点での収益確保等に向けたアクションアイテム等について、議論・監督を実施しました。 2)長期戦略に関する議論の実施と加速経営重要テーマ検討の初期段階から取締役会メンバーによるフリーディスカッションができる仕組み(取締役フリーディスカッション)を用いて、社内外の環境分析および執行陣の検討段階の戦略案について議論を実施しました。あわせて、取締役会の場に限らず、各事業責任者から社外取締役に対して事業の基本構造や中長期の方向性を説明する機会を設けることで、戦略や課題・リスクについて取締役会メンバーの認識を合わせ、今後の長期戦略に関する議論の下地を整備しました。 3)経営戦略に連動する人的資本経営への取組み取締役会において、目指すべき人的資本経営の姿や人材戦略について課題を共有し、人的資本経営の取組みについて議論・監督を実施しました。 なお、上記課題は対応中・検討中の中長期戦略に係る事項であり、2025年度も引き続き取締役会にて監督、議論をしてまいります。 (3)2024年度を対象とした取締役会実効性評価2024年度を対象とした取締役会実効性評価は、取締役全員を対象として以下の項目のアンケートを実施し、実効性について分析・評価を行いました。また、項目の一部については、取締役会と業務執行を担当する経営層の間に大きな認識の乖離がないか確認することを目的に、取締役会の陪席者(取締役会に同席する一部の執行役員等)を対象としたアンケートも実施し、あわせて分析を行いました。1)取締役会の構成・在り方2)取締役会の運営3)取締役会の議論・機能4)取締役の活動5)トレーニング6)株主(投資家)との対話7)任意の委員会の機能・運営(取締役選考審議会/取締役報酬審議会/コンプライアンス委員会)8)総括 上記評価の結果、取締役会全体の実効性は概ね確保されていることを確認いたしました。そのうえで、取締役会による議論を実施し、2023年度取締役会を対象とした実効性評価の結果も踏まえ、今後も実効性を高めていくための課題を以下のように整理いたしました。1)執行陣による戦略議論の深化・実行力の強化の支援2)次期長期戦略の検討状況、および「Epson 25 Renewed」の対応状況の監督3)取締役会と執行陣の連携強化を目的とした取締役会運営の改善 今後、これらの課題に対応していくことにより、一層の実効性向上に努めてまいります。 <監査等委員会>監査等委員会は、株主からの委託を受け、独立した客観的な立場において、取締役の職務の執行を監査・監督し、当社の健全で持続的な成長を確保する責任を負っております。また、監査等委員会は、内部統制システムの有効性を確認し、内部監査部門等および会計監査人と連携して監査を実施しております。そして、監査等委員会は、会計監査人の選任等にあたっては基本方針を定め、一定の基準に基づき会計監査人の独立性と監査品質等を評価するとともに、当該方針に基づき会計監査人の選任等に関する株主総会へ提出する議案の内容を決定いたします。さらに、監査等委員でない取締役の選任・解任・辞任および報酬等に関して検討し、株主総会における意見表明の内容を決定いたします。監査等委員会は、監査等委員会の決議により定めた規則に従い運営しており、提出日現在、社外取締役である監査等委員3名を含む監査等委員4名で構成し、委員長は常勤の監査等委員が務め、原則として毎月1回および必要に応じて随時開催しております。 <経営戦略会議>経営戦略会議は、業務執行側の多様な意見を踏まえた適切な意思決定を行うことを目的とした社長の諮問機関です。エプソングループ全体に係る重要経営テーマおよび取締役会上程事項等に関し、取締役および各事業部長・本部長等が十分に審議を尽くす場として設置し、概ね隔週開催することとしております。 <コンプライアンス委員会>コンプライアンス委員会は、コンプライアンス活動が業務執行ラインにおいて適切に執行されることを監督するために、コンプライアンス活動の重要事項について報告を受け審議し、その結果を取締役会へ報告・意見具申することを機能としております。コンプライアンス委員会は、取締役会の決議により定めた規則に従い運営しており、取締役会の諮問機関として社外取締役および監査等委員である取締役で構成し、委員長は常勤の監査等委員が務め、半期ごとおよび必要に応じて随時開催しております。また、会計監査人および内部監査統括部門の長はオブザーバーとして出席しております。なお、取締役会において、コンプライアンス担当役員(CCO)を選任し、コンプライアンスにおける業務執行全般を監督・監視する体制とし、CCOは、コンプライアンス委員会に対して、コンプライアンスにおける業務執行の状況を定期的に報告することとしております。 <取締役選考審議会・取締役報酬審議会>当社は任意の審議機関として、取締役、執行役員および監査等特命役員の選考および報酬に関して、その透明性および客観性を確保することを目的として、社外取締役を委員長とし、委員の過半数を社外取締役で構成する取締役選考審議会および取締役報酬審議会をそれぞれ設置しております。なお、当該審議会は人事部門が事務局を担当しております。また、取締役選考審議会および取締役報酬審議会は、それぞれ取締役会の決議により定めた規則に従い運営しています。各審議会の概要は以下のとおりです。 〔構成〕取締役選考審議会および取締役報酬審議会は、いずれの審議会とも、すべての社外取締役および代表取締役社長により構成され、委員長は社外取締役の中から互選により選任する運用としております。なお、常勤の監査等委員である取締役はオブザーバーとして出席することが可能となっております。 〔取締役選考審議会の活動状況〕当事業年度(2024年度)に13回、当期間(2025年4月から提出日までの期間)に2回開催され、代表取締役社長の後継者計画、役員(取締役・執行役員・監査等特命役員)の選考方針および候補者案等について審議を行いました。なお、2025年4月1日付代表取締役社長の異動にあたり、取締役選考審議会は代表取締役社長の後継者計画の進捗を確認するとともに、候補者を選考し取締役会に答申しました。 〔取締役報酬審議会の活動状況〕当事業年度(2024年度)に7回、当期間(2025年4月から提出日までの期間)に3回開催され、基本報酬の個別支給額、賞与の支給係数および個別支給額、譲渡制限付株式報酬制度における付与係数、割当株式数および金銭報酬債権額、役員等賠償責任保険の更改、会社補償契約および責任限定契約の締結、旧制度である業績連動型株式報酬(役員報酬BIP信託)の清算に係る手続き等について審議を行いました。 〔各委員の出席状況〕氏名役職取締役選考審議会取締役報酬審議会出席回数(出席率)出席回数(出席率)当事業年度当期間(※1)当事業年度当期間(※1)松永 真理(※2)社外取締役3回/3回(100%)―3回/4回(75%)―嶋本 正社外取締役/委員長(取締役選考審議会)(※5)13回/13回(100%)2回/2回(100%)7回/7回(100%)3回/3回(100%)山内 雅喜社外取締役/委員長(取締役報酬審議会)(※6)13回/13回(100%)2回/2回(100%)7回/7回(100%)3回/3回(100%)三宅 香(※4)社外取締役10回/10回(100%)2回/2回(100%)3回/3回(100%)3回/3回(100%)白井 芳夫(※3)社外取締役/委員長3回/3回(100%)―4回/4回(100%)―村越 進社外取締役13回/13回(100%)2回/2回(100%)7回/7回(100%)3回/3回(100%)大塚 美智子社外取締役13回/13回(100%)2回/2回(100%)7回/7回(100%)3回/3回(100%)丸本 明(※4)社外取締役10回/10回(100%)2回/2回(100%)3回/3回(100%)3回/3回(100%)小川 恭範代表取締役社長(※7)13回/13回(100%)―7回/7回(100%)―吉田 潤吉代表取締役社長(※8)―2回/2回(100%)―3回/3回(100%)※1 当期間における出席回数(出席率)は、2025年4月から提出日までの期間を記載しております。※2 2024年6月25日の定時株主総会で退任するまでの期間について集計しております。※3 2024年6月25日の定時株主総会で退任するまでの期間について集計しております。また、同日付けで取締役選考審議会および取締役報酬審議会の委員長も退任しております。※4 2024年6月25日の定時株主総会で選任されてからの期間について集計しております。※5 2024年6月25日より取締役選考審議会の委員長に就任しております。※6 2024年6月25日より取締役報酬審議会の委員長に就任しております。※7 2025年3月31日付で代表取締役社長を退任するまでの期間について集計しております。※8 2025年4月1日より代表取締役社長に就任しております。 [代表取締役社長の後継者計画]後継者計画は、経営層に関する人材レビュー結果と人材要件を踏まえ、代表取締役社長が複数名の候補者とその育成の原案を策定し、取締役選考審議会における審議を経て最終的に取締役会にて審議・決議するというプロセスをとっております。この審議においては適宜経過報告がなされ、候補者の評価、絞り込み、入れ替えを行いつつ候補者を選出しております。後継者計画は、緊急対応を含め交代時期を複数想定するとともに、代表取締役社長と共に経営を担う人材を含めたチームの観点も踏まえて策定し進めております。中長期計画策定と実行責任の観点から、候補者は経営を担うチームの一員として計画策定段階から参画しております。こうした経営上重要な役割への任用をはじめ、候補者個々のキャリアに応じて必要な研修を提供しております。 [取締役選任の考え方]当社は、取締役会の審議が多面的かつ適切に行われるためには、取締役会の多様性を確保することが有用であると考えております。そのため、取締役選任については、性別、人種・民族性、出身国・国籍・文化的背景、年齢等の区別なく、また、個々の知識・経験・能力を踏まえ、多様な人材によりバランスよく取締役会を構成することを基本方針としております。 [取締役に対して特に期待する分野(スキルマトリックス)]当社は、取締役に対して特に期待する分野を整理することで、経営理念を礎としてパーパス、長期ビジョンを実現するための経営体制を明確にしております。なお当社は、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査等委員でない取締役7名選任の件」を上程しており、当該議案が原案通り承認可決された場合の取締役構成にて記載しております。役員一覧につきましては後掲の「(2)役員の状況」に記載しております。 (注) 特に期待する分野を3つまで記載しております。 当社のコーポレートガバナンス体制の模式図は、次のとおりです。 ③内部統制システムの整備の状況当社は、内部統制システム(企業集団における業務の適正を確保するための体制)の基本方針について以下のとおりの内容を取締役会で決議し、この決議に基づき内部統制システムを適切に整備・運用しております。当社は、「経営理念」を礎とした「エプソンウェイ」を定め、当社および子会社から成る企業集団(以下「グループ全体」という。)で共有するよう努めている。当社は、「エプソンウェイ」に基づきグループ全体の業務が適正に行われるよう、内部統制システム(グループ全体における業務の適正を確保するための体制)の基本方針を以下のとおり定め、各組織が自ら課題を検出し、自ら解決する姿を目指した内部統制システム(自律分散型の内部統制)を整備する。(※)「エプソンウェイ」とは、グループ全体の共通の価値観・行動様式である。グループ全体の根幹であり普遍的な考え方である「経営理念・EXCEED YOUR VISION」、経営理念に基づく価値観と行動の拠り所である「企業行動原則」等を総称したものである。 (1)コンプライアンス① グループ全体のコンプライアンスに関する規程を制定し、組織体制等の基本事項を定める。② 取締役会の諮問機関として、常勤の監査等委員を委員長とし、社外取締役および監査等委員により構成するコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス活動の重要事項について随時および定期的に報告を受け審議し、その結果を取締役会へ報告・意見具申する。また、会計監査人および内部監査統括部門の長は、オブザーバーとしてコンプライアンス委員会に出席することができる。③ コンプライアンス担当役員(CCO)を選定し、コンプライアンスにおける業務執行全般を監督・監視する体制とする。また、CCOは、コンプライアンス委員会に対して、コンプライアンスにおける業務執行の状況を定期的に報告する。④ コンプライアンスの推進・徹底は社長指揮のもと、グループ全体に共通するテーマについては本社各主管部門が各事業部門および子会社と協働してグローバルに推進し、各事業の個別のテーマについては、事業部長が担当事業に関する子会社を含めた活動を推進する体制とする。また、コンプライアンス統括部門がコンプライアンス推進全般をモニタリングおよび是正・調整することにより、コンプライアンス活動の網羅性・実効性を高める。⑤ グループ全体のコンプライアンス推進・徹底上の重要事項については、社長の諮問機関であり取締役等で構成する経営戦略会議において法令・社内規程・企業倫理遵守に関する活動の推進状況、重点領域の取り組み状況等について多面的に審議することにより、コンプライアンスの実効性の確保に努める。⑥ グループ全体で、実効性の高い通報制度の整備・運用に努める。従業員がコンプライアンスに反する行為を発見した時は、通報窓口をはじめ、その他の各種相談窓口に通報する。また、通報した者が、通報したことを理由として、不利な取り扱いを受けない体制とし、相談・通報事案は、通報者が特定されない形で当社の取締役会、監査等委員会、コンプライアンス委員会および経営戦略会議に報告する。⑦ 社員向けWeb研修等の各種社内教育を、子会社従業員を含めて実施することにより、コンプライアンス意識の浸透に努める。⑧ 社長は、定期的に取締役会にコンプライアンスの執行状況に関する重要事項を報告するとともに、必要に応じ対策を講ずる。⑨反社会的勢力とは一切関わらない旨を定める「企業行動原則」を遵守し、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対し毅然とした行動をとることにより関係排除に取り組む。 (2)財務報告の適正性を確保するための体制① 適正な財務報告の作成を重要な課題と認識し、社長の指示のもと、金融商品取引法の要請する評価・報告の範囲に限定することなく、経営として整備が必要と判断した範囲も含め、財務報告に係る内部統制を適切に整備・運用および評価できる体制を構築する。② 財務報告内部統制の基本規程やその他の規程・基準類を整備し、グループ全体にその遵守を義務づける。③ 財務報告に係る内部統制の構築・整備およびその運用が有効かつ適切に機能していることを継続的に評価し、必要な是正を行う。 (3)業務執行体制① 長期ビジョンおよび中期経営計画を策定し、グループ全体の中長期的な目標を明確にする。② 組織管理・職務権限・業務分掌ならびに関係会社管理に関する規程を制定し、グループ全体の権限配分を網羅的に定め、適正かつ効率的に職務の執行が行われる体制を構築する。③ 執行に携わる者は、取締役会に対して、3ヶ月に1回以上、以下に定める事項について報告を行う。ア.業績の状況および今後の業績見通しに関する事項イ.重要な業務執行の状況 (4)リスクマネジメント① グループ全体のリスク管理体制を定める規程を制定し、組織体制、リスク管理の方法等の基本事項を定める。② グループ全体のリスク管理の総括責任者を社長とし、グループ全体に共通するリスク管理については本社主管部門が各事業部門および子会社と協働してグローバルに推進し、各事業固有のリスク管理については事業部長が担当事業に関する子会社を含めて推進する体制とする。さらにリスク管理統括部門を設置し、グループ全体のリスク管理全般をモニタリングおよび是正・調整し、リスク管理活動の実効性を確保する。③ 会社に著しい影響を与え得る重要なリスクについては、経営戦略会議においてリスクの抽出・特定・制御活動等について機動的・多面的に審議することにより、リスク管理の実効性の確保に努める。また、重要リスク発現時には、所定の危機管理プログラムにしたがい社長の指揮下で全社的に速やかな初動対応をとる体制とする。④ 社長は、定期的に取締役会にリスク管理に関する重要事項を報告するとともに、必要に応じ対策を講ずる。 (5)企業集団における業務の適正性確保① グループ全体のマネジメントの基本を「商品別事業部制による事業部長の世界連結責任体制と、本社主管機能のグローバル責任体制」とし、事業オペレーション機能を担う子会社の業務執行体制の整備に関する責任は各事業部門の責任者が負い、グループ全体に共通するコーポレート機能等については本社の各主管部門の責任者が責任を負うことにより、グループ全体における業務の適正化に努める。② 関係会社管理に関する規程において、子会社の業務執行の一部について親会社である当社への事前承認または報告事項を定めて義務付けるとともに、一定基準を満たすものについては、当社の取締役会付議事項とすることにより、グループ全体として統制のとれた業務執行体制とする。また、複数の子会社を統括する会社を定めることにより、グループ全体における業務執行の適正化・効率化に努める。③ 内部監査に関する規程に基づき、内部監査部門は、各事業部門および本社の各主管部門による管理・監督機能から独立したモニタリング組織として、グループ全体における内部統制の体制と運用状況に関する監査を実施し、その結果を監査対象先の責任者に通知し、改善を求めるとともに、社長および監査等委員会に対してその内容を適時に報告することにより、グループ全体における業務の適正化に努める。 (6)職務の執行に関する情報の保存および管理① 職務の執行に係る情報の保存および管理については、文書管理・稟議・契約書管理に関する規程、その他関連規程にしたがって行い、すべての取締役は必要な文書等を閲覧できる体制とする。② 情報セキュリティーに関する規程に基づき子会社も含めた社内情報について機密度に応じて適切に管理することにより、情報漏洩の防止に努める。 (7)監査体制① 監査等委員会は監査等委員会の監査等に関する規程に基づき、職務の遂行上必要と判断した場合は、監査等委員でない取締役、執行役員および従業員からヒアリング等を実施することができる。② 監査等委員は経営戦略会議などの執行サイドの重要会議に出席することができ、監査等委員でない取締役と同レベルの情報に基づいた監査が実施できる体制とする。また、監査等委員会に対し重要決裁書類を定期的に回付する。③ 監査等委員会の職務を補助するため監査等委員会室を設置する。監査等委員会室長は監査等特命役員とするとともに、監査等委員会室に専属の従業員を配置する。また、監査等委員会室長および監査等委員会室に属する者は、監査等委員会を補助する職務に関し、監査等委員会の指揮命令にのみ服し、監査等委員でない取締役からの指揮命令を受けないものとし、その人事に関する事項は、監査等委員会の事前の同意を得なければならない。④ 監査等委員会による監査を組織的かつ効率的なものにするため、内部監査部門等と監査等委員会との密接な連携を確保する体制とし、内部監査統括部門の長の任免および人事考課は、監査等委員会の事前の同意を得なければならない。⑤ 監査等委員会は、監査等委員会室の体制および内部監査部門等との連携体制等に関し、監査等委員会による監査の実効性を妨げる事情が認められる場合、代表取締役あるいは取締役会に対してその是正を求めることができる。⑥ 監査等委員会は、内部監査部門から監査結果等について報告を受け、また必要に応じて、内部監査部門に対して具体的指示を行うことができる。なお、内部監査部門に対する監査等委員会と社長の指示が齟齬をきたす場合には、監査等委員会による指示が優先する。⑦ 監査等委員会は監査等委員会の監査等に関する規程に基づき、監査等委員でない取締役、コンプライアンス統括部門およびリスク管理統括部門等から、グループ全体の管理の状況について報告または説明を受け、関係資料を閲覧することができる。また、監査等委員会は必要に応じて、子会社の取締役、監査役および内部監査部門等に対し、当該子会社の管理の状況について報告を求めることができる。なお、報告した者が、報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けない体制とし、報告に基づき代表取締役あるいは取締役会等へ是正等を求める場合であっても、報告者が特定されない形とする。⑧ 監査等委員会は会計監査人との協議を定期的に行い、監査の実効性を高めるよう努める。⑨ 監査等委員会と代表取締役との定期的な会合を持つことにより、監査等委員会が業務執行の状況を直接把握できる体制とする。⑩ 監査等委員の職務執行に必要な費用は、あらかじめ適切に予算を計上する。ただし、緊急または臨時に生じる監査等委員の職務執行に必要な費用については、都度速やかに前払または償還する。以上制定:2006年4月1日改定:2025年6月3日 ④取締役の定数当社は、監査等委員でない取締役は9名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款に定めております。 ⑤取締役の選任および解任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。なお、解任決議については、会社法と異なる別段の定めはしておりません。 ⑥株主総会決議事項を取締役会で決議できるとした事項(自己の株式の取得)当社は、自己の株式の取得について、今後の経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、取締役会の決議によって、市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。 (中間配当)当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。 (取締役の責任免除)当社は、取締役の責任免除について、取締役(業務執行取締役を除く)が期待される役割を十分に発揮できるよう、取締役会の決議によって、会社法第423条第1項の損害賠償責任について、会社法第426条第1項に規定する要件に該当する場合には、賠償責任額から法令に定める最低責任限度額を控除して得た額を限度として免除することができる旨を定款に定めております。 ⑦責任限定契約の内容の概要当社は、提出日現在、非業務執行取締役である嶋本正氏、山内雅喜氏、三宅香氏、川名政幸氏、村越進氏、大塚美智子氏および丸本明氏との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める最低限度額となっております。当該責任限定が認められるのは、当該非業務執行取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がない場合に限られます。 ⑧役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、提出日現在、以下の内容を概要とする役員等賠償責任保険契約を締結しております。1)被保険者の範囲a.当社の取締役、執行役員、専門役員および監査等特命役員b.国内子会社の取締役および監査役c.当社および国内子会社の管理職従業員d.会社の要請または指示に基づき、当社および国内子会社以外の法人において役員の地位にある個人e.当社および国内子会社 2)被保険者の実質的な保険料負担割合保険料は当社負担としており、被保険者の実質的な負担割合はありません。 3)填補の対象となる保険事故の概要被保険者の業務の遂行に起因して損害賠償請求がなされたことによって被る損害(法律上の損害賠償金および訴訟費用等)について填補されます。 4)役員等の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置違法な私的利益供与、犯罪行為等に起因する損害について填補されない旨の免責条項が付されております。 ⑨会社補償契約の内容の概要当社は、提出日現在、以下の内容を概要とする補償契約を締結しております。1)会社役員の氏名小川恭範氏、阿部栄一氏、吉田潤吉氏、吉野泰徳氏、嶋本正氏、山内雅喜氏、三宅香氏、川名政幸氏、村越進氏、大塚美智子氏、丸本明氏 2)補償契約の内容の概要会社法第430条の2第1項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。ただし、当該補償契約によって職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、補償の要否およびその範囲等については、取締役会が判断を行うこととしております。 ⑩株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。 ⑪会社の支配に関する基本方針当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を次のとおり定めております。 1)基本方針の概要当社のあらゆる企業活動の中心にはパーパスがあります。当社が社会に対してどのような価値を提供する存在であるかを定めるとともに、当社ならではの存在意義と志を社内外に示すため、2022年9月にパーパス「『省・小・精』から生み出す価値で人と地球を豊かに彩る」を制定しました。そして、当社は、グループの価値観・行動様式を定めた「エプソンウェイ」の普遍的な考え方である経営理念を礎とし、ビジョンによりパーパスを実現することで社会へと新しい価値を提供します。これにより、将来にわたって持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ってまいります。当社は、当社の株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えます。したがって、当社の財務および事業の方針の決定を支配することが可能な数の株式を取得する買付提案(以下「大量取得行為」といいます。)に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。もっとも、当社株式の大量取得行為に応じるか否かの株主の皆様のご判断は、適切に行われる必要があり、そのためには、当社株式の大量取得行為を行おうとする者および当社取締役会の双方から、株主の皆様に必要な情報や意見等が提供されるとともに、それらを検討するために必要な時間が確保される必要があると考えております。なお、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の事業内容や企業価値の源泉を十分に理解するとともに、役職員が一体となって価値創造に向けて取り組むこと、創業以来の風土を大切にしながら創造と挑戦を続けていくこと、お客様の信頼を維持・獲得していくことの重要性を理解する者であることが必要と考えております。 2)基本方針の実現に資する取り組みの概要a.基本方針の実現に資する特別な取り組み当社は、将来にわたって追求するありたい姿として設定した「持続可能でこころ豊かな社会の実現」に向け、「Epson 25 Renewed」を策定しています。この長期ビジョンの下、当社は、常に社会課題を起点として、その解決に向けて私たちに何ができるか、私たちの技術を使ってどう課題解決し、社会に貢献できるか、という発想でビジネスを展開してまいります。 b.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社は、当社株式の大量取得行為を行おうとする者に対しては、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上する観点から、当該大量取得行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求めたうえで、当該大量取得行為に対する当社取締役会の意見等を開示することで、株主の皆様が当該大量取得行為の是非を検討するために必要な期間および情報の確保に努めるほか、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。 3)具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由上記の取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するためのものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、また、上記の基本方針に沿うものであります。さらに、これらの取り組みは、当社の取締役の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2025 / 約5,042字
②戦略■ 求める人材像経営戦略の実現・事業遂行のため、エプソンは、パーパス、エプソンウェイの浸透と、長期ビジョンに定めた事業の方向性の共有をベースとしながら、広い視野と高い専門性を持って変化に素早く対応し、お客様の立場に立って自立的・自律的にお客様価値を作り上げることのできる人材を必要としています。今後さらに国内での少子高齢化や労働人口減少が進むことも見据え、グローバルベースでの人材ポートフォリオ策定に取り組んでいます。当期は、スキルと行動特性を軸に人材要件を定義し、現状(As-is)の人材ポートフォリオを可視化する取り組みを、事業部・本部の7割において完了しました。次のステップとして、2025年度は、早々に残りの事業部・本部のAs-isを完了させ、現在進められている次期長期ビジョンの経営戦略策定に並走して人材ポートフォリオのあるべき姿(To-be)を描き、量的・質的両面で現状とのギャップを把握します。これにより、経営戦略に沿って採用、リスキリング、最適配置等の施策を適切に展開し、全社最適人員構造を構築し、中長期戦略の実現に資する人材戦略の策定につなげていきます。 ■ 人材戦略と機会、リスクエプソンは、求める人材像で描く人づくりと、多様な人材が存分に活躍できる組織カルチャー醸成を中心に据えた人材戦略を掲げています。リスク・機会を下記のとおり評価したうえで、「強化領域への人材重点配置」「人材育成強化」「組織活性化」の3つの人材戦略に取り組んでいます。 人材戦略機会(〇)リスク(●)強化領域への人材の重点配置〇強化領域(成長領域や新領域等)への人材の重点投入、最適配置による事業成長の加速〇意欲に応え、やりがいや成長機会を提供することによる社員のモチベーション、エンゲージメントの向上、生産性向上●必要な人員の質・量を確保できないことによる、事業遂行上の障害の発生●その結果として、成長機会の逸失と財務的損失人材育成強化〇社員一人ひとりの価値向上による創出価値の拡大〇やりがいや成長機会の提供に対し、社員が成長を実感することによるモチベーション、エンゲージメントの向上、生産性向上●必要な能力・スキルを獲得し、変化に対応できる人材を育成できないことによる事業遂行への障害、財務的損失 ●学びの意欲や成長への期待に応えられないことによる社員のモチベーションの低下、離職の増加組織活性化〇多様な人材の多様な発想・創造力によるイノベーションが起きやすい環境の醸成〇優秀な人材の確保、定着化による採用コストの削減、競争力の向上〇多様な人材が存分に活躍できる環境を整備することによるモチベーション、エンゲージメントの向上、生産性向上●社員のモラルやモチベーションの低下による業務効率の悪化、コンプライアンス違反の発生、倫理観の欠如等による信頼の失墜●ハラスメントの発生、心身の健康への悪影響等によるモチベーションやチームで働く力の低下、その他働く場におけるさまざまな人権侵害のリスク●労働事故発生等による追加コスト ■ 人材育成方針人材戦略① 強化領域への重点配置エプソンでは、事業運営の基盤として、将来の要員構造の推移の予測と、事業戦略を実現するための要員ニーズに基づいて要員計画を策定しています。中期的には、新卒・中途を合わせて、毎年350人以上の採用を計画的・安定的に行う方針です。成長領域であるプリンティング(オフィス、商業・産業)、新領域である環境ビジネス・環境技術などの分野へは、採用した人員の重点配置に加え、内部人材へ専門教育・転換教育等を行って強化領域に投入するリソースシフトを強力に推進するとともに、人材要件を明確にしたうえで外部からマネジメント人材やDXを含むスペシャリストを獲得し、配置しています。2024年度、新卒・中途採用および社内公募による全要員配置人数549人のうち、380人が強化領域への配置となっています。 人材戦略② 人材育成強化<人材育成>エプソンでは年1回、各組織において要員状況を俯瞰し、また管理職等の重要ポジションの役割や要件を定義し、それに基づき後継計画を策定しています。また将来の経営層・管理職層、グローバル人材の候補者をリストアップし、育成計画を策定しています。人材育成は、業務を通じた育成(OJT)を基礎に、教育体系を整備して階層別の教育や各種の専門教育をOFF-JTとして行っているほか、個々の変化対応力を強化し、またバリューチェーンの効果的・効率的な運営に資するため、本人の能力や経験・知識の幅を広げるローテーションに積極的に取り組んでいます。リーダー人材の育成には、選抜型の階層別教育プログラムを整備しています。さらに今後は、人材ポートフォリオを活用して、新たな職場・職種で働くために必要なスキルや行動特性などの要件を明らかにし、それに基づき早期に活躍するために必要な専門教育・転換教育を受けられるリスキリングの仕組みを整備し、強化領域への重点配置を進めると同時に、社員の自律的・積極的な学びの意欲を高め、キャリア形成を支援するプログラムを拡充していきます。<グローバル人材の育成>お客様に価値ある製品をお届けするためには、グローバルに展開しているバリューチェーン全体が効果的・効率的に運営されることが欠かせません。そのためには、世界中に分散している様々な機能について幅広い知識と経験を持ち、全体最適の観点から各機能間の調整を行い、現場で的確・迅速な意思決定ができるグローバル人材が必要です。世界各地で、共通の価値観を持って活躍するリーダー人材を育成するため、海外現地法人の経営リーダー層の養成を目的としたセミナーを毎年開催しているほか、日本から海外の現地法人へ赴任するだけでなく、海外現地法人から出向者や研修生を受け入れて、現地で中心となって活躍する人材の育成を進めています。また、海外人材についても国内と同様に、現地のトップマネジメント・人事部門と連携して役割や要件定義を行い、重要ポジション・重要人材についての後継計画・育成計画を策定しています。このような活動を基盤として、最適機能配置に関する社内議論を継続して行い、グローバル視点での最適なフォーメーションの構築に取り組んでいます。 ■ 社内環境整備方針人材戦略③ 組織活性化エプソンは、社員一人ひとりの内外環境変化への対応力強化、多様性確保、社員が働きやすい環境と組織カルチャーづくり、健康経営、労働安全衛生等の取り組みを通じて、社員のエンゲージメントを高め、組織の総合力を最大化することを目指しています。 <ダイバーシティ>エプソンは、変化の激しい時代のなかで、多様なお客様を理解し、その人々に驚きや感動を与える新たな価値を創出していきます。そのために、多様な個性や能力・スキルを持った人材が世界中のエプソンに集まり、社会の一員として責任を持ち、会社とともに成長し、そして挑戦することによって、イノベーションを起こし、価値を生み出し続けることを目指しています。エプソンは、まず日本国内におけるジェンダー平等を喫緊の課題と認識し、管理職層や経営層の女性比率が全社員の女性比率と同じになる状態を早期に実現することを目指し、将来の女性管理職候補層を増やすためのキャリアアップ応援強化施策や女性若年層向け施策等に取り組んでいます。また、インクルーシブな障がい者活躍、すなわち「障がいの有無に関わらず、個々の役割に応じたステップで挑戦し成長し続けることで、成果創出に貢献している状態」を目指します。そのために、グループ全体で障がい者採用に積極的に取り組むとともに、特例子会社の新規事業開拓等を進めています。また、障がい者との接点づくりや障がい者活躍に関するワークショップ、イベントなどを通じて風土醸成に取り組んでいます。これらの活動の基盤として、社員の意識変革を促すため、経営トップからのメッセージ発信や、管理職向けダイバーシティマネジメント研修、社内向けDE&Iフェアを開催しています。また、属性に制限されない活躍を支援するため、公平で働きやすい職場づくり、相談窓口によるサポート、男性の育休取得推進等にも取り組んでいます。さらに、多様な人材それぞれのキャリア形成をサポートし、活躍を促進するため、各種キャリア支援プログラムや、自発的な学びなおしの機会を提供する教育体系の整備を進めています。 <組織カルチャー>2022年度から行っている外部ツールを利用した「エンゲージメントサーベイ」の結果、全社的には、「信頼関係のベースはあり、上司からの指示があれば動く組織の状態」にはなっているものの、一人ひとりが主体的に動き、自分たちで組織の弱みを改善していく自立(自律)自走型組織の実現に向けては課題が多いことが明らかになりました。この結果に基づき、組織カルチャーの課題として、理念の浸透と自分事化、変革意識と外向き視点の向上、仕事を通じた成長と貢献感獲得の3つを設定しました。その改善のためには、特に職場のマネジメント力強化が重要と考えており、経営情報の共有・理念の浸透活動、1 on 1研修の開始、管理職前後層教育研修体系の見直し、サブスクリプション形式の教育コンテンツの導入、イントラネットでの事例紹介、管理職向け相談窓口設置、個別の職場支援などを行っています。これらの取り組みにより、全社総合レーティングは、22年度B(11段階の上から6段目)から、23年度、24年度はBB(同5段目)へと1段階改善しています。「自ら考え自ら行動する人材」の育成と、「職場での強固な信頼関係の構築」による組織力強化を通じた生産性向上へ向けて歩みを進めています。自ら考え、自ら行動する自律した多様な人材が組織として挑戦を続けることで、環境変化へ高いレベルで対応し、より大きな成果創出に繋げることができると考えています。そのために、価値を生み出す人材の活躍推進や、失敗を恐れず前向きに挑戦し続ける組織カルチャーの浸透と定着を図る取り組みを、今まで以上に強化してまいります。 <働きやすい環境づくり>エプソンでは、社員がやりがいを持ち、さまざまなライフステージ等の変化に適応しながら、いきいきと、心身ともに健康で安全に働ける環境を目指しています。特に、フレックスタイム制度や在宅勤務等、働く時間や場所を選ばない柔軟な働きかたを進め、育児・介護・療養・不妊治療と仕事の両立ができる環境づくりを行っています。2024年度は、在宅勤務制度の運用改善や、育児・介護休業法の改正への対応を行いました。また職場におけるハラスメント防止や労働時間の適正化等の施策を推進しています。信州に主要な拠点が集中するエプソンにおいては、マネジメント人材やスペシャリストをはじめとする多様な人材の採用・定着をベースとしてダイバーシティを進めるためにも、労働時間と勤務場所の柔軟化をさらに推進し、多様な人材がそれぞれのキャリア形成を実現できる環境づくりが重要であると考えています。 <健康経営>会社にとってグループすべての働く人の健康が最重要と考え、パーパス、エプソンウェイ、エプソングループ労働安全衛生基本方針およびエプソングループ健康経営宣言に基づき、働く人の健康状態の向上とともに、仕事にやりがいを感じ、いきいきと働いている状態の実現を目指しています。2022年4月には、中期健康管理計画「健康Action 2025」を制定し、自律性の醸成・働くことと健康の調和を目指す「こころとからだの健康」と、安全配慮の徹底とチームでいきいきと働く組織風土の醸成を目指す「職場の健康」の2つを重点分野として取り組んでいます。これまでの活動が評価され、2025年3月に「健康経営銘柄」に4年連続で選定されています。 <労働安全衛生>エプソンは、2000年度に、国際労働機関(ILO)の指針に準拠した労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)をベースに方針・プログラムを策定し、労働安全衛生活動を展開してきました。これをさらに国際規格であるISO45001に基づく活動に進化させ、グループすべての働く人が安心・安全・健康でいきいきと働けるよう、職場の安全衛生環境のさらなる向上を目指した取り組みを行っています。
事業の内容 FY2025 / 約4,371字
3【事業の内容】当社および当社の関係会社(以下「エプソン」という。)は、プリンティングソリューションズ事業、ビジュアルコミュニケーション事業およびマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業などに係る各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を主な事業としております。エプソンでは、事業部制による世界連結マネジメントのもと、開発活動については先行研究開発や製品開発を主に当社(本社研究開発部門および事業部研究開発部門)で行い、生産活動および販売活動については国内外の製造・販売関係会社を中心に展開しております。各事業の内容と事業に携わる主要な関係会社は、次のとおりです。なお、エプソンの報告セグメントは、長期ビジョン「Epson 25 Renewed」に基づき、「プリンティングソリューションズ事業」、「ビジュアルコミュニケーション事業」および「マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業」の3つとしております。各報告セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一です。 (プリンティングソリューションズ事業セグメント)当セグメントは、オフィス・ホームプリンティング事業、商業・産業プリンティング事業から構成されており、独自のマイクロピエゾ技術のほか、ドライファイバーテクノロジーなどの強みを生かし、各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を行っております。各事業の主な内容は、次のとおりです。 <オフィス・ホームプリンティング事業>当事業では、オフィス・ホーム向けのインクジェットプリンター、シリアルインパクトドットマトリクスプリンター、ページプリンター、カラーイメージスキャナー、乾式オフィス製紙機、およびこれらの消耗品などを取り扱っております。 <商業・産業プリンティング事業>当事業では、商業・産業向けのインクジェットプリンター、インクジェットプリントヘッド、POSシステム関連製品、ラベルプリンター、およびこれらの消耗品、デジタル印刷ソフトウエアソリューションなどを取り扱っております。 なお、前記各事業に携わる主要な関係会社は、次のとおりです。事業領域主要製品等主要な関係会社製造会社販売会社オフィス・ホームプリンティング事業オフィス・ホーム用インクジェットプリンター、シリアルインパクトドットマトリクスプリンター、ページプリンター、カラーイメージスキャナー、乾式オフィス製紙機、およびこれらの消耗品 等東北エプソン㈱秋田エプソン㈱Epson Portland Inc.Epson do Brasil Industria e Comercio Ltda.Epson Telford Ltd.Epson Como Printing Technologies S.r.l.Epson Engineering (Shenzhen) Ltd.Tianjin Epson Co., Ltd.PT. Epson BatamPT. Indonesia Epson IndustryEpson Precision (Philippines), Inc.エプソン販売㈱Epson America, Inc.Epson do Brasil Industria e Comercio Ltda.Epson Europe B.V.Epson (U.K.) Ltd.Epson Deutschland GmbHEpson France S.A.S.Epson Italia S.p.A.Epson Como Printing Technologies S.r.l.Epson Iberica, S.A.U.Epson Middle East FZCOEpson (China) Co., Ltd.Epson Singapore Pte. Ltd.Epson Korea Co., Ltd.Epson Hong Kong Ltd.Epson Taiwan Technology & Trading Ltd.PT. Epson IndonesiaEpson (Thailand) Co., Ltd.Epson Philippines CorporationEpson Australia Pty. Ltd.Epson India Pvt. Ltd.商業・産業プリンティング事業商業・産業用インクジェットプリンター、インクジェットプリントヘッド、POSシステム関連製品、ラベルプリンター、およびこれらの消耗品、デジタル印刷ソフトウエアソリューション 等Fiery, LLC(※)(※)2024年12月、Fiery, LLCの全持分を取得し完全子会社化いたしました。 (ビジュアルコミュニケーション事業セグメント)当セグメントは、独自のマイクロディスプレイ技術やプロジェクション技術などの強みを生かし、ビジネス・教育・ホーム・イベント向けなどの液晶プロジェクターのほか、スマートグラスなどの開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を行っております。なお、当事業に携わる主要な関係会社は、次のとおりです。事業領域主要製品等主要な関係会社製造会社販売会社ビジュアルコミュニケーション事業液晶プロジェクター、スマートグラス 等Epson Engineering (Shenzhen) Ltd.Epson Precision (Philippines), Inc.エプソン販売㈱Epson America, Inc.Epson do Brasil Industria e Comercio Ltda.Epson Europe B.V.Epson (U.K.) Ltd.Epson Deutschland GmbHEpson France S.A.S.Epson Italia S.p.A.Epson Iberica, S.A.U.Epson Middle East FZCOEpson (China) Co., Ltd.Epson Singapore Pte. Ltd.Epson Korea Co., Ltd.Epson Hong Kong Ltd.Epson Taiwan Technology & Trading Ltd.PT. Epson IndonesiaEpson (Thailand) Co., Ltd.Epson Philippines CorporationEpson Australia Pty. Ltd.Epson India Pvt. Ltd. (マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメント)当セグメントは、マニュファクチャリングソリューションズ事業、ウエアラブル機器事業、マイクロデバイス事業他、PC事業から構成されており、以下の各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を行っております。各事業の主な内容は、次のとおりです。 <マニュファクチャリングソリューションズ事業>当事業では、高度な精密メカトロニクス技術のほか、高精度のセンシング技術やソフトウエア技術などの強みを生かし、生産性を革新する産業用ロボットなどの開発、製造、販売などを行っております。 <ウエアラブル機器事業>当事業では、超微細・超精密加工技術や高密度実装技術のほか、高精度のセンシング技術などの強みを生かし、ウオッチ、ウオッチムーブメントなどの開発、製造、販売などを行っております。 <マイクロデバイス事業他>当事業では、小型化・高精度化や低消費電力を特長とする各種デバイスを取り扱うほか、グループ内各事業のニーズに対応したデバイスの開発および製造を行っております。また、金属粉末事業や表面処理加工事業を展開しております。[水晶デバイス]民生機器・車載・産業機器向けなどに水晶振動子、水晶発振器、水晶センサーなどを提供しております。[半導体]民生機器・車載向けなどにCMOS LSIなどを提供しております。[その他]電子部品などの原材料として使用されるさまざまな高機能金属粉末の開発、製造、販売などを行っております。また、幅広い産業分野向けに高付加価値の表面処理加工を提供しております。 <PC事業>当事業では、国内市場において子会社を通じてPCなどの販売を行っております。 なお、前記各事業に携わる主要な関係会社は、次のとおりです。事業領域主要製品等主要な関係会社製造会社販売会社マニュファクチャリングソリューションズ事業産業用ロボット 等Epson Engineering (Shenzhen) Ltd.エプソン販売㈱Epson America, Inc.Epson Deutschland GmbHEpson Italia S.p.A.Epson (China) Co., Ltd.Epson Korea Co., Ltd.Epson Hong Kong Ltd.Epson Taiwan Technology & Trading Ltd.ウエアラブル機器事業ウオッチ、ウオッチムーブメント 等秋田エプソン㈱Epson Precision (Thailand) Ltd.Epson Precision (Johor) Sdn. Bhd.エプソン販売㈱Epson Europe B.V.Epson (China) Co., Ltd.Epson Hong Kong Ltd.マイクロデバイス事業 他[水晶デバイス]水晶振動子、水晶発振器、水晶センサー 等宮崎エプソン㈱Epson Precision (Thailand) Ltd.Epson Precision Malaysia Sdn. Bhd.Epson America, Inc.Epson Europe Electronics GmbHEpson Singapore Pte. Ltd.Epson Korea Co., Ltd.Epson Hong Kong Ltd.Epson Taiwan Technology & Trading Ltd.[半導体]CMOS LSI 等東北エプソン㈱Singapore Epson Industrial Pte. Ltd.[その他]金属粉末、表面処理加工エプソンアトミックス㈱Singapore Epson Industrial Pte. Ltd.PC事業PC 等―エプソン販売㈱エプソンダイレクト㈱ 以上の事項を事業系統図によって示すと、おおむね次のとおりです。
事業等のリスク FY2025 / 約12,135字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは次のとおりです。これらのリスクについては、リスク要因になる可能性があると考えられる事項を記載していますが、すべてのリスクを網羅したものではなく、有価証券報告書提出日現在では想定していないリスクや重要性が低いと考えられるリスクも、今後、エプソンの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、エプソンは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針ですが、かかる施策などが成功する保証はなく、効果的に対応できない場合には、エプソンの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてエプソンが判断したものです。 (1)リスク管理体制エプソンは、「内部統制システムの基本方針」に基づき、子会社を含むグループ全体のリスク管理の総括責任者を社長とし、グループ共通のリスク管理については本社主管部門が各事業部門および子会社と協働してグローバルに推進し、各事業固有のリスク管理については事業部長が担当事業に関する子会社を含めて推進する体制としています。リスク管理統括部門は、グループ全体のリスク管理全般をモニタリングおよび是正・調整し、リスク管理活動の実効性を確保しています。これらのリスク管理体制は、エプソングループリスク管理基本規程で定めています。贈収賄・腐敗行為・カルテルなどの不正行為に加え、情報の透明性、知的財産の保護、公正な競争、内部通報者の保護、責任ある鉱物調達、プライバシー保護など、RBA(Responsible Business Alliance)行動規範に基づく幅広い倫理的リスクを重要な経営課題と認識しています。これらのリスクは、内部統制フレームワーク「COSO(※1)」やリスクマネジメント国際規格「ISO 31000」を参考にしたリスク評価により優先度を定め、エプソングループオペレーションに重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを「全社重要リスク」、事業オペレーションに重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを「事業重要リスク」、また子会社オペレーションに重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを「子会社重要リスク」として特定しています。その特定した重要リスクに対し、制御計画の立案・実行と進捗状況のモニタリングを定期的に行っています。制御活動の有効性については、「全社重要リスク」は四半期ごとに、「事業重要リスク」「子会社重要リスク」は半期ごとに定期評価を実行していることに加え、常にリスク環境のモニタリングに努め、重大化しうる変化を認識した場合には、リスクを分析・評価し、必要に応じて重要リスクとして扱うよう制御計画を見直し、実効性の確保に努めています。また、社長はリスク管理に関する重要事項を四半期ごとに取締役会に報告しています。さらには、株主、顧客、従業員、取引先、地域社会、環境など、グループ内外の多様なステークホルダーに対して説明責任を果たすとともに、リスク管理の透明性と実効性の向上に継続的に取り組んでいます。※1 Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission :ビジネスの倫理観を高め、内部統制を実施し、企業統治などを目的とした組織委員会 (2)事業等のリスク①プリンターの売上変動による経営成績などへの影響について2025年3月期におけるプリンティングソリューションズ事業セグメントの売上収益9,801億円は、エプソンの連結売上収益1兆3,629億円の約7割を占めており、そのなかでもオフィス・ホーム市場向けのほか、商業・産業向けのインクジェットプリンターを中心とする各種プリンターと、これらの消耗品が売上収益および利益の多くを占めています。したがって、これらのプリンターおよび消耗品の売上収益が変動した場合には、エプソンの経営成績などに重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②他社との競合について(販売における影響)エプソンの主力製品であるプリンターやプロジェクターをはじめとする製品全般について、他社との競合の激化により、販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少などの影響を受けることがあります。エプソンでは、これらの状況に対して、各市場での顧客ニーズに対応した製品や高付加価値製品およびサービスの提供に取り組むとともに、設計・開発の効率化やコストダウンなどにより製造コストの削減に努め、かかる販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少などに対処していく方針です。しかしながら、今後、これらの施策が成功する保証はなく、エプソンがかかる販売価格の低下などに効果的に対応できない場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 (テクノロジーにおける影響)エプソンの販売する一部の製品については、他社のテクノロジーと競合しており、例えば、次のような事例があります。・インクジェットプリンターにおけるエプソンのマイクロピエゾ方式(※2)と他社のサーマルインクジェット方式(※3)との競合・プロジェクターにおけるエプソンの3LCD(三板透過型液晶)方式(※4)と他社のDLP方式(※5)などとの競合ならびにエプソンのプロジェクターと他社のFPD(フラットパネルディスプレイ)(※6)との競合エプソンは、これらのエプソンの製品において採用している方式について、現時点では競合他社の方式に対する技術的な競争優位性があると考えていますが、消費者によるエプソンの技術に対する評価が変化した場合や、エプソンの技術と競合するほかの革新的な技術が出現した場合などには、エプソンの技術的な競争優位性が損なわれ、エプソンの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。※2 マイクロピエゾ方式とは、ピエゾと呼ぶ圧電素子を伸縮させて、インク滴をノズルから噴射させるエプソン独自のインクジェット技術をいいます。※3 サーマルインクジェット方式とは、インクに熱を加えることで発生する気泡の圧力により、インク滴を噴射する技術をいいます。なお、バブルジェット方式といわれることもあります。※4 3LCD(三板透過型液晶)方式とは、ライトバルブに高温ポリシリコンTFT液晶パネルを用いる方式であり、光源から出射された光を特殊な鏡を使って赤・緑・青の3原色に分離し、各色専用のLCDで映像を作った後、無駄なく再合成し投影します。※5 DLP方式とは、表示デバイスにDMD(Digital Micromirror Device)を用いる方式です。DMDとは、ミクロンサイズの微極小な鏡が多数並んだ半導体で、ひとつの鏡が1画素に対応し光源からの光を反射することで映像を投影します。なお、DLPおよびDMDは、米国テキサス・インスツルメンツ社の登録商標です。※6 FPDとは、薄型・平坦な画面の薄型映像表示装置の総称です。 (新たな競合の発生)エプソンは、現在、高度な技術力、豊富な資金力または強固な財務基盤を有する大企業あるいは市場における認知度、供給力または価格競争力を有する国内外の企業との間で競合関係にありますが、これらに加え、将来、ほかの企業が、ブランド力、技術力、資金調達力、マーケティング力、販売力および低コストの生産能力などを生かしてエプソンの事業領域へ新規参入してくる可能性もあります。 ③経営環境の急激な変化などについてエプソンは、現在、自社として取り組む社会課題の解決に向けて、「オフィス・ホームプリンティングイノベーション」「商業・産業プリンティングイノベーション」「マニュファクチャリングイノベーション」「ビジュアルイノベーション」「ライフスタイルイノベーション」という5つのイノベーション領域において、それぞれのイノベーションを起こすことによりお客様が真に求める価値を創出し、各事業領域のビジョンを実現することに取り組んでいます。この実現に向けて、エプソンでは、長期ビジョン Epson 25 Renewed や各事業戦略などに基づく諸施策を展開していますが、技術的な競争優位性を確立することが競争力を高めるために重要な要素であると考えており、創業当時からの独自の強みである「省・小・精の技術」を源泉とする「マイクロピエゾ」「マイクロディスプレイ」「センシング」「ロボティクス」などの独自のコア技術とデジタル技術などの製品技術およびこれらを支える基盤技術を進化させることにより、顧客ニーズに対応した製品の開発・製造・販売およびサービスの提供を行っています。しかしながら、エプソンが経営資源を集中しているこれらの事業領域における製品の属する市場は、一般的に技術革新の速度が速いとともに製品ライフサイクルが短く、また、世界景気の変動やデジタル化の進展などにともなうエプソンの主要市場における需要・投資動向が、エプソンの製品の販売に影響を及ぼす可能性があるほか、現在推進している長期ビジョンや事業戦略およびこれらで定められた各種の施策が必ずしも実現または成功する保証はありません。このような事業環境のもと、エプソンでは、引き続き各市場や顧客のニーズの把握に努め、製品市場予測による中・長期的な研究開発や投資を行うほか、開発・設計のプラットフォーム化などにより、既存製品から新製品への迅速かつ円滑な移行などにも取り組んでいく方針です。しかしながら、今後、市場でのニーズや技術革新の変化に適切に対応できない場合、他社との競争が激化した場合、景気後退などにより需要が回復しない場合および主要市場における急激な需要変動に適切に対応できない場合などには、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 ④第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売についてインクジェットプリンターの主な消耗品であるインクカートリッジなどは、エプソンの売上収益および利益にとって重要なものとなっています。インクカートリッジなどのインクジェットプリンター用消耗品については、第三者によりエプソンのプリンター本体で使用することができる代替品が供給されています。これらの第三者からの代替品は、一般的にエプソンの純正品よりも廉価で販売されており、また、先進国市場と比較して新興国市場においてより流通している状況にあります。エプソンは、こうした第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について、純正品としての高い品質の訴求のほか、大容量インクタンクを搭載したモデルの販売など、各市場における顧客ニーズに的確に対応したインクジェットプリンターを提供し、顧客の利便性をさらに高めることにより、引き続きお客様価値の実現を図っていく方針です。また、エプソンが保有するインクカートリッジに関する特許権および商標権の侵害に対しては、適宜、法的措置を講じていく方針です。しかしながら、これらの施策が必ずしも有効である保証はなく、将来において第三者による代替品の販売が拡大し、純正品のシェア低下にともなう販売数量の減少や、これに対応するための販売価格の引下げなどにより、インクカートリッジなどの売上収益および利益が減少した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑤海外での事業展開についてエプソンは、グローバルに事業を展開しており、2025年3月期の連結売上収益のうち8割以上は海外における売上収益が占めています。エプソンは、中国、インドネシア、シンガポール、マレーシアおよびフィリピンなどのアジア地域をはじめ、アメリカやイギリスなどにも生産拠点を有し、販売会社も世界各地域に設立しています。また、2025年3月末における海外従業員数はエプソンの全従業員数の7割以上を占めています。エプソンでは、こうしたグローバルな事業展開は地域ごとの市場ニーズを的確に捉えたマーケティング活動を可能とし、また、製造コストの削減およびリードタイムの短縮によるコスト競争力の確保など、事業上の多くのメリットがあると考えています。一方で、海外における製造・販売に関しては、各国政府の製造・販売に関する諸法令・規制、社会・政治および経済状況の変化、輸送の遅延、電力・通信などのインフラの障害、為替制限、熟練労働力の不足、地域的な労働環境の変化、各国における税制改正および税務当局による税務執行の不確実性、保護貿易諸規制、各種地政学的リスク、そのほかエプソンの製品の輸出入に対する諸法令・規制など、海外事業展開に不可避のリスクがあります。 ⑥特定の仕入先からの部品などの調達についてエプソンは、第三者から一部の部品などを調達していますが、一般的に長期仕入契約を締結することなく継続的な取引関係を維持しています。また、エプソンは、部品などに関して複数社からの調達を原則としていますが、特定の部品などについては、他社からの代替調達が困難であるため、1社のみからの調達となる場合があります。エプソンでは、品質の維持・改善やコスト低減活動などに調達先と協同で取り組むことなどにより、安定的かつ効率的な調達活動を展開していく方針ですが、仮にこれらの調達先からの供給の不足や供給された部品などの品質不良などにより、製造・販売活動に支障をきたした場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑦品質問題についてエプソンの製品保証の有無および内容は顧客との個別の契約により異なります。エプソンの製品に不良品または規格に適合しないものがあった場合には、エプソンは当該製品の無償での交換または修理など、不良品を補償するコストを負担し、また、当該製品が人的被害または物的損害を生じさせた場合には、製造物責任などの責任を負う可能性があります。このほか、エプソンの製品の性能に関し適切な表示または説明がなされなかったことを理由として、顧客などに対し責任を負う場合や、改良のためのコストが発生する可能性があります。さらに、エプソンの製品にこのような品質問題が発生した場合には、エプソンの製品への信頼性を損ない、顧客の喪失または当該製品への需要の減少などにより、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑧知的財産権についてエプソンにとって、特許権およびそのほかの知的財産権は競争力維持のために非常に重要です。エプソンは、自らが必要とする多くの技術を自社開発してきており、それを国内外において特許権、商標権およびそのほかの知的財産権として、あるいは他社と契約を締結することにより、製品および技術上の知的財産権を設定し保持しています。また、知的財産権の管理業務に人員を重点的に配置し、知的財産権の強化を図っています。しかしながら、次に想定されるような知的財産権に関する問題が発生した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。・エプソンが保有する知的財産権に対して異議申し立てや無効請求などがなされる可能性、その結果、当該知的財産権が無効と認められる可能性・第三者間での合併または買収の結果、従来、エプソンがライセンスを付与していない第三者がライセンスを保有し、その結果、エプソンが知的財産権の競争優位性を失う可能性・第三者との合併または買収の結果、従来、エプソンの事業に課せられなかった新たな制約が課せられる可能性およびこれらを解決するために支出を強いられる可能性・エプソンが保有する知的財産権が競争優位性をもたらさない、またはその知的財産権を有効に行使できない可能性・エプソンまたはその顧客が第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多くの時間とコストを費やし、または経営資源などの集中が妨げられることになる可能性・第三者からの侵害の主張が認められた場合に多額の賠償金やロイヤリティの支払い、該当技術の使用差し止めなどの損害が発生する可能性・エプソンの従業員などにより発明などに対する報酬に関する訴訟が提起され、その解決のために多くの時間とコストを強いられる可能性、その結果、多額の報酬の支払いが決定される可能性 ⑨環境問題についてエプソンは、国内外において製造過程で発生する廃棄物および大気中への排出物などについて、さまざまな環境規制に対応した活動が求められています。さらに、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)にて採択されたパリ協定により、世界的な気候変動への対応に関心が高まるなか、企業としてもより高い削減目標を掲げて取り組む必要性が増しています。かかる状況のもと、エプソンは、2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源(※7)消費ゼロ」の達成を目指す「環境ビジョン2050」に基づき、環境負荷を低減した製品の開発・製造、環境技術の開発、使用エネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル・再生利用の推進、国際的な化学物質規制(主に欧州のRoHS指令やREACH規則)への対応および環境管理システムの改善など、多くの側面から環境保全活動に取り組んでいます。GHGの排出削減目標に関しては、2050年のネットゼロ目標とその達成に向けた2030年の総排出量削減目標についてSBTi(Science Based Targets initiative)の承認を受けるとともに、再生可能エネルギー100%活用の維持や自社発電の導入拡大など、中長期に向けた削減活動を推進しています。こうした活動の結果、エプソンのGHG排出量は着実に減少しています。詳細な数値は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動(TCFD) ④ 指標及び目標」をご参照ください。なお、2021年11月に完了した国内拠点の再生可能エネルギー転換の維持に加え、2023年12月海外拠点の転換完了により、以降の電力起因によるスコープ2排出量はゼロとなります。エプソンでは、これまで重大な環境問題が発生したことはありませんが、将来において環境問題が発生し、損害の賠償や浄化などの費用負担、罰金または生産中止などの影響を受ける可能性、あるいは新しい規制が施行され多額の費用負担が必要となるリスクがあり、このような事態が実現した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。一方で、エプソンは環境への対応を機会と捉えた取り組みを進めています。特にお客様のもとでの環境負荷低減に貢献できる商品・サービスで事業拡大の機会があると確認しており、機会を最大化する経営を継続していきます。具体的には、環境負荷低減・生産性向上・印刷コスト低減を実現するインクジェット技術によるプリンティング、商業・産業プリンティング、プリントヘッド外販と、環境負荷低減を実現する新生産装置の拡充による生産システムの提供により、売上収益成長を見込みます。加えて、地球温暖化対策やサーキュラーエコノミーへのシフトに有効なソリューションとして、ドライファイバーテクノロジー応用や原料リサイクル技術確立などによる環境ビジネスの展開を見込んでおります。※7 原油・金属などの枯渇性資源 ⑩人材の確保についてエプソンの高度な新技術・新製品の開発・製造には、国内外における優秀な人材の確保が重要ですが、これらの人材の獲得競争は激しいものとなっています。エプソンは、役割に基づいた処遇制度の導入、人材育成、ダイバーシティの取り組み、働き方改革と健康経営の推進および現地人材の積極的な登用などにより、多様な人材がその能力を発揮できる風土づくりや働きやすい環境づくりを推進し優秀な人材の確保に努めていますが、仮にこれらの人材を十分に採用または雇用し続けることができない場合や、技術などの継承が適切にできない場合には、エプソンの事業計画の遂行などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑪為替変動についてエプソンの売上収益の相当部分は、米ドルおよびユーロなどの外貨建てとなっています。エプソンは、海外調達の拡大および生産拠点の海外移転などを進めたことにより、現状、米ドル建ての費用は米ドル建ての売上収益を上回る状況となっていますが、一方でユーロ建ての売上収益は依然としてユーロ建ての費用よりもかなり多い状況にあります。また、これら以外の外国通貨についても、全般的に売上収益が費用をかなり上回っています。エプソンは、為替変動リスクをヘッジするために為替予約取引などを行っていますが、米ドル、ユーロおよびこれら以外の外国通貨の日本円に対する為替変動は、エプソンの財政状態および経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑫年金制度についてエプソンの設けている確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度があります。エプソンは、確定給付型の退職年金制度について、年金資産の運用収益率の低下や受給権者の増加といった状況を踏まえ、今後の環境変化に適応するとともに、将来にわたり安定的に維持運営することを目的として2014年4月に制度改定を実施しましたが、年金資産の運用成績の変動および退職給付債務の数理計算の基礎となる割引率の見積数値の変動などが発生した場合には、エプソンの財政状態および経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑬法規制および関係当局などによる調査についてエプソンは、グローバルに事業を展開しており、各国・各地域および各事業におけるさまざまな法規制や関係当局などによる調査の対象になる場合があります。例えば、エプソンは、現在、私的独占の禁止および公正取引の確保に関する法律など、国内外の独占禁止法令に基づく手続の対象となっているほか、今後、公的機関などを含む新規顧客への営業活動の強化にあたり、これらの活動に関係する各種の法規制やコンプライアンス(法令遵守)への対応が一層求められることがあります。このような状況を踏まえ、エプソンでは従来、コンプライアンスを重要な経営方針のひとつとして位置付け、適宜、未然防止・制御活動(RBA(Responsible Business Alliance)加盟による労働者保護や環境保全活動のさらなる促進を含む)を展開していますが、今後も海外の競争法関係当局が特定の業界などを対象に調査または情報収集を行うことがあり、その一環としてエプソンも市場状況および販売方法一般に関する調査などを受けることがあります。また、腐敗防止法規制、広告・表示規制、個人情報保護・プライバシー規制のほか、安全保障貿易管理などにおいて、関係法令などへの抵触またはそのおそれが生じることや、より厳格な法規制の導入や関係当局による法令運用の強化が行われることがあります。これらの関連法規の違反があった場合や関係当局による調査・手続が実施された場合には、エプソンの販売活動に支障が生じ、またはエプソンの社会的信用を損なうこと、もしくは多額の制裁金が課されることがあるほか、事業活動に制約が生じるおそれがあるとともに、かかる法規制を遵守するための費用が増加することなどにより、エプソンの経営成績や今後の事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。有価証券報告書提出日現在、エプソンに対する法規制などに基づく調査は、次のとおりです。フランスにおいて販売されるインクジェットプリンター製品に関し、2017年に同国の消費者団体による消費者保護法に基づく申し立てがなされ、当局による調査が開始されています。なお、同消費者団体が主張するような製品の寿命を短くしているという意図はなく、エプソンは、今後とも品質や環境をもっとも重視し、お客様のニーズに合わせた設計をしてまいります。現時点においてかかる調査の進展、結果および終結の時期ならびにそのエプソンの経営成績および今後の事業展開などへの影響を予測することは困難です。 ⑭重要な訴訟についてエプソンは、プリンティングソリューションズ事業、ビジュアルコミュニケーション事業およびマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業などに関する各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を主な事業として、国内外においてさまざまな事業活動を展開しています。その事業の特性上、知的財産権、製造物責任、独占禁止法、環境規制などに関連して訴訟が提起される場合や、法的手続が開始される可能性があります。有価証券報告書提出日現在、エプソンに係争している重要な訴訟は、次のとおりです。当社の連結子会社であるEpson Europe B.V.(以下「EEB」という。)は、2010年にベルギーにおける著作権料徴収団体であるLa SCRL REPROBEL(以下「REPROBEL」という。)に対して、マルチファンクションプリンターに関する著作権料の返還などを求める民事訴訟を提起しました。その後、REPROBELがEEBを提訴したことにより、これら二つの訴訟は併合され、かかる訴訟の第1審ではEEBの主張を棄却する判決がなされましたが、EEBはこれを不服として上訴する方針です。現時点において上記の訴訟の結果および終結の時期を予測することは困難ですが、訴訟または法的手続の結果によっては、エプソンの経営成績や今後の事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑮財務報告に関する内部統制についてエプソンは、財務報告の信頼性に関する内部統制の構築および運用を重要な経営課題のひとつとして位置付け、グループを挙げて関係会社の管理体制などの点検・改善などに取り組んでいます。しかしながら、常に有効な内部統制システムを構築および運用できる保証はなく、また、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、上記の対応が有効に機能しなかった場合や、財務報告に関する内部統制の不備または開示すべき重要な不備が発生した場合には、エプソンの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。 ⑯他社との提携についてエプソンは、事業戦略の選択肢のひとつとして、他社と業務提携などを行うことがあります。しかしながら、当事者間における提携などの見直しにともない、提携関係が解消される可能性があるほか、提携内容の一部変更が行われる可能性があります。また、提携などによる事業戦略が必ずしも想定どおり成功し、エプソンの経営成績などに寄与する保証はありません。 ⑰自然災害・感染症などについてエプソンは、研究開発、調達、製造、物流、販売およびサービスの拠点を世界に展開していますが、これらの地域において予測不可能な自然災害、新興感染症の流行、調達先罹災によるサプライチェーン上の混乱、戦争・テロなどが発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。これらのうち、特にエプソンの主要な事業拠点が所在する長野県中部は、糸魚川静岡構造線に沿った活断層帯があるなど、地震発生リスクが比較的高い地域であるため、エプソンでは、設備の耐震構造強化のほか、防災訓練などの地震防災計画や事業継続計画の策定などにより、かかる災害にともなう影響の軽減に向けた対応を可能な範囲において行っています。しかしながら、長野県中部に大規模な地震が発生した場合には、これらの施策にも関わらず、エプソンが受ける影響は甚大なものになる可能性があります。なお、エプソンは、地震により発生する損害に対しては地震保険を付保しているものの、その補償範囲は限定されています。2020年から猛威を振るっていたCOVID-19は、2023年5月8日以降感染症法上の位置付けが「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)」から「5類感染症」へ移行され、節目を迎えました。しかし、今後も感染力や重症化リスクの強い変異株流行や、COVID-19に代わる新たな感染症の流行が発生する可能性があります。エプソンはこうした事態にそなえ、COVID-19への対応をベースに新興感染症を想定したBCP(事業継続計画)を整備し、感染拡大の防止、事業の継続およびすみやかな復旧が図れるよう、平常時・流行初期・流行期の各段階における行動計画を定めてリスクの最小化を図っています。 ⑱情報セキュリティーについてエプソンでは、情報システムにおいてネットワークの利用範囲の拡大や利用頻度の増加が続いており、その重要性が増しています。また、グローバルな事業活動を通じて顧客の個人情報や取引先の機密データを扱っています。セキュリティー上の脅威が年々増しているなか、コンピュータウイルスの感染、顧客データの漏洩、社内重要基幹システムの障害発生、サイバー攻撃、AIの誤用に起因する情報漏洩・第三者の権利侵害、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)における風評被害などが発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。これに対しエプソンでは、全従業員に情報セキュリティー教育を実施しているほか、サイバーセキュリティー対策に関する方針を定めたグランドデザインを策定・制定し、各種施策を実施し対策を講じています。また、グローバルでのセキュリティー事故への対応体制の確立、サイバーセキュリティー対策についての対応計画の策定と対策の実施、製品セキュリティーの強化などに取り組んでいく方針です。
事業方針・経営環境 FY2025 / 約4,473字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在における予想や一定の前提に基づくものであり、これらの記載は実際の結果と異なる可能性があるとともに、その達成を保証するものではありません。 (1)経営の基本方針エプソンのあらゆる企業活動の中心にはパーパスがあります。エプソンが社会に対してどのような価値を提供する存在であるかを定めるとともに、エプソンならではの存在意義と志を社内外に示すため、2022年9月にパーパス「『省・小・精』から生み出す価値で、人と地球を豊かに彩る」を制定しました。そして、エプソンは、グループの価値観・行動様式を定めた「エプソンウェイ」の普遍的な考え方である経営理念を礎とし、ビジョンによりパーパスを実現することで社会へと新しい価値を提供します。これにより、将来にわたって持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ってまいります。           (2)長期ビジョン「Epson 25 Renewed」の考え方エプソンは、将来にわたって追求するありたい姿として設定した「持続可能でこころ豊かな社会の実現」に向け、「Epson 25 Renewed」を策定しています。現在、気候変動をはじめ、人類はさまざまな社会課題に直面しています。また、物質的、経済的な豊かさだけでなく、もっと精神的な豊かさ、文化的な豊かさ、そういったさまざまな豊かさを含めた「こころの豊かさ」が望まれる時代となったと考えています。そのためには、持続可能な社会であることが大前提になります。このような背景のもと、エプソンは、常に社会課題を起点として、その解決に向けて私たちに何ができるか、私たちの技術を使ってどう課題解決し、社会に貢献できるか、という発想でビジネスを展開していきます。 ①「Epson 25 Renewed」ビジョンステートメント「Epson 25 Renewed」のビジョンステートメントとして、「『省・小・精の技術』とデジタル技術で人・モノ・情報がつながる、持続可能でこころ豊かな社会を共創する」と定めています。人・モノ・情報をスマートにつなげるソリューションを、個人の生活や、産業や製造の現場にまで広く社会へ提供し、ありたい姿の実現のために取り組みます。そこで重要となるのは、「環境」「DX」「共創」の3つの取り組みです。 (環境への取り組み)●「脱炭素」と「資源循環」に取り組むとともに、環境負荷低減を実現する商品・サービスの提供、環境技術の開発を推進する(DXへの取り組み)●強固なデジタルプラットフォームを構築し、人・モノ・情報をつなげ、お客様のニーズに寄り添い続けるソリューションを共創し、カスタマーサクセスに貢献する(共創への取り組み)●技術、製品群をベースとし、共創の場・人材交流、コアデバイスの提供、協業・出資を通して、さまざまなパートナーと社会課題の解決につなげる ②「Epson 25 Renewed」方針不透明な社会環境の継続が予想されるなか、取り組みにメリハリをつけることにより、収益性を確保しながら将来成長を目指します。そして、すべての領域に必要な環境、DX、共創への取り組みも継続的に強化していきます。 領域区分対象事業方針成長領域オフィスプリンティング、商業・産業プリンティング、プリントヘッド外販、生産システム環境変化を機会と捉えて経営資源投下成熟領域ホームプリンティング、プロジェクション、ウオッチ、マイクロデバイス構造改革や効率化などにより、収益性重視新領域センシング、環境ビジネス新たな技術・ビジネス開発に取り組む (3)「環境ビジョン2050」の考え方エプソンは、以下のとおり持続可能な社会の前提である環境への取り組みに関するビジョン「環境ビジョン2050」を改定し、2050年に達成する目標と、その実現に向けた取り組みを定めています。 項目内容ビジョンステートメント2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源消費ゼロ(※1)」を達成し、持続可能でこころ豊かな社会を実現する達成目標2030年:1.5℃シナリオ(※2)に沿った総排出量削減2050年:「カーボンマイナス」、「地下資源消費ゼロ(※1)」アクション●商品・サービスやサプライチェーンにおける環境負荷の低減●オープンで独創的なイノベーションによる循環型経済の牽引と産業構造の革新●国際的な環境保全活動への貢献※1 原油、金属などの枯渇性資源※2 SBTイニシアチブ(Science Based Targets initiative)のクライテリアに基づく科学的な知見と整合した温室   効果ガスの削減目標 (4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題① イノベーション戦略の方針と進捗、今後の取り組み目指す姿の実現に向けた戦略を実行するために、お客様価値や社会課題の軸で5つのイノベーション領域を設定しています。そして、それらのイノベーションを支えるマイクロデバイス事業においては、「省・小・精の技術」を極めた水晶・半導体ソリューションにより、スマート化する社会の実現に貢献していきます。 <オフィス・ホームプリンティングイノベーション>当領域では、インクジェット技術・紙再生技術とオープンなソリューションにより、環境負荷低減・生産性向上を実現し、印刷の進化を主導することを目指しています。ホームプリンティングでは、大容量インクタンクプリンターが2010年の発売以来、世界累計販売台数1億台を達成するなど、安定的な収益基盤となっています。オフィスプリンティングでは、中速帯のA3ラインインクジェット複合機などの販売拡大により、オフィス共有IJP全体の売上は継続的に伸長しています。今後は、各地域でのサブスクリプションやコンテンツアプリ等のサービス展開を充実させるとともに、顧客接点の基盤を強化することで、オフィス共有IJP、大容量インクタンクプリンターともシェア拡大による売上伸長を目指します。 <商業・産業プリンティングイノベーション>当領域では、インクジェット技術と多様なソリューションにより、印刷のデジタル化を主導し、環境負荷低減・生産性向上の実現を目指しています。完成品ビジネスでは、世界経済の低迷やインフレによる顧客の投資意欲減退の影響を受けながらも、着実な成長を続けています。今後はサイネージや捺染などの成長分野をさらに拡大すべく、高生産機の新商品を投入しラインアップの一層の充実を図ります。優れた商品競争力と技術支援体制により高いシェアを獲得しているプリントヘッド外販ビジネスでは、市場成長が著しいDTFilm(※3)やペロブスカイト太陽電池などの新市場での販売拡大を目指します。また、産業系インクジェット市場のさらなる拡大に対応するため、プリントヘッドおよび周辺のインクジェット技術の強化に注力します。当期には、デジタル印刷機のパフォーマンスを最大化するデジタルフロントエンドおよびワークフローソフトウエアのリーディングカンパニーであるFiery, LLCを買収しました。特に産業領域でシナジー効果を創出し成長を実現すべく、取り組みを進めていきます。※3 Direct to Film:転写印刷用フィルムなどへの直接印刷のこと <マニュファクチャリングイノベーション>当領域では、環境負荷に配慮した「生産性・柔軟性が高い生産システム」を共創し、ものづくりを革新することを目指しています。マニュファクチャリングソリューションズ事業は、顧客の投資意欲減退や中国メーカーとの競争により厳しい市場環境が継続しています。そのような中、当期より抜本的な収益性の改善に着手し、開発・生産・販売体制の見直しを進めています。また、戦略商品の投入により中国を含む既存市場における競争力向上や新規分野の開拓に取り組み、成長局面に備えます。 <ビジュアルイノベーション>当領域では、感動の映像体験と快適なビジュアルコミュニケーションで人・モノ・情報・サービスをつなぎ、「学び・働き・暮らし」を支援することを目指しています。プロジェクション事業では、構造改革により収益性は改善したものの、当期は欧米政府の予算出動による教育需要の一巡や、ビジネス・教育領域でのフラットパネルディスプレイによる侵食継続などの影響を受けています。今後は、プロジェクターの性能向上や用途開発を進めて新商品を投入し、安定した事業運営を継続していきます。 <ライフスタイルイノベーション>当領域は、匠の技能、センシング技術を活用したソリューションを共創し、お客様の多様なライフスタイルを彩ることを目指しています。ウオッチ事業は、採算性を意識した商品ラインアップの絞り込みや高級品へのシフト、販売価格の見直しなど、これまで続けてきた構造改革により収益性は大きく改善しており、今後も生産ラインの自動化を含めた生産性向上の施策を継続的に行っていきます。また、自社ブランドであるオリエントの認知向上や拡販に取り組みます。 ② 財務目標エプソンは、「Epson 25 Renewed」のもと収益性重視の経営へとシフトし、過度な売上成長を追わず、取り組みにメリハリをつけ、収益性の確保と将来成長を目指しています。2025年度の業績予想は、外部環境変化を踏まえ下記の通りといたします。なお、米国の関税政策影響については、2025年度の業績予想に追加関税率10%、対中国は20%(※4)およびその対応策への効果を織り込んでおります。引き続き関税政策の動向を注視し、迅速かつ柔軟に対応し、お客様への供給責任を果たすべく全力で取り組んでまいります。※4 米国の対中国追加関税率の動向が不透明かつエプソンへの影響は軽微(対応策を実施前提) 全社業績目標2020年度(実績)2021年度(実績)2022年度(実績)2023年度(実績)2024年度(実績)2025年度(予想)ROIC(※5)5.6%7.3%7.1%4.6%6.1%5.2%ROE5.9%15.2%10.8%6.8%6.8%5.1%ROS6.2%7.9%7.1%4.9%6.6%5.7%※5 ROIC=税引後事業利益/(親会社の所有者に帰属する持分+有利子負債) ③ キャッシュ・アロケーション「Epson 25 Renewed」の実現に向けて、創出したキャッシュは成長戦略に基づく投資をした上で、積極的な利益還元、財務体質強化を実施していく方針です。2024年度は、成長戦略に基づく投資を概ね計画通りに実施したことに加え、Fiery, LLCを子会社化するM&Aを実施しました。2025年度以降も引き続き成熟領域の競争力維持・生産性向上に加え、成長領域・環境関連・デジタル基盤整備などにM&Aを含めて積極投資を行ったうえで、利益還元、財務体質強化を実施していきます。
経営者による分析 FY2025 / 約5,409字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当連結会計年度の経営成績につきましては、以下のとおりとなりました。(単位:億円) 前連結会計年度当連結会計年度増減金額増減率主な増減理由売上収益13,13913,6294893.7%[売上収益]プリンティングソリューションズ事業セグメント+614ビジュアルコミュニケーション事業セグメント△136マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメント+15[事業利益]プリンティングソリューションズ事業セグメント+287ビジュアルコミュニケーション事業セグメント△25マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメント△16売上原価△8,573△8,699△125-売上総利益4,5664,9303638.0%販売費及び一般管理費△3,919△4,034△114-事業利益(※)64789524838.4%その他の営業収益・その他の営業費用△71△144△72-為替差損の増加等営業利益57575117530.5% 金融収益・金融費用12532△92-為替差益の減少等税引前利益7007838311.8% 法人所得税費用△174△232△57-税引前利益の増加等当期利益526551254.9% 親会社の所有者に帰属する当期利益526551254.9% ※ 事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しています。 報告セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。 (プリンティングソリューションズ事業セグメント)オフィス・ホームプリンティング事業の売上収益は増収となりました。インクジェットプリンター本体の売上は、販売数量の増加や為替のプラス影響により、増加となりました。これは、大容量インクタンクモデルの販売数量が需要の堅調だった新興国を中心に増加したこと、オフィス共有IJPも西欧および南米を中心に大幅な販売増となったことなどによります。インクジェットプリンター消耗品の売上は、為替のプラス影響があり、増加となりました。インクカートリッジは売上減となりましたが、それを上回る大容量インクタンクモデルのインクボトルおよびオフィス共有IJPのインク売上の増加となりました。商業・産業プリンティング事業の売上収益は増収となりました。商業・産業IJP完成品の売上は、本体販売数量の伸長は停滞しましたが、消耗品は堅調な販売が継続しており、為替のプラス影響もあり、若干の増加となりました。小型プリンターの売上は、主に欧州における販売が堅調であったことに加え、為替のプラス影響により、増加となりました。また、プリントヘッド外販ビジネスの売上は、中国印刷機メーカーの旺盛な需要があり、大幅な増加となりました。プリンティングソリューションズ事業セグメントのセグメント利益は、増収となったことに加え、為替のプラス影響があり、在庫削減による利益マイナス影響が大きかった前期に対して大幅な増益となりました。以上の結果、プリンティングソリューションズ事業セグメントの売上収益は9,801億円(前期比6.7%増)、セグメント利益は1,248億円(同29.9%増)となりました。なお、本決算におけるFiery, LLCの子会社化による連結決算への影響は、12月度から3月度の影響額を第4四半期において計上し、商業・産業プリンティング事業に含めております。 (ビジュアルコミュニケーション事業セグメント)ビジュアルコミュニケーション事業セグメントの売上収益は、為替のプラス影響はあったものの、中国市場の悪化に加え、欧米および中東・アフリカ地域の教育市場において販売減となった影響が大きく、減収となりました。ビジュアルコミュニケーション事業セグメントのセグメント利益は、減収によるマイナス影響が大きく、為替のプラス影響があったものの、減益となりました。以上の結果、ビジュアルコミュニケーション事業セグメントの売上収益は2,037億円(前期比6.3%減)、セグメント利益は290億円(同8.1%減)となりました。 (マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメント)マニュファクチャリングソリューションズ事業の売上収益は、中国や欧米での投資需要停滞から低調な販売が継続し、減収となりました。ウエアラブル機器事業の売上収益は、国内におけるインバウンド需要に伴い販売が増加したことなどにより、増収となりました。マイクロデバイス事業の売上収益は、減収となりました。水晶デバイスの売上は、市場での在庫調整影響により市況悪化が顕著だった前期と比較すると、民生機器向けを中心に市場が回復基調にあることに加え、為替のプラス影響があり、増加となりました。半導体の売上は、主に第1四半期に受注残解消による売上増があった前期に対し、産業向けを中心とした顧客需要の停滞が継続していることにより、減少となりました。マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントのセグメント利益は、マイクロデバイス事業を中心とした減収の影響が大きく、大幅な減益となりました。以上の結果、マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントの売上収益は1,814億円(前期比0.9%増)、セグメント損失は32億円(前期はセグメント損失15億円)となりました。なお、上記の他、マニュファクチャリングソリューションズ事業において、中国を含めた主要販売地域における市場回復の遅れ等により収益性の低下が継続していることから、減損損失7億円を計上しております。 (調整額)報告セグメントに帰属しない基礎研究に関する研究開発費や新規事業・本社機能に係る収益、費用の計上などにより、報告セグメントの利益の合計額との調整額が△610億円(前期の調整額は△614億円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、主に当期利益551億円や減価償却費及び償却費の計上といった増加要因により、1,380億円の収入(前期は1,655億円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、Fiery, LLCの株式取得に伴う支払が大きく、1,507億円の支出(前期は589億円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の起債による収入、配当金支払や自己株式の取得などによる支出があり、451億円の支出(前期は653億円の支出)となりました。以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響を合わせて、前連結会計年度末から614億円減少し、2,670億円となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 エプソンの生産実績は、販売実績と近似しているため、記載を省略しております。 b.受注実績 エプソンでは、製品の性質上、原則として見込生産を行っているため、該当事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)プリンティングソリューションズ事業(百万円)980,078106.7ビジュアルコミュニケーション事業(百万円)203,78293.7マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業(百万円)172,210100.8報告セグメント計(百万円)1,356,070103.8その他(百万円)6,87396.8合計(百万円)1,362,944103.7(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点によるエプソンの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在における予想や一定の前提に基づくものであり、これらの記載は実際の結果と異なる可能性があるとともに、その達成を保証するものではありません。①経営成績等(財政状態)当連結会計年度末における資産合計は、配当金支払や自己株式取得の株主還元などにより現金及び現金同等物は減少となった一方、Fiery, LLCの子会社化に伴うバランスシート取り込みにより、のれん及び無形資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に対して433億円増加し、1兆4,564億円となりました。負債合計は、主にFiery, LLCの子会社化に伴う資金調達に際して社債を起債し、社債、借入金及びリース負債が増加したことなどにより、前連結会計年度末に対して496億円増加し、6,515億円となりました。 親会社の所有者に帰属する持分合計は、主に親会社の所有者に帰属する当期利益551億円の計上があった一方、自己株式の取得や配当金の支払いといった株主還元を行ったことなどにより、前連結会計年度末に対して62億円減少し、8,047億円となりました。 運転資本(流動資産から流動負債を差し引いた金額)は、前連結会計年度末と比較して1,243億円減少し、4,367億円となりました。 (経営成績) 経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりです。 (キャッシュ・フローの状況) キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 ②資金の源泉および流動性 当連結会計年度後1年間の設備投資計画金額は700億円であり、所要資金につきましては、内部資金によりまかなう予定です。セグメントごとの設備投資計画金額につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。なお、上記設備投資計画金額には、リースによる設備投資を含めております。 エプソンでは、設備投資等の事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入と社債の発行により資金を調達しております。 有利子負債の当連結会計年度末残高は、社債の発行などにより前連結会計年度と比較して199億円増加し、2,247億円となりました。現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度と比較して614億円減少し、2,670億円となり、手元流動性は十分に確保しております。 また、有事に備えた財務基盤強化の一環として、2020年5月に主要行との間で、環境評価融資商品のコミットメントライン契約を締結し、2023年5月に契約を更新しておりますが、当連結会計年度末における当該コミットメントライン契約に基づく借入実行残高はありません。 なお、エプソンは、株式会社格付投資情報センターから信用格付を取得しており、当連結会計年度末において、A(シングルA)となっております。 ③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 エプソンは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、社会課題の解決のために、創業当時からの独自の強みである「省・小・精の技術」を基盤として、自らの常識やビジョンを超えて果敢に挑戦し、イノベーションを起こすことに取り組んでいます。そして、全社員が価値観を共有のうえ総合力を発揮しつつ、自律的に行動するように努めています。これにより、画期的なお客様価値を継続的かつタイムリーに創造・提供し、より良い社会の構築に「なくてはならない会社」として中心的な役割を果たすとともに、持続的成長および中長期的な企業価値向上を実現してまいります。 エプソンは、将来にわたって追求する「ありたい姿」として設定した「持続可能でこころ豊かな社会の実現」に向け、2021年3月に長期ビジョンを見直し、「Epson 25 Renewed」を策定しました。また、エプソンとして重視している環境問題への対応では、「環境ビジョン2050」を改定し、2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源(※)消費ゼロ」の達成を目指すこととしました。※ 原油、金属などの枯渇性資源 なお、当該長期ビジョンの実現に向けて設定した財務目標の進捗状況は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 ④重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 エプソンの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、エプソンの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断」に記載しております。
役員の状況 FY2025 / 約14,353字
(2)【役員の状況】①役員一覧a.有価証券報告書提出日(2025年6月25日、以下、「提出日」という。)現在の当社の役員の状況は以下の通りです。 男性 9名 女性 2名(役員のうち女性の比率 18.2%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役会長小川 恭範1962年4月11日生1988年4月当社入社2008年4月当社VI事業推進部長2008年10月当社VI企画設計部長2017年4月当社ビジュアルプロダクツ事業部長2017年6月当社執行役員2018年6月当社取締役 執行役員2018年10月当社技術開発本部長2019年6月当社取締役 常務執行役員当社ウエアラブル・産業プロダクツ事業セグメント担当2020年4月当社代表取締役社長2025年4月当社取締役会長(現任) ※184,746代表取締役社長吉田 潤吉1964年9月27日生1988年4月当社入社2012年4月当社プリンター事業戦略推進部長2019年4月当社DX推進本部副本部長 兼 P事業戦略推進部長2020年6月当社執行役員2020年10月当社DX推進本部副本部長 兼 プリンティングソリューションズ事業部副事業部長2021年4月当社プリンティングソリューションズ事業本部長2024年6月当社取締役 執行役員2025年4月当社代表取締役社長(現任) ※114,800取締役 執行役員経営戦略本部長 兼 マニュファクチャリングソリューションズ事業部長吉野 泰徳1979年1月4日生2001年4月当社入社2016年4月当社VP生産管理・調達部長2020年4月当社ビジュアルプロダクツ事業部長2021年4月当社執行役員ビジュアルプロダクツ事業部長2023年10月当社経営戦略本部長 兼 ビジュアルプロダクツ事業部長2024年4月当社経営戦略本部長 兼 マニュファクチャリングソリューションズ事業部長(現任)2024年6月当社取締役 執行役員(現任) ※115,500取締役阿部 栄一1962年10月26日生1985年4月株式会社諏訪精工舎(現 当社)入社2003年12月PT. Indonesia Epson IndustryDirector2004年6月PT. Indonesia Epson IndustryVice President2009年4月当社人事部長2014年6月PT. Indonesia Epson Industry President2017年6月当社執行役員2022年4月当社人事本部長 兼 健康経営推進室長2023年4月当社人的資本・健康経営本部長2024年6月当社代表取締役 執行役員2025年4月当社取締役(現任) ※120,475 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)社外取締役嶋本 正1954年2月8日生2002年4月株式会社野村総合研究所 執行役員2008年6月同社代表取締役 専務執行役員2010年4月同社代表取締役社長2015年4月同社代表取締役会長 兼 社長2016年4月同社取締役会長2019年6月同社取締役2021年6月同社特別顧問リーディング・スキル・テスト株式会社 取締役(現任)2022年3月三菱鉛筆株式会社 社外取締役(現任)2022年7月PwCあらた有限責任監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)公益監督委員会 委員(現任)2023年6月当社社外取締役(現任) ※16,000社外取締役山内 雅喜1961年1月11日生2005年4月ヤマト運輸株式会社(現ヤマトホールディングス株式会社)執行役員2008年4月ヤマトロジスティクス株式会社(現ヤマト運輸株式会社)代表取締役社長 社長執行役員2011年4月ヤマト運輸株式会社代表取締役社長 社長執行役員2011年6月ヤマトホールディングス株式会社取締役 執行役員2015年4月同社代表取締役社長 社長執行役員2019年4月同社取締役会長2020年6月パーソルホールディングス株式会社社外取締役(現任)2022年6月ヤマトホールディングス株式会社特別顧問株式会社りそなホールディングス社外取締役(現任)2023年6月ヤマトホールディングス株式会社参与(現任)当社社外取締役(現任) ※12,400社外取締役三宅 香1968年7月19日生1991年7月ジャスコ株式会社(現イオン株式会社)入社2008年4月クレアーズ日本株式会社 代表取締役社長2013年6月株式会社生活品質科学研究所 取締役2014年3月イオンリテール株式会社執行役員 お客さまサービス部長2017年3月イオン株式会社執行役 環境・社会貢献・PR・IR担当2019年4月日本気候変動リーダーズ・パートナーシップ 共同代表(現任)2021年3月イオン株式会社環境・社会貢献担当責任者2022年4月三井住友信託銀行株式会社ESGソリューション企画推進部 主管2023年4月同社 フェロー役員ESGソリューション企画推進部(現サステナブルビジネス部) 主管(現任)2023年6月株式会社メンバーズ社外取締役 監査等委員(現任)2024年6月当社社外取締役(現任) ※1100 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役 常勤監査等委員川名 政幸1964年7月27日生1988年4月セイコーエプソン生活協同組合入社1999年3月当社入社2008年10月当社人事部長2014年6月当社取締役当社人事本部長2015年6月オリエント時計株式会社 代表取締役社長2016年6月当社取締役 執行役員2016年10月当社CSR推進室長2018年6月エプソン販売株式会社 取締役会長2020年4月当社健康経営推進室長2021年6月当社取締役 常勤監査等委員(現任) ※224,000社外取締役 監査等委員村越 進1950年9月1日生1976年4月弁護士登録1984年4月村越進法律事務所 弁護士1988年3月新千代田総合法律事務所 弁護士(現在に至る)2001年5月日本弁護士連合会 人権擁護委員会委員長2008年4月日本弁護士連合会副会長第一東京弁護士会会長2014年4月日本弁護士連合会会長2017年5月日本弁護士政治連盟理事長2019年4月文部科学省 コンプライアンスチーム委員(主査)(現任)2020年6月当社社外取締役 監査等委員(現任)2021年11月日本CSR普及協会(現日本CSR推進協会)会長(現任) ※23,300社外取締役 監査等委員大塚 美智子1958年11月26日生1981年4月住友商事株式会社入社1986年10月監査法人朝日新和会計社(現 有限責任あずさ監査法人)入社1990年8月公認会計士登録2013年5月大塚公認会計士事務所 公認会計士(現在に至る)2014年4月独立行政法人医薬品医療機器総合機構監事(非常勤)2015年4月独立行政法人国際観光振興機構監事(非常勤)2015年6月富士興産株式会社 社外監査役2016年6月同社社外取締役 監査等委員2020年6月当社社外取締役 監査等委員(現任) ※22,700 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)社外取締役 監査等委員丸本 明1957年8月18日生1999年6月マツダ株式会社 取締役品質担当補佐、商品品質本部長2002年6月同社執行役員 欧州開発・生産担当2006年4月同社常務執行役員商品企画・プログラム開発推進担当2010年4月同社専務執行役員経営企画・商品戦略・商品収益管理担当、コスト革新担当補佐2010年6月同社取締役専務執行役員2013年6月同社代表取締役副社長執行役員社長補佐、米州事業・企画領域統括2018年6月同社代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)2023年6月同社相談役(現任)2024年6月当社社外取締役 監査等委員(現任) ※21,500計175,521(注)1.嶋本正、山内雅喜、三宅香、村越進、大塚美智子、丸本明は、社外取締役です。2.当社の監査等委員会については、次のとおりです。委員長 川名政幸、委員 村越進、委員 大塚美智子、委員 丸本明なお、川名政幸は常勤監査等委員です。3.※1の任期は、2024年6月25日開催の定時株主総会での選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです。4.※2の任期は、2024年6月25日開催の定時株主総会での選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです。5.当社は、迅速な意思決定に基づく事業運営を行うために、執行役員制度を導入しています。なお、提出日現在における執行役員(取締役による兼務を除く)は、次のとおりです。執行役員深石 明宏執行役員則松 力執行役員Keith Kratzberg執行役員丸山 進執行役員大塚 勇執行役員Emile Pattiwael執行役員細野 聡執行役員稲穂 孝則執行役員武井 昭文執行役員栗林 治夫執行役員Samba Moorthy執行役員山中 剛執行役員山田 陽一執行役員内田 昌宏執行役員髙相 知郎執行役員福田 俊也執行役員宮坂 敏明執行役員繁村 治執行役員林  昌志執行役員入江 有志執行役員水上 昌治執行役員髙倉 洋右執行役員小林 利彦専門役員内藤 恵二郎執行役員Siew Jin Kiat専門役員根村 絵美子 6.当社は、監査等委員会を支援する役割を担う監査等特命役員を選任しています。なお、提出日現在における監査等特命役員は、次のとおりです。監査等特命役員溝口 芳弘 b.2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査等委員でない取締役7名選任の件」を上程しており、当該決議が原案通り承認可決されますと、当社の役員の状況及びその任期は、以下の通りとなる予定です。なお、役員の役職等については、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。 男性 9名 女性 2名(役員のうち女性の比率 18.2%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役会長小川 恭範1962年4月11日生1988年4月当社入社2008年4月当社VI事業推進部長2008年10月当社VI企画設計部長2017年4月当社ビジュアルプロダクツ事業部長2017年6月当社執行役員2018年6月当社取締役 執行役員2018年10月当社技術開発本部長2019年6月当社取締役 常務執行役員当社ウエアラブル・産業プロダクツ事業セグメント担当2020年4月当社代表取締役社長2025年4月当社取締役会長(現任) ※184,746代表取締役社長吉田 潤吉1964年9月27日生1988年4月当社入社2012年4月当社プリンター事業戦略推進部長2019年4月当社DX推進本部副本部長 兼 P事業戦略推進部長2020年6月当社執行役員2020年10月当社DX推進本部副本部長 兼 プリンティングソリューションズ事業部副事業部長2021年4月当社プリンティングソリューションズ事業本部長2024年6月当社取締役 執行役員2025年4月当社代表取締役社長(現任) ※114,800取締役 執行役員経営戦略本部長 兼 マニュファクチャリングソリューションズ事業部長吉野 泰徳1979年1月4日生2001年4月当社入社2016年4月当社VP生産管理・調達部長2020年4月当社ビジュアルプロダクツ事業部長2021年4月当社執行役員ビジュアルプロダクツ事業部長2023年10月当社経営戦略本部長 兼 ビジュアルプロダクツ事業部長2024年4月当社経営戦略本部長 兼 マニュファクチャリングソリューションズ事業部長(現任)2024年6月当社取締役 執行役員(現任) ※115,500 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役 執行役員営業本部長 兼P商業・産業ソリューションズ事業部長深石 明宏1964年10月13日生1987年4月当社入社2009年4月当社BSマーケティング部長2011年10月 当社ビジネスシステム事業部副事業部長 兼 BS営業部長2012年4月当社ビジネスシステム事業部長2013年6月当社業務執行役員 ビジネスシステム事業部長2015年4月当社プロフェッショナルプリンティング事業部副事業部長2016年6月当社執行役員2017年4月Epson (China) Co., Ltd. 総経理2022年5月Epson (China) Co., Ltd. 董事長 兼 総経理2024年4月当社営業本部長(現任)2025年4月当社P商業・産業ソリューションズ事業部長(現任)2025年6月当社取締役 執行役員(現任) ※19,046社外取締役嶋本 正1954年2月8日生2002年4月株式会社野村総合研究所 執行役員2008年6月同社代表取締役 専務執行役員2010年4月同社代表取締役社長2015年4月同社代表取締役会長 兼 社長2016年4月同社取締役会長2019年6月同社取締役2021年6月同社特別顧問リーディング・スキル・テスト株式会社 取締役(現任)2022年3月三菱鉛筆株式会社 社外取締役(現任)2022年7月PwCあらた有限責任監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)公益監督委員会 委員(現任)2023年6月当社社外取締役(現任) ※16,000社外取締役山内 雅喜1961年1月11日生2005年4月ヤマト運輸株式会社(現ヤマトホールディングス株式会社)執行役員2008年4月ヤマトロジスティクス株式会社(現ヤマト運輸株式会社)代表取締役社長 社長執行役員2011年4月ヤマト運輸株式会社代表取締役社長 社長執行役員2011年6月ヤマトホールディングス株式会社取締役 執行役員2015年4月同社代表取締役社長 社長執行役員2019年4月同社取締役会長2020年6月パーソルホールディングス株式会社社外取締役(現任)2022年6月ヤマトホールディングス株式会社特別顧問株式会社りそなホールディングス社外取締役(現任)2023年6月ヤマトホールディングス株式会社参与(現任)当社社外取締役(現任) ※12,400 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)社外取締役三宅 香1968年7月19日生1991年7月ジャスコ株式会社(現イオン株式会社)入社2008年4月クレアーズ日本株式会社 代表取締役社長2013年6月株式会社生活品質科学研究所 取締役2014年3月イオンリテール株式会社執行役員 お客さまサービス部長2017年3月イオン株式会社執行役 環境・社会貢献・PR・IR担当2019年4月日本気候変動リーダーズ・パートナーシップ 共同代表(現任)2021年3月イオン株式会社環境・社会貢献担当責任者2022年4月三井住友信託銀行株式会社ESGソリューション企画推進部 主管2023年4月同社 フェロー役員ESGソリューション企画推進部(現サステナブルビジネス部) 主管(現任)2023年6月株式会社メンバーズ社外取締役 監査等委員(現任)2024年6月当社社外取締役(現任) ※1100取締役 常勤監査等委員川名 政幸1964年7月27日生1988年4月セイコーエプソン生活協同組合入社1999年3月当社入社2008年10月当社人事部長2014年6月当社取締役当社人事本部長2015年6月オリエント時計株式会社 代表取締役社長2016年6月当社取締役 執行役員2016年10月当社CSR推進室長2018年6月エプソン販売株式会社 取締役会長2020年4月当社健康経営推進室長2021年6月当社取締役 常勤監査等委員(現任) ※224,000社外取締役 監査等委員村越 進1950年9月1日生1976年4月弁護士登録1984年4月村越進法律事務所 弁護士1988年3月新千代田総合法律事務所 弁護士(現在に至る)2001年5月日本弁護士連合会 人権擁護委員会委員長2008年4月日本弁護士連合会副会長第一東京弁護士会会長2014年4月日本弁護士連合会会長2017年5月日本弁護士政治連盟理事長2019年4月文部科学省 コンプライアンスチーム委員(主査)(現任)2020年6月当社社外取締役 監査等委員(現任)2021年11月日本CSR普及協会(現日本CSR推進協会)会長(現任) ※23,300 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)社外取締役 監査等委員大塚 美智子1958年11月26日生1981年4月住友商事株式会社入社1986年10月監査法人朝日新和会計社(現 有限責任あずさ監査法人)入社1990年8月公認会計士登録2013年5月大塚公認会計士事務所 公認会計士(現在に至る)2014年4月独立行政法人医薬品医療機器総合機構監事(非常勤)2015年4月独立行政法人国際観光振興機構監事(非常勤)2015年6月富士興産株式会社 社外監査役2016年6月同社社外取締役 監査等委員2020年6月当社社外取締役 監査等委員(現任) ※22,700社外取締役 監査等委員丸本 明1957年8月18日生1999年6月マツダ株式会社 取締役品質担当補佐、商品品質本部長2002年6月同社執行役員 欧州開発・生産担当2006年4月同社常務執行役員商品企画・プログラム開発推進担当2010年4月同社専務執行役員経営企画・商品戦略・商品収益管理担当、コスト革新担当補佐2010年6月同社取締役専務執行役員2013年6月同社代表取締役副社長執行役員社長補佐、米州事業・企画領域統括2018年6月同社代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)2023年6月同社相談役(現任)2024年6月当社社外取締役 監査等委員(現任) ※21,500計164,092(注)1.嶋本正、山内雅喜、三宅香、村越進、大塚美智子、丸本明は、社外取締役です。2.当社の監査等委員会については、次のとおりです。委員長 川名政幸、委員 村越進、委員 大塚美智子、委員 丸本明なお、川名政幸は常勤監査等委員です。3.※1の任期は、2025年6月26日開催の定時株主総会での選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです。4.※2の任期は、2024年6月25日開催の定時株主総会での選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです。 5.当社は、迅速な意思決定に基づく事業運営を行うために、執行役員制度を導入しています。なお、2025年6月26日開催予定の定時株主総会後における執行役員(取締役による兼務を除く)は、次のとおりです。執行役員Keith Kratzberg執行役員丸山 進執行役員大塚 勇執行役員Emile Pattiwael執行役員細野 聡執行役員稲穂 孝則執行役員武井 昭文執行役員栗林 治夫執行役員Samba Moorthy執行役員山中 剛執行役員山田 陽一執行役員内田 昌宏執行役員髙相 知郎執行役員福田 俊也執行役員宮坂 敏明執行役員繁村 治執行役員林  昌志執行役員入江 有志執行役員水上 昌治執行役員髙倉 洋右執行役員小林 利彦専門役員内藤 恵二郎執行役員Siew Jin Kiat専門役員根村 絵美子執行役員則松 力 6.当社は、監査等委員会を支援する役割を担う監査等特命役員を選任しています。なお、2025年6月26日開催予定の定時株主総会後における監査等特命役員は、次のとおりです。監査等特命役員溝口 芳弘 ②社外役員の状況(社外取締役の役割)社内の経営陣から独立した立場で、客観的かつ大局的な観点から当社経営の重要な意思決定に対する監督を行うため、当社は、コーポレートガバナンス基本方針において、社外取締役の役割を次のとおり定め、当社取締役会における員数の3分の1以上を独立社外取締役とすることを原則としております。イ.経営全般の監督機能・経営全般の評価に基づき、役員の選任・解任プロセスおよび報酬の決定プロセスに関与することを通じて経営陣を監督する機能・取締役会が決定すべき事項とされている重要な業務執行の決定に関して議決権を行使することなどを通じて経営全般を監督する機能ロ.経営効率の向上のための助言を行う機能 ハ.利益相反の監督機能・当社と取締役および執行役員との間の利益相反を監督する機能・当社と関連当事者との間の利益相反を監督する機能 (独立性に関する考え方)当社は、取締役会において「社外取締役の独立性判断基準」を制定し、社外取締役の候補者選定にあたっては、本基準に準拠し、一般株主と利益相反を生じるおそれのない者を選任しております。提出日時点および2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として上程している「監査等委員でない取締役7名選任の件」が原案通り承認可決された場合におけるすべての社外取締役は、本基準の独立性の要件を満たしております。〔社外取締役の独立性判断基準〕当社は、社外取締役の独立性を客観的に判断するため、以下に掲げる基準を定める。1.以下のいずれにも該当しない場合、当社に対する独立性を有しているものと判断する。(1) 当社を主要な取引先とする者(注1)または、その者が会社である場合は最近5年間においてその業務執行者(注2)だった者(2) 当社の主要な取引先である者(注3)または、その者が会社である場合は最近5年間においてその業務執行者だった者(3) 当社から役員報酬以外に多額の金銭(注4)その他の財産を得ているコンサルタント、公認会計士等の会計専門家、弁護士等の法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合には、最近3年間において当該団体に所属し、業務執行者に準じる職務を行っていた者)(4) 当社の大株主(注5)または、その者が会社である場合は最近5年間においてその業務執行者もしくは監査役だった者(5) 当社が現在大株主となっている会社等の業務執行者または監査役である者(6) 当社の主要な借入先である者(注6)または、その者が会社である場合は最近5年間においてその業務執行者だった者(7) 最近5年間において、当社の法定監査を行う監査法人に所属していた者(8) 最近5年間において、当社の主幹事証券会社に所属していた者(9) 当社から多額の寄付(注7)を受けている者(当該寄付を受けている者が法人、組合等の団体である場合には、最近3年間において当該団体に所属し、業務執行者に準じる職務を行っていた者)(10)当社との間で、社外役員の相互就任(注8)の関係が生じる会社の出身者(11)上記(1)~(9)に該当する者の配偶者または2親等以内の親族 2.前項のいずれかに該当する場合であっても、会社法に定める社外取締役の要件を満たし、かつ当該人物の人格、見識、経験等に照らして当社の社外取締役としてふさわしいと考える人材については、その理由を説明および開示したうえで社外取締役として選任することができる。 (注)1:「当社を主要な取引先とする者」とは、最近3年間のいずれかの事業年度において、取引先の連結売上高(連結売上収益)の2%以上の支払を当社から受けた者(主に仕入先)をいう2:「業務執行者」とは、執行役もしくは業務執行取締役または執行役員もしくは部長格以上の上級管理職にある使用人をいう3:「当社の主要な取引先である者」とは、最近3年間のいずれかの事業年度において、当社の連結売上収益の2%以上の支払を当社に行った者(主に販売先)をいう4:「多額の金銭」とは、その価額の総額が、過去3年間の平均で、個人の場合は年間1,000万円以上、団体の場合は当該団体の総収入の2%以上の額の金銭をいう5:「大株主」とは、総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有している者をいう6:「主要な借入先」とは、最近3年間のいずれかの事業年度において、当社の資金調達において必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者をいう7:「多額の寄付」とは、その価額の総額が、過去3年間の平均で、年間1,000万円または当該団体の年間総費用の30%のいずれか大きい額を超える寄付をいう8:「社外役員の相互就任」とは、当社の出身者が現任の社外役員を務めている会社から社外役員を迎え入れることをいう以上 (社外取締役の員数および選任状況の考え方ならびに社外取締役との人的関係、資本的関係または取引関係その他利害関係)提出日時点および2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として上程している「監査等委員でない取締役7名選任の件」が原案通り承認可決された場合における当社の社外取締役は6名(うち、監査等委員である取締役3名)です。 イ.嶋本 正同氏は、株式会社野村総合研究所の取締役社長および取締役会長を歴任し、経営トップとして、また、基盤技術や流通・サービス・産業関連システム等に関する豊富な経験と高い知見を有しております。当社社外取締役として、情報サービス産業という別業種の企業経営に精通した全体経営の観点、DX・ITシステムの観点からの積極的な意見・提言等を通じて、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、経営の監督を適切に行っていただくことが期待できるものと判断しております。同氏は、株式会社野村総合研究所の業務執行者でありました。最近3年間において、当社と同社には取引関係がありますが、その年間取引額は当社と同社の連結売上高の0.1%未満と僅少であり、同社は社外取締役の独立性判断基準に定める主要な取引先には該当しません。また、同氏は当社株式を保有しておりますが、僅少であり、当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他特別の利害関係はありません。なお、当社は、同氏を東京証券取引所が定める独立役員として同取引所に届け出ております。 ロ.山内 雅喜同氏は、ヤマトホールディングス株式会社の社長・会長を歴任し、企業経営における高い見識と豊富な経験を有しております。また、デジタル技術を駆使した満足創造経営の実践や、ヤマトのDNA(価値観)の従業員への浸透・組織風土に関する取り組み等の実績から、企業経営の根幹に係る組織マネジメントやDX・IT、サステナビリティの観点からの積極的な意見・提言等を通じて、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、経営の監督を適切に行っていただくことが期待できるものと判断しております。同氏は、ヤマトホールディングス株式会社の業務執行者でありました。最近3年間において、当社と同社の連結子会社であるヤマト運輸株式会社には取引関係がありますが、その年間取引額は当社と同社の連結売上高の0.1%未満と僅少であり、同社は社外取締役の独立性判断基準に定める主要な取引先には該当しません。また、同氏は当社株式を保有しておりますが、僅少であり、当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他特別の利害関係はありません。なお、当社は、同氏を東京証券取引所が定める独立役員として同取引所に届け出ております。 ハ.三宅 香同氏は、イオン株式会社の執行役としてESG戦略を推進し、現在は、三井住友信託銀行株式会社のフェロー役員、また、持続可能な脱炭素社会の実現を目指す産業横断的な企業グループである、日本気候リーダーズ・パートナーシップの共同代表を務めております。ESGや脱炭素対策における高い見識と豊富な経験を有し、当社が掲げる「持続可能でこころ豊かな社会」の実現に向けて、環境・社会貢献に精通した環境経営の観点からの積極的な意見・提言等を通じて、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、経営の監督を適切に行うことが期待できるものと判断しております。最近3年間において、当社は同氏へ講演の依頼および当社と同氏の間に環境戦略推進等に関する助言を受ける取引がありますが、当社との取引金額は50万円未満と僅少であり、同氏は社外取締役の独立性判断基準に定める主要な取引先および当社から役員報酬以外に多額の金銭その他を得ているコンサルタント等には該当しません。また、同氏は当社株式を保有しておりますが、僅少であり、当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他特別の利害関係はありません。なお、当社は、同氏を東京証券取引所が定める独立役員として同取引所に届け出ております。 ニ.村越 進氏(監査等委員である社外取締役)同氏は、弁護士としての高度な専門的知見を有しております。また、日本弁護士連合会の会長や日本弁護士政治連盟の理事長を歴任するなど法曹界における豊富な経験を有していることから、引き続き、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けた経営の適切な監督および経営の健全性確保に貢献いただくことが期待できるものと判断しております。なお、同氏は、社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、上記の理由から、監査等委員である社外取締役としての職務を適切に遂行することができるものと判断しております。当社は、弁護士である同氏およびその所属する法律事務所との間に、顧問契約、その他個別契約に基づく業務の委任を行ったことがなく、取引関係はありません。また、同氏は当社株式を保有しておりますが、僅少であり、当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他特別の利害関係はありません。なお、当社は、同氏を東京証券取引所が定める独立役員として同取引所に届け出ております。 ホ.大塚 美智子氏(監査等委員である社外取締役)同氏は、公認会計士としての高度な専門的知見を有しております。また、上場企業における社外役員としての経験と高い見識を有していることから、引き続き、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けた経営の適切な監督および経営の健全性確保に貢献いただくことが期待できるものと判断しております。なお、同氏は、社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、上記の理由から、監査等委員である社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断しております。当社は、公認会計士である同氏との間に、顧問契約、その他個別契約に基づく業務の委任を行ったことがなく、取引関係はありません。また、同氏は当社株式を保有しておりますが、僅少であり、当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他特別の利害関係はありません。なお、当社は、同氏を東京証券取引所が定める独立役員として同取引所に届け出ております。 へ.丸本 明氏(監査等委員である社外取締役)同氏は、マツダ株式会社において、取締役副社長および社長を歴任し、企業経営における高い見識と豊富な経験を有しております。経営企画、米国での生産・販売事業、総務、広報、人事といった管理領域を幅広く担当し、社長就任後には、様々な経営課題に対応し、一例として販売店改革による収益性の向上および新工場を稼働し、稼ぐ力を強化しておりました。当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けた経営の適切な監督および経営の健全性確保への貢献が期待できるものと判断しております。同氏は、最近5年間において、マツダ株式会社の業務執行者でありました。最近3年間において、当社と同社との間に取引関係はありません。また、同氏は当社株式を保有しておりますが、僅少であり、当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他特別の利害関係はありません。なお、当社は、同氏を東京証券取引所が定める独立役員として同取引所に届け出ております。 ③社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係(監査等委員会監査、内部監査、会計監査の相互連携ならびにこれらの監査と内部統制部門との関係)当社は、監査等委員会による監査を組織的かつ効率的なものにするため、内部監査部門等と監査等委員会との密接な連携を確保する体制としており、監査等委員会は、監査等委員会室の体制および内部監査部門等との連携体制等に関し、監査等委員会による監査の実効性を妨げる事情が認められる場合、代表取締役あるいは取締役会に対してその是正を求めることができます。また、内部監査統括部門の長の任免および人事考課は、監査等委員会の事前の同意を得ることとしています。監査等委員会と内部監査部門等の連携強化の維持・改善を継続的に追求できる体制とする一環として、内部監査統括部門の長は、社外取締役および監査等委員である取締役により構成するコンプライアンス委員会に、オブザーバーとして出席することができる体制としています。当社の内部監査部門は、監査計画、監査結果および監査対象会社の監査指摘改善計画について定期的に監査等委員会に対して報告するとともに、内部監査に関する重要な事項は取締役会へ報告することとしています。これを受け、監査等委員会は、必要があると認めた場合は、内部監査部門に対して調査を要請し、またその職務の執行について取締役会への報告など具体的な指示を行うことができます。これらにより、監査等委員会の組織的監査の実効性を担保しています。内部監査部門は、社長を中心とした業務執行部門が構築する内部統制機能の要として位置付けられる一方、監査等委員会および内部監査部門による監査の実効性と独立性を確保する観点から、監査等委員会と社長の指示が齟齬をきたす場合には、監査等委員会による指示を優先することとしています。監査等委員会は、内部通報部門より定期的に内部通報の報告を受けています。とりわけ、重大な事案については、受付後速やかに詳細な報告を受け、対処の妥当性について確認しています。また、通報した者が、通報したことを理由として、不利な取り扱いを受けない体制とし、相談・通報事案は、通報者が特定されることなく当社の取締役会、監査等委員会、社外取締役を主要な構成員とするコンプライアンス委員会および経営戦略会議に報告され、報告に基づき代表取締役あるいは取締役会等へ是正等を求める場合であっても、報告者が特定されない仕組みとしています。監査等委員会と会計監査人とは、期初においてリスク評価を共有したうえで会計監査人の監査計画を確認し、期中においても定期的に協議を行うことにより、監査の実効性を高めています。また、会計監査人は、社外取締役および監査等委員である取締役により構成するコンプライアンス委員会に、オブザーバーとして出席することができる体制としています。 (社外取締役と内部統制機能との連携)監査等委員である社外取締役と監査等委員でない社外取締役は協働して、コンプライアンス委員会、取締役会議長・代表取締役との定期的な会合、社外取締役だけのミーティングに出席し、また国内・海外の子会社の往査・視察などを行うことにより、社外取締役による監督または監査と内部統制機能との連携強化を図っています。

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。