キヤノン株式会社 7751

電気機器 USGAAP 健全性: S (90点)

データ取得日: 2026-06-20 | 過去15年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-04-22 / claude-code-opus-4-6
キヤノン株式会社は電気機器セクターの代表的な企業で、2025年3月期の売上高は4.6兆円を記録した。当期純利益は3320億円を計上しており、グローバルな事業展開を通じた収益創出力を示している。営業利益は非開示だが、営業キャッシュフローは4759億円のプラスを確保しており、本業からの強固な資金創出力がある。総資産は6.1兆円規模で事業を展開する。

前期比では売上高+2.5%と増収基調を維持した。営業キャッシュフロー4759億円は、設備投資や株主還元の財源として機能する。継続的なキャッシュ創出が同社の事業基盤の強さを示している。

自己資本比率は56.9%と高水準で、財務基盤は安定している。総資産6.1兆円のうち3.5兆円を自己資本でまかなっている。ROEは9.5%で、自己資本に対する収益効率を示す。総資産利益率(ROA)は5.4%。

キヤノンは電気機器分野で売上4.6兆円、純利益3320億円の事業規模を持つ。収益基盤の強化と財務健全性の維持が、今後の持続的な成長を支える鍵となる。
English version
キヤノン株式会社 (Electric Equipment) recorded FY2025 net sales of ¥4.6T with net income of ¥332.1B. Total assets were ¥6.1T.

Revenue increased 2.5% year-on-year. Operating cash flow was positive at ¥475.9B.

The equity ratio of 56.9% reflects a sound financial position. ROE of 9.5% is at a reasonable level. ROA was 5.4%.

キヤノン株式会社 maintains net sales of ¥4.6T and total assets of ¥6.1T as of FY2025, positioning itself as a player in Japan's Electric Equipment sector.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 当期通期予想(2026-04-30 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 47,650億円 46,247億円 +3.0%
営業利益 4,560億円
純利益 3,330億円 3,321億円 +0.3%
EPS 388.42円 367.48円 +5.7%
1株配当 (DPS) 160.00円 160.00円 +0.0%
予想PER* 11.9倍 12.6倍 (実績)
予想配当利回り* 3.47% 3.46% (実績)

※ 業績予想は企業発表値です。四半期決算時点の通期見通しのため、期中で修正される可能性があります。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE 9.7%
PER 12.6倍
PBR 1.16倍
配当利回り 3.46%
配当性向 43.5%

収益性

ROA 5.4%
売上総利益率 72.0%
営業利益率
純利益率 7.2%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 +2.5% +4.7% +7.9%
営業利益
純利益 +107.5% +10.8%
EPS +122.0% +15.8%

安全性

自己資本比率 56.9%
流動比率 61.8%
D/Eレシオ

派生指標 参考

時価総額* 40,505億円
ネットキャッシュ*
Net Debt/EBITDA*
EV/EBITDA*
FCFマージン* 5.2%
DOE* 4.03%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 電気機器 日経225内同業 32社

指標 自社 日経225 同業平均
(32社)
EDINET 全体平均
(231社)
同業平均との偏差
ROE 9.7% 12.3% 7.1% -2.62pt
PER 12.6倍 25.7倍 -13.10
PBR 1.16倍 2.43倍 -1.27
配当利回り 3.46% 2.39% +1.07pt
配当性向 43.5% 43.4% +0.11pt
ROA 5.4% 6.3% -0.88pt
売上総利益率 72.0% 38.3% +33.76pt
営業利益率 13.0% 5.7%
純利益率 7.2% 8.7% -1.48pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 4,759億円
投資CF ▲2,375億円
財務CF ▲1,792億円
設備投資 2,117億円
現金等残高 5,860億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 4,759億円 ▲2,375億円 ▲1,792億円 2,385億円 2,117億円 5,860億円
2024 6,068億円 ▲2,973億円 ▲2,260億円 3,095億円 2,192億円 5,016億円
2023 4,512億円 ▲2,754億円 ▲1,567億円 1,758億円 2,011億円 4,013億円
2022 2,626億円 ▲1,808億円 ▲1,468億円 818億円 1,566億円 3,621億円
2021 4,510億円 ▲2,073億円 ▲2,674億円 2,438億円 1,519億円 4,014億円
2020 3,338億円 ▲1,554億円 ▲1,834億円 1,784億円 1,323億円 4,077億円
2019 3,585億円 ▲2,286億円 ▲2,326億円 1,299億円 1,781億円 4,128億円
2018 3,653億円 ▲1,956億円 ▲3,548億円 1,697億円 5,206億円
2017 5,906億円 ▲1,650億円 ▲3,405億円 4,255億円 7,218億円
2016 5,003億円 ▲8,371億円 3,557億円 ▲3,368億円 6,302億円
2015 4,747億円 ▲4,536億円 ▲2,102億円 211億円 6,336億円
2014 5,839億円 ▲2,693億円 ▲3,009億円 3,146億円 8,446億円
2013 5,076億円 ▲2,502億円 ▲2,222億円 2,574億円 7,889億円
2012 3,841億円 ▲2,127億円 ▲3,197億円 1,713億円 6,667億円
2011 4,696億円 ▲2,565億円 ▲2,575億円 2,130億円 7,732億円

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 46,247億円 100.0%
売上原価 12,929億円 28.0%
売上総利益 33,318億円 72.0%
販管費 3,665億円 7.9%
営業利益
経常利益 3,243億円 7.0%
純利益 3,321億円 7.2%

※ 会計基準: 米国基準 (US GAAP) / 有報提出日: 2026-03-25 15:30。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 61,350億円 100.0%
現金等 5,860億円 9.6%
その他資産 55,491億円 90.4%
負債・純資産
総負債 26,432億円 43.1%
純資産 34,918億円 56.9%
自己資本 34,918億円 56.9%
うち利益剰余金 29,010億円 47.3%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 165,547人 1人当たり売上 28百万円
研究開発費 3,393億円 売上比 7.34%
減価償却費

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去15年分)

健全性スコア (2025年度) 90点 ランク S
業種ベンチマーク 強みが多いが、一部改善の余地がある 強み 1項目 / 弱み 0項目
直近の評価コメントを見る (2025年度)

信用評価

自己資本比率 56.9%。財務基盤は非常に堅い

投資評価

PER 12.6倍で割安圏。複数の好材料あり

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-04-30 15:30 2026年12月期第1四半期決算短信〔米国基準〕(連結)(監査法人による期中レビューの完了) Q1 10,937億円 +3.3% 714億円 -26.1% 483億円 -33.1% 55.2 PDF
2026-04-23 15:30 決算短信 Q1 10,937億円 +3.3% 714億円 -26.1% 483億円 -33.1% 55.2 PDF
2026-01-29 15:30 2025年12月期 決算短信〔米国基準〕(連結) Q4 46,247億円 +2.5% 4,554億円 +62.8% 3,321億円 +107.5% 367.5 PDF
2025-10-30 2025年12月期第3四半期決算短信〔米国基準〕(連結)(監査法人による期中レビューの完了) Q3 33,029億円 3,024億円 3,141億円
2025-08-14 2025 年4 月30 日 各 位 2025 年12 月期第1四半期決算短信 〔米国基準〕 (連結) (監査法人による期中レビューの完了) Q1 10,584億円 +7.1% 965億円 +20.5% 722億円 +20.5% 77.3 PDF
業績概況・今後の見通し(2026-04-30 発表分) 約12,981字

qualitative
目次
1.経営成績及び財政状態 ……………………………………………………………………………………
2
2.四半期連結財務諸表 ………………………………………………………………………………………
3
(1)四半期連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………
3
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 …………………………………………
4
(3)四半期連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………
5
(4)継続企業の前提に関する注記 ………………………………………………………………………
6
(5)セグメント情報 ………………………………………………………………………………………
6
(6)四半期連結売上高明細表 ……………………………………………………………………………
8
(7)株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記 ………………………………………………
9
(8)四半期連結財務諸表作成の基本となる重要な事項 ………………………………………………
9
(9)四半期連結財務諸表に関する注記 …………………………………………………………………
9
① 減価償却方法の変更及び耐用年数の変更 ………………………………………………………
9
② 新たに適用した会計基準 …………………………………………………………………………
9
[独立監査人の四半期連結財務諸表に対する期中レビュー報告書] ……………………………………
10
1.経営成績及び財政状態
経営成績及び財政状態については、2026年4月23日当社ホームページに掲載しました「説明会資料」をご参照ください。
URL:https://global.canon/ja/ir/library/results.html
2.四半期連結財務諸表
(1)四半期連結貸借対照表
(単位 百万円)
科     目
2025年12月期
(2025年12月31日現在)
2026年12月期
(2026年3月31日現在)
増 減




流 動 資 産
(2,617,021)
(2,698,874)
(81,853)
現 金 及 び 現 金 同 等 物
585,981
639,490
53,509
短 期 投 資
32,446
11,842
△20,604
売 上 債 権
733,809
674,248
△59,561
棚 卸 資 産
840,445
913,690
73,245
短 期 リ ー ス 債 権
175,798
181,274
5,476
前 払 費 用 及 び そ の 他 の 流 動 資 産
265,266
295,617
30,351
信 用 損 失 引 当 金
△16,724
△17,287
△563
固 定 資 産
(3,518,023)
(3,538,987)
(20,964)
長 期 債 権
45,743
46,969
1,226
投 資
103,602
112,258
8,656
有 形 固 定 資 産
1,190,682
1,194,341
3,659
オ ペ レ ー テ ィ ン グ リ ー ス 使 用 権 資 産
126,997
127,366
369
無 形 固 定 資 産
259,661
255,191
△4,470
の れ ん
985,806
986,694
888
長 期 リ ー ス 債 権
365,734
371,622
5,888
前 払 退 職 及 び 年 金 費 用
336,986
344,006
7,020
そ の 他 の 資 産
107,916
105,639
△2,277
信 用 損 失 引 当 金
△5,104
△5,099
5
資 産 合 計
6,135,044
6,237,861
102,817









流 動 負 債
(1,704,060)
(1,836,270)
(132,210)
短 期 借 入 金 及 び 1 年 以 内 に
返 済 す る 長 期 債 務 合 計
511,139
700,083
188,944
金 融 サ ー ビ ス に 係 る 短 期 借 入 金
38,100
37,100
△1,000
そ の 他 の 短 期 借 入 金 及 び 1 年 以 内
に 返 済 す る 長 期 債 務
473,039
662,983
189,944
買 入 債 務
310,832
324,279
13,447
未 払 法 人 税 等
65,550
44,105
△21,445
未 払 費 用
474,052
439,592
△34,460
短 期 オ ペ レ ー テ ィ ン グ リ ー ス 負 債
43,096
43,141
45
そ の 他 の 流 動 負 債
299,391
285,070
△14,321
固 定 負 債
(656,856)
(741,387)
(84,531)
長 期 債 務
304,970
404,248
99,278
未 払 退 職 及 び 年 金 費 用
149,503
149,288
△215
長 期 オ ペ レ ー テ ィ ン グ リ ー ス 負 債
86,954
85,883
△1,071
そ の 他 の 固 定 負 債
115,429
101,968
△13,461
負 債 合 計
(2,360,916)
(2,577,657)
(216,741)
株 主 資 本
(3,491,808)
(3,433,091)
(△58,717)
資 本 金
174,762
174,762
-
資 本 剰 余 金
408,920
400,317
△8,603
利 益 剰 余 金 合 計
(4,064,922)
(4,042,935)
(△21,987)
利 益 準 備 金
62,382
62,494
112
そ の 他 の 利 益 剰 余 金
4,002,540
3,980,441
△22,099
そ の 他 の 包 括 利 益(損 失)累 計 額
701,248
719,290
18,042
自 己 株 式
△1,858,044
△1,904,213
△46,169
非 支 配 持 分
282,320
227,113
△55,207
純 資 産 合 計
(3,774,128)
(3,660,204)
(△113,924)
負 債 及 び 純 資 産 合 計
6,135,044
6,237,861
102,817
2025年12月31日
2026年3月31日
(注)1.減価償却累計額
3,304,002
3,319,377
2.その他の包括利益(損失)累計額内訳
為替換算調整額
665,412
679,517
未実現有価証券評価損益
77
13
金融派生商品損益
△1,786
△205
年金債務調整額
37,545
39,965
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
(四半期連結損益計算書)
(単位 百万円)
科  目
2025年12月期
(2025年1月1日~
2025年3月31日)
2026年12月期
(2026年1月1日~
2026年3月31日)
増 減
金 額
(%)
金 額
(%)
金 額
売 上 高
1,058,396
100.0
1,093,653
100.0
35,257
売 上 原 価
557,480
52.7
588,371
53.8
30,891
売 上 総 利 益
500,916
47.3
505,282
46.2
4,366
営 業 費 用
販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
323,610
30.6
347,216
31.8
23,606
研 究 開 発 費
80,789
7.6
86,696
7.9
5,907
合 計
404,399
38.2
433,912
39.7
29,513
営 業 利 益
96,517
9.1
71,370
6.5
△25,147
営 業 外 収 益 及 び 費 用
受 取 利 息 及 び 配 当 金
3,646
3,731
85
支 払 利 息
△1,359
△2,560
△1,201
そ の 他 - 純 額
41
2,203
2,162
合 計
2,328
0.2
3,374
0.3
1,046
税 引 前 四 半 期 純 利 益
98,845
9.3
74,744
6.8
△24,101
法 人 税 等
21,192
2.0
20,652
1.9
△540
非 支 配 持 分 控 除 前
四 半 期 純 利 益
77,653
7.3
54,092
4.9
△23,561
非 支 配 持 分 帰 属 損 益
5,422
0.5
5,789
0.5
367
当 社 株 主 に 帰 属 す る
四 半 期 純 利 益
72,231
6.8
48,303
4.4
△23,928
(四半期連結包括利益計算書)
(単位 百万円)
科  目
2025年12月期
(2025年1月1日~
2025年3月31日)
2026年12月期
(2026年1月1日~
2026年3月31日)
増 減
金 額
金 額
金 額
非支配持分控除前四半期純利益
77,653
54,092
△23,561
その他の包括利益(損失)-税効果調整後
為替換算調整額
△65,133
14,211
79,344
未実現有価証券評価損益
△25
△64
△39
金融派生商品損益
2,070
1,594
△476
年金債務調整額
1,375
2,387
1,012
合計
△61,713
18,128
79,841
四半期包括利益(損失)
15,940
72,220
56,280
非支配持分帰属四半期包括利益
4,706
5,875
1,169
当社株主に帰属する四半期包括利益(損失)
11,234
66,345
55,111
(3)四半期連結キャッシュ・フロー計算書
(単位 百万円)
2025年12月期
(2025年1月1日~
2025年3月31日)
2026年12月期
(2026年1月1日~
2026年3月31日)
Ⅰ 営業活動によるキャッシュ・フロー
非支配持分控除前四半期純利益
77,653
54,092
営業活動によるキャッシュ・フローへの調整
減価償却費
52,903
56,200
固定資産売廃却損益
△242
△178
法人税等繰延税額
△13,570
△9,321
売上債権の減少
54,798
60,908
棚卸資産の増加
△49,376
△69,438
リース債権の減少(△増加)
9,830
△2,850
買入債務の増加
13,632
12,786
未払法人税等の減少
△34,034
△21,456
未払費用の減少
△23,423
△36,304
未払退職及び年金費用の減少
△5,347
△6,627
その他-純額
△10,882
△13,303
営業活動によるキャッシュ・フロー
71,942
24,509
Ⅱ 投資活動によるキャッシュ・フロー
固定資産購入額
△51,372
△61,978
固定資産売却額
1,478
1,120
有価証券購入額
△3,845
△15,511
有価証券売却額及び償還額
2,487
3,441
事業取得額(取得現金控除後)
-
△3,405
その他-純額
△540
18,944
投資活動によるキャッシュ・フロー
△51,792
△57,389
Ⅲ 財務活動によるキャッシュ・フロー
長期債務による調達額
-
100,081
長期債務の返済額
△564
△100,734
満期日が3ヵ月超の短期借入金による調達額
-
49,400
金融サービスに係る短期借入金の減少額-純額
△800
△1,000
その他の短期借入金の増加額-純額
370,000
240,000
非支配持分との取引額
△5,497
△70,010
配当金の支払額
△75,520
△70,290
自己株式取得及び処分
△100,007
△46,169
その他-純額
6
△17,234
財務活動によるキャッシュ・フロー
187,618
84,044
為替変動の現金及び現金同等物への影響額
△12,183
2,345
現金及び現金同等物の純増減額
195,585
53,509
現金及び現金同等物の期首残高
501,565
585,981
現金及び現金同等物の期末残高
697,150
639,490
*2025年12月期の数値は、2026年12月期の連結キャッシュ・フロー計算書の表示方法に合わせて組み替えて表示しております。
(4)継続企業の前提に関する注記
該当事項はありません。
(5)セグメント情報
事業の種類別セグメント情報
①セグメント別損益計算書、減価償却費及び資本的支出
(単位 百万円)
2025年12月期
(2025年1月1日~
2025年3月31日)
2026年12月期
(2026年1月1日~
2026年3月31日)
増 減
金 額
金 額
金 額
(%)
プリンティング
1.売上高
1)外部顧客向け
609,559
609,157
△402
△0.1
2)セグメント間
1,406
1,347
△59
△4.2

610,965
610,504
△461
△0.1
2.売上原価
330,365
338,615
8,250
2.5
売上総利益
280,600
271,889
△8,711
△3.1
3.研究開発費
23,365
22,142
△1,223
△5.2
4.その他営業費用
184,176
189,874
5,698
3.1
営業利益
73,059
59,873
△13,186
△18.0
5.営業外収益及び費用
5,058
5,377
319
6.3
税引前四半期純利益
78,117
65,250
△12,867
△16.5
6.減価償却費
14,409
14,540
131
0.9
7.資本的支出
16,134
15,303
△831
△5.2
メディカル
1.売上高
1)外部顧客向け
137,188
141,856
4,668
3.4
2)セグメント間
145
211
66
45.5

137,333
142,067
4,734
3.4
2.売上原価
74,665
76,729
2,064
2.8
売上総利益
62,668
65,338
2,670
4.3
3.研究開発費
11,852
11,910
58
0.5
4.その他営業費用
44,111
48,213
4,102
9.3
営業利益
6,705
5,215
△1,490
△22.2
5.営業外収益及び費用
115
226
111
96.5
税引前四半期純利益
6,820
5,441
△1,379
△20.2
6.減価償却費
3,209
4,119
910
28.4
7.資本的支出
4,713
4,486
△227
△4.8
イメージング
1.売上高
1)外部顧客向け
211,989
245,805
33,816
16.0
2)セグメント間
107
81
△26
△24.3

212,096
245,886
33,790
15.9
2.売上原価
94,413
115,186
20,773
22.0
売上総利益
117,683
130,700
13,017
11.1
3.研究開発費
24,746
33,019
8,273
33.4
4.その他営業費用
61,709
69,914
8,205
13.3
営業利益
31,228
27,767
△3,461
△11.1
5.営業外収益及び費用
1,029
1,173
144
14.0
税引前四半期純利益
32,257
28,940
△3,317
△10.3
6.減価償却費
4,904
4,806
△98
△2.0
7.資本的支出
9,140
9,808
668
7.3
インダストリアル
1.売上高
1)外部顧客向け
66,420
65,886
△534
△0.8
2)セグメント間
1,048
1,079
31
3.0

67,468
66,965
△503
△0.7
2.売上原価
37,678
41,734
4,056
10.8
売上総利益
29,790
25,231
△4,559
△15.3
3.研究開発費
8,551
7,218
△1,333
△15.6
4.その他営業費用
12,863
13,202
339
2.6
営業利益
8,376
4,811
△3,565
△42.6
5.営業外収益及び費用
581
672
91
15.7
税引前四半期純利益
8,957
5,483
△3,474
△38.8
6.減価償却費
2,620
2,795
175
6.7
7.資本的支出
1,938
4,815
2,877
148.5
2025年12月期
(2025年1月1日~
2025年3月31日)
2026年12月期
(2026年1月1日~
2026年3月31日)
増 減
金 額
金 額
金 額
(%)
その他及び全社
1.売上高
1)外部顧客向け
33,240
30,949
△2,291
△6.9
2)セグメント間
22,765
22,935
170
0.7

56,005
53,884
△2,121
△3.8
2.売上原価
46,801
41,162
△5,639
△12.0
売上総利益
9,204
12,722
3,518
38.2
3.研究開発費
12,275
12,407
132
1.1
4.その他営業費用
20,403
25,874
5,471
26.8
営業利益
△23,474
△25,559
△2,085

5.営業外収益及び費用
△4,456
△4,075
381

税引前四半期純利益
△27,930
△29,634
△1,704

6.減価償却費
27,761
29,940
2,179
7.8
7.資本的支出
20,982
24,155
3,173
15.1
消 去
1.売上高
1)外部顧客向け




2)セグメント間
△25,471
△25,653
△182


△25,471
△25,653
△182

2.売上原価
△26,442
△25,055
1,387

売上総利益
971
△598
△1,569

3.研究開発費




4.その他営業費用
348
139
△209

営業利益
623
△737
△1,360

5.営業外収益及び費用
1
1
0

税引前四半期純利益
624
△736
△1,360

6.減価償却費




7.資本的支出




連 結
1.売上高
1)外部顧客向け
1,058,396
1,093,653
35,257
3.3
2)セグメント間





1,058,396
1,093,653
35,257
3.3
2.売上原価
557,480
588,371
30,891
5.5
売上総利益
500,916
505,282
4,366
0.9
3.研究開発費
80,789
86,696
5,907
7.3
4.その他営業費用
323,610
347,216
23,606
7.3
営業利益
96,517
71,370
△25,147
△26.1
5.営業外収益及び費用
2,328
3,374
1,046
44.9
税引前四半期純利益
98,845
74,744
△24,101
△24.4
6.減価償却費
52,903
56,200
3,297
6.2
7.資本的支出
52,907
58,567
5,660
10.7
*全社費用には、本社部門に属する研究開発費及び東芝メディカルシステムズ(株)(現キヤノンメディカルシステムズ(株))買収に伴う取得価額配分により認識した無形固定資産の償却費等が含まれております。
(注)事業の種類別セグメントの主要製品は以下のとおりであります。
プリンティングビジネスユニット:
デジタル連帳プリンター、デジタルカットシートプリンター、大判プリンター、
オフィス向け複合機、ドキュメントソリューション、レーザー複合機、レーザープリンター、
インクジェットプリンター、イメージスキャナー、電卓
メディカルビジネスユニット:
CT装置、超音波診断装置、X線診断装置、MRI装置、デジタルラジオグラフィ、眼科機器、
体外診断システム及び試薬、ヘルスケアITソリューション
イメージングビジネスユニット:
レンズ交換式デジタルカメラ、交換レンズ、コンパクトデジタルカメラ、コンパクトフォトプリンター、
MRシステム、ネットワークカメラ、ビデオ管理ソフトウェア、映像解析ソフトウェア、
デジタルビデオカメラ、デジタルシネマカメラ、放送機器
インダストリアルビジネスユニット:
半導体露光装置、FPD露光装置、有機ELディスプレイ製造装置、真空薄膜形成装置、ダイボンダー
その他:
ハンディターミナル、ドキュメントスキャナー
②セグメント別総資産
(単位 百万円)
2025年12月期
(2025年12月31日現在)
2026年12月期
(2026年3月31日現在)
増減
プリンティング
1,360,992
1,366,840
5,848
メディカル
434,929
436,646
1,717
イメージング
504,267
524,170
19,903
インダストリアル
231,431
232,020
589
その他及び全社
3,606,118
3,681,369
75,251
消去
△2,693
△3,184
△491
連 結
6,135,044
6,237,861
102,817
(6)四半期連結売上高明細表
(単位 百万円)
区  分
2025年12月期
(2025年1月1日~
2025年3月31日)
2026年12月期
(2026年1月1日~
2026年3月31日)
増減
(%)
金 額
構成比

金 額
構成比

プリンティング
610,965
57.7
610,504
55.8
△0.1
メディカル
137,333
13.0
142,067
13.0
3.4
イメージング
212,096
20.0
245,886
22.5
15.9
インダストリアル
67,468
6.4
66,965
6.1
△0.7
その他及び全社
56,005
5.3
53,884
4.9
△3.8
消 去
△25,471
△2.4
△25,653
△2.3
-
合 計
1,058,396
100.0
1,093,653
100.0
3.3
国 内
239,354
22.6
239,581
21.9
0.1
海 外
819,042
77.4
854,072
78.1
4.3
米 州
337,010
31.8
340,965
31.2
1.2
欧 州
272,908
25.8
290,741
26.6
6.5
アジア・オセアニア
209,124
19.8
222,366
20.3
6.3
(注)地域の区分に属する主な国又は地域は以下のとおりであります。
米 州:米国、カナダ、中南米諸国
欧 州:イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、欧州諸国、アフリカ・中近東諸国
アジア・オセアニア:中国、アジア諸国、オーストラリア
(7)株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記
該当事項はありません。
(8)四半期連結財務諸表作成の基本となる重要な事項
当社の四半期連結財務諸表は、株式会社東京証券取引所、株式会社名古屋証券取引所、証券会員制法人札幌証券取引所及び証券会員制法人福岡証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第4項および米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(ただし、同基準第5条第5項に定める記載の省略を適用。なお、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(平成14年内閣府令第11号)附則」第3項の規定を、四半期連結財務諸表を作成する場合について準用。)に準拠して作成しております。
(9)四半期連結財務諸表に関する注記
① 減価償却方法の変更及び耐用年数の変更
従来、当社及び連結生産子会社は、有形固定資産の減価償却方法として、主として定率法を採用しておりましたが、2026年1月1日より定額法に変更いたしました。
グローバル優良企業グループ構想フェーズⅦの方針のもと、グローバル生産体制の見直しに取り組んでいることを契機として有形固定資産の使用実態の調査を行った結果、今後は有形固定資産の安定的な使用による平準化された経済的便益の消費が見込まれることから、減価償却方法は定額法がより望ましい方法であると考えております。
また、これに伴い、一部の機械装置の見積耐用年数についても変更しております。
これらの変更の影響は基準書250「会計上の変更及び誤謬の修正」に基づき、会計上の見積りの変更として将来にわたって認識されます。
これらの変更により、従来の方法と比較して当連結会計年度の減価償却費は6,082百万円減少し、当社株主に帰属する四半期純利益及び基本的1株当たり当社株主に帰属する四半期純利益は、それぞれ4,196百万円及び4円80銭増加しました。
② 新たに適用した会計基準
2025年7月に、FASBより基準書2025-05(「売上債権及び契約資産にかかる信用損失の測定」-基準書326(「金融商品-信用損失」)が公表されました。同基準は、基準書606(「顧客との契約から生じる収益」)に基づく取引から生じ、流動資産に区分される売上債権及び契約資産に対する信用損失の見積りを行うにあたり、貸借対照表日時点の状況が当該資産の残存期間にわたり変化しないと仮定する実務的な簡便法の選択を認めるものです。当社はこの基準を2026年1月1日より開始する第1四半期より適用しております。なお、この基準の適用が当社の経営成績及び財政状態に与える重要な影響はありません。
独立監査人の四半期連結財務諸表に対する期中レビュー報告書
2026年4月30日
キヤノン株式会社
取締役会 御中
有限責任監査法人トーマツ
東  京  事  務  所
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士
森重 秀一
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士
増田 裕介
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士
高木 秀明
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士
中井 雅佳
監査人の結論
当監査法人は、四半期決算短信の「添付資料」に掲げられているキヤノン株式会社の2026年1月1日から2026年12月31日までの連結会計年度の第1四半期連結会計期間(2026年1月1日から2026年3月31日まで)及び第1四半期連結累計期間(2026年1月1日から2026年3月31日まで)に係る四半期連結財務諸表、すなわち、四半期連結貸借対照表、四半期連結損益計算書、四半期連結包括利益計算書、四半期連結キャッシュ・フロー計算書及び注記について期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の四半期連結財務諸表が、株式会社東京証券取引所、株式会社名古屋証券取引所、証券会員制法人札幌証券取引所及び証券会員制法人福岡証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第4項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。なお、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(平成14年内閣府令第11号)附則」第3項の規定を、四半期連結財務諸表を作成する場合について準用している。)に準拠して作成されていないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「四半期連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断している。
四半期連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、株式会社東京証券取引所、株式会社名古屋証券取引所、証券会員制法人札幌証券取引所及び証券会員制法人福岡証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第4項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。なお、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(平成14年内閣府令第11号)附則」第3項の規定を、四半期連結財務諸表を作成する場合について準用している。)に準拠して四半期連結財務諸表を作成することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない四半期連結財務諸表を作成するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
四半期連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき四半期連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、株式会社東京証券取引所、株式会社名古屋証券取引所、証券会員制法人札幌証券取引所及び証券会員制法人福岡証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第4項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。なお、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(平成14年内閣府令第11号)附則」第3項の規定を、四半期連結財務諸表を作成する場合について準用している。)に基づき、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
四半期連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独立の立場から四半期連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レビューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続その他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続である。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、四半期連結財務諸表において、株式会社東京証券取引所、株式会社名古屋証券取引所、証券会員制法人札幌証券取引所及び証券会員制法人福岡証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第4項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。なお、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(平成14年内閣府令第11号)附則」第3項の規定を、四半期連結財務諸表を作成する場合について準用している。)に準拠して作成されていないと信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において四半期連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する四半期連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、四半期連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められている。監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 四半期連結財務諸表の表示及び注記事項が、株式会社東京証券取引所、株式会社名古屋証券取引所、証券会員制法人札幌証券取引所及び証券会員制法人福岡証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第4項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。なお、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(平成14年内閣府令第11号)附則」第3項の規定を、四半期連結財務諸表を作成する場合について準用している。)に準拠して作成されていないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価する。
・ 四半期連結財務諸表に対する結論表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する証拠を入手する。監査人は、四半期連結財務諸表の期中レビューに関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時期、期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以  上
※1.上記の期中レビュー報告書の原本は当社(四半期決算短信開示会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータ及びHTMLデータは期中レビューの対象には含まれていません。

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 (同左) 1.37%
計 5.41%
1,834万株 純投資(投資一任契約に基づく顧客の資産運用および投資信託約款に基づく資産運用目的… 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 アペリオ・グループ・エルエルシー(Aperio Group, LLC) 0.09%
計 5.41%
114万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック・アドバイザーズ・エルエルシー(BlackRock Advisers, LLC) 0.09%
計 5.41%
114万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック(ネザーランド)BV(BlackRock (Netherlands) BV) 0.21%
計 5.41%
274万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック・ファンド・マネジャーズ・リミテッド(BlackRock Fund Managers Limited) 0.12%
計 5.41%
158万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック・アセット・マネジメント・カナダ・リミテッド(BlackRock Asset Management Canada Limited) 0.10%
計 5.41%
131万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド(BlackRock Asset Management Ireland Limited) 0.62%
計 5.41%
829万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ(BlackRock Fund Advisors) 1.53%
計 5.41%
2,045万株 純投資(投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ.(BlackRock Institutional Trust Company, N.A.) 0.98%
計 5.41%
1,304万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更
2026-06-05 ブラックロック・ジャパン株式会社 ブラックロック・インベストメント・マネジメント(ユーケー)リミテッド(BlackRock Investment Management (UK) Limited) 0.30%
計 5.41%
403万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 46,247億円 3,321億円 61,350億円 34,918億円 367.5 160.0
2024 45,098億円 1,600億円 57,662億円 33,803億円 165.5 155.0
2023 41,810億円 2,645億円 54,166億円 33,530億円 264.2 140.0
2022 40,314億円 2,440億円 50,955億円 31,131億円 236.7 120.0
2021 35,134億円 2,147億円 47,509億円 28,738億円 205.4 100.0
2020 31,602億円 833億円 46,256億円 25,750億円 79.4 80.0
2019 35,933億円 1,250億円 47,719億円 26,855億円 116.9 160.0
2018 39,519億円 2,524億円 49,030億円 28,206億円 234.1 160.0
2017 40,800億円 2,421億円 52,016億円 28,640億円 222.9 160.0
2016 34,015億円 1,503億円 51,423億円 27,763億円 138.0 150.0
2015 38,003億円 2,202億円 44,278億円 29,664億円 201.7 150.0
2014 37,273億円 2,548億円 44,606億円 29,782億円 229.0 150.0
2013 37,314億円 2,305億円 42,427億円 29,103億円 200.8 130.0
2012 34,798億円 2,246億円 39,555億円 25,980億円 191.3 130.0
2011 35,574億円 2,486億円 39,307億円 25,511億円 204.5 120.0

事業の状況(有価証券報告書より)

最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。

沿革 FY2025 / 約2,373字
2【沿革】1933年11月東京麻布六本木に高級小型カメラの研究を目的とする精機光学研究所として発足。1937年8月東京目黒に精機光学工業株式会社として資本金100万円で創立。カメラ製造販売開始。1947年9月キヤノンカメラ株式会社と商号変更。1949年5月東京証券取引所に上場。1951年11月東京都大田区下丸子に本社・工場を集結。1952年12月(株)目黒精機製作所(現キヤノンプレシジョン(株))を設立。1954年5月(株)秩父英工舎(現キヤノン電子(株))を設立。1955年10月ニューヨーク支店開設。1957年9月スイスに欧州総代理店としてCanon Europe S.A.開設。1961年8月三栄産業(株)(現キヤノン化成(株))に出資。1964年10月電子式卓上計算機を発売、本格的に事務機分野に進出。1966年4月米国にCanon U.S.A.,Inc.を設立。1968年2月キヤノン事務機販売(株)を設立。4月NPシステムを開発、普通紙複写機(PPC)分野に進出。1969年3月キヤノン株式会社と商号変更。1970年3月半導体製造装置を発表。6月台湾佳能股份有限公司を設立。1971年11月キヤノンカメラ販売(株)、キヤノン事務機サービス(株)をキヤノン事務機販売(株)へ合併、キヤノン販売(株)(現キヤノンマーケティングジャパン(株))と商号変更。1972年7月Physotec GmbH(現Canon Giessen GmbH)に出資。8月第一精機工業(株)(現キヤノンファインテックニスカ(株))に出資。1975年5月レーザープリンターの開発に成功。1978年8月オーストラリアにCanon Australia Pty.Ltd.を設立。1979年10月シンガポールにCanon Singapore Pte.Ltd.を設立。12月コピア(株)(現キヤノンファインテックニスカ(株))に出資。1980年5月キヤノン販売(株)(現キヤノンマーケティングジャパン(株))とコピア(株)の共同出資によりコピア販売(株)(現キヤノンシステムアンドサポート(株))を設立。1981年10月バブルジェット記録方式の開発に成功。1982年1月オランダにCanon Europa N.V.を設立。2月大分キヤノン(株)を設立。1983年8月フランスにCanon Bretagne S.A.(現Canon Bretagne S.A.S.)を設立。1984年1月キヤノン・コンポーネンツ(株)を設立。1985年7月キヤノン販売(株)(現キヤノンマーケティングジャパン(株))が日本タイプライター(株)(現キヤノンセミコンダクターエクィップメント(株))に出資。11月米国にCanon Virginia,Inc.を設立。1988年9月長浜キヤノン(株)を設立。12月マレーシアにCanon Opto(Malaysia)Sdn.Bhd.を設立。1989年9月中華人民共和国に佳能大連事務機有限公司を設立。1990年8月タイにCanon Hi-Tech(Thailand)Ltd.を設立。1997年3月中華人民共和国にCanon(China)Co.,Ltd.を設立。1998年1月大分キヤノンマテリアル(株)を設立。2000年9月ニューヨーク証券取引所に上場(2023年3月 上場廃止)。11月キヤノン化成(株)を完全子会社化。2001年1月イギリスにCanon Europe Ltd.を設立。4月ベトナムにCanon Vietnam Co.,Ltd.を設立。9月中華人民共和国に佳能(蘇州)有限公司を設立。 2002年4月上野キヤノンマテリアル(株)をキヤノン(株)より分社化。2003年4月福島キヤノン(株)をキヤノン(株)より分社化。2005年9月アネルバ(株)(現キヤノンアネルバ(株))の株式を取得。10月NECマシナリー(株)(現キヤノンマシナリー(株))の株式を取得。2006年7月普通株式1株につき1.5株の割合で株式分割を実施。2007年6月キヤノンマーケティングジャパン(株)が(株)アルゴ21(現キヤノンITソリューションズ(株))の株式を取得。12月2008年7月2009年7月2010年2月3月2014年4月7月2015年4月2016年12月トッキ(株)(現キヤノントッキ(株))の株式を取得。長崎キヤノン(株)を設立。欧州の本社機能をCanon Europe Ltd.に集約。OPTOPOL Technology S.A.(現Canon Ophthalmic Technologies Sp. z o.o.)の株式を取得。Océ N.V.(現Canon Production Printing Holding B.V.)の株式を取得。Molecular Imprints, Inc.(現Canon Nanotechnologies, Inc.)の株式を取得。Canon Europa N.V.がMilestone Group A/Sの株式を取得。Axis ABの株式を取得。東芝メディカルシステムズ(株)(現キヤノンメディカルシステムズ(株))の株式を取得。2017年3月6月東芝医用ファイナンス(株)(現キヤノンメディカルファイナンス(株))の株式を取得。 宮崎ダイシンキヤノン(株)(現宮崎キヤノン(株))の株式を取得。2021年9月Redlen Technologies Inc.の株式を取得。2023年7月キヤノンメディカルシステムズ(株)がミナリスメディカル(株)(現キヤノンメディカルダイアグノスティックス(株))の株式を取得。2024年3月キヤノンマーケティングジャパン(株)が(株)プリマジェストの株式を取得。
配当政策 FY2025 / 約765字
3【配当政策】 当社は、中期的な利益見通しに加え、将来の投資計画やキャッシュ・フローなどを総合的に勘案し、配当を中心に安定的かつ積極的な利益還元に取り組むことを基本方針としております。 世界経済は地政学リスクが見られる欧州経済の回復が緩やかであり、中国経済の減速も続いた一方で、米国経済は関税政策の影響を受けたものの底堅く推移し、全体としては緩やかな成長が続きました。当社製品は米国の関税政策の影響を受けたものの、中長期的に市場成長が見込まれるメディカル、ネットワークカメラ、半導体製造装置が売上を伸ばし、新製品を投入したレンズ交換式カメラについても販売を伸ばしました。その結果、売上高については5期連続の増収となり、5カ年経営計画「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅥ(2021年~2025年)」で掲げた目標を達成するとともに営業利益率も10%近くまで上昇し、この5年間で売上・利益ともに大きく成長させることができました。このような状況に鑑み、当期の年間配当金につきましては、前期配当金の155円を上回る1株当たり160円(中間配当金は支払済みの80円、期末配当金は80円)といたしました。 当社は、中間配当と期末配当の年2回剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会で行っております。当社は、取締役会の決議により、毎年6月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。 なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。 決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たりの配当額(円)2025年7月24日72,12480.00取締役会決議2026年3月27日70,29080.00定時株主総会決議(予定)
監査の状況 FY2025 / 約3,747字
(3)【監査の状況】①監査役監査の状況 a.組織、人員及び手続 監査役監査の組織、人員及び手続については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由(監査役会)」を参照ください。 b.監査役及び監査役会の活動状況(1)監査役会の開催頻度・個々の監査役の出席状況 ・開催数および開催間隔 年間18回開催(月次定例会12回、その他6回)。平均所要時間は1時間。 また、情報共有等を目的とした監査役連絡会を適宜開催(当期14回)。・個々の監査役の出席回数・出席率岡山知弘 常勤監査役  全18回中18回出席、出席率100%籏持秀也 常勤監査役  全6回中6回出席、出席率100%森川剛志 常勤監査役  全12回中12回出席、出席率100%田中豊 監査役     全18回中18回出席、出席率100%吉田洋 監査役     全6回中6回出席、出席率100%樫本浩一 監査役    全18回中18回出席、出席率100%重富由香 監査役    全12回中12回出席、出席率100%(注)籏持秀也 常勤監査役及び吉田洋 監査役は、2025年3月28日開催の第124期定時株主総会の終結の時をもって退任しております。また、森川剛志 常勤監査役及び重富由香 監査役は、同定時株主総会において選任され、就任しております。全回数が異なるのは、就任時期及び退任時期によるものです。 (2)監査役会の具体的な検討事項・監査方針・監査計画等の策定・監査報告の作成・会計監査の相当性の確認・内部統制システムの整備・運用状況の確認・株主総会議案内容の確認・会計監査人の選任・解任、再任・不再任の決定・重要会議の決議・報告事項の確認・監査役監査の状況の確認・会計監査人による非保証業務の事前了解・その他法令で定める事項 (3)監査役の活動状況期初の監査役会にて個々の監査役の業務分担を決定の上、以下の活動を実施。・重要会議への出席(取締役会、経営戦略会議、リスクマネジメント委員会等)・監査・ヒアリングの実施(国内関係会社19社、海外関係会社21社、社内22部門)・指名・報酬委員会への出席・取締役会の実効性の評価・社外取締役との情報共有及び意見交換・管理部門からの報告の聴取(人事、経理、法務、情報セキュリティ、品質、渉外、サステナビリティ等)・重要書類の閲覧(決裁書類、取締役会議事録、経営戦略会議議事録等)・事業報告等の監査・決算報告の聴取等・国内非上場関係会社の上期及び年間決算報告の聴取(27社)・内部統制評価結果報告の聴取・内部通報制度の整備・運用状況の確認・内部監査部門からの監査報告の聴取・会計監査人からの監査状況の聴取、監査結果の報告受領・会計監査人の監査体制、独立性、監査契約の確認 ②内部監査の状況 内部監査部門である経営監理室は独立した専任組織として、「内部監査規程」に則り、遵法や内部統制システムの有効性や効率性等につき、各部門、子会社を監査し、必要に応じて改善提言を行っております。 また、経営トップの方針に基づき、全ての業務を専門的な見地から評価するために、現在の約60名の体制から増員を計画するなど、監査機能の強化を図っております。 a.監査役と内部監査部門の連携状況 監査役及び監査役会は、内部監査の実効性を確保するための取組みとして内部監査部門から事前に内部監査計画の概要、監査項目について報告を受け、内部監査実施後には全ての監査結果及び評価の報告を直接聴取しております。また、必要に応じて適宜、意見・情報交換を行う等、緊密な連携を図っております。 b.監査役と会計監査人の連携状況 監査役及び監査役会は、会計監査人から監査開始前に監査計画の概要や重点監査項目等についての説明を受け、その妥当性について確認しております。また、会計監査人から月1回以上、会計監査、四半期レビュー及び、内部統制監査などの実施状況の報告を受けるとともに意見表明前に監査結果の報告を受けております。「監査上の主要な検討事項」については、定期的にリスク対応手続の実施状況の報告を受け、意見交換を行っております。 監査役は会計監査人の実地棚卸立会に同行するほか、主要な関係会社の監査を担当する会計監査人とのミーティングを実施し、監査実施状況の把握に努めております。会計監査人の監査の品質管理体制について詳細な説明を受け、必要に応じて情報提供を求めてその妥当性を確認しております。 c.内部監査、監査役監査及び会計監査と内部統制部門との関係 内部統制の要諦の一つであるリスクマネジメントについては、リスクマネジメント委員会の事務局及び所管部門が内部監査部門、監査役及び会計監査人とリスクの評価、管理体制の状況等に関して随時情報交換を行い、その結果を以後の活動に反映するというサイクルを通じて、適切なリスクマネジメントの維持と強化を図っております。その他、内部監査、監査役監査及び会計監査と内部統制部門との関係は前述の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項(内部統制)」のとおりであります。 ③会計監査の状況 a.監査法人の名称 有限責任監査法人トーマツ b.継続監査期間 6年間 c.業務を執行した公認会計士公認会計士の氏名等所属する監査法人名継続監査年数指定有限責任社員 業務執行社員森重 秀一有限責任監査法人トーマツ1年指定有限責任社員 業務執行社員中村 進有限責任監査法人トーマツ6年指定有限責任社員 業務執行社員高木 秀明有限責任監査法人トーマツ6年指定有限責任社員 業務執行社員中井 雅佳有限責任監査法人トーマツ2年 d.監査業務に係る補助者の構成 公認会計士32名、その他100名 e.監査法人の選定方針、理由及び評価 当社は、会計監査人の選定方針を以下のとおり定めております。 会計監査人と会社との間で独立性が確保され、良好な信頼関係に基づいて実効性のある監査が実施されることを担保するため、監査役会は、独立性、専門性、品質管理体制及びグローバルな監査体制等の観点から一定期間ごとに複数の監査法人から提案を受け、会計監査人を選定することとしております。 なお、会計監査人が会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると認められる場合、必要に応じて、監査役会は、監査役全員の同意により会計監査人を解任いたします。また、上記の場合のほか、会計監査人の適格性、独立性を害する事由の発生により、適正な監査の遂行が困難であると認められる場合、監査役会は、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定いたします。 監査役会は、会計監査人から職務の遂行状況及び品質管理体制に関する報告を受けるとともに、会計監査人が会社法の定める監査人としての要件を満たしているかどうか、会計監査人に対する検査やレビュー結果、会計監査人が被告となっている重要な係争案件の有無等について確認を行いました。また、監査役会は、選任時に期待した、統率のとれた一貫性のあるグローバル監査対応、良好なコミュニケーションによる課題の早期対処及び先進的な技術を活用した効率的・効果的な監査等の観点から会計監査人の職務遂行状況を評価いたしました。 これらを踏まえ、監査役会は第125期(2025年)の会計監査人として有限責任監査法人トーマツの再任を決定しております。 ④監査報酬の内容等 a.監査公認会計士等に対する報酬区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社5911057964連結子会社569115813計1,160211,16067 b.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く)区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社-0-0連結子会社2,8272362,944322計2,8272362,944322上記a.及びb.の報酬に関する前連結会計年度及び当連結会計年度における非監査業務の内容は各種アドバイザリー業務です。 c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 該当事項はありません。 d.監査報酬の決定方針 当社は監査公認会計士等に対する監査報酬について、監査計画(監査の範囲、手法、時間等)の妥当性を検証し、監査報酬を決定しております。 e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由 監査役会は、前期の監査計画とその実施状況及び当期の監査計画を確認し必要に応じて説明を求めることにより当期の報酬見積りの相当性等を確認しております。その結果、会計監査人の報酬等について、監査品質を維持向上していくために合理的な水準であると判断し、会社法第399条第1項に基づき同意いたしました。
設備の概要 FY2025 / 約359字
1【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資については、研究開発拠点整備、生産技術の強化、高付加価値製品の生産体制充実を主目的に幅広く投資を実施いたしました。この結果、当連結会計年度の設備投資総額は211,673百万円となりました。 なお、重要な設備の売却、撤去または滅失はありません。セグメントの名称設備投資金額(百万円)主な設備投資の目的・内容プリンティングビジネスユニット66,669生産設備の拡充メディカルビジネスユニット11,803生産設備の拡充イメージングビジネスユニット39,022生産設備の拡充インダストリアルビジネスユニット14,137生産設備の拡充その他及び全社80,042研究開発拠点整備及び管理業務用設備の合理化並びに拡充合計211,673 (注) 上記金額に消費税等は含まれておりません。
従業員の状況 FY2025 / 約3,042字
5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2025年12月31日現在セグメントの名称従業員数(人)プリンティングビジネスユニット105,938メディカルビジネスユニット13,347イメージングビジネスユニット26,367インダストリアルビジネスユニット7,757その他及び全社12,138合計165,547(注) 従業員数は就業人員数であり、パートタイマー、期間社員等を含んでおります。 (2)提出会社の状況 2025年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)22,92144.318.98,817,253 セグメントの名称従業員数(人)プリンティングビジネスユニット8,873メディカルビジネスユニット604イメージングビジネスユニット3,899インダストリアルビジネスユニット2,558その他及び全社6,987合計22,921(注)1 従業員数は就業人員数であり、パートタイマー、期間社員等を含んでおります。 2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3)労働組合の状況 当社グループでは主に会社別に労働組合が組織されております。 当社及びその販売子会社であるキヤノンマーケティングジャパン(株)にはキヤノン労働組合があり、労協N.E.T及び全日本光学工業労働組合協議会に加入しております。現在まで労使関係は良好であります。 また、その他の会社における労働組合に関しましても、現在まで労使関係は良好であります。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)  (注)1・3全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期雇用者4.686.376.177.175.4(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基 づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省 令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 3 女性に比べ男性の方が管理職比率が高いことが男女間賃金差異の要因となっております。女性管理職比率の向上 は、当社としても重要な課題と認識しており、ダイバーシティ推進に向けた全社横断組織を発足し、女性管理職 候補を育成する女性リーダー研修や仕事と育児の両立を支援する活動を行っております。その結果、正規雇用労 働者の賃金差異は、前事業年度から1.5ポイント改善しました。詳細は、第2 事業の状況 2 サステナビリテ ィに関する考え方及び取組 (3)人的資本に記載しております。なお、正規雇用労働者のうち、同一役職レベル における男女の賃金の差異は、部長職で97.2%、課長職で96.4%となります。 ②主な国内の連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2・3労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1・4全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者キヤノンマーケティングジャパン(株)6.664.284.078.886.8キヤノンITソリューションズ(株)7.072.386.185.089.1キヤノンシステムアンドサポート(株)4.360.777.174.869.7キヤノンプロダクションプリンティングシステムズ(株)1.4100.059.985.049.1キヤノンカスタマーサポート(株)22.450.075.384.791.7(株)プリマジェスト6.8112.523.465.858.0クオリサイトテクノロジーズ(株)16.771.487.587.856.9キヤノンITSメディカル(株)4.10.070.872.324.4キヤノンビズアテンダ(株)22.0-76.879.484.7キヤノンビジネスサポート(株)2.0-92.385.5-(株)キュービーファイブ70.0-78.190.399.6キヤノン電子(株)3.963.680.778.887.7キヤノン電子テクノロジー(株)5.50.075.975.073.5キヤノンメディカルシステムズ(株)5.186.064.770.987.9キヤノンメドテックサプライ(株)3.6100.081.474.792.2キヤノンメディカルダイアグノスティックス(株)8.357.067.777.677.3 当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2・3労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1・4全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者キヤノン電子管デバイス(株)1.520.071.278.295.9キヤノン化成(株)4.166.776.275.373.5キヤノンプレシジョン(株)4.0109.178.980.285.2キヤノンファインテックニスカ(株)6.578.678.975.387.7キヤノンオプトロン(株)5.350.071.482.6141.4キヤノン・コンポーネンツ(株)3.175.080.879.598.6キヤノンセミコンダクターエクィップメント(株)0.0100.069.073.571.0キヤノンイメージングシステムズ(株)6.8100.087.286.880.9キヤノンアネルバ(株)2.770.073.572.364.2キヤノンマシナリー(株)1.335.776.478.575.0キヤノントッキ(株)2.685.777.681.076.5大分キヤノン(株)5.771.473.073.446.1長浜キヤノン(株)1.957.178.276.290.4大分キヤノンマテリアル(株)6.163.979.580.442.9上野キヤノンマテリアル(株)4.072.777.176.976.2福島キヤノン(株)3.373.171.975.887.4キヤノンエコロジーインダストリー(株)4.983.375.876.986.4キヤノンモールド(株)1.4100.079.576.4100.4長崎キヤノン(株)7.767.770.570.226.9宮崎キヤノン(株)5.572.279.179.2106.0福井キヤノンマテリアル(株)18.2100.092.492.899.9(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基 づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令 第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 3 「-」は、対象となる従業員(当該事業年度中に配偶者が出生した男性従業員)がいないことを示しております。 4 「-」は、算出に必要な従業員が在籍していないことを示しております。
研究開発活動 FY2025 / 約6,510字
6【研究開発活動】 カメラメーカーとして創業した当社は、これまで光学技術を核に時代の要請に応じた多角化を進め、事務機、光学機器と事業領域を拡大させ、現在ではプリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルの4つの産業別グループでビジネスを展開しております。この間、経営と研究開発が一枚岩となって技術マネジメントに取り組み、最適なR&D体制を構築してきました。 当社が多様な事業で構成されているにもかかわらず、一つのキヤノンとして成長を続ける背景には、蓄積した技術を全社で利活用できる仕組みの存在があります。全社の技術は、商品に入る(コアコンピタンス/基盤要素)技術と商品を支える(価値創造基盤)技術、それらの技術を製品にまとめあげる商品化する技術に分類されています。商品に入る技術は単独で存在するのではなく、商品を支える技術のプラットフォームと一体となって製品設計を行うことで、他社に真似されにくい競争力のある製品を生みだしています。この開発環境は、技術を組み合わせて相乗効果を生みだすという性質から、新たに習得した技術やM&Aでグループ入りした会社の有する技術との融合にも効果を発揮し、当社が進化を続ける新たな価値創造の推進力の源となっています。 当事業年度におけるグループ全体の研究開発費は、339,288百万円であり、セグメントごとの主な研究開発の成果は次のとおりです。 Ⅰ.プリンティングビジネスユニット 商業印刷向け大型複合機は、高速印刷を実現する、熱効率を高めた定着システム「Print on Demand-Surface Rapid Fusing(POD-SURF)」を搭載した「imagePRESS Vシリーズ」を2022年より販売しています。「V1350」では、135枚/分のシリーズ最高の高速印刷を実現、印刷物の短納期化に寄与し、効率的に大量出力したい印刷業などのお客様のビジネスを力強く支援します。「V1000」では、一冊の冊子で厚紙と普通紙が混在するような印刷でも用紙ごとに定着温度を切り替える頻度を抑制し、温度調整によるダウンタイムを削減しました。厚紙と普通紙で機器を分けずに、1台で高い生産性を維持した連続印刷が可能です。「V900」では、コンパクト設計でありながら、オプションユニットの拡張性と幅広い用紙対応力で多様な印刷が可能になりました。これまで上位機種でしか採用されていなかったオプションのインライン分光センサーで、高精度な色調整がボタン一つで実施可能になり、オペレーターの負荷軽減を実現します。ハードウエアだけでなく、PRISMAsyncコントローラー使用時にはリモート印刷管理アプリ「PRISMAremote Manager」を活用することで、印刷機から離れた場所でも用紙の補充タイミングや稼働状況をリアルタイムに把握可能です。用紙切れなどのエラーを事前に防止することで、ダウンタイムを削減し業務効率化を支援します。また「imagePRESS Vシリーズ」向けに新たに開発した、エアー給紙機構を搭載して貼りつきやすい合成紙、重量のある厚紙・磁性紙なども安定して給紙できる大容量フルエアーデッキや、検品工程をインラインで自動化し、人手では負荷の大きい全数検品を実現するインスペクションシステムなどのオプションにより、印刷物の品質安定化、作業の省力化、省人化を支援します。 大判インクジェットプリンターは、スペースの限られた場所でも使いやすいコンパクトな筐体を採用したデスクトップモデル「TC-21」「TC-21M」を新たに開発し、ビジネスおよび教育分野における多様な大判出力ニーズに対応しました。また、グラフィックアート市場向けには、画質を向上させながら耐光性と光沢紙/半光沢紙での耐擦過性を強化した顔料インク「LUCIA PRO II(ルシアプロツー)」を搭載した機種を2024年より展開しています。「PRO-6600/PRO-4600/PRO-2600」は、imagePROGRAF(イメージプログラフ)シリーズ最高の写真画質とプリントの長期保存を両立させています。さらに、人目を引く鮮やかなグラフィックポスターの高速出力が可能な「GP-6600S/GP-4600S/GP-2600S」は、印刷面の擦過キズを抑制し、印刷後のカット作業や掲示の効率性を向上させています。これらグラフィックアート市場向けの機種に加え、CAD・ポスター市場向けの「TZ-32000/TX-4200/TX-3200/TX-2200」には、用紙の給紙や種類の検知、残量の推計を自動で行う「スマートロール紙セット」機能を搭載し、ロール紙セットにかかる時間を従来機種より短縮しています。また、インクセンシングシステムにより、インク吐出状態を定期的にモニタリングし、インク着弾位置を自動で最適化することで高画質を維持し、作業効率および生産性の向上に寄与しています。 オフィス向け複合機は、2024年に立ち上げた新ブランド「imageFORCE」のラインアップの強化を進め、新たに5シリーズ15モデルを発売しました。オフィスの中核機であるA3複合機“C5100”/“C6100”/“C3150”シリーズでは、光源にLEDマルチチップを採用した次世代露光デバイス「D² Exposure(ディー・スクエア・エクスポージャー)」を搭載し、キヤノンのオフィス向け複合機としては最高解像度となる4,800×2,400dpiを実現しています。また、高速印刷機“8100”シリーズでは商業印刷機の露光技術を搭載、A4複合機“C431”シリーズではトナーを刷新するなど、ラインアップ共通で高品位なプリントが可能です。セキュリティ面では、ゼロトラストポリシーに基づいて設計された強固なセキュリティ性能や、ユーザーの使用環境に最適な設定を推奨する機械学習AIを活用した環境推定エンジンを備え、IT管理者がいない企業でもセキュアな運用を支援します。高性能で使いやすい複合機とクラウド型MFP機能拡張プラットフォーム「uniFLOW Online」を介した多彩なデジタルサービスの組み合わせで、オフィス業務のデジタルトランスフォーメーションを強力にサポートします。 ビジネス向けインクジェットプリンターは、低ランニングコストを実現する特大容量タンク製品シリーズを強化しています。在宅勤務に特化したフルフロントオペレーション対応の「GX2030/GX1030」、物流・薬局・小売りで使用される用紙の種類・サイズに幅広く対応し、1台で様々な印刷ができる「GX5530」、さらには、受付業務や窓口業務に特化したフロント操作のADF(Automatic Document Feeder)による対面業務の効率化を実現した「GX6530」により、さまざまな角度からビジネスを支援していきます。 家庭用インクジェットプリンターは、仕事や趣味・学習などのさまざまなユースシーンに応える機能と使い勝手を向上させました。写真や文書印刷に適した「PIXSUS XK510/XK140/TS8930/TS7630」、特大容量タンクを搭載し大量文書を印刷するユーザーに最適な「G3390」では、ユーザーのユースシーンに合わせて選択できるUI(ユーザーインターフェース)の採用により、それぞれの活動に適した使いたい機能に素早くアクセスできます。「PIXSUS TS5530/TS5630」は、わかりやすい操作と新機構採用による印刷待機時間の短縮で、使いやすさと効率性を兼ね備えたモデルとして幅広いユーザーのニーズに応えます。また、新たなキヤノンプリンター連携サービス「MyPrint With」により、プリンターをより便利に、長く安心して使用できる環境を提供していきます。 当社は、次世代の太陽電池として注目されているペロブスカイト太陽電池の耐久性及び量産安定性を向上させることが期待される高機能材料を開発しました。ペロブスカイト太陽電池は軽量で曲げられるほか、室内光でも発電できるため、現在の主流となっているシリコン型と比較して設置の自由度が高く、設備投資コストの抑制も期待されています。新開発の高機能材料は、複合機やレーザープリンターの基幹部品である感光体の開発を通して培ってきた材料技術を応用することで、従来の構成と比較し、耐久劣化を抑制し、大幅に耐久性を高めることができることが特長です。現時点では当社の材料の採用をご検討頂いているパネルメーカーの日程に合わせ2026年の生産開始を予定しています。 当ビジネスユニットに係る研究開発費は、94,762百万円であります。 Ⅱ.メディカルビジネスユニット 当社は2025年2月に慶應義塾大学医学部放射線科学教室との産学連携により共同開発した、世界初の全身用マルチポジションCT「Aquilion Rise」を慶應義塾大学病院に設置し、臨床稼働を開始しました。本製品は、2017年5月より慶應義塾大学病院で臨床稼働している立位・座位CTにて積み重ねてきた知見や臨床ニーズを踏まえ、従来の臥位によるCT検査はもちろんのこと、さらに立位・座位での検査も可能とした、マルチポジションで検査が可能な全身用X線CT装置の世界1号機です。国内でのリリース以降、国内のみならず世界中から多くの関心を頂いており、各国の法規取得とともに、グローバルでの拡販を進めてまいります。また、フォトンカウンティングCTについても、国立がん研究センター東病院/先端医療開発センターならびに米国内でトップクラスの施設であるペンシルベニア大学に導入し、臨床研究試験を開始しました。2026年以降、欧州やカナダへの導入も計画されており、各国での早期販売の開始に向けて準備を進めてまいります。 超音波装置では「Aplio beyond」の販売を開始しました。コンパクト性と先進のイメージング技術を両立し検査効率の向上を図ることが可能となり、近年の医師の働き方改革等で課題解決に取り組む医療機関をサポートしております。一般X線撮影システムやX線マンモグラフィ装置もAIを用いて開発したノイズ低減処理「Advanced intelligent Clear-IQ Engine(AiCE)」を搭載した新製品の販売を開始しました。低ノイズ・高画質な画像を提供し、画像診断の精度向上に貢献しています。 今後は、臨床価値を追求する最先端技術を搭載した製品の開発を進めるとともに、より効率的な開発投資の実現を目指し、メディカル事業構造改革により新たな開発体制のもと、更なる原価低減にも一層注力してまいります。 当ビジネスユニットに係る研究開発費は、46,971百万円であります。 Ⅲ.イメージングビジネスユニット デジタルカメラ(デジタルシネマカメラを含む)では、多様化する動画ニーズに対応するため、デジタルシネマカメラ「EOS C50」や、「EOS/PowerShot V series」として動画クリエーター向けのミラーレスカメラ「EOS R50 V」とコンパクトデジタルカメラ「PowerShot V1」を投入しました。あわせて、動画撮影を重視したRFレンズ群を増強し、カメラとレンズの両面から動画対応製品のラインアップを充実させました。また、動画機能に加えて静止画性能も向上させたハイアマチュア向けハイブリッドモデル「EOS R6 Mark III」や、手頃な価格帯の望遠レンズおよび小型軽量の大口径単焦点レンズ等も投入しており、EOS Rシステムの総合的な価値を高めました。スマホネイティブ世代を中心に「カメラ特有の撮影体験や映像表現」が再評価され、コンパクトデジタルカメラの需要が拡大しています。その流れを受け、「IXY 650 m」を投入しました。 放送レンズにおいて、4K放送用カメラ対応フィールドズームレンズに新機能を追加するサービスの提供を開始しました。光学パーツをフィールドズームレンズに組み込むことで、背景をぼかして被写体を際立たせた印象的な映像表現「Novel Look」を実現します。 リモートカメラシステムではリモートカメラとメインカメラの色合わせを簡易化するアプリ「カメラカラーマッチングアプリケーション」を発売しました。人物の動きに合わせて自動で被写体を追尾する「自動追尾アプリケーション」の機能強化をし、幅広い映像制作現場での撮影を支援しています。 高度監視市場向け製品では、SPADセンサーの特性を活かすための開発を続けており、SPADセンサー搭載で低照度環境でも鮮明に撮影できる超高感度カメラ「MS-500」をさらにアップグレードしました。ゲインやシャッタースピードの範囲を拡大して幅広いシーンで画質を向上するとともに、補正機能の強化でより多くのユースケースをカバーできるようになりました。 製造や流通における点検・検査の自動化を支援する映像解析ソフトウェア「Vision Edition」では、AI処理により作業者の動作を把握できるようにしました。これにより、作業手順の正誤判断や品質の可視化を支援し、教育・技術伝承の高度化にも貢献しています。さらに、公共・社会インフラ分野などへの展開も推進しています。 3Dイメージングの領域においては、「ボリュメトリックビデオシステム」により、東京ドームにおける読売ジャイアンツ戦やMLB開幕戦を対象に、カメラ位置にとらわれない自由な視点からの映像を展開しました。さらに外野までの映像範囲の拡張やボール軌跡の重畳などによって野球観戦の魅力を高めました。3Dコンテンツの撮影から編集までをワンストップで実現した「ボリュメトリックビデオスタジオ-川崎」では、ミュージックビデオなどの映像制作やAR/VRの3Dコンテンツ制作で実績を積み重ねました。またMR(Mixed Reality:複合現実)では、製造業に加えて医療・イベントなど幅広い分野に新しい映像体験を提供してまいりました。 当ビジネスユニットに係る研究開発費は、112,298百万円であります。 Ⅳ.インダストリアルビジネスユニット 半導体露光装置においては、ハンコのように押し付けるシンプルな仕組みで微細な回路パターン形成を実現するナノインプリント半導体製造装置「FPA-1200NZ2C」により、最先端の半導体デバイス製造に貢献します。この装置は、投影露光装置のように光源の波長による微細化を必要としないため、消費電力やCO2の削減にも貢献しています。また、高透過率と高耐久性が特徴の新投影レンズを採用したi線ステッパー「FPA-3030i6」により、パワーデバイス、グリーンデバイスなどの製造をサポートします。 FPD露光装置においては、第6世代ガラス基板向け「MPAsp-E1003H」により、ディスプレイパネルの使用用途拡大に貢献しています。この装置は、65型パネルを一括で露光可能な第8世代ガラス基板向け投影光学系を搭載したことで、一度に露光できる幅を約1.2倍に拡大、高解像力と高生産性を両立しました。さらに車載用途に使われる横長の大型特殊ディスプレイも繋ぎ目なく2ショットで露光できるため、量産時の生産性向上に寄与します。 計測機器分野においては、判別が困難な黒色プラスチック片とその他プラスチック片を高精度に選別する「トラッキング型ラマン分光技術」を用いたプラスチック選別装置および分析装置を開発しました。再利用できるプラスチック量の最大化により、サーキュラーエコノミーの構築に寄与します。 当ビジネスユニットに係る研究開発費は、32,286百万円であります。  また、基礎研究等のその他及び全社に係る研究開発費は52,971百万円であります。  注:製品名は日本国内での名称です。
株式の保有状況 FY2025 / 約3,120字
(5)【株式の保有状況】①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有する投資株式の区分について、専ら株価の変動や配当の受取りによって利益を受けることを目的として保有する場合を純投資目的として区分し、それ以外の株式を純投資目的以外の目的で保有する投資株式として区分しております。なお、純投資目的である投資株式は保有しておりません。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法、ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証 の内容(1)政策保有に関する方針 当社の中長期的成長のためには、開発・生産・販売の各体制の不断の進化が不可欠であり、これらを全てキヤノングループ自らの経営資源で実現することは困難です。当社は、これら体制の強化に有益と判断するときは、キヤノングループ外の企業との連携の一環として、当該企業の株式を保有することがあります。 (2)保有株式の合理性の検証の内容 当社は、個別の政策保有株式について、保有目的などの定性面に加え、株式保有による投資収益が当社資本コストを上回っているか否か、定量面での検証も勘案の上、毎年定期的に評価したうえ取締役会に報告し、中長期的な観点から保有の合理性を検証しております。 現在保有する株式については、2026年2月開催の取締役会において、保有の合理性があるものと確認しました。 b. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式201,751非上場株式以外の株式119,759 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式10非上場株式以外の株式323(注)株式数が増加・減少した銘柄には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等により株式数が変動した銘柄を含んでおりません。 c. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報  特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 (注)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ルネサスエレクトロニクス(株)4,166,6004,166,600半導体露光装置の大口顧客、ならびに半導体サプライヤーとして取引関係の維持・強化等のため無8,9178,527Median Technologies S.A.961,826961,826メディカル事業における診断/診療ソリューションの販売・提供に係る取引関係の維持・強化等のため無839599トヨタ自動車(株)1956,995株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無122日本電気(株)100100株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無11丸紅(株)100100株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無00ソニーグループ(株)100100株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無00パナソニックホールディングス(株)155155株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無00日本航空(株)100100株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無00(株)LIXIL100100株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無00日本製鉄(株)100100株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無00日産自動車(株)100100株主への情報開示、株主総会運営に関する情報収集のため無00(注)銘柄ごとの定量的な保有効果についての詳細は記載困難ですが、各銘柄の株式保有の合理性については、上記   記載のとおり、定量的な側面も勘案した評価結果を2026年2月の取締役会に報告し、検証しております。  みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 (注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)(注)2貸借対照表計上額(百万円)(注)2第一生命ホールディングス(株)(注)325,200,0006,300,000退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有32,84826,681(株)みずほフィナンシャルグループ4,925,0234,925,023退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有28,07319,075SOMPOホールディングス(株)4,697,5834,697,583退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有25,06619,349ダイキン工業(株)987,400987,400退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有19,82718,425(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ3,112,1703,112,170退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有7,7595,745東京海上ホールディングス(株)1,156,5001,156,500退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している無6,7276,624ニデック(株)2,489,6482,489,648退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している無5,3087,108ヒューリック(株)3,018,7083,018,708退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有5,1764,136(株)三井住友フィナンシャルグループ908,481908,481退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有4,5803,420(株)大林組540,500540,500退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している有1,7671,131ウシオ電機(株)560,557560,557退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している無1,4041,194(株)テレビ東京ホールディングス206,500206,500退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している無946667(株)大塚商会120,000120,000退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している無388433NIPPON EXPRESSホールディングス(株)61,80061,800退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有している無207148(注)1.銘柄ごとの定量的な保有効果についての詳細は記載困難ですが、各銘柄の株式保有の合理性については、上記    記載のとおり、定量的な側面も勘案した評価結果を2026年2月の取締役会に報告し、検証しております。  2.「みなし保有株式」の貸借対照表計上額とは、議決権行使権限の対象となる株式数に、事業年度末日の時価を乗    じた金額です。  3.株式の増加は株式分割によります。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
関係会社の状況 FY2025 / 約6,620字
4【関係会社の状況】2025年12月31日現在名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容(連結子会社 国内) 百万円 キヤノンプレシジョン(株)青森県弘前市300プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品の部品及び消耗品の製造会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。キヤノントッキ(株)新潟県見附市6,573インダストリアルビジネスユニット100%当社製品の開発・製造・販売会社であります。建物を貸与しております。福島キヤノン(株)福島県福島市80プリンティングビジネスユニット100%当社製品の部品及び消耗品の製造会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。※キヤノンメディカルシステムズ(株)栃木県大田原市20,700メディカルビジネスユニット100%当社製品の開発・製造・販売会社であります。キヤノン電子管デバイス(株)栃木県大田原市480同上100%当社製品の開発・製造・販売会社であります。キヤノン・コンポーネンツ(株)埼玉県児玉郡上里町80プリンティングビジネスユニット・メディカルビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品の部品及び消耗品の製造会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。キヤノンセミコンダクターエクィップメント(株)茨城県稲敷郡阿見町70インダストリアルビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品の開発・製造・販売会社であります。キヤノン化成(株)茨城県つくば市5,735プリンティングビジネスユニット100%当社製品の部品及び消耗品の製造会社であります。建物、機械装置、その他を貸与しております。*キヤノン電子(株)埼玉県秩父市4,969プリンティングビジネスユニット・その他及び全社55.1%当社製品及び部品の製造会社であります。キヤノンファインテックニスカ(株)埼玉県三郷市3,451プリンティングビジネスユニット100%当社製品及び部品の製造会社であります。キヤノンメディカルダイアグノスティックス(株)東京都中央区450メディカルビジネスユニット100%当社製品の開発・製造・販売会社であります。キヤノンアネルバ(株)神奈川県川崎市麻生区1,800インダストリアルビジネスユニット100%当社製品の開発・製造・販売会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。長浜キヤノン(株)滋賀県長浜市80プリンティングビジネスユニット・インダストリアルビジネスユニット100%当社製品及び消耗品の製造会社であります。建物、機械装置、その他を貸与しております。キヤノンマシナリー(株)滋賀県草津市2,781インダストリアルビジネスユニット100%当社製品の開発・製造・販売会社であります。 2025年12月31日現在名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容(連結子会社 国内) 百万円 大分キヤノンマテリアル(株)大分県大分市80プリンティングビジネスユニット100%当社製品の部品及び消耗品の製造会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。※大分キヤノン(株)大分県国東市80イメージングビジネスユニット100%当社製品の製造会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。長崎キヤノン(株)長崎県東彼杵郡波佐見町80同上100%当社製品の製造会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。宮崎キヤノン(株)宮崎県児湯郡高鍋町80同上100%当社製品の製造会社であります。土地、建物、機械装置、その他を貸与しております。※*(注)5キヤノンマーケティングジャパン(株)東京都港区73,303プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・インダストリアルビジネスユニット・その他及び全社52.1%当社製品の国内開発・製造・販売会社であります。キヤノンシステムアンドサポート(株)東京都港区4,561プリンティングビジネスユニット100%(100%)当社製品の国内販売会社であります。キヤノンITソリューションズ(株)東京都港区3,617同上100%(100%)当社製品にかかわるITサービスを行っております。(株)プリマジェスト東京都品川区100同上100%(100%)当社製品にかかわるITサービスを行っております。キヤノンメディカルファイナンス(株)東京都中央区120メディカルビジネスユニット100%(35.0%)当社製品のリース関連販売会社であります。(連結子会社 海外) 千 Canon Virginia,Inc.Virginia,U.S.A.US$30,000プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット100%(99.3%)当社製品の部品及び消耗品の製造会社であります。※(注)5Canon U.S.A.,Inc.New York,U.S.A.US$204,355プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・インダストリアルビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品の北米地域販売会社であり、当社役員1名がその役員を兼任しております。Canon Canada Inc.Ontario,CanadaC$0.1同上100%(100%)Canon U.S.A.,Inc.のカナダ地域販売会社であります。 2025年12月31日現在 名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容(連結子会社 海外) 千 Canon Financial Services,Inc.New Jersey,U.S.A.US$7,310プリンティングビジネスユニット100%(100%)Canon U.S.A.,Inc.のリース関連販売会社であります。※Canon Medical Systems USA,Inc.California,U.S.A.US$262,250メディカルビジネスユニット100%(100%)キヤノンメディカルシステムズ(株)の米国販売会社であります。Quality Electrodynamics, LLCOhio,U.S.A.-同上100%(100%)当社製品の部品の開発・製造会社であります。Canon Bretagne S.A.S.Liffre,FranceEUR28,179プリンティングビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品の部品及び消耗品の製造会社であり、当社役員1名がその役員を兼任しております。Canon Production Printing Netherlands B.V.Venlo,The NetherlandsEUR21,465プリンティングビジネスユニット100%(100%)Canon Production Printing Holding B.V.の製造・開発会社であります。Canon Production Printing Germany GmbH & Co.KGPoing,GermanyEUR20,452同上100%(100%)Canon Production Printing Holding B.V.の製造会社であります。Axis ABLund,SwedenSEK695イメージングビジネスユニット100%Axis Communications AB等を傘下にもつ持株会社であり、当社役員1名がその役員を兼任しております。Axis Communications ABLund,SwedenSEK160同上100%(100%)Axis ABの開発・製造・販売会社であります。※(注)5Canon Europa N.V.Amstelveen,The NetherlandsEUR360,021プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・インダストリアルビジネスユニット・その他及び全社100%(100%)当社製品のヨーロッパ地域販売会社であり、当社役員3名がその役員を兼任しております。Canon Europe Ltd.Uxbridge,U.K.EUR1,642同上100%(100%)当社製品のヨーロッパ地域販売会社であります。Canon Ru LLCMoscow,RussiaRUB315,519同上100%(100%)Canon Europa N.V.のロシア地域販売会社であります。Canon(UK)Ltd.Uxbridge,U.K.Stg.£6,100同上100%(100%)Canon Europa N.V.の英国、アイルランド地域販売会社であります。Canon Deutschland GmbHKrefeld,F.R.GermanyEUR8,349同上100%(100%)Canon Europa N.V.のドイツ国内販売会社であります。Canon(Schweiz)AGWallisellen,SwitzerlandS.Fr.20,920同上100%(100%)Canon Europa N.V.のスイス国内販売会社であります。 2025年12月31日現在名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容(連結子会社 海外) 千 Canon Nederland N.V.Den Bosch,The NetherlandsEUR7,723プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・インダストリアルビジネスユニット・その他及び全社100%(100%)Canon Europa N.V.のオランダ国内販売会社であります。Canon France S.A.S.Paris,FranceEUR141,940同上100%(100%)Canon Europa N.V.のフランス国内販売会社であります。Canon Middle East FZ-LLCDubai,United Arab EmiratesUS$5,000同上100%(100%)Canon Europa N.V.の中近東地域販売会社であります。Canon Italia S.p.A.Milano,ItalyEUR48,244同上100%(100%)Canon Europa N.V.のイタリア国内販売会社であります。Canon Medical Systems Europe B.V.Amstelveen,The NetherlandsEUR7,718メディカルビジネスユニット100%(100%)キヤノンメディカルシステムズ(株)のヨーロッパ地域販売会社であります。Milestone Systems A/SBrondby,DenmarkDKK2,480イメージングビジネスユニット100%当社製品の開発・販売会社であります。Canon Research Centre France S.A.S.Rennes,FranceEUR6,553その他及び全社100%(60.0%)当社の開発会社であります。佳能大連事務機有限公司中華人民共和国遼寧省US$133,219プリンティングビジネスユニット100%(14.4%)当社製品及び消耗品の製造会社であります。佳能(蘇州)有限公司中華人民共和国江蘇省US$67,000同上100%(33.5%)当社製品の製造会社であり、当社役員1名がその役員を兼任しております。台湾佳能股份有限公司台湾台中市TW$800,000イメージングビジネスユニット100%当社製品の製造会社であります。Canon Semiconductor Equipment Taiwan,Inc.台湾新竹市TW$74,000インダストリアルビジネスユニット100%当社製品の販売会社であります。※Canon Vietnam Co.,Ltd.Hanoi,VietnamUS$94,000プリンティングビジネスユニット100%当社製品の製造会社であります。Canon Hi-Tech (Thailand) Ltd.Phra Nakhon Sri Ayutthaya,ThailandBAHT1,800,000同上100%当社製品の製造会社であります。Canon Prachinburi (Thailand) Ltd.Prachinburi,ThailandBAHT2,220,000同上100%当社製品の製造会社であり、当社役員1名がその役員を兼任しております。Canon Business Machines (Philippines),Inc.Batangas,PhilippinesUS$76,969同上100%当社製品の製造会社であります。 2025年12月31日現在名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容(連結子会社 海外) 千 Canon Opto(Malaysia)Sdn.Bhd.Selangor,MalaysiaM$113,400イメージングビジネスユニット100%当社製品の製造会社であります。Canon Machinery(Malaysia)Sdn.Bhd.Selangor,MalaysiaM$11,000インダストリアルビジネスユニット100%(100%)キヤノンマシナリー(株)の製造会社であります。Canon(China)Co.,Ltd.中華人民共和国北京市US$56,050プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品の中国地域販売会社であります。※Canon Singapore Pte.Ltd.SingaporeS$7,000プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・インダストリアルビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品の東南アジア地域販売会社であります。Canon Hongkong Co.,Ltd.Kowloon,Hong KongUS$720同上100%(100%)Canon Singapore Pte. Ltd.の香港地域販売会社であります。Canon India Pvt.Ltd.Gurgaon,IndiaUS$58,049同上100%(100%)Canon Singapore Pte. Ltd.のインド国内販売会社であります。Canon Australia Pty.Ltd.Macquarie Park,AustraliaA$40,000プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット・その他及び全社100%当社製品のオセアニア地域販売会社であります。連結子会社その他 259社-----(持分法適用関連会社) 千 Canon Korea Inc.Seoul,KoreaWon8,925,000プリンティングビジネスユニット・イメージングビジネスユニット50.0%当社製品の製造・販売会社であります。持分法適用関連会社その他 7社----- (注)1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。2 会社の名称欄※印は特定子会社であります。3 議決権の所有割合欄( )内は、間接所有であります。4 会社の名称欄*印は、有価証券届出書又は有価証券報告書の提出会社であります。5 キヤノンマーケティングジャパン(株)、Canon U.S.A.,Inc.及びCanon Europa N.V.は、連結売上高に占める売上高(連結会社相互間の売上高を除く)の割合が10%を超えております。主要な損益情報等は以下のとおりであります。なお、キヤノンマーケティングジャパン(株)は有価証券報告書の提出会社でありますので、主要な損益情報等の記載は省略しております。 主要な損益情報等(百万円)売上高税引前当期純利益当期純利益株主資本総資産額Canon U.S.A.,Inc.942,33035,16225,757328,540782,883Canon Europa N.V.717,7603,2844,840381,506733,518
サステナビリティ FY2025 / 約25,556字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 <キヤノンのサステナビリティ>当社グループは、1988年より世界の繁栄と幸福のために貢献する「共生」を企業理念として掲げ、努力してまいりました。「すべての人々が、文化、習慣、言語、民族、地域などあらゆる違いを超えて共に生き、共に働き、互いに尊重し、幸せに暮らす社会。そして、自然と調和し、未来の子どもたちに、かけがえのない地球環境を引き継ぐことのできる社会。」このような社会の実現に向け、当社グループは、イノベーションとテクノロジーの力で新たな価値を創造し、世界初の技術、世界一の製品・サービスを提供するとともに、社会課題の解決にも貢献していきます。また、すべての製品ライフサイクルにおいて、より多くの価値を、より少ない資源で提供することで、豊かな生活と地球環境の両立を目指します。当社グループは、これからもすべての企業活動を通じて、持続可能な社会の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。 (1)サステナビリティ共通①ガバナンス当社グループは2026年1月、中長期経営計画「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅦ」を開始しました。「生産性革新を断行し、新たなる成長を実現する」のスローガンのもと7つの戦略を打ち出し、その一つとして「サステナビリティ経営の深化」を掲げています。気候変動対応、資源の有効活用、人権尊重などの社会課題に積極的に取り組んでいきます。当社は、当社グループが対応または取り組むべきサステナビリティ関連事項について、CEOまたは取締役会による適切かつ実効性ある判断を確保することを目的に、情報共有と事前審議を行うサステナビリティ委員会を設置しています。委員会はCEOの諮問機関であり、委員は当社の本部、事業本部等の社長直轄部門の長からCEOが任命し、委員長はCFOが担っています。委員会は原則として年に2回、上期と下期にそれぞれ開催されるほか、委員長が必要と判断した場合には臨時に開催されます。2025年度は3回開催し、有価証券報告書における非財務開示情報の審議、マテリアリティ(重要課題)及びその指標と目標の審議、サステナビリティ関連活動の報告を行いました。さらに、サステナビリティを取り巻く環境の変化や国内外の最新動向を踏まえた審議を行うため、外部専門家を招いた講演を実施しました。委員会で審議した結果は、CEOに報告を行いました。また、当社ではサステナビリティ推進本部を設置し、サステナビリティ担当役員をその責任者に任命しています。サステナビリティ推進本部では、当社グループ全体のサステナビリティ活動を推進するとともに、専門的な課題については、法務、人事、品質、調達などの部門が専門性を生かした取り組みを実施しています。 ■サステナビリティ推進体制 ■2025年のサステナビリティ委員会開催実績開催月主な議題2月・有価証券報告書(第124期)における非財務開示情報の審議・マテリアリティ(重要課題)特定の審議7月・マテリアリティ(重要課題)に付帯する指標及び目標の提案・外部専門家による講演11月・マテリアリティ(重要課題)に付帯する指標及び目標の審議・サステナビリティ関連活動の報告・外部専門家による講演 ②戦略当社グループは、時代とともに変化する社会の動きを捉えながら、企業理念である「共生」のもと、人間尊重、技術優先、進取の気性といった企業DNAと、自社の強固な財務基盤や豊富な人材、高い技術力など、様々なリソースを有効に活用し、健全なコーポレート・ガバナンスを保ちながら事業を展開してまいりました。2025年には、当社グループを取り巻く事業環境や社会課題の変化を踏まえ、中長期経営計画に沿った様々な事業活動の中から、「共生」の実現に向けて取り組むべきサステナビリティ関連の以下8つの項目をマテリアリティ(重要課題)として特定しました。 ■当社のマテリアリティ(重要課題)~「共生」を実現する企業活動~・気候変動 ・自社の従業員・化学物質の管理 ・信頼され、社会に貢献する製品の提供・生物多様性とエコシステム ・サプライチェーンマネジメント・サーキュラーエコノミー ・ビジネスコンダクト ■マテリアリティ(重要課題)特定プロセスSTEP1課題の認識STEP2課題の評価STEP3妥当性の評価STEP4マテリアリティ(重要課題)の特定社会動向、サステナビリティに関する各種法規制やガイドラインをもとに課題を整理し、外部知見者などの意見も踏まえつつ、当社にとって重要な課題を抽出STEP1で抽出した課題に対して「当社の事業が環境・社会に及ぼすインパクト」と「環境・社会が当社の事業に及ぼす財務的インパクト(リスク・チャンス)」の視点も考慮し、現在及び将来における発生可能性と影響度で重要性を評価STEP2で評価した課題について、機関投資家、 NGO・NPO団体、有識者、自社従業員など社内外のステークホルダーの意見を加味し、当社の企業理念である「共生」の実現を推進するマテリアリティ(重要課題)の候補を抽出STEP3で抽出したマテリアリティ(重要課題)を「サステナビリティ委員会」で審議し、代表取締役CEOの承認を得た上で特定当社グループを取り巻くサステナビリティの課題は多岐に渡りますが、そのうち、気候変動、人的資本、人権、サイバーセキュリティについては、以下(2)気候変動(3)人的資本(4)人権(5)サイバーセキュリティをご覧ください。またその他の項目を含め、詳細については当社ウェブサイトに掲載されておりますサステナビリティレポートをご参照ください。 ③リスク管理 当社では、サステナビリティ委員会にてサステナビリティに関するマテリアリティ(重要課題)を特定し、気候変動のリスクと機会を開示しています。今後は他のマテリアリティ(重要課題)についてもリスクと機会を開示していきます。サステナビリティ推進本部や関連する本社部門が個々のリスク評価を行います。また、当社ではリスクマネジメント委員会を設置しています。リスクマネジメント委員会では、サステナビリティ関連のリスクを含む、事業遂行に際して直面し得る重大なリスクについて、リスクマネジメント体制の整備に関する諸施策の立案や、当社各部門及び子会社のリスクマネジメント体制の整備・運用状況の評価を行い、その結果をCEO及び取締役会に報告しています。リスクマネジメント体制の詳細については、3 事業等のリスクをご参照ください。 ④指標及び目標 特定した8つのマテリアリティ(重要課題)ごとに指標及び目標を定めています。各指標及び目標に対する取り組み状況と実績はサステナビリティ委員会で報告・確認しています。 <マテリアリティ(重要課題)指標及び目標>■気候変動取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績Scope1,2排出量の総量削減SBT総量:Scope1,2 排出量2022年比42%削減当社グループ2030年6.3%削減Scope3排出量の総量削減SBT総量:Scope3排出量2022年比25%削減当社グループ2030年19.4%削減ライフサイクルCO2の削減ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数年平均3%改善 /2008年比50%改善当社グループ毎年/2030年年平均:3.59%改善2008年比:45.5%改善 ■化学物質の管理取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績拠点所在地の環境関連規制の遵守拠点に適用される法律・条令の排水規制値規制値の80%を管理値として運用当社グループ※1毎年実施管理化学物質の使用量・排出量の把握・管理と削減(製品)使用禁止化学物質を含有する物品の納入禁止使用禁止期限の1年前にサプライヤーから使用禁止化学物質を含有する物品の原則納入禁止当社グループ毎年実施 ■生物多様性とエコシステム取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績水資源使用量の削減原単位あたりの水資源使用量原単位:1%改善当社グループ※2毎年0.9%改善 ■サーキュラーエコノミー取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績全方位(つくる・つかう・いかす)での資源循環の推進プリンティング事業製品※3の資源循環率50%当社グループ2030年16.7%トナーカートリッジのリサイクルによる新規資源抑制トナーカートリッジ製品へのリサイクル材の投入当社グループ毎年投入実績ありメディカル事業活動における廃棄物排出年率1%削減当社グループ毎年4.2%当該年に新発表されたレンズ交換式デジタルカメラ、交換レンズ、コンパクトデジタルカメラのうち、脱シングルユースプラスチック包装材※4を使用した製品の割合100%当社グループ2030年90%2001年以降に出荷したi線露光装置、KrF露光装置に対する装置可動95%当社グループ2030年92.6% ■自社の従業員取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績ダイバーシティ推進女性管理職比率10%当社2030年4.6%男性育児休業取得率100%当社2030年86.3%社内転職の活性化社内公募異動者数社員の自律的なキャリア形成を支援する仕組みを整え、適材適所の人材配置を通じて、全社員戦力化を実現する当社毎年281名エンゲージメント向上エンゲージメントスコア従業員意識調査結果を踏まえた管理職研修や若手活躍支援など職場風土を活性化する施策により、継続的なスコア向上を目指す当社2年に1回53%安心・安全な職場環境づくりがん検診受診率(40歳以上の対象者)70%当社及び国内グループ会社毎年52%※5機械装置起因の挟まれ・巻き込まれ災害事故件数0件当社及び国内グループ会社毎年4件有害性の高い化学物質起因の災害事故件数0件当社及び国内グループ会社毎年2件人権の尊重人権デュー・デリジェンス実施率100%当社グループ※6毎年100%人権に関する教育啓発活動実施率100%当社グループ※72027年※880% ■信頼され、社会に貢献する製品の提供取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績独自の品質マネジメントシステムの運用徹底キヤノンブランド製品の製品化プロセスにおける品質基準の達成度製品立上げ時:100%当社グループ毎年100%製品セキュリティ問題への対応の徹底キヤノンブランド製品において発生した脆弱性問題への対応実施100%当社グループ毎年100%品質意識の向上品質基礎教育の実施新入社員受入れ時:100%新任管理職(事業部門) :100%当社毎年新入社員 :100%新任管理職 :100%品質イベント開催「品質月間イベント」及び「品質表彰」の継続開催当社グループ※9毎年実施 ■サプライチェーンマネジメント取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績サプライヤーへのサステナビリティ方針の周知および遵守要請主要サプライヤーへの「キヤノンサステナビリティサプライヤーガイドライン」の遵守要請完了率100%当社グループ※10毎年100%サプライヤーに対するリスクアセスメント実施主要サプライヤーへのSAQ(Self-Assessment Questionnaire)調査票でのリスクアセスメント完了率95%以上を持続当社グループ※10毎年99.5% ■ビジネスコンダクト取り組み主な指標目標範囲達成期限2025年実績企業倫理の徹底重大なコンプライアンス違反の発生件数0件当社グループ毎年0件キヤノングループ各社での「キヤノングループ行動規範」の取締役会あるいはそれに準ずる機関による採択原則としてすべての会社当社グループ※11毎年採択済み内部通報体制の整備キヤノングループ各社での内部通報窓口の設置原則としてすべての会社当社グループ※11毎年設置済み ※1 ISO14001統合認証範囲※2 ISO14001統合認証の生産開発拠点※3 OEM製品は除く※4 石油由来のプラスチック。ラベル、コーティングや接着剤に用いる材料は除く※5 報告対象期間:2024年度(2024年4月~2025年3月)、次回報告書で2025年度実績を開示予定※6 人権事務局が選定した人権デュー・デリジェンス対象グループ会社※7 人権事務局が選定した人権教育啓発活動対象グループ会社※8 2025年~2027年の3年間※9 国内外の主要な開発・生産系の子会社及び国内外の統括販売会社※10 国内外の主要生産子会社※11 財務報告に係る内部統制の評価の対象となる会社 (2)気候変動 当社グループは、自らの事業活動だけでなく、サプライヤーにおける原材料や部品の製造、販売店等への輸送、お客さまの使用、廃棄・リサイクルに至るまで、製品ライフサイクル全体で気候変動による影響を捉え、GHG排出量削減に取り組んでいます。2050年までにGHG排出量をネットゼロとすることをめざし、2030年までにスコープ1、2排出量を2022年比で42%削減、スコープ3(カテゴリー1、11)排出量を2022年比で25%削減を目標としており、科学的根拠に基づいたCO2排出削減目標の設定を推奨する国際イニシアティブのSBTiの認定を取得しています。そのために、再生材を使用した製品の開発、製品の小型・軽量化、生産拠点での省エネルギー活動、製品使用時の省エネルギー、製品リサイクル、物流の効率化など、様々な取組みを推進しています。 GHG排出量削減イメージ Scope1+2                 Scope3(カテゴリー1、11) スコープ1:直接排出(都市ガス、LPG、軽油、灯油、非エネルギー系温室効果ガスなど)スコープ2:間接排出(電気、蒸気など)スコープ3:サプライチェーンでの排出(1:購入した物品・サービス、11:販売した製品の使用) ①ガバナンスガバナンスについては「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」を参照ください。気候変動による当社グループへの影響や対応計画、目標については、サステナビリティ委員会の傘下の気候変動ワーキンググループ(WG)で議論しました。気候変動WGは、各事業部門とコーポレート部門の幹部社員で構成され、議論した内容は、サステナビリティ委員会にて報告し、承認を得たうえで、CEOに報告しています。 ②戦略当社グループは、非財務情報開示で推奨されているTCFD*フレームワークに基づいたシナリオ分析を行い、バリューチェーン上のGHG排出量の削減を図る「緩和」と物理リスクへの「適応」の両面からのアプローチが当社グループにとって重要と認識し、GHG排出削減目標の達成、及び気候関連の影響にレジリエントで持続可能なビジネスモデルの構築に向け、取組みを進めています。気候変動開示部分については、SSBJ**の「サステナビリティ開示テーマ別基準第2号 気候関連開示基準」を参考にしています。* Task force on Climate-related Financial Disclosures 気候関連財務情報開示タスクフォース企業の気候リスク・機会関連の開示推奨項目を公表** Sustainability Standards Board of Japan サステナビリティ基準委員会国際的なサステナビリティ開示基準を開発する国際サステナビリティ基準審議会が開発したIFRS(International Financial Reporting Standards、国際財務報告基準)S2号「気候関連開示」と整合性のある、日本におけるサステナビリティ開示基準を開発 ■分析のために参照したシナリオ シナリオ分析では、現在の政策の延長線上で経済活動が行われる「現行シナリオ」と、パリ協定の目標が達成されることを前提に、世界が2050年までのネットゼロ実現に向けてGHGの排出を抑制し、気候変動に関する政策や技術開発が現状以上の速度で進展する「1.5℃シナリオ」を選択しました。参照したシナリオは以下のとおりです。 現行シナリオ :(移行リスク)IEA APS、NGFS Current Policies (物理リスク)IPCC RCP8.5 1.5℃シナリオ:(移行リスク)IEA NZE、NGFS Net Zero 2050  (物理リスク)IPCC RCP2.6 当社グループが事業を営む主要地域の気候関連政策や法規制、技術の進展、顧客の行動変容、市場環境等も考慮しています。 ■時間軸と影響度の定義 時間軸については、当社グループの中長期経営計画と整合した形で検討しています。   短期:~2025年   中期:~2030年   長期:2030年~ 影響度については、非常に重要、重要、軽微の3段階で検討し、以下の基準としています。   非常に重要:売上高±10%以上の変動要因になりうる   重要 :売上高±5~10%程度の変動要因になりうる   軽微 :売上高±5%未満の影響    ※各ビジネスユニットの影響度基準については、当該ビジネスユニットの売上高に基づき判断しています。 ■現行/1.5℃シナリオの下の事業環境の想定 当社グループでは、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルのビジネスユニットの事業によって気候関連のリスク・機会が異なるため、当社グループおよび各ビジネスユニットにおける主な気候関連のリスク・機会とその対応策、財務影響について検討を行いました。 現行シナリオの下での事業環境として、既存の気候関連の規制の継続、カーボンプライシングの導入、再生材やバイオプラスチックの普及、モーダルシフトの導入、顧客からの脱炭素要求と気候変動対応を意識した購買行動の拡大、各国の脱炭素に向けた産業政策の導入等を予想しています。一方で直近では、一部の国においてはその動きが減速する可能性も考慮しています。1.5℃シナリオの下では、前述の環境がさらに厳格化し、進展するほか、サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルを目指す動きが加速すると想定しています。 ■当社グループに影響のあるリスク・機会要因と財務影響試算結果移行リスク・機会(低炭素経済への「移行」に関するリスク・機会)の概要 -移行リスク-                      -機会-政策・法規制・カーボンプライシング 対応費用増・規制に対応できない場合 の売上減・規制対応の設備投資増技術・気候変動対応のための 研究開発費増 資源の効率性・エネルギー効率改善 による原価低下・共同配送、モーダル シフトによる物流費の 低下エネルギー源・低炭素エネルギー活用 によるカーボンプライ シング影響減市場・再生材の採用による原価 増・他社製品が優位となった 場合の売上減・気候変動対応コストの 価格転嫁が受容されない 場合の売上減評判・気候変動対応が十分 でない場合のステーク ホルダーの懸念の 高まりに伴う売上減 市場・ステークホルダーの評価 向上に伴う売上増・資金調達の多様化製品/サービス・GX、資源循環対応製品 の売上増・低炭素製品の売上増・適応製品の売上増 移行リスク・機会の詳細 - 当社グループレベルシナリオ分析の結果、カーボンプライシングが当社グループに影響を受ける可能性のあるリスク要因であることがわかりました。当社グループのスコープ1、2及び3の排出量見通しに基づき、2030年以降のカーボンプライシングの導入を想定した場合の影響額は、現行シナリオ、1.5℃シナリオの炭素価格を使用した場合、2030年で約80~450億円、2050年で約40~410億円と試算しています。リスク対応策として、グリーン技術開発を通じて脱炭素化を図る活動に取り組んでいます。例えば、各拠点においては、搬送や加工など生産設備の動作単位まで電力を細かく分解し、隠れたムダを見つけ出すとともに改善ターゲットを浮き彫りにするなど、「電力の可視化」「削減ポテンシャルの分析」「削減施策の展開」の3つのステップで生産時の電力削減をめざす取り組みを進めています。電力コストの想定削減額は、2030年で約40~60億円、2050年で約90~130億円と試算しており、プラスの影響ももたらすことを確認しました。それぞれの事業特性を勘案して物流面での気候変動対応も進めており、その成果も機会としてとらえています。さらに、当社グループ共通で原材料調達におけるCO2排出量(スコープ3 カテゴリー1)削減に取り組み、調達における低炭素部材の検討や今後の調達に向けた準備を行っております。取引先から収集した部品原材料CO2の実データをLCA(ライフサイクルアセスメント)に組み込むなど製品開発でLCAの手法を導入し、ライフサイクル全体で環境負荷低減をめざしています。気候変動対応が十分でない場合、気候変動対応を重視するステークホルダーの懸念の増加による評価の悪化と販売機会逸失による売上の減少をリスクとして認識しています。対応策として、実効性のある気候変動の取り組みの推進とステークホルダーへの適時かつ適切な開示を継続して行っていきます。さらに、気候変動対応の適切な開示により、投資家、顧客をはじめとするステークホルダーの理解と評価の向上や金融機関の投融資要件を満たすことによる資金調達の多様化も機会となるととらえています。 移行リスク・機会の詳細 - ビジネスユニット別ビジネスユニットごとの分析では、プリンティング事業は、電機・電子業界に対する気候関連の規制や消費者選好の変化、競合他社との競争などの影響を受けることが予想されますが、規制動向の把握や規制対応のための研究開発・設備投資、調達要件の取得などリスク低減策はすでに計画に織り込まれており、試算の結果、現行シナリオ、1.5℃シナリオのいずれのシナリオ下でも大きな影響はないことを確認しました。低炭素製品の需要増に伴う販売機会の増加やエネルギー効率改善に伴うコスト削減が機会となり、プラスの影響があると見込んでいます。メディカル事業では、欧州の顧客を中心にサステナビリティへの関心が高まり、省電力等が入札要件となる事例もあります。イメージング事業、インダストリアル事業においては、足元では規制や顧客からの要求は比較的低いものの、今後、要求が高まる可能性があります。そのため、新たな研究開発や設備投資が必要となる可能性を想定して試算を行いました。その結果、コスト増加のリスクはあるものの、事業を展開する地域における法規制動向の調査やエネルギー効率改善に向けた取り組みを始めており、影響は比較的小さいことがわかりました。エネルギー効率改善に伴う原価低減をはじめ、既存技術を活用した気候変動への適応に資する製品やGX推進など各国の産業促進策に合致した製品の販売機会増加など、機会の側面の方が大きいと考えています。 -移行リスク(当社グループ・ビジネスユニット)-移行リスク分類リスク要因当社グループ/ビジネスユニット財務影響発現時期影響度対応策政策・法規制カーボンプライシング当社グループ対応費用の増加中期~長期軽微・全社でのGHG排出量削減に向けた 取組み既存製品に対する気候関連規制の強化プリンティング対応できない場合の売上の減少短期~長期軽微・各種規制対応の研究開発・設備投資 の継続(各種環境ラベルの認証 取得、再生機開発等)プリンティング規制対応の研究開発費の増加、設備投資の増加短期~長期軽微・規制動向に対応した研究開発計画 及び設備投資計画と係る費用計画 の検討メディカル規制対応に伴う原価の増加長期軽微・省エネ性能向上の取組みの継続インダストリアル対応できない場合の売上の減少長期軽微・規制措置(PFCs等)に対応する製品 開発、生産技術開発技術顧客の気候変動対応に関する要望の強化メディカル対応できない場合の売上の減少長期軽微・省エネ関連の入札要件に合致した 製品開発インダストリアル 対応できない場合の取引制限及び縮小に伴う売上の減少長期軽微・顧客要望の変化に対応した低炭素 製品開発、生産技術開発市場再生材の普及プリンティング再生材使用による原材料費の増加短期~長期軽微・各種再生材の使用に関する検討・ 評価を実施・材料メーカー集約による価格交渉、 長期契約による価格保証及び新規 採用拡大の検討・代替素材の情報収集・代替素材の内製検討競合他社との比較プリンティングライフサイクルCO2が他社よりも大きい場合の売上の減少短期~長期軽微・LCAを活用した研究・製品開発の 継続・製品ライフサイクル全体での GHG排出量管理顧客選好の変化イメージング気候変動対応コストの価格転嫁が顧客に受容されない場合の売上の減少長期軽微・各国・地域の気候変動対応の価格 受容調査の継続 -機会(当社グループ・ビジネスユニット)-機会分類機会要因当社グループ/ビジネスユニット財務影響発現時期影響度対応策資源の効率性エネルギー効率の改善当社グループ電力費の削減による原価の低下短期~長期軽微・エネルギー効率改善の取り組みを 全社で展開物流費の低下当社グループ共同配送、モーダルシフトによる物流費、販管費の低下短期~長期軽微・当社グループ内及び他社との共同 輸送/ラウンド輸送・モーダルシフトの適用拡大エネルギー源低炭素エネルギーへの切換え当社グループカーボンプライシング影響低減に伴う費用の低下中期~長期軽微・低炭素エネルギーの活用を含む 多様な低炭素化手段を継続して 検討製品/サービス低炭素製品の需要増加プリンティング販売機会の増加に伴う売上増加短期~長期軽微・低炭素製品の開発(省エネルギー 製品、製品の長寿命化、再生材 の採用等)・調達要件への対応(環境評価シス テム「EPEAT」登録、環境ラベル 「ブルーエンジェル」等取得)顧客選好の変化に伴う売上の増加メディカル販売機会の増加に伴う売上増加短期~長期軽微・省エネ関連の入札要件に合致 した製品の開発気候変動への適応に資する製品の需要増加イメージング販売機会の増加に伴う売上増加中期~長期軽微・気候変動への適応に資する製品 の開発(防災用ネットワークカメ ラ、画像ベースインフラ構造物 点検サービス等)各国の半導体産業促進策による製造装置需要の増加インダストリアルGX推進による半導体需要増加に伴う売上増加短期~長期重要・パワー半導体向け半導体製造 装置拡大・新工場建設等、増産体制の整備顧客選好の変化に伴う売上の増加インダストリアル販売機会の増加に伴う売上増加短期~長期軽微・低消費電力製品の販売拡大(ナノ インプリントリソグラフィ及び 現行品のモデルチェンジ等)・プラスチックリサイクル対応製品 の販売拡大(プラスチック選別 装置) 物理リスク(気候変動による気象変化に伴うリスク)当社グループの施設や事務所は、世界中に点在しており、気候変動による自然災害は、事業に影響を及ぼす可能性があります。気候変動による物理リスクについては、日本と海外の主要拠点を対象に、河川洪水、高潮、暴風などのリスクについて、世界資源研究所のAqueduct、自治体のハザードマップ、XDI社の自然災害リスク分析サービス等の分析ツールを使用して検証した結果、国内外の生産拠点や事業所のうち、4拠点について河川洪水、高潮リスクが中程度または高いとの結果となりましたが、すでに止水板設置や雨水配管の改造、外周フェンスのブロック嵩上げなど、拠点の状況に応じて必要な施策を実施済みです。なお、これら4拠点の資産額が当社グループ総資産に占める割合は約3%です。今後も自然災害による被害及び損失の影響を低減すべく、各種対応策を検討してまいります。 ■シナリオ分析結果バリューチェーン上では、特に、研究開発、調達、販売において、規制強化に伴う研究開発、原材料価格の変動、お客様や取引先の低炭素製品への考え方や需要動向による影響があることが、シナリオ分析を通じて明らかになりました。対応策を講じない場合は、いずれのシナリオにおいても販売機会の逸失やコスト増加をはじめとする財務上のリスクが生じる可能性があります。これらは配慮すべきリスクではありますが、すでに規制動向の把握や規制対応のための研究開発・設備投資、調達要件の取得など、リスク低減の取り組みを計画に織り込み済みです。各シナリオ下で実施した複数パターンの財務シミュレーションを通じて、対応策については、現在実行中の取組みや計画中のものを含め、財務に大きな影響を与えるものはないことを確認していることから、影響は限定的であると判断し、従来から実施している対応策に不足はなく、製品や生産拠点における取り組みの方向性が正しいことを再確認しました。また、脱炭素への移行が進む世界では、消費者選好の変化や適応製品の需要の増加、GX推進に向けた産業施策の進展などに伴う当社グループの低炭素製品や適応製品、GX推進に資する製品の売上の増加やエネルギー効率改善に伴うコスト削減により、プラスの影響を見込んでいます。シナリオ分析を通じて、気候変動による当社グループ及び主要事業の売上高や営業利益等の財務業績、財政状態、キャッシュ・フローへの影響は、短期・中期・長期においていずれも限定的であり、ポートフォリオやビジネスモデルを見直す必要性はないことを確認しました。ただし、今後カーボンプライシングや気候変動に関する規制等が導入された場合、対応費用や研究開発費・設備投資の増加等により、当社グループの財務業績やバリューチェーン全体が影響を受ける可能性があることも認識しており、気候関連リスク・機会への影響について分析を行うとともに、引き続き事業環境を注視していきます。 ③リスク管理気候関連のリスク・機会への対応は、全社環境目標や重点施策に反映されるとともに、当社グループでは、環境への対応を経営評価の一部として取り入れており、各部門の環境目標の達成状況や環境活動の実績は、当社グループ全体の経営状況の実績を評価する「連結業績評価制度」の一指標として実施される「環境・CSR業績評価」の中で、年2回、評価しています。評価結果はCEOをはじめとする経営層に報告されています。当社グループは、環境保証活動の継続的な改善を実現する仕組みとして、全世界の事業所においてISO14001による当社グループ共通の環境マネジメントシステムを構築しており、特定した気候リスクは、ISO14001のPDCAサイクルに沿って管理しています。具体的には、環境マネジメントシステムは、各部門の活動と連携した環境保証活動を推進(DO)するために、中期ならびに毎年の「環境目標」を決定(PLAN)し、その実現に向けた重点施策や実施計画を策定して事業活動に反映させています。さらに、各部門における取組み状況や課題を確認する「環境監査」や、連結業績評価制度に環境側面を取り込んだ「環境・CSR業績評価」を実施(CHECK)することで、環境保証活動の継続的な改善・強化(ACT)へつなげています。 ④指標と目標当社グループは、製品ライフサイクルを通じたGHG排出量を2050年にネットゼロとすることをめざしております。その達成に向けて、2030年にスコープ1、2排出量を2022年比42%削減、スコープ3(カテゴリー1、11)排出量を2022年比で25%削減する、当社及びその連結子会社を対象とする総量目標を掲げ、SBTi(Science Based Targets イニシアティブ)の認定を2023年11月に取得しました。当社グループは、目標に対する進捗をモニタリングするため、 2022年度比の削減率を用いて毎年進捗を確認しています。当社グループはScope1、Scope2、Scope3排出量を見積りの方法に基づき測定しています。なお、温室効果ガス排出データは毎年、ISAE3000(改訂版)及びISO14064-3:2019 を用いて、第三者機関により検証されています。2025年の温室効果ガス排出データについても第三者機関によって検証されています。また、当社グループは2008年以来、省エネルギー、省資源、リサイクルなど、あらゆる環境活動の成果を一つの指標で統合的にとらえられるよう、また、事業活動と環境活動の両立という観点から、原単位を用いることでそれらの効率を測る指標として、製品ライフサイクルの各ステージで発生するCO2を積み上げた「ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数 年平均3%改善」(原単位目標)を当社グループ中期環境目標の「総合目標」に設定しています。この目標を継続的に達成することで、2030年に2008年比で50%の改善を見込んでいます。当該目標の進捗は連結業績評価制度の中で、年2回、評価するとともに、評価結果はCEOをはじめとする経営層に報告されています。当事業年度の実績は、スコープ1、2排出量は1,000千t-CO2e、スコープ3(カテゴリー1、11)排出量は4,877千t-CO2e、およびライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数は年平均3.59%改善、2008年比45.5%の改善となりました。 「ライフサイクルCO2e製品1台当たりの改善指数」推移 ※ 2008年を100とした場合 Scope1、2、3(カテゴリー1、11)排出量実績            Scope1+2                  Scope3(カテゴリー1、11) Scope1:直接排出(都市ガス、LPG、軽油、灯油、非エネルギー系温室効果ガスなど)Scope2:間接排出(電気、蒸気など)Scope3:サプライチェーンでの排出(1:購入した物品・サービス、11:販売した製品の使用) ライフサイクルCO2e排出量の推移 ※2022年、2023年、2024年のデータは一部、2025年算定方法に合わせて再計算しております。 温室効果ガスの集計対象:CO2、PFCs 、HFCs 、SF6、N2O 、メタン、NF3スコープ 1、スコープ2:GHG プロトコル(2004 年)準拠スコープ3:温室効果ガスプロトコルのコーポレート・バリュー・チェーン(スコープ3)基準(2011年)準拠(3)人的資本当社は、創業以来受け継がれている「人間尊重」の企業DNAのもと、価値創造の源泉は人材にあると考え、人材価値の最大化に向けた投資を積極的に行っています。2026年からスタートしたグローバル優良企業グループ構想フェーズⅦでは、生産性革新を断行することで新たなる成長を目指していきます。その実現に向けて、新技術の研究開発や全社での業務自動化・内製化を推進するための人材ポートフォリオの構築を目指しています。具体的には、イノベーションを創出する人材の獲得・育成と、多様な人材やアイデアを最大限活かす自由闊達な組織風土の醸成に取り組んでいます。加えて、ジョブ型の「役割給制度」を導入し、年齢や性別にとらわれない適材適所の人材配置を推進しています。また、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮するため、さまざまな健康支援を通じて社員の心身の健康を支えています。さらに、働きやすさと働きがいを通じて、エンゲージメントを向上させることで、個人と会社の成長を実現しています。以下に示す戦略は、キヤノン株式会社を対象とし、今後、グループ会社に対して各社の状況を考慮しながら、展開していきます。多様性の確保を含む人材育成と社内環境整備に関する戦略ならびに指標及び目標①イノベーション人材の獲得と育成当社は、革新的な製品を創出することによって社会に新たな価値を提供するため、優秀な技術人材の獲得と育成に取り組んでいます。定期採用では、インターンシップを通じて当社の魅力を訴求し、学生の関心を高めるとともに、優秀な学生に直接コンタクトするダイレクトリクルーティングを強化しています。あわせて、自社にない技術を持つ人材を獲得するキャリア採用(経験者採用)も積極的に行っています。また、技術人材育成委員会のもと、300以上の専門講座を整備し、長期的視点に立って次世代を担う技術人材を育成しています。2025年の技術研修の効果(実務への役立ち度)は、5段階で平均4.0と高い水準です。近年では、保有技術や特許情報などを集約した技術人材データベースを構築し、効果的な人材育成につなげています。特に、イノベーションに不可欠なデジタル人材の育成については、ソフトウエア技術者の育成を専門的に担う社内教育機関「CIST(Canon Institute of Software Technology)」を2018年に設立し、ソフトウエアに関するスキルを受講者のレベルに応じて身につけられる体制を整えています。また、全社員に対して、生産性向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するためのIT・DXリテラシー研修を実施し、2025年までに延べ28,000人が受講しました。さらに、上級者に対しては、最先端のソフト技術を学ぶための社外の教育・研究機関への派遣を積極的に行っています。2023年からは、「高度技術者認定制度」を導入し、高度な技術的知見を有する技術者を「Top Scientist」「Top Engineer」などとして顕彰することにより、モチベーションの向上や後進の育成に取り組んでいます。このほか、さまざまな領域でイノベーションを牽引する事業系人材やものづくり人材などを育成するため、多様な研修やトレーニー制度を整備するとともに、各分野における幹部候補者の計画的な配置・育成を行っています。 〈2025年研修実績〉 研修時間研修費用合計59.0万時間38.2億円従業員一人あたり25.7時間16.7万円 〈人材育成の基本的な考え方〉 〈人材育成体系図〉                             LEAD:Canon Leadership Development Program                            CPT:Canon Production Trainee                            CGAP:Canon Global Assignment Policy                            CGMST:Canon Global Marketing & Sales Trainee                            CIST:Canon Institute of Software Technology ②適材適所と少数精鋭の推進当社は、生産性の高い少数精鋭の組織を実現するため、戦略的な人材配置とキャリア形成支援による適材適所を推進しています。新入社員に対しては、専門性や志向にマッチした配属を行うため、配属先を入社前に確約するジョブマッチング型の採用を拡大しています。入社3年経過時には、キャリア研修や面談を通じて職務適合性を確認し、万一の配属ミスマッチの早期解消に取り組んでいます。また、成長領域への人材シフトと、社員の主体的なキャリア形成を支援する仕組みとして「キャリアマッチング制度」(社内公募制度)を導入しています。2015年からは、新たな職種にチャレンジする社員を支援するため、職種転換研修と社内公募制度を組み合わせた「研修型キャリアマッチング制度」を導入し、2025年までに累計2,726人が社内公募で異動しました。さらに、2021年からは、国内グループ会社に社内公募制度を拡大し、グループ間の出向・転籍を可能にすることで、キヤノングループ全体での適材適所を推進しています。そのほか、全社員に対して多様な研修メニューを定期的に紹介するなど、社員のリスキリングを強化しています。シニア社員に対しては、主体的なキャリア形成を促すセミナーや60歳以上向けの社内公募制度を設けるほか、豊富な知識やスキルを発揮できる柔軟な勤務体系を整備し、年齢にとらわれない全社員戦力化を目指しています。これらの取り組みの結果、離職率は全国平均(11.5%)※より大幅に少ない1.2%(定年退職扱いを除く)となり、高い定着率を維持しています。※厚生労働省 令和6年雇用動向調査 産業、就業形態別離職率 一般労働者 産業計より 〈キャリアマッチングによる社内転職〉 〈研修型キャリアマッチング制度〉 〈社内公募異動者〉累計 ③ジョブ型人材マネジメントの進化当社は、年齢や性別にとらわれない、優秀人材の抜擢と公平・公正な処遇を実現するため、2001年から、ジョブ型の「役割給制度」を導入しています。役割給制度においては、ポジションごとに職務記述書を作成し、職務に求められる知識やスキルを明確化することにより、自律的なキャリア形成と適材適所の人材配置を可能にしています。近年は、職務を基軸とした職種別採用やキャリア採用、社内公募などを拡大し、ジョブ型の人材マネジメントを強化しています。また、処遇面においても、めざましい活躍をした人材に対して特別報酬が支払われるOS(Outstanding)評価制度や、少ない人的リソースで高い利益を創出した場合により高い賞与が支払われる仕組みの導入に加え、ベースアップを継続的に実施するなど、さまざまな報酬制度の改善を通じて人的投資を強化しています。 〈役割等級〉 ※T:Tentative/Training、 G:Job Grade Band 、M:Management Mission Band ④創造的な組織風土の醸成当社は、イノベーションを創出する自由闊達な職場風土を醸成するため、組織開発に取り組んでいます。具体的には、コミュニケーションやリーダーシップなどの課題に対して、専任の社内コンサルタントの支援のもと、職場メンバーが対話を通じて課題解決に取り組む「CKI(Canon Knowledge-intensive staff Innovation)」活動を実施しています。さらに、毎年11月に、人材育成と組織開発の総合イベントとして「Canon Inspire Summit」を開催し、組織の活性化に向けた取り組みを加速しています。また、社員の自発的な創発活動を積極的に支援しています。例えば、2018年に活動を開始した「Developers Conference」は、社員が事業の枠を超えて製品開発や技術トレンドについて意見を交わす相互啓発の場として広く定着しています。そのほか、社員同士が活発にコミュニケーションを行うためのオフィス環境づくりを進めるなど、創造的な職場環境の整備に取り組んでいます。 〈基本的な考え方〉 ⑤ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進当社は、多様な価値観やアイデアを取り込みながら、イノベーションを生み出していくためにDE&I※を推進しています。DE&I推進の組織体制として、2012年に全社横断組織「VIVID(Vital workforce and Value Innovation through Diversity)」を発足し、重点施策として「女性の活躍推進」と「男性の育児参画支援」を掲げ、さまざまな活動を展開しています。 ※ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン 重点施策とKPI・女性管理職比率 :2030年末までに10%以上にする・男性の育児休業取得率:2030年末までに100%以上にする 女性の活躍推進については、女性の管理職候補育成を目的とした「女性リーダー研修」を実施し、計画的な育成に取り組んでいます。加えて、仕事と育児の両立を支援するため、育児休業復職セミナーや管理職によるメンタリングなどのサポート体制を整え、女性が活躍できる環境づくりに努めています。これらの取り組みの結果、女性活躍のKPIである「女性管理職比率を2025年末までに2011年比で3倍以上とする」という目標を2024年に前倒しで達成しました。さらに、部長職以上の女性幹部の人数は過去5年間で約50%増加するなど、着実に活躍の場を広げています。これらの実績が評価され、女性活躍推進の優良企業として厚生労働省より「えるぼし(3つ星)」の認定を受けています。2026年からは、「女性管理職比率を2030年末までに10%以上にする」という新たな目標を設定し、達成に向けて取り組みを開始しています。一方で、従業員に占める女性比率が低いことが当社の課題となっています。これは、当社が技術開発を重視した会社であり、一般的に女子学生の割合が少ない技術系の採用が多いことが原因です。そのため、女性の採用において目標値を設定し、女性採用をより強化するとともに、将来的には女性管理職比率を社員総数における女性比率(2025年末17.1%)と同等にすることを目指しています。また、2024年より、女子中高生の理工系進学を支援する内閣府男女共同参画局の取り組みである「リコチャレ」に賛同し、さまざまなイベントを実施しています。なお、2024年は初の女性社外取締役が就任し、2025年は初の女性社外監査役が就任しています。男性の育児参画支援については、育児休業制度を利用した男性社員の座談会やインタビュー、育児関連セミナーなどを実施し、男女共同参画へ向けた意識改革や職場風土醸成に努めています。これらの取り組みの結果、男性の育児休業取得率は、2025年末で86.3%になるとともに、育児休業平均取得日数は94日と高い水準となりました。これらの実績が評価され、2019年から子育てサポート企業として厚生労働省より「プラチナくるみん」の認定を受けています。そのほか、DE&I向上の取り組みとして、障がい者やLGBTQ+などマイノリティについての全社研修やイベントなどを開催し、社員の理解を深める活動を行っています。連結子会社含む各社の女性管理職比率、男性の育児休業取得率、男女の賃金差異は、第1 企業の概況 5 従業員の状況をご参照ください。 ⑥従業員エンゲージメントの向上当社は、社員一人ひとりが会社の理念や戦略に共感し、意欲的に業務に取り組むためのさまざまな施策を展開しています。まず、組織と従業員の現状を把握するため、2年に一度、従業員意識調査を実施しています。調査結果を多面的に分析した上で、調査翌年に全ライン管理職を対象とした「CAMP(Canon Active Management Program)研修」を実施しています。CAMP研修では、職場ごとに管理職が自組織の課題を議論し、具体的な施策につなげ、その効果を翌年の従業員意識調査で確認するサイクルを回しています。2025年の従業員意識調査では、前回から「自己成長」や「会社に対する総合的な捉え方」をはじめとする大半の項目において、肯定回答率が上昇しました。特に、やりがい、自己成長、働きやすい環境などエンゲージメントに関連する項目は、着実に向上しています。また、若手社員に対して、2024年より「モチベーション診断」や「パルスサーベイ」の実施などに取り組んできた結果、20代の社員のエンゲージメントスコアが大きく向上しました。加えて、ワーク・ライフ・バランスの充実をはかるため、労働時間の短縮やライフステージに合わせて柔軟に働くことができる労働環境の整備に取り組んでいます。具体的には、育児や介護を理由とした短時間勤務等の制度の充実や、計画的な休暇取得の促進のほか、ITを活用した業務効率化などを行っています。これら取り組みの結果、2025年の年間総実労働時間は、全国平均※(1,917時間)より大幅に少ない1,708時間となりました。※厚生労働省 毎月勤労統計調査 一般労働者 調査産業計より 〈従業員意識調査を活用したマネジメント改善サイクル〉 〈従業員エンゲージメント〉 ※やりがい、自己成長、働きやすい環境などエンゲージメントに関連する項目における肯定回答率 ⑦健康経営の推進当社は、創業当初から「健康第一主義」を行動指針に掲げ、健康経営を推進しています。従業員の心身の状態や生活習慣、業務の状況など、健康診断で得られたデータの詳細な分析をもとに、健康保険組合と協働で8つの健康行動(こころ・がん・運動・食事・体重・睡眠・飲酒・禁煙)の目標値を設定し、実効性のある健康支援を行っています。例えば、生活習慣病については、睡眠や喫煙が影響していることを踏まえ、良質な睡眠を確保するために専用機器を用いた個別指導や禁煙プログラムの実施などを行っています。また、2016年からは、全ての国内事業所の敷地内を禁煙とするなどの取り組みを進めた結果、2025年末の喫煙率は14.5%となり、2005年から16.1ポイント減少しました。また、健康診断や健康行動のデータを組織ごとに分析した「健康レポート」を配布し、社員の健康づくりに向けた職場の自律的な取り組みを後押ししています。メンタルヘルスについては、ストレスチェックを毎年実施し、高ストレス者に対する産業医面談や保健師による健康相談を行うほか、職場との懇談会を実施するなど職場全体で改善を図っています。これら取り組みの結果、年々、高ストレス者の割合は減少するなど、効果が表れています。がんの早期発見・治療のため、がん検診制度の活用を促進しています。キヤノン健康保険組合による費用補助や健康支援スタッフによる予約会の開催など、社員が受診しやすい環境を整備しています。このほかヘルスリテラシー向上の取り組みとして、健康に関するセミナーやイベントを行うなど、さまざまな健康支援を通じて社員が能力を最大限発揮することを目指しています。 KPI目標値実績健康診断受診率100%100%ストレスチェック受検率100%96.9%がん検診受診率(40歳以上)70%52.0% (4)人権①人権の尊重当社グループは、企業理念「共生」のもと、従業員や取引先をはじめとする事業活動に関わるすべてのステークホルダーの人権を尊重し、①人権方針の策定・見直し②人権デュー・デリジェンス③救済メカニズムの整備・運用④人権啓発活動⑤ステークホルダーエンゲージメント⑥サプライチェーンにおける人権リスクの対応などを行っています。2021年には「キヤノングループ人権方針」を定め、各国・地域のステークホルダーにWebサイトで周知することにより、人権尊重の取り組みを推進しています。 参考:キヤノングループ人権方針https://global.canon/ja/sustainability/society/human-rights/pdf/hr-policy-j.pdf ②ガバナンス当社では、人権の担当役員である代表取締役CFOを責任者として社内に人権事務局を設置し、人権対応を推進しています。事務局では、人権対応の全体計画の立案、救済メカニズムの整備・運用、ステークホルダーエンゲージメントの実施などを行い、重要案件については、担当役員に報告します。また、取締役会決議により設置されるリスクマネジメント委員会において、人権侵害リスクが重大なリスクとして特定され、当社各部門および各グループ会社において人権リスクを防止・低減するための取り組みを実施しています。取り組みの結果はリスクマネジメント委員会において毎年評価し、CEOおよび取締役会に報告される体制となっています。 ③人権デュー・デリジェンスの実施当社では、人権デュー・デリジェンスをリスクマネジメント委員会下の活動として位置づけ、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」や「責任ある企業行動のためのOECDデュー・ディリジェンス・ガイダンス」にもとづき、グループ全体で実施しています。当社の各部門および各グループ会社は、サプライチェーンを含むそれぞれの事業活動における人権に対する負の影響の洗い出し、評価および顕著な人権リスクの特定を行っています。その後、事務局は各組織の人権リスクを集約、分析、評価し、ステークホルダーエンゲージメントを経て、当社グループとしての顕著な人権リスクを特定しています。サプライチェーンを含む当社グループの事業活動において発生する可能性がある顕著な人権リスクとして特定したのは、次の11項目であり、これらのリスクについては、リスクを防止・軽減するためのさまざまな対応策がとられています。 当社グループにおける顕著な人権リスク 権利主体サプライヤー・委託先従業員自社従業員顧客・消費者地域社会人種・性別・宗教等による差別 ● ハラスメント ● 児童労働● 強制労働● 賃金不払い・低賃金● 過重労働●● 労働安全衛生●● プライバシーの保護 ●● 紛争鉱物の調達 ●事業拠点の騒音、環境汚染 ●製品に起因する健康被害・事故 ● ④救済メカニズム当社では、人権に関する具体的な懸念についての内部通報を受ける窓口を設けています。イントラネットや研修などを通じて通報窓口の周知に努めるなど、適切な利用のための施策を行っています。また、従業員が現地語で通報することができる内部通報窓口を国内外のほぼすべてのグループ会社にも設けています。さらに、当社では、社外のステークホルダーに対しても窓口を設けており、この窓口を通じて、当社グループの企業活動にともなう人権に関する具体的な懸念について通報することが可能となっています。 ⑤人権啓発活動当社グループでは、ビジネスと人権に関わる基礎的な知識および当社グループの人権に関する取り組みの周知・啓発を目的として、従業員を対象としたeラーニング等の教育啓発活動を実施しています。海外で教育を実施するにあたっては、国・地域による特性を考慮し、各社で内容を最適化し、各言語へ翻訳した上で実施しています。 ⑥ステークホルダーエンゲージメント当社グループは、人権リスクを特定・評価し、その防止や軽減に取り組むにあたり、キヤノン労働組合のほか、機関投資家、サプライヤー、協力会社とも対話を実施しています。 ⑦サプライチェーンにおける人権リスクの対応当社グループは、サプライチェーンにおけるCSRのさらなる向上を目的として、2019年にRBA(Responsible Business Alliance)に加盟しました。RBAの行動規範を採用した「キヤノンサプライヤー行動規範」を策定し、労働・安全衛生・環境・マネジメントシステムなどに配慮した調達活動を推進しています。また、主要サプライヤーについては、行動規範の遵守に関する同意書を取得するほか、RBAに承認された当社独自の調査票を用いたリスクアセスメントを毎年実施することにより、サプライヤーにおける児童労働・強制労働・不合理な移動制限・過重労働等の人権リスクの特定・評価・防止に取り組んでいます。また、一部のサプライヤーに対しては、オンラインミーティングや現地訪問により実態を確認し、サプライヤーと連携した改善に取り組んでいます。 (5)サイバーセキュリティ①ガバナンス/リスク管理当社は、情報セキュリティ担当執行役員である情報通信システム本部長を情報セキュリティの意思決定責任者と位置づけ、当社の情報通信システム本部が実務組織として、グループ全体の情報セキュリティマネジメントを担っています。情報セキュリティ担当執行役員である情報通信システム本部長は7年間にわたり情報セキュリティの意思決定責任を担っており、リスク評価・管理に関する十分な経験と知識を備えています。また、実務組織である情報通信システム本部には、サイバーセキュリティに関する実践的な知識・技能を有する専門人材の日本における国家資格である「情報処理安全確保支援士」を配置しており、リスク管理を支援しています。情報セキュリティに関する中期計画については、情報通信システム本部が策定の上、CEOの承認を得ています。当社では取締役会決議に基づきリスクマネジメント委員会※1を設置し、情報セキュリティに関する事件・事故情報を速やかに集約・報告する体制を構築しています。万一、情報セキュリティに関する事件・事故が発生した場合は、情報通信システム本部に報告され、状況に応じリスクマネジメント委員会を経て、CEO及び取締役会に報告する体制となっています。同委員会では、当社が事業遂行に際して直面し得る重大なリスクの特定(法令・企業倫理違反、財務報告の誤り、環境問題、品質問題、情報漏洩など)を含む当社のリスクマネジメント体制の整備に関する諸施策を立案します。法務部門、ロジスティクス部門、品質部門、人事部門、経理部門など、事業活動にともなう各種リスクを所管する当社の各管理部門は、それぞれ関連する分科会に所属し、その所管分野について、当社各部門および各グループ会社のリスクマネジメント活動を統制・支援しています。当社の各部門および各グループ会社は、自律的にリスクマネジメント体制の整備・運用を行い、その活動結果をリスクマネジメント委員会に毎年報告しています。リスクマネジメント委員会は、各分科会および各部門・各社からの報告を受け、リスクマネジメント体制の整備・運用状況を評価し、その評価結果を代表取締役CEOおよび取締役会に報告しています。 ※1 詳細は3 事業等のリスク(1)リスクマネジメント体制をご参照ください。 ②戦略1.情報システムセキュリティ対策当社は、情報セキュリティの三要素といわれる「機密性」「完全性」「可用性」※2を保持するための施策に取り組んでいます。内部からの情報漏洩対策として、最重要情報はセキュリティを強化した専用のシステムに保管し、アクセス制限や利用状況の記録を徹底しています。また、社外から自社の情報資産に安全にアクセスできる環境を構築した上で、メールのファイル添付送信やPC・記録メディアの社外持ち出しを管理しています。また、外部からのサイバー攻撃対策として、マルウェア※3などが添付された不審メールの侵入監視、社内からインターネットへの不正通信の監視を実施し、攻撃被害の拡大防止に努めています。さらに、サイバー攻撃を想定した対応訓練(NCO※4/NCA※5連携 分野横断的演習)に2017年より毎年参加し、障害対応体制の強化を図っています。また、セキュリティツールベンダーと毎月サイバーセキュリティリスクのトレンド・対策に関する情報共有も実施しております。 ※2 機密性:許可された者だけが情報にアクセスできるようにすること 完全性:情報や処理方法が正確で、改ざんされないよう保護すること 可用性:許可された者が必要とする時に情報にアクセスできるようにすること※3 不正かつ有害な動作を行う意図で作成された悪意のあるソフトウエア。コンピューターウイルス、ランサム ウェアなど※4 National Cybersecurity Office(国家サイバー統括室)の略※5 Nippon CSIRT Association(日本シーサート協議会)の略 2.生産設備の情報セキュリティ対策当社は、マルウェアやサイバー攻撃によって工場の生産設備に稼働障害が発生し、生産計画に問題が生じることがないよう、生産設備の情報セキュリティ対策に取り組んでいます。従来、サイバー攻撃の対象は企業の業務システムやWebシステムなどの情報システムが主体でしたが、生産設備においても汎用OSの利用やIoT化が進み、情報システムと同等の情報セキュリティリスクが生じています。生産設備の運用期間は汎用OSのサポート期間よりも長期にわたり、情報システムとは別のセキュリティ対策が必要となるため、当社および国内外のグループ生産会社では、ウイルス感染などによる操業停止に陥らないよう、生産設備系ネットワークの不正通信監視を行っています。また、生産設備についてもセキュリティ監査を実施し、安全な生産環境の維持を図っています。 3.従業員の意識の向上をめざす情報セキュリティ教育当社は、情報セキュリティの維持・向上のため、情報システムの利用者である従業員の意識向上にも注力しています。定期入社者、中途入社者ともに集合教育を通じて当社の情報セキュリティに関する施策やルールの徹底を図っています。また、毎年、全従業員を対象として、eラーニングによる情報セキュリティ研修を実施しています。2025年は当社の従業員全員の約2万3,000人が受講しました。研修内容は、不審メールの見分け方、脆弱性リスクとその対応方法、Web会議における注意点など、従業員の情報セキュリティリテラシー※6を向上させるものとなっています。また、当社およびグループ会社ののべ約6万人の従業員に対し、不審メールを受け取った際に適切に対処し被害を拡大させないための実践教育として標的型攻撃メール対応訓練も実施しました。特に、メールでの業務に慣れていない新入社員については、別途訓練を実施し、教育を強化しています。 ※6 セキュリティ対策を実行する時に知っておくべき知識やスキル 4.情報セキュリティマネジメント体制情報セキュリティインシデントに対処する専門チームCSIRT※7(シーサート)を2015年に当社情報通信システム本部内に設置しました。同時に、日本シーサート協議会(NCA)に加盟し、他社CSIRT組織との連携強化を図っています。また、当社では情報セキュリティ部門を対象として、情報セキュリティマネジメントシステムの構築・運用の国際規格ISO27001の外部認証を取得しています。サードパーティのクラウドサービスを利用する際には、情報通信システム本部が当該サービスのセキュリティリスクを事前評価し、利用を許可するプロセスを運用しています。また利用開始後も、毎年同様のプロセスを実施することにより、継続的なリスク低減を図っています。 ※7 Computer Security Incident Response Teamの略。コンピューターセキュリティにかかる事件・事故に対処 するための組織の総称
主要な設備の状況 FY2025 / 約3,763字
2【主要な設備の状況】 当連結会計年度末現在における当社グループの主要な設備の状況は次のとおりであります。(1)提出会社の状況 2025年12月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積㎡)建物及び構築物機械装置及びその他資産合計本社(東京都大田区)プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアル、その他及び全社研究開発用設備及び管理業務用設備36,986(115,201)45,7984,15286,9366,084取手事業所(茨城県取手市)プリンティング生産設備1,156(259,957)17,05010,95129,1574,118阿見事業所(茨城県稲敷郡阿見町)インダストリアル同上1,409(126,586)4,3279166,652303宇都宮事業所(栃木県宇都宮市)イメージング、インダストリアル研究開発用設備及び生産設備11,845(441,443)55,55940,262107,6663,935富士裾野リサーチパーク(静岡県裾野市)プリンティング研究開発用設備10,276(275,780)6,09496617,336881綾瀬事業所(神奈川県綾瀬市)その他及び全社研究開発用設備及び生産設備4,518(50,549)1,9995367,053252矢向事業所(神奈川県川崎市幸区)プリンティング研究開発用設備12,732(42,404)12,1351,16026,0271,947川崎事業所(神奈川県川崎市幸区)プリンティング、イメージング、その他及び全社研究開発用設備及び生産設備24,350(114,732)31,9534,57060,8734,102平塚事業所(神奈川県平塚市)その他及び全社同上6,068(67,241)28,57023,13757,775306玉川事業所(神奈川県川崎市高津区)同上管理業務用設備298(18,330)5,1301915,619223大分事業所(大分県大分市)同上研究開発用設備及び生産設備1,211(103,365)7,0992,70711,017238 (2)国内子会社の状況 2025年12月31日現在 会社名(所在地)事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積㎡)建物及び構築物機械装置及びその他資産合計キヤノンプレシジョン(株)(青森県弘前市)本社北和徳事業所(青森県弘前市)プリンティング、その他及び全社生産設備694(60,024)4,8346326,160805北和徳第二事業所(青森県弘前市)同上同上1,574(87,782)3,0271,7706,3711,000福島キヤノン(株)(福島県福島市)同左プリンティング同上659(127,796)8,7054,07213,4361,586キヤノンメディカルシステムズ(株)(栃木県大田原市)本社(栃木県大田原市)メディカル同上2,175(261,205)7,0998,00317,2772,323キヤノン・コンポーネンツ(株)(埼玉県児玉郡 上里町)同左プリンティング、メディカル、その他及び全社同上1,561(49,131)5,5983,45810,617977キヤノンエコロジーインダストリー(株)(茨城県坂東市)同左プリンティング同上1,898(132,224)5,0188267,742536キヤノン化成(株)(茨城県つくば市)岩間事業所(茨城県笠間市)同上同上3,441(118,259)4,8742,17110,486939キヤノン電子(株)(埼玉県秩父市)赤城事業所(群馬県利根郡 昭和村)プリンティング、その他及び全社同上4,929(264,028)1,6609167,505262キヤノンファインテックニスカ(株)(埼玉県三郷市)本社(埼玉県三郷市)プリンティング研究開発用設備及び管理業務用設備6,330(21,659)2,1921738,695648キヤノンマーケティングジャパン(株)(東京都港区)本社(東京都港区)プリンティング、イメージング、インダストリアル、その他及び全社管理業務用設備17,319(5,119)9,3457,52134,1852,692キヤノンアネルバ(株)(神奈川県川崎市 麻生区)本社(神奈川県川崎市 麻生区)インダストリアル生産設備4,413(28,887)3,5404,25612,209669長浜キヤノン(株)(滋賀県長浜市)同左プリンティング、インダストリアル同上6,574(215,572)2,3001,27310,1471,055大分キヤノン(株)(大分県国東市)本社安岐事業所(大分県国東市)イメージング同上851(159,492)5,2502,4598,5601,258大分事業所(大分県大分市)同上同上4,364(348,153)11,95510,45126,7701,228日田事業所(大分県日田市)同上同上5,182(366,975)3,0881,2009,470230杵築事業所(大分県杵築市)同上同上2,715(204,860)7,9701,97712,662206大分キヤノンマテリアル(株)(大分県大分市)同左プリンティング同上3,235(276,781)14,7527,54525,5321,302長崎キヤノン(株)(長崎県東彼杵郡 波佐見町)同左イメージング同上2,680(204,403)2,5601,4726,712667宮崎キヤノン(株)(宮崎県児湯郡 高鍋町)同左同上同上1,687(265,952)9,3911,44712,525777 (3)在外子会社の状況 2025年12月31日現在 会社名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積㎡)建物及び構築物機械装置及びその他資産合計Canon Europa N.V.(Amstelveen, The Netherlands)プリンティング、イメージング、インダストリアル、その他及び本社管理業務用設備1,714(79,981)2,6781,3545,746567Canon Production Printing Netherlands B.V. (Venlo,The Netherlands)プリンティング研究開発用設備及び生産設備1,386(462,575)15,26015,87032,5161,892Canon Production Printing Germany GmbH & Co.KG (Poing,Germany)同上生産設備9,381(243,367)3,6573,67516,713895Canon U.S.A.,Inc.(New York,U.S.A.)プリンティング、イメージング、インダストリアル、その他及び本社管理業務用設備19,703(591,812)22,09810,70352,5045,051Canon Virginia,Inc.(Virginia,U.S.A.)プリンティング、イメージング生産設備3,104(673,684)2,6706,79012,564735佳能大連事務機有限公司(中華人民共和国遼寧省)プリンティング同上-(171,880)3,4193,1776,596824佳能(蘇州)有限公司(中華人民共和国江蘇省)同上同上-(319,663)1,5993,5305,1291,853台湾佳能股份有限公司(台湾)イメージング同上1,853(137,165)10,5342,36814,7553,763Canon Vietnam Co.,Ltd.(Hanoi,Vietnam)プリンティング同上-(547,494)10,59010,41721,00722,904Canon Hi-Tech (Thailand) Ltd.(Phra Nakhon Sri Ayutthaya,Thailand)同上同上3,490(652,000)11,1056,35420,9496,099Canon Prachinburi(Thailand) Ltd.(Prachinburi,Thailand)同上同上1,753(313,797)5,4654,33811,5564,940Canon Business Machines (Philippines),Inc.(Batangas,Philippines)同上同上-(195,077)5,8312916,1221,423(注)1 「機械装置及びその他資産」は、機械及び装置、車両運搬具、工具、器具及び備品、建設仮勘定並びにファイ    ナンスリースであります。  2 上記金額は、グループ内で賃借している資産分を含んでおります。  3 上記金額に消費税等は含まれておりません。  4 佳能大連事務機有限公司、佳能(蘇州)有限公司、Canon Vietnam Co.,Ltd.、    Canon Business Machines(Philippines),Inc.の土地は、連結会社以外から賃借しております。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2025 / 約10,765字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 企業が健全なコーポレート・ガバナンス体制を確立し、継続的に企業価値を向上させていくためには、経営における透明性の向上と経営監視機能の強化が不可欠であると考えております。また同時に、企業の永続的な発展のためには、役員、執行役員及び従業員一人ひとりの倫理観と使命感も極めて重要であると認識しております。詳細は、当社ウェブサイトにて「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」(https://global.canon/ja/ir/strategies/governance.html)として公表しております。 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由(基本方針) 当社は、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルなどの複数の事業領域において世界的に事業を展開しており、今後、新たな事業領域にも積極的に展開していきたいと考えております。事業領域ごとに迅速な意思決定を行いつつ、キヤノングループ全体またはいくつかの事業領域にまたがる重要な意思決定を全社視点で行い、他方、意思決定及び執行の適正を確保するには、以下のコーポレート・ガバナンス体制が有効であると判断しております。 (取締役会) CEO、COO、CFO、CTOといった全社的事業戦略または執行を統括する代表取締役と、複数の事業領域または本社機能を統括する代表取締役または業務執行取締役を中心としつつ、経営の健全性を担保するため、2名以上かつ3分の1以上の独立社外取締役を加えた体制としております。取締役会は、法令に従い、重要な意思決定と執行状況の監督を行います。 それ以外の意思決定と執行については、CEO以下の代表取締役がこれを行うほか、代表取締役の指揮・監督の下、取締役会決議により選任される執行役員が各事業領域または機能の責任者としてそれぞれ意思決定と執行を担います。 本報告書提出日現在、取締役会は、代表取締役3名を含む社内出身者6名、独立役員である社外取締役4名の計10名から構成され、議長はCEOが務めております。各取締役の氏名等は、本報告書「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(2)役員の状況 ①役員一覧」に記載のとおりです。なお、執行役員は、2026年4月1日付で女性1名、外国人1名を含む40名となります。(注)2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の取締役会は、代表取締役4名を含む社内出身者6名、独立役員である社外取締役5名の計11名で構成される予定です。・取締役会の活動状況 当事業年度における取締役会の開催回数は10回であり、各取締役及び各監査役の出席状況は次のとおりです。役職名氏名出席回数/開催回数出席率代表取締役会長兼社長 CEO御手洗 冨士夫10回/10回100%代表取締役副社長 CFO田中 稔三10回/10回100%代表取締役副社長 CTO本間 利夫10回/10回100%取締役副社長小川 一登10回/10回100%専務取締役武石 洋明10回/10回100%専務取締役浅田 稔10回/10回100%社外取締役川村 雄介10回/10回100%社外取締役池上 政幸10回/10回100%社外取締役鈴木 正規10回/10回100%社外取締役伊藤 明子10回/10回100%常勤監査役岡山 知弘10回/10回100%常勤監査役籏持 秀也3回/3回100%常勤監査役森川 剛志7回/7回100%社外監査役田中 豊10回/10回100%社外監査役吉田 洋3回/3回100%社外監査役樫本 浩一10回/10回100%社外監査役重富 由香7回/7回100%(注)籏持秀也 常勤監査役及び吉田洋 社外監査役は、2025年3月28日開催の第124期定時株主総会の終結の時をもって退任しております。また、森川剛志 常勤監査役及び重富由香 社外監査役は、同定時株主総会において選任され、就任しております。全回数が異なるのは、就任時期及び退任時期によるものです。 2025年度取締役会は、各部門における職務執行状況・業績の報告(四半期ごと)・売上利益計画や、リスクマネジメント体制の整備・運用状況の年度報告を受け、それら報告に基づき、適宜、事業戦略の方向性やリスク管理の在り方につき議論いたしました。また、取締役会の実効性評価、役員その他の重要人事、重要組織の変更、定時株主総会の招集、政策保有株式の検証等の定例議題のほか、自己株式取得、キヤノン電子株式会社の完全子会社化に関する件等、法令または取締役会規則に定める個別の重要業務執行事項について、審議し、決議いたしました。 (監査役会) 取締役会から独立した独任制の執行監査機関として、当社の事業または経営体制に精通した常勤監査役と、法律、財務・会計、内部統制などの専門分野に精通した独立社外監査役を置くこととしております。これら監査役から構成される監査役会は、当社の会計監査人及び内部監査部門と連携して職務の執行状況や会社財産の状況等を監査し、経営の健全性を確保します。 監査役は、監査役会で決定した監査方針、監査計画に従い、取締役会、経営戦略会議等の重要会議への出席、取締役等からの報告の聴取、重要な決裁書類等の閲覧、当社及び関係会社の業務及び財産の状況に関する調査等を行っております。また、取締役等の指揮命令から独立した監査役室を設置し、専任従業員を配置しているほか、必要な場合には、監査役は、本社管理部門等に調査を指示することができます。これらにより、内部統制システムの整備・運用状況を含む取締役等の職務執行に対する厳正な監査を実施し、経営への監視機能を果たしております。また、内部監査部門及び会計監査人と密接に連携すること等により、監査の実効性の向上を図っております。 現在、監査役は5名おり、うち3名が独立役員である社外監査役です。監査役会の議長は常勤監査役が務めております。各監査役の氏名等は、本報告書「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(2)役員の状況 ①役員一覧」に記載のとおりです。 (注)2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決された場合、監査役会は引き続き5名(うち3名は独立役員である社外監査役)で構成される予定です。 (指名・報酬委員会) 当社は、取締役、監査役及び執行役員の候補者選定の公正性や報酬決定プロセスの透明性・客観性の確保等を目的として、任意の「指名・報酬委員会」を設けております。 本報告書提出日現在、委員は、代表取締役副社長CFO田中稔三、社外取締役川村雄介、同池上政幸、同鈴木正規、同伊藤明子、社外監査役田中豊の計6名となっております。なお、審議資料の準備、議事録の作成その他当委員会の運営の支援にかかる業務を行うため、秘書室に事務局を置いております。 (注)2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決された場合、当委員会の委員は代表取締役副会長CFO田中稔三、社外取締役川村雄介、同池上政幸、同鈴木正規、同伊藤明子、同有馬充美、社外監査役田中豊の計7名となる予定です。 ・取締役の選任等に関する手続と最高経営責任者の後継者計画 取締役・監査役の候補者の指名及び執行役員の選任(最高経営責任者の後継者の選定を含む)に際しては、所定の要件を満たすと認められる者の中から代表取締役CEOが候補を推薦し、その推薦の公正・妥当性を「指名・報酬委員会」にて確認の上、取締役会に議案として提出、審議しております。 特に最高経営責任者の後継者計画につきましては、持続的成長と中長期的な企業価値向上につながる重要テーマの一つと位置づけております。経営幹部の研修制度、執行役員選抜研修、執行役員選抜後の人事異動や全社的プロジェクトへの関わり等を通じた経営経験の蓄積を図る仕組みを通じ、CEOが自らの責務の下で課題を与え、進捗状況の確認及び評価を行い、候補の選定・育成を行っており、その過程を「指名・報酬委員会」が確認しております。 また、監査役候補者については、取締役会の審議に先立ち、監査役会において審議し、その同意を得るものとしております。 ・経営陣幹部の解任手続 CEOを含む代表取締役・業務執行取締役(以下「経営陣幹部」)につき違法、不正または背信行為が認められる場合、その役割を果たしていないと認められる場合、その他経営陣幹部の任にふさわしくないと認められる場合には、取締役・監査役は、いつでも「指名・報酬委員会」に対して当該経営陣幹部の解任の要否を討議するよう求めることができます。 「指名・報酬委員会」での討議の結果は、その内容いかんにかかわらず取締役会に答申され、取締役会において解任の要否が審議されます。審議の対象となる当該経営陣幹部は、審議に加わることができません。 ・取締役の候補者選定等に関する「指名・報酬委員会」の直近の活動状況開催日活動の内容2025年1月17日(注)取締役、監査役及び執行役員の選定に関する確認、審議2025年8月27日(注)取締役の選定に関する確認、審議2026年1月15日(注)取締役、監査役及び執行役員の選定に関する確認、審議(注)議長を務めた田中稔三のほか、川村雄介、池上政幸、鈴木正規、伊藤明子及び田中豊の全委員が出席いたしました。 (経営戦略会議、サステナビリティ委員会、リスクマネジメント委員会、開示情報委員会) 独立社外取締役を含む取締役、監査役及び一部の執行役員で構成する経営戦略会議を置き、CEOの決定事項のうち、グループ戦略に関わる重要案件につき、事前審議をしております。 キヤノングループが対応または取り組むべきサステナビリティ関連事項については、CEO及び取締役会による適切かつ実効性ある判断を確保することを目的に、情報共有と事前審議を行う「サステナビリティ委員会」を置いております。 また、当社は、取締役会決議に基づき、キヤノングループのリスクマネジメント体制の整備に関する方針や施策を立案する「リスクマネジメント委員会」を置いております。 同委員会は、財務報告の信頼性確保のための体制の整備を担当する「財務リスク分科会」、企業倫理の徹底及び遵法体制の整備を担当する「コンプライアンス分科会」、事業運営上のリスク全般の管理体制の整備を担当する「事業リスク分科会」の3つの分科会から構成されております。「リスクマネジメント委員会」は、リスクマネジメント体制の整備・運用状況を検証し、その結果をCEO及び取締役会に報告する役割を担っております。 その他、重要会社情報の適時、正確な開示のため、開示情報の内容や開示時期等を審議する「開示情報委員会」を置いております。  本報告書提出日現在、当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は次のとおりであります。 (注)2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の取締役は11名、うち独立社外取締役は5名となり、指名・報酬委員会のうち独立社外取締役は5名となる予定です。 ③企業統治に関するその他の事項(内部統制)内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況 当社が業務の適正を確保するための体制として取締役会において決議した内容(基本方針)及び当該体制の運用状況の概要は、次のとおりであります。 業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の基本方針〔基本方針の決議の内容〕当社ならびに当社及びその子会社からなる企業集団は、業務の適正を確保し、企業価値の継続的な向上を図るため、創立当初からの行動指針である「三自の精神(自発・自治・自覚)」に基づく健全な企業風土と、「キヤノングループ行動規範」による遵法意識の醸成に努めるとともに、当社CEO及び各部門の責任者ならびに各子会社の執行責任者の権限と決裁手続の明確化を通じ、キヤノングループ全体の「経営の透明性」を確保する。1.コンプライアンス体制(会社法第362条第4項第6号、 会社法施行規則 第100条第1項第4号)〔基本方針の決議の内容〕① 取締役会は、「取締役会規則」を定め、これに基づきキヤノングループの経営上 の重要事項を慎重に審議のうえ意思決定するとともに、代表取締役、業務執行取 締役及び執行役員(以下「取締役等」)の業務の執行状況につき報告を受ける。② 業務遂行にあたり守るべき規準として取締役会が定める「キヤノングループ行動 規範」を用い、新入社員研修、管理職登用研修、新任役員研修等の場においてコ ンプライアンスを徹底する。③ リスクマネジメント体制の一環として、日常の業務遂行において法令・定款の違 反を防止する業務フロー(チェック体制)及びコンプライアンス教育体制を整備 する。④ 内部監査部門は、取締役等及び従業員の業務の執行状況を監査する権限を有して おり、法令・定款の遵守の状況についても監査を実施する。⑤ 従業員は、キヤノングループにおいて法令・定款の違反を発見した場合、内部通 報制度を活用し、社外取締役、社外監査役を含むいずれの役員にも匿名で事実を 申告することができることとする。また、当社は、内部通報者に対する不利な取 扱いを禁止する。〔運用状況の概要〕① 当期は取締役会を10回開催し、重要事項につき審議・決定したほか、主要部門を 担当する取締役等から業務執行につき報告を受けました。② 「キヤノングループ行動規範」を用いたコンプライアンス研修を実施したほか、 職場単位で身近な法令違反リスクについて議論する機会(「コンプライアンス週 間」)を設けました。③ 以下2〔運用状況の概要〕①のとおりであります。④ 内部監査部門は、約60名を擁しており、コンプライアンスのほか、業務の有効性 や効率性等につき、各部門及び子会社を監査し、必要に応じて改善提言を行ったうえで、監査結果をCEO、CFOに報告しております。また、社外取締役、監査役及び監査役会にも監査結果の概要を定期的に報告しております。⑤ 社内イントラネットにおいて、内部通報窓口とともに内部通報者の不利益取扱い の禁止を含む内部通報制度に関する規程及びその利用ルールを周知しておりま す。当期、重大な法令違反等に関わる内部通報案件はありませんでした。 2.リスクマネジメント体制(会社法施行規則 第100条第1項第2号) 〔基本方針の決議の内容〕① 取締役会が定める「リスクマネジメント基本規程」に基づき、CEO直轄の審議体 としてリスクマネジメント委員会を設ける。同委員会は、キヤノングループが事 業を遂行するに際して直面し得る重大なリスクの把握(法令違反、財務報告の誤 り、品質問題、労働災害、自然災害等)を含む、リスクマネジメント体制の整備 に関する諸施策を立案し、CEO及び取締役会の承認を得る。また、同委員会 は、事業部門、子会社等の各組織によるリスクマネジメント体制の自律的な整 備・運用の状況を評価し、CEO及び取締役会に報告する。② 取締役会が定める「経営戦略会議規程」に基づき経営戦略会議を設け、取締役会 付議に至らない案件(CEO決裁案件)であっても、重要なものについては同会議 において慎重に審議する。〔運用状況の概要〕① リスクマネジメント委員会には、財務報告の信頼性確保のための体制整備を担当 する「財務リスク分科会」、企業倫理や主要法令の遵守体制の整備を担当する 「コンプライアンス分科会」、事業運営上のリスク全般の管理体制の整備を担当 する「事業リスク分科会」の三分科会が設置されており、それぞれ、2025年度の 各組織によるリスクマネジメント体制の整備・運用状況を評価いたしました。そ の結果、重大な不備は認められず、同委員会はその旨をCEO及び取締役会に報告い たしました。② 当期、経営戦略会議を8回開催いたしました。業務執行を担う取締役等のほか、 社外取締役及び常勤監査役も適宜出席し、意見を述べております。3.効率的な職務執行体制(会社法施行規則 第100条第1項第3号) 〔基本方針の決議の内容〕① CEO及び他の取締役等は、取締役会が定める分掌及び職務権限に関する規程に基 づき、CEOの指揮監督の下、分担して職務を執行する。② CEOは、5カ年の経営目標を定めた「グローバル優良企業グループ構想」及び3 カ年の重点施策等を定めた中期経営計画を策定し、グループ一体となった経営を 行う。〔運用状況の概要〕① CEO及び他の取締役等は、関連規程に基づき、分担して職務を執行しておりま す。CEO以外の代表取締役や執行役員が「プリンティング」、「メディカル」、「イメージング」、「インダストリアル」の4つの産業別グループや世界の各主要地域の販売を統括する販売子会社の責任者をそれぞれ務め、CEOの指揮監督下で分担して事業活動を行う体制をとっております。② CEOは、当社の取締役等及び国内外主要子会社の執行責任者との緊密な議論をふ まえて中期経営計画を決定しており、グループ経営としての一体性を確保してお ります。 4.グループ管理体制(会社法施行規則 第100条第1項第5号) 〔基本方針の決議の内容〕当社は、子会社に対し、次の各号を行うことを求めることにより、キヤノングループの内部統制システムを整備する。a)当社取締役会が定める「グループ会社管理規程」に基づき、重要な意思決定につ いて当社の事前承認を得ること又は当社に対して報告を行うこと。b)「リスクマネジメント基本規程」に基づき、その事業の遂行に際して直面し得る 重大なリスクを把握のうえ、これらのリスクに関するリスクマネジメント体制の 整備・運用状況を確認、評価し、当社に報告すること。c)設立準拠法の下、適切な機関設計を行うとともに、執行責任者の権限や決裁手続 の明確化を図ること。d)「キヤノングループ行動規範」によるコンプライアンスの徹底の他、リスクマネ ジメント体制の一環として、日常の業務遂行において法令・定款の違反を防止す る業務フロー(チェック体制)及びコンプライアンス教育体制を整備すること。e)内部通報制度を設けるとともに、内部通報者に対する不利な取扱いを禁止するこ と。〔運用状況の概要〕a)当社は、「グループ会社管理規程」に基づき、子会社から報告を受け、または事 前承認を行いました。b)上記2〔基本方針の決議の内容〕①記載のリスクマネジメント体制の整備・運用 状況の評価のため、評価対象となる子会社は、それぞれ対象リスクにつき評価を 実施いたしました。c)各子会社は、適用を受ける法律等のほか、業容等に応じて機関設計や決裁の基 準・手続を適宜見直しております。d)各子会社は、リスクマネジメント体制の整備・運用の評価プロセス(上記2〔運 用状況の概要〕①)においてコンプライアンス体制の点検を実施したほか、必要 に応じ、研修等を通じたコンプライアンス風土の醸成を図っております。e)各子会社は、内部通報制度を整備し、通報者に対する不利な取扱いの禁止の徹底 を図っております。5.情報の保存及び管理体制(会社法施行規則 第100条第1項第1号) 〔基本方針の決議の内容〕取締役会議事録及びCEOその他の取締役等の職務の執行に係る決裁書等の情報は、法令ならびに「取締役会規則」及び関連する規程に基づき、各所管部門が適切に保存・管理し、取締役、監査役及び内部監査部門は、いつでもこれらを閲覧できることとする。〔運用状況の概要〕取締役、監査役及び内部監査部門は、必要に応じ、取締役会議事録、経営戦略会議議事録やCEO決裁書等の記録を閲覧し又はその写しを入手しております。 6.監査役監査体制(会社法施行規則 第100条第3項) 〔基本方針の決議の内容〕① 監査役室を設置し、必要な員数の専任従業員を配置する。この監査役室は、取 締役等の指揮命令から独立した組織とし、専任従業員の人事異動には、監査役 会の事前の同意を要することとする。② 監査役は、取締役会のみならず、経営戦略会議、リスクマネジメント委員会等 の社内の重要な会議に出席し、取締役等による業務の執行状況を把握する。③ 人事、経理、法務等の本社管理部門は、監査役と会合を持ち、業務の執行状況 につき適宜報告する。また、重大な法令違反等があったときは、関連部門が直 ちに監査役に報告する。④ 監査役は、会計監査人から定期報告を受ける。⑤ 監査役は、国内子会社の監査役と定期的に会合を持ち、情報共有を通じてグル ープ一体となった監査体制の整備を図る。また、監査役は、国内外の主要な子 会社を分担して監査し、子会社の取締役等による業務の執行状況を把握する。⑥ 当社は、監査役に報告した者に対する不利な取扱いを禁止するとともに、子会 社にも不利な取扱いの禁止を求める。⑦ 監査役会は、当社及び子会社に対する年間の監査計画とともに予算を立案し、 当社は、必要となる予算を確保する。臨時の監査等により予算外の支出を要す るときは、その費用の償還に応じる。〔運用状況の概要〕① 取締役等の指揮命令から独立した監査役室を設置し、必要な員数の専任従業員 を配置しております。② 社外監査役を含め、監査役は、全ての取締役会に出席し、常勤監査役は全ての 経営戦略会議及びリスクマネジメント委員会に出席し、取締役等の業務の執行 状況を確認しております。③ 監査役及び監査役会は、内部監査部門から、定期的にその監査結果の報告を受 けております。また、常勤監査役は、本社管理部門の責任者から、定期的に業 務の執行状況の報告を受けております。④ 監査役は、月1回以上、会計監査人から監査の状況について報告を受けると ともに、法令に基づく事業年度の監査結果についての報告を受けております。⑤ 監査役は、国内子会社の監査役と定期的に会合を持ち、情報交換を行っており ます。また、子会社の監査の際には、子会社取締役から報告を受けるほか、子 会社監査役と情報交換を行い、子会社の取締役等の業務の執行状況を確認して おります。⑥ 当社及び子会社に対し、監査役への報告者に対する不利な取扱いの禁止を周 知しております。⑦ 当期、監査計画に従った監査を実施するにあたって予算が不足する事態は生じ ませんでした。 (責任限定契約の内容の概要) 当社は、取締役会決議によって取締役及び監査役の責任を法令の範囲内で一部免除できる旨を定款で定めております。また、会社法第427条第1項及び当社定款の規定により、社外取締役及び社外監査役との間に、任務を怠ったことによる損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく責任の限度額は、法令が規定する限度額としております。これらは、取締役及び監査役が職務の遂行にあたり、過度に萎縮することなく、期待される役割を十分に発揮することができるようにすることを目的とするものであります。 (役員等賠償責任保険契約の内容の概要) 当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は当社の取締役、監査役及び執行役員であり、保険料は全額当社が負担をしております。当該保険契約により、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害が塡補されることとなります。ただし、犯罪行為や意図的に違法行為を行った場合は塡補の対象外とすること等により、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。 (取締役の定数) 当社の取締役は30名以内とする旨定款に定めております。(取締役の選任の決議要件) 当社は、取締役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。(取締役会で決議できる株主総会決議事項)イ.中間配当の決定機関 当社は、会社法第454条第5項の規定に従い、取締役会の決議により中間配当を実施することができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。ロ.自己の株式の取得の決定機関 当社は、会社法第165条第2項の規定に従い、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的に自己株式の取得を行うことを目的とするものであります。 (株主総会の特別決議要件) 当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。 (適時開示) 関連法規及び証券取引所の開示ルールに則って、株主及び資本市場に対して情報が正確かつ網羅的に開示される体制を強化するために、2005年4月に「開示情報委員会」を設置しました。重要な会社情報について、適時開示の要否、開示内容、開示の時期等の検討及び決定の役割を担うとともに、各部門で発生した重要な会社情報について、迅速かつ網羅的に情報を収集する体制を構築しております。なお、株主や投資家等に対して、経営方針説明会、四半期ごとの決算説明会、ウェブサイトの充実等を通して経営状況について迅速かつ正確な情報開示を継続して実施しております。
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2025 / 約6,430字
(3)人的資本当社は、創業以来受け継がれている「人間尊重」の企業DNAのもと、価値創造の源泉は人材にあると考え、人材価値の最大化に向けた投資を積極的に行っています。2026年からスタートしたグローバル優良企業グループ構想フェーズⅦでは、生産性革新を断行することで新たなる成長を目指していきます。その実現に向けて、新技術の研究開発や全社での業務自動化・内製化を推進するための人材ポートフォリオの構築を目指しています。具体的には、イノベーションを創出する人材の獲得・育成と、多様な人材やアイデアを最大限活かす自由闊達な組織風土の醸成に取り組んでいます。加えて、ジョブ型の「役割給制度」を導入し、年齢や性別にとらわれない適材適所の人材配置を推進しています。また、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮するため、さまざまな健康支援を通じて社員の心身の健康を支えています。さらに、働きやすさと働きがいを通じて、エンゲージメントを向上させることで、個人と会社の成長を実現しています。以下に示す戦略は、キヤノン株式会社を対象とし、今後、グループ会社に対して各社の状況を考慮しながら、展開していきます。多様性の確保を含む人材育成と社内環境整備に関する戦略ならびに指標及び目標①イノベーション人材の獲得と育成当社は、革新的な製品を創出することによって社会に新たな価値を提供するため、優秀な技術人材の獲得と育成に取り組んでいます。定期採用では、インターンシップを通じて当社の魅力を訴求し、学生の関心を高めるとともに、優秀な学生に直接コンタクトするダイレクトリクルーティングを強化しています。あわせて、自社にない技術を持つ人材を獲得するキャリア採用(経験者採用)も積極的に行っています。また、技術人材育成委員会のもと、300以上の専門講座を整備し、長期的視点に立って次世代を担う技術人材を育成しています。2025年の技術研修の効果(実務への役立ち度)は、5段階で平均4.0と高い水準です。近年では、保有技術や特許情報などを集約した技術人材データベースを構築し、効果的な人材育成につなげています。特に、イノベーションに不可欠なデジタル人材の育成については、ソフトウエア技術者の育成を専門的に担う社内教育機関「CIST(Canon Institute of Software Technology)」を2018年に設立し、ソフトウエアに関するスキルを受講者のレベルに応じて身につけられる体制を整えています。また、全社員に対して、生産性向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するためのIT・DXリテラシー研修を実施し、2025年までに延べ28,000人が受講しました。さらに、上級者に対しては、最先端のソフト技術を学ぶための社外の教育・研究機関への派遣を積極的に行っています。2023年からは、「高度技術者認定制度」を導入し、高度な技術的知見を有する技術者を「Top Scientist」「Top Engineer」などとして顕彰することにより、モチベーションの向上や後進の育成に取り組んでいます。このほか、さまざまな領域でイノベーションを牽引する事業系人材やものづくり人材などを育成するため、多様な研修やトレーニー制度を整備するとともに、各分野における幹部候補者の計画的な配置・育成を行っています。 〈2025年研修実績〉 研修時間研修費用合計59.0万時間38.2億円従業員一人あたり25.7時間16.7万円 〈人材育成の基本的な考え方〉 〈人材育成体系図〉                             LEAD:Canon Leadership Development Program                            CPT:Canon Production Trainee                            CGAP:Canon Global Assignment Policy                            CGMST:Canon Global Marketing & Sales Trainee                            CIST:Canon Institute of Software Technology ②適材適所と少数精鋭の推進当社は、生産性の高い少数精鋭の組織を実現するため、戦略的な人材配置とキャリア形成支援による適材適所を推進しています。新入社員に対しては、専門性や志向にマッチした配属を行うため、配属先を入社前に確約するジョブマッチング型の採用を拡大しています。入社3年経過時には、キャリア研修や面談を通じて職務適合性を確認し、万一の配属ミスマッチの早期解消に取り組んでいます。また、成長領域への人材シフトと、社員の主体的なキャリア形成を支援する仕組みとして「キャリアマッチング制度」(社内公募制度)を導入しています。2015年からは、新たな職種にチャレンジする社員を支援するため、職種転換研修と社内公募制度を組み合わせた「研修型キャリアマッチング制度」を導入し、2025年までに累計2,726人が社内公募で異動しました。さらに、2021年からは、国内グループ会社に社内公募制度を拡大し、グループ間の出向・転籍を可能にすることで、キヤノングループ全体での適材適所を推進しています。そのほか、全社員に対して多様な研修メニューを定期的に紹介するなど、社員のリスキリングを強化しています。シニア社員に対しては、主体的なキャリア形成を促すセミナーや60歳以上向けの社内公募制度を設けるほか、豊富な知識やスキルを発揮できる柔軟な勤務体系を整備し、年齢にとらわれない全社員戦力化を目指しています。これらの取り組みの結果、離職率は全国平均(11.5%)※より大幅に少ない1.2%(定年退職扱いを除く)となり、高い定着率を維持しています。※厚生労働省 令和6年雇用動向調査 産業、就業形態別離職率 一般労働者 産業計より 〈キャリアマッチングによる社内転職〉 〈研修型キャリアマッチング制度〉 〈社内公募異動者〉累計 ③ジョブ型人材マネジメントの進化当社は、年齢や性別にとらわれない、優秀人材の抜擢と公平・公正な処遇を実現するため、2001年から、ジョブ型の「役割給制度」を導入しています。役割給制度においては、ポジションごとに職務記述書を作成し、職務に求められる知識やスキルを明確化することにより、自律的なキャリア形成と適材適所の人材配置を可能にしています。近年は、職務を基軸とした職種別採用やキャリア採用、社内公募などを拡大し、ジョブ型の人材マネジメントを強化しています。また、処遇面においても、めざましい活躍をした人材に対して特別報酬が支払われるOS(Outstanding)評価制度や、少ない人的リソースで高い利益を創出した場合により高い賞与が支払われる仕組みの導入に加え、ベースアップを継続的に実施するなど、さまざまな報酬制度の改善を通じて人的投資を強化しています。 〈役割等級〉 ※T:Tentative/Training、 G:Job Grade Band 、M:Management Mission Band ④創造的な組織風土の醸成当社は、イノベーションを創出する自由闊達な職場風土を醸成するため、組織開発に取り組んでいます。具体的には、コミュニケーションやリーダーシップなどの課題に対して、専任の社内コンサルタントの支援のもと、職場メンバーが対話を通じて課題解決に取り組む「CKI(Canon Knowledge-intensive staff Innovation)」活動を実施しています。さらに、毎年11月に、人材育成と組織開発の総合イベントとして「Canon Inspire Summit」を開催し、組織の活性化に向けた取り組みを加速しています。また、社員の自発的な創発活動を積極的に支援しています。例えば、2018年に活動を開始した「Developers Conference」は、社員が事業の枠を超えて製品開発や技術トレンドについて意見を交わす相互啓発の場として広く定着しています。そのほか、社員同士が活発にコミュニケーションを行うためのオフィス環境づくりを進めるなど、創造的な職場環境の整備に取り組んでいます。 〈基本的な考え方〉 ⑤ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進当社は、多様な価値観やアイデアを取り込みながら、イノベーションを生み出していくためにDE&I※を推進しています。DE&I推進の組織体制として、2012年に全社横断組織「VIVID(Vital workforce and Value Innovation through Diversity)」を発足し、重点施策として「女性の活躍推進」と「男性の育児参画支援」を掲げ、さまざまな活動を展開しています。 ※ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン 重点施策とKPI・女性管理職比率 :2030年末までに10%以上にする・男性の育児休業取得率:2030年末までに100%以上にする 女性の活躍推進については、女性の管理職候補育成を目的とした「女性リーダー研修」を実施し、計画的な育成に取り組んでいます。加えて、仕事と育児の両立を支援するため、育児休業復職セミナーや管理職によるメンタリングなどのサポート体制を整え、女性が活躍できる環境づくりに努めています。これらの取り組みの結果、女性活躍のKPIである「女性管理職比率を2025年末までに2011年比で3倍以上とする」という目標を2024年に前倒しで達成しました。さらに、部長職以上の女性幹部の人数は過去5年間で約50%増加するなど、着実に活躍の場を広げています。これらの実績が評価され、女性活躍推進の優良企業として厚生労働省より「えるぼし(3つ星)」の認定を受けています。2026年からは、「女性管理職比率を2030年末までに10%以上にする」という新たな目標を設定し、達成に向けて取り組みを開始しています。一方で、従業員に占める女性比率が低いことが当社の課題となっています。これは、当社が技術開発を重視した会社であり、一般的に女子学生の割合が少ない技術系の採用が多いことが原因です。そのため、女性の採用において目標値を設定し、女性採用をより強化するとともに、将来的には女性管理職比率を社員総数における女性比率(2025年末17.1%)と同等にすることを目指しています。また、2024年より、女子中高生の理工系進学を支援する内閣府男女共同参画局の取り組みである「リコチャレ」に賛同し、さまざまなイベントを実施しています。なお、2024年は初の女性社外取締役が就任し、2025年は初の女性社外監査役が就任しています。男性の育児参画支援については、育児休業制度を利用した男性社員の座談会やインタビュー、育児関連セミナーなどを実施し、男女共同参画へ向けた意識改革や職場風土醸成に努めています。これらの取り組みの結果、男性の育児休業取得率は、2025年末で86.3%になるとともに、育児休業平均取得日数は94日と高い水準となりました。これらの実績が評価され、2019年から子育てサポート企業として厚生労働省より「プラチナくるみん」の認定を受けています。そのほか、DE&I向上の取り組みとして、障がい者やLGBTQ+などマイノリティについての全社研修やイベントなどを開催し、社員の理解を深める活動を行っています。連結子会社含む各社の女性管理職比率、男性の育児休業取得率、男女の賃金差異は、第1 企業の概況 5 従業員の状況をご参照ください。 ⑥従業員エンゲージメントの向上当社は、社員一人ひとりが会社の理念や戦略に共感し、意欲的に業務に取り組むためのさまざまな施策を展開しています。まず、組織と従業員の現状を把握するため、2年に一度、従業員意識調査を実施しています。調査結果を多面的に分析した上で、調査翌年に全ライン管理職を対象とした「CAMP(Canon Active Management Program)研修」を実施しています。CAMP研修では、職場ごとに管理職が自組織の課題を議論し、具体的な施策につなげ、その効果を翌年の従業員意識調査で確認するサイクルを回しています。2025年の従業員意識調査では、前回から「自己成長」や「会社に対する総合的な捉え方」をはじめとする大半の項目において、肯定回答率が上昇しました。特に、やりがい、自己成長、働きやすい環境などエンゲージメントに関連する項目は、着実に向上しています。また、若手社員に対して、2024年より「モチベーション診断」や「パルスサーベイ」の実施などに取り組んできた結果、20代の社員のエンゲージメントスコアが大きく向上しました。加えて、ワーク・ライフ・バランスの充実をはかるため、労働時間の短縮やライフステージに合わせて柔軟に働くことができる労働環境の整備に取り組んでいます。具体的には、育児や介護を理由とした短時間勤務等の制度の充実や、計画的な休暇取得の促進のほか、ITを活用した業務効率化などを行っています。これら取り組みの結果、2025年の年間総実労働時間は、全国平均※(1,917時間)より大幅に少ない1,708時間となりました。※厚生労働省 毎月勤労統計調査 一般労働者 調査産業計より 〈従業員意識調査を活用したマネジメント改善サイクル〉 〈従業員エンゲージメント〉 ※やりがい、自己成長、働きやすい環境などエンゲージメントに関連する項目における肯定回答率 ⑦健康経営の推進当社は、創業当初から「健康第一主義」を行動指針に掲げ、健康経営を推進しています。従業員の心身の状態や生活習慣、業務の状況など、健康診断で得られたデータの詳細な分析をもとに、健康保険組合と協働で8つの健康行動(こころ・がん・運動・食事・体重・睡眠・飲酒・禁煙)の目標値を設定し、実効性のある健康支援を行っています。例えば、生活習慣病については、睡眠や喫煙が影響していることを踏まえ、良質な睡眠を確保するために専用機器を用いた個別指導や禁煙プログラムの実施などを行っています。また、2016年からは、全ての国内事業所の敷地内を禁煙とするなどの取り組みを進めた結果、2025年末の喫煙率は14.5%となり、2005年から16.1ポイント減少しました。また、健康診断や健康行動のデータを組織ごとに分析した「健康レポート」を配布し、社員の健康づくりに向けた職場の自律的な取り組みを後押ししています。メンタルヘルスについては、ストレスチェックを毎年実施し、高ストレス者に対する産業医面談や保健師による健康相談を行うほか、職場との懇談会を実施するなど職場全体で改善を図っています。これら取り組みの結果、年々、高ストレス者の割合は減少するなど、効果が表れています。がんの早期発見・治療のため、がん検診制度の活用を促進しています。キヤノン健康保険組合による費用補助や健康支援スタッフによる予約会の開催など、社員が受診しやすい環境を整備しています。このほかヘルスリテラシー向上の取り組みとして、健康に関するセミナーやイベントを行うなど、さまざまな健康支援を通じて社員が能力を最大限発揮することを目指しています。 KPI目標値実績健康診断受診率100%100%ストレスチェック受検率100%96.9%がん検診受診率(40歳以上)70%52.0%
事業の内容 FY2025 / 約2,173字
3【事業の内容】 当社は米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「米国会計基準」という。)によって連結財務諸表を作成しており、関係会社についても当該会計基準の定義に基づいて開示しております。第2「事業の状況」及び第3「設備の状況」においても同様であります。また、セグメント情報につきましては、米国財務会計基準審議会会計基準書(以下「基準書」という。)280「セグメント報告」に基づき作成しております。 当社グループ(2025年12月31日現在、当社及びその連結子会社321社、持分法適用関連会社8社で構成)は、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアル、その他及び全社の分野において、開発、生産から販売、サービスにわたる事業活動を営んでおります。 なお、当社は、第125期より、報告セグメントごとの業績をより適切に管理するため、インダストリアルビジネスユニットにおけるグループ間取引の業績管理方法を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 注23 セグメント情報」をご参照ください。 開発については主として当社において、生産については当社及び事業内容別に編成された国内外の生産関係会社により行っております。また、一部の生産関係会社は各事業セグメントに部品を供給しております。 販売及びサービス活動は、主として国内においてはキヤノンマーケティングジャパン(株)によって、また海外においてはCanon U.S.A.,Inc.(米国)、Canon Europe Ltd.(英国)、Canon Europa N.V.(オランダ)、Canon (UK) Ltd.(英国)、Canon France S.A.S.(フランス)、Canon Deutschland GmbH(ドイツ)、Canon(China)Co.,Ltd.(中国)、Canon Singapore Pte.Ltd.(シンガポール)等、地域ごとに設立された販売関係会社により行っております。メディカルビジネスユニットの製品において、キヤノンメディカルシステムズ(株)は直販もしくは地域ごとに設立された販売関係会社及び代理店により販売活動を行っております。 また、キヤノン電子(株)、キヤノン・コンポーネンツ(株)等の生産子会社は、当社に対して部品及び製品の供給を行っているほか、国内外において独自に販売活動を行っております。 セグメントごとの製品及び生産を担当する主な会社は以下のとおりであります。セグメントの名称主要製品主な生産会社プリンティングデジタル連帳プリンター、デジタルカットシートプリンター、大判プリンター、オフィス向け複合機、ドキュメントソリューション、レーザー複合機、レーザープリンター、インクジェットプリンター、イメージスキャナー、電卓当社キヤノン電子(株)キヤノンファインテックニスカ(株)キヤノン化成(株)キヤノンプレシジョン(株)長浜キヤノン(株)大分キヤノンマテリアル(株)福島キヤノン(株)キヤノン・コンポーネンツ(株) Canon Virginia, Inc.(米国)Canon Production Printing Netherlands B.V.(オランダ)佳能大連事務機有限公司(中国)佳能(蘇州)有限公司(中国)Canon Vietnam Co.,Ltd.(ベトナム)Canon Prachinburi (Thailand) Ltd.(タイ)Canon Business Machines (Philippines),Inc.(フィリピン)Canon Hi-Tech(Thailand)Ltd.(タイ)メディカルCT装置、超音波診断装置、X線診断装置、MRI装置、デジタルラジオグラフィ、眼科機器、体外診断システム及び試薬、ヘルスケアITソリューションキヤノンメディカルシステムズ(株)キヤノン電子管デバイス(株)キヤノンメディカルダイアグノスティックス(株)Quality Electrodynamics, LLC(米国)イメージングレンズ交換式デジタルカメラ、交換レンズ、コンパクトデジタルカメラ、コンパクトフォトプリンター、MRシステム、ネットワークカメラ、ビデオ管理ソフトウェア、映像解析ソフトウェア、デジタルビデオカメラ、デジタルシネマカメラ、放送機器当社大分キヤノン(株)長崎キヤノン(株)宮崎キヤノン(株) 台湾佳能股份有限公司(台湾)Canon Opto(Malaysia)Sdn.Bhd.(マレーシア)Axis Communications AB(スウェーデン)インダストリアル半導体露光装置、FPD露光装置、有機ELディスプレイ製造装置、真空薄膜形成装置、ダイボンダー当社キヤノンマシナリー(株)キヤノンアネルバ(株)キヤノントッキ(株)キヤノンセミコンダクターエクィップメント(株)Canon Machinery(Malaysia)Sdn.Bhd.(マレーシア)その他及び全社ハンディターミナル、ドキュメントスキャナー当社キヤノン電子(株)キヤノン・コンポーネンツ(株)キヤノンプレシジョン(株) 事業の系統図は次のとおりであります。
事業等のリスク FY2025 / 約21,464字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) リスクマネジメント体制当社は、取締役会決議に基づき、キヤノングループのリスクマネジメント体制の整備に関する諸施策を立案する「リスクマネジメント委員会」を設置しております。同委員会は、財務報告の信頼性確保のための体制整備を担当する財務リスク分科会、企業倫理や主要法令の遵守体制の整備を担当するコンプライアンス分科会、市場競争環境の変化その他の事業運営上のリスクの管理体制の整備を担当する事業リスク分科会の三分科会から構成されております。法務部門、ロジスティクス部門、品質部門、人事部門、経理部門など、事業活動に伴う各種リスクを所管する当社の本社管理部門は、それぞれ関連する分科会に所属し、その所管分野について、各部門及び子会社のリスクマネジメント活動を統制・支援しております。当社各部門及び子会社は、上記体制の下、自律的にリスクマネジメント体制の整備・運用を行い、その活動結果をリスクマネジメント委員会に毎年報告しております。リスクマネジメント委員会は、各分科会並びに各部門及び子会社からの報告を受け、リスクマネジメント体制の整備・運用状況を評価し、その結果をCEO及び取締役会に報告する役割を担っております。  リスクマネジメント体制  リスクマネジメントプロセス (2) 事業等のリスク 当社グループ(当社及びその連結子会社。以下、当該項目では「当社」という。)の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。当社では、グループ経営上のリスクについて、取締役会が定める「リスクマネジメント基本規程」に基づき設置されるリスクマネジメント委員会において、毎年、当社の経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクの特定を行っており、以下のリスクも同委員会で審議のうえ特定されたものです。ただし、以下のリスクは当社に関するすべてのリスクを網羅したものではなく、対応策もこれらのリスクを完全に排除するものではありません。なお、下記の事項は有価証券報告書提出日(2026年3月25日)現在において判断した記載となっております。 リスクマップ (注)リスクマップ上の各リスク番号は、当社で各リスクを「①事業特有の重要性が高いリスク」、「②事業横断的な重要性が高いリスク」、「③一般的なリスク」に分類の上、これらの順に設定しております。 ①事業特有の重要性が高いリスク ①-1.プリント市場における環境の変化に関連するリスク影響度:大発生可能性:中●リスク 多機能・高性能なスマートデバイスやアプリケーションの普及によるデジタル化、環境への配慮に伴うペーパーレス化の浸透、リモートワークの普及による働き方の変化などにより、プリント市場全体としては、将来的にプリント機会が減少していくことが予想されます。 このような市場環境の変化に対応した製品やサービス、ソリューションを当社が十分に提供できない場合、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、家庭用インクジェットプリンターからオフィス向け複合機、大判プリンターや高速商業印刷までに至る幅広い製品群とクラウドサービスを活かして、市場環境の変化に対しても、お客様がプリントを必要とする様々な場所や機会において最適な選択肢を提供できるよう取り組んでおります。 オフィスにおけるプリント機会の変化は、柔軟な働き方の広がりにより自宅など別の場所へプリント機会がシフトすることなどに起因しておりますが、当社はインクジェットプリンターや小型レーザープリンターを活用し、オフィス外でもセキュリティの高い業務印刷と管理機能を提供するサービスを開始し、新しい市場環境への適合を進めております。 ペーパーレス化の浸透についても、デジタルトランスフォーメーションを促進する高速スキャナーとしての機能も併せ持つオフィス向け複合機を、様々なドキュメントマネジメントサービスと連携させることにより、ソリューションの提供を行っていきます。 さらに、アナログ印刷からデジタル印刷への切り替えや多品種少量印刷のニーズの高まりにより中長期的な成長が見込まれる商業印刷・産業印刷の分野を、当社にとって成長期待の高い領域として新製品やサービスを投入し需要の取り込みを進めていきます。 ①-2.カメラ・ネットワークカメラ・映像解析技術のビジネスにおける競争に関連するリスク影響度:大発生可能性:中●リスク カメラ市場は、スマートフォンなどのデジタルデバイスの撮影機能が高度化し、撮影行為に対する嗜好も多様化しているため、多様な撮影機器間での価格と性能の競争が生じています。こうした状況により、当社製品と競合製品(スマートフォンメーカーを含む)との機能差が縮小するおそれがあり、当社が競争上の優位性を維持できない場合には、当社の地位が相対的に低下し、結果として当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。一方、ネットワークカメラ市場は、セキュリティや映像解析ソリューションに対するニーズの高まりにより、市場は拡大傾向にありますが、競争が激化する中で他社に対して優位性を維持できる製品やサービスが提供できない場合、当社の地位が相対的に低下し、結果として当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は光学技術を中核とした差別化を推進するとともに、ディープラーニング等のAI技術を活用した静止画・動画の画質・機能向上に取り組んでいます。プロフェッショナルからエントリーユーザー向けまでの幅広い製品ラインアップの強化を図るとともに、高まる動画ニーズに対応するため、動画を軸とした製品展開も推進しています。加えて、スマートフォンネイティブ世代を中心としたクリエイティブな映像制作をサポートするため、コンパクトデジタルカメラを含む入門機の充実を図っています。また、撮影ワークフローの向上を目的に、ソフトウェア・サービスの拡充も進めています。さらに、ユーザーの表現の幅を広げるため、VR(Virtual Reality:仮想現実)映像撮影システムのラインアップおよび適用範囲の拡張にも取り組んでいます。 ネットワークカメラは、防犯や防災などのセキュリティ分野の成長はもちろんのこと、AIやクラウドといった技術との融合により、店舗での顧客行動の分析や工場での生産工程の効率化など、多岐にわたる分野で活用が進んでおります。当社は市場の変化をいち早く捉え、これまで培ってきた光学技術や映像処理・解析技術にAIを組み合わせ、クラウド・ネットワーク技術と融合させることで、既存事業の競争力をさらに強化するとともに、映像解析ソリューションを活用したDX市場での事業拡大を進めます。 ①-3.医療機器市場における認証・承認等の事業環境対応に関連するリスク影響度:大発生可能性:中●リスク 画像診断装置を主とする医療機関向け医療機器市場は、その製品の性質上、医師・技師等の医療従事者に対する営業活動を行っておりますが、各国・地域における営業活動に対しては種々の規制・行動基準が定められており、それらの把握及び遵守に努める必要があります。また、新技術・新製品の臨床効果の検証、さらに各国・地域の医療機器規制へ対応し認証・承認等を取得する必要があることから、製品構想、研究開発から製品販売までに時間を要します。今後の新技術・新製品の臨床効果を読みきれず、適時に製品を市場投入できずに競争力を維持できない場合、あるいは想定外の新規制により新規事業の大幅な軌道修正を余儀なくされるような場合には、投資に対して十分な収益が生み出されず、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、昨今の地政学的リスクをはじめとする事業環境の不確実性に加え、米国通商政策によるコスト増、病院経営の悪化などの様々な事業環境の変化やがんや循環器疾病の早期発見や医療従事者の負担軽減、医療分野のサイバーセキュリティ対策など市場ニーズに即応できない場合には、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 医療業界特有の各国・地域の様々な法規制が厳格化される中において、取引先や協業会社と連携しながら、お客様のご要望や事業環境の変化を見極め、AI技術やキヤノンのコア技術を活用し、臨床価値、経済的価値の高い製品やサービスをタイムリーに提供してまいります。また、様々な要因によるコストアップ分を付加価値と合わせて適切に価格に転嫁し、利益の維持・拡大を図ります。更に、DXを活用した営業生産性向上や業務効率化も推進します。また、新興国を含む新規市場の開拓にあたっては技術流出や国産優遇のリスクのミニマム化を図ってまいります。 また、個別化医療や再生医療が注目される中で、医療の潮流への影響をいち早く捉え、より迅速に対策を講じてまいります。 医療の高度化に伴いデータ量が増大する中、初期投資やメンテナンス費用を削減できる医療クラウドプラットフォームの活用が不可欠となっている状況において、医療機関を中心とした情報セキュリティの強化を支援し、臨床的価値と安心・安全の両方を提供することでお客様との信頼関係を構築していきます。 ①-4.半導体・FPD業界における特有のビジネスサイクルに関連するリスク影響度:大発生可能性:中●リスク 半導体・FPD業界のビジネスサイクルには変動幅、時期、期間が予測しづらいという特徴があります。半導体デバイスやパネルが供給過剰となる時期には、当社の半導体露光装置、FPD露光装置や有機EL蒸着装置を含む製造設備への投資が大きく減少します。このようなビジネスサイクルを持つ環境の中で、当社は競争力を維持向上するために、研究開発へ多額の投資を継続していく必要があります。市況の下降局面では、売上減少や在庫増によるキャッシュ・フロー悪化の影響で、研究開発費などの発生した費用の全てもしくは一部を回収できない場合があり、当社のビジネス、経営成績及び財政状態は悪影響を受ける可能性があります。市場の変化が当社の想定と異なり、顧客のニーズを満たせなかった場合、顧客のビジネスに悪影響を与え、結果的に顧客との信頼関係を損ねてしまう可能性があります。☆対応・機会 当社は、継続的な装置性能の向上と顧客ニーズへの対応力を強化することで、幅広い需要を取り込み、顧客や用途の多様化・販売地域バランスの向上に向けた製品開発を進めております。加えて、既に市場で稼働する装置に対しては、更なる装置性能向上や仕様の追加など、顧客ニーズに対応するサービスサポートを行っており、製品開発とアフターサービスの両輪で収益基盤の安定化を図っております。また当社では、市場の変化をいち早く捉え、対策を講じるべく、事前の情報収集と分析を重視し、定常的に実施しております。 半導体において、中長期的な市場の成長や当社製品のシェア拡大に向けて、新生産工場を建設いたしました。生産能力の向上に当たっては既存製造設備の活用やグループ内での柔軟な人員配置体制の構築を進めるなど、今後の市況変動の影響を最小限に抑える施策を講じております。 ①-5.販売に関連するリスク影響度:大発生可能性:低●リスク 当社において、HP Inc.とのビジネスは重要であり、OEMパートナーとして、長年にわたり強固な関係を構築しておりますが、HP Inc.が、政策、ビジネス、経営成績の変化により、当社との関係を制限または縮小する決定を為す場合、当社のビジネス、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社と取引のあるその他の大手ビジネスパートナーとも良好な関係を構築しております。しかし、これらのパートナーが政策、ビジネス、経営成績の変化により、当社との関係を制限または縮小する決定を為す場合、当社のビジネス、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社の想定を超える環境の変化が起こる場合、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、直接、間接販売のチャネルを地域ごとでバランスよく展開しております。特定パートナーの変化についても既存チャネルでの対応に加え、積極的な新規ビジネスパートナーの開拓を継続しております。 また、HP Inc.とのビジネスにおいては、多様化するワークスタイルやオフィス環境の変化に対応した競争力ある製品を提供し続けるとともに、良好かつ強固なパートナーシップを維持強化していきます。 ②事業横断的な重要性が高いリスク ②-1.サプライチェーンに関連するリスク影響度:大発生可能性:高●リスク 当社は部品や材料の購入から、製品の生産、販売までの一連の流れについて、最適なサプライチェーンの構築に努めております。しかし、当社は重要な部品や材料を外部の特定サプライヤーに依存しており、当社の製品で横断的に使用されている部品や材料に品質問題、あるいは供給不足や価格高騰が発生する場合、生産活動の中断や製造原価の上昇等を引き起す可能性があります。これに加えて、部品や材料の調達、製品の世界各国・地域へのスムーズな供給において、物流サービスが有効に機能する必要がありますが、コンピューター化されたロジスティクス・システムに何らかのトラブルが発生する場合、米中対立・ウクライナ紛争・中東情勢等の地政学的リスクや港湾労働者によるストライキ等の労使紛争により物流の混乱や供給停止が発生する場合、高額製品が輸送中の事故により損害を受け、保険で補償が不可能な場合、また、代替製品を顧客に納品できない場合、当社のサプライチェーンに悪影響を及ぼすとともに、販売機会の損失等により当社の経営成績に悪影響を及ぼし、顧客からの信用を失う可能性があります。さらに、企業の社会的責任として、サプライチェーンにおける人権の尊重及び保護や環境保全への取り組みが、国際的に求められているため、人権や環境に関連する法令違反や倫理違反などが当社のサプライチェーンで発生する場合、当社の社会的信頼とブランド価値が毀損される可能性があります。☆対応・機会 当社は、最適な生産システムの構築と品質の向上に努めるとともに、グループ全体の物流を全世界的に運営、管理し、効率的な物流体制の構築及び物流コストの低減に努めるほか、問題発生時に迅速に対応できる体制の整備を図っております。最適生産システムに関しては、自動化、ロボット化技術等を用いた効率的な生産体制の構築やキーパーツの内製化を進め、外部依存度を管理し、製造原価の低減を図っております。さらに、新規サプライヤーや別部品、別材料の開拓等により、供給元の多元化を推進し、原材料の高騰と供給網の混乱に対する耐性を高めております。品質の向上に関しては、品質管理専門の組織を設置し、外部サプライヤーと一緒に品質向上活動を推進し、安定的な原材料、部品の調達に努めております。 これらに加えて、サプライチェーンにおける人権の尊重及び保護への取り組みとして、当社では人権方針を策定し、人権デュー・デリジェンスや救済メカニズムの整備にも取り組んでおります。当社は、当社が加盟するRBA(Responsible Business Alliance)の行動規範を採用した「キヤノンサプライヤー行動規範」を策定し、労働・安全衛生・環境・マネジメントシステム等に配慮した調達活動を推進しており、主要サプライヤーからRBA行動規範の遵守に関する同意書を取得しております。さらに、それらのサプライヤーにおける、児童労働・強制労働・過重労働の防止、労働安全衛生の確保、温室効果ガスの削減、原材料の削減、環境法規制遵守等の取り組みを促進すべく、RBAに承認されたキヤノン独自の調査票を用いた点検を毎年実施しております。 ②-2.自然災害・感染症に関連するリスク影響度:大発生可能性:高●リスク 当社の本社ビル、情報システムや研究開発の基幹設備は、東京近郊に集中しておりますが、一般的に日本は世界の他の地域と比較して地震の頻度が多いため、それに伴う被害も受けやすい地域であるといえます。また、研究開発、調達、生産、ロジスティクス、販売、サービスといった当社の施設や事務所は、世界中に点在しており、地震・気候変動による洪水や森林火災等の自然災害、テロ攻撃といった事象に伴うインフラの停止により混乱状態に陥る可能性があります。そのような要因は当社の営業活動に悪影響を与え、物的、人的な損害に関する費用を発生させ、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 感染症の拡大により、世界経済・当社の事業活動が停滞する状況や取引先の事業活動や投資意欲の減退等が発生する場合、また、各国政府等の要請により当社の事業活動が制限される事態においては、当社のビジネス、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、当社関連市場において、リモートワークの進展により、オフィス機器のプリントボリュームが当社の想定ほど回復しない状況や、渡航制限により露光装置や産業機器の設置が当社の予想を下回る事態が発生する場合、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、感染症の拡大は、世界各地のサプライチェーンや当社の生産活動に混乱をきたし、東南アジアなどに所在する当社の一部の工場で生産活動が停滞する可能性があります。加えて、日本及び海外で経済活動の制限が生じ、オフィスや販売店の閉鎖、海外渡航制限、国際貨物輸送の需給逼迫などが発生する場合、当社の販売活動が悪影響を受ける可能性があります。☆対応・機会 当社は、本社の各所管部門が中心となってリスクマネジメント活動を継続的に実施しております。具体的には、工場操業停止といった最悪の事態に備え、同類機種を複数の拠点で並行生産するというバックアップ体制を一部整えるほか、会社の営業停止時に迅速な復旧を実現するため、初動対応事項や関係部門の役割分担の確認、緊急時の連絡体制やガイドラインの整備、訓練等を行っております。さらに、研究開発、調達、生産、品質、ロジスティクス、販売、サービスに用いる基幹システムについては、情報システムのダウンに備えてバックアップ体制を整えております。 また、当社は、安定した事業活動維持のため、災害により出勤が不可能になる等の緊急事態におけるリモートワーク体制の確立を行うと共に、各拠点には、産業医や保健師を配置し、万が一の感染症拡大に対して適切な対応に努めております。 今後も自然災害や感染症の拡大等の状況を想定し、国内・海外における生産活動及び販売活動の体制再構築や強化に取り組んでおります。 ②-3.為替・金利変動に関連するリスク影響度:大発生可能性:高●リスク 当社は、国際的な事業活動により売上の重要な割合を稼得しており、国内外の金融当局の政策変更等に伴う急激な為替レートの変動が、外貨建売上など当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社製品の外貨建売上は、外貨に対する円高により悪影響を受ける一方で、円安は追い風となります。また、外貨建の取引から生じる当社の資産及び負債の円貨額や海外子会社の外貨建財務諸表から発生する為替換算調整勘定も変動する恐れがあります。加えて当社は、資産・負債の評価に影響を与える金利変動のリスクにもさらされております。☆対応・機会 急激な為替レートの変動に関しては、当社は当社現地法人を含め、定常的に短期為替予約の為替ヘッジ取引を実施しております。また、競争力の高い製品の投入により安定的な収益を維持すると共に、直近の為替水準を反映した価格で市場に投入するなどの対策を講じております。金利変動リスクに対しては、成長投資や将来的なM&Aなどを含む必要な資金需要を満たす一方、外部からの借入は最小限に留めることで金利変動影響を抑制し、強固な財務体質の維持に努めております。 ②-4.国際政治経済に関連するリスク影響度:大発生可能性:高●リスク 当社は生産及び販売活動の多くを日本国外で行っておりますが、海外における事業活動には主に政治、外交問題または不利な経済状況の発生と予期しない政策及び法制度、規制等の変更のリスクがあります。 主要な市場におけるインフレの長期化や金融引締めに伴う景気後退、ウクライナ・中東情勢や貿易摩擦の問題がさらに深刻化するなど、政治、外交問題または不利な経済状況が発生し、法人顧客の投資抑制や個人消費の低迷が生じる場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に米国の通商政策に変化があり、当社の売上において一定の割合を占める米国販売へ影響を与える場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。法人顧客の投資抑制は、主に当社のオフィス複合機、レーザープリンター、医療機器、露光装置、産業機器など法人顧客向け製品の需要を、また、個人消費の低迷は、カメラやインクジェットプリンターのような消費者向け製品の需要をそれぞれ減少させる可能性があります。この場合、当社製品の売上が低下し、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 加えて、世界の各国・地域では政治、行政や法制度整備に係る様々な問題やウクライナ・中東情勢に係る問題があり、当社が予期しない政策及び法制度、規制等の変更に直面するリスクがあります。☆対応・機会 政治、外交問題または不利な経済状況の発生については、当社は、当社現地法人と日常的な意思疎通を通じて収集した関連情報や定期的なビジネス概況ヒアリングによる関連情報を経営戦略、業績予想に反映しております。また、特定の市場または世界全体で需要の減少が見込まれる場合は、当社は商品の生産、供給体制に応じて生産調整を実施しております。 予期しない政策及び法制度、規制等の変更については、当社は特に国際的な環境規制や国際及び国内税制変更に係る対策を強化しております。また、公正競争、腐敗防止、個人情報保護、安全保障貿易管理、環境その他の法規制に関しては、各所管部門による統制の下、遵守を徹底しております。 ②-5.人材の確保に関連するリスク影響度:中発生可能性:高●リスク 当社の将来の経営成績は、有能な人材の継続的な会社への貢献に拠るところが大きいといえます。また、開発、生産、販売、管理といった当社の活動に関して有能な人材を採用・育成し、実力ある従業員の雇用の維持を図ることができるかどうかが、当社の将来の経営成績に影響すると考えております。一方、当社が属する先端技術産業での労働市場における人材獲得競争は、近年ますます激しさを増してきております。さらに、技術進歩が日進月歩で加速するため、製品の研究開発面で求められる能力を満たすまでに新しい従業員を育てることはますます重要になってきております。また当社の製造技術の重要課題の一つに技能の伝承があります。レンズ加工など、特殊技能については、短期間に習得できるものではありません。 有能な人材を採用・育成できず、また有能な人材の流出が生じた場合、開発や生産の遅れなどをもたらし、研究成果や技術が流出するほか、技能が適切に伝承されないリスクが発生します。☆対応・機会 当社では、戦略的な要員配置と従業員への積極的なキャリア形成支援により、適材適所を実現し、有能な人材の雇用の維持を図っております。 採用活動では、専門知識や本人の志向をもとに、配属先を入社前に確約するジョブマッチング型の採用を拡大し、各事業が求める人材を最適な部署へ配置しております。また、入社後3年が経過した従業員に対し、仕事や職場との適応状況を確認する面談を人事部門が行い、一人ひとりが安心して能力を発揮できる環境を整えております。 また、当社ではキャリアマッチング制度(社内公募制度)を充実させ、毎年多くの社員が自らの意思で新しい仕事にチャレンジしております。その中でも、従業員に研修の機会を提供し、自らの変身に挑戦できる「研修型キャリアマッチング制度」では、専門知識を身につける学び直しの機会を提供し、未経験の仕事にもチャレンジできる仕組みを構築することで、人生100年時代における自律的なキャリア形成を支援しております。さらに、当社が2018年に設立した「Canon Institute of Software Technology(CIST)」では、製品のソフトウエア開発を中心とした技術者のスキルアップから、新入社員の基礎教育や職種転換をめざす社員の教育まで、体系的かつ継続的な人材育成に取り組んでおり、技術人材の強化と同時に、技術人材への転身を支援しております。 人材育成においては、次世代リーダーの発掘・育成・任用を図る「LEADプログラム」をはじめ、研究開発・ものづくり・販売・管理などのプロフェッショナルを育成する研修プログラムや、トレーニー制度を体系的に実施しております。 当社の事業活動に欠かせない特殊技能においては、卓越した技能をたたえる「キヤノンの名匠認定・表彰」制度への取り組みを通じて、伝承を図っております。 また、急速に進歩する技術に対応すべく、優秀な技術者を発掘・任用し、支援する「高度技術者認定制度」を制定しました。 これらの取り組みに加え、仕事の成果を公平・公正に評価し、有能な人材に、より高度な役割を与え処遇するという好循環を実現することで、人材の流出防止を図っております。 (注)人材育成・多様性の考え方及び取り組みについては、第2 事業の状況 2「サステナビリティに関する考え方及び取組」の(3)「人的資本」に記載しております。 ②-6.情報・製品セキュリティに関連するリスク影響度:中発生可能性:高●リスク 当社は、製造・研究開発・調達・生産・販売・会計などのビジネスプロセスに関する機密情報や、顧客やその他関係者に関する機密情報を電子データとして保有しております。当社はこれらの電子データを、第三者によって管理されているものも含め、様々なシステムやネットワークを介して利用しております。 これらの電子データに関し、ハッカーやコンピューターウイルスによるサイバー攻撃やインフラの障害、天災などによって、個人情報の漏洩、サービスの停止などが発生する可能性があります。特にサイバー攻撃はますます高度化、複雑化し、その攻撃対象は世界各地にわたっております。日本及び海外において事業活動を展開する当社の拠点が、情報技術の脆弱性を突かれ、攻撃を受けた場合、当社ネットワークへの不正アクセスやウェブサイト・オンラインサービスの停止などが発生する可能性があります。 また、当社の製品・サービスは、ネットワークを介してクラウドやスマートフォンと連携し、ますます利便性を高めています。電子データの活用や情報サービスの利用が進む中で、顧客に提供する製品・サービスにおいても個人情報や機密情報の漏洩などのセキュリティリスクは増大しており、インシデントが発生する可能性があります。 このような事態が起きた場合、重要な業務の中断や、顧客やその他関係者に関する個人情報・営業機密などの機密データの漏洩、製品の情報サービスなどへの悪影響のほか、損害賠償責任などが発生する可能性もあります。その結果、社会的信用失墜やブランド価値の低下、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社では保有する電子データを安全かつ厳密に管理するため、情報セキュリティならびに情報インフラの強化を図っております。 当社は、情報セキュリティ担当執行役員を情報セキュリティの意思決定者と位置づけ、情報通信システム本部が実務組織として、グループ全体の情報セキュリティマネジメントにおける責任を担っております。 また、情報セキュリティをグループ全体で同じレベル、同じ考え方で維持することを目的として、「グループ情報セキュリティポリシー」を策定し、全世界のグループ会社に適用しております。 サイバー攻撃などの情報セキュリティインシデントへの対処としては、専門チームCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置しており、外部からのサイバー攻撃への対策として、不審電子メールの遮断、社内ネットワークへの不正侵入監視、インターネットへの不正通信監視などの環境を構築し攻撃被害の拡大防止に努めるとともに、定期的にサイバー攻撃対応訓練を実施し対応体制の強化を図っております。また、外部に公開するウェブサイトに対しても日常的に脆弱性(セキュリティホール)の調査・対策を実施し、オンラインサービス停止リスクを低減しております。 従業員に対しても、業務に使用するソフトウエアの管理や情報の取り扱い及びサイバー攻撃に対する社員研修、標的型攻撃メール訓練などを全社で行い、意識の向上、リテラシーの向上に努めております。また、情報セキュリティ施策適用の徹底を図るため、毎年当社及びグループ会社に対する情報セキュリティ監査を実施し、情報セキュリティレベルの継続的な維持・向上に努めております。 また、当社は市場での製品セキュリティ問題へ対応するため、社内にPSIRT(Product Security Incident Response Team)を設置しております。PSIRTは、経済産業省の早期警戒パートナーシップの枠組みや外部団体と連携して、つねに脆弱性に関する市場動向に注意を払い、最新の情報を収集しています。また、当社の製品・サービスに関する脆弱性情報を世界中の研究者から受け付ける仕組みを構築すると共に、当社からお客さまへ情報を迅速に開示・掲載するための場所として、外部向けWebサイト(https://psirt.canon)を公開して、世界標準レベルの製品セキュリティ対応に取り組んでいます。 (注)サイバーセキュリティの考え方及び取り組みについては、第2 事業の状況 2「サステナビリティに関する考え方及び取組」の(5)「サイバーセキュリティ」に記載しております。 ②-7.企業買収及び業務提携・戦略的投資に関連するリスク影響度:大発生可能性:低●リスク 当社は、事業拡大を目的として企業買収を実施しております。また、業務提携、合弁事業、戦略的投資といった様々な形態で、他社との関係を構築しております。これらの活動は、当社の成長のための施策として重要なものであります。しかし、景気動向の悪化や、対象会社もしくはパートナーの業績不振により、期待していた事業拡大を実現できない可能性があります。当社とその対象会社もしくはパートナーが互いに共通の目的を定義し、その目的達成に対して協力していくことが肝要ですが、協力体制の確立が困難となる可能性や、協力体制が確立されても、当社の事業とその対象会社もしくはパートナーが営む事業におけるシナジー効果やビジネスモデルなどが十分な成果を創出できない可能性、また業務統合に想定以上の時間を要する可能性もあります。 また、予測される将来キャッシュ・フローの低下により、当社が貸借対照表に計上しております企業買収に伴うのれん及びその他の無形固定資産が、減損の対象となる可能性もあります。さらに、有力な提携先との提携が解消になった場合、共同開発を前提とした事業計画に支障をきたし、投資に対する回収が遅れる可能性が生じたり、または回収可能性が低下し、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、既存事業の成熟化に対応すべく、M&A戦略を強力に推進し、事業ポートフォリオの転換を進めております。社内で保有する技術や得意とするビジネスに親和性の高い領域を企業買収及び業務提携、戦略的投資の対象とし、中でも優良企業でかつ経営陣の優れた会社に絞り込んで投資を行っております。企業買収及び業務提携・戦略的投資は、当社取締役会決議やCEO決裁を要しますが、健全な経営判断を担保するため、事前審査のプロセスを強化しております。事業戦略との整合性及び経済合理性、収益性や成長性、リスク等の観点で投資計画の検証を行い、それらを本社管理部門がそれぞれの専門的な視点で事前審査を行います。決議や決裁された投資案件に関しては、CEOと本社管理部門が進捗をモニタリングすることにより、継続的に投資の管理が行われております。買収後は、当社のものづくりノウハウの共有や取引先の共有及びサプライチェーンのサポートを行い、生産効率の向上やコスト削減などのシナジー効果を発揮する取り組みを行っております。 ②-8.環境に関連するリスク影響度:中発生可能性:中●リスク 当社は、急激な気候変動、資源枯渇、有害化学物質による暴露、大気汚染、水質汚濁等、環境における様々なリスクの可能性を認識しております。また日本及び海外の環境に関する規制の適用を受けております。これらのリスクの顕在化及び規制の強化により環境に関する費用負担や損害賠償責任が生じる可能性があります。この場合、当社のビジネス、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、現在所有しまたは操業している事業所、また以前に所有しまたは操業していた事業所に対する環境汚染の調査と浄化のための責任と義務を適用される法令に基づき負っております。もし当社が将来の訴訟あるいはその他の手続により損害賠償責任を負わなければならない場合、その費用は保険で賄うことができない可能性もあります。この場合当社に与える影響は大きくなる可能性があります。 加えて、こうしたリスクへの対応に想定以上にコストを要する事態が生じた場合には、当社のビジネス、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社はグループを挙げて地球温暖化ガスの排出削減、省エネ活動、省エネ製品開発等に取り組むと同時に、高度な資源循環をめざし、製品の小型・軽量化やリマニュファクチュアリング、消耗品のリサイクル、更には水資源の効率利用や廃棄物の再資源化等の環境保護対策を進めております。世界が脱炭素社会への移行を目指す中、製品ライフサイクル全体でCO2排出量を削減する製品に対する販売機会の拡大が期待されます。また、グリーン調達による有害化学物質の厳格な管理に加え、生産工程で使用する化学物質の削減、排出抑制等の環境活動も行っております。これらの活動は本社所管部門を中心に、ISO14001によるグループ共通の環境マネジメントシステムを運用する方法を通じて推進されており、日本及び海外の環境に関する規制を遵守するため、本社所管部門がグループ全体における対応を統制しております。 (注)気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)のフレームワークに基づく開示情報は、第2 事業の状況 2「サステナビリティに関する考え方及び取組」の(2)「気候変動」に記載しております。 ②-9.AI技術の開発・活用に関連するリスク影響度:大発生可能性:中●リスク 急速に発展するAI技術を当社の製品・サービス向けに開発・活用するにあたり、各国・地域で整備が進むAI関連の法規制を遵守する必要があります。仮に当該法規制に適合していないとの指摘を受けた場合、該当製品・サービスの販売差止めや罰則の対象となる可能性があります。さらに、法規制に該当しない場合であっても、AIの倫理的側面への配慮が求められます。例えば、当社のAI搭載製品・サービスが、意図せず差別的な判断や誤情報の出力、予期せぬ動作を引き起こすことで、利用者や社会に悪影響を及ぼす場合、当社の社会的信頼やブランド価値が毀損され、損害賠償責任が発生する可能性があります。また、生成AIの活用に関しては、生成されたコンテンツが第三者の著作権や商標権を意図せず侵害し、法的責任を問われる可能性があります。加えて、機密情報を外部の生成AIサービスに入力することにより、情報漏洩や不正アクセスにつながるリスクも存在します。これらの事象が発生した場合、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、独自開発したAI技術を各事業領域の製品・サービスに搭載することで、製品競争力の向上を図っております。これまで、イメージング事業やメディカル事業を中心に、AI技術によって性能・機能を大幅に向上させた製品を展開してきましたが、AI技術の製品搭載をさらに強化し、プリンティング事業やインダストリアル事業を含む全事業グループへ拡大しております。加えて、各事業においてAI技術を活用したサービスを開発・提供することにより、顧客の業務プロセスの変革に貢献しております。また、社内業務においても生成AIを積極的に活用し、業務の革新・生産性向上に取り組んでおります。その中で、AI関連の法規制および倫理的要請を遵守し、安全・安心なAI製品・サービスの提供を実現するため、AIリスクの評価・対応に関する枠組みを全社規則として策定しております。各国・地域の法規制に加え、倫理的観点も含めたAIリスクを網羅するため、独自のAIリスク評価シートを整備し、公平性、透明性、適正利用、安全性・堅牢性、プライバシー・セキュリティ等の評価項目を設定しております。このシートを用いて、製品開発プロセスの適切な段階(計画時、開発完了時等)においてAIリスクを評価し、必要な対策を講じた上で最終承認を得ることで、製品・サービスにおけるAIリスクの最小化を図っております。また、AIリスクに関する専門組織が設置され、品質部門や法務部門と連携して、キヤノングループ全体への展開を進めております。生成AIの活用に関しては、全社横断組織にて利用ルールや教育プログラムを整備し、全従業員に対する研修を通じて、知的財産権および情報セキュリティに関する意識・リテラシーの向上に努めております。さらに、高度なセキュリティを備えたAIサービスを選定・導入することで、インフラ面のリスク低減にも取り組んでおります。これらの施策により、生成AIの活用における安全性を確保した上で、業務の生産性向上に取り組んでおります。 ③一般的なリスク ③-1.製品品質・製造物責任に関連するリスク影響度:大発生可能性:低●リスク 当社が提供する製品及びサービスに、品質問題や製造物責任問題が生じた場合、顧客や社会からの信頼が失墜し、ブランド価値が毀損され、販売に悪影響を及ぼす可能性があります。 特に、製品に重大な品質問題が発生した場合、問題への対応に多大な費用が掛かる可能性があります。これらによって、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、国際的な品質管理規格であるISO9001の要求事項にキヤノン独自の仕組みを加えた「品質マネジメントシステム」を構築しております。 キヤノンの各事業部門は、本社品質部門や世界中のグループ会社と連携しながら、品質マネジメントシステムをベースに、各国・地域の法規制にも対応したそれぞれの事業特性に最適な品質保証体制を構築し、徹底した品質管理を行っております。 あらゆる当社製品の品質に関しては、法令で定められた安全基準はもとより、顧客目線での安全性を更に考慮した当社独自の安全基準を設定しております。 また、開発設計から生産・出荷にいたるすべてのプロセスにおいて品質を確認し、品質基準を満たしている製品のみ市場へ出荷する仕組みを徹底することで、製品の品質問題発生によるリスクの最小化を目指しております。 万が一、品質問題が発生した場合、お客様の窓口である各国・地域の販売会社から各事業本部の品質保証部門に報告が入ります。同部門では、原因の究明や対策の検討を行うとともに、重大な品質問題については事業本部内の関連部門や本社品質部門、ならびに法務部門や広報部門などと適切な対応を協議し、CEOへ報告の上、承認のもと、速やかに対応を実施します。 ③-2.新製品への移行に関連するリスク影響度:大発生可能性:低●リスク 当社が参入している業界の特徴として、ハードウエア及びソフトウエアの性能面における急速な技術の進歩、頻繁な新製品の投入、製品ライフサイクルの短縮化、また製品価格を維持しながらの従来製品以上の性能改善等が挙げられます。 新製品や新サービスの導入に伴うリスクは多岐にわたります。開発または生産の遅延、導入期における品質問題、製造原価の変動、新製品への切り替えによる現行製品への販売影響、需要予測の不確実性と適正な在庫水準を維持することの難しさに加えて、当社の製品・サービスの基盤である情報システムやネットワーク技術において技術革新が成された場合の移行対応への遅れ等のリスクがあり、当社の収益に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の収益は競合者の製品またはサービスの導入時期によっても影響を受けます。競合者が当社製品と類似した新製品を当社より先に投入する場合は特に影響を受ける可能性があり、この場合、今後の製品やサービスの需要に影響し、結果として経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は市場のニーズに応えるイノベーティブで価格競争力のある新製品を投入するために多くの経営資源を投入しております。 当社は、上記のリスクに対応するため、業界をリードするコア製品を生み出す「コアコンピタンス技術」と、技術蓄積のベースとなる「基盤要素技術」、さらには成長の中で蓄えられてきたキヤノンブランドを支える技術・ノウハウであり、商品化技術のベースとなる「価値創造基盤技術」を多様に組み合わせた「コアコンピタンスマネジメント」を展開して事業の多角化を行うと共に、事業の競争力を高め、市場のニーズを汲み取った商品をスピーディーに市場に供給することに努めております。 (注)当社の研究開発活動については、第2 事業の状況 6「研究開発活動」に記載しております。 ③-3.有価証券に関連するリスク影響度:中発生可能性:中●リスク 当社の資産には、株式等の有価証券への投資も含まれております。金融市場におけるボラティリティ及び経済全般に対する不確実性により、株式及び債券市場の変動影響を受け、将来において当社が実施する投資額と現在のその投資額に対する公正価値との間に大きな乖離を生じる場合には、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、株価の変動や配当の受取りによって利益を受けることを目的とした株式を保有しておらず、主に中長期的成長を目的としたグループ外の企業との連携の一環として、株式を保有しております。 (注)株式の政策保有に関する方針や保有株式の合理性の検証について、第4 提出会社の状況 4「コーポレート・ガバナンスの状況等」 の(5)「株式の保有状況」に記載しております。 ③-4.コンプライアンス・法的行為に関連するリスク影響度:中発生可能性:中●リスク 当社は、多くの国・地域で事業活動を行うにあたり、各種法規制を遵守する必要があります。また、第三者から訴訟その他の法的行為を受ける可能性があります。 しかし、現在当社が当事者となっている、または今後当事者となる可能性のある訴訟及び法的手続の結果を予測することは困難です。例えば、当社が高いシェアを占める市場においては、独占禁止法関連の訴訟または調査を受ける可能性があります。当社にとって不利な結果が生じた場合や、訴訟や調査への対応に多大なコストが発生した場合、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、コンプライアンス上の問題、例えば、社員の不祥事や組織的不正行為が発生した場合、当社の社会的信頼とブランド価値が毀損される可能性があります。☆対応・機会 当社では、リスクが現実の問題として発現する可能性や、発生した場合の経営や事業への影響度合いなどを勘案して、当社が直面し得る独占禁止法違反、腐敗防止法違反、安全保障輸出規制違反などの重大なコンプライアンス違反リスクを特定しております。これらのリスクを低減するために、業務フローの整備、ルールの整備、関係従業員への法令教育、監査・点検の実施など遵法体制の整備を行っております。なお、近年、他企業で発覚が続く品質不正のリスクについては、全社横断的な防止活動を展開し、品質不正を起こさない風土の定着を図っています。 また、当社リスクマネジメント委員会「コンプライアンス分科会」では、「キヤノングループ行動規範」に基づく企業倫理をグループ内で徹底させております。 さらに、第三者からの訴訟その他の法的行為を受けたときに備え、社内に法務部門を設置し、外部弁護士等と連携して対応できるようにしております。 ③-5.知的財産に関連するリスク影響度:中発生可能性:中●リスク 頻繁な技術革新を伴う当社製品にとって、プロダクト・イノベーションは非常に重要であり、そのため、特許やその他の知的財産は、競争上重要なファクターとなっておりますが、競合他社が同様の技術を独自に開発したり、当社が出願した特許が認められなかったり、当社の知的財産の不正使用あるいは侵害を防ぐために講じる手段が成功しない等のリスクがあります。特に新興市場等において、知的財産法が、当社の知的財産を保全するには不十分である等のリスクに直面しております。 一方で、第三者の知的財産権に関して、第三者からの当社に対する侵害主張が正当であると裁定される場合、特定市場における製品の販売差止め、損害賠償の支払い、他社の権利を侵害しない技術の開発や他社技術についてのライセンス取得とそれに伴うロイヤリティの支払いを要求される可能性があります。 当社の知的財産権を有効せしめるため、または他社からの権利侵害の主張に対抗するため、当社は訴訟手続を取らざるを得ない可能性があり、その場合は費用が嵩み、手続に長い期間を費やす可能性があります。 また当社は、特許使用料受取または相手技術のライセンスを受けることと引き換えに、第三者に対して自社特許のライセンスを与えることもあります。そのようなライセンスの条件や更新時の条件変更によっては、当社のビジネスが影響を受ける可能性があります。 また当社は、ルールや評価システムを設定して、当社従業員の職務発明に対して適切な支払いを行っておりますが、その金額について将来争いが生じないという保証はありません。 更に、当社の商標権をはじめとする知的財産権を侵害する模倣品が流通し、模倣品の使用により顧客に事故、故障、品質不良などの被害が及ぶことで当社のブランド価値が毀損されるとともに、当社のビジネスに悪影響を及ぼす可能性があります。 上記の要因は全て、当社のビジネス、ブランド価値及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、知的財産活動の目的を事業展開の支援と明確に位置づけ、10年後、20年後の姿を描いて知的財産戦略を策定・実行しております。 当社の知的財産活動は、強い特許ポートフォリオを構築することで、競争優位性の確保と事業の自由度の確保をバランスよく両立させていることが特徴であり、事業のコア技術に関する特許などの取得はもちろんのこと、事業では競合しないが知財で競合するIT系企業などとの訴訟・交渉に備えて、例えば、AI技術やIoT技術、標準化技術などの特許取得にも力を入れております。このように外部環境や将来の事業を見据えて特許取得を行うとともに、保有する特許の入れ替えを行うことで、強い特許ポートフォリオを維持しております。 当社の知的財産戦略の基本方針として、当社はコアコンピタンス技術に関わる特許は、競争領域において事業を守る特許としてライセンスせずに競争優位性の確保に活用しております。また、通信、GUI(Graphical User Interface)などの汎用技術に関わる協調領域の特許は、クロスライセンスなどに利用することで、研究開発や事業の自由度を確保し、魅力的な製品やサービスの提供につなげております。そして、他者の知的財産を尊重する一方で、当社の知的財産の侵害に対しては毅然と対応をしております。また、他者が容易に到達できない検証困難な発明は、ノウハウとして秘匿し、守ることで他社の追随を許さず、競争優位を確保しております。 当社は上記の知的財産活動における基本的な考え方を実行しつつ、時代とともに戦術を変化させ、知的財産に関連するリスクに対応しております。 (注)当社の知的財産戦略については、第2 事業の状況 4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」 (2)「経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」の⑥「知的財産戦略」に記載しております。 ③-6.繰延税金資産の回収可能性及び国際的な二重課税に関連するリスク影響度:中発生可能性:低●リスク 経営環境悪化に伴う事業計画の目標未達などにより課税所得の見積りの変更が必要となった場合や、税率の変動を伴う税制の変更などがあった場合には、繰延税金資産の修正が必要となり、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、各国・地域の税務当局との間で見解の相違が生じる場合、国際的な二重課税が生じ、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は繰延税金資産に影響を与えるような、当社及び当社現地法人の課税所得に影響を及ぼす事業計画の変動要因や、各国・地域の税制変更を迅速に把握するよう、定期的な確認を行っております。 また、一部の多国籍企業の過度なタックスプランニングによる国際的な租税回避行為が政治問題化したことを契機として、G20の委託を受けたOECDにおいてBEPS(Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転)プロジェクトが発足し、2015年10月のBEPSに関する最終報告書公表を受け、各国・地域において税法や租税条約の改正が行われております。 さらに近年においては、経済の電子化に伴う課税上の課題に対処するため、市場国へ課税権を配分する制度及びグローバルミニマム課税制度の導入に関するOECD/IFにおいて合意が形成されました。このうち、グローバルミニマム課税制度は各国で制度化が進められており、日本においても、2023年3月28日に成立した令和5年度税制改正により法制化されました。 こうした国際課税制度の強化が図られる中、当社は、二重課税リスクを低減するため、税務に関するガバナンス体制を整備し、当社現地法人と共に各国・地域における税制や税務行政執行状況の変化への対応を実施するとともに、OECDの各種報告書や経済の電子化に伴う課税上の課題に対処するための新しい国際課税ルールの整備状況などを踏まえた国際税務に係る方針の見直しを適宜実施しております。 ③-7.退職給付会計に関連するリスク影響度:中発生可能性:低●リスク 当社及び一部の子会社は、確定給付型年金制度を有しており、未払退職及び年金費用を数理計算によって認識しております。数理計算は、割引率、期待運用収益率、昇給率、死亡率といった前提条件に基づいており、これらの前提条件と実際の結果が異なることにより生じた年金数理上の損失は、従業員の平均残存勤務年数にわたり規則的に償却し、年金費用に含めております。当社は、これらの数理計算上の前提は適切であると考えておりますが、金利低下に伴う割引率の低下や、運用収益の悪化による年金資産の減少など、予測が困難な事象から生じる前提条件からの乖離は、年金数理上の損失の増加につながり、将来の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。☆対応・機会 当社は、各国・地域の年金積立状況や政府の規制、また人事制度を踏まえ、適宜制度の見直しを検討・実施しております。
事業方針・経営環境 FY2025 / 約5,195字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営理念当社グループは、企業理念として、世界中のステークホルダーの皆さまとともに歩む「共生」を掲げています。「共生」とは、文化、習慣、言語、民族などの違いを問わず、すべての人類が末永く共に生き、共に働き、幸せに暮らしていける社会をめざすものです。この「共生」の理念のもと、当社グループは、世界の繁栄と人類の幸福のため、企業の成長と発展を目指し企業活動を進めています。 (2)中長期経営計画:グローバル優良企業グループ構想フェーズⅦ 当社グループでは、「共生」の理念のもと、永遠に技術で貢献し続け、世界各地で親しまれ、尊敬される企業を目指し、1996年に5か年計画『グローバル優良企業グループ構想』をスタートしました。2025年を最終年度とする5か年計画「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅥ」(以下、フェーズⅥ)においては、「生産性向上と新事業創出によるポートフォリオの転換を促進する」を基本方針に、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルの4つの産業別グループの強化を進めてきました。各事業領域における着実なマーケットシェア拡大も奏功し、売上高は2025年の目標であった4兆5,000億円を1年前倒しで達成することができました。ただし、当社グループの収益基盤は引き続きプリンティングおよびカメラを主とするイメージングが大きな比重を占めており、これらは概ね成熟した市場環境にあるため、事業ポートフォリオ転換のさらなる促進が必要だと認識しています。また、人件費の上昇、物価高、関税等の外部環境の影響もあり、フェーズⅥで掲げた営業利益率12%の目標は未達となりました。このため、成長領域における事業拡大を通じたさらなるポートフォリオの転換と、構造改革による収益性の改善は、当社グループにとって重要な経営課題となっています。こうした課題認識のもと、2026年を初年度とする新5か年計画「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅦ」(以下、フェーズⅦ)では、「生産性革新を断行し、新たなる成長を実現する」を基本方針として掲げ、2024年から開始した販売改革・生産改革・メディカル事業革新の3つの構造改革を着実に推進します。そのうえで、市場成長性の高いメディカルとインダストリアルの強化を進めるとともに、それぞれの産業別グループにおいても成長領域への軸足のシフトを図ります。さらには、宇宙関連ビジネスへの本格参入やAIプラットフォームを活用した新たなビジネスソリューションの創出を進めていきます。これらの取り組みにより、新たなる成長の実現と企業価値のさらなる向上を目指します。 3つの構造改革(販売、生産、メディカル事業)販売の構造改革は、2024年から米国でスタートし、組織構造の最適化により既に一定の成果が出ております。フェーズⅦでは、2025年から取り組んでいる欧州での組織および直販と間販両方の販売体制の見直しを進め、2028年までの完了を目指します。一方で、経済成長が見込まれる地域におけるビジネスを拡大すべく、アフリカ、中東、インド、インドネシア、中南米などの新興国市場でのシェア拡大にも取り組みます。生産の構造改革においては、自社生産を付加価値の高い製品に絞り、稼働率の低い海外拠点の集約や外部生産委託の活用を進め、資産の圧縮とコストの低減を目指します。ロボットを活用した生産や工場内物流の自動化も進め、競争力のある強靭な生産体制の構築を目指します。メディカル事業の構造改革では、2024年に立ち上げたメディカル事業革新委員会主導のもと、当社が持つノウハウを投入しながら開発、生産、調達、物流などをはじめとしたあらゆるプロセスで改革を進めてきました。その結果、2025年にはその成果もあり、収益性の改善に大きく寄与しています。2026年には関係会社のキヤノンメディカルシステムズを当社に統合し、外部支出費用の削減や赤字事業・子会社の整理、オペレーションの見直しを加速させることで、更なるコスト削減を目指します。 各グループにおける、フェーズⅦの主な戦略は以下の通りです。 プリンティンググループプリンティング市場を概観すると、近年の社会情勢の変化によりペーパーレス化は今後も進行すると考えられる一方で、特定のバーティカル市場や商業・産業印刷市場においては、今後も堅調なプリント需要が見込まれるなど、有望な市場も存在します。プリンティンググループでは、電子写真技術とインクジェット技術の両方を有するメリットを生かして製品プラットフォームを強化することで市場シェアを向上させ、収益基盤の拡大を図ります。また、機器稼働データや自社に蓄積したナレッジをベースとしたスマートサービスシステムを、AIを活用して強化することで、安全・安心・簡単・快適なプリント環境の構築、さらには新たなサービスの創出に取り組みます。アナログからデジタルへのシフトにより今後も成長が見込まれるカタログ印刷等の商業印刷分野と、ラベル印刷やパッケージ印刷等の産業印刷分野では、商品ラインアップの拡充にグループを挙げて取り組み、新たな収益源となる市場の開拓を進めます。また、グループ会社のキヤノンプロダクションプリンティングでは、2024年からオフセット印刷機のリーディングカンパニーであるハイデルベルグ社と業務提携を開始しております。アナログ印刷分野で強固な顧客基盤をもつ同社へのOEM供給を通じて、大きな印刷需要が見込まれる市場での販路拡大を図ります。 メディカルグループ高齢化の進展に伴い医療ニーズの一層の拡大が見込まれる一方で、医療費抑制の必要性も高まっており、医療機関にはコスト削減や経営効率化が求められています。メディカルグループでは、こうした社会変化に対応し、臨床価値および経済的価値の高い機器・サービスの提供を目指しています。今後は画像診断機器を中心に、マルチポジションCTやフォトンカウンティングCT等の投入により、製品性能の飛躍的な向上や新たな臨床価値の創出を通じて、事業競争力を高めていきます。加えて、AI技術を活用した画像診断支援やワークフロー効率化などに繋がるソリューションの拡充を図ります。体外診断事業の領域では、自動分析装置と体外診断薬の一体化開発によるシナジーを活かし事業強化を進めます。さらには将来の事業機会を見据え、iPS細胞の製造装置など再生医療に関する技術の研究開発に取り組みます。これらを通じて、医療の高度化や効率化を支える技術基盤を強化し、新たな臨床価値の創出を図るとともに、さまざまな治療・診断情報を融合して患者個々人に最適な医療ソリューションを提供するプレシジョン・メディシンの実現に貢献していきます。また、米国でのアップストリームマーケティングの強化を担うCanon Healthcare USAの設立、および日米欧におけるトレーニングセンターCanon Medical Academyの開設を通じて、海外を含む販売力を強化していきます。 イメージンググループ近年、カメラ・レンズ市場においては、静止画だけでなく動画も一台の機器で撮影するスタイルが普及しています。また、プロフェッショナル市場では撮影効率向上や機材のダウンサイジングが加速する一方、アマチュア市場ではスマートフォンからカメラへの移行やエントリー機からハイエンド機へのステップアップが進行しています。こうした動きにより広がる多様な撮影ニーズに応えるため、イメージンググループでは、これまで築いてきたカメラと交換レンズの豊富な商品ラインアップをさらに強化していきます。ラインアップ強化と同時に、当社グループがもつ最新の光学技術や画像処理技術に加え、AI技術も積極的に活用して製品性能の向上を進め、提供価値の最大化を図ります。ネットワークカメラ市場は、セキュリティに対する需要の増加を背景に拡大を続けています。当社グループのネットワークカメラ事業では、世界有数のメーカーであるアクシス社や映像管理ソフトウェアを手掛けるマイルストーンシステムズ社といった優れた技術を持つグループ会社を擁しており、今後も両社がもつ多様な製品とソリューションのポートフォリオを充実させることで、高度化が進む安心・安全へのニーズに応えます。さらに、映像DXや業務効率化といったセキュリティの枠を超えたニーズにも対応し、事業領域の拡大を図ります。 インダストリアルグループ地政学リスクの増大による交易環境の悪化やインフレが継続していますが、半導体市場は浮き沈みを繰り返しつつもAI需要が成長を牽引し、各国で大規模投資計画が進行しています。また、ディスプレイ市場は需給バランスの調整局面から回復に向かっており、今後は車載、IT、大型TVを中心とした有機ELディスプレイへの投資が見込まれています。半導体製造装置においては、i線、KrF露光装置の精度と生産性を高めてシェアを高めるとともにArF露光装置への参入で事業を拡大します。ナノインプリントリソグラフィは、戦略顧客やパートナーとの協業を通じてエコシステムを構築し、パターニング装置および同技術の応用で実用化したウェーハー平坦化装置の両輪で主力事業に育成します。成膜装置は、新プラットフォームAdastraの製品展開を軌道に乗せ、市場競争力と経営効率を高めつつ拡大する需要に応えていきます。急拡大するパッケージ基板市場に対しては、i線露光装置の圧倒的な市場シェアを盤石にするとともに、基板加工装置の新製品投入によりニーズを着実に捉えていきます。ディスプレイ製造装置においては、高機能化、高品位化、大画面化の顧客ニーズを捉えた新製品を提供するとともに、アップグレードビジネスにより収益力を高めていきます。また、オーガニックな成長投資に加え、市場成長と新しいプロセス技術の進展を見据えて、M&Aも活用しながら現行の製造装置以外へ事業領域拡大を目指します。 今後注力していく取組み 当社グループでは、各事業領域において製品設計にAIを活用するとともに、AIにより機能や性能を高めた製品を多数発売しています。今後はAIにより価値創出を加速するプラットフォームを構築し、散在するデータや現場のノウハウを知的資産としてデジタル化して一元管理し、新たなソリューションの提供を目指します。当社グループの製品であるプリンティング機器や医療機器、ネットワークカメラ、産業機器などは、顧客の“現場”において相当数稼働しており、それぞれの領域から得られるデータは膨大なものになります。このデータをAIを使って分析し、顧客の課題解決につながるソリューションを提供します。ハードウェアに強みを持つ当社グループの特長を生かしつつ、ソフトウェア、サービスの売上を拡大することで収益性を高めていきます。加えて、当社グループでは、中長期の新たな成長領域として宇宙ビジネスに注力します。宇宙ビジネス市場はワールドワイドで高い成長が見込まれ、日本においても国を挙げた産業振興が進められている分野です。当社グループにおいては、関係会社であるキヤノン電子が既に参入していますが、今後はグループを挙げて宇宙ビジネスの強化に取り組みます。具体的には、これまでキヤノン電子が積み上げてきた人工衛星の知見に加えて、当社グループが持つ光学、センシング、機器制御、画像処理等の技術と精密加工におけるものづくりのノウハウを統合することにより、高い品質とコスト競争力を両立したビジネスとして成長を加速させます。人工衛星やそのコンポーネント、さらには撮影データを活用したソリューションビジネスまで視野を広げることで、事業規模の拡大を図ります。(3)中期経営計画連結業績目標 フェーズⅦにおいては、市場シェア拡大と新領域のビジネス拡大による売上高の成長と生産性の徹底的な改善による収益性の向上を効率的な資本配分により実現することを目指し、売上高、営業利益率、株主資本利益率(ROE)の3つの指標を業績目標としております。 2025年実績2028年目標2030年目標選定理由売上高4兆6,247億円5兆円5兆6,000億円成長性を測る指標として選定営業利益率9.8%12.0%15.0%収益性を測る指標として選定株主資本利益率(ROE)9.7%12.0%15.0%資本効率性を測る指標として選定
経営者による分析 FY2025 / 約25,585字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績及び財政状態の状況 (経営を取り巻く経済環境)当連結会計年度の世界経済は、米国の追加関税による影響が見られる中でも、総じて緩やかな回復が続きました。地域別にみますと、米国では追加関税等の影響によりインフレが進行したものの、個人消費は年間を通じて底堅く推移しました。欧州では、雇用・所得環境が個人消費を下支えしましたが、景気回復は緩やかなものに留まりました。中国では、不動産投資の停滞が継続し、消費刺激策の効果の剥落により個人消費は減速しました。その他の新興国では、各国の財政政策により内需が底堅く、輸出も高水準を維持するなど全体として堅調に推移しました。わが国では、安定した雇用環境を背景に、個人消費の緩やかな回復が続きました。当社関連市場においては、オフィス向け複合機や商業印刷は、関税影響による市況の低迷が継続する米国を中心に投資の先送りなどが見られ需要が弱含みました。レーザープリンターは欧州や中国を中心に市場の縮小が続きました。医療機器は、米国や新興国では堅調に推移しましたが、わが国では病院経営の悪化による市場縮小が継続しました。カメラ市場は、ミラーレスカメラの需要拡大が続き、ネットワークカメラ市場も各地域で好調に推移しました。半導体製造装置市場は、スマホやPC向けメモリの需要の回復が遅れており、パワー半導体向けでも投資先送り傾向が見られましたが、AI向け需要は拡大しました。FPD製造装置市場は、ITパネル向けの大型投資に加え、高機能化に伴うスマホ向けパネルへの追加投資などにより需要は増加しました。平均為替レートにつきましては、米ドルが前期比で約2円円高の149.71円、ユーロが前期比で約5円円安の169.41円となりました。 (経営成績)経営指標 (億円) 第124期第125期増減率(%)売上高45,09846,2472.5%売上総利益21,43121,6200.9%営業費用18,63317,066△8.4%営業利益2,7984,55462.8%営業外収益及び費用21426724.6%税引前当期純利益3,0124,82160.1%当社株主に帰属する当期純利益1,6003,321107.5% 1株当たり当社株主に帰属する当期純利益 基本的165.53367.48122.0%希薄化後165.44367.25122.0% 当連結会計年度は、プリンティングは欧米で投資先送り傾向が続き前年を下回ったものの、メディカルは米国や新興国で堅調に推移し、市場成長が続くネットワークカメラや動画撮影需要などを捉えたカメラの販売も好調でした。その結果、グローバル優良企業グループ構想フェーズVI最終年度である当期の売上高は、前期から2.5%増の4兆6,247億円となり、2期連続で過去最高売上を更新しました。売上総利益率は、前期を0.8ポイント下回る46.7%となったものの、売上総利益は、売上増に伴い前期比0.9%増の2兆1,620億円となりました。営業費用は、前期にメディカルビジネスユニットでのれんの減損損失を認識していることに加え、当期は海外での構造改革効果が出ていることや徹底した経費管理などにより、前期比8.4%減の1兆7,066億円となりました。これらの結果、営業利益は前期比62.8%増の4,554億円、税引前当期純利益は前期比で60.1%増の4,821億円、当社株主に帰属する当期純利益は前期比107.5%増の3,321億円となり、のれんの減損損失を除いた前期の調整後利益と比較しても各段階利益は増益となりました。基本的1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ201円95銭増の367円48銭となりました。 (セグメント別の経営成績)以下の情報はセグメント情報に基づきます。セグメント情報に関する詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 注23 セグメント情報」を参照ください。 プリンティングビジネスユニット経営指標 (億円) 第124期第125期増減率(%) プロダクション4,4074,363△1.0% オフィス10,52510,6130.8% プロシューマー10,2239,903△3.1%外部顧客向け売上高合計25,15524,879△1.1%セグメント間取引7265△9.3%売上高合計25,22724,944△1.1%売上原価及び営業費用22,32822,3860.3%営業利益2,8992,558△11.8%税引前当期純利益3,0412,736△10.0% プリンティングビジネスユニットでは、プロダクション市場向け機器の販売は、米国での投資先送りの影響により減収となりました。オフィス向け複合機については、下期に発売を開始した新シリーズimageFORCEの主力機の販売は伸びておりますが、全体では欧米を中心に台数が減少しました。インクジェットプリンターは、大容量インクタンクモデルの販売が堅調であったことから、販売台数は前年を上回りました。レーザープリンターは、市場縮小が続く欧州や中国地域を中心に減収となりました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前期比1.1%減の2兆4,944億円、税引前当期純利益は、前期比10.0%減の2,736億円となりました。 メディカルビジネスユニット経営指標 (億円) 第124期第125期増減率(%)外部顧客向け売上高合計5,6835,7972.0%セグメント間取引5964.1%売上高合計5,6885,8062.1%売上原価及び営業費用7,0925,478△22.8%営業利益△1,404328-税引前当期純利益△1,395341- メディカルビジネスユニットでは、わが国や欧州での販売は低調でしたが、米国では下期より新規に契約した代理店を通じた販売が本格化しており、注力している中近東・南米などの新興国でも販売が増加するなど堅調に推移しました。この結果、当ユニットの売上高は、前期比2.1%増の5,806億円、のれんの減損損失を除く調整後税引前当期純利益は、メディカル事業革新委員会による活動の効果もあり前期比33.1%増の341億円となりました。 イメージングビジネスユニット経営指標 (億円) 第124期第125期増減率(%) カメラ5,7966,2547.9% ネットワークカメラ他3,5744,29120.1%外部顧客向け売上高合計9,37010,54512.5%セグメント間取引446.6%売上高合計9,37410,54912.5%売上原価及び営業費用7,8618,82012.2%営業利益1,5131,72914.3%税引前当期純利益1,5431,76814.5% イメージングビジネスユニットでは、EOS R50 VやPowershot V1など動画クリエーター向けの製品が若年層需要などを捉えて好調に推移したことに加え、当期末に発売したフルサイズモデルのEOS R6 Mark IIIなどの販売増も寄与し、増収となりました。ネットワークカメラは、新開発のチップを搭載し機能を大きく向上させた新製品の投入もあり、当期も堅調に売上を伸ばしました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前期比12.5%増の1兆549億円、税引前当期純利益は、前期比14.5%増の1,768億円となりました。 インダストリアルビジネスユニット経営指標 (億円) 第124期第125期増減率(%) 光学機器2,5322,5631.2% 産業機器9271,0169.7%外部顧客向け売上高合計3,4593,5793.5%セグメント間取引5832△45.4%売上高合計3,5173,6112.7%売上原価及び営業費用2,8282,9865.6%営業利益689625△9.3%税引前当期純利益704648△7.9% インダストリアルビジネスユニットでは、半導体露光装置はメモリやパワー半導体向けの需要は弱含む中で、AI向け需要は高水準を維持し、業界標準となっている当社の先端後工程向け露光装置の販売台数は前期を上回りました。FPD露光装置もスマホ向けパネルの高機能化に伴う追加投資の需要を取り込み、販売台数は前期を上回りました。これらの結果、当ユニットの売上高は、前期比2.7%増の3,611億円となりましたが、税引前当期純利益は、プロダクトミックスの影響などもあり前期比7.9%減の648億円となりました。 (財政状態) (億円) 第124期(2024年12月31日)第125期(2025年12月31日)増減資産合計57,66261,3503,688 負債合計21,21223,6092,397 株主資本合計33,80334,9181,115 非支配持分2,6482,823175 純資産合計36,45137,7411,291負債及び純資産合計57,66261,3503,688株主資本比率(%)58.6%56.9%△1.7%  当連結会計年度末における総資産は、円安に伴い外貨建資産が増加したことや、現金及び現金同等物などが増加したことなどにより、前連結会計年度末から3,688億円増の6兆1,350億円となりました。 負債は必要な運転資本の増加に伴う借入の実行などにより、前連結会計年度末から2,397億円増の2兆3,609億円となりました。 純資産は、当社株主への配当や3度の自己株式の取得を実施したことなどにより減少した一方で、当社株主に帰属する当期純利益の積み増しや円安に伴い為替換算調整額が増加したことにより、前連結会計年度末から1,291億円増の3兆7,741億円となりました。 これらの結果、当連結会計年度末の株主資本比率は前連結会計年度末より1.7ポイント減少して56.9%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響分を合わせて、前連結会計年度末から844億円増加し、5,860億円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 仕掛品の適正化を図ったことで棚卸資産は減少しましたが、取引先への支払い条件見直しによる買入債務の減少などもあり、前連結会計年度と比較して1,309億円減少し、4,759億円の収入となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 宇都宮事業所に新設した半導体製造装置の新工場への投資などにより固定資産購入額は増加しましたが、前期にプリマジェスト社の買収を実施したことや固定資産の売却などもあり、前連結会計年度と比較して599億円減少し、2,374億円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 増配や3度の自己株式の取得など積極的な株主還元を実施した一方で、必要な運転資本の増加に伴い借入金が増加したことにより、前連結会計年度と比較して468億円支出が減少し、1,792億円の支出となりました。  また、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除した、いわゆるフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して710億円減少し、2,385億円の収入となりました。 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ⑤流動性と資金源泉 b.現金及び現金同等物」に記載のとおりであります。 ③生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%) プリンティング2,049,77095.6 メディカル611,374102.4 イメージング1,032,494117.9 インダストリアル346,61094.1 その他及び全社62,04497.2 消去△102,044‐合計4,000,248101.5 (注)1. 金額は、販売価格によって算定しております。 2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 b. 受注実績当社グループの生産は、当社と販売各社との間で行う需要予測を考慮した見込み生産を主体としておりますので、販売高のうち受注生産高が占める割合は僅少であります。従って受注実績の記載は行っておりません。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%) プリンティング2,494,39898.9 メディカル580,622102.1 イメージング1,054,900112.5 インダストリアル361,128102.7 その他及び全社237,116101.4 消去△103,437‐合計4,624,727102.5 (注)1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。2. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する 割合は、次のとおりであります。 相手先第124期(2024年1月1日から2024年12月31日まで)第125期(2025年1月1日から2025年12月31日まで)販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)HP Inc.471,60410.5444,7409.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月25日)現在において判断しております。 はじめに 当社は、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアル、その他の製品を世界的に事業展開する企業グループであります。また、企業の成長と発展を果たすことにより、世界の繁栄と人類の幸福に貢献することを、経営理念としております。①主要業績評価指標 当社は真のグローバル・エクセレント・カンパニーを目指しており、その実現に向けた事業経営において設定している主要業績評価指標(以下「KPI(Key Performance Indicatorsの略)」という。)は以下のとおりであります。(収益及び利益率) 当社が経営において重点を置いている指標の1つに収益が挙げられます。以下は経営者が重要だと捉えている収益に関連したKPIであります。 売上高はKPIの1つと考えております。当社は主に製品、またそれに関連したサービスから売上を計上しています。売上高は、当社製品への需要、会計期間内における取引の数量や規模、新製品の評判、また販売価格の変動といった要因によって変化し、その他にも市場でのシェア、市場環境等も売上高を変化させる要因です。さらに製品別の売上高は売上の中でも重要な指標の1つであり、市場のトレンドに当社の経営が対応しているかというような内容を測定するための目安となります。 売上総利益率は、当社の事業活動における付加価値創出力および収益構造の健全性を示す重要なKPIとして位置付けています。売上高の成長のみならず、価格戦略や原価構造を含めた事業の収益性を直接的に反映する指標であり、成長の質を評価する上で有効と考えております。 営業利益率、税引前当期純利益率及び売上高研究開発費比率も当社のKPIとして考えており、これらについて当社は2つの面からの方策をとっております。1つは、販売費及び一般管理費そのものを統制し低減に努めていること、もう1つは将来の利益を生み出す技術に対する研究開発費を一定の水準に維持していくことです。現在の市場における優位性を保持しつつ、他市場における可能性も開拓していくために必要なことであり、そうした投資が将来の事業の成功の基盤となります。 (キャッシュ・フロー経営) 当社はキャッシュ・フロー経営にも重点を置いております。以下の指標は、経営者が重要だと捉えているキャッシュ・フロー経営に関連したKPIです。 在庫回転日数はKPIの1つであり、サプライチェーン・マネジメントの成果を測る目安となります。棚卸資産は陳腐化及び劣化する等のリスクを内在しており、その資産価値が著しく下がることで、当社の業績に悪影響を及ぼすこともありえます。こうしたリスクを軽減するためには、サプライチェーン・マネジメントの強化により、棚卸資産の圧縮及び製品コスト等の回収を早期化させるために生産リードタイムを短縮させ、一方で販売の機会損失を防ぐため適正水準の製品在庫を保持していく活動の継続が重要であると考えております。 また有利子負債依存度も当社のKPIの1つであります。当社のような製造業では、開発、生産、販売等のプロセスを経て、事業が実を結ぶまでには、一般に長い期間を要するため、堅固な財務体質を構築することは重要なことであると考えます。今後も当社は主に通常の営業活動からのキャッシュ・フローで、流動性の維持や設備投資に対応してまいりますが、大きな成長投資を決断した際には借入金を活用することも想定しております。 総資産に占める株主資本の割合を示す株主資本比率も、当社におけるKPIの1つとしております。株主資本を潤沢に持つことは、長期的な視点に立って高水準の投資を継続することにつながり、短期的な業績悪化にも揺るがない事業運営を可能にします。特に、研究開発に重点を置く当社にとっては、財務の安全性を確保することは、非常に重要なことであると考えております。一方で、成長投資のため負債を有効活用するなど、資本構成の最適化にも留意してまいります。(株主資本収益性) 株主資本に対する当期純利益の割合を示す株主資本利益率も、当社におけるKPIの1つとしております。事業構造の見直しや経費の効率化を通じて収益性の向上に取り組む一方で、在庫水準の適正化や生産拠点の集約化により、資産効率の向上も図ってまいります。また、財務の健全性を維持しながらも成長投資を実行する過程では、負債も有効活用するなど適正な資本構成を構築し、株主資本の収益性を向上させてまいります。②重要な会計方針及び見積り 当社の連結財務諸表は、米国会計基準に基づいて作成されております。また当社は、連結財務諸表を作成するために、種々の見積りと仮定を行っております。これらの見積り及び仮定は将来の市場状況、売上増加率、利益率、割引率等の見積り及び仮定を含んでおります。当社は、これらの見積り及び仮定は合理的であると考えておりますが、実際の業績は異なる可能性があります。また、パンデミックや地政学的リスク、さらにはインフレに伴う景気減速のリスク等により、当社の業績が経営者の仮定及び見積りとは異なる可能性があります。当社は、現在当社の財政状態及び経営成績に影響を与えている会計方針を適用するにあたり、以下の事項がより重要な判断事項であると考えています。a.長期性資産の減損 基準書360「有形固定資産」に準拠し、有形固定資産や償却対象の無形固定資産などの長期性資産は、帳簿価額が回収できないという事象や状況の変化が生じた場合に、減損に関する検討を実施しております。帳簿価額が割引前将来見積キャッシュ・フローの総額を上回っていた場合には、帳簿価額が公正価値を超過する金額について減損を認識しております。公正価値の決定は、見積り及び仮定に基づいて行っております。b.有形固定資産 有形固定資産は取得原価により計上しております。減価償却方法は、定額法で償却している一部の資産を除き、定率法を適用しております。c.棚卸資産 棚卸資産は、低価法により評価しております。原価は、国内では平均法、海外では主として先入先出法により算出しております。d.リース 当社は、貸手のリースでは主にオフィス製品の販売においてリース取引を提供しております。販売型リースでの機器の販売による収益は、リース開始時に認識しております。販売型リース及び直接金融リースによる利息収益は、それぞれのリース期間にわたり利息法で認識しております。これら以外のリース取引はオペレーティングリースとして会計処理し、収益はリース期間にわたり均等に認識しております。機器のリースとメンテナンス契約が一体となっている場合は、リース要素と非リース要素の独立販売価格の比率に基づいて収益を按分しております。通常、リース要素は、機器及びファイナンス費用を含んでおり、非リース要素はメンテナンス契約及び消耗品を含んでおります。一部の契約ではリースの延長又は解約オプションが含まれております。当社は、これらのオプション行使が合理的に確実である場合、オプションの対象期間を考慮し、リース期間を決定しております。当社のリース契約の大部分は、顧客の割安購入選択権を含んでおりません。 借手のリースでは建物、倉庫、従業員社宅、及び車輛等に係るオペレーティングリース及びファイナンスリースを有しております。当社は、契約開始時に契約にリースが含まれるか決定しております。一部のリース契約では、リース期間の延長又は解約オプションが含まれております。当社は、これらのオプション行使が合理的に確実である場合、オプションの対象期間を考慮し、リース期間を決定しております。当社のリース契約には、重要な残価保証または重要な財務制限条項はありません。当社のリースの大部分はリースの計算利子率が明示されておらず、当社はリース料総額の現在価値を算定する際、リース開始時に入手可能な情報を基にした追加借入利子率を使用しております。当社のリース契約の一部には、リース要素及び非リース要素を含むものがあり、それぞれを区分して会計処理しております。当社はリース要素と非リース要素の見積独立価格の比率に基づいて、契約の対価を按分しております。オペレーティングリースに係る費用は、そのリース期間にわたり定額法で計上されております。 e.企業結合 企業買収は取得法で処理しております。取得法では、取得した契約資産及び契約負債を除く、全ての有形及び無形資産並びに引き継いだ全ての負債を、支配獲得日における公正価値に基づき認識及び測定します。公正価値の決定には、将来キャッシュ・フローの予測、割引率、資本収益率、及びその他の利用可能な市場データに基づく見積りなどの、重要な判断や見積りを伴います。また、将来キャッシュ・フローの予測は、被買収会社の実績や、過去及び将来に想定される趨勢、市場や経済状況などの多くの要素に基づいております。取得した契約資産及び契約負債は、基準書606「顧客との契約からの収益」に準拠し認識及び測定しております。f.のれん及びその他の無形固定資産 のれん及び耐用年数が確定できないその他の無形固定資産は償却を行わず、代わりに毎年第4四半期に、または潜在的な減損の兆候があればより頻繁に減損テストを行っております。全てののれんは、企業結合のシナジー効果から便益を享受する報告単位に配分されます。報告単位の公正価値が、当該報告単位に割り当てられた帳簿価額を下回る場合には、当該差額をその報告単位に配分されたのれんの帳簿価額を限度とし、のれんの減損損失として認識しております。報告単位の公正価値は、主として割引キャッシュ・フロー分析に基づいて決定されており、将来キャッシュ・フロー及び割引率等の見積りを伴います。将来キャッシュ・フローの見積りは、主として将来の成長率に関する当社の予測に基づいております。割引率の見積りは、主として関連する市場及び産業データ並びに特定のリスク要因を考慮した、加重平均資本コストに基づいて決定しております。当社は、2024年第4四半期に行った減損テストの結果、メディカルビジネスユニットの公正価値が帳簿価額を下回っていたことから、当該差額をのれんの減損損失として認識しましたが、2025年第4四半期に行った減損テストでは、個々の報告単位の公正価値は帳簿価額を超過しており、減損が見込まれる報告単位はありませんでした。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 注8 のれん及びその他の無形固定資産」及び「注22 公正価値の開示」に記載のとおりであります。重要なのれんが配分されている報告単位は、メディカル報告単位であり、405,882百万円が配分されております。当該報告単位の将来キャッシュ・フローの見積りは、今後の医療機器市場の成長や事業活動地域の経済成長を考慮した上で立案された中期経営計画に基づいております。 耐用年数の見積りが可能な無形固定資産は、主としてソフトウェア、商標、特許権及び技術資産、ライセンス料、顧客関係であります。なお、ソフトウェアは主として3年から9年、商標は15年、特許権及び技術資産は5年から21年、ライセンス料は7年、顧客関係は10年から19年でそれぞれ定額償却しております。 g.法人税等の不確実性 当社は、法人税等の不確実性の評価及び見積りにおいて多くの要素を考慮しており、それらの要素には、税務当局との解決の金額及び可能性、並びに税法上の技術的な解釈を含んでおります。不確実性に関する実際の解決が見積りと異なるのは不可避的であり、そのような差異が連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。h.繰延税金資産の評価 当社は、繰延税金資産に対して定期的に実現可能性の評価を行っております。繰延税金資産の実現は、主に将来の課税所得の予測によるところが大きく、課税所得の予測は将来の市場動向や当社の事業活動が順調に継続すること、その他の要因により変化します。課税所得の予測に影響を与える要因が変化した場合には評価性引当金の設定が必要な場合があり、当社では繰延税金資産の実現可能性がないと判断した際には、繰延税金資産を修正し、損益計算書上の法人税等に繰り入れ、当期純利益が減少いたします。i.未払退職及び年金費用 未払退職及び年金費用は数理計算によって認識しており、その計算には前提条件として基礎率を用いています。割引率、期待運用収益率といった基礎率については、市場金利などの実際の経済状況を踏まえて設定しております。その他の基礎率としては、昇給率、死亡率などがあります。これらの基礎率の変更により、将来の退職及び年金費用が影響を受ける可能性があります。 基礎率と実際の結果が異なる場合は、その差異が累積され将来期間にわたって償却されます。これにより実際の結果は、通常、将来の年金費用に影響を与えます。当社はこれらの基礎率が適切であると考えておりますが、実際の結果との差異は将来の年金費用に影響を及ぼす可能性があります。 当連結会計年度の連結財務諸表の作成においては、給付債務の計算に使用する割引率には国内制度、海外制度ではそれぞれ加重平均後で2.9%、4.3%を、長期期待収益率には国内制度、海外制度ではそれぞれ加重平均後で3.2%、5.3%を使用しております。割引率を設定するにあたっては、現在利用可能で、かつ、年金受給が満期となる間に利用可能と予想される高格付けで確定利付の公社債の収益率に関し利用可能な情報を参考に決定しております。また長期期待収益率の設定にあたっては、年金資産が構成される資産カテゴリー別の過去の実績及び将来の期待に基づいて収益率を決定しております。 割引率の低下(上昇)は、勤務費用及び数理計算上の差異の償却額を増加(減少)させるとともに、利息費用を減少(増加)させます。割引率が0.5%低下した場合、予測給付債務は約662億円増加します。割引率の低下(上昇)による影響は、数理計算上の他の前提条件の変更による影響と同様に、翌期以降に繰り延べられます。 長期期待収益率の低下(上昇)は、期待運用収益を減少(増加)させ、かつ数理計算上の差異の償却額を増加(減少)させるため、期間純年金費用を増加(減少)させます。長期期待収益率が0.5%低下した場合、期間純年金費用は約63億円増加します。 これにより年金制度の積立状況(すなわち、年金資産の公正価値と退職給付債務の差額)を連結貸借対照表で認識しており、対応する調整を税効果調整後で、その他の包括利益(損失)累計額に計上しております。j.収益認識 当社は、主にプリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルの各ビジネスユニットの製品、消耗品並びに関連サービス等の売上を収益源としており、それらを顧客との個別契約に基づき提供しております。当社は、約束した財またはサービスの支配が顧客に移転した時点、もしくは移転するにつれて、移転により獲得が見込まれる対価を反映した金額により、収益を認識しております。 プリンティングビジネスユニットの製品(オフィス向け複合機、レーザープリンター、インクジェットプリンター等)及びイメージングビジネスユニットの製品(デジタルカメラ等)の販売による収益は、製品の支配を顧客がいつ獲得するかにより、主に出荷または引渡時点で認識しております。 また、メディカルビジネスユニットの製品(CT装置やMRI装置等)及びインダストリアルビジネスユニットの製品(半導体露光装置やFPD露光装置等)の販売にあたり、機器の性能に関して顧客検収を要する場合は、機器が顧客の場所に据え付けられ、合意された仕様が客観的な基準により達成されたことを確認した時点で、収益を認識しております。 当社のサービス売上の大部分は、プリンティングの製品及びメディカルの製品のメンテナンスサービスに関連するものであり、一定期間にわたり認識しております。プリンティングの製品のサービス契約は、通常、顧客は、機器の使用量に応じた従量料金、固定料金、または、基本料金に加えて使用量に応じた従量料金を支払う契約であり、修理作業及び消耗品の提供を含んでおります。プリンティングの製品のサービス契約による収益の大部分は、顧客への請求金額が、履行義務の充足に伴い顧客に移転した価値と直接対応していることから、顧客への請求金額により収益を計上しております。メディカルの製品のサービス契約は、通常、顧客は、当社が提供する待機サービスの対価として、固定料金を支払っており、当社は契約期間にわたり均等に収益を認識しております。 プリンティングの製品に関するサービス契約の多くは、関連する製品販売契約と一体で実行されます。製品及びサービスの取引価格は、独立販売価格の比率に基づいて各履行義務に配分される必要があり、その配分には判断が伴います。独立販売価格は、市場の状況及びその他観察可能なインプットを含む合理的に入手可能な全ての情報に基づき、配分の目的に合致するように設定された価格のレンジを用いて見積もられています。製品またはメンテナンスサービスの取引価格が設定されたレンジを外れる場合は、見積独立販売価格に基づき取引価格は配分されることになります。契約獲得の追加コストは、関連するプリンティングの製品が販売された時に、費用として認識しております。 転用可能性がなく、かつ完了した成果に対して顧客から支払いを受ける強制力のある権利を有している一部のインダストリアルの製品の販売契約(以下「長期契約」)に関する収益は一定期間にわたり認識しており、コストを基礎とする進捗度に基づき、完成時の見積り利益の当期進捗分を含む収益が当期に認識されます。未完成の長期契約に関する損失は、損失が発生することが明らかになった期に認識されます。長期契約に関する作業実績や作業状況、想定される収益性の変化や最終的な契約条項がコストや収益の見積りに与える影響は、それらが識別され合理的に見積り可能になった期に認識されます。将来コストや完成時の利益に影響を与える要素は生産効率、労働力や資材の利用可能性とコストを含み、これらの要素は見積りの正確性に影響し、将来の収益と売上原価に重要な影響を与えることがあります。 財またはサービスの移転と交換に当社が受け取る取引価格は、値引き、顧客特典、売上に応じた割戻し等の変動対価を含んでおります。変動対価は、主として、販売代理店や小売店が主要顧客であるイメージングの製品の販売に関連しております。当社は、変動対価に関する不確実性が解消された時点で収益認識累計額の重要な戻し入れが生じない可能性が高い範囲で、変動対価を取引価格に含めております。変動対価は、過去の傾向や売上時点におけるその他の既知の要素に基づいて見積もっており、直近の情報に基づき定期的に見直しております。また、当社は、販売後の短期間、顧客に製品の返品権を付与することがあり、当該返品権により予想される返品を考慮し決定された取引価格に基づき収益認識をしております。 当社は、連結損益計算書の収益について、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金を除いて表示しております。 k.信用損失引当金 信用損失引当金は、過去の信用損失の経験と合理的かつ裏付け可能な予測を踏まえつつ、基準書326(「金融商品-信用損失」)に基づいて、全ての債権計上先を対象として計上しております。また当社は、破産申請など顧客の債務返済能力がなくなったと認識した時点において、顧客ごとに信用損失引当金を積み増しております。債権計上先をとりまく状況に変化が生じた場合は、債権の回収可能性に関する評価はさらに調整されます。法的な償還請求を含め、全ての債権回収のための権利を行使してもなお回収不能な場合に、債権の全部または一部を回収不能とみなし、信用損失引当金に対する償却を実施しております。l.環境負債 環境浄化及びその他の環境関連費用に係る負債は、環境アセスメントあるいは浄化努力が要求される可能性が高く、その費用を合理的に見積ることができる場合に認識しており、連結貸借対照表のその他の固定負債に含めております。環境負債は、事態の詳細が明らかになる過程で、あるいは状況の変化の結果によりその計上額を調整しております。その将来義務に係る費用は現在価値に割引いておりません。 m.新会計基準 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 注1 (24)新会計基準」に記載のとおりであります。 ③当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.売上高 当連結会計年度は、米国の追加関税による影響が見られる中でも、総じて緩やかな回復が続きました。このような状況の中、プリンティングは欧米で投資先送り傾向が続き前年を下回ったものの、メディカルは米国や新興国で堅調に推移し、市場成長が続くネットワークカメラや動画撮影需要などを捉えたカメラの販売も好調でした。その結果、グローバル優良企業グループ構想フェーズVI最終年度である当期の売上高は、前連結会計年度比2.5%増の4兆6,247億円となり、2年連続で過去最高売上を更新しました。製品売上高及びサービス売上高は前連結会計年度比でそれぞれ、2.2%増の3兆6,732億円、3.9%増の9,515億円となりました。 当連結会計年度の海外での売上高は、連結売上高の79.2%を占めます。海外での売上高の計算は、円と外貨の為替レートの変動に影響されます。製品の現地生産及び海外からの部品や材料調達等によりその影響を抑えておりますが、為替レートの変動は当社の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 当連結会計年度の米ドル及びユーロの平均為替レートはそれぞれ149.71円及び169.41円と、前連結会計年度に比べて米ドルは約2円円高、ユーロは約5円円安で推移しました。米ドルとの為替レートの変動により約231億円の売上高減少、ユーロとの変動で約358億円の売上高増加、その他の通貨との変動で約58億円の売上高減少影響がありました。その結果、当連結会計年度の為替による売上高の増加影響は約69億円となりました。 b.売上原価 売上原価は、主として原材料費、購入部品費、工場の人件費から構成されます。原材料費のうち海外調達される原材料については、海外の市場価格や為替レートの変動による影響を受け、当社の売上原価に影響を与えます。売上原価にはこれらの他に有形固定資産の減価償却費、修繕費、光熱費、賃借料などが含まれております。当連結会計年度は米国関税影響によるコスト増加がある一方で、部品のコストダウンは年間を通じて進展しました。売上高に対する売上原価の比率は、当連結会計年度は53.3%となり、前連結会計年度52.5%より0.8ポイント増加しました。 c.売上総利益 当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度と比べ0.9%増加の2兆1,620億円となりました。また売上総利益率は、前連結会計年度より0.8ポイント減少し46.7%となりました。売上総利益の増加は、主には売上増加によるものです。 d.営業費用 営業費用は、主に人件費、研究開発費、広告宣伝費であります。営業費用は、前期にメディカルビジネスユニットでのれんの減損損失を認識していることに加え、当期は海外での構造改革効果が出ていることや徹底した経費管理などにより、前期比8.4%減の1兆7,066億円となり、当連結会計年度売上高に対する経費率は前連結会計年度より4.4ポイント好転し、36.9%となりました。 e.営業利益 当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度比62.8%増加の4,554億円でありました。営業利益率は3.6ポイント好転して9.8%となりました。 f.営業外収益及び費用 当連結会計年度の営業外収益及び費用は、外貨建て債権から生じた為替差損益や有価証券評価損益が好転したことにより、前連結会計年度から53億円好転し、267億円の収益となりました。g.税引前当期純利益 当連結会計年度の税引前当期純利益は4,821億円で、前連結会計年度比60.1%の増益となりました。また、売上高に対する比率は10.4%でした。 h.法人税等 当連結会計年度の法人税等は56億円増加し、実効税率は25.7%でした。実効税率が日本の法定実効税率を下回っているのは、主に試験研究費の税額控除や海外子会社で適用される税率が日本の法定実効税率より低いためです。 i.当社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の当社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比107.5%の増益である3,321億円となりました。また、売上高当期純利益率は7.2%となりました。 ④海外事業と外国通貨による取引 当社の販売活動は様々な地域で現地通貨により行っている一方、売上原価は円の占める割合が比較的高くなっております。当社の現在の事業構造を鑑みると、円高影響は売上高や売上総利益率に対してマイナス要因となります。こうした為替相場の変動による財務リスクを軽減することを目的に、当社は為替先物契約を主とした金融派生商品を利用した取引を実施しております。 海外における売上高利益率は、主に販売活動を中心としているため、国内の売上高利益率と比較すると低くなっております。一般的に販売活動は、当社が行っている生産活動ほど収益性は高くありません。地域別セグメント情報に関する詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 注23 セグメント情報」を参照ください。 ⑤流動性と資金源泉a.財務活動の基本方針 当社はキャッシュ創出力を更に伸ばし、成長領域への積極的な投資によって企業価値を向上させることを財務活動の基本方針としております。 売上拡大による利益の向上と資産効率の改善によりキャッシュ・フローを最大化し、成長の原資となるキャッシュ創出力の向上に努めていきます。また、財務規律を維持しながらも多様な資金調達手段を確保し、各事業の成長戦略のコアとなる成長領域への積極的な投資を支えていきます。 資金の源泉(Cash-In) 営業活動によるキャッシュ・フローと現金及び現金同等物を内部的な資金の源泉としております。また、資金需要に応じて、金融機関からの借入や社債等による資金調達を実施しております。借入による資金調達を行う場合には、多様な選択肢から最適な手段を選定すると共に、D/EレシオやNet Debt/EBITDA倍率等の財務規律も考慮して、健全な財務体質を維持することを方針としています。 資金の使途(Cash-Out) 資金の主な使途は以下の優先順位に則り決定しております。 1.成長領域への投資 既存事業での設備投資や研究開発投資等により成長領域へ積極的に投資を行います。また、M&Aも活用しながら、既存事業の事業領域拡大を目指していきます。2.株主還元 中長期的な業績の見通しに加え、将来の投資計画やキャッシュ・フローなどを総合的に勘案し、安定的な株主還元を実施します。配当は累進配当を基本方針として現状の配当金額を下げることなく、配当性向40%を目途に実施します。自社株式の取得は、キャッシュ・フローなどの財務状況や当社株式の株価水準等に応じて機動的に実施します。3.戦略投資 機動的なキャッシュアロケーション枠として、状況に応じたM&A、成長領域への追加投資および追加的な株主還元に活用していきます。 b.現金及び現金同等物キャッシュ・フローの推移  当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度から844億円増加して、5,860億円となりました。当社の現金及び現金同等物は主に円と米ドルを中心としておりますが、その他の外貨でも保有しております。 営業活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕掛品の適正化を図ったことで棚卸資産は減少しましたが、取引先への支払い条件見直しによる買入債務の減少などもあり、前連結会計年度末から1,309億円減少し、4,759億円の収入となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、主に顧客からの現金受取によるキャッシュ・イン・フローと、部品や材料、販売費及び一般管理費、研究開発費、法人税の支払いによるキャッシュ・アウト・フローとなっております。当連結会計年度におけるキャッシュ・イン・フローの増加は、主に売上高の増加に伴い、顧客からの現金回収が増加したことによります。当社の回収率に重要な変化はありません。キャッシュ・アウト・フローの増加は、主に売上増や支払い条件見直しによる支払いの増加などによるものです。法人税の支払いによるキャッシュ・アウト・フローの増加は、課税所得の増加によるものです。 投資活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローのうち、固定資産購入額は、宇都宮事業所に新設した半導体製造装置の新工場への投資などにより前連結会計年度から252億円増加し2,622億円となりました。一方で、前期にプリマジェスト社の買収を実施したことや固定資産の売却などもあったため、全体では前連結会計年度より599億円減少し、2,374億円の支出となりました。 フリーキャッシュ・フロー 当社は、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除した純額をフリーキャッシュ・フローと定義しており、当連結会計年度のフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度の3,095億円から、710億円減少し、2,385億円の収入となりました。 当社は、キャッシュ・フロー経営に重点を置き、フリーキャッシュ・フローを常時モニタリングしております。フリーキャッシュ・フローは当社の現在の流動性や財務活動の使途を理解する上で重要であり、また投資家にも有用であると考えております。当社は資金の調達源泉を明らかにするために、米国会計基準による連結キャッシュ・フロー計算書や連結貸借対照表と併せて、米国会計基準以外の財務指標(Non-GAAP財務指標)である、フリーキャッシュ・フローを分析しております。なお、最も直接的に比較可能な米国会計基準に基づき作成された指標とフリーキャッシュ・フローの照合調整表は以下のとおりです。 (億円) 第124期第125期増減営業活動によるキャッシュ・フロー6,0684,759△1,309投資活動によるキャッシュ・フロー△2,973△2,374+599フリーキャッシュ・フロー3,0952,385△710財務活動によるキャッシュ・フロー△2,260△1,792+468為替変動の現金及び現金同等物への影響額167252+85現金及び現金同等物の増減1,002844△158現金及び現金同等物の期首残高4,0135,016+1,003現金及び現金同等物の期末残高5,0165,860+844 財務活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、増配や3度の自己株式の取得など積極的な株主還元を実施した一方で、必要な運転資本の増加に伴い借入金が増加したことにより、前期比で468億円減少し、1,792億円の支出となりました。なお、当連結会計年度の配当金は、1株当たり前年比15円増配となる160円にて支払いを実施しました。  当社は、流動性や必要資本を満たすため、増資、社債発行、借入といった外部からの様々な資金調達方法をとることが可能です。当社は、これまでどおりの資金調達や資本市場からの資金調達が可能であり、また将来においても可能であり続けると認識しておりますが、経済情勢の急激な悪化やその他状況によっては、当社の流動性や将来における長期の資金調達に影響を与える可能性があります。 当社の長期債務は、主に銀行借入とリース債務によって構成されています。格付け 当社は、グローバルな資本市場から資金調達をするために、格付機関であるS&Pグローバル・レーティングから信用格付を得ております。それに加えて、当社は日本の資本市場からも資金調達するために、日本の格付会社である格付投資情報センターからも信用格付を得ております。2026年2月28日現在、当社の負債格付は、S&Pグローバル・レーティング:A(長期)/A-1(短期)、格付投資情報センター:AA(長期)であります。当社では、現時点で負債の返済を早めるような格付低下の要因は発生しておりません。当社の信用格付が下がる場合は、借入コストの増加につながります。 c.在庫の適正化 当社の最新の在庫水準の最適化の方針は、運転資金を最小化し、在庫の陳腐化のリスクを避け、一方で予期せぬ天災発生時でも販売活動を継続できるようにするため、適切なバランスを維持していくことであります。当社の在庫回転日数は、当連結会計年度、前連結会計年度末時点でそれぞれ、63日、65日となりました。円安による外貨建て資産の増加影響があったものの、在庫管理強化の徹底により在庫金額は減少し、売上高も前年比で増収となったことで在庫回転日数は減少しました。 d.設備投資 当社は積極的な業績拡大に資する投資を行う一方、総額は減価償却費の範囲内に収めることでフリーキャッシュ・フローを安定的に創出するなど、財務基盤を強固にするキャッシュ・フロー経営を徹底しています。当連結会計年度における設備投資は、前連結会計年度の2,192億円から75億円減少し、2,117億円になりました。翌連結会計年度につきましては、引き続き成長のための設備投資を行うことにより、当社の設備投資は2,300億円の見込みであります。 e.退職給付債務への事業主拠出 当社の確定給付型年金への拠出額は、当連結会計年度179億円、前連結会計年度289億円であり、確定拠出型年金への拠出額は、当連結会計年度327億円、前連結会計年度293億円であります。また、一部の子会社が加入している複数事業主制度への拠出額は、当連結会計年度68億円、前連結会計年度64億円であります。 f.運転資本 当連結会計年度における運転資本(流動資産から流動負債を控除した額)は、前連結会計年度の9,038億円から92億円増加し、9,130億円になりました。増加の主な要因は、流動負債である買入債務の減少によるものです。当社の運転資本は、予測できる将来需要に対して十分であると認識しております。当社の必要資本は、設備投資に関わる支出の水準及び時期といった全社的な事業計画に基づいております。流動比率(流動負債に対する流動資産の割合)は、当連結会計年度は1.54、前連結会計年度は1.58であります。 g.総資本当社株主に帰属する当期純利益率 総資本利益率(当社株主に帰属する当期純利益を前年度末及び当年度末の総資産平均で除した割合)は、当連結会計年度では5.6%、前連結会計年度は2.9%であります。 h.株主資本当社株主に帰属する当期純利益率 株主資本利益率(当社株主に帰属する当期純利益を前年度末及び当年度末の株主資本平均で除した割合)は、当連結会計年度では9.7%、前連結会計年度4.8%であります。 i.有利子負債依存度 当連結会計年度では、運転資金の増加に伴い長期借入金が増加しました。その結果、当連結会計年度における短期借入金、短期オペレーティングリース負債、長期借入金、及び長期オペレーティングリース負債の総額は、前連結会計年度末の6,635億円から2,827億円増加し9,462億円となり、有利子負債依存度(総資産に対する有利子負債の割合)は15.4%と前連結会計年度の11.5%から3.9%増加しました。 j.株主資本比率 当連結会計年度の株主資本比率(株主資本を総資産で除した割合)は56.9%となりました。増配や自己株式取得などに伴う株主資本の減少により、前連結会計年度の58.6%から1.7%減少しましたが、総じて高い水準は維持しており、財務の健全性は保たれています。 ⑥知的財産戦略<ガバナンス>当社では知的財産部門がCEO直轄の組織であることに加え、知的財産法務本部長が専任役員を務めているため、知的財産法務本部長から、中期計画等の知的財産に関する戦略や考えを直接CEOに報告したり、役員間の日々の会議で他の役員へ知的財産に関する重要情報を伝達し、共有したりすることが可能です。このような体制により、知的財産に関する経営上の意思決定が迅速に行われています。さらに、会社の役員でもある知的財産法務本部および事業部門、研究開発部門のトップをはじめとする幹部が集まる本部間トップミーティングを定期的に設け、知的財産戦略を議論するとともに、事業および研究開発部門における実際の知的財産活動を決定することで、事業および研究開発部門と一体化したタイムリーな知的財産活動を実現しています。このようにして技術中計、事業中計にリンクした知的財産戦略を策定し、知的財産部門の考えや知的財産への投資を技術および事業中計に組み込むというサイクルが機能しています。 また、当社では、当社の知的財産法務本部と各グループ会社の知的財産部門との間で、知的財産の取り扱いに関する役割と責任、活動方針の策定プロセスなどを取り決めたグローバルマネジメントルールを策定しています。これにより、グループ全体の知的財産活動を統制し、知的財産ポートフォリオの最適化を図りつつ、必要に応じて知的財産法務本部と各グループ会社が協働で訴訟やライセンス活動を行い、利益の最大化を図っています。 <戦略>1.基本方針当社は、独自技術で差別化した魅力的で質の高い製品とサービスにより、新市場や新規顧客を開拓する研究開発型企業として発展してきました。知的財産部門は、事業発展の支援を最も重視しており、これに資することをミッションとして、これからの時代を先読みし、知的財産戦略を策定、実行しています。当社の知的財産戦略の基本戦略は下記4つとしております。 (1)コアコンピタンス技術に関わる特許は、競争領域において事業を守る特許としてライセンスせず、競争優位性の確保に活用する。(2)通信、AI、IoTなどの共通技術(標準技術を含む)に関わる協調領域の特許をクロスライセンスなどに利用することで、研究開発や事業の自由度を確保する。(3)他社の知的財産権を尊重する。一方でキヤノンの知的財産権の侵害に対しては毅然と対応する。(4)他社が容易に到達できない検証困難な発明は、ノウハウとして秘匿し守ることで、他社の追従を許さず、競争優位性を確保する。 2.知的財産ポートフォリオの基本的な考え方当社は、さまざまな環境変化から次の時代の社会や経済の流れを読み取り、知的財産戦略を策定、実行しています。知的財産ポートフォリオは、変化する経営と事業を支援し企業価値を向上させるために最大限活用するものと位置付けており、その構成は、さまざまな環境変化(サプライチェーン、経済安全保障、環境配慮要請、AI/IoTによる技術革新、デジタルサービスの拡大等)から次の時代を見据え、経営戦略、事業戦略と連動させながら、常に変化させています。近年では、これからの成長が見込まれる新規事業を支援する技術や、各事業分野に共通して活用が見込まれ、他社とのライセンス交渉においても重要な役割を担う共通技術に関する出願を特に増やし、将来のビジネスを支える特許ポートフォリオの強化を進めています。事業のコアコンピタンスに関わる知的財産権の取得はもちろん、時代を先取りした知的財産権(例えば、AI/IoT技術や共通技術、環境関連技術に関わる知的財産権、パートナー創りのための知的財産権)の取得にも大きなリソースを投入し、新たな事業の創出のために様々な業界の企業との交渉にも備えています。このようにして構築した知的財産ポートフォリオを活用することにより、競争優位性の確保と将来事業の自由度の確保を両立させています。当社は、全世界で約8万件にも及ぶ特許と実用新案を保有しています(2025年12月現在)。日本国内はもとより、海外での特許取得も重視しており、地域ごとの事業戦略や技術動向、製品動向を踏まえた上で特許の権利化を推進しています。特に米国は、世界最先端の技術をもつ企業が多く市場規模も大きいことから、特許出願については、事業拡大、技術提携の双方の視点から注力しており、米国の特許登録件数ランキングは42年連続で10位以内を維持しています。また、知的財産ポートフォリオは、活用することでその価値が顕在化するものであり、保有する知的財産ポートフォリオの積極的な活用により事業の発展を最大限支援するとともに、企業価値の向上に貢献するものです。活用の具体例としては他社とのクロスライセンスがあります。これにより他社の保有する知的財産へのアクセスを可能としています。当社は、全世界で約100万件もの他社特許が利用可能であり、研究開発や事業における高い自由度を確保しています。また、他社にも有用な協調領域の特許を数多く保有していることで、コアコンピタンス特許の利用を許諾しない有利なクロスライセンスが可能となり、ビジネスの競争優位性を保っています。さらに、徹底した特許クリアランスと積極的なポートフォリオ活用を行うことで、ライセンス料の支払いを抑制しています。 3.事業の発展を支える知的財産ポートフォリオ当社は、2021年~2025年のグローバル優良企業グループ構想フェーズⅥにおいて、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルの各グループの事業競争力の強化を掲げ、商業印刷、産業印刷、次世代ヘルスケア、高度監視、次世代半導体製造、デジタルソリューションサービスといった将来のビジネス創出にも力を入れてきました。知的財産部門は、これらの事業が発展し、成長するために、光学技術、映像処理、解析技術などのコアコンピタンス技術、AI/IoTを組み入れたサイバー&フィジカルシステムの技術、標準技術、環境配慮技術などに関する知的財産の創出・権利化に力を入れています。さらに、知的財産部門は、時代を先読みし、将来有望と期待される技術分野における知的財産の創出・権利化にも取り組んでおり、知的財産の面から会社の継続的な発展を支援しています。2026年~2030年のグローバル優良企業グループ構想フェーズⅦのもとでは、事業領域の拡大を支援するための知的財産活動を計画的に実行していきます。 Ⅰ.プリンティンググループ商業印刷、産業印刷分野のほか、オフィス向け機器を始めとする様々な機器と連携するサイバー&フィジカルシステムを支える知的財産を創出しています。様々な機種のプリンターに共通して搭載されるコントローラ/エンジンの基盤技術やプリンターに付加価値を提供するクラウドの基盤技術に加え、プリンターの環境配慮技術や、AIを利活用した新たなプリンティングソリューションなどこれからの時代に対応する技術に関する特許ポートフォリオを構築しています。 Ⅱ.メディカルグループプレシジョン・メディシン(個別化医療)の実現をサポートするAIソリューション、診断精度の向上及び従来装置よりも被ばく線量低減が期待されるフォトンカウンティングCTなど、医療現場に次々と提供される新たな価値を創造する技術を保護する知的財産ポートフォリオを構築しています。加えて、グループ会社間連携を通じて、光学技術や画像処理技術などこれまでに培ってきた技術に、メディカル領域特有の画像診断技術、ソリューションを融合し、画像診断を核としてヘルスケアITやバイオサイエンスなどの新たな領域への事業拡大を支える知的財産ポートフォリオを強化しています。 Ⅲ.イメージンググループミラーレスカメラ、映像制作用カメラ、監視用カメラなどの領域において、高度な光学技術だけではなく、動画対応技術、ネットワーク技術、そして機械学習を用いて被写体やその動きを認識するAI応用技術に注力して知的財産を創出しています。さらにボリュメトリックビデオやXRなどの3Dイメージング技術や、暗闇でも数km先の被写体を鮮明に捉えられるSPADセンサー等、次世代のエンターテインメントや社会の安全と安心を支える領域でも特許ポートフォリオを強化しています。 Ⅳ.インダストリアルグループ露光装置、ダイボンダー、有機ELディスプレイ製造装置、スパッタリング装置などの製造装置に加え、Lithography Plusなどの製造ソリューションサービスに関する知的財産の創出にも注力しています。さらに、黒色プラスチックのリサイクルを可能にするラマン分光解析技術、低消費電力を実現するナノインプリントリソグラフィ技術の特許ポートフォリオを強化し、新規事業の拡大を支援しています。 Ⅴ. 未来を切り拓く技術本社研究開発部門等で研究が進む、3Dプリンター用セラミックス、鉛フリー圧電体、全固体電池用材料などのサステナビリティ実現のための新素材、デバイス技術、超大型望遠鏡用のイマージョン回折素子、人工衛星などの宇宙科学技術の分野で、世界初/最先端のコア技術の特許ポートフォリオ形成に注力しています。 Ⅵ. 標準化への取組み海外研究所の標準化エキスパートと協働し、標準化団体への積極的な参画を通して世界の技術発展に貢献。移動体通信(5Gなど)、無線LAN(Wi-Fiなど)、動画圧縮(HEVC,VVCなど)、無線電力伝送(Qiなど)、ファイルフォーマット(HEIF,OMAFなど)など次世代の技術標準を構成する特許ポートフォリオを拡大し、キヤノンの知財競争力を強化しています。 4. オピニオンリーダーとしての活動当社は、日本の産業の振興、ひいては世界の産業の振興への貢献をめざし、知的財産の業界をリードする活動を積極的に行っています。2014年には、LOT(License on Transfer)ネットワークを他社とともに設立し、自らは事業を行わず特許訴訟を脅しに利益を得るPAE(Patent Assertion Entity)による不当な特許訴訟から会員企業を守る仕組みを構築しました。2026年1月時点で5,800社以上が会員企業になっています。また、2019年より、世界知的所有権機関(WIPO)が運営する、環境技術の活用を促進するためのプラットフォームであるWIPO GREENにパートナーとして参加し、WIPOと協力して環境技術の普及を行っています。当社は、パートナーづくりにも注力しており、2023年には国立研究開発法人 産業技術総合研究所(AIST)が民間企業と共同で実施するAIST Innovation Ecosystem Programに設立メンバーとして参画しました。新たな技術の社会実装化を支援するとともに、プログラムから生まれた技術へのアクセスを得て更なるイノベーションの推進につなげています。このような活動により、他社特許侵害のリスク低減、保有特許の活用機会創出、アクセス可能な技術及び特許の拡大を実現し、知財面からの事業支援を行うとともに、世界の知財エコシステムの構築に貢献しています。 <リスク管理>知的財産に関するリスクとその対応については、3 事業等のリスク をご参照ください。 <目標>当社では、事業に稼がせる知財を標榜し、事業発展に貢献することを目的として知財活動を行っております。活用を考慮に入れた知的財産ポートフォリオの構築を進め、構築されたポートフォリオを活用することで、事業の収益性を向上させています。保有する8万件超のポートフォリオは時代に合わせて新陳代謝を図っており、新規事業を支える技術分野の出願比率を戦略的に増やし、新規事業のビジネス拡大・収益向上に貢献することを目指します。また、世界最先端の技術をもつ企業が多く市場規模も大きい米国においては、事業拡大や他社とのライセンス交渉などの観点から、米国特許取得件数ランキングでトップ10以内の継続を目指します。 当社の知的財産活動に関するその他の情報は、当社ウェブサイト(https://global.canon/ja/intellectual-property/)に掲載しております。
役員の状況 FY2025 / 約14,414字
(2)【役員の状況】 ① 役員一覧(1)取締役・監査役の状況 a.2026年3月25日(有価証券報告書提出日)現在の当社の取締役・監査役の状況は、以下のとおりであります。  男性13名 女性2名 (取締役・監査役のうち女性の比率13.3%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役会長兼社長CEO御手洗 冨士夫1935年9月23日生1961年4月当社入社1979年1月Canon U.S.A.,Inc. 社長1981年3月取締役1985年3月常務取締役1989年1月本社事務部門担当1989年3月代表取締役専務1993年3月代表取締役副社長1995年9月代表取締役社長2006年3月代表取締役会長兼社長2006年5月代表取締役会長2010年12月株式会社読売新聞グループ本社監査役(現在)2012年3月代表取締役会長兼社長2016年3月2020年5月代表取締役会長代表取締役会長兼社長(現在) 注3153,144代表取締役副社長CFO 渉外本部長サステナビリティ推進本部長コーポレートガバナンス推進室長田中 稔三1940年10月8日生1964年4月当社入社1992年1月経理本部 副本部長1995年3月取締役1995年4月経理本部長1997年3月常務取締役2001年3月専務取締役2007年1月政策・経済調査本部長2007年3月取締役副社長2008年3月代表取締役副社長(現在)2010年1月総務本部長2010年3月渉外本部長2011年4月経理本部長2012年4月ファシリティ管理本部長2014年3月人事本部長2017年4月ファシリティ管理本部長2018年3月渉外本部長(現在)2018年4月経理本部長2023年7月コーポレートガバナンス推進室長(現在)2025年4月サステナビリティ推進本部長(現在) 同上25,810 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役副社長CTO プリンティンググループ管掌本間 利夫1949年3月10日生1972年4月当社入社1995年1月複写機開発センター所長2001年4月iプリンタ事業本部 副事業本部長2003年3月取締役2003年4月事業化推進本部長2003年7月Lプリンタ事業推進本部長2007年1月Lプリンタ事業本部長2008年3月常務取締役2012年3月 専務取締役調達本部長2016年3月副社長執行役員2016年4月映像事務機事業本部長2017年3月2020年4月代表取締役副社長(現在)デジタルプリンティング事業本部長(現在)2021年4月プリンティンググループ管掌(現在) 注383,052取締役副社長 グローバル販売戦略推進本部長小川 一登1958年4月5日生1981年4月当社入社2005年4月Canon Singapore Pte.Ltd. 社長2008年3月Canon Canada Inc. 社長2011年4月執行役員2014年2月キヤノン(中国)有限公司 執行副社長2016年4月常務執行役員2018年4月Canon U.S.A.,Inc. 社長2021年4月専務執行役員2024年1月グローバル販売戦略推進本部長(現在)2024年3月取締役副社長(現在) 同上7,500専務取締役 インダストリアルグループ管掌キヤノントッキ株式会社取締役会長兼CEO武石 洋明1964年3月20日生1990年7月当社入社2008年7月半導体機器第二設計センター所長2009年7月半導体機器第一PLMセンター所長2012年1月光学機器事業本部 半導体機器事業部長2012年4月執行役員2016年7月光学機器事業本部 副事業本部長2017年1月光学機器事業本部長(現在)2017年4月常務執行役員2021年4月専務執行役員インダストリアルグループ管掌(現在)キヤノントッキ株式会社 取締役会長兼CEO(現在)2024年3月専務取締役(現在) 同上10,600 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)専務取締役 経理本部長PSI適正化プロジェクトチーフ浅田 稔1962年6月18日生1985年4月当社入社2016年4月経理本部 グループ経営統括センター所長2017年4月執行役員2018年4月経理本部 副本部長2018年9月Océ Technologies B.V.(現 Canon Production Printing Netherlands B.V.)副社長2018年12月Océ Holding B.V.(現 Canon Production Printing Holding B.V.)社長2020年4月常務執行役員2023年1月経理本部長(現在)2023年4月専務執行役員2024年1月株式会社オハラ 社外監査役(現在)2024年3月PSI適正化プロジェクトチーフ(現在)専務取締役(現在) 注311,579取締役川村 雄介1953年12月5日生1977年4月大和証券株式会社入社1997年1月大和証券株式会社 シンジケート部長2000年4月長崎大学経済学部 経済学研究科教授2010年4月株式会社大和総研 専務理事2011年1月財務省財政制度等審議会委員2012年4月株式会社大和総研 副理事長2013年2月金融庁企業会計審議会委員2017年6月三井製糖株式会社(現 DM三井製糖株式会社)社外取締役2019年4月日本証券業協会 特別顧問2020年4月一般社団法人グローカル政策研究所 代表理事(現在)2020年6月東洋アルミニウム株式会社 社外取締役(現在)2021年3月当社取締役(現在)2021年4月DM三井製糖ホールディングス株式会社(現 DM三井製糖株式会社)社外取締役(監査等委員)(現在)2024年6月株式会社商工組合中央金庫 社外取締役(監査等委員)(現在) 同上3,100取締役池上 政幸1951年8月29日生1977年4月検事任官2006年6月法務省大臣官房長2008年10月最高検察庁検事2011年8月最高検察庁次長検事2012年7月名古屋高等検察庁検事長2014年1月大阪高等検察庁検事長2014年10月最高裁判所判事2021年8月最高裁判所判事退官2023年3月弁護士登録(現在)2024年3月当社取締役(現在) 同上2,000 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役鈴木 正規1955年4月18日生1978年4月大蔵省入省2007年7月財務省大臣官房総括審議官2008年7月環境省大臣官房審議官2012年9月環境省大臣官房長2014年7月環境省環境事務次官2015年7月環境省退官2015年10月株式会社イオン銀行 代表取締役会長2016年6月イオンフィナンシャルサービス株式会社 代表取締役会長2017年3月イオン株式会社 執行役総合金融事業担当2023年6月株式会社FPパートナー 社外取締役(現在)2024年3月当社取締役(現在)2024年8月株式会社オオバ 社外取締役(現在)2025年6月阪急阪神不動産株式会社 取締役(非常勤)(現在) 注34,500取締役伊藤 明子1962年2月28日生1984年4月建設省入省2014年9月内閣官房内閣審議官まち・ひと・しごと創生本部事務局次長2016年6月国土交通省大臣官房審議官2017年7月国土交通省住宅局長2018年7月内閣官房内閣審議官まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官補2019年7月消費者庁長官2022年7月消費者庁退官2023年6月伊藤忠商事株式会社 社外取締役(現在)2024年3月当社取締役(現在) 注3注81,600常勤監査役岡山 知弘1960年3月24日生1982年4月当社入社2008年1月経理部 担当部長2008年7月イメージコミュニケーション事業本部長室 担当部長2010年12月キヤノン(中国)有限公司 経理本部長2023年1月同社 高級副社長 企画本部長2024年3月常勤監査役(現在) 注61,700常勤監査役森川 剛志1966年11月20日生1990年4月当社入社2010年9月キヤノン(中国)有限公司 人事部長2018年4月渉外センター 副所長2022年1月渉外センター所長経済安全保障統括室 事務局長2025年3月常勤監査役(現在) 注72,600監査役田中 豊1949年3月11日生1975年4月裁判官任官1986年4月東京地方裁判所判事1987年4月最高裁判所司法研修所教官1992年4月最高裁判所調査官1996年4月弁護士登録(現在)2004年4月慶應義塾大学法科大学院教授2012年1月金融庁法令等遵守調査室 室長(現在)2019年3月当社監査役(現在) 注55,200 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)監査役樫本 浩一1961年7月2日生1984年4月第一生命保険相互会社入社1997年4月同社調査部課長2005年4月同社経営総務室長2009年4月第一ライフ・インターナショナル(ヨーロッパ)株式会社 社長2012年4月第一生命保険株式会社 秘書部長2016年4月同社支配人グループ総務ユニット長兼秘書部長2016年10月同社支配人秘書部長兼第一生命ホールディングス株式会社 支配人総務ユニット長2018年3月当社監査役(現在) 注46,200監査役重富 由香1970年6月17日生1993年10月太田昭和監査法人(現 EY 新日本有限責任監査法人)入所1997年4月日本国公認会計士登録(現在)1998年11月アーンスト・アンド・ヤング香港事務所へ異動2001年8月米国公認会計士登録(現在)2002年1月香港公認会計士登録(現在)2006年6月アーンスト・アンド・ヤング香港事務所パートナー新日本監査法人(現 EY 新日本有限責任監査法人)パートナーアーンスト・アンド・ヤング香港および中国華南地区日系企業向けサービス統括責任者2007年2月香港公認会計士(業務執行資格)登録2015年6月新日本有限責任監査法人(現 EY 新日本有限責任監査法人)シニアパートナー2018年5月アーンスト・アンド・ヤング グレーターチャイナ(中国本土、香港および台湾)日系企業向けアシュアランス・サービス統括責任者2024年6月九州電力株式会社 社外取締役(監査等委員)(現在)2024年7月アーンスト・アンド・ヤング香港事務所シニアアドバイザー(現在)2025年3月当社監査役(現在) 注70計318,585 (注)1 取締役川村雄介、池上政幸、鈴木正規、伊藤明子の各氏は、社外取締役であります。2 監査役田中豊、樫本浩一、重富由香の各氏は、社外監査役であります。3 取締役の任期は、2025年3月28日開催の第124期定時株主総会における選任後1年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時までであります。4 監査役樫本浩一氏の任期は、2022年3月30日開催の第121期定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。5 監査役田中豊氏の任期は、2023年3月30日開催の第122期定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。6 監査役岡山知弘氏の任期は、2024年3月28日開催の第123期定時株主総会における選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。7 監査役森川剛志、重富由香の各氏の任期は、2025年3月28日開催の第124期定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。8 取締役伊藤明子氏の戸籍上の氏名は野田明子です。  b.2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の取締役・監査役の状況は、以下のとおりとなります。なお、役職等については、当該定時株主総会の直後に開催が予定される取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しております。  男性11名 女性5名 (取締役・監査役のうち女性の比率31.3%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役会長CEO御手洗 冨士夫1935年9月23日生1961年4月当社入社1979年1月Canon U.S.A.,Inc. 社長1981年3月取締役1985年3月常務取締役1989年1月本社事務部門担当1989年3月代表取締役専務1993年3月代表取締役副社長1995年9月代表取締役社長2006年3月代表取締役会長兼社長2006年5月代表取締役会長2010年12月株式会社読売新聞グループ本社監査役(現在)2012年3月代表取締役会長兼社長2016年3月2020年5月代表取締役会長代表取締役会長兼社長2026年3月代表取締役会長(予定) 注3153,144代表取締役副会長CFO 渉外本部長サステナビリティ推進本部長コーポレートガバナンス推進室長田中 稔三1940年10月8日生1964年4月当社入社1992年1月経理本部 副本部長1995年3月取締役1995年4月経理本部長1997年3月常務取締役2001年3月専務取締役2007年1月政策・経済調査本部長2007年3月取締役副社長2008年3月代表取締役副社長2010年1月総務本部長2010年3月渉外本部長2011年4月経理本部長2012年4月ファシリティ管理本部長2014年3月人事本部長2017年4月ファシリティ管理本部長2018年3月渉外本部長(現在)2018年4月経理本部長2023年7月コーポレートガバナンス推進室長(現在)2025年4月サステナビリティ推進本部長(現在)2026年3月代表取締役副会長(予定) 同上25,810 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役副会長CTO プリンティンググループ管掌本間 利夫1949年3月10日生1972年4月当社入社1995年1月複写機開発センター所長2001年4月iプリンタ事業本部 副事業本部長2003年3月取締役2003年4月事業化推進本部長2003年7月Lプリンタ事業推進本部長2007年1月Lプリンタ事業本部長2008年3月常務取締役2012年3月 専務取締役調達本部長2016年3月副社長執行役員2016年4月映像事務機事業本部長2017年3月2020年4月代表取締役副社長デジタルプリンティング事業本部長(現在)2021年4月プリンティンググループ管掌(現在)2026年3月代表取締役副会長(予定) 注383,052代表取締役社長COO グローバル販売戦略推進本部長小川 一登1958年4月5日生1981年4月当社入社2005年4月Canon Singapore Pte.Ltd. 社長2008年3月Canon Canada Inc. 社長2011年4月執行役員2014年2月キヤノン(中国)有限公司 執行副社長2016年4月常務執行役員2018年4月Canon U.S.A.,Inc. 社長2021年4月専務執行役員2024年1月グローバル販売戦略推進本部長(現在)2024年3月取締役副社長2026年3月代表取締役社長(予定) 同上7,500専務取締役 インダストリアルグループ管掌キヤノントッキ株式会社取締役会長兼CEO武石 洋明1964年3月20日生1990年7月当社入社2008年7月半導体機器第二設計センター所長2009年7月半導体機器第一PLMセンター所長2012年1月光学機器事業本部 半導体機器事業部長2012年4月執行役員2016年7月光学機器事業本部 副事業本部長2017年1月光学機器事業本部長(現在)2017年4月常務執行役員2021年4月専務執行役員インダストリアルグループ管掌(現在)キヤノントッキ株式会社 取締役会長兼CEO(現在)2024年3月専務取締役(現在) 同上10,600 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)専務取締役 経理本部長PSI適正化プロジェクトチーフ浅田 稔1962年6月18日生1985年4月当社入社2016年4月経理本部 グループ経営統括センター所長2017年4月執行役員2018年4月経理本部 副本部長2018年9月Océ Technologies B.V.(現 Canon Production Printing Netherlands B.V.)副社長2018年12月Océ Holding B.V.(現 Canon Production Printing Holding B.V.)社長2020年4月常務執行役員2023年1月経理本部長(現在)2023年4月専務執行役員2024年1月株式会社オハラ 社外監査役(現在)2024年3月PSI適正化プロジェクトチーフ(現在)専務取締役(現在) 注311,579取締役川村 雄介1953年12月5日生1977年4月大和証券株式会社入社1997年1月大和証券株式会社 シンジケート部長2000年4月長崎大学経済学部 経済学研究科教授2010年4月株式会社大和総研 専務理事2011年1月財務省財政制度等審議会委員2012年4月株式会社大和総研 副理事長2013年2月金融庁企業会計審議会委員2017年6月三井製糖株式会社(現 DM三井製糖株式会社)社外取締役2019年4月日本証券業協会 特別顧問2020年4月一般社団法人グローカル政策研究所 代表理事(現在)2020年6月東洋アルミニウム株式会社 社外取締役(現在)2021年3月当社取締役(現在)2021年4月DM三井製糖ホールディングス株式会社(現 DM三井製糖株式会社) 社外取締役(監査等委員)(現在)2024年6月株式会社商工組合中央金庫 社外取締役(監査等委員)(現在) 同上3,100取締役池上 政幸1951年8月29日生1977年4月検事任官2006年6月法務省大臣官房長2008年10月最高検察庁検事2011年8月最高検察庁次長検事2012年7月名古屋高等検察庁検事長2014年1月大阪高等検察庁検事長2014年10月最高裁判所判事2021年8月最高裁判所判事退官2023年3月弁護士登録(現在)2024年3月当社取締役(現在) 同上2,000 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役鈴木 正規1955年4月18日生1978年4月大蔵省入省2007年7月財務省大臣官房総括審議官2008年7月環境省大臣官房審議官2012年9月環境省大臣官房長2014年7月環境省環境事務次官2015年7月環境省退官2015年10月株式会社イオン銀行 代表取締役会長2016年6月イオンフィナンシャルサービス株式会社 代表取締役会長2017年3月イオン株式会社 執行役総合金融事業担当2023年6月株式会社FPパートナー 社外取締役(現在)2024年3月当社取締役(現在)2024年8月株式会社オオバ 社外取締役(現在)2025年6月阪急阪神不動産株式会社 取締役(非常勤)(現在) 注34,500取締役伊藤 明子1962年2月28日生1984年4月建設省入省2014年9月内閣官房内閣審議官まち・ひと・しごと創生本部事務局次長2016年6月国土交通省大臣官房審議官2017年7月国土交通省住宅局長2018年7月内閣官房内閣審議官まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官補2019年7月消費者庁長官2022年7月消費者庁退官2023年6月伊藤忠商事株式会社 社外取締役(現在)2024年3月当社取締役(現在) 注3注71,600取締役有馬 充美1962年8月11日生1986年4月株式会社第一勧業銀行(現 株式会社みずほフィナンシャルグループ)入行2014年4月株式会社みずほ銀行 執行役員コーポレートアドバイザリー部長2016年4月同行執行役員国際営業部長2017年12月同行退職2020年5月株式会社高島屋 社外取締役(現在)2021年6月株式会社西武ホールディングス 社外取締役(現在)2024年6月株式会社商工組合中央金庫 社外取締役(現在)2026年3月当社取締役(予定) 注30常勤監査役成瀬 郁子1962年10月16日生1985年4月当社入社2011年1月映像事務機事業本部 コーポレートシステム商品化推進部長2017年7月NVS事業推進本部 NVS事業統括センター 副所長2018年7月イメージソリューション事業本部 NVS事業推進センター所長2026年1月イメージング事業本部 IMG第三事業部 上席2026年3月常勤監査役(予定) 注60 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)常勤監査役森川 剛志1966年11月20日生1990年4月当社入社2010年9月キヤノン(中国)有限公司 人事部長2018年4月渉外センター 副所長2022年1月渉外センター所長経済安全保障統括室 事務局長2025年3月常勤監査役(現在) 注52,600監査役田中 豊1949年3月11日生1975年4月裁判官任官1986年4月東京地方裁判所判事1987年4月最高裁判所司法研修所教官1992年4月最高裁判所調査官1996年4月弁護士登録(現在)2004年4月慶應義塾大学法科大学院教授2012年1月金融庁法令等遵守調査室 室長(現在)2019年3月当社監査役(現在) 注45,200監査役重富 由香1970年6月17日生1993年10月太田昭和監査法人(現 EY 新日本有限責任監査法人)入所1997年4月日本国公認会計士登録(現在)1998年11月アーンスト・アンド・ヤング香港事務所へ異動2001年8月米国公認会計士登録(現在)2002年1月香港公認会計士登録(現在)2006年6月アーンスト・アンド・ヤング香港事務所パートナー新日本監査法人(現 EY 新日本有限責任監査法人)パートナーアーンスト・アンド・ヤング香港および中国華南地区日系企業向けサービス統括責任者2007年2月香港公認会計士(業務執行資格)登録2015年6月新日本有限責任監査法人(現 EY 新日本有限責任監査法人)シニアパートナー2018年5月アーンスト・アンド・ヤング グレーターチャイナ(中国本土、香港および台湾)日系企業向けアシュアランス・サービス統括責任者2024年6月九州電力株式会社 社外取締役(監査等委員)(現在)2024年7月アーンスト・アンド・ヤング香港事務所シニアアドバイザー(現在)2025年3月当社監査役(現在) 注50 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)監査役朝倉 香織1968年8月26日生1991年4月第一生命保険相互会社入社2009年4月同社株式部 投資調査室長2014年4月第一生命保険株式会社 株式部 部長2015年4月同社財務部 部長2017年4月株式会社第一生命経済研究所 経済調査部 部長2018年4月同社経済調査部長兼ライフデザイン研究部長2020年4月同社取締役企画総務部長2022年4月同社常務取締役企画総務部長2024年4月同社常務取締役2025年4月同社専務取締役2026年3月当社監査役(予定) 注6注80計310,685 (注)1 取締役川村雄介、池上政幸、鈴木正規、伊藤明子、有馬充美の各氏は、社外取締役であります。2 監査役田中豊、重富由香、朝倉香織の各氏は、社外監査役であります。3 取締役の任期は、2026年3月27日開催予定の第125期定時株主総会における選任後1年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時までであります。4 監査役田中豊氏の任期は、2023年3月30日開催の第122期定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。5 監査役森川剛志、重富由香の各氏の任期は、2025年3月28日開催の第124期定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。6 監査役成瀬郁子、朝倉香織の各氏の任期は、2026年3月27日開催予定の第125期定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。7 取締役伊藤明子氏の戸籍上の氏名は野田明子です。8 監査役朝倉香織氏の戸籍上の氏名は吉野香織です。 (2)執行役員の状況 当社では、業務執行体制をさらに強化し、より機動的かつ効率的な業務運営を行うため、執行役員制度を導入しております。2026年4月1日付就任予定者は以下のとおり(職名は有価証券報告書提出日である2026年3月25日現在)であります。役名(2026年4月1日付)氏名職名(2026年3月25日現在)副社長執行役員小澤 秀樹Canon(China) Co., Ltd. 社長副社長執行役員瀧口 登志夫メディカルグループ管掌 兼キヤノンメディカルシステムズ株式会社 社長副社長執行役員戸倉 剛イメージンググループ管掌専務執行役員Seymour LiebmanCanon U.S.A., Inc. 執行副社長専務執行役員宮本 厳恭メディカル事業本部 副事業本部長専務執行役員飯島 克己デジタルビジネスプラットフォーム開発本部長 兼メディカル事業革新プロジェクトチーフ専務執行役員竹谷 隆調達本部長専務執行役員美野川 久裕人事本部長専務執行役員増子 律夫大分キヤノン株式会社 社長常務執行役員長島 和彦メディカル事業本部 副事業本部長常務執行役員岩渕 洋一情報通信システム本部長常務執行役員橋本 玉己SRP統括部門長常務執行役員新庄 克彦基盤技術開発本部長常務執行役員大森 正樹生産技術本部長常務執行役員市川 武史デバイス開発本部長常務執行役員真竹 秀樹知的財産法務本部長常務執行役員遠藤 才二郎デジタルプリンティング開発技術統括センター所長常務執行役員小林 伊三夫Canon U.S.A., Inc. 社長常務執行役員小清水 義之デジタルプリンティング事業統括センター所長常務執行役員石井 俊幸Canon Singapore Pte. Ltd. 社長常務執行役員木下 正英周辺機器事業本部長常務執行役員甲谷 英人IMG第三事業部長常務執行役員澤 俊詩取手工場長常務執行役員神戸 誠ファシリティ管理本部長常務執行役員藤森 寛朋広報・IRセンター所長執行役員松田 利之周辺機器事業本部 副事業本部長執行役員大川原 裕人メディカル事業本部 統括執行役員櫻井 克仁デバイス開発統括部門長執行役員三浦 毅人法務統括センター所長執行役員三浦 聖也半導体機器事業部長執行役員吉田 真一Canon Europa N.V. 社長 兼 Canon Europe Ltd. 社長執行役員立崎 寿メディカル事業本部 副事業本部長 兼Canon Healthcare USA, Inc. 社長執行役員飯田 浩平グローバル販売戦略推進本部 上席執行役員井上 康文ロジスティクス統括センター 上席執行役員加藤 学IMG第一事業部長執行役員須藤 由紀人事統括センター所長執行役員吉田 智Canon Production Printing Holding B.V. 社長執行役員吉川 一勝IMG開発統括部門長執行役員葛山 栄亮渉外センター所長執行役員友井 一博調達本部 副本部長 ② 社外役員の状況a.社外取締役及び社外監査役の員数 本報告書提出日現在、当社の社外取締役は4名、社外監査役は3名です。 なお、2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決された場合、当社の社外取締役は5名、社外監査役は3名となる予定です。b.社外取締役及び社外監査役の機能及び役割、独立性、選任状況に関する考え方 当社は、金融商品取引所が定めるコーポレートガバナンス・コード(原則4-9)及び独立性基準を踏まえ、独立社外取締役及び独立社外監査役の独立性を担保するための基準を明らかにすることを目的として、全監査役の同意のもと、当社取締役会の決議をもって「独立社外役員の独立性判断基準」を制定しております。当該基準は、当社ウェブサイト(https://global.canon/ja/ir/strategies/governance.html)に掲載しております。当社の社外取締役及び社外監査役は全て当該「独立性判断基準」を満たしており、取締役会の透明性とアカウンタビリティの維持向上に貢献する役割を担っております。 なお、当社は、社外取締役及び社外監査役全員について東京、名古屋、福岡及び札幌の各証券取引所が定める独立役員として同取引所に届け出ております。 本報告書提出日現在、当社の社外取締役及び社外監査役の選任理由は以下のとおりです。 ・社外取締役 川村雄介(独立役員) 証券会社勤務を経て大学教授、財務省や金融庁の審議会委員、日本証券業協会の特別顧問等を務め、金融・証券制度や金融機関の経営戦略の専門家であるとともに、社外取締役としての経験も豊富であることから、その豊富な経験及び金融・証券に関わる高度な知見に基づき、M&A、株主・投資家の視点を踏まえたESG関連テーマの議論等において有益な助言を受けられるものと期待しており、社外取締役としての職務を適切に遂行しております。・社外取締役 池上政幸(独立役員) 名古屋、大阪各高等検察庁検事長等の要職を歴任後、最高裁判所判事を務める等、長年法曹として企業案件を含むさまざまな事案に関与し、その豊富な経験及び高度な知見に基づき、特に企業のコンプライアンス確保の観点を含む内部統制の仕組みやコーポレートガバナンスの在り方に関し、有益な意見及び監督を受けられると期待しており、社外取締役としての職務を適切に遂行しております。・社外取締役 鈴木正規(独立役員) 長年の財務省勤務の後、環境省に転じ、事務次官等の要職を歴任、退官後は民間金融機関の代表取締役も務めたことから、特にコーポレートファイナンスや環境分野に関する有益な意見を受けられるほか、高度な適正性・コンプライアンスが求められる金融機関での経営経験に基づく助言及び業務執行監督を受けられるものと期待しており、社外取締役としての職務を適切に遂行しております。・社外取締役 伊藤明子(独立役員) 建設省(現国土交通省)に技官として入省し、住宅局長のあと、人材育成及びしごとやまちづくりを含む地方創生の政策担当を経て、消費者庁長官を務め、退官後は、かかる分野に取り組む傍ら、企業の社外取締役を務めており、特に顧客・消費者視点や組織運営の観点から有益な助言及び監督を受けられると期待しており、社外取締役としての職務を適切に遂行しております。・社外監査役 田中豊(独立役員) 長年にわたり民事事件を担当する裁判官を務めた後、弁護士として企業法務の実務に携わるとともに、法科大学院の教授の任に当たる等、法務に関する豊富な経験と高度な専門的知識を有しており、それらを活かして社外監査役としての職務を適切に遂行しております。・社外監査役 樫本浩一(独立役員) 長年にわたり、第一生命保険株式会社において経営管理業務に携わってきたほか、法務を含む総務業務の統括責任者を務め、国際経験も豊富であり、その知識と経験を、海外を含む当社グループを俯瞰した監査に活かし、社外監査役としての職務を適切に遂行しております。なお、第一生命保険株式会社は当社の株主でありますが、その持株比率は約1.4%(発行済株式総数から自己株式数を控除して算出)であります。また、同社と当社との間には保険契約等に基づく取引がありますが、その年間取引額は、当社及び同社それぞれの連結売上高の1%に満たない額であります。・社外監査役 重富由香(独立役員) 日本、米国、香港における公認会計士として企業会計に関する長きにわたる実務経験や、世界最大手の監査法人の海外事務所勤務経験による豊富な国際経験を有しております。企業会計の専門家であることはもちろん、グローバルな視点からリスク管理、ESG等に関する幅広い知見を有しており、それらを活かして社外監査役としての職務を適切に遂行しております。  なお、当社は2026年3月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が原案どおり承認可決された場合、社外監査役樫本浩一氏が退任し、新たに有馬充美氏が社外取締役に、朝倉香織氏が社外監査役に就任いたします。 ・社外取締役 有馬充美(独立役員) 大手金融機関での豊富な実務経験と専門的な知見を有し、コーポレートアドバイザリー部門や国際営業部門において要職を務めたほか、社外取締役としての経験も豊富であることから、かかる経験や金融分野における高度なリスク管理の知見を活かして当社の経営に対する適切な助言及び業務執行監督を受けられると期待しており、社外取締役としての職務を適切に遂行してくれるものと判断しております。・社外監査役 朝倉香織(独立役員) 長年にわたり、第一生命保険株式会社において証券アナリスト業務等に携わり、経済・金融に関する高度な専門的知識を有しております。また、同社グループのシンクタンクにおいて、人事をはじめとする経営管理全般の統括を担っており、その豊富な知識と経験を当社の一層の適正な監査の実現のために活かし、社外監査役としての職務を適切に遂行してくれるものと判断しております。なお、第一生命保険株式会社は当社の株主でありますが、その持株比率は約1.4%(発行済株式総数から自己株式数を控除して算出)であります。また、同社と当社との間には保険契約等に基づく取引がありますが、その年間取引額は、当社及び同社それぞれの連結売上高の1%に満たない額であります。 ③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係 社外取締役は、取締役会において、監査役監査及び会計監査の結果、内部統制の運用状況につき報告を受けております。また、経営戦略会議やリスクマネジメント委員会への出席、監査役との情報交換等により経営課題への理解を深め、十分な監督・助言を可能とするよう努めております。 社外監査役は、その独立性、中立性、専門性を充分に発揮し、常に常勤監査役との情報共有を行いつつ、経営をモニタリングしております。また、内部監査部門及び会計監査人から各々の監査計画、監査項目等についての説明を受け、客観的な視点からその妥当性を確認し、それぞれの監査実施後には、結果の説明を受けております。さらに内部統制部門との間で内部統制システムの構築・運用状況及びリスクの評価等に関して随時情報交換を行い、社外における経験と高い見識に基づき指導、助言しております。

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。