事業の状況(有価証券報告書より)
最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。
沿革 FY2025 / 約3,524字
2【沿革】当社は、2013年1月1日に、株式会社東京証券取引所グループと株式会社大阪証券取引所との合併により、発足しました。 1878年5月東京株式取引所設立免許(東京証券取引所の前身)1878年6月大阪株式取引所設立免許(大阪証券取引所の前身)1949年4月会員組織として東京証券取引所、大阪証券取引所が設立1949年5月株券の売買を開始1956年4月債券市場を開設(東京証券取引所・大阪証券取引所)1961年6月東京証券取引所、株式会社東京証券計算センター設立(現・株式会社東証コンピュータシステム)1961年10月市場第二部制度を導入(東京証券取引所・大阪証券取引所)1966年10月東京証券取引所、国債市場を開設1969年7月東京証券取引所、東証株価指数(TOPIX)の算出・公表開始1970年5月東京証券取引所、転換社債市場を開設1971年7月東京証券取引所、株券振替決済制度を導入1973年12月東京証券取引所、外国株市場を開設1974年9月東京証券取引所、相場報道システム稼働大阪証券取引所、相場情報伝達システム稼動1985年10月東京証券取引所、国債先物市場を開設1986年6月東京証券取引所、株式会社東京証券計算センターの子会社として株式会社東証システムサービスを設立1988年9月株価指数先物市場を開設(東京証券取引所・大阪証券取引所)1989年6月大阪証券取引所、株価指数オプション市場を開設1989年10月東京証券取引所、株価指数オプション市場を開設1990年5月東京証券取引所、国債先物オプション市場を開設1996年10月大阪証券取引所、外国株市場を開設(1997年8月売買取引開始)1997年11月東京証券取引所、株券及び転換社債券に係る立会外取引制度導入1998年7月東京証券取引所、TDnet(適時開示情報伝達システム)稼動1999年4月東京証券取引所、株券売買立会場を閉場1999年7月大阪証券取引所、立会場廃止1999年11月東京証券取引所、新興企業向け市場「マザーズ」を開設2000年3月東京証券取引所と広島証券取引所及び新潟証券取引所が合併2000年5月大阪証券取引所、ナスダック・ジャパン市場を開設(同年6月売買開始)2001年3月大阪証券取引所と京都証券取引所が合併2001年4月大阪証券取引所、会員組織から株式会社に組織変更2001年7月ETF市場を開設(東京証券取引所・株式会社大阪証券取引所)2001年8月東京証券取引所、証券会員制法人東京証券取引所に商号変更2001年9月東京証券取引所、不動産投資信託証券(REIT)市場を開設2001年11月東京証券取引所、証券会員制法人から株式会社に組織変更2002年1月株式会社証券保管振替機構が設立され、株式会社東京証券取引所が出資2002年2月株式会社東京証券取引所、株式会社東証システムサービスを子会社化株式会社東証コンピュータシステムを非子会社化(関連会社化)2002年7月株式会社東京証券取引所、株式会社日本証券クリアリング機構を設立2002年12月株式会社大阪証券取引所、ナスダック・ジャパン市場を「ヘラクレス」に変更2003年1月株式会社日本証券クリアリング機構、業務開始(株式会社東京証券取引所の現物清算業務を移管)2003年2月株式会社日本証券クリアリング機構に株式会社東京証券取引所のデリバティブ清算業務を移管2004年4月株式会社大阪証券取引所、株式を「ヘラクレス」に上場2004年7月株式会社東京証券取引所、株式会社ICJを日本証券業協会、Automatic Data Processing, Inc.(現・Broadridge Nederland Ⅱ B.V.)とともに設立2006年10月株式会社大阪証券取引所、株式分割の実施(1:3)2007年8月株式会社東京証券取引所グループを設立(単独株式移転により設立)2007年10月株式会社東京証券取引所グループ、東京証券取引所自主規制法人を設立(同年11月より業務開始)株式会社大阪証券取引所、金融商品取引法に基づく自主規制委員会を設置2008年1月株式会社東京証券取引所、ToSTNeT市場を開設(立会市場から独立)2008年12月株式会社大阪証券取引所、株式会社ジャスダック証券取引所株式の76.1%を取得し同社を子会社化 2009年6月株式会社東京証券取引所グループとロンドン証券取引所との共同出資により設立した株式会社TOKYO AIM取引所が取引所業務を開始2009年9月株式会社大阪証券取引所、株式会社ジャスダック証券取引所の全株式を取得し同社を完全子会社化2010年1月株式会社東京証券取引所、現物取引システム「arrowhead」を稼動2010年4月株式会社大阪証券取引所と株式会社ジャスダック証券取引所が合併2010年9月株式会社日本証券クリアリング機構が株式会社日本国債清算機関株式を取得(所有割合:35.6%)2010年10月株式会社大阪証券取引所、新JASDAQ市場を開設2011年2月株式会社大阪証券取引所、デリバティブ取引システム「J-GATE」を稼働2011年7月株式会社大阪証券取引所、デリバティブ市場のナイト・セッションを開始2012年3月株式会社東京証券取引所グループ、ロンドン証券取引所が保有する株式会社TOKYO AIM取引所の全株式を取得。同年7月、株式会社東京証券取引所に吸収合併2012年8月株式会社東京証券取引所グループ、公開買付けにより、株式会社大阪証券取引所株式を取得(所有割合:66.7%)2012年9月株式会社大阪証券取引所、新大証設立準備株式会社(現・株式会社大阪取引所)を設立2012年10月株式会社日本証券クリアリング機構、金利スワップ取引清算業務を開始2013年1月株式会社東京証券取引所グループと株式会社大阪証券取引所が合併し、「株式会社日本取引所グループ」に商号変更(存続会社:株式会社大阪証券取引所)新大証設立準備株式会社が「株式会社大阪証券取引所」に商号変更し、株式会社大阪証券取引所の金融商品取引所事業を承継株式会社日本取引所グループ株式が東京証券取引所市場第一部に上場2013年7月株式会社大阪証券取引所の現物市場、清算機能及び自主規制機能をそれぞれ株式会社東京証券取引所の現物市場、株式会社日本証券クリアリング機構、東京証券取引所自主規制法人に統合2013年10月株式分割の実施(1:5)株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社日本国債清算機関が合併2014年1月JPX日経インデックス400の算出・公表を開始2014年3月株式会社東京証券取引所のデリバティブ市場を株式会社大阪証券取引所のデリバティブ市場に統合株式会社大阪証券取引所が、「株式会社大阪取引所」に商号変更2014年4月東京証券取引所自主規制法人が「日本取引所自主規制法人」に名称変更2014年12月ヤンゴン証券取引所設立のための合弁契約をミャンマー経済銀行、大和総研と締結(出資比率18.75%)2015年4月株式会社東京証券取引所、インフラファンド市場を開設2015年5月シンガポールに支店を開設(駐在員事務所を改組)2015年10月株式分割の実施(1:2)2016年3月ヤンゴン証券取引所、取引開始2017年12月Sustainable Stock Exchanges Initiativeへ参加2018年5月国債決済期間短縮(T+1化)2019年7月株式等決済期間短縮(T+2化)2019年10月公開買付けにより株式会社東京商品取引所株式を取得(所有割合:97.15%)し、子会社化(株式会社日本商品清算機構も併せて子会社化)2019年11月株式会社東京商品取引所の全株式を取得し、完全子会社化(株式会社日本商品清算機構も併せて完全子会社化)2020年7月株式会社東京商品取引所に上場していた貴金属先物等を株式会社大阪取引所へ移管株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社日本商品清算機構が合併2021年12月株式会社JPX総研を設立2022年4月株式会社JPX総研、業務開始(当社グループのデータ、デジタル関係事業を集約)2022年4月株式会社東京証券取引所の新市場区分開始(「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」)2023年2月株式会社JPX総研によるSCRIPTS Asia株式会社の完全子会社化2024年10月株式分割の実施(1:2)2024年11月株式会社東京証券取引所、現物立会市場の取引時間を延伸
配当政策 FY2025 / 約418字
3【配当政策】当社は、金融商品取引所グループとしての財務の健全性、清算機関としてのリスクへの備え、当社市場の競争力強化に向けた投資機会等を踏まえた内部留保の重要性に留意しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本とし、具体的には、配当性向を60%以上とすることを目標としております。 なお、当社は、「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める」旨を定款に定めております。また、当社は、会社法に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めており、配当の回数については、中間配当及び期末配当の年2回を基本としております。 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当の状況は以下のとおりです。決議年月日配当金の総額(百万円)1株当たり配当額(円)2025年10月29日25,79425取締役会2026年5月15日37,14436取締役会
監査の状況 FY2025 / 約6,514字
(3)【監査の状況】① 監査委員会監査の状況イ.監査委員会監査の組織、人員及び手続監査委員会は、取締役及び執行役の職務の執行の監査、監査報告の作成、株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定を行います。監査委員会は、5名の取締役で構成され、うち4名を社外取締役(非常勤であり、財務及び会計に関する相当程度の知見を有する監査委員2名を含む)、1名を常勤としています。また、監査委員会を補佐する事務局として監査委員会室を設置し、監査委員会の行う監査に関する補助等及び監査委員会に関する事務を行います。 監査に当たっては、監査委員会が決定した監査計画及び職務分担に基づき、内部監査室、会計監査人及び子会社の常勤監査役(日本取引所自主規制法人の監事を含みます。以下この(3)において同様です。)と密接な連携をとりつつ、内部統制システムの構築、運用状況を監視・検証することにより、効率性にも配慮しています。監査委員会で選定された委員(常勤監査委員)は、取締役会、執行役会、リスク管理委員会など重要な会議への出席、主要なりん議書等の閲覧、内部監査室、会計監査人及び子会社の常勤監査役との情報交換、社員へのヒアリングなどの日常的な監査業務を行い、その業務の状況を監査委員会に報告します。また、監査委員会では、代表執行役をはじめ、必要に応じて執行役、内部監査室長、会計監査人等から直接報告を受けます。監査委員会では、これらの報告を受け、監査委員それぞれの専門的知見やバックグラウンドを活かした審議が行われます。 ロ.監査委員及び監査委員会の活動状況(イ)監査委員会の開催状況及び各監査委員の出席状況監査委員会は、当事業年度において13回開催されました。各監査委員の監査委員会への出席状況は、次のとおりです。役職名氏名出席状況(出席率)監査委員(委員長・社外)大田 弘子全13回中13回(100%)監査委員(社外)松本 光弘全13回中13回(100%)監査委員(社外)住田 清芽全13回中13回(100%)監査委員(社外)田中 弥生全10回中10回(100%)監査委員(常勤)林 慧貞全13回中13回(100%)(前)監査委員(社外)釡 和明全3回中3回(100%)(注)1.田中弥生氏は、2025年6月20日開催の第24回定時株主総会において取締役に選任され、同日付で監査委員に就任しております。2.釡和明氏は、2025年6月20日付けで監査委員を退任しております。 (ロ)監査委員会における具体的な検討内容及び活動状況i. 監査委員会委員長及び監査委員会の視点による状況の認識とそれらの活動状況監査委員会委員長及び監査委員会の視点では、当社グループとして安定的な市場運営の確保や市場活性化に係る諸施策の推進が求められることを踏まえ、事業戦略及び事業環境における様々な経営上のリスクへの対応状況やレジリエンスを確保した取引システム等の開発及び運用状況の監査が重要と考えます。監査委員会は、こうした点を考慮したうえで事業年度ごとに監査計画を策定し、監査を実施しております。当事業年度の監査計画においては、下表のとおり、①経済社会情勢の急変や不測の事態も見据えた安定的市場運営確保に向けた取組み、②金融・資本市場の中核インフラとしての積極的な役割の発揮や更なる成長に資する施策への取組み、③グループの組織基盤の強化に向けた取組み、④上場会社としての企業価値向上に向けた経営の実践と積極的な情報発信・対話、を重点監査項目としました。 重点監査項目監査委員会の活動状況①経済社会情勢の急変や不測の事態も見据えた安定的市場運営確保に向けた取組み 重大な地政学リスクの顕在化・長期化や米国の政権交代に伴う不確実性の高まりなど、国内外の経済社会環境の先行き不透明感が高まっており、また、自然災害に加えて、金融機関等に対するサイバー攻撃が相次いでいます。JPXグループのビジネスの根源は安定的な市場運営であり、経済社会情勢の急変や不測の事態も見据えた強固な市場インフラとレジリエンスが必須であります。 BCPの実効性向上やサイバーセキュリティ対策の高度化に向けた取組状況、株式売買システム及び清算システムの安定稼働並びに継続的な改善の状況及び市場運営に係る各種オペレーション訓練(BCP対応含む)によるレジリエンスの向上に向けた取組状況などを確認しました。②金融・資本市場の中核インフラとしての積極的な役割の発揮や更なる成長に資する施策への取組み 資産運用立国の実現や「成長と分配の好循環」の更なる後押しに向けて、上場会社の自律的な価値向上の促進や投資しやすい環境の整備に積極的に取り組む必要があります。 また、金利関連を中心とした各種デリバティブ商品の拡充やデジタル技術を活用したデータサービスの次世代化など、JPXグループの更なる成長に資する新たな取組みを加速・発展させていく必要があります。 上場会社の企業価値向上の促進及び安心して投資できる環境の整備に向けた取組状況、エクイティデリバティブ市場や金利デリバティブ市場の活性化に向けた取組状況、市場利用者の多様なニーズに応じた配信データの拡充や提供方法の多様化等の取組状況などを確認しました。③グループの組織基盤の強化に向けた取組み 中計2027の重点テーマを着実に推進するため、人的資本経営を実践し、意欲的な投資による人的資本の継続的な増強を図る必要があります。 また、AI等のテクノロジーを利活用して業務の効率化を図ることや、新サービス等を支える業務推進体制の整備も欠かせません。 人的資本経営の推進に向けた取組状況、AI等の先端技術を活用した業務の効率化等に向けた取組状況及びそのリスクマネジメントの状況、元社員のインサイダー取引規制違反を踏まえた再発防止策の実施状況などを確認しました。④上場会社としての企業価値向上に向けた経営の実践と積極的な情報発信・対話 上場会社として資本コストや株価を意識した経営を実践し、適切に投資評価やプロジェクトモニタリングを実施し、JPXの企業価値の持続的な向上に向けて取り組む必要があります。 また、JPXグループの戦略や具体的取組み、日本市場の魅力が投資者等に広く伝わるよう積極的な情報発信に努め、対話を通じて理解促進とJPXグループへの適切な期待の醸成を図ることが求められます。 投資評価やプロジェクトモニタリングの実施状況、JPXグループの戦略や取組みに関する情報発信や対話の状況、サステナビリティ情報開示の充実や保証への対応状況などを確認しました。 これら以外の具体的な活動状況については、下記ⅱ、ⅲ及び(ハ)をご参照ください。 ⅱ.監査委員会における決議・報告事項監査委員会における主な決議・報告事項は、次のとおりです。また、これら監査委員会の活動状況は、適宜取締役会に報告を行っております。 主な決議・報告事項決議監査計画の策定、監査報告書の作成、会計監査人の再任、会計監査人の報酬の同意 等報告内部監査の監査計画・実施状況、会計監査人の監査計画・期中レビュー結果・期末監査結果、執行役等の職務執行状況、常勤監査委員の職務執行状況、コンプライアンスの状況、グループ各社主要部署の部門長への監査ヒアリングの結果(子会社の常勤監査役も出席し報告) 等 ⅲ.常勤監査委員の活動状況常勤監査委員は、執行役会、リスク管理委員会など社内の重要な会議に出席するとともに、りん議の閲覧、実地監査、社員への適宜のヒアリング等を行うことにより継続的に監査を実施いたしました。また、子会社の常勤監査役とは、定期的に連絡会を開催するほか、必要に応じて随時情報連携を行うなど、グループ内における綿密な情報収集や各種連携を図っております。その他、内部監査室及び会計監査人との連携の状況については、下記(ハ)をご参照ください。 (ハ)内部監査室及び会計監査人との連携状況i. 内部監査室との主な連携状況連携内容時期備考内部監査に係る監査計画についての内部監査室による説明2025年4月会計監査人も同席しております。内部監査の結果についての内部監査室による説明2025年4月、7月、10月。2026年1月 内部監査態勢の外部評価結果についての内部監査室による説明2026年2月 ii. 会計監査人との主な連携状況連携内容時期備考期末監査実施状況の中間報告や次年度監査報酬案等についての会計監査人による説明2025年4月内部監査室も同席しております。会社法の期末監査最終報告及び監査報告書の受領2025年5月常勤監査委員が報告を受け、報告書を受領しております。年度監査計画についての会計監査人による説明2025年7月内部監査室も同席しております。期中レビュー結果(中間)及び年度監査進捗状況(第1四半期及び第3四半期)についての会計監査人による説明2025年8月、11月。2026年2月常勤監査委員が説明を受け、監査委員会にて報告しております。KAM(監査上の主要な検討事項)に係る会計監査人とのコミュニケーション2025年12月。2026年3月、4月 このほか、常勤監査委員は、内部監査及び監査委員会それぞれの監査計画の策定に当たって、相互に認識の共有を図るほか、日常的に内部監査室との情報連携も行っております。また、会計監査人の筆頭業務執行社員と定期的に意見交換を実施しております。 ② 内部監査の状況当社の内部監査は、市場インフラを担う当社グループの企業理念を踏まえ、安定的な市場運営の確保、投資者保護及び企業価値の持続的向上に資することを目的として実施しております。この目的のもと、内部統制システムの整備及び運用状況の確認、評価等を実施し、業務の遂行状況を妥当性及び効率性の観点から監査することにより経営に資することを基本方針として、CEO及びCOOのもとで、内部監査室(11名)が所管して実施しています。内部監査室は、当社及び当社の全ての子会社を監査の対象としており、また、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の有効性の評価も実施しています。内部監査の計画については、当社グループの中期経営計画の策定に併せて中期内部監査計画を策定しているほか、毎期、年度内部監査計画を策定しています。年度内部監査計画は、事業年度開始前にリスクの評価、監査サイクル及び前回の監査結果等を考慮したうえで監査対象を選定し、策定後、CEO及びCOOの承認を得ております。なお、当社の内部監査は、当社グループが提供する市場インフラの重要性や当社の社会的使命を鑑み、システムの安定的稼働に係るリスクや、情報管理を含む社内のコンプライアンスリスク等に重点を置いて実施しています。内部監査結果は、監査終了後に監査報告書を取りまとめ、四半期毎にCEO及びCOOに報告しています。その後、内部監査結果はリスク管理の所管部署が取りまとめ、リスク管理状況の報告の一つとして、取締役会へ報告を行っています。被監査部門に対しては、監査の結果を通知するほか、改善を要する事項がある場合には改善を求め、必要に応じてフォローアップ監査を行うなど、改善策の実施・運用状況を確認しています。中期内部監査計画、年度内部監査計画及び内部監査結果については、監査委員会に対してもCEO及びCOOに報告している内容と同一のものを適時に直接報告しています。(内部監査室と監査委員会の連携の詳細につきましては、上記「①監査委員会監査の状況 ロ. 監査委員及び監査委員会の活動状況 (ハ)内部監査室及び会計監査人との連携状況 i.内部監査室との主な連携状況」をご参照ください。)また、内部監査室は、会計監査人との間でも、監査計画や監査結果に係る情報交換を行うなど、適宜、連携を図っています。内部監査室長は、当社が設置するリスク管理委員会等の会議体にも陪席しリスク管理やリスクの発生状況の把握に努めています。これらのほか、当社の内部監査について第三者機関による品質評価を実施するなど、内部監査の品質の維持、向上に取り組んでいます。 ③ 会計監査の状況イ.監査法人の名称有限責任監査法人トーマツ ロ.継続監査期間2013年3月期以降の14年間 ハ.業務を執行した公認会計士指定有限責任社員 業務執行社員 飯塚智指定有限責任社員 業務執行社員 男澤江利子指定有限責任社員 業務執行社員 高島稔 ニ.監査業務に係る補助者の構成公認会計士17名及びその他36名 ホ.監査法人の選定方針と理由監査法人については、次の方針と評価に基づき再任が妥当であるとしてその旨を決議しております。監査法人の再任に際しては、監査委員会が定める「会計監査人の解任又は不再任の決定方針」(※)に照らして、該当する事実の有無について、「へ.監査委員会による監査法人の評価」に記載のとおり評価を実施する中で確認を行い、その結果を総合的に勘案して判断をしております。また、会計監査人の再任判断に係る評価プロセスの透明化・充実化を図る観点から、一定期間ごとに複数の監査法人と面談等のうえ、比較評価を行うこととしております。 (※)当該決定方針は、以下のとおりです。「監査委員会は、会計監査人の独立性や信頼性その他職務の実施に関する状況等を総合的に勘案し、その必要があると判断した場合、会計監査人の解任又は不再任を株主総会の提出議案とすることといたします。また、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目のいずれかに該当すると認められる場合は、会計監査人を解任いたします。」 ヘ.監査委員会による監査法人の評価 監査委員会は、以下の項目について会計監査人の評価を実施することとしております。 ・会計監査人の品質管理体制や独立性 ・監査チームの体制についての妥当性 ・監査計画や監査の実施状況 ・経営者や監査委員会等とのコミュニケーション ・監査法人のガバナンス・コードの適用状況 ・不正リスクへの対応状況 ・監査報酬等の妥当性 当事業年度においても、監査委員会は、監査計画、期中レビュー結果及び期末監査の実施状況等の報告など、会計監査人とのコミュニケーション並びに財務担当執行役や財務部からの会計監査人に対する評価結果の聴取などを通じて、上記の項目について、評価を実施しました。その結果、現任の会計監査人は、当社の監査業務を担うに足る体制及び独立性を有し、また監査の方法及び監査の結果は相当であると判断しました。 ト.監査法人の異動該当事項はありません。 ④ 監査報酬の内容等イ.監査公認会計士等に対する報酬の内容区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社50-51-連結子会社89-89-計140-141- ロ.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(イ.を除く)区分前連結会計年度当連結会計年度監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)提出会社-24-17連結子会社5-52計524519当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務であります。 ハ.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容該当事項はありません。 ニ.監査報酬の決定方針該当事項はありません。 ホ.監査委員会が監査報酬に同意した理由監査法人の評価プロセスにおける評価を踏まえ、前年度における監査の状況、及び当年度の監査計画の内容について確認を行い、監査時間及び監査報酬の見積りの妥当性を検討した結果、監査報酬等の額につき、会社法第399条第1項及び同条第4項の同意を行っております。
設備の概要 FY2025 / 約123字
1【設備投資等の概要】当連結会計年度において、当社グループでは、国際的な市場競争力を強化するため、売買システムや清算システム等の開発を行い、全体で約91億円の設備投資を行いました。なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
従業員の状況 FY2025 / 約2,319字
(2)【従業員の状況】(1)連結会社の状況2026年3月31日現在 セグメントの名称従業員数(人)連結会社合計1,268(注)1.金融商品取引所事業の単一セグメントのため、連結会社の従業員数の合計を記載しております。当社及び当社グループの事業運営の中核を担う子会社(以下「中核子会社」という。)における従業員数の合計は1,252人です。2.従業員数は、グループ外への出向者を除き、グループ外からの出向者を含んだ就業人員です。3.臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含みます。)は、当該臨時雇用者の総数が従業員数の100分の10未満であることから、記載を省略しております。4.当社及び中核子会社における、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(2026年3月31日現在)及び2025年度における男性労働者の育休取得率(「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したもの)は以下のとおりです。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育休取得率(%)10.472.4なお、2025年度における男性労働者の育児休業等(育児休業及び産後パパ育休)の取得率は31.0%です。5.当社及び中核子会社における、2025年度の男女の賃金の額の差異は以下のとおりです。 男女の賃金の額の差異(%)(男性の賃金の額に対する女性の賃金の額の割合)全労働者67.6正社員70.1嘱託社員63.2当社グループでは、社員の基本的な役割や将来期待、ライフスタイルの多様化等を踏まえ、スタッフ職内にGSコース、DSコース、SSコースの3つのコースを設けています。賃金の額については、性別に関係なく同一の基準を適用しておりますが、役割が異なり、また給与体系が異なるSSコースの女性割合が高いことなどから、女性の方が賃金の額が低くなっております。GSコース:当社グループの事業強化に資する業務に取り組み、様々な業務分野を経験し、幅広い知識や高度な専門性を身につけ活躍することを期待DSコース:業務分野を取引システムの開発を始めとするデジタル・ネットワーク分野に特定し、高い専門性を発揮することで、事業の多角化やサービスの高度化等を推進することを期待SSコース:当社グループの安定的な業務運営を支える業務に取り組み、専門性を身につけ、一般事務や専門的事務の実務の中心を担うことを期待 (2)提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)22346.819.811,132,6430.3(注)1.従業員数は、社外への出向者を除き、社外からの出向者を含んだ就業人員であります。2.臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含みます。)は、当該臨時雇用者の総数が従業員数の100分の10未満であることから、記載を省略しております。3.平均年間給与は、社外からの受入出向者を除き、賞与及び基準外賃金を含んで算出しております。 (3)最大人員会社の状況① 当事業年度における従業員数が最も多い会社㈱東京証券取引所 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)30544.018.012,234,5753.1(注)1.従業員数は、社外への出向者を除き、社外からの出向者を含んだ就業人員であります。2.臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含みます。)は、当該臨時雇用者の総数が従業員数の100分の10未満であることから、記載を省略しております。3.平均年間給与は、社外からの受入出向者を除き、賞与及び基準外賃金を含んで算出しております。 ② 上記①の会社の次に従業員数が多い会社㈱JPX総研 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)263[32]44.116.611,872,9784.7(注)1.従業員数は、社外への出向者を除き、社外からの出向者を含んだ就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。2.臨時雇用者は、人材会社からの派遣社員になります。3.平均年間給与は、社外からの受入出向者を除き、賞与及び基準外賃金を含んで算出しております。 (4)労働組合の状況当社グループには、東京証券取引所労働組合、大阪証券取引所労働組合および大阪証券労働組合の3つの労働組合が組織されておりましたが、2019年9月にこれらの労働組合が統合され、日本取引所グループ従業員組合となっております。また、2019年10月に経営統合した株式会社東京商品取引所には東京商品取引所労働組合が組織されておりましたが、2020年7月に全社員が株式会社大阪取引所に転籍したことに伴い、解散しております。なお、労使関係に特記すべき事項はありません。 (5)役員・従業員株式所有制度の内容当社グループは使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しています。当該役員・従業員株式所有制度については、「1 株式等の状況-(8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
研究開発活動 FY2025 / 約21字
6【研究開発活動】 該当事項はありません。
株式の保有状況 FY2025 / 約1,172字
(5)【株式の保有状況】当社グループは、投資株式について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しています。さらに、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式に関して、事業上の提携関係の強化などを通じて中長期的に当社グループの企業価値向上の効果が期待される場合、他の会社の発行する株式を保有することがあります。また、上場会社の発行する株式に関し、個別に、保有を継続することが企業価値の向上の観点から正当化されるか否かについて取締役会において毎年評価を行い、保有継続の必要性が乏しいと認められる場合には縮減を図ることとしています。 当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である当社及び最大保有会社の次に大きい株式会社東京証券取引所については以下のとおりです。 ① 当社における株式の保有状況イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式61,035非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 (注) 発行会社のコーポレートアクションによる株式数の減少は、株式数が減少した銘柄に含めておりません。 ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。 ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益のそれぞれの合計額該当事項はありません。 ② 株式会社東京証券取引所における株式の保有状況イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式2953非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。 ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益のそれぞれの合計額該当事項はありません。
関係会社の状況 FY2025 / 約1,094字
4【関係会社の状況】名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)(注)3関係内容(連結子会社) 株式会社東京証券取引所(注)1,4東京都中央区 11,500 有価証券の売買を行う取引所金融商品市場の開設100.0 経営管理設備賃貸借役員の兼任4名株式会社大阪取引所(注)1大阪府大阪市中央区4,723市場デリバティブ取引を行う取引所金融商品市場の開設100.0経営管理役員の兼任3名株式会社東京商品取引所(注)1東京都中央区1,989商品市場の開設100.0経営管理役員の兼任2名株式会社JPX総研(注)1,4東京都中央区1,000市場関連サービスの提供100.0経営管理役員の兼任3名日本取引所自主規制法人(注)1,2東京都中央区3,000株式会社東京証券取引所等からの委託を受けて行う自主規制業務100.0経営管理株式会社日本証券クリアリング機構(注)1,4東京都中央区9,584金融商品債務引受業等(注)5役員の兼任2名SCRIPTS Asia株式会社東京都中央区5企業イベントの書き起こしの作成代行業務100.0(100.0) (持分法適用関連会社) 株式会社ICJ東京都中央区200機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームの運営50.0(50.0) 株式会社東証コンピュータシステム東京都港区400情報処理事務の受託等35.0(35.0) 株式会社証券保管振替機構東京都中央区4,250有価証券の振替に係る業務等24.8役員の兼任1名(注)1.特定子会社に該当しております。2.日本取引所自主規制法人の資本金の欄には、基本金の額を記載しております。3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合を内数で示しております。4.株式会社東京証券取引所、株式会社JPX総研及び株式会社日本証券クリアリング機構につきましては、営業収益(連結会社相互間の内部営業収益を除く。)の連結営業収益に占める割合が10%を超えております。<主要な損益情報等(日本基準)> 株式会社東京証券取引所株式会社JPX総研株式会社日本証券クリアリング機構(1) 営業収益120,700百万円41,204百万円55,160百万円(2) 経常利益78,282百万円12,682百万円22,797百万円(3) 当期純利益54,395百万円8,412百万円15,806百万円(4) 純資産額138,950百万円28,006百万円121,953百万円(5) 総資産額180,303百万円40,643百万円7,204,285百万円5.A種類株式100.0%、C種類株式63.2%、D種類株式57.5%
サステナビリティ FY2025 / 約14,844字
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】記載事項のうち将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報等に基づいて判断したものであります。 (1)考え方・体制当社グループは、企業理念で掲げる「市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献」に向け、我々を取り巻く環境や社会課題、それらとの関係に目を向け、企業価値の向上につながる取組を進めることが重要な経営課題の一つであると認識し、経営方針を定め、経営計画等を策定しています(第2 事業の状況-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等参照)。 公共性・信頼性を備えた利便性・効率性及び透明性が高い市場と魅力的なサービスを提供するという当社グループのビジネスモデルを踏まえ、中期経営計画2027におけるサステナビリティの観点からの重点領域を、「国民の安定的な資産形成」、「人的資本経営の推進」、「安定的な市場運営」、「気候変動への対応」、「サイバーセキュリティへの対応」、「サステナブルファイナンスの推進」と整理しています。 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組については、当社ウェブサイトもご参照ください。 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/index.html [ガバナンス]当社グループを取り巻くリスク・機会については、上記の考えのもと、それぞれ取締役会が責任を負い適切に監督を行います。サステナビリティ関連課題については、グループCEOを本部長、グループCOOを副本部長とするサステナビリティ推進本部が担当部室と協働して事業への影響を分析し、対応を進めています。これらに係る基本方針や進捗等を含む重要事項は、適宜取締役会に報告し、関連指標等はサステナビリティ担当役員のもとでモニタリングし、四半期ごとに取締役会に報告がなされる体制をとっています(第4 提出会社の状況-4 コーポレート・ガバナンスの状況等参照)。 加えて、執行役に対して支給する中長期インセンティブ(金銭報酬)を、中期経営計画2027で示す連結ROE及び非財務コミットメントの達成度に連動させることとしています(第4 提出会社の状況-4 コーポレート・ガバナンスの状況等参照)。 [リスク管理]当社グループは、サステナビリティの観点からの重点領域に関するリスクについて、全社的なリスク管理プロセスに統合して管理・モニタリングしています。当社グループは、様々なリスクに対応するため、社外取締役を委員長とするリスクポリシー委員会及びCEOを委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスク管理方針に従って、未然防止の観点からリスクの認識と対応策の整備・運用を行うとともに、リスクが顕在化あるいはそのおそれが生じた場合には、早期に適正な対応をとる体制を整えています。また、その運用評価・問題点に関する情報はリスクポリシー委員会(半期毎)及びリスク管理委員会(四半期毎)に定期的に集約し、その都度、取締役会に報告しています。サステナビリティ関連のリスクについては、リスクポリシー委員会において「事業環境・事業戦略リスク」に係る重要リスクに特定し、サステナビリティ推進部が管理しています(第2 事業の状況-3 事業等のリスク参照)。 (2)気候変動に関する取組当社グループは、気候変動がリスクと機会の両面から当社グループの持続的な成長に影響を及ぼす可能性があることを認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言(以下、「TCFD提言」という。)に沿った情報開示を進めるとともに、提言内容を気候変動関連リスク・機会への対応を進める際の指針として活用することで、レジリエンスと持続的な成長性の向上に努めています。 [戦略]当社グループは、サステナビリティの観点からの重点領域として「気候変動への対応」を挙げ、気候変動がもたらすリスク・機会として想定される事項と、それらが当社グループの事業・戦略・財務計画に与える影響を検討し、リスク低減や企業価値向上に向けた施策を講じています。 気候変動がもたらすリスク・機会として想定される事項やシナリオ分析の詳細については、当社ウェブサイトをご覧ください。 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/environment/01.html [指標及び目標]当社グループは、主な温室効果ガス(以下、「GHG」という。)の排出要因であった、システムの安定稼働を支える電力の調達方法を見直し、2024年度以降の消費電力100%を再生可能エネルギーで調達しています。また、自社による直接・間接排出(Scope 1、2)のカーボン・ニュートラルを維持してクリーンな市場インフラを提供するとともに、事業に関わるステークホルダーの排出(Scope3(注1))も含め適切なGHG排出量管理を通じ、継続して排出抑制に努めます。 <当社グループのGHG排出量(Scope 1、2)> 2021年度(t-CO2)2022年度(t-CO2)2023年度(t-CO2)2024年度(t-CO2)2025年度(t-CO2)Scope1(直接的なCO2排出量)774824000Scope2(間接的なCO2排出量)11,7519,0412,27900合計(Scope1+2)12,5259,8652,27900(注1)2025年度の当社グループのGHG排出量Scope3については、数値が確定し次第、当社ウェブサイトに掲載する予定です。(注2)消費電力を再生可能エネルギーに切り替えることにより削減できない排出の一部は、Jクレジットでオフセットしています。詳細は当社ウェブサイトをご覧ください。 GHG排出量を含む環境関連データについては、当社ウェブサイトをご覧ください。 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/environment/02.html (3)人的資本経営の取組① 人材戦略の考え方「私たちは、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供により、市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献します。私たちは、これらを通じて、投資者を始めとする市場利用者の支持及び信頼の増大が図られ、その結果として、利益がもたらされるものと考えます。」 当社グループは上記の企業理念を掲げており、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供により、豊かな社会の実現に貢献することを第一のミッションとし、市場のニーズに応えていくことが結果として利益の最大化にもつながると考えています。こうした公益性・社会貢献性は、当社グループの事業の大きな特徴の一つであり、当社グループの採用競争力や当社社員のエンゲージメントの源泉となっています。当社グループの採用活動においても、本企業理念への共感を重視しています。 本企業理念の下、2030年までに実現を目指す長期ビジョンをTarget2030として、「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」と定めており、この長期ビジョンを実現していくためのスローガンとして、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能を強化しながら、同時に、その枠組みに過度にとらわれず新たな領域へも進んでいく意思を「Exchange & beyond」と表しています。こうした中長期の将来像を実現していくために、『「伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える」人材に加え、「新たな分野・領域を切り拓く」人材を採用・育成し、全ての人材の能力発揮のための環境を整備すること』を人材戦略の基本的な考え方としています。 また、2025年度からスタートした中期経営計画2027において、当社グループにおける人材力の向上に向けた主要なKPI(非財務コミットメント)として、以下の3つの指標を掲げています。これらの指標は、毎年社員に対して実施しているエンゲージメント・サーベイの結果から得られるものであり、2025年度のスコアはいずれの指標も直近3年間を上回る結果となりました。今後も継続的にこれら指標の高い水準の達成を目指して人材力を強化し、最終的な中長期ビジョンを実現してまいります。 ● ワークエンゲージメント(仕事に対する活力、熱意、没頭の結果)社員一人ひとりの仕事に対する活力、熱意、没頭の度合いの高さが、それぞれの主体的な行動・取組をもたらし、最終的に会社の発展に繋がるという考えに基づき、人的資本経営に係る様々な取組をとおして、社員のワークエンゲージメントの更なる向上を目指します。 ● 社員の成長※1(成長機会や成長意欲、成長のための研修等の環境整備の結果)社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がるという考えに基づき、「社員自身が成長意欲を持てているか、成長を実感できているか」ということや、「会社側が、社員の成長に繋がる機会や研修等の環境整備を十分に行えているか」という点に注目し、社員の成長に資する効果的な取組を進めてまいります。 ● 企業理念の浸透※1(企業理念への共感や仕事への意義、責任感等の結果)当社グループが目指す信頼性の高い市場基盤の構築を果たしていくためには、社員一人ひとりが当社グループの企業理念に強く共感し、自身の仕事に意義を感じ、責任感を持って取り組むことが求められます。こうした中で、2024年度に当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案が発生したことを受け、当該事案の風化と再発の防止に向け、あらためて当社グループの企業理念のより一層の浸透を図ってまいります。 <直近4年のスコア> ※1 サーベイ全体から、「社員の成長」及び「企業理念の浸透」を測る複数の設問を抽出し、スコア化した当社グループ独自の指標 ※2 当社委託先のエンゲージメントサーベイ業者において集計した他社の平均値 ※ 人的資本経営に係る個別の施策及び人的資本に関する各種のデータについては、当社及び中核子会社を対象としています。 ② 人材の採用・育成について(a)求める人材像(ⅰ)伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える人材 企業理念に掲げているとおり、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供が当社グループにおける中核的なミッションであり、安定的な市場運営はその根幹をなしています。そのため、伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化に向けて、当社グループの公共的使命に共感し、高い使命感・責任感を持って市場の安定運営のために必要な業務に誠実に取り組むことのできる人材や、高いコミュニケーション能力を発揮し多様なステークホルダーの結束点となる意識を有する人材、現状に満足せずより高い次元を目指そうとする人材を積極的に採用しています。 加えて、デジタル技術が進展し、マーケットニーズが多様化する現代においては、市場の安定運営という守りにも「革新」が求められます。こうした背景や、特定の分野で高い専門性を武器にキャリアを築いていきたいという多様な働き方のニーズも踏まえ、担当業務を基幹システム及び情報系システムの開発・運用を始めとするデジタル・ネットワーク分野に特定した「デジタル・ソリューション(DS)コース」を2023年度より設置し、積極的に採用を行っています。 (ⅱ)新たな分野・領域を切り拓く人材 日本の金融・資本市場全体の魅力向上に貢献するためには、これまでの取引所の常識にとらわれない攻めの挑戦、「革新」が強く求められます。こうした次世代の新しい取引所の姿を模索し実現するための核となるのは、自ら課題を考え抜き、その実現に向かって積極的に取り組んでいく一人ひとりの社員であり、当社グループでは(ⅰ)で挙げた資質に加え、新規領域を開拓し、牽引していく力・タフさを有する人材も重視しています。 また、新たな分野・領域を切り拓いていくためには、ビジネスとデジタルテクノロジーの両方に精通し、その知識・経験をベースに事業に変革をもたらす人材や、新たな分野・領域の開拓に人的リソースを充当していくための業務の自動化及びプロセス改革などを推進する人材が必要です。2023年度より設置しているDSコースにより、基幹システム及び情報系システムの開発・運用を中心とするIT部門でのキャリア形成を希望する人材を拡充することで、業務・IT部門間のジョブローテーションを活性化させ、ビジネスとデジタルテクノロジーの両面に精通し変革をもたらす人材の育成強化を企図しており、急速な技術の進展に対応できる高度専門人材の採用・育成にもつなげていきたいと考えています。 当社グループがグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化していくためには、語学力のみならず、当社グループの取組などを対外的に強く発信するなどグローバルビジネスの牽引に必要なスキルやマインドセットを持つ人材も必要不可欠です。こうしたスキルやマインドセットの獲得にはグローバルな環境での業務経験等が非常に重要であると考えており、このような経験を有する社員の採用・育成にも引き続き積極的に取り組んでまいります。 (b)人材育成の方針(ⅰ)キャリアパス 採用後の人材育成(キャリアパス)の方針として、取引所業務をはじめとする当社グループ全体の機能強化のため、以下の理由からジョブローテーション(人事異動・担当替え)による人材育成が重要であると考えています。・独自性のある取引所業務における社員個々人の適性の発見・上場から売買・清算・決済までの一連のバリューチェーンを俯瞰できる能力の獲得・不測の事態が発生した際の業務継続のための臨機応変な対応力の獲得キャリアの前半(若手~中堅社員)は適性発見のための部門横断的なローテーション、その後は専門分野を意識したローテーションを実施することで、多様な業務経験機会の提供を通じて、社員の能力伸長や適性発見を図り、俯瞰的な視点と強みとなる専門分野を兼ね備えた人材を育成しています。 (ⅱ)能力開発 能力開発の観点も重要であり、社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がっていくと考えています。当社グループでは、業務経験を通じた能力開発の機会である「実務経験」、上司・先輩社員の指導や体験共有からの学びの機会である「知の共有」、研修等の教育による学びの機会である「研修」の3つを柱とし、当社グループの業務に必要な技術や知識等をバランス良く習得できるようサポートする能力開発プログラムを提供しています。 一点目の「実務経験」は人材育成の中核となる要素であり、独自性の高い当社グループでの業務の各部署における導入研修やOJTに加え、自身の希望するキャリアを歩めることがエンゲージメントの観点からも重要であることから、自己申告制度・社内公募制度・社内FA制度により継続的に社員のキャリアに関する希望を把握し、本人の希望やスキル・適性に応じたジョブローテーション及び他の専門機関や企業への派遣を実施しています。また、グローバルな環境での業務経験等を有する社員を育成するため、海外駐在員事務所等(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、北京、香港)への駐在や海外専門機関への派遣等も積極的に行っています。加えて、2025年度からは社内副業制度(JPXキャリアプラス)も導入し、異なる組織や部署の業務経験をとおして多角的な実務の知見の獲得やキャリアをより主体的に考えることができるよう、社員を後押ししています。 二点目の「知の共有」について、上司・部下間での指導については、評価プロセスの中で定期的に実施している1on1面談等を活用しながら、社員自身による目標の設定、取り組んだ課題・業務に対する成果の振返り、上司からのフィードバックによる自己の更なる改善や成長の促進、といったプロセスを機能させることで、社員一人ひとりの成長を後押ししています。更に、上司・部下間での指導だけでなく、当社グループ全体で知識・経験の共有を図るとともに、その過程で社員同士が部署横断的な関係性を築いていくことが組織力の向上には必要不可欠であると考えています。このため、社員同士が教え合い、学び合うコミュニティとして「JPXカレッジ」という枠組みを用意し、キャリアサポート研修やメンター制度などの取組を行うとともに、Exchange caféなどの相談コミュニティや私塾サポート制度(社内講師による研修)といった社員間のコミュニケーション機会の増進を図る施策の実施にも取り組んでいます。こうした社員間や経営層と社員のコミュニケーション機会を年に25回程度設けることを目標としており、2025年度は27回(2024年度は20回)の開催となりました。引き続き、社員のより広く深い関係性の構築を図っていきたいと考えています。 三点目の「研修」について、社員個々人のキャリアの段階に応じた内容を学ぶ階層別研修や、社内外での様々な研修、社内公募制度による国内外の大学院(MBA、ロースクール等)への留学制度等を用意しています。これに加え、キャリアデザイン支援制度により、当社グループの業務に必要な技術・知識等を習得するための研修等の費用を社員一人につき年間30万円まで補助する取組や、資格取得報奨金制度により、IT・語学・法律・会計等の資格取得に対して報奨金を支給する取組を行っているほか、ITスキルやAIなどの新たな技術、英語、ビジネススキル、マネジメントスキル等好きなオンライン講座をオンデマンド方式で学べる「Udemy Business※」のサービスを提供するなど、社員の自発的な学びを強力に後押ししています。社員自らが自発的かつ意欲的に学ぶことは、より深く、効率的にスキルや知識を習得することに繋がり、社員一人ひとりの成長に大きく寄与するものと考えています。こうした社員の自発的な学習をサポートする制度の利用は、2025年度は延べ713人となり、500人以上という目標を大幅に上回る結果となりました。2026年度は引き続き延べ700人以上の利用を目指し、社員が自らの意思で積極的に専門的な知識や最新の情報を吸収し、広い視野や自由な発想力を獲得することのできる環境の整備を更に推進してまいります。※ 株式会社ベネッセコーポレーションが、米国Udemy社の運営するオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy」からビジネスに特化した講座を厳選し、法人向けに提供する定額制オンライン動画学習サービス ③ 全ての人材の能力発揮のための環境整備等について 当社グループでは、社員の人材育成だけではなく、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍し、社員一人ひとりのウェルビーイングが高い組織をつくっていくことが重要であると考えています。加えて、企業文化のような目に見えない社員間での共通の価値観が醸成されていることも必要です。こうした組織や企業文化といった確固たる土台を据えることにより、社員一人ひとりがその能力を余すことなく発揮し、活躍できるようになるものと考えています。(a)多様な人材の活躍推進 当社グループでは、性別・国籍・年齢などにかかわらず、多様な人材が活躍できるよう、人事部内に「ダイバーシティ推進グループ」を設置し、各種取組を実施しています。育児期の社員のために法定を上回る両立支援制度を整備しているほか、男性の育児参加が増えていくことが、社会全体の女性活躍の推進につながるという考えに基づき、男性育休セミナーを開催するなど男性社員の育児支援制度の利用を積極的に推奨しており、2025年度においては、24人の男性社員が育休を取得し、平均取得日数は41.0日となりました。加えて、育児や介護に従事する社員がより仕事との両立を図れるよう、2025年度には在宅勤務制度についても見直しを行い、出社を前提とする勤務形態の中であっても、社員がより柔軟に勤務できるよう環境整備を行っています。 <男性社員の育休取得の状況> 2022年度2023年度2024年度2025年度育休取得率(取得者数)66.7%(20人)70.3%(26人)90.5%(19人)72.4%(24人)平均取得日数21.3日29.4日42.3日41.0日※ 育休とは、育児休業、産後パパ育休、育児休暇(有給)を取得した合計数 また、女性社員については、出産・育児等のライフイベントに伴い、キャリアのブランク期間が発生しやすいことから、特に会社のサポートが重要であると考えています。そのため、育休からの復職前面談などによるスムーズな復職をサポートする取組や育児との両立支援制度を充実させることで、過去5年の育休からの復職率は94.9%と高水準を維持しています。加えて、当社グループの安定的な業務運営を支える業務に取り組み、専門性を身につけ、一般事務や専門的事務の実務の中心を担うSSコース社員が個々の強みを更に生かしキャリアアップできるよう、SSコース社員向けのキャリア研修やSSコース社員を部下に持つ管理職向けの研修を新たに実施するなど、女性社員の活躍に一層重点を置いた取組も行っています。 このように、女性社員がキャリアを中断することなく働き続けることができ、また、業務での更なる活躍も目指すことができるための環境の整備を行うとともに、当社グループでは、女性管理職の登用にも注力しています。2022年度には当社グループで初の内部昇格による女性執行役が誕生したほか、部長級にも2025年度は女性社員2人を登用するなど、2026年3月末時点の女性管理職は58人、女性管理職比率は10.4%となりました。加えて、当社グループでは、役員や部長に登用する人材の候補を増やすため、非管理職社員の指導・育成にあたる女性管理職を2025年4月の53人から3年間で30人以上増加させるという目標を掲げており、2026年4月時点では72人となっています。目標の達成に向け、引き続き女性管理職の登用にも力を入れてまいります。 なお、2026年3月末時点で、中途採用社員の比率は32.2%、中途採用社員管理職の比率は29.4%となっており、外国人社員の比率は1.2%、外国人管理職の比率は0.5%となっております。引き続き、国籍に関わらず、法律・会計・金融・ITなどの業務経験や専門的なスキルを持つ人材を中心に、アルムナイ採用やリファラル採用等の様々なチャネルも活用しつつ積極的な中途採用を実施していくとともに、外国人については業務経験のない新卒採用も行い、優秀な人材を登用していくことで、中途採用管理職および外国人管理職数の維持・向上に努めてまいります。 <従業員数及び管理職数の推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度従業員数1,224人1,236人1,248人1,252人うち女性社員(比率)363人(29.7%)373人(30.2%)376人(30.1%)387人(30.9%)うち中途社員(比率)389人(31.8%)388人(31.4%)393人(31.5%)403人(32.2%)うち外国人社員(比率)17人(1.4%)16人(1.3%)15人(1.2%)15人(1.2%)管理職数501人513人531人558人うち女性社員(比率)41人(8.2%)44人(8.6%)48人(9.0%)58人(10.4%)うち中途社員(比率)167人(33.3%)166人(32.4%)164人(30.9%)164人(29.4%)うち外国人社員(比率)4人(0.8%)3人(0.6%)3人(0.6%)3人(0.5%)※ 2026年3月末時点 そのほか、シニア社員のより一層の活躍を促進するため、2023年4月より、定年年齢をそれまでの60歳から65歳に変更する定年延長を実施しています。従来においても、60歳で定年退職したのち、再雇用制度に基づいて65歳まで働くことは可能でしたが、定年延長を実施して、60歳以降に期待する役割や処遇について見直しを行ったことにより、社員が60歳で一度退職するという意識を持つことなく、65歳まで高い使命感や責任感を保ったまま、安心して業務に取り組むことができる環境を整備しました。シニア社員の持つ豊富な業務経験や知見を活かしつつ、各種人材育成の制度によるリスキリング等を通じて、シニア社員の成長や活躍を促進することで、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能の更なる安定・高度化を推進していきたいと考えています。 (b)ウェルビーイング(ⅰ)エンゲージメントと健康経営 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、心身が健康であるとともに、熱意や活力をもって働くことを通じて、社会的にも満たされた状態(well-being)になることが重要です。当社グループでは、社員のエンゲージメントの把握及び人事施策の改善へとつなげるためにエンゲージメント・サーベイを実施しており、2025年度の結果は、仕事に対する活力・熱意・没頭に関するワークエンゲージメント・スコアが64.5、会社に対する愛着・帰属意識に関する組織エンゲージメント・スコアが73.4となり、前年度の結果(それぞれ64.1、71.8)に引き続き相対的に高い水準となりました(※サーベイ委託会社のデータに基づく)。中期経営計画2027で非財務指標として掲げたワークエンゲージメントのスコアを中心に、引き続きこれらエンゲージメント・スコアの維持・向上に努めてまいります。 健康経営の推進に向けた取組については、これまで傷病者への適切なケア・早期復職に向けた支援など、産業医と連携した取組を中心に行い、2025年度の傷病者数は17人、ストレスチェックにおける総合健康リスクは82という結果につながっています。なお、今回のストレスチェックにおいて高ストレスと判断された社員のうち、産業医による医師面接または相談を受けた社員については、産業医の指導のもと適切な対応を取っております。また、残業時間の多い社員については、年度平均が45時間以上になる場合に「疲労蓄積度自己診断チェックリスト」を使用して体調を確認し、必要に応じて産業医や保健師に連携するようにしています。加えて、当社グループでは、2022年度より保健師を採用し、心と身体の健康に関する相談や面談、教育、情報提供等をより行いやすい体制を整備しているほか、2023年度には部署横断的なメンバーで構成される「ウェルネス推進委員会」、人事部内に「ウェルネス推進グループ」をそれぞれ設置し、健康経営に係る取組や社内への情報発信を行うなど健康経営の推進体制を強化しております。さらに、2026年度からは人間ドックの受診に係る補助を大幅に拡充し、社員一人ひとりの更なる健康の維持・増進に取り組んでいます。今後は傷病等の未然防止に向けた活動にも注力し、当社グループで働く全ての社員が最大限に能力を発揮できる環境を整備してまいります。 <エンゲージメント及び健康経営に係るスコアの推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度エンゲージメントサーベイワークエンゲージメントスコア62.163.164.164.5組織エンゲージメントスコア71.271.371.873.4健康経営の推進傷病者数※11人9人11人17人ストレスチェック・スコア(総合健康リスク※2)81838282※1 疾病により長期欠勤(1ヶ月以上の欠勤)又は休職を経験した者の数※2 平均値が100で値が低いほど望ましい。 (ⅱ)ファイナンシャル・ウェルネス 当社グループでは、社員の長期的な資産形成を支援する観点から、福利厚生制度として従業員持株会制度及び職場つみたてNISA制度を導入し、また、企業型確定拠出年金のマッチング拠出制度を導入しています。2023年度には経営層と社員が株主と一体となり企業価値の向上を目指す観点から、従業員持株会を通じ社員1人あたり当社普通株式100株を付与しました。この結果、従業員持株会の加入率は大きく増加し、2025年度は90%以上となっております。また、職場つみたてNISAは30%以上の社員が利用し、企業型確定拠出年金に係るマッチング拠出は60%以上の社員が行っています。 当社グループでは、国民の金融リテラシー向上・投資家層の拡大に向けて、公正・中立な立場から、学校・職場への講師派遣など金融経済教育活動に力を入れており、その担い手となる社員自身が正しい金融知識を身に付け、行動していく必要があるとの考えから、社員に対して金融知識や資産形成に関する研修を実施しています。更に、人生100年時代を迎え、一人ひとりが人生の様々な目的に対応した形で資産形成を行い、経済的に自立することが重要になってきています。多様な選択肢のある充実した人生を送ることができるようファイナンシャル・ウェルネスの向上にむけて、ベテラン社員を対象にしたマネープランに関するセミナーの開催など、老後の生活に役立つ具体的で実践的な情報を提供することなどを積極的に行っています。引き続き社員の金融リテラシーを一層高める教育をより充実させ、自律的な資産形成を促進してまいります。 (c)企業文化とマインド 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、会社全体の多様性や社員のウェルビーイングなど数値で表されるものだけではなく、企業文化などの目に見えない共通の価値観が醸成されていることも重要です。当社グループでは、強みであり、今後も守るべき企業文化が3つ挙げられます。 1つ目は「企業理念の浸透・訴求力の高さ」です。当社グループにはその事業の公益性・社会貢献性の高さに惹かれた人材が集まるとともに、企業理念への共感が、社員の高い定着率やエンゲージメントの源泉ともなっています。また、当社グループの採用活動においても企業理念への共感を重視しています。当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案の発生を踏まえ、あらためて研修や社員間コミュニケーション等をとおして当社グループの企業理念を社員一人ひとりにより一層浸透させていくことが必要となっています。 2つ目は「安定的な市場運営に対する使命感」です。当社グループの事業の根幹である安定的な市場運営を遂行するためには、ミスの許されないオペレーションを日々着実に実施していく定常業務も多く存在し、そうした業務に対し社員は高い使命感・責任感を持って日々取り組んでいます。 3つ目は「風通しのよさ」です。当社グループでは、過度に上下関係を意識することなくコミュニケーションがとれる、社員個々人が意見やアイデアを言いやすい企業風土が醸成されています。こうした社風の中で、日々、更なる安定的な市場運営や新たな分野・領域の開拓に向けた闊達な意見交換が行われています。 その一方で、当社グループの長期ビジョンであるTarget2030を実現するためには、これら企業文化を承継していくと同時に、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」といったマインドを意識づけし、更にそれらを醸成していくことも重要であると考えています。時代や環境の変化に対応していくためには、社員一人ひとりが学習などのインプットだけではなく、成果等のアウトプットにも着目する形で、常に「自己の成長」を意識する必要があるほか、新サービスの導入・新商品の開発や、従来の前例・枠組みなどに過度にとらわれることなく既存業務の改善や生産性向上のための施策を実施するなど、様々な「挑戦」を続けていくことが重要です。また、安定的な市場運営という当社グループの中核的ミッションを遂行していくためには、社員一人ひとりが「組織貢献」を意識し、社員同士が支えあうことが必要不可欠です。更に、業務や日常的なコミュニケーションの中で部下や後輩に積極的に働きかけて信頼関係を構築し、「部下・後輩の育成」を行っていくことは、企業文化やマインドを承継するとともに会社が持続的に発展していくために重要であると考えています。 当社グループにおける社員の評価制度において、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」の4つのマインドを評価対象の項目として取り入れることで、社員への浸透・意識付けを図っています。また、管理職の評価には、上司だけでなく同僚や部下がこれら4つのマインドの充足度を評価する360度レビューを導入しており、より多角的な視点での評価を行うことでこれらマインドの定着・伸長を促しています。加えて、強みである企業文化を確実に承継していくため、経営層と若手社員との対話の機会や、社員同士のコミュニケーション機会の増進も引き続き図ってまいります。 ④ 人的資本に関するデータ<社員数等に関するデータ>項目分類2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度社員数(人)※1、2、3全社員1,1991,2241,2361,2481,252うち男性(比率)849(70.8%)861(70.3%)863(69.8%)872(69.9%)865(69.1%)うち女性(比率)350(29.2%)363(29.7%)373(30.2%)376(30.1%)387(30.9%)うち外国人(比率)16(1.3%)17(1.4%)16(1.3%)15(1.2%)15(1.2%)うち中途採用(比率)371(30.9%)389(31.8%)388(31.4%)393(31.5%)403(32.2%)採用数(人)※2新卒採用2527303028うち女性1112121216うち外国人00000中途採用1826131827うち女性510359うち外国人00101自己都合退職者数(人)全退職者(離職率)18(1.5%)9(0.7%)21(1.7%)16(1.3%)13(1.0%)うち男性147161111うち女性42552平均勤続年数(年)※1、3全社員17.517.617.717.917.8男性社員17.017.317.517.817.9女性社員18.618.318.218.017.7(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、派遣社員等を除き、受入れ出向者、嘱託、育産休者含む)。) ※1 全て年度末時点の数字。 ※2 うち数は重複する場合があります。 ※3 2021年度について株式会社東証システムサービス(2022年度より当社グループ会社の株式会社JPX総研と合併)社員を含みます。 <健康経営等に関するデータ>項目2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度定期健康診断受診率92.3%96.5%94.0%95.3%96.5%喫煙率9.8%10.6%9.5%8.1%7.7%ストレスチェック受検率90.6%95.2%97.2%95.2%98.5%傷病者数3人1人9人11人17人平均所定外残業時間28時間15分27時間46分24時間55分23時間27分23時間15分平均有給休暇取得日数(比率)※412.2日(61%)12.6日(63%)14.0日(70%)13.6日(68%)13.6日(68%)(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、嘱託を含み、受入れ出向者、派遣社員等を除く)。) ※4 休業者を分母に含みます。 (参考) 当社グループの人事施策の様々な取組については、JPXウェブサイト及び統合報告書(JPXレポート)も併せてご参照ください。https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/employee/index.htmlhttps://www.jpx.co.jp/corporate/investor-relations/ir-library/integrated-report/index.html
主要な設備の状況 FY2025 / 約168字
2【主要な設備の状況】当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。(1)提出会社 該当事項はありません。 (2)国内子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容使用権資産(百万円)従業員数(人)株式会社東京証券取引所本社(東京都中央区)本社ビル3,128305 (3)在外子会社 該当事項はありません。
コーポレート・ガバナンスの概要 FY2025 / 約13,678字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社の企業理念に沿った経営を実践するためには、ステークホルダーによる当社の企業理念・企業活動への理解が重要と考えています。したがって、当社は、ステークホルダーが当社を理解し、当社への信頼性を高めることができるよう(イ)企業理念・社会的使命、(ロ)市場運営、(ハ)企業価値向上、(ニ)コーポレート・ガバナンスの実効性という4つの観点から、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方を定めています。 イ.企業理念・社会的使命の観点当社グループが運営する市場は、公共の財産であり、当社の社会的使命は、その持続的発展を図ることにあります。 ロ.市場運営の観点当社グループは、その開設する市場に対する支持と信頼こそが、投資者を始めとするすべての市場利用者に共通する利益であり、その維持・向上こそが市場の持続的発展の基礎であるという考え方で市場を運営します。 ハ.企業価値向上の観点当社が、市場の持続的発展を図るに当たっては、株主を始めとする多様なステークホルダーの期待に応え続けることが必要であり、それによって、当社の中長期的な企業価値の向上を実現します。 ニ.コーポレート・ガバナンスの実効性の観点当社は、市場の持続的発展を支えるため、そのコーポレート・ガバナンスについて、より実効性が高く適切に機能するものとなるよう、常に改善を図っていきます。 ② 会社の機関の内容当社の各機関の概要は以下のとおりです。なお、取締役会、指名委員会、報酬委員会、リスクポリシー委員会の活動状況等につきましては、⑪取締役会等の活動状況に記載しています。また、監査委員会の活動状況等につきましては、(3)監査の状況に記載しております。 イ.取締役会当社は、株主を始めとするステークホルダーに対するアカウンタビリティの確保が重要であると認識しており、経営の監視・監督機能と業務執行機能を制度上明確に分離し、経営監視・監督機能の強化及び経営の透明性の向上を図ることが当社のコーポレート・ガバナンスの充実により資するものと考え、指名委員会等設置会社形態を採用しています。取締役会は、経営の基本方針・重要事項の決定を行うとともに、経営の透明性及びアカウンタビリティの向上を図り業務執行の妥当性を監督する機能を強化する観点から過半数を社外取締役で構成し、主に以下の監督を行っています。 (ⅰ)経営戦略 取締役会は、中期経営計画を含む当社グループの経営戦略が、企業理念に基づき我が国市場の中核インフラとしての社会的使命を果たしつつ、企業価値の向上を目指していくことについて整合的なものであるかを監督しています。その実効性を高めるため、中期経営計画の事業年度ごとのアップデートに係る議論、進捗状況のモニタリングを行うほか、代表執行役グループCEOや主要事業子会社の代表取締役社長と定期的に議論を行っています。(ⅱ)リスク管理 取締役会は、当社グループが市場運営者としてその公共的な役割を果たし、企業価値を持続的に向上させるためには、堅実かつ安定的に業務を運営する体制を維持することが必要不可欠であるとの認識のもと、リスク管理の状況を監督しています。その実効性を高めるため、社外取締役を中心に構成されるリスクポリシー委員会が事業年度ごとにシステムリスクや事故・災害(BCP)リスクなどの重要リスクを特定し、その重要リスクごとの基本的な対応方針を「包括的リスク管理ステートメント」として取りまとめ、取締役会において決議しています。さらに、執行サイドに設置しているリスク管理委員会を通じた全社的なリスク管理状況について報告を受けています。(ⅲ)ESG(サステナビリティ) 取締役会は、当社グループにおけるESG課題への対応にとどまらず、上場会社や投資家といった当社グループのステークホルダーの取組を金融・資本市場の観点から後押ししていくことが、市場の持続的な発展と豊かな社会の実現に貢献するとの考えのもと、ESG(サステナビリティ)に関する取組状況を監督しています。具体的には、環境方針や人権方針を取締役会において決議し、それらに沿った対応状況や重要事項等について報告を受けています。 当社は、多様なステークホルダーからの意見を経営や市場運営に反映するために、専門知識や経験が異なる多様な取締役を選任することとし、取締役の過半数を独立社外取締役とするとともに、30%以上を女性取締役とするよう努めることを基本方針としています。また、当社の経営戦略や我が国市場の中核インフラとしての当社の事業特性を踏まえ、企業の経営者としての経験、当社の事業に関する知見(金融、テクノロジー等)、財務会計又は監査に関する専門知識、法律又はリスク管理に関する専門知識、高度な学識経験又は政府機関等に関する知見について、当社の取締役に求められる専門性として特定しています。専門性考え方企業経営当社グループの経営の監督を感度高く実践するためには、企業の経営者としての経験を有する取締役が必要であると考えています。特に、上場会社は当社グループの重要なステークホルダーの一つであることから、上場会社の経営者としての経験を有している取締役が含まれる必要があると考えています。金融金融・資本市場の中核インフラの運営を事業とする当社グループの経営を監督するためには、広く金融に関する知見を有した取締役が必要であると考えています。会計・監査当社グループの適正かつ効率的な業務執行を監督するためには、財務会計や監査に関する専門知識を有した取締役が必要であると考えています。法律・リスク管理当社グループを取り巻く事業環境の変化は激しく、適切なリスク管理の状況を監督するためには、法律やリスク管理に関する専門知識を有した取締役が必要であると考えています。研究者・政府機関公共性や公益性に配慮して金融・資本市場を運営しつつ、新しいサービスの創設や情報利用の一層の高度化を志向する当社グループの経営を監督するためには、高度な学識経験や政府機関等における知見を有した取締役が必要であると考えています。テクノロジー金融・資本市場の安定的な運営には、取引システム等の安定性・信頼性が不可欠であり、また、データ・デジタル事業の拡大を志向する当社グループの経営を監督するためには、広くテクノロジーに関する知見を有した取締役が必要であると考えています。 提出日現在、当社取締役会は、経営監視・監督機能を十全に発揮するとともに、適切かつ効率的な運営を行う観点から、女性4名を含む12名で構成されており、そのうち10名が独立社外取締役です。当社独立社外取締役10名の内訳は、企業経営者4名、法律専門家1名、公認会計士1名、研究者・行政機関出身者4名で、それぞれの分野で高い見識を認められており、当社の経営に多面的な社外の視点を積極的に取り入れることができる充実した体制となっています。(2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役12名選任の件」を提案しており、当該議案の承認可決後された場合においても、当社の取締役の状況は、女性4名を含む12名、うち10名が独立社外取締役となる予定です。)提出日現在の取締役は以下のとおりです。木下康司氏(取締役会議長)、山道裕己氏(代表執行役グループCEO)、フィリップ・アヴリル氏、遠藤信博氏、大田弘子氏、釡和明氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏、松本光弘氏、林慧貞氏(注)1.木下康司氏、フィリップ・アヴリル氏、遠藤信博氏、大田弘子氏、釡和明氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏、松本光弘氏は、社外取締役です。2.木下康司氏、フィリップ・アヴリル氏、遠藤信博氏、大田弘子氏、釡和明氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏、松本光弘氏は、株式会社東京証券取引所が一般株主保護のため確保を義務付けている独立役員です。 なお、当社の非常勤独立社外取締役が、情報交換や認識共有を図ることで、経営の監督機能をより発揮するとともに、取締役会を更に活性化させることを目的として、非常勤独立社外取締役のみによる会議体「独立社外取締役委員会」を設置しております。委員会が必要と認める場合には、委員会での議論の内容について、委員長が取締役会議長やCEO以下の経営陣にフィードバックし、円滑なコミュニケーションを図ります。提出日現在の委員は、以下のとおりです。遠藤信博氏(委員長)、フィリップ・アヴリル氏、大田弘子氏、釡和明氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏、松本光弘氏 ロ.指名・報酬・監査委員会当社は、構成メンバーの過半数が社外取締役からなる法定の指名委員会、報酬委員会及び監査委員会を設置しています。役員人事に関する透明性・適時性・客観性を確保することを目的とした指名委員会は、5名の取締役で構成され、うち4名を社外取締役としています。指名委員会においては、株主総会に提出する取締役の選解任に関する議案の内容の決定等を行います。役員報酬に関する透明性・客観性を確保することを目的とした報酬委員会は、5名の取締役で構成され、うち4名を社外取締役としています。報酬委員会においては、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容を決定します。監査機能を担う監査委員会は、5名の取締役で構成され、うち4名を社外取締役としています。監査委員会においては、執行役及び取締役の職務の執行の監査、監査報告の作成、株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定を行います。提出日現在における各委員会の委員は、以下のとおりです。指名委員会:遠藤信博氏(委員長)、フィリップ・アヴリル氏、竹野康造氏、手代木功氏、山道裕己氏報酬委員会:釡和明氏(委員長)、フィリップ・アヴリル氏、大田弘子氏、手代木功氏、山道裕己氏監査委員会:大田弘子氏(委員長)、住田清芽氏、田中弥生氏、松本光弘氏、林慧貞氏 ハ. リスクポリシー委員会リスクポリシー委員会は、5名の取締役で構成され、うち4名を社外取締役としています。リスクポリシー委員会は、取締役会が当社グループのリスク管理体制を監督することを補佐することにより、当社グループの適切なリスク管理体制の構築に資することを目的として、当社グループにおける適切なリスク管理の構築、運営について協議を行い、取締役会に対してリスクに係る提言等を行うこととしています。提出日現在の委員は、以下のとおりです。竹野康造氏(委員長)、住田清芽氏、田中弥生氏、松本光弘氏、山道裕己氏 ニ. 執行役会執行役会は、執行役全員をもって構成し、取締役会付議事項及び取締役会の決議によってCEOが委任を受けた事項のうち業務執行に関する重要事項について協議します。 ③ 内部統制システムの整備の状況内部統制システム構築の基本方針は以下のとおりです。イ.当社の監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項監査委員会の職務を補助する社員に関する事項を定めるために、社内規則として、次の内容を含む「監査委員会の職務を補助する社員に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。(ⅰ)監査委員会室に所属する社員は、監査委員会の職務を補助するものとし、監査委員会の指揮命令に服する。(ⅱ)監査委員会室に所属する社員は、室長1名を含む4名以上とする。 ロ.当社の監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人の当社の執行役からの独立性に関する事項監査委員会室に所属する社員の独立性を確保するために、社内規則として、次の内容を含む「監査委員会の職務を補助する社員に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。(ⅰ)監査委員会室に所属する社員の採用、異動、人事考課、給与及び懲戒については、あらかじめ、監査委員会(監査委員会が特定の監査委員を指名した場合には、当該監査委員)の同意を得るものとする。(ⅱ)執行役及び社員は、監査委員会室に所属する社員の業務遂行に対して不当な制約を行うことにより、その独立性を阻害することのないよう留意するものとする。 ハ.当社の監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に対する監査委員会の指示の実効性の確保に関する事項監査委員会の監査委員会室に所属する社員に対する指示の実効性を確保するために、社内規則として、次の内容を含む「監査委員会の職務を補助する社員に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。(ⅰ)監査委員会室に所属する社員は、監査委員会の職務を補助するものとし、監査委員会の指揮命令に服する。(ⅱ)監査委員会室長は監査委員会の職務を補佐し、監査委員会監査の円滑な遂行のために監査委員会室に所属する他の社員を指揮して所管業務を統括する。 ニ.次に掲げる体制その他の当社の監査委員会への報告に関する体制(ⅰ)当社の取締役(監査委員である取締役を除く。以下この(ⅰ)において同じ。)、執行役及び使用人が当社の監査委員会に報告をするための体制その他の監査委員会への報告に関する体制監査委員会に対する報告体制を整備するために、社内規則として、次の内容を含む「監査委員会への報告等に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。a.取締役、執行役及び社員は、監査委員会又は監査委員会が指名した監査委員からその職務の執行に関する事項について報告を求められたときは、速やかに適切な報告を行うものとする。b.執行役及び社員は、当社、当社の子会社又は関連会社の業務又は財務の状況に重大な影響を及ぼすおそれのある事項を発見したときは、その内容について直ちに監査委員会又は監査委員会が指名した監査委員に報告しなければならない。(ⅱ)当社の子会社の取締役、監査役、執行役その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者(以下この(ⅱ)において「子会社取締役等」という。)が当社の監査委員会に報告をするための体制監査委員会に対する報告体制を整備するために、社内規則として、次の内容を含む「監査委員会への報告等に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。a.子会社取締役等又は当社の執行役及び社員は、監査委員会又は監査委員会が指名した監査委員から子会社に関する事項について報告を求められたときは、速やかに適切な報告を行うものとする。b.子会社取締役等又は当社の執行役及び社員は、子会社の業務又は財務の状況に重大な影響を及ぼすおそれのある事項を発見したときは、その内容について直ちに監査委員会又は監査委員会が指名した監査委員に報告しなければならない。 ホ.前ニ.の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制監査委員会に報告した者が当該報告したことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する体制を整備するために、社内規則として、次の内容を含む「監査委員会への報告等に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。(ⅰ)監査委員会又は監査委員会が指名した監査委員に報告した者は、当社並びに執行役及び社員等から、当該報告をしたことを理由としたいかなる不利益も受けないものとする。(ⅱ)当社並びに執行役及び社員等は、監査委員会又は監査委員会が指名した監査委員に報告した者に対して、当該報告したことを理由としたいかなる不利益も加えてはならない。 ヘ.当社の監査委員の職務の執行(監査委員会の職務の執行に関するものに限る。)について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項監査委員の職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関して、社内規則として、次の内容を含む「監査委員会への報告等に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。(ⅰ)執行役及び社員は、監査委員又は監査委員会が監査の実施のために弁護士、公認会計士その他の社外の専門家に対して助言を求める又は調査、鑑定その他の事務を委託するなど所要の費用を請求するときは、当該請求に係る費用が監査委員又は監査委員会の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、これを拒むことができない。(ⅱ)前号の規定は、着手金等の前払い、及び事後的に発生した費用等の償還その他の監査委員会の職務の執行に係る費用についても同様とする。 ト.その他当社の監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制監査委員会による監査の実効性を確保するために、社内規則として、次の事項を含む「監査委員会への報告等に関する規則」を制定し、適切に運用することとする。(ⅰ)代表執行役は、監査委員会又は監査委員会が指名した監査委員と定期的に会合を持ち、経営方針、当社が対処すべき課題、当社を取り巻く重大なリスク、監査委員会監査の環境整備、監査上の重要課題等について意見交換を行う。(ⅱ)執行役及び社員は、監査委員会が指名した監査委員が、執行役会その他の重要な会議に出席して意見を述べ、又は説明を求めた場合には、誠実かつ適切に対応するものとする。 チ.当社の執行役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制(ⅰ)社内規則において定められた職務分掌及び権限に基づいて業務運営を行う体制とし、職務の執行が法令及び定款に適合することを確保する。(ⅱ)コンプライアンス・プログラムを導入し、次の施策を実施する。 a.役員及び社員が企業倫理の観点から準拠すべき普遍的価値観を示した「企業行動憲章」や役員及び社員の具体的な行動規範を示した「行動規範」をはじめ、コンプライアンスに関連した社内規則(情報管理に係るものを含む。)の制定及び遵守 b.コンプライアンスに係る社内体制として、コンプライアンス責任者(代表執行役グループCEO)、コンプライアンス担当役員(総務担当執行役)及びコンプライアンス関連業務事務局(総務部内)を設置 c.公益通報制度として、コンプライアンス・ホットラインを設置し運用 d.継続的な周知・教育活動として、コンプライアンス担当者との連絡会議の開催やイントラネットを利用したコンプライアンス関連の情報配信、e-ラーニングによる研修の実施(ⅲ)反社会的勢力の排除に向けて、「企業行動憲章」に基づき、次のとおり毅然たる対応を行う。 a.市民社会の秩序や安全を脅かす反社会的勢力には断固とした姿勢で臨み、一切の関係遮断に努める。 b.反社会的勢力による市場への介入を防止し、健全で公正な市場の構築に努める。(ⅳ)代表執行役グループCEO及びCOO直轄の内部監査室を設置して内部監査を実施する。 リ.当社の執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制社内規則において明確化された情報セキュリティ対策基準において、執行役会議事録をはじめとした執行役の職務の執行に係る文書の保管等の取扱いについて規定し、適切に運用する。 ヌ.当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制社内規則において明確化された職務分掌及び権限に基づいて業務運営を行う体制とし、取締役、執行役及び社員それぞれが自己の職務分掌及び権限に応じ、責任を持ってリスク管理を行うとの認識の下で業務を行うことを基本とする。 当社及びその子会社からなる企業集団(以下「日本取引所グループ各社」という。)のリスクに関して、未然防止の観点からリスク事象の認識と適切な対応策の整備、運用を行うとともに、定期的にその状況が報告される体制を整備するため、次のとおり社外取締役を委員長とするリスクポリシー委員会及び代表執行役グループCEOを委員長とするリスク管理委員会を設置するとともに、「リスク管理方針」を制定し、適切に運用することとする。(ⅰ)リスクポリシー委員会は、「リスク管理方針」に定める包括的リスク管理フレームワークに基づく日本取引所グループ各社における重要リスク管理に係る諸事項を協議し、取締役会に提言及び報告を行うものとする。(ⅱ)リスク管理委員会は、日本取引所グループ各社における日々のリスク管理状況及びリスクが顕在化した場合又はそのおそれが生じた場合の状況の総括的な把握、事態の早期解決のための対応等を協議し、取締役会に報告を行うものとする。 特に、市場利用者が安心して取引できる機会を安定的に提供することが市場開設者としての日本取引所グループ各社の責務の根幹であることを強く認識し、システムの安定的稼動に係るリスクについては、その開発及び運用体制において、開発手法の標準化や十分な稼動確認テストの実施、詳細な運用マニュアルの整備とその遵守、更には開発及び運用業務に係る品質管理の徹底など、必要十分な対応を図る。 そのうえで、万一の天災地変やテロ行為等により市場開設に係る業務の継続が困難となる状況については、「事業継続基本計画書」を策定し、関係者に対する影響を最小化し、一刻も早い業務の再開を行うために必要な体制、手順等をあらかじめ定めておくことにより、適切な対応を図る。 また、市場開設者である日本取引所グループ各社にとっての自主規制機能の重要性及び社会一般からの日本取引所グループ各社の自主規制機能に対する期待の大きさに鑑み、自主規制機能の適切な発揮に係るリスク(自主規制業務の遂行が不適切であった場合のレピュテーションリスクをはじめとした各種リスクをいう。)については、自主規制業務の独立性確保のための組織上の措置をはじめ、公正性確保のための施策を講じるとともに、積極的に経営資源を投入のうえ、詳細な業務マニュアルの整備とその遵守、教育研修の充実等による自主規制業務の質的向上を追求することにより、万全の対応を図る。 ル.当社の執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制社内規則において明確化された職務分掌及び権限に基づいて業務運営を行う体制とし、分業体制による業務の専門化・高度化を図る。また、そうした体制の中で、重要度に応じて職務権限を委任できることとし意思決定手続きの機動性向上を図る。経営層からのトップダウンと事業部門等からのボトムアップを適切に組み合わせながら中期経営計画及び年度予算を策定するとともに、適切な進捗管理等を実施することを通じて職務執行の効率化を図る。 ヲ.当社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制(ⅰ)当社の子会社の取締役、執行役その他これらの者に相当する者(以下「子会社の取締役等」という。)の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制子会社に対し、経営管理契約に基づく経営管理を行い又は「関係会社管理規則」に基づく各種報告を求める。(ⅱ)当社の子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制子会社に対し、経営管理契約に基づく経営管理を行い又は「関係会社管理規則」に基づきリスク管理状況に係る報告を求めるとともに必要に応じて助言等を行う。(ⅲ)当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制子会社に対し、経営管理契約又は「関係会社管理規則」に基づき、各社の位置付けや規模に応じた適切な子会社管理及び支援等を行うことにより、日本取引所グループ各社における職務執行の効率化を図る。(ⅳ)当社の子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制子会社に対し、継続的な周知・教育活動として、日本取引所グループ各社のコンプライアンス担当者との連絡会議の開催やコンプライアンス関連の情報配信を行う。子会社に対し、経営管理契約に基づく経営管理を行い又は「関係会社管理規則」に基づき公益通報制度としてコンプライアンス・ホットラインの整備を求めるとともに必要に応じて助言等を行う。子会社に対し、経営管理契約又は「関係会社管理規則」に基づき、当社の内部監査室が内部監査を実施し又は子会社自らが内部監査を実施した内容につき報告を求めるとともに必要に応じて助言等を行う。(ⅴ)その他当社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制日本取引所グループ各社の役員及び社員が企業倫理の観点から準拠すべき普遍的価値観を示した「企業行動憲章」を制定する。 ④ リスク管理体制の整備の状況当社では、当社グループの事業活動に関わるリスク管理の方針として、「リスク管理方針」を制定しております。リスク管理方針のもと、当社グループのリスク管理強化を目的として、社外取締役を委員長とするリスクポリシー委員会及びCEOを委員長とするリスク管理委員会を設置しております。リスク管理方針、リスクポリシー委員会の体制・機能及びリスク管理委員会の体制・機能については以下のとおりです(併せて「第2 事業の状況 3事業等のリスク [リスク管理への基本方針]」をご覧ください)。 イ.リスク管理方針当社グループの事業目的の達成を阻害する要因への適切な対応を行い、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供を図り、もって企業価値の最大化を図ることをリスク管理の目的として定め、当社グループが抱えるリスクを特定したうえで分類し、当該分類ごとにリスク管理の所管部室を定めて管理しております。 ロ.リスクポリシー委員会の体制リスクポリシー委員会の体制につきましては、②会社の機関の内容 - ハ.リスクポリシー委員会に記載しています。 ハ.リスクポリシー委員会の機能当社グループでは、社外取締役を中心にしたリスクポリシー委員会を活用することで、当社グループのリスク管理に外部の視点を取り込み、リスク管理におけるガバナンスを強化しております。リスクポリシー委員会では、当社グループにおいて重点的に対応すべきリスクである「重要リスク」等を検討し、その結果を「包括的リスク管理ステートメント」にとりまとめ、取締役会に提言します。「包括的リスク管理ステートメント」を踏まえ、未然に「重要リスク」等への対応を行うことで、リスクの発現可能性を低減させるとともに、リスクが顕在化した際には機動的な対応を行います。 ニ.リスク管理委員会の体制リスク管理委員会は委員長、コアメンバー、プロジェクトメンバーより構成されます。委員長はCEOとし、コアメンバーはCEO、COO、総務担当執行役及び総務部長としております。また、委員長は個別の事案に応じ、コアメンバー以外の執行役及び部長、株式会社東京証券取引所、株式会社大阪取引所、株式会社東京商品取引所、株式会社JPX総研及び株式会社日本証券クリアリング機構の執行役員及び部長並びに日本取引所自主規制法人の常務に従事する理事及び部長からプロジェクトメンバーを指名します。 ホ.リスク管理委員会の機能リスク管理委員会ではリスク管理に係る基本方針の策定やリスク管理に必要な各種の規則・手順書等の策定やリスクが顕在化した際におけるグループ横断的な指揮・命令、対外処理を行います。リスク管理委員会で策定された各種規則・手順書等については、定期的にその運用状況等を確認し、必要に応じて運用の改善を命令し、当該規則・手順書等の見直しを実施します。また、リスクが顕在化した際には事故の状況を統括的に把握し、事態の早期収拾のための指揮・命令を行うとともに対外処理(広報、行政対応、訴訟対応等)の統括を行います。 なお、当社グループでは、市場開設者という社会インフラとしての責務を果たすべく、様々なリスクが発現した場合においても、事業を可能な限り継続し、止むを得ず中断する場合においても可能な限り早期に再開できるよう、BCP(緊急時事業継続計画)を策定しており、堅実かつ安定的な事業継続体制の整備に努めております。 ⑤ 責任限定契約の内容の概要当社は、取締役及び執行役が徒に萎縮することなく職務に専念し、期待される職務を適切に行えるよう、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び執行役(執行役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。また、同様の趣旨から、当社と取締役(会社法第427条第1項の業務執行取締役等であるものを除きます。以下「非業務執行取締役」といいます。)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該非業務執行取締役が責任の原因となった職務を行うにつき善意かつ無重過失であるときに限られます。 ⑥ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、当社グループの取締役、執行役、執行役員、監査役、理事、監事及び一部の社外派遣役員を被保険者とする、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が当社グループ役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償することとしております。なお、保険料は全額当社が負担しております。 ⑦ 取締役の定数当社の取締役は16名以内とする旨を定款に定めております。 ⑧ 取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨を定款に定めております。 ⑨ 株主総会の特別決議要件当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。 ⑩ 剰余金の配当等の決定機関当社は、資本政策の機動的な実行等を目的として、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める旨を定款に定めております。 ⑪ 取締役会等の活動状況イ.取締役会2025年度における活動状況は次のとおりです。地位氏名出席状況社外取締役(取締役会議長)木下康司100%(11回/11回)取締役兼代表執行役グループCEO山道裕己100%(11回/11回)取締役兼代表執行役グループCOO岩永守幸100%(11回/11回)社外取締役フィリップ・アヴリル100%(11回/11回)社外取締役遠藤信博91%(10回/11回)社外取締役大田弘子100%(11回/11回)社外取締役釡 和明100%(11回/11回)社外取締役住田清芽100%(11回/11回)社外取締役田中弥生100%( 9回/ 9回)社外取締役竹野康造100%(11回/11回)社外取締役手代木功 91%(10回/11回)社外取締役松本光弘100%(11回/11回)取締役林 慧貞100%(11回/11回) 中期経営計画2027の計画1年目にあたる2025年度においては、3つの重点テーマ「日本株市場の新時代を切り拓く」「総合プラットフォーム化へ邁進する」「デジタルイノベーションを共創する」に掲げる各施策についてその進捗状況をモニタリングするとともに、今後の取組み方針について審議を行いました。また、上記のほか、予算等に関する定例的な議題についても審議を行っています。 ロ.指名委員会2025年度における活動状況は次のとおりです。地位氏名出席状況委員長遠藤信博100%(9回/9回)委員フィリップ・アヴリル89%(8回/9回)委員竹野康造100%(9回/9回)委員手代木功100%(9回/9回)委員山道裕己100%(9回/9回) 2025年度は、今後の社外取締役候補者に関する審議、CEOのサクセッションプランに関する審議を中心に行いました。 ハ.報酬委員会2025年度における活動状況は次のとおりです。地位氏名出席状況委員長釡 和明100%(3回/3回)委員フィリップ・アヴリル100%(3回/3回)委員大田弘子100%(3回/3回)委員手代木功100%(3回/3回)委員山道裕己100%(3回/3回) 2025年度は、当社グループにおける役員報酬に関し、個人別の基本報酬、年次インセンティブ及び中長期インセンティブ等について審議を行いました。 ニ.リスクポリシー委員会リスクポリシー委員会は、原則として年2回以上開催することとしており、2025年度は2回開催(全委員が出席)し、当社グループにおいて重点的に対応すべきリスクである「重要リスク」等についての協議を行い、「包括的リスク管理ステートメント」としてとりまとめたうえで、取締役会に提言しております。 なお、監査委員会の2025年度の具体的な活動状況等は、(3)監査の状況に記載しております。
人的資本(人材育成・社内環境整備方針) FY2025 / 約12,328字
① 人材戦略の考え方「私たちは、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供により、市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献します。私たちは、これらを通じて、投資者を始めとする市場利用者の支持及び信頼の増大が図られ、その結果として、利益がもたらされるものと考えます。」 当社グループは上記の企業理念を掲げており、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供により、豊かな社会の実現に貢献することを第一のミッションとし、市場のニーズに応えていくことが結果として利益の最大化にもつながると考えています。こうした公益性・社会貢献性は、当社グループの事業の大きな特徴の一つであり、当社グループの採用競争力や当社社員のエンゲージメントの源泉となっています。当社グループの採用活動においても、本企業理念への共感を重視しています。 本企業理念の下、2030年までに実現を目指す長期ビジョンをTarget2030として、「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」と定めており、この長期ビジョンを実現していくためのスローガンとして、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能を強化しながら、同時に、その枠組みに過度にとらわれず新たな領域へも進んでいく意思を「Exchange & beyond」と表しています。こうした中長期の将来像を実現していくために、『「伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える」人材に加え、「新たな分野・領域を切り拓く」人材を採用・育成し、全ての人材の能力発揮のための環境を整備すること』を人材戦略の基本的な考え方としています。 また、2025年度からスタートした中期経営計画2027において、当社グループにおける人材力の向上に向けた主要なKPI(非財務コミットメント)として、以下の3つの指標を掲げています。これらの指標は、毎年社員に対して実施しているエンゲージメント・サーベイの結果から得られるものであり、2025年度のスコアはいずれの指標も直近3年間を上回る結果となりました。今後も継続的にこれら指標の高い水準の達成を目指して人材力を強化し、最終的な中長期ビジョンを実現してまいります。 ● ワークエンゲージメント(仕事に対する活力、熱意、没頭の結果)社員一人ひとりの仕事に対する活力、熱意、没頭の度合いの高さが、それぞれの主体的な行動・取組をもたらし、最終的に会社の発展に繋がるという考えに基づき、人的資本経営に係る様々な取組をとおして、社員のワークエンゲージメントの更なる向上を目指します。 ● 社員の成長※1(成長機会や成長意欲、成長のための研修等の環境整備の結果)社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がるという考えに基づき、「社員自身が成長意欲を持てているか、成長を実感できているか」ということや、「会社側が、社員の成長に繋がる機会や研修等の環境整備を十分に行えているか」という点に注目し、社員の成長に資する効果的な取組を進めてまいります。 ● 企業理念の浸透※1(企業理念への共感や仕事への意義、責任感等の結果)当社グループが目指す信頼性の高い市場基盤の構築を果たしていくためには、社員一人ひとりが当社グループの企業理念に強く共感し、自身の仕事に意義を感じ、責任感を持って取り組むことが求められます。こうした中で、2024年度に当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案が発生したことを受け、当該事案の風化と再発の防止に向け、あらためて当社グループの企業理念のより一層の浸透を図ってまいります。 <直近4年のスコア> ※1 サーベイ全体から、「社員の成長」及び「企業理念の浸透」を測る複数の設問を抽出し、スコア化した当社グループ独自の指標 ※2 当社委託先のエンゲージメントサーベイ業者において集計した他社の平均値 ※ 人的資本経営に係る個別の施策及び人的資本に関する各種のデータについては、当社及び中核子会社を対象としています。 ② 人材の採用・育成について(a)求める人材像(ⅰ)伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える人材 企業理念に掲げているとおり、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供が当社グループにおける中核的なミッションであり、安定的な市場運営はその根幹をなしています。そのため、伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化に向けて、当社グループの公共的使命に共感し、高い使命感・責任感を持って市場の安定運営のために必要な業務に誠実に取り組むことのできる人材や、高いコミュニケーション能力を発揮し多様なステークホルダーの結束点となる意識を有する人材、現状に満足せずより高い次元を目指そうとする人材を積極的に採用しています。 加えて、デジタル技術が進展し、マーケットニーズが多様化する現代においては、市場の安定運営という守りにも「革新」が求められます。こうした背景や、特定の分野で高い専門性を武器にキャリアを築いていきたいという多様な働き方のニーズも踏まえ、担当業務を基幹システム及び情報系システムの開発・運用を始めとするデジタル・ネットワーク分野に特定した「デジタル・ソリューション(DS)コース」を2023年度より設置し、積極的に採用を行っています。 (ⅱ)新たな分野・領域を切り拓く人材 日本の金融・資本市場全体の魅力向上に貢献するためには、これまでの取引所の常識にとらわれない攻めの挑戦、「革新」が強く求められます。こうした次世代の新しい取引所の姿を模索し実現するための核となるのは、自ら課題を考え抜き、その実現に向かって積極的に取り組んでいく一人ひとりの社員であり、当社グループでは(ⅰ)で挙げた資質に加え、新規領域を開拓し、牽引していく力・タフさを有する人材も重視しています。 また、新たな分野・領域を切り拓いていくためには、ビジネスとデジタルテクノロジーの両方に精通し、その知識・経験をベースに事業に変革をもたらす人材や、新たな分野・領域の開拓に人的リソースを充当していくための業務の自動化及びプロセス改革などを推進する人材が必要です。2023年度より設置しているDSコースにより、基幹システム及び情報系システムの開発・運用を中心とするIT部門でのキャリア形成を希望する人材を拡充することで、業務・IT部門間のジョブローテーションを活性化させ、ビジネスとデジタルテクノロジーの両面に精通し変革をもたらす人材の育成強化を企図しており、急速な技術の進展に対応できる高度専門人材の採用・育成にもつなげていきたいと考えています。 当社グループがグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化していくためには、語学力のみならず、当社グループの取組などを対外的に強く発信するなどグローバルビジネスの牽引に必要なスキルやマインドセットを持つ人材も必要不可欠です。こうしたスキルやマインドセットの獲得にはグローバルな環境での業務経験等が非常に重要であると考えており、このような経験を有する社員の採用・育成にも引き続き積極的に取り組んでまいります。 (b)人材育成の方針(ⅰ)キャリアパス 採用後の人材育成(キャリアパス)の方針として、取引所業務をはじめとする当社グループ全体の機能強化のため、以下の理由からジョブローテーション(人事異動・担当替え)による人材育成が重要であると考えています。・独自性のある取引所業務における社員個々人の適性の発見・上場から売買・清算・決済までの一連のバリューチェーンを俯瞰できる能力の獲得・不測の事態が発生した際の業務継続のための臨機応変な対応力の獲得キャリアの前半(若手~中堅社員)は適性発見のための部門横断的なローテーション、その後は専門分野を意識したローテーションを実施することで、多様な業務経験機会の提供を通じて、社員の能力伸長や適性発見を図り、俯瞰的な視点と強みとなる専門分野を兼ね備えた人材を育成しています。 (ⅱ)能力開発 能力開発の観点も重要であり、社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がっていくと考えています。当社グループでは、業務経験を通じた能力開発の機会である「実務経験」、上司・先輩社員の指導や体験共有からの学びの機会である「知の共有」、研修等の教育による学びの機会である「研修」の3つを柱とし、当社グループの業務に必要な技術や知識等をバランス良く習得できるようサポートする能力開発プログラムを提供しています。 一点目の「実務経験」は人材育成の中核となる要素であり、独自性の高い当社グループでの業務の各部署における導入研修やOJTに加え、自身の希望するキャリアを歩めることがエンゲージメントの観点からも重要であることから、自己申告制度・社内公募制度・社内FA制度により継続的に社員のキャリアに関する希望を把握し、本人の希望やスキル・適性に応じたジョブローテーション及び他の専門機関や企業への派遣を実施しています。また、グローバルな環境での業務経験等を有する社員を育成するため、海外駐在員事務所等(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、北京、香港)への駐在や海外専門機関への派遣等も積極的に行っています。加えて、2025年度からは社内副業制度(JPXキャリアプラス)も導入し、異なる組織や部署の業務経験をとおして多角的な実務の知見の獲得やキャリアをより主体的に考えることができるよう、社員を後押ししています。 二点目の「知の共有」について、上司・部下間での指導については、評価プロセスの中で定期的に実施している1on1面談等を活用しながら、社員自身による目標の設定、取り組んだ課題・業務に対する成果の振返り、上司からのフィードバックによる自己の更なる改善や成長の促進、といったプロセスを機能させることで、社員一人ひとりの成長を後押ししています。更に、上司・部下間での指導だけでなく、当社グループ全体で知識・経験の共有を図るとともに、その過程で社員同士が部署横断的な関係性を築いていくことが組織力の向上には必要不可欠であると考えています。このため、社員同士が教え合い、学び合うコミュニティとして「JPXカレッジ」という枠組みを用意し、キャリアサポート研修やメンター制度などの取組を行うとともに、Exchange caféなどの相談コミュニティや私塾サポート制度(社内講師による研修)といった社員間のコミュニケーション機会の増進を図る施策の実施にも取り組んでいます。こうした社員間や経営層と社員のコミュニケーション機会を年に25回程度設けることを目標としており、2025年度は27回(2024年度は20回)の開催となりました。引き続き、社員のより広く深い関係性の構築を図っていきたいと考えています。 三点目の「研修」について、社員個々人のキャリアの段階に応じた内容を学ぶ階層別研修や、社内外での様々な研修、社内公募制度による国内外の大学院(MBA、ロースクール等)への留学制度等を用意しています。これに加え、キャリアデザイン支援制度により、当社グループの業務に必要な技術・知識等を習得するための研修等の費用を社員一人につき年間30万円まで補助する取組や、資格取得報奨金制度により、IT・語学・法律・会計等の資格取得に対して報奨金を支給する取組を行っているほか、ITスキルやAIなどの新たな技術、英語、ビジネススキル、マネジメントスキル等好きなオンライン講座をオンデマンド方式で学べる「Udemy Business※」のサービスを提供するなど、社員の自発的な学びを強力に後押ししています。社員自らが自発的かつ意欲的に学ぶことは、より深く、効率的にスキルや知識を習得することに繋がり、社員一人ひとりの成長に大きく寄与するものと考えています。こうした社員の自発的な学習をサポートする制度の利用は、2025年度は延べ713人となり、500人以上という目標を大幅に上回る結果となりました。2026年度は引き続き延べ700人以上の利用を目指し、社員が自らの意思で積極的に専門的な知識や最新の情報を吸収し、広い視野や自由な発想力を獲得することのできる環境の整備を更に推進してまいります。※ 株式会社ベネッセコーポレーションが、米国Udemy社の運営するオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy」からビジネスに特化した講座を厳選し、法人向けに提供する定額制オンライン動画学習サービス ③ 全ての人材の能力発揮のための環境整備等について 当社グループでは、社員の人材育成だけではなく、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍し、社員一人ひとりのウェルビーイングが高い組織をつくっていくことが重要であると考えています。加えて、企業文化のような目に見えない社員間での共通の価値観が醸成されていることも必要です。こうした組織や企業文化といった確固たる土台を据えることにより、社員一人ひとりがその能力を余すことなく発揮し、活躍できるようになるものと考えています。(a)多様な人材の活躍推進 当社グループでは、性別・国籍・年齢などにかかわらず、多様な人材が活躍できるよう、人事部内に「ダイバーシティ推進グループ」を設置し、各種取組を実施しています。育児期の社員のために法定を上回る両立支援制度を整備しているほか、男性の育児参加が増えていくことが、社会全体の女性活躍の推進につながるという考えに基づき、男性育休セミナーを開催するなど男性社員の育児支援制度の利用を積極的に推奨しており、2025年度においては、24人の男性社員が育休を取得し、平均取得日数は41.0日となりました。加えて、育児や介護に従事する社員がより仕事との両立を図れるよう、2025年度には在宅勤務制度についても見直しを行い、出社を前提とする勤務形態の中であっても、社員がより柔軟に勤務できるよう環境整備を行っています。 <男性社員の育休取得の状況> 2022年度2023年度2024年度2025年度育休取得率(取得者数)66.7%(20人)70.3%(26人)90.5%(19人)72.4%(24人)平均取得日数21.3日29.4日42.3日41.0日※ 育休とは、育児休業、産後パパ育休、育児休暇(有給)を取得した合計数 また、女性社員については、出産・育児等のライフイベントに伴い、キャリアのブランク期間が発生しやすいことから、特に会社のサポートが重要であると考えています。そのため、育休からの復職前面談などによるスムーズな復職をサポートする取組や育児との両立支援制度を充実させることで、過去5年の育休からの復職率は94.9%と高水準を維持しています。加えて、当社グループの安定的な業務運営を支える業務に取り組み、専門性を身につけ、一般事務や専門的事務の実務の中心を担うSSコース社員が個々の強みを更に生かしキャリアアップできるよう、SSコース社員向けのキャリア研修やSSコース社員を部下に持つ管理職向けの研修を新たに実施するなど、女性社員の活躍に一層重点を置いた取組も行っています。 このように、女性社員がキャリアを中断することなく働き続けることができ、また、業務での更なる活躍も目指すことができるための環境の整備を行うとともに、当社グループでは、女性管理職の登用にも注力しています。2022年度には当社グループで初の内部昇格による女性執行役が誕生したほか、部長級にも2025年度は女性社員2人を登用するなど、2026年3月末時点の女性管理職は58人、女性管理職比率は10.4%となりました。加えて、当社グループでは、役員や部長に登用する人材の候補を増やすため、非管理職社員の指導・育成にあたる女性管理職を2025年4月の53人から3年間で30人以上増加させるという目標を掲げており、2026年4月時点では72人となっています。目標の達成に向け、引き続き女性管理職の登用にも力を入れてまいります。 なお、2026年3月末時点で、中途採用社員の比率は32.2%、中途採用社員管理職の比率は29.4%となっており、外国人社員の比率は1.2%、外国人管理職の比率は0.5%となっております。引き続き、国籍に関わらず、法律・会計・金融・ITなどの業務経験や専門的なスキルを持つ人材を中心に、アルムナイ採用やリファラル採用等の様々なチャネルも活用しつつ積極的な中途採用を実施していくとともに、外国人については業務経験のない新卒採用も行い、優秀な人材を登用していくことで、中途採用管理職および外国人管理職数の維持・向上に努めてまいります。 <従業員数及び管理職数の推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度従業員数1,224人1,236人1,248人1,252人うち女性社員(比率)363人(29.7%)373人(30.2%)376人(30.1%)387人(30.9%)うち中途社員(比率)389人(31.8%)388人(31.4%)393人(31.5%)403人(32.2%)うち外国人社員(比率)17人(1.4%)16人(1.3%)15人(1.2%)15人(1.2%)管理職数501人513人531人558人うち女性社員(比率)41人(8.2%)44人(8.6%)48人(9.0%)58人(10.4%)うち中途社員(比率)167人(33.3%)166人(32.4%)164人(30.9%)164人(29.4%)うち外国人社員(比率)4人(0.8%)3人(0.6%)3人(0.6%)3人(0.5%)※ 2026年3月末時点 そのほか、シニア社員のより一層の活躍を促進するため、2023年4月より、定年年齢をそれまでの60歳から65歳に変更する定年延長を実施しています。従来においても、60歳で定年退職したのち、再雇用制度に基づいて65歳まで働くことは可能でしたが、定年延長を実施して、60歳以降に期待する役割や処遇について見直しを行ったことにより、社員が60歳で一度退職するという意識を持つことなく、65歳まで高い使命感や責任感を保ったまま、安心して業務に取り組むことができる環境を整備しました。シニア社員の持つ豊富な業務経験や知見を活かしつつ、各種人材育成の制度によるリスキリング等を通じて、シニア社員の成長や活躍を促進することで、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能の更なる安定・高度化を推進していきたいと考えています。 (b)ウェルビーイング(ⅰ)エンゲージメントと健康経営 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、心身が健康であるとともに、熱意や活力をもって働くことを通じて、社会的にも満たされた状態(well-being)になることが重要です。当社グループでは、社員のエンゲージメントの把握及び人事施策の改善へとつなげるためにエンゲージメント・サーベイを実施しており、2025年度の結果は、仕事に対する活力・熱意・没頭に関するワークエンゲージメント・スコアが64.5、会社に対する愛着・帰属意識に関する組織エンゲージメント・スコアが73.4となり、前年度の結果(それぞれ64.1、71.8)に引き続き相対的に高い水準となりました(※サーベイ委託会社のデータに基づく)。中期経営計画2027で非財務指標として掲げたワークエンゲージメントのスコアを中心に、引き続きこれらエンゲージメント・スコアの維持・向上に努めてまいります。 健康経営の推進に向けた取組については、これまで傷病者への適切なケア・早期復職に向けた支援など、産業医と連携した取組を中心に行い、2025年度の傷病者数は17人、ストレスチェックにおける総合健康リスクは82という結果につながっています。なお、今回のストレスチェックにおいて高ストレスと判断された社員のうち、産業医による医師面接または相談を受けた社員については、産業医の指導のもと適切な対応を取っております。また、残業時間の多い社員については、年度平均が45時間以上になる場合に「疲労蓄積度自己診断チェックリスト」を使用して体調を確認し、必要に応じて産業医や保健師に連携するようにしています。加えて、当社グループでは、2022年度より保健師を採用し、心と身体の健康に関する相談や面談、教育、情報提供等をより行いやすい体制を整備しているほか、2023年度には部署横断的なメンバーで構成される「ウェルネス推進委員会」、人事部内に「ウェルネス推進グループ」をそれぞれ設置し、健康経営に係る取組や社内への情報発信を行うなど健康経営の推進体制を強化しております。さらに、2026年度からは人間ドックの受診に係る補助を大幅に拡充し、社員一人ひとりの更なる健康の維持・増進に取り組んでいます。今後は傷病等の未然防止に向けた活動にも注力し、当社グループで働く全ての社員が最大限に能力を発揮できる環境を整備してまいります。 <エンゲージメント及び健康経営に係るスコアの推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度エンゲージメントサーベイワークエンゲージメントスコア62.163.164.164.5組織エンゲージメントスコア71.271.371.873.4健康経営の推進傷病者数※11人9人11人17人ストレスチェック・スコア(総合健康リスク※2)81838282※1 疾病により長期欠勤(1ヶ月以上の欠勤)又は休職を経験した者の数※2 平均値が100で値が低いほど望ましい。 (ⅱ)ファイナンシャル・ウェルネス 当社グループでは、社員の長期的な資産形成を支援する観点から、福利厚生制度として従業員持株会制度及び職場つみたてNISA制度を導入し、また、企業型確定拠出年金のマッチング拠出制度を導入しています。2023年度には経営層と社員が株主と一体となり企業価値の向上を目指す観点から、従業員持株会を通じ社員1人あたり当社普通株式100株を付与しました。この結果、従業員持株会の加入率は大きく増加し、2025年度は90%以上となっております。また、職場つみたてNISAは30%以上の社員が利用し、企業型確定拠出年金に係るマッチング拠出は60%以上の社員が行っています。 当社グループでは、国民の金融リテラシー向上・投資家層の拡大に向けて、公正・中立な立場から、学校・職場への講師派遣など金融経済教育活動に力を入れており、その担い手となる社員自身が正しい金融知識を身に付け、行動していく必要があるとの考えから、社員に対して金融知識や資産形成に関する研修を実施しています。更に、人生100年時代を迎え、一人ひとりが人生の様々な目的に対応した形で資産形成を行い、経済的に自立することが重要になってきています。多様な選択肢のある充実した人生を送ることができるようファイナンシャル・ウェルネスの向上にむけて、ベテラン社員を対象にしたマネープランに関するセミナーの開催など、老後の生活に役立つ具体的で実践的な情報を提供することなどを積極的に行っています。引き続き社員の金融リテラシーを一層高める教育をより充実させ、自律的な資産形成を促進してまいります。 (c)企業文化とマインド 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、会社全体の多様性や社員のウェルビーイングなど数値で表されるものだけではなく、企業文化などの目に見えない共通の価値観が醸成されていることも重要です。当社グループでは、強みであり、今後も守るべき企業文化が3つ挙げられます。 1つ目は「企業理念の浸透・訴求力の高さ」です。当社グループにはその事業の公益性・社会貢献性の高さに惹かれた人材が集まるとともに、企業理念への共感が、社員の高い定着率やエンゲージメントの源泉ともなっています。また、当社グループの採用活動においても企業理念への共感を重視しています。当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案の発生を踏まえ、あらためて研修や社員間コミュニケーション等をとおして当社グループの企業理念を社員一人ひとりにより一層浸透させていくことが必要となっています。 2つ目は「安定的な市場運営に対する使命感」です。当社グループの事業の根幹である安定的な市場運営を遂行するためには、ミスの許されないオペレーションを日々着実に実施していく定常業務も多く存在し、そうした業務に対し社員は高い使命感・責任感を持って日々取り組んでいます。 3つ目は「風通しのよさ」です。当社グループでは、過度に上下関係を意識することなくコミュニケーションがとれる、社員個々人が意見やアイデアを言いやすい企業風土が醸成されています。こうした社風の中で、日々、更なる安定的な市場運営や新たな分野・領域の開拓に向けた闊達な意見交換が行われています。 その一方で、当社グループの長期ビジョンであるTarget2030を実現するためには、これら企業文化を承継していくと同時に、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」といったマインドを意識づけし、更にそれらを醸成していくことも重要であると考えています。時代や環境の変化に対応していくためには、社員一人ひとりが学習などのインプットだけではなく、成果等のアウトプットにも着目する形で、常に「自己の成長」を意識する必要があるほか、新サービスの導入・新商品の開発や、従来の前例・枠組みなどに過度にとらわれることなく既存業務の改善や生産性向上のための施策を実施するなど、様々な「挑戦」を続けていくことが重要です。また、安定的な市場運営という当社グループの中核的ミッションを遂行していくためには、社員一人ひとりが「組織貢献」を意識し、社員同士が支えあうことが必要不可欠です。更に、業務や日常的なコミュニケーションの中で部下や後輩に積極的に働きかけて信頼関係を構築し、「部下・後輩の育成」を行っていくことは、企業文化やマインドを承継するとともに会社が持続的に発展していくために重要であると考えています。 当社グループにおける社員の評価制度において、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」の4つのマインドを評価対象の項目として取り入れることで、社員への浸透・意識付けを図っています。また、管理職の評価には、上司だけでなく同僚や部下がこれら4つのマインドの充足度を評価する360度レビューを導入しており、より多角的な視点での評価を行うことでこれらマインドの定着・伸長を促しています。加えて、強みである企業文化を確実に承継していくため、経営層と若手社員との対話の機会や、社員同士のコミュニケーション機会の増進も引き続き図ってまいります。 ④ 人的資本に関するデータ<社員数等に関するデータ>項目分類2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度社員数(人)※1、2、3全社員1,1991,2241,2361,2481,252うち男性(比率)849(70.8%)861(70.3%)863(69.8%)872(69.9%)865(69.1%)うち女性(比率)350(29.2%)363(29.7%)373(30.2%)376(30.1%)387(30.9%)うち外国人(比率)16(1.3%)17(1.4%)16(1.3%)15(1.2%)15(1.2%)うち中途採用(比率)371(30.9%)389(31.8%)388(31.4%)393(31.5%)403(32.2%)採用数(人)※2新卒採用2527303028うち女性1112121216うち外国人00000中途採用1826131827うち女性510359うち外国人00101自己都合退職者数(人)全退職者(離職率)18(1.5%)9(0.7%)21(1.7%)16(1.3%)13(1.0%)うち男性147161111うち女性42552平均勤続年数(年)※1、3全社員17.517.617.717.917.8男性社員17.017.317.517.817.9女性社員18.618.318.218.017.7(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、派遣社員等を除き、受入れ出向者、嘱託、育産休者含む)。) ※1 全て年度末時点の数字。 ※2 うち数は重複する場合があります。 ※3 2021年度について株式会社東証システムサービス(2022年度より当社グループ会社の株式会社JPX総研と合併)社員を含みます。 <健康経営等に関するデータ>項目2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度定期健康診断受診率92.3%96.5%94.0%95.3%96.5%喫煙率9.8%10.6%9.5%8.1%7.7%ストレスチェック受検率90.6%95.2%97.2%95.2%98.5%傷病者数3人1人9人11人17人平均所定外残業時間28時間15分27時間46分24時間55分23時間27分23時間15分平均有給休暇取得日数(比率)※412.2日(61%)12.6日(63%)14.0日(70%)13.6日(68%)13.6日(68%)(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、嘱託を含み、受入れ出向者、派遣社員等を除く)。) ※4 休業者を分母に含みます。 (参考) 当社グループの人事施策の様々な取組については、JPXウェブサイト及び統合報告書(JPXレポート)も併せてご参照ください。https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/employee/index.htmlhttps://www.jpx.co.jp/corporate/investor-relations/ir-library/integrated-report/index.html
事業の内容 FY2025 / 約2,132字
3【事業の内容】 当社は、連結子会社7社並びに持分法適用関連会社3社を有する金融商品取引法上の金融商品取引所持株会社です。当社グループは、金融商品取引法上の金融商品取引所持株会社グループとして、有価証券やデリバティブの上場から、取引の場の提供、清算・決済サービス、指数・情報サービスに至るまで、我が国の市場に関する一連のサービスをグループ一丸となって提供しています。関係会社については、「第1 企業の概況-4 関係会社の状況」をご参照ください。当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの特徴及び収益内容は、次のとおりです。 (1)当社グループの特徴について① 現物市場当社グループの現物市場は株式市場を中心として構成されており、株式市場は、世界でも有数の市場規模であるとともに、我が国市場の中核インフラとして確固たる地位を確立しています。 ② デリバティブ市場当社グループのデリバティブ市場は、指数先物、指数オプション、国債先物、国債先物オプション、有価証券オプション、商品先物等の取引を提供しています。また立会時間については、日中に加え、夕方・夜間も取引が可能となっています。指数先物取引、指数オプション取引では、わが国を代表する株価指数である日経平均株価やTOPIXを対象とする取引を提供しており、我が国を代表するデリバティブ商品となっています。また、国債先物取引においては、長期国債先物取引が、その高い流動性から、長期金利市場の指標となっています。 ③ 取引システム取引を円滑に行い、市場の安定性・信頼性を維持していくためには、システムの安定稼働が必須の要件となっております。また、テクノロジーの発達による取引手法の多様化・高度化や新商品の上場などに適切かつ機動的に対応し、市場利用者のニーズを実現していくためには、絶えずITインフラの整備を推進していく必要があります。当社グループでは、現物市場の売買システムとして、高速性・信頼性・拡張性を兼ね備えた「arrowhead」を、デリバティブ市場の取引システムとして、世界標準の取引機能と世界水準の注文処理性能を兼ね備えた「J-GATE」をそれぞれ稼働しています。 ④ 情報サービス当社グループでは、有価証券の売買及びデリバティブ取引に関する約定値段等の情報をその発生・変化の都度、即時に配信するとともに、株価情報等を基に算出した指数情報や各種統計情報も併せて、取引参加者や情報ベンダー等の市場参加者に提供しています。また、上場会社の適時開示情報を検索できるサービスやコーポレート・アクション情報の提供等のサービスも行っており、市場参加者のニーズに応じて、各種市場情報の提供を行っています。 ⑤ 自主規制機能投資家が市場に安心して参加するためには、市場が公正で信頼できるものである必要があり、市場の公正性・信頼性を確保するためには、自主規制機能が適切に発揮されることが不可欠です。当社グループでは、金融商品市場について、持株会社の傘下に日本取引所自主規制法人を置き、“取引所の品質管理センター”として、市場の公正と信頼の維持を図っています。自主規制業務を、市場運営会社である取引所とは別法人の形態の自主規制法人が行うことにより、市場に近い位置に身を置き、高い専門性を発揮すると同時に、中立性・実効性を確保しやすい組織体制を構築しています。また、商品市場については、自主規制業務の独立性確保の観点から、株式会社東京商品取引所の取締役会の諮問機関として自主規制委員会を設置し、同委員会が自主規制業務に関する事項の審議を行うこととし、同委員会の職務を補助する自主規制を担当する部門を設置しています。 ⑥ 清算・決済投資家が市場に安心して参加するためには、清算・決済が確実に行われることが極めて重要です。株式会社日本証券クリアリング機構は、清算機関として、取引所で成立した現物取引やデリバティブ取引に係る清算業務を行うとともに、私設取引システム(PTS)を通じた売買、店頭デリバティブ取引及び国債店頭取引の清算業務も行っています。同社は、債権・債務の当事者となって決済の履行を保証するほか、有価証券と決済資金の効率的な授受のためのネッティングを行ったうえで、証券・資金の決済機関に対して振替指図を行っています。また、株式会社証券保管振替機構は、振替機関として、証券会社や銀行等の間における有価証券の振替等を行っています。 (2)当社グループの収益内容について内 訳内 容取引関連収益売買代金・数量や注文件数に応じて取引参加者から得る収入など清算関連収益債務引受に係る収入など上場関連収益時価総額や増資の実施等に応じて上場会社から得る収入など情報関連収益取引参加者、情報ベンダー等への相場情報の提供料などシステム関連収益arrownet利用料、コロケーション利用料などその他その他の収入 当社グループの事業系統図は次頁のとおりです。
事業等のリスク FY2025 / 約22,513字
3【事業等のリスク】 [リスク管理の基本方針]当社グループは、システム障害リスク、清算参加者破綻時の補償等のリスク、事務リスクなど、事業上様々なリスクを抱えています。これらのリスクに対応するため、社外取締役を委員長とする「リスクポリシー委員会」及びCEOを委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、JPXで定めた「リスク管理方針」に従って、未然防止の観点からリスクの認識と対応策の整備・運用を行うとともに、リスクが顕在化あるいはそのおそれが生じた場合には、早期に適正な対応をとる体制を整えています。(各委員会等の詳細については、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④リスク管理体制の整備の状況」をご覧ください。)また、事業年度ごとに当社グループが重点的に対応すべきリスクを「重要リスク」として特定するとともに、当社グループ各部室におけるリスク管理の実効性を高めるべく、重要リスクごとに「基本的な対応方針」を策定し、未然に「重要リスク」等への対応を行うことで、リスクの発現可能性を低減させるとともに、リスクが顕在化した際には機動的な対応を行います。また、重大事故発生時には、統括的な状況把握、早期解決に向けた指揮などが「リスク管理委員会」によって行われる体制となっており、経営陣へ必要な情報が漏れなく、迅速に入る体制が整備されています。 <当社グループにおけるリスク管理体制><当社グループにおけるリスク管理プロセス> <重要リスクの特定フローイメージ>[個別のリスク]以下、当社グループの事業その他に関し、リスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しておりますが、これらのリスクは必ずしもすべてのリスクを網羅したものではなく、提出日現在では想定していないリスクや重要性が低いと考えられるリスクも、今後、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、必ずしもリスク要因には該当しないと考えられる事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、記載事項のうち将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報等に基づいて判断したものであります。 1.経営体制・事業戦略に関するリスク(1)経営体制の特徴等について① 持株会社であることについて当社は持株会社であるため、収入は、子会社からの経営管理料収入及び子会社や関連会社からの配当金に大きく依存しますが、法律上又は事業上の制約により、当社への子会社や関連会社からの配当金の支払いは制限される可能性があります。当社の子会社である日本取引所自主規制法人は、金融商品取引法において、営利の目的をもって業務を行ってはならない旨、規定されていることから配当を行うことができず、また、子会社である株式会社日本証券クリアリング機構は、清算機関としての企業の継続性及び決済履行保証スキーム(「7.決済履行確保の枠組みについて」参照)の機能確保の観点から、一定の剰余金を確保する必要があります。(「金融市場インフラのための原則」(2012年4月:国際決済銀行・支払決済システム委員会、証券監督者国際機構専門委員会の共同報告書)においても、「(より複雑なリスク特性を伴う清算業務に従事しているCCPは)極端であるが現実に起こり得る市場環境において最大の総信用エクスポージャーをもたらす可能性がある2先の参加者とその関係法人の破綻を含み、かつこれに限定されない広範な潜在的ストレスシナリオを十分にカバーするだけの追加的な財務資源を保持すべきである。」との原則が掲げられております。)当社グループは、配当について、金融商品取引所グループとして、財務の健全性、清算機関としてのリスクへの備え、当社市場の競争力強化に向けた投資機会等を踏まえた内部留保の重要性に留意しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本とし、具体的には、配当性向を60%以上とすることを目標としておりますが、当社の子会社や関連会社が、当社に配当を行うだけの十分な収益やキャッシュ・フローを確保できなかった場合には、当社の株主に対する配当が困難もしくは不可能となる可能性があります。 ② 自主規制機能について投資家が市場に安心して参加するためには、市場が公正で信頼できるものである必要があり、市場の公正性・信頼性を確保するためには、自主規制機能が適切に発揮されることが不可欠です。当社グループの企業体としての利害と市場の公正性との間の利益相反問題の回避に万全を期するとともに、その実効性を確保するため、金融商品市場については、持株会社の傘下に市場運営会社(株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所)と自主規制法人(日本取引所自主規制法人)を置いており、日本取引所自主規制法人は株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所からの委託を受けて自主規制業務を行っております。この自主規制業務の委託料については、金融商品取引法において、自主規制法人が委託を受けた自主規制業務を行うために適正かつ明確な算出方法が委託契約に定められていることが求められていることから、長期かつ固定的な金額を基本としております。また、商品市場については、自主規制業務の独立性確保の観点から、株式会社東京商品取引所の取締役会の諮問機関として自主規制委員会を設置し、同委員会が自主規制業務に関する事項の審議を行うこととし、同委員会の職務を補助する自主規制を担当する部門を設置しています。当社グループでは、自主規制機能は市場運営と密接不可分な市場開設者としての機能の根幹であり、市場についての一種の品質保証であるとともに、市場のブランドを維持向上させるものであると認識しており、中長期的に収益の獲得・向上に資するものであると考えておりますが、短期的には、自主規制機能の発揮が営利性の追求と相反する側面があるとともに、市場環境の悪化等により、当社グループの経営成績が順調に進展しない場合には、自主規制機能にかかる業務に必要な経営資源を投入した結果、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、自主規制機能が適切に発揮されない場合には、市場参加者や投資家等の信頼を著しく損ね、ひいては市場のブランド価値を毀損することにより、当社グループの事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、金融商品取引所との比較において自主規制業務に関する負担が著しく低い私設取引システム(いわゆるPTS。以下「PTS」といいます。)等との競争においては、コスト構造上、不利に働く可能性があります。 (2)事業戦略に関するリスク① 事業戦略が失敗するリスク当社グループは、2025年度から2027年度までの3年間を対象とする当社グループの中期経営計画を2025年3月に公表し、様々な施策を実行しております。市場の持続的な発展のために当社グループが遂行する事業戦略は、投資家・利用者のニーズの変化やステークホルダーとの調整、本項に示した各種リスクの顕在化などによる事業環境の変化等により、当初予定していたとおりに遂行できない可能性があります。こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、各種リスクの顕在化や経済環境・市場環境の変化等を注視するとともに、事業戦略の進捗状況や事業環境の変化等について定期的にモニタリングを行い、的確な財務運営や環境変化に応じた重点戦略の見直しなどを適時行うよう対策を行っています。 ② システム投資について近年のIT技術の発展により取引所もシステムの高度化が進んでおり、その安定性・処理性能等が市場間競争における優位性確保に大きな影響を及ぼす状況となっております。当社グループでは、現物市場の売買システムとして、高速性・信頼性・拡張性を兼ね備えた「arrowhead」を、デリバティブ市場の取引システムとして、世界標準の取引機能と世界水準の注文処理性能を兼ね備えた「J-GATE」をそれぞれ稼働しております。テクノロジーの発達に伴う投資手法の高度化・多様化等、刻々と変化を続ける利用者のニーズに適切に対応し、取引所としての競争力を維持していくためには、加速度的に進化する技術を最大限活用すべく、ITに関する設備投資を継続し、取引システム等の改良に努めていく必要があることから、2024年11月の「arrowhead」に続き、「J-GATE」についても、2028年後半を目途に更改を予定しております。しかしながら、これらの設備投資により、必ずしも直ちに収益が拡大するとは限らず、市況の悪化等により、コストに見合う収益を生み出すことができなかった場合には、当社グループの業績が圧迫されるとともに、その後における追加的な設備投資に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ サステナビリティ推進への対応について当社グループは、我々を取り巻く環境や社会課題、それらとの関係に目を向け、企業価値の向上につながる取組を進めることが重要な経営課題の一つであるとの考えのもと、当社グループCEOを本部長とするサステナビリティ推進本部を設置し、各種方針や戦略を策定し、全社横断的に施策を実施しています(「第2 事業の状況-2 サステナビリティに関する考え方及び取組」参照)。当社グループのビジネスモデルを踏まえ、市場メカニズムを活用したサステナビリティ推進への取組を行っていますが、対応が十分でない場合には、当社グループが提供する取引所インフラに対する信認や支持の低下、収益機会の逸失または市場の魅力低下につながる可能性があります。 2.事業環境等に関するリスク(1)法令等による規制等について① 免許制の事業であることについて当社グループは金融商品取引法、商品先物取引法及び関連する諸法令の規制の下、事業を行っております。当社は、金融商品取引法が定める取引所持株会社に係る内閣総理大臣の認可(以下「取引所持株会社認可」といいます。)を受けた「金融商品取引所持株会社」であり、当社の子会社である株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所は、同法が定める金融商品市場の開設に係る内閣総理大臣の免許(以下「取引所業免許」といいます。)を受けて、取引所金融商品市場を開設・運営する「金融商品取引所」です。なお、株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所は、同法が定める内閣総理大臣の認可(以下「自主規制業務の委託認可」といいます。)を受けて、自主規制業務を日本取引所自主規制法人に委託しており、日本取引所自主規制法人は同法が定める内閣総理大臣の認可(以下「自主規制業務認可」といいます。)を受けて、自主規制業務を行っております。加えて、当社は金融商品取引法が定める内閣総理大臣の認可(以下「商品取引所子会社化認可」といいます。)を受けて、株式会社東京商品取引所を子会社としております。株式会社東京商品取引所は、商品先物取引法が定める主務大臣の許可(以下「株式会社商品取引所許可」といいます。)を受けて先物取引を行うために必要な市場を開設・運営する「株式会社商品取引所」です。また、株式会社日本証券クリアリング機構は、金融商品取引法が定める金融商品債務引受業に係る内閣総理大臣の免許(以下「金融商品債務引受業免許」といいます。)及び商品先物取引法が定める主務大臣の承認(以下「金融商品債務引受業等兼業の承認」といいます。)を受けて、金融商品取引清算機関として金融商品債務引受業等を行っており、また、商品先物取引法が定める主務大臣の許可(以下「商品取引債務引受業許可」といいます。)及び金融商品取引法が定める内閣総理大臣の承認(以下「商品取引債務引受業兼業の承認」といいます。)を受けて、商品取引清算機関として商品取引債務引受業を行っております。さらに、金融商品取引清算機関の総株主の議決権の100分の20(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として内閣府令で定める事実がある場合には、100分の15)以上の数の議決権を取得し、若しくは保有しようとする場合、あらかじめ、内閣総理大臣の認可(以下「金融商品取引清算機関の主要株主認可」といいます。)を受けなければならないとされており、当社は当該認可を受けております。現時点におきましては、上記免許等が取消しとなるような事由は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により、取消事由等に該当し、免許等の取消処分を受けることとなった場合又は業務の全部若しくは一部の停止等の処分を受けることとなった場合等には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 <主な許認可等の概要>許認可等の名称根拠条文会社名有効期限免許又は認可の取消事由取引所持株会社認可金融商品取引法第106条の10第1項株式会社日本取引所グループなし金融商品取引法 第106条の26、第106条の28第1項取引所業免許同法 第80条第1項株式会社東京証券取引所株式会社大阪取引所なし同法 第134条第1項、第148条、第152条第1項自主規制業務の委託認可同法 第85条第1項株式会社東京証券取引所株式会社大阪取引所なし同法 第153条の2自主規制業務認可同法 第102条の14日本取引所自主規制法人なし同法 第153条の4金融商品債務引受業免許同法 第156条の2株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第156条の17第1項、第2項金融商品取引清算機関の主要株主認可同法 第156条の5の5第1項株式会社日本取引所グループなし同法 第156条の5の9第1項商品取引所子会社化認可同法 第106条の24第1項株式会社日本取引所グループなし同法 第106条の26、第106条の28第1項商品取引債務引受業兼業の承認同法第156条の6第2項株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第156条の17第2項株式会社商品取引所許可商品先物取引法 第78条株式会社東京商品取引所なし商品先物取引法 第94条第1項、第159条第1項、第2項商品取引債務引受業許可同法 第167条株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第186条第1項、第2項金融商品債務引受業等兼業の承認同法第170条第2項株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第186条第1項、第2項 ② 業務内容の制限等について当社グループは、金融商品取引法及び商品先物取引法において、次のような業務内容の制限を受けております。金融商品取引所持株会社である当社は、子会社である株式会社金融商品取引所等の経営管理を行うこと及びこれに附帯する業務のほか、他の業務を行うことができないとされており、金融商品取引所である株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所は、取引所金融商品市場の開設及びこれに附帯する業務等以外の業務を行うこと、自主規制法人である日本取引所自主規制法人は、自主規制業務及びこれに附帯する業務以外の業務を行うこと、商品取引所である株式会社東京商品取引所は、商品市場の開設及び上場商品の品質の鑑定、刊行物の発行その他これに附帯する業務以外の業務を行うこと、金融商品取引清算機関及び商品取引清算機関である株式会社日本証券クリアリング機構は、金融商品債務引受業等及び商品取引債務引受業並びにこれらに附帯する業務以外の業務を行うことを原則として禁止されており、業務範囲が制限されております。また、同様に、金融商品取引所持株会社、金融商品取引所及び商品取引所は、金融商品取引法及び商品先物取引法において、子会社の範囲についても制限を受けております。金融商品取引所持株会社の子会社である株式会社JPX総研は、取引所金融商品市場の開設に附帯する業務のほか、内閣総理大臣の認可を受けた場合には取引所金融商品市場の開設に関連する業務を行うことができます。このほか、株式会社東京証券取引所、株式会社大阪取引所、日本取引所自主規制法人及び株式会社日本証券クリアリング機構は、定款、業務規程、受託契約準則、業務方法書を変更する場合には、内閣総理大臣の認可が必要である旨、定められており、同様に、株式会社東京商品取引所及び株式会社日本証券クリアリング機構は定款等を変更する場合には、主務大臣の認可が必要である旨、定められているなど、当社グループは法令による広範な規制の下、業務を行っております。これらの規制は、必ずしも当社の株主を保護することを目的とはしていないため、将来、何らかの理由により、業務上必要な認可が得られないような場合には、当社グループが必要とする施策を実行できず、事業機会を逸失するなど、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 当社の発行済株式の取得及び所有に係る制限等について金融商品取引法において、金融商品取引所持株会社である当社が発行する株式につきましては、認可金融商品取引業協会、金融商品取引所、金融商品取引所持株会社、商品取引所、商品取引所持株会社又は地方公共団体その他政令で定める者を除いて、何人も、総株主の議決権の100分の20(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として内閣府令で定める事実がある場合には、100分の15)以上の数の議決権(取得又は保有の態様その他の事情を勘案して内閣府令で定めるものを除きます。以下「対象議決権」といいます。)を取得し、又は保有してはならないとされております。また、総株主の議決権の100分の5を超える対象議決権の保有者となった者は、内閣府令で定めるところにより、対象議決権保有割合、保有の目的その他内閣府令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、内閣総理大臣に提出しなければならないものとされております。 ④ 法改正による影響等について当社グループの事業に関連する法規制の導入・改正・撤廃や法規制の執行に関する方針の変更は、直接的に又はその結果生じる市場環境の変化を通じて、当社グループに影響を及ぼす可能性があります。例えば、規制内容の変更に伴う競争環境の変化や税制の変更は、当社グループの市場シェアや取引量の減少に繋がる可能性があります。将来における法規制の変更内容及びそれが当社グループの事業に与える影響を予測することは困難であり、当社グループがコントロールしうるものでもありませんが、新たな規制等が実施された場合には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)金融市場の動向による影響について① 収益構造の特徴等について当社グループの営業収益のうち、「取引関連収益」及び「清算関連収益」(それぞれ2026年3月期の連結営業収益に占める割合が39.0%、27.3%)は有価証券やデリバティブ商品の売買代金・取引高の水準に、「上場関連収益」(同9.4%)は上場する企業の時価総額や資金調達額、新規上場会社数の水準などにそれぞれ大きく依拠しております。したがって、当社グループの収益は、有価証券やデリバティブ商品の流通市場並びに有価証券の発行市場の動向、ひいては世界的な金融市場の動向や国内外の経済情勢の影響を大きく受けることとなります。特に、上場会社の大多数は日本企業であることから、日本経済の状況が当社グループの経営成績に及ぼす影響は大きく、景気の低迷等により、流通市場及び発行市場を取り巻く環境が悪化し、現物市場及びデリバティブ市場における取引量、上場会社の時価総額、資金調達額等が減少した場合には、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、流通市場や発行市場の動向は、経済環境その他様々な要因により大きく変動する場合があるため、その動向を精緻に予測することは非常に困難です。こうしたリスクに対処するため、当社グループとしては、我が国金融・資本市場の中核インフラとして、上場から売買、清算・決済及びデータサービスに至るまで、市場運営の基本となる機能を一丸となって安定的に提供するとともに、新たなサービスを創出し収益の安定化を図り、強固な財務基盤を維持する中で、社会に対して提供する付加価値を高めてまいります。 ② 外国人投資家の動向による影響について2025年1月~12月における外国人投資家の取引量は、株式の売買代金においては6割程度、デリバティブ取引の主力商品である日経平均株価先物やTOPIX先物の取引高においては7割程度を占めるなど、重要な割合を占めております。したがって、日本経済、日本株式市場のパフォーマンス又は為替レートの状況や規制強化等により、外国人投資家にとっての日本市場への投資魅力が減退し、取引量が減少することとなった場合には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクに対処するために、当社グループでは、外国人投資家を含めた国内外の投資家への営業強化・関係強化を行うとともに、日本市場への投資・フロー獲得に向けた取組を積極的に行っております。 (3)競合による影響について① 現物市場に関する他の証券取引所、取引所外取引との競合について現物取引等における競合は激しさを増してきており、市場の流動性、取引の執行にかかるスピード・コスト、取引システムの性能、取引参加者や上場会社に提供される商品やサービスの多様性、規制環境など、様々な分野において、今後も競合が激化していくものと認識しております。現状、当社グループにおける株式売買代金は、2025年1~12月における国内上場株式の売買代金の80%程度を占めており、日本における取引所外取引(PTS及びOTC等)は20%程度となっておりますが、近年、取引所外取引における取引量は増加傾向にあり、将来的には当社グループのシェアを奪う脅威となる可能性があります。当社グループがこうした競争環境に適切に対応できず、市場の流動性等が減少した場合には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、近年、取引所業界は世界的に激しい価格競争にも晒されております。競合他社が当社グループよりも低い手数料等でのサービスの提供を開始し、当社グループにおいても、取引や上場にかかる手数料の引下げ等を行う必要が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② シンガポール取引所の日経平均株価先物取引・オプション取引との競合について大阪取引所市場における日経平均株価先物取引は主にシンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引と競合しております。シンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引は、大阪取引所市場における日経平均株価先物取引と同じく、我が国株式市場を代表する指数である日経平均株価を対象とした株価指数先物取引です。 過去3年間の大阪取引所市場及びシンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引の取引高は、次のとおりです。年度大阪取引所市場シンガポール取引所市場2023年度47,226,251単位5,885,737単位2024年度40,172,560単位4,303,212単位2025年度33,470,791単位3,513,223単位(注1)大阪取引所市場及びシンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引の取引高には、ミニ取引(大阪取引所は日経225mini、シンガポール取引所はMini Nikkei 225 Index Futures)及びマイクロ取引(大阪取引所市場の日経225マイクロ先物)による取引を含みます。ただし、これらミニ取引は、取引金額換算では大阪取引所市場における日経平均株価先物取引の10分の1、マイクロ取引は100分の1であるため、それぞれ実際の取引高の10分の1、100分の1としております。(注2)シンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引のうち、Nikkei 225 Index Futures及びUSD Nikkei 225 Index Futuresは、取引金額換算では大阪取引所市場における日経平均株価先物取引の半分であるため、実際の取引高の半分を記載しております。 指数オプション取引に関しては、大阪取引所市場における日経平均株価オプション取引が主に競合している商品として、シンガポール取引所市場の日経平均株価オプション取引があります。過去3年間の大阪取引所市場及びシンガポール取引所市場の日経平均株価オプション取引の取引高は、次のとおりです。年度大阪取引所市場シンガポール取引所市場2023年度22,881,701単位1,175,601単位2024年度16,056,501単位1,003,474単位2025年度15,190,197単位770,143単位(注1)シンガポール取引所市場の日経平均株価オプション取引は、取引換算額では大阪取引所市場における日経平均株価オプション取引の半分であるため、実際の取引高の半分を記載しております。(注2)大阪取引所市場の日経平均株価オプション取引には、ミニ取引(日経225ミニオプション)及びWeeklyオプション取引(2023年5月29日以降、日経225ミニオプションに制度変更)による取引を含みます。ただし、ミニ取引は、取引金額換算では大阪取引所市場における日経平均株価オプション取引の10分の1であるため、実際の取引高の10分の1としております。 2025年度の大阪取引所市場における日経平均先物取引及び日経平均株価オプション取引の取引高は、シンガポール取引所市場のそれを上回っておりますが、今後の市場参加者の動向によっては、大阪取引所市場の利用者がシンガポール取引所市場に移ることで大阪取引所市場における取引手数料収入が減少し、当社グループの事業運営及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引所間の経営統合について取引所業界においては、情報通信技術の発展に伴うクロスボーダー取引の拡大や市場間競争の激化、取引所の株式会社化・上場を要因とした規模拡大や経営効率向上の取組強化、国際的な規制の調和の進展などを背景に、主に欧米地域を中心に、特に2000年代後半以降、主要取引所間での合従連衡の動きが顕著となりました。欧州において、ユーロネクストによるオスロ取引所、イタリア取引所、アテネ証券取引所の買収(2019年、2021年、2025年)やスイス取引所によるスペイン取引所の買収(2020年)、またアジア太平洋地域においても、シカゴ・オプション取引所等を運営するCboeグローバル・マーケッツが日本や豪州でPTSを運営するチャイエックス・アジア・パシフィック・ホールディングスを買収(2021年)するなど、取引所間統合の動きがありますが、一方で、経営統合を発表しながらも、規制当局による承認等が得られず、実現に至らなかった事例もこれまで少なからず存在しています。更に近年では、清算、IT関連や情報ビジネスなどビジネス領域の拡大を目的にした取引所による買収や提携も増加しています。他の取引所による経営統合・買収等が行われる場合の当社グループの事業への影響を予測することは困難ですが、他の取引所がそうした取組を通じて、より優れたサービスの提供やコスト削減を実現する場合には、当社グループの競争優位性の相対的な低下や国際的なプレゼンスが低下し、当社グループの事業運営及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクに対処するために、当社グループでは、市場環境の変化等を注視するとともに、市場関係者等との議論等を踏まえて市場制度の見直し等を行うことで、市場機能の強化を図り、公正かつ利便性の高い取引サービスを提供できるよう取り組んでおります。また、データやテクノロジーを活用したデジタル事業やネットワーク事業の強化を進め、事業の多角化やサービスの高度化についても推進しております。 3.事故・災害等に関するリスク当社グループでは、市場開設者及び清算機関という社会インフラとしての責務を果たすべく、様々なリスクが発現した場合においても、事業を可能な限り継続し、止むを得ず中断する場合においても可能な限り早期に再開できるよう、BCP(緊急時事業継続計画)を策定しており、堅実かつ安定的な事業継続体制の整備に努めております。しかしながら、地震・風水害・火災等の自然災害、電力・通信等の社会インフラの停止、物理的破壊行為・サイバーテロ等のテロ行為又は新型インフルエンザを始めとする疫病の蔓延等により、想定を上回る被害を受け、事業を長期的に中断せざるをえないこととなった場合には、甚大な経済的損失を被るとともに、社会的信用の低下等、深刻な事態をもたらす可能性があります。また、事業の中断に至らなかった場合においても、被害の状況によっては、多額の回復費用が必要となり、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、事故・災害等が発生した場合においても、株券や資金の決済インフラを提供する株式会社証券保管振替機構や日本銀行などの各種関係機関と協業したうえで、取引参加者、上場会社、投資家等のステークホルダーへの影響を最小化することを目的に、BCP(緊急時事業継続計画)に定めた所要の対応を迅速かつ的確に行うための訓練を定期的に実施しているとともに、首都直下地震などの広域災害時においても市場機能を維持すべく関西データセンターの構築をはじめ、業務・システム両面での東西相互バックアップ態勢の強化などに取り組んでおります。 4.システム面に関するリスク現物及びデリバティブの売買・清算並びにこれらに関連する業務は、システムを通じて処理されていることから、市場の安定性・信頼性を維持するためには、取引システムの安定稼働が必須の要件となっております。また、近年、テクノロジーの発展に伴い、取引システムは高度化してきており、取引システムの性能が、取引所ビジネスにおける競争力の源泉となっております。そのため、システム障害等の発生により、市場の信頼性が毀損した場合、または利用者の要望に適切に対応することができず、取引システムの性能が他の取引所等の提供するシステムに劣後することとなった場合には、取引量が減少し、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、過去にシステム障害やキャパシティの不足により売買停止に至った反省の下、開発手法の標準化や十分な稼働確認テストの実施、詳細な運用マニュアルの整備とその遵守、開発及び運用業務に係る品質管理の徹底などのリスク管理体制の構築等の取組を推進しております。加えて、システムの安定性・信頼性の更なる向上を図るとともに、システム障害等発生時における迅速かつ適切な回復策の拡充にも継続的に取り組んでおります。 5.情報漏えい等に関するリスク当社グループでは、取引参加者、上場会社等の企業情報や個人情報を保有しているほか、様々な経営情報等の内部情報を保有しております。当社グループの多くの役職員は、金融商品取引法及び商品先物取引法においても秘密保持義務が課せられておりますが、役職員の故意又は過失による情報漏えいの発生を完全に否定することはできません。さらに、外部からの不正なアクセスの防止に関しても、個人情報保護法及び金融分野における個人情報保護に関するガイドライン等の各ガイドラインの下で、厳格な管理が要求されておりますが、万一重要な情報が外部に漏洩した場合には、市場利用者等からの損害賠償、監督官庁からの処分、レピュテーションの毀損等により、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、情報管理に関するポリシーや事務手続等を策定しており、役職員に対するe-ラーニングによる教育・研修等により情報管理及び法令遵守の重要性の周知徹底を行うとともに、社員間のコミュニケーションに係る施策等を通じて、企業理念やコンプライアンス意識等の浸透を図っております。また、システム上のセキュリティ対策等を行うことで、情報セキュリティマネジメントシステム(Information Security Management System:ISMS)の国際標準規格「ISO/IEC27001 / JIS Q 27001」の認証を取得し、現在もその認証を継続して付与されております。 6.事務過誤等に関するリスク当社グループは、市場開設者及び清算機関としての重要な業務に関して、役職員の故意又は過失により重大な事務過誤等が発生した場合には、損失の発生、監督官庁からの処分、レピュテーションの毀損等により、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、事務過誤等の発生を未然に防止するため、業務プロセスの見直しを継続的に行っております。また、業務プロセスの見直しの際には、AIの活用やDXの推進など、業務の自動化・効率化等に取り組んでおります。 7.決済履行確保等の枠組みについて日本には株式会社東京証券取引所をはじめ、有価証券の売買を行うための金融商品取引所1が4つありますが、これらの取引所における有価証券の売買については、すべて株式会社日本証券クリアリング機構が清算業務を行っております。同社は、PTS2における有価証券の売買についても、清算業務の対象としております。また、株式会社大阪取引所、株式会社東京商品取引所及び株式会社堂島取引所における先物・オプション取引についても、同社が清算を行っており、さらには、店頭市場におけるクレジットデフォルトスワップ取引及び金利スワップ取引(以下「店頭デリバティブ取引」といいます。)並びに国債店頭取引も清算業務の対象としております。株式会社日本証券クリアリング機構は、清算機関として市場参加者が行った取引の債務を負担し、債権・債務の当事者となって、決済の履行を保証しております。これにより、市場参加者は取引相手方の信用リスクを意識せずに取引を行うことが可能となりますが、一方で、清算参加者が決済不履行を起こした場合でも、株式会社日本証券クリアリング機構には他の清算参加者との決済を履行する義務があります。このため、清算参加者の決済不履行に伴い損失が生じた場合には、決済不履行を発生させた清算参加者の担保等によりその損失を補填する自己責任原則を基本としつつ、万一不足が生じる場合には、株式会社日本証券クリアリング機構の自己資金を充てるほか、他の清算参加者にも負担を求める損失補償制度を設けております。同社における決済履行確保のための取組及び損失補償制度等の概要は以下のとおりです。 (決済履行確保のための取組)① 清算参加者制度及びモニタリング清算参加者の信用リスクの低減を図るため、清算資格の種類ごとに資格要件を定めるとともに、資格要件にはそれぞれ取得基準と維持基準を設けており、一定の財務基盤、経営体制及び業務執行体制を有する者を清算参加者とすることとしています。それらの状況については定期的にモニタリングを行い、問題があると認められた場合は、当該清算参加者に担保の追加を求めることや、債務の引受けを停止することができるほか、清算資格の取消しを行うことが可能となっております。また、清算参加者のポジションの状況も定期的にモニタリングしており、一部の清算参加者に対する過度な信用リスクの集中がないかを管理し、ポジションが過大である場合には、必要に応じて措置を検討しております。 ② 担保制度清算参加者の決済不履行による損失に備えるため、清算参加者に担保の預託を求めております。担保には、清算基金3等の清算預託金、取引証拠金4、当初証拠金5及び変動証拠金6があり、定期的に十分性を確認するとともに、適宜、担保所要額の算出モデルの検証及び見直しを行っております。また、担保として預託を受ける金銭又は代用有価証券等に対して一定の適格要件を設定するとともに、日々担保価値の評価を行っております。 ③ DVP(Delivery Versus Payment)決済株式会社日本証券クリアリング機構と清算参加者との有価証券の決済は、仮に決済不履行が生じても「取りはぐれ」が生じることのないよう、証券と資金の授受をリンクさせ、代金の支払いが行われることを条件に証券の引渡しを行う(証券の引渡しが行われることを条件に代金の支払いを行う)DVP決済で行われております。 ④ 流動性の確保清算参加者の決済不履行時に必要となる流動性を確保するため、資金決済銀行等との間で流動性供給に関する契約を締結しております。また、資金の流動性供給枠の十分性については、定期的に確認を行っております。 (損失補償制度の概要)清算参加者が決済不履行を起こした場合、株式会社日本証券クリアリング機構は、当該清算参加者を当事者とする債務の引受け又は負担の停止並びに株式会社日本証券クリアリング機構が当該清算参加者に引き渡すべき有価証券及び金銭の引渡しを停止するとともに、引渡しを停止した有価証券及び金銭を、当該清算参加者の決済不履行の弁済に充当します。 以上の処理後においても、株式会社日本証券クリアリング機構の損失が解消されない場合には、以下に記載する方法により、損失の補填を行います。なお、この補填は、原則として、有価証券の売買、先物・オプション取引、店頭デリバティブ取引及び国債店頭取引のそれぞれの清算に係る損失7について、不履行清算参加者の清算資格に応じて、個別に行います。(以下に記載されている金額は、2026年3月末時点において確定している金額となります。) 決済不履行発生時の有価証券の売買の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金及び清算基金等)による補填② 金融商品取引所等の損失補償による補填8③ 株式会社日本証券クリアリング機構による補填④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金による補填⑤ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填 したがって、清算参加者の有価証券の売買に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①の対応によっても、同社の損失を補填しえない場合には、②については、損失補償契約に定められた金額を上限として、株式会社東京証券取引所又は株式会社大阪取引所が補填を行うことにより、また、③については、株式会社日本証券クリアリング機構が証券取引等決済保証準備金9として積み立てた金額(200億円)を上限として補填を行うことにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。 決済不履行発生時の先物・オプション取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。① 不履行清算参加者が預託している担保(取引証拠金及び清算基金等)による補填② 金融商品取引所又は商品取引所の損失補償による補填10③ 株式会社日本証券クリアリング機構による補填④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金による補填⑤ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填⑥ 破綻後における差金代金相当額の累計が勝ち方の不履行清算参加者以外の清算参加者による補填 したがって、清算参加者の先物・オプション取引に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①の対応によっても、同社の損失を補填しえない場合には、②については、損失補償契約に定められた金額(金融デリバティブ取引:174億円、コモディティ・デリバティブ取引:91億円)を上限として、株式会社東京証券取引所、株式会社大阪取引所又は株式会社東京商品取引所が補填を行うことにより、また、③については、金融デリバティブ取引に関しては株式会社日本証券クリアリング機構が証券取引等決済保証準備金として積み立てた金額(200億円)及びコモディティ・デリバティブ取引に関しては同社が商品先物等決済保証準備金として積み立てた金額(38億円)を上限として補填を行うことにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。 決済不履行発生時の店頭デリバティブ取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金及び清算基金)による補填② 株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第一階層決済保証準備金)③ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金及び株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第二階層決済保証準備金)④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填⑤ 破綻後における変動証拠金等の累計が勝ち方の不履行清算参加者以外の清算参加者による補填 したがって、清算参加者の店頭デリバティブ取引に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①までの対応によっても、同社の損失を補填しえないときには、それぞれの清算業務について②については、株式会社日本証券クリアリング機構が第一階層決済保証準備金として積み立てている金額(クレジットデフォルトスワップ取引:15億円、金利スワップ取引:40億円)を上限として補填することにより、③については、株式会社日本証券クリアリング機構が第二階層決済保証準備金として積み立てている金額(クレジットデフォルトスワップ取引:15億円、金利スワップ取引:20億円)を上限として補填することにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。 決済不履行発生時の国債店頭取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金及び清算基金)による補填② 株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第一階層決済保証準備金)③ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金及び株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第二階層決済保証準備金)④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填⑤ 原取引按分清算参加者11の清算基金及び株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第二階層決済保証準備金のうち③での未負担額)⑥ 原取引按分清算参加者の特別清算料による補填⑦ 破綻後における変動証拠金等の累計が勝ち方の不履行清算参加者以外の清算参加者による補填 したがって、清算参加者の国債店頭取引に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①までの対応によっても、同社の損失を補填しえないときには、②については、株式会社日本証券クリアリング機構が第一階層決済保証準備金として積み立てている20億円を上限として補填することにより、③及び⑤については、株式会社日本証券クリアリング機構が第二階層決済保証準備金として積み立てている20億円を上限として補填することにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。 (有価証券の売買、金融デリバティブ取引及びコモディティ・デリバティブ取引における清算預託金等の特定管理制度における損失準備金)上記の決済履行確保のための取組及び損失補償制度のほか、有価証券の売買、金融デリバティブ取引及びコモディティ・デリバティブ取引の清算預託金及び取引証拠金の特定管理12において損失が発生した場合には、株式会社日本証券クリアリング機構が積み立てる特定管理損失準備金を上限(2026年3月末時点:72億円)として補填を行います。したがって、それにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。1 有価証券の売買を行うための金融商品取引所:東京証券取引所、名古屋証券取引所、札幌証券取引所及び福岡証券取引所2 PTS:ジャパンネクスト証券株式会社、大阪デジタルエクスチェンジ株式会社及びJapan Alternative Market株式会社が運営するPTS3 清算基金:清算参加者の株式会社日本証券クリアリング機構に対する債務の履行を確保するため、清算参加者に預託を義務付けているものです。その所要額は、極端ではあるが現実に起こりうる市場環境下において複数の清算参加者が決済不履行を起こした場合等に、当該不履行清算参加者が預託する証拠金等が不足することで発生する損失をカバーするよう計算されます。4 取引証拠金:清算参加者の株式会社日本証券クリアリング機構に対する先物・オプション取引に係る債務の履行を確保するため、清算参加者に預託を義務付けているもので、その所要額は、先物・オプション取引の建玉について、VaR方式※で計算した額から、ネット・オプション価値の総額を加減して得た額以上となります。※ VaR方式:過去の一定期間におけるマーケットデータの変動に基づいてポートフォリオの想定損益額を計算し、その一定水準の損失をカバーする金額を算出する方式です。5 当初証拠金:各清算参加者の株式会社日本証券クリアリング機構に対する債務の履行を確保するため、清算参加者に預託を義務付けているもので、その所要額は、それぞれの取引について清算参加者が破綻した場合に、そのポジション処理が完了するまでの間に価格(金利スワップ取引についてはイールド・カーブ)が変動することにより想定される損失額に、一定のリスクをカバーする額を加算して計算されます。6 変動証拠金:各清算参加者のポジションについて、日々の価格変動をカバーするために、前日からのポジションの価値の変動分を、変動証拠金として現金により授受します。変動分が負となる清算参加者は株式会社日本証券クリアリング機構に支払い、正となる清算参加者は株式会社日本証券クリアリング機構から受け取ります。7 株式会社日本証券クリアリング機構では、クロスマージン制度を導入しており、当該制度の対象とされた国債証券先物取引及び金利先物取引に係る損益については、店頭デリバティブ取引(金利スワップ取引)の清算に係る損益として取り扱われます。8 金融商品取引所等の損失補償による補填:株式会社日本証券クリアリング機構が金融商品取引所等との間で締結している損失補償契約に基づき、当該契約に定める金額を上限に損失を補填します。現物取引に係る契約は株式会社日本証券クリアリング機構と5つの金融商品取引所との契約に加え、株式会社日本証券クリアリング機構と各PTSとの契約があり、補償限度額は合計で121億円(うち当社グループである株式会社東京証券取引所と株式会社大阪取引所の補償限度額の合計は104億円。)となっております。9 証券取引等決済保証準備金は、有価証券の売買の清算に係る損失の補填だけでなく、金融デリバティブ取引の清算に係る損失の補填においても使用します。10 金融商品取引所又は商品取引所の損失補償による補償:株式会社日本証券クリアリング機構が金融商品取引所及び商品取引所との間で締結している損失補償契約に基づき、当該契約に定める金額を上限に損失を補填します。金融デリバティブ取引に係る契約は株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所との契約があり、補償限度額は合計で174億円となっております。また、コモディティ・デリバティブ取引に係る契約は株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社大阪取引所、株式会社東京商品取引所及び株式会社堂島取引所との契約があり、当社グループである株式会社大阪取引所及び株式会社東京商品取引所の補償限度額は合計で91億円(うち70億円は株式会社大阪取引所のコモディティ・デリバティブ取引を対象として株式会社大阪取引所が損失を補償するもの(2023年6月より一定の間)。)となっております。なお、株式会社大阪取引所及び株式会社東京商品取引所におけるデリバティブの祝日取引に係る決済不履行時の損失については、上述の損失補償契約に基づく補填に先行し、株式会社日本証券クリアリング機構が両取引所との間で締結している祝日取引に係る損失補償契約に基づく補填をそれぞれ行うこととしており、株式会社大阪取引所の祝日取引に係る補償限度額は50億円、株式会社東京商品取引所の祝日取引に係る補償限度額は5億円となっております。11 原取引按分清算参加者:信託口を有する清算参加者をいいます。12 有価証券の売買の清算、金融デリバティブ取引の清算及びコモディティ・デリバティブ取引の清算に係る清算預託金及び取引証拠金について、国債を担保とする金銭の貸付けや国債の売戻条件付売買等の方法により管理を行うことをいいます。 8.契約等に関するリスク当社グループのデリバティブ市場の主力商品である日経平均株価先物、日経225mini、日経225マイクロ先物、日経平均株価オプション及び日経225ミニオプションに関しては、原資産である日経平均株価の利用許諾について株式会社日本経済新聞社との間で利用許諾契約を締結しております。株式会社大阪取引所は株式会社日本経済新聞社に対し、日経平均株価先物、日経225mini、日経225マイクロ先物、日経平均株価オプション及び日経225ミニオプションに関する利用許諾契約に基づき、契約基本料の他、取引高に応じて月額対価を支払っております。当該契約は、一方の当事者による契約義務不履行の場合や、議決権の過半数の株式譲渡又は取得、合併といった事由による当該契約関連事業の支配権に重大な変動が生じた場合等には、他方の当事者が通知を行うことにより当該契約を解約することができる内容となっておりますが、一方の当事者が契約を終了させる通知を行わない場合は、5年間ずつ自動更新されることとなっております。また、株式会社日本経済新聞社はやむを得ない事由が生じたときは、株式会社大阪取引所の了承を条件に日経平均株価の編集及び公表を廃止することができます。仮に上記の事由により、当該契約が終了した場合、株式会社大阪取引所は日経平均株価先物取引等の中断、あるいは中止を余儀なくされ、この場合、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。その他、当該契約に関して、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性がある事態が生じる場合としては、以下のようなものが考えられます。・ 利用許諾料については当該契約の他に別途締結している覚書により、契約基本料の他、1先物取引及び1オプション取引当たり一定額を月額対価として株式会社大阪取引所が株式会社日本経済新聞社へ支払うこととなっておりますが、当該覚書の内容については、株式会社大阪取引所と株式会社日本経済新聞社が協議のうえ、変更される可能性があり、当該利用許諾料が大幅に変更された場合・ 当該契約は独占契約ではないため、今後、国内外において株式会社大阪取引所以外の者が株式会社日本経済新聞社との間で日経平均株価利用許諾契約を締結し、利用権を取得する可能性があり、株式会社大阪取引所以外の者が日経平均株価の利用権を取得し国内外において日経平均株価先物・オプション取引を行い、その利便性が高い等の事情により大阪取引所市場の取引高が減少した場合 9.訴訟等に関するリスク① 法令遵守に関するリスク当社グループでは、情報漏えいをはじめ、役職員の故意又は過失による法令違反行為を防止するため、企業としての行動の基本方針をまとめた企業行動憲章の制定や内部通報制度であるコンプライアンス・ホットラインの設置、継続的な社内研修の実施など、法令遵守への取組に注力しておりますが、これらの取組がすべての法令違反行為の発見・防止に対して有効であるとは限らず、役職員による法令違反行為を常に排除できるとは限りません。役職員による法令違反行為が現実のものとなった場合には、監督官庁からの処分や市場利用者等からの損害賠償請求等、行政上又は司法上の制裁が科される可能性があるとともに、社会的信用の低下等により、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 訴訟に関するリスクについて当社グループの事業は様々な法的責任に晒されており、これらには、役職員等又はコンピュータ・システムによる業務運営の中で、過誤が発生するリスク(いわゆるオペレーショナル・リスク)の顕在化による法的責任も含まれます。オペレーショナル・リスクには、例えば次のようなものが考えられます。・ 役職員が法令や当社グループの定款、業務規程その他の諸規則等に定められた適正な業務遂行(必要な市場規制措置等)を過誤等により怠る又は誤った措置を行うリスク・ 障害や大規模災害によるシステム停止又はシステムに誤作動が発生するリスク・ 役職員又はシステム運用業務委託先の過誤等により取引が中断されるリスク・ 当社グループが算出を行っているTOPIX等の株価指数や統計情報等、配信を行う各種情報に誤謬が生じるリスク 上記のリスクが顕在化した場合には、監督官庁からの処分等の可能性があるとともに、損害を被った市場利用者から損害賠償等を求められる可能性もあります。当社グループでは、規則や契約等において、利用者が損害を受けた場合であっても、当社グループに故意又は重過失がある場合を除き、損害賠償の責を負わない旨を定めておりますが、オペレーショナル・リスクの顕在化を含むなんらかの要因により訴訟が提起された場合には、訴訟費用が多額にのぼる可能性があるとともに、訴訟において当社グループに不利な判決等がなされた場合には、訴訟に伴う損害賠償のみならず、社会的な信用の低下等を通じて、当社グループの事業運営及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 10.レピュテーショナル・リスク当社グループでは、社会的な信用力やブランド力を、競争力の源泉の一つとして認識しております。当社グループの社会的な信用は、システム及び自主規制業務等における過誤等、当社グループに起因する様々な要因のみならず、取引参加者や上場会社等の市場参加者又はその他の第三者による不法行為等によっても毀損される可能性があります。当社グループの社会的な信用の毀損は、取引高の減少や発行会社の当社グループが開設する市場への上場を妨げる要因となる可能性があり、ひいては、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
事業方針・経営環境 FY2025 / 約3,017字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】記載事項のうち将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報等に基づいて判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供により、市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献します。また、これらを通じて、投資者を始めとする市場利用者の支持及び信頼の増大が図られ、その結果として、利益がもたらされるものと考えます。この企業理念の下、中期経営計画において、中長期の将来像を見据えた経営の基本方針、事業戦略及び経営目標を策定しています。当社グループは、2030年までに実現を目指す長期ビジョンを、Target 2030として「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」と定め、この長期ビジョンを実現していくための第Ⅱステージとして、2025年度から2027年度の3か年を対象にした「中期経営計画2027」を策定しております。中期経営計画を着実に実行するとともに、投資家・利用者のニーズや事業環境の変化、技術の進展や規制の枠組みの見直しに応じて、的確な対応を進めることにより、日本国内のみならず、アジア太平洋地域のタイムゾーンにおける機軸マーケットとして、世界でも枢要な市場の一つであり続けることを目指していきます。 (2)中期経営計画、経営環境及び対処すべき課題等 ① 中期経営計画2027 計画1年目の振返り当社グループは、グローバルな市場間競争における日本の金融・資本市場全体の魅力向上に貢献するため、以下の3つの重点テーマに掲げる各施策を着実に実施しました。 主な取組みの成果重点テーマ 1日本株市場の新時代を切り拓く・プライム市場を中心に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」が浸透・プライム市場における英文開示の義務化・グロース市場における高い成長の実現に向けた働きかけ及び上場維持基準の見直し・JPXスタートアップ急成長100指数の算出開始・MBO等に関する企業行動規範の見直し・東証上場ETFの純資産残高が100兆円を突破・少額投資の在り方に関する勉強会 報告書公表・売買制度ワーキング・グループ 報告書公表・日経225ミニオプションの水曜満期追加・かぶオプの2025年度取引高が過去最高重点テーマ 2総合プラットフォーム化へ邁進する・通貨先物の上場・ポケットゴールド100先物及びポケットプラチナ100先物の上場・超長期国債先物及び電力先物の2025年度取引高が過去最高・円金利スワップ取引の2025年度清算金額が過去最高・米国CFTCから米国人顧客の金利スワップ清算サービスの利用認可取得・電力先物の年度物取引及び中部エリアの上場・電力現物・先物連携サービス「JJ-Link」のフェーズ2への移行着手重点テーマ 3デジタルイノベーションを共創する・arrowheadタイムスタンプデータの提供開始・J-Quants DataCubeの提供開始及びJ-Quants Proのデータ拡充・Snowflakeにおける指数基礎情報及びTDnet開示情報の提供開始・AI開示情報検索サービス「J-LENS」(β版)のリリース等、上場会社関連情報におけるAI活用の進展・AIを活用した自主規制業務の効率化・高度化・業界横断的な共通データ基盤の構築に向けた検討を開始 ② 経営・事業環境及び課題当社グループは、有価証券やデリバティブの上場から、取引の場の提供、清算・決済サービスから指数・情報サービスに至るまで、我が国の市場に関する一連のサービスをグループ一丸となって提供しています(当社の企業構造については「第1企業の概況 3事業の内容」の事業系統図をご覧ください。)。当社グループが運営する市場は、企業等に対しては資金調達機会を、投資家に対しては資産運用機会を、社会全体に対しては価格発見機能を提供しています。我が国においては、国内の他の取引所や私設取引システム(PTS)が市場を提供していますが、当社グループは、証券会社等の取引参加者を通じて、国内外の投資家からの大量の需給を集約することにより日本国内において確固たる地位を確立しています。当社グループの運営する市場は、内外の経済情勢や金融政策、地政学リスクの動向など外部環境の変化によって大きな影響を受けるため、内外の経済動向や市場環境を注視しながら、市場運営を行っていく必要があります。当社グループとしては、環境の不透明性・不確実性から生じる様々なリスクに的確に対処しながら、常に安定的に利用者の満足度が高い市場インフラを提供することを最大の経営課題と認識しております。当社グループが、我が国におけるセントラル・マーケットの運営者として、引き続き安定的に市場運営を行っていくためには、取引参加者・上場会社・システムベンダーをはじめとする市場関係者との一層の連携を図っていくことが重要と認識しています。また、政府において資産運用立国が策定され、2024年からは新NISAがスタートするなど、「成長と分配の好循環」の実現に向けて当社グループが果たすべき役割はこれまで以上に高まってきております。国内外から日本のマーケットへの関心が高まる中、その魅力をグローバルに発信し、様々なステークホルダーからの期待に応えることで、更なる成長へと歩を進めていくことが重要です。 ③ 中期経営計画2027 2026年度アップデートこうした認識の下、計画2年目以降は、計画の大枠を維持しながら、以下の3つの重点テーマの取組みを着実に実行してまいります。また、資産運用立国の取組みと引き続き軌を一にして市場インフラとしての役割を着実に果たすとともに、上場会社における経営資源の配分に関する検討や開示を通じた投資家との実効的な対話を後押ししてまいります。加えて、当社グループの未来を見据えた投資等の検討を加速し、新たなニーズへの対応や、新たなテクノロジーの積極的な活用を通じて、市場の利便性向上に取り組んでまいります。 重点テーマ 1 日本株市場の新時代を切り拓く ・上場会社の自律的な価値向上の促進 ・投資しやすい環境の醸成 ・エクイティ・オプション市場の振興 重点テーマ 2 総合プラットフォーム化へ邁進する ・アジアにおける機軸マーケットとしての進化 ・金利関連商品・サービスの強化・拡大 ・エネルギー関連商品の振興 重点テーマ 3 デジタルイノベーションを共創する ・データサービスの次世代化 ・AI等の先端技術の積極的な導入 ・業界全体の課題解決に向けた貢献 また、「中期経営計画2027」では、経営目標として以下の財務目標・非財務コミットメントを設定しています。 財務目標 ・3期連続 ROE 20.0%以上 非財務コミットメント ・人的資本への継続的な投資を通じた人材力の向上 ・基幹システムの安定的な提供とレジリエンスの発揮 「中期経営計画2027」を通じて“市場の持続的な発展”を図り、社会課題の解決に貢献することで、“豊かな社会の実現”を目指してまいります。
経営者による分析 FY2025 / 約5,822字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】1.業績等の概要(1)業績 当社グループの当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の連結業績は、営業収益は1,987億35百万円(前年同期比22.5%増)、営業費用が835億98百万円(前年同期比11.4%増)となったため、営業利益は1,162億89百万円(前年同期比29.0%増)、税引前利益は1,169億18百万円(前年同期比29.5%増)となりました。 当社グループROEについては、今後の成長に向けた取組みを推進するとともに、事業ポートフォリオの多様化・収益基盤の安定化を図りつつ、3期連続「ROE 20.0%以上」の達成を目指しており、当連結会計年度のROEは23.1%となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ120億43百万円増加し、1,104億71百万円となりました。 ①営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益1,169億18百万円に、減価償却費及び償却費180億44百万円並びに支払法人所得税等285億13百万円等を加減した結果、1,077億49百万円の収入となりました。 ②投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出2,890億10百万円及び定期預金の払戻による収入2,819億10百万円等を加減した結果、152億44百万円の支出となりました。 ③財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フローは、支払配当金560億87百万円並びに自己株式の取得による支出205億20百万円等により、804億80百万円の支出となりました。 2.生産、受注及び販売の実績 業務の性格上、該当する情報がないため記載しておりません。 3.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来に生じる実際の結果と大きく異なる可能性もあります。 (1)重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しており、採用する重要性がある会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況-1 連結財務諸表等-(1)連結財務諸表-連結財務諸表注記-3.重要性がある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを行う判断」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためにこれらの見積りと異なる場合があります。 当社グループによる見積りのうち、のれんについては、各連結会計年度末日又は減損の兆候がある場合に、減損テストを実施しております。減損テストの回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営計画等に基づくキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎とした割引率等により割引いて算定しており、経営計画の最終年度を超える期間におけるキャッシュ・フローについては、将来の不確実性を考慮し、最終年度と同水準で推移すると仮定しております。なお、のれんは企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位又は資金生成単位グループに配分し、減損テストを実施しております。 当社グループの収益は、「第2 事業の状況-3事業等のリスク-2.事業環境等に関するリスク-(2)金融市場の動向による影響について-①収益構造の特徴等について」に記載のとおり、日本経済の状況の影響を大きく受け、また、流通市場や発行市場の動向は、経済環境その他様々な要因により大きく変動する場合があるため、その動向を精緻に予測することは非常に困難です。そのため、日本の景気が急速に悪化し長期間に亘って低迷した場合などには当社グループの経営計画等に基づくキャッシュ・フローの見積額が大きく減少し、のれんの減損が発生する可能性があります。 (2)当連結会計年度の経営成績の分析(営業収益の状況)当社グループでは、2025年度を初年度とする「中期経営計画2027」を策定しており、当社グループが目指す事業展開の重要性を踏まえて、当中間連結会計期間より営業収益の内訳を見直しております。これにより、営業収益の内訳を従来の「取引関連収益」、「清算関連収益」、「上場関連収益」、「情報関連収益」、「その他の営業収益」の5区分から、「取引関連収益」、「清算関連収益」、「上場関連収益」、「情報関連収益」、「システム関連収益」、「その他の営業収益」の6区分に変更しております。なお、前連結会計年度の営業収益の内訳は、変更後の営業収益の内訳に組み替えた金額で表示しております。 ①取引関連収益取引関連収益は、現物の売買代金並びに金融デリバティブ及びコモディティ・デリバティブの取引高等に応じた「取引料」、取引参加者の取引資格に応じた「基本料」、注文件数に応じた「アクセス料」、利用する売買システム施設の種類に応じた「売買システム施設利用料」等から構成されます。当連結会計年度の取引関連収益は、現物の売買代金が前年同期を上回り、取引料が増加したことなどから、前年同期比20.0%増の773億99百万円となりました。 取引関連収益の内訳 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 増減(%)取引関連収益64,51577,39920.0 取引料53,88765,82522.2 現物43,11755,26528.2 金融デリバティブ9,3749,279△1.0 TOPIX先物取引1,7311,7802.8 日経平均株価先物取引(注)3,9043,480△10.9 日経平均株価指数オプション取引1,9392,37522.5 長期国債先物取引2,2372,099△6.2 その他△438△456- コモディティ・デリバティブ1,3941,280△8.2 基本料965956△0.9 アクセス料5,6576,43813.8 売買システム施設利用料3,8954,0754.6 その他109103△5.5(注) 日経225mini及び日経225マイクロ先物取引を含めております。 ②清算関連収益清算関連収益は、株式会社日本証券クリアリング機構が行う金融商品債務引受業に関する清算手数料等から構成されます。当連結会計年度の清算関連収益は、前年同期比57.5%増の542億42百万円となりました。 ③上場関連収益上場関連収益は、新規上場や上場会社の新株券発行の際に発行額に応じて受領する料金等から構成される「新規・追加上場料」及び時価総額に応じて上場会社から受領する料金等から構成される「年間上場料」に区分されます。当連結会計年度の上場関連収益は、新規・追加上場料及び年間上場料が増加したことから、前年同期比7.9%増の186億82百万円となりました。 上場関連収益の内訳 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 増減(%)上場関連収益17,30918,6827.9 新規・追加上場料4,2844,5957.3 年間上場料13,02514,0878.2 ④情報関連収益情報関連収益は、情報ベンダー等への相場情報の提供に係る収益である相場情報料、指数ビジネスに係る収益等から構成されます。当連結会計年度の情報関連収益は、相場情報料及び指数ビジネスに係る収益が増加したことなどから、前年同期比5.5%増の336億69百万円となりました。 ⑤システム関連収益システム関連収益は、売買・相場報道等の各種システムと取引参加者・ユーザをつなぐarrownetに係る利用料、注文の送信時間等の短縮による売買執行の効率化を目的として、システムセンター内に取引参加者や情報ベンダー等が機器等を設置するコロケーションサービスに係る利用料等から構成されます。当連結会計年度のシステム関連収益は、前年同期比4.3%増の138億38百万円となりました。 システム関連収益の内訳 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 増減(%)システム関連収益13,26913,8384.3 arrownet利用料3,5533,6382.4 コロケーションサービス利用料5,8986,4809.9 その他3,8173,720△2.5 (営業費用の状況)当連結会計年度の人件費は、前年同期比2.4%増の243億7百万円となりました。システム維持・運営費は、現物及びデリバティブの売買システムをはじめとした各種システムの維持及び管理運用に係る費用等から構成されます。システム維持・運営費は、前年同期比1.7%増の208億32百万円となりました。減価償却費及び償却費は、前年同期比1.8%減の180億36百万円となりました。その他の営業費用は、前年同期比63.7%増の204億22百万円となりました。 (3)当期の財政状態の概況(資産、負債及び資本の状況) 当社グループの資産及び負債には、株式会社日本証券クリアリング機構が清算機関として引き受けた「清算引受資産・負債」及び清算参加者から担保として預託を受けた「清算参加者預託金」が両建てで計上されております。「清算引受資産・負債」及び「清算参加者預託金」は、多額かつ清算参加者のポジションなどにより日々変動することから、当社グループの資産及び負債の額は、これらの変動に大きな影響を受けます。その他、金融商品取引等の安全性を確保するための諸制度に基づく「信認金」、「取引参加者保証金」及び「違約損失積立金」が資産及び負債または資本に両建てで計上されております。 当連結会計年度末の資産は、「清算引受資産」が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ13兆7,971億95百万円減少し、71兆5,995億66百万円となりました。また、「清算引受資産」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「違約損失積立金」を控除した後の資産は、前連結会計年度末に比べ251億64百万円増加し、4,536億61百万円となりました。 当連結会計年度末の負債は、資産と同様に「清算引受負債」が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ13兆8,036億57百万円減少し、71兆2,419億56百万円となりました。また、「清算引受負債」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「取引参加者保証金」を控除した後の負債は、前連結会計年度末に比べ181億49百万円増加し、1,131億72百万円となりました。 当連結会計年度末の資本は、配当金の支払により減少した一方、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ64億61百万円増加し、3,576億9百万円となりました。また、「違約損失積立金」を控除した後の資本は、3,296億61百万円となりました。 参考 資産合計資本合計親会社の所有者に帰属する持分親会社所有者帰属持分比率 2026年3月期2025年3月期百万円71,599,566 (453,661)85,396,761 (428,497)百万円357,609 (329,661)351,148 (323,199)百万円345,015 (317,067)340,823 (312,875)%0.5 (69.9)0.4 (73.0) 親会社所有者帰属持分当期利益率資産合計税引前利益率1株当たり親会社所有者帰属持分 2026年3月期2025年3月期%23.1 (25.1)18.3 (19.9)%0.1 (26.5)0.1 (21.2)円 銭335.64 (308.45)327.57 (300.71)(注) 各指標における( )内は、資産合計は「清算引受資産」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「違約損失積立金」、資本合計及び親会社の所有者に帰属する持分は、「違約損失積立金」をそれぞれ控除して算出した数値です。 ※当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。 そのため、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり親会社所有者帰属持分を算定して おります。 (4)資本の財源及び資金の流動性当社グループの事業活動のために必要な資金及び株主還元のための資金は、主に手元資金及び営業キャッシュ・フローの活用により調達しております。また、手元流動性の確保や資本コストの低減のため、必要に応じて金融機関からの借入れや社債の発行等による資金調達も活用しております。当社グループの主要な資金需要は、システム維持・運営費や人件費などの市場運営等のための運転資金及びシステム開発のための設備投資資金などがあります。また、株主還元については、金融商品取引所グループとしての財務の健全性等に留意しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本とし、具体的には、配当性向を60%以上とすることを目標としております。キャッシュ・フローの状況については、「1 業績等の概要-(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。(契約債務)当連結会計年度末現在における契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超5年以内5年超借入金32,50032,500--社債20,00020,000-- (5)経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況-3 事業等のリスク」に記載しております。
役員の状況 FY2025 / 約14,469字
(2)【役員の状況】① 役員一覧イ. 2026年6月11日(有価証券報告書提出日)現在の役員の状況 男性13名 女性4名 (役員のうち女性の比率23.5%) (i)取締役の状況役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役取締役会議長木下康司1957年3月28日生1979年4月大蔵省(現財務省)入省1994年5月欧州連合日本政府代表部1997年7月大蔵省(現財務省)銀行局信用機構室長1999年7月同省主計局主計官(運輸、郵政係担当)1999年10月内閣官房長官秘書官事務取扱2001年7月財務省主計局主計官(総務課)2004年7月同省大臣官房総合政策課長2006年7月同省大臣官房文書課長2007年7月同省主計局次長2010年7月同省大臣官房総括審議官2011年8月同省国際局長2012年8月同省主計局長2013年6月財務事務次官2014年7月退官2015年6月株式会社日本政策投資銀行代表取締役副社長2018年6月同社代表取締役会長2023年6月当社社外取締役 取締役会議長(現任) (注)35,200取締役兼代表執行役グループCEO山道裕己1955年3月8日生1977年4月野村證券株式会社(現野村ホールディングス株式会社)入社1997年6月同社人事部長1998年6月同社取締役インベストメント・バンキング・プロダクト本部担当2000年6月同社常務取締役グローバルインベストメントバンキング本部担当2002年4月ノムラ・ヨーロッパ・ホールディングズPLC(ロンドン)社長ノムラ・ホールディング・アメリカInc.(ニューヨーク)会長2007年4月野村證券株式会社専務執行役インベストメント・バンキング部門兼企業金融本部担当2013年6月当社取締役(現任)株式会社大阪証券取引所(現株式会社大阪取引所)代表取締役社長2015年11月当社執行役2019年10月株式会社東京商品取引所代表執行役2019年12月同社代表取締役会長兼取締役会議長2020年6月当社代表執行役グループCo-COO2020年12月当社代表執行役グループCOO2021年4月株式会社東京証券取引所代表取締役社長2023年4月当社代表執行役グループCEO(現任)株式会社東京証券取引所取締役(現任) (注)3219,475 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役フィリップ・アヴリル1960年4月27日生1985年8月インドスエズ銀行(現クレディ・アグリコル・グループ)入行1993年5月ドイツ証券株式会社東京支店マネージング・ディレクター1998年1月株式会社第一勧業銀行(現株式会社みずほ銀行)シニアヴァイスプレジデント2000年1月コメルツ証券会社東京支店ビジネスマネージャー2005年1月アール・ビー・エス証券会社東京支店長2008年3月ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド銀行東京支店長2009年9月BNPパリバ証券株式会社東京支店長2011年5月BNPパリバ証券株式会社代表取締役社長2012年1月BNPパリバグループ(証券・銀行・アセットマネジメント・保険)在日代表2017年11月BNPパリバ証券株式会社代表取締役会長2019年11月BNPパリバ銀行東京支店シニアアドバイザーBNPパリバ証券株式会社非常勤取締役2024年6月当社社外取締役(現任) (注)31,600取締役遠藤信博1953年11月8日生1981年4月日本電気株式会社入社2006年4月同社執行役員兼モバイルネットワーク事業本部長2009年4月同社執行役員常務2009年6月同社取締役執行役員常務2010年4月同社代表取締役執行役員社長2016年4月同社代表取締役会長2018年6月当社社外取締役(現任)2019年6月日本電気株式会社取締役会長東京海上ホールディングス株式会社社外取締役(現任)2022年6月日本電気株式会社特別顧問(現任)株式会社日清製粉グループ本社社外取締役(現任)2024年6月キッコーマン株式会社社外取締役(現任) (注)324,600 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役大田弘子1954年2月2日生1981年5月公益財団法人生命保険文化センター研究員1993年4月大阪大学経済学部客員助教授1996年4月埼玉大学助教授1997年10月政策研究大学院大学助教授2001年4月同大学教授2002年4月内閣府参事官2003年3月内閣府大臣官房審議官2004年4月内閣府政策統括官(経済財政分析担当)2005年8月政策研究大学院大学教授2006年9月内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)2008年8月政策研究大学院大学教授2019年4月政策研究大学院大学特別教授2022年6月当社社外取締役(現任)2022年9月政策研究大学院大学学長(現任) (注)36,300取締役釡 和明1948年12月26日生1971年7月石川島播磨重工業株式会社(現株式会社IHI)入社2004年6月同社執行役員財務部長2005年4月同社常務執行役員財務部長2005年6月同社取締役常務執行役員財務部長2007年4月同社代表取締役社長兼最高経営執行責任者2012年4月同社代表取締役会長2016年4月同社取締役2016年6月同社相談役2019年6月株式会社東京証券取引所社外監査役2020年4月株式会社IHI特別顧問2022年4月株式会社JPX総研社外監査役2023年6月当社社外取締役(現任)2024年7月株式会社IHI名誉顧問(現任) (注)38,600取締役住田清芽1961年1月28日生1984年10月朝日会計社(現有限責任あずさ監査法人)入社2006年5月あずさ監査法人(現有限責任あずさ監査法人)パートナー2007年8月日本公認会計士協会監査基準委員会委員長2010年7月同協会常務理事(品質管理基準及び監査基準担当)2015年1月国際会計士連盟(IFAC)国際監査・保証基準審議会(IAASB)ボードメンバー2017年2月金融庁企業会計審議会委員2020年6月株式会社アドバンテスト社外取締役(監査等委員)(現任)古河電気工業株式会社社外監査役2024年6月当社社外取締役(現任)2025年6月古河電気工業株式会社社外取締役(監査等委員)(現任) (注)31,600取締役竹野康造1959年6月9日生1987年4月弁護士登録濱田松本法律事務所(現森・濱田松本法律事務所外国法共同事業)入所1989年3月同事務所ロンドン駐在1998年1月同事務所パートナー2002年12月森・濱田松本法律事務所(現森・濱田松本法律事務所外国法共同事業)パートナー2007年1月同事務所マネジメント・コミティメンバー2021年6月当社社外取締役(現任)2025年1月竹野康造法律事務所代表(現任) (注)317,200 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役田中弥生1960年3月20日生1982年4月日本光学工業株式会社(現株式会社ニコン)入社1986年12月笹川平和財団研究員2002年1月国際協力銀行プロジェクト開発部参事役2002年6月国際公共政策博士(大阪大学)2003年10月東京大学大学院工学系研究科寄付講座客員助教授2006年9月独立行政法人大学評価・学位授与機構(現独立行政法人大学改革支援・学位授与機構)国際連携センター助教授2013年4月同研究開発部教授2017年4月独立行政法人大学改革支援・学位授与機構研究開発部特任教授2017年6月株式会社IHI社外取締役2019年9月会計検査院検査官2020年4月東京大学公共政策大学院客員教授(現任)2024年1月会計検査院会計検査院長2025年6月当社社外取締役(現任)株式会社IHI社外取締役(現任) (注)3600取締役手代木功1959年12月12日生1982年4月塩野義製薬株式会社入社1999年1月同社秘書室長兼経営企画部長2000年3月薬学博士(東京大学)2002年6月塩野義製薬株式会社取締役2002年10月同社経営企画部長2004年4月同社常務執行役員兼医薬研究開発本部長2006年4月同社専務執行役員兼医薬研究開発本部長2007年4月同社専務執行役員2008年4月同社代表取締役社長2021年6月株式会社三井住友銀行社外取締役2022年3月AGC株式会社社外取締役(現任)2022年7月塩野義製薬株式会社代表取締役会長兼社長CEO(現任)2024年6月当社社外取締役(現任)2025年6月株式会社三井住友フィナンシャルグループ社外取締役(現任) (注)31,600取締役松本光弘1961年3月21日生1983年4月警察庁入庁2009年10月福島県警察本部長2012年4月警察庁長官官房人事課長2013年4月警視庁公安部長2014年4月神奈川県警察本部長2015年8月警察庁外事情報部長2016年9月警察庁警備局長2018年1月警察庁長官官房長2018年9月警察庁次長2020年1月警察庁長官2021年9月退官2022年6月第一三共株式会社社外監査役(現任)2023年6月当社社外取締役(現任) (注)32,600取締役林 慧貞1966年4月8日生1990年4月野村證券株式会社(現野村ホールディングス株式会社)入社1996年11月台湾証券集中保管公司(現台湾集中保管結算所股份有限公司)入社2007年11月台湾集中保管結算所股份有限公司企画部次長2009年3月株式会社東京証券取引所入社2020年4月同社株式部クライアント・リレーションズ担当部長2021年4月当社広報・IR部長2022年4月当社執行役2024年6月当社取締役(現任) (注)325,200計314,575(注)1.木下康司氏、フィリップ・アヴリル氏、遠藤信博氏、大田弘子氏、釡和明氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏及び松本光弘氏は、社外取締役であります。2.木下康司氏、フィリップ・アヴリル氏、遠藤信博氏、大田弘子氏、釡和明氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏及び松本光弘氏は、株式会社東京証券取引所が一般株主保護のため確保を義務付けている独立役員であります。3.任期は2026年3月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。 (ii)執行役の状況役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役兼代表執行役グループCEO山道裕己1955年3月8日生(ⅰ)参照(注)219,475代表執行役グループCOO横山隆介1963年5月6日生1986年4月東京証券取引所入所2009年6月株式会社東京証券取引所ITビジネス部長2011年4月同社執行役員2017年4月当社常務執行役株式会社東京証券取引所常務執行役員株式会社大阪取引所常務執行役員2019年4月株式会社東京証券取引所取締役2022年4月当社専務執行役株式会社東京証券取引所取締役専務執行役員株式会社大阪取引所専務執行役員株式会社JPX総研取締役専務執行役員2023年4月当社執行役株式会社大阪取引所代表取締役社長株式会社東京商品取引所代表取締役会長2023年6月当社取締役2026年4月当社代表執行役グループCOO(現任)株式会社東京証券取引所代表取締役社長(現任) (注)103,988専務執行役総務・人事担当青 克美1965年9月20日生1988年4月東京証券取引所入所2011年6月株式会社東京証券取引所グループ総務部長2012年6月同社人事部長2013年1月当社人事企画部長2015年6月株式会社東京証券取引所株式部長2016年4月同社執行役員兼上場部長2017年4月同社執行役員2022年4月同社常務執行役員2023年4月同社取締役常務執行役員2026年4月当社専務執行役(現任)株式会社東京証券取引所取締役専務執行役員(現任)株式会社大阪取引所専務執行役員(現任)株式会社JPX総研取締役専務執行役員(現任) (注)71,616 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)常務執行役CFO、総合企画・財務担当川井洋毅1967年4月20日生1990年4月東京証券取引所入所2012年6月株式会社東京証券取引所グループIT企画部長兼経営企画部企画統括役2013年1月当社IT企画部長兼総合企画部企画統括役2013年6月株式会社東京証券取引所IT開発部トレーディングシステム部長2016年4月同社株式部長2017年4月同社執行役員兼株式部長2018年4月同社執行役員2023年4月同社常務執行役員2025年4月当社常務執行役(現任)株式会社日本証券クリアリング機構取締役(現任)2025年6月株式会社証券保管振替機構取締役(現任) (注)68,816常務執行役CIO、IT企画担当田倉聡史1968年10月28日生1991年4月東京証券取引所入所2014年6月当社IT企画部長株式会社東京証券取引所IT管理室長2016年4月当社IT企画部長株式会社東京証券取引所IT管理室長株式会社大阪取引所IT管理室長2017年4月株式会社大阪取引所IT開発部デリバティブシステム部長2018年4月株式会社東京証券取引所執行役員株式会社大阪取引所執行役員2022年4月株式会社JPX総研執行役員2023年4月当社執行役株式会社東京証券取引所執行役員株式会社大阪取引所取締役2024年4月当社常務執行役(現任)株式会社東京証券取引所常務執行役員株式会社大阪取引所常務執行役員株式会社JPX総研常務執行役員2026年4月株式会社東京証券取引所取締役常務執行役員(現任) (注)77,684常務執行役サステナビリティ推進・広報・IR担当吉田正紀1960年12月19日生1984年4月大蔵省(現財務省)入省2006年7月同省主税局税制第三課長2008年7月同省国際局地域協力課長2010年7月同省国際局国際機構課長2011年7月国際通貨基金(IMF)欧州局審議役2014年7月財務省大臣官房審議官(国際局)2015年7月同省国際局次長2016年7月同省国際租税総括官(主税局参事官)2018年7月国際復興開発銀行(世界銀行)理事2021年2月退官2021年9月明治安田生命保険相互会社顧問2022年4月当社執行役2026年4月当社常務執行役(現任) (注)29,997計571,576(注)任期は選任日である2026年4月1日から1年以内に終了する事業年度の末日までであります。 ロ. 2026年6月19日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役12名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の役員の状況は、以下のとおりとなる予定であります。 男性13名 女性4名 (役員のうち女性の比率23.5%) (i)取締役の状況役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役取締役会議長木下康司1957年3月28日生1979年4月大蔵省(現財務省)入省1994年5月欧州連合日本政府代表部1997年7月大蔵省(現財務省)銀行局信用機構室長1999年7月同省主計局主計官(運輸、郵政係担当)1999年10月内閣官房長官秘書官事務取扱2001年7月財務省主計局主計官(総務課)2004年7月同省大臣官房総合政策課長2006年7月同省大臣官房文書課長2007年7月同省主計局次長2010年7月同省大臣官房総括審議官2011年8月同省国際局長2012年8月同省主計局長2013年6月財務事務次官2014年7月退官2015年6月株式会社日本政策投資銀行代表取締役副社長2018年6月同社代表取締役会長2023年6月当社社外取締役 取締役会議長(現任) (注)35,200取締役兼代表執行役グループCEO山道裕己1955年3月8日生1977年4月野村證券株式会社(現野村ホールディングス株式会社)入社1997年6月同社人事部長1998年6月同社取締役インベストメント・バンキング・プロダクト本部担当2000年6月同社常務取締役グローバルインベストメントバンキング本部担当2002年4月ノムラ・ヨーロッパ・ホールディングズPLC(ロンドン)社長ノムラ・ホールディング・アメリカInc.(ニューヨーク)会長2007年4月野村證券株式会社専務執行役インベストメント・バンキング部門兼企業金融本部担当2013年6月当社取締役(現任)株式会社大阪証券取引所(現株式会社大阪取引所)代表取締役社長2015年11月当社執行役2019年10月株式会社東京商品取引所代表執行役2019年12月同社代表取締役会長兼取締役会議長2020年6月当社代表執行役グループCo-COO2020年12月当社代表執行役グループCOO2021年4月株式会社東京証券取引所代表取締役社長2023年4月当社代表執行役グループCEO(現任)株式会社東京証券取引所取締役(現任) (注)3219,475 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役フィリップ・アヴリル1960年4月27日生1985年8月インドスエズ銀行(現クレディ・アグリコル・グループ)入行1993年5月ドイツ証券株式会社東京支店マネージング・ディレクター1998年1月株式会社第一勧業銀行(現株式会社みずほ銀行)シニアヴァイスプレジデント2000年1月コメルツ証券会社東京支店ビジネスマネージャー2005年1月アール・ビー・エス証券会社東京支店長2008年3月ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド銀行東京支店長2009年9月BNPパリバ証券株式会社東京支店長2011年5月BNPパリバ証券株式会社代表取締役社長2012年1月BNPパリバグループ(証券・銀行・アセットマネジメント・保険)在日代表2017年11月BNPパリバ証券株式会社代表取締役会長2019年11月BNPパリバ銀行東京支店シニアアドバイザーBNPパリバ証券株式会社非常勤取締役2024年6月当社社外取締役(現任) (注)31,600取締役大田弘子1954年2月2日生1981年5月公益財団法人生命保険文化センター研究員1993年4月大阪大学経済学部客員助教授1996年4月埼玉大学助教授1997年10月政策研究大学院大学助教授2001年4月同大学教授2002年4月内閣府参事官2003年3月内閣府大臣官房審議官2004年4月内閣府政策統括官(経済財政分析担当)2005年8月政策研究大学院大学教授2006年9月内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)2008年8月政策研究大学院大学教授2019年4月政策研究大学院大学特別教授2022年6月当社社外取締役(現任)2022年9月政策研究大学院大学学長(現任) (注)36,300取締役釡 和明1948年12月26日生1971年7月石川島播磨重工業株式会社(現株式会社IHI)入社2004年6月同社執行役員財務部長2005年4月同社常務執行役員財務部長2005年6月同社取締役常務執行役員財務部長2007年4月同社代表取締役社長兼最高経営執行責任者2012年4月同社代表取締役会長2016年4月同社取締役2016年6月同社相談役2019年6月株式会社東京証券取引所社外監査役 2020年4月株式会社IHI特別顧問2022年4月株式会社JPX総研社外監査役2023年6月当社社外取締役(現任)2024年7月株式会社IHI名誉顧問(現任) (注)38,600 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役澤田 純1955年7月30日生1978年4月日本電信電話公社(現NTT株式会社)入社2008年6月エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(現NTTドコモビジネス株式会社)取締役 経営企画部長2011年6月同社常務取締役 経営企画部長2012年6月同社代表取締役副社長 経営企画部長2013年6月同社代表取締役副社長2014年6月日本電信電話株式会社(現NTT株式会社)代表取締役副社長2018年6月同社代表取締役社長2020年6月同社代表取締役社長 社長執行役員2022年6月同社代表取締役会長2024年1月一般社団法人京都哲学研究所 共同代表理事(現任)2024年6月日本電信電話株式会社(現NTT株式会社)取締役会長(現任)2025年6月株式会社三井住友フィナンシャルグループ社外取締役(現任)2026年6月当社社外取締役(現任)日本製鉄株式会社社外取締役(2026年6月23日就任予定) (注)30取締役住田清芽1961年1月28日生1984年10月朝日会計社(現有限責任あずさ監査法人)入社2006年5月あずさ監査法人(現有限責任あずさ監査法人)パートナー2007年8月日本公認会計士協会監査基準委員会委員長2010年7月同協会常務理事(品質管理基準及び監査基準担当)2015年1月国際会計士連盟(IFAC)国際監査・保証基準審議会(IAASB)ボードメンバー2017年2月金融庁企業会計審議会委員2020年6月株式会社アドバンテスト社外取締役(監査等委員)(現任)古河電気工業株式会社社外監査役2024年6月当社社外取締役(現任)2025年6月古河電気工業株式会社社外取締役(監査等委員)(現任) (注)31,600取締役竹野康造1959年6月9日生1987年4月弁護士登録濱田松本法律事務所(現森・濱田松本法律事務所外国法共同事業)入所1989年3月同事務所ロンドン駐在1998年1月同事務所パートナー2002年12月森・濱田松本法律事務所(現森・濱田松本法律事務所外国法共同事業)パートナー2007年1月同事務所マネジメント・コミティメンバー2021年6月当社社外取締役(現任)2025年1月竹野康造法律事務所代表(現任) (注)317,200 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役田中弥生1960年3月20日生1982年4月日本光学工業株式会社(現株式会社ニコン)入社1986年12月笹川平和財団研究員2002年1月国際協力銀行プロジェクト開発部参事役2002年6月国際公共政策博士(大阪大学)2003年10月東京大学大学院工学系研究科寄付講座客員助教授2006年9月独立行政法人大学評価・学位授与機構(現独立行政法人大学改革支援・学位授与機構)国際連携センター助教授2013年4月同研究開発部教授2017年4月独立行政法人大学改革支援・学位授与機構研究開発部特任教授2017年6月株式会社IHI社外取締役2019年9月会計検査院検査官2020年4月東京大学公共政策大学院客員教授(現任)2024年1月会計検査院会計検査院長2025年6月当社社外取締役(現任)株式会社IHI社外取締役(現任) (注)3600取締役手代木功1959年12月12日生1982年4月塩野義製薬株式会社入社1999年1月同社秘書室長兼経営企画部長2000年3月薬学博士(東京大学)2002年6月塩野義製薬株式会社取締役2002年10月同社経営企画部長2004年4月同社常務執行役員兼医薬研究開発本部長2006年4月同社専務執行役員兼医薬研究開発本部長2007年4月同社専務執行役員2008年4月同社代表取締役社長2021年6月株式会社三井住友銀行社外取締役2022年3月AGC株式会社社外取締役(現任)2022年7月塩野義製薬株式会社代表取締役会長兼社長CEO(現任)2024年6月当社社外取締役(現任)2025年6月株式会社三井住友フィナンシャルグループ社外取締役(現任) (注)31,600 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役松本光弘1961年3月21日生1983年4月警察庁入庁2009年10月福島県警察本部長2012年4月警察庁長官官房人事課長2013年4月警視庁公安部長2014年4月神奈川県警察本部長2015年8月警察庁外事情報部長2016年9月警察庁警備局長2018年1月警察庁長官官房長2018年9月警察庁次長2020年1月警察庁長官2021年9月退官2022年6月第一三共株式会社社外監査役(2026年6月22日退任予定)2023年6月当社社外取締役(現任)2026年6月東武鉄道株式会社社外取締役(2026年6月23日就任予定) (注)32,600取締役林 慧貞1966年4月8日生1990年4月野村證券株式会社(現野村ホールディングス株式会社)入社1996年11月台湾証券集中保管公司(現台湾集中保管結算所股份有限公司)入社2007年11月台湾集中保管結算所股份有限公司企画部次長2009年3月株式会社東京証券取引所入社2020年4月同社株式部クライアント・リレーションズ担当部長2021年4月当社広報・IR部長2022年4月当社執行役2024年6月当社取締役(現任) (注)325,200計289,975(注)1.木下康司氏、フィリップ・アヴリル氏、大田弘子氏、釡和明氏、澤田純氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏及び松本光弘氏は、社外取締役であります。2.木下康司氏、フィリップ・アヴリル氏、大田弘子氏、釡和明氏、澤田純氏、住田清芽氏、竹野康造氏、田中弥生氏、手代木功氏及び松本光弘氏は、株式会社東京証券取引所が一般株主保護のため確保を義務付けている独立役員であります。3.任期は2027年3月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。 (ii)執行役の状況役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役兼代表執行役グループCEO山道裕己1955年3月8日生(ⅰ)参照(注)219,475代表執行役グループCOO横山隆介1963年5月6日生イ.(ⅱ)参照 (注)103,988専務執行役総務・人事担当青 克美1965年9月20日生イ.(ⅱ)参照(注)71,616常務執行役CFO、総合企画・財務担当川井洋毅1967年4月20日生イ.(ⅱ)参照(注)68,816常務執行役CIO、IT企画担当田倉聡史1968年10月28日生イ.(ⅱ)参照(注)77,684常務執行役サステナビリティ推進・広報・IR担当吉田正紀1960年12月19日生イ.(ⅱ)参照(注)29,997計571,576(注)任期は選任日である2026年4月1日から1年以内に終了する事業年度の末日までであります。 ② 社外役員の状況イ.社外取締役の員数当社の社外取締役は10名(2026年6月19日開催予定の定時株主総会終結後も10名を予定)であります。なお、当社は指名委員会等設置会社形態を採用しているため、社外監査役は選任しておりません。 ロ.社外取締役と当社との利害関係2025年度において、遠藤信博氏は日本電気㈱の特別顧問(非業務執行者)であり、同社グループから当社グループに対する約9百万円の支払い(主に上場料及び情報関係手数料)が存在します。釡和明氏は㈱IHIの名誉顧問(非業務執行者)であり、同社グループから当社グループに対する約5百万円の支払い(主に上場料)が存在します。澤田純氏は一般社団法人京都哲学研究所の共同代表理事であり、当社グループから同社団法人に対する約2百万円の支払い(会員費)が存在します。手代木功氏は塩野義製薬㈱の代表取締役会長兼社長CEOであり、同社グループから当社グループに対する約5百万円の支払い(主に上場料)が存在します。これらの取引額はいずれも10百万円未満と非常に僅少であります。また、遠藤信博氏は日本電気㈱の特別顧問(非業務執行者)であり、当社グループから同社グループに対する約112百万円の支払い(主にシステム関連費用)が存在します。澤田純氏はNTT㈱の取締役会長(非業務執行者)であり、同社グループから当社グループに対する約21百万円の支払い(主に上場料)及び当社グループから同社グループに対する約2,179百万円の支払い(主にシステム関連費用)が存在します。これらの取引額はいずれも2025年度における当社及び各法人等の連結売上高等の2%未満であります。以上のとおり、これらの取引の内容に照らし、各氏の独立性に問題はないと判断しております。また、その他各取締役候補者と当社との間に特別の利害関係はありません。 ハ.社外取締役が当社の企業統治において果たす機能及び役割、社外取締役を選任するための独立性に関する基準又は方針の内容並びに社外取締役の選任状況に関する当社の考え方当社では、経営の監視・監督機能と業務執行機能を制度上明確に分離し、経営監視・監督機能の強化及び経営の透明性の向上を図るために指名委員会等設置会社形態を採用しています。当社の経営監視・監督機能の中心的役割を担う取締役会は、女性4名を含む12名(2026年6月19日開催予定の定時株主総会終結後も女性4名を含む12名を予定)で構成しており、経営の透明性及びアカウンタビリティの向上並びに業務執行の妥当性を監督する機能の強化のため、取締役会議長は業務執行から分離した社外取締役が担い、社外取締役を過半数以上としています。社外取締役10名の内訳は、企業経営者、法律専門家、公認会計士、研究者・政府機関出身者、システム・ネットワークの専門家等であり、それぞれの分野で高い見識を認められており、当社の経営に多面的な社外の視点を積極的に取り入れることができる充実した体制となっています。 なお、当社の独立社外取締役候補者に係る独立性判断基準は以下のとおりであります。(独立社外取締役の独立性判断基準及び資質)当社は、社外取締役について、当社において合理的に可能な範囲で確認した結果、以下の第1項から第13項までに掲げる事項のいずれにも該当すると認められる場合に、独立性を有しているものと判断します。1. 最近10年間において、当社グループの業務執行取締役等又は従業員ではないこと。2. 最近5年間において、当社の現在の主要株主グループ又は当社が現在主要株主である会社の業務執行役員又は従業員ではないこと。3. 直近事業年度又は直近事業年度に先行する3事業年度のいずれかにおいて当社グループの主要な取引先の業務執行役員又は従業員ではないこと。4. 当社グループから一定額を超える寄付又は助成を受けている組織の業務執行役員又は従業員ではないこと。5. 当社グループの業務執行取締役等を社外取締役として受け入れている企業グループの業務執行役員ではないこと。6. 最近3年間において、当社グループの大口債権者等グループの業務執行役員又は従業員ではないこと。7. 当社グループの会計監査人の社員、パートナー又は従業員ではないこと。8. 最近3年間において、当社グループの現在の会計監査人の社員、パートナー又は従業員であって、当社グループの監査業務を実際に担当していた者ではないこと(補助的関与は除く。)。9. 弁護士、公認会計士又は税理士その他のコンサルタントであって、役員報酬以外に、当社グループから、一定額を超える金銭その他の財産上の利益を得ている者ではないこと。10. 法律事務所、監査法人、税理士法人又はコンサルティング・ファームその他の専門的アドバイザリー・ファームであって、当社グループを主要な取引先とするファームの社員、パートナー、アソシエイト又は従業員ではないこと。11. 以下に掲げる者の配偶者又は二親等内の親族若しくは同居の親族ではないこと。(1) 最近5年間における当社グループの業務執行役員又は重要な従業員。(2) 最近5年間における当社の現在の主要株主又は当社が現在主要株主である会社の役員。(3) 直近事業年度又は直近事業年度に先行する3事業年度のいずれかにおける当社グループの主要な取引先の業務執行役員又は重要な従業員。(4) 当社グループから一定額を超える寄付又は助成を受けている組織の業務執行役員又は重要な従業員。(5) 最近3年間における当社グループの大口債権者等グループの業務執行役員又は重要な従業員。(6) 最近3年間において、当社グループの現在の会計監査人の社員、パートナー又は従業員であって、当該期間において、当社グループの監査業務を実際に担当していた者(補助的関与は除く。)。(7) 弁護士、公認会計士又は税理士その他のコンサルタントであって、当社グループから、一定額を超える金銭その他の財産上の利益を得ている者。(8) 法律事務所、監査法人、税理士法人又はコンサルティング・ファームその他の専門的アドバイザリー・ファームであって、当社グループを主要な取引先とするファームの社員、パートナー又はアソシエイトのうち、当社グループを担当する業務に直接従事している者。12. 当社の社外取締役として、通算の在任期間(当社グループの社外取締役、社外監査役又は外部理事等の在任期間を含む。)が8年を超えない者であること。13. 前各項の定めにかかわらず、当社において、当社の一般株主との間で恒常的に実質的な利益相反が生じるおそれのないこと。14. 上記第2項から第11項までのいずれかに該当しない者であっても、当該人物が会社法上の社外取締役の要件を充足しており、かつ、当該人物が当社の独立取締役としてふさわしいと考える理由を、対外的に説明することを条件に、当該人物を当社の独立取締役とすることができる。(注)1. 「当社グループ」とは、当社及び当社連結子会社をいう。2. 「業務執行取締役等」とは、業務執行取締役、執行役、執行役員、理事長及び常任理事をいう。3. 「主要株主」とは、議決権の所有割合が10%以上の株主をいう。4. 「主要な取引先」とは、当社グループを主要な取引先とする者(その者の直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上の支払いを、当社グループから受けていた者)及び当社グループの主要な取引先である者(当社に対して、当社の対象事業年度の直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上の支払いを行っていた者)又はその親会社若しくは重要な子会社をいう。5. 「4.」及び「11.(4)」における「一定額」とは、過去3事業年度の平均で年間1,000万円又は当該組織の平均年間総費用の30%のいずれか大きい額をいう。6. 「大口債権者等」とは、当社の資金調達において必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者をいう。7. 「9.」及び「11.(7)」における「一定額」とは、過去3年間の平均で年間1,000万円以上の額(役員報酬を除く)をいう。8. 「主要な取引先とするファーム」とは、過去3事業年度の平均で、そのファームの連結総売上高の2%以上の支払いを当社グループから受けたファームをいう。9. 「重要な従業員」とは、当社グループにおける部長職以上の業務執行者及びその他同等の重要性を持つと客観的・合理的に判断される者をいう。 ③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係社外取締役は、取締役会等において内部監査及び監査委員会監査の結果、コンプライアンスの状況や内部統制システムの構築・運用状況を含むリスク管理状況等について報告を受けており、これらの情報を活かして、取締役会において経営の監督を行っております。また、社外監査委員は常勤監査委員と常に連携を図るとともに、内部監査室及び会計監査人から監査結果等について報告を受け、これらの情報を踏まえて業務執行の監査を行っております。
※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。
全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。
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